(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024028374
(43)【公開日】2024-03-04
(54)【発明の名称】情報送信装置
(51)【国際特許分類】
B60K 35/22 20240101AFI20240226BHJP
G08G 1/0969 20060101ALI20240226BHJP
G16Y 10/40 20200101ALI20240226BHJP
G16Y 20/20 20200101ALI20240226BHJP
G16Y 40/20 20200101ALI20240226BHJP
【FI】
B60K35/22
G08G1/0969
G16Y10/40
G16Y20/20
G16Y40/20
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024000120
(22)【出願日】2024-01-04
(62)【分割の表示】P 2022018353の分割
【原出願日】2013-04-02
(71)【出願人】
【識別番号】000005016
【氏名又は名称】パイオニア株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100134832
【弁理士】
【氏名又は名称】瀧野 文雄
(74)【代理人】
【識別番号】100165308
【弁理士】
【氏名又は名称】津田 俊明
(74)【代理人】
【識別番号】100115048
【弁理士】
【氏名又は名称】福田 康弘
(72)【発明者】
【氏名】倉橋 誠
(72)【発明者】
【氏名】橋本 拡昌
(72)【発明者】
【氏名】永田 宏
(72)【発明者】
【氏名】小林 好祥
(72)【発明者】
【氏名】藤原 稔樹
(72)【発明者】
【氏名】酒井 克和
(57)【要約】
【課題】特定の移動体の影響を受けずに最適な速度を案内することができる情報送信装置および情報提示装置を提供する。
【解決手段】サーバ20は、通信部21が、複数の車載装置10のそれぞれから、自車情報を収集し、生成部22が、通信部21が収集した車速情報と位置情報とに基づいて、所定の位置における移動速度の分布を示す速度分布情報23aを生成して車載装置30からの要求に応じて送信する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動体に配置される情報提示装置であって、
所定の位置における複数の他の移動体の移動速度の分布である速度分布情報を取得する分布情報取得部と、
前記所定の位置における前記移動体の移動速度と前記速度分布情報とを対応付けて表示する表示部と、
を備えることを特徴とする情報提示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、移動体に情報を提示する情報提示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、進行方向に存在する道路を走行する際に適した支援を行う装置が知られている。例えば、特許文献1には、自車両が走行中の道路前方に存在する他車両を検知し、車車間通信を用いて他車両の走行状態を取得し、取得した他車両の走行状況に基づいて、自車の走行状態が進行方向の道路状況に適応するよう支援する。具体的には、他車両の走行軌跡を算出し、前方道路状況を推定する。推定した前方道路状況が含むカーブ形状から適正速度を算出し、自車両の状態と比較し、差があれば制御や報知を行うことが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載された車両の道路適応走行制御装置では、自車両が走行予定の経路を実際に走行した前方車両または対向車両などから、車車間通信を用いて速度情報を受信する。そのため、特定の車両の影響を受けてしまう。例えば、通信相手の車両の走行が荒い運転など適切な速度による走行でない場合には、最適な速度の案内をすることができないという問題がある。
【0005】
そこで、本発明は、上述した問題に鑑み、例えば、特定の移動体の影響を受けずに最適な速度を案内することができる情報提示装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、移動体に配置される情報提示装置であって、複数の他の移動体が移動した位置に関する位置情報および移動した位置それぞれにおける前記他の移動体の移動速度に関する速度情報に基づいて生成された、所定の位置における移動速度の分布を示す速度分布情報を取得する分布情報取得部と、前記情報提示装置が配置された前記移動体の現在の移動速度を目盛上の位置を指し示すことにより表示する第1表示部と、前記速度分布情報を前記第1表示部に対応付けて表示する第2表示部と、を有する表示部と、を備えることを特徴としている。
【0007】
請求項2に記載の発明は、移動体に配置される情報提示装置における情報提示方法であって、分布情報取得部が、複数の他の移動体が移動した位置に関する位置情報および移動した位置それぞれにおける前記他の移動体の移動速度に関する速度情報に基づいて生成された、所定の位置における移動速度の分布を示す速度分布情報を取得する分布情報取得工程と、表示部が、前記情報提示装置が配置された前記移動体の現在の移動速度を目盛上の位置を指し示すことにより表示する第1表示部および前記速度分布情報を前記第1表示部に対応付けて表示する第2表示部にそれぞれ表示させる表示工程と、を含むことを特徴としている。
