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特開2024-29085自動車シートに取り付け可能なシート要素およびベースを備えるチャイルドシート装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024029085
(43)【公開日】2024-03-05
(54)【発明の名称】自動車シートに取り付け可能なシート要素およびベースを備えるチャイルドシート装置
(51)【国際特許分類】
   B60N 2/28 20060101AFI20240227BHJP
【FI】
B60N2/28
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023216838
(22)【出願日】2023-12-22
(62)【分割の表示】P 2020514674の分割
【原出願日】2018-09-13
(31)【優先権主張番号】202017105584.1
(32)【優先日】2017-09-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(71)【出願人】
【識別番号】505222381
【氏名又は名称】サイベックス ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】110001737
【氏名又は名称】弁理士法人スズエ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】レシュ、マンフレッド
(72)【発明者】
【氏名】アシンガー、シュテファン
(72)【発明者】
【氏名】ペレスカ、フランツ
(57)【要約】      (修正有)
【課題】信頼性が高くかつ安全な方法でシート要素の方位の変更を可能にするチャイルドシート装置を実現する。
【解決手段】本発明は、車両シートに取り付けることができる少なくとも1つの第1のシート要素(11a)およびベース(10)を備え、前記ベース(10)は台座要素(13)および回転要素(14)を有するチャイルドシート装置に関する。少なくとも前記回転要素(14)は、第1のシート要素(11a)を締結するための少なくとも1つの締結装置(18a、18b)を有する。前記回転要素(14)は、前記シート要素(11a)の方位を変更するために、前記シート要素(11)とともに前記台座要素(13)に対して回転させることができるような方法で前記台座要素(13)上に回転可能に配置されていて、前記シート要素(11a)は前記ベース(10)から取り外し可能である。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両シートに取り付けることができる少なくとも1つの第1のシート要素(11a)および1つのベース(10)を備えるチャイルドシート装置であって、
前記ベース(10)は回転要素(13)および台座要素(14)を有し、少なくとも前記回転要素(14)は、前記第1のシート要素(11a)を締結するための少なくとも1つの締結装置(18a~18d)を有し、
前記回転要素(14)は、前記シート要素(11a)の方位を変更するために、前記シート要素(11)とともに前記台座要素(13)に対して回転させることができるような方法で前記台座要素(13)上に回転可能に配置されており、
前記シート要素(11a)を前記ベース(10)から取り外すことができるチャイルドシート装置。
【請求項2】
車両シートに取り付けることができる少なくとも1つの第1のシート要素(11a)、1つの第2のシート要素(11b)および1つのベース(10)を具備し、
前記少なくとも第1のシート要素(11a)は、前記ベース(10)または前記ベース(10)の前記台座要素(13)のうちの1つに対して、第1の方位から、前記第1の方位から外れる第2の方位に回転することができ、
前記ベース(10)に対する前記第2の前記シート要素(11b)の対応する回転は、阻止されるかまたは前記第1のシート要素(11a)の前記回転と比べて少なくとも制限されることを特徴とする特に請求項1に記載のチャイルドシート装置。
【請求項3】
車両シートに取り付けることができる少なくとも1つの第1のシート要素(11a)、1つの第2のシート要素および1つのベースを具備し、
前記第1および/または前記第2のシート要素(10)は、前記ベース(10)または前記ベース(10)の前記台座要素(13)のうちの1つに対して調整することができ、特に前記第1の方位から、前記第1の方位から外れる前記第2の方位に回転することができ、
前記第2のシート要素(11b)が前記ベース(10)に取り付けられている場合に利用可能であるが、前記第1のシート要素(11b)が前記ベース(10)に取り付けられている場合には利用できない設定、特に前記回転を解除および/またはロックするためのロック装置(18a,18b)用の手動操作装置(19)、および/または、
前記設定、特に前記回転を解除および/またはロックするための前記ロック装置(18a、18b)のうちの少なくとも1つが設けられており、
前記ロック装置(18a,18b)のうちの少なくとも1つは、前記第1のシート要素(11a)によって、特に前記第1のシート要素(11a)の傾斜を変更することによって操作することができるが、前記第2のシート要素(11b)によって、特に前記第2のシート要素(11b)の傾斜を変更することによっては操作できず、その傾斜に関して変更することが潜在的にできないことを特徴とする特に先行する請求項のいずれか1項に記載のチャイルドシート装置。
【請求項4】
車両シートに取り付け可能な少なくとも1つの第1のシート要素および1つのベース(10)を有し、
前記ベース(10)は、前記第1のシート要素が前記ベース(10)上にある場合に、前記ベース(10)は前記第1のシート要素を支持および/または安定化するための支持および/または安定化装置、特に支持および/または安定化フィン(15)を有することを特徴とする特に先行する請求項のいずれか1項に記載のチャイルドシート装置。
【請求項5】
一方では、少なくとも2つの異なるシート要素(11a、11b)、特にベビーシートを、好ましくは第2のシート要素(11b)として、
他方では、グループI、II、および/またはIIIシート要素を、好ましくは第1のシート要素(11a)として、前記ベースに取り付けることができることを特徴とする先行する請求項のいずれか1項に記載のチャイルドシート装置。
【請求項6】
前記ベース(10)、特に前記台座要素(13)は、車両シート上の前記ベース(10)、および/または支持脚(18)および/または少なくとも1つの反跳ね返り装置、好ましくは反跳ね返りフィンおよび/または反跳ね返りストラップおよび/または前記ベース(10)に解除可能に固定するために、少なくとも1つのアンカー装置、特に少なくとも1つのアンカーアームおよび/またはアイソフィックスアンカー装置および/またはラッチ式アンカー装置を有し、
特に前記台座要素(13)および/または前記回転要素(14)は、特定の配置形状構造、特に前記ベース(10)に対する前記シート要素(11a,11b)の方位および/または前記台座要素(13)に対する前記回転要素(14)の方位を示すための少なくとも1つのベルト案内装置および/または1つの表示装置を有することを特徴とする先行する請求項のいずれか1項に記載のチャイルドシート装置。
【請求項7】
前記ベース(10)、特に前記回転要素(14)は、シート要素または少なくとも2つの締結装置を締結するための少なくとも1つの締結装置(18a~18d)を有し、
任意に、前記シート要素のうちの1つの第1のシート要素を締結するための第1の締結装置が設計され、前記シート要素のうちの1つの第2のシート要素を締結するための第2の締結装置が設計されている先行する請求項のいずれか1項に記載のチャイルドシート装置。
【請求項8】
前記第1および/または第2のシート要素は、特にロック装置の操作によってのみロックの解除が可能であるような方法で、少なくとも2つまたは正確に2つの異なる方位に、または少なくとも4つまたは正確に4つの異なる方位にロックすることができる回転要素(14)を場合によっては含み、および/または、
特に前記第1または第2のシート要素の回転によって、前記設定を排他的に取り消すか又はただ1つのみを取り消すことができるような方法で、少なくとも2つまたは正確に2つの異なる方位に設定することができる回転要素(14)を場合によっては含むことを特徴とする先行する請求項のいずれか1項に記載のチャイルドシート装置。
【請求項9】
前記シート要素および/または前記回転要素の方位のロックを解除および/または生成するための少なくとも1つの第1のおよび/または少なくとも1つの第2のロック装置が設けられ、
前記第1および/または第2のロック装置は、前記ベース(10)の上側、特に取り付け状態で前記シート要素のうちの1つの前記第1および/または第2のシート要素に覆い隠される領域に配置され、好ましくはそれぞれの上側から突出し、
および/または、好ましくは前記手動操作装置のうちの1つによって、特に手動スライド装置、けん引装置、圧力装置および/または回転装置によって手動で操作することができ、
