(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024029476
(43)【公開日】2024-03-06
(54)【発明の名称】ドッグフード
(51)【国際特許分類】
A23K 50/40 20160101AFI20240228BHJP
【FI】
A23K50/40
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022131765
(22)【出願日】2022-08-22
(71)【出願人】
【識別番号】521456494
【氏名又は名称】野口 裕
(74)【代理人】
【識別番号】100166589
【弁理士】
【氏名又は名称】植村 貴昭
(72)【発明者】
【氏名】野口 裕
【テーマコード(参考)】
2B005
【Fターム(参考)】
2B005AA06
(57)【要約】
【課題】犬の嗜好性をより高めることができるドッグフードを提供する。
【解決手段】ドッグフード2は、土13と、コラーゲンペプチド(コラーゲンペプチド12と、EAAが含まれる粉状の食材13)と、必須アミノ酸(コラーゲンペプチド12と、EAAが含まれる粉状の食材13)と、を含有することを特徴とする。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
土を含有することを特徴とするドッグフード。
【請求項2】
土と、
プロテインの吸収促進作用を有する物質と、
を含有することを特徴とするドッグフード。
【請求項3】
土と、
コラーゲンペプチドと、
必須アミノ酸と、
を含有することを特徴とするドッグフード。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、犬の餌に用いられるドッグフードに関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に市販されているペットフードは、含有される水含有量によっていくつかのタイプに分類できる。すなわち、水含有量が約10%以下のドライタイプ、水含有量が約20~40%のソフトドライタイプ及びセミモイストタイプ、及び、水含有量が約70%以上のウエットタイプ(例えば、缶詰類)である。この中でも、ドライタイプ、ソフトドライタイプ、セミモイストタイプのペットフードは、栄養バランスが調整しやすく、大量生産可能で、生産・流通コストも低いことから、ペットフードの主流となっている。しかしながら、一般的に、水含有量の少ないペットフードは嗜好性が低くなるという問題がある。
【0003】
ペットフードの嗜好性を向上させるために従来さまざまな試みがなされている。例えば、乳又は乳加工品のリパーゼ分解物若しくはプロテアーゼ分解物を添加する方法(特許文献1)、緑茶葉のうまみ成分であるテアニンを添加する方法(特許文献2)、酵母エキスを添加する方法(特許文献3)、魚肉の練り製品に焦げ目を入れる方法(特許文献4)、並びに、酢酸及び蜂蜜を添加する方法(特許文献5)などが開示されている。ドッグフードについても、嗜好性を向上させるため、従来から動物性油脂や内臓エキスなどを配合したり粒の表面にコーティングしたりされてきた。
【0004】
その一方、ペットの飼育数は世界的に増加していると推定され、ペットに対する価値観が多様化するとともにペットフードに対するニーズも多様化しており、より多くの種類の嗜好性が向上したペットフードが必要とされている。
【0005】
このことに対応して、特許文献6に記載には、メープルシロップを含有することで、犬の嗜好性が高められたドッグフードが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2001-145464号公報
【特許文献2】特開2001-29022号公報
【特許文献3】特開2004-121022号公報
【特許文献4】特開2004-166682号公報
【特許文献5】特開2006-136292号公報
【特許文献6】特開2008-199960号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献6に記載の技術を用いたドッグフードにおいても、犬の嗜好性を十分高めているとはいえなかった。
本発明は、犬の嗜好性をより高めることができるドッグフードを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の第1の観点におけるドッグフードは、土を含有する。
土には、粘土、天然の腐植土と植物性有機物の混合物等が用いられる。
【0009】
好適には、ドッグフードは、土と、プロテインの吸収促進作用を有する物質と、を含有することを特徴とする。
【0010】
また、ドッグフードは、土と、コラーゲンペプチドと、必須アミノ酸と、を含有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明におけるドッグフードによって、犬の嗜好性をより高めることが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本発明の実施形態に係るドッグフードを用いた商品を示す説明図である。
【
図2】本発明の実施形態に係るドッグフードを収容する包装袋を示す背面図である。
【
図3】本発明の実施形態に係るドッグフードを用いた商品の使用方法を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
<実施形態>
図1は、本発明の実施形態に係るドッグフードを用いた商品を示す説明図である。
図2は、本発明の実施形態に係るドッグフードを収容する包装袋を示す背面図である。
図3は、本発明の実施形態に係るドッグフードを用いた商品の使用方法を示す説明図である。
【0014】
<ドッグフードを用いた商品の構成>
図1において、商品1は、ドッグフード2と、ドッグフード2を収納する包装袋3とから構成される。
【0015】
ドッグフード2は、粉状の土11と、粉状のコラーゲンペプチド12と、EAAが含まれる粉状の食材13と、ミネラル、食品添加物等のその他の粉状の物質14とを混ぜ合わせたものであり、包装袋3に収納される。
【0016】
