(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024029552
(43)【公開日】2024-03-06
(54)【発明の名称】情報処理装置及び情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
G06F 16/9032 20190101AFI20240228BHJP
【FI】
G06F16/9032
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022131879
(22)【出願日】2022-08-22
(71)【出願人】
【識別番号】000005496
【氏名又は名称】富士フイルムビジネスイノベーション株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001210
【氏名又は名称】弁理士法人YKI国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】村上 亮介
【テーマコード(参考)】
5B175
【Fターム(参考)】
5B175FB03
5B175GB02
(57)【要約】
【課題】属性項目及び属性値を有する複数の検索対象データを検索するための、属性項目と属性値との組み合わせからなる検索条件を選択するユーザを支援する。
【解決手段】集計部34は、ユーザにより選択された起点フォルダに格納された複数の検索対象文書が有する複数の属性項目それぞれについての利用状況を取得する。利用状況には、当該複数の属性項目それぞれについての、当該属性項目に対応する属性値が付与された検索対象文書の複数の検索対象文書における割合を示す属性付与率(又は属性付与数)、当該複数の属性項目それぞれについての検索利用回数、当該複数の属性項目それぞれについての、起点フォルダに対応するワークフローにおいて処理内容を決定するための属性値に対応する属性項目であるか否かなどが含まれる。表示制御部32は、複数の属性項目それぞれについての利用状況をユーザに通知する。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサを備え、
前記プロセッサは、
複数の検索対象データそれぞれについての属性項目の利用状況を示す属性利用状況情報に基づいて、前記複数の検索対象データが有する複数の属性項目それぞれについての利用状況をユーザに通知する、
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記属性利用状況情報は、前記複数の検索対象データそれぞれについての属性項目及び前記属性項目に対応する属性値を示す属性情報であり、
前記利用状況は、前記複数の属性項目それぞれについての、当該属性項目に対応する属性値が付与された検索対象データの前記複数の検索対象データにおける割合を示す属性付与率、又は、当該属性項目に対応する属性値が付与された検索対象データの数を示す属性付与数である、
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記属性利用状況情報は、前記複数の属性項目についての、当該属性項目に対応する属性値が検索対象データの検索に用いられた検索利用回数を示す検索利用回数情報であり、
前記利用状況は、前記複数の属性項目それぞれについての前記検索利用回数である、
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記属性利用状況情報は、処理データの特定の属性項目に対応する属性値に応じて互いに異なる処理を行うワークフローの内容を表すワークフロー情報であり、
前記利用状況は、前記複数の属性項目それぞれについての、前記ワークフローにおいて処理内容を決定するための属性値に対応する属性項目であるか否かを示す情報である、
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記プロセッサは、
前記利用状況の通知を受けた前記ユーザによって、前記複数の属性項目から選択属性項目が選択されたことに応じて、前記選択属性項目と、前記複数の検索対象データが有する前記選択属性項目に対応する属性値との組み合わせを検索条件として設定する、
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記プロセッサは、
前記利用状況の通知を受けた前記ユーザによって、前記複数の属性項目から選択属性項目が選択されたことに応じて、前記複数の検索対象データそれぞれについての前記属性項目及び前記属性項目に対応する属性値を示す属性情報に基づいて、前記選択属性項目に対応する複数の属性値それぞれについての、前記複数の検索対象データにおける付与状況を前記ユーザに通知する、
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記プロセッサは、
前記利用状況の通知を受けた前記ユーザによって、前記複数の属性項目から第1選択属性項目及び第2選択属性項目が選択された場合は、前記第1選択属性項目に対応する属性値と前記第2選択属性項目に対応する属性値との複数の組み合わせそれぞれについての、前記複数の検索対象データにおける付与状況を前記ユーザに通知する、
ことを特徴とする請求項6に記載の情報処理装置。
【請求項8】
プロセッサを備え、
前記プロセッサは、
複数の検索対象データそれぞれについての属性項目及び前記属性項目に対応する属性値を示す属性情報に基づいて、前記複数の検索対象データの特定の属性項目に対応する複数の属性値それぞれについての、前記複数の検索対象データにおける付与状況をユーザに通知する、
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項9】
前記プロセッサは、
前記付与状況の通知を受けた前記ユーザによって、前記付与状況が示す前記複数の属性値から選択属性値が選択されたことに応じて、前記選択属性値に対応する属性項目と前記選択属性値との組み合わせを検索条件として設定する、
ことを特徴とする請求項6から8のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記プロセッサは、
前記設定した検索条件で検索された検索対象データが仮想的に格納された仮想フォルダである検索フォルダを生成し、
前記属性利用状況情報に基づいて、前記ユーザに選択された前記検索フォルダに格納された複数の第2検索対象データが有する複数の属性項目それぞれについての利用状況をユーザに通知する、
ことを特徴とする請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記プロセッサは、
前記設定した検索条件で検索された検索対象データが仮想的に格納された仮想フォルダである検索フォルダを生成し、
前記属性情報に基づいて、前記ユーザに選択された前記検索フォルダに格納された複数の第2検索対象データの特定の属性項目に対応する複数の属性値それぞれについての、前記複数の第2検索対象データにおける付与状況を前記ユーザに通知する、
ことを特徴とする請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項12】
コンピュータに、
複数の検索対象データそれぞれについての属性項目の利用状況を示す属性利用状況情報に基づいて、前記複数の検索対象データが有する複数の属性項目それぞれについての利用状況をユーザに通知させる、
ことを特徴とする情報処理プログラム。
【請求項13】
コンピュータに、
複数の検索対象データそれぞれについての属性項目及び前記属性項目に対応する属性値を示す属性情報に基づいて、前記複数の検索対象データの特定の属性項目に対応する複数の属性値それぞれについての、前記複数の検索対象データにおける付与状況をユーザに通知させる、
ことを特徴とする情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置及び情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、データの格納体系に依存せずにデータ表示させるための検索フォルダが開示されている。検索フォルダは、予めユーザにより検索条件が設定された仮想的なフォルダである。検索フォルダを開くと、当該検索フォルダに設定された検索条件によって検索されたデータが表示される。特許文献2には、入力された電子データから抽出した文書情報データと、登録者が入力した文書情報データとを、登録者が定義した管理体系と紐付けて管理する文書管理装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009-59217号公報
