(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024029565
(43)【公開日】2024-03-06
(54)【発明の名称】マッチング装置及びマッチングプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/06 20230101AFI20240228BHJP
【FI】
G06Q10/06
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022131894
(22)【出願日】2022-08-22
(71)【出願人】
【識別番号】520200665
【氏名又は名称】three株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001807
【氏名又は名称】弁理士法人磯野国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】渥美 裕之
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049AA06
(57)【要約】
【課題】 所属員の会合を好適にマッチングし、所属員同士のコミュニケーションを支援することが可能なマッチング装置及びマッチングプログラムを提供する。
【解決手段】 マッチング装置20は、属性を含むマッチング条件及び当該マッチング条件に対応する会合の概要を設定する条件設定部23cと、マッチング条件に基づいて、所属員をマッチングするマッチング部23dと、を備え、マッチング部23dは、第一のマッチング条件に対応する会合の概要を所属員が所有する端末装置10へ送信し、端末装置10から参加表明が返信された複数の所属員を第一のマッチング条件に基づいてマッチングするシャッフルマッチング部23d1と、第二のマッチング条件に基づいて、複数の所属員をマッチングし、マッチング結果及び第二のマッチング条件に対応する会合の概要を端末装置10へ送信する自動マッチング部23d2と、を備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所属員のID及び属性が記憶される記憶部と、
前記属性を含むマッチング条件及び当該マッチング条件に対応する会合の概要を設定する条件設定部と、
前記マッチング条件に基づいて、前記所属員をマッチングするマッチング部と、
を備え、
前記マッチング部は、
設定された第一の前記マッチング条件に対応する前記会合の前記概要を前記所属員が所有する端末装置へ送信し、前記端末装置から参加表明が返信された複数の前記所属員を前記第一のマッチング条件に基づいてマッチングするシャッフルマッチング部と、
設定された第二の前記マッチング条件に基づいて、複数の前記所属員をマッチングし、マッチング結果及び前記第二のマッチング条件に対応する前記会合の前記概要を対応する前記端末装置へ送信する自動マッチング部と、
を備えることを特徴とするマッチング装置。
【請求項2】
前記条件設定部は、前回までの前記シャッフルマッチング部及び/又は前記自動マッチング部のマッチングの成立結果に基づいて、今回の前記シャッフルマッチング部及び/又は前記自動マッチング部のための前記マッチング条件を設定する
ことを特徴とする請求項1に記載のマッチング装置。
【請求項3】
前記シャッフルマッチング部による過去のマッチング結果に基づいて、設定された第一の前記マッチング条件によるマッチングの成立数を予測する予測部を備える
ことを特徴とする請求項1に記載のマッチング装置。
【請求項4】
前記マッチング部は、前記端末装置から送信されたマッチング申請に基づいて、複数の前記所属員をマッチングし、マッチング結果を対応する前記端末装置へ送信する指名マッチング部を備える
ことを特徴とする請求項1に記載のマッチング装置。
【請求項5】
マッチング結果に対応する複数の前記所属員によるチャット機能を対応する前記端末装置へ提供するチャット機能部を備える
ことを特徴とする請求項1に記載のマッチング装置。
【請求項6】
マッチング結果に対応する複数の前記所属員による前記会合の音声データ及び/又は映像データを取得して解析する会合解析部を備える
ことを特徴とする請求項1に記載のマッチング装置。
【請求項7】
前記記憶部には、前記所属員の前記ID及び前記属性が関連付けられた第一のデータベースが記憶されており、
前記所属員の前記ID及び前記第一のデータベースとは異なる前記所属員の属性を関連付けて第二のデータベースとして前記記憶部に記憶させる管理部を備え、
前記条件設定部は、前記第二のマッチング条件に含まれる前記属性として、前記第一のデータベースに記憶された前記属性と、前記第二のデータベースに記憶された前記属性と、を用いる
ことを特徴とする請求項1に記載のマッチング装置。
【請求項8】
コンピュータを請求項1から請求項7のいずれか一項に記載のマッチング装置として機能させるマッチングプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、所属員をマッチングして会合の機会を提供する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、会社等の組織では、所属員同士のコミュニケーション不足が問題視されている。例えば、自分と同じ部署やグループに所属する所属員に対しては、ランチや飲み会等の会合の機会も設定しやすいが、他部署や他グループの所属員に対しては、そのきっかけを作ることすら難しい状況にある。これにより、コミュニケーションも縦割り化が進み、ネットワーク密度が低い組織になりがちである。また、リモートワークが進むと、所属員同士で集まる機会がさらに減るため、コミュニケーション不足が顕著となる。
【0003】
