(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024028792
(43)【公開日】2024-03-05
(54)【発明の名称】車両内に装着するためのカメラ装置
(51)【国際特許分類】
G03B 17/55 20210101AFI20240227BHJP
G03B 17/02 20210101ALI20240227BHJP
G03B 17/56 20210101ALI20240227BHJP
G03B 30/00 20210101ALI20240227BHJP
H04N 23/52 20230101ALI20240227BHJP
H04N 23/57 20230101ALI20240227BHJP
【FI】
G03B17/55
G03B17/02
G03B17/56 A
G03B30/00
H04N23/52
H04N23/57
【審査請求】有
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023201974
(22)【出願日】2023-11-29
(62)【分割の表示】P 2022515139の分割
【原出願日】2020-09-15
(31)【優先権主張番号】19198047.3
(32)【優先日】2019-09-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(71)【出願人】
【識別番号】518238850
【氏名又は名称】ヴィオニア スウェーデン エービー
(74)【代理人】
【識別番号】100114557
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 英仁
(74)【代理人】
【識別番号】100078868
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 登夫
(72)【発明者】
【氏名】クルーガー、トーマス
(72)【発明者】
【氏名】ハグストランド、フレデリック
(57)【要約】 (修正有)
【課題】車両内に装着するためのカメラ装置であって、加熱された熱気の冷却を改善する。
【解決手段】本開示は、車両内に装着するためのカメラ装置(3)に関し、カメラ装置(3)は、カメラユニット(8)を担持するカメラハウジング(6)を支持するために、車両に取り付けられるように構成されたキャリア装置を備える。カメラ装置は、カメラ装置によって加熱された空気を車両の内部に強制的に送るために構成されたファンホイールと、ファンホイールを動作させるためのファンモータと、を有するファンユニット(12)を更に備える。更に、ファンモータは、ファンホイールに接続され、かつカメラ装置(3)が車両内に装架されたときに、略垂直な向きで構成されているファンモータ心棒を備える。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両(1)内に装着するためのカメラ装置(3)であって、前記カメラ装置(3)は、カメラユニット(8)を担持するカメラハウジング(6)を支持するために前記車両(1)に取り付けられるように構成されたキャリア装置(4)を備え、前記カメラ装置(3)は、前記カメラ装置(3)によって加熱された空気を前記車両(1)の内部に強制的に送るために構成されたファンホイール(12a)と、前記ファンホイール(12a)を動作させるためのファンモータ(12b)と、を有するファンユニット(12)を更に備え、
前記ファンユニット(12)を支持するファンハウジング(13)が冷却のためのヒートシンクフィン(14)を備え、
前記ヒートシンクフィン(14)は前記ファンユニット(12)からの空気を前記車両(1)の内部に案内する空気ダクトの機能を果たすことを特徴とする、カメラ装置(3)。
【請求項2】
前記カメラ装置(3)が前記車両(1)内に装着されているときに、フロントガラス(2)に対して垂直な向きで構成されているファンモータ心棒(12c)を備えることを特徴とする、請求項1に記載のカメラ装置(3)。
【請求項3】
前記ファンモータ心棒(12c)が、垂直軸(16)を基準にして、25°未満である角度(α)で配置されていることを特徴とする、請求項2に記載のカメラ装置(3)。
【請求項4】
前記ファンモータ心棒(12c)が、垂直軸(16)を基準にして、5°未満である角度(α)で配置されていることを特徴とする、請求項3に記載のカメラ装置(3)。
【請求項5】
前記ファンハウジング(13)が、前記ファンホイール(12a)を少なくとも部分的に取り囲み、かつ前記ファンユニット(12)用の壁構造(15)を備えるカバーユニット(11)を備えることを特徴とする、請求項1に記載のカメラ装置(3)。
