(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024000294
(43)【公開日】2024-01-05
(54)【発明の名称】包装材
(51)【国際特許分類】
B65D 67/02 20060101AFI20231225BHJP
B65D 71/00 20060101ALI20231225BHJP
【FI】
B65D67/02 A
B65D71/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022099011
(22)【出願日】2022-06-20
(71)【出願人】
【識別番号】303040183
【氏名又は名称】サッポロビール株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100128381
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 義憲
(74)【代理人】
【識別番号】100176773
【弁理士】
【氏名又は名称】坂西 俊明
(74)【代理人】
【識別番号】100182006
【弁理士】
【氏名又は名称】湯本 譲司
(72)【発明者】
【氏名】横石 智彦
【テーマコード(参考)】
3E067
【Fターム(参考)】
3E067AA22
3E067AB26
3E067AC04
3E067AC12
3E067BA04B
3E067BA15A
3E067BA20A
3E067BB01A
3E067BB02A
3E067BB11B
3E067BC03B
3E067BC04C
3E067CA07
3E067EC12
3E067EC13
3E067EE12
3E067EE38
3E067FA01
3E067FC06
(57)【要約】
【課題】指穴に指を引っ掛けやすくできると共に持ちやすい包装材を提供する。
【解決手段】一実施形態に係る包装材は、飲料容器を包装する包装材1である。包装材1は、飲料容器の上端部が固定される上端部保持部2と、上端部保持部2を覆う蓋部3と、を備える。蓋部3は、指を挿入可能な複数の第1孔21を有する。上端部保持部2は、複数の第1孔21のそれぞれの下方に位置する複数の第2孔22を有する。各第1孔21は、複数の第1孔21が並ぶ方向である第1方向D1の外側に位置する第1内壁と、第1方向D1の中央側において下方に折り曲げられる折り曲げ部21fとによって画成されている。各第2孔22は、第2内壁22bによって画成されている。各折り曲げ部21fの折り曲げ起点21gは、各第2内壁22bの第1方向D1の中央側の端部22fよりも第1方向D1の外側に位置する。
【選択図】
図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
飲料容器を包装する包装材であって、
前記飲料容器の上端部が固定される上端部保持部と、
前記上端部保持部を覆う蓋部と、
を備え、
前記蓋部は、指を挿入可能な複数の第1孔を有し、
前記上端部保持部は、複数の前記第1孔のそれぞれの下方に位置する複数の第2孔を有し、
各前記第1孔は、複数の前記第1孔が並ぶ方向である並設方向の外側に位置する第1内壁と、前記並設方向の中央側において下方に折り曲げられる折り曲げ部とによって画成されており、
各前記第2孔は、第2内壁によって画成されており、
各前記折り曲げ部の折り曲げ起点は、各前記第2内壁の前記並設方向の中央側の端部よりも前記並設方向の外側に位置する、
包装材。
【請求項2】
各前記折り曲げ部は、前記第2内壁の前記並設方向の中央側の部分に接触する、
請求項1に記載の包装材。
【請求項3】
平面視における前記第1孔の面積が平面視における前記第2孔の面積よりも大きい、
請求項1又は2に記載の包装材。
【請求項4】
前記上端部保持部は、前記飲料容器の上端部が嵌まり込む嵌合部を有し、
前記嵌合部は、前記上端部が入り込む孔部と、前記孔部の内周に沿って並ぶと共に前記孔部からの前記上端部の抜けを抑制する複数の抜け止め部と、を有し、
複数の前記抜け止め部は、第1抜け止め部と、前記第1抜け止め部よりも前記孔部の周方向への長さが長い第2抜け止め部と、を含む、
請求項1又は2に記載の包装材。
【請求項5】
前記嵌合部は、前記周方向に沿って並ぶ一対の前記抜け止め部の間に位置する第1空隙部と、前記周方向に沿って並ぶ一対の前記抜け止め部の間に位置すると共に前記第1空隙部よりも前記周方向への長さが長い第2空隙部と、を有する、
請求項4に記載の包装材。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、飲料容器を包装する包装材に関する。
【背景技術】
【0002】
特表平7-500306号公報には、缶を運ぶときに用いられるボール紙製クリップ形の搬送具が記載されている。搬送具は、缶の上端に固定される底板と、底板を覆う頂板とを備える。底板には6個(2×3個)の缶が固定される。底板は、底板の長手方向に沿って並ぶ3個の缶と、残り3個の缶との間に位置する凹状の補強リブ部分を有する。