【0008】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の情報提示方法を、コンピュータにより実行させることを特徴としている。
【0009】
請求項4に記載の発明は、移動体に配置される情報提示装置であって、所定の位置における複数の他の移動体の移動速度の分布である速度分布情報を取得する分布情報取得部と、前記所定の位置における前記情報提示装置が配置された前記移動体の現在の移動速度と前記速度分布情報とを対応付けて表示する表示部と、を備える ことを特徴としている。
【0010】
請求項5に記載の発明は、移動体に配置される情報提示装置における情報提示方法であって、分布情報取得部が、所定の位置における複数の他の移動体の移動速度の分布である速度分布情報を取得する分布情報取得工程と、表示部が、前記所定の位置における前記情報提示装置が配置された前記移動体の現在の移動速度と前記速度分布情報とを対応付けて表示する表示工程と、を含むことを特徴としている。
【0011】
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の情報提示方法を、コンピュータにより実行させることを特徴としている。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本発明の第1の実施例にかかる情報送信装置および情報提示装置のブロック構成図である。
【
図3】
図2に示されたカーブの開始地点と終了地点の間を通過する際の最低速度の分布を示すグラフである。
【
図4】
図1に示された情報送信装置における適正速度の推定方法の説明図である。
【
図5】
図1に示された情報提示装置における速度分布情報の表示例の説明図である。
【
図6】
図1に示された情報送信装置における速度分布情報を生成する動作のフローチャートである。
【
図7】
図1に示された情報送信装置における適正速度を推定して送信する動作のフローチャートである。
【
図8】
図1に示された情報提示装置における自車情報生成動作のフローチャートである。
【
図9】
図1に示された情報提示装置における速度分布情報と適正速度の提示動作のフローチャートである。
【
図10】本発明の第2の実施例にかかる情報提示装置の適正速度推定と提示動作のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の一実施形態にかかる情報送信装置を説明する。本発明の一実施形態にかかる情報送信装置は、収集部が、複数の第1移動体のそれぞれから、移動した位置に関する位置情報および移動した位置それぞれにおける第1移動体の移動速度に関する第1速度情報を収集し、生成部が、収集部が収集した位置情報および第1速度情報に基づいて、所定の位置における移動速度の分布を示す速度分布情報を生成し、送信部が、第2移動体からの要求に応じて、速度分布情報を送信する。このようにすることにより、複数の第1移動体の第1速度情報に基づく速度分布情報を生成し送信することができるので、その速度分布情報を参照させることで特定の移動体の影響を受けずに最適な速度を案内させることができる。
【0014】
また、収集部は、位置情報に含まれる位置における環境情報を更に取得し、生成部は、更に環境情報に基づいて速度分布情報を生成するようにしてもよい。このようにすることにより、天候や気温あるいは走行時刻等の環境情報を考慮した速度分布情報を生成することができ、より最適な速度を案内させることができる。
【0015】
また、収集部は、第1移動体の種類に関する情報を更に取得し、生成部は、更に第1移動体の種類に関する情報に基づいて速度分布情報を生成するようにしてもよい。このようにすることにより、第1移動体の車種や寸法および重量などの種類に関する情報を考慮した速度分布情報を生成することができ、より最適な速度を案内させることができる。
【0016】
また、生成部は、複数の速度分布情報に基づいて、所定の位置における注意情報を更に生成してもよい。このようにすることにより、所定の位置の近傍における速度変化や環境の変化および移動体の種類の変化によって注意情報を生成することができ、速度分布情報と合わせて注意を喚起することができる。
【0017】
また、生成部は、複数の位置における速度分布情報を生成し、第2移動体から、複数の位置を移動したときそれぞれの移動速度に関する第2速度情報を取得する第2速度取得部と、第2速度取得部が取得した第2速度情報および当該第2速度情報に対応する位置における速度分布情報に基づいて第2移動体の移動速度の傾向を判断し、判断した当該傾向と所定の位置における速度分布情報に基づいて第2移動体が所定の位置を移動する場合に適した適正速度を推定する推定部と、を更に備え、送信部は、適正速度に関する情報を更に送信するようにしてもよい。このようにすることにより、第2移動体が所定の位置を移動する際の適正速度を、過去に移動した際の任意の位置における速度と速度分布情報から推定することができる。したがって、第2移動体の傾向に合わせた速度を案内させることができる。
【0018】
