(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024029112
(43)【公開日】2024-03-05
(54)【発明の名称】複数のプレイヤーの間の双方向型ゲームのシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
A63F 13/80 20140101AFI20240227BHJP
A63F 13/792 20140101ALI20240227BHJP
A63F 13/69 20140101ALI20240227BHJP
A63F 13/30 20140101ALI20240227BHJP
【FI】
A63F13/80 F
A63F13/792
A63F13/69
A63F13/30
【審査請求】有
【請求項の数】29
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023218876
(22)【出願日】2023-12-26
(62)【分割の表示】P 2021203853の分割
【原出願日】2017-02-28
(31)【優先権主張番号】15/192,821
(32)【優先日】2016-06-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.MySQL
(71)【出願人】
【識別番号】517071047
【氏名又は名称】エージー 18,エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】110000659
【氏名又は名称】弁理士法人広江アソシエイツ特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】フレンケル,ブライアン
(72)【発明者】
【氏名】シモンズ,ジョーダン
(57)【要約】 (修正有)
【課題】プレイヤーに双方向型ゲームの機会を提供するための、改善されたシステム及び方法を提供する。
【解決手段】複数のプレイヤー間の双方向型ゲームシステムがホストコンピュータシステム及びネットワークを介してホストコンピュータ又はゲームプラットフォームに通信可能に連結された複数のプレイヤー端末を含む。複数のプレイヤー端末は複数の使用許諾されたゲーム位置に配置されてもよい。複数のプレイヤー端末はホストコンピュータシステムによって作動される共通の双方向型ゲームで、複数のプレイヤーを参加させるように構成されてもよい。複数のプレイヤー端末はプレイヤー端末からプレイヤーの賞金を分配する手段を含みうる。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のプレイヤーの間の双方向型ゲームを支援するシステムであって、
少なくとも1つの双方向型ゲームのうちの双方向型ゲームセッションに複数のプレイヤーを参加させるためのホストコンピュータシステムと、
ネットワークを介して前記ホストコンピュータシステムに通信可能に結合され、且つ、前記ホストコンピュータシステムによって作動される前記双方向型ゲームセッション内の対戦プレイに複数のプレイヤーを参加させるように構成された複数のプレイヤー端末と、を備え、
前記複数のプレイヤー端末の少なくとも1つが、モバイルコンピュータ装置であり、前記モバイルコンピュータ装置は、複数のプレイヤーのうちの1人だけをサポートするとともに、前記ネットワークを介して前記ホストコンピュータシステムに前記モバイルコンピュータ装置を接続するための無線アンテナを有し、
前記複数のプレイヤー端末の各々が、前記ホストコンピュータシステムによって作動される双方向型ゲームセッションからのアクションを描写するためのディスプレイを含み、
前記複数のプレイヤー端末の各々が、貨幣値を受け取るとともに、前記貨幣値の受け取り時に、前記プレイヤー端末上でプレイする複数のプレイヤーの1人に対してクレジットを生成するようにプロセッサを使用し、
前記プレイヤーは、前記双方向型ゲームセッションの過程において、プレイヤーインタラクション領域を通して前記双方向型ゲームセッションと相互作用し、前記プレイヤーインタラクション領域は、ベットを実施するために前記クレジットから差し引かれる賭け金値を有するベットインターフェースを含み、
前記双方向型ゲームセッション内の対戦プレイの終結の際、前記ホストコンピュータシステムは、複数のプレイヤーのうちの1人又は複数人に関連付けられた前記クレジットに加算することにより、前記双方向型ゲームセッションからの賞金を分配することを特徴とするシステム。
【請求項2】
前記少なくとも1つの双方向型ゲームは、カードゲーム、ビデオゲーム又はアーケードゲームを含むことを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記少なくとも1つの双方向型ゲームは、技術のゲーム、運のゲーム又は技術及び運のハイブリッドのゲームであることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記少なくとも1つの双方向型ゲームは、前記双方向型ゲームセッションの過程において、前記プレイヤーからの少なくとも1つの相互作用を要求することを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記複数のプレイヤー端末と前記ホストコンピュータシステムとの間の通信レイテンシを監視する評価モジュールをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記ゲームセッションの終結の際、前記複数のプレイヤー端末のうちの1つはプレイヤー向けボーナスラウンドを開始し、前記ボーナスラウンドは前記双方向型ゲームセッションでプレイされる前記少なくとも1つの双方向型ゲームとは異なるゲームであることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記複数のプレイヤー端末における前記複数のプレイヤーの各々は、前記双方向型ゲームセッションの終結時、自身のプレイヤー端末で、前記ボーナスラウンド中にプレイするための前記異なるゲームを選択することを特徴とする請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
前記複数のプレイヤー端末の第1のプレイヤー端末は、1又は複数のプロセッサによって実行されるとき、前記第1のプレイヤー端末に
プレイヤー端末情報を収集させ、
前記第1のプレイヤー端末に関するコリュージョン回避ポリシーを生成するために、前記プレイヤー端末情報を使用するコリュージョン検知サブシステムに、前記プレイヤー端末情報を報告させ、
前記第1のプレイヤー端末で、前記コリュージョン検知サブシステムからの前記コリュージョン回避ポリシーを受信させ、及び、
前記コリュージョン回避ポリシーを前記第1のプレイヤー端末に実行させることを行わせる命令が記憶されたメモリを含むことを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
前記プレイヤー端末情報は、前記第1のプレイヤー端末の位置データ又は地図座標、前記第1のプレイヤー端末のハードウェア構成、前記第1のプレイヤー端末のソフトウェア構成、及び、前記双方向型ゲームセッションを識別するためのゲームセッション識別子を含むことを特徴とする請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記複数のプレイヤー端末又は前記ホストコンピュータシステムは、前記双方向型ゲームセッションの過程において、前記双方向型ゲームセッションの状態情報のスナップショットを収集することを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項11】
前記双方向型ゲームセッションの前記スナップショットは、分析のためにコリュージョン検知モジュールに提出され、分析完了の上でコリュージョンが検知されなければ、前記双方向型ゲームセッションの賞金が分配されることを特徴とする請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
前記複数のプレイヤー端末は、貨幣値を表示する電子データ構造を介して、前記貨幣値を受信するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項13】
1又は複数のサーバ上で稼働し、双方向型ゲームセッションをホスティングし、前記双方向型ゲームセッションは少なくとも1つの双方向型ゲームを含むゲームプラットフォームと、
ネットワークを介して前記ゲームプラットフォームに通信可能に連結されたプレイヤー端末とを備え、
前記プレイヤー端末は、
1又は複数のプロセッサと、
ネットワークを介して前記プレイヤー端末を前記ゲームプラットフォームに接続する通信モジュールと、
前記ゲームプラットフォームにホスティングされた前記双方向型ゲームセッションからのゲームアクションを描写する第1のディスプレイと、
プレイヤーがベットするのに使用できるクレジットを購入することを可能にする支払いインタラクション領域と、
ゲームプレイを制御するための前記双方向型ゲームセッションの工程中、前記プレイヤーからの入力を受信するプレイヤーインタラクション領域と、
後に前記クレジットから差し引かれる賭け金値を有するベットを受信するベットインターフェースと、
前記1又は複数のプロセッサの制御下で、前記双方向型ゲームセッションのスナップショットを記録する状態記録モジュールと、を含むことを特徴とする双方向型ゲームシステム。
【請求項14】
前記双方向型ゲームは、技術のゲーム、運のゲーム、又は、技術及び運のハイブリッドのゲームであることを特徴とする請求項13に記載のシステム。
【請求項15】
前記通信モジュールは、前記ゲームプラットフォームから前記ディスプレイに表示される複数の双方向型ゲームのリストを受信し、前記プレイヤーインタラクション領域は、前記ディスプレイ上に表示された前記複数の双方向型ゲームのリストから、前記プレイヤーに2つ又はそれ以上のゲームを選択させることができ、前記2つ又はそれ以上のゲームの第1のゲームはゲームプレイ用であり、前記2つ又はそれ以上のゲームの第2のゲームはボーナスラウンド中に開始されることを特徴とする請求項13に記載のシステム。
【請求項16】
前記2又はそれ以上のゲームの選択を処理すると、前記通信モジュールは前記プレイヤー端末からの選択信号を前記ゲームプラットフォームに対して送信し、前記ゲームプラットフォームは、前記選択を識別するとともに、前記プレイヤーに前記双方向型ゲームセッションがその選択に沿って開始されるように要求することを特徴とする請求項15に記載のシステム。
【請求項17】
前記ディスプレイはタッチスクリーンであり、前記プレイヤーインタラクション領域は、前記双方向型ゲームセッションの状態に応じて変更可能な1又は複数のタッチスクリーンボタンを伴った前記タッチスクリーン上に表示されることを特徴とする請求項13に記載のシステム。
【請求項18】
1又は複数のプロセッサと、
前記プレイヤー端末を1又は複数のサーバ上で稼働するゲームプラットフォームに接続する通信コンポーネントと、
双方向型ゲームを対象とした双方向型ゲームセッションからのアクションを描写するディスプレイであって、前記双方向型ゲームは、その一部がプレイヤーによって選択された目標に左右される、可変の払戻金を有するディスプレイと、
前記1又は複数のプロセッサによって実行されるとき、前記プレイヤー端末に、
貨幣値と引き換えにクレジットを生成する要求を処理し、
前記貨幣値の受領の認証した上でクレジットを生成し、
前記プレイヤーから前記目標の選択を受領し、1又は複数のゲームパラメータを調整し、
前記双方向型ゲームセッションの工程中、賭け金値を有するベットに関するプレイヤーインタラクション領域を監視し、
前記ベットを検知した上で、前記プレイヤー端末と関連付けられた前記クレジットから前記賭け金値を差し引き、
前記双方向型ゲームセッションの完了を検知したことに応答して、前記双方向型ゲームセッションの過程において、目標が完了したことを識別する前記ゲームプラットフォームに対して信号を送信するとともに、支払い金額を送信することを行わせる命令を有するメモリと、を含むことを特徴とするプレイヤー端末。
【請求項19】
前記命令は、前記1又は複数のプロセッサによって実行されるとき、前記プレイヤー端末に
前記プレイヤーによる前記目標の選択に基づき、可変の払戻金金額を設定し、
前記ディスプレイ上の前記可変の払戻金金額の表示を生成することをさらに行わせることを特徴とする請求項18に記載のプレイヤー端末。
【請求項20】
前記通信コンポーネントは、前記ゲームプラットフォームから1又は複数の双方向型ゲームを受信することを特徴とする請求項18に記載のプレイヤー端末。
【請求項21】
前記命令は、前記1又は複数のプロセッサによって実行されるとき、前記プレイヤー端末に
前記ディスプレイ上に複数の双方向型ゲームのリストを表示させ、
主ゲームプレイとして第1の双方向型ゲームを、及び、ボーナスラウンドとして第2の双方向型ゲームを選択することを検知するプレイヤー相互作用を監視させることをさらに行わせることを特徴とする請求項18に記載のプレイヤー端末。
【請求項22】
前記ディスプレイは第1のディスプレイであり、前記双方向型ゲームは第1の双方向型ゲームであり、前記プレイヤー端末は、第2の双方向型ゲームを表示するための少なくとも1つの追加的ディスプレイを含むことを特徴とする請求項18に記載のプレイヤー端末。
【請求項23】
前記ディスプレイは第1のディスプレイであり、前記プレイヤー端末は、前記プレイヤーが様々なアイテムを注文することができる少なくとも1つの追加的ディスプレイを含むことを特徴とする請求項18に記載のプレイヤー端末。
【請求項24】
前記注文は前記プレイヤー端末を識別するか、又は前記プレイヤー端末の位置を含み、及び、前記通信コンポーネントは、処理のために前記注文をフルフィルメントシステムに送信することを特徴とする請求項23に記載のプレイヤー端末。
【請求項25】
前記注文は、食べ物の注文、飲料の注文、チケットの注文、又は、ホテルもしくはレストランの予約を含むことを特徴とする請求項23に記載のプレイヤー端末。