【0003】
頂板は、底板の一方の長辺から底板の短手方向に延び出す内側頂板フラップと、底板の他方の長辺から底板の短手方向に延び出す外側頂板フラップとを有する。頂板は、底板の上に内側頂板フラップが折り畳まれ、内側頂板フラップの上に外側頂板フラップが折り畳まれることによって形成される。内側頂板フラップ及び外側頂板フラップのそれぞれは指穴を有する。内側頂板フラップの上に外側頂板フラップが折り畳まれるときに、内側頂板フラップの指穴の上に外側頂板フラップの指穴が重なる。各指穴は円形状を呈する。
【0004】
特表平8-508962号公報には、飲料缶を運ぶのに適したクリップ形搬送体が記載されている。クリップ形搬送体は、6個の飲料缶を保持するパネルと、パネルの上に載せられる補強帯状体とを備える。パネルは、パネルの長手方向に沿って並ぶ3個の飲料缶と、残り3個の飲料缶との間に位置する凹状の内側リブを有する。
【0005】
パネルは、凹状の内側リブの部分に2つの指穴を有する。指穴は、指穴が並ぶ方向の中央側に位置する折り曲げ線と、当該方向の外側に位置する切り取り線とを有する。指穴は、当該切り取り線が切り取られると共に当該折り曲げ線を起点として折り曲げ部が下方に折り曲げられることによって形成される。補強帯状体は上記の指穴と同様の指穴を有し、この指穴も、切り取り線が切り取られると共に折り曲げ線を起点として折り曲げ部が下方に折り曲げられることによって形成される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特表平7-500306号公報
【特許文献2】特表平8-508962号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
前述したボール紙製クリップ形の搬送具では、内側頂板フラップの指穴、及び外側頂板フラップの指穴のそれぞれが円形状を呈する。従って、各指穴に指を入れたときに、各指穴の内壁面が指に食い込むことがあるので、指の引っ掛かりが強くて持ちにくいという問題が生じうる。
【0008】
前述したクリップ形搬送体では、各指穴が切り取り線と折り曲げ線とを有し、折り曲げ線を介して折り曲げ部が下方に折り曲げられることによって各指穴が形成される。補強帯状体の指穴は、内側リブの指穴に整合する位置に設けられる。しかしながら、補強帯状体の指穴は内側リブの指穴の直上に設けられ、補強帯状体の指穴の折り曲げ部が、その直下に位置する内側リブの指穴に向かって延在するので、指穴に指を引っ掛けにくい場合があり依然として持ちにくいという問題が生じうる。すなわち、補強帯状体の折り曲げ部が内側リブに向かって鉛直下方に延びる場合、折り曲げ部に対して指が滑ることがあるので、指穴に指を引っ掛けにくいということが起こりうる。
【0009】
本開示は、指穴に指を引っ掛けやすくできると共に持ちやすい包装材を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
(1)本開示に係る包装材は、飲料容器を包装する包装材である。包装材は、飲料容器の上端部が固定される上端部保持部と、上端部保持部を覆う蓋部と、を備える。蓋部は、指を挿入可能な複数の第1孔を有する。上端部保持部は、複数の第1孔のそれぞれの下方に位置する複数の第2孔を有する。各第1孔は、複数の第1孔が並ぶ方向である並設方向の外側に位置する第1内壁と、並設方向の中央側において下方に折り曲げられる折り曲げ部とによって画成されている。各第2孔は、第2内壁によって画成されている。各折り曲げ部の折り曲げ起点は、各第2内壁の並設方向の中央側の端部よりも並設方向の外側に位置する。
【0011】
この包装材では、上端部保持部が飲料容器の上端部を固定すると共に、蓋部が上端部保持部を覆う。従って、飲料容器を保持する構造を上端部保持部及び蓋部の二重構造とすることができるため、飲料容器を強固に保持することができる。蓋部は指を挿入可能な複数の第1孔を有し、第1孔は蓋部において並設方向に沿って並んでいる。上端部保持部は各第1孔の下方に位置する複数の第2孔を有し、各第2孔は第2内壁によって画成されている。各第1孔は、蓋部における並設方向の外側に位置する第1内壁と、蓋部における並設方向の中央側において下方に折り曲げられる折り曲げ部とによって画成されている。従って、手の複数の指を各第1孔に入れるときに、各指は各第1孔の並設方向の中央側に位置する折り曲げ部に当接する。よって、指の引っ掛かりを適度にして包装材を持ちやすくすることができる。更に、第1孔の各折り曲げ部は、その折り曲げ起点が、各第2内壁の並設方向の中央側の端部よりも並設方向の外側に位置する。よって、各折り曲げ部は、第2孔の第2内壁に向かって並設方向の中央側に延在する。すなわち、並設方向に沿って並ぶ一対の折り曲げ部は、逆ハの字状に折り曲げられる。従って、各折り曲げ部に複数の指のそれぞれを引っ掛けることができ、折り曲げ部に対して指を滑りにくくすることができるので、第1孔に指を引っ掛けやすく且つ包装材を持ちやすくすることができる。
