(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024002910
(43)【公開日】2024-01-11
(54)【発明の名称】半導体装置及びこれを含むデータ格納システム
(51)【国際特許分類】
H10B 43/50 20230101AFI20231228BHJP
H10B 43/27 20230101ALI20231228BHJP
H01L 21/336 20060101ALI20231228BHJP
H01L 21/8234 20060101ALI20231228BHJP
H10B 41/27 20230101ALI20231228BHJP
H10B 41/50 20230101ALI20231228BHJP
【FI】
H10B43/50
H10B43/27
H01L29/78 371
H01L27/088 E
H01L27/088 D
H10B41/27
H10B41/50
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023078293
(22)【出願日】2023-05-11
(31)【優先権主張番号】10-2022-0076930
(32)【優先日】2022-06-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】390019839
【氏名又は名称】三星電子株式会社
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】129,Samsung-ro,Yeongtong-gu,Suwon-si,Gyeonggi-do,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】權 ▲どん▼▲ふん▼
(72)【発明者】
【氏名】朴 範▲じん▼
(72)【発明者】
【氏名】尹 普彦
【テーマコード(参考)】
5F048
5F083
5F101
【Fターム(参考)】
5F048AA01
5F048AA07
5F048AB01
5F048AC01
5F048BA01
5F048BA14
5F048BA15
5F048BA19
5F048BA20
5F048BB05
5F048BB08
5F048BB09
5F048BC03
5F048BC18
5F048BD07
5F048BF02
5F048BF03
5F048BF06
5F048BF07
5F048BF12
5F048BF15
5F048BF16
5F048BF18
5F048BG13
5F048CB01
5F048CB02
5F048CB03
5F048CB04
5F083EP02
5F083EP18
5F083EP22
5F083EP33
5F083EP34
5F083EP76
5F083ER22
5F083GA10
5F083HA06
5F083JA04
5F083JA05
5F083JA19
5F083JA36
5F083JA37
5F083JA39
5F083JA40
5F083KA01
5F083KA11
5F083LA16
5F083LA21
5F083MA01
5F083MA02
5F083MA06
5F083MA16
5F083MA19
5F083NA01
5F083PR06
5F083ZA28
5F101BA01
5F101BA45
5F101BB02
5F101BD16
5F101BD22
5F101BD30
5F101BD34
5F101BH23
(57)【要約】 (修正有)
【課題】信頼性の向上が図られた半導体装置及びその半導体装置を含むデータ格納システムを提供する。
【解決手段】半導体装置100は、基板上201に配置される回路素子220と電気的に連結される下部配線ライン280と、下部配線ラインを覆う周辺領域絶縁層290上に配置されるソース構造物SSと、ソース構造物上で、ソース構造物の上面に垂直な第1方向に沿って互いに離隔して積層されるゲート電極130と、ゲート電極を貫通して第1方向に延長され、チャネル層をそれぞれ含むチャネル構造物CHと、ゲート電極及びソース構造物を貫通して第1方向に延長され、下部配線ラインの一部と連結されるコンタクトプラグ170と、コンタクトプラグとソース構造物との間に配置され、周辺領域絶縁層とは異なる物質を含むスペーサ層150と、を含み、スペーサ層のそれぞれは、上面で第1幅を有し、下面で第1幅よりも大きい第2幅を有する。
【選択図】
図2a
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板、前記基板上の回路素子、前記回路素子上の下部配線ライン、及び前記下部配線ラインを覆う周辺領域絶縁層を含む第1半導体構造物と、
前記第1半導体構造物上に配置され、第1領域及び第2領域を有し、ソース構造物、前記ソース構造物上で前記ソース構造物の上面に垂直な第1方向に沿って互いに離隔して積層されるゲート電極、前記第1領域で前記ゲート電極を貫通して前記第1方向に沿って延長され、チャネル層をそれぞれ含むチャネル構造物、前記第2領域で前記第1方向に延長され、前記ゲート電極及び前記ソース構造物を貫通して前記下部配線ラインの一部と連結されるコンタクトプラグ、及び前記コンタクトプラグと前記ソース構造物との間に配置されるスペーサ層を含む第2半導体構造物と、を含み、
前記スペーサ層は前記周辺領域絶縁層とは異なる物質を含み、
前記コンタクトプラグのそれぞれは、前記ソース構造物の上方の第1部分、前記スペーサ層で取り囲まれた第2部分、及び前記第2部分の下方の第3部分を含み、
前記第1部分は第1幅を有し、前記第2部分は前記第1幅よりも小さい第2幅を有し、前記第3部分は前記第2幅よりも大きい第3幅を有する、半導体装置。
【請求項2】
前記第3幅は、前記第1幅よりも大きい、請求項1に記載の半導体装置。
【請求項3】
前記スペーサ層の下面は、前記ソース構造物の下面よりも低いレベルに位置する、請求項1に記載の半導体装置。
【請求項4】
前記スペーサ層は、上面での幅が下面での幅よりも小さい、請求項1に記載の半導体装置。
【請求項5】
前記スペーサ層のそれぞれは、約100nmから約250nmの幅を有する、請求項1に記載の半導体装置。
【請求項6】
前記スペーサ層は、シリコン炭化物(SiC)、シリコン酸炭化物(SiOC)、シリコン炭窒化物(SiCN)、及びシリコン酸炭窒化物(SiOCN)の少なくとも1つを含む、請求項1に記載の半導体装置。
【請求項7】
前記スペーサ層は、前記ソース構造物の上面上に延長されて前記ソース構造物の上面を覆う、請求項1に記載の半導体装置。
【請求項8】
基板と、
前記基板上に配置される回路素子と、
前記回路素子と電気的に連結される下部配線ラインと、
前記下部配線ラインを覆う周辺領域絶縁層と、
前記周辺領域絶縁層上に配置されるソース構造物と、
前記ソース構造物上で、前記ソース構造物の上面に垂直な第1方向に沿って互いに離隔して積層されるゲート電極と、
前記ゲート電極を貫通して前記第1方向に延長され、チャネル層をそれぞれ含むチャネル構造物と、
前記ゲート電極及び前記ソース構造物を貫通して前記第1方向に延長され、前記下部配線ラインの一部と連結されるコンタクトプラグと、
前記コンタクトプラグと前記ソース構造物との間に配置され、前記周辺領域絶縁層とは異なる物質を含むスペーサ層と、を含み、
前記スペーサ層のそれぞれは、上面で第1幅を有し、下面で前記第1幅よりも大きい第2幅を有する、半導体装置。
【請求項9】
前記コンタクトプラグのそれぞれは、前記スペーサ層で取り囲まれた領域において、下部に向かって幅の減少が一定ではない領域を含む、請求項8に記載の半導体装置。
【請求項10】
基板、前記基板上に配置される回路素子、前記回路素子と電気的に連結される下部配線ライン、前記下部配線ラインを覆う周辺領域絶縁層、前記周辺領域絶縁層上に配置されるプレート層、前記プレート層上で前記プレート層の上面に垂直な第1方向に沿って互いに離隔して積層されるゲート電極、前記ゲート電極及び前記プレート層を貫通して前記第1方向に延長され、前記下部配線ラインの一部と連結されるコンタクトプラグ、前記コンタクトプラグと前記プレート層との間に配置され、前記周辺領域絶縁層とは異なる物質を含むスペーサ層、及び前記回路素子と電気的に連結される入出力パッドを含む半導体格納装置と、
前記入出力パッドを介して前記半導体格納装置と電気的に連結され、前記半導体格納装置を制御するコントローラと、を含み、
前記コンタクトプラグのそれぞれは、前記プレート層の下面のレベルで第1幅を有し、前記コンタクトプラグのそれぞれの下面で前記第1幅よりも大きい第2幅を有する、データ格納システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体装置及びこれを含むデータ格納システムに関する。
【背景技術】
【0002】
データ格納を必要とするデータ格納システムにおいて、高容量のデータを格納できる半導体装置が求められている。これに伴い、半導体装置のデータ格納容量を増加させることができる方案についての研究が進みつつある。例えば、半導体装置のデータ格納容量を増加させる方法の一つとして、二次元的に配列されるメモリセルの代わりに、三次元的に配列されるメモリセルを含む半導体装置が提案されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明が達成しようとする一つの技術的課題は、信頼性の向上が図られた半導体装置を提供することである。
【0004】
本発明が達成しようとするもう一つの技術的課題は、信頼性の向上が図られた半導体装置を含むデータ格納システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
例示的な実施形態による半導体装置は、基板、上記基板上の回路素子、上記回路素子上の下部配線ライン、及び上記下部配線ラインを覆う周辺領域絶縁層を含む第1半導体構造物と;上記第1半導体構造物上に配置され、第1領域及び第2領域を有し、ソース構造物、上記ソース構造物上で上記ソース構造物の上面に垂直な第1方向に沿って互いに離隔して積層されるゲート電極、上記第1領域で上記ゲート電極を貫通して上記第1方向に沿って延長され、チャネル層をそれぞれ含むチャネル構造物、上記第2領域で上記第1方向に延長され、上記ゲート電極及び上記ソース構造物を貫通して上記下部配線ラインの一部と連結されるコンタクトプラグ、及び上記コンタクトプラグと上記ソース構造物との間に配置されるスペーサ層を含む第2半導体構造物と;を含み、上記スペーサ層は上記周辺領域絶縁層とは異なる物質を含み、上記コンタクトプラグのそれぞれは、上記ソース構造物の上方の第1部分、上記スペーサ層で取り囲まれた第2部分、及び上記第2部分の下方の第3部分を含み、上記第1部分は第1幅を有し、上記第2部分は上記第1幅よりも小さい第2幅を有し、上記第3部分は上記第2幅よりも大きい第3幅を有することができる。
【0006】
例示的な実施形態による半導体装置は、基板と;上記基板上に配置される回路素子と;上記回路素子と電気的に連結される下部配線ラインと;上記下部配線ラインを覆う周辺領域絶縁層と;上記周辺領域絶縁層上に配置されるソース構造物と;上記ソース構造物上で、上記ソース構造物の上面に垂直な第1方向に沿って互いに離隔して積層されるゲート電極と;上記ゲート電極を貫通して上記第1方向に延長され、チャネル層をそれぞれ含むチャネル構造物と;上記ゲート電極及び上記ソース構造物を貫通して上記第1方向に延長され、上記下部配線ラインの一部と連結されるコンタクトプラグと;上記コンタクトプラグと上記ソース構造物との間に配置され、上記周辺領域絶縁層とは異なる物質を含むスペーサ層と;を含み、上記スペーサ層のそれぞれは、上面で第1幅を有し、下面で上記第1幅よりも大きい第2幅を有することができる。