【特許文献2】特開2019-220072号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、検索対象となる複数の検索対象データが有する属性項目と、それに対応する属性値との組み合わせを検索条件として設定することを考える。このように設定された検索条件を用いることで、例えば、複数の検索対象データの中から、特定の属性項目に対応する特定の属性値を有する検索対象データを抽出することができる。
【0005】
ここで、複数の検索対象データは、多数の属性項目を有している場合があるし、各属性項目が多数の属性値を取り得る場合がある。このような場合、ユーザは、適切な検索条件として、どの属性項目とどの属性値との組み合わせを検索条件とすればよいのか見極めるのが困難な場合がある。
【0006】
本発明の目的は、属性項目及び属性値を有する複数の検索対象データを検索するための、属性項目と属性値との組み合わせからなる検索条件を選択するユーザを支援することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に係る発明は、プロセッサを備え、前記プロセッサは、複数の検索対象データそれぞれについての属性項目の利用状況を示す属性利用状況情報に基づいて、前記複数の検索対象データが有する複数の属性項目それぞれについての利用状況をユーザに通知する、
ことを特徴とする情報処理装置である。
請求項2に係る発明は、前記属性利用状況情報は、前記複数の検索対象データそれぞれについての属性項目及び前記属性項目に対応する属性値を示す属性情報であり、前記利用状況は、前記複数の属性項目それぞれについての、当該属性項目に対応する属性値が付与された検索対象データの前記複数の検索対象データにおける割合を示す属性付与率、又は、当該属性項目に対応する属性値が付与された検索対象データの数を示す属性付与数である、
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置である。
請求項3に係る発明は、前記属性利用状況情報は、前記複数の属性項目についての、当該属性項目に対応する属性値が検索対象データの検索に用いられた検索利用回数を示す検索利用回数情報であり、前記利用状況は、前記複数の属性項目それぞれについての前記検索利用回数である、ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置である。
請求項4に係る発明は、前記属性利用状況情報は、処理データの特定の属性項目に対応する属性値に応じて互いに異なる処理を行うワークフローの内容を表すワークフロー情報であり、前記利用状況は、前記複数の属性項目それぞれについての、前記ワークフローにおいて処理内容を決定するための属性値に対応する属性項目であるか否かを示す情報である、ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置である。
請求項5に係る発明は、前記プロセッサは、前記利用状況の通知を受けた前記ユーザによって、前記複数の属性項目から選択属性項目が選択されたことに応じて、前記選択属性項目と、前記複数の検索対象データが有する前記選択属性項目に対応する属性値との組み合わせを検索条件として設定する、ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置である。
請求項6に係る発明は、前記プロセッサは、前記利用状況の通知を受けた前記ユーザによって、前記複数の属性項目から選択属性項目が選択されたことに応じて、前記複数の検索対象データそれぞれについての前記属性項目及び前記属性項目に対応する属性値を示す属性情報に基づいて、前記選択属性項目に対応する複数の属性値それぞれについての、前記複数の検索対象データにおける付与状況を前記ユーザに通知する、ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置である。
請求項7に係る発明は、前記プロセッサは、前記利用状況の通知を受けた前記ユーザによって、前記複数の属性項目から第1選択属性項目及び第2選択属性項目が選択された場合は、前記第1選択属性項目に対応する属性値と前記第2選択属性項目に対応する属性値との複数の組み合わせそれぞれについての、前記複数の検索対象データにおける付与状況を前記ユーザに通知する、ことを特徴とする請求項6に記載の情報処理装置である。
請求項8に係る発明は、プロセッサを備え、前記プロセッサは、複数の検索対象データそれぞれについての属性項目及び前記属性項目に対応する属性値を示す属性情報に基づいて、前記複数の検索対象データの特定の属性項目に対応する複数の属性値それぞれについての、前記複数の検索対象データにおける付与状況をユーザに通知する、ことを特徴とする情報処理装置である。
請求項9に係る発明は、前記プロセッサは、前記付与状況の通知を受けた前記ユーザによって、前記付与状況が示す前記複数の属性値から選択属性値が選択されたことに応じて、前記選択属性値に対応する属性項目と前記選択属性値との組み合わせを検索条件として設定する、ことを特徴とする請求項6から8のいずれか1項に記載の情報処理装置である。
請求項10に係る発明は、前記プロセッサは、前記設定した検索条件で検索された検索対象データが仮想的に格納された仮想フォルダである検索フォルダを生成し、前記属性利用状況情報に基づいて、前記ユーザに選択された前記検索フォルダに格納された複数の第2検索対象データが有する複数の属性項目それぞれについての利用状況をユーザに通知する、ことを特徴とする請求項5に記載の情報処理装置である。
請求項11に係る発明は、前記プロセッサは、前記設定した検索条件で検索された検索対象データが仮想的に格納された仮想フォルダである検索フォルダを生成し、前記属性情報に基づいて、前記ユーザに選択された前記検索フォルダに格納された複数の第2検索対象データの特定の属性項目に対応する複数の属性値それぞれについての、前記複数の第2検索対象データにおける付与状況を前記ユーザに通知する、ことを特徴とする請求項5に記載の情報処理装置である。
請求項12に係る発明は、コンピュータに、複数の検索対象データそれぞれについての属性項目の利用状況を示す属性利用状況情報に基づいて、前記複数の検索対象データが有する複数の属性項目それぞれについての利用状況をユーザに通知させる、ことを特徴とする情報処理プログラムである。
請求項13に係る発明は、コンピュータに、複数の検索対象データそれぞれについての属性項目及び前記属性項目に対応する属性値を示す属性情報に基づいて、前記複数の検索対象データの特定の属性項目に対応する複数の属性値それぞれについての、前記複数の検索対象データにおける付与状況をユーザに通知させる、ことを特徴とする情報処理プログラムである。
【発明の効果】
【0008】
請求項1、8、12、又は13に係る発明によれば、属性項目及び属性値を有する複数の検索対象データを検索するための、属性項目と属性値との組み合わせからなる検索条件を選択するユーザを支援することができる。
請求項2に係る発明によれば、ユーザは、複数の検索対象データにおける、各属性項目の属性付与率又は属性付与数に基づいて、検索条件に用いる属性項目を決定することができる。
請求項3に係る発明によれば、ユーザは、複数の検索対象データにおける、各属性項目の検索利用回数に基づいて、検索条件に用いる属性項目を決定することができる。
請求項4に係る発明によれば、ユーザは、複数の検索対象データが有する各属性項目が、ワークフローにおいて処理内容を決定するための特定の属性値に対応する属性項目であるか否かに基づいて、検索条件に用いる属性項目を決定することができる。
請求項5又は9に係る発明によれば、ユーザは、設定した検索条件に該当する検索対象データを容易に抽出することができる。
請求項6又は8に係る発明によれば、ユーザは、複数の検索対象データにおける、選択属性項目に対応する各属性値についての付与状況に基づいて、検索条件に用いる属性値を決定することができる。
請求項7に係る発明によれば、ユーザは、複数の検索対象データにおける、第1選択属性項目に対応する属性値と、第2選択属性項目に対応する属性値との組み合わせそれぞれについての付与状況に基づいて、検索条件に用いる属性値を決定することができる。