【請求項26】
前記少なくとも1つの追加的ディスプレイは、前記プレイヤーが前記双方向型ゲームセッションと同時に、スロットをプレイし、スポーツイベントにベットし、又は、ファンタジースポーツイベントにベットすることを可能にすることを特徴とする請求項23に記載のプレイヤー端末。
【請求項27】
前記プレイヤー端末はタブレット又はスマートフォンであることを特徴とする請求項18に記載のプレイヤー端末。
【請求項28】
ゲームプラットフォームは、前記双方向型ゲーム内での対戦プレイのために、複数のプレイヤー端末にリンクすることができることを特徴とする請求項18に記載のプレイヤー端末。
【請求項29】
前記ディスプレイは、他のプレイヤーのゲームプレイ、前記プレイヤー端末が参加する第2の双方向型ゲームセッション、広告、又はスポーツイベントを表示するためにピクチャ・イン・ピクチャを支援することを特徴とする請求項18に記載のプレイヤー端末。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本技術の様々な実施形態は、一般にゲームシステムに関する。より具体的には、本技術のいくつかの実施形態は、複数のプレイヤーの間の双方向型(インタラクティブ型)ゲームを提供するシステム及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ギャンブル人気が驚くべき速さで高まっている。多くのカジノがポーカールームを開店又は再開し、インターネットのポーカーサイトが定期的に出現している。カジノは新しいゲームやプレイヤーを魅了する方法を探している。新規のプレイヤーがカジノに日々訪れている。
【0003】
しかし、ポーカープレイヤー及び他のギャンブラーの順位に参入する新規のプレイヤーには、いくつかの障害物が存在する。第1に、インターネットのポーカー又は他のオンラインギャンブルに関しては、高まり続ける人気とは裏腹に、その合法性に関しては確認されていない。多くの人々は、単純に法律に抵触する可能性に関してリスクを負いたくない。第2に、多くの人々は、単純に米国法の手が及ぶのを避けるための、インターネットポーカー及び他のギャンブルサイトが存在する場所である海外の事業者と接触することに不安を感じている。これらのサイトでプレイするために、プレイヤーは金銭を預けなければならず、プレイヤーはその金銭を直接利用することができない。多くの人々は海外サイトに自分の金銭を保管することを信用していない。第3に、インターネットポーカー又は他のギャンブルサイトでの口座開設は、潜在的なプレイヤーに多くの人々が共有することを望まない個人情報を明かすことを要求するものである。その情報の具体的な使用の制限を誰も知らない。さらに、匿名性を好む人々も中にはいるが、知名度の高いインターネットポーカーサイト及び他のギャンブルサイトでは匿名でいることは不可能である。よって、少なくともこれらの理由により、インターネット以外ではポーカーを行うであろう多くの人々は、インターネットではポーカーを行わない。
【0004】
カジノのポーカーテーブルが新規のプレイヤーの障害にもなりうる。例えば、プレイのリストに名前を載せ、テーブルでのゲームに参加し、ポーカールームで見かけるであろう様々な人物と接触する工程は、往々にして新規のプレイヤーを怖気づかせ、ポーカーテーブルでのプレイへの関心を失わせている。
【0005】
少なくとも先述の理由により、プレイヤーに双方向型ゲームの機会を提供するための、改善されたシステム及び方法が必要とされている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
本技術の様々な実施形態が、複数のプレイヤーの間の双方向型ゲームのシステム及び方法を提供する。ある実施形態によると、双方向型ゲームシステムはホストコンピュータシステム及びホストコンピュータシステムにネットワークを介して通信可能に接続された複数のプレイヤー端末を含んでもよい。複数のプレイヤー端末は使用許諾されたゲーム位置(ゲームを行う位置)に配置されてよく、及び/又は使用許諾されたゲーム位置から離れて配置されてもよい。複数のプレイヤー端末は、ホストコンピュータシステムによって作動される共通の双方向型ゲームに、複数のプレイヤーを参加させるように構成されてもよい。複数のプレイヤー端末は、プレイヤー端末からプレイヤーの配当金を支払うための様々な手段又は機構を含んでもよい。
【0007】
ある実施形態では、双方向型ゲームは、技術を必要とするゲーム(a game of skill)、運が左右するゲーム(a game of chance)、又は技術と運のハイブリッド(混成)ゲームであってもよい。ホストコンピュータシステムは、いずれの複数のプレイヤー端末とも異なる場所に配置されてもよい。各プレイヤー端末はプレイヤーの預入金を受領するための手段を含んでもよい。プレイヤーの預入金を受領するための手段は、ビルアクセプタ(紙幣を扱う機器)を含んでもよい。双方向型ゲームがポーカーの場合、1又は複数のプレイヤー端末が、双方向型ゲームの最中にユーザにディールされたホールカードを閲覧するためのユーザ入力を受信する手段を含んでもよい。あるいは、ホールカードは端末では閲覧できなくてもよい。ホストコンピュータシステムは、プレイヤー間のコリュージョン(プレイヤー同士の共謀)を検知するために、1人又は複数のプレイヤーが取るアクションを監視する手段を含んでもよい。ホストコンピュータシステムは、複数の使用許諾されたゲーム位置のうちの1のオペレータが支払うべき、1又は複数のジャックポット(掛け金総額)を追跡する手段を含んでもよい。1又は複数のジャックポットのうち少なくとも1つは、特定のハンド(役)を作るためにハイハンドのジャックポットを含んでもよい。複数のプレイヤー端末のうち少なくとも1つは、ホストコンピュータシステムのオペレータが支払うべき1又は複数のジャックポットのうち、少なくとも1つを表示する手段を含んでもよい。ホストコンピュータシステムは、ホストコンピュータシステムのオペレータが支払うべき1又は複数のジャックポットを追跡する手段を含んでもよい。1又は複数のジャックポットのうち少なくとも1つは、別の特定の金額以上のハンドによってビートされる、特定の金額以上のハンドを有するためのバッドビートのジャックポットを含んでもよい。複数のプレイヤー端末のうち、少なくとも1つは、ホストコンピュータシステムのオペレータが支払うべき、1又は複数のジャックポットのうち少なくとも1つを表示する手段を含んでもよい。ホストコンピュータシステムは、プレイヤーに対してプレイヤー対価を与えるために、プレイヤーのプレイを追跡する手段を含んでもよい。所定の位置のプレイヤー端末は、共通のゲームに参加している間、所定の位置のプレイヤー端末を使用するプレイヤー間のコリュージョンを阻止するように構成されてもよい。
【0008】
別の実施形態では、複数のプレイヤーの間の双方向型ゲームシステムは、ホストコンピュータシステム及びホストコンピュータシステムにネットワークを介して通信可能に接続された複数のプレイヤー端末を含んでもよい。複数のプレイヤー端末は複数の使用許諾されたゲーム位置に配置される。複数のプレイヤー端末は、ホストコンピュータシステムによって作動される共通の双方向型ゲームで複数のプレイヤーを匿名で参加させるように構成されている。
【0009】
さらに別の実施形態では、複数のプレイヤーの間の双方向型ゲームを作動する方法は、ホストコンピュータシステムでゲームセッションを開始することを含む。方法は、複数のプレイヤーをネットワークを介してゲームに参加させることも含む。プレイヤーは、複数の使用許諾されたゲーム位置に配置されたプレイヤー端末を作動する。複数のプレイヤーのうち少なくとも1人は、双方向型ゲームに関連するユーザアカウントを作成せずにゲームに接続される。方法は、ゲームを開始すること、及び、ホストコンピュータシステムからプレイヤー端末に対して、ゲームの状態に関連する信号を送信することを含む。本方法は、ホストコンピュータシステムで、プレイヤー端末から繰り返し信号を受信することをさらに含む。当該信号はゲームでのプレイヤーのアクションを表示する。方法は、ゲームの最後に勝利したプレイヤーに金額を付与することも含む。
【0010】
ある実施形態では、方法はプレイヤーのプレイヤー端末からプレイヤーの1人に対してプレイヤー配当金を支払うことを含む。双方向型ゲームはポーカーであってもよい。ホストコンピュータシステムは複数のプレイヤー端末のいずれとも異なる場所に配置されてもよい。方法は1つのプレイヤー端末でプレイヤーからの預入金を受領することを含んでもよい。1つのプレイヤー端末でプレイヤーからの預入金を受領することは、ビルアクセプタを介してプレイヤーから預入金を受領することを含んでもよい。方法は、プレイヤー端末で、双方向型ゲームの最中にユーザにディールされたホールカードを閲覧するためにユーザ入力を受信することをさらに含んでもよい。あるいは、ホールカードは端末では閲覧できなくてもよい。ホストコンピュータシステムは、プレイヤー間のコリュージョンを検知するために、複数のプレイヤーのうち、1人又は複数のプレイヤーが行うアクションを監視することを含んでもよい。方法は、1又は複数の使用許諾された場所のオペレータによって支払われるべき、1又は複数のジャックポットを追跡することを含んでもよい。1又は複数のジャックポットのうち、少なくとも1つは、特定のハンドを作るためにハイハンドのジャックポットを含んでもよい。方法は、ホストコンピュータシステムのオペレータによって支払われるべき1又は複数のジャックポットのうち、少なくとも1つを、プレイヤー端末で表示することを含んでもよい。方法は、ホストコンピュータシステムのオペレータによって支払われるべき1又は複数のジャックポットを追跡することを含んでもよい。1又は複数のジャックポットのうち少なくとも1つは、別の特定の金額以上のハンドによってビートされる、特定の金額以上のハンドを有するためのバッドビートのジャックポットであってもよい。方法は、ホストコンピュータシステムのオペレータが支払うべき1又は複数のジャックポットのうち少なくとも1つを、プレイヤー端末で表示することを含んでもよい。方法は、プレイヤーに対してプレイヤーロイヤルティを与えるために、プレイヤーのプレイを追跡することを含んでもよい。方法は、共通のゲームに参加している間、所定の場所のプレイヤー端末を使用しているプレイヤー間のコリュージョンを阻止するように、所定の場所に端末を構成することを含んでもよい。方法は、プレイヤーが、特定のゲームセッションに参加しているもう1人のプレイヤーのプレイヤー端末に最も近い端末で当該特定のゲームセッションに参加することを禁止することによって、共通のゲームに参加している間、所定の場所のプレイヤー端末を使用しているプレイヤー間のコリュージョンを阻止するように、所定の場所に端末を構成することを含んでもよい。
【図面の簡単な説明】
【0011】
本発明の本質及び優位点は、明細書の残りの部分及び図面を参照することにより、さらに理解されるであろう。同様のコンポーネントを表すために、類似の符号が図面全般に使用される。さらに、同じような種類の様々なコンポーネントは、「´(ダッシュ)」が付された表示、及び、同様のコンポーネントの間で区別するための第2の符号を参照することによって区別される。明細書で第1の参照符号のみが使用される場合、詳細な説明は、第2の参照符号に関係なく、同じ第1の参照符号の同様のコンポーネントの任意の1つに適用できる。
【0012】
本技術の実施形態は以下の付随する図面を使用して記述及び説明される。
【0013】
【
図1】
図1は、本技術のある実施形態に従った、例となる双方向型ゲームシステムを図示している。
【0014】
【
図2】
図2は、本技術の様々な実施形態に従った、
図1のシステムのような双方向型ゲームシステムにおける資金の流れの1つの例を視覚的に図示している。
【0015】
【
図3】
図3は、本技術の1又は複数の実施形態に従った、双方向型ゲームシステムのための例となる処理環境を図示している。
【0016】
【
図4】
図4は、本技術のある実施形態に従った、プレイヤー端末内で使用されうる様々なコンポーネントの例を図示している。
【0017】
【
図5】
図5は、本技術の様々な実施形態に従った、プレイヤー端末に対するコリュージョン回避ポリシー(方針)を強化するための一連の工程の例を図示している。
【0018】
【
図6】
図6は、本技術の1又は複数の実施形態に従った、プレイヤー端末での自動化プレイを検知するための一連の工程の例を図示している。
【0019】
【
図7】
図7は、本技術のある実施形態に従った、プレイヤー端末上でのゲームセッションの支払いを設定及び更新するための一連の工程の例を図示している。
【0020】
【
図8】
図8は、本技術の様々な実施形態に従った、ネットワーク接続がゲームセッションを実施するのに充分かどうかを判定するための一連の工程の例を図示している。
【0021】
【
図9】
図9は、本技術の1又は複数の実施形態に従った、プレイヤー端末の例を図示している。
【0022】
【
図10】
図10は、本技術のある実施形態に従った、プレイヤー端末の例を図示している。
【0023】
【
図11】
図11は、本技術の様々な実施形態に従った、ゲームセッション内のゲームプレイを選択するための一連の工程の例を図示している。
【0024】
【
図12】
図12は、本技術の1又は複数の実施形態に従った、双方向型ゲームを作動するための一連の工程の例を図示している。
【0025】
【
図13】
図13は、本技術のある実施形態に従った、使用されうるコンピュータプラットフォームの例を図示している。
【0026】
図面は必ずしも実寸で描かれてはいない。同様に、本技術のいくつかの実施形態について考察することを目的として、いくつかのコンポーネント及び/又は工程は、異なる一群に分離されるか、あるいは1つの一群に組み合されてもよい。さらに、本技術は様々な修正及び代替形式に適しているものの、図面における例示として、特定の実施形態が示され、以下に詳述されている。しかし、説明されている特定の実施形態に本技術を限定するものではない。むしろ本技術は、添付の請求項によって定められる本技術の特許請求の範囲内に含まれる、すべての修正、均等物、及び代替物を網羅することを意図している。
