(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024029633
(43)【公開日】2024-03-06
(54)【発明の名称】調査支援システム、調査支援方法、およびプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/16 20240101AFI20240228BHJP
【FI】
G06Q50/16
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022131998
(22)【出願日】2022-08-22
(71)【出願人】
【識別番号】397072639
【氏名又は名称】株式会社デジタルガレージ
(74)【代理人】
【識別番号】100165179
【弁理士】
【氏名又は名称】田▲崎▼ 聡
(74)【代理人】
【識別番号】100189348
【弁理士】
【氏名又は名称】古都 智
(74)【代理人】
【識別番号】100206391
【弁理士】
【氏名又は名称】柏野 由布子
(72)【発明者】
【氏名】横山 泰弘
(72)【発明者】
【氏名】執行 健司
(72)【発明者】
【氏名】青山 太紀
(72)【発明者】
【氏名】宇藤 岬
(72)【発明者】
【氏名】田崎 勇二
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC27
(57)【要約】
【課題】物件の調査に係るスタッフの作業負荷を軽減すること。
【解決手段】調査支援システムは、一の物件について、予め定められた複数の調査項目の調査結果の入力を受け付ける入力部と、前記複数の調査項目のうち、前記物件の販売のために入力の回答状況を表示する状況表示部と、を備える。
【選択図】
図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一の物件について、予め定められた複数の調査項目の調査結果の入力を受け付ける入力部と、
前記複数の調査項目のうち、前記物件の販売のために入力の回答状況を表示する状況表示部と、
を備える調査支援システム。
【請求項2】
前記複数の調査項目に入力された内容に基づいて、前記物件の販売用データを生成する生成部と、
前記販売用データを出力する出力部と、
を備える請求項1に記載の調査支援システム。
【請求項3】
前記入力部は、前記複数の調査項目のうち一の調査項目について、前記物件内の位置と当該位置についての付帯情報との組み合わせを、前記調査結果として受け付ける、
請求項1または2に記載の調査支援システム。
【請求項4】
前記複数の調査項目のうち、特定の情報掲載に必要な特定項目を抽出する抽出部と、
前記特定項目に基づく特定項目データを出力する出力部と、
を備える請求項1または2に記載の調査支援システム。
【請求項5】
調査支援システムのコンピュータが、
一の物件について、予め定められた複数の調査項目の調査結果の入力を受け付ける入力ステップと、
前記複数の調査項目のうち、前記物件の販売のために入力の回答状況を表示する状況表示ステップと、
を含む処理を実行する調査支援方法。
【請求項6】
調査支援システムのコンピュータを、
一の物件について、予め定められた複数の調査項目の調査結果の入力を受け付ける入力部、
前記複数の調査項目のうち、前記物件の販売のために入力の回答状況を表示する状況表示部、
として機能させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、調査支援システム、調査支援方法、およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
不動産取引を行うにあたって、仲介業者である不動産会社等は、取引対象となる各種物件の調査を行う。物件の調査は、物件の外装や内装の劣化具合の調査のほか、地盤調査や、周辺環境の調査などを含む。調査結果は、担当スタッフによって所定の書類にまとめられ、物件の購入希望者に提示される。
【0003】
また、近年では、IT技術の進歩に伴って、担当スタッフの作業負担を軽減するための各種技術が各種提案されている。例えば、契約の段階に応じて、必要な項目と当該項目に対応する情報を入力させる表示データを生成して、当該表示データを端末装置に送信して端末装置で必要な項目を入力させる契約支援装置が開示されている(例えば、下記特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、物件の調査は調査項目が膨大であることから、調査自体に係る作業負荷が大きいばかりか、調査結果をまとめる作業にも多大な作業負荷が生じてしまう。このため、従来技術では、物件の調査に係る担当スタッフの作業負荷が大きい、という問題があった。