および/または、前記第1のシート要素および/または前記第2のシート要素の傾斜を調整することによって、特に前記第1のシート要素の傾斜を調整することのみによって操作することができ、
および/または、ロックを解除および/または生成するために回転可能および/または並進移動可能であり、
および/または、ロック状態の前記向きにばね装置によってプレストレスを付与され、
前記ロックの前記ロックの解除は、好ましくは前記第1のロック装置および前記第2のロック装置の両方ともを操作することによって実行することができ、
前記ロック装置および/または前記操作装置は、それらになお結合され、さらに好ましくはそれらに対応して結合され、
および/または、前記第1のロック装置および前記第2のロック装置は、互いに対して鏡面対称であるように配置または設計されていることを特徴とする先行する請求項のいずれか1項に記載のチャイルドシート装置。
【請求項10】
前記シート要素および/または前記回転要素(14)の方位のロックを解除および/または生成するための少なくとも1つのロック装置および/または少なくとも1つの第1の操作装置、特に前記手動操作装置のうちの1つの第1の手動操作装置は、前記ベース(10)、特に前記台座要素(13)および/または前記回転要素(14)の第1の側方領域に配置され、
任意に、対応する第2の操作装置が、前記ベース(10)、特に前記台座要素(13)および/または前記回転要素(14)の第1の領域と向き合う反対側に位置する第2の側方領域に配置される、ことを特徴とする先行する請求項のいずれか1項に記載のチャイルドシート装置。
【請求項11】
第5および/または第6のロック装置が設けられ、
および/または、
前記シート要素のヘッドレスト(13)は、異なる配置形状構造において、特にヘッドレスト(13)の高さに関連して前記第1の方位に調整することができ、
好ましくは、前記第5のロック装置(19,40)は、前記第1の方位で可能であれば前記配置形状構造の一部において設けられ、シート要素(10)が前記第1の方位から前記第2の方位に回転可能になるのを阻止するように配置および設計され、
および/または、
好ましくは、前記第6のロック装置(19,27)が設けられ、前記第1の方位で可能であれば前記配置形状構造の一部が前記第2の方位で調整可能になるのを阻止するように配置および設計されることを特徴とする先行する請求項のいずれか1項に記載のチャイルドシート装置。
【請求項12】
前記第1の方位は、前記シート要素(11a,11b)が後方を向く場合の前記シート要素の配置形状構造に対応し、および/または、前記第2の方位は、前記チャイルドシートの配置形状構造に対応しており、
前記シート要素(11a,11b)が前方を向く、および/または、前記シート要素を第3の方位に回転させることができ、
前記第3の方位は、好ましくは前記第1の方位と前記第2の方位との間にあり、特に前記第1の方位および/または前記第2の方位に対して90°回転されるところにあることを特徴とする先行する請求項のいずれか1項に記載のチャイルドシート装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車シートに取り付けることができるシート要素およびベースを備えるチャイルドシート装置に関する。
【背景技術】
【0002】
シート要素を種々異なる方位(特に前向き方位または後向き方位)に設定できるように、ベースに対して回転させることができるチャイルドシート装置は、ドイツ登録実用新案202016104181U1号公報から公知である。この従来技術によるチャイルドシート装置は、その融通性(フレキシビリティ)の点で改善が必要であるとみなされている。
【発明の概要】
【0003】
本発明の目的は、その用途において比較的融通性があり、特に、可能な限り最も信頼性が高くかつ安全な方法でシート要素の方位の変更を可能にするチャイルドシート装置を提案することにある。
【0004】
この目的は、少なくとも1つの第1のシート要素と、車両シートに取り付けることができ、台座要素および回転要素を有する1つのベースとを備える第1の態様のチャイルドシート装置によって特に達成される。少なくとも回転要素は、シート要素を締結するための少なくとも1つの締結装置を有することが好ましい。回転要素は、シート要素の方位を変更するために、(単独でおよび/またはシート要素と共に)回転要素を台座要素に対して(ある回転角まわりに)回転させることができるように、台座要素に対して回転可能に配置される(または配置されることが可能である)ことが好ましい。
【0005】
第2の独立態様によれば、特に第1の態様と組み合わせることができるチャイルドシート装置が提案されており、これは少なくとも1つの(特に上部の)第1のシート要素、および車両シートに取り付けることができる1つの(特に上部の)ベースを有し、前記第1のシート要素は、ベースに取り付けられた状態で、ベースまたはベースの一方の(特に上部の)台座要素に対して第1の方位から、前記第1の方位から外れた第2の方位へ回転させることができ、前記シート要素は、ベースから(特にベースの上部回転要素から)取り外すことができる。
【0006】
第1の態様の中心的なアイデアは、ベース内の対応する回転によってチャイルドシートの方位の変更を達成できるように、ベースを(台座要素と回転要素を持つ)2つの部分で構成する点にある。この場合に、シート要素は回転要素に対して静止したままであってもよい。
【0007】
第2の態様の概略の中心的なアイデアは、シート要素がベースに対して(具体的にはその取り付け状態で)回転できるだけでなく、ベースから(完全に)取り外せる点にある。この場合には、第1のシート要素を締結するための対応する締結装置を解除できることが好ましく、それによってシート要素を回転要素から取り外し、次いでベースから取り外すことができる。
【0008】
上記の手段により、特にチャイルドシート装置の融通性が簡易かつ安全な方法で改善される。
【0009】
回転要素は回転板であってもよい。台座要素は、そのエッジにて回転要素を取り囲む要素であってもよい。台座要素は、回転要素が(回転可能に)収容される凹部、または回転要素が(回転可能に)収容されるフレームを特に形成することができる。
【0010】
「方位」は、本明細書の文脈では、車両の向きまたは子供の視線に対するシート要素の向きとして理解されるべきである。前向きの方位では、子供は車両が進む方向の前方を見る。後向きの方位では、子供は(ベースが取り付けられた車両シートの)背もたれの方向を見る。方位変更用の軸は、特に、少なくとも実質的に垂直である。
【0011】
シート要素は、第1の方位から第2の方位に回転できることが好ましい。これは、方位が変更されたときに、シート要素が原則としてベース上または台座要素上に留まる(すなわち、少なくともこの場合は、シート要素がベースまたは台座要素と接触する)ことを特に意味する。この種の回転は、(ベースまたは台座要素に対するシート要素の)同時の並進運動無しで特に可能になる。回転を行うためにベースまたは台座要素からシートを取り外すことは、(まったく)必要ではない。
【0012】
特に、ねじれ(または回転)により、第1の方位と第2の方位との間において中間位置を採用することができる。このため、場合によっては角度をもつ領域を連続的に通過させることができる。方位の変更(すなわち、少なくとも実質的に垂直軸まわりの回転)に加えて、場合によっては(同様に、ある意味において回転に対応するが、「傾斜」または「傾斜の変化」が続いてこの動きに利用される)シート要素の傾斜を調整することができる。方位変更用の軸は、傾斜(または傾倒)用の軸と同じではない。この方位変更用の軸は、特に(少なくとも実質的に)垂直である。傾斜(すなわち傾倒)用の軸は、少なくとも実質的に(シート要素の取り付け位置において)水平軸である。このため、傾斜は、シートの傾斜位置または傾倒に関連して、例えば、シート要素を休憩位置(横たわり位置)から着座位置(あるいはその逆に着座位置から休憩位置)に変換する。
【0013】
本発明の第3の独立態様(ただし、特に上記の第1および/または第2の態様と組み合わせることができる)によれば、(車両シートに取り付けできる)少なくとも1つの第1のシート要素、1つの第2のシート要素、および1つのベースを備えるチャイルドシート装置が提案される。この第3の態様のチャイルドシート装置では、少なくとも第1のシート要素(特にベースに取り付けられた状態)をベースまたは(特に上部の)台座要素に対して第1の方位から、前記第1の方位から外れた第2の方位へ回転することができ、ベースに対する第2のシート要素の対応する回転(すなわち、特にベースに取り付けられた状態での、ベースまたは1つの/前記ベースの台座要素に対する第1の方位から、前記第1の方位から外れた第2の方位への回転)は阻止されるか、または第1のシート要素の回転と比べて少なくとも制限される。
【0014】