【0007】
例示的な実施形態によるデータ格納システムは、基板、上記基板上に配置される回路素子、上記回路素子と電気的に連結される下部配線ライン、上記下部配線ラインを覆う周辺領域絶縁層、上記周辺領域絶縁層上に配置されるプレート層、上記プレート層上で上記プレート層の上面に垂直な第1方向に沿って互いに離隔して積層されるゲート電極、上記ゲート電極及び上記プレート層を貫通して上記第1方向に延長され、上記下部配線ラインの一部と連結されるコンタクトプラグ、上記コンタクトプラグと上記プレート層との間に配置され、上記周辺領域絶縁層とは異なる物質を含むスペーサ層、及び上記回路素子と電気的に連結される入出力パッドを含む半導体格納装置と;上記入出力パッドを介して上記半導体格納装置と電気的に連結され、上記半導体格納装置を制御するコントローラと;を含み、上記コンタクトプラグのそれぞれは、上記プレート層の下面のレベルで第1幅を有し、上記コンタクトプラグのそれぞれの下面で上記第1幅よりも大きい第2幅を有することができる。
【発明の効果】
【0008】
コンタクトプラグとソース構造物との間にスペーサ層を配置することにより、コンタクトプラグの形状を制御し、信頼性の向上が図られた半導体装置を提供することができる。
【0009】
本発明の多様かつ有益な長所及び効果は、上述した内容に限定されず、本発明の具体的な実施形態を説明する過程でより容易に理解されることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】例示的な実施形態による半導体装置の概略的な平面図である。
【
図2a】例示的な実施形態による半導体装置の概略的な断面図である。
【
図2b】例示的な実施形態による半導体装置の概略的な断面図である。
【
図3a】例示的な実施形態による半導体装置の一部領域を拡大して示した部分拡大図である。
【
図3b】例示的な実施形態による半導体装置の一部領域を拡大して示した部分拡大図である。
【
図4a】例示的な実施形態による半導体装置の概略的な部分拡大図である。
【
図4b】例示的な実施形態による半導体装置の概略的な部分拡大図である。
【
図4c】例示的な実施形態による半導体装置の概略的な部分拡大図である。
【
図5a】例示的な実施形態による半導体装置の概略的な断面図及び部分拡大図である。
【
図5b】例示的な実施形態による半導体装置の概略的な断面図及び部分拡大図である。
【
図6a】例示的な実施形態による半導体装置の概略的な断面図及び部分拡大図である。
【
図6b】例示的な実施形態による半導体装置の概略的な断面図及び部分拡大図である。
【
図7】例示的な実施形態による半導体装置の概略的な断面図である。
【
図8a】例示的な実施形態による半導体装置の製造方法を説明するための概略的な断面図である。
【
図8b】例示的な実施形態による半導体装置の製造方法を説明するための概略的な断面図である。
【
図8c】例示的な実施形態による半導体装置の製造方法を説明するための概略的な断面図である。
【
図8d】例示的な実施形態による半導体装置の製造方法を説明するための概略的な断面図である。
【
図8e】例示的な実施形態による半導体装置の製造方法を説明するための概略的な断面図である。
【
図8f】例示的な実施形態による半導体装置の製造方法を説明するための概略的な断面図である。
【
図8g】例示的な実施形態による半導体装置の製造方法を説明するための概略的な断面図である。
【
図8h】例示的な実施形態による半導体装置の製造方法を説明するための概略的な断面図である。
【
図8i】例示的な実施形態による半導体装置の製造方法を説明するための概略的な断面図である。
【
図8j】例示的な実施形態による半導体装置の製造方法を説明するための概略的な断面図である。
【
図8k】例示的な実施形態による半導体装置の製造方法を説明するための概略的な断面図である。
【
図9】例示的な実施形態による半導体装置を含むデータ格納システムを概略的に示した図面である。
【
図10】例示的な実施形態による半導体装置を含むデータ格納システムを概略的に示した斜視図である。
【
図11】例示的な実施形態による半導体パッケージを概略的に示した断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、添付の図面を参照して本発明の好ましい実施形態について以下のように説明する。
【0012】
図1は、例示的な実施形態による半導体装置の概略的な平面図である。
【0013】
図2a及び
図2bは、例示的な実施形態による半導体装置の概略的な断面図である。
図2a及び
図2bは、それぞれ、
図1の切断線I-I’及びII-II’に沿った断面を図示する。
【0014】
図3a及び
図3bは、例示的な実施形態による半導体装置の一部領域を拡大して示した部分拡大図である。
図3aは、
図2aの「A」領域を拡大して図示し、
図3bは、
図2aの「B」領域を拡大して図示している。
【0015】
図1から
図3bを参照すると、半導体装置100は、基板201を含む第1半導体構造物である周辺回路領域PERIと、プレート層101を含む第2半導体構造物であるセル領域CELLと、を含むことができる。メモリセル領域CELLは、周辺回路領域PERI上に配置されることができる。例示的な実施形態において、これとは逆に、セル領域CELLが周辺回路領域PERIの下方に配置されてもよい。
【0016】
周辺回路領域PERIは、基板201、基板201内の不純物領域205及び素子分離層210、基板201上に配置される回路素子220、周辺領域絶縁層290、下部保護層295、下部コンタクトプラグ270、下部配線ライン280、及び接地ビア250を含むことができる。
【0017】
基板201は、x方向とy方向に延長される上面を有することができる。基板201には、素子分離層210によって活性領域が定義されることができる。上記活性領域の一部には、不純物を含む不純物領域205が配置されることができる。基板201は、半導体物質、例えば、IV族半導体、III-V族化合物半導体、又はII-VI族化合物半導体を含むことができる。基板201は、バルクウェハ又はエピタキシャル層によって提供されてもよい。
【0018】
回路素子220は、プレーナ(planar)トランジスタを含むことができる。回路素子220のそれぞれは、回路ゲート誘電層222、スペーサ層224、及び回路ゲート電極225を含むことができる。回路ゲート電極225の両側において、基板201内にはソース/ドレイン領域として不純物領域205が配置されることができる。
【0019】
周辺領域絶縁層290は、基板201上で回路素子220上に配置されることができる。周辺領域絶縁層290は、第1及び第2周辺領域絶縁層292、294を含むことができ、これらの第1及び第2周辺領域絶縁層292、294もそれぞれ複数の絶縁層を含むことができる。周辺領域絶縁層290は、絶縁性物質から構成されることができる。
【0020】
下部保護層295は、第1及び第2周辺領域絶縁層292、294の間で、最上部の第3下部配線ライン286の上面上に配置されることができる。例示的な実施形態において、下部保護層295は、第1及び第2下部配線ライン282、284の上面上にさらに配置されることができる。下部保護層295は、下部に配置される下部配線ライン280の金属物質による汚染を防止するための層とすることができる。下部保護層295は、周辺領域絶縁層290とは異なる絶縁性物質から構成されることができ、例えば、シリコン窒化物を含むことができる。
【0021】
下部コンタクトプラグ270及び下部配線ライン280は、回路素子220及び不純物領域205と電気的に連結される下部配線構造物をなすことができる。下部コンタクトプラグ270は円柱形状を有し、下部配線ライン280はライン形状を有することができる。下部コンタクトプラグ270は第1から第3下部コンタクトプラグ272、274、276を含むことができる。第1下部コンタクトプラグ272は回路素子220及び不純物領域205上に配置され、第2下部コンタクトプラグ274は第1下部配線ライン282上に配置され、第3下部コンタクトプラグ276は第2下部配線ライン284上に配置されることができる。下部配線ライン280は、第1から第3下部配線ライン282、284、286を含むことができる。第1下部配線ライン282は第1下部コンタクトプラグ272上に配置され、第2下部配線ライン284は第2下部コンタクトプラグ274上に配置され、第3下部配線プラグ274上に配置されることができる。下部配線ライン286は第3下部コンタクトプラグ276上に配置されることができる。下部コンタクトプラグ270及び下部配線ライン280は導電性物質を含むことができるが、例えば、タングステン(W)、銅(Cu)、アルミニウム(Al)などを含むことができ、それぞれの構成は拡散防止層(diffusion barrier)をさらに含むことができる。但し、例示的な実施形態において、下部コンタクトプラグ270及び下部配線ライン280の層数及び配置形態は多様に変更されることができる。
【0022】
接地ビア250は、基板201とプレート層101を電気的に連結させるために、周辺回路領域PERIに配置されることができる。接地ビア250は、プレート層101の下面から延長されて、プレート層101と一体をなすことができる。接地ビア250は、上記下部配線構造物に対応する導電性プラグ及び導電性ラインを含む接地配線構造物を介して基板201と連結されることができる。接地ビア250は、上記接地配線構造物と共に接地構造物を形成することができる。上記接地構造物は、半導体装置100の製造工程中に、プレート層101及び第2水平導電層104を接地させる機能を担い、アーキング(arcing)の発生を防止することができる。
【0023】
図2aには1つしか図示されていないが、接地ビア250は、半導体装置100内で、例えば、y方向に沿って一定間隔で離隔して複数個配置されることができる。接地ビア250は、第2領域R2においてプレート層101の下方に配置されることができるが、これに限定されない。接地ビア250と電気的に連結される不純物領域205は、周辺回路領域PERIの回路素子220が配置される上記活性領域の隣接領域と離隔して配置されることができる。接地ビア250は、プレート層101と同じ半導体物質、例えば、シリコン(Si)及びゲルマニウム(Ge)の少なくとも1つを含むことができ、不純物をさらに含んでもよい。但し、実施形態によれば、接地ビア250はプレート層101と一体をなして形成されることなく、プレート層101とは異なる物質を含んでもよい。
【0024】
メモリセル領域CELLは、第1から第3領域R1、R2、R3を有し、ソース構造物SS、ソース構造物SS上に積層されるゲート電極130、ゲート電極130と交互に積層される層間絶縁層120、第1領域R1でゲート電極層130の積層構造物を貫通するように配置されるチャネル構造物CH、ゲート電極130の上記積層構造物を貫通して延長される第1及び第2分離領域MS1、MS2a、MS2b、第2領域R2でゲート電極130のパッド領域130Pと連結され、垂直に延長されるコンタクトプラグ170、及びコンタクトプラグ170とソース構造物SSとの間に配置されるスペーサ層150を含むことができる。