粉状の土11は、粘土(クレイ)を乾燥させ粉状にしたものや、シラジットが用いられる。
【0017】
ここで、シラジットは、ヒマラヤ山脈で採取される天然の腐植土と植物性有機物の混合物で、様々な種類のミネラルやハーブが含まれている。また、シラジットは、フルボ酸を含み、自然により生成されたミネラルを吸収しやすくする。
【0018】
コラーゲンペプチド12は、プロテインの吸収促進作用を有する。
EAAが含まれる粉状の食材13は、必須アミノ酸が全て含まれるように複数の食材を混合したものである。必須アミノ酸は、体内でタンパク質を作るのに必要な成分である。体内で自然に合成することができず、食事などで摂取する必要がある。必須アミノ酸がバランス良く含まれている食材は、肉・魚・卵などの動物性タンパク質源である。具体的に必須アミノ酸は、9種類あり、バリン、ロイシン、イソロイシン、フェニルアラニン、トリプトファン、ヒスチジン、リジン、トレオニン、メチオニンである。
【0019】
<包装袋3の詳細説明>
包装袋3は、ドッグフード2を収納する袋体31として透明のビニール袋を用いており、袋体31の一辺には、開口部を形成するための切断線32が記されている。切断線32をハサミで切断することにより形成させる開口部41(
図3参照)は、チャック33により開閉可能になっている。袋体31の裏面には、ドッグフード2の商品名、成分等を記載したメイン表示部34、成分の割合を表示したサブ表示部35、使用方法の表示36、注意の表示37、JANコード表示部38、賞味期限印字スペース39等が印刷されている。
【0020】
尚、袋体31の裏面の記載は、商品名、デザイン、成分等の変更に応じて、適宜変更可能である。
【0021】
<ドッグフードを用いた商品の使用方法>
まず、ユーザは、包装袋3の切断線32をハサミで切断することで、
図3に示す開口部41を形成する。
【0022】
続いて、
図3に示すように、ユーザ4は、ペット用の皿5に粒状の他のドッグフード(ドッグフード2ではない)6を盛り付ける。
【0023】
ユーザ4は、左手4Lで包装袋3の袋体31を保持し、右手4Rでスプーン7を持って、スプーン7で包装袋3からドッグフード2を取り出し、皿5の中の他のドッグフード6にふりかける。例えば、体重5kgの犬の場合は、スプーン7一杯分のドッグフード2を他のドッグフード6にふりかけ、体重10kgの犬の場合は、スプーン7二杯分のドッグフード2を他のドッグフード6にふりかける。
【0024】
これにより、犬8は、ドッグフード2がふりかけられた粒状の他のドッグフード5を食べる。
【0025】
<実施形態の構成及び効果>
このような実施形態の構成及び効果を纏めて説明すると、ドッグフード2は、土11を含有する。土11には、粘土、天然の腐植土と植物性有機物の混合物等が用いられる。
【0026】
好適には、ドッグフード2は、土11と、プロテインの吸収促進作用を有する物質(コラーゲンペプチド12と、EAAが含まれる粉状の食材13)とを含有することを特徴とする。
【0027】
また、ドッグフード2は、土13と、コラーゲンペプチド(コラーゲンペプチド12と、EAAが含まれる粉状の食材13)と、必須アミノ酸(コラーゲンペプチド12と、EAAが含まれる粉状の食材13)と、を含有することを特徴とする。
【0028】
このような構成を有することから、本実施形態のドッグフード2は、土13を含むことで、犬に対して自然に近い食感(例えば土の付いた獲物を食べる時の食感)を与えることができ、犬の嗜好性をより高めることが可能となった。
【0029】
また、本実施形態のドッグフード2は、プロテインの吸収促進作用を有する物質(コラーゲンペプチド12と、EAAが含まれる粉状の食材13)とを含有することで、運動不足となった犬の筋肉維持及び増強を図ることができる。
【0030】
さらに、ドッグフード2に、ビーフやチキン味、乳酸菌を付けることで、さらに食欲を増進することができる。
【0031】
さらに、粉状の土11にシラジットを用いた場合、シラジットに含まれるフルボ酸により、自然によれ生成されたミネラルを吸収しやすくすることができる。
【0032】
<実施形態の変形例>
第1の変形例として、ドッグフード2の成分をインターネットによるオーダー(犬の大きさ、犬種、年齢、アンケート等の入力)で調合し、ドッグフード2をユーザに郵送するシステムが考えられる。
【0033】
第2の変形例として、ドッグフード2の成分をインターネットによる犬の画像(外見、口の中の画像)に基づいて調合し、ドッグフード2をユーザに郵送するシステムが考えられる。
【0034】
第3の変形例として、食いつき改善のために、ドッグフード2のビーフやチキン味の成分を増強する。この場合、最初に味を濃くして、毎月中身を変える。例えば、徐々に味を薄め、健康上理想的な成分に変えていく。食べなくなったら、再度味を濃くする。
【0035】
本発明の、構造、システム、材料、各部材の連結、科学物質、等は、本発明の要旨を変更しない範囲で、様々に変更可能である。
材質も、土、プロテインの吸収促進作用を有する物質を自由に選択することが可能である。
例えば、2つ以上の部材を1つにすることも可能であるし、逆に、1つの部材を2つ以上の別の部材から構成して接続することも可能である。
【0036】
また、上記実施形態及び変形例は、あくまでも、現在のところの最良の形態またはそれに近い形態の4つにすぎない。
【0037】
<定義等>
本発明におけるドッグフードは、犬に使用できるものであればどのようなものであってもよい。
本発明における土の二例が粘土(クレイ)を乾燥させ粉状にしたもの、及び、シラジットである。つまり、土は、黒土、赤玉土等であってもよい。
【符号の説明】
【0038】
1 :商品
2 :ドッグフード
3 :包装袋
4 :ユーザ
4L :左手
4R :右手
5 :皿
6 :ドッグフード
7 :スプーン
8 :犬
11 :土
12 :コラーゲンペプチド
13 :EAAが含まれる粉状の食材
14 :その他の粉状の物質
31 :袋体
32 :切断線
33 :チャック
34 :メイン表示部
35 :サブ表示部
36 :使用方法の表示
37 :注意の表示
38 :JANコード表示部
39 :賞味期限印字スペース
41 :開口部