また、本発明の一実施形態にかかる情報提示装置は、上述した第2移動体に配置され、分布情報取得部が、速度分布情報を取得し、推定部が、分布情報取得部で取得した速度分布情報に基づいて、第2移動体が所定の位置を移動する場合に適した適正速度を推定し、提示部が適正速度に関する情報を提示している。このようにすることにより、情報送信装置から取得した速度分布情報に基づいて第2移動体が移動するに適した速度を推定することができ、最適な速度を案内することができる。
【0019】
また、本発明の一実施形態にかかる情報提示装置は、上述した第2移動体に配置され、分布情報取得部が、速度分布情報を取得し、表示部が、第2移動体の現在の移動速度を目盛上の位置を指し示すことにより表示する第1表示部と、速度分布情報を第1表示部に対応付けて表示する第2表示部を有している。このようにすることにより、例えば速度メータに速度分布情報を対応付けて表示させることができる。したがって、使用者に注意を促し易くすることができる。
【0020】
また、本発明の一実施形態にかかる情報送信方法は、収集工程で、移動した位置に関する位置情報および移動した位置それぞれにおける第1移動体の移動速度に関する第1速度情報を収集し、生成工程で、収集部で収集された位置情報および第1速度情報に基づいて、所定の位置における移動速度の分布を示す速度分布情報を生成し、送信工程で、第2移動体からの要求に応じて、速度分布情報を送信する。このようにすることにより、複数の第1移動体の第1速度情報に基づく速度分布情報を生成し送信することができるので、その速度分布情報を参照させることで特定の移動体の影響を受けずに最適な速度を案内させることができる。
【0021】
また、上述した情報送信方法をコンピュータにより実行させる情報送信プログラムとしてもよい。このようにすることにより、コンピュータを用いて、複数の第1移動体の第1速度情報に基づく速度分布情報を生成し送信することができるので、その速度分布情報を参照させることで特定の移動体の影響を受けずに最適な速度を案内させることができる。また、コンピュータにより実行されるプログラムであるので、専用のハードウェア等が不要となり、汎用の情報処理装置等にインストールして機能させることができる。
【0022】
また、上述した情報送信プログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納してもよい。このようにすることにより、当該プログラムを機器に組み込む以外に単体でも流通させることができ、バージョンアップ等も容易に行える。
【0023】
また、本発明の一実施形態にかかる情報提示方法は、上述した第2移動体で実行され、分布情報取得工程で、速度分布情報を取得し、推定工程で、分布情報取得部で取得した速度分布情報に基づいて、第2移動体が所定の位置を移動する場合に適した適正速度を推定し、提示工程で、適正速度に関する情報を提示している。このようにすることにより、情報送信装置から取得した速度分布情報に基づいて第2移動体が移動するに適した速度を推定することができ、最適な速度を案内することができる。
【0024】
また、上述した情報提示方法をコンピュータにより実行させる情報提示プログラムとしてもよい。このようにすることにより、コンピュータを用いて、情報送信装置から取得した速度分布情報に基づいて第2移動体が移動するに適した速度を推定することができ、最適な速度を案内することができる。また、コンピュータにより実行されるプログラムであるので、専用のハードウェア等が不要となり、汎用の情報処理装置等にインストールして機能させることができる。
【0025】
また、上述した情報提示プログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納してもよい。このようにすることにより、当該プログラムを機器に組み込む以外に単体でも流通させることができ、バージョンアップ等も容易に行える。
【0026】
また、本発明の一実施形態にかかる情報提示方法は、上述した第2移動体で実行され、分布情報取得工程で、速度分布情報を取得し、表示工程で、第1表示部に第2移動体の現在の移動速度を目盛上の位置を指し示すことにより表示させ、第2表示部に速度分布情報を第1表示部に対応付けて表示させている。このようにすることにより、例えば速度メータに速度分布情報を対応付けて表示させることができる。したがって、使用者に注意を促し易くすることができる。
【0027】
また、上述した情報提示方法をコンピュータにより実行させる情報提示プログラムとしてもよい。このようにすることにより、コンピュータを用いて、例えば速度メータに速度分布情報を対応付けて表示させることができる。したがって、使用者に注意を促し易くすることができる。また、コンピュータにより実行されるプログラムであるので、専用のハードウェア等が不要となり、汎用の情報処理装置等にインストールして機能させることができる。
【0028】
また、上述した情報提示プログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納してもよい。このようにすることにより、当該プログラムを機器に組み込む以外に単体でも流通させることができ、バージョンアップ等も容易に行える。
【実施例0029】
本発明の第1の実施例にかかる情報送信装置および情報提示装置を
図1乃至