かかる状況に対応する技術として、例えば、特許文献1には、2人以上のユーザがオンライン又はオフラインの会合を開催することが可能なシステムが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、従来のシステムでは、参加表明が少ない場合には、所望のマッチング結果が得られないという問題がある。また、相性等を加味してマッチングするため、会合に偏りが出やすく、同じ顔合わせの会合が多くなる傾向がある。したがって、組織側(管理側)が望むようなコミュニケーションの活性化を図ることが難しいという問題がある。
【0006】
本発明は、前記の点に鑑みてなされたものであり、所属員の会合を好適にマッチングし、所属員同士のコミュニケーションを支援することが可能なマッチング装置及びマッチングプログラムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記した課題を解決するために、本発明のマッチング装置は、所属員のID及び属性が記憶される記憶部と、前記属性を含むマッチング条件及び当該マッチング条件に対応する会合の概要を設定する条件設定部と、前記マッチング条件に基づいて、前記所属員をマッチングするマッチング部と、を備え、前記マッチング部は、設定された第一の前記マッチング条件に対応する前記会合の前記概要を前記所属員が所有する端末装置へ送信し、前記端末装置から参加表明が返信された複数の前記所属員を前記第一のマッチング条件に基づいてマッチングするシャッフルマッチング部と、設定された第二の前記マッチング条件に基づいて、複数の前記所属員をマッチングし、マッチング結果及び前記第二のマッチング条件に対応する前記会合の前記概要を対応する前記端末装置へ送信する自動マッチング部と、を備える。
【0008】
また、本発明は、コンピュータを前記マッチング装置として機能させるマッチングプログラムとしても具現化可能である。
【発明の効果】
【0009】
本発明によると、所属員の会合を好適にマッチングし、所属員同士のコミュニケーションを支援することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明の実施形態に係るマッチング装置を備えるマッチングシステムを模式的に示すブロック図である。
【
図2】本発明の実施形態に係るマッチングシステムにおけるルール管理を説明するための画面例である。
【
図3】本発明の実施形態に係るマッチングシステムにおけるシャッフルマッチングの動作例を説明するためのタイミングチャートである。
【
図4】本発明の実施形態に係るマッチングシステムにおけるシャッフルマッチングの動作例を説明するための画面例である。
【
図5】本発明の実施形態に係るマッチングシステムにおけるシャッフルマッチングの動作例を説明するための画面例である。
【
図6】本発明の実施形態に係るマッチングシステムにおけるシャッフルマッチングの動作例を説明するための画面例である。
【
図7】本発明の実施形態に係るマッチングシステムにおけるシャッフルマッチングの動作例を説明するための画面例である。
【
図8】本発明の実施形態に係るマッチングシステムにおけるシャッフルマッチングの動作例を説明するための画面例である。
【
図9】本発明の実施形態に係るマッチングシステムにおけるシャッフルマッチングの動作例を説明するための画面例である。
【
図10】本発明の実施形態に係るマッチングシステムにおける自動マッチングの動作例を説明するためのタイミングチャートである。
【
図11】本発明の実施形態に係るマッチングシステムにおける自動マッチングの動作例を説明するための画面例である。
【
図12】本発明の実施形態に係るマッチングシステムにおける自動マッチングの動作例を説明するための画面例である。
【
図13】本発明の実施形態に係るマッチングシステムにおける自動マッチングの動作例を説明するための画面例である。
【
図14】本発明の実施形態に係るマッチングシステムにおける自動マッチングの動作例を説明するための画面例である。
【
図15】本発明の実施形態に係るマッチングシステムにおける自動マッチングの動作例を説明するための画面例である。
【
図16】本発明の実施形態に係るマッチングシステムにおける自動マッチングの動作例を説明するための画面例である。
【
図17】本発明の実施形態に係るマッチングシステムにおける指名マッチングの動作例を説明するための画面例である。
【
図18】本発明の実施形態に係るマッチングシステムにおける指名マッチングの動作例を説明するための画面例である。
【
図19】本発明の実施形態に係るマッチングシステムにおける指名マッチングの動作例を説明するための画面例である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
次に、本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。
【0012】
図1に示すように、本発明の実施形態に係るマッチングシステム1は、組織(例えば、会社等)に所属する多数の所属員(例えば、会社員等)から複数名(例えば、3名)を選択してマッチングすることによって、マッチングされた複数名の所属員による会合(例えば、ランチミーティング等)の機会を提供する。マッチングシステム1は、複数の端末装置10と、マッチング装置20と、を備える。複数の端末装置10及びマッチング装置20は、ネットワークNWを介して互いに通信可能に接続されている。
【0013】
<端末装置>
端末装置10は、所属員が所有する装置(スマートフォン、デスクトップパソコン、ノートパソコン等)である。端末装置10は、操作部11と、撮像部12と、音声入力部13と、表示部14と、音声出力部15と、制御部16と、を備える。
【0014】
≪操作部、撮像部、音声入力部≫
操作部11は、タッチパネル、キーボード、マウス等によって構成されており、所属員による操作結果を制御部16へ出力する。撮像部12は、カメラ等によって構成されており、所属員を撮像して撮像結果を制御部16へ出力する。音声入力部13は、マイクによって構成されており、所属員の音声を集音して集音結果を制御部16へ出力する。
【0015】
≪表示部、音声出力部≫