【発明を実施するための形態】
【0027】
本技術の様々な実施形態が、ネットワーク化された双方向型のゲームを提供する。本技術のある実施形態によると、プレイヤーはゲームを開始した後に少なくとも1人のプレイヤーの決定を要する双方向型ゲームに参加してもよい。双方向型ゲームは、技術の(技術を必要とする)ゲーム、運の(運が左右する)ゲーム、又は技術と運の混成ゲームであってもよい。双方向型ゲームの例は、ポーカー、ブラックジャック、アーケードゲーム、バーチャルリアリティゲーム、eSports(エレクトロニック・スポーツ)、live dealer、ピンボール、技術のゲームを含むボーナスラウンドを有する運のゲームなどを含むが、これらに限定されない。双方向型ゲームは、あるプレイヤー又はあるプレイヤーのチームが直接に別のプレイヤー又は別のプレイヤーのチームと対戦する対戦ゲーム(head to head games)を含みうる。ある実施形態では、双方向型ゲームはプレイヤーが様々な目標を達成しようとする、1人で行うゲームであってもよい(例えば、所望のポイント数を獲得する、一定レベルに到達する、限られた時間枠の中でゲーム画面を完了するなど)。
【0028】
例えば、ポーカーに関しては、プレイヤーは自分のカード及び他のプレイヤーのアクションを見た後で、ベット、レイズ、コール、又はフォールドするかどうかを決定しなければならない。ブラックジャックでは、プレイヤーは自分のカード及びディーラーのアップカードを見た後で、ヒット、スタンド、スプリット、ダブルダウン、又はサレンダーするかどうかを決定しなければならない。ビデオゲームでは、ゲーム全体を通じて、個別のビデオゲームに応じて、ゲーム中、障害物を避けて運転する、武器を発射するなどの決定を行うために、プレイヤーのインタラクション(相互作用)が求められる。他のゲームも、ゲームの進行中に同様のアクションを含みうる。これらのタイプのプレイヤーの決定は、プレイヤーが単にゲームの開始を決定し、その後、ゲームが終了するまでプレイヤーの決定が実行されないスロットマシンとはまったく対照的である。換言すると、非双方向型ゲームでは、途中で決定が下されることはない。
【0029】
「ネットワーク」ゲームは異なる場所からプレイヤーが参加できる形式となっているが、ある実施形態では、プレイヤーはローカルネットワークを介して同じ場所から対戦することもできる。ただし、そのようなゲームは一般的に、プレイヤーの端末から切り離されたプロセッサによって管理される。同時に多数の場所から参加できるようにすることで、需要の増加を通じてゲームを行う際の品質及び種類が向上する。例えばスロットのようなゲームではない「双方向型ゲーム」は、ゲームを開始した後、少なくとも1人のプレイヤーによる決定を必要とする。
【0030】
本技術のある実施形態は、プレイヤーがネットワークゲームに匿名で参加できる機会も提供する。プレイヤーのアカウントを作るために、プレイヤーが少なくともいくつかの個人情報を開示しなければならないインターネットポーカーなどとは異なり、本技術の実施形態は、いかなる個人情報も開示することなく、プレイヤーがゲームに参加することを可能にする。ある実施例は、より長いセッションや常連客などを奨励するためのロイヤルティプログラム(お得意様向けプログラム)を提供するが、プレイヤーはロイヤルティプログラムへの参加を要求されることはない。プレイヤーはプレイヤー端末に資金を預け入れ、ゲームに参加するだけでもよい。よって、本技術の実施形態によると、ゲームに参加するために個人情報の開示は要求されない。
【0031】
さらに、様々な実施形態によると、プレイヤー端末は使用許諾されたゲーム位置に配置可能である。使用許諾(ライセンス)されたゲーム位置は、将来的には、プレイヤーが、使用許諾されたオペレータを伴うネットワークを介して、パソコン上でプレイできる任意の州、又は、将来的には、連邦政府所有地を含みうる。使用許諾は、州内で設置されるネバダ州賭博管理委員会、首長会議、及び/又は規制機関によって管理されてもよい。将来的に、連邦政府がオペレータに連邦使用許諾を許可するかもしれない。例えば、Caesars Entertainment社がネバダ州で使用許諾を供与され、誰かがこの会社のシステム/ネットワークサーバ上でプレイしている場合、かかるシステム/ネットワークサーバは、使用許諾された法域として許可及び考慮される。ある州、法域又は特定の領域(例えば、学校、教会など)は、上述のような場所においてもギャンブルは禁止されてもよい。このように、本技術のある実施形態は、移動可能な(モバイルの)プレイヤー端末が禁止場所にあるのか、又はギャンブルが許可されている場所にあるのかを判定する技術(例えば、地理位置情報、GPS信号、IPアドレスなど)を導き出す様々な場所を使用してもよい。
【0032】
上記は、プレイヤー端末(例えば、パソコン、テーブルトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、タブレット、スマートフォンなど)がどこに配置されてもよい従来のインターネットポーカーとは対照的である。したがって、本技術のある実施形態によると、プレイヤーは法律に抵触する恐怖を感じることなくゲームに参加できる。カジノ、レストラン、バー、レーストラック、ホテル(ホテルの個別の部屋を含む)などの場所が含まれる一方で、プレイヤーは、その場所がゲームの機会の提供を許可されているという事実に保証される。
【0033】
さらに、ある実施形態では、かかるゲームの機会の発生を妨げる芳しくない行為からプレイヤーを守る努力がなされている。例えば、コリュージョンや他の形式の不正行為は、プレイヤー端末の配置、プライバシー機能、電子的監視などを通じて対処される。このように、プレイヤーが往々にして不正行為を検知することが難しい「ライブ(生、実演)」ゲームに関しても、改善されたゲームの機会を提供される。「ライブ」ゲームでは、カジノがすべてのプレイヤーのホールカードを見ることがないことから、プレイヤーは、カードが物理的に手渡されるため、カードに「印をつける」ことができる。また、コリュージョンを行うプレイヤーは、ディーラーや同席者、又は「eye in the sky(天井に備え付けられた監視カメラ)」に気づかれずに、信号を送るための高度な手段を使うことができる。ある実施形態では、コリュージョンを行うプレイヤー又は他のタイプの不正行為を検知するのに使用可能な様々なハードウェア及び/又はソフトウェアを用いてゲームプレイを検査するために、支払いが一定時間(例えば24時間又は48時間)保留されてもよい。
【0034】
ある実施形態では、プレイヤー端末は、プレイヤーが参加しようとしているゲームセッションに関する様々な情報を表示する必要があるだろう。この情報は、様々なルール、制限及び支払いを含みうる。異なるゲーム、可変の払戻金、変化する技術レベル及び複数の利潤モデル(例えば、レーキ、固定料金など)を支援できるプレイヤー端末も存在するため、プレイヤー端末は、このような情報をユーザに対して明確に表示することができる。
【0035】
プレイヤーは、現状の「ポット(pot)」の他に、それ以上の賞金のために競ってもよい。例えば、ポーカーでは、プレイヤーはいくつかの、通常は稀なハンド(例えばロイヤルフラッシュ)をヒットすると、ボーナスジャックポットを与えられうる。プレイヤーは「バッドビート(bad beat)」ジャックポットの形式で「残念賞(consolation prize)」を受け取ることもできる(例えば、エースのフルハウスがフォーカード又はそれよりもいいハンドで負けた場合)。これらのジャックポットは進行性があり、争われているポットよりもはるかに高額になる可能性がある。ブラックジャックでは、プレイヤーは、例えばスペードのエース及びスペードのジャックのブラックジャックをヒットすることでボーナスを受け取ることができる。ある実施形態では、別の双方向型ゲームにボーナスラウンドが追加されてもよい(例えば、技術を必要とするゲーム、又は運が作用するゲーム)。ボーナスラウンドゲームは、メインのゲームセッションの前又は後で、プレイヤーが選ぶことができる。別の実施形態では、ボーナスラウンドはプレイヤー端末、ホストコンピュータシステム、又はゲームのプラットフォームでランダムに選択されてもよい。さらに、ボーナスラウンドはメインのゲームセッションに勝利したプレイヤーに表示されるだけでもよく、又はボーナスラウンドがランダムに表示されてもよい。これらの及び他の特徴及び拡張機能は、この後の詳細な説明でより完全に説明されるだろう。
【0036】
以下の記述において、説明を目的として、本技術の実施形態の完全な理解を提供するための多数の具体的詳細が記されている。ただし、当業者にとって、本技術の実施形態が、これらの具体的詳細を必要とせずに実施されうることは明らかである。一方で、便宜上、本技術の実施形態は多様な装置上での双方向型ゲームを参考に説明されている。また、本技術の実施形態は、他の多様なクラウド型ゲーム技術にも同様に適用可能である。
【0037】
ここで紹介される技術は、特定用途装置(例えば電気回路)として、ソフトウェア及び/又はファームウェアで適切にプログラムされたプログラマブル回路として、又は、特定用途及びプログラマブル回路の組み合わせとして、具現化されうる。したがって、実施形態は、プロセスを実行するためのコンピュータ(又は他の電子機器)をプログラムするために使用されうる命令を記憶した機械可読媒体を含んでもよい。機械可読媒体は、フロッピーディスク、光ディスク、コンパクトディスク読み取り専用メモリ(CD-ROM)、光磁気ディスク、ROM、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)、消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(EPROM)、電気的消去可能読み取り専用メモリ(EEPROM)、磁気カード、光カード、フラッシュメモリ、又は、電子命令を記憶するのに適した他のタイプの媒体/機械可読媒体を含んでもよいが、これらに限定されない。
【0038】
「ある実施形態では」「ある実施形態によると」「示されている実施形態では」「他の実施形態では」などの表現は、全般に、この表現の後に続く固有の特徴、構造又は性質が、本技術の少なくとも1つの実施例に含まれていること、及び、1つよりも多い実施例に含まれてもよいことを意味している。さらに、かかる表現は、必ずしも、同一の実施形態、又は異なる実施形態を言及するわけではない。
【0039】
図1を見ると、
図1は本技術の実施形態に従った、例としてのゲームネットワーク100を図示している。ゲームネットワーク100は、ホストコンピュータシステム102、及び、複数のゲーム位置106がホストコンピュータシステム102とそれを介して通信する通信ネットワーク104を含む。当然のことながら、ゲームネットワーク100は、本技術の実施形態に従った、多数の可能なゲームネットワーク構成のうちの一例に過ぎない。さらに、以下の説明は、ポーカーゲームネットワークに関連しているが、必須条件ではない。本技術の実施形態は、他の多種多様なゲームに関連してもよい。
【0040】
この例としてのホストコンピュータシステム102は、内部ネットワーク108、ウェブサーバ110、ゲームサーバ112、ゲーム記憶構成114、プレイヤー記憶構成116及び管理者コンピュータ装置118を含んでいる。この特定の実施形態において、ホストコンピュータシステム102の様々なコンポーネントが共同設置されており、別の実施形態では、コンポーネントが地理的に分散されてもよい。当業者にとっては当然であるように、本技術の実施形態に従った、他の一例としてのホストコンピュータはここに図示及び説明されるものとは別のコンポーネントを含んでいてもよい。
【0041】
各ゲーム位置106は、ローカルサーバ120及び1又は複数のプレイヤー端末122を含んでいてもよい。ある実施形態では、ローカルサーバ120は、単に、プレイヤー端末122とホストコンピュータシステム102の間の通信を促進するだけでもよい。別の実施形態では、ローカルサーバ120がゲームを管理し、ロイヤルティ(対価)を目的としてプレイヤーを追跡し、プレイヤーの預入金を管理するなどしてもよい。ある実施形態では、ゲームシステムの異なる側面を扱うこれらの位置に、1つよりも多いサーバが置かれてもよい。例えば、経理及び金銭管理専用のサーバ、コリュージョン及び/又は他の種類の不正行為(例えば、自動化プレイ(オートメーション化されたプレイ))の検知専用のサーバ、ロイヤルティ/賞金システムを管理するサーバなどがあってもよい。
【0042】
多様なサーバ、ネットワーク、コンピュータ装置及び記憶構成は、様々な既知の装置のいずれかであってもよい。例えば、ある実施形態では、通信ネットワーク104がインターネットであり、サーバ110、112、120が例えばDell(登録商標)社が提案する標準的な製品であり、記憶構成114、116が典型的な光学的、磁気的、ソリッドステート(半導体)の又は同様の大容量記憶装置であり、管理用コンピュータ装置118が典型的なデスクトップ型コンピュータである。プレイヤー端末122については、以下に詳述される。
【0043】
本技術の実施形態によると、ゲーム位置106は、例えば、州規定又は連邦規定を順守したカジノ、レーストラック、使用許諾されたネットワークといった、使用許諾されたゲーム位置である。ある実施形態では、ゲーム位置106は、ガソリンスタンド、ホテル、店舗、空港、又はゲームが合法である他の場所である。ゲーム位置106は、ゲームが合法ではない場所を明確に除外している。様々な実施形態よると、ゲーム位置はアテンド(案内)される必要がない。このように、プレイヤーはゲーム位置で案内係による補助を要することなく、ゲームに入退場し、金銭を預け入れ、受領し、プレイヤー端末と相互交流するなどが可能となる。
【0044】