【0012】
(2)上記(1)において、各折り曲げ部は、第2内壁の並設方向の中央側の部分に接触してもよい。この場合、各第1孔に複数の指のそれぞれが挿入されたときに、各折り曲げ部が折り曲げられて第2孔の第2内壁に当接する。従って、第1孔に指が挿入された状態において各折り曲げ部を第2内壁に当接させることができるので、指の引っ掛かりを適度にして包装材を持ち上げやすくすることができる。
【0013】
(3)上記(1)又は(2)において、平面視における第1孔の面積が平面視における第2孔の面積よりも大きくてもよい。この場合、蓋部の第1孔への指の挿入をスムーズにすることができるので、包装材をより持ち上げやすくすることができる。更に、上端部保持部の第2孔の面積が蓋部の第1孔の面積より小さいことにより、上端部保持部の強度を高くして飲料容器をより強固に保持することができる。
【0014】
(4)上記(1)から(3)のいずれかにおいて、上端部保持部は、飲料容器の上端部が嵌まり込む嵌合部を有してもよい。嵌合部は、上端部が入り込む孔部と、孔部の内周に沿って並ぶと共に孔部からの上端部の抜けを抑制する複数の抜け止め部と、を有してもよい。複数の抜け止め部は、第1抜け止め部と、第1抜け止め部よりも孔部の周方向への長さが長い第2抜け止め部と、を含んでもよい。この場合、孔部の周方向に沿って複数の抜け止め部が設けられる。従って、孔部からの飲料容器の抜けをより確実に抑制できる。複数の抜け止め部は、第1抜け止め部と、第1抜け止め部よりも当該周方向への長さが長い第2抜け止め部とを含む。よって、第1抜け止め部よりも大きい第2抜け止め部が設けられることにより、飲料容器の上端部の抜けを一層確実に抑制できる。
【0015】
(5)上記(4)において、嵌合部は、周方向に沿って並ぶ一対の抜け止め部の間に位置する第1空隙部と、周方向に沿って並ぶ一対の抜け止め部の間に位置すると共に第1空隙部よりも周方向への長さが長い第2空隙部と、を有してもよい。この場合、第1空隙部よりも周方向への長さが長い第2空隙部を有することにより、孔部への飲料容器の挿入をよりスムーズに行うことができる。
【発明の効果】
【0016】
本開示によれば、指穴に指を引っ掛けやすくできると共に持ちやすくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】実施形態に係る包装材及び飲料容器を示す斜視図である。
【
図3】
図1の包装材の上端部保持部に飲料容器の上端部が固定された状態を示す斜視図である。
【
図4】
図3の上端部保持部の嵌合部を拡大した斜視図である。
【
図5】
図4の上端部保持部に包装材の蓋部が載せられた状態を示す斜視図である。
【
図7】
図6の蓋部の第1孔、及び上端部保持部の第2孔を示す斜視図である。
【
図8】
図7の第1孔及び第2孔を模式的に示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下では、図面を参照しながら本開示に係る包装材の実施形態について説明する。図面の説明において同一又は相当する要素には同一の符号を付し、重複する説明を適宜省略する。また、図面は、理解の容易化のため、一部を簡略化又は誇張して描いている場合があり、寸法比率及び角度等は図面に記載のものに限定されない。
【0019】
実施形態において、包装材は、飲料容器を包装する。「飲料容器」は、飲料を収容する容器を示している。飲料容器は、例えば、飲料缶、ペットボトル、瓶又は樽である。以下では、飲料容器が飲料缶である例について説明する。「飲料缶」は、金属製の筒形又は箱形の器である。飲料缶は、例えば、ショート缶、ロング缶、デミタス缶、ボトル缶、樽型缶、及びウエストウェーブ缶のいずれであってもよい。
【0020】
飲料缶は、例えば、135ml缶、250ml缶、335ml缶、350ml缶、355ml缶、500ml缶、700ml缶、750ml缶、1000ml缶、2000ml缶、及び3000ml缶のいずれであってもよい。このように、飲料缶の種類、形状及びサイズは特に限定されない。「包装」は、飲料容器の少なくとも一部を覆って飲料容器を保持することを示している。包装は、パッケージングと称されることもある。以下では、包装材が複数の飲料缶を保持するマルチパックである例について説明する。
【0021】
図1は、実施形態に係る包装材1を備える一例としての飲料製品100を示す斜視図である。飲料製品100は、包装材1と、包装材1に包装される飲料容器Cとを備える。飲料容器Cは飲料缶である。飲料容器Cは、例えば、筒状を呈する側面C1と、飲料容器Cの上端に位置する上端部C2とを有する。
【0022】
側面C1は、例えば、円筒状を呈する。この場合、上端部C2は円筒状の側面C1の上端に位置する。飲料容器Cは、平面視における上端部C2の外縁に形成された巻締部C3を有する。巻締部C3は、一例として、平面視において円環状を呈する。しかしながら、飲料容器Cの形状は、上記の各例に限られず、適宜変更可能である。
