(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024029126
(43)【公開日】2024-03-05
(54)【発明の名称】プログラムおよび情報処理端末
(51)【国際特許分類】
H04W 76/10 20180101AFI20240227BHJP
H04W 84/12 20090101ALI20240227BHJP
【FI】
H04W76/10
H04W84/12
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023220199
(22)【出願日】2023-12-27
(62)【分割の表示】P 2020056107の分割
【原出願日】2020-03-26
(71)【出願人】
【識別番号】000005267
【氏名又は名称】ブラザー工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000291
【氏名又は名称】弁理士法人コスモス国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】小川 和晃
(57)【要約】 (修正有)
【課題】電子デバイスにおける無線ネットワークのアクセスポイントに接続するためのセットアップについて、安全性の低下を抑えるプログラム及び電子デバイスを提供する。
【解決手段】プログラムは、情報処理端末のCPUに、無線ネットワークのアクセスポイントの接続情報を取得させ、セットアップが完了している電子デバイスがあるか否かを判断させ、電子デバイスがないと判断した場合、取得した接続情報を電子デバイスに送信するか否かを判断させ、電子デバイスがあると判断した場合か又は電子デバイスに接続情報を送信すると判断した場合、電子デバイスに接続情報を送信させ、電子デバイスに接続情報を送信しないと判断した場合、電子デバイスに接続情報を送信させない。電子デバイスは、情報処理端末から受信した接続情報を用いて、セットアップを完了させる。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理端末のコンピュータに、
無線ネットワークのアクセスポイントに接続するセットアップに用いる接続情報を取
得する取得処理と、
前記セットアップが完了している第1の電子デバイスがあるか否かを判断する完了判
断処理と、
前記完了判断処理にて前記セットアップが完了している前記第1の電子デバイスがな
いと判断した場合、前記取得処理にて取得した前記接続情報を第2の電子デバイスに送信
するか否かを判断する送信判断処理と、
前記完了判断処理にて前記セットアップが完了している前記第1の電子デバイスがあ
ると判断した場合、あるいは前記送信判断処理にて前記接続情報を前記第2の電子デバイ
スに送信すると判断した場合、前記取得処理にて取得した前記接続情報を前記第2の電子
デバイスに送信し、前記送信判断処理にて前記接続情報を前記第2の電子デバイスに送信
しないと判断した場合、前記接続情報を前記第2の電子デバイスに送信しない送信処理と
、を実行させ、前記第2の電子デバイスは、前記送信処理によって前記情報処理端末から
受信した前記接続情報を用いて、前記セットアップを完了させる、
ことを特徴とするプログラム。
【請求項2】
請求項1に記載するプログラムにおいて、
前記送信判断処理では、
前記完了判断処理にて前記セットアップが完了している前記第1の電子デバイスがな
いと判断した場合、前記接続情報の前記第2の電子デバイスへの送信を許可するか否かを
示す許可情報の入力を、前記情報処理端末のユーザインタフェースを介して受け付け、入
力された前記許可情報が許可を示す場合、前記接続情報を前記第2の電子デバイスに送信
すると判断し、入力された前記許可情報が不許可を示す場合、前記接続情報を前記第2の
電子デバイスに送信しないと判断する、
ことを特徴とするプログラム。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載するプログラムにおいて、
前記取得処理では、
前記情報処理端末のカメラによって前記接続情報を含む画像を撮影し、前記画像を解
析することで前記接続情報を取得し、前記第1の電子デバイスは、前記無線ネットワーク
に接続する前記セットアップが完了している場合、前記画像を前記第1の電子デバイスの
ユーザインタフェースに表示可能であり、前記第1の電子デバイスに表示される前記画像
に含まれる前記接続情報には、前記第1の電子デバイスを識別するデバイス情報が含まれ
、
前記完了判断処理では、
前記取得処理にて取得した前記接続情報に前記第1の電子デバイスを示す前記デバイ
ス情報が含まれていれば、前記セットアップが完了している前記第1の電子デバイスがあ
ると判断し、前記取得処理にて取得した前記接続情報に前記第1の電子デバイスを示す前
記デバイス情報が含まれていなければ、前記セットアップが完了している前記第1の電子
デバイスがないと判断する、
ことを特徴とするプログラム。
【請求項4】
請求項3に記載するプログラムにおいて、
前記取得処理では、
前記第1の電子デバイスが所定の方式によって暗号化した前記接続情報を取得し、
前記送信処理では、
暗号化された前記接続情報を前記第2の電子デバイスに送信し、暗号化された前記接
続情報を受信した前記第2の電子デバイスは、前記情報処理端末から前記第1の電子デバ
イスによって暗号化された前記接続情報を受信した場合に、受信した前記接続情報を復号
し、復号された前記接続情報を用いて前記セットアップを完了させる、
ことを特徴とするプログラム。
【請求項5】
請求項1または請求項2に記載するプログラムにおいて、
前記完了判断処理では、
前記取得処理にて取得した前記接続情報を用いて前記無線ネットワークに接続するデ
バイスを検索し、前記第1の電子デバイスが検索されれば、前記セットアップが完了して
いる前記第1の電子デバイスがあると判断し、前記第1の電子デバイスが検索されなけれ
ば、前記セットアップが完了している前記第1の電子デバイスがないと判断する、
ことを特徴とするプログラム。
【請求項6】
請求項5に記載するプログラムにおいて、
前記完了判断処理では、
前記取得処理にて取得した前記接続情報を用いて前記無線ネットワークに接続するデ
バイスを検索し、検索されたデバイスのモデルを取得し、取得したモデルがあらかじめ前
記プログラムに関連付けて記憶されたモデルと一致すれば、検索された前記デバイスを前
記第1の電子デバイスとし、取得したモデルがあらかじめ前記プログラムに関連付けて記
憶された前記モデルと一致しなければ、検索された前記デバイスを前記第1の電子デバイ
スとしない、
ことを特徴とするプログラム。
【請求項7】
請求項1から請求項6のいずれか1つに記載するプログラムにおいて、
前記セットアップに用いられる前記接続情報には、前記無線ネットワークの識別情報と
パスワードとがあり、
前記送信処理では、
前記接続情報を前記第2の電子デバイスに送信する際、前記取得処理にて取得した前
記接続情報に、前記識別情報と前記パスワードとの両方が含まれている場合、前記取得処
理にて取得した前記接続情報を前記第2の電子デバイスに送信し、前記取得処理にて取得
した前記接続情報に、前記識別情報が含まれているが前記パスワードが含まれていない場
合、前記情報処理端末のユーザインタフェースを介して前記パスワードの入力を受け付け
、前記パスワードを受け付けた場合に、受け付けた前記パスワードを含む前記接続情報を
前記第2の電子デバイスに送信する、
ことを特徴とするプログラム。
【請求項8】
請求項1から請求項7のいずれか1つに記載するプログラムにおいて、
前記取得処理では、
前記情報処理端末のカメラによって前記接続情報を含む画像を撮影し、前記画像を解
析することで前記接続情報を抽出し、抽出された前記接続情報を前記情報処理端末のユー