ゲーム位置106のプレイヤー端末122は、ローカルサーバ120と有線又は無線で通信されてもよい。様々な実施形態によると、プレイヤー端末122は双方向型ゲームのプレイのために構築された、特注電子機器を含みうる。ある実施形態では、プレイヤー端末122は、特注ソフトウェアを実行するパーソナルコンピュータ装置を含みうる(例えば、携帯電話又はタブレットなどのモバイル装置上でゲームアプリケーションを実行する)。当然のことながら、端末は、通信ネットワーク104を介してホストコンピュータシステム102に、直接、無線接続されてもよい。他の例も実施可能である。ある実施形態では、カジノ/ホテルの宿泊客がプレイヤー端末122を「チェックアウト」して、彼らのホテルの部屋からゲームに参加してもよい。別の実施形態では、プレイヤー端末122がホテルのすべての部屋に設置され、プレイヤーは端末を利用して、部屋を離れることなくゲームに参加してもよい。
【0045】
以下でさらに詳述されるように、ある実施形態では、プレイヤーは、ゲームネットワーク100を介して、匿名でゲームに参加することができる。つまり、プレイヤーは端末に現金を投入し、あるいは貨幣値(monetary value)を預け入れ(例えば、クレジットカード、Paypal(登録商標)、デジタル送金など)、ゲームを選択し、ユーザアカウントを作成せずにプレイを開始してもよい。これは、本技術の実施形態と、プレイヤーがアカウントを作成しなければならないインターネットポーカーのような既知のゲームネットワークとの大きな違いである。
【0046】
以下でさらに詳述されるように、プレイヤーは任意の位置から双方向型ゲームに参加してもよい。例えば、ゲーム位置106-2からの端末122-21及び122-25のプレイヤーは、ゲーム位置106-5からの端末122-53及び122-56を使用するプレイヤーと同じポーカーゲームに含まれてもよい。ホストコンピュータシステム102は、ゲームを管理するとともに、該当するプレイヤー端末に、ゲームのアクションに関する情報を配信する。プレイヤーは自分自身のカード及び任意のコミュニティカードしか見ることができないが、ゲームの中では、プレイヤーに対してカードがディールされる。あるプレイヤーから次のプレイヤーへ、ベットが進行され、ホストコンピュータシステムはアクション前の各プレイヤーに、次が彼の順番であることを伝える。
【0047】
当然のことながら、特定のゲームの全プレイヤーが同じ位置からプレイしてもよい。プレイヤーは、共有する複数台の機械で互いに並んでプレイしてもよい。又は、プレイヤーが、あらゆるゲーム位置(例えば、あるプレイヤーはホテルの部屋、あるプレイヤーはカジノの1つのフロア、及び、残りのプレイヤーはカジノの別のフロアなど)に割り振られてもよい。さらに、何名かのプレイヤーは遠隔地に位置し、ネットワーク接続を介して、固定ゲーム位置のプレイヤーと対戦してもよい。他のプレイヤーは家、公園、レストラン、バー、及び他の場所から対戦してもよい。数多くの例が実施可能である。
【0048】
ただし、ゲーム位置及びゲームネットワークのオペレータが、プレイヤーがコリュージョンやその他の形態の不正行為の犠牲者とならないように、特別な手段を取りうることは重要である。例えば、同じ位置からプレイする2人のプレイヤーが、それぞれの相手の端末が見える範囲にいる場合、彼らは互いのホールカードを見ることができ、又は互いの所有するカードを合図して伝えることができる。この種のコリュージョンにより、当該プレイヤーは、ゲームの他のプレイヤーに対して顕著な優位性を得る。同様に、個人で行っているプレイヤーは、彼のホールカード及びゲーム内の他のポジションを、気付かれることなく見ることができる別のプレイヤーの哀れな犠牲者となりうる。したがって、ゲーム位置は、かかる不正行為を防止するための数多くの対策を採用してもよい。
【0049】
ある実施形態では、ゲーム位置の特定の端末からプレイヤーがゲームに参加した場合、プレイヤー端末のうち、近接する他の端末(例えば、3列分の機械、100フィートの距離、カジノと同じフロアなど)は、当該プレイヤーが参加したゲームから締め出されてもよい。当然、端末に隣同士で座っている2人のプレイヤーが、異なるゲームをプレイするのを妨げたりはしない。同様に、無線端末が互いに近接しており、且つ、同じ締め出しを実施されている場合に、当該無線端末がそのことを通知される特徴を持っていてもよい。例えば、ある実施形態では、これらの特徴は、1又は複数の近接センサ、IPアドレスの監視及び追跡、GPS位置の報告、ビーコンを基礎にした技術などを含みうる。別の例としては、プレイヤー端末がゲーム位置内で分布及び固定されてもよい。様々なマッピング技術が、近接性検知の一部として使用可能な位置マップを作成するために使用されうる。
【0050】
背後から別のプレイヤーにホールカードを覗きこまれている個人のプレイヤーに関連して、プレイヤー端末は、プレイヤーがすばやく自分のホールカードを閲覧でき、それ以外はカードが端末ディスプレイで「フェイスダウン」されている状態を可能にする「ホールカード公開」ボタン又は類似の機能を有してもよい。他のプレイヤーが彼のカードを見ることができないことを保証するものではないが、かかる特徴を利用するプレイヤーは、彼のハンドをより守りやすい。端末上の防御手段及び/又はより小さなディスプレイ、又は他の特徴が、ハンドを守るためのプレイヤーの能力を増強するために使用されてもよい。
【0051】
視覚的手段を介して不正行為を最小限に抑えるすべての努力にもかかわらず、プレイヤーは互いに携帯電話やメールなどで連絡を取ることにより、コリュージョンを行う場合がある。かかるコリュージョンは、本技術の様々な実施形態による様々な方法のいずれかによって対処されうる。例えば、プレイヤー端末又はゲーム位置は、一般に、携帯電話の信号を妨害する電子妨害手段を採用してもよい。1つの例として、プレイヤー端末がパーソナルコンピューティング装置(例えば、スマートフォン又はタブレット)の場合、ゲームソフトウェアを実行するアプリケーションは、携帯電話機能やメール、インターネットなど、スマートフォン又はタブレットの1又は複数の特徴を完全に停止させてもよい。さらに、ゲームソフトウェアのある実施形態は、モバイル装置に関連するモバイル番号を識別してもよい。このように、ゲームのセッションの過程において電話の着信は、発信者番号を使って、同じゲームセッション内の他のプレイヤーからの着信やメールをブロックしてもよい(又は確実に保留してもよい)。
【0052】
ある実施形態では、ゲームネットワークのオペレータは、プレイヤーのアクションを監視するコリュージョン検知ソフトウェアを採用してもよい。ホストコンピュータシステム102は、ゲームセッション内のすべてのプレイヤーのカード又は行動を把握しているので、プレイヤーによる異常なアクションがフラグをトリガーし、その後でプレイヤーのアクションはより注視されることになる。コリュージョンを疑われるプレイヤーはゲームから直ちに締め出され、預入金は解決保留のままとされてもよい。
【0053】
本技術に従ったゲームネットワーク100について全般に説明されてきた。次に
図2を参照すると、かかるネットワーク上での資金の流れに関する詳細が記されている。この例によると、プレイヤー202は、プレイヤー端末を使用してゲームに参加している。プレイヤー202は、端末から提示されたゲームに参加するために、端末204に金額(例えば、紙幣、ポイント、クレジット)を挿入してもよい。プレイヤー202-1がキャッシュアウトする用意ができると、端末204-1はプレイヤー202-1に対して金額を支払うように構成されている。
【0054】
超過した金額は、プレイヤー端末204からローカルデポジトリー(保管庫、預金場所;depository)206に移動し、及び/又はその逆もある。あるケースでは、例えば、金額がポイント又はクレジットで測定される場合には、金額は電子的に移動する。別のケースでは、例えば金額が紙幣及び/又は硬貨の形式である場合には、金額はローカルデポジトリー206からプレイヤー端末204(「ターミナルフィル(端末充填部;terminal fills)」)へと物理的に移動し、及び/又はその逆もある。たまに、プレイヤーのキャッシュアウトは、ローカルデポジトリー206から直接プレイヤーへと処理される。上記の例では、プレイヤー202-5は端末204-5が提供できる額よりも高額なキャッシュアウトをする予定であり、プレイヤー202-5は大勝ちしたセッションを経験した可能性があり、ゲーム位置はプレイヤー202-5に対して国税庁への報告のための納税申告用紙を記入するように要求してもよい。プレイヤー202-5は、ローカルデポジトリー206から支払われるスペシャルティジャックポットを勝ち取った可能性がある。プレイヤー端末204-5は、プレイヤー202がキャッシャーで現金と交換可能な「チケット」のみを印刷する、又はプレイヤーのロイヤルティカード又は銀行カードに入金する、及び/又はその他の態様に構成されてもよい。このような例は他にも多々存在する。
【0055】
ある実施形態では、金額はローカルデポジトリー206から中央デポジトリー208に支払われ、その反対もある。直前の詳解にあるように、中央デポジトリー208は金額をプレイヤー202-1に対して直接支払うことがあってもよい。
【0056】
特定の実施形態において、ローカルデポジトリー206は使用許諾されたゲーム位置であり、中央デポジトリー208はゲームネットワーク100のオペレータである。オペレータは、ネットワークから生じる収益の一部と引き換えに端末を設置するために、ゲーム位置を募集する。ゲーム位置の対価はゲーム位置で生じる収益に比例してもよい。例えば、ゲームネットワークのオペレータが双方向型ポーカーを提供する場合、争われている各ポットは、一定の割合で(例えば、3%から最大4ドル)レーキが徴収されてもよい。したがって、勝利したプレイヤーのポットは4ドル分のレーキが足りない。プレイヤーがそこからゲームに参加するゲーム位置は、4ドルのうち2ドルを保持し、一方でその残りはオペレータに支払われてもよい。プレイヤーが異なる場所から同じポーカーゲームに参加しうることから、預入金を超過して勝ったプレイヤーが存在するゲーム位置を補うために、時折、収益調整が必要とされることがある。同様に、ある期間にわたって、より多く負けたプレイヤーを有する位置は、より多くの勝ちのあった場所に分配するために、オペレータに対して余剰分を提供する。ある実施形態では、業者、カジノ又は他の第三者によって高額の支払いがなされうる。例えば、プールされたメガジャックポット/メガプログレッシブは、多くの場合、業者によって支払われる。
【0057】
個々のゲーム位置及び/又はゲームネットワークのオペレータは、プレイヤーの関心を高めるためのプロモーション(販売促進)を提示してもよい。例えば、以降で詳述されているように、ゲーム位置は「ハイハンド」ジャックポットを提示してもよい。かかるジャックポットは、例えばフォーエースやロイヤルフラッシュといった、際立ったハイハンドに成功したプレイヤーに支払われる。ジャックポットは初期値(例えば、フォーエースに100ドルなど)にリセットされ、ハイハンドが再度出るまで、ゲーム位置で収益に比例して増加してもよい。異なるゲーム位置は異なるハイハンドのジャックポット額であってもよい。事実、ハイハンドはゲーム特有であってもよい。つまり、すべてのテキサス・ホールデムゲームでのフォーエースには、1つのハイハンドジャックポットが存在し、セブンカードのスタッドポーカーには別のフォーエースのハイハンドジャックポットが存在してもよい。また、ジャックポットは、様々なゲームのリミットに固有であってもよい。ハイハンドジャックポットはローカルデポジトリー206から直接プレイヤーに支払われてもよい。
【0058】
ゲームネットワークのオペレータは、「バッドビート(bad beat)」のジャックポットのような、スペシャルティジャックポットを提示してもよい。高値のハンドを持ちながら負けた(例えば、フォーカードがそれよりも高いハンドで負かされた)プレイヤーが、そのスペシャルティジャックポットをシェアできる。ハイハンドジャックポットと同様に、バッドビートジャックポットは、ヒットされた後に額面価格にリセットされ、収益に応じて増加する。ゲームネットワークのオペレータから提示されたバッドビートジャックポットの収益基盤は、ローカルで提示されるハイハンドジャックポットの収益基盤よりも大幅に大きい可能性がある。その場合、バッドビートジャックポットはより速い速度で増加しうる。ハイハンドジャックポットと同様、バッドビートジャックポットはゲーム又はリミットに固有であってもよい。
【0059】
当然、先述の論考が、バッドビートジャックポットはゲームネットワークのオペレータによって提示され、ハイハンドジャックポットはローカルゲーム位置によって提示されると限定していると理解されるべきではない。さらに、別のタイプ及び種類のジャックポットが、ネットワークのどの段階で提示されてもよい。
【0060】
次に、
図3を見ると、ホストコンピュータシステム102の一例の機能
図300が図示されている。機能
図300は複数のプログラムモジュールと基本的なコンピュータ機能を描いている。例えば、I/Oモジュール302は、処理環境及び/又は通信ネットワーク104への入力、及び、それらからの出力を担う。グラフィックモジュール304は、プレイヤー端末及び/又は管理コンピュータ上に表示される画像の制御を行う。端末制御モジュール306は、プレイヤー端末122とインタラクト(交信、相互作用)する、及び/又はプレイヤー端末122を制御するホストコンピュータシステム102の性能を提供する。ゲーム記憶構成308は、提示されるゲームを制御するソフトウェア又は他のコンピュータ実行コードを保存する。
【0061】
ある実施形態では、複数の処理環境が含まれる。例えば、ゲームプロセッサ310は、ゲーム記憶構成308からのコンピュータ実行可能コードを使用して、1又は複数の双方向型ゲームを制御する。トーナメントプロセッサ312は、プレイヤーのトーナメントに関する同様の機能を実行する。ロイヤルティトラッカ314は、登録されたプレイヤーのプレイを把握し、プレイに費やした時間に対する報酬を与える。精算プロセッサ316は、ネットワーク内での金銭及び/又は他の形式の価値の流れを制御する。コリュージョン検知プロセッサ318は、特定のプレイヤーによって実行される異常な行動、複数の同じゲームで、複数の同じプレイヤーが頻繁に一緒にプレイしているなどの行為を監視する。ソフトウェアテスト環境320は、現在進行中の工程(オペレーション)に影響しない環境で、新規のゲーム及び/又は処理をテストさせる。順番待ちリストキュー322は、プレイヤーに特定のゲーム又はテーブルで列になって順番待ちさせる。評価モジュール324は、複数のプレイヤー端末とホストコンピュータシステムとの間の通信レイテンシ(遅延時間)を監視させる。
