(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024028434
(43)【公開日】2024-03-04
(54)【発明の名称】発光ダイオードパッケージ及びそれを有する表示装置
(51)【国際特許分類】
H01L 33/52 20100101AFI20240226BHJP
H01L 33/60 20100101ALI20240226BHJP
H01L 33/50 20100101ALI20240226BHJP
G02F 1/13357 20060101ALI20240226BHJP
G02F 1/1333 20060101ALI20240226BHJP
F21S 2/00 20160101ALI20240226BHJP
F21Y 115/10 20160101ALN20240226BHJP
【FI】
H01L33/52
H01L33/60
H01L33/50
G02F1/13357
G02F1/1333
F21S2/00 481
F21S2/00 482
F21Y115:10
【審査請求】有
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024001986
(22)【出願日】2024-01-10
(62)【分割の表示】P 2023054065の分割
【原出願日】2017-10-13
(31)【優先権主張番号】62/412,574
(32)【優先日】2016-10-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/435,043
(32)【優先日】2016-12-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】507194969
【氏名又は名称】ソウル セミコンダクター カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】SEOUL SEMICONDUCTOR CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】97-11, Sandan-ro 163 beon-gil, Danwon-gu,Ansan-si,Gyeonggi-do, Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110000408
【氏名又は名称】弁理士法人高橋・林アンドパートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】キム, ウン チュ
(57)【要約】
【課題】直下型バックライトを採用しつつ表示装置の厚さを低減することのできる発光ダイオードパッケージを提供する。
【解決手段】発光モジュールは、フレームと、フレームに配置された複数の光源と、複数の光源の上に配置され、蛍光シート又は光学シートの少なくとも一方を含む光学部とを含み、光源は、発光ダイオードと、発光ダイオードの上に配置された反射部と、発光ダイオードの側面及び上面を覆うモールディング部とを含み、モールディング部は、第1モールディング部と、第1モールディング部の上に配置された第2モールディング部とを含み、第2モールディング部は第1モールディング部より厚さが小さい領域を有し、光源から放出された光の中心部の照度が、中心部の周辺の照度より低くされている。
【選択図】
図10
【特許請求の範囲】
【請求項1】
フレームと、
前記フレームに配置された複数の光源と、
前記複数の光源の上に配置され、蛍光シート又は光学シートの少なくとも一方を含む光学部と、を含み、
前記光源は、
発光ダイオードと、
前記発光ダイオードの上に配置された反射部と、
前記発光ダイオードの側面及び上面を覆うモールディング部と、を含み、
前記モールディング部は、第1モールディング部と、前記第1モールディング部の上に配置された第2モールディング部と、を含み、
前記第2モールディング部は前記第1モールディング部より厚さが小さい領域を有し、
前記光源から放出された光の中心部の照度が、前記中心部の周辺の照度より低いことを特徴とする発光モジュール。
【請求項2】
前記反射部は、前記発光ダイオードから放出される光を反射する、又は前記発光ダイオードから放出される光の一部を透過し、残りの一部を反射するように構成されている、請求項1に記載の発光モジュール。
【請求項3】
前記第1モールディング部は、前記発光ダイオードの上面から前記第1モールディング部の上面までの厚さが、前記発光ダイオードの側面から前記第1モールディング部の側面までの幅より小さい、請求項1に記載の発光モジュール。
【請求項4】
前記第1モールディング部又は前記第2モールディング部は、少なくとも一種類の蛍光体を含む、請求項1に記載の発光モジュール。
【請求項5】
前記第1モールディング部は、少なくとも一種類の蛍光体を含む請求項4に記載の発光モジュール。
【請求項6】
前記光学部と前記光源との間の距離が1mm以上15mm以下である、請求項1に記載の発光モジュール。
【請求項7】
前記フレームから前記光学部までの距離が1mm以上15mm以下である、請求項1に記載の発光モジュール。
【請求項8】
表示パネルと、
発光モジュールと、を有し、
前記発光モジュールは、
フレームに配置された複数の光源と、
前記複数の光源の上に配置され、蛍光シート又は光学シートの少なくとも一方を含む光学部と、を含み、
前記光源は、
発光ダイオードと、
前記発光ダイオードの上に配置された反射部と、
前記発光ダイオードの側面及び上面を覆うモールディング部と、を含み、
前記モールディング部は、第1モールディング部と、前記第1モールディング部の上に配置された第2モールディング部と、を含み、
前記第2モールディング部は前記第1モールディング部より厚さが小さい領域を有し、
前記光源から放出された光の中心部の照度が、前記中心部の周辺の照度より低いことを特徴とする表示装置。
【請求項9】
前記反射部は、前記発光ダイオードから放出される光を反射する、又は前記発光ダイオードから放出される光の一部を透過し、残りの一部を反射するように構成されている、請求項8に記載の表示装置。
【請求項10】
前記第1モールディング部又は前記第2モールディング部は、少なくとも一種類の蛍光体を含む、請求項8に記載の表示装置。
【請求項11】
前記第1モールディング部は、少なくとも一種類の蛍光体を含む請求項10に記載の表示装置。
【請求項12】
前記モールディング部は、傾斜領域を含む、請求項8に記載の表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発光ダイオードパッケージ及びそれを有する表示装置に関し、より詳細には
、表示装置の直下型バックライトから光を発散する発光ダイオードパッケージ及びそれを
有する表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、表示装置の厚さを可能な限り薄くしようとする要求が高まっている。それによっ
て、表示装置のうちバックライトユニットを用いるLCDの場合、バックライトユニット
の光源が側面に位置したエッジ型バックライトユニットが多く使用されている。
【0003】
ところが、前述のようにエッジ型バックライトユニットを用いる場合は、人が実際の光
景を見る感覚を、表示装置に再生されるHDR(high dynamic range
)によって実現することは不可能である。これは、HDRを実現するためには、表示画面
上の位置に応じて、表示装置を介して放出される光の明るさの差が実現されなければなら
ないが、エッジ型バックライトユニットでは位置による光の明るさの差を実現できないた
めである。
【0004】
それによって、直下型バックライトユニットを用いると共に、アクティブマトリックス
型を実現することによって、HDRを実現する研究が多様に進められている。大韓民国公
開特許第10-2016-0051566号(2016.05.11、以下、特許文献1
)もその一つである。ところが、前述のような特許文献1は、直下型バックライトユニッ
トを用いて製作し、発光ダイオードから放出された光を側面に分散させるためにレンズを
用いている。このようにレンズを使用することによって、レンズの厚さのために表示装置