第3の態様のチャイルドシート装置は、チャイルドシート装置の使用者のために融通性を改善しているが、同時に安全面を損なうことがない。特に、第2のシート要素の回転を制限することにより、後者(安全面)が望ましくない方法で(例えば、比較的小さな幼児や赤ちゃん用のシート要素の場合に前向きの方位)で用いられることを防ぐことができる。第2のシート要素の回転を阻止するということは、この第2のシート要素をベースに対して1つの(単一の)方位にのみ取り付けることができるということを意味するものと理解されるべきである。(第1のシート要素との比較において)回転を制限することは、第2のシート要素をベースに対して種々の方位(例えば、後向きの方位およびその少なくとも約90°の角度の方位)に取り付けることはできるが、すべての方位に取り付けることまではできないということである。また、このすべての方位に取り付けることは第1のシート要素では可能である(例えば、第1のシート要素は後向きの方位と前向きの方位に、および場合によってはそれに直交する向きの方位に構成することができる)ということである。このため、具体的な実施形態では、第1のシート要素は、例えば前向きおよび後向きの両方の方位に取り付けることができるが、第2のシート要素のほうは少なくとも前向きの方位では取り付けることができない。
【0015】
本発明の第4の態様(特に第1および/または第2および/または第3の態様と組み合わせることができる)によれば、車両シートに取り付け可能な少なくとも1つの第1のシート要素、1つの第2のシート要素およびベースを備えるチャイルドシート装置が提案される。この第4の態様のチャイルドシート装置では、(特にベースに取り付けられた状態の)第1および/または第2のシート要素は、ベースまたはベースの1つの(特に上部の)台座要素に対して調整することができ、好ましくは第1の方位から前記第1の方位から外れる第2の方位に回転させることができる。この第4の態様の第1の下位態様によれば、設定、特に回転を解除および/またはロックするためのロック装置用の手動操作装置が設けられ、手動操作装置は、第2のシート要素がベースに取り付けられる場合に利用可能であるが、第1のシート要素がベースに取り付けられている場合には利用できないかまたは少なくとも困難を伴う場合にのみ利用可能である。
【0016】
第4の態様の第1の下位態様によれば、特に二者択一的に安全性の面が無視されることなく、融通性のあるチャイルドシート装置が達成される。特に、一方では純粋にベースの配置形状構造の結果として、他方では第1および第2のシート要素の配置形状構造の結果として、手動操作装置はいずれか一方にアクセス可能であるかまたはアクセス可能ではない。チャイルドシート装置が比較的融通性があるにもかかわらず、(ベース上に配置できる複数のシート要素のために)本発明装置では特有の安全性の向上を達成することができる。
【0017】
第4の態様の第2の下位態様によれば、好ましくは第1の下位態様と組み合わせることができ、設定、特に回転を解除および/またはロックするための1つの(特に上部の)ロック装置が提案される。このロック装置は、第1のシート要素によって(特に第1のシート要素の傾斜を変更することによって)操作できるが、第2のシート要素によるものではなく(特に第2のシート要素の傾斜の変更によるものではなく)、その傾斜に関して潜在的に変えることができない。特に、「傾斜」はベースに対する傾きとして、この文脈では理解されるべきである。
【0018】
第4の態様の文脈において、第1または第2のシート要素の「設定」は、特に、ベースに対するその配置形状構造の変更(すなわち、特に、方位、場合によってはヘッドレストおよび/または背もたれの調整)として理解されるべきである。
【0019】
また、第4の態様の第2の下位態様は、特に高い安全性の要求を満たしつつ融通性のあるチャイルドシート装置の提供を可能にする。
【0020】
全体として、上記の態様(すなわち、第1から第4の態様まで)は、特に、シート要素を収容するためのベースが、シート要素をベースから解除できるようにするのに適したチャイルドシート装置を提案する。さらに(特に第3および第4の態様によれば)、2つまたは複数の異なるシート要素を(同時にではなく)収容するように構成されたベースが設けられ、前記ベースはそれぞれ収容されたシートの解除を可能にするのに適している。ベースにより収容することができる少なくとも1つおよび場合によっては複数のシート要素をその上で回転させることができるベースがさらに提案される。
【0021】
台座要素は、特に、(車両シート上の)ベースが取り付けられた状態で車両シートと接触するベースの一部(または部品または部分)として理解されるべきである。これに対して、回転要素は(ベースが取り付けられた状態で)車両シートと接触していないことが好ましい。(但し、接触が少なくとも完全に排除される必要はない)取り付けられた状態では、(それぞれの)シート要素は回転要素と接触していることが好ましい。さらに、(それぞれの)シート要素は、(部分的に)台座要素の上に載置することもできる。
【0022】
ベースに対して取り外し可能な(着脱可能な)シート要素は、(取り外し後に)シート要素とベースとの間に隙間(ギャップ)があるために、ベースから完全に取り外すことができるシート要素として理解されるべきである。
【0023】
回転要素は、ベース全体の少なくとも10重量%を占めることができる。代替的または追加的に、台座要素は、ベース総重量に対して少なくとも10重量%を占めることができる。回転要素は、ベース全体の幅の少なくとも50%および/または長さの少なくとも30%にわたって延び出すことができる。台座要素は、ベース要素の幅または総幅(または総幅を画定する)の少なくとも90%および/または長さの少なくとも90%にわたり、好ましくは総長さ(すなわち、ベース要素の長さ)を画定して延び出すことができる。幅は、ベースの方位または子供の視線に直交する水平方向の延長線として理解されるべきである。長さは、子供の視線またはベースの方位に平行な水平方向の延長として理解されるべきである。原則として、幅は最大幅として理解することができ、長さは最大長として理解することができる。
【0024】
回転要素は、(丸い、特に円形の)回転プレートまたは回転ディスクとして構成することができる。
【0025】
チャイルドシート装置は、少なくとも2つの異なるシート要素、特にそれぞれ単独でベースに取り付けることができる(そしてベースから取り外すことができる)第1の上部シート要素および第2の上部シート要素を備えることができる。シート要素は、シートに着座すべき子供の許容最大サイズおよび/または最小サイズの点で特に異なる。第2のシート要素の最大および/または許容最小サイズは、第2のシート要素の最大または最小サイズのいずれかと同じ程度の大きさの1.2倍であることが好ましく、1.5倍の大きさであることが好ましい。最大サイズと最小サイズは、全てのチャイルドシート(または全てのシート要素)のための(本出願時の版または本出願の最先の優先日の版の)国連欧州経済委員会規則129に準拠して規定されている。
【0026】
グループ0/0+(13kg未満の重量、特に車両の移動中において進行方向とは反対向きの方向にのみ使用)および/またはクラスI(重量9~18kg)のベビーシートまたはチャイルドシートが、シート要素の1つ、特に第2のシート要素として存在することができる。さらに第1のシート要素としてクラスI(重量9~18kg)および/またはクラスII(重量15~25kg)および/またはクラスIII(重量22~36kg)のチャイルドシートを特に設けることができる。ここでの重量は、子供の体重を指している。ここで、クラスに関連する「および/または」の接続は、(例えば、サイズ調整可能なチャイルドシートの場合に)関連するチャイルドシートを一方のクラスのみに、または他方のクラスのみに、または両方のクラスに割り当てることができることを意味している。クラスは、特に(本出願時の版または本出願の最先の優先日の版の)欧州経済委員会規則44;6.1.3または同等の規則に従って決定する必要がある。
【0027】
一般に、第2のシート要素は、第1のシート要素よりも小さな子供(特に赤ちゃん)用に構成されることが好ましい。これは、例えば、第2のシート要素が第1のシート要素よりも低い高さ(最大高さ)(および/またはより軽い重量)、すなわち垂直方向の伸長を有するという事実に見ることができる。例として、第1のシート要素の高さは、第2の子供シート要素の高さの1.5倍とすることができる。さらに、第1のシート要素の重量は、第2のシート要素の重量の少なくとも1.5倍に達することができる。
【0028】
ベース、特に台座要素は、少なくとも1つのアンカー装置を含むことができ、アンカー装置を介してベース(台座要素)を車両の本体に(堅く)固定することができる。アイソフィックスは、(本出願時または本出願の最先の優先日に有効な)ISO標準規格13216に関連するものである。アンカー装置は、少なくとも1つまたは少なくとも(または正確に)2つの固定アームを備えることができる。必要に応じて、それらの長さを調整することができる。アンカー装置は、アイソフィックスアンカー装置として設計することができる。さらに、アンカー装置は、ラッチ方式のアンカー装置として設計することができる。ラッチ方式(ラッチは「子供用の下部アンカーと繋ぎなわ」を表わす)は、特に米国では一般的な方式である。シート要素は、特に(張力をかけた)ベルトストラップ(ソフト-アイソフィックス)により固定具に接続することができる。
【0029】
ベース、特に台座要素は、(特に台座要素の一体部品として)支持脚を持つことができる。
【0030】