【請求項6】
前記壁構造(15)は、前記ヒートシンクフィン(14)と連設され、前記ヒートシンクフィン(14)側が開放されていることを特徴とする、請求項5に記載のカメラ装置(3)。
【請求項7】
前記ファンハウジング(13)が、空気を一方向に強制的に送る単一の出口を有して、又は空気を2つの別個の方向に強制的に送る二重出口を有して成形されていることを特徴とする、請求項5又は6に記載のカメラ装置(3)。
【請求項8】
前記カメラ装置(3)が前記車両(1)内に装着されているときに、前記ファンハウジング(13)が、前記カメラハウジング(6)の下側に装着されるように構成されていることを特徴とする、請求項5~7のいずれか一項に記載のカメラ装置(3)。
【請求項9】
前記カメラユニット(8)の動作を制御するために構成され、かつ前記カメラハウジング(6)と前記ファンハウジング(13)との間に配置されている電子機器ユニット(10)を備えることを特徴とする、請求項5~8のいずれか一項に記載のカメラ装置(3)。
【請求項10】
前記ファンモータ心棒(12c)が、流体軸受によって前記ファンモータ(12b)内に回転可能に配置されていることを特徴とする、請求項2に記載のカメラ装置(3)。
【請求項11】
前記キャリア装置(4)が、前記車両(1)のフロントガラス(2)の内側に取り付けられるように構成されたベースプレート(5)を備えることを特徴とする、請求項1~10のいずれか一項に記載のカメラ装置(3)。
【請求項12】
前記ファンホイール(12a)が、前記車両(1)のフロントガラス(2)に実質的に平行な方向に、空気を強制的に送るために構成されていることを特徴とする、請求項1~11のいずれか一項に記載のカメラ装置(3)。
【請求項13】
前記ファンユニット(12)が、前記ファンホイール(12a)を通過した空気をガイドするための空間を画定する囲い(18)内に配置されていることを特徴とする、請求項1~12のいずれか一項に記載のカメラ装置(3)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、車両内に装着するためのカメラ装置であって、カメラユニットを担持するカメラハウジングを支持するために、上記車両に取り付けられるように構成されたキャリア装置を備える、カメラ装置に関する。カメラ装置は、上記カメラ装置によって加熱された空気を、上記車両の内部に強制的に送るために構成されたファンホイールと、上記ファンホイールを動作させるためのファンモータと、を有するファンユニットを備える。
【背景技術】
【0002】
今日、道路車両用の異なるタイプの検出及びセンサシステムが存在しており、これらの検出及びセンサシステムによって、車両の周囲の様々な物体を検出及び分析することができる。そのため、このような検出及びセンサシステムは、画像及びビデオシーケンスを提供するためのカメラユニットを備え得る。あるいは、このようなシステムは、レーダシステム、ナビゲーションシステム、LIDARシステム並びに他のセンサ及び検出器などの機器を備え得る。
【0003】
更に、このような検出及びセンサシステムは、例えば、速度制御及び衝突防止のための自動車両システムに関連して、かつ自律運転車両の分野においても使用することができる。
【0004】
先行技術によれば、キャリア装置は、カメラユニット又は同様のタイプの機器を支持するために構成することができる。このようなキャリア装置は、車両のフロントガラスの内側に位置付けることができる。これは、カメラユニットが、キャリア装置によって支持されながら、車両内の好適な位置に位置付けられ、かつ車両の前又は車両の周りの所与の検出領域で構成され得ることを意味する。
【0005】
キャリア装置は、フレーム又はプレートを備え得、このフレーム又はプレートは、車両のフロントガラスに取り付けられるように構成され、かつフレームに取り付けられる支持デバイスにも接続されることが既に知られている。また、支持デバイスは、カメラユニットを支持するために構成された好適な取り付け手段を備える。更に、キャリア装置は、好適な接着剤によってフロントガラスに好適に取り付けられる。
【0006】
カメラユニット及びカメラユニットの動作中に加熱される他の関連する構成要素から離れる方向に、加熱された空気を送り、冷却するために構成されたシステムを提供することは、本技術分野における一般的な問題である。特に、このようなシステムは、コンパクトで、静かでなければならず、また、対象の車両の運転手の視野を妨げてはならない。システムはまた、異なる形状及び傾斜角を有する異なるフロントガラスに適応することができなければならない。
【0007】
