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  • 特開-掘削カバープレート 図1
  • 特開-掘削カバープレート 図2
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  • 特開-掘削カバープレート 図4
  • 特開-掘削カバープレート 図5
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024002922
(43)【公開日】2024-01-11
(54)【発明の名称】掘削カバープレート
(51)【国際特許分類】
   B26F 1/16 20060101AFI20231228BHJP
   H05K 1/02 20060101ALI20231228BHJP
   B23B 41/00 20060101ALN20231228BHJP
【FI】
B26F1/16
H05K1/02 J
B23B41/00 D
【審査請求】有
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023088348
(22)【出願日】2023-05-30
(31)【優先権主張番号】111123768
(32)【優先日】2022-06-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(71)【出願人】
【識別番号】521375988
【氏名又は名称】▲こう▼正科技股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110000671
【氏名又は名称】IBC一番町弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】葉日宏
(72)【発明者】
【氏名】張有志
【テーマコード(参考)】
3C036
3C060
5E338
【Fターム(参考)】
3C036AA01
3C060AA11
3C060BA05
3C060BG20
5E338AA02
5E338AA15
5E338BB65
5E338CC10
5E338CD12
5E338EE22
5E338EE33
(57)【要約】
【課題】ドリルのロスや製品不良が発生し難い掘削カバープレートを提供する。
【解決手段】カバー本体は、第1の表面と、第2の表面と、第3の表面とを備え、第1の表面は第2の表面と相対し、第3の表面は第1の表面と第2の表面に連接し、少なくとも第1の表面は電気的に絶縁されており、導電部はカバー本体上に設けられ、第1の表面の一部分から第3の表面を経て、第2の表面上まで延伸する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
カバー本体と導電部とを備え、導電性掘削機に用いられる掘削カバープレートであって、
前記カバー本体は、第1の表面と、第2の表面と、第3の表面とを備え、前記第1の表面は前記第2の表面と相対し、前記第3の表面は前記第1の表面と前記第2の表面に連接し、少なくとも前記第1の表面は電気的に絶縁されており、
前記導電部は前記カバー本体上に設けられ、前記第1の表面の一部分から前記第3の表面を経て、前記第2の表面上まで延伸する、
ことを特徴とする掘削カバープレート。
【請求項2】
前記導電部は導電テープである、
ことを特徴とする請求項1に記載の掘削カバープレート。
【請求項3】
前記カバー本体は絶縁カバープレートである、
ことを特徴とする請求項1に記載の掘削カバープレート。
【請求項4】
前記カバー本体はサポートキャリアと絶縁潤滑層を含み、前記絶縁潤滑層は前記サポートキャリア上に設けられる、
ことを特徴とする請求項1に記載の掘削カバープレート。
【請求項5】
前記絶縁潤滑層の上表面は前記第1の表面であり、前記サポートキャリアの下表面は前記第2の表面である、
ことを特徴とする請求項4に記載の掘削カバープレート。
【請求項6】
前記サポートキャリアの厚さは前記絶縁潤滑層よりも厚い、
ことを特徴とする請求項4に記載の掘削カバープレート。
【請求項7】
前記サポートキャリアは金属キャリアである、
ことを特徴とする請求項4に記載の掘削カバープレート。
【請求項8】
前記サポートキャリアは絶縁キャリアである、
ことを特徴とする請求項4に記載の掘削カバープレート。
【請求項9】
前記カバー本体は導電層を含み、前記導電層と前記絶縁潤滑層は、それぞれ前記サポートキャリアの反対側に位置し、前記絶縁潤滑層の上表面は前記第1の表面であり、前記導電層の下表面は前記第2の表面である、
ことを特徴とする請求項8に記載の掘削カバープレート。
【請求項10】
前記カバー本体はサポートキャリアと導電層を含み、
前記サポートキャリアは絶縁キャリアであり、前記導電層は前記サポートキャリアに設けられ、前記サポートキャリアの上表面は前記第1の表面であり、前記導電層の下表面は前記第2の表面である、
ことを特徴とする請求項1に記載の掘削カバープレート。
【請求項11】
前記サポートキャリアの厚さは前記導電層よりも厚い、
ことを特徴とする請求項10に記載の掘削カバープレート。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は回路基板領域に関し、とりわけ、掘削カバープレートに関する。
【背景技術】
【0002】