の厚さを薄くするのに限界があるという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】韓国特許第10-2016-0051566号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明が解決しようとする課題は、直下型バックライトを採用しつつ表示装置の厚さを
低減することのできる発光ダイオードパッケージ及びそれを有する表示装置を提供するこ
とにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一実施形態に係る発光ダイオードパッケージは、発光ダイオードチップ、発光
ダイオードチップの上面に配置され、発光ダイオードチップから放出された光の少なくと
も一部を反射する反射部、及び発光ダイオードチップ及び反射部の上面及び側面を覆うよ
うに配置されたモールディング部、を含んでもよい。
【0008】
このとき、モールディング部は、反射部の上面からモールディング部の上面までの厚さ
が、発光ダイオードチップの側面からモールディング部の側面までの幅より小さくてもよ
い。
【0009】
ここで、モールディング部は、発光ダイオードチップの側面からモールディング部の側
面までの幅が、反射部の上面からモールディング部の上面までの厚さより1.5倍以上4
倍以下であってもよい。
【0010】
また、モールディング部は、一種類以上の蛍光体及び光拡散剤の少なくとも一つを含ん
でもよい。
【0011】
そして、反射部は、分布ブラッグ反射器(distributed bragg re
flector)を含んでもよい。
【0012】
このとき、反射部は、発光ダイオードチップから放出された光の透過率が0%~80%
であってもよい。
【0013】
また、モールディング部は、発光ダイオードチップ及び反射部の上面及び側面を覆う第
1モールディング部、及び第1モールディング部の上面及び側面を覆う第2モールディン
グ部、を含んでもよい。
【0014】
このとき、第1モールディング部及び第2モールディング部の少なくとも一方に一種類
以上の蛍光体が含まれていてもよい。
【0015】
このとき、第1モールディング部及び第2モールディング部にそれぞれ一種類以上の蛍
光体が含まれる場合、第1モールディング部及び第2モールディング部に含まれた蛍光体
は互いに異なる種類であってもよい。
【0016】
そして、第2モールディング部は、第2モールディング部より厚さが薄くてもよい。
【0017】
また、反射部は、発光ダイオードチップの上面の一部に配置された第1反射部、及び発
光ダイオードチップの上面に配置され、第1反射部を取り囲むように配置された第2反射
部、を含んでもよい。
【0018】
このとき、第1反射部の反射率と第2反射部の反射率は互いに異なってもよく、第1反
射部の反射率は第2反射部の反射率より小さくてもよい。
【0019】
そして、モールディング部は、側面が傾斜面であってもよく、傾斜面は下向きに傾斜し
た面であってもよい。
【0020】
一方、本発明の一実施形態に係る発光ダイオードパッケージは、発光ダイオードチップ
、発光ダイオードチップの上面に配置され、発光ダイオードチップから放出された光の少
なくとも一部を反射する反射部、及び発光ダイオードチップの側面に配置されたモールデ
ィング部を含んでもよい。
【0021】
このとき、反射部は、発光ダイオードチップの上面から外部に露出してもよい。
【0022】
一方、本発明の一実施形態に係る表示装置は、フレーム、フレーム上に規則的に配置さ
れた複数の発光ダイオードパッケージ、複数の発光ダイオードパッケージの上部に配置さ
れ、蛍光シート及び光学シートの少なくとも一つ、及び表示パネルを含む光学部、を含み
、発光ダイオードパッケージは、発光ダイオードチップ、発光ダイオードチップの上面に
配置され、発光ダイオードチップから放出された光の少なくとも一部を反射する反射部、
及び発光ダイオードチップ及び反射部の上面及び側面を覆うように配置されたモールディ
ング部を含んでもよい。
【0023】
ここで、フレームと光学部との間の距離は1mm以上15mm以下であってもよい。
【0024】
そして、モールディング部は、反射部の上面からモールディング部の上面までの厚さが
、発光ダイオードチップの側面からモールディング部の側面までの幅より小さくてもよい
。
【0025】
このとき、モールディング部は、発光ダイオードチップの側面からモールディング部の
側面までの幅が、反射部の上面からモールディング部の上面までの厚さより1.5倍以上
4倍以下であってもよい。
【0026】
また、モールディング部は、一種類以上の蛍光体及び光拡散剤の少なくとも一つを含ん
でもよい。
【0027】
そして、反射部は、分布ブラッグ反射器を含んでもよい。
【0028】
このとき、反射部は、発光ダイオードチップから放出された光の透過率が0%~80%
であってもよい。
【0029】
また、モールディング部は、発光ダイオードチップ及び反射部の上面及び側面を覆う第
1モールディング部、及び第1モールディング部の上面及び側面を覆う第2モールディン
グ部を含んでもよい。
【0030】
このとき、第1モールディング部及び第2モールディング部の少なくとも一方に一種類
以上の蛍光体が含まれてもよい。
【0031】
このとき、第1モールディング部及び第2モールディング部にそれぞれ一種類以上の蛍
光体が含まれる場合、第1モールディング部及び第2モールディング部に含まれた蛍光体
は互いに異なる種類であってもよい。
【0032】
そして、第2モールディング部は第2モールディング部より厚さが薄くてもよい。
【0033】
また、反射部は、発光ダイオードチップの上面の一部に配置された第1反射部、及び発
光ダイオードチップの上面に配置され、第1反射部を取り囲むように配置された第2反射
部、を含んでもよい。
【0034】
このとき、第1反射部の反射率と第2反射部の反射率は互いに異なってもよく、第1反
射部の反射率は第2反射部の反射率より小さくてもよい。
【0035】
そして、モールディング部は、側面が傾斜面であってもよく、傾斜面は下向きに傾斜し
た面であってもよい。
【0036】
一方、本発明の一実施形態に係る表示装置は、発光ダイオードチップ、発光ダイオード
チップの上面に配置され、発光ダイオードチップから放出された光の少なくとも一部を反
射する反射部、及び発光ダイオードチップの側面に配置されたモールディング部を含んで
もよい。
【0037】
このとき、反射部は、発光ダイオードチップの上面から外部に露出してもよい。
【発明の効果】
【0038】
本発明によると、表示装置に用いられるバックライトユニットの光源として、発光ダイ
オードチップ上に反射部が配置され、モールディング部で覆われた発光ダイオードパッケ
ージを用いることによって、別途レンズを用いなくても、発光ダイオードパッケージを直
下型バックライトユニットとして用いることができる。
【0039】
また、別途レンズを使用しないので、従来の直下型バックライトユニットよりも相対的
に厚さが薄い直下型バックライトを提供することができ、表示装置の厚さを減らすことが
できる。
【0040】
そして、発光ダイオードチップを覆うモールディング部を二重に形成し、二重のモール
ディング部の少なくとも一方が一種類以上の蛍光体を含み、発光ダイオードパッケージか
ら放出された光の色制御を容易に行うことができる。特に、発光ダイオードパッケージの
二重のモールディング部のうち外部に配置されたモールディング部に一種類以上の蛍光体
が含まれるようにすることで、発光ダイオードパッケージの熱特性が向上し得る。
【0041】
また、発光ダイオードパッケージは、発光ダイオードチップの上面中央に配置された第
1反射部と、第1反射部を取り囲むように配置された第2反射部とを含み、第1反射部と
第2反射部の反射率を異ならせることによって、発光ダイオードパッケージから放出され
た光の側面方向への分散効率を高めることができる。
【0042】
また、発光ダイオードパッケージのモールディング部の側面を傾斜面に形成することに
よって、発光ダイオードパッケージから放出される光の分散効率を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【
図1a】本発明の第1実施形態に係る表示装置の一例を示した平面図である。
【
図1b】本発明の第1実施形態に係る表示装置の一例を示した背面図である。
【
図2a】本発明の第1実施形態に係る表示装置を示した断面図である。
【
図2b】本発明の第1実施形態に係る表示装置を示した断面図である。