ザインタフェースに表示させ、抽出された前記接続情報が正しいか否かの入力を受け付け
、前記接続情報が正しいとの入力を受け付けた場合に、抽出された前記接続情報を取得す
る、
ことを特徴とするプログラム。
【請求項9】
請求項1から請求項8のいずれか1つに記載するプログラムにおいて、
前記コンピュータに、
前記第2の電子デバイスから前記セットアップの完了通知を受信した場合に、前記取
得処理にて取得した前記接続情報を用いて、前記情報処理端末を前記無線ネットワークの
アクセスポイントに接続させる前記セットアップを行う端末セットアップ処理を実行させ
、前記第2の電子デバイスは、前記情報処理端末から受信した前記接続情報を用いて前記
セットアップを完了させた後、前記情報処理端末に前記完了通知を送信する、
ことを特徴とするプログラム。
【請求項10】
情報処理端末のコンピュータに、
無線ネットワークのアクセスポイントに接続するセットアップに用いる接続情報を取
得する取得処理と、
前記セットアップが完了している第1の電子デバイスがあるか否かを判断する完了判
断処理と、
前記完了判断処理にて前記セットアップが完了している前記第1の電子デバイスがあ
ると判断した場合、前記取得処理にて取得した前記接続情報を第2の電子デバイスに送信
し、前記完了判断処理にて前記セットアップが完了している前記第1の電子デバイスがな
いと判断した場合、前記接続情報を前記第2の電子デバイスに送信しない送信処理と、を
実行させ、前記第2の電子デバイスは、前記情報処理端末から受信した前記接続情報を用
いて、前記セットアップを完了させる、
ことを特徴とするプログラム。
【請求項11】
通信インタフェースと、
コンピュータと、
を備える電子デバイスであって、
前記コンピュータは、
前記通信インタフェースを介して、無線ネットワークのアクセスポイントに接続する
セットアップに用いる接続情報を、情報処理端末から受信する受信処理を実行し、前記情
報処理端末は、前記接続情報を取得し、さらに前記電子デバイス以外の他の電子デバイス
であって前記セットアップが完了している前記他の電子デバイスがある場合、あるいは前
記セットアップが完了している前記他の電子デバイスがなかった場合も前記接続情報を前
記電子デバイスに送信すると判断した場合、取得した前記接続情報を前記電子デバイスに
送信し、
さらに前記コンピュータは、前記受信処理にて前記接続情報を受信した場合に、
受信した前記接続情報を用いて、前記セットアップを完了させるセットアップ処理と
、
前記セットアップ処理による前記セットアップの結果を、前記通信インタフェースを
介して前記情報処理端末に送信するセットアップ結果送信処理と、
を実行する、
ことを特徴とする電子デバイス。
【請求項12】
請求項11に記載する電子デバイスにおいて、
表示機能を有するユーザインタフェースを備え、
前記コンピュータは、前記セットアップが完了している場合に、
前記接続情報を含む画像を前記ユーザインタフェースに表示させる表示処理を実行し
、前記画像に含まれる前記接続情報には、前記電子デバイスを識別するデバイス情報が含
まれ、前記情報処理端末は、前記情報処理端末のカメラによって前記画像を撮影し、前記
画像を解析することで前記接続情報を取得し、取得した前記接続情報に前記電子デバイス
を示す前記デバイス情報が含まれていれば、前記電子デバイスでの前記セットアップが完
了していると判断する、
ことを特徴とする電子デバイス。
【請求項13】
請求項11に記載する電子デバイスにおいて、
前記コンピュータは、前記セットアップが完了している場合に、
前記情報処理端末からのデバイスの検索信号を前記通信インタフェースを介して受信
した場合に、前記通信インタフェースを介して応答信号を前記情報処理端末に応答する応
答処理を実行し、前記情報処理端末は、前記応答信号を受信した場合に、前記電子デバイ
スでの前記セットアップが完了していると判断する、
ことを特徴とする電子デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書に開示される技術分野は、無線ネットワークに接続するためのプログラムおよ
び電子デバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、アクセスポイントを介して複数の電子デバイスを無線ネットワークに接続する通
信システムが知られている。各電子デバイスを無線ネットワークに接続するには、各電子
デバイスにおいて、接続情報を用いてその無線ネットワークのアクセスポイントに接続す
るセットアップが必要となる。セットアップに関する技術としては、例えば特許文献1が
ある。特許文献1では、スマートフォンは、アクセスポイントの筐体に貼付された二次元
コードをカメラで撮影し、その二次元コードから接続情報である通信パラメータを取得し
、さらにアクセスポイントから取得した通信パラメータをプリンタに送信し、プリンタは
、受信した通信パラメータを用いてセットアップを行う構成が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
スマートフォン等の情報処理端末が撮影画像から接続情報を取得し、その接続情報をプ
リンタ等の電子デバイスに渡すことで、電子デバイスでのセットアップのためのユーザの
作業が簡単になる一方、セットアップに用いる接続情報をむやみに受け渡してしまうと、
安全性の低い無線ネットワークにも簡単に電子デバイスが接続されてしまう可能性がある
。そのため、電子デバイスが不正に利用される等、電子デバイスの安全性が問題になる。
【0005】
本明細書は、電子デバイスにおける無線ネットワークのアクセスポイントに接続するた
めのセットアップについて、安全性の低下を抑える技術を開示する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この課題の解決を目的としてなされたプログラムは、情報処理端末のコンピュータに、
無線ネットワークのアクセスポイントに接続するセットアップに用いる接続情報を取得す
る取得処理と、前記セットアップが完了している第1の電子デバイスがあるか否かを判断
する完了判断処理と、前記完了判断処理にて前記セットアップが完了している前記第1の
電子デバイスがないと判断した場合、前記取得処理にて取得した前記接続情報を第2の電
子デバイスに送信するか否かを判断する送信判断処理と、前記完了判断処理にて前記セッ
トアップが完了している前記第1の電子デバイスがあると判断した場合、あるいは前記送
信判断処理にて前記接続情報を前記第2の電子デバイスに送信すると判断した場合、前記
取得処理にて取得した前記接続情報を前記第2の電子デバイスに送信し、前記送信判断処
理にて前記接続情報を前記第2の電子デバイスに送信しないと判断した場合、前記接続情
報を前記第2の電子デバイスに送信しない送信処理と、を実行させ、前記第2の電子デバ
イスは、前記送信処理によって前記情報処理端末から受信した前記接続情報を用いて、前
記セットアップを完了させる、ことを特徴としている。
【0007】
本明細書に開示されるプログラムを実行することで、情報処理端末は、無線ネットワー
クとのセットアップを完了している第1の電子デバイスがあれば、また、第1の電子デバ
イスが無くても接続情報を送信すると判断した場合には、第2の電子デバイスにセットア
ップを完了させる。一方、第1の電子デバイスが無く、接続情報を送信しないと判断した
場合には送信しないので、第2の電子デバイスがむやみに無線ネットワークのアクセスポ
イントに接続されることを回避できる。従って、電子デバイスの安全性の低下が抑制され
る。
【0008】
上記プログラムによって実現される制御方法、当該プログラムを実行する情報処理端末
、当該プログラムを格納するコンピュータにて読取可能な記憶媒体も、新規で有用である
。
【発明の効果】
【0009】