表示部14は、モニタ等によって構成されており、制御部16からの信号に基づいて画像又は映像を表示する。音声出力部15は、スピーカによって構成されており、制御部16からの信号に基づいて音声を発生する。
【0016】
≪制御部≫
制御部16は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read-Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、入出力回路等によって構成されている。制御部16は、操作部11の操作結果に基づいて、表示部14の表示内容を変更したり、操作部11の操作結果、撮像部12の撮像結果及び/又は音声入力部13の集音結果をマッチング装置20へ送信したりする。また、制御部16は、マッチング装置20から送信された内容を表示部14に表示させたり音声出力部15に音声発生させたりする。
【0017】
<マッチング装置>
マッチング装置20は、組織の担当者が操作する装置(デスクトップパソコン、サーバ等)である。
マッチング装置20は、操作部21と、表示部22と、制御部23と、を備える。
【0018】
≪操作部、表示部≫
操作部21は、タッチパネル、キーボード、マウス等によって構成されており、担当者による操作結果を制御部16へ出力する。表示部22は、モニタ等によって構成されており、制御部23からの信号に基づいて画像又は映像を表示する。
【0019】
≪制御部≫
制御部23は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read-Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、入出力回路等によって構成されている。制御部23は、機能部として、記憶部23aと、管理部23bと、条件設定部23cと、マッチング部23dと、予測部23eと、チャット機能部23fと、会合解析部23gと、を備える。
【0020】
≪記憶部≫
記憶部23aには、所属員のID(氏名、番号等)と、当該所属員の属性(部署、職位、所属年数、地域等)と、が関連付けて記憶されている。所属員の属性の詳細(例えば、部署、職位、地域の種類等)に関しては、担当者による操作部21の操作によって適宜変更可能である。
【0021】
より詳細には、記憶部23aには、第一のデータベース23a1と、第二のデータベース23a2と、が記憶されている。第一のデータベース23a1は、所属員のIDと、当該所属員の属性と、が関連付けて記憶されるデータベースである。第二のデータベース23a2は、所属員のIDと、第一のデータベース23a1とは異なる属性と、が関連付けて記憶されるデータベースである。第一のデータベース23a1における属性(属性の種類及び属性の詳細)は、複数の組織において共通に利用可能なものであり、第二のデータベース23a2における属性(属性の種類及び属性の詳細)は、組織ごとに適宜設定可能なものである。
【0022】
≪管理部≫
管理部23bは、担当者による操作部21の操作結果等に基づいて、記憶部23aの記憶内容を管理(追加、更新、修正、削除等)する。管理部23bは、第一のデータベース23a1に関して、所属員のID、属性の詳細を管理する。第一のデータベース23a1において、属性の種類は、予め設定されている。管理部23bは、第二のデータベース23a2に関して、所属員のID、属性の種類、属性の詳細を管理する。第二のデータベース23a2において、属性の種類及び当該属性の種類に応じた属性の詳細は、担当者によって適宜設定可能である。第二のデータベース23a2における属性の例としては、例えば、属性の種類:成績、属性の詳細:A,B,C等、属性の種類:相性度(例えば、ある一人の所属員との相性度)、属性の詳細、良い、普通、悪い等、が挙げられる。ここで、相性度は、他のツール等によって算出されたものであってもよく、後記するように、条件設定部23cによって算出されたものであってもよい。また、第二のデータベース23a2における属性は、他のツールのデータとAPI連携したものであってもよい。
【0023】
≪条件設定部≫
条件設定部23cは、担当者による操作部21の操作結果に基づいて、マッチングに関する条件(マッチング条件)、及び、当該マッチング条件に対応する会合の概要を設定し、設定された条件及び概要をマッチング部23dへ出力する。
【0024】
≪マッチング部≫
マッチング部23dは、条件設定部23cから出力されたマッチング条件及び概要を取得し、かかるマッチング条件に基づいて、記憶部23aに記憶された所属員をマッチングし、マッチング結果及び概要を対応する端末装置10へ送信する。すなわち、マッチング部23dは、記憶部23aに記憶された所属員のIDに関連付けられた属性とマッチング条件に含まれる条件とに基づいて所属員のIDをマッチングし、マッチング条件に応じた複数の所属員のIDの組み合わせを、例えば当該組み合わせが最大となるように生成する。マッチング部23dは、シャッフルマッチング部23d1と、自動マッチング部23d2と、指名マッチング部23d3と、を備える。
【0025】
≪シャッフルマッチング部≫
シャッフルマッチング部23d1は、マッチング機能として、会合の概要に同意して参加表明した多数の所属員の中から、当該会合の概要に対応する第一のマッチング条件(第一のデータベース23a1に記憶された属性)に基づいて複数名の所属員をマッチングするシャッフルマッチングを実行する。シャッフルマッチング部23d1は、条件設定部23cによって設定された第一のマッチング条件に対応する会合の概要を、端末装置10へ送信する。また、シャッフルマッチング部23d1は、端末装置10から参加表明が返信された所属員を、第一のマッチング条件に基づいてマッチングし、マッチング結果を対応する端末装置10へ送信する。シャッフルマッチング部23d1は、シャッフルマッチングの参加率(概要を提示した会合に対する実際に成立した会合の割合)及び当該シャッフルマッチングの概要及び第一のマッチング条件を、管理部23bを介して記憶部23aに記憶させる。
【0026】
≪自動マッチング部≫