【0025】
メモリセル領域CELLは、ソース構造物SSの外側に配置される外側絶縁層150E、基板絶縁層121、第1領域R1でゲート電極130の下方に配置される第1及び第2水平導電層102、104、第2領域R2で第2水平導電層104と共にゲート電極130の下方に配置される水平絶縁層110、ゲート電極130の一部を貫通する上部分離領域US、第2領域R2でゲート電極130の上記積層構造物を貫通するように配置されるサポート構造物DCH、メモリセル領域CELLから周辺回路領域PERIに延長される貫通ビア175、チャネル構造物CH及びコンタクトプラグ170上の上部コンタクトプラグ180、及びゲート電極130を覆うセル領域絶縁層190をさらに含むことができる。
【0026】
メモリセル領域CELLにおいて、第1領域R1は、ゲート電極130が垂直に積層され、チャネル構造物CHが配置される領域であって、メモリセルが配置される領域とすることができる。第2領域R2は、ゲート電極130が互いに異なる長さに延長される領域であって、第3領域R3と共に上記メモリセルを周辺回路領域PERIと電気的に連結させるための領域に該当することができる。第2領域R2は、少なくとも一方向、例えば、x方向で第1領域R1の少なくとも一端に配置されることができる。第3領域R3は、第2領域R2の外側に位置し、ソース構造物SSが配置されていない領域とすることができる。
【0027】
ソース構造物SSは、第1領域R1で順次積層されるプレート層101、第1水平導電層102、及び第2水平導電層104を含むことができる。ソース構造物SSは、第2領域R2でプレート層101及び第2水平導電層104から構成されることができる。但し、例示的な実施形態において、ソース構造物SSをなす導電層の数は多様に変更されることができる。
【0028】
プレート層101はプレートの形状を有し、半導体装置100の共通ソースラインの少なくとも一部として機能することができる。プレート層101は、x方向とy方向に延長される上面を有することができる。プレート層101は導電性物質を含むことができる。例えば、プレート層101は、半導体物質、例えば、IV族半導体、III-V族化合物半導体、又はII-VI族化合物半導体を含むことができる。例えば、IV族半導体は、シリコン、ゲルマニウム、又はシリコン-ゲルマニウムを含むことができる。プレート層101は不純物をさらに含むことができる。プレート層101は、多結晶シリコン層のような多結晶半導体層又はエピタキシャル層によって提供されることができる。
【0029】
第1及び第2水平導電層102、104は、第1領域R1でプレート層101の上面上に順次積層されて配置されることができる。第1水平導電層102は第2領域R2に延長されず、第2水平導電層104は第2領域R2に延長されることができる。第1水平導電層102は、半導体装置100の共通ソースラインの一部として機能することができ、例えば、プレート層101と共に共通ソースラインとして機能することができる。
図2bの拡大図に図示されたように、第1水平導電層102は、チャネル層140の周りで、チャネル層140と直接連結されることができる。第2水平導電層104は、第1水平導電層102及び水平絶縁層110が配置されていない第2領域R2の一部領域でプレート層101と接触することができる。
【0030】
第1及び第2水平導電層102、104は半導体物質を含むことができ、例えば、多結晶シリコンを含むことができる。この場合、少なくとも第1水平導電層102は、プレート層101と同じ導電型の不純物でドープされた層とすることができ、第2水平導電層104はドープされた層であるか、又は、第1水平導電層102から拡散した不純物を含む層とすることができる。但し、第2水平導電層104の物質は、半導体物質に限定されるものではなく、絶縁層に代替することも可能である。
【0031】
水平絶縁層110は、第2領域R2の少なくとも一部で第1水平導電層102と並んでプレート層101上に配置されることができる。水平絶縁層110は、プレート層101の第2領域R2上に交互に積層される第1及び第2水平絶縁層111、112を含むことができる。水平絶縁層110は、半導体装置100の製造工程において一部が第1水平導電層102に切り替えられた(replacement)後、残存する層とすることができる。
【0032】
水平絶縁層110は、シリコン酸化物、シリコン窒化物、シリコン炭化物、又はシリコン酸窒化物を含むことができる。第1水平絶縁層111と第2水平絶縁層112は、互いに異なる絶縁物質を含むことができる。例えば、第1水平絶縁層111は層間絶縁層120と同じ物質から構成され、第2水平絶縁層112は層間絶縁層120とは異なる物質から構成されることができる。
【0033】
基板絶縁層121は、第3領域R3において、プレート層101、水平絶縁層110、及び第2水平導電層104を貫通するように配置されることができ、外側絶縁層150E上に配置されることができる。基板絶縁層121は、第1領域R1及び第2領域R2にもさらに配置されることができ、例えば、貫通ビア175がさらに配置される領域に配置されることができる。基板絶縁層121の上面は、ソース構造物SSの上面と共面(coplanar)をなすことができる。基板絶縁層121は、絶縁物質、例えば、シリコン酸化物、シリコン窒化物、シリコン炭化物、又はシリコン酸窒化物を含むことができる。
【0034】
ゲート電極130は、プレート層101上に垂直に離隔して積層され、層間絶縁層120と共に積層構造物をなすことができる。上記積層構造物は、垂直に積層される下部及び上部積層構造物を含むことができる。但し、実施形態によれば、上記積層構造物は単一の積層構造物から構成されてもよい。
【0035】
ゲート電極130は、接地選択トランジスタのゲートをなす下部ゲート電極130L、複数のメモリセルをなすメモリゲート電極130M、及びストリング選択トランジスタのゲートをなす上部ゲート電極130Uを含むことができる。半導体装置100の容量に応じてメモリセルをなすメモリゲート電極130Mの数が決定されることができる。実施形態によれば、上部及び下部ゲート電極130U、130Lは、それぞれ、1から4個、又はそれ以上とすることができ、メモリゲート電極130Mと同じ又は異なる構造を有することができる。例示的な実施形態において、ゲート電極130は、上部ゲート電極130Uの上部及び/又は下部ゲート電極130Lの下部に配置され、ゲート誘導リーク電流(Gate Induced Drain Leakage,GIDL)現象による消去動作に用いられる消去トランジスタをなすゲート電極130をさらに含むことができる。また、一部のゲート電極130、例えば、上部又は下部ゲート電極130U、130Lに隣接するメモリゲート電極130Mは、ダミーゲート電極とすることができる。
【0036】
図1に示されたように、ゲート電極130は、第1領域R1及び第2領域R2で連続的に延長される第1分離領域MS1によって、y方向で互いに分離して配置されることができる。一対の第1分離領域MS1間のゲート電極130は、1つのメモリブロックをなすことができるが、メモリブロックの範囲はこれに限定されない。ゲート電極130の一部、例えば、メモリゲート電極130Mは、1つのメモリブロック内でそれぞれ1つの層をなすことができる。
【0037】
ゲート電極130は、第1領域R1及び第2領域R2上に垂直に互いに離隔して積層され、第1領域R1から第2領域R2に互いに異なる長さに延長され、第2領域R2の一部において階段状の段差構造をなすことができる。ゲート電極130は、y方向でも互いに段差構造を有するように配置されることができる。上記段差構造により、ゲート電極130は、下部のゲート電極130が上部のゲート電極130よりも長く延長され、層間絶縁層120及び他のゲート電極130から上部に上面が露出する領域をそれぞれ有することができ、これらの領域はパッド領域130Pと呼ばれることがある。それぞれのゲート電極130において、パッド領域130Pは、x方向に沿ったゲート電極130の端部を含む領域とすることができる。ゲート電極130は、パッド領域130Pでコンタクトプラグ170とそれぞれ連結されることができる。ゲート電極130は、パッド領域130Pで増加した厚さを有することができる。
【0038】
ゲート電極130は、金属物質、例えば、タングステン(W)を含むことができる。実施形態によれば、ゲート電極130は、多結晶シリコン又は金属シリサイド物質を含むことができる。例示的な実施形態において、ゲート電極130は拡散防止膜(diffusion barrier)をさらに含むことができ、例えば、上記拡散防止膜はタングステン窒化物(WN)、タンタル窒化物(TaN)、チタン窒化物(TiN)、又はそれらの組み合わせを含むことができる。
【0039】
層間絶縁層120は、ゲート電極130の間に配置されることができる。層間絶縁層120も、ゲート電極130と同様に、プレート層101の上面に垂直な方向で互いに離隔し、x方向に延長されるように配置されることができる。層間絶縁層120は、シリコン酸化物又はシリコン窒化物のような絶縁性物質を含むことができる。
【0040】
チャネル構造物CHは、それぞれ、1つのメモリセルストリングをなし、第1領域R1でプレート層101上に行と列の形で互いに離隔して配置されることができる。チャネル構造物CHは、x-y平面において、格子状を形成するように配置されるか、又は、一方向でジグザグ状に配置されることができる。チャネル構造物CHは柱状を有し、アスペクト比に応じてプレート層101に近いほど狭くなる傾斜側面を有することができる。実施形態によれば、第1領域R1の端部に配置されるチャネル構造物CHは、少なくとも一部がダミーチャネルとすることができる。
【0041】
チャネル構造物CHは、垂直に積層される第1及び第2チャネル構造物CH1、CH2を含むことができる。チャネル構造物CHは、下部の第1チャネル構造物CH1と上部の第2チャネル構造物CH2が連結された形態を有することができ、連結領域において幅の違いによる曲げ部を有することができる。但し、実施形態によれば、z方向に沿って積層されるチャネル構造物の数は多様に変更されることができる。
【0042】
チャネル構造物CHのそれぞれは、チャネルホール内に配置されるチャネル層140、ゲート誘電層145、チャネル埋め込み絶縁層147、及びチャネルパッド149を含むことができる。
図2bの拡大図に示されたように、チャネル層140は、内部のチャネル埋め込み絶縁層147を取り囲む環状(annular)に形成されることができるが、実施形態によって、チャネル埋め込み絶縁層147なしで、円柱又は角柱のような柱状を有してもよい。チャネル層140は、下部で第1水平導電層102と連結されることができる。チャネル層140は、多結晶シリコン又は単結晶シリコンのような半導体物質を含むことができる。
【0043】
ゲート誘電層145は、ゲート電極130とチャネル層140との間に配置されることができる。具体的には示されていないが、ゲート誘電層145は、チャネル層140から順次積層されるトンネリング層、電荷貯蔵層、及びブロッキング層を含むことができる。上記トンネリング層は、電荷を上記電荷貯蔵層にトンネリングすることができ、例えば、シリコン酸化物(SiO2)、シリコン窒化物(Si3N4)、シリコン酸窒化物(SiON)、又はそれらの組み合わせを含むことができる。上記電荷貯蔵層は、電荷トラップ層又はフローティングゲート導電層とすることができる。上記ブロッキング層は、シリコン酸化物(SiO2)、シリコン窒化物(Si3N4)、シリコン酸窒化物(SiON)、高誘電率(high-k)誘電物質、又はそれらの組み合わせを含むことができる。例示的な実施形態において、ゲート誘電層145の少なくとも一部は、ゲート電極130に沿って水平方向に延長されることができる。