請求項10又は11に係る発明によれば、検索フォルダに格納された複数の第2対象データを検索するための検索条件を選択するユーザを支援することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本実施形態に係る情報処理システムの構成概略図である。
【
図2】本実施形態に係る情報処理装置の構成概略図である。
【
図3】電子文書DBの内容の例を示す概念図である。
【
図4】検索利用回数DBの内容の例を示す概念図である。
【
図6】複数の検索対象文書が有する複数の属性項目それぞれについての利用状況の表示例を示す第1の図である。
【
図7】生成した検索フォルダの表示例を示す第1の図である。
【
図8】複数の検索対象文書における、選択属性項目に対応する複数の属性値の付与状況の表示例を示す第1の図である。
【
図9】複数の検索対象文書における、選択属性項目に対応する複数の属性値の付与状況の表示例を示す第2の図である。
【
図10】複数の検索対象文書における、選択属性項目に対応する複数の属性値の付与状況の表示例を示す第3の図である。
【
図11】複数の検索対象文書が有する複数の属性項目それぞれについての利用状況の表示例を示す第2の図である。
【
図12】複数の検索対象文書における、第1選択属性項目に対応する属性値と第2選択属性項目に対応する属性値との複数の組み合わせそれぞれについての付与状況を示す第1の図である。
【
図13】複数の検索対象文書における、第1選択属性項目に対応する属性値と第2選択属性項目に対応する属性値との複数の組み合わせそれぞれについての付与状況を示す第2の図である。
【
図14】生成した検索フォルダの表示例を示す第2の図である。
【
図15】検索フォルダに格納された複数の第2検索対象文書が有する複数の属性項目それぞれについての利用状況の表示例を示す第1の図である。
【
図16】検索フォルダの下位に生成した検索フォルダを示す図である。
【
図18】本実施形態に係る情報処理装置の処理の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1は、本実施形態に係る情報処理システム10の構成概略図である。情報処理システム10は、1又は複数のユーザが使用する1又は複数のユーザ端末12、及び、情報処理装置としてのサーバ14を含んで構成される。ユーザ端末12及びサーバ14は、LAN(Local Area Network)又はWAN(Wide Area Network)などの通信回線16を介して互いに通信可能に接続されている。
【0011】
ユーザ端末12は、例えばパーソナルコンピュータ、タブレット端末、スマートフォンなどのコンピュータであるが、これらに限られるものではない。ユーザ端末12は、通信回線16を介してサーバ14と通信するための通信インターフェース、ユーザの命令を受け付けるための入力インターフェース、種々の画面を表示するディスプレイ、データを記憶するためのメモリ、各処理を実行するプロセッサなどを含んで構成される。
【0012】
図2は、本実施形態に係るサーバ14の構成概略図である。サーバ14は、1つのコンピュータによって構成されてもよいし、複数のコンピュータの協働によって構成されてもよい。
【0013】
サーバ14は、ユーザに対してデータ管理サービスを提供する。本実施形態では、サーバ14は、データとしての電子文書を管理する文書管理サービスをユーザに提供する。なお、サーバ14が提供するデータ管理サービスにおいて管理されるデータは電子文書には限られない。例えば、画像データや音楽データ、又はプログラムデータなどであってもよい。
【0014】
文書管理サービスは、ユーザから受信した電子文書を検索可能に管理し、ユーザからの要求に応じて管理している電子文書を検索してユーザに提供するサービスである。また、後述のように、文書管理サービスにおいては、業務などの作業の一連の流れを規定したワークフローが定義可能であり、定義されたワークフローに沿って電子文書を管理することが可能であってもよい。
【0015】
通信インターフェース20は、NIC(Network Interface Card)などから構成される。通信インターフェース20は、通信回線16を介してユーザ端末12などの他の装置と通信する機能を発揮する。
【0016】
メモリ22は、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、eMMC(embedded Multi Media Card)、ROM(Read Only Memory)あるいはRAM(Random Access Memory)などを含んで構成される。メモリ22には、サーバ14の各部を動作させるための情報処理プログラムが記憶される。なお、情報処理プログラムは、例えば、USB(Universal Serial Bus)メモリ又はCD-ROMなどのコンピュータ読み取り可能な非一時的な記憶媒体に格納することもできる。サーバ14は、そのような記憶媒体から情報処理プログラムを読み取って実行することができる。また、
図2に示すように、メモリ22には、電子文書DB(Data Base)24、検索利用回数DB26、及び、ワークフローDB28が記憶される。
【0017】
メモリ22においては、予め1又は複数の物理フォルダが定義され、後述のプロセッサ30は、ユーザ端末12から受信した電子文書を物理フォルダに格納することで、当該電子文書を管理する。
【0018】
電子文書DB24は、文書管理サービスで管理される電子文書の属性情報が記憶されるデータベースである。
図3は、電子文書DB24の内容の例を示す図である。
図3に示す通り、電子文書DB24においては、電子文書を一意に識別する文書ID、当該電子文書が格納された物理フォルダのパスを示すフォルダパス、及び、当該電子文書の属性情報が関連付けられて記憶されている。
【0019】
本実施形態では、属性情報は基本属性と追加属性に分けられている。基本属性には、例えば、当該電子文書の名称である文書名、及び、文書管理サービスに当該電子文書を登録したユーザを一意に識別する登録ユーザIDが含まれる。追加属性は、当該電子文書の内容や利用目的などを表す属性である。追加属性には、例えば、当該電子文書の種類、当該電子文書を利用した取引における取引先、取引日時、見積番号、見積金額、あるいは請求番号などが含まれる。
図3に示すように、属性情報としては、属性項目(例えば、「登録ユーザID」、「文書の種類」、「取引先」など)と、属性項目に対する属性値(例えば、「ユーザA」、「見積書」、「A社」など)とから構成される。
【0020】
図3において、属性値が空欄となっているところは、電子文書が当該属性項目に対する属性値を有していないことを意味する。
図3にも示される通り、各電子文書において、属性値を有する属性項目が互いに異なっている。例えば、追加属性に着目すると、文書ID「D001」が示す電子文書は、属性項目「文書の種類」、「取引先」、「見積番号」、及び「見積金額」に対する属性値を有するが、その他の属性項目については属性値を有していない。一方、文書ID「D002」が示す電子文書は、属性項目「文書の種類」及び「取引先」に対する属性値を有するが、その他の属性項目については属性値を有していない。
図3の例では、属性値を有する属性項目が文書の種類に応じたものとなっているが、文書の種類が同一である複数の電子文書間においても、属性値を有する属性項目が互いに異なる場合もあり得る。
【0021】
電子文書がある属性項目に対する属性値を有している場合、当該電子文書が当該属性項目を利用している、と見ることができる。したがって、電子文書DB24に記憶された属性情報は、文書管理サービスで管理されている電子文書それぞれについての属性項目の利用状況を示す属性利用状況情報に相当する。
【0022】
後述のプロセッサ30は、ユーザ端末12から電子文書を受け付けると、当該電子文書を物理フォルダに格納すると共に、当該電子文書の属性情報を含む、当該電子文書に関する情報を電子文書DB24に登録する。
【0023】
なお、サーバ14で管理されるデータが電子文書以外のデータである場合、メモリ22には、電子文書DB24に代えて、当該データを管理するデータベースが記憶される。
【0024】
検索利用回数DB26は、文書管理サービスで管理されている電子文書群が有する複数の属性項目それぞれについての、当該属性項目に対応する属性値が電子文書の検索に用いられた検索利用回数を表す検索利用回数情報が記憶されるデータベースである。