自動マッチング部23d2は、マッチング機能として、所属員の意思に関係なく(本実施形態では、所属員によるキャンセル及び/又は機能停止が可能な半強制)、会合の概要に対応する第二のマッチング条件に基づいて複数名の所属員をマッチングする自動マッチング(自動シャッフルマッチングともいう)を実行する。自動マッチング部23d2は、条件設定部23cによって設定された第二のマッチング条件(第一のデータベース23a1に記憶された属性、及び/又は、第二のデータベース23a2に記憶された属性)に基づいて、記憶部23aに記憶された所属員をマッチングし、マッチング結果及び概要を対応する端末装置10へ送信する。
【0027】
自動マッチングでは、第二のマッチング条件に該当する所属員の人数と、マッチング結果の1つのグループの人数と、によっては、余りとなってマッチング結果に含まれない所属員が発生し得る。そのため、自動マッチング部23d2は、前回の自動マッチングでマッチングされなかった所属員を今回の自動マッチングで優先的にマッチングすること等によって、マッチングが成立しない回を所属員全体において平等に発生させるように、自動マッチングを実行する。
【0028】
≪指名マッチング部≫
指名マッチング部23d3は、マッチング機能として、一人の所属員による指名に基づいて、当該一人を含む複数名の所属員をマッチングする指名マッチングを実行する。指名マッチング部23d3は、条件設定部23cによって設定された会合の概要(第三のマッチング条件)、及び、第三のマッチング条件(第一のデータベース23a1に記憶された属性)に該当する他の所属員のID等を端末装置10へ送信する。指名マッチング部23d3は、端末装置10から送信されたマッチング申請に基づいて、記憶部23aに記憶された所属員をマッチングし、マッチング結果を対応する端末装置10へ送信する。
【0029】
≪予測部≫
予測部23eは、記憶部23aに記憶された過去のシャッフルマッチングの成立数に基づいて、今回のシャッフルマッチングの成立数を予測する。例えば、管理部23bは、過去のシャッフルマッチングにおいて、所属員の属性(職位、新人であるか否か等)と、当該属性におけるシャッフルマッチングの成立数(確率)と、を関連付けて記憶部23aに記憶させる。予測部23eは、今回のシャッフルマッチングの概要に基づいて、物理的に可能なマッチング数を算出する。また、予測部23eは、今回のシャッフルマッチングの概要と同一若しくは類似した過去のシャッフルマッチングの概要に対応する参加率、並びに/又は、前記した記憶内容と今回のシャッフルマッチングにおける所属員の人数及び属性とに基づいて、今回のシャッフルマッチングの成立数を予測する。かかる構成によると、シャッフルマッチングに対して提供する支援金の金額等を事前に把握することができる。
【0030】
また、予測部23eは、記憶部23aに記憶された過去の指名マッチングの成立数に基づいて、今回の指名マッチングの成立数を予測する。例えば、管理部23bは、過去の指名マッチングにおいて、所属員の属性(職位、新人であるか否か等)と、当該属性における指名マッチングの成立数(確率)と、を関連付けて記憶部23aに記憶させる。予測部23eは、かかる記憶内容と、今回の指名マッチングにおける所属員の人数及び属性と、に基づいて、今回の指名マッチングの成立数を予測する。かかる構成によると、自動マッチングに対して提供する支援金の金額等を事前に把握することができる。
【0031】
≪チャット機能部≫
チャット機能部23fは、マッチング部23dによって会合が設定された所属員の端末装置10に対して、会合ごとにチャット機能を提供する。
【0032】
≪会合解析部≫
会合解析部23gは、オンライン会合を実行した所属員の端末装置10の撮像部12の撮像結果及び/又は音声入力部13の集音結果に基づいて、所属員のアクティビティを解析する。かかる構成によると、所属員の健康状態、モチベーション、性格等を判断することができる。
【0033】
<ルール管理の例>
図2に示すように、条件設定部23cは、シャッフルマッチング、自動マッチング及び指名マッチングに関するルール管理画面を表示部22に表示させる。担当者は、表示部22に表示されたルール管理画面を見ながら操作部21を操作することによって、組織全体における一定期間(例えば、一か月)ごとの指名マッチングの上限数101、シャッフルマッチングの上限数102及び自動マッチングの上限数103を入力する。マッチング部23dは、一定期間内のマッチングが上限数101,102,103を超えないように各種マッチングを実行する。これにより、会合に支援される支援金(ランチ代等)を予算内に抑えることができる。
【0034】
また、担当者は、表示部22に表示されたルール管理画面を見ながら操作部21を操作することによって、シャッフルマッチング、自動マッチング、指名マッチングの会合の時間帯104(例えば、昼、夜等)及びスタイル105(例えば、オンライン、オフライン等)を入力する。
【0035】
また、担当者は、表示部22に表示されたルール管理画面を見ながら操作部21を操作することによって、シャッフルマッチング、自動マッチング、指名マッチングの再マッチング可能日数106及び新人対象期間107を入力する。
【0036】
マッチング部23dは、一度マッチングされた一対の所属員が再マッチング可能日数の期間内はマッチングされないように、各種マッチングを実行する。これにより、重複を避けた様々なマッチングを所属員に提供することができる。
【0037】
また、マッチング部23dは、所属員が組織に入った日付(記憶部23aに記憶済み)及び現時点での日付の期間が新人対象期間内である場合に、当該所属員は新人であるとして各種マッチングを実行する。これにより、組織ごとに新人の期間を好適に設定し、新人に対して好適なマッチングを提供することができる。
【0038】
<シャッフルマッチングによるマッチング例>
続いて、シャッフルマッチングの動作例について、
図3のタイミングチャート及び
図4~
図9の画面例を参照して説明する。
【0039】
図4~