ベース、特に台座要素および/または回転要素は、シート要素の特定の配置形状構造(コンフィギュレーション)を表示するためのインジケータ装置を有することができる。この配置形状構造は、ベースに対するシート要素の方位、および/または台座要素に対する回転要素の方位、および/またはベースの(正しい)締結および/または場合によって利用可能な支持脚の(正しい)設定を含む。
【0031】
ベース、特に台座要素および/または回転要素は、反リバウンド装置、特に反リバウンドバー(または反リバウンド突起)を含むことができる。反リバウンド装置は、特に、シート要素の跳ね返りを少なくとも部分的に吸収(軽減)する装置として理解されるべきである。例えば、車両が急激に減速した場合、それによってシート要素が車両に対して前方に加速され、保持装置で保持されているためにその後の時点で再び(車両に対して)後方に移動する(または跳ね返る)場合に、跳ね返りが発生する。
【0032】
ベース、特に回転要素は、シート要素を締結するための少なくとも1つの締結装置または(そのような締結用の)少なくとも2つ以上の締結装置を有することができる。第1の締結装置は、場合によっては1つの(特に1つのみの)第1のシート要素を締結するように設計することができる。第2の締結装置は、場合によっては1つの(特に1つのみの)第2のシート要素を締結するように設計することができる。その結果、各種のシート要素をフレキシブルかつ可変的に使用することができる。また、この態様は、本発明の独立した態様として任意に開示および請求されている。
【0033】
少なくとも1つの締結装置は、2つ以上の(異なる)シート要素を締結するように構成することができる。複数の締結装置は、1つのシート要素の締結用と少なくとももう1つの他のシート要素の締結用との両方に用いられるように構成することができる。
【0034】
ベース(特に回転要素)は、ベース上の安全性を高めてシート要素を締結するため、および/または他のシート要素(シートの第2グループ)を締結するために、第1の締結装置とともに、場合によってはさらなる(第2および/または第3の)締結装置または複数のさらなる締結装置を有するようにすることもできる。
【0035】
(それぞれの)締結装置は、特にシート要素の(ベースに)取り付けられた1つまたは複数のバーを取り囲んで係合する1つまたは複数のロック要素、例えば1つまたは複数のフックを有することができる。
【0036】
第1のシート要素および/または第2のシート要素は、場合によっては回転要素を含み、特にロック装置を操作することによってのみロックを解除できるような方法で、少なくとも(または正確に)2つの異なる方位に、または少なくとも4つ(または正確に4つ)の異なる方位にロックすることができ、前記ロック装置は、特にベースに対して(締結されている場合に)移動可能(特に、並進移動および/または回転可能)であり、および/または、シート要素および/または回転要素に締結される場合、シート要素および/または回転要素に対して移動可能(特に、並進移動および/または回転可能)である。2つの異なる方位は、特に前向きの方位および後向きの方位である。任意の第3の方位または第4の方位は、(角度のある角度に)延び出す方位、特に正確に、前向きの方位と後向きの方位との間に延び出す方位、すなわち特にそれに対して90°の角度で延び出す方位とすることができる。
【0037】
代替的にまたは追加的に、第1のシート要素および/または第2のシート要素は、場合によっては回転要素を含み、特に第1または第2のシート要素および/または回転要素の回転によって設定を(排他的に)キャンセルできるような方法で、少なくとも2つの異なる方位に設定することができる。この/これらの方位は、好ましくは(角度のある角度に)、特に正確に前向きの方位と後ろ向きの方位との間に、すなわち特にそれに対して90°の角度に配置される。
【0038】
一般に、設定は、配列された要素(ベース、特に台座および/または回転要素、またはシート要素)にしっかりと接続されていることが好ましいインターロック装置(要素)によって実行されるべきである。設定は、特に、突起と対応する凹部/開口部との組み合わせによって行うことができ、突起はベース、特に台座要素、およびシート要素または回転要素の凹部(またはその逆)に設けることができる。(前向きの方位と後向きの方位との間の角度ではあるが、正確には前向きの方位または後向きの方位を含まない)中間の向きは、この点で、特に前向きの方位または後向きの方位に対して90°の角度、特に横方向の両側に設定できることが好ましい。
【0039】
設定は、特にソフトロックによって行うことができる。
【0040】
好ましくは、シート要素および/または回転要素の方位のロックを解除および/または生成するための、少なくとも1つの第1のロック装置および/または少なくとも1つの第2のロック装置が提供される。
【0041】
第1のロック装置および/または第2のロック装置は、ベース、特にベースの上側、および/またはシート要素、特にシート要素の下側、および/または回転要素、特に回転要素の下側に配置されることが好ましい。
【0042】
第1のロック装置および/または第2のロック装置は、好ましくはそれぞれの上側または下側から突出する、取り付けられた状態の第1および/または1つの/第2のシート要素によって覆われる領域に配置することができる。
【0043】
ロック装置は、特に回転要素を含むシート要素が台座要素に対して(回転的に)ロックされる第1の状態と、回転が可能になる第2の状態とをとることができるのが好ましい。(それぞれの)ロック装置は、例えば、(場合によっては台座要素およびシート要素または回転要素の両方に対する)回転および/または並進によって、特に(第1の状態で占有できる)第1の位置と(第2の状態で占有できる)第2の位置との間で移動することができる。
【0044】
1つまたは複数の(または全ての)ロック装置は、(少なくとも第2の状態では)上方に(例えば、開口、特にスロットを介して)突出しているので、(それらが第1の状態から第2の状態に移行するように)ベース要素または台座要素に対してベースに締結されたシート要素の外面から(場合によっては更にまたは完全に)移動および/または回転するのに特に適している。
【0045】
少なくとも1つの、複数の、またはすべてのロック装置は、例えばバネによって、それらの第1の位置の方向にプレストレスを付与することができる。
【0046】
具体的な実施形態において、少なくとも1つ、複数、またはすべてのロック装置は、(特にレバーアームの遠位)端部を有することができ、これらの端部はベースの座面(回転面)(特に、回転要素の対応する座面/回転面)の下方のいくつかの位置(特に、第1および第2の上部位置)にある。第1の位置において、対応するロック装置は、ベースの台座要素の対向構造(例えば、凹部、開口部、穴など)と係合することができるので、回転を阻止(ロック)することができるが、(対応するロック装置の)第2の位置では対向構造から遠ざかるので、回転が可能になる。
【0047】
ベースは、少なくとも2つの異なる状態にある少なくとも1つのシート要素、例えば、前記シート要素の外面(例えば、下面および/または背面)が割り当てられたロック装置を押し付けない特にロック状態にある少なくとも1つのシート要素、および、例えば、前記シート要素の外面が割り当てられたロック装置(特に、場合によっては近位端、例えば、更なるレバーアームの近位端)を押し、該ロック装置をその第2の位置に移動させる回転状態にある少なくとも1つのシート要素、をそれぞれ収容するのに適合していることが好ましい。
【0048】
具体的な実施形態では、ロックの解除および/または生成は、第1および/または第2のシート要素の配置形状構造、特に傾斜を調整することにより、特に第1のシート要素の配置形状構造、好ましくは第1のシート要素の傾斜を調整することにより操作可能にすることができる。(対応する)シート要素は、(場合によってはロックできなくなる可能性があるため、特に永続的な使用を目的としておらず、最高使用位置よりも上方に置くことができる)最高の直立状態の位置に移動できることが好ましく、この場合に、回転阻止が引き起こされ、(場合によっては回転要素とともに)前記シート要素がそれに応じて回転することができる。いったん傾斜位置が(場合によっては重量力および/またはプレストレス装置、特にばね装置によってもたらされる)使用位置に再びなった場合には、回転が再び阻止される。
【0049】
1つまたは複数のロック装置またはすべてのロック装置は、好ましくは手動操作装置により、特にスライド装置、牽引装置および/または回転アクチュエータにより手動で操作可能である。このような手動操作は、シート要素の配置形状構造(傾斜)の調整による操作と同様に、同じロック装置に作用することができる。代わりに、第1のロック装置(またはロック装置の第1のグループ)は、シート要素、特に第1のシート要素の配置形状構造(傾斜)を調整することにより操作でき、第2のロック装置(またはロック装置の第2のグループ)は手動操作により操作できる(場合によっては、特にそれによって排他的に操作することができる)各種各様のロック装置を提供することもできる。
【0050】
一般に、ロックを解除および/または生成するために、1つの、複数の、またはすべてのロック装置を回転可能および/または並進移動可能にすることができる。