本明細書に開示される技術によれば、電子デバイスにおける無線ネットワークのアクセ
スポイントに接続するためのセットアップについて、安全性の低下を抑える技術が実現さ
れる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】実施の形態にかかる通信システムの概略構成図である。
【
図2】電子デバイスをセットアップする手順を示すシーケンス図である。
【
図3】セットアップ後の通信システムの概略構成図である。
【
図4】電子デバイスをセットアップする手順を示すシーケンス図である。
【
図5】接続情報の確認を受け付ける確認メッセージの例を示す説明図である。
【
図6】情報送信処理の手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、プログラムを具体化した実施の形態について、添付図面を参照しつつ詳細に説明
する。本形態は、プログラムを実行する情報処理端末と電子デバイスとを含み、これらが
無線ネットワークによって無線通信を行うシステムを開示するものである。
【0012】
本形態の通信システム100は、
図1に示すように、情報処理端末1と、複数台の電子
デバイスである電子デバイス2と、電子デバイス3と、無線ネットワークのアクセスポイ
ント4と、を含む。情報処理端末1は、携帯可能な装置であり、例えば、スマートフォン
、タブレットコンピュータである。
【0013】
アクセスポイント4は、IEEEの802.11の規格およびそれに準ずる規格に基づ
いて、Wi-Fi(登録商標)方式の無線通信によって、各種の装置をインターネットや
LAN等の無線ネットワークに接続するための通信機器である。各アクセスポイントには
、それぞれ固有の接続情報が設定されている。アクセスポイント4を利用する装置は、ア
クセスポイント4の接続情報を用いて、アクセスポイント4に接続する手順であるセット
アップを完了させる必要がある。
【0014】
接続情報は、例えば、アクセスポイント4の識別子(以下、「SSID」(Service Se
t IDentifierの略)とする)と、そのSSIDに対応して予め設定されたパスワードとの
組である。セットアップを行う装置は、SSIDによって指定されるアクセスポイント4
に対して、対応して設定されているパスワードを送信し、アクセスポイント4から発行さ
れるIPアドレスを取得することによりセットアップを完了させる。接続情報は、SSI
Dとパスワードとが組み合わされた1つの認証情報(Wi-Fi Easy Connectの接続情報)で
あっても良い。SSIDは、無線ネットワークの識別情報の一例である。
【0015】
アクセスポイント4の筐体や付属の説明書には、アクセスポイント4の接続情報41が
表示されているラベルが設けられている。ラベルに含まれる接続情報41は、例えば、S
SIDとパスワードとを含む文字列、SSIDとパスワードとが含まれるQRコード(登
録商標)、である。
【0016】
本形態の情報処理端末1は、
図1に示すように、CPU11と、メモリ12と、を含む
コントローラ10を備えている。また、情報処理端末1は、ユーザインタフェース(以下
、「ユーザIF」とする)13と、通信インタフェース(以下、「通信IF」とする)1
4と、カメラ15と、を備え、これらがコントローラ10に電気的に接続されている。な
お、
図1中のコントローラ10は、情報処理端末1の制御に利用されるハードウェアやソ
フトウェアを纏めた総称であって、実際に情報処理端末1に存在する単一のハードウェア
を表すとは限らない。
【0017】
CPU11は、メモリ12から読み出したプログラムに従って、また、ユーザの操作に
基づいて、各種の処理を実行する。CPU11は、コンピュータの一例である。メモリ1
2は、情報処理端末1を起動するための起動プログラム、各種のアプリケーションプログ
ラム(以下、「アプリ」とする)等の各種のプログラムや、画像データ、文書データ等の
各種のデータ、各種の設定情報が記憶される記憶領域である。メモリ12は、各種の処理
が実行される際の作業領域としても利用される。
【0018】
ユーザIF13は、例えば、タッチパネルであり、ユーザに情報を報知するための画面
を表示するハードウェアと、ユーザによる操作を受け付けるハードウェアと、を含む。な
お、ユーザIF13は、ディスプレイとキーボード、マウス、トラックボール等との組で
あっても良い。
【0019】
通信IF14は、外部装置と通信を行うための各種のハードウェアを含む。通信IF1
4は、例えば、NFC(「Near Field Communication」の略)インタフェース(以下、「
NFC-IF」とする)141と、無線LANインタフェース(以下、「無線LAN-I
F」とする)142と、を含む。NFC-IF141は、ISO/IEC21481また
はISO/IEC18092の国際標準規格に基づいて、NFC方式の無線通信を可能に
するインタフェースである。無線LAN-IF142は、Wi-Fi方式の無線通信を可
能にするインタフェースである。通信IF14は、さらに他の通信規格に対応する構成を
含んでいても良く、例えば、Bluetooth(登録商標)や有線通信を行うハードウ
ェアを含んでいても良い。
【0020】
カメラ15は、画像を撮影して、画像データを取得するための装置である。情報処理端
末1は、カメラ15にて取得した画像データを解析して画像中の情報を取得する機能を有
している。情報処理端末1は、例えば、取得した画像が二次元コードを示す画像であれば
、二次元コードに含まれる文字の情報を取得できる。また、情報処理端末1は、例えば、
文字認識機能を有し、取得した画像が文字の画像であれば、画像中の文字の情報を取得で
きる。
【0021】
本形態の情報処理端末1のメモリ12には、
図1に示すように、情報送信アプリ121
と、モデル情報122と、デバイス情報123と、が記憶されている。情報送信アプリ1
21は、例えば、アクセスポイント4に接続するセットアップが完了していない装置にセ
ットアップを完了させるための処理を行うプログラムである。情報送信アプリ121は、
プログラムの一例である。
【0022】
モデル情報122は、情報送信アプリ121に関連付けて記憶される情報であり、情報
送信アプリ121における処理の対象となる電子デバイスのモデルを示す情報である。モ
デル情報122は、情報送信アプリ121にハードコーディングされた情報でも良いし、
サーバ等の外部装置に記憶されて情報送信アプリ121からの問い合わせによって取得さ
れる情報でも良いし、情報送信アプリ121のインストール時に情報送信アプリ121か
らアクセス可能な所定の記憶領域に記憶される情報でも良い。
【0023】
デバイス情報123は、アクセスポイント4へのセットアップが完了している電子デバ
イスを識別する情報である。デバイス情報123に記憶される情報は、例えば、各電子デ
バイスのIPアドレス、MACアドレス、シリアルナンバー、デバイス名である。なお、
情報送信アプリ121のインストール時には、デバイス情報123には情報が含まれてい
ない。情報処理端末1は、例えば、情報送信アプリ121の実行により、対象となった電
子デバイスから情報を取得して、デバイス情報123に記憶する。なお、情報処理端末1
は、デバイス情報123の情報を、ローカルサーバ等から受け取っても良いし、ユーザの
入力によって取得しても良い。
【0024】
本形態の電子デバイス2および電子デバイス3は、少なくとも無線通信機能を有してい
る装置であり、例えば、複合機、プリンタ、スキャナ、FAX装置、ミシン、カメラ、で
ある。電子デバイス2と電子デバイス3とは、同種の装置であっても良いし、異種の装置
であっても良い。また、電子デバイス2と電子デバイス3とは、同種の装置であったとし
ても、同じモデルでも異なるモデルでも良い。
【0025】
電子デバイス2は、