図6に示すように、条件設定部23cは、第一のデータベース23a1を参照することによって、第一のマッチング条件としての属性(属性の詳細の組み合わせ)を設定可能なシャッフルマッチング設定画面を生成して表示部22に表示させる。担当者は、表示部22に表示されたシャッフルマッチング設定画面を見ながら、シャッフルマッチングに関する会合の概要、第一のマッチング条件(ある属性の種類における詳細の組み合わせ)等を設定する(ステップS11)。
【0040】
図4に示すように、シャッフルマッチングの会合の概要としては、タイトル111、画像112、概要説明113、時間帯114及びスタイル115が挙げられる。時間帯114の例としては、昼、夜等が挙げられる。スタイル115の例としては、オンライン、オフライン等が挙げられる。時間帯114及びスタイル115としては、前記したルール管理画面で設定した時間帯104及びスタイル105を利用可能である。
【0041】
図4~
図6に示すように、シャッフルマッチングの第一のマッチング条件としては、部署121、グループ122、職位123、詳細設定124、曜日125及び上限回数126が挙げられる。部署121の例としては、総務部、人事部、経理部、営業部、デザイン部等が挙げられる。
図4に示す例では、総務部、人事部、経理部、営業部及びデザイン部の中から、営業部及びデザイン部が選択されている。グループ122の例としては、部署121内のグループが挙げられる。
図5に示す例では、グループ122は、特に選択されていない。職位123の例としては、社長、部長、課長、役職なし等が挙げられる。
図5に示す例では、役職なしが選択されており、役職者(社長、部長、課長)は対象外となっている。詳細設定124の例としては、勤務地、事業部、部門、グループ、役職、新人等に関して、1つのシャッフルマッチング結果に各条件に対応する所属員が含まれる人数の上限等が挙げられる。
図5及び
図6に示す例では、勤務地、事業部及び部門の例として、同部署と他部署1人が設定されている。すなわち、シャッフルマッチングで設定される1つの会合において、2人目は、1人目と同部署の所属員が選択され、3人目は、1人目と他部署の所属員が選択される。曜日125の例としては、各曜日及び祝日のマッチングの有無が挙げられる。
図6に示す例では、毎週月曜日(ただし、祝日を除く)にシャッフルマッチングが設定されている。上限回数126の例としては、1人の所属員に関する月毎のシャッフルマッチングの上限回数が挙げられる。
図6に示す例では、上限回数が2回に設定されている。この場合には、シャッフルマッチング部23d1は、同月中のシャッフルマッチングに関する会合に既に2回参加した所属員を今回のシャッフルマッチングの対象外としてマッチングしたり、既に2回参加した所属員の端末装置10による参加表明を禁止したりすることができる。
【0042】
シャッフルマッチング部23d1は、シャッフルマッチングの概要を、シャッフルマッチングの対象となる所属員の端末装置10へ送信する(ステップS12)。
【0043】
図7に示すように、端末装置10の制御部16は、シャッフルマッチング部23d1から送信されたシャッフルマッチングの概要を受信し、表示部14に表示させる。所属員は、表示部14に表示されたシャッフルマッチングの概要を見て、参加希望の場合には、操作部11を操作する(参加表明ボタン131を押す(タップする))(ステップS13)。かかるシャッフルマッチングにおいて、第一のマッチング条件は、所属員には知らされない。ここで、
図8に示すように、制御部16は、操作部11の操作結果が参加表明の場合に、シャッフルマッチングに参加表明を行った旨を表示部14に表示させる。
【0044】
続いて、制御部16は、参加表明をマッチング装置20へ送信する(ステップS14)。続いて、シャッフルマッチング部23d1は、参加表明を行った所属員を対象として、第一のマッチング条件に基づいてシャッフルマッチングを実行する(ステップS15)。本実施形態では、詳細設定124の内容を満たすように、複数名(3名)の組み合わせを複数生成する。
【0045】
続いて、シャッフルマッチング部23d1は、シャッフルマッチングの実行結果及び概要を、対応する端末装置10へ送信する(ステップS16)。端末装置10の制御部16は、シャッフルマッチングの実行結果及び概要を受信すると、かかる実行結果及び概要を表示部14に表示させる(ステップS17)(
図9参照)。
【0046】
<自動マッチングによるマッチング例>
続いて、自動マッチングの動作例について、シャッフルマッチングの動作例との相違点を中心に、
図10のタイミングチャート及び
図11~
図13の画面例を参照して説明する。
【0047】
図11~
図13に示すように、条件設定部23cは、第一のデータベース23a1(及び第二のデータベース23a2)を参照することによって、第二のマッチング条件としての属性(属性の詳細の組み合わせ)を設定可能な自動マッチング設定画面を生成して表示部22に表示させる。
図11に示すように、概要としてのタイトル111、画像112、概要説明113、時間帯114及びスタイル115は、シャッフルマッチングにおける概要と同様である。また、第二のマッチング条件としての部署121は、シャッフルマッチングにおける第一のマッチング条件と同様である。さらに、
図12及び
図13に示すように、第二のマッチング条件としてのグループ122、職位123、詳細設定124及び上限回数126は、シャッフルマッチングにおける第一のマッチング条件と同じである。
【0048】
担当者は、表示部22に表示された自動マッチング設定画面を見ながら、自動マッチングに関する会合の概要、第二のマッチング条件(ある属性の種類における詳細の組み合わせ)等を設定する(ステップS21)。
図12に示すように、第二のマッチング条件としての曜日125は、毎週開催、月一開催を選択可能である。また、第二のマッチング条件としての採用年度127は、所属員が組織に入った年度を示すものである。