【0062】
当業者は、上記は、本技術の実施形態に従った、ゲームネットワークに関する多数の可能な例示的機能図の1つに過ぎないことを理解するだろう。
【0063】
図4は、本技術のある実施形態に従って、プレイヤー端末内で使用されうる様々なコンポーネントの例を図示している。
図4に示されるように、プレイヤー端末122は、処理命令及びオペレーティングシステム408を実行するためのメモリ402(例えば揮発性メモリ、及び/又は不揮発性メモリ)、プロセッサ404、電力供給装置406(例えば電池)を含んでもよい。追加コンポーネントとして、データ記憶コンポーネント410(例えばハードドライブ、フラッシュメモリ、メモリカードなど)、1又は複数のネットワークインターフェース(例えばBluetooth(登録商標)インターフェース412及びネットワーク通信インターフェース414などの電気通信ネットワークにおける免許必要帯域、半免許必要帯域、及び免許不要帯域を使用して無線信号を送信及び受信することによって、プレイヤー端末が通信することを可能にするインターフェース)、音声インターフェース416、マイクロフォン418、ディスプレイ420、キーパッド又はキーボード422、SIMカード424、その他の入力及び/又は出力インターフェース426、並びに、ゲームモジュール428を含んでもよい。モバイル装置の様々なコンポーネントがバスを介して相互接続されてもよい。
【0064】
メモリ402は、任意の装置、機構、又は情報を記憶するために使用される装着済みデータ構造であってもよい。本技術のある実施形態によると、メモリ402は、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、及び動的メモリの任意のタイプを包含してもよいが、それらに限定されない。例えば、メモリ402は、ランダム・アクセス・メモリ、メモリ記憶装置、光学メモリ装置、磁気媒体、フロッピーディスク、磁気テープ、ハードドライブ、SDRAM RDRAM、DDR RAM、消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(EPROM)、電気的消去可能読み取り専用メモリ(EEPROM)、コンパクトディスク、DVD、及び/又はその他であってもよい。ある実施形態によると、メモリ402は1又は複数のディスクドライブ、フラッシュドライブ、1又は複数のデータベース、1又は複数のテーブル、1又は複数のファイル、ローカルキャッシュメモリ、プロセッサキャッシュメモリ、リレーショナルデータベース、フラットデータベース、及び/又はその他であってもよい。さらに、当業者は、メモリ402として使用されうる、情報記憶のための数多くの追加的装置及び技術を理解するだろう。
【0065】
メモリ402は、プロセッサ404上の1又は複数のアプリケーション又はモジュールを稼働させるための命令を記憶するのに使用されてもよい。例えば、メモリ402は、様々なシステムコンポーネント及び/又はモジュールの機能を実行するのに必要なすべての及び/又はいくつかの命令を保管するために、1又は複数の実施形態で使用されてもよい。プロセッサ404は、アプリケーションプロセッサ、ベースバンドプロセッサ、様々なコプロセッサ、及び、プレイヤー端末122を作動するための他の専用プロセッサを含みうる、プレイヤー端末122の基本プロセッサである。例えば、アプリケーションプロセッサは、ソフトウェアアプリケーション、メモリ管理、図形処理、及びマルチメディアを支援するための処理能力を提供できる。アプリケーションプロセッサは、メモリ402と通信可能に接続されてもよく、オペレーティングシステム408、ユーザインターフェース、及び、メモリ402又はデータ記憶コンポーネント410に記憶されたアプリケーションを実行するように構成されてもよい。ベースバンドプロセッサは、信号処理を実行するように構成されるとともに、プレイヤー端末(例えばモバイル装置)の即時無線伝送作動を実施/管理するように構成されてもよい。これらのプロセッサは、他のコンポーネントと共に、電力供給装置406によって電力を供給されてもよい。様々な実施形態で見られる揮発性メモリ及び不揮発性メモリは、プロセッサ可読命令、データ構造、プログラムモジュール又は他のデータといった情報を記憶するための記憶媒体を含んでもよい。記憶されうる情報の例として、基本入出力システム(BIOS)、オペレーティングシステム、及びアプリケーションが挙げられる。
【0066】
オペレーティングシステム408は、プロセッサ404上で稼働するソフトウェアアプリケーションに関する共通サービスも提供してもよい。
図4に示される実施形態によると、ゲームモジュール428は、識別モジュール430、ポリシー実施モジュール(policy enforcement module)432、支払い調整モジュール434、スキルレベル調整モジュール436、精算モジュール438、状態記録モジュール440を含みうる。各モジュールは特定用途ハードウェア(例えば、1又は複数のASICS、PLD、FPGAなど)、又は、ソフトウェア及び/又はファームウェアによって適切にプログラムされたプログラマブル回路(例えば、1つ以上のマイクロプロセッサ、マイクロコントローラなど)、又は、特定用途ハードウェアとプログラマブル回路の組み合わせとして具現化されうる。本技術の他の実施形態は、他のモジュール、アプリケーション及び/又はコンポーネントと共に、これらのモジュールのうち、複数の又はすべてのモジュール及びコンポーネントを含んでもよく、あるいは、これらのモジュール及びコンポーネントを全く含まなくてもよい。さらに、ある実施形態はこれらのモジュール及びコンポーネントのうちの2つ又はそれ以上をシングルモジュールに組み込み、及び/又はこれらのモジュールのうち1又は複数の機能性の一部を異なるモジュールに関連付けてもよい。例えば、ある実施形態では、識別モジュール430及びポリシー実施モジュール432は、プレイヤー端末を識別し、様々なポリシーを実施させるために、シングルモジュールに組み合されてもよい。
【0067】
識別モジュール430は、プレイヤー端末、現在及び/又は過去のゲームセッション、プレイヤー情報、プレイヤー端末の具体的なハードウェア及びソフトウェア構成、GPS座標、関連づけられた電話番号、IPアドレス、電子メールアドレス、ユーザ識別子、携帯電話の機体識別番号(IMEI)、移動機識別子(MEID)、ICカード固有識別子(ICCID)、部品識別子、ソフトウェア識別子、最新ゲームセッション識別子、近接するプレイヤー端末の識別などの情報を収集するのに使用することができる。これらの情報は様々な方法で使用可能であり、ある実施形態では、(例えば、位置、最新のゲームセッションなどに基づいて)動的に設定可能な特注されたコリュージョン回避ポリシーを設定できる、ポリシー実施モジュール432による方法を含む。
【0068】
支払い調整モジュール434は、ゲームセッションの支払いを動的に調整するのに使用することができる。例えば、一定期間(例えば、日毎、週毎、月毎、年毎)において条件を満たすことが要求される最小支払い要件(例えば、85%から98%の間)が存在してもよい。したがって、支払いモジュールはこの最小要件を確実に満たすことができる。また、支払い調整モジュール434は、特定のゲームセッションに使用される利潤モデルに基づいて、支払いを調整してもよい。例えば、あるゲームでは、プレイにおいて手数料又は総額に対するパーセンテージ、プレイで発生する金銭のレーキ(例えば1%から5%、50セント、1ドル、など)を取ることがある。別の例として、ゲームは、金銭が複数の資金源(例えば、複数のカジノ)から生じるジャックポットの流動性プールモデル(pooled liquidity model)を使用してもよい。したがって、パーセンテージはゲームの実施場所又は他の要因に応じて異なってもよい。さらに、支払い調節モジュール434は、カジノ又は他の賞金システムに接続されてもよい。また、様々な賞金モデル(例えば、訪問数、ベット平均、ベット総額、休暇月/誕生日月、プレゼントなど)に基づき、より高額な支払いを許可してもよい。
【0069】
スキルレベル調整モジュール436は、ゲーム内のプレイパラメータを調整するのに使用することができる。プレイパラメータの例には、ライフ数(ゲーム残数)、目標の完了にかかる時間、ゲーム速度、チップの額、射的率(firing rate)、入手されたアイテム(items caught)、選択されたアイテム、自動対戦相手の数、自動対戦相手の強さなどを含んでもよいが、それらに限定されない。スキルレベル調整モジュール436によって設定されるスキルレベルが高ければ高いほど、支払いも高くなる。精算モジュール438は、様々な既存のバックエンド精算システム、及び、他の報告及び記録管理システム(例えば、IRS報告システム)とのインターフェース接続に使用され得る。ある実施形態では、精算モジュール438は、マネーロンダリング、詐欺及び他の犯罪行為に関連していると思われる取引を検知及び防止するように設計された手続を実行し、マネーロンダリングに関する連邦法を確実に順守するために使用されてもよい。
【0070】
状態記録モジュール440は、ゲームセッションの状態をキャプチャ(捕捉)するために使用することができる。このモジュールは、賭け金、支払いレベル、スキルレベル設定、その他を含むがそれに限定されない事項を含む様々なゲーム状態を含みうる。ゲームセッションの状態は、繰り返してキャプチャでき、その結果、ゲームセッションの完了を妨害しうる通信障害、端末障害及び他の問題が起こった際、最新状態の記録が再現される。例えば、ある実施形態では、状態が少なくとも毎秒キャプチャされてもよい。別の実施形態では、状態がゲームのダイナミクス(動態;dynamics)に応じて多かれ少なかれ迅速にキャプチャされてもよい。状態記録モジュール440によってキャプチャされた状態は、コリュージョンが発生しているかどうかを判断するために、コリュージョン回避モジュールによって(場合により、同じゲームセッションの別のプレイヤー端末からの状態情報と共に)使用されてもよい。ある実施形態では、状態記録モジュール440によってキャプチャされた状態情報は、様々なゲーム分析を生成するために使用され得る。ある実施形態では、ホストコンピュータ(又はゲームプラットフォーム)が状態情報のスナップショットを直接キャプチャしてもよい。
【0071】
状態記録モジュール440は、法規制の順守、分析及び他の目的のためにデータベースに状態情報を記憶してもよい。例えば、ある実施形態では、一定期間(例えば、5年間、2年間、1年間、1か月間、1週間、1日など)内のゲームプレイは、データベースに記録及び記憶されうる。別の実施形態では、限られた数のゲームセッションが記録されうる(例えば、最後の100のゲームセッション、最後の30のゲームセッションなど)。さらに、状態記録モジュールのある実施形態は、設定された閾値(例えば500ドル、1000ドルなど)を超えてベットされたゲームのみを記録(又は、より長期間記録)してもよい。
【0072】
状態記録モジュールによって記録された状態情報は、ゲームプレイの直接的なコピーか、又はゲームプレイを再現するのに充分な情報のみであってもよい。例えば、ある実施形態では、状態情報は様々なゲームパラメータ(例えばチップの額、ライフ数、レベルなど)、ゲームセッション識別子、双方向型ゲームセッションが開始された、又は終了された日付及び時間、双方向型ゲームセッションが様々なプレイヤー端末からログイン又はログアウトされた日付及び時間、双方向型ゲームアカウントにログインしている間の許諾されたプレイヤーの州又は海外の法域による物理的位置、及び/又は、他の種類の情報を含んでもよい。
【0073】
ある実施形態では、プレイヤー端末は、ソーシャルメディア、チャット及び他の通信チャネルを提供してもよい。例えば、ある実施形態は、Facebook(登録商標)又は他のソーシャルメディアなどの別のゲートウェイを介して、第三者がアクセス可能にするインターフェースを有してもよい。プレイヤー端末のある実施形態は、ピクチャ・イン・ピクチャ又はマルチスクリーンを可能にする。例えば、プレイヤーは、1つのスクリーン又はビデオ回線を介して双方向型ゲームをプレイすることができ、第2のスクリーン又はビデオ回線では、当該ゲームがピクチャ・イン・ピクチャ(PIP)で表示され、それによりプレイヤーが1度に2名以上でプレイすることを可能にする。例えば、スポーツを観戦したり、ファンタジー・スポーツ・ゲームの賭博を行ったり、飲食物を注文したりするのに追加的なスクリーン又はビデオ回線が使用されてもよい。ある実施形態では、追加的なスクリーンが、ショーのチケット販売、レストランのお得情報、今後の部屋予約、部屋のアップグレードなどに関する様々なプロモーションを表示するために存在してもよい。
【0074】
プレイヤー端末のある実施形態は、他者が行うゲームを表示できる外部ビデオ出力機を含んでもよい。例えば、様々なトーナメントプレイ(例えばeSports)では、外部ビデオ出力機は、他者がゲームプレイを閲覧することを許可してもよい。様々な実施形態では、プレイヤー端末はバーチャル・リアリティ・インターフェース、ホログラム生成システム、及び、他のゲーム用視覚化システムをサポート(支援)してもよい。ある実施形態では、プレイヤー端末は、賭博の規制、ゲームアクションの制御、飲み物の注文などとして解釈されうるジェスチャーを検知するための様々なセンサを含むことができる。
【0075】