【0006】
上記事情に鑑み、本発明は、物件の調査に係る担当スタッフの作業負荷を軽減することができる技術を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様である調査支援システムは、一の物件について、予め定められた複数の調査項目の調査結果の入力を受け付ける入力部と、前記複数の調査項目のうち、前記物件の販売のために入力の回答状況を表示する状況表示部と、を備える調査支援システムである。
【0008】
本発明の一態様である調査支援方法は、調査支援システムのコンピュータが、一の物件について、予め定められた複数の調査項目の調査結果の入力を受け付ける入力ステップと、前記複数の調査項目のうち、前記物件の販売のために入力の回答状況を表示する状況表示ステップと、を含む処理を実行する調査支援方法である。
【0009】
本発明の一態様であるプログラムは、調査支援システムのコンピュータを、一の物件について、予め定められた複数の調査項目の調査結果の入力を受け付ける入力部、前記複数の調査項目のうち、前記物件の販売のために入力の回答状況を表示する状況表示部、として機能させるプログラムである。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、物件の調査に係る担当スタッフの作業負荷の軽減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】実施形態に係る調査支援システム1のネットワーク構成を示す説明図である。
【
図2】調査支援サーバ100のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【
図3】事務所端末装置110および携帯端末装置120のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【
図6A】現地調査DB600の一例を示す図である。
【
図6B】役所調査DB610の一例を示す図である。
【
図6C】広告出稿DB620の一例を示す図である。
【
図8】事務所端末装置110に表示される画面の一例を示す図である。
【
図9】携帯端末装置120に表示される画面の一例を示す図である。
【
図10】調査支援システム1の機能的構成の一例を示すブロック図である。
【
図11】調査支援システム1が行う調査支援処理の一例を示すフローチャートである。
【
図12】携帯端末装置120が行う調査結果の入力処理の一例を示すフローチャートである。
【
図13】事務所端末装置110が行うデータ出力処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
(実施形態)
(調査支援システム1のネットワーク構成)
図1は、実施形態に係る調査支援システム1のネットワーク構成を示す説明図である。調査支援システム1は、不動産会社等のユーザに対して、各種物件の調査に係るサービスを提供する。
図1に示すように、調査支援システム1は、調査支援サーバ100と、事務所端末装置110と、携帯端末装置120とを備える。それぞれの装置は、ネットワーク140(例えば、TCP/IPによるネットワーク、モバイルネットワーク等)によって通信可能に接続されている。また、それぞれの装置は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、通信部などを備えたコンピュータ装置である。
【0013】
(調査支援サーバ100)
調査支援サーバ100は、仲介業者である不動産会社等(ユーザ)において取引対象となる各種物件の調査項目を管理する。具体的には、調査支援サーバ100は、調査支援DB101を備え、各物件の調査項目を示す各種情報を管理する。調査項目は、物件の外装や内装の劣化具合の調査のほか、地盤調査や、周辺環境の調査などを含む。調査項目の数は、例えば2000項目程度である。調査支援システム1では、準備した約2000項目の調査項目のうち、ユーザごとに設定される制限に応じた範囲内で、各ユーザに調査項目を閲覧可能にする。言い換えれば、調査支援システム1は、調査項目の表示に関し、ユーザごとに表示可能な調査項目に制限をかける機能を有している。また、調査支援サーバ100は、物件を管理する不動産会社の営業所(支店)ごとに、各物件の調査項目を管理する。なお、調査支援DB101に記憶される情報の詳細については、