図13に示すように、第二のマッチング条件としての発表時128は、自動マッチングの実行結果を対応する端末装置10へ送信するタイミング(何日前)を示す。
【0049】
続いて、自動マッチング部23d2は、第二のマッチング条件に基づいて自動マッチングを実行する。本実施形態では、詳細設定124の内容を満たすように、複数名(3名)の組み合わせを生成する(ステップS22)。
【0050】
続いて、自動マッチング部23d2は、自動マッチングの実行結果及び概要を、対応する端末装置10へ送信する(ステップS23)。端末装置10の制御部16は、自動マッチングの実行結果及び概要を受信すると、かかる実行結果及び概要を表示部14に表示させる(ステップS24)(
図14参照)。
【0051】
なお、所属員が表示部14に表示されたキャンセルボタン132を操作すると、制御部16は、かかる操作結果をマッチング装置20へ送信する。マッチング装置20の管理部23bは、かかる操作結果を記憶部23aに記憶させる。自動マッチング部23d2は、キャンセルボタン132の操作結果に対応する自動マッチングの他の所属員の端末装置10へ、当該自動マッチングの会合がキャンセルされた旨を送信する。
【0052】
また、所属員が表示部14に表示された自動マッチング停止ボタン133を操作すると、制御部16は、かかる操作結果をマッチング装置20へ送信する。マッチング装置20の管理部23bは、かかる操作結果を記憶部23aに記憶させる。自動マッチング部232は、次回以降の自動マッチングにおいて、自動マッチング停止ボタン133の操作結果に対応する担当者を自動マッチングの対象外とする。なお、所属員が表示部14に表示された自動マッチング再開ボタン(図示せず)が操作した場合には、制御部16は、かかる操作結果をマッチング装置20へ送信する。自動マッチング部23d2、次回以降の自動マッチングにおいて、自動マッチング再開ボタンの操作結果に対応する担当者を自動マッチングの対象とする。
【0053】
なお、管理部23bは、自動マッチングのための第二のマッチング条件として、担当者による操作部21の操作結果に基づいて、カスタマイズされたマッチング条件(所属員の属性)として用いられるタグ129(
図15及び
図16参照)を記憶部23aの第二のデータベース23a2に記憶させることができる。タグ129は、記憶部23aにおいて所属員のIDと関連付けて記憶されている属性以外の属性であり、マッチングシステム1が導入された組織の状況等に応じて適宜設定される。管理部23bは、担当者による操作部21の操作結果に基づいて、例えばタグ129の例として、複数の部署113aを兼務している所属員に関して自動マッチングにおいて考慮すべき部署121、組織内のクラブ活動のクラブ名等を所属員のIDと関連付けて記憶部23aに記憶させることができる。所属員のIDとタグ129としての属性とが関連付けられたデータベースは、先に生成済みの所属員のIDと属性とが関連付けられたデータベースとは別に生成されて記憶部23aに記憶可能である。条件設定部23cは、担当者による操作部21に操作結果がタグ129を選択するものである場合に、タグ129として所属員に関連付けられた属性を選択可能な画面を表示部14に表示させ、担当者による操作部21の操作結果に基づいて、タグ129としての属性を第二のマッチング条件に採用することができる。例えば、条件設定部23cは、第二のデータベース23a2に記憶された属性の種類としての成績に関して、Aランクを一人及びBランクを二人選んだり、Bランクを一人及びCランクを二人選んだりするように、第二のマッチング条件を設定することができる。これにより、自動マッチングでは、シャッフルマッチングと比較して、より組織の実態や課題に応じたマッチングを実行することができる。
【0054】
<シャッフルマッチング及び自動マッチングの相互関係>
条件設定部23cは、前回までのシャッフルマッチング部23d1及び/又は自動マッチング部23d2のマッチングの成立結果に基づいて、今回のシャッフルマッチング部23d1及び/又は自動マッチング部23d2のためのマッチング条件を自動的に設定する。例えば、条件設定部23cは、前回のシャッフルマッチング部23d1によるシャッフルマッチングの成立結果が悪かった場合(例えば、参加表明数が所属員全体の所定割合以下等)には、前回のシャッフルマッチングと同様のマッチング条件を、自動マッチング部23d2へ出力する。自動マッチング部23d2は、今回の第二のマッチング条件として、前回のシャッフルマッチングの第一のマッチング条件を用いて自動マッチングを実行する。かかる構成によると、組織として会合させたい組み合わせのマッチングを好適に実行することができる。
【0055】
また、条件設定部23cは、過去の所定期間(例えば、数か月)にシャッフルマッチング部23d1及び/又は自動マッチング部23d2によってマッチングされた所属員同士のシャッフルマッチング部23d1及び/又は自動マッチング部23d2によるマッチングを禁止する構成であってもよい。また、シャッフルマッチング部23d1及び/又は自動マッチング部23d2は、過去の所定期間(例えば、数か月)にシャッフルマッチング部23d1及び/又は自動マッチング部23d2によるマッチングが不成立だった所属員同士のシャッフルマッチング部23d1及び/又は自動マッチング部23d2によるマッチングの不成立を禁止する構成であってもよい。
【0056】
また、条件設定部23cは、記憶部23aに記憶された所属員の各種情報に基づいて所属員同士の相性度を算出し、相性度の算出結果に基づいて、シャッフルマッチング及び/又は自動マッチングのマッチング条件を設定する構成であってもよい。相性度の算出手法としては、例えば、AI(人工知能)を用いることができる。また、AIを用いた相性度の算出手法としては、例えば、機械学習、深層学習、強化学習等の学習処理によって相性度算出モデルを予め作成し、複数の所属員の情報を当該相性度算出モデルに入力することで所属員同士の相性度(2人間、3人間、又はそれ以上における相性度)を算出することができる。相性度の算出手法に関しては、例えば本願と同一の出願人による特開2021-192186号公報に記載の手法が利用可能である。なお、相性度の算出手法については、AI以外の手法を用いてもよい。