図5は、本技術の様々な実施形態に従った、プレイヤー端末上のコリュージョン回避ポリシーを実施する一連の工程500の例を図示している。本技術の様々な実施形態は、固定位置又は可動位置(つまり、異なる位置に移動できる)のいずれかに配置可能な異機種環境にあるプレイヤー端末を可能にする。プレイヤー端末は異なる性能を有している可能性があり、さらに、プレイヤーによって所有及び操作されうる(例えば、タブレットなど)ことから、各プレイヤー端末は異なる及び/又は動的に変化するコリュージョン回避ポリシーが必要となりうる。例えば、モバイル機器のプレイヤー端末は、固定された第2のプレイヤー端末の近傍(例えば、25フィート(7.62メートル)以内)に配置されてもよい。したがって、それらのプレイヤー端末が同じゲームセッションに参加しないように、コリュージョン回避ポリシーが動的に更新される必要がある。様々なeSportsイベント、及び、他のチーム編成によるゲームセッションなどの例において、コリュージョン回避ポリシーは、複数のプレイヤーがコリュージョンを行うことを許してしまうことがある。したがって、ある実施形態では、このタイプの動的なポリシー調整は、コリュージョン検知及び実施を適切に設定し、又は完全に解除することを可能にする。
【0076】
例えば、
図5に図示されているように、収集工程510はプレイヤー端末情報を判定する。プレイヤー端末情報は、プレイヤー端末の具体的はハードウェア及びソフトウェア構成に関する情報を含んでもよい。ある実施形態では、プレイヤー端末情報は、プレイヤー端末を介して収集されるプレイヤー情報を含んでもよい。様々な実施形態に従って、及び、プレイヤー端末の種類に応じて、プレイヤー端末情報の収集は様々な方法で実施されてもよい。例えば、プレイヤー端末情報は、プレイヤー端末と関連付けられた様々なセンサ、コンポーネント、オペレーティングシステム、及び/又はソフトウェアにアクセスすることによって自動的に収集されうる。ある実施形態では、プレイヤー端末位置は長期間にわたって監視されてもよい。また、履歴情報に基づいて、推定されるプレイヤーの現在地を生成するために、予測解析又は学習アルゴリズムが使用されてもよい。
【0077】
ある実施形態では、プレイヤー端末情報は、GPS座標、電話番号、IPアドレス、電子メールアドレス、ユーザ識別子、携帯電話の機体識別番号(IMEI)、移動機識別子(MEID)、ICカード固有識別番号(ICCID)、部品識別子、ソフトウェア識別子、最新ゲームセッション識別子、近接するプレイヤー端末の識別などの情報を含んでもよい。さらに別の例として、プレイヤー端末に読み込まれた管理ソフトウェア又はゲームソフトウェアは、様々な物理的位置(例えば、カジノ、空港など)に配置された監視局によって(例えば、Bluetooth(登録商標)又は他の短距離通信プロトコルを使用して)受信又は送信されうるビーコン信号を送信又は監視してもよい。
【0078】
報告工程520の間、プレイヤー端末情報がコリュージョン検知モジュールに報告されてもよい。コリュージョン検知モジュールはプレイヤー端末の一部であってもよく、又はプレイヤー端末から分離していてもよい。報告工程520は、情報をコリュージョン検知モジュールにストリーミング配信するか、又は情報をバッチで送信する。プレイヤー端末情報が変更されるとき、当該変更が検知され、次いでコリュージョン検知モジュールに送信されてもよい。これは、プレイヤー端末と、分離したコリュージョンモジュールとの間のトラフィックを減少させるという点で、とりわけ有用な場合がある。コリュージョン検知モジュールは、コリュージョン回避ポリシーを展開させるために、例えばコリュージョンルールなどの他の情報と共に、プレイヤー端末情報を処理することができる。プレイヤー端末情報が受信工程530の間に受信されると、プレイヤー端末は実行工程540の間にコリュージョン回避ポリシーをプレイヤー端末に対して実行することができる。
【0079】
図6は、本技術の1又は複数の実施形態に従った、プレイヤー端末上の自動化プレイを検知するための一連の工程600の例を図示している。
図6に示されているように、監視工程610はゲームセッション内のプレイヤーのアクションを監視できる。プレイヤーのアクションを利用して、判定工程がアクションの変動(バラエティ)を判定する。例えば、様々なゲームプレイの状況に対応する際の変動、様々なゲームプレイの状況に対応する際のプレイヤーの論理、プレイヤーの戦術、様々なゲームプレイの状況に対応する際のプレイヤーの応答時間、プレイヤーの賭け方のパターン、及び/又は、プレイヤーのアクションを監視することで生ずる他の情報などである。ある実施形態では、判定工程620は、プレイヤーの様々なバイオメトリックス(生体認証)を監視するか、プレイヤーをカメラで録画してもよい。
【0080】
アクションの変動(多様性)を利用して、判定工程630は、プレイヤー端末がゲームセッションの過程において(セッション進行中に)自動化プレイを使用しているかどうかを判定することができる。上記は、スコア、パーセンタイル、信頼水準、範囲又は自動化プレイが発生している可能性がある、他の指標であってもよい。判定工程630が、自動化プレイが発生している(又は発生している可能性がある)と判定した場合、判定工程630は実行工程640に分岐する。実行工程640の間、コリュージョン回避ポリシーが実行されうる。コリュージョン回避ポリシーは、ゲームの保留、ゲームセッションの中断、追加調査に課された支払いの保留、他の入手可能なデータの調査(レビュー)の開始(例えばビデオ監視システム)、ユーザ追跡システムへの登録作成などを含むがそれらに限定されない様々なアクションを含んでもよい。コリュージョン回避ポリシーは、自動化プレイの確実性又は可能性、賭け金額、プレイヤーの身元、特定されたプレイヤーに関する自動化プレイの起動回数などに応じた、様々な実行形式を有してもよい。かかる特徴は、オペレータによって手動で実行又は解除されてよく、あるいは、システムに、かかる実施形態の特徴を自動的に実行又は解除させることができる一連のルールと関連付けられてもよい。
【0081】
判定工程630が、自動化プレイが発生していない(又は発生していない可能性がある)と判定した場合、判定工程は許可工程650に分岐し、ゲームプレイを続行させ、ゲームセッション内のプレイヤーのアクションが監視される監視工程610に戻る。判定工程630が、対象となるプレイが自動化されている可能性があるとフラグを立てた場合、判定工程630が調査工程660に分岐し、調査レベルが高められた状態でゲームを続行させ、又は、調査に関する他のシステム又はゲーム管理者に対する調査を強化することが可能となる。この間、ゲームが監視工程610で追加証拠を収集し続けるか、又は、コリュージョン回避ポリシーが実行工程640で実行されてもよい。自動化プレイが発生しているかどうかを判定するために、コリュージョン回避ポリシーが、ゲームアクションが変動する(例えば、速度、難易度など)場合に、追加のゲームをプレイすることを要求してもよい。
【0082】
図7は、本技術のある実施形態に従った、プレイヤー端末上のゲームセッション支払いの設定及び更新に関する一連の工程700の例を図示している。
図7に図示されているように、受信工程710は、1又は複数の双方向型ゲーム(例えば、パックマン、テトリスなど)のベースラインスキル分布(baseline skill distribution)に関する情報を受信する。この基本水準は一定期間、オフライン式で、又は端末を介して収集されてもよい。このベースラインスキル分布(分配)を使用して、支払い工程720は、ベースラインスキル分布に基づいて最初のゲーム支払いを設定する。プレイヤーが双方向型ゲームをプレイするとき、プレイ工程730の間に、1又は複数の端末から追加的なゲーム残数によるゲームプレイ統計データが受信できる。更新工程740の間に、追加的なゲーム残数によるゲームプレイ統計データに基づき、スキル分布が更新され得る。更新されたスキル分布を使用して、判定工程750が、ゲームの支払い修正が必要かどうかを判定できる。判定工程750がゲームの支払い修正が不要であると判定した場合、判定工程750はゲームセッションを開始するために、確定された支払いと共に開始工程760に分岐しうる。判定工程750がゲームの支払い修正が必要であると判定した場合、判定工程750は、ゲームセッションの訂正支払いが更新及び設定される設定工程770に分岐する。支払いが確定されると、ゲームセッションが開始工程760から開始できる。
【0083】
図8は、本技術の様々な実施形態に従って、ゲームセッションの実行可能に、ネットワーク接続が充分かどうかを判定するための一連の工程800の例を図示している。
図8に図示されているように、受信工程810は、プレイヤー端末のゲームセッションへの参加要求を受信できる。接続工程820は、プレイヤー端末とホストサーバとの間の接続情報を判定できる。接続情報は、アップロード速度、ダウンロード速度、接続タイプ(例えば、CAT5ファイバーケーブル、WiFi、セルラー方式、ミラキャストなど)、及び他の接続情報といった情報を含むがこれらに限定されない。接続情報を利用して、判定工程830は、ゲーム基準(gaming criteria)を満たしているか否かを判定できる。例えば、ゲーム基準は、最小アップロード速度及び最小ダウンロード速度などを含みうる。判定工程830が、ゲーム基準が満たされていると判定した場合、判定工程830は、ゲームセッションが開始される開始工程840に分岐する。判定工程830が、ゲーム基準が満たされていないと判定した場合、判定工程830は、ゲームセッションは開始されない否認工程850に分岐し、接続情報に基づいて別のゲームを提案する提案工程860が使用されうる。
【0084】
図9は、本技術の実施形態に従った、例示的なプレイヤー端末900を図示している。プレイヤー端末900のユーザインターフェース部分の最も関連する様態のみがここに図示及び説明される。ユーザインターフェースが、ハンドヘルド式(手持ち式)プレイヤー端末、自立式プレイヤー端末(例えば、卓上ゲーム用コンソール、ゲームを支援する電子機器を備えた専用ゲーム筐体など)、プレイヤー端末として構成されたコンピュータ装置(例えば、ラップトップ、モバイルフォン、タブレット、電子書籍リーダーなど)、「セットトップ式」ゲーム用コンソール、及び/又は類似のものの一部であることは明白である。さらに、ここに図示及び説明されているプレイヤー端末のすべての要素が、プレイヤー端末に含まれている必要性はない。
【0085】
端末は、ジャックポット支払い情報領域902、ゲーム表示領域904、プレイヤーインタラクション領域906、ならびに、紙幣及びクレジットインタラクション領域908を含む。ジャックポット支払い情報領域902は、ジャックポットの蓄積状況に関する情報を含む。様々なジャックポットに関連する金額は時間とともに増加してもよく、その金額はそれぞれのゲームに特有であってもよい。例えば、プレイヤー端末が異なるタイプのゲーム及びリミットに参加する可能性がある場合、ジャックポット情報領域に表示されたジャックポットの金額は別のプレイヤーのゲーム選択と共に変動する。
【0086】
ゲーム表示領域904は、プレイヤーが参加しているゲームの視覚的描写を提供する。例えば、ゲーム表示領域904は、ポーカーテーブル910、及び、テーブルの周囲に座っているプレイヤー912を表示してもよい。プレイヤーがカードをディールされると、カードが各プレイヤーの正面に表示されてもよい。プレイヤーがベットすると、チップがプレイヤーの正面に表示されてもよい。各ベットラウンドの最後に、プレイヤーが競っているポットを象徴的に表示するように、ラウンドからのチップがテーブル中央にスクープされてもよい。テーブル周辺のアクションが進むにつれ、アクションを行う次のプレイヤーが強調され、プレイヤーの端末でビープ音が鳴るか、プレイヤーに対して次が彼の順番であることを警告してもよい。すべてのプレイヤーが見るために、コミュニティカードがテーブルに表示されてもよい。ハンドの終わりにあたり、まだプレイヤーの手元にあるすべてのホールカードが開示されるとともに、勝者であるプレイヤーにポットが与えられてもよい。各プレイヤーの現在のバンクロールは画像又は数字で表示されてよく、その結果、プレイヤーは、各プレイヤーが賭けることができる金額を知る。
【0087】
ゲーム表示領域904は、プレイヤーが自分のホールカードを閲覧するための場所であってもよい。プレイヤーのホールカードは表示されたままでもよい。ただし、ある実施形態では、不正行為を防ぐことを目的に、付近の端末でプレイする可能性がある他のプレイヤーからホールカードを隠したままにしておくための手順が取られている。ある実施形態では、ホールカードを公開するためのボタン(例えば、エンターボタン932)が含まれる。ボタンが押されなければ、ホールカードは単に裏返しにされて表示される。このように、プレイヤーは自分たちのカードを素早く見ることができ、それによって他人が彼らのホールカードを閲覧するリスクを低減できる。他の実施形態では、ホールカードは別の表示画面上に表示されてもよい。いずれの場合にも、プレイヤーのホールカードを他人が閲覧するのを防ぐために、遮蔽物、ガラスコーティング、偏光スクリーン及び/又は類似のものが採用されてもよい。
【0088】
プレイヤーインタラクション(相互作用)領域906は、プレイヤーボタン、入力装置などを含み、それらを介してプレイヤーはゲームと相互作用する。当然のことながら、プレイヤーインタラクション領域906は、ゲーム表示領域904上のタッチスクリーンボタンを含んでもよい。したがって、当業者が理解するであろうように、この実施形態は数多くの可能な実施形態の単なる例示にすぎないことは理解されるべきである。
【0089】
本実施形態のプレイヤーインタラクション領域906は、ドローゲーム(例えばファイブカードドロー、デューストゥセブン・トリプルドロー・ローボールなど)のためのディスカード(捨てる)ボタン920を含む。プレイヤーはこのボタンを使用して、ドローラウンドで捨てられたカードを特定する。また、プレイヤーインタラクション領域906は、ベットボタン922、レイズボタン924、フォールドボタン926、コールボタン927、及びチェックボタン928も含む。これらのボタンは、各ボタンの名称に準じた適切なアクションを行うために使用される。ある実施形態では、追加的な入力ボタン及び装置が含まれる。例えば、非構築化ゲーム(unstructured games)でプレイヤーがいくらベットしたいのかを示すために、トラックボール930が含まれてもよい。トラックボールは、表示画面904に表示されるいくつかの選択肢から選択するのに使用されてもよい。選択を確定するために、エンターボタン932と組み合わせて使用してもよい。キャッシュアウトボタン934により、プレイヤーは、プレイヤーが現在蓄積している金額と共にゲームから退出することができる。当業者は、本開示に関して、その他多くの可能性を充分に理解するであろう。例えば、予想されるゲームプレイのタイプに応じて、プレイヤーインタラクション領域は、入力を受け取るための他のタイプの入力装置を含みうる。この入力装置は音声認識機、アクチュエータ、ジョイスティック、プレイヤーの動きを監視する3D画像追跡システムなどを含みうるが、それらに限定されない。