上述のタイプの既知のカメラ装置は、特許文書、米国特許出願公開第2017/184945号から知られている。この既知の装置は、カメラユニット用の装着デバイスを備え、車両のフロントガラスに取り付けられるように構成されたカメラ装置に基づいている。この装置はまた、熱伝達デバイス、ファン及び上記ファンを動作させるためのモータも備える。特に、装置は、カメラユニットのハウジングを通して空気を輸送するために配置されたファンを備える。
【0008】
米国特許出願公開第2017/184945号による装置は、フロントガラスに装着され、加熱された空気を輸送するように構成されているが、この技術分野では更なる改善が必要である。特に、効率的なカメラ装置を依然として得ながら、電子機器及びカメラユニットによって加熱された熱気の冷却を改善することに対する需要がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】米国特許出願公開第2017/184945号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
上記の理由で、本開示の目的は、先行技術に関連する上述の欠点及び課題を解決することができる、カメラ装置のためのキャリア装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本開示によれば、上記目的は、車両内に装着するためのカメラ装置であって、カメラユニットを担持するカメラハウジングを支持するために、上記車両に取り付けられるように構成されたキャリア装置を備えるカメラ装置によって達成される。カメラ装置は、カメラ装置によって加熱された空気を、上記車両の内部に強制的に送るために構成されたファンホイールと、上記ファンホイールを動作させるためのファンモータと、を有するファンユニットを備える。更に、ファンモータは、ファンホイールに接続され、かつカメラ装置が車両内に装着されたときに、略垂直な向きで構成されているファンモータ心棒を備える。
【0012】
いくつかの利点が、本開示によるカメラ装置によって得られる。主に、本開示によるカメラ装置は、電子機器及びカメラユニットからの熱気の改善された冷却をもたらし、また、空間節約的かつ効率的なカメラ装置を依然として達成しながら、フロントガラスから離れる方向への空気の効率的な輸送ももたらす。
【0013】
本開示によるキャリア装置は、車、トラック又は他の道路車両などの道路車両と共に好適に使用されるが、原則として、上述のキャリア装置をフロントガラスの内側に装着するのに適応されたフロントガラスを有する任意の他の車両と共に使用され得る。
【0014】
本開示の他の態様は、従属請求項に開示されている。
【0015】
いくつかの態様によれば、ファンモータ心棒は、垂直軸を基準にして、25°未満である角度で配置されている。
【0016】
いくつかの態様によれば、ファンモータ心棒は、垂直軸を基準にして、5°未満である角度で配置されている。
【0017】
いくつかの態様によれば、カメラ装置はまた、上記ファンユニットを支持するファンハウジングを備える。
【0018】
いくつかの態様によれば、ファンハウジングは、車両の内部に強制的に送られる空気を冷却するためのヒートシンクフィンの配列を備える。
【0019】
いくつかの態様によれば、ファンハウジングは、ファンホイールを少なくとも部分的に取り囲み、かつファンユニット用の壁構造を備えるカバーユニットを備える。
【0020】
いくつかの態様によれば、ファンハウジングは、空気を一方向に強制的に送る単一の出口を有して、又は空気を2つの別個の方向に強制的に送る二重出口を有して成形されている。
【0021】
いくつかの態様によれば、ファンハウジングは、上記カメラ装置が車両内に装着されているときに、カメラハウジングの下側に装着されるように構成されている。
【0022】
いくつかの態様によれば、カメラ装置は、カメラハウジングとファンハウジングとの間に配置された、カメラユニットの動作を制御するために構成された電子機器ユニットを備える。
【0023】
いくつかの態様によれば、ファンモータ心棒は、流体軸受によってファンモータ内に回転可能に配置されている。
【0024】
いくつかの態様によれば、キャリア装置は、上記車両のフロントガラスの内側に取り付けられるように構成されたベースプレートを備える。
【0025】
いくつかの態様によれば、ファンは、上記車両のフロントガラスに実質的に平行な方向に、空気を強制的に送るために構成されている。
【0026】
いくつかの態様によれば、ファンユニットは、上記ファンホイールを通過した空気をガイドするための空間を画定する囲い内に配置されている。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【
