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  • 特開-ストッパ構造および多関節ロボット 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024029474
(43)【公開日】2024-03-06
(54)【発明の名称】ストッパ構造および多関節ロボット
(51)【国際特許分類】
   B25J 19/00 20060101AFI20240228BHJP
【FI】
B25J19/00 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022131759
(22)【出願日】2022-08-22
(71)【出願人】
【識別番号】000005197
【氏名又は名称】株式会社不二越
(74)【代理人】
【識別番号】100120400
【弁理士】
【氏名又は名称】飛田 高介
(74)【代理人】
【識別番号】100124110
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 大介
(72)【発明者】
【氏名】藤城 慶治
【テーマコード(参考)】
3C707
【Fターム(参考)】
3C707BS10
3C707CT05
3C707CY17
3C707CY32
(57)【要約】
【課題】様々な種類の多関節ロボットに適用可能であり、弾性体のちぎれおよびそれに起因する破損を好適に防ぐことが可能なストッパ構造、およびそれを備えた多関節ロボットを提供することを目的としている。
【解決手段】本発明にかかるストッパ構造の構成は、アーム120と機械要素(ベース110)との所定角度以上の回動を規制するストッパ構造であって、アームに設けられた突起122(ストッパピン140)と、機械要素に回動可能に取りつけられた揺動レバー150と、揺動レバーが衝突するとともに、機械要素において揺動レバーの回動範囲の両側に配置された弾性体160a・160bと、を備え、弾性体は、ブロック形状であって、揺動レバーが衝突する衝突面のうち、揺動レバーの回動中心から離間する端部側が衝突する端が切り欠かれている。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
アームと機械要素との所定角度以上の回動を規制するストッパ構造であって、
前記アームまたは前記機械要素のいずれかに設けられた突起と、
前記突起が前記アームに設けられている際、前記機械要素に回動可能に取りつけられ、前記突起が前記機械要素に設けられている際、前記アームに回動可能に取り付けられた揺動レバーと、
前記揺動レバーが衝突するとともに、前記揺動レバーが前記機械要素に固定されている際、前記機械要素において前記揺動レバーの回動範囲の両側に配置され、前記揺動レバーが前記アームに固定されている際、前記アームにおいて前記揺動レバーの回動範囲の両側に配置された弾性体と、
を備え、
前記弾性体は、ブロック形状であって、前記揺動レバーが衝突する衝突面のうち、前記揺動レバーの回動中心から離間する端部側が衝突する端が切り欠かれていることを特徴とするストッパ構造。
【請求項2】
アームと機械要素との所定角度以上の回動を規制するストッパ構造であって、
前記アームまたは前記機械要素のいずれかに設けられた突起と、
前記突起が前記アームに設けられている際、前記機械要素に回動可能に取りつけられ、前記突起が前記機械要素に設けられている際、前記アームに回動可能に取り付けられた揺動レバーと、
前記揺動レバーが衝突するとともに、前記揺動レバーが前記機械要素に固定されている際、前記機械要素において前記揺動レバーの回動範囲の両側に配置され、前記揺動レバーが前記アームに固定されている際、前記アームにおいて前記揺動レバーの回動範囲の両側に配置された弾性体と、
を備え、
前記弾性体は、ブロック形状であって、2つの固定ボルトによって固定されており、
前記弾性体の前記揺動レバーが衝突する衝突面には凸部が形成されていて、
前記凸部は、前記2つの固定ボルトの中心を通過し且つ前記揺動レバーが前記弾性体に与える荷重の方向と平行な2本の線の間に形成されていることを特徴とするストッパ構造。
【請求項3】
前記弾性体を覆う飛散防止カバーをさらに備えることを請求項1または請求項2に記載のストッパ構造。
【請求項4】
請求項1または請求項2に記載のストッパ構造を備えたことを特徴とする多関節ロボット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アームと機械要素との所定角度以上の回動を規制するストッパ構造、およびそれを備えた多関節ロボットに関する。
【背景技術】
【0002】
工場等の生産現場では、ロボットアーム(マニピュレータとも称される)等の産業用ロボット(以下、多関節ロボットと称する)が用いられている。多関節ロボットのうち、特にワークに対する処理を行うものでは、ベースに対してアームが固定されていたり、複数のアームが関節(可動部)において連結されていたりしていて、アームを動作させることによってワークのピッキングや加工等の処理を行っている。
【0003】