図1に示すように、CPU21と、メモリ22と、を含むコントロ
ーラ20を備えている。また、電子デバイス2は、ユーザIF23と、通信IF24と、
を備え、これらがコントローラ20に電気的に接続されている。ユーザIF23は、例え
ば、タッチパネルであり、ユーザに情報を報知するための画面を表示するハードウェアと
、ユーザによる操作を受け付けるハードウェアと、を含む。ユーザIF23は、表示機能
を有するユーザIFの一例である。通信IF24は、例えば、NFC-IF241と、無
線LAN-IF242と、を含み、さらに他の通信規格に対応する構成、例えば、Blu
etoothや有線通信を行うハードウェアを含んでいても良い。
【0026】
また、電子デバイス3は、
図1に示すように、CPU31と、メモリ32と、を含むコ
ントローラ30を備えている。また、電子デバイス3は、ユーザIF33と、通信IF3
4と、を備え、これらがコントローラ30に電気的に接続されている。ユーザIF33は
、例えば、タッチパネルであり、ユーザに情報を報知するための画面を表示するハードウ
ェアと、ユーザによる操作を受け付けるハードウェアと、を含む。通信IF34は、例え
ば、NFC-IF341と、無線LAN-IF342と、を含み、さらに他の通信規格に
対応する構成、例えば、Bluetoothや有線通信を行うハードウェアを含んでいて
も良い。電子デバイス2のCPU21および電子デバイス3のCPU31は、コンピュー
タの一例である。
【0027】
なお、電子デバイス2や電子デバイス3は、図示した構成の他、各装置の機能を実現す
るための構成を有している。例えば、プリンタであれば印刷のための構成を有しており、
スキャナであれば画像を読み取るための構成を有している。
【0028】
電子デバイス2と電子デバイス3とは、いずれも、電源オンの間、NFC-IF241
またはNFC-IF341から定期的に発せられる信号によって、NFC方式の無線通信
が実行可能な情報処理端末を検出する状態になる。例えば、NFC機能を有効にした状態
の情報処理端末1が、NFC-IF241またはNFC-IF341に対して所定距離範
囲内に近接すると、電子デバイス2または電子デバイス3は、近接した情報処理端末1を
検出し、情報処理端末1と電子デバイス2または電子デバイス3との間でNFC方式によ
る無線通信が自動的に可能になる。なお、情報処理端末1は携帯可能な装置であり、ユー
ザは、情報処理端末1のNFC-IF141を、電子デバイス2のNFC-IF241や
電子デバイス3のNFC-IF341に近接させることが可能である。
【0029】
電子デバイス2と電子デバイス3とは、さらに、無線LANのアクセスポイント機能を
備え、Wi-Fiダイレクト(以下、「WFD」とする)方式の無線通信に対応可能であ
る。つまり、電子デバイス2と電子デバイス3とは、それぞれ、WFD方式の接続情報を
記憶しており、ネットワークを管理するグループオーナー機器となって、クライアント装
置とでネットワークを構築する機能を有している。なお、WFD方式は、NFC方式とは
通信方式が異なり、NFC方式よりも通信範囲が広く通信速度も速い通信方式である。
【0030】
具体的には、電子デバイス2と電子デバイス3とは、例えば、NFC方式での無線通信
が可能となった際に、自装置のWFD方式の接続情報をNFC方式にて送信する。情報処
理端末1は、NFC方式にてWFD方式の接続情報を受信した場合、無線LAN-IF1
42を介して、受信したWFD方式の接続情報を送信することで、クライアント装置とな
り、電子デバイス2や電子デバイス3とのWFD方式による通信が可能となる。
【0031】
電子デバイス2のメモリ22には、画像表示アプリ221と、接続情報222と、が記
憶されている。画像表示アプリ221は、情報処理端末1の情報送信アプリ121と協働
し、メモリ22に記憶される接続情報222を他の装置に渡すための処理として、接続情
報222を含む画像をユーザIF23に表示させる処理を行うプログラムである。接続情
報222は、アクセスポイント4のSSIDとパスワードとを含む情報である。なお、電
子デバイス3も画像表示アプリを有していても良い。
【0032】
電子デバイス3のメモリ32には、セットアップアプリ321が記憶されている。セッ
トアップアプリ321は、情報処理端末1の情報送信アプリ121と協働し、情報処理端
末1から送信された接続情報を用いてアクセスポイントに接続するためのセットアップを
行うプログラムである。なお、電子デバイス2も、セットアップアプリを有していても良
い。
【0033】
本形態では、電子デバイス2は、アクセスポイント4の接続情報を取得済みであり、ア
クセスポイント4に接続するセットアップが完了している状態である。電子デバイス2は
、第1の電子デバイスの一例である。一方、電子デバイス3は、アクセスポイント4の接
続情報を有しておらず、セットアップが完了していない。電子デバイス3は、第2の電子
デバイスの一例である。
【0034】
アクセスポイント4による無線ネットワークは、安全性の高い無線ネットワークである
が、電子デバイス3の周辺には、安全性の低い無線ネットワークに接続されるアクセスポ
イントが存在する可能性もある。しかし、アクセスポイント4以外のアクセスポイントに
電子デバイス3を接続することは望ましくない。なお、情報処理端末1は、アクセスポイ
ント4に接続するセットアップが完了していても、していなくても良い。また、情報処理
端末1は、アクセスポイント4以外のアクセスポイントに接続するセットアップが完了し
ていても良い。
【0035】
続いて、本形態の通信システム100において、電子デバイス3をアクセスポイント4
に接続するセットアップを完了させるための各種の手順について、シーケンス図とフロー
チャートを参照して説明する。本形態の手順は、例えば、アクセスポイント4を利用した
無線ネットワークに、新たに電子デバイス3を追加する際に実行される。なお、以下のシ
ーケンス図中、情報処理端末1の処理は、CPU11にて実行され、電子デバイス2の処
理は、CPU21にて実行され、電子デバイス3の処理は、CPU31にて実行される。
【0036】
アクセスポイント4を利用した無線ネットワークに、新たに電子デバイス3を追加する
場合、ユーザは、情報処理端末1を操作して情報送信アプリ121を起動し、アクセスポ
イント4の接続情報を含む画像をカメラ15で撮影する。ユーザは、セットアップ済みの
電子デバイス2のユーザIF23にアクセスポイント4の接続情報222を含む画像を表
示させ、その画像を撮影しても良いし、アクセスポイント4に添付されたラベル等に印刷
されている接続情報41を含む画像を撮影しても良い。
【0037】
まず、セットアップ済みの電子デバイス2を利用して、新たな電子デバイス3をセット
アップする手順について、
図2のシーケンス図を参照して説明する。電子デバイス2は、
アクセスポイント4を介して無線ネットワークに接続されているデバイスであり、この手
順では、情報処理端末1はアクセスポイント4に接続されていないものとする。
【0038】
情報処理端末1は、ユーザからの起動指示を受け付けて情報送信アプリ121を起動す
ると(A01)、電子デバイス2に表示指示を送信する(A02)。例えば、情報処理端
末1は、メモリ12にデバイス情報123が記憶されているか否かを判断し、記憶されて
いる場合にデバイス情報123を読み出して、セットアップが完了している電子デバイス
2の情報を取得する。情報処理端末1は、セットアップが完了している電子デバイス2に
情報処理端末1をかざすよう促すメッセージをユーザIF13に表示し、情報処理端末1
と電子デバイス2とがNFC方式で接続されたら、電子デバイス2に表示指示を示すコマ
ンドを渡す。情報処理端末1は、コマンドを渡した後、電子デバイス2との接続を切断す
る。
【0039】