【0051】
第1および第2のロック装置は、場合によっては互いに鏡面対称になるように配置または設計することができる。
【0052】
特に第1のロック装置の操作が第2のロック装置の状態(またはその操作)の変化をも(自動的に)もたらすという意味で、二つ以上のロック装置を互いに結合することができる。
【0053】
対応するカップリング結合は、例えばカップリングバー(特に回転カップリングまたはトルクカップリング)によって実行することができる。
【0054】
シート要素および/または回転要素の方位のロックを解除および/または生成するための第1の操作装置、特に(第1の)手動操作装置は、ベースの第1の側面領域に、特に台座および/または回転要素の第1の側面領域に配置されることが好ましい。任意に、第2の(対応する)操作装置は、ベース、特に台座および/または回転要素の第1の領域の反対側に位置する第2の側面領域に配置される。ベースの側面領域は、各要素または各装置の横方向に最も遠くに突き出ている点から、最も遠くに突き出ている反対側の点までの距離の最大20%まで、好ましくは10%以下までの領域として理解されるべきである。特に、側面領域は、第1の(より大きな)シート要素で覆い隠され、第2の(より小さな)シート要素では露出されたままとして画定することができる。
【0055】
代替的に、または追加的に、シート要素および/または回転要素の方位のロックを解除および/または生成するための少なくとも1つの(特に少なくとも第3の)ロック装置をベース、特に、台座および/または回転要素の第1の側面領域に配置することができ、および、任意に対応する第4のロック装置をベース、特に台座および/または回転要素の第1の領域の反対側に位置する第2の側面領域に配置することができる。
【0056】
1つまたは複数のまたはすべてのロック要素の横方向の配置、特に1つの、複数のまたはすべての操作装置の横方向の配置は、簡単な方法で、チャイルドシート(但し、大きなシート要素の場合は除く)より小さい(狭い)場合に対応するロック装置および/または操作装置にアクセスできるようにすることができる。
【0057】
一般に、1つまたは複数のまたはすべてのロック装置(特に少なくとも1つの第1および/または第2および/または第3および/または第4のロック装置)は、例えばアクチュエータ(例えば、ボタン、スライド、および/またはスイッチ)によって手動で操作可能にすることができ、この場合、好ましくは、そのために二重の操作行為(ダブルアクション)が必要になるか、または操作装置(アクチュエータ)をそれに応じて構成することができる。二重の操作行為は、(不注意による操作をより困難にするために)2つの操作行為を同時にまたは連続して実行することと特に理解されるべきである。
【0058】
1つまたは複数のまたは全てのロック装置(特に第3および第4のロック装置)用の(それぞれの)手動操作装置、例えば上記アクチュエータは、シート要素をベース上に固定するときに、または車両の進行方向に対して横方向を向くときに、すなわち車両のシートに隣接するドアのほうを向くときに位置させる回転要素の位置に配置できることが好ましい。
【0059】
少なくとも1つのまたは複数のまたはすべてのロック装置(さらに好ましくは少なくとも1つの第3のロック装置および少なくとも1つの第4のロック装置)は、互いに接続されることが好ましく、これによりロック装置の1つをその第1の位置から第2の位置内まで両方の(すべての)ロック装置が移動される。具体的には、ロック装置はバーで連結(または結合)することができる。
【0060】
少なくとも1つの第1の(または少なくとも1つの第1のグループの)ロック装置は、1つの第1のシート要素と協働するように(特に排他的に協働するように)構成することができる。少なくとも1つの第2の(または1つの第2のグループの)ロック装置は、1つの第2のシート要素と協働するように(特に排他的に協働するように)構成することができる。
【0061】
実施形態において、少なくとも1つの第5および/または第6のロック装置を設けることができる。好ましくは、第5のロック装置は、第1の方位で可能なシート要素のヘッドレストの配置形状構造の一部において、シート要素が第1の方位から第2の方位に回転できないように設計される。代替的にまたは追加的に、第6のロック装置は、第1の方位で可能な配置形状構造の一部が第2の方位で調整可能になるのを防止するように設計することができる。
【0062】
一般に、特にヘッドレストの高さに関する種々異なる配置形状構造は、シート要素のヘッドレストが第1の方位にある場合に調整することができる。これに関して、上述の配置形状構造は、特にヘッドレストの配置形状構造、特にヘッドレストの高さである
第5および/または第6のロック装置は、さらに上述のロック装置(特に第1から第4までのロック装置)から独立していることが好ましい。第5および/または第6のロック装置は、(特にブロック装置と呼ばれる)ドイツ登録実用新案202016104181U1号公報のように特に設計することができる。第5および/または第6のロック装置は、ドイツ登録実用新案202016104181U1号公報に記載されているように、ヘッドレストだけでなく、例えばこの目的のために設けられたアクチュエータなどの他の機構によっても制御することができる。ドイツ登録実用新案202016105181U1号公報とは対照的に、ベースをその上に固定できるシート要素から分離することができる場合に、回転を阻止するための手段をベースに設けることができる。制御の移送(トランスファー)は、ドイツ登録実用新案20201610418U1号公報に記載されている制御と同様の方法で実行することができ、対応する制御手段(バーなど)は、ベースの台座要素を介して係合するか、そこに配置できる。
【0063】
第2のシート要素は、対応するロック装置が移動するための適切な構造(外面)を持たず、少なくとも1つの第1のロック装置および/または少なくとも1つの第2のロック装置が移動するための適切な構造を持たないように構成できる。
【0064】
一方の第1と第3のロック装置および/または他方の第2と第4のロック装置を同じものとすることができ、それによって(第1のシート要素を備えた)それらのロック装置がシート要素それ自体と(第2のシート要素を備えた)手動操作装置(例えば、アクチュエータ)とにより両方ともが作動可能になる。第1のシート要素は、(場合によってはどの方位にも)操作が不可能であるかまたは(著しく)妨げられるように、手動操作装置、例えばアクチュエータを完全にまたは部分的に覆い隠すことができる。
【0065】
第1の方位は、特にチャイルドシートの配置形状構造に対応しており、それではシート要素が後方を向いている。第2の方位は、特にチャイルドシートの配置形状構造に対応しており、それではシート要素が前方を向いている。
【0066】
チャイルドシートは、第3の方位に回転させることができる。この第3の方位は、好ましくは第1の方位と第2の方位との間にあり、特に第1の方位および/または第2の方位に対して90°回転させている。
【0067】
本発明の第5の独立した態様(但し、1つまたは複数の上述の態様、特に第1および/または第2および/または第3および/または第4の態様と組み合わせることができる)によれば、車両シートに取り付けることができる少なくとも1つの(第1の)シート要素と1つのベースとを備えるチャイルドシート装置であって、前記ベースは、シート要素がベース上にある場合、シート要素を支持および/または安定化するための支持および/または安定化要素、特に支持および/または安定化フィンを有するチャイルドシート装置が提案される。
【0068】
第5の態様の中心的なアイデアは、シート要素の持ち運び(支持)構造の一部に相当する支持および/または安定化要素、特に、請求された対応するフィンにある。
【0069】
この目的のために、支持および/または安定化要素は、好ましくはベースから、特にベースの回転要素から、例えば少なくとも10cm、好ましくは少なくとも20cm上方に突出することが好ましい。取り付けられた状態では、シート要素は支持および/または安定化要素に当接する。支持および/または安定化要素、特にフィンは、(進行方向に関して)前端部(具体的な実施形態では、支持足も取り付けられる端部)に配置することができる。シート要素固定用の締結装置をフィンに隣接してまたはそこに一体化されたフィンに(直接)設置することができ、これにより支持および/または安定化要素(フィン)がシート要素の後壁に当接するか、またはその中に挿入され、その結果として支持または安定化効果を発揮できる。
【0070】
支持体および/または安定化要素(特にフィン)は、別の材料(例えばプラスチック)で取り囲まれる可能性のある、特に金属製の補強インサートを有することが好ましい。補強インサートは、弓形状または(少なくとも実質的に)板形状であり、場合によっては全体的な支持および/または安定化要素(特にフィン)の形状に対応するか、少なくともそれを折り曲げ返すことができる。支持および/または安定化要素(フィン)は、上向きに先細りの形状を有することが好ましい。支持および/または安定化要素(フィン)は、全体的に丸い形状を持つことができる。さらに、支持および/または安定化要素は、(少なくともその下端で)ベースの幅(ベースの最大幅)の少なくとも10%、好ましくは少なくとも20%、さらに好ましくは少なくとも50%にわたって延び出すことができる。支持および/または安定化要素(フィン)は、(上述のように)回転要素および台座要素を有するベース上に設けられることが好ましい。支持および/または安定化要素(フィン)は、回転要素上にあることが好ましい。これは、特に、適切なポイントでの安定化を目的として支持が発生するということを意味する。あるいは、支持および/または安定化要素(フィン)を台座要素に配置することができる。