例えば特許文献1には、「固定体と、回転軸線を中心にして該固定体に対して回転する回転体との間に設けられるメカニカルストッパ装置」が開示されている。特許文献1のメカニカルストッパ装置では、固定体は、「前記固定体に設けられた支点を中心として揺動可能なレバーと、前記レバーの揺動方向の両側で、前記固定体に取付けられ、前記レバーの揺動方向の両側面と当接可能な一対の弾性体と、を有する固定側ストッパ」を備え、回転体は、「前記レバーの両側面に当接可能な可動側ストッパ」を備えている。メカニカルストッパは、弾性体の耐久性を確保し、且つ弾性体の損傷を抑制することができるものとして一般的に周知である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2018-43334号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ここで、多関節ロボットの動作の高速化に伴い、アームとベースや、アーム同士が接触した際に生じる衝撃エネルギー(荷重)が増大している。この衝撃エネルギーによる破損を防止するために特許文献1のメカニカルストッパ装置では、「前記レバーの支点から前記レバーと前記可動側ストッパとの当接位置までの距離aと、前記レバーの支点から前記レバーと前記弾性体との当接位置までの距離bとの比を、1.05≦a/b≦2.30とし、前記弾性体の厚さDを、20mm≦D≦40mm」としている。
【0006】
しかしながら多関節ロボットは様々な機種があるため、設計の都合上、すべての機種において特許文献1の設定条件を満たすことができるとは限らない。すると、特許文献1の技術を適用することができない機種では、弾性体の損傷(例えば弾性体が千切れて飛散する)を防止する効果を得ることができない。したがって、より汎用性を高めるためには、特許文献1の技術を更に改良する必要がある。
【0007】
本発明は、このような課題に鑑み、様々な種類の多関節ロボットに適用可能であり、弾性体の飛散を好適に防ぐことが可能なストッパ構造、およびそれを備えた多関節ロボットを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明にかかるストッパ構造の代表的な構成は、アームと機械要素との所定角度以上の回動を規制するストッパ構造であって、アームまたは機械要素のいずれかに設けられた突起と、突起がアームに設けられている際、機械要素に回動可能に取りつけられ、突起が機械要素に設けられている際、アームに回動可能に取り付けられた揺動レバーと、揺動レバーが衝突するとともに、揺動レバーが機械要素に固定されている際、機械要素において揺動レバーの回動範囲の両側に配置され、揺動レバーがアームに固定されている際、アームにおいて揺動レバーの回動範囲の両側に配置された弾性体と、を備え、弾性体は、ブロック形状であって、揺動レバーが衝突する衝突面のうち、揺動レバーの回動中心から離間する端部側が衝突する端が切り欠かれている。
【0009】
上記課題を解決するために、本発明にかかるストッパ構造の他の構成は、アームと機械要素との所定角度以上の回動を規制するストッパ構造であって、アームまたは機械要素のいずれかに設けられた突起と、突起がアームに設けられている際、機械要素に回動可能に取りつけられ、突起が機械要素に設けられている際、アームに回動可能に取り付けられた揺動レバーと、揺動レバーが衝突するとともに、揺動レバーが機械要素に固定されている際、機械要素において揺動レバーの回動範囲の両側に配置され、揺動レバーがアームに固定されている際、アームにおいて揺動レバーの回動範囲の両側に配置された弾性体と、を備え、弾性体は、ブロック形状であって、2つの固定ボルトによって固定されており、弾性体の揺動レバーが衝突する衝突面には凸部が形成されていて、凸部は、2つの固定ボルトの中心を通過し且つ揺動レバーが弾性体に与える荷重の方向と平行な2本の線の間に形成されている。
【0010】
当該ストッパ構造は、弾性体を覆う飛散防止カバーをさらに備えるとよい。
【0011】
上記課題を解決するために、本発明にかかる多関節ロボットの代表的な構成は、上記のストッパ構造を備える。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、様々な種類の多関節ロボットに適用可能であり、弾性体のちぎれおよびそれに起因する破損を好適に防ぐことが可能なストッパ構造、およびそれを備えた多関節ロボットを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本実施形態にかかるストッパ構造を備える多関節ロボットの構成の概略を説明する正面図である。
図2図1の多関節ロボットからJ1軸のアームを除外した状態の分解斜視図である。
図3図1の弾性体の平面図である。
図4図1のストッパ構造の動作を説明する模式的な正面図である。
図5図1とは異なる形状の弾性体を含むストッパ構造を例示する図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値などは、発明の理解を容易とするための例示に過ぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
【0015】
上記説明した本実施形態においては、本発明にかかるストッパ構造を多関節ロボットのJ1軸(J1軸のアーム)に適用した例を用いて説明する。すなわち図1図4に示すストッパ構造は、多関節ロボットのJ1軸のアームと機械要素としてのベースとの所定角度以上の回動を規制するストッパ構造である。