【0057】
条件設定部23cは、端末装置10からの過去のシャッフルマッチング及び/又は自動マッチングに基づく会合の結果(所属員による感想等)に基づいて、過去のマッチングのスコア(マッチングの成否を得点化したもの)を算出し、算出されたスコアに基づいて、シャッフルマッチング及び/又は自動マッチングのマッチング条件を設定する構成であってもよい。例えば、条件設定部23cは、スコア(の平均)が高い部署の所属員を含むように自動マッチングのマッチング条件を設定することによって、当該部署の影響を他の部署に波及させることができる。かかる手法は、例えば、過去のマッチング条件及びスコアを自動学習する機能をマッチング装置20に実装することによって実現可能である。
【0058】
また、シャッフルマッチング部23d1及び/又は自動マッチング部23d2は、マッチング処理の実行中の所属員に関して、マッチングが不成立となった所属員同士のマッチングを実行する構成であってもよい。例えば、条件設定部23cは、初期に設定されたマッチング条件を緩和したマッチング条件を再設定することによって、再設定されたマッチング条件に基づいて、初期のマッチング条件ではマッチングが不成立となった所属員同士のマッチングを実行することができる。かかる構成によると、マッチング数の最大化を実現することができる。
【0059】
このように、条件設定部23cは、過去のマッチングに基づいてマッチング条件をブラッシュアップしていくことによって、より良い会合を所属員に提供することができる。かかる事項は、シャッフルマッチング及び自動マッチングに加えて、指名マッチングにも適用可能である。
【0060】
<指名マッチングによるマッチング例>
続いて、指名マッチングの動作例について、シャッフルマッチングの動作例との相違点を中心に、
図17~
図19の画面例を参照して説明する。
【0061】
図17~
図19に示すように、条件設定部23cは、第一のデータベース23a1を参照することによって、第二のマッチング条件としての属性(属性の詳細の組み合わせ)を設定可能な指名マッチング設定画面を生成して表示部22に表示させる。担当者は、表示部22に表示された指名マッチング設定画面を見ながら、指名マッチングに関する会合の概要、第三のマッチング条件(ある属性の種類における詳細の組み合わせ)等を入力する。
【0062】
例えば、
図17に示す指名マッチング設定画面において、「特許について話そう」という概要の指名マッチング141が選択されると、条件設定部23cは、
図18に示す指名マッチング設定画面を表示部22に表示させる。
図18に示す画面において、条件設定部23cは、担当者による操作部21の操作結果に基づいて、組織全体における所定期間(例えば、一か月)ごとの当該指名マッチングの上限数141a、所属員個人における所定期間(例えば、一か月)ごとの当該指名マッチングの上限数141b、他の指名マッチングと間の所属員個人のマッチングの上限数の共有の有無141cを設定する。また、条件設定部23cは、担当者による操作部21の操作結果に基づいて、指名マッチングのマッチング条件(ここでは、他部署が1名いればOK)141aを設定する。
【0063】
また、
図17に示す指名マッチング設定画面において、「他拠点の人と仲良くなろう」という概要の指名マッチング142が選択されると、条件設定部23cは、
図19に示す指名マッチング設定画面を表示部22に表示させる。
図19に示す画面において、条件設定部23cは、担当者による操作部21の操作結果に基づいて、組織全体における所定期間(例えば、一か月)ごとの当該指名マッチングの上限数142a、所属員個人における所定期間(例えば、一か月)ごとの当該指名マッチングの上限数142b、他の指名マッチングと間の所属員個人のマッチングの上限数の共有の有無142cを設定する。また、条件設定部23cは、担当者による操作部21の操作結果に基づいて、指名マッチングのマッチング条件(ここでは、他部署が1名いればOK)142dを設定する。
【0064】
また、条件設定部23cは、所属員ごとに、指名マッチングのマッチング条件(第三のマッチング条件)によって当該所属員とマッチング可能な他の所属員を抽出する。
【0065】
指名マッチング部23d3は、指名マッチングの概要、及び、第三のマッチング条件において一の所属員とマッチング可能な他の所属員のID等を、所属員の端末装置10へ送信する。
【0066】
端末装置10の制御部16は、指名マッチング部23d3から送信された指名マッチングの概要及び他の所属員のID等を受信し、表示部14に表示させる。所属員は、表示部14に表示された指名マッチングの概要を見て、参加希望の場合には、操作部11を操作して、自分と指名マッチングの会合を行う他の所属員のIDを選択する。制御部16は、かかる選択結果を含むマッチング申請を、マッチング装置20へ送信する。指名マッチング部23d3は、端末装置10から送信されたマッチング申請に基づいて、記憶部23aに記憶された所属員をマッチングし、マッチング結果を対応する端末装置10へ送信する。
【0067】
<その他の機能>
マッチング部23dは、所属員ごとに、各種マッチングによって予定される会合の日時及び概要をカレンダー形式で端末装置10へ提供することができる。また、マッチング部23dは、シャッフルマッチングによる会合の評価として、当該会合に参加した所属員全員(の端末装置10)からが高評価が届いた場合には、同様の所属員同士による会合を自動的に設定し、設定結果を対応する端末装置10へ送信することができる。また、マッチング部23dは、各種マッチングによって設定された会合がオフライン会合である場合に、当該会合の日時(時間帯114)、参加する所属員の勤務地等に基づいて、飲食店を予約し、予約結果を対応する端末装置10へ送信することができる。
【0068】