【0044】
チャネルパッド149は、上部の第2チャネル構造物CH2の上端にのみ配置されることができる。チャネルパッド149は、例えば、ドープされた多結晶シリコンを含むことができる。
【0045】
第1チャネル構造物CH1と第2チャネル構造物CH2との間においてチャネル層140、ゲート誘電層145、及びチャネル埋め込み絶縁層147は、互いに連結された状態とすることができる。第1チャネル構造物CH1と第2チャネル構造物CH2との間には、比較的厚さのある上部層間絶縁層125が配置されることができる。但し、層間絶縁層120及び上部層間絶縁層125の厚さ及び形態は、実施形態によって多様に変更されることができる。
【0046】
サポート構造物DCHは、第2領域R2でプレート層101上に行と列の形で互いに離隔して配置されることができる。
図1に示されたように、サポート構造物DCHは、それぞれのコンタクトプラグ170を四方向から取り囲むように配置されることができる。但し、実施形態において、サポート構造物DCHの配列形態は多様に変更されることができる。サポート構造物DCHは柱状を有し、アスペクト比に応じてプレート層101に近いほど狭くなる傾斜側面を有することができる。
【0047】
サポート構造物DCHは、x-y平面で円形、楕円形、又はこれと類似した形状を有することができる。サポート構造物DCHの直径又は最大幅は、チャネル構造物CHよりも大きいことがあるが、これに限定されない。サポート構造物DCHは、チャネル構造物CHと同じ又は異なる内部構造を有することができる。例えば、サポート構造物DCHは導電層を含まないことがあり、絶縁物質、例えば、シリコン酸化物、シリコン窒化物、又はシリコン酸窒化物を含むことができる。
【0048】
第1及び第2分離領域MS1、MS2a、MS2bは、ゲート電極130を貫通してx方向に沿って延長されるように配置されることができる。第1及び第2分離領域MS1、MS2a、MS2bは互いに平行に配置されることができる。第1及び第2分離領域MS1、MS2a、MS2bは、プレート層101上に積層されるゲート電極130の全てを貫通し、下方の第1及び第2水平導電層102、104及び水平絶縁層110をさらに貫通することで、プレート層101と連結されることができる。第1分離領域MS1はx方向に沿って一体に延長され、第2分離領域MS2a、MS2bは一対の第1分離領域MS1の間で断続的に延長されるか、又は、一部領域にのみ配置されることができる。例えば、第2中央分離領域MS2aは、第1領域R1で一体に延長され、第2領域R2でx方向に沿って断続的に延長されることができる。第2補助分離領域MS2bは、第2領域R2にのみ配置されることができ、x方向に沿って断続的に延長されることができる。但し、実施形態において、第1及び第2分離領域MS1、MS2a、MS2bの配置順序、個数などは、
図1に示されたものに限定されない。
【0049】
第1及び第2分離領域MS1、MS2a、MS2bには分離絶縁層105が配置されることができる。分離絶縁層105は、高いアスペクト比によってプレート層101に向かって幅が減少する形状を有することができるが、これに限定されず、プレート層101の上面に垂直な側面を有してもよい。分離絶縁層105は、絶縁物質を含むことができ、例えば、シリコン酸化物、シリコン窒化物、又はシリコン酸窒化物を含むことができる。
【0050】
上部分離領域USは、
図1に示されたように、第1領域R1において、第1分離領域MS1と第2中央分離領域MS2aとの間、及び第2中央分離領域MS2aの間でx方向に延長されることができる。上部分離領域USは、ゲート電極130のうち最上部上部ゲート電極130Uを含む一部のゲート電極130を貫通するように、第2領域R2の一部及び第1領域R1に配置されることができる。上部分離領域USは、
図2bに示されたように、例えば、合計3つのゲート電極130をy方向で互いに分離させることができる。但し、上部分離領域USによって分離されるゲート電極130の数は、実施形態において多様に変更されることができる。上部分離領域USは、上部分離絶縁層103を含むことができる。上部分離絶縁層103は絶縁物質を含むことができ、例えば、シリコン酸化物、シリコン窒化物、又はシリコン酸窒化物を含むことができる。
【0051】
コンタクトプラグ170は、第2領域R2で最上部のゲート電極130のパッド領域130Pと連結されることができる。コンタクトプラグ170は、セル領域絶縁層190の少なくとも一部を貫通し、上部に露出したゲート電極130のパッド領域130Pのそれぞれと連結されることができる。コンタクトプラグ170は、パッド領域130Pの下方でゲート電極130を貫通し、水平絶縁層110、第2水平導電層104、及びプレート層101を貫通して、周辺回路領域PERI内の下部配線ライン280と連結されることができる。コンタクトプラグ170は、コンタクト絶縁層160によってパッド領域130Pの下方のゲート電極130と離隔されることができる。コンタクトプラグ170は、スペーサ層150によってプレート層101、水平絶縁層110、及び第2水平導電層104と離隔されることができる。
【0052】
図3aに示されたように、コンタクトプラグ170のそれぞれは、ソース構造物SS上の第1部分P1、スペーサ層150で取り囲まれた第2部分P2、及びスペーサ層150の下方の第3部分P3を含むことができる。
【0053】
第1部分P1は、側面がセル領域絶縁層190、層間絶縁層120、及びコンタクト絶縁層160で取り囲まれることができる。第1部分P1は、アスペクト比により、プレート層101に向かって幅が減少する円筒状の形状を有することができる。第1部分P1は、実質的に一定の傾斜を有することができる。
【0054】
第2部分P2は、側面がスペーサ層150で取り囲まれることができる。第2部分P2は、下方に向かって幅が減少する形状を有することができる。第2部分P2の側面は、少なくとも一部が第1部分P1の側面の傾斜とは異なる傾斜度を有し、第1部分P1と不連続的な形状を有することができる。第2部分P2は、一定でない傾斜度を有して幅の減少が一定でない領域を含むことができ、例えば、非線形的に幅が減少する領域を含むことができる。第2部分P2は、側面が曲線状の領域を含むことができ、第1部分P1の側面の傾斜度よりも急激に又は緩やかに幅が減少する領域を含むことができる。
【0055】
第3部分P3は、側面が周辺領域絶縁層290及び上部保護層295で取り囲まれることができる。第3部分P3はスペーサ層150の下方に位置し、スペーサ層150の下面に接することができる。第3部分P3の下面は、下部配線ライン280の最上部の第3下部配線ライン286と連結されることができる。第3部分P3は、接地ビア250と実質的に並んで配置されることができる。或いは、第3部分P3は、少なくともx方向で接地ビア250と重なるように配置されることができる。一部の実施形態において、第3部分P3は、第3の下部配線ライン286の上面の一部をリセスして配置されることができる。第3部分P3と連結される第3下部配線ライン286は、平面図上で島状を有し、隣接する第3下部配線ライン286と離隔して配置されることができるが、これに限定されない。第3部分P3は、第2部分P2に比べて増加した幅を有することができ、実質的に一定の傾斜で下方に延長されることができる。第3部分P3の側面は、第2部分P2の側面から不連続的に外側に延長されることができ、第2部分P2との境界においてx方向及びy方向に沿って水平に延長される領域を含むことができる。
【0056】
第1から第3部分P1、P2、P3のそれぞれは、上部での幅又は直径が下部での幅又は直径よりも大きいことがある。第1部分P1は第1幅W1を有し、第2部分P2は第1幅W1よりも小さい第2幅W2を有し、第3部分P3は第2幅W2よりも大きい第3幅W3を有することができる。第3幅W3は第1幅W1よりも大きいことがある。第1から第3幅W1、W2、W3は、第1から第3部分P1、P2、P3のそれぞれの下端又は下部における一地点の幅又は直径を意味するか、又は、最小の幅又は直径を意味することができる。例えば、第1幅W1は第2水平導電層104の上面のレベルでの幅であり、第2幅W2はプレート層101の下面のレベルでの幅であり、第3幅幅W3は第3部分P3の下面での幅とすることができる。第3幅W3は、第3部分P3と連結される第3下部配線ライン286の第4幅W4よりも小さいことがある。
【0057】
図3aにおいて、第2部分P2は全体として第1部分P1よりも小さい幅を有するように示されている。但し、第1部分P1と連結される領域における第2部分P2の幅はこれに限定されない。一部の実施形態において、第2部分P2は、第1部分P1と連結される上部において第1部分P1の下部よりも大きい幅を有することができる。
【0058】
図3bに示されたように、コンタクトプラグ170のそれぞれは、z方向に沿って延長される垂直延長部170V、及び垂直延長部170Vから水平に延長され、パッド領域130Pに接する水平延長部部分170Hを含むことができる。水平延長部170Hは、垂直延長部170Vの周りに沿って配置され、垂直延長部170Vの側面から他端部までの長さは、下部のコンタクト絶縁層160の長さよりも短いことがある。ゲート電極130は、第1領域R1から第2領域R2に向かって第3厚さT3に延長され、
図3bの点線で境界が表示されているパッド領域130Pにおいて第3厚さT3よりも大きい第4厚さT4を有することができる。水平延長部170Hは、ゲート電極130が第4厚さT4を有する領域と接触することができる。
【0059】
コンタクトプラグ170は、導電性物質、例えば、タングステン(W)、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、及びそれらの合金のうち少なくとも1つを含むことができる。第1から第3部分P1、P2、P3は一体をなすことができ、1つの層から構成されることができる。一部の実施形態において、コンタクトプラグ170は、側面及び底面に沿って延長されるバリア層を含むか、又は、内部にエアギャップを有してもよい。
【0060】
スペーサ層150は、第2領域R2に配置され、コンタクトプラグ170のそれぞれの第2部分P2の側面を取り囲むことができる。スペーサ層150は、コンタクトプラグ170と、第2水平導電層104、水平絶縁層110、及びプレート層101との間に介在され、コンタクトプラグ170を第2水平導電層104、水平絶縁層110、及びプレート層101と分離させることができる。スペーサ層150の上端又は上面のレベルは、第2水平導電層104の上面のレベルと実質的に同じか、又は、それよりも低いことがある。スペーサ層150の下面のレベルは、プレート層101の下面のレベルよりも低いことがある。これによって、側面の一部及び下面の一部が周辺領域絶縁層290と接触することができる。
【0061】
図3aに示されたように、スペーサ層150のそれぞれは、第2部分P2を取り囲むことができ、z方向に沿った中心を基準として上部及び下部が非対称的な形状を有することができる。スペーサ層150は、上面又は上部での幅又は厚さT1が下面又は下部での幅又は厚さT2よりも小さいことがある。厚さT2は、例えば、約100nmから約250nmの範囲を有することができる。スペーサ層150は、コンタクトプラグ170に向かって凸状又は凹状に曲げられた領域を含むことができる。