なお、情報処理端末1は、電子デバイス2に情報処理端末1をかざすよう促すメッセー
ジを表示する代わりに、セットアップが完了している電子デバイス2をユーザが操作して
接続情報222を表示させる表示指示を入力するよう促すメッセージを、ユーザIF13
に表示しても良い。その場合、情報処理端末1は、電子デバイス2へ表示指示を送信する
ことなく、電子デバイス2が、ユーザIF23にて、接続情報222の表示指示のユーザ
入力を受け付けても良い。
【0040】
電子デバイス2は、表示指示を受け付けると画像表示アプリ221を起動させ、メモリ
12から接続情報222を読み出して、接続情報222を含む画像を生成する。具体的に
は、電子デバイス2は、接続情報222を暗号化し(A03)、暗号化した接続情報であ
る暗号化情報と自身のデバイス情報とを含む二次元コードを生成して、生成した二次元コ
ードの画像をユーザIF23に表示する(A04)。A04は、表示処理の一例である。
二次元コードは、QRコードであっても良いし、情報送信アプリ121が解析可能な独自
のコードであっても良い。
【0041】
情報処理端末1は、表示指示を送信した後、カメラ15を起動する(A05)。なお、
情報処理端末1は、カメラ15の起動前に、例えば、電子デバイス2に表示されている二
次元コードの画像を撮影するよう促すメッセージをユーザIF13に表示する。また、カ
メラ15を起動する前に、ユーザによる起動の指示を受け付けても良い。
【0042】
ユーザによって撮影ボタンの操作を受け付けると(A06)、情報処理端末1は、撮影
を実行し、画像データを取得する(A07)。A06では、ユーザは、電子デバイス2の
ユーザIF23に表示されている二次元コードを情報処理端末1のカメラ15にて撮影す
る。これにより、情報処理端末1は、二次元コードの画像データを取得する。なお、情報
処理端末1は、A07の前に、ユーザによる画像の確認または再撮影の指示を受け付けて
も良い。
【0043】
さらに、情報処理端末1は、取得した画像データの画像を解析することにより(A08
)、デバイス情報と暗号化情報とを取得する。A08は、取得処理の一例である。そして
、情報処理端末1は、A08で取得した情報に、メモリ12に記憶されているデバイス情
報123が含まれているか否かを判断する。なお、この手順では、電子デバイス2はセッ
トアップが完了しており、デバイス情報123には、電子デバイス2のデバイス情報が記
憶されている。そのため、情報処理端末1は、A08で取得した情報に、メモリ12に記
憶されているデバイス情報123が含まれていると判断する(A09)。A09は、完了
判断処理の一例であり、A09は、セットアップが完了している電子デバイスが有ると判
断する手順である。
【0044】
カメラ15で撮影した画像から取得された情報に、電子デバイス2のデバイス情報が含
まれ、電子デバイス2のデバイス情報がデバイス情報123に含まれていると判断したこ
とで、情報処理端末1は、電子デバイス3をセットアップするためのセットアップ手順を
開始する。
【0045】
情報処理端末1は、自装置を電子デバイス3のNFC-IF341にかざすよう促すメ
ッセージをユーザIF13に表示し、ユーザによって、情報処理端末1が電子デバイス3
にかざされたら(U01)、情報処理端末1と電子デバイス3とのNFC方式での無線通
信が開始される。情報処理端末1は、NFC-IF141を介して電子デバイス3からW
FD方式の接続情報を受け取り、WFD方式の接続を電子デバイス3に要求する。これに
より、情報処理端末1と電子デバイス3との間で、WFD方式の無線通信が可能となる(
U02)。
【0046】
情報処理端末1は、WFD方式にて、電子デバイス3のセットアップアプリ321の起
動指示を送信する(U03)。電子デバイス3は、セットアップアプリ321を起動し(
U04)、起動が完了したことを示す情報を情報処理端末1に送信する(U05)。起動
完了の情報を受信した後、情報処理端末1は、電子デバイス3にアクセスポイント4の接
続情報を含む情報を送信する(U06)。電子デバイス3は、U06にて情報処理端末1
から接続情報を含む情報を受信する。U06は、送信処理の一例であり、受信処理の一例
である。
【0047】
この手順では、情報処理端末1は、接続情報として、電子デバイス2にて暗号化された
暗号化情報をA08の画像解析によって取得していることから、U06では、この暗号化
情報を接続情報を含む情報として電子デバイス3に送信する。電子デバイス3は、受信し
た情報が暗号化情報であることから、受信した暗号化情報を復号し、接続情報222を取
得する(A10)。例えば、電子デバイス2と電子デバイス3とが同じシリーズの装置で
あれば、共通の暗号化機能を有しており、電子デバイス2にて接続情報222を暗号化し
た暗号化情報を電子デバイス3は復号できる。接続情報222を暗号化することで、情報
処理端末1では暗号化情報を復号できず利用できないので、接続情報の安全性も担保され
る。
【0048】
電子デバイス3は、取得した接続情報222をアクセスポイント4に送信し、セットア
ップを完了させる(U07)。U07は、セットアップ処理の一例である。なお、情報処
理端末1は、U07で暗号化情報を送信する際、復号とセットアップを指示するコマンド
も送信する。接続情報222を受信したアクセスポイント4は、電子デバイス3にIPア
ドレスを割り当て、そのIPアドレスの情報を電子デバイス3に送信する(U08)。I
Pアドレスの情報を受信した電子デバイス3は、セットアップが完了したことを示す完了
通知であって、自装置のデバイス情報を含む完了通知を情報処理端末1に送信する(U0
9)。U09は、セットアップ結果送信処理の一例である。セットアップが完了したこと
で、電子デバイス3のメモリ32には接続情報322が記憶される。
【0049】
情報処理端末1は、完了通知を受信した場合、その完了通知を送信した装置、すなわち
、セットアップが完了した装置、である電子デバイス3を示すデバイス情報をデバイス情
報123に記憶する(U10)。そして、情報処理端末1は、電子デバイス3とのWFD
方式の接続を切断する(U11)。これにより、
図3に示すように、電子デバイス2と電
子デバイス3とが同じアクセスポイント4に接続される。なお、この手順では、情報処理
端末1をアクセスポイント4に接続させる必要はない。
【0050】
U01~U11のセットアップ手順の後、情報処理端末1は、A07にて取得した画像
データを削除し(A20)、情報送信アプリ121を終了させる(A21)。さらに、電
子デバイス2は、A02の指示で起動させた画像表示アプリ221を終了させ、電子デバ
イス3は、U04にて起動させたセットアップアプリ321を終了させる。例えば、情報
処理端末1から各電子デバイス2、3に終了の指示を送信してもよいし、ユーザによる指
示を受け付けたら終了するとしても良いし、起動から所定の時間が経過したら終了すると
しても良い。
【0051】
このようにすれば、セットアップが完了している電子デバイス2に接続情報を含む二次
元コードを表示させ、さらにその二次元コードにデバイス情報を含めることで、情報処理
端末1は、二次元コードを読み取るだけで、接続情報とデバイス情報とを取得できる。さ
らに、情報処理端末1は、デバイス情報123に基づいて、二次元コードを表示したデバ
イスが、セットアップが完了済みの電子デバイス2であることを確認できる。セットアッ
プが完了している電子デバイス2が接続されている無線ネットワークは、安全性の高い無
線ネットワークであると推定できるので、接続情報の安全性が担保される。この手順では
、情報処理端末1のユーザにはアクセスポイント4の場所や接続情報が分からなくても、
電子デバイス3を接続させることができる。
【0052】
次に、
図2のシーケンス図のA09にてデバイス情報123が含まれていると判断され