図9を参照して説明する。車載装置10は、第1移動体として自動車等に配置され、自車の位置と当該位置における速度情報などを自車情報としてサーバ20に送信する。なお、車載装置10は
図1に示したように複数の第1移動体に配置され、それぞれの自車情報をサーバ20に送信する。
【0030】
情報送信装置としてのサーバ20は、複数の車載装置10および気象サーバ40から取得した自車の位置と当該位置における速度情報と天候などの気象情報に基づいて、後述する速度分布情報23aを生成する。そして、車載装置30の要求に応じて速度分布情報23aから適正速度を推定して速度分布情報23aとともに送信する。
【0031】
また、サーバ20は、
図1では1つのサーバで構成されていたが、例えば演算サーバと配信サーバなど、各構成部が別のサーバに設けられていてもよい。即ち、サーバ20は複数のサーバ群で構成されていてもよい。勿論各サーバは互いに離れた位置に設置され、ネットワーク等を通じて通信し合うように構成されていてもよい。
【0032】
情報提示装置としての車載装置30は、第2移動体としての自動車等に配置され、これから走行する位置における適正速度と速度分布情報23aをサーバ20から取得して提示する。車載装置30は、車載装置10と同様に自車の位置と当該位置における速度情報などをサーバ20に送信する。
図1では車載装置30(第2移動体)は、1つのみ示しているが、勿論複数あってもよい。
【0033】
気象サーバ40は、サーバ20からの要求に応じて所定の位置の天候や気温などの環境情報を送信する。
【0034】
そして、車載装置10、30、気象サーバ40は、インターネットや公衆回線または専用回線等を介してサーバ20と有線または無線により接続されている。なお、車載装置10、30は、本実施例では自動車に配置されるとして説明するが、自動二輪車や自転車等の移動体に配置されてもよい。また、車載装置10、30が配置される移動体は、後述するように適正速度を提示するため、自動車同士や自転車同士など同じ種類または近い速度で移動することができるような移動体であることが好ましい。
【0035】
次に、上述した各装置の構成を説明する。車載装置10は、GPS部11と、自車情報
生成部12と、通信部13と、を備えている。
【0036】
GPS部11は、公知であるように複数のGPS(Global Positioning System)衛星から発信される電波を受信して、自車の位置情報を求めて自車情報生成部12に出力する。なお、本実施例では、GPS部11が車載装置10に一体に設けられている例を示すが、GPS部11が別体として構成され、車載装置10と着脱自在となっていてもよい。また、本実施例では、自車の位置を検出する手段としてGPSを利用するが、それに限らず、自立センサ等他の方法を用いてもよい。
【0037】
自車情報生成部12は、例えばRAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)などのメモリを備えたCPU(Central Processing Unit)で構成されている。自車情報生成部12は、GPS部11から入力された自車の位置における車速情報やワイパー、ヘッドライト等の動作情報などを含む車両情報を、自車の位置情報とともに自車情報として生成する。この自車情報の生成は、例えば一定時間間隔や一定距離間隔で行えばよい。即ち、自車情報は、移動した位置に関する位置情報および移動した位置それぞれにおける前記第1移動体の移動速度に関する第1速度情報を含む。
【0038】
通信部13は、自車情報生成部12が生成した自車情報をサーバ20に送信する。
【0039】
サーバ20は、通信部21と、生成部22と、格納部23と、を備えている。
【0040】
収集部、送信部、としての通信部21は、車載装置10と車載装置30から自車情報を受信するとともに、気象サーバ40から環境情報を受信する。また、通信部21は、生成部22が生成した適性速度情報と速度分布情報23aを車載装置30に送信する。即ち、位置情報および第1速度情報を収集している。また、環境情報を収集している。さらに、第2移動体からの要求に応じて、速度分布情報23aを送信している。
【0041】
生成部、推定部としての生成部22は、例えば自車情報生成部12と同様にCPUで構成されている。生成部22は、通信部21が収集した自車情報と環境情報に基づいて後述する速度分布情報23aを生成し格納部23に格納する。そして、車載装置30からの要求に応じて、速度分布情報23aから車載装置30が配置されている移動体の移動先における適正速度を推定する。
【0042】
格納部23は、例えばハードディスクや半導体メモリなどの不揮発性の記憶媒体で構成されている。格納部23は、生成部22が生成した速度分布情報23aや他の情報等を格納する。
【0043】
車載装置30は、通信部31と、解釈部32と、GPS部33と、提示部34と、自車情報生成部35と、を備えている。
【0044】
分布情報取得部としての通信部31は、サーバ20に対して、サーバ20から適正速度情報と速度分布情報23aを受信する。また、通信部31は、自車情報生成部35が生成した自車情報をサーバ20に送信する。
【0045】
解釈部32は、通信部31が受信した適性速度情報と速度分布情報23aを提示部34に出力する。
【0046】
提示部34は、解釈部32から入力された適正速度情報と速度分布情報23aを例えば運転者に提示する。提示方法は後述する。