【0062】
スペーサ層150は、絶縁物質を含むことができ、周辺領域絶縁層290、基板絶縁層121、及び層間絶縁層120とは異なる絶縁物質を含むことができる。例えば、スペーサ層150は、シリコン炭化物(SiC)、シリコン酸炭化物(SiOC)、シリコン炭窒化物(SiCN)、及びシリコン酸炭窒化物(SiOCN)の少なくとも1つを含むことができる。
【0063】
スペーサ層150は、半導体装置100の製造工程中にコンタクトプラグ170をスペーサ層150の内側に自己-整列(self-align)させることにより、コンタクトプラグ170の底面での形状を制御することができる。これによって、コンタクトプラグ170の下端での形状が不規則な場合に発生する不良を防止することができる。これについては、以下に
図8gを参照してより詳細に説明する。
【0064】
外側絶縁層150Eは、第3領域R3でソース構造物SS、例えば、プレート層101及び第2水平導電層104の外側面、並びに水平絶縁層110の外側面に沿って垂直に延長され、第2周辺領域絶縁層294の上面に沿って水平に延長されることができる。外側絶縁層150Eは、スペーサ層150の形成工程中に形成された層とすることができ、スペーサ層150と同じ物質から構成されることができる。外側絶縁層150Eは、スペーサ層150と実質的に並んで配置されることができる。
【0065】
貫通ビア175は、ソース構造物SS、例えば、プレート層101の外側に配置され、メモリセル領域CELLを貫通して周辺回路領域PERIに延長されることができる。貫通ビア175は、メモリセル領域CELLの上部コンタクトプラグ180と周辺回路領域PERIの下部配線ライン280を連結するように配置されることができる。貫通ビア175は、セル領域絶縁層190、基板絶縁層121、外側絶縁層150E、及び第2周辺領域絶縁層294を貫通することができる。但し、一部の実施形態において、貫通ビア175は、ゲート電極130に切り替えられていない犠牲絶縁層118(
図8fを参照)が残存する領域において、犠牲絶縁層118及び層間絶縁層120の積層構造物を貫通するように配置されてもよい。貫通ビア175は、コンタクトプラグ170と実質的に並んで配置されることができるが、これに限定されない。
【0066】
貫通ビア175は、コンタクトプラグ170とは異なる形状を有することができる。貫通ビア175は、外側絶縁層150Eの下面に該当するレベルまで側面の傾斜が一定の形状を有することができ、外側絶縁層150Eの下方で幅が不連続的に増加する形状を有することができる。例えば、貫通ビア175は、コンタクトプラグ170の第1及び第2部分P1、P2のレベルに対応する上部領域及び第3部分P3のレベルに対応する下部領域を含むことができる。上記上部領域は連続的に幅が減少するように傾斜した側面を有することができ、上記下部領域はコンタクトプラグ170の第3部分P3に対応する形状を有することができる。プレート層101及びスペーサ層150が配置されたレベルにおいて、貫通ビア175の幅はコンタクトプラグ170の第2部分P2の幅よりも大きいことがある。一部の実施形態において、貫通ビア175は、上記下部領域なしで上記上部領域が第3の下部配線ライン286まで延長されるように配置されてもよい。
【0067】
貫通ビア175は、コンタクトプラグ170と同じ工程中に蒸着され、コンタクトプラグ170と同じ物質を含むことができる。貫通ビア175は、導電性物質、例えば、タングステン(W)、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、及びそれらの合金の少なくとも1つを含むことができる。
【0068】
上部コンタクトプラグ180は、メモリセル領域CELL内のメモリセルと電気的に連結されるセル配線構造物を構成することができる。上部コンタクトプラグ180は、チャネル構造物CH、コンタクトプラグ170、及び貫通ビア175と連結され、チャネル構造物CH及びゲート電極130と電気的に連結されることができる。上部コンタクトプラグ180はプラグ形態で示されているが、これに限定されず、ライン形態を有してもよい。例示的な実施形態において、上記セル配線構造物を構成するプラグ及び配線ラインの数は多様に変更されることができる。上部コンタクトプラグ180は金属を含むことができ、例えば、タングステン(W)、銅(Cu)、アルミニウム(Al)などを含むことができる。
【0069】
セル領域絶縁層190は、ゲート電極130の積層構造物、コンタクトプラグ170、及び基板絶縁層121などを覆うように配置されることができる。セル領域絶縁層190は、絶縁性物質から構成されることができ、複数の絶縁層から構成されてもよい。
【0070】
図4aから
図4cは、例示的な実施形態による半導体装置の概略的な部分拡大図である。
図4aから
図4cはそれぞれ、
図3aに対応する領域が示されている。
【0071】
図4aを参照すると、半導体装置100aにおいて、スペーサ層150aの上面は、ソース構造物SS、例えば、第2水平導電層104の上面のレベルよりも低いレベルに位置することができる。スペーサ層150aの上面は水平絶縁層110のレベルに位置することができるが、これに限定されず、例えば、プレート層101のレベルに位置してもよい。スペーサ層150aの上面が第2水平導電層104の上面からz方向に離隔した長さL1は、実施形態において多様に変更されることができる。本実施形態において、スペーサ層150a上にはコンタクトプラグ170を取り囲むように基板絶縁層121が配置されることができる。
【0072】
図4bを参照すると、半導体装置100bにおいて、スペーサ層150bの下面はソース構造物SSの下面、例えば、プレート層101の下面と実質的に並んで位置することができる。したがって、第2部分P2の下端のレベルも、
図2a及び
図3aの実施形態に比べて比較的高くなることができる。第3部分P3の上面のレベルは、プレート層101の下面と実質的に並んで位置することができる。本実施形態においても、第1から第4幅W1、W2、W3、W4について
図3aを参照して詳述した説明が同様に適用されることができる。
【0073】
図4cを参照すると、半導体装置100cにおいて、コンタクトプラグ170の第3部分P3は、第2部分P2から幅の急激な変化なしに側面が連続的に延長される形状を有することができる。具体的には、
図2a及び
図3aの実施形態とは異なり、第2部分P2と第3部分P3との境界において幅が不連続的に変化しないことがある。したがって、第3部分P3は比較的狭い幅を有することができる。本実施形態において、第3部分P3の第3幅W3’は、第2幅W2と同じか、又は、それよりも小さいことがある。それ以外は、第1から第4幅W1、W2、W3、W4について、
図3aを参照して詳述した説明が同様に適用されることができる。
【0074】
図5a及び
図5bは、例示的な実施形態による半導体装置の概略的な断面図及び部分拡大図である。
図5aは
図2aに対応する領域を示し、
図5bは
図3aに対応する領域を示す。
【0075】
図5a及び
図5bを参照すると、半導体装置100dにおいて、スペーサ層150dは、ソース構造物SSの第2水平導電層104の上面上に延長されることができ、第2水平導電層104の上面上の上部絶縁層領域150Uを含むことができる。上部絶縁層領域150Uは、層間絶縁層120と接触して水平に延長されることができる。上部絶縁層領域150Uの上面は、基板絶縁層121の上面と実質的に並んで位置することができる。スペーサ層150dは、ソース構造物SSの外側の外側絶縁層領域150Eをさらに含むことができる。本実施形態において、スペーサ層150dは、外側絶縁層領域150E及び上部絶縁層領域150Uを含んで全体が1つの層として配置されることができる。
【0076】
図5bに示されたように、コンタクトプラグ170の第2部分P2は、スペーサ層150dで取り囲まれた領域とすることができ、
図2a及び
図3aの実施形態に比べて第2部分P2の上面のレベルが比較的高いことがある。第2部分P2は、上部に傾斜が急激に変化する領域を含むことができる。スペーサ層150dにおいて、第2水平導電層104とコンタクトプラグ170との間の厚さT1が、下方のプレート層101とコンタクトプラグ170との間の厚さT2よりも小さいことがある。
【0077】
図6a及び
図6bは、例示的な実施形態による半導体装置の概略的な断面図及び部分拡大図である。
図6aは
図2aに対応する領域を示し、
図6bは
図3aに対応する領域を示す。
【0078】
図6a及び
図6bを参照すると、半導体装置100eにおいて、コンタクトプラグ170eは、第1及び第2コンタクト層172、174を含むことができる。第1コンタクト層172は第3部分P3に対応し、第2コンタクト層174は第1及び第2部分P1、P2に対応することができる。第1コンタクト層172は、第2コンタクト層174とは異なる物質を含むことができる。
図6bに示されたように、第2コンタクト層174は、第1コンタクト層172の上部の一部をリセスした形状を有することができる。第1コンタクト層172は、プレート層101及び接地ビア250と同じ物質を含むことができる。例えば、第1コンタクト層172が半導体物質を含み、第2コンタクト層174が金属物質を含む場合、第1コンタクト層172と第2コンタクト層174との界面には、金属-半導体層、例えば、金属シリサイド層がさらに配置されてもよい。
【0079】
本実施形態において、貫通ビア175eもコンタクトプラグ170eと同様に、下部の第3部分P3に対応するレベルの下部領域と上部領域が互いに異なる物質を含むことができる。
【0080】
図7は、例示的な実施形態による半導体装置の概略的な断面図である。
図7は、
図2bに対応する領域を示す。
【0081】
図7を参照すると、半導体装置100fにおいて、メモリセル領域CELLは、
図2a及び
図2bの実施形態とは異なり、プレート層101上の第1及び第2水平導電層102、104を含まないことがある。さらに、チャネル構造物CHfのそれぞれは、エピタキシャル層107をさらに含むことができる。
【0082】
エピタキシャル層107は、チャネル構造物CHfの下端でプレート層101上に配置され、プレート層101と共にソース構造物SSをなすことができる。エピタキシャル層107は、少なくとも1つの下部ゲート電極130Lの側面に配置されることができる。エピタキシャル層107は、プレート層101がリセスされた領域に配置されることができる。エピタキシャル層107の下面の高さは、最下部の下部ゲート電極130Lの上面よりも高く、その上部の下部ゲート電極130Lの下面よりも低いことがあるが、図示されたものに限定されない。エピタキシャル層107は、上面を介してチャネル層140と連結されることができる。エピタキシャル層107及びエピタキシャル層107に接する下部ゲート電極130Lの間にはゲート絶縁層141がさらに配置されることができる。
【0083】
このようなチャネル構造物CHfの形態は、他の実施形態においても適用可能である。
【0084】
図8aから
図8kは、例示的な実施形態による半導体装置の製造方法を説明するための概略的な断面図である。
図8aから
図8kはそれぞれ、
図2aに対応する断面を示す。