なかった場合に、新たな電子デバイス3をセットアップする手順について、
図4のシーケ
ンス図を参照して説明する。例えば、A08にて取得した情報にデバイス情報が含まれて
いない場合、あるいは、A08にて取得した情報に含まれるデバイス情報がデバイス情報
123に含まれていない場合、前述した
図2のシーケンス図のA09では、セットアップ
が完了している電子デバイスが有ると判断されない。また、例えば、セットアップ済みの
電子デバイス2が無い、電子デバイス2を使用できない、電子デバイス2が他の処理に占
有されている、等の状態では、電子デバイス2に二次元コードを表示させることができな
いことから、
図2のシーケンス図の手順を実行できない。
【0053】
電子デバイス2に二次元コードを表示させることができない場合、ユーザは、
図2の手
順に代えて、
図4に示す手順を実行する。
図4に示す手順は、
図1に示した通信システム
100にて、電子デバイス2を使用せずに、新たな電子デバイス3をセットアップする手
順である。なお、
図4では、
図2の手順と同じ手順については、同じ符号を付して説明を
省略する。
【0054】
情報処理端末1は、情報送信アプリ121が起動されると(A01)、メモリ12にデ
バイス情報123が記憶されているか否かを判断する。セットアップを完了している電子
デバイス2が無い場合、デバイス情報123が記憶されていないと判断される。なお、デ
バイス情報123が記憶されていたとしても、電子デバイス2が使えない場合には、情報
処理端末1は、電子デバイス2を使わずにセットアップをする旨の指示をユーザIF13
にて受け付けてもよい。また、
図2のA09にて否定判断された場合、情報処理端末1は
、読み取った二次元コードにデバイス情報が含まれていない等のメッセージを表示して、
電子デバイス2を使わずにセットアップをする旨の指示をユーザIF13にて受け付けて
もよい。
【0055】
情報処理端末1は、ユーザIF13に接続情報41の撮影を促すメッセージを表示し、
カメラ15を起動する(A05)。情報処理端末1は、A05では、例えば、アクセスポ
イント4の接続情報41が含まれるラベルの画像を撮影するよう促すメッセージを表示し
ても良い。
【0056】
ユーザによって撮影ボタンの操作を受け付けると(A06)、情報処理端末1は、撮影
を実行し、画像データを取得する。この手順では、ユーザは、アクセスポイント4の接続
情報41を撮影するので、情報処理端末1は、アクセスポイント4の接続情報41を含む
画像の画像データを取得する(B01)。
【0057】
接続情報の画像を取得したら、情報処理端末1は、取得した画像を解析し(B02)、
接続情報を取得する。B02は、取得処理の一例である。情報処理端末1は、撮影された
画像がQRコードであれば、QRコードに含まれる情報を読み出して接続情報41を抽出
し、撮影された画像が文字画像であれば、文字認識機能を使用して接続情報41を取得す
る。カメラ15による撮影画像から自動的に読み取ることで、接続情報41をユーザが入
力する必要が無く、簡単に接続情報41を取得できる。情報処理端末1は、取得した画像
が文字画像であった場合、文字認識結果が正しいか否かをユーザに問い合わせ、確認また
は修正の指示を受け付けると良い。
【0058】
そして、情報処理端末1は、B02にて取得した情報に、メモリ12に記憶されている
デバイス情報123が含まれているか否かを判断する。この判断は、
図2のA09と同様
の手順である。カメラ15で撮影した画像がアクセスポイント4のラベル等の画像である
場合、B02で取得した情報にはデバイス情報が含まれない。また、セットアップを完了
している電子デバイス2が無い場合は、デバイス情報123が記憶されていない。いずれ
の場合であっても、情報処理端末1は、B02にて取得した情報に、メモリ12に記憶さ
れているデバイス情報123が含まれていないと判断する(B03)。B03は、完了判
断処理の一例であり、B03は、セットアップが完了している電子デバイスが無いと判断
する手順である。
【0059】
情報処理端末1は、B03の判断の後、取得した接続情報41によって示されるアクセ
スポイント4に、自装置を接続させる(B04)。具体的には、情報処理端末1は、取得
した接続情報41を用いてセットアップを完了させてから接続する。B04は、端末セッ
トアップ処理の一例である。情報処理端末1のセットアップも行うことで、情報処理端末
1が、無線ネットワークを介して電子デバイス3を利用できる。なお、アクセスポイント
4へのセットアップが完了していれば、情報処理端末1は、B04を省略する。
【0060】
そして、情報処理端末1は、接続した無線ネットワークを介して、その無線ネットワー
クに接続されている電子デバイスを検索する検索信号を送信する(B05)。情報処理端
末1が電子デバイス2の接続されている無線ネットワークに接続された場合、電子デバイ
ス2は、情報処理端末1から送信される検索信号を受信する。電子デバイス2は、受信し
た検索信号に応答して応答信号を情報処理端末1に送信する(B06)。B06は、応答
処理の一例である。一方、電子デバイス3は、セットアップ未完了であり、検索信号を受
信できないことから、応答信号を送信しない。取得した接続情報に基づいて無線ネットワ
ークに接続し、無線ネットワークに接続している電子デバイスを検索することで、セット
アップが完了している電子デバイスの有無を簡単に判断できる。
【0061】
電子デバイス2は、応答信号として、自装置のモデル情報を含む信号を送信する。情報
処理端末1は、受信した応答信号からモデル情報を取得する(B07)。さらに、情報処
理端末1は、情報送信アプリ121に関連付けて記憶されているモデル情報122を参照
し、受信した応答信号がモデル情報122に含まれるか否かを判断する(B08)。B0
8は、完了判断処理の一例である。
【0062】
受信した応答信号に含まれるモデル情報がモデル情報122に含まれるモデル情報と一
致していると判断した場合([一致])、情報処理端末1は、電子デバイス3をセットア
ップするためのセットアップ手順を開始する。セットアップ手順は、前述した
図2のU0
1~U11と同じ手順である。あらかじめ記憶されているモデルの電子デバイスであって
、セットアップが完了している電子デバイスが接続済みの無線ネットワークは、安全性の
高い無線ネットワークであると推定できる。応答信号によって、電子デバイス2が接続さ
れている無線ネットワークであるか否かを判断できることから、無線ネットワークの安全
性が担保される。
【0063】
一方、所定時間以内に検索信号に対する応答信号を受信しなかった場合、受信した応答
信号からモデル情報を取得できなかった場合、または、受信した応答信号に含まれるモデ
ル情報と一致するモデル情報がモデル情報122に含まれていないと判断した場合([不
一致])、情報処理端末1は、取得した接続情報の確認を促す確認メッセージをユーザI
F13に表示させ(B09)、ユーザの指示入力を受け付ける(B10)。
【0064】
確認メッセージは、例えば、
図5に示すように、SSIDとパスワードと、OKボタン
131とキャンセルボタン132とを含む。情報処理端末1は、確認メッセージによって
、表示した情報が接続対象のアクセスポイント4の接続情報41であるか否かをユーザに
問い合わせ、OKボタン131とキャンセルボタン132との何れかへの入力を受け付け
るまで待機する。そして、OKボタン131への入力を受け付けたか否かを判断する(B
11)。B11は、送信判断処理の一例である。
【0065】
OKボタン131への入力を受け付けたと判断した場合([OK])、情報処理端末1
は、電子デバイス3をセットアップするためのセットアップ手順を開始する。セットアッ
プ手順は、前述した
図2のU01~U11と同じ手順である。OKボタン131への入力