【0016】
図1は、本実施形態にかかるストッパ構造100aを備える多関節ロボット(以下、ロボット100と称する)の構成の概略を説明する正面図である。図2は、図1の多関節ロボットからJ1軸のアームを除外した状態の分解斜視図である。ロボット100は5軸や6軸などの多関節ロボットであるが、J2軸以降は発明の説明に不要であるため記載を省略している。以下の実施形態では、図面を参照しながらロボット100について詳述しつつ、本実施形態のストッパ構造100aについても併せて説明する。
【0017】
なお本実施形態では、機械要素としてベース110を例示するが、本発明はこれに限定するものではない。本発明にかかるストッパ構造は、多関節ロボットのJ2軸-J5軸、J6軸など他の関節に適用しても良い。以下の説明では、機械要素をベース110と称し、J1軸のアームをアーム120と称する。
【0018】
図1に示すように本実施形態のロボット100は、ベース110およびアーム120を含んで構成される。ベース110は、本実施形態のロボット100を台座等(不図示)に固定する部材である。ベース110は、本体部112と、本体部112から上方に張り出した取付部114とを含んで構成されている。なお本実施形態では、取付部114がベース110の一部を構成する場合を例示したが、これに限定するものではなく、取付部114をベース110と別体にしてボルト固定としてもよい。
【0019】
アーム120は、ベース110に軸支されていて、ベース110に対して回動する。アーム120の外周120aには、そこから半径方向外側に突出する突起122が形成されている。図1では、突起122が初期位置(ストッパ構造100aの反対側の位置)にある状態を例示している。
【0020】
図1および図2に示すように本実施形態のロボット100は、ベース110に対するアーム120の「所定角度以上の回動」を規制するストッパ構造100aを備えている。本実施形態においてアーム120は、所定角度において(例えば±180°(合計360°))回動することができる。本実施形態のストッパ構造100aは、突起122(厳密にはストッパピン140(図1参照))、揺動レバー150、弾性体160a・160bおよび飛散防止カバー170を含んで構成される。
【0021】
図1に示すようにストッパピン140は、アーム120のうち、突起122の下面に固定されている。これにより、アーム120がベース110に対して回動すると、ストッパピン140もアーム120に連動して回動する。
【0022】
図2に示すように揺動レバー150は、ベース110の取付部114に回動可能に取り付けられている。詳細には、揺動レバー150は、飛散防止カバー170を貫通した軸支ボルト172によって取付部114に軸支されている。またベース110の取付部114に、揺動レバー150の回動範囲θ(図4(a)参照)の両側に弾性体160a・160bが配置されている。
【0023】
図3は、図1の弾性体160aの平面図である。図3(a)は、弾性体160aの正面図である。図3(b)は、弾性体160aの六面図である。なお弾性体160a・160bは左右対称の形状であるため、図3(a)および(b)では弾性体160aを例示して説明する。
【0024】
弾性体160aは、揺動レバー150が揺動して衝突した際の衝撃を吸収する。また弾性体160aは、断面が略L字のブロック形状であって、固定ボルト174によって取付部114に固定されている。図3(a)および(b)に示すように本実施形態のストッパ構造100aの特徴として、弾性体160aは、揺動レバー150が衝突する衝突面162のうち、揺動レバー150の回動中心150aから離間する端部側が衝突する端(揺動レバー150の先端側の端。破線にて図示)が切り欠かれることにより切欠部164が形成されている。
【0025】
図4は、図1のストッパ構造100aの動作を説明する模式的な正面図である。図4(a)は、図1の揺動レバー150が初期位置に配置されている状態を例示していて、図4(b)は、図1の揺動レバー150とストッパピン140とが接触した状態を例示している。
【0026】
図4(a)に示すようにアーム120が回動すると、これに固定されたストッパピン140も回動する。具体的には、アーム120に連動したストッパピン140が図中の時計回り方向D1に回転すると、ストッパピン140は揺動レバー150の側面152bに衝突する。そして揺動レバー150は、回動中心150aを中心として図中の反時計回り方向に回転して側面152aが弾性体160aの衝突面162に衝突する。これによりアーム120の回転が規制される。
【0027】
反対に、アーム120に連動したストッパピン140が図中の反時計回り方向D2に回転すると、ストッパピン140は揺動レバー150の側面152aに衝突する。そして揺動レバー150は、回動中心150aを中心として図中の時計回り方向に回転して側面152bが弾性体160bに衝突する。これによりアーム120の回転が規制される。
【0028】