【0047】
GPS部33は、車載装置10のGPS部11と同様である。自車情報生成部35は、自車情報に車載装置30が配置されている自動車(第2移動体)であることを識別するための識別情報(ID等の固有な情報)を含める以外は車載装置10の自車情報生成部12と同様である。この識別情報は後述する適正速度を推定する際に参照される。つまり、本実施例において、車載装置30が配置される自動車は第1移動体としての機能も併せ持つ。
【0048】
次に、車載装置10、30で生成されてサーバ20に送信される自車情報から生成する速度分布情報23aについて説明する。速度分布情報23aとは、道路上のある地点(位置)の自動車等の速度の分布を示す情報である。即ち、所定の位置における移動速度の分布を示す情報である。具体例を
図2および
図3を参照して説明する。
【0049】
図2は、あるカーブしている道路を示し、
図3は、
図2で示したカーブの開始地点と終了地点の間を通過する際の最低速度の分布を示すグラフである。生成部22は、車載装置10、30から収集した自車情報から必要に応じて
図3に示したような分布を速度分布情報23aとして生成し、格納部23に格納する。速度分布情報23aを格納部23に格納する際には、位置情報と関連付けて格納するのは勿論であるが、それに加えて、カーブや交差点といった属性情報を付加してもよい。属性情報は、例えば格納部23に地図情報を格納し、当該地図情報を参照することで付加することができる。
【0050】
この速度分布情報23aは、道路上全ての地点(位置)に対して生成してもよいし、あるいは特定の地点についてのみ生成するようにしてもよい。例えば、生成部22は、地図情報を参照することによって静的に特定される地点(カーブ地点、道幅が狭い地点、見通しが悪い地点、等)について、速度分布情報23aを生成してもよい。
【0051】
また、生成部22は、実際の情報(走行速度の情報、事故が発生した位置の情報、等)を取得し、これらを参照することで動的に特定される地点(速度の変化が急峻な地点、急ブレーキが発生した地点、事故が発生した地点、等)について、速度分布情報23aを生成するようにしてもよい。このような動的に特定される地点は、地図情報を参照するだけでは読み取れない危険要因の存在を、収集したデータ等から推定することで特定される地点である。
【0052】
また、生成部22は、本装置のユーザーによって手動で設定された地点や、他車両における本装置のユーザーからの投票(走行に注意が必要であるとユーザーが感じた地点情報)を集計することによって特定される地点等の地点について速度分布情報23aを生成するようにしてもよい。
【0053】
なお、この速度分布情報23aは、気象サーバ40から受信した天候や気温などの気象情報に基づいて、晴天、雨天などの天候ごとや、0℃、30℃など気温ごとに生成してもよい。また、夜間や昼間など時間帯ごとに生成してもよい。時間帯はサーバ20が時計機能を持っていてもよいし、自車情報に時間情報を含めるようにしてもよい。即ち、環境情報に基づいて、速度分布情報を生成してもよい。
【0054】
さらには、車種や重量あるは車両の寸法ごとに速度分布情報23aを生成してもよい。勿論自動車や自動二輪車、自転車など移動体の種別ごとに速度分布情報23aを生成してもよい。なお、これら移動体の種類に関する情報(車種、重量、寸法、移動体の種別など)は、自車情報に含めるようにすればよい。即ち、収集部は、第1移動体の種類に関する情報を更に収集し、生成部は、更に第1移動体の種類に関する情報に基づいて速度分布情報を生成してもよい。
【0055】
また、自車情報に含まれるワイパーの動作情報で天気を識別してもよい。また、自車情報に含まれるヘッドライトの動作情報で時間帯を識別してもよい。
【0056】
なお、気象情報や移動体の種類に関する情報に基づいて、天候別や車種別などに速度分布情報23aを生成した場合、単に晴天、雨天別や、小型車、大型車別などに速度分布情報23aが生成できるだけでなく、同じ位置における速度分布情報23aを比較することで、道路の注意度を推定することができる。
【0057】
例えば、晴天時に比べて悪天候時に低速度の自動車が多い位置は路面が荒れていると推定できる。また、小型車に比べて大型車が低速で通過する傾向にある位置は道幅が狭いと推定できる。このような情報を注意情報として速度分布情報に含ませてもよい。この注意情報は、路面が荒れているや道幅が狭いといった直接的な情報に限らず、注意度を大、中、小や、数値化、あるいは色別などで示した情報などとしてもよい。
【0058】
また、注意情報は、カーブの開始地点の速度分布情報23aと最低速度の速度分布情報23aとを比較し、速度差が大きい場合は、急な減速が行われていると推定して注意度を高くしてもよい。
【0059】
以上のように、生成部22は、複数の速度分布情報23a(例えば晴天および雨天、小型車および大型車、開始地点の速度と最低速度等)に基づいて、所定の位置における注意情報を更に生成してもよい。
【0060】
次に、速度分布情報23aから適正速度を推定する方法を
図4を参照して説明する。
図4に示したように、車載装置30が配置されている自動車(自車)が過去に走行した位置X、位置Yの速度分布情報23aから、自車が通過したときの速度を識別情報から検索して、当該速度の分布における位置を特定する。