は、許可を示す許可情報の一例である。ユーザによって確認された接続情報を送信するこ
とで、新規の電子デバイスを無線ネットワークに接続する際にも、安全性が高い。また、
接続情報を送信するか否かをユーザに問い合わせて入力させることで、接続情報がむやみ
に送信されることを回避できる。
【0066】
一方、
図5に示した画面中のキャンセルボタン132への入力を受け付けた場合([キ
ャンセル])、情報処理端末1は、電子デバイス3のセットアップを行わず、例えば、ユ
ーザIF13にキャンセルされたことを示す情報を表示する(B12)。キャンセルボタ
ン132への入力は、不許可を示す許可情報の一例である。情報処理端末1は、画像の再
撮影を受け付けても良い。U11またはB12の後、情報処理端末1は、B01にて取得
した画像データを削除し(A20)、情報送信アプリ121を終了させる(A21)。
【0067】
この手順によれば、情報処理端末1は、アクセスポイント4のラベルを読み取るだけで
、接続情報41を取得できる。また、ユーザにより接続情報41を確認させることで、安
全性の高い無線ネットワークであると推定できるので、接続情報41の安全性が担保され
る。さらに、この手順によれば、情報処理端末1は、自身が接続されている無線ネットワ
ークにて検索信号を送信し、応答信号に基づいて、セットアップを完了させるか否かを判
断する。さらに、あらかじめ記憶されているモデルからの応答信号を受信した場合に限っ
てセットアップを完了させるので、より無線ネットワークの安全性が担保される。
【0068】
続いて、本形態の情報処理端末1にて実行される情報送信処理の手順について、
図6の
フローチャートを参照して説明する。この情報送信処理は、情報送信アプリ121が起動
されたことを契機に、情報処理端末1のCPU11にて実行される。情報送信処理は、前
述した各シーケンス図中の情報処理端末1の各処理を含む。
【0069】
情報送信処理では、CPU11は、まず、カメラ15を起動し、ユーザによる撮影指示
を受けて、画像データを取得する(A07またはB01、S101)。CPU11は、取
得した画像データの画像に二次元コードが含まれているか否かを判断する(S102)。
ユーザが撮影した対象が、アクセスポイント4のラベルのQRコード、または、電子デバ
イス2に表示させた二次元コードであれば、画像に二次元コードが含まれている。
【0070】
二次元コードが含まれていると判断した場合(S102:YES)、CPU11は、二
次元コードから接続情報を取得する(S103)。例えばアクセスポイントや無線ネット
ワークの説明書に貼付されたQRコードが撮影された場合、画像から接続情報を取得でき
る。さらに、CPU11は、二次元コードにデバイス情報が含まれているか否かを判断す
る(S104)。電子デバイス2に表示させた二次元コードが撮影された場合、画像には
デバイス情報が含まれる(A09)。一方、アクセスポイントのQRコードにはデバイス
情報は含まれない(B03)。デバイス情報が含まれていると判断した場合(S104:
YES)、CPU11は、さらに、そのデバイス情報がデバイス情報123に記憶されて
いるか否かを判断する(S105)。
【0071】
取得した画像に二次元コードが含まれていないと判断した場合(S102:NO)、C
PU11は、画像中に含まれる文字の文字認識を行い(S106)、認識結果をユーザI
F13に表示させて、ユーザの修正を受け付ける(S107)。なお、文字認識によって
も、SSIDとパスワードと判断できる文字列を取得できなかった場合には、CPU11
は、修正を受け付ける代わりに、エラーメッセージを表示させて処理を終了しても良い。
【0072】
S107の後、または、二次元コードにデバイス情報が含まれていないと判断した場合
(S104:NO)、または、デバイス情報がデバイス情報123に記憶されていないと
判断した場合(S105:NO)(B03)、CPU11は、通信IF14を介して、取
得した接続情報を用いて自装置を無線ネットワークに接続させ(B04)、その無線ネッ
トワークに接続されている電子デバイスを検索する検索信号を送信させる(B05、S1
08)。
【0073】
そして、CPU11は、検索信号に応答する応答信号を受信したか否かを判断する(S
109)。応答信号を受信したと判断した場合(B06、S109:YES)、CPU1
1は、応答信号に含まれるモデル情報が、モデル情報122に含まれているモデルと一致
しているか否かを判断する(B08、S110)。
【0074】
検索信号に応答する応答信号を受信しなかったと判断した場合(S109:NO)、ま
たは、モデル情報122に含まれているモデルと一致していないと判断した場合(B08
にて[不一致]、S110:NO)、CPU11は、
図5に示した確認メッセージをユー
ザIF13に表示させて、ユーザの入力を受け付ける(B10、S111)。そして、C
PU11は、OKボタン131への入力を受け付けたか否かを判断する(B11、S11
2)。
【0075】
OKボタン131への入力を受け付けたと判断した場合(B11にて[OK]、S11
2:YES)、または、モデル情報122に含まれているモデルと一致していると判断し
た場合(B08にて[一致]、S110:YES)、または、デバイス情報がデバイス情
報123に記憶されていると判断した場合(A09、S105:YES)、CPU11は
、取得済みの接続情報にSSIDとパスワードとの両方が含まれているか否かを判断する
(S113)。例えば、アクセスポイント4のラベルのQRコードには、パスワードが含
まれていない場合がある。また、アクセスポイント4のパスワードが変更されている場合
、ユーザは、SSIDだけを含むように撮影する可能性がある。接続情報を取得する際に
パスワードを取得せず、接続情報の送信の際にパスワードの入力をユーザに求めることで
、より接続情報の安全性を確保できる。
【0076】
パスワードが含まれていないと判断した場合(S113:NO)、CPU11は、パス
ワードの入力を受け付ける入力画面をユーザIF13に表示させ、ユーザの入力を受け付
ける(S114)。S114の後、または、パスワードが含まれていると判断した場合(
S113:YES)、CPU11は、SSIDとパスワードとを含む接続情報を電子デバ
イス3に送信する(U06、S115)。なお、S115では、CPU11は、前述した
ように、情報処理端末1と電子デバイス3とをWFD方式で接続させて、電子デバイス3
のセットアップアプリ321を起動させた後、接続情報を送信する(U01~U05)。
【0077】
接続情報を送信した後、CPU11は、完了通知を受信したか否かを判断する(S11
6)。完了通知を受信したと判断した場合(U09、S116:YES)、CPU11は
、電子デバイス3のデバイス情報をデバイス情報123に記憶する(U10、S117)
。一方、S111で表示させた確認メッセージにてキャンセルボタン132への入力を受
け付けたと判断した場合(S112:NO)、CPU11は、キャンセルされたことを示
すメッセージをユーザIF13に表示させる(S118)。
【0078】
S117やS118の後、または、所定時間を過ぎても完了通知を受信しなかったと判
断した場合(S116:NO)、CPU11は、画像データを削除し(S119)、情報
送信処理を終了する。
【0079】
以上、詳細に説明したように、本形態の情報処理端末1は、アクセスポイント4を用い
た無線ネットワークとのセットアップを完了している電子デバイス2があれば、アクセス
ポイント4の安全性が高いと推測されることから、取得した接続情報を電子デバイス3に
送信して、電子デバイス3にセットアップを完了させる。一方で、セットアップを完了し
ている電子デバイス2がなければ、無線ネットワークの安全性が担保されないため、情報