【
図3】本発明の第1実施形態に係る発光ダイオードパッケージを示した断面図である。
【
図4】本発明の第1実施形態に係る発光ダイオードパッケージから放出された光を比較したグラフである。
【
図5】本発明の第1実施形態に係る発光ダイオードパッケージから光が均一に放出された状態を示したグラフである。
【
図6a】本発明の第1実施形態に係る発光ダイオードパッケージにおける反射部の反射率による光指向特性を示したグラフである。
【
図6b】
図6aの光指向特性を示したグラフにおける反射部の反射率によるピーク値を示したグラフである。
【
図6c】
図6aの光指向特性を示したグラフにおける反射部の反射率による中心の値を示したグラフである。
【
図7a】本発明の第1実施形態に係る発光ダイオードパッケージの反射部の反射率による中心照度を比較した実際の画像である。
【
図7b】本発明の第1実施形態に係る発光ダイオードパッケージの反射部の反射率による中心照度を比較したグラフである。
【
図8a】本発明の第1実施形態に係る発光ダイオードパッケージの均一性を説明するために発光ダイオードチップのみが配置されたときの均一性を示した実際の画像である。
【
図8b】本発明の第1実施形態に係る発光ダイオードパッケージの均一性を説明するために発光ダイオードチップのみが配置されたときの均一性を示した分布画像である。
【
図8c】本発明の第1実施形態に係る発光ダイオードパッケージの均一性を説明するために発光ダイオードチップのみが配置されたときの均一性を示したグラフである。
【
図9a】本発明の第1実施形態に係る発光ダイオードパッケージの均一性を説明するための実際の画像である。
【
図9b】本発明の第1実施形態に係る発光ダイオードパッケージの均一性を説明するための分布画像である。
【
図9c】本発明の第1実施形態に係る発光ダイオードパッケージの均一性を示したグラフである。
【
図10】本発明の第2実施形態に係る発光ダイオードパッケージを示した断面図である。
【
図11】本発明の第3実施形態に係る発光ダイオードパッケージを示した断面図である。
【
図12】本発明の第4実施形態に係る発光ダイオードパッケージを示した断面図である。
【
図13】本発明の第5実施形態に係る発光ダイオードパッケージを示した断面図である。
【
図14】本発明の第6実施形態に係る発光ダイオードパッケージを示した断面図である。
【
図15】本発明の第6実施形態に係る発光ダイオードパッケージの中心部の光分布を示したグラフである。
【
図16】本発明の第7実施形態に係る発光ダイオードパッケージを示した断面図である。
【
図17】本発明の第7実施形態に係る発光ダイオードパッケージの中心部の光分布を示したグラフである。
【
図18a】本発明の第8実施形態に係る発光ダイオードパッケージを示した断面図である。
【
図18b】本発明の第8実施形態に係る発光ダイオードパッケージを示した斜視図である。
【
図19】本発明の第8実施形態に係る発光ダイオードパッケージの中心部の光分布を示したグラフである。
【
図20】本発明の第9実施形態に係る発光ダイオードパッケージを示した断面図である。
【
図21】本発明の第9実施形態に係る発光ダイオードパッケージの照度を示したグラフである。
【
図22】本発明の第10実施形態に係る発光ダイオードパッケージを示した断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0044】
以下、本発明の好適な実施形態に対して添付の図面を参照してより具体的に説明する。
【0045】
図1a及び
図1bは、本発明の第1実施形態に係る表示装置を示した平面図及び背面図
で、
図2a及び
図2bは、本発明の第1実施形態に係る表示装置を示した断面図である。
【0046】
本発明の第1実施形態に係る表示装置200は、発光ダイオードパッケージ100、フ
ロントカバー230、フレーム210及び光学部220を含む。発光ダイオードパッケー
ジ100は、発光ダイオードチップ112、反射部114及びモールディング部116を
含み、これに対しては後で説明する。
【0047】
フロントカバー230は、光学部220の表示パネル227の側面及び前面のうち一部
を覆うことができる。そして、フロントカバー230の中央は空いており、フロントカバ
ー230の中央に表示パネル227が配置されることによって、表示パネル227に表示
された映像が外部に表示され得る。
【0048】
フレーム210は、表示装置200を支持し、一方の側がフロントカバー230と結合
されてもよい。フレーム210は、アルミニウム合金などの金属材料や合成樹脂材料を有
してもよい。そして、フレーム210は、光学部220と所定の距離だけ離隔してもよい
。光学部220側には、フレーム210上に発光ダイオードパッケージ100が配置され
てもよい。このとき、フレーム210と光学部220との間の離隔した距離は、発光ダイ
オードパッケージ100から光学部220までのOD(optical distanc
e)であってもよい。このとき、本実施形態において、ODは、例えば、約1mm以上1
5mm以下であってもよい。
【0049】
そして、フレーム210は、上部に発光ダイオードパッケージ100が電気的に連結さ
れる基板212が配置されてもよい。基板212は、発光ダイオードパッケージ100に
電源を供給するために備えられる。
【0050】
光学部220は、フレーム210の上部に配置され、蛍光シート221、拡散板223
、光学シート225及び表示パネル227を含む。
【0051】
蛍光シート221は、発光ダイオードパッケージ100から放出された光を異なる波長
の光に変換するために備えられる。蛍光シート221は、内部に一種類以上の蛍光体を含
んでもよく、一種類以上の量子ドット(QD、quantum dot)を含んでもよい
。本実施形態において、発光ダイオードパッケージ100から放出される光は、青色光で
あってもよく、紫外線であってもよい。また、蛍光シート221を介して放出される光は
白色光であってもよい。
【0052】
拡散板223は、発光ダイオードパッケージ100から放出された光を上部に拡散させ
る役割を有する。
【0053】
光学シート225は、拡散板223の上部に配置されてもよく、上部に表示パネル22
7が配置されてもよい。そして、光学シート225は、互いに異なる機能を有する複数の
シートを含んでもよい。一例として、一つ以上のプリズムシート及び拡散シートを含んで
もよい。拡散シートは、拡散板223を介して放出された光が部分的に密集することを防
止し、光の輝度をより均一にすることができる。プリズムシートは、拡散シートを介して
放出された光を集光し、光を表示パネル227に垂直に入射させることができる。
【0054】
表示パネル227は、表示装置200の前面に配置され、映像を表示することができる
。表示パネル227は、複数のピクセルを含み、各ピクセル当たりの色相、明度、彩度な
どを合わせて映像を出力することができる。
【0055】
発光ダイオードパッケージ100は、
図1aに示したように、複数が備えられ、表示装
置200の広い面積にわたって規則的に配列され得る。一例として、発光ダイオードパッ
ケージ100は、表示装置200に平面的に行と列に沿って一定の間隔だけ離隔した状態
で配列されてもよい。
【0056】
図1aは、複数の発光ダイオードパッケージ100が規則的に配列された状態を例示的
に示した図である。複数の発光ダイオードパッケージ100は、表示装置200に可能な
限り多く配置されるほど、表示装置200のHDR(high dynamic ran
ge)をより高い品質で具現することができる。
【0057】
そして、複数の発光ダイオードパッケージ100に電源を供給するための複数の電源供
給部250が備えられてもよい。電源供給部250は、一つ以上の発光ダイオードパッケ
ージ100に電源を供給することができ、本実施形態において、一つの電源供給部250
を介して32個の発光ダイオードパッケージ100に電源を供給する場合を説明する。電
源供給部250を介して供給された電源によって複数の発光ダイオードパッケージ100
は発光し、各発光ダイオードパッケージ100が個別に動作し得る。
【0058】
図3は、本発明の第1実施形態に係る発光ダイオードパッケージを示した断面図である
。
【0059】
図3を参照して、本発明の第1実施形態に係る発光ダイオードパッケージ100につい