今日の電子製品のコンポーネントは小型化されており、単位面積あたりの電子コンポーネントの密度が大幅に増加している。そのため、回路基板の回路密度を高める必要性もあり、回路基板の厚さも薄くする必要があるので、回路積層の立体効果を達成するために掘削や金属充填が度々利用される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、ラインの幅の縮小により、孔径の規格は更に小さくなり、孔径の形状や孔壁の粗さに対する要求も厳格になりつつある。
【0004】
また、現在の穴あけ(掘削)技術には導電式と非導電式があるが、非導電式の機械式の穴あけは、赤外線センサーでドリルの状態を検知し、ドリルの破損等の異常時に警告信号を発する。しかし、赤外線は熱の影響を受け易い為に判断を誤ることがあり、第1のトラブルシューティングの際に警告の信号を出さないと、ドリルのロスの増加や製品の不良が発生し易くなる。
【0005】
また、導電性の穴あけ方式は、ドリルピン、カバープレート、回路基板を回路として使用するもので、導電方式で穴あけ位置を確認することができる。そして、針が折れてしまった場合でも、回路の中断により針が折れた位置を即座に検出し、トラブルシューティングを行うことができる。ただし、この方法では、掘削カバープレートを導電性材料に制限する必要があり、絶縁体の冷間プレスプレートや尿素板(総称してフェノール樹脂板と言う。)には適さないという問題があった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明はこれらの問題に鑑みて以下の構成を備える。即ち、バー本体と導電部とを備え、導電性掘削機に用いられる掘削カバープレートであって、前記カバー本体は、第1の表面と、第2の表面と、第3の表面とを備え、前記第1の表面は前記第2の表面と相対し、前記第3の表面は前記第1の表面と前記第2の表面に連接し、少なくとも前記第1の表面は電気的に絶縁されており、前記導電部は前記カバー本体上に設けられ、前記第1の表面の一部分から前記第3の表面を経て、前記第2の表面上まで延伸することを特徴とする掘削カバープレート。
【0007】
また、前記導電部は導電テープであることを特徴とする請求項1に記載の掘削カバープレート。
【0008】
また、前記カバー本体は絶縁カバープレートであることを特徴とする請求項1に記載の掘削カバープレート。
【0009】
また、前記カバー本体はサポートキャリアと絶縁潤滑層を含み、前記絶縁潤滑層は前記サポートキャリア上に設けられることを特徴とする請求項1に記載の掘削カバープレート。
【0010】
また、前記絶縁潤滑層の上表面は前記第1の表面であり、前記サポートキャリアの下表面は前記第2の表面であることを特徴とする請求項4に記載の掘削カバープレート。
【0011】
また、前記サポートキャリアの厚さは前記絶縁潤滑層よりも厚いことを特徴とする請求項4に記載の掘削カバープレート。
【0012】
また、前記サポートキャリアは金属キャリアであることを特徴とする請求項4に記載の掘削カバープレート。
【0013】
また、前記サポートキャリアは絶縁キャリアであることを特徴とする請求項4に記載の掘削カバープレート。
【0014】
また、前記カバー本体は導電層を含み、前記導電層と前記絶縁潤滑層は、それぞれ前記サポートキャリアの反対側に位置し、前記絶縁潤滑層の上表面は前記第1の表面であり、前記導電層の下表面は前記第2の表面であることを特徴とする請求項8に記載の掘削カバープレート。
【0015】
また、前記カバー本体はサポートキャリアと導電層を含み、前記サポートキャリアは絶縁キャリアであり、前記導電層は前記サポートキャリアに設けられ、前記サポートキャリアの上表面は前記第1の表面であり、前記導電層の下表面は前記第2の表面であることを特徴とする請求項1に記載の掘削カバープレート。
【0016】
また、前記サポートキャリアの厚さは前記導電層よりも厚いことを特徴とする請求項10に記載の掘削カバープレート。
【発明の効果】
【0017】
以上のように、上述の掘削カバープレートの構造は、導電性掘削機は、導電性掘削機のドリル針、回路板とで回路を形成することができる。全体的に掘削カバープレートはシンプルな構造で、様々な材質に対応でき、応用できる幅が広がるので、結果的にコストも抑えられる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】掘削カバープレートの第1の実施形態の斜視図である。
図2】掘削カバープレートの第1の実施形態の側面図である。
図3】掘削カバープレートの第2の実施形態の側面図である。
図4】掘削カバープレートの第3の実施形態の側面図である。
図5】掘削カバープレートの第4の実施形態の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下の説明において「第1の」、「第2の」、「第3の」等の用語はあるユニット、部品、エリア、或いは部分と、別のユニット、部品、エリア、或いは部分が異なるものであることを意味し、順序を表す概念ではない。また、「下」、「上」、「内」或いは「外」等の相対的な用語は、ある構成要素と他の構成要素との関係を説明するために本願の明細書で使用される場合があるが、ある構成要素の上下を逆さまにすれば当然に上と下は逆になるので、本願では実施形態の説明の都合上「下」、「上」、「内」等と記載しているにすぎず、明細書で例えば「下」と記載されていても常に下を意味するのではなく、被疑侵害品の構成要素の向きを逆にすれば上下は当然逆になるので、このようなケースでは、本願の請求の範囲の解釈では柔軟に向きを置き換えて解釈されるべきである。
【0020】