処理端末1は、接続情報を送信する前に、接続情報を送信するか否かを判断し、送信する
と判断した場合に送信し、送信しないと判断した場合には送信しない。これにより、電子
デバイス3がむやみに無線ネットワークのアクセスポイントに接続されることを回避でき
、電子デバイスの安全性の低下が抑制される。
【0080】
なお、本実施の形態は単なる例示にすぎず、本発明を何ら限定するものではない。した
がって本発明は当然に、その要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能である。
例えば、通信システム100を構成する装置の数は図示の例に限らず、1台以上の情報処
理端末と1台以上の電子デバイスとを含んでいればよい。
【0081】
また、例えば、実施の形態では、複数の手順を含む情報送信処理について説明したが、
少なくとも1つの手順を有していれば良い。また、各手順を実行する複数のプログラムを
組み合わせたプログラムセットとして実現することも可能である。
【0082】
また、例えば、実施の形態では、適合するデバイス情報が無いと判断した場合(B03
、S104またはS105にてNO)、検索信号を送信して応答信号のモデル情報を確認
するとした(B04~B08、S108~S110)が、しなくても良い。つまり、適合
するデバイス情報が無いと判断した場合、情報処理端末1は、確認メッセージを表示して
(B09、S111)、ユーザの入力を受け付けても良い。あるいは、適合するデバイス
情報が無いと判断した場合、情報処理端末1は、エラーとしてメッセージを表示して、ア
プリを終了しても良い。
【0083】
また、例えば、確認画面では、OKとキャンセル以外に再撮影を行う指示を受け付けて
も良い。再撮影を行う指示を受け付けた場合、情報処理端末1は、画像データを削除した
後、アプリを終了せずに再度カメラ15を起動し、撮影を受け付けるとよい。
【0084】
また、例えば、電子デバイス2のユーザIF23に表示される情報は、二次元コードに
限らない。一次元コードでも良いし、文字情報でも良い。また、表示される情報に、デバ
イス情報は含まれていなくても良い。その場合、デバイス情報123は無くても良く、情
報処理端末1は、デバイス情報の判断を行わず、暗号化情報を電子デバイス3に渡す。ま
た、接続情報の暗号化は行わなくても良い。ただし、接続情報を暗号化し、かつ、デバイ
ス情報を含む二次元コードを表示させるとすれば、安全性が高まる。
【0085】
また、例えば、応答信号にモデル情報は含まなくても良い。その場合、情報処理端末1
は、モデルの判断を行わない。つまり、情報処理端末1は、応答信号を送信する電子デバ
イスが有れば、そのモデルに関わらず、電子デバイス3に接続情報を送信するとしても良
い。そして、情報送信処理では、応答信号を受信した場合は、ユーザに確認しないとして
も良い。ただし、応答信号にモデル情報が含まれ、さらにユーザに確認すれば、安全性が
高まる。
【0086】
また、例えば、応答信号にモデル情報に代えてデバイス情報を含ませても良い。その場
合、情報処理端末1は、B08の判断に代えて、応答信号から取得したデバイス情報にが
デバイス情報123が記憶されているか否かの判断を行うとよい。あるいは、応答信号に
モデル情報とデバイス情報との両方を含ませても良い。
【0087】
また、例えば、情報処理端末1自身のセットアップはしなくても良い。情報処理端末1
のセットアップを行うか否かをユーザに問い合わせても良い。
【0088】
また、例えば、実施の形態では、電子デバイス3がアクセスポイント4と接続するセッ
トアップを完了していない装置であるとしたが、完了済みの装置であっても良い。その場
合、電子デバイス3は、情報処理端末1から受け取った接続情報222に基づいて、再度
セットアップを行うとよい。例えば、電子デバイス3がアクセスポイント4とは異なるア
クセスポイントと接続するセットアップを完了している状態で、アクセスポイント4の接
続情報を受け取った場合、電子デバイス3は、アクセスポイント4と接続するセットアッ
プを完了させる。この場合、電子デバイス3は、他のアクセスポイントの接続情報を削除
して、アクセスポイント4の接続情報のみを記憶しても良い。
【0089】
また、実施の形態に開示されている任意のフローチャートにおいて、任意の複数のステ
ップにおける複数の処理は、処理内容に矛盾が生じない範囲で、任意に実行順序を変更で
きる、または並列に実行できる。
【0090】
また、実施の形態に開示されている処理は、単一のCPU、複数のCPU、ASICな
どのハードウェア、またはそれらの組み合わせで実行されてもよい。また、実施の形態に
開示されている処理は、その処理を実行するためのプログラムを記録した記録媒体、また
は方法等の種々の態様で実現することができる。
【符号の説明】
【0091】
1 情報処理端末1
2、3 電子デバイス
4 アクセスポイント
11、21、31 CPU
13、23 ユーザIF
14、24、34 通信IF
121 情報送信アプリ
【手続補正書】
【提出日】2024-01-15
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理端末のコンピュータに、
無線ネットワークのアクセスポイントに接続するセットアップに用いる接続情報を取得する取得処理と、
前記セットアップが完了している電子デバイスが無い場合、前記取得処理にて取得した前記接続情報を電子デバイスに送信するか否かを判断する送信判断処理と、
前記送信判断処理にて前記接続情報を電子デバイスに送信すると判断した場合、前記取得処理にて取得した前記接続情報を、前記セットアップが完了していない所定の電子デバイスに送信する送信処理と、を実行させ、前記送信判断処理にて前記接続情報を電子デバイスに送信しないと判断された場合、前記接続情報が前記所定の電子デバイスに送信されない、
ことを特徴とするプログラム。
【請求項2】
請求項1に記載するプログラムにおいて、
前記送信判断処理では、
前記セットアップが完了している電子デバイスが無い場合、前記接続情報の前記所定の電子デバイスへの送信を許可するか否かを示す許可情報の入力を、前記情報処理端末のユーザインタフェースを介して受け付け、入力された前記許可情報が許可を示す場合、前記接続情報を電子デバイスに送信すると判断し、入力された前記許可情報が不許可を示す場合、前記接続情報を電子デバイスに送信しないと判断する、
ことを特徴とするプログラム。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載するプログラムにおいて、
前記情報処理端末の前記コンピュータに、
前記取得処理にて取得した前記接続情報を用いて前記無線ネットワークに接続するデバイスを検索させ、前記セットアップが完了している電子デバイスが検索されなければ、前記送信判断処理を実行させる、
ことを特徴とするプログラム。
【請求項4】
請求項1から請求項3のいずれか1つに記載するプログラムにおいて、
前記セットアップに用いられる前記接続情報には、前記無線ネットワークの識別情報とパスワードとがあり、
前記送信処理では、
前記接続情報を前記所定の電子デバイスに送信する際、前記取得処理にて取得した前記接続情報に、前記識別情報と前記パスワードとの両方が含まれている場合、前記取得処理にて取得した前記接続情報を前記所定の電子デバイスに送信し、前記取得処理にて取得した前記接続情報に、前記識別情報が含まれているが前記パスワードが含まれていない場合、前記情報処理端末のユーザインタフェースを介して前記パスワードの入力を受け付け、前記パスワードを受け付けた場合に、受け付けた前記パスワードを含む前記接続情報を前記所定の電子デバイスに送信する、
ことを特徴とするプログラム。
【請求項5】
請求項1から請求項4のいずれか1つに記載するプログラムがインストールされていることを特徴とする情報処理端末。