【0023】
図2は、包装材1の展開図である。
図1及び
図2に示されるように、包装材1は、例えば、1枚の紙によって形成されている。これにより、複数枚の紙によって形成されている包装材と比較して、包装材1における紙の使用量を低減させることができる。包装材1は、例えば、段ボールによって構成されている。包装材1を構成する段ボールは、例えば、板紙、Eフルート、Fフルート又はGフルートである。
【0024】
例えば、包装材1の厚さは0.5mm以上且つ2mm以下である。包装材1は、例えば、比較的薄手の段ボールによって構成されている。この場合、段ボールはリサイクル性が高いため、包装材1の材料として環境に良い素材を用いることができる。包装材1は、飲料容器Cの上端部C2に固定される上端部保持部2と、上端部保持部2の少なくとも一部を覆う蓋部3とを備える。例えば、上端部保持部2及び蓋部3のそれぞれは板状を呈する。
【0025】
図3は、飲料容器Cの上端部C2、及び包装材1を示す斜視図である。
図2及び
図3に示されるように、上端部保持部2は、例えば、複数の飲料容器Cの上端部C2に固定される。すなわち、上端部保持部2は複数の上端部C2を保持する。上端部保持部2に固定された状態において、例えば、複数の飲料容器C(上端部C2)が、第1方向D1に沿って並ぶと共に、第1方向D1に交差(一例として直交)する第2方向D2に沿って並ぶ。このとき、各飲料容器Cは第1方向D1及び第2方向D2の双方に交差する第3方向D3に延在する。第3方向D3は、例えば、飲料容器Cの高さ方向、又は鉛直方向である。
【0026】
一例として、上端部保持部2に固定された状態において、3個の飲料容器Cが第1方向D1に沿って並ぶと共に、2個の飲料容器Cが第2方向D2に沿って並ぶ。蓋部3は、上端部保持部2の長辺2bに沿って第1方向D1に延在する折り曲げ部3bを介して連結されており、折り曲げ部3bから第2方向D2に延在する。
【0027】
上端部保持部2は、第1方向D1に延びると共に第2方向D2に並ぶ一対の長辺2bと、第2方向D2に延びると共に第1方向D1に並ぶ一対の短辺2cとを有する。一例として、上端部保持部2は長方形状を呈する。更に、上端部保持部2は、上端部保持部2の四隅のそれぞれに位置する傾斜部2dを有していてもよい。
【0028】
傾斜部2dは、長辺2bと短辺2cの間において第1方向D1及び第2方向D2の双方に傾斜する方向に延在している。一例として、傾斜部2dは、長辺2bから延びる直線部2fと、直線部2fの長辺2bとは反対側の接続部2hから短辺2cまで延びる湾曲部2gとを有する。湾曲部2gは、上端部保持部2の外側に膨らむように湾曲している。
【0029】
例えば、上端部保持部2は、第2方向D2に並ぶ一対の接続部2hの間において第2方向D2に延在する第1折り曲げ線2j1及び第2折り曲げ線2j2を有する。上端部保持部2では、第1折り曲げ線2j1及び第2折り曲げ線2j2を介して短辺2cが形成された部分を下方に折り曲げることが可能とされている。
【0030】
第1折り曲げ線2j1は、上端部保持部2の第2方向D2の中央を含む領域において第2方向D2に延在している。上端部保持部2は第2方向D2に沿って並ぶ一対の第2折り曲げ線2j2を有し、一対の第2折り曲げ線2j2のそれぞれは上端部保持部2の第2方向D2の端部において第2方向D2に沿って延びている。なお、後述する第2抜け止め部8における上端部保持部2の第1方向D1の端部側には折り曲げ線が形成されていない。
【0031】
上端部保持部2は、飲料容器Cの上端部C2が嵌まり込む嵌合部4を有する。例えば、上端部保持部2は複数の嵌合部4を有する。一例として、上端部保持部2において嵌合部4は格子状を成すように配置されている。例えば、第1方向D1及び第2方向D2のそれぞれに沿って複数の嵌合部4が並んでいる。一例として、第1方向D1に沿って3つの嵌合部4が並ぶと共に、第2方向D2に沿って2つの嵌合部4が並んでいる。
【0032】
嵌合部4は、上端部C2が入り込む孔部5と、孔部5の内周に沿って並ぶと共に孔部5からの上端部C2の抜けを抑制する複数の抜け止め部6とを有する。一例として、孔部5は円形状を呈する。複数の抜け止め部6は、孔部5の周方向D4に並んでいる。抜け止め部6は、折り曲げ線6bを介して孔部5の内周に接続されており、上端部保持部2の面外方向(
図2の紙面の直交方向)に折り曲げ可能とされている。
【0033】
孔部5には上端部保持部2の面外方向(例えば下方向)から上端部C2を挿入可能とされている。孔部5に上端部C2が挿入されるとき、複数の抜け止め部6のそれぞれが折り曲げ線6bを介して上端部保持部2の面外方向(例えば上方向)に折り曲げられる。折り曲げられた各折り曲げ線6bは、例えば、上端部C2の巻締部C3の下部に対向する。これにより、下方に引き抜かれる外力が飲料容器Cに加えられたとしても巻締部C3が各抜け止め部6に引っ掛かるので、嵌合部4からの飲料容器Cの抜けが抑制される。