て詳細に説明する。図示したように、発光ダイオードパッケージ100は、発光ダイオー
ドチップ112、反射部114及びモールディング部116を含む。
【0060】
発光ダイオードチップ112は、n型半導体層、活性層及びp型半導体層を含んでもよ
い。また、n型半導体層、活性層及びp型半導体層は、それぞれIII-V族系列の化合
物半導体を含んでもよく、一例として、(Al、Ga、In)Nなどの窒化物半導体を含
んでもよい。
【0061】
n型半導体層は、n型不純物(例えば、Si)を含む導電型半導体層であってもよく、
p型半導体層は、p型不純物(例えば、Mg)を含む導電型半導体層であってもよい。活
性層は、n型半導体層とp型半導体層との間に介在し、多重量子井戸構造(MQW)を含
んでもよい。そして、所望のピーク波長の光を放出できるように活性層の組成比が決定さ
れ得る。
【0062】
本実施形態において、発光ダイオードチップ112は、フリップチップ型発光ダイオー
ドチップ112であってもよい。それによって、発光ダイオードチップ112の下部には
、n型半導体層と電気的に連結されたn型電極及びp型半導体層と電気的に連結されたp
型電極が配置され得る。
【0063】
発光ダイオードチップ112から放出される光は、発光ダイオードチップ112の上部
及び側面を介して外部に放出される。本実施形態において、発光ダイオードチップ112
は、例えば、横、縦及び厚さがそれぞれ670μm、670μm及び250μmであって
もよい。
【0064】
反射部114は、発光ダイオードチップ112の上部に配置され、発光ダイオードチッ
プ112の上部全体を覆うように配置されてもよい。本実施形態において、反射部114
は、発光ダイオードチップ112から放出された光の全体を反射することもでき、又は、
発光ダイオードチップ112から放出される光の一部を透過させ、光の残りを反射するこ
ともできる。
【0065】
一例として、反射部114は、分布ブラッグ反射器(distributed bra
gg reflector、DBR)を含んでもよい。分布ブラッグ反射器は、互いに異
なる屈折率を有する物質層を複数の層に積層して形成されてもよい。分布ブラッグ反射器
は、分布ブラッグ反射器を形成する物質層の数によって発光ダイオードチップ112から
放出される光の全部を反射することもでき、一部の光を反射することもできる。また、必
要に応じて、反射部114は、分布ブラッグ反射器でない金属や他の物質で形成されても
よい。例えば、反射部114の光透過率は0%~80%であってもよい。
【0066】
分布ブラッグ反射器に対してより詳細に説明すると、分布ブラッグ反射器は、互いに異
なる屈折率を有する二つ以上の誘電体層が交互に配置された構造であってもよい。二つ以
上の誘電体層は、それぞれSi、Zr、Ta、Ti及びAlで構成されたグループから選
ばれた元素の酸化物又は窒化物であってもよく、具体的に、AlGaN、GaN、SiO
2、SiN、Si3N4、SiOxNy、TiO2、TiN、TiAlN、TiSiN、
AlN、Al2O3、ZrO2及びMgOのうち互いに異なるいずれか一つをそれぞれ含
んでもよい。
【0067】
そして、二つ以上の誘電体層のそれぞれは、λ/4nの厚さを有してもよい。このとき
、λは、活性層から放出された光の波長を示し、nは、誘電体層の屈折率を示す。それに
よって、分布ブラッグ反射器の厚さは略300Å~900Åであってもよい。分布ブラッ
グ反射器は、二つ以上の誘電体層が2組~50組で形成されてもよいが、これに限定され
ない。本実施形態において、反射部114の光透過率によって二つ以上の誘電体層の屈折
率と厚さが決定され得る。
【0068】
また、分布ブラッグ反射器は、二つ以上の誘電体層が交互に積層された構造であって、
内部に光の吸収が起こらないように発光ダイオードチップ112から発光された光のエネ
ルギーより大きいバンドギャップエネルギーを有してもよい。そして、二つ以上の誘電体
層間の屈折率差が大きいほど反射率が増加し得る。
【0069】
分布ブラッグ反射器は、一例として、SiI2/TiO2、SiO2/Ta2O2又は
SiO2/HfOの反復積層からなってもよく、青色光に対してはSiO2/TiO2で
構成されると反射効率が良く、紫外線に対してはSiO2/Ta2O2又はSiO2/H
fOで構成されると反射効率が良い。
【0070】
また、反射部114は、必要に応じて全方向反射器(ODR、omni-direct
ional reflector)を含んでもよい。
【0071】
また、反射部114は、必要に応じて分布ブラッグ反射器及び全方向反射器を全て含む
複数の層を有してもよい。分布ブラッグ反射器は、垂直方向に近い光であるほど反射率が
高く、それ以外の光を透過させる。
【0072】
一例として、二つの媒質の境界面に特定の角度で光が入射されると、いずれかの偏光成
分の光のみが反射され、他の偏光成分は反射されずに全部透過され得る。このような特定
角度をブリュースター角というが、垂直偏光及び水平偏光を考慮すると、ブリュースター
角で境界面に垂直偏光及び水平偏光が入射されると、反射波と透過波が互いに90度の角
度をなし、垂直偏光はほとんど全部反射される。そして、水平偏光はほとんど反射されず
、ほとんどが透過される角度が存在し得る。このように、水平偏光成分の反射係数が0(
zero)になる角がブリュースター角である。ブリュースター角は、媒質の物性に応じ
て変わり得るが、無偏光の光(一例として、活性層から放出された光)がブリュースター
角で分布ブラッグ反射器に入射されると、垂直偏光成分はほとんど全部反射され、水平偏
光成分は全部透過される。
【0073】
このとき、分布ブラッグ反射器は、分子線エピタキシー(molecular bea
m epitaxy)、電子ビーム蒸着(E-beam evaporation)、イ
オンビーム補助蒸着(ion-beam assisted deposition)、
反応性プラズマ蒸着(reactive plasma deposition)、電子
線蒸着法(electron beam evaporation)、熱蒸着法(the
rmal evaporation)、スパッタリング(sputtering)及びコ
ンフォーマルスパッタリング(conformal sputtering)工程などを
通じて形成されてもよい。
【0074】
モールディング部116は、
図3に示したように、上部に反射部114が配置された発
光ダイオードチップ112全体を覆うように配置されてもよい。すなわち、モールディン
グ部116は、発光ダイオードチップ112の下部に配置されたn型電極及びp型電極を
除いた発光ダイオードチップ112の側面及び上部を覆うように配置されてもよい。
【0075】
モールディング部116は、発光ダイオードチップ112から放出された光が透過し得
る透明な素材を有してもよく、例えば、シリコーンを含んでもよい。
【0076】
本実施形態において、モールディング部116は、発光ダイオードチップ112を覆う
ように形成され、例えば、横、縦及び厚さがそれぞれ1500μm、1500μm及び4
20μmであってもよい。すなわち、モールディング部116の厚さは、発光ダイオード
チップ112の厚さtと、発光ダイオードチップ112の上面からモールディング部11
6の上面までの厚さ(以下、第1厚さ、d1)とを合わせた厚さと同じかそれより大きく
てもよい。このとき、第1厚さd1は、発光ダイオードチップ112の厚さtと同じかそ
れより小さくてもよい(d1≦t)。
【0077】
そして、発光ダイオードチップ112の側面からモールディング部116の側面までの
幅(以下、第1幅、d2)は、第1厚さd1より小さくてもよい。本実施形態において、
第1幅d2は、第1厚さd1の1.5倍以上4倍以下であってもよく、例えば、約2.4
4倍であってもよい。
【0078】
換言すると、モールディング部116は、発光ダイオードチップ112の上部に形成さ
れた厚さd1が、発光ダイオードチップ112の側面に形成された幅d2より薄く形成さ
れる。発光ダイオードチップ112から放出された光は、上部に配置された反射部114
によって遮断され、発光ダイオードチップ112の側面方向にほとんどが放出され得る。
さらに、発光ダイオードチップ112から放出される光は、発光ダイオードチップ112
の上面及び側面に形成されたモールディング部116の形状によって側面方向にガイドさ
れ、側面方向により良く放出され得る。