図4~
図7を用いて後述する。
【0014】
(事務所端末装置110)
事務所端末装置110は、例えば、不動産会社に配置される。事務所端末装置110は、物件を管理する営業所(支店)に配置される。事務所端末装置110は、例えば、パソコンであるが、タブレット端末であってもよい。事務所端末装置110は、予めインストールされている調査支援プログラムを起動して、各種物件についての調査項目を表示する。事務所端末装置110は、担当スタッフの操作に応じて調査結果の入力を受け付けたり、調査項目の編集や出力を行ったりする。事務所端末装置110は、支店内に1台配置されてもよいし、複数台配置されてもよい。事務所端末装置110は、担当スタッフの操作に応じて受け付けた各種情報を調査支援サーバ100へ送信する。調査支援サーバ100は、事務所端末装置110から受信した各種情報を調査支援DB101に記憶させて、各種情報を管理する。
【0015】
(携帯端末装置120)
携帯端末装置120は、担当スタッフが携行する可搬型の端末装置である。具体的には、携帯端末装置120は、例えば、スマートフォン、タブレット端末である。携帯端末装置120は、予めインストールされている調査支援アプリ(アプリケーションソフトウェア)を起動して、調査項目を表示する。携帯端末装置120は、担当スタッフの操作に応じて調査結果の入力を受け付け、受け付けた調査結果を調査支援サーバ100へ送信する。調査支援サーバ100は、携帯端末装置120から受信した調査結果を調査支援DB101に記憶させて、調査結果を管理する。
【0016】
(調査支援サーバ100のハードウェア構成)
図2は、調査支援サーバ100のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
図2において、調査支援サーバ100は、CPU201と、メモリ202と、通信I/F(インターフェース)203とを備える。各部は、バス220によってそれぞれ接続される。
【0017】
CPU201は、調査支援サーバ100の全体の制御を司る。メモリ202は、例えば、ROMおよびRAMを含む。例えば、ROMは、本実施形態に係る調査支援プログラムなどの各種プログラムを記憶する。RAMは、CPU201のワークエリアとして使用される。メモリ202に記憶されるプログラムは、CPU201にロードされることで、コーディングされている処理をCPU201に実行させる。
【0018】
通信I/F203は、通信回線を通じて、インターネットなどのネットワーク140に接続され、ネットワーク140を介して他の装置(例えば、事務所端末装置110や携帯端末装置120)に接続される。また、通信I/F203は、ネットワーク140と自装置内部とのインターフェースを司り、他の装置からのデータの入出力を制御する。
【0019】
(事務所端末装置110および携帯端末装置120のハードウェア構成)
図3は、事務所端末装置110および携帯端末装置120のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
図3において、事務所端末装置110および携帯端末装置120は、それぞれ、CPU301と、メモリ302と、通信I/F303と、入力デバイス304と、ディスプレイ305と、出力デバイス306と、記憶媒体I/F307とを備える。各部は、バス320によってそれぞれ接続される。
【0020】
CPU301は、事務所端末装置110および携帯端末装置120の全体の制御を司る。メモリ302は、例えば、ROMおよびRAMなどを含む。例えば、ROMは、本実施形態に係る調査支援プログラムなどの各種プログラムを記憶する。調査支援プログラムは、携帯端末装置120にインストールされる調査支援アプリを含む。
【0021】
RAMは、CPU301のワークエリアとして使用される。メモリ302に記憶されるプログラムは、CPU301にロードされることで、コーディングされている処理をCPU301に実行させる。なお、メモリ302は、USB(Universal Serial Bus)フラッシュメモリ、SSD(Solid State Drive)、磁気ディスク、光ディスクを含む。
【0022】
通信I/F303は、通信回線を通じて、インターネットなどのネットワーク140に接続され、ネットワーク140を介して他の装置(例えば、調査支援サーバ100)に接続される。また、通信I/F303は、ネットワーク140と自装置内部とのインターフェースを司り、他の装置からのデータの入出力を制御する。