図4の例では、分布に対して中心よりも低めの速度で通過している。このことから、自車は慎重な運転あるいは未熟な運転であると推定する。したがって、接近している位置Aにおける適正速度は、中心よりも低めの速度を推定する。
【0061】
ここで、特許請求の範囲の、第2速度取得部が取得した第2速度情報および当該第2速度情報に対応する位置における速度分布情報に基づいて第2移動体の移動速度の傾向を判断する部分は、過去に走行した位置X、位置Yの速度分布情報23aから、自車が通過したときの速度を識別情報から検索して、当該速度の分布における位置を特定することが対応する。特許請求の範囲の、判断した当該傾向と所定の位置における速度分布情報に基づいて第2移動体が前記所定の位置を移動する場合に適した適正速度を推定する部分は、
図4の例では、分布に対して中心よりも低めの速度で通過しているので、自車は慎重な運転あるいは未熟な運転であると推定され、接近しているカーブ(位置A)における適正速度は、中心よりも低めの速度を推定することが対応する。
【0062】
なお、この推定方法において、位置Aの適正速度を推定する際に使用する過去に走行した位置X,Yは、位置Aとは異なる位置であってもよいし、位置Aを過去に走行したことがある場合は位置Aを含めてもよい。勿論2か所に限らず1か所または3か所以上の速度分布情報23aから推定してもよい。なお、この位置X,Yは、無作為に選択するようにしてもよいし、位置Aの曲率半径や車線数など条件が近い位置を選択するようにしてもよい。あるいは、過去に走行した全ての速度分布情報23aの位置の平均値などを走行するごとに逐次更新するようにしてその平均値から推定するようにしてもよい。
【0063】
また、この推定方法において、運転者ごとの適正速度を推定するようにしてもよい。この場合、例えば、本装置が運転者を識別する識別部を有するようにしておき、自車の速度を、識別した運転者ごとに管理・記憶するようにすればよい。
【0064】
次に、提示部34における速度分布情報23aと、適正速度情報の提示の例を説明する。
図5は、速度分布情報23aの提示例である。
図5(a)は、目盛34bが略楕円形状に表示されて、指針34cで自車の速度を指し示す公知の速度計34dの目盛34bの外周に表示枠34eを設けたメータ34aである。表示枠34eは、目盛34bの外周に設けられた表示装置であり、例えば液晶ディスプレイなどで構成されて、後述するように速度分布情報23aに基づいて明暗や色別の表示をする。
【0065】
表示部としてのメータ34aは、第2表示部としての表示枠34eに分布の範囲を表示する。例えば、分布が多い速度は明るい表示、分布が少ない速度は暗い表示とする。このようにすることで、速度分布情報を第1表示部としての速度計に示されている自車速度と合わせて直感的に認識することができる。
【0066】
また、自車速度と比較して色を変更してもよい。例えば
図5(a)は、分布が多い速度よりも自車速度が遅いので緑色とし、
図5(b)のように分布が多い速度よりも自車速度が速い場合は赤色とする。ここで、自車速度が分布速度よりも遅いという判断は、自車速度が速度分布から充分に安全な速度と推定される(例えば速度分布の下位30%以内の速度である)場合になされるものであり、自車速度が分布速度よりも「速い」いう判断は、自車速度が速度分布から危険な速度と推定される(例えば速度分布の上位30%以内の速度である)場合になされるものである。
【0067】
また、速度分布情報23aの提示は、
図3などに示したグラフをそのまま、例えば、速度計や回転計などを有するメータ内に設けられたオドメータやトリップメータや警報等の各種走行情報を表示可能な表示装置に表示してもよい。また、車室内のインストルメントパネルに設けられている表示装置に表示してもよい。あるいはヘッドアップディスプレイ(HUD)を備えている場合は当該HUDに表示させてもよい。
【0068】
適正速度情報は、
図5に示した表示枠34eに速度計の目盛に対応付けてマーク等で表示するようにしてもよいし、メータ内の表示装置やインストルメントパネルに設けられている表示装置やHUD等に表示させてもよい。また、適正速度情報は音声で出力するようにしてもよい。
【0069】
次に、サーバ20と車載装置30の動作をフローチャートを参照して説明する。
図6および
図7は、サーバ20のフローチャートである。このフローチャートは、生成部22で実行される。
【0070】
図6は、速度分布情報を生成する動作のフローチャートである。まず、収集工程としてのステップS11において、車載装置10や車載装置30から送信されてきた自車情報を収集してステップS12に進む。このステップは、各車載装置(移動体)ごとに送信するタイミングが異なるため、各車載装置から受信するごとに実行される。なお、本ステップで気象サーバ40から気象情報も収集している。
【0071】
次に、生成工程としてのステップS12において、ステップS11で収集した自車情報から速度分布情報23aを生成してステップS13に進む。つまり、自車情報から同じ位置情報となっている車速情報を
図3などに示した分布に含めるようにする。このステップは、ステップS11を実行した毎に行ってもよいし、所定時間間隔でその間に収集された自車情報に対してまとめて処理するようにしてもよい。
【0072】