【0079】
前述のように、発光ダイオードチップ112を覆うようにモールディング部116が形
成された発光ダイオードパッケージ100は、放出される光が上部より相対的に側面に放
出されることによって、表示装置200のバックライトとして利用可能である。
【0080】
特に、発光ダイオードパッケージ100から側面方向に光が放出されることによって、
光を放出させるためのレンズは省略可能である。別途レンズを使用しないので、発光ダイ
オードパッケージ100は、表示装置200のフレーム210に複数設置することによっ
てバックライトユニットに取って代わるものとなり得る。また、別途レンズを使用しない
ので、表示装置200の厚さを最小化することができる。
【0081】
また、モールディング部116は、透明な素材のみで形成されてもよく、必要に応じて
内部に一種類以上の蛍光体や光拡散性を調節するための拡散剤が含まれてもよい。本実施
形態において、前述のように、光学部220に蛍光シート221が含まれるので、モール
ディング部116に別途蛍光体が含まれなくてもよい。または、光学部220に含まれた
蛍光シート221を介して放出される光の色再現性を高めるためにモールディング部11
6に一種類以上の蛍光体が含まれてもよい。
【0082】
図4は、本発明の第1実施形態に係る発光ダイオードパッケージから放出された光を比
較したグラフである。
【0083】
図4は、本発明の第1実施形態に係る発光ダイオードパッケージ100から放出された
光の画像及び指向角を示したグラフである。まず、
図4の(a)を参照すると、発光ダイ
オードチップ112から放出された光に対してODが0.4mmで撮影した画像、ODが
4mmで撮影した画像及び50cmでの配光分布データ(far field data
)を確認することができる。
図4の(b)を参照すると、発光ダイオードチップ112の
上部に反射部114を配置した状態で放出された光に対してODが0.4mmで撮影した
画像、ODが4mmで撮影した画像及び50cmでの配光分布データを確認することがで
きる。そして、
図4の(c)を参照すると、反射部114及びモールディング部116が
形成された発光ダイオードパッケージ100から放出された光に対してODが0.4mm
で撮影した画像、ODが4mmで撮影した画像及び50cmでの配光分布データを確認す
ることができる。
【0084】
このように画像及び配光分布データを通じて、発光ダイオードチップ112に反射部1
14及びモールディング部116が形成されることによって、発光ダイオードパッケージ
100から放出された光が均一に分散されることを確認することができる。
【0085】
図5は、本発明の第1実施形態に係る発光ダイオードパッケージから光が均一に放出さ
れた状態を示したグラフである。
【0086】
図5の(a)を見ると、蛍光シート221及び光学シート225ない状態で、複数の発
光ダイオードパッケージ100から放出された光に対して撮影した画像及び出力グラフを
確認することができる。これを通じて、光が全般的に均一に放出されることを確認するこ
とができる。
図5の(a)で右側に行くほど光の出力が低下する理由は、各発光ダイオー
ドパッケージ100に入力された電流の差のためである。
【0087】
図5の(b)を見ると、複数の発光ダイオードパッケージ100の上部に蛍光シート2
21を配置した状態で出力される光に対して撮影した画像及び出力グラフを確認すること
ができる。
図5の(a)と比較して、右側に位置した各発光ダイオードパッケージ100
の出力が多少弱くても、光が全体的に均一に出力されることを確認することができる。
【0088】
また、
図5の(c)を見ると、複数の発光ダイオードパッケージ100の上部に蛍光シ
ート221及び光の拡散のための拡散シートを配置した状態で出力される光に対して撮影
した画像及び出力グラフを確認することができる。表示装置200から出力される光は、
平面上で均一に外部に放出されるとき、全体の面積にわたって均一に外部に放出されるこ
とを確認することができる。特に、図示したグラフを見ると、光が拡散シートによってよ
り均一に外部に放出されることを確認することができる。
【0089】
図6a乃至
図6cは、本発明の第1実施形態に係る発光ダイオードパッケージの反射部
の反射率による光指向特性を示したグラフである。
【0090】
図6aは、本実施形態において、反射部114の反射率を0%から100%まで変化さ
せるときの光指向特性をシミュレーションした結果を示したグラフである。発光ダイオー
ドパッケージ100は、
図3に示したものが用いられており、光指向分布は50cm位置
での結果である。
【0091】
図6aに示したように、反射部114の反射率が高くなるほど中心での光の強さが小さ
くなり、光の強さの最大値を有するピーク角度が大きくなることを確認することができる
。すなわち、光の強さの最大値を有する地点の角度は、反射率が高くなるほど大きくなる
ことを確認することができる。このとき、
図6aのグラフにおいて、x軸は光指向角を示
す。
【0092】
図6aに示したグラフを通じて、反射率が90%である場合と100%である場合のグ
ラフを見ると、中心角度で光の強さが小さくなり、光の強さの最大値を有するピーク角度
が大きくなったことを確認することができる。これに基づいて、反射部114の反射率の
大きさによって光指向特性の側面分散効率が高くなる角度を確認するために
図6b及び図
6cを参照して説明する。
【0093】
図6bは、
図6aの約60度の角度での光指向特性ピーク値が反射部114の反射率に
よって変わることを示した図である。
図6bを参照すると、反射部114の反射率が75
%である地点を基準にしてピーク値が急変して増加することを確認することができる。
【0094】
図6cは、
図6aの中心角度での光指向特性のピーク値が反射部114の反射率によっ
て変わることを示した図である。
図6cを参照すると、反射部114の反射率が75%で
ある地点を基準にしてピーク値が急変して減少することを確認することができる。
【0095】
図6b及び
図6cを通じて、反射部114の反射率が75%より大きい反射部114を
用いるほど発光ダイオードパッケージ100の側面分散効率が良好になることを確認する
ことができる。
【0096】
図7a及び
図7bは、本発明の第1実施形態に係る発光ダイオードパッケージの反射部
の反射率による中心照度を比較したグラフである。
【0097】
図7aは、ODが2mmである場合、反射部114がなく、発光ダイオードチップ11
2から放出された光、反射率が90%である反射部114が結合された発光ダイオードパ
ッケージ100から放出された光、及び反射率が100%である反射部114が結合され
た発光ダイオードパッケージ100から放出された光を比較した照度画像である。
図7a
を見ると、ODが2mmで反射部114の反射率が90%であるとき、光の照度画像が均
一に分布されることを確認することができ、反射率が100%であるとき、光の照度画像
は、中心部で一部の暗点が発生することを確認することができる。
【0098】
このような反射部114の反射率による中心照度の相対値が
図7bに示されている。図
7bを参照すると、反射部114の反射率が高くなるほど中心照度値が低くなることを確
認することができる。このように反射部114の反射率が高くなるほど中心照度が低くな
ることによって、光が発光ダイオードパッケージ100の側面方向に分散される程度が相
対的に大きくなることを確認することができる。
【0099】
図8aから
図8cは、本発明の第1実施形態に係る発光ダイオードパッケージの均一性
を説明するために発光ダイオードチップのみが配置されたときの均一性を示した図である
。そして、
図9a~
図9cは、本発明の第1実施形態に係る発光ダイオードパッケージの
均一性を説明するための図である。
【0100】
図8a及び
図8bは、反射部114及びモールディング部116がなく、発光ダイオー
ドチップ112を配列したときの実際の画像及び分布画像であって、
図8cは、発光ダイ
オードチップ112が配列された状態の均一性を確認するためのグラフである。
【0101】
図8a及び
図8bに示した画像を見ると、各発光ダイオードチップ112がどの位置に
配置されているのか、いくつの発光ダイオードチップ112が配置されているのかを確認
できる程度に発光ダイオードチップ112から放出された光の均一性が相対的に良好でな