また、図面においては、理解の容易のために、一部の構成要素やエリア等の幅を拡大している場合がある。なお、明細書の全体を通じて同一の符号を付したものは同一の構成要素を示す。また、ある構成要素が他の構成要素(上)に接続される又は他の構成要素まで接続されるとの記載がある場合、他の構成要素上に直接されていても良く、又は途中に何かが介在した状態で接続されていても良い。ただし、あえて「他の構成要素に直接接続されている」又は「他の構成要素まで直接接続されている」と明言している場合には、途中には何らの構成要素も介在しない。
【0021】
図1図2を参照して本発明を説明する。ここで、図1は掘削カバープレートの第1の実施形態の斜視図であり、図2は掘削カバープレートの第1の実施形態の側面図である。
【0022】
図1図2に示すように、掘削カバープレート1はカバー本体10と導電部20を備える。カバー本体10は第1の表面11と、第2の表面13と第3の表面15を備える。第1の表面11は第2の表面と相対する。つまり、第1の表面11は第2の表面とは反対側の面である。第3の表面15は第1の表面11と第2の表面13に連接される。第1の表面11は上表面であり、第2の表面13は下表面である。第3の表面15は側面である。導電部20はカバー本体10上に設けられる。なお、ここで言うカバー本体10「上」とはカバー本体10の内部ではないという意味であって、カバー本体10の「表面」という意味である。また、導電部20は、第1の表面11の一部分から第3の表面15を介して第2の表面13上まで延伸する。
【0023】
掘削カバープレート1は導電性掘削機(図示せず)、通常、掘削カバープレート1とベースは、穴あけする回路基板/銅箔基板(図示せず)をサンドイッチの様に挟み、導電性掘削機に装填される。
【0024】
導電部20は、第1の表面11に位置する部分と、導電性掘削機の固定部(図示せず)と接触し、固定部は銅のリングである。このため、導電性掘削機は導電部20と掘削カバープレート1を介して掘削カバープレート1を電気的に導通させることができる。このため、電流は掘削カバープレート1に対して導電方式にて位置決めを行うことができ、同時に、切削の針の位置の確認もできる。
【0025】
詳細には、本実施形態においては、導電部20は導電テープによって実現できる。導電テープは銀テープ、銅テープ、アルミのテープ、グラファイトテープ等である。本実施形態において、カバー本体10は一体の絶縁蓋板(カバープレート)であり、尿素板やコールドスタンピング板等であっても良い。ただし、上記は単なる例であり、これらに限定されるわけではない。
【0026】
図3は掘削カバープレートの第2の実施形態を示した側面図である。図2図3を同時に参照して説明する。第2の実施形態が第1の実施形態と異なるところは、カバー本体10である。つまり、第2の実施形態のカバー本体10はサポートキャリア110と絶縁潤滑層120を含む。絶縁潤滑層120はサポートキャリア110上に設けられる。図3では絶縁潤滑層120がサポートキャリア110の上側に位置している。
【0027】
ここで、絶縁潤滑層120の上表面121は第1の表面11である。サポートキャリア110の下表面113は第2の表面13である。詳細には、サポートキャリア110の厚さは絶縁潤滑層120よりも厚く形成される。絶縁潤滑層120は潤滑効果を提供することができ、穴あけ作業をする際に針が折れてしまう機会を減らすことができる。
【0028】
本実施形態において、サポートキャリア110は金属キャリアであるが、例えばアルミ板、鋼板等であるが、絶縁キャリアであっても良く、例えば尿素板等であってもよい。
【0029】
図4は掘削カバープレート1の第3の実施形態の側面図である。図4図3を同時に参照して説明する。第3の実施形態が第2の実施形態と異なる点は、カバー本体10が更に導電層130を含むことにある。導電層130と絶縁潤滑層120は、それぞれ前記サポートキャリア110の反対側に位置する。絶縁潤滑層120の上表面121は第1の表面11であり、導電層130の下表面133は第2の表面13である。
【0030】
図5は掘削カバープレート1の第4の実施形態を示す側面図である。図5に示すように、カバー本体10はサポートキャリア110と導電層130を含む。サポートキャリア110は絶縁キャリアであり、導電層130はサポートキャリア110の下側の表面に設けられる。サポートキャリア110の上表面111は第1の表面11であり、導電層130の下表面133は第2の表面13である。サポートキャリア110の厚さは導電層130よりも厚い。
【0031】
以上のように、本発明による掘削カバープレート1の構造によれば、導電性掘削機(図示せず)が導電部20を介して導電性掘削機のドリルと回路基板と電気的な回路を形成することができる。このため、回路基板の位置決めと掘削針(ドリルピン)の位置を検出できる。また、全体として、掘削カバープレート1の構造が簡単なので、様々な材料に適用可能であり、適用し得る範囲が広いので、コストを抑制できる。
【0032】
本発明の技術内容は好適なものを示したものに過ぎず、本発明の技術的範囲の解釈を実施形態に示したものに限定する趣旨ではない。当業者が本発明に変更や修正を加えても、本発明の精神から逸脱しない限り本発明の技術的範囲に属するものとする。また、本発明の技術的範囲は特許請求の範囲に基づいて定められる。
【符号の説明】
【0033】
1 掘削カバープレート
10 カバー本体
11 第1の表面
13 第2の表面
15 第3の表面
110 サポートキャリア
111 上表面
113 下表面
120 絶縁潤滑層
121 上表面
130 導電層
133 下表面
20 導電部
図1
図2
図3
図4
図5