【0085】
図8aを参照すると、基板201上に周辺回路領域PERIをなす回路素子220、下部配線構造物、及び周辺領域絶縁層290を形成し、第2周辺領域絶縁層294に第1開口部OP1を形成することができる。
【0086】
先ず、基板201内に素子分離層210を形成し、基板201上に回路ゲート誘電層222及び回路ゲート電極225を順次形成することができる。素子分離層210は、例えば、シャロートレンチ素子分離(shallow trench isolation,STI)工程によって形成されることができる。回路ゲート誘電層222と回路ゲート電極225は、原子層蒸着(Atomic Layer Deposition,ALD)又は化学気相蒸着(Chemical Vapor Deposition,CVD)を用いて形成されることができる。回路ゲート誘電層222はシリコン酸化物で形成され、回路ゲート電極225は多結晶シリコン又は金属シリサイド層の少なくとも1つで形成されることができるが、これらに限定されない。次に、回路ゲート誘電層222と回路ゲート電極225の両側壁にスペーサ層224、不純物領域205を形成することができる。実施形態によれば、スペーサ層224は複数の層から構成されることができる。不純物領域205は、イオン注入工程を行って形成することができる。
【0087】
上記下部配線構造物のうちの下部コンタクトプラグ270は、第1周辺領域絶縁層292を一部形成した後、一部をエッチングして除去し、導電性物質を埋め込むことにより形成することができる。下部配線ライン280は、例えば、導電性物質を蒸着した後、それをパターニングすることによって形成することができる。
【0088】
第1周辺領域絶縁層292は、複数の絶縁層から構成されることができる。第1周辺領域絶縁層292は、上記下部配線構造物を形成する各段階における一部とすることができる。第1周辺領域絶縁層292上には、第3下部配線ライン286の上面を覆う下部保護層295が形成されることができる。下部保護層295上には、第2周辺領域絶縁層294が形成されることができる。これによって、周辺回路領域PERIが全て形成されることができる。
【0089】
次に、第2周辺領域絶縁層294を一部除去することで第1開口部OP1を形成することができる。第1開口部OP1は、
図2aの接地ビア250、コンタクトプラグ170、及び貫通ビア175が形成される領域に形成されることができる。実施形態によれば、第1開口部OP1が形成される際、下部保護層295はエッチング停止層として機能してもよい。
【0090】
図4cの実施形態は、この段階において第1開口部OP1を接地ビア250が形成される領域に形成することによって製造されることができる。
【0091】
図8bを参照すると、接地ビア250及びプレート層101を形成することができる。
【0092】
第1開口部OP1をプレート層101をなす物質で満たし、上部にプレート層101を形成することができる。これによって、接地ビア250及びパッドCPが形成されることができる。パッドCPは、後続の工程によって、
図2a及び
図3aのコンタクトプラグ170の第3部分P3及び貫通ビア175の下部領域に切り替えられる層とすることができる。プレート層101、接地ビア250、及びパッドCPは、例えば、多結晶シリコンから構成されることができ、CVD工程によって形成することができる。
【0093】
図8cを参照すると、プレート層101上に水平絶縁層110及び第2水平導電層104を形成し、プレート層101、水平絶縁層110、及び第2水平導電層104を貫通する第2開口部OP2を形成することができる。
【0094】
水平絶縁層110をなす第1及び第2水平絶縁層111、112は、プレート層101上に交互に積層されることができる。水平絶縁層110は、後続の工程によって一部が第1水平導電層102(
図2aを参照)に切り替えられる層とすることができる。第1水平絶縁層111は、第2水平絶縁層112とは異なる物質を含むことができる。例えば、第1水平絶縁層111は層間絶縁層120と同じ物質から構成され、第2水平絶縁層112は後続の犠牲絶縁層118と同じ物質から構成されることができる。水平絶縁層110は、一部の領域、例えば、第2領域R2において一部がパターニング工程によって除去されることができる。
【0095】
第2水平導電層104は、水平絶縁層110上に形成され、水平絶縁層110が除去された領域でプレート層101に接触することができる。これにより、第2水平導電層104は、水平絶縁層110の端部に沿って曲げられ、上記端部を覆ってプレート層101上に延長されることができる。
【0096】
第2開口部OP2は、第2領域R2においてパッドCPが露出するように、プレート層101、水平絶縁層110、及び第2水平導電層104を一部除去することで形成することができる。第2開口部OP2は、プレート層101の下面のレベルよりも低いレベルまでの深さに形成されることができ、パッドCPと同じ又はそれよりも広い幅に形成されることができる。第2開口部OP2が形成される際、第3領域R3では、プレート層101、水平絶縁層110、及び第2水平導電層104の全てを除去することで、パッドCP第2周辺領域絶縁層294を露出させることができる。
【0097】
図4bの実施形態は、本段階において第2開口部OP2をプレート層101の下面のレベルと同じ深さに形成することによって製造されることができる。
【0098】
図8dを参照すると、予備スペーサ層150pを形成することができる。
【0099】
予備スペーサ層150pは、第2水平導電層104の上面上に形成され、第2開口部OP2の側面及び底面を覆ってコンフォーマル(conformal)に形成されることができる。予備スペーサ層150pは、プレート層101、水平絶縁層110、及び第2水平導電層104のそれぞれの外側面を覆い、第3領域R3で第2周辺領域絶縁層294の上面に沿って水平に延長されることができる。予備スペーサ層150pの厚さは、実施形態において多様に変更されることができる。予備スペーサ層150pは、シリコン炭化物(SiC)、シリコン酸炭化物(SiOC)、シリコン炭窒化物(SiCN)、及びシリコン酸炭窒化物(SiOCN)の少なくとも1つを含むことができる。
【0100】
図4aの実施形態は、本段階において予備スペーサ層150pを形成した後、エッチ-バック(etch-back)工程を行って
図4aのような形態にスペーサ層150aを形成し、その後、
図8eを参照して説明したように、基板絶縁層121を形成することによって製造されることができる。この場合、第2開口部OP2の底面から予備スペーサ層150pが予め除去されることがあるため、
図8gを参照して以下に説明する工程段階において、第1コンタクトホールOH1の形成工程をより容易に行うことができる。
【0101】
図8eを参照すると、予備スペーサ層150pを一部除去することで、基板絶縁層121を形成することができる。
【0102】
基板絶縁層121は、第2開口部OP2及び第3領域R3のプレート層101、水平絶縁層110、及び第2水平導電層104が除去された領域を満たす絶縁物質を蒸着した後、物理的化学的研磨(Chemical Mechanical Planarization,CMP)のような平坦化工程を行って形成することができる。
【0103】
上記平坦化工程により、第2水平導電層104上で上記絶縁物質及び予備スペーサ層150pが一部除去されることができる。これによって、第3領域R3の外側には外側絶縁層150Eが形成され、予備スペーサ層150pは第2開口部OP2内にそれぞれ残存することができる。
【0104】
図5a及び
図5bの実施形態は、本段階において、第2水平導電層104上で予備スペーサ層150pが除去されないように、上記平坦化工程を行うことにより製造されることができる。
【0105】
図8fを参照すると、第2水平導電層104上に犠牲絶縁層118及び層間絶縁層120を交互に積層して積層構造物を形成し、上記積層構造物を貫通するチャネル構造物CHを形成することができる。
【0106】
犠牲絶縁層118は、後続の工程によって少なくとも一部がゲート電極130(
図2aを参照)に切り替えられる層とすることができる。犠牲絶縁層118は、層間絶縁層120とは異なる物質から構成されることができ、層間絶縁層120に対して特定のエッチング条件でエッチング選択性を持ってエッチング可能な物質で形成されることができる。例えば、層間絶縁層120は、シリコン酸化物及びシリコン窒化物の少なくとも1つから構成されることができ、犠牲絶縁層118は、シリコン、シリコン酸化物、シリコンカーバイド、及びシリコン窒化物から選択される層間絶縁層120とは異なる物質から構成されることができる。実施形態において、層間絶縁層120の厚さは全て同一でなくてもよい。次に、第2領域R2において上部の犠牲絶縁層118が下部の犠牲絶縁層118よりも短く延長されるように、マスク層を用いて犠牲絶縁層118に対するフォトリソグラフィー工程及びエッチング工程を繰り返して行うことができる。これによって、犠牲絶縁層118は、所定単位で階段状の段差構造をなすことができる。上記段差構造上に犠牲絶縁層118をさらに形成することで、各領域の最上部に位置する犠牲絶縁層118の厚さを比較的厚くすることができる。
【0107】
次に、上記積層構造物を覆うセル領域絶縁層190を形成し、上部分離領域US(
図2bを参照)を形成することができる。上部分離領域USは、最上部から所定数の犠牲絶縁層118及び層間絶縁層120を除去した後、絶縁物質を蒸着して上部分離絶縁層103(
図2bを参照)を形成することによって形成することができる。
【0108】
チャネル構造物CHは、マスク層を用いて犠牲絶縁層118及び層間絶縁層120を異方性エッチングして形成することができ、ホール状のチャネルホールを形成した後、これを埋め込むことによって形成されることができる。上記チャネルホールを形成する際にプラズマドライエッチング工程を用いる場合、上記チャネルホール内に発生したイオンによって上記チャネルホールの上下部に電位差が発生することがある。しかし、第2水平導電層104及びプレート層101が接地ビア250を含む接地構造物によって基板201と連結されていることから、例えば、正電荷が基板201に流れ、上記マスク層を介して移動した負電荷がウェハの縁部から基板201に流れることができることから、上記電位差によるアーキング不良の発生を防止することができる。
【0109】
上記チャネルホールは、プレート層101の一部をリセスするように形成されることができる。上記チャネルホール内にゲート誘電層145の少なくとも一部、チャネル層140、チャネル埋め込み絶縁層147、及びチャネルパッド149を順次形成することで、チャネル構造物CHを形成することができる。ゲート誘電層145は、ALD又はCVD工程を用いて均一な厚さを有するように形成されることができる。本段階において、ゲート誘電層145は全部又は一部が形成されることができ、チャネル構造物CHに沿ってプレート層101に垂直に延長される部分が本段階で形成されることができる。チャネル層140は、上記チャネルホール内のゲート誘電層145上に形成されることができる。チャネル埋め込み絶縁層147は、上記チャネルホールを充填するように形成され、絶縁物質とすることができる。チャネルパッド149は導電性物質から構成されることができ、例えば、多結晶シリコンから構成されることができる。
【0110】
チャネル構造物CHを形成した後、サポート構造物DCH(