【0034】
複数の抜け止め部6は、例えば、歯車状に並んでいる。抜け止め部6の数は、例えば、10以上且つ16以下である。この場合、孔部5への上端部C2の挿入をスムーズに行えると共に嵌合部4からの上端部C2の抜けをより確実に抑制できる。但し、抜け止め部6の数は、11以上、12以上、又は13以上であってもよい。また、抜け止め部6の数は、15以下、14以下、又は13以下であってもよい。
図2及び
図3では、抜け止め部6の数が13又は14である例を示している。
【0035】
一例として、抜け止め部6は台形状を呈する。この場合、抜け止め部6は、折り曲げ線6bに一致する下底部6cと、下底部6cの孔部5の径方向内側に位置する上底部6dと、下底部6cの周方向D4の端部から上底部6dの周方向D4の端部まで延びる一対の脚部6fとを有する。下底部6cの長さは上底部6dの長さよりも長い。また、一対の脚部6fは周方向D4に並んでいる。
【0036】
例えば、複数の抜け止め部6は、第1抜け止め部7と、第1抜け止め部7よりも周方向D4への長さが長い第2抜け止め部8とを含む。例えば、複数の嵌合部4のうちの一部が第1抜け止め部7及び第2抜け止め部8を有し、残部は第1抜け止め部7のみを有する(第2抜け止め部8を有しない)。一例として、複数の嵌合部4のうち、第1方向D1の端部に位置する嵌合部4は第1抜け止め部7及び第2抜け止め部8を有し、第1方向D1の端部以外(一例して第1方向D1の中央)に位置する嵌合部4は第1抜け止め部7のみを有する。
【0037】
図4は、第1抜け止め部7、第2抜け止め部8及び飲料容器Cを示す斜視図である。
図2及び
図4に示されるように、複数の第1抜け止め部7は、例えば、周方向D4に歯車状に並んでいる。例えば、第2抜け止め部8の周方向D4への長さは、第1抜け止め部7の周方向D4への長さの1.5倍以上且つ3倍以下(一例として2倍)である。
【0038】
例えば、第2抜け止め部8は、上端部保持部2における第1方向D1の両端側に設けられる。一例として、複数の抜け止め部6のうち、第2抜け止め部8は第1方向D1の最も両端側に位置する。この場合、第1方向D1の両端側に位置する飲料容器Cを嵌合部4に一層強固に嵌合させることが可能となる。
【0039】
前述したように、第2抜け止め部8における上端部保持部2の第1方向D1の端部側には折り曲げ線(第1折り曲げ線2j1又は第2折り曲げ線2j2に相当する折り曲げ線)が形成されていない。これにより、第2抜け止め部8によって飲料容器Cを押さえつける力を付与することができるので、飲料容器Cの巻締部C3が下に抜けようとしても第2抜け止め部8を折れにくくすることができる。従って、巻締部C3に下方に押される第2抜け止め部8が突っ張ることによって飲料容器Cが嵌合部4から抜けることを一層確実に抑制できる。
【0040】
例えば、嵌合部4は、周方向D4に沿って並ぶ一対の抜け止め部6の間に位置する第1空隙部4bと、周方向D4に沿って並ぶ一対の抜け止め部6の間に位置すると共に第1空隙部4bよりも周方向D4への長さが長い第2空隙部4cとを有する。例えば、上端部C2が挿入される前において、第1空隙部4bは一対の抜け止め部6を互いに接続する切り取り線4dである。第1空隙部4bは、孔部5に上端部C2が挿入されるときに切り取り線4dが破断して形成される。
【0041】
第2空隙部4cは、孔部5の内周において抜け止め部6が設けられていない間欠部分である。例えば、第2空隙部4cの周方向D4への長さは、抜け止め部6(一例として第1抜け止め部7)の周方向D4への長さの1.5倍以上且つ3倍以下(一例として2倍)である。
【0042】
図2及び
図3に示されるように、第2空隙部4cは、例えば、上端部保持部2における第2方向D2の両端側に設けられる。一例として、第2空隙部4cは、第1空隙部4bよりも上端部保持部2の第2方向D2の両端側に形成される。孔部5に上端部C2が挿入されるときに、複数の抜け止め部6が上方に折り曲げられると共に、第2空隙部4cから飲料容器Cの巻締部C3の下部C4が露出する。第2空隙部4cが設けられることによって、孔部5への上端部C2の挿入を一層スムーズに行うことができる。
【0043】
図2に示されるように、上端部保持部2は、指が挿入される第2孔22を形成する切り取り線9b及び折り曲げ線9cを有する。上端部保持部2は複数の第2孔22を有する。例えば、複数の第2孔22は、第1方向D1に並んでいる。第2孔22には、包装材1及び飲料容器Cを持ち上げようとする人の手の指が上から挿入される。各第2孔22は、第2内壁22bによって画成される。第2内壁22bは、折り曲げ線9cを介して下方に折り曲げられる折り曲げ部22cを含む。第2孔22については後に詳述する。
【0044】