【0090】
紙幣及びクレジットインタラクション領域908は、ロイヤルティカードアクセプタ940、ビル又はチケットアクセプタ/ディスペンサ942、及びコインディスペンサ944を提供する。これらのアイテムは、換金及び売却に関連するプレイヤーのアクションに応答して、プレイヤー端末がホストコンピュータシステムに信号を送るケースを除き、例えばビデオポーカー機械などと類似の装置と同様のやり方で動作する。
【0091】
当業者は、先の説明は、プレイヤー端末の多数の可能な実施形態の単なる1つの例に過ぎないことを理解するであろう。例えば、他の実施形態は、すべてのタッチスクリーン制御機能を含んでもよい、紙幣の受領及びチケットの発行のみ行ってもよい、ジャックポットの金額を含まなくてもよい、といったことがあってもよい。ただし、多くの実施形態は、アクションが描写されるとともに、ゲームの状態に応じて変化するプレイヤー入力ボタンを含みうる表示領域を最小限に含む。当然のことながら、表示領域は、プレイヤーがゲーム及びリミットを選択したり、必要に応じて個人情報を入力できる画面を表示してもよく、端末が使用されていないときに広告を表示してもよい。他の様々な可能性が存在し、それらの可能性は、本開示の観点から当業者にとって明らかである。
【0092】
図10は、本技術のある実施形態に従ったプレイヤー端末1000の例を図示している。プレイヤー端末1000に図示されているように、双方向型ゲームが表示されるプレイヤーインタラクション領域1010があってもよい。パフォーマンス領域1020は、様々な難易度、標準的な成功率、支払い、及び他の情報を表示できる。ゲーム選択領域1030はプレイする1又は複数のゲーム、スキルレベル、ベット、賞金の目標(objectives for winning)を選択するのに使用されてもよい。
【0093】
図11は、本技術の様々な実施形態に従った、ゲームセッション内でゲームプレイを選択する一連の工程1100の例を図示している。ある端末は固定位置で、一般的に利用可能であってよく、一方で、他のプレイヤー端末はプレイヤーのパーソナルコンピュータ装置であってもよい。したがって、受信工程1110は、プレイヤー端末がネットワークに参加したとする通知を受信できる。更新工程1120を使用して、プレイヤー端末の使用可能なゲーム、又は使用可能なゲームのリストの更新が可能である。プレイヤーは、プレイするための複数のゲームを選択する機会を提示される。例えば、選択工程1130の間、メインゲーム及びプレイヤーが組み合わせてプレイしたいであろうボーナスラウンドのゲームを示す表示が受信される。
【0094】
ある実施形態は、ゲームを組み合わせる方法に関連する様々な規則を設定する。例えば、ある規則は、少なくとも1つのゲームは双方向型ゲームであることを要件としてもよい。別の例として、規則は平均推定プレイ時間を制限、又は最短にしようとすることができる。したがって、最初のゲームが選択されると、平均的ゲームプレイが特定の閾値よりも低いゲームのみが、組み合わせの選択肢として表示されてもよい。判定工程1140は、組み合わせの規則が満足であるかどうかを判定できる。判定工程が、組み合わせの規則が満足でないと判断すると、判定工程1140は、別の選択をすることができる選択工程1130に分岐する。判定工程が、組み合わせの規則が満足であると判定すると、判定工程1140は、ゲームセッションが開始される開始工程に分岐する。
【0095】
図12は、本技術の1又は複数の実施形態に従った、双方向型ゲームを作動するための一連の工程1200の例を図示している。この方法は
図1のゲームネットワーク100又は他の該当するシステムに実装される。当業者は、他の例示的実施形態は、ここに図示され、説明されている実施形態よりも多くの、又はそれよりも少ない、又は異なるステップを含んでもよいことを理解するであろう。さらに、他の例示的実施形態は、ここに示される順番とは異なる順番のステップを進めてもよい。
【0096】
一連の工程1200は、ホストコンピュータシステム102のようなホストコンピュータシステムがゲームセッションを開始するブロック1202から始まる。ゲームセッションは、例えば、複数のプレイヤー間でのポーカーゲームであってもよい。ゲームセッションは、プレイヤーが互いにポットを賭けて対戦するポーカーの1又は複数のハンドで構成されうる。本分野で知られているように、ゲームセッションは、1人又は複数のプレイヤーがハウスと対戦する、ブラックジャックの一連のハンドであってもよい。ゲームセッションは、ジンラミー、ブリッジなど、別のゲームの一連のハンドであってもよい。別の例として、ゲームセッションは、通常のゲームプレイ又はボーナスゲームとして、技術を必要とするゲーム、運が左右するゲーム、又はそれらの両方を含むハイブリッドゲームといった、どのようなタイプの双方向型ゲームであってもよい。
【0097】
ある実施形態では、ゲームセッションの開始は、1又は複数のプレイヤー端末上で利用可能な選択を行うことを含む。選択により、プレイヤー端末のプレイヤーはゲームセッションに入ることができる。プレイヤーは、あらゆる数のゲームセッションを、いつでも利用することができる。ゲームは様々なゲーム(テキサス・ホールデム、セブン・カード・スタッド、オマハ、ドローポーカー、2-7ローボール、ブラックジャック、ブリッジ、ピンボール、グランド・セフト・オート、テトリス、Minecraft、ハースストーン、スーパー・マリオ、スーパー・マリオ・カート、パックマン、ギター・ヒーロー、ギャラガ、リーグ・オブ・レジェンズ、フロッガー、スタークラフト、ドンキーコング、Words with Friends、ソニック・ザ・ヘッジホッグ、カウンター・ストライク、メトロイド、ミス・パックマン、スペース・インベーダー、パンチアウト、レインボー・シックス・シージ、フォールアウト、ファイナル・ファンタジー、コール・オブ・デューティ、ストリートファイター、ドータ、風ノ旅ビト、ダークソウルなど)及び様々なリミット($0.25/$0.50、$11$2、$11$2 ブラインド・ノー・リミット、$10/$20、$500/$1000など)を含んでもよい。ある実施形態では、プレイヤーはゲームセッションでプレイするゲーム、及び、ボーナスラウンドでプレイする技術を必要とするゲームを選択することができてもよい。ある実施形態では、ゲームセッションはトーナメントでよく、当該トーナメントは、シングルテーブル・トーナメント、又はマルチテーブル・トーナメントであってもよい。
【0098】
プレイヤーは、ブロック1204でゲームセッションに参加する。このブロックは、プレイヤーがゲームへの参加を望み、且つゲームに参加するのに必要な資金を預け入れているプレイヤー端末からの信号を受信するステップを含んでもよい。プレイヤーには、仮想テーブルでシートがあてがわれ(又は、シートを選択することが許可され)、
図9のように表示されてもよい。プレイヤーのバンクロール(つまり、ゲームでのプレイヤーの賭け金)が仮想テーブルに描かれてもよい。
【0099】
ある実施形態では、プレイヤーは仮想テーブルの視点を変更するための選択肢を与えられてもよい。例えば、プレイヤーは、
図9の912-5で特定される、テーブルの下部のシートに「座る」ことを望んでもよい。プレイヤーが別の席に座る場合、プレイヤーが所望の位置に描かれるように、プレイヤーはテーブルの視点の「回転」を選んでもよい。これは、テーブルでの他のプレイヤーに対する当該プレイヤーの位置を変更するものではなく、単に、表示を目的として、プレイヤーの視点を変更しているに過ぎない。この選択肢は、不正行為を低減させるのに有効である。なぜなら、プレイヤーは、テーブルでの自身の位置を、プレイヤー端末付近にいる潜在的な不正行為者の視線を妨害する場所に移動できるからである。当然、ある実施形態では、プレイヤーはテーブルの別のシートを選んでもよい。
【0100】
ある実施形態では、プレイヤーはランダムにゲームセッションに割り当てられる。プレイヤーはゲーム、及び、プレイヤーがプレイしたいリミットの額を特定できるが、プレイヤーが割り当てられるテーブルをプレイヤーが選ぶことはできない。上記は、コリュージョンを行うプレイヤーのグループが同じテーブルに座る機会を最小限に抑える。当然、プレイヤーは常にテーブルの変更を要請でき、又は、ゲームから完全に退出することもできる。
【0101】
ある実施形態では、プレイヤーは特定のゲーム又はリミットの順番待ちリストに入る。例えば、所望のテーブルのすべてのシートが埋まっている場合、プレイヤーは当該ゲームの順番待ちリストに載せてもらうように要請してもよい。プレイヤーは特定のゲーム及び/又はリミットの順番待ちリストに入ってもよい。プレイヤーが先頭で待っているリストのゲームセッションでシートが空くと、プレイヤーはゲームセッションに参加する機会を与えられる。
【0102】
先述のとおり、互いに近接した位置から同じゲームセッションに、プレイヤーが参加することを禁止することにより、コリュージョン又は他の形式の不正行為に対処してもよい。例えば、カジノが、カジノ全体に配置された複数のプレイヤー端末を有している場合、プレイヤーが、隣り合う端末から同じゲームセッションに参加できない仕様であってもよい。プレイヤーが特定の端末からゲームセッションに参加した後、近隣の端末はそのゲームセッションの間「ロックアウト(締め出し;locked out)」される。同じ処理がすべての位置で行われてもよい。プレイヤーが無線端末からプレイしている場合、無線端末は、端末付近で同様のロックアウト機能を実行している近傍検知特性を有してもよい。その他にも多くの可能性が存在する。ある実施形態では、双方向型ゲームセッションの間、すべての、又は所定のプレイヤーが通信及びコリュージョンを行うことが許可されてもよい(例えば、eSportsや他のチーム編成ゲーム)。したがって、ある実施形態では、一定の許可されたタイプのゲームの間、又はオペレータによって選択されれば、コリュージョン検知は一時停止することが許される。
【0103】
充分な数のプレイヤーがゲームセッションに参加すると、ブロック1206で、ゲーム又はハンドが開始される。例えば、ゲームがテキサス・ホールデム・ポーカーの場合、2枚のカードが各プレイヤーの手元にディールされる。
【0104】
本分野で知られているように、ブロック1208で、ゲームの状態を示している各プレイヤー端末への信号を送信するホストコンピュータシステムによって、ゲームが進められる。プレイヤー端末はゲームの状態を視覚的に表示し、アクションの順番が回ってきたプレイヤーは一連の選択肢が与えられる。このように、プレイヤーのアクションを示している信号を受信するホストコンピュータシステムによって、プレイが続行される。ブロック1208及び1210のアクションは、プレイヤーの相互のチェック、ベット、レイズ、コール又はフォールドによって続行し、ホストコンピュータシステムは、プレイヤー端末に信号を送信することで、ゲームの状態を更新する。ゲームリミットが固定されている場合、プレイヤーは次に進むために選択したアクションを表示するだけでもよい。ただし、ゲームが「ノーリミット」「ポットリミット」又は他の非構成化ベットリミットである場合、プレイヤーは各ベットの額を表示する。
【0105】
ブロック121で、勝者が決定され、ポットの金額が勝利したプレイヤーに与えられる。次いで、新しいゲームがブロック1206で開始されてもよい。プレイヤーはいつでもゲームセッションに参加及び退出できるため、新規のプレイヤーが、ゲームセッションから退出したプレイヤーの代わりに参加してもよい。先の説明は、ゲームセッションでプレイされるポーカーに焦点を当てていたが、当業者は、本技術の別の実施形態に従って、他の形式のポーカー、及び、他の双方向型ゲームがプレイされてもよいことを理解するであろう。
【0106】
[例としてのコンピュータシステムの概要]
本開示の双方向型ゲームシステムの態様及び実装が、様々なステップ及び工程の一般的状況として説明されている。これらの様々なステップ及び工程はハードウェアコンポーネントによって実行されてよく、又はコンピュータ実行可能命令によって具現化されてもよい。汎用又は特定用途プロセッサ(例えば、コンピュータ、サーバ、クラウド式ゲームプラットフォーム、又は他のコンピュータ装置)を、ステップ又は工程を実施するための命令でプログラムさせるのに、当該コンピュータ実行可能命令が使用されてもよい。例えば、ステップ又は工程は、ハードウェア、ソフトウェア、及び/又はファームウェアの組合せによって実行されてもよい。
【0107】
図13のブロック図は、ホストコンピュータシステムのコンピュータシステム化を示す例示的機械を図示している。ゲームコントローラ1300は、1又は複数のユーザ1325のクライアント/端末装置1320(例えば装置122)、ユーザ入力装置1305、周辺装置1310、任意のコプロセッサ装置(例えば、暗号プロセッサ装置)1315、及びネットワーク1330(例えば
図1の104)を含むエンティティ(entity)と通信状態にあってもよい。ユーザは、ネットワーク1330全体において、端末装置1320を介して、ゲームコントローラ1300と連動してもよい。ある実施形態では、端末装置1320とゲームコントローラ1300の間の全通信、又は一部の通信は暗号化されてもよい。法律では、ある事項に関しては暗号化が要求されている。
【0108】
コンピュータは、中央処理装置(CPU)又は情報を処理するためのプロセッサを採用してもよい。プロセッサは、汎用又は特定用途のプログラマブルマイクロプロセッサ、プログラマブルコントローラ、特定用途向け集積回路(ASICs)、プログラマブル論理回路(PLD)、組み込み式コンポーネント、かかる装置及び類似の装置の組合せを含んでもよい。プロセッサはユーザ及び/又はシステム関連の要求に応答してプログラムコンポーネントを実行する。1又は複数のコンポーネントが、ソフトウェア、ハードウェア、又はハードウェア及びソフトウェア両方で実装されてもよい。プロセッサは、様々な工程を可能にする命令(例えば、動作命令又はデータ命令)を送信する。