図4は、検索利用回数DB26の内容の例を示す図である。文書管理サービスにおいて、ユーザは検索条件を指定して電子文書を検索することができる。検索条件は、属性項目と属性値の組み合わせから構成される。例えば、属性項目「文書の種類」と属性値「見積書」との組み合わせからなる検索条件をユーザが指定すると、プロセッサ30は、文書管理サービスで管理されている電子文書群(又はユーザに選択された特定のフォルダに格納されている電子文書群)の中から、属性項目「文書の種類」を有し、当該属性項目に対する属性値が「見積書」である電子文書を抽出する。このとき、プロセッサ30は、検索利用回数DB26において、当該検索条件に含まれる属性項目「文書の種類」の検索利用回数を1インクリメントする。この場合、検索条件に含まれる属性値に関わらず(換言すれば、検索条件が属性項目「文書の種類」と他の属性値(例えば「発注書」)との組み合わせである場合にも)、プロセッサ30は、属性項目「文書の種類」の検索利用回数を1インクリメントする。
【0025】
検索条件として、ある属性項目に対する属性値が指定された場合、当該属性項目が利用されている、と見ることができる。したがって、検索利用回数DB26に記憶された検索利用回数情報も、文書管理サービスで管理されている電子文書それぞれについての属性項目の利用状況を示す属性利用状況情報に相当する。
【0026】
ワークフローDB28は、定義されたワークフローに関するワークフロー情報を記憶するデータベースである。上述のように、文書管理サービスにおいては、ユーザは、業務などの作業の一連の流れを規定したワークフローを定義することが可能である。特に、文書管理サービスで定義可能なワークフローは、処理データとしての電子文書を用いた作業に関するワークフローである。ワークフローは、文書の種類に応じて定義されてもよい。例えば、発注書のワークフローとして、第1工程として発注書を作成して文書管理サービスに登録する作業が規定され、第2工程として発注書を担当部署の責任者が承認する作業が規定され、第3工程として発注書を発注担当部門の責任者が承認する作業が規定され、第4工程として発注書に基づいて発注処理を行う作業が規定されたワークフローを定義することができる。
【0027】
また、電子文書の特定の属性項目に対応する属性値に応じて互いに異なる内容の作業が行われるワークフローを定義することもできる。例えば、上述の発注書のワークフローの例だと、第2工程において互いに異なる作業が規定された複数の工程(第2-1工程及び第2-2工程)が定義され、発注書の属性値に応じて経由する工程が選択されるようにすることができる。具体的には、例えば、発注書の属性項目「発注金額」に対する属性値が所定金額以上の場合は、発注書を担当部署の部長が承認する作業が規定された第2-1工程を経由し、発注書の属性項目「発注金額」に対する属性値が所定金額未満の場合は、発注書を担当部署の課長が承認する作業が規定された第2-2工程を経由するようにワークフローを定義することができる。
【0028】
本実施形態では、1つのワークフローで取り扱われる電子文書は、特定のフォルダ(及び当該フォルダの下位にあるフォルダ)にまとめて格納されるものとする。したがって、ワークフローDB28においては、定義されたワークフローに関する情報と、当該ワークフローで取り扱われる電子文書が格納されるフォルダとが関連付けられて記憶される。
【0029】
ワークフローにおいて処理内容を決定するための特定の属性値として、ある属性項目に対する属性値が定義された場合、当該属性項目が利用されている、と見ることができる。したがって、ワークフローDB28に記憶されたワークフロー情報も、文書管理サービスで管理されている電子文書それぞれについての属性項目の利用状況を示す属性利用状況情報に相当する。
【0030】
プロセッサ30は、広義的なプロセッサを指し、汎用的なプロセッサ(例えばCPU(Central Processing Unit)など)、及び、専用の処理装置(例えばGPU(Graphics Processing Unit)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、あるいは、プログラマブル論理デバイスなど)の少なくとも1つを含んで構成される。プロセッサ30としては、1つの処理装置によるものではなく、物理的に離れた位置に存在する複数の処理装置の協働により構成されるものであってもよい。プロセッサ30は、メモリ22に記憶された情報処理プログラムによって、表示制御部32、集計部34、検索条件設定部36、及び検索処理部38としての機能を発揮する。
【0031】
プロセッサ30は、ユーザからの指示に応じて、文書管理サービスで管理している複数の検索対象データとしての電子文書群から、目的の電子文書を検索するための検索条件を設定することができる。検索条件を予め設定しておくことで、ユーザは、当該検索条件を用いることで、いつでも目的の電子文書を容易に検索(抽出)することができる。
【0032】
本実施形態では、プロセッサ30は、検索条件を設定した上で、当該検索条件で検索された電子文書が仮想的に格納された仮想フォルダを生成する。ディスプレイに表示された物理フォルダをダブルクリックなどで開くことで、当該物理フォルダに格納された電子文書のリンクが関連付けられたアイコンが表示されるように、ユーザは、仮想フォルダを開くことで、当該仮想フォルダに対応する検索条件で検索された電子文書のリンクが関連付けられたアイコンを表示させることができる。仮想フォルダは、あくまで仮想的なフォルダであり、同一の仮想フォルダに格納された複数の電子文書は、必ずしも同一の物理フォルダに格納されているわけではない。本明細書では、このような仮想フォルダを「検索フォルダ」と呼ぶ。
【0033】
電子文書は、多数の属性項目を有し得、また、各属性項目が取り得る属性値が多岐にわたる場合がある。そのような場合、ユーザによっては、適切な検索条件を設定することが困難となり得る。そこで、本実施形態では、ユーザが好適な検索条件を設定するための支援を行う。表示制御部32及び集計部34の協働によって、そのような支援が行われる。そして、検索条件設定部36により検索条件の設定処理が行われ、検索処理部38によって設定された検索条件を用いた検索が行われる。以下、表示制御部32及び集計部34による支援処理の詳細、検索条件設定部36による検索条件設定処理の詳細、並びに、検索処理部38による検索処理の詳細を説明する。
【0034】
表示制御部32は、文書管理サービスに係る種々の画面をユーザ端末12のディスプレイに表示させる。特に、表示制御部32は、ユーザ端末12から検索条件の設定要求を受け付けると、
図5に示すような起点フォルダ選択画面をユーザ端末12のディスプレイに表示させる。起点フォルダ選択画面は、フォルダ選択ボタン50を有している。ユーザは、フォルダ選択ボタン50を操作することで、文書管理サービスで定義されている複数のフォルダの中から起点フォルダを選択することができる。起点フォルダに格納された電子文書群が複数の検索対象データに相当する。すなわち、これから設定される検索条件による検索の対象は、起点フォルダに格納された電子文書群となる。起点フォルダに格納された電子文書を「検索対象文書」と呼ぶ。なお、起点フォルダは物理フォルダであってもよいし、詳細後述の検索フォルダであってもよい。
【0035】
ユーザにより起点フォルダが選択されると、集計部34は、起点フォルダに格納された複数の検索対象文書が有する複数の属性項目それぞれについての利用状況を集計する。集計部34は、利用状況として、以下に説明する複数の指標を集計し得る。
【0036】
第1に、集計部34は、電子文書DB24に記憶された、属性利用状況情報としての属性情報に基づいて、複数の検索対象文書が有する複数の属性項目それぞれについての利用状況として、当該複数の属性項目それぞれについての、当該属性項目に対応する属性値が付与された検索対象文書の複数の検索対象文書における割合を示す属性付与率を集計する。簡単な例を挙げると、起点フォルダに格納された電子文書が10個であり、そのうち8つの電子文書において、属性項目「文書の種類」に対して何らかの属性値が付与されており、残り2つの電子文書において、属性項目「文書の種類」に対して属性値が付与されていない、又は、属性項目「文書の種類」を有していない場合には、属性項目「文書の種類」の属性付与率は0.8(80%)となる。
【0037】
また、集計部34は、上述の属性付与率に代えてあるいは加えて、複数の検索対象文書が有する複数の属性項目それぞれについての利用状況として、当該複数の属性項目それぞれについての、当該属性項目に対応する属性値が付与された検索対象文書の数を示す属性付与数を集計するようにしてもよい。