【0071】
さらに、支持および/または安定化要素(フィン)は、ベースに対するシート要素の設定を伝達するためのインターフェースとして使用できる。これに対する1つの可能性は、例えば、ドイツ登録実用新案202016104181U1号公報に記載されているように、座席シートの回転(または方位の変更)を確実にするかまたは阻止するための設定の移送(トランスファー)である。この場合、ドイツ登録実用新案特許202016104181U1号公報に準拠するヘッドレストの配置形状構造(特に高さ)によって制御をおこなうことができるが、この目的のために設けられた例えば(ボタン、スイッチ、スライダなどの)アクチュエータのような他の要素によっても行われる。
【0072】
具体的な実施形態では、支持および/または安定化装置(フィン)は、上部領域に1つまたは複数の(第1の)突起および/または1つまたは複数の横方向の(第2の)突起を有することができる。第1の突出部または第1の突出部および第2の突出部または第2の突出部は、特に、それらが2つの位置の間でベースに対して(少なくとも実質的に)垂直方向に一緒に移動することができるような方法で、(特に、支持および/または安定化装置またはフィンの内部で)互いに連結することができる。この場合、第1の(上部の)位置では座席シートの(完全な)ロックがあり得るが、これに対して、第2の(下部の)位置では、シートの後向き方位において入口位置および/または出口位置(例えば90°回転)への1回の回転のみを可能にすることができる。代わりに、回転の(完全な)阻止も可能である。
【0073】
ベースは、前向きの方位の場合に、突起が第1の位置から第2の位置へ移動するのを阻止する手段を含むことができる。この場合、シート要素(特にベビーシートとして設計されたシート要素)は、ベースに対して潜在的に可能な(後方を向く)位置でのみ第1の突起を押すことができ、それによって回転を阻止することができる。代替的にまたは追加的に、突起を第2の位置に移動できなくし、かつシート要素(ベビーシート)をシートのロック装置と連携して協働するようにすると、そのためにシート要素(ベビーシート)が遠く(十分に)下方に移動できなくなり、その結果としてシート要素(特にベビーシート)が前向きの方位に取り付けられることを効果的に防止することができる。これに対して、さらなるシート要素(例えば、グループII/IIIシート要素)は、例えば、ヘッドレストまたはボタンなど(上記参照)が対応する位置に移動すると、適切な対応する要素によって押し下げることができる第2の突起と協働することができる。
【0074】
シート要素の設定を移送するためのインターフェースとしてフィンを使用するさらなる可能性は、収納位置から使用位置への側面衝撃保護要素の移送(トランスファー)であると言える。トリガー機構は、回転を阻止するために記載されたとおりに、すなわち、突起によって、またはシート上の突起と協働する凹部要素によってまさに構成することができる。側面衝撃保護がどちら側に移送されるかを制御するスイッチは、支持および/または安定化装置(フィン)上に、特にシート要素が取り付けられている場合にカバーされる部品上に場合によっては存在することができる。それらはしばしばベースから取り外され、側面衝撃保護は、通常、邪魔にならないように休憩位置および/または収納位置に移送されるので、これは、小さな子供用のシート要素(特にベビーシート)の場合に特に有利である。一般に、側面衝撃保護要素の休憩位置および/または収納位置は、要素の位置として理解されるべきであり、その場合、前記要素は、使用位置よりも横方向に遠くに(またはまったく)突出しない。
【0075】
全体として、支持および/または安定化要素(フィン)の設計は、いかなる場合であっても使用時に支持要素および/または安定化要素(フィン)によって相応に補強されるため、シート要素を比較的弱めに設計できるという理由から、シート要素(特にベビーシート)の重量を比較的小さく設計することができる。
【0076】
上記の目的は、シート要素のベースによってさらに達成され、ベースは上記の(特に第1および/または第2および/または第3および/または第4および/または第5の態様による)特徴を有する。上記のチャイルドシート装置に関してシート要素が説明されている限り、これは、シート要素と対応して協働する(特に対応して連結される)ために、対応して構成される必要があるベースを意味することが好ましい。
【0077】
従属請求項から更なる特徴が結果として生じる。
【0078】
以下において、本発明は、例示的な実施形態に基づいてより詳細に説明される。これに関連して:
【図面の簡単な説明】
【0079】
図1図1は、模式的に示したシート要素を有する本発明のベースを示す斜視図。
図2図2は、図1の第1の部分を示す図。
図3図3は、図1の第2の部分を示す図。
図4図4は、図1の第3の部分を示す図。
図5図5は、図1の更なる部分の一部を示す図。
図6図6は、内部が部分的に解放されている本発明のベースを示す斜視図。
図7図7は、図6の一部を拡大して詳細に示す部分拡大図。
図8図8は、図6の一部を拡大して詳細に示す部分拡大図。
図9図9は、図6の一部を拡大して詳細に示す部分拡大図または図8のベース部分を斜めから見て示す斜視図。
図10図10は、入口および/または出口位置にある本発明のベース(内部が部分的に解放されているかまたはカバーなし)を示す図。
図11図11は、図10の一部を拡大して詳細に示す部分拡大図。
図12図12は、図10の一部を拡大して詳細に示す部分拡大図。
図13図13は、ロック要素がダイバージェント状態にあるときの図10と同様の本発明のベースを示す図。
図14図14は、図13の一部を拡大して詳細に示す部分拡大図。
図15図15は、図13の一部を拡大して詳細に示す部分拡大図。
図16図16は、図1と同様の斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0080】
以下の説明において、同一および類似の部品には同じ参照符号を用いる。
【0081】
図1に、ベース10と子供12が座ることができるシート要素11aまたは11b(模式的に示されている)とを含むチャイルドシート装置の斜視図を示す。シート要素11aは、シート要素11bよりも大きな子供用に構成されている。ベース10は、台座要素13と、台座要素13に対して回転することができる回転要素14とを有する。回転要素14は、原則として、(以下に詳細に説明される条件に応じて)台座要素13に対して(少なくとも実質的に垂直な回転軸まわりに)360°の角度で回転させることができる。ベース10、好ましくは回転要素14は、ベース10、好ましくは回転要素14から上方に突出するフィン15を有する。フィン15は、ベース、例えばベビーシートに取り付けることができる少なくとも1つのシート要素を適切に支持し、かつ安定化するように設計されており、それによってシート要素11の持ち運び構造が少なくとも部分的にフィンによって提供される。このため、シート要素11の部分で重量を軽減することができる。
【0082】
ベース10、特に回転要素14は、締結装置16a~16dを有する。この場合、締結装置16a、16bは、シート要素11a/11bに設けられたバーを収容することができる。また、締結装置16c、16dでもシート要素11a/11b上に設けられたバーを収容することができ、これによりシート要素11a/11bをベース10、特に回転要素14に取り付けることができるようになっている。この場合、ベース10に設けられたすべてのシート要素11a/11bについては1つのタイプの取り付けのみが可能であることが好ましく、その場合に、子供を載せることはフィン15から子供の目線が外れることになる。代替えとして、一方では締結装置16a、16bにより、他方では別の締結装置16c、16dにより、約180°回転した取り付けが可能になる(特に、フィン15は場合によっては省略可能である)ことも考えられる。
【0083】
締結装置16c、16dはフィン15に直接隣接して設計されているので、シート要素11はフィン(特にその後壁)に対応して当接することができる。あるいは、フィンをシート要素(特に後壁)に挿入して、安定化効果をもたらすこともできる。
【0084】
フィン15は、取り付けられている場合に、少なくとも10cm超え、さらに好ましくは少なくとも20cmを超える面積にわたってシート要素11(例えば、ベビーシート)と接触する向きにあることが好ましい。
【0085】
フィン15は、少なくとも実質的に垂直に、特に垂直に対して30°以下、さらに好ましくは20°以下の角度に配向させることができる。方位が変動する限りにおいて、フィンの上端と下端との間を結ぶ接続線を通して生じる方位は、この場合、特に有効であるべきである。