【0109】
ゲームコントローラ1300は、特に、クロック1365、CPU1370、読み出し専用メモリ(ROM)1385やランダム・アクセス・メモリ(RAM)1380のようなメモリ、及び、コプロセッサ1375を含んでもよい。これらのコントローラコンポーネントはシステムバス1360に接続され、システムバス1360を介してインターフェースバス1335に接続されてもよい。さらに、ユーザ入力装置1305、周辺装置1310、コプロセッサ装置1315などが、インターフェースバス1335を介してシステムバス1360に接続されてもよい。インターフェースバス1335はプロセッサインターフェース1340、入出力インターフェース(I/O)1345、ネットワークインターフェース1350、記憶装置インターフェース1355など、複数のインターフェースアダプタと接続されてもよい。
【0110】
プロセッサインターフェース1340はコプロセッサ装置1315とコプロセッサ1375の間の通信を促進してもよい。ある実装では、プロセッサインターフェース1340は、要求又はデータの暗号化及び暗号解読を円滑に行う。入出力インターフェース(I/O)1345は、ユーザ入力装置1305、周辺装置1310、コプロセッサ装置1315、及び/又は類似のものと、音声、データ、ビデオインターフェース、無線トランシーバ、又は類似のもの(例えば、Bluetooth(登録商標)、IEEE 1394a-b、シリアル、ユニバーサル・シリアル・バス(USB)、デジタル・ビジュアル・インターフェース(DVI)、802.11a/b/g/n/x、セルラー方式、など)を扱うプロトコルを使用したゲームコントローラ1300のコンポーネントとの間の通信を促進する。ネットワークインターフェース1350はネットワーク1330と通信してもよい。ネットワーク1330を介して、ゲームコントローラ1300は遠隔端末装置1320にアクセス可能であってもよい(例えば、
図1に図示されているプレイヤー端末122)。ネットワークインターフェース1350は、直接接続、イーサネット、及び、IEEE 802.11a-x、ミラキャストなどの無線接続といった、様々な有線及び無線接続プロトコルを使用してもよい。双方向型ゲームシステムのあるコンポーネントは、様々なプロトコルを含んでよく、又は、異なる団体又は規制機関によって明記された、様々な規格又は認定に準じてもよい。例えば、ある実施形態は、スロット・アカウント(課金)・システム(slot accounting system、SAS)プロトコルを使用するか、又はゲーム・トゥー・システム(G2S)規格を順守してもよい。
【0111】
ネットワーク1330の例はインターネット、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)、メトロポリタン・エリア・ネットワーク(MAN)、広域ネットワーク(WAN)、(例えば、ワイヤレス・アプリケーション・プロトコル(WAP)を使用した)無線ネットワーク、安全なカスタム接続(secured custom connection)などを含む。ある態様では、ネットワークインターフェース1350は、コンピュータネットワーク内のデータにアクセス/プロキシする許可を抑制及び/又は管理することができるとともに、異なる機械及び/又はアプリケーションの間での様々な信頼レベルを追跡することができるファイヤウォールを含みうる。ファイヤウォールは、例えば、これらの様々なエンティティの間のトラフィックの流れ及びリソース共有を制御する(規制する)ために、機械とアプリケーションの特定の一式、機械と機械の特定の一式、及び/又はアプリケーションとアプリケーションの特定の一式の間の、予め決められたアクセス権の一式を実施することができる、ハードウェア及び/又はソフトウェアコンポーネントの任意の組合せを有する、任意の数のモジュールであってもよい。ファイヤウォールは、例えば、個人、機械、及び/又はアプリケーションによるオブジェクトのアクセス権及び操作(オペレーション)権を含むパーミッション、及び、パーミッション権が有効である状況を詳述したアクセスコントロールリストを管理すること、及び/又は当該リストにアクセスすることができる。ファイヤウォールの機能によって実行される、又はそれに含まれる、他のネットワークセキュリティ機能は、例えば、本発明の新規技術から逸脱することのない、侵入防止、侵入検知の次世代ファイヤウォールやパーソナルファイヤウォールであってもよいが、それらに限定されない。
【0112】
記憶装置インターフェース1355は、記憶装置1390、リムーバブルディスク装置などの数々の記憶装置と通信状態にあってもよい。記憶装置インターフェースはシリアルATA(SATA)、IEEE 1394、イーサネット、ファイバーケーブル、ユニバーサル・シリアル・バス(USB)などの様々な接続プロトコルを使用してもよい。
【0113】
ユーザ入力装置1305及び周辺装置1310は、I/Oインターフェース1345に接続されてよく、他のインターフェース、バス及び/又はコンポーネントに接続される可能性がある。ユーザ入力装置1305はカードリーダー、指紋リーダー、ジョイスティック、キーボード、マイクロフォン、マウス、リモートコントロール、網膜リーダー、タッチスクリーン、センサ、及び/又は類似のものを含んでもよい。周辺装置1310は、アンテナ、音声装置(マイクロフォン、スピーカなど)、カメラ、外部プロセッサ、通信装置、無線自動識別装置(RFID)、スキャナ、プリンタ、記憶装置、トランシーバ及び/又は類似のものを含んでもよい。コプロセッサ装置1315は、インターフェースバス1335を介してコントローラ1300に接続されてもよい。また、コプロセッサ装置1315はマイクロコントローラ、プロセッサ、インターフェース又は他の装置を含んでもよい。
【0114】
コンピュータ実行可能命令及びデータは、プロセッサによってアクセス可能なメモリ(例えば、レジスタ、キャッシュメモリ、ランダム・アクセス・メモリ、フラッシュメモリなど)に記憶されてもよい。これらの記憶された命令コード(例えばプログラム)は、所望の工程を実行するために、プロセッサコンポーネント、マザーボード、及び/又は他のシステムコンポーネントと連動してもよい。コントローラ1300は、オンチップCPUメモリ(例えば、レジスタ)、RAM1380、ROM1385、及び記憶装置1390を含む、様々な形式のメモリを採用してもよい。記憶装置1390は、固定又はリムーバブル磁気ディスク装置、光学ドライブ、半導体メモリ装置及び他のプロセッサ可読記憶媒体といった、任意の数の有形かつ持続性の記憶装置又はシステムを採用してもよい。メモリに記憶されたコンピュータ実施可能命令は、ルーチン、プログラム、オブジェクト、コンポーネント、データ構造などの、特定のタスクを実行する、又は特定の抽象データ型を実装する、1又は複数のプログラムモジュールを有する双方向型ゲームプラットフォームを含んでもよい。例えば、メモリは、オペレーティングシステム(OS)コンポーネント1395、モジュール及び他のコンポーネント、データベーステーブルなどを含んでもよい。これらのモジュール/コンポーネントは、インターフェースバス1335を介してアクセス可能な外部記憶装置を含む記憶装置に記憶され、及びそこからアクセスされてもよい。
【0115】
データベースコンポーネントは、記憶されたデータを処理するために、プロセッサによって実行されるプログラムを記憶することができる。データベースコンポーネントは、リレーショナル・データベース、スケーラブル・データベース、及びセキュア・データベース(secure database)の形式によるデータベースで実装されてもよい。かかるデータベースの例はDB2、MySQL、Oracle、Sybaseなどを含む。代わりに、データベースが、配列、ハッシュ値、リスト、スタック、構造化テキストファイル(例えばXML)、テーブル、及び/又は類似のものといった、様々な標準的データ構造を使用して実装されてもよい。かかるデータ構造はメモリ及び/又は構造化ファイルに記憶されてもよい。
【0116】
ゲームコントローラ1300は分散コンピューティング環境で実装され、そのなかでタスク又はモジュールは、ローカル・エリア・ネットワーク(「LAN」)、高域ネットワーク(「WAN」)、インターネットなどの通信ネットワークを介してリンクされる遠隔処理装置によって実施される。分散コンピューティング環境において、プログラムモジュール又はサブルーチンがローカル及び遠隔のメモリ記憶装置の両方に配置されてもよい。分散コンピューティングが、処理のために負荷分散する、及び/又はリソースを集積するために採用されてもよい。代わりに、ゲームコントローラ1300の態様が、インターネット又は他のネットワーク(無線ネットワークを含む)にわたって電気的に分散されてもよい。当業者は、双方向型ゲームシステムの一部がサーバコンピュータに存在し、一方で、対応する部分がクライアントコンピュータに存在してもよいということを理解するであろう。ゲームコントローラ1300の態様に特有のデータ構造及びデータ送信も、本発明の範囲内に包含される。
【0117】
[結び]
詳細な説明及び請求項を通じて、内容が明確に要求しない限り、「comprise(含む)」、「comprising(含む)」などの用語は、排他的、独占的な意味とは反対に、包括的な意味として理解される。すなわち、「含んでいるが、それに限定されない」という意味である。ここで使用されているように、「接続された」、「結合された」又は他の変化形といった用語は2つ又はそれ以上の要素の間で、直接的又は間接的、いずれかにおける接続又は結合を意味する。要素間の連結又は接続は、物理的、論理的、又はそれらの組合せであってもよい。さらに、「ここに」、「上記で」、「以下に」及び類似の意味の用語は、本出願内で使用される場合、全体として本出願を言及しており、この出願の特定の部分を言及していない。内容が許す場合、上記の詳細な説明における単数形又は複数形で使用する用語は、それぞれ、複数形又は単数形を含んでもよい。2つ又はそれ以上の品目のリストを参照した際の「又は」という用語は、リストの任意のアイテム、リストのすべての品目、及び、リストの品目の任意の組合せ、すべての解釈を網羅する。
【0118】
本技術の例の上記詳細な説明は、独占的であることを意図しておらず、あるいは本技術を上記で開示されたそのままの形式に限定することを意図していない。本技術の特定の例は例示を目的として説明されているが、当業者が理解するであろうように、本技術の特許請求の範囲内で様々な同等の修正が可能である。例えば、プロセス又はブロックが所定の順番で表されているが、それとは別の実装が異なる順番のステップを有するルーチンを実行したり、あるいは異なる順番のブロックを有するシステムを採用したりしてもよい。また、いくつかのプロセス又はブロックが削除、移動、追加、追加的分割、組み合わせ、及び/又は修正され、代替物又はサブコンビネーションを提供してもよい。これらのプロセス又はブロックは様々な異なるやり方で実装されてもよい。また、プロセス又はブロックが連続して実行されていると示されていても、これらのプロセス又はブロックは平行して実行されてよく、又は異なるタイミングで実施されてもよい。さらに、ここに記されている特定の数は単なる例に過ぎない。別の実装では、異なる値又は範囲が採用されてもよい。
【0119】
いくつかの実施形態を説明してきたが、当業者は、様々な修正、代替的な構造、及び均等物が、本技術の趣旨から逸脱することなく使用されてもよいことを理解するであろう。さらに、本技術を不必要に不明瞭にすることを避けるために、数々の既知のプロセス及び要素は説明されていない。よって、上記説明は、以下の請求項で定められる本技術の特許請求の範囲を限定するものとしてとらえられるべきではない。
【0120】
ここに提供される本技術の教示は上記で説明されているシステムに限らず、別のシステムにも適用可能である。上記の様々な例の要素及び行為が、本技術のさらなる実装を提供するために組み合わせられることは可能である。本技術のある代替的実装は、上記の実装に対する要素の追加のみならず、要素の減少を含んでもよい。
【0121】
上記詳細な説明に照らして、本技術に、これらの、及び、他の変更が成されることは可能である。上記が本技術のある例を説明し、熟慮されるベストモードを説明してはいるものの、上記が文章でいかに詳細に表現されていようとも、本技術は多様なやり方で実践することができる。システムの詳細は、固有の実装において著しく変化するであろうが、システムの詳細はここに開示される本技術によって包含される。上記のとおり、本技術のある特徴又は態様を説明する際に使用される特有の専門用語は、当該専門用語が、関連する技術の特有の特徴、特性又は態様に限定されることがここに再定義されていることを暗示すると解釈されるべきではない。上記の詳細な説明セクションが明確にかかる用語を定義していない限り、以下の請求項に使用される用語は、全般に、明細書で開示されている具体例に本技術を限定すると理解されるべきではない。したがって、本技術の実際の特許請求の範囲は、開示された例のみならず、請求項における技術の実施又は実装のすべての同等な方法を包含する。
【0122】
請求項の数を減らすために、本技術のいくつかの態様が請求項の形式で以下に表されているが、出願人は、任意の数の請求項形式で本技術の様々な態様を検討している。例えば、本技術の1つの態様がコンピュータ可読媒体の請求項として列挙されているが、他の態様が、例えばミーンズ・プラス・ファンクションクレームとして具現化されるように、コンピュータ可読媒体の請求項、又は他の形式で同様に具現化されてもよい。35 U.S.C.§112(f)に基づいて論じられることが意図された請求項は、「~する手段(means for)」という言葉で始まるが、他の内容における「for」という用語は、35 U.S.C.§112(f)に基づいた議論を想起させることを意図していない。したがって、出願人は、かかる追加的な請求項形式を追求するために、本出願又は継続出願のいずれかにおいて、本件出願後に追加の請求項を追求する権利を有している。
【外国語明細書】