図1を参照)も、同様の方法で形成することができる。例えば、サポート構造物DCHは、上記積層構造物を貫通するサポートホールを形成した後、上記サポートホールを絶縁物質で埋め込むことによって形成されることができる。
【0111】
図8gを参照すると、第1コンタクトホールOH1を形成し、これによってスペーサ層150が形成されることができる。
【0112】
第1コンタクトホールOH1は、
図2aのコンタクトプラグ170及び貫通ビア175に対応する領域に形成されることができる。第1コンタクトホールOH1は、コンタクトプラグ170に対応する領域において、セル領域絶縁層190、犠牲絶縁層118、及び層間絶縁層120を貫通し、下部で基板絶縁層121を貫通するように形成されることができる。第1コンタクトホールOH1は、貫通ビア175に対応する領域において、セル領域絶縁層190、基板絶縁層121、及び外側絶縁層150Eを貫通することができる。第1コンタクトホールOH1の底面を介してパッドCPが露出することができる。
【0113】
第1コンタクトホールOH1を形成する際に、予備スペーサ層150pは、セル領域絶縁層190、犠牲絶縁層118、層間絶縁層120、及び基板絶縁層121に比べて比較的エッチング選択性の低い条件でエッチング工程が行われることができる。特に、予備スペーサ層150pは、基板絶縁層121に比べてエッチング速度の遅い物質から構成されることができる。したがって、本段階において、第1コンタクトホールOH1は、予備スペーサ層150pの間を満たした基板絶縁層121を除去する形態で自己-整列されて形成されることができる。本実施形態において、予備スペーサ層150pの間の基板絶縁層121を貫通する領域において、第1コンタクトホールOH1は比較的減少する幅を有することができる。
【0114】
本段階により、スペーサ層150は、第1コンタクトホールOH1とプレート層101、水平絶縁層110、及び第2水平導電層104との間にのみ配置されるように形成されることができる。また、スペーサ層150は、上部で比較的多くエッチングされ、上部での厚さが下部での厚さよりも小さい形状を有することができる。
【0115】
本段階において、このように、第1コンタクトホールOH1が予備スペーサ層150pによって自己-整列されて形成されることで、第1コンタクトホールOH1の下部での形状が歪み(distortion)なく制御されることができる。これによって、後続で垂直犠牲層119(
図8hを参照)が残存することによる不良、接合不良などが防止され、最終的に形成されるコンタクトプラグ170の不良が防止されることができる。
【0116】
図8hを参照すると、第1コンタクトホールOH1に予備コンタクト絶縁層160pを形成し、垂直犠牲層119を形成することができる。
【0117】
第1コンタクトホールOH1を介して露出した犠牲絶縁層118を一部除去することができる。犠牲絶縁層118を第1コンタクトホールOH1の周りから所定の長さで除去してトンネル部を形成することができる。上記トンネル部は、最上部の犠牲絶縁層118では比較的短く形成され、その下部の犠牲絶縁層118では比較的長く形成されることができる。
【0118】
具体的には、最初には、逆に、トンネル部が最上部の犠牲絶縁層118で比較的長く形成されることができる。これは、最上部の犠牲絶縁層118が下方の犠牲絶縁層118よりもエッチング速度が比較的速い領域を含むことによるものである。次に、別途の犠牲層を第1コンタクトホールOH1及び上記トンネル部に形成することができる。上記犠牲層は、エッチング速度が犠牲絶縁層118よりも遅い物質から構成されることができる。その次、上記犠牲層及び犠牲絶縁層118の一部を除去することができ、このとき、最上部では上記犠牲層が残存し、下部では上記犠牲層が除去された後、犠牲絶縁層118が一部削除されることができる。これによって、最終的に、上記トンネル部は最上部の犠牲絶縁層118で比較的短く形成されることができる。
【0119】
第1コンタクトホールOH1及び上記トンネル部内に絶縁物質を蒸着することで、予備コンタクト絶縁層160pを形成することができる。予備コンタクト絶縁層160pは、第1コンタクトホールOH1の側壁上に形成され、上記トンネル部を満たすことができる。最上部の犠牲絶縁層118において、第1コンタクトホールOH1は上記トンネル部を完全に満たさないことがある。
【0120】
垂直犠牲層119は、第1コンタクトホールOH1を満たし、最上部の上記トンネル部を満たすことができる。垂直犠牲層119は、予備コンタクト絶縁層160pとは異なる物質を含むことができ、例えば、多結晶シリコンを含むことができる。
【0121】
図8iを参照すると、第1水平導電層102を形成し、犠牲絶縁層118を除去した後、ゲート電極130を形成することができる。
【0122】
先ず、第1及び第2分離領域MS1、MS2a、MS2b(
図1を参照)の位置に犠牲絶縁層118及び層間絶縁層120を貫通してプレート層101に延長される開口部を形成することができる。次に、上記開口部内に別途の犠牲スペーサ層を形成しながらエッチ-バック工程を行い、第1領域R1において、水平絶縁層110を選択的に除去し、露出したゲート誘電層145の一部も同時に除去することができる。水平絶縁層110が除去された領域に導電性物質を蒸着して第1水平導電層102を形成した後、上記開口部内で上記犠牲スペーサ層を除去することができる。本工程により、第1領域R1には第1水平導電層102が形成されることができる。
【0123】
次に、犠牲絶縁層118は、例えば、湿式エッチングを用いて、層間絶縁層120、第2水平導電層104、及び予備コンタクト絶縁層160pに対して選択的に除去されることができる。ゲート電極130は、犠牲絶縁層118が除去された領域に導電性物質を蒸着して形成することができる。上記導電性物質は、金属、多結晶シリコン、又は金属シリサイド物質を含むことができる。一部の実施形態において、ゲート電極130を形成する前に、ゲート誘電層145の一部を先に形成してもよい。ゲート電極130を形成した後、第1及び第2分離領域MS1、MS2a、MS2bの領域に形成された上記開口部内に分離絶縁層105を形成することができる。
【0124】
図8jを参照すると、垂直犠牲層119を除去し、露出したパッドCPを除去することで第2コンタクトホールOH2を形成することができる。
【0125】
第1コンタクトホールOH1内の垂直犠牲層119は、層間絶縁層120及びゲート電極130に対して選択的に除去することができる。垂直犠牲層119が除去された後、露出した予備コンタクト絶縁層160pも一部除去することができる。このとき、パッド領域130Pでは予備コンタクト絶縁層160pが全て除去されることができ、その下方では残存してコンタクト絶縁層160をなすことができる。パッド領域130Pでは、予備コンタクト絶縁層160pが除去された後、ゲート誘電層145が露出すると、ゲート誘電層145も除去することで、ゲート電極130の側面を露出させることができる。
【0126】
垂直犠牲層119を除去することによって、下方のパッドCPを露出させることができる。パッドCPは、スペーサ層150、プレート層101、基板絶縁層121、及び周辺領域絶縁層290などに対して選択的に除去されることができる。パッドCPは、例えば、湿式エッチングによって除去されることができる。これによって、第1コンタクトホールOH1から下方に延長された形態の第2コンタクトホールOH2が形成されることができる。
【0127】
図8kを参照すると、第2コンタクトホールOH2内に導電性物質を蒸着することで、コンタクトプラグ170及び貫通ビア175を形成することができる。
【0128】
コンタクトプラグ170及び貫通ビア175は、同じ工程段階で同時に形成されることから、同じ構造を有することができる。コンタクトプラグ170は、パッド領域130Pにおいて水平延長部170H(
図3bを参照)を有するように形成されることができ、これによってゲート電極130と物理的及び電気的に連結されることができる。
【0129】
次に、
図2aを共に参照すると、チャネル構造物CH、コンタクトプラグ170、及び貫通ビア175の上端と連結される上部コンタクトプラグ180を形成することで半導体装置100が製造されることができる。
【0130】
図9は、例示的な実施形態による半導体装置を含むデータ格納システムを概略的に示した図面である。
【0131】
図9を参照すると、データ格納システム1000は、半導体装置1100、及び半導体装置1100と電気的に連結されるコントローラ1200を含むことができる。データ格納システム1000は、1つ又は複数の半導体装置1100を含むストレージ装置(storage device)又はストレージ装置を含む電子装置(electronic device)とすることができる。例えば、データ格納システム1000は、1つ又は複数の半導体装置1100を含むSSD装置(solid state drive device)、USB(Universal Serial Bus)、コンピューティングシステム、医療装置又は通信装置とすることができる。
【0132】
半導体装置1100は、不揮発性メモリ装置とすることができ、例えば、
図1から
図7を参照して詳述したNANDフラッシュメモリ装置とすることができる。半導体装置1100は、第1構造物1100F、及び第1構造物1100F上の第2構造物1100Sを含むことができる。例示的な実施形態において、第1構造物1100Fは第2構造物1100Sの隣に配置されてもよい。第1構造物1100Fは、デコーダ回路1110、ページバッファ1120、及びロジック回路1130を含む周辺回路構造物とすることができる。第2構造物1100Sは、ビットラインBL、共通ソースラインCSL、ワードラインWL、第1及び第2ゲート上部ラインUL1、UL2、第1及び第2ゲート下部ラインLL1、LL2、及びビットラインBLと共通ソースラインCSLとの間のメモリセルストリングCSTRを含むメモリセル構造物とすることができる。
【0133】
第2構造物1100Sにおいて、それぞれのメモリセルストリングCSTRは、共通ソースラインCSLに隣接する下部トランジスタLT1、LT2、ビットラインBLに隣接する上部トランジスタUT1、UT2、及び下部トランジスタLT1、LT2と上部トランジスタUT1、UT2との間に配置される複数のメモリセルトランジスタMCTを含むことができる。下部トランジスタLT1、LT2の数及び上部トランジスタUT1、UT2の数は、実施形態によって多様に変形されることができる。
【0134】
例示的な実施形態において、上部トランジスタUT1、UT2はストリング選択トランジスタを含むことができ、下部トランジスタLT1、LT2は接地選択トランジスタを含むことができる。ゲート下部ラインLL1、LL2のそれぞれは、下部トランジスタLT1、LT2のゲート電極とすることができる。ワードラインWLは、メモリセルトランジスタMCTのゲート電極とすることができ、ゲート上部ラインUL1、UL2のそれぞれは、上部トランジスタUT1、UT2のゲート電極とすることができる。
【0135】
例示的な実施形態において、下部トランジスタLT1、LT2は、直列に連結された下部消去制御トランジスタLT1及び接地選択トランジスタLT2を含むことができる。上部トランジスタUT1、UT2は、直列連結されたストリング選択トランジスタUT1及び上部消去制御トランジスタUT2を含むことができる。下部消去制御トランジスタLT1及び上部消去制御トランジスタUT2の少なくとも1つは、GIDL現象を用いてメモリセルトランジスタMCTに格納されたデータを消去する消去動作に利用されることができる。