いことを確認することができる。
【0102】
また、
図8cのグラフを通じて、発光ダイオードチップ112から放出された光の最大
の明るさが約8000luxで、最低の明るさが約4600luxであることを確認する
ことができ、これに基づいて、均一性は約57.5%であることを確認することができる
。
【0103】
これに対して、
図9a及び
図9bは、発光ダイオードチップ112の上部に反射部11
4が配置され、モールディング部116が形成された発光ダイオードパッケージ100を
、
図8aのように配列したときの実際の画像及び分布画像である。そして、
図9cは、発
光ダイオードパッケージ100が配列された状態の均一性を確認するためのグラフである
。
【0104】
図9a及び
図9bに示した画像は、
図8a及び
図8bに示した画像と比較して相対的に
全面に光が均一に分布されたことを確認することができる。また、
図9cのグラフを通じ
て、発光ダイオードパッケージ100から放出された光の最大の明るさが約210000
luxで、最低の明るさが約175000luxであることを確認することができ、これ
に基づいて、均一性は約83.3%であることを確認することができる。
【0105】
図9cと
図8cを比較すると、反射部114及びモールディング部116が適用された
発光ダイオードパッケージ100の場合、発光ダイオードチップ112のみが用いられた
場合に比べて均一性が約25%以上向上したことを確認することができる。
【0106】
図10は、本発明の第2実施形態に係る発光ダイオードパッケージを示した断面図であ
る。
【0107】
本実施形態において、表示装置200の他の構成は第1実施形態と同じであって、発光
ダイオードパッケージ100の構成のみに違いがあるので、これに対して
図10を参照し
て説明する。本実施形態について説明しつつ、第1実施形態と重複する説明は省略する。
本実施形態において、発光ダイオードパッケージ100は、発光ダイオードチップ112
、反射部114及びモールディング部116を含む。
【0108】
本実施形態において、発光ダイオードチップ112及び反射部114の構成は第1実施
形態と同じであるので、それに対する説明は省略し、モールディング部116は、第1モ
ールディング部116a及び第2モールディング部116bを含む。
【0109】
第1モールディング部116aは、
図10に示したように、上部に反射部114が配置
された発光ダイオードチップ112全体を覆うように配置されてもよい。第1モールディ
ング部116aは、発光ダイオードチップ112の下部に配置されたn型電極及びp型電
極を除いた発光ダイオードチップ112の側面及び上部を覆うように配置されてもよい。
【0110】
そして、第2モールディング部116bは、第1モールディング部116a全体を覆う
ように配置されてもよい。第2モールディング部は、第1モールディング部116aと同
様に、発光ダイオードチップ112の下部を除いて第1モールディング部116aの側面
及び上部を覆うように配置されてもよい。このとき、第2モールディング部116bの厚
さは、第1モールディング部116aの厚さと同一又は異なってよく、第1モールディン
グ部116aの厚さより薄くてもよい。
【0111】
このとき、第1モールディング部116a及び第2モールディング部116bは、それ
ぞれ発光ダイオードチップ112から放出された光が透過し得るように透明な素材で形成
されてもよい。
【0112】
本実施形態において、第1モールディング部116a及び第2モールディング部116
bは、透過する光の屈折率が互いに異なってもよい。発光ダイオードチップ112から放
出された光が外部に放出されながら、媒質の差によって発生する反射を減少させるために
外側に配置された第2モールディング部116bの屈折率が第1モールディング部116
aの屈折率より小さくてもよい。勿論、これに限定されることはなく、第1モールディン
グ部116aの屈折率が第2モールディング部116bの屈折率と同じかそれより大きく
てもよい。
【0113】
また、第1モールディング部116a及び第2モールディング部116bの素材に対す
る軟性材質は異なってもよい。製造工程上で軟性材質の差によって外部にクラックが発生
し得るが、外部に第1モールディング部116aの材質よりも強い材質を有する第2モー
ルディング部116bを形成することによって、第1モールディング部116aの軟性材
質による外部クラックの発生を防止することができる。
【0114】
図11は、本発明の第3実施形態に係る発光ダイオードパッケージを示した断面図であ
る。
【0115】
本実施形態において、表示装置200の他の構成は第1実施形態と同じであって、発光
ダイオードパッケージ100の構成のみに違いがあるので、これに対して
図11を参照し
て説明する。本実施形態について説明しつつ、第1実施形態と重複する説明は省略する。
本実施形態において、発光ダイオードパッケージ100は、発光ダイオードチップ112
、反射部114、モールディング部116及び波長変換部117を含む。
【0116】
本実施形態に係る発光ダイオードパッケージ100の構成のうち、発光ダイオードチッ
プ112、反射部114及びモールディング部116の構成は第1実施形態と同じである
ので、それに対する説明は省略する。
【0117】
波長変換部117は、図示したように、モールディング部116全体を覆うように配置
されてもよい。波長変換部117は、モールディング部116と同様に、発光ダイオード
チップ112の下部を除いてモールディング部116の側面及び上部を覆うように配置さ
れてもよい。このとき、波長変換部117の厚さは、モールディング部116の厚さと同
一又は異なってもよく、モールディング部116の厚さより薄くてもよい。
【0118】
波長変換部117は、モールディング部116をなす素材と同一の素材で形成されたり
、異なる素材として透明な素材で形成されたりしてもよい。そして、内部に一種類以上の
蛍光体が含まれてもよい。それによって、波長変換部117は、発光ダイオードチップ1
12から放出された光を波長変換し、異なる波長の光を外部に放出させることができる。
【0119】
本実施形態において、モールディング部116の外側に波長変換部117が配置される
ことによって、発光ダイオードチップ112から放出された光を異なる波長の光に波長変
換することが容易になり、発光ダイオードパッケージ100の色制御が容易になる。
【0120】
また、本実施形態において、波長変換部117と発光ダイオードチップ112との間に
モールディング部116が配置されることによって、波長変換部117が発光ダイオード
チップ112と直接接触しない場合がある。それによって、発光ダイオードチップ112
で発生した熱が波長変換部117に直接伝達されないので、波長変換部117に含まれた
蛍光体が発光ダイオードチップ112で発生した熱によって劣化することを最小化するこ
とができる。
【0121】
図12は、本発明の第4実施形態に係る発光ダイオードパッケージを示した断面図であ
る。
【0122】
本実施形態において、表示装置200の他の構成は第1実施形態と同じであって、発光
ダイオードパッケージ100の構成のみに違いがある。これに対して
図12を参照して説
明し、第1実施形態と重複する説明は省略する。本実施形態において、発光ダイオードパ
ッケージ100は、発光ダイオードチップ112、反射部114、モールディング部11
6及び波長変換部117を含む。
【0123】
本実施形態に係る発光ダイオードパッケージ100の構成のうち発光ダイオードチップ
112及び反射部114の構成は第1実施形態と同じであるので、それに対する説明は省
略する。
【0124】
波長変換部117は、
図12に示したように、上部に反射部114が配置された発光ダ
イオードチップ112全体を覆うように配置されてもよい。波長変換部117は、発光ダ
イオードチップ112の下部に配置されたn型電極及びp型電極を除いた発光ダイオード
チップ112の側面及び上部を覆うように配置されてもよい。
【0125】
波長変換部117は、内部に一種類以上の蛍光体を含んでもよい。それによって、波長
変換部117は、発光ダイオードチップ112から放出された光を波長変換し、異なる波
長の光を外部に放出させることができる。
【0126】
そして、モールディング部116は、波長変換部117全体を覆うように配置されても