【0086】
フィンは、特に、同様にシート要素の(わずかに)円弧状の外壁にできるだけ良く適合させるために、(わずかに)円弧状の様式に延び出すことができる。
【0087】
さらに、フィン15は、側部突起17a、17bおよび上部突起17c、17dを有する。これらの突起は、(フィン14の内側で)互いに接続されていることが好ましいが、フィン15に対しては移動可能である(すなわち、ベース10に対しても移動可能である)ことが好ましい。
【0088】
突起17a~17dは、(上方の)位置でシートの完全な回転を可能にし、第2の(下方の)位置でシートの少なくとも後方に面する位置から(90°回転した)入口および出口の方位への1回転のみを可能にすることが好ましい。代わりに、このケースでは回転を完全に阻止することもできる。
【0089】
シート要素(例えば、ベビーシート)、特にベースに対して潜在的にのみ可能な(後方に面する)配置形状構造が、突起17c、17dを押す場合に、回転を阻止することができる。同時に、突起が第2の位置に移動できないため、および、ベースに対してシート要素の(後述する)ロック装置と協働するため、結果としてシート要素(ベビーシート)を十分に下方に移動させることができず、シート要素(ベビーシート)の前向きの状態での取り付けを効果的に阻止することができる。しかし、例えばヘッドレストまたはボタン(など)が対応する位置に移動される場合に、さらなるシート要素の対応する要素によって他方のシート要素を押し下げることができ、突起17a、17bと協働することができる。
【0090】
ベース10上に、特に台座要素13上に支持脚18をさらに配置することができる。
【0091】
図1の配置形状構造では、第1のシート要素は特に(前向きの方位に)取り付けることができるが、第2のシート要素は取り付けることができない。この場合に、前記第2のシート要素がベビーシートであり、前記第1のシート要素がグループII/IIIのチャイルドシートであることが好ましい。一方、第2のシート要素(ベビーシート)は、台座要素13に対して180°回転した回転要素14の位置に取り付けることが(も)できる。
【0092】
回転要素14を台座要素13に対してロックするための機構については後述する。
【0093】
この目的のために、(図1を参照、例えば図2に拡大されている)ロック要素18a、18bが最初に設けられる。
【0094】
これらは、一方では、特にボタン20およびスライダまたは引手21を有する手動操作装置19によって操作することができ、これらの対応する動作を矢印22と23でそれぞれ示している(図3参照)。
【0095】
図4において、スライダまたは引手21を引っ張る/スライドさせると、フック形状の傾斜要素24が下方からロック要素18bのピン25を押す効果があることが分かる。結果として、ロック要素18bのロックフック26が台座要素13上の(図4では詳細に見ることができない)対応する凹部から回転する。ロック要素18aはバー27を介してロック要素18bに接続されているので、ロック要素18aもそのロックされた位置から自動的に回転し、台座要素14に対する回転要素13の回転が可能になる。この有効化は、(手動操作装置19の反対側に位置する)手動操作装置19’の(鏡像反転)操作によって同様に実行するようにしてもよい。
【0096】
ロック装置18a,18bの代替的な操作では、シート要素の特定の配置形状構造において、シート要素(特にグループII/IIIチャイルドシート)がレバーアーム28(図5を参照)を押すように行うことができ、レバーアーム28(図5の左側のピボット)を動かすことにより、図5に示すように凹部29からロックフック26が引き出される。この場合、シート要素は、場合によっては同時に、(同様にまたは鏡面反転されて設計されている)ロック要素18aおよび18bの両方に作用することができる。ただし、バー27があるために、ロック要素18aまたは18bのうちいずれか一方だけに作用するのであってもおそらく十分である。
【0097】
図1に示すように、回転要素14はカバー29を有する。回転要素14の(特に金属製の)内部構造を提供することができる。この回転要素14の内部構造は、特にフィンの内部構造および回転要素の残留するコンポーネントの内部構造を備えている。
【0098】
本発明のベースのさらなる構造が図6図15に示されている。これらの図では、カバー部品、特にカバー29が取り外されている。
【0099】
図6において、シートベース10は前向きの方位で示されており、ロック要素18a、18bはロックされた状態にある。ロック要素の一つ、すなわち、ロック要素18aを、図7の詳細図において見ることができる。任意のスロット状の穴30をさらに図中にみることができるが、それは回転要素13全体と一緒に回転する任意のスクリーン32の部品にすぎない。実際の対向構造は、下に敷かれたリング31の(スクリーンにより隠されている)穴である。
【0100】
ロック要素18a、18bは図8中において再び見ることができ、ここでも(特に十字形要素として)スクリーン32を見ることができる。
【0101】
図9は、図8と同様の構造を示すが、これは他の視点からの図である。
【0102】
図10に、入口および/または出口の方位での本発明の(カバー無しの)ベース10のさらなる概観を示しており、ロック要素18a、18bはロック解除状態にある。
【0103】
図10の配置形状構造においてソフトロックを形成するピン33を図11中に見ることができる。ピン33の(上面)表面は丸みを帯びているので、(台座要素13に対する回転要素14の回転の結果として)横方向からの力によって設定(ソフトロック)に打ち勝つことができることが分かる。
【0104】
図12の詳細図において、ロック要素18bをロック解除状態で見ることができる。ロック要素18bは、スクリーン32を介して係合することが好ましいが、リング31上に置かれている。図7と比べてみて、ロック要素18bはかなり大きく旋回している。
【0105】
図13は、後向き方位のベース10の概観を示しており、ロック要素18a、18bはロック状態にある。
【0106】
図14は、図13の詳細な構造を示しており、すなわちロック位置にあるロック要素18bを示している。
【0107】
図15は、図14と同様の構造を示しており、この図15では図14とは対照的に、ロック要素18bは(大幅に)ロック解除された位置にあり、対向構造(スクリーン32の下のリング31の穴)を見ることができる。
【0108】
本出願の時点で、上記のすべての部品が単独で、および任意の組み合わせで、特に図面に示されている詳細が本発明に必須であると主張されていることに留意されたい。それらからの修正変更は、当業者にとって一般的なことである。
【符号の説明】
【0109】
10…ベース、11…シート要素、12…子供、13…台座要素、14…カバー要素(回転要素)、15…フィン、16a…締結装置、16b…締結装置、16c…締結装置、16d…締結装置、17a…突起、17b…突起、17c…突起、17d…突起、18a…ロック装置(ロック要素)、18b…ロック装置(ロック要素)、18…支持脚、19…手動操作装置、20…ボタン、21…スライダまたは引手、22…矢印、23…矢印、24…傾斜要素、25…ピン、26…ロックフック、27…バー、28…レバーアーム、29…凹部、30…穴、31…リング、32…スクリーン、33…ピン
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
【手続補正書】
【提出日】2024-01-12
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両シートに取り付けることができる少なくとも1つの第1のシート要素(11a)および1つのベース(10)を備えるチャイルドシート装置であって、
前記ベース(10)は回転要素(13)および台座要素(14)を有し、少なくとも前記回転要素(14)は、前記第1のシート要素(11a)を締結するための少なくとも1つの締結装置(18a~18d)を有し、
前記回転要素(14)は、前記シート要素(11a)の方位を変更するために、前記シート要素(11)とともに前記台座要素(13)に対して回転させることができるような方法で前記台座要素(13)上に回転可能に配置されており、
前記シート要素(11a)を前記ベース(10)から取り外すことができるチャイルドシート装置。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0108
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0108】
本出願の時点で、上記のすべての部品が単独で、および任意の組み合わせで、特に図面に示されている詳細が本発明に必須であると主張されていることに留意されたい。それらからの修正変更は、当業者にとって一般的なことである。
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1]
車両シートに取り付けることができる少なくとも1つの第1のシート要素(11a)および1つのベース(10)を備えるチャイルドシート装置であって、