【0136】
共通ソースラインCSL、第1及び第2ゲート下部ラインLL1、LL2、ワードラインWL、及び第1及び第2ゲート上部ラインUL1、UL2は、第1構造物1100F内から第2構造物1100Sまで延長される第1連結配線1115を介してデコーダ回路1110と電気的に連結されることができる。ビットラインBLは、第1構造物1100F内から第2構造物1100Sまで延長される第2連結配線1125を介してページバッファ1120と電気的に連結されることができる。
【0137】
第1構造物1100Fにおいて、デコーダ回路1110及びページバッファ1120は、複数のメモリセルトランジスタMCTのうち少なくとも1つの選択メモリセルトランジスタに対する制御動作を行うことができる。デコーダ回路1110及びページバッファ1120は、ロジック回路1130によって制御されることができる。半導体装置1100は、ロジック回路1130と電気的に連結される入出力パッド1101を介して、コントローラ1200と通信することができる。入出力パッド1101は、第1構造物1100F内から第2構造物1100Sまで延長される入出力連結配線1135を介してロジック回路1130と電気的に連結されることができる。
【0138】
コントローラ1200は、プロセッサ1210、NANDコントローラ1220、及びホストインターフェース1230を含むことができる。実施形態によれば、データ格納システム1000は複数の半導体装置1100を含むことができ、この場合、コントローラ1200は複数の半導体装置1100を制御することができる。
【0139】
プロセッサ1210は、コントローラ1200を含むデータ格納システム1000の全般的な動作を制御することができる。プロセッサ1210は、所定のファームウェアに従って動作することができ、NANDコントローラ1220を制御して半導体装置1100にアクセスすることができる。NANDコントローラ1220は、半導体装置1100との通信を処理するコントローラインターフェース1221を含むことができる。コントローラインターフェース1221を介して、半導体装置1100を制御するための制御命令、半導体装置1100のメモリセルトランジスタMCTに記録しようとするデータ、半導体装置1100のメモリセルトランジスタMCTから読み込みたいデータなどを伝送することができる。ホストインターフェース1230は、データ格納システム1000と外部ホスト間の通信機能を提供することができる。ホストインターフェース1230を介して外部ホストから制御命令を受信すると、プロセッサ1210は制御命令に応答して半導体装置1100を制御することができる。
【0140】
図10は、例示的な実施形態による半導体装置を含むデータ格納システムを概略的に示した斜視図である。
【0141】
図10を参照すると、本発明の例示的な実施形態によるデータ格納システム2000は、メイン基板2001、メイン基板2001に実装されるコントローラ2002、1つ以上の半導体パッケージ2003、及びDRAM2004を含むことができる。半導体パッケージ2003及びDRAM2004は、メイン基板2001に形成される配線パターン2005によってコントローラ2002と互いに連結されることができる。
【0142】
メイン基板2001は、外部ホストと結合される複数のピンを含むコネクタ2006を含むことができる。コネクタ2006において上記複数のピンの数及び配置は、データ格納システム2000と上記外部ホスト間の通信インターフェースによって変わることができる。例示的な実施形態において、データ格納システム2000は、USB(Universal Serial Bus)、PCI-Express(Peripheral Component Interconnect Express)、SATA(Serial Advanced Technology Attachment)、UFS(Universal Flash Storage)用のM-Phyなどのインターフェースのうちいずれか1つによって外部ホストと通信することができる。例示的な実施形態において、データ格納システム2000は、コネクタ2006を介して外部ホストから供給される電源によって動作することができる。データ格納システム2000は、上記外部ホストから供給される電源をコントローラ2002及び半導体パッケージ2003に分配するPMIC(Power Management Integrated Circuit)をさらに含むことができる。
【0143】
コントローラ2002は、半導体パッケージ2003にデータを書き込むか、又は、半導体パッケージ2003からデータを読み込むことができ、データ格納システム2000の動作速度を向上させることができる。
【0144】
DRAM2004は、データ格納空間である半導体パッケージ2003と外部ホストとの速度差を緩和するためのバッファメモリとすることができる。データ格納システム2000に含まれるDRAM2004は、一種のキャッシュメモリとしても動作することができ、半導体パッケージ2003に対する制御動作において仮にデータを格納するための空間を提供することもできる。データ格納システム2000にDRAM2004が含まれる場合、コントローラ2002は、半導体パッケージ2003を制御するためのNANDコントローラに加えて、DRAM2004を制御するためのDRAMコントローラをさらに含むことができる。
【0145】
半導体パッケージ2003は、互いに離隔した第1及び第2半導体パッケージ2003a、2003bを含むことができる。第1及び第2半導体パッケージ2003a、2003bはそれぞれ、複数の半導体チップ2200を含む半導体パッケージとすることができる。第1及び第2半導体パッケージ2003a、2003bのそれぞれは、パッケージ基板2100、パッケージ基板2100上の半導体チップ2200、半導体チップ2200のそれぞれの下部面に配置される接着層2300、半導体チップ2200とパッケージ基板2100を電気的に連結する連結構造物2400、及びパッケージ基板2100上で半導体チップ2200と連結構造物2400を覆うモールディング層2500を含むことができる。
【0146】
パッケージ基板2100は、パッケージ上部パッド2130を含む印刷回路基板とすることができる。それぞれの半導体チップ2200は入出力パッド2210を含むことができる。入出力パッド2210は、
図9の入出力パッド1101に該当することができる。半導体チップ2200のそれぞれは、ゲート積層構造物3210及びチャネル構造物3220を含むことができる。半導体チップ2200のそれぞれは、
図1から
図7を参照して詳述した半導体装置を含むことができる。
【0147】
例示的な実施形態において、連結構造物2400は、入出力パッド2210とパッケージ上部パッド2130を電気的に連結するボンディングワイヤとすることができる。したがって、各第1及び第2半導体パッケージ2003a、2003bにおいて、半導体チップ2200はボンディングワイヤ方式で互いに電気的に連結されることができ、パッケージ基板2100のパッケージ上部パッド2130と電気的に連結されることができる。実施形態によれば、それぞれの第1及び第2半導体パッケージ2003a、2003bにおいて、半導体チップ2200はボンディングワイヤ方式の連結構造物2400の代わりに、貫通電極(Through Silicon Via,TSV)を含む連結構造物によって互いに電気的に連結されてもよい。
【0148】
例示的な実施形態において、コントローラ2002と半導体チップ2200は1つのパッケージに含まれてもよい。例示的な実施形態において、メイン基板2001とは異なる別途のインターポーザ基板にコントローラ2002及び半導体チップ2200が実装され、上記インターポーザ基板に形成される配線によってコントローラ2002と半導体チップ2200が互いに連結されてもよい。
【0149】
図11は、例示的な実施形態による半導体パッケージを概略的に示した断面図である。
図11は、
図10の半導体パッケージ2003の例示的な実施形態を説明し、
図10の半導体パッケージ2003を切断線III-III’に沿って切断した領域を概念的に示す。
【0150】
図11を参照すると、半導体パッケージ2003において、パッケージ基板2100は印刷回路基板とすることができる。パッケージ基板2100は、パッケージ基板本体部2120、パッケージ基板本体部2120の上面に配置されるパッケージ上部パッド2130(
図10を参照)、パッケージ基板本体部2120の下面に配置されるか、又は、下面を介して露出する下部パッド2125、及びパッケージ基板本体部2120の内部で上部パッド2130と下部パッド2125を電気的に連結する内部配線2135を含むことができる。下部パッド2125は、
図10に示されたように、導電性連結部2800を介してデータ格納システム2000のメイン基板2001の配線パターン2005に連結されることができる。
【0151】
半導体チップ2200のそれぞれは、半導体基板3010及び半導体基板3010上に順次積層される第1構造物3100及び第2構造物3200を含むことができる。第1構造物3100は、周辺配線3110を含む周辺回路領域を含むことができる。第2構造物3200は、共通ソースライン3205、共通ソースライン3205上のゲート積層構造物3210、ゲート積層構造物3210を貫通するチャネル構造物3220、チャネル構造物3220と電気的に連結されるビットライン3240、及びゲート積層構造物3210のワードラインWL(
図9を参照)と電気的に連結されるコンタクトプラグ3235を含むことができる。
図1から
図7を参照して詳述したように、半導体チップ2200のそれぞれは、コンタクトプラグ170、3235とプレート層101との間に配置されるスペーサ層150をさらに含むことができる。
【0152】
半導体チップ2200のそれぞれは、第1構造物3100の周辺配線3110と電気的に連結され、第2構造物3200内に延長される貫通配線3245を含むことができる。貫通配線3245は、ゲート積層構造物3210の外側に配置されることができ、ゲート積層構造物3210を貫通するようにさらに配置されることができる。半導体チップ2200のそれぞれは、第1構造物3100の周辺配線3110と電気的に連結される入出力パッド2210(
図10を参照)をさらに含むことができる。
【0153】
本発明は、上述した実施形態及び添付の図面によって限定されるものではなく、添付の特許請求の範囲によって限定される。したがって、特許請求の範囲に記載された本発明の技術的思想から逸脱しない範囲内で、当技術分野の通常の知識を有する者によって様々な形態の置換、変形及び変更、実施例の組み合わせが可能であり、これも本発明の範囲に属するといえる。
【符号の説明】
【0154】
101:プレート層
102、104:水平導電層
103:上部分離絶縁層
105:分離絶縁層
110:水平絶縁層
118:犠牲絶縁層
120:層間絶縁層
121:基板絶縁層
125:上部層間絶縁層
130:ゲート電極
140:チャネル層
145:ゲート誘電層
147:チャネル埋め込み絶縁層
149:チャネルパッド
150:スペーサ層
160:コンタクト絶縁層
170:コンタクトプラグ
175:貫通ビア
180:上部コンタクトプラグ
190:セル領域絶縁層