図2】本開示による、キャリア装置及びカメラユニットの斜視図を示す。
【
図4】
図3と比較して上下逆さまに示す電子機器ユニット及びカメラハウジングの斜視図を示す。
【
図5】同様に、
図3と比較して上下逆さまにされたカメラハウジングに装着されたファンハウジングの斜視図を示す。
【
図6】カバーユニット内に装着されたファンハウジングの斜視図を示す。
【
図7】実施形態によるファンユニットの側面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0028】
図1は、実施形態によれば、フロントガラス2を有する普通車である車両1の斜視図を概略的に示す。実施形態によれば、車両1には、フロントガラス2の内側、すなわち、車両1の内部に面するフロントガラス2の面に装着されたカメラ装置3が装備される。カメラ装置3は、カメラユニット用のキャリア装置4を備え、これは以下でより詳細に説明される。
【0029】
カメラ装置3は、主に車、トラック及びバスの形態の道路車両、並びに同様の車両で使用されることが特に意図されているが、代替的に他の車両で使用されてもよい。
【0030】
図1及び
図2に示すように、キャリア装置4は、略U字形のフレーム要素として形成されたベースプレート5を備える。ベースプレート5の上側は、好適には、フロントガラス2の内側に接着するための接着剤が設けられている。
【0031】
更に、キャリア装置4は、カメラユニット8又は同様のデバイスを支持するためのホルダ7を有するカメラハウジング6として構成された支持デバイスを備える。カメラユニット8は、好適には、車両1の前方の道路の画像又はビデオストリームを供給するために構成されたタイプのものである。そのため、カメラユニット8は、画像センサデバイス、レンズ及び制御ユニットを備える。このような構成要素は、カメラ技術分野で周知であり、そのため、ここでは詳細に説明されない。このようにして、カメラユニット8は、例えば、道路状態の検出、速度制御、ナビゲーションのために、又は自律運転若しくは同様の使用分野用のシステムに関連して、車両システム内で使用され得る。これらの技術分野は、ここでは純粋に例として言及されている。
【0032】
更に、カメラユニット8は、通常、キャリア装置4とは別個の機器として市場に出され及び販売されるため、カメラユニット8は、
図2に別々にかつ概略的に示されていることに留意されたい。
【0033】
異なる実施形態によれば、カメラハウジング6は、カメラユニット8以外のユニット、例えば、道路車両内の検出システムに好適であり得るレーダデバイス又は他のタイプのセンサを支持するために構成することができる。
【0034】
キャリア装置4は、カメラハウジング6をベースプレート5に取り付けるための固定装置と共に好適に構成されている。このような固定装置は、本開示では詳細には示さない。既知の技術によれば、固定装置は、カメラハウジング6に配置され、ベースプレート5に配置された対応する要素と協働するために構成された複数のロック要素で構成され得る。
【0035】
更に、
図2に示すように、カメラハウジング6には、動作中にカメラユニット8及び他の関連する構成要素によって生成されると予想されることができる熱を吸収するためのいくつかの冷却フィン9の形態の冷却装置が設けられている。
【0036】
図3を参照すると、本開示による及び分解図によるカメラ装置3の斜視図が示されている。上述のように、カメラハウジング6は、カメラユニット8を支持するために構成され、またベースプレート5に固定されている。ベースプレート5は、フロントガラス(
図3には図示せず)の内側に固定されている。更に、電子機器ユニット10が、カメラハウジング6の下側に装着されている。そのため、カメラハウジング6は、電子機器ユニット10を収容するように形成される。電子機器ユニット10は、カメラユニット8の動作を制御するための構成要素を備える。
【0037】
示された実施形態によれば、カメラハウジング6には、任意選択でカメラハウジング6に装着され得、かつカメラユニット8に向かう妨害光を低減するのに適応された光トラップ6a が設けられている。
【0038】
更に、カバーユニット11が、電子機器ユニット10の下側に配置されている。これは、電子機器ユニット10が、カメラハウジング6及びカバーユニット11によって略囲まれていることを意味する。また、カバーユニット11の下側には、ファンユニット12が装着されている。これは、カバーユニット11がファンユニット12を収容するように配置されているという事実を通して、ファンハウジングがカバーユニット11の下側に画定されることを意味する。これは、
図5及び