次に、ステップS13において、ステップS11で生成された速度分布情報23aを格納部23に格納する。
【0073】
サーバ20は、
図6のフローチャートを逐次実行することで速度分布情報23aを常に更新する。また、速度分布情報23aを生成するために利用する自車情報を過去1か月以内など期間を限定するようにしてもよい。このようにすることで、季節ごとや道路工事など道路状況の変化に合わせた速度分布情報23aを生成するができる。
【0074】
図7は、車載装置30(第2移動体)に対して適正速度を推定して送信する動作のフローチャートである。まず、ステップS21において、車載装置30からの自車情報を通信部21を介して受信したか否かを判断し、受信した場合(YESの場合)はステップS22に進み、受信していない場合(NOの場合)は本ステップを繰り返す。なお、本ステップで受信した自車情報は、
図6のフローチャートに沿って速度分布情報23aの生成に用いてもよい。
【0075】
次に、ステップS22において、ステップS21で受信した自車情報に含まれる位置情報とそれまでの自車情報に基づいて移動方向(移動経路)を推測し、移動方向に速度分布情報23aが生成されている位置が接近しているか否かを判断し、接近している場合(YESの場合)はステップS23に進み、そうでない場合(NOの場合)はステップS21に戻る。つまり、カーブや交差点など速度分布情報23aが生成されている位置に接近しているかを判断し、接近している場合にのみ適正速度の推定を行う。なお、接近しているか否かの基準は、一律に距離を設定してもよいし、自車情報に含まれる車速に応じて距離を設定するようにしてもよい。
【0076】
次に、ステップS23において、適正速度の推定が可能か否かを判断し、可能である場合(YESの場合)はステップS24に進み、可能でない場合(NOの場合)はステップS26に進む。適正速度は、上述したように過去の走行から推定するので、車載装置30を配置した当初などで過去の走行履歴(車速情報)がない場合は推定できない。その場合は、後述するように速度分布情報23aのみを送信する。
【0077】
次に、ステップS24において、適正速度を推定してステップS25に進む。適正速度の推定は、
図4に示したように、過去に走行した位置の速度分布情報23aにおける位置から推定する。
【0078】
次に、送信工程としてのステップS25において、ステップS24で推定した適正速度情報と当該位置における速度分布情報23aを通信部21を介して車載装置30に送信する。
【0079】
ステップS26においては、適正速度が推定できなかったので速度分布情報23aのみを通信部21を介して車載装置30に送信する。
【0080】
図8および
図9は、車載装置30のフローチャートである。
図8は、自車情報を送信する動作のフローチャートであり、自車情報生成部35で実行される。なお、この動作は車載装置10も同様である。まず、ステップS31において、自車情報の送信タイミングであるか否かを判断し、送信タイミングである場合(YESの場合)はステップS32に進み、送信タイミングでない場合(NOの場合)は本ステップを繰り返す。
【0081】
次に、ステップS32において、自車情報を生成して通信部31を介してサーバ20に送信する。
【0082】
図9は、適正速度を提示する動作のフローチャートであり、解釈部32で実行される。まず、分布情報取得工程としてのステップS41において、サーバ20から通信部31を介して適正速度情報と速度分布情報23aを受信してステップS42に進む。
【0083】
次に、ステップS42において、表示工程としての適正速度情報と速度分布情報23aを提示する。つまり、上述したように、表示枠34eやメータ内などに表示したり、適正速度情報は音声で出力したりする。
【0084】
なお、上述した説明では、車載装置30は、適正速度は表示または音声出力するだけであったが、例えば、解釈部32が車両情報に含まれる車速情報と比較して、車速が適正速度よりも速い場合にのみ適正速度情報を提示するようにしてもよい。
【0085】
本実施例によれば、サーバ20は、通信部21が、複数の車載装置10のそれぞれから、自車情報を収集し、生成部22が、通信部21が収集した車速情報と位置情報とに基づいて、所定の位置における移動速度の分布を示す速度分布情報23aを生成して車載装置30からの要求に応じて送信する。このようにすることにより、複数の車載装置10からの車速情報に基づく速度分布情報23aを生成することができるので、特定の移動体の影響を受けないようにすることができる。
【0086】
また、生成部22は、複数の速度分布情報23aを生成し、車載装置30から、車載装置30が配置されている第2移動体が過去に走行したときの車速情報が速度分布情報23aのどの位置にあるか傾向を判断する。そして、判断した当該傾向と第2移動体が接近している位置における速度分布情報に基づいて接近している位置の適正速度を生成部22が推定し、通信部21は、速度分布情報23aとともに適正速度情報を送信する。このようにすることにより、第2移動体が現在接近している位置を走行する際の適正速度を、過去に走行した位置の速度分布情報23aから推定することができる。したがって、第2移動体の傾向に合わせた速度を案内することができる。
【0087】