例えば、切り取り線9b及び折り曲げ線9c(第2孔22)は、第2方向D2への長さが第1方向D1への長さよりも長い長円状を呈する。折り曲げ線9cは、上端部保持部2における第1方向D1の中央側において第2方向D2に延在している。切り取り線9bは、折り曲げ線9cの一端から折り曲げ線9cの他端まで第1方向D1の外側に長円状に延びている。切り取り線9bが切り取られて折り曲げ線9cを折り曲げ起点22dとして折り曲げ部22cが下方に折り曲げられることにより、指を挿入可能な第2孔22が形成される。
【0045】
図5は、
図4の上端部保持部2に蓋部3が被せられた状態を示す斜視図である。
図1、
図2及び
図5に示されるように、蓋部3は、例えば、上端部保持部2の少なくとも一部を覆う。例えば、包装材1は、折り曲げ部3bを介して折り曲げられた蓋部3の折り曲げ部3bとは反対側の端部3cを上端部保持部2に接続する接続蓋部10を備える。
【0046】
接続蓋部10は、例えば、板状を呈する。接続蓋部10は、上端部保持部2の折り曲げ部3bとは反対側に位置する長辺2bに沿って第1方向D1に延在する折り曲げ部10bを介して上端部保持部2に連結されている。接続蓋部10は、折り曲げ部10bから第2方向D2に延在する。
【0047】
蓋部3は、折り曲げ部3bを介して折り曲げられたときに折り曲げ部3bから斜め上方に延在する傾斜部11と、傾斜部11から第1方向D1及び第2方向D2に延在する天面部12とを有する。蓋部3は、例えば、飲料容器Cの巻締部C3が入り込むスリット3dを有する。
【0048】
スリット3dに巻締部C3が入り込むことによって蓋部3が巻締部C3を保持する。蓋部3は、天面部12から第2方向D2に突出する突出部13を有する。突出部13の下方にスリット3dが形成される。接続蓋部10は、蓋部3と同様、スリット10d及び突出部15を有する。
【0049】
例えば、前述した第2空隙部4c及びスリット3d(スリット10d)は第2方向D2に沿って並んでいる。すなわち、平面視において、スリット3d及びスリット10dのそれぞれは、第2空隙部4cの第2方向D2の端部側に形成される。この場合、第2空隙部4cの第2方向D2の両端側部分においてスリット3dが巻締部C3を保持する。
【0050】
ところで、第2空隙部4cが形成された部分は、第2空隙部4cが形成されていない部分(抜け止め部6が形成された部分)と比較して巻締部C3の保持力が弱い。しかしながら、第2空隙部4cの第2方向D2の両端側に巻締部C3を保持するスリット3dが形成される場合、第2空隙部4cに位置する巻締部C3の部分をスリット3dによって強固に保持することができる。
【0051】
スリット3d及びスリット10dは、第2方向D2に沿って並んでいる。第2方向D2に沿って並ぶスリット3d及びスリット10dの組が第1方向D1に沿って並んでいる。この組の数は、例えば、上端部保持部2に固定されたときに第1方向D1に沿って並ぶ飲料容器Cの数(一例として3)と同一である。
【0052】
図6は、蓋部3が上端部保持部2を覆っている状態を示す図である。
図2及び
図6に示されるように、蓋部3は、傾斜部11及び天面部12の間において第1方向D1に延在する折り曲げ部17を有する。
【0053】
例えば、接続蓋部10は、蓋部3と同様、傾斜部18及び天面部19を有する。そして、接続蓋部10は、折り曲げ部17と同様の折り曲げ部20を有する。例えば、天面部19には蓋部3の端部3cが固定される。一例として、天面部19には端部3cが接着剤によって固定される。例えば、蓋部3は天面部12に形成されたスリット25bを有し、接続蓋部10は天面部19に形成されたスリット25cを有する。例えば、第1方向D1に延びる複数のスリット25bが第1方向D1に沿って並んでおり、第1方向D1に延びる複数のスリット25cが第1方向D1に沿って並んでいる。一例として、天面部19に形成されたスリット25cに接着剤が塗布され、当該接着剤に天面部12のスリット25bが貼り付けられる。この場合、スリット25b,25cを介して接続蓋部10及び蓋部3に接着剤をいきわたらせることができるので、接続蓋部10に対する蓋部3の接着強度を高めることができる。
【0054】
蓋部3は、指が挿入される第1孔21を形成する切り取り線21b及び折り曲げ線21cを有する。蓋部3は複数の第1孔21を有する。例えば、複数の第1孔21は第1方向D1に並んでいる。第1方向D1は複数の第1孔21が並ぶ方向である並設方向である。複数の第1孔21のそれぞれの下方には上端部保持部2の第2孔22が設けられる。第1孔21の面積は、第2孔22の面積よりも大きい。
【0055】
第1孔21には、包装材1及び飲料容器Cを持ち上げようとする人の手の指が上から挿入される。各第1孔21は、第1方向D1の外側(両端側)に位置する第1内壁21dと、第1方向D1の中央側において下方に折り曲げられる折り曲げ部21fとによって画成されている。
図7は、
図6の第1孔21を拡大した斜視図である。
図2、
図6及び
図7に示されるように、例えば、切り取り線21bは円弧状を呈し、折り曲げ線21cは切り取り線21bの一端から他端まで第2方向D2に延在している。一例として、折り曲げ線21cは直線状に延在している。