【0038】
第2に、集計部34は、検索利用回数DB26に記憶された、属性利用状況情報としての検索利用回数情報に基づいて、複数の検索対象文書が有する複数の属性項目それぞれについての利用状況として、当該複数の属性項目それぞれについての検索利用回数を特定する。
【0039】
第3に、集計部34は、ワークフローDB28に記憶された、属性利用状況情報としてのワークフロー情報に基づいて、複数の検索対象文書が有する複数の属性項目それぞれについての利用状況として、当該複数の属性項目それぞれについての、起点フォルダに対応するワークフローにおいて処理内容を決定するための属性値に対応する属性項目であるか否かを特定する。
【0040】
表示制御部32は、集計部34が集計又は特定した、複数の検索対象文書が有する複数の属性項目それぞれについての利用状況をユーザ端末12のディスプレイに表示させる。これにより、複数の検索対象文書が有する複数の属性項目それぞれについての利用状況がユーザに通知される。
【0041】
図6は、複数の検索対象文書が有する複数の属性項目それぞれについての利用状況の表示例を示す図である。
図6においては、表示制御部32は、複数の検索対象文書が有する属性項目を示す属性項目一覧52をユーザ端末12のディスプレイに表示させている。属性項目一覧52には、複数の検索対象文書が有する複数の属性項目と、各属性項目に対する利用状況が含まれる。
図6の例では、利用状況として、上述の属性付与率及び検索利用回数が示されている。上述のように、集計部34が各属性項目の属性付与数を集計した場合、利用状況として属性付与数が表示されてもよい。
【0042】
また、表示制御部32は、属性項目一覧52において、各属性項目が、起点フォルダに関連付けられたワークフローにおいて処理内容を決定するための特定の属性値に対応する属性項目であるか否かを示すとよい。例えば、
図6においては、属性項目「見積金額」に対して、ワークフローアイコン54が付されている。これは、属性項目「見積金額」が、起点フォルダに関連付けられたワークフローにおいて処理内容を決定するための属性値に対応する属性項目であることを表している。
【0043】
よく利用されている属性項目と、それに対応する属性値を検索条件とすることで、複数の検索対象文書を好適に分類(又は抽出)することができる。例えば、
図6の例では、属性項目「文書の種類」に対する属性付与率が高いため、属性項目「文書の種類」と、それに対応する属性値を検索条件とすることで、より多くの電子文書を分類(又は抽出)することができる。反対に、属性付与率の低い属性項目「請求番号」とその属性値を検索条件とすると、当該検索条件に合致する検索対象文書が少なく、あまり好適に電子文書を分類又は抽出することができない場合が多い。
【0044】
また、検索利用回数が多い程、より重要な属性項目であることを意味する。さらに、ワークフローの処理の決定するための属性値に対応する属性項目も、より重要な属性項目であることを意味する。したがって、検索利用回数がより多い属性項目、又は、ワークフローの処理の決定するための属性値に対応する属性項目を検索条件に含めることで、より有効性の高い検索条件を設定し得る。
【0045】
このように、ユーザは、各属性項目の利用状況や、その有効性が示された属性項目一覧52を参考にして、より適切な検索条件を設定することができるようになる。なお、ユーザが検索条件に含める属性項目をより容易に特定できるように、属性項目一覧52において、属性付与率(若しくは属性付与数)又は検索利用回数の降順又は昇順に属性項目をソート可能であるとよい。
【0046】
属性項目一覧52には、各属性項目に対応するチェックボックス56が含まれている。ユーザは、チェックボックス56を操作することで、所望の属性項目を選択することができる。ユーザが、選択属性項目を選択した上で、属性項目一覧52と共に表示された分類適用ボタン58を操作したことに応じて、検索条件設定部36は、選択属性項目と、複数の検索対象文書が有する選択属性項目に対する各属性値との1又は複数の組み合わせを検索条件として設定する。
【0047】
例えば、ユーザが、属性項目一覧52において属性項目「文書の種類」を選択して、分類適用ボタン58を操作したとする。ここで、複数の検索対象文書(すなわち、起点フォルダに格納されている複数の電子文書)において、選択属性項目「文書の種類」に対して、属性値「見積書」、「稟議書」、「発注書」、「納品書」、及び「請求書」が付与されていたとする。その場合、検索条件設定部36は、検索条件として、選択属性項目「文書の種類」と属性値「見積書」の組み合わせ、選択属性項目「文書の種類」と属性値「稟議書」の組み合わせ、選択属性項目「文書の種類」と属性値「発注書」の組み合わせ、選択属性項目「文書の種類」と属性値「納品書」の組み合わせ、及び、選択属性項目「文書の種類」と属性値「請求書」の組み合わせを設定する。これらの検索条件は、後にユーザによって選択可能なように、メモリ22に記憶される。
【0048】
上述のように、本実施形態では、検索条件設定部36は、設定した検索条件で検索された電子文書が仮想的に格納された検索フォルダを生成する。具体的には、上述の例の場合、検索条件設定部36は、起点フォルダの下位フォルダとして、属性項目「文書の種類」と属性値「見積書」の組み合わせの検索条件で検索された電子文書が格納される検索フォルダ「見積書」、属性項目「文書の種類」と属性値「稟議書」の組み合わせの検索条件で検索された電子文書が格納される検索フォルダ「稟議書」、属性項目「文書の種類」と属性値「発注書」の組み合わせの検索条件で検索された電子文書が格納される検索フォルダ「発注書」、属性項目「文書の種類」と属性値「納品書」の組み合わせの検索条件で検索された電子文書が格納される検索フォルダ「納品書」、属性項目「文書の種類」と属性値「請求書」の組み合わせの検索条件で検索された電子文書が格納される検索フォルダ「請求書」を生成する。
【0049】
表示制御部32は、検索条件設定部36が生成した検索フォルダをユーザ端末12のディスプレイに表示させる。
図7は、検索フォルダ60の表示例を示す図である。ユーザが検索フォルダ60を選択すると、検索処理部38は、選択された検索フォルダ60に対応する検索条件で起点フォルダを検索し、当該検索条件に一致する検索対象文書を抽出する。そして、表示制御部32は、検索処理部38により抽出された検索対象文書へのリンクが付された文書アイコン62をディスプレイに表示させる。このように、ユーザは、あたかも物理フォルダを開くように、検索フォルダ60を開くことで、当該検索フォルダ60に対応する検索条件で検索対象文書を検索し、検索された電子文書に対応する文書アイコン62を表示させることができる。
【0050】
図6に戻り、属性項目一覧52には、各属性項目に対応する詳細表示ボタン64が含まれている。詳細表示ボタン64は、複数の検索対象文書における、当該属性項目に対する1又は複数の属性値の付与状況を表示させるためのボタンである。
【0051】
ユーザによって詳細表示ボタン64が操作されると、集計部34は、電子文書DB24に基づいて、操作された詳細表示ボタン64に対応する選択属性項目に対応する複数の属性値それぞれについての、複数の検索対象文書における付与数を付与状況として集計する。そして、表示制御部32は、集計部34によって集計された、選択属性項目に対する複数の属性値の付与数を、各属性値の付与状況としてユーザ端末12のディスプレイに表示させる。
【0052】
図8は、複数の検索対象文書における、選択属性項目に対応する複数の属性値の付与状況の表示例を示す図である。
図8の例では、表示制御部32は、選択属性項目(ここでは属性項目「文書の種類」)に対応する複数の属性値「見積書」、「稟議書」、「発注書」、「納品書」、及び「請求書」それぞれの付与数を示すグラフである付与状況グラフ66を表示している。なお、付与状況グラフ66には、複数の検索対象文書において、選択属性項目に対応する属性値を有さない検索対象文書の数も示されるとよい。
図8の例では、そのような検索対象文書の数が「未設定」として表示されている。
【0053】
ユーザは、付与状況グラフ66を参考にして、検索条件に用いる属性値を選択することができる。例えば、ユーザは、付与状況グラフ66において、選択属性項目と、付与数がより多い属性値との組み合わせを検索条件とすることができる。
【0054】