前記ベース(10)は回転要素(13)および台座要素(14)を有し、少なくとも前記回転要素(14)は、前記第1のシート要素(11a)を締結するための少なくとも1つの締結装置(18a~18d)を有し、
前記回転要素(14)は、前記シート要素(11a)の方位を変更するために、前記シート要素(11)とともに前記台座要素(13)に対して回転させることができるような方法で前記台座要素(13)上に回転可能に配置されており、
前記シート要素(11a)を前記ベース(10)から取り外すことができるチャイルドシート装置。
[2]
車両シートに取り付けることができる少なくとも1つの第1のシート要素(11a)、1つの第2のシート要素(11b)および1つのベース(10)を具備し、
前記少なくとも第1のシート要素(11a)は、前記ベース(10)または前記ベース(10)の前記台座要素(13)のうちの1つに対して、第1の方位から、前記第1の方位から外れる第2の方位に回転することができ、
前記ベース(10)に対する前記第2の前記シート要素(11b)の対応する回転は、阻止されるかまたは前記第1のシート要素(11a)の前記回転と比べて少なくとも制限されることを特徴とする特に[1]に記載のチャイルドシート装置。
[3]
車両シートに取り付けることができる少なくとも1つの第1のシート要素(11a)、1つの第2のシート要素および1つのベースを具備し、
前記第1および/または前記第2のシート要素(10)は、前記ベース(10)または前記ベース(10)の前記台座要素(13)のうちの1つに対して調整することができ、特に前記第1の方位から、前記第1の方位から外れる前記第2の方位に回転することができ、
前記第2のシート要素(11b)が前記ベース(10)に取り付けられている場合に利用可能であるが、前記第1のシート要素(11b)が前記ベース(10)に取り付けられている場合には利用できない設定、特に前記回転を解除および/またはロックするためのロック装置(18a,18b)用の手動操作装置(19)、および/または、
前記設定、特に前記回転を解除および/またはロックするための前記ロック装置(18a、18b)のうちの少なくとも1つが設けられており、
前記ロック装置(18a,18b)のうちの少なくとも1つは、前記第1のシート要素(11a)によって、特に前記第1のシート要素(11a)の傾斜を変更することによって操作することができるが、前記第2のシート要素(11b)によって、特に前記第2のシート要素(11b)の傾斜を変更することによっては操作できず、その傾斜に関して変更することが潜在的にできないことを特徴とする特に先行する項目のいずれか1つに記載のチャイルドシート装置。
[4]
車両シートに取り付け可能な少なくとも1つの第1のシート要素および1つのベース(10)を有し、
前記ベース(10)は、前記第1のシート要素が前記ベース(10)上にある場合に、前記ベース(10)は前記第1のシート要素を支持および/または安定化するための支持および/または安定化装置、特に支持および/または安定化フィン(15)を有することを特徴とする特に先行する項目のいずれか1つに記載のチャイルドシート装置。
[5]
一方では、少なくとも2つの異なるシート要素(11a、11b)、特にベビーシートを、好ましくは第2のシート要素(11b)として、
他方では、グループI、II、および/またはIIIシート要素を、好ましくは第1のシート要素(11a)として、前記ベースに取り付けることができることを特徴とする先行する項目のいずれか1つに記載のチャイルドシート装置。
[6]
前記ベース(10)、特に前記台座要素(13)は、車両シート上の前記ベース(10)、および/または支持脚(18)および/または少なくとも1つの反跳ね返り装置、好ましくは反跳ね返りフィンおよび/または反跳ね返りストラップおよび/または前記ベース(10)に解除可能に固定するために、少なくとも1つのアンカー装置、特に少なくとも1つのアンカーアームおよび/またはアイソフィックスアンカー装置および/またはラッチ式アンカー装置を有し、
特に前記台座要素(13)および/または前記回転要素(14)は、特定の配置形状構造、特に前記ベース(10)に対する前記シート要素(11a,11b)の方位および/または前記台座要素(13)に対する前記回転要素(14)の方位を示すための少なくとも1つのベルト案内装置および/または1つの表示装置を有することを特徴とする先行する項目のいずれか1つに記載のチャイルドシート装置。
[7]
前記ベース(10)、特に前記回転要素(14)は、シート要素または少なくとも2つの締結装置を締結するための少なくとも1つの締結装置(18a~18d)を有し、
任意に、前記シート要素のうちの1つの第1のシート要素を締結するための第1の締結装置が設計され、前記シート要素のうちの1つの第2のシート要素を締結するための第2の締結装置が設計されている先行する項目のいずれか1つに記載のチャイルドシート装置。
[8]
前記第1および/または第2のシート要素は、特にロック装置の操作によってのみロックの解除が可能であるような方法で、少なくとも2つまたは正確に2つの異なる方位に、または少なくとも4つまたは正確に4つの異なる方位にロックすることができる回転要素(14)を場合によっては含み、および/または、
特に前記第1または第2のシート要素の回転によって、前記設定を排他的に取り消すか又はただ1つのみを取り消すことができるような方法で、少なくとも2つまたは正確に2つの異なる方位に設定することができる回転要素(14)を場合によっては含むことを特徴とする先行する項目のいずれか1つに記載のチャイルドシート装置。
[9]
前記シート要素および/または前記回転要素の方位のロックを解除および/または生成するための少なくとも1つの第1のおよび/または少なくとも1つの第2のロック装置が設けられ、
前記第1および/または第2のロック装置は、前記ベース(10)の上側、特に取り付け状態で前記シート要素のうちの1つの前記第1および/または第2のシート要素に覆い隠される領域に配置され、好ましくはそれぞれの上側から突出し、
および/または、好ましくは前記手動操作装置のうちの1つによって、特に手動スライド装置、けん引装置、圧力装置および/または回転装置によって手動で操作することができ、
および/または、前記第1のシート要素および/または前記第2のシート要素の傾斜を調整することによって、特に前記第1のシート要素の傾斜を調整することのみによって操作することができ、
および/または、ロックを解除および/または生成するために回転可能および/または並進移動可能であり、
および/または、ロック状態の前記向きにばね装置によってプレストレスを付与され、
前記ロックの前記ロックの解除は、好ましくは前記第1のロック装置および前記第2のロック装置の両方ともを操作することによって実行することができ、
前記ロック装置および/または前記操作装置は、それらになお結合され、さらに好ましくはそれらに対応して結合され、
および/または、前記第1のロック装置および前記第2のロック装置は、互いに対して鏡面対称であるように配置または設計されていることを特徴とする先行する項目のいずれか1つに記載のチャイルドシート装置。
[10]
前記シート要素および/または前記回転要素(14)の方位のロックを解除および/または生成するための少なくとも1つのロック装置および/または少なくとも1つの第1の操作装置、特に前記手動操作装置のうちの1つの第1の手動操作装置は、前記ベース(10)、特に前記台座要素(13)および/または前記回転要素(14)の第1の側方領域に配置され、
任意に、対応する第2の操作装置が、前記ベース(10)、特に前記台座要素(13)および/または前記回転要素(14)の第1の領域と向き合う反対側に位置する第2の側方領域に配置される、ことを特徴とする先行する項目のいずれか1つに記載のチャイルドシート装置。
[11]
第5および/または第6のロック装置が設けられ、
および/または、
前記シート要素のヘッドレスト(13)は、異なる配置形状構造において、特にヘッドレスト(13)の高さに関連して前記第1の方位に調整することができ、
好ましくは、前記第5のロック装置(19,40)は、前記第1の方位で可能であれば前記配置形状構造の一部において設けられ、シート要素(10)が前記第1の方位から前記第2の方位に回転可能になるのを阻止するように配置および設計され、
および/または、
好ましくは、前記第6のロック装置(19,27)が設けられ、前記第1の方位で可能であれば前記配置形状構造の一部が前記第2の方位で調整可能になるのを阻止するように配置および設計されることを特徴とする先行する項目のいずれか1つに記載のチャイルドシート装置。
[12]
前記第1の方位は、前記シート要素(11a,11b)が後方を向く場合の前記シート要素の配置形状構造に対応し、および/または、前記第2の方位は、前記チャイルドシートの配置形状構造に対応しており、
前記シート要素(11a,11b)が前方を向く、および/または、前記シート要素を第3の方位に回転させることができ、
前記第3の方位は、好ましくは前記第1の方位と前記第2の方位との間にあり、特に前記第1の方位および/または前記第2の方位に対して90°回転されるところにあることを特徴とする先行する項目のいずれか1つに記載のチャイルドシート装置。
【外国語明細書】