【0056】
切り取り線21bは、折り曲げ線21cの一端から折り曲げ線21cの他端まで第1方向D1の外側に円弧状に延びている。切り取り線21bが切り取られて折り曲げ起点21gから折り曲げ部21fが下方に折り曲げられることにより、指を挿入可能な第1孔21が第2孔22の上方に形成される。
【0057】
折り曲げ部21fは、第2方向D2に延びると共に第1方向D1に並ぶ複数の折り曲げ線21hを有し、複数の折り曲げ線21hのそれぞれを介して折り曲げ可能とされている。よって、折り曲げ部21fの下方への折り曲げを一層容易に行うことができる。一例として、複数の折り曲げ線21hは、第1折り曲げ線21h1及び第2折り曲げ線21h2である。
【0058】
第1折り曲げ線21h1は、折り曲げ部21fの中心Oから見て折り曲げ線21cとは反対側に形成されている。第2折り曲げ線21h2は、折り曲げ部21fの中心Oから見て折り曲げ線21c側に形成されている。第1折り曲げ線21h1は、指によって折り曲げ部21fを折り曲げやすくするために形成されている。なお、第1折り曲げ線21h1は省略することも可能である。第2折り曲げ線21h2は、第2方向D2の両端のそれぞれに切り込みを有し、各切り込みに第2孔22の第2内壁22bの一部が入り込む。従って、第2孔22に折り曲げ部21fをより確実に保持することが可能となる。
【0059】
図8は、第1方向D1及び第3方向D3に延びる平面に沿って蓋部3の第1孔21、及び上端部保持部2の第2孔22を切断したときにおける第1孔21及び第2孔22の断面図である。
図7及び
図8に示されるように、各第1孔21における折り曲げ部21fの折り曲げ起点21gは、各第2孔22の第2内壁22bの第1方向D1の中央側の端部22fよりも第1方向D1の外側に位置する。
【0060】
従って、折り曲げ部21fは、折り曲げ起点21gから第1方向D1の中央側に斜め下方に延在して第2孔22の第2内壁22bに達する。例えば、折り曲げ部21fは、第2孔22の折り曲げ部22cと共に第1方向D1の中央側に延在している。これにより、第1方向D1に沿って並ぶ一対の折り曲げ部21fは、逆ハの字状を呈する。例えば、第1方向D1に沿って並ぶ一対の折り曲げ部22cは上端部保持部2の下面に固定されている。一例として、折り曲げ部22cは上端部保持部2の下面に接着剤によって貼り付けられる。第1孔21の第1内壁21dにおける第1方向D1の外側に位置する端部21jは、第2孔22の第2内壁22bの第1方向D1の外側の端部22gよりも第1方向D1の外側に位置する。これにより、第1孔21への指の挿入を一層スムーズに行うことができる。
【0061】
次に、本実施形態に係る包装材1から得られる作用効果についてより詳細に説明する。
図1、
図7及び
図8に示されるように、包装材1では、上端部保持部2が飲料容器Cの上端部C2を固定すると共に、蓋部3が上端部保持部2を覆う。従って、飲料容器Cを保持する構造を上端部保持部2及び蓋部3の二重構造とすることができるため、飲料容器Cを強固に保持することができる。
【0062】
蓋部3は指を挿入可能な複数の第1孔21を有し、第1孔21は蓋部3において並設方向(第1方向D1)に沿って並んでいる。上端部保持部2は各第1孔21の下方に位置する複数の第2孔22を有し、各第2孔22は第2内壁22bによって画成されている。各第1孔21は、蓋部3における並設方向の外側に位置する第1内壁21dと、蓋部3における並設方向の中央側において下方に折り曲げられる折り曲げ部21fとによって画成されている。従って、手の複数の指を各第1孔21に入れるときに、各指は各第1孔21の並設方向の中央側に位置する折り曲げ部21fに当接する。よって、指の引っ掛かりを適度にして包装材1を持ちやすくすることができる。
【0063】
更に、第1孔21の各折り曲げ部21fは、その折り曲げ起点21gが、各第2内壁22bの並設方向の中央側の端部22fよりも並設方向の外側に位置する。よって、各折り曲げ部21fは、第2孔22の第2内壁22bに向かって並設方向の中央側に斜めに延在する。すなわち、並設方向に沿って並ぶ一対の折り曲げ部21fは、逆ハの字状に折り曲げられる。従って、各折り曲げ部21fに複数の指のそれぞれを引っ掛けることができ、折り曲げ部21fに対して指を滑りにくくすることができるので、第1孔21に指を引っ掛けやすく且つ包装材1を持ちやすくすることができる。
【0064】
本実施形態において、各折り曲げ部21fは、第2内壁22bの並設方向の中央側の部分(端部22f)に接触してもよい。この場合、各第1孔21に複数の指のそれぞれが挿入されたときに、各折り曲げ部21fが折り曲げられて第2孔22の第2内壁22b(端部22f)に当接する。従って、第1孔21に指が挿入された状態において各折り曲げ部21fを第2内壁22b(端部22f)に当接させることができるので、指の引っ掛かりを適度にして包装材1を持ち上げやすくすることができる。
【0065】