付与状況グラフ66においてユーザが1又は複数の属性値を選択して、付与状況グラフ66と共に表示された個別追加ボタン68を操作すると、表示制御部32は、選択属性項目と、選択属性値との組み合わせに対応する検索フォルダのプレビュー70を表示させる。
図8の例では、ユーザによって、選択属性値「見積書」及び「発注書」が選択されているため、表示制御部32は、選択属性項目「文書の種類」と選択属性値「見積書」との組み合わせに対応する検索フォルダ、及び、選択属性項目「文書の種類」と選択属性値「発注書」との組み合わせに対応する検索フォルダのプレビュー70を表示させている。
【0055】
その上で、ユーザが分類適用ボタン58を操作すると、検索条件設定部36は、選択属性項目と、選択属性値との組み合わせを検索条件として設定する。
図8の例では、ユーザによって、選択属性値「見積書」及び「発注書」が選択されているため、検索条件設定部36は、選択属性項目「文書の種類」と選択属性値「見積書」との組み合わせである検索条件、及び、選択属性項目「文書の種類」と選択属性値「発注書」との組み合わせである検索条件を設定する。本実施形態では、検索条件設定部36は、起点フォルダの下位において、これらの検索条件に対応する2つの検索フォルダを生成する。
【0056】
図9に示すように、付与状況グラフ66においてユーザが複数の属性値を選択して、付与状況グラフ66と共に表示されたグループ追加ボタン72を操作すると、表示制御部32は、選択属性項目と、複数の選択属性値との組み合わせに対応する1つの検索フォルダのプレビュー70を表示させる。
図9の例では、ユーザによって、選択属性値「見積書」及び「発注書」が選択されているため、表示制御部32は、選択属性項目「文書の種類」と、選択属性値「見積書」及び「発注書」との組み合わせに対応する1つの検索フォルダのプレビュー70を表示させている。
【0057】
その上で、ユーザが分類適用ボタン58を操作すると、検索条件設定部36は、選択属性項目と、複数の選択属性値との組み合わせを検索条件として設定する。
図9の例では、ユーザによって、選択属性値「見積書」及び「発注書」が選択されているため、検索条件設定部36は、選択属性項目「文書の種類」と、選択属性値「見積書」及び「発注書」との組み合わせである検索条件を設定する。本実施形態では、検索条件設定部36は、起点フォルダの下位において、当該検索条件に対応する1つの検索フォルダを生成する。当該検索フォルダをユーザが開くと、検索処理部38は、複数の検索対象文書の中から、属性項目「文書の種類」に対応する属性値が「見積書」又は「発注書」である電子文書を検索する。このように、検索条件設定部36は、1つの属性項目と、2以上の属性値との組み合わせを検索条件として設定することができる。
【0058】
なお、付与状況グラフ66と共に表示された全追加ボタン74をユーザが操作すると、表示制御部32は、選択属性項目と、付与状況グラフ66で示された全ての属性値(「未設定」含む)それぞれとの組み合わせに対応する検索フォルダのプレビュー70を表示させる。その上で、ユーザが分類適用ボタン58を操作すると、検索条件設定部36は、選択属性項目と、付与状況グラフ66で示された全ての属性値それぞれとの組み合わせを検索条件として設定する。
【0059】
ユーザにより選択された選択属性項目に対する属性値が連続値を取り得る場合がある。例えば、選択属性項目に対する属性値が時間や数値などである場合である。この場合、集計部34は、選択属性項目が取り得る属性値の範囲を複数の区分に分け、各区分の付与数を集計する。例えば、
図10に示すように、選択属性項目が「取引日時」である場合、当該属性項目に対する属性値は連続値を取り得る。その場合、集計部34は、属性値の範囲を、例えば、「2022/01~03(2022年1月から3月)」、「2021/10~12」、「2021/07~09」、「2021/04~06」、及びそれ以外(未設定)の複数の区分に分け、各区分の付与数を集計する。例えば、ある検索対象文書の属性項目「取引日時」に対する属性値が「2022/2/5」である場合、集計部34は、当該検索対象文書において、属性項目「取引日時」に対する属性値が「2022/01~03」であるとみなして集計を行う。
【0060】
上記区分は、ユーザによって変更可能であるとよい。例えば、選択属性項目に対する属性値が連続値を取り得る場合、
図10に示すように、付与状況グラフ66と共に、区分設定メニュー76を表示させるとよい。
図10の例では、区分設定メニュー76において、区分を行う期間76a、及び、各区分の間隔76bを設定可能となっている。ユーザが、例えば、期間として「今年度」、間隔として「3か月単位」を選択すると、今年度(ここでは2021年4月から2022年3月とする)において、3か月単位の区分となる。なお、ここで設定した期間以外の日時を属性値として持つ検索対象文書は、「未設定」に分類される。
【0061】
表示制御部32は、複数の検索対象文書における、第1属性項目に対応する属性値と第2属性項目に対応する属性値との組み合わせについての付与状況を表示できるとよい。例えば、
図11に示すように、属性項目一覧52において、ユーザが第1選択属性項目(
図11の例では、属性項目「文書の種類」)、及び、第2選択属性項目(
図11の例では、属性項目「取引先」)を選択して詳細表示ボタン78を操作したとする。これに応じて、集計部34は、第1選択属性項目に対応する属性値と、第2選択属性項目に対応する属性値との複数の組み合わせそれぞれについての、複数の検索対象文書における付与数を集計する。そして、表示制御部32は、集計部34によって集計された、第1選択属性項目に対応する属性値と、第2選択属性項目に対応する属性値との複数の組み合わせそれぞれについての、複数の検索対象文書における付与数を、各属性値の付与状況としてユーザ端末12のディスプレイに表示させる。
【0062】
例えば、表示制御部32は、付与状況として、
図12に示すような付与状況マトリックス80をユーザ端末12のディスプレイに表示させる。付与状況マトリックス80は、縦軸が第1選択属性項目(
図12の例では、属性項目「文書の種類」)の各属性値を表し、横軸が第2選択属性項目(
図12の例では、属性項目「取引先」)の各属性値を表す。例えば、付与状況マトリックス80における一番左上の付与数「22」とは、複数の検索対象文書のうち、第1選択属性項目「文書の種類」に対する属性値が「見積書」であり、且つ、第2選択属性項目「取引先」に対する属性値が「A社」である検索対象文書が22個あることを意味する。なお、付与状況マトリックス80と共に表示された軸反転ボタン82をユーザが操作すると、表示制御部32は、縦軸と横軸を入れ替え、縦軸が第2選択属性項目の各属性値を表し、横軸が第1選択属性項目の各属性値を表す付与状況マトリックス80を表示させる。
【0063】
付与状況マトリックス80において、ユーザが所望のセルを選択し、個別追加ボタン68を操作すると、表示制御部32は、検索フォルダのプレビュー70を表示させる。
図12の例では、表示制御部32は、第1選択属性項目「文書の種類」と、付与状況マトリックス80において選択された第1選択属性値「発注書」及び「請求書」に対応する2つの検索フォルダを表示し、第1選択属性項目「発注書」及び「請求書」に対応する検索フォルダそれぞれの下位の検索フォルダとして、第2選択属性項目「取引先」と、付与状況マトリックス80において選択された第2選択属性値「A社」、「B社」、及び「C社」との組み合わせに対応する3つの検索フォルダを表示させている。
【0064】
その上で、ユーザが分類適用ボタン58を操作すると、検索条件設定部36は、選択属性項目と、選択属性値との組み合わせを検索条件として設定する。
図12の例では、第1選択属性項目「文書の種類」と、第1選択属性値「発注書」及び「請求書」に対応する2つの検索フォルダを生成し、第1選択属性項目「発注書」及び「請求書」に対応する検索フォルダそれぞれの下位の検索フォルダとして、第2選択属性項目「取引先」と、付与状況マトリックス80において選択された第2選択属性値「A社」、「B社」、及び「C社」との組み合わせに対応する3つの検索フォルダを生成する。
【0065】
また、付与状況マトリックス80を表示する場合においても、
図13に示すように、集計部34は、選択属性項目が取り得る属性値の範囲を複数の区分に分け、各区分の付与数を集計する。この場合においても、上記区分は、ユーザによって変更可能であるとよい。例えば、
図13に示すように、付与状況マトリックス80と共に、区分を行う期間76a、及び、各区分の間隔76bを設定可能な区分設定メニュー76を表示させるとよい。
【0066】