本発明の実施形態に係るマッチング装置20は、所属員のID及び属性が記憶される記憶部23aと、前記属性を含むマッチング条件及び当該マッチング条件に対応する会合の概要を設定する条件設定部23cと、前記マッチング条件に基づいて、前記所属員をマッチングするマッチング部23dと、を備え、前記マッチング部23dは、設定された第一の前記マッチング条件に対応する前記会合の前記概要を前記所属員が所有する端末装置10へ送信し、前記端末装置10から参加表明が返信された複数の前記所属員を前記第一のマッチング条件に基づいてマッチングするシャッフルマッチング部23d1と、設定された第二の前記マッチング条件に基づいて、複数の前記所属員をマッチングし、マッチング結果及び前記第二のマッチング条件に対応する前記会合の前記概要を対応する前記端末装置10へ送信する自動マッチング部23d2と、を備える。
したがって、マッチング装置20は、会合の概要に同意した所属員のみによるシャッフルマッチングによる会合と、会合の概要への同意に関係ない(所属員によるキャンセル及び/又は機能停止が可能な半強制型を含む)自動マッチングによる会合と、を所属員に提供することによって、所属員同士のコミュニケーションを促進することができる。
また、マッチング装置20は、組織側(会社側)主導で、組織内のコミュニケーションの活性化を図ることができる。これにより、マッチング装置20は、所属員の属性(部署、グループ、職場等)の垣根を超え、縦、横、斜めの人的繋がりを促進させることができる。したがって、マッチング装置20は、所属員同士を有機的に繋げ、コラボレーションやイノベーションの促進を図ることができ、組織力(チーム力)を高めることができる。
【0069】
また、マッチング装置20において、前記条件設定部23cは、前回までの前記シャッフルマッチング部23d1及び/又は前記自動マッチング部23d2のマッチングの成立結果に基づいて、今回の前記シャッフルマッチング部23d1及び/又は前記自動マッチング部23d2のための前記マッチング条件を設定する。
したがって、マッチング装置20は、過去のマッチング結果に基づいて今回のマッチング条件を自動的に設定することができる。
【0070】
また、マッチング装置20は、前記シャッフルマッチング23d1部による過去のマッチング結果に基づいて、設定された第一の前記マッチング条件によるマッチングの成立数を予測する予測部23eを備える。
したがって、マッチング装置20は、マッチング成立数を予測することによって、会合に必要な予算を推定することを可能とするとともに、かかる推定に基づくマッチング条件の変更を可能とする。
【0071】
また、マッチング装置20において、前記マッチング部23dは、前記端末装置10から送信されたマッチング申請に基づいて、複数の前記所属員をマッチングし、マッチング結果を対応する前記端末装置へ送信する指名マッチング部23d3を備える。
したがって、マッチング装置20は、所属員が希望するマッチングによる会合を好適に設定することができる。
【0072】
また、マッチング装置20は、マッチング結果に対応する複数の前記所属員によるチャット機能を対応する前記端末装置10へ提供するチャット機能部23fを備える。
したがって、マッチング装置20は、チャット機能によって会合前後の所属員によるコミュニケーションを好適に支援することができる。
【0073】
また、マッチング装置20は、マッチング結果に対応する複数の前記所属員による前記会合の音声データ及び/又は映像データを取得して解析する会合解析部23gを備える。
したがって、マッチング装置20は、会合の内容に基づいて所属員の状態、当該会合の成否等を解析し、次回以降のマッチング条件等に反映させることを可能にする。
【0074】
また、前記記憶部23aには、前記所属員の前記ID及び前記属性が関連付けられた第一のデータベース23a1が記憶されており、マッチング装置20は、前記所属員の前記ID及び前記第一のデータベースとは異なる前記所属員の属性を関連付けて第二のデータベース23a2として前記記憶部23aに記憶させる管理部23bを備え、前記条件設定部は、前記第二のマッチング条件に含まれる前記属性として、前記第一のデータベース23a1に記憶された前記属性と、前記第二のデータベース23a2に記憶された前記属性と、を用いる。
したがって、マッチング装置20は、第二のデータベース23a2において属性の種類を好適に設定可能とし、自動マッチングのマッチング性を向上することができる。また、マッチング装置20は、第二のデータベース23a2を他のツールと連携することによって、自動マッチングのための属性の多様性を向上することができる。
【0075】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。例えば、各マッチングにおける組み合わせの人数は、3名に限定されず、2名、4名以上等、適宜変更可能である。また、シャッフルマッチング部23d1及び/又は指名マッチング部23d3は、条件設定部23cによる設定によって、第二のデータベース23a2の属性の種類及び詳細をマッチング条件として用いたマッチングを実行してもよい。また、管理部23bは、前記した相性度、成績、マッチングによる会合の評価等と、所属員のIDと、を関連付けたデータベースを生成して記憶部23aに記憶させてもよい。また、マッチング装置20は、担当者によって操作可能な担当者用端末装置と、サーバと、によって構成されてもよい。この場合、担当者用端末装置は、操作部21、表示部22及び条件設定部23cを備え、サーバは、記憶部23a、管理部23b、マッチング部23d、予測部23e、チャット機能部23f及び会合解析部23gを備える。なお、本発明は、コンピュータをマッチング装置20として機能させるマッチングプログラムとしても具現化可能である。
【符号の説明】
【0076】
1 マッチングシステム
10 端末装置
20 マッチング装置
23a 記憶部
23c 条件設定部
23d マッチング部
23d1 シャッフルマッチング部
23d2 自動マッチング部
23d3 指名マッチング部
23e 予測部
23f チャット機能部
23g 会合解析部