図4(b)を参照して、ストッパピン140が図中の時計回り方向に回転した場合の荷重の伝達について説明する。上述したようにアーム120の回転に伴ってストッパピン140が図中の時計回り方向D1(図4(a)参照)に回動すると、ストッパピン140が揺動レバー150の側面152bに衝突する。これにより、ストッパピン140の荷重L1(回転モーメント)が揺動レバー150に伝達し、その荷重L1によって揺動レバー150が弾性体160aの衝突面162に衝突する。そして弾性体160aの衝突面162には揺動レバー150からの荷重L2(回転モーメント)が伝達される。
【0029】
このとき、揺動レバー150から伝達した荷重L2は弾性体160aの衝突面162に分散する(分散荷重L3)。切欠部164があることによって、分散荷重L3を受ける衝突面162の幅が弾性体160aの全体の幅よりも狭い。したがって、この分散荷重L3は、弾性体160aの衝突面162の近傍を内側に向かって変形させる方向に作用する。これにより、弾性体160aにおいて揺動レバー150が衝突した際に最も生じやすい隅(角部)のちぎれと飛散を好適に防ぐことができる。
【0030】
上記説明したように本実施形態のロボット100およびストッパ構造100aによれば、形状変更のみで弾性体160a・160bの破損を防止可能であるため、様々な種類の多関節ロボットに適用可能である。したがって、より多くの多関節ロボットにおいて弾性体の破損ひいてはそれに起因するロボットの不具合を好適に防ぐことができる。
【0031】
また図1に示すように本実施形態のストッパ構造100aは、弾性体を覆う飛散防止カバー170を備える。これにより、万が一、弾性体160a・160bに破損が生じた場合であっても、ちぎれた弾性体160a・160bの欠片の飛散を好適に防ぐことができる。したがって、弾性体160a・160bの欠片によるストッパ構造100aやロボット100の動作の不具合を好適に防止することが可能となる。
【0032】
(弾性体の他の形状)
図5は、図1とは異なる弾性体260a・260bを含むストッパ構造200aを例示する図である。図5のストッパ構造200aの説明では、図1のストッパ構造100aと共通する構成部材については同一の符号を付することにより重複説明を避ける。
【0033】
図5に例示するストッパ構造は、図1の弾性体160a・160bとは異なる形状の弾性体260a・260bを含んで構成される。図5に示すように弾性体260a・260bは、ブロック形状であって、揺動レバー150が衝突する衝突面262のほぼ中央に凸部264が形成されている。
【0034】
上記構成によれば、揺動レバー150から伝達した荷重L2は弾性体260aの衝突面262の凸部264に伝達する(集中荷重L4)。この集中荷重L4によって凸部264は押しつぶされる(圧縮される)方向に変形する。凸部264の変形により弾性体260aの全面に揺動レバー150が接触するようになると、集中荷重L4は衝突面262における分散荷重となる。このように凸部264が押しつぶされる際に、衝突面262にかかる荷重が最も高く、凸部264の近傍が内側に向かうように変形する。これにより、弾性体260aにおいて揺動レバー150が衝突した際に最も生じやすい隅(角部)のちぎれと飛散を好適に防ぐことができる。
【0035】
特に図5の弾性体260a・260bのように2つの固定ボルト174によって取付部114に固定されている場合には、凸部264は、2つの固定ボルト174の中心を通過し且つ荷重L2と平行な2本の線S1・S2の間(好ましくは線S1・S2の中心線Sの延長線上)に配置されているとよい。これにより、弾性体260a・260bにかかる荷重が2つの固定ボルト174の間に向かうため、荷重による弾性体260a・260bの破損を好適に抑制することが可能となる。
【0036】
なお本実施形態では、突起122の下面に固定されたストッパピン140が揺動レバー150の側面152aまたは側面152bに衝突する構成を例示したが、これに限定するものはない。ストッパピン140を設けずまたは設けた場合であっても、ストッパピン140ではなく突起122が側面152aまたは側面152bに衝突する構成としても上述した効果を得ることができる。
【0037】
また上記説明した実施形態では、突起122(ストッパピン140)はアーム120に設けられていて、揺動レバー150と弾性体160は機械要素であるベース110の取付部114に固定されている構成を例示したが、これに限定するものではない。突起122(ストッパピン140)が機械要素に設けられていて、揺動レバー150と弾性体160がアーム120に固定されている構成においても上述した効果を得ることが可能である。
【0038】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【産業上の利用可能性】
【0039】
本発明は、アームと機械要素との所定角度以上の回動を規制するストッパ構造、およびそれを備えた多関節ロボットとして利用することができる。
【符号の説明】
【0040】
100…ロボット、100a…ストッパ構造、110…ベース(機械要素)、112…本体部、114…取付部、120…アーム、120a…外周、122…突起、140…ストッパピン、150…揺動レバー、150a…回動中心、152a…側面、152b…側面、160a…弾性体、160b…弾性体、162…衝突面、164…切欠部、170…飛散防止カバー、174…固定ボルト、200a…ストッパ構造、260a…弾性体、260b…弾性体、262…衝突面、264…凸部
図1
図2
図3
図4
図5