本実施形態では、検索条件設定部36により生成された検索フォルダを起点フォルダとして、当該起点フォルダに仮想的に格納された電子文書を検索対象文書(第2検索対象データとしての第2検索対象文書と呼ぶ)として、新たな検索条件を設定することができる。すなわち、検索フォルダの下位にさらに検索フォルダを生成可能となっている。
【0067】
具体的には、
図14に示すように、検索フォルダ60が表示された画面において、ユーザがある検索フォルダを選択した上で、分類追加ボタン84を操作すると、ユーザは、選択した検索フォルダを起点フォルダとして選択することができる。
【0068】
ユーザにより分類追加ボタン84が操作されると、集計部34は、起点フォルダである検索フォルダに対応する検索条件で検索された複数の第2検索対象文書が有する複数の属性項目それぞれについての利用状況を集計する。ここでも、集計部34は、上述の通り、利用状況として、複数の第2検索対象文書が有する複数の属性項目それぞれについての属性付与率(若しくは属性付与数)を集計し、又は、検索利用回数、若しくは、ワークフローにおける処理内容を決定するための属性値に対応する属性項目であるか否かを特定する。
【0069】
表示制御部32は、集計部34が集計又は特定した、複数の第2検索対象文書が有する複数の属性項目それぞれについての利用状況をユーザ端末12のディスプレイに表示させる。これにより、複数の第2検索対象文書が有する複数の属性項目それぞれについての利用状況がユーザに通知される。
【0070】
図15は、複数の第2検索対象文書が有する複数の属性項目それぞれについての利用状況の表示例を示す図である。
図6同様に、
図15においても、表示制御部32は、複数の第2検索対象文書が有する属性項目を示す属性項目一覧52をユーザ端末12のディスプレイに表示させている。属性項目一覧52には、複数の第2検索対象文書が有する複数の属性項目と、各属性項目に対する利用状況が含まれる。
図15の例でも、利用状況として、上述の属性付与率及び検索利用回数が示されている。利用状況として属性付与数が表示されてもよい。また、表示制御部32は、属性項目一覧52において、各属性項目が、起点フォルダに関連付けられたワークフローにおいて処理内容を決定するための特定の属性値に対応する属性項目であるか否かを示すワークフローアイコン54を表示させている。ここでも、ユーザは、属性項目一覧52を参考にして、複数の第2検索対象文書を検索するためのより適切な検索条件を設定することができるようになる。
【0071】
ユーザが、チェックボックス56を操作して選択属性項目を選択した上で、属性項目一覧52と共に表示された分類適用ボタン58を操作したことに応じて、検索条件設定部36は、選択属性項目と、複数の検索対象文書が有する選択属性項目に対する各属性値との1又は複数の組み合わせを検索条件として設定する。本実施形態では、検索条件設定部36は、設定した検索条件で検索された電子文書が仮想的に格納された検索フォルダを生成する。ここで生成される検索フォルダは、起点フォルダである検索フォルダの下位に生成される検索フォルダである。
【0072】
表示制御部32は、検索条件設定部36が生成した検索フォルダをユーザ端末12のディスプレイに表示させる。
図16は、検索フォルダ60の下位に生成した検索フォルダ86の表示例を示す図である。ユーザが検索フォルダ86を選択すると、検索処理部38は、選択された検索フォルダ86に対応する検索条件で検索フォルダ86の上位にある検索フォルダ60を検索し、当該検索条件に一致する検索対象文書を抽出する。そして、表示制御部32は、検索処理部38により抽出された検索対象文書へのリンクが付された文書アイコン62をディスプレイに表示させる。
【0073】
さらに、ユーザは、検索フォルダ86を選択しつつ分類追加ボタン84を操作することで、検索フォルダ86を起点フォルダとして検索条件を設定することができる。つまり、検索条件設定部36は、検索フォルダ86の下位にさらに検索フォルダを生成することができる。
【0074】
図15に戻り、ユーザによって詳細表示ボタン64が操作されると、集計部34は、電子文書DB24に基づいて、操作された詳細表示ボタン64に対応する選択属性項目に対応する複数の属性値それぞれについての、複数の第2検索対象文書における付与数を付与状況として集計する。そして、表示制御部32は、集計部34によって集計された、選択属性項目に対する複数の属性値の付与数を、各属性値の付与状況としてユーザ端末12のディスプレイに表示させる(
図8~10参照)。ここでも、ユーザは、各属性の付与状況(例えば付与状況グラフ66)を参考にして、複数の第2検索対象文書を検索するための検索条件に用いる属性値を選択することができる。
【0075】
あるフォルダを起点フォルダとして検索条件設定部36が検索条件を設定した後に、当該起点フォルダに含まれる複数の検索対象文書のある属性項目に対し、それまでには付与されていなかった新たな属性値が付与される場合がある。
【0076】
このような場合を考慮して、表示制御部32は、検索条件を設定済みの起点フォルダに含まれる複数の検索対象文書において、当該検索条件に含まれる属性項目に対し、それまでには付与されていなかった新たな属性値が付与された場合に、ユーザに通知をするとよい。本実施形態では、表示制御部32は、
図17に示すように、通知アイコン88を表示させる。そして、ユーザが通知アイコン88を操作すると、属性値の付与状況の変更を通知するための変更通知ダイアログ90を表示させるとよい。
【0077】
変更通知ダイアログ90においては、設定された検索条件に含まれる属性項目(
図17の例では属性項目「文書の種類」)、当該検索条件が設定された時点において起点フォルダに含まれる複数の検索対象文書に対して当該属性項目に付与されていた属性値(
図17の例では、属性値「見積書」、「稟議書」、「発注書」、「納品書」、及び「請求書」)、並びに、新たに付与された属性値(
図17の例では「予算表」)が示されている。ユーザは、変更通知ダイアログ90によって、検索条件を設定済みの起点フォルダに含まれる複数の検索対象文書において、当該検索条件に含まれる属性項目に対して新たな属性値が付与されたことを容易に把握することができる。
【0078】
変更通知ダイアログ90には、詳細表示ボタン92及び分類適用ボタン94が含まれている。ユーザが詳細表示ボタン92を操作すると、集計部34は、当該起点フォルダに格納された複数の検索対象文書が有する複数の属性項目それぞれについての利用状況を再度集計し、表示制御部32は、集計部34の集計結果を表示させる(
図6及び8など参照)。ユーザが分類適用ボタン94を操作すると、検索条件設定部36は、当該属性項目「文書の種類」と、新たに追加された属性値「予算表」とからなる検索条件を新たに設定する。本実施形態では、検索条件設定部36は、当該検索条件に対応する検索フォルダを生成する。
【0079】
本実施形態に係る情報処理システム10の構成概要は以上の通りである。以下、
図18に示すフローチャートに従って、サーバ14の処理の流れを説明する。
【0080】
ステップS10において、表示制御部32は、ユーザ端末12から検索条件の設定要求を受け付けると、起点フォルダ選択画面(
図5参照)をユーザ端末12のディスプレイに表示させる。それに応じて、ユーザは、起点フォルダを選択する。
【0081】
ステップS12において、集計部34は、ステップS10で選択された起点フォルダに格納された複数の検索対象文書が有する複数の属性項目それぞれについての利用状況を取得する。
【0082】
ステップS14において、表示制御部32は、ステップS12で取得した、複数の属性項目それぞれについての利用状況を示す属性項目一覧52をユーザ端末12のディスプレイに表示させる(
図6参照)。
【0083】
ステップS16において、表示制御部32は、属性項目一覧52と共に表示した詳細表示ボタン64(
図6参照)がユーザによって操作されたか否かを判定する。操作された場合はステップS18に進み、操作されなかった場合はステップS18をバイパスしてステップS20に進む。
【0084】
ステップS18において、集計部34は、ステップS16で操作された詳細表示ボタン64に対応する選択属性項目に対応する複数の属性値それぞれについての、複数の検索対象文書における付与数を集計する。表示制御部32は、集計部34によって集計された、選択属性項目に対する複数の属性値の付与数を示す付与状況グラフ66又は付与状況マトリックス80(
図8又は
図12参照)をユーザ端末12のディスプレイに表示させる。