よい。モールディング部116は、波長変化部と同様に、発光ダイオードチップ112の
下部を除いてモールディング部116の側面及び上部を覆うように配置されてもよい。こ
のとき、モールディング部116の厚さは、波長変換部117の厚さと同一又は異なって
もよく、波長変換部117の厚さより薄くてもよい。
【0127】
また、波長変換部117は、内部に一種類以上の蛍光体を含み、モールディング部11
6と同一の素材で形成されてもよく、異なる素材として透明な素材で形成されてもよい。
すなわち、発光ダイオードチップ112から放出された光は、波長変換部117を通じて
波長変換された後、モールディング部116を介して外部に放出され得る。
【0128】
このように発光ダイオードチップ112に接するように波長変換部117が配置される
ことによって、発光ダイオードチップ112から放出された光を異なる波長の光に波長変
換することが容易になり、発光ダイオードパッケージ100の色制御が容易になる。
【0129】
そして、波長変換部117が発光ダイオードチップ112に隣接して配置されることに
よって、発光ダイオードチップ112から放出された光に対する波長変換効率が上昇し、
発光ダイオードパッケージ100の光抽出効率が向上し得る。
【0130】
図13は、本発明の第5実施形態に係る発光ダイオードパッケージを示した断面図であ
る。
【0131】
本実施形態において、表示装置200の他の構成は第1実施形態と同じであり、発光ダ
イオードパッケージ100の構成に相違がある。これに対して
図13を参照して説明し、
第1実施形態と重複する説明は省略する。本実施形態において、発光ダイオードパッケー
ジ100は、発光ダイオードチップ112、反射部114及び波長変換部117を含む。
【0132】
本実施形態に係る発光ダイオードパッケージ100の構成のうち、発光ダイオードチッ
プ112及び反射部114の構成は第1実施形態と同じであるので、それに対する説明は
省略する。
【0133】
波長変換部117は、
図13に示したように、第1波長変換部117a及び第2波長変
換部117bを含む。
【0134】
第1波長変換部117aは、上部に反射部114が配置された発光ダイオードチップ1
12の全体を覆うように配置されてもよい。第1波長変換部117aは、発光ダイオード
チップ112の下部に配置されたn型電極及びp型電極を除いた発光ダイオードチップ1
12の側面及び上部を覆うように配置されてもよい。そして、内部に一種類以上の蛍光体
を含んでもよい。
【0135】
第2波長変換部117bは、第1波長変換部117aの全体を覆うように配置されても
よい。第2波長変換部117bは、第1波長変換部117aと同様に、発光ダイオードチ
ップ112の下部を除いて第1波長変換部117aの側面及び上部を覆うように配置され
てもよい。このとき、第2波長変換部117bの厚さは、第1波長変換部117aの厚さ
と同一又は異なってもよく、第1波長変換部117aの厚さより薄くてもよい。そして、
第2波長変換部117bは、内部に一種類以上の蛍光体を含んでもよい。
【0136】
第1波長変換部117aに含まれた蛍光体と第2波長変換部117bに含まれた蛍光体
は、互いに同一の種類であってもよく、異なる種類であってもよい。また、第1波長変換
部117aと第2波長変換部117bに含まれた蛍光体の種類が同一である場合、第1波
長変換部117aと第2波長変換部117bに含まれた蛍光体の量が変わり得る。それに
よって、発光ダイオードチップ112から放出された光は、第1波長変換部117a及び
第2波長変換部117bを通じて波長変換された後、外部に放出され得る。このように第
1波長変換部117a及び第2波長変換部117bを配置することによって、発光ダイオ
ードパッケージ100から放出される光の色制御が容易になる。
【0137】
図14は、本発明の第6実施形態に係る発光ダイオードパッケージを示した断面図で、
図15は、本発明の第6実施形態に係る発光ダイオードパッケージの中心部の光分布を示
したグラフである。
【0138】
本実施形態において、表示装置200の他の構成は第1実施形態と同じであって、発光
ダイオードパッケージ100の構成のみに違いがある。これについて
図14を参照して説
明し、第1実施形態と重複する説明は省略する。
【0139】
本実施形態において、発光ダイオードパッケージ100は、発光ダイオードチップ11
2、反射部114及びモールディング部116を含む。
図14を参照すると、本実施形態
に係る発光ダイオードパッケージ100は、
図3に示した第1実施形態と同じの形状を有
するものと見えるが、本実施形態において反射部114の反射率が100%である分布ブ
ラッグ反射器が用いられたものである。そして、反射部114は、発光ダイオードチップ
112の上部全体を覆うように配置されてもよい。
【0140】
それによって、本実施形態に係る発光ダイオードパッケージ100は、
図15に示した
ように、発光ダイオードパッケージ100の中心部の光分布を有し得る。このとき、
図1
5に示した中心部の光分布はODが1mmでの画像である。
図15の下部に示した照度グ
ラフを見ると、中心部の光分布が周辺より低下することを確認することができる。これに
よって、発光ダイオードパッケージ100から放出された光が側面方向にうまく分散され
ていることを確認することができる。
【0141】
また、
図15に示した画像が、ODが1mmにおける画像であることを考慮すると、O
Dが1mmより小さい場合、側面への分散効率が良いので、発光ダイオードチップ112
の上面に反射率が100%である分布ブラッグ反射器を用いることができる。
【0142】
図16は、本発明の第7実施形態に係る発光ダイオードパッケージを示した断面図であ
り、
図17は、本発明の第7実施形態に係る発光ダイオードパッケージの中心部の光分布
を示したグラフである。
【0143】
本実施形態において、表示装置200の他の構成は第1実施形態と同じであり、発光ダ
イオードパッケージ100の構成が相違する。これに対して
図16を参照して説明し、第
1実施形態と重複する説明は省略する。
【0144】
本実施形態において、発光ダイオードパッケージ100は、発光ダイオードチップ11
2、反射部114及びモールディング部116を含む。
図16を参照すると、本実施形態
に係る発光ダイオードパッケージ100は、
図3に示した第1実施形態と同じの形状を有
するように見えるが、本実施形態において、反射部114の反射率が25%である分布ブ
ラッグ反射器が用いられたものである。そして、反射部114は、発光ダイオードチップ
112の上部全体を覆うように配置されてもよい。
【0145】
図17は、本実施形態に係る発光ダイオードパッケージ100の中心部の光分布が、O
Dが1mmでの画像及び照度グラフである。これを通じて、本実施形態に係る発光ダイオ
ードパッケージ100は、中心部の光分布が周辺より高いことを確認することができる。
それによって、本実施形態の発光ダイオードパッケージ100は、ODが1mmより大き
い場合に用いることができる。
【0146】
図18a及び
図18bは、本発明の第8実施形態に係る発光ダイオードパッケージ10
0を示した断面図及び斜視図であり、
図19は、本発明の第8実施形態に係る発光ダイオ
ードパッケージ100の中心部の光分布を示したグラフである。
【0147】
図18a及び
図18bに示したように、本実施形態に係る発光ダイオードパッケージ1
00は、発光ダイオードチップ112、反射部114及びモールディング部116を含む
。そして、本実施形態において、表示装置200の他の構成は第1実施形態と同じである
ので、それに対する説明は省略する。
【0148】
本実施形態において、反射部114は、第1反射部114a及び第2反射部114bを
含む。第1反射部114a及び第2反射部114bは、図示したように、発光ダイオード
チップ112の上面において同一の平面上に配置される。第1反射部114aは、発光ダ
イオードチップ112の中央に配置され、第2反射部114bは、第1反射部114aを
取り囲む形状に配置される。それによって、
図18bに示したように、第1反射部114
aは第2反射部114b内に配置されてもよい。
【0149】
そして、本実施形態において、
図18aを参照すると、第1反射部114aの幅w1は
、第2反射部114bの幅w2に比べて約30%~45%であってもよい。第1反射部1