図6を参照して以下に更に詳細に説明される(特に、参照番号13を参照)。
【0039】
図4は、電子機器ユニット10がカメラハウジング6内にどのように装着されているかを示す斜視図である。明確にするために、
図4に示す構成要素は、
図3と比較して上下逆さまにされていることに留意されたい。
【0040】
更に、
図5は、カバー11によって形成され、ファンユニット12を含むファンハウジング13がカメラハウジング6にどのように装着されているかを示す斜視図である。
図5の構成要素もまた、
図3と比較して上下逆さまにされていることに留意されたい。
図5に示すように、電子機器ユニット10は、カメラハウジング6によって形成された空洞内に装着され、ファンハウジング13としても形成されるカバーユニット11は、電子機器ユニット10を覆うように装着されている。ファンハウジング13の裏側(すなわち、
図5に示す上側)は、ファンユニット12を収容するように形成される。
図3に戻って参照すると、カメラ装置3の正常動作中に、カメラ装置3が車両1内に装着されたときに、ファンユニット12がカメラ装置3の最下端に装着されていることが明らかである。
【0041】
図5はまた、ファンユニット12の一般的な設計、すなわち、ファンホイール12aと、ファンホイール12aを動作させるためのファンモータ心棒12cを有するファンモータ12bと、を備える設計を示している。
【0042】
ファンホイール12aは、カメラ装置3によって加熱された空気を、車両1の内部に強制的に送るために構成されている。また、ファンモータ12bは、ファンホイール12aに接続されたファンモータ心棒12cを備える。更に、ファンモータ心棒12cは、カメラ装置3がその正常動作状態で車両1内に装着されているときに、略垂直な向きで構成されている、すなわち、略垂直軸に沿って延在している。
【0043】
更に、ファンハウジング13は、ファンホイール12a、ファンモータ12b及びファンモータ心棒12cを覆い囲むカバープレート17を好適に備える。言い換えれば、ファンユニット12は、カバープレート17の下に装着されている。
【0044】
ここで
図6を参照すると、ファンユニット12がファンハウジング13によって支持されるように、ファンユニット12がどのように装着されているかが示されている。
図6はまた、ファンハウジング13が、車両1の内部に強制的に送られる空気を冷却するための、すなわち、カメラ装置3の一部を形成する構成要素によって加熱される空気を冷却するためのヒートシンクフィン14の配列を備えることも示す。より正確には、ヒートシンクフィン14は、ファンハウジング13から延在し、かつ空気を冷却しながら、空気をファン12aから、かつ車両の内部に向かってガイドするための空気ダクトとして一緒に形成される、いくつかのガイドフィン14として形成される。
【0045】
更に、ファンハウジング13は、ファンホイール12aを取り囲むように形成され、かつファンユニット12用の壁として少なくとも部分的に成形された壁構造15を備える。好適には、壁構造15は、ファンホイール12aを収容するために、略円形である。
図6に示すように、壁構造15はまた、ヒートシンクフィン14によって画定される空気ダクトと接続するように形成される。
【0046】
この結果、ファンハウジング13には、ファンユニット12の囲み構造の一部を形成する壁構造15が形成される。これは、ファンユニット12自体には、ファンホイール12aを収容するために任意の壁又は側部構造が形成される必要がないことを意味する。
【0047】
上述のように、ファンモータ心棒12cは、略垂直な向き、すなわち、仮想軸12dに沿って構成されている。実施形態によれば、ファンモータ心棒12cは、垂直軸16を基準にして、25°未満である角度αを画定する。更なる実施形態によれば、ファンモータ心棒12cは、垂直軸16を基準にして、5°未満である角度αを画定する。ファンモータ心棒12cのこの垂直な向きにより、熱気がカメラ装置3から遠くへガイドされることを可能にしながら、空間節約的にフロントガラスの内側に装着することができるコンパクトなカメラ装置3 が可能になる。
【0048】
図5及び
図6に示す実施形態によれば、ファンハウジング13は、ヒートシンクフィン14に沿って画定された空気ダクトを有して成形され、この結果、ファンユニット12から車両の内部への単一の出口が画定される。好適には、ファンホイール12aは、フロントガラス2に実質的に平行な方向に空気を強制的に送るために構成されていることに留意されたい。
【0049】
更なる実施形態によれば、ファンハウジング13は、数セットのヒートシンクファンで設計することができ、この結果、フロントガラスに沿って2つ以上の方向に、空気のための2つ以上の出口が画定される。