【0085】
ステップS20において、検索条件設定部36は、付与状況グラフ66又は付与状況マトリックス80と共に表示された分類適用ボタン58がユーザによって操作されたか否かを判定する。操作された場合はステップS22に進む。
【0086】
ステップS22において、検索条件設定部36は、選択属性項目と、ステップS20においてユーザにより選択された選択属性値との組み合わせを検索条件として設定し、当該検索条件で検索された電子文書が仮想的に格納された検索フォルダを生成する。
【0087】
以上、本発明に係る実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。
【0088】
例えば、上記実施形態では、表示制御部32、集計部34、検索条件設定部36、及び検索処理部38の機能をサーバ14が発揮していたが、これらをすべて、電子文書DB24、検索利用回数DB26、及びワークフローDB28にアクセス可能なユーザ端末12に設け、ユーザ端末12におけるローカル処理にて本発明に係る処理が実行されてもよい。
【0089】
(付記)
(((1)))
プロセッサを備え、
前記プロセッサは、
複数の検索対象データそれぞれについての属性項目の利用状況を示す属性利用状況情報に基づいて、前記複数の検索対象データが有する複数の属性項目それぞれについての利用状況をユーザに通知する、
ことを特徴とする情報処理装置。
(((2)))
前記属性利用状況情報は、前記複数の検索対象データそれぞれについての属性項目及び前記属性項目に対応する属性値を示す属性情報であり、
前記利用状況は、前記複数の属性項目それぞれについての、当該属性項目に対応する属性値が付与された検索対象データの前記複数の検索対象データにおける割合を示す属性付与率、又は、当該属性項目に対応する属性値が付与された検索対象データの数を示す属性付与数である、
ことを特徴とする(((1)))に記載の情報処理装置。
(((3)))
前記属性利用状況情報は、前記複数の属性項目についての、当該属性項目に対応する属性値が検索対象データの検索に用いられた検索利用回数を示す検索利用回数情報であり、
前記利用状況は、前記複数の属性項目それぞれについての前記検索利用回数である、
ことを特徴とする(((1)))に記載の情報処理装置。
(((4)))
前記属性利用状況情報は、処理データの特定の属性項目に対応する属性値に応じて互いに異なる処理を行うワークフローの内容を表すワークフロー情報であり、
前記利用状況は、前記複数の属性項目それぞれについての、前記ワークフローにおいて処理内容を決定するための属性値に対応する属性項目であるか否かを示す情報である、
ことを特徴とする(((1)))に記載の情報処理装置。
(((5)))
前記プロセッサは、
前記利用状況の通知を受けた前記ユーザによって、前記複数の属性項目から選択属性項目が選択されたことに応じて、前記選択属性項目と、前記複数の検索対象データが有する前記選択属性項目に対応する属性値との組み合わせを検索条件として設定する、
ことを特徴とする(((1)))に記載の情報処理装置。
(((6)))
前記プロセッサは、
前記利用状況の通知を受けた前記ユーザによって、前記複数の属性項目から選択属性項目が選択されたことに応じて、前記複数の検索対象データそれぞれについての前記属性項目及び前記属性項目に対応する属性値を示す属性情報に基づいて、前記選択属性項目に対応する複数の属性値それぞれについての、前記複数の検索対象データにおける付与状況を前記ユーザに通知する、
ことを特徴とする(((1)))に記載の情報処理装置。
(((7)))
前記プロセッサは、
前記利用状況の通知を受けた前記ユーザによって、前記複数の属性項目から第1選択属性項目及び第2選択属性項目が選択された場合は、前記第1選択属性項目に対応する属性値と前記第2選択属性項目に対応する属性値との複数の組み合わせそれぞれについての、前記複数の検索対象データにおける付与状況を前記ユーザに通知する、
ことを特徴とする(((6)))に記載の情報処理装置。
(((8)))
プロセッサを備え、
前記プロセッサは、
複数の検索対象データそれぞれについての属性項目及び前記属性項目に対応する属性値を示す属性情報に基づいて、前記複数の検索対象データの特定の属性項目に対応する複数の属性値それぞれについての、前記複数の検索対象データにおける付与状況をユーザに通知する、
ことを特徴とする情報処理装置。
(((9)))
前記プロセッサは、
前記付与状況の通知を受けた前記ユーザによって、前記付与状況が示す前記複数の属性値から選択属性値が選択されたことに応じて、前記選択属性値に対応する属性項目と前記選択属性値との組み合わせを検索条件として設定する、
ことを特徴とする(((6)))から(((8)))のいずれか1つに記載の情報処理装置。
(((10)))
前記プロセッサは、
前記設定した検索条件で検索された検索対象データが仮想的に格納された仮想フォルダである検索フォルダを生成し、
前記属性利用状況情報に基づいて、前記ユーザに選択された前記検索フォルダに格納された複数の第2検索対象データが有する複数の属性項目それぞれについての利用状況をユーザに通知する、
ことを特徴とする(((5)))又は(((9)))に記載の情報処理装置。
(((11)))
前記プロセッサは、
前記設定した検索条件で検索された検索対象データが仮想的に格納された仮想フォルダである検索フォルダを生成し、
前記属性情報に基づいて、前記ユーザに選択された前記検索フォルダに格納された複数の第2検索対象データの特定の属性項目に対応する複数の属性値それぞれについての、前記複数の第2検索対象データにおける付与状況を前記ユーザに通知する、
ことを特徴とする(((5)))又は(((9)))に記載の情報処理装置。
(((12)))
コンピュータに、
複数の検索対象データそれぞれについての属性項目の利用状況を示す属性利用状況情報に基づいて、前記複数の検索対象データが有する複数の属性項目それぞれについての利用状況をユーザに通知させる、
ことを特徴とする情報処理プログラム。
(((13)))
コンピュータに、
複数の検索対象データそれぞれについての属性項目及び前記属性項目に対応する属性値を示す属性情報に基づいて、前記複数の検索対象データの特定の属性項目に対応する複数の属性値それぞれについての、前記複数の検索対象データにおける付与状況をユーザに通知させる、
ことを特徴とする情報処理プログラム。
【0090】
(((1)))、(((8)))、(((12)))、又は(((13)))に係る発明によれば、属性項目及び属性値を有する複数の検索対象データを検索するための、属性項目と属性値との組み合わせからなる検索条件を選択するユーザを支援することができる。
(((2)))に係る発明によれば、ユーザは、複数の検索対象データにおける、各属性項目の属性付与率又は属性付与数に基づいて、検索条件に用いる属性項目を決定することができる。
(((3)))に係る発明によれば、ユーザは、複数の検索対象データにおける、各属性項目の検索利用回数に基づいて、検索条件に用いる属性項目を決定することができる。
(((4)))に係る発明によれば、ユーザは、複数の検索対象データが有する各属性項目が、ワークフローにおいて処理内容を決定するための特定の属性値に対応する属性項目であるか否かに基づいて、検索条件に用いる属性項目を決定することができる。
(((5)))又は(((9)))に係る発明によれば、ユーザは、設定した検索条件に該当する検索対象データを容易に抽出することができる。
(((6)))又は(((8)))に係る発明によれば、ユーザは、複数の検索対象データにおける、選択属性項目に対応する各属性値についての付与状況に基づいて、検索条件に用いる属性値を決定することができる。
(((7)))に係る発明によれば、ユーザは、複数の検索対象データにおける、第1選択属性項目に対応する属性値と、第2選択属性項目に対応する属性値との組み合わせそれぞれについての付与状況に基づいて、検索条件に用いる属性値を決定することができる。
(((10)))又は(((11)))に係る発明によれば、検索フォルダに格納された複数の第2対象データを検索するための検索条件を選択するユーザを支援することができる。
【符号の説明】
【0091】
10 情報処理システム、12 ユーザ端末、14 サーバ、16 通信回線、20 通信インターフェース、22 メモリ、24 過去データDB、24a 過去データ、24b データID、24c 作成日情報、26 ルールDB、28 プロセッサ、30 データ処理部、32 ルール判定部、34 通知処理部。