本実施形態において、平面視における第1孔21の面積が平面視における第2孔22の面積よりも大きくてもよい。この場合、蓋部3の第1孔21への指の挿入をスムーズにすることができるので、包装材1をより持ち上げやすくすることができる。更に、上端部保持部2の第2孔22の面積が蓋部3の第1孔21の面積より小さいことにより、上端部保持部2の強度を高くして飲料容器Cをより強固に保持することができる。
【0066】
本実施形態において、
図2~
図4に示されるように、上端部保持部2は、飲料容器Cの上端部C2が嵌まり込む嵌合部4を有してもよい。嵌合部4は、上端部C2が入り込む孔部5と、孔部5の内周に沿って並ぶと共に孔部5からの上端部C2の抜けを抑制する複数の抜け止め部6と、を有してもよい。複数の抜け止め部6は、第1抜け止め部7と、第1抜け止め部7よりも孔部5の周方向D4への長さが長い第2抜け止め部8と、を含んでもよい。この場合、孔部5の周方向D4に沿って複数の抜け止め部6が設けられる。従って、孔部5からの飲料容器Cの抜けをより確実に抑制できる。複数の抜け止め部6は、第1抜け止め部7と、第1抜け止め部7よりも周方向D4への長さが長い第2抜け止め部8とを含む。よって、第1抜け止め部7よりも大きい第2抜け止め部8が設けられることにより、飲料容器Cの上端部C2の抜けを一層確実に抑制できる。
【0067】
本実施形態において、嵌合部4は、周方向D4に沿って並ぶ一対の抜け止め部6の間に位置する第1空隙部4bと、周方向D4に沿って並ぶ一対の抜け止め部6の間に位置すると共に第1空隙部4bよりも周方向D4への長さが長い第2空隙部4cと、を有してもよい。この場合、第1空隙部4bよりも周方向D4への長さが長い第2空隙部4cを有することにより、孔部5への飲料容器Cの挿入をよりスムーズに行うことができる。
【0068】
本実施形態において、
図8に示されるように、第2孔22を形成する第2折り曲げ部22cは上端部保持部2の下面に固定されている。よって、第2孔22における指が当たる部分の第1方向D1の中央側が二重構造とされているので、指が当たる部分の強度を高めて当該部分を一層破れにくくすることができる。本実施形態において、
図1に示されるように、蓋部3の天面部12は平坦面である。従って、蓋部の天面部が、例えば、第1方向D1に延びるV字状の溝を有する場合と比較して、天面部12への印刷等を容易に行うことができる。
【0069】
以上、本開示に係る包装材の実施形態について説明した。しかしながら、本開示は、前述した実施形態に限られず、特許請求の範囲に記載した要旨の範囲内において適宜変更可能である。すなわち、本開示に係る包装材の各部の形状、大きさ、材料、数及び配置態様は、上記の要旨の範囲内において適宜変更可能である。
【0070】
例えば、前述の実施形態では、包装材1が包装する(上端部保持部2が固定する)飲料容器Cの数が6である例について説明した。しかしながら、包装材が包装する飲料容器Cの数は、例えば、2以上且つ5以下であってもよい。また、包装材が包装する飲料容器Cの数は、7以上、8以上、又は10以上であってもよい。このように、包装材が包装する飲料容器Cの数は、特に限定されない。
【0071】
前述した実施形態では、複数列(2×3個)の飲料容器Cを保持する包装材1について説明した。しかしながら、例えば、一列に並ぶ複数の飲料容器Cを保持する包装材であってもよく、包装材が保持する飲料容器Cの数及び配置態様は特に限定されない。前述した実施形態では、包装材1の段ボールがFフルート又はGフルートである例について説明した。しかしながら、包装材の段ボールの種類は、Fフルート又はGフルート以外であってもよい。更に、包装材は、段ボール以外の材料によって構成されていてもよい。
【符号の説明】
【0072】
1…包装材、2…上端部保持部、2b…長辺、2c…短辺、2d…傾斜部、2f…直線部、2g…湾曲部、2h…接続部、2j1…第1折り曲げ線、2j2…第2折り曲げ線、3…蓋部、3b…折り曲げ部、3c…端部、3d…スリット、4…嵌合部、4b…第1空隙部、4c…第2空隙部、4d…切り取り線、5…孔部、6…抜け止め部、6b…折り曲げ線、6c…下底部、6d…上底部、6f…脚部、7…第1抜け止め部、8…第2抜け止め部、9b…切り取り線、9c…折り曲げ線、10…接続蓋部、10b…折り曲げ部、10d…スリット、11…傾斜部、12…天面部、13…突出部、14…凹部、15…突出部、16…凹部、17…折り曲げ部、18…傾斜部、19…天面部、20…折り曲げ部、21…第1孔、21b…切り取り線、21c…折り曲げ線、21d…第1内壁、21f…折り曲げ部、21g…折り曲げ起点、21h…折り曲げ線、21h1…第1折り曲げ線、21h2…第2折り曲げ線、21j…端部、22…第2孔、22b…第2内壁、22c…折り曲げ部、22d…折り曲げ起点、22f,22g…端部、100…飲料製品、C…飲料容器、C1…側面、C2…上端部、C3…巻締部、D1…第1方向(並設方向)、D2…第2方向、D3…第3方向、D4…周方向、O…中心。