【0050】
図7を参照すると、ファンホイール12a及びファンモータ12bを有するファンユニット12を備える実施形態の簡略側面図が示されている。この実施形態によれば、ファンモータ12bは、上述のように、ファンモータ心棒12cが上方かつ略垂直に延在するように、ファンハウジング13の底面に装着されている。更に、垂直方向において、ファンモータ心棒12cの上端とカバープレート17の下側との間に空間がある。このようにして、囲い18がファンモータ心棒12cの上端とカバープレート17との間のその上部に、利用可能な空間を画定するように、ファンユニット12用の囲い18が形成され、利用可能な空間は、ファンユニット12の上方で空気を遠くへガイドするために、すなわち、ファンホイール12aを通過することによってガイドするために、かつ冷却するために使用される。更に、
図7に示す実施形態は、ファンモータ12bが囲い18の底面内の凹部19内に配置されるように配置されている。
【0051】
また、ファンモータ12bは、任意の特定のハウジングが設けられていないことに留意されたい。代わりに、
図6に示す壁構造15が、ファンモータ12bを囲むために使用されている。
【0052】
また、更なる実施形態によれば、ファンハウジングは、上述の実施形態に対応する対応する空気出口を有する、2つ以上のファンユニットを収容し得る。
【0053】
更に、実施形態によれば、ファンモータ心棒12cは、流体軸受によってファンモータ12b内に回転可能に配置されている。これは、ファンユニット12の効率的な動作を可能にする。
【0054】
本開示は、上記の例に限定されず、添付の特許請求の範囲内で自由に変化し得る。例えば、本開示は、異なるタイプの車両及び異なるタイプのカメラユニットに関連し得る。
【0055】
一般に、かつ添付の図面を参照すると、本開示は、車両1内に装着するためのカメラ装置3であって、カメラユニット8を担持するカメラハウジング6を支持するために、上記車両1に取り付けられるように構成されたキャリア装置4を備える、カメラ装置3に関する。カメラ装置3は、上記カメラ装置3によって加熱された空気を車両1の内部に強制的に送るために構成されたファンホイール12aと、上記ファンホイール12aを動作させるためのファンモータ12bと、を有するファンユニット12を備える。ファンモータ12bは、ファンホイール12aに接続され、かつカメラ装置3が車両1内に装着されたときに、略垂直な向きで構成されているファンモータ心棒12cを備える。
【0056】
いくつかの態様によれば、ファンモータ心棒12cは、垂直軸16を基準にして、25°未満である角度(α)で配置されている。
【0057】
いくつかの態様によれば、ファンモータ心棒12cは、垂直軸16を基準にして、5°未満である角度(α)で配置されている。
【0058】
いくつかの態様によれば、カメラ装置3は、上記ファンユニット12を支持するファンハウジング13を備える。
【0059】
いくつかの態様によれば、ファンハウジング13は、車両1の内部に強制的に送られる空気を冷却するためのヒートシンクフィン14の配列を備える。
【0060】
いくつかの態様によれば、ファンハウジング13は、ファンホイール12aを少なくとも部分的に取り囲み、かつファンユニット12用の壁構造15を備える、カバーユニット11を備える。
【0061】
いくつかの態様によれば、ファンハウジング13は、空気を一方向に強制的に送る単一の出口を有して、又は空気を2つの別個の方向に強制的に送る二重出口を有して成形されている。
【0062】
いくつかの態様によれば、ファンハウジング13は、上記カメラ装置3が車両1内に装着されているときに、カメラハウジング6の下側に装着されるように構成されている。
【0063】
いくつかの態様によれば、カメラ装置3は、カメラハウジング6とファンハウジング13との間に配置された、カメラユニット8の動作を制御するために構成された電子機器ユニット10を備える。
【0064】
いくつかの態様によれば、ファンモータ心棒12cは、流体軸受によってファンモータ12b内に回転可能に配置されている。
【0065】
いくつかの態様によれば、キャリア装置4は、上記車両1のフロントガラス2の内側に取り付けられるように構成されたベースプレート5を備える。
【0066】
いくつかの態様によれば、ファンホイール12aは、上記車両1のフロントガラス2に実質的に平行な方向に、空気を強制的に送るために構成されている。
【0067】
いくつかの態様によれば、ファンユニット12は、上記ファンホイール12aを通過した空気をガイドするための空間を画定する囲い18内に配置される。