また、通信部21は、気象サーバ40から環境情報を更に取得し、生成部22は、更に環境情報に基づいて速度分布情報23aを生成している。このようにすることにより、天候や気温あるいは走行時刻等の環境情報を考慮した速度分布情報23aを生成することができ、より最適な速度を案内させることができる。
【0088】
また、通信部21は、車載装置10が配置されている第1移動体の車種や重量あるは車両の寸法等の種類に関する情報を更に取得し、生成部22は、更に第1移動体の種類に関する情報に基づいて速度分布情報23aを生成している。このようにすることにより、第1移動体の車種や寸法および重量などの種類に関する情報を考慮した速度分布情報23aを生成することができ、より最適な速度を案内させることができる。
【0089】
また、車載装置30は、第2移動体に配置され、通信部31が、速度分布情報23aを取得し、メータ34aが、第2移動体の現在の走行速度を目盛34b上の位置を指し示すことにより表示する速度計34dと、速度分布情報23aを速度計34dの外周に表示する表示枠34eを有している。このようにすることにより、速度計34dに速度分布情報23aを対応付けて表示させることができる。したがって、運転者に注意を促し易くすることができる。
【0090】
なお、上述した説明では、車載装置30からの自車情報の送信を車載装置30からの要求として、サーバ20が適正速度の生成や速度分布情報23a送信の要否を判断していたが、車載装置30が自車情報の送信とは別に要求を行ってもよい。例えば、車載装置30が地図情報を持ち、自車が走行している道路において、カーブや交差点などが接近した場合は、解釈部32が適正速度情報と速度分布情報23aの要求を通信部31を介してサーバ20に送信する。この要求には、適正速度情報と速度分布情報23aを要求するカーブや交差点などの位置情報を含める。サーバ20は、この要求を受信した場合に、当該要求に含まれる位置情報の適正速度情報を推定して速度分布情報23aとともに車載装置30に送信する。
【0091】
また、このような車載装置30が自車情報の送信とは別に要求を行う場合において、サーバ20から速度分布情報23aが生成されている位置の情報を定期的に受信するようにしてもよい。このようにすると、道路工事や事故多発地点など地図からは分からない位置においても適正速度情報やと速度分布情報23aの要求をすることができる。
次に、推定工程としてのステップS53において、適正速度を推定してステップS54に進む。適正速度の推定は、上述したように、過去に走行した位置の速度分布情報23aにおける位置から推定する。
次に、提示工程としてのステップS54において、適正速度(情報)と速度分布情報23aを提示してステップS56に進む。つまり、第1の実施例と同様に、メータ内などに表示したり、適正速度情報は音声で出力したりする。
次に、ステップS56において、提示した速度分布情報23aと、それに対応する車速情報を保存する。このステップで保存した速度分布情報23aと車速情報は次回以降の適正速度の推定に利用される。
なお、ステップS56に代えて、提示した速度分布情報23aと、それに対応する車速情報から分布における傾向を分析して、その分析結果を保存するようにしてもよい。つまり、ステップS56で保存した車速情報が対応する速度分布情報のどの位置にあるかを分析する。この場合、この分析結果のみを保存し、速度分布情報や車速情報は保存の必要が無い。分析結果のみを保存すれば、ステップS53における適正速度の推定は可能である。または、第1の実施例と同様に、過去に走行した全ての速度分布情報23aの位置の平均値などを走行するごとに逐次更新して保存するようにしてもよい。この場合は位置ごとの分析結果も保存不要となる。
本実施例によれば、第2移動体に配置された車載装置30において、通信部31が、速度分布情報23aを取得し、解釈部32が、通信部が取得した速度分布情報23aに基づいて、第2移動体が所定の位置を移動する場合に適した適正速度を推定し、提示部34が適正速度情報を提示している。このようにすることにより、サーバ20から取得した速度分布情報23aに基づいて第2移動体が移動するに適した速度を推定することができ、最適な速度を案内することができる。
なお、第2実施例においては、速度分布情報23aの要求を車載装置30で判断して送信する場合は、自車情報を送信する必要はなく、自車情報生成部35は省略できる。
また、上述した2つの実施例では、適正速度を推定可能な場合は推定していたが、速度分布情報23aのみを送信または提示するようにしてもよい。この場合は、車載装置30は、速度分布情報23aの要求のみ行えばよく自車情報の送信は必須ではない。
また、実施例に示した車載装置30とナビゲーション装置とを連動させて、速度分布情報23aや適正速度情報をナビゲーション装置が案内する経路上に表示するようにしてもよい。
また、適正速度情報は、速度の数値を送信や提示するのみではなく、信号の無い位置で、最低速度が0km/h(一時停止)となる傾向が多い場合は、一時停止することを送信や提示するようにしてもよい。
また、本発明は上記実施例に限定されるものではない。即ち、当業者は、従来公知の知見に従い、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。かかる変形によってもなお本発明の情報送信装置および情報提示装置の構成を具備する限り、勿論、本発明の範疇に含まれるものである。