14aの幅w1は、発光ダイオードチップ112の上面中央に配置されてもよく、第1反
射部114aの反射率によって発光ダイオードチップ112から放出された光の一部を反
射し、残りの光を透過させることができる。
【0150】
本実施形態において、第1反射部114aの反射率は第2反射部114bの反射率と異
なってもよく、第1反射部114aの反射率が第2反射部114bの反射率より小さくて
もよい。
【0151】
本実施形態において、発光ダイオードパッケージ100は、表示装置200のバックラ
イトユニットとして用いられるので、側面への分散効率を高めるためのものであって、第
2反射部114bの反射率が第1反射部114aの反射率より大きいことによって、側面
への分散効率を高め、発光ダイオードチップ112の中心部での出光効率を高めることが
できる。
【0152】
これに対するシミュレーション結果が
図19に示される。
図19の上部に配置された画
像は、本実施形態に係る発光ダイオードパッケージ100から放出された光の分布を示し
た画像で、下部のグラフは照度グラフである。
【0153】
図19に示したシミュレーション結果は、ODが1mmでの結果であって、第1反射部
114aの反射率が25%で、第2反射部114bの反射率が100%であるときの結果
である。これを通じて、本実施形態と同様に、第1反射部114a及び第2反射部114
bを配置することによって、発光ダイオードパッケージ100から放出される光が、中心
部と側面部を介してより均一に外部に放出されることを確認することができる。
【0154】
本実施形態は、第1反射部114a及び第2反射部114bの反射率を設定してシミュ
レーションした結果に限定されるものでなく、必要に応じて第1反射部114a及び第2
反射部114bの反射率は変更されてもよい。すなわち、発光ダイオードパッケージ10
0から放出された光を均一に外部に放出させるために第1反射部114a及び第2反射部
114bの反射率が変わってもよい。
【0155】
また、表示装置200に発光ダイオードパッケージ100を配置した状態で外部に均一
な光が放出されるように第1反射部114a及び第2反射部114bの反射率が変わって
もよく、また、第1反射部114a及び第2反射部114bの幅w1、w2に対する比率
が変わってもよい。
【0156】
図20は、本発明の第9実施形態に係る発光ダイオードパッケージを示した断面図で、
図21は、本発明の第9実施形態に係る発光ダイオードパッケージの照度を示したグラフ
である。
【0157】
図20に示したように、本実施形態に係る発光ダイオードパッケージ100は、発光ダ
イオードチップ112、反射部114及びモールディング部116を含む。そして、本実
施形態において、表示装置200の他の構成は第1実施形態と同じであるので、それに対
する説明は省略する。
【0158】
本実施形態に係る発光ダイオードパッケージ100は、発光ダイオードチップ112の
上部に反射部114が配置され、発光ダイオードチップ112及び反射部114を覆うよ
うにモールディング部116が配置される。モールディング部116は、発光ダイオード
チップ112の下部に配置されたn型電極及びp型電極を除いた側面及び上面を覆うよう
に配置される。
【0159】
そして、モールディング部116は、側面が傾斜面(inc)を有してもよい。モール
ディング部116の側面傾斜面(inc)は、モールディング部116の上面から下向き
に傾斜した方向に形成されてもよく、モールディング部116の全ての側面が同一の傾斜
角度を有してもよい。本実施形態においては、モールディング部116が直方体形状であ
る場合を説明しており、モールディング部116の四つの側面がそれぞれ下向き傾斜面(
inc)であって、それによって発光ダイオードチップ112から放出された光が傾斜面
(inc)を介して外部に放出され得る。
【0160】
図21に示したグラフは、発光ダイオードパッケージ100の側面が垂直面である場合
(ref.)と、発光ダイオードパッケージ100の側面が50度角度の下向き傾斜面(
inc)である場合を示した照度グラフである。
図21を参照すると、側面が下向き傾斜
面(inc)である発光ダイオードパッケージ100から放出された光が側面方向に相対
的に広く分散されることを確認することができる。特に、中心点から2mm以上の各位置
で発光ダイオードパッケージ100から放出された光の照度が相対的に高く表れることを
確認することができ、光の側面方向への分散効率が向上し得る。
【0161】
本実施形態において、発光ダイオードパッケージ100のモールディング部116の側
面傾斜が50度である状態で試験したが、下向き傾斜面(inc)の傾斜角度は必要に応
じて変わってもよい。モールディング部116の傾斜面(inc)の角度を調整すること
によって光の側面方向への分散効率を高めることができる。
【0162】
また、本実施形態に係る発光ダイオードパッケージ100は、相対的に光が側面方向に
分散されることによって、発光ダイオードパッケージ100から放出された光の中心照度
が相対的に小さくなることを確認することができる。それによって、中心部でホットスポ
ットが発生することを防止することができる。
【0163】
図22は、本発明の第10実施形態に係る発光ダイオードパッケージを示した断面図で
ある。
【0164】
図22を参照すると、本実施形態に係る発光ダイオードパッケージ100は、発光ダイ
オードチップ112、反射部114及びモールディング部116を含む。そして、本実施
形態において、表示装置200の他の構成は第1実施形態と同じであるので、それに対す
る説明は省略する。
【0165】
本実施形態に係る発光ダイオードパッケージ100は、発光ダイオードチップ112の
上部に反射部114が配置され、発光ダイオードチップ112及び反射部114の側面を
取り囲むようにモールディング部116が配置される。モールディング部116は、反射
部114が配置された発光ダイオードチップ112の上面は覆わず、発光ダイオードチッ
プ112及び反射部114の側面のみを取り囲むように配置されてもよい。また、発光ダ
イオードチップ112の下部に配置されたn型電極及びp型電極を覆わなくてもよい。
【0166】
それによって、発光ダイオードチップ112の側面から放出された光は、モールディン
グ部116を介して外部に放出され得る。
【0167】
ここで、反射部114は、発光ダイオードチップ112から放出された光の全体又は一
部を反射することができる。反射部114の反射率が100%であると、発光ダイオード
チップ112から放出された光は側面を介してのみ外部に放出され、このように放出され
た光はモールディング部116を介して外部に放出され得る。そして、反射部114の反
射率が100%未満の場合、発光ダイオードチップ112から上部に放出される光のうち
一部は反射部114を介して外部に放出され、残りの光は、側面に配置されたモールディ
ング部116を介して外部に放出され得る。
【0168】
前述のように、モールディング部116が発光ダイオードチップ112の側面にのみ配
置されることによって、発光ダイオードパッケージ100の高さが第1実施形態の場合よ
り小さくなり得る。それによって、ODが相対的に小さい表示装置200において、本実
施形態に係る発光ダイオードパッケージ100は、別途レンズを使用しないと共に、直下
型のバックライトユニットに取って代わるものとなり得る。
【0169】
以上説明したように、本発明に対する具体的な説明は、添付の図面を参照した実施形態
によって行われたが、上述した実施形態は、本発明の好適な例を挙げて説明したものに過
ぎないので、本発明が前記実施形態にのみ限定されるものと理解してはならなく、本発明
の権利範囲は、後述する特許請求の範囲及びその等価概念で理解すべであろう。
【符号の説明】
【0170】
100 発光ダイオードパッケージ
112 発光ダイオードチップ
114 反射部
114a 第1反射部
114b 第2反射部
116 モールディング部
116a 第1モールディング部
116b 第2モールディング部
117 波長変換部
117a 第1波長変換部
117b 第2波長変換部
200 表示装置
210 フレーム
212 基板
220 光学部
221 蛍光シート
223 拡散板
225 光学シート
227 表示パネル
230 フロントカバー
250 電源供給部
inc 傾斜面