【0023】
入力デバイス304は、タッチパネル、操作ボタン、キーボード、マウス、マイク、カメラ等を含む。また、入力デバイスは、カメラやスキャナを含む。
ディスプレイ305は、画像を表示する。ディスプレイ305は、タッチパネル式の表示部を含む。
【0024】
出力デバイス306は、ディスプレイ305を除く出力用のデバイスであり、例えば、プリンタやスピーカを含む。
記憶媒体I/F307は、CPU301の制御にしたがって、USBフラッシュメモリ等の各種記憶媒体に対するデータのリード、ライトを制御する。
【0025】
(調査支援DB101が記憶する調査支援情報の一例)
図4~
図8を用いて、調査支援DB101が記憶する調査支援情報について説明する。調査支援情報は、物件の調査に係る全ての情報を含み、具体的には、基本情報と、現地調査情報と、役所調査情報と、図面情報とを含む。調査支援DB101は、以下に説明する基本情報DB400と、調査管理DB500と、現地調査DB600と、役所調査DB610と、広告出稿DB620と、図面DB700とを含む。
【0026】
(基本情報DB400が記憶する基本情報の一例)
図4は、基本情報DB400の一例を示す図である。基本情報は、物件の名称や住所等の情報であり、新規の物件を登録する際に事務所端末装置110によって入力される情報である。
図4に示すように、基本情報DB400は、「物件No」と、「対象物件」と、「基本項目」と、「広告必須項目」と、「契約書必須項目」との各項目を含む。なお、「対象物件」と、「広告必須項目」と、「契約書必須項目」との各項目は、予め設定される項目を示し、「基本項目」は、担当スタッフによって入力される項目を示す。
【0027】
「物件No.」は、物件を識別する識別情報を示す。
「対象物件」は、「売却物件種類」、「物件概要」、「所在地」、「担当者情報」等の分類を示す。「売却物件種類」は、マンション、アパート、戸建てといった物件の種類を示す。「物件概要」は、物件名称、間取り等の物件の概要を示す。「所在地」は、物件の住所を示す。「担当者情報」は、当該物件に係る各種項目の入力に関して、操作権限の担当スタッフや、担当スタッフによる更新履歴等を含む。
【0028】
「基本項目」は、「対象物件」に対応する項目であり、担当スタッフによって各種情報が入力される。「基本項目」にそれぞれ情報が入力されることにより、基本情報401がレコードとして記憶されることになる。
「広告必須項目」は、物件の調査に先立って生成される物件の広告に必要な項目を示す。図示において、「対象」は、広告必須項目であることを示すフラグが設定されていることを示し、「-」は、広告必須項目ではなく、すなわち、当該フラグが設定されていないことを示す。
「契約書必須項目」は、物件を売買する際に作成される契約書の記載に必要な項目を示す。図示において、「対象」は、契約書必須項目であることを示すフラグが設定されていることを示し、「-」は、契約書必須項目ではなく、すなわち、当該フラグが設定されていないことを示す。
なお、「広告必須項目」や「契約書必須項目」の対象なる基本項目は、権限のある管理者等によって適宜変更可能としてもよい。
【0029】
(調査管理DB500が記憶する情報の一例)
図5は、調査管理DB500の一例を示す図である。調査管理DB500は、現地調査DB600、役所調査DB610、および広告出稿DB620の上位のデータベースである。調査管理DB500は、「物件番号」と、「現地調査ID」と、「役所調査ID」と、「広告出稿ID」との各項目を含む。
「物件番号」は、物件を識別する識別情報であり、基本情報DB400に記憶される「物件番号」に対応する。
「現地調査ID」は、現地調査DB600に記憶される現地調査情報を物件ごとに識別する識別情報である。
「役所調査ID」は、役所調査DB610に記憶される役所調査情報を物件ごとに識別する識別情報である。
「広告出稿ID」は、広告出稿DB620に記憶される広告出稿情報を物件ごとに識別する識別情報である。
【0030】
(現地調査DB600が記憶する現地調査情報の一例)
図6Aは、現地調査DB600の一例を示す図である。現地調査情報は、実際に現地に赴いて調査を行った担当スタッフによって入力される調査結果を示す。現地調査DB600は、「現地調査ID」と、「調査内容」と、「調査項目」と、「広告必須項目」と、「契約書必須項目」と、「画像データ」と、「テキストデータ」との各項目を含む。なお、「調査内容」と、「広告必須項目」と、「契約書必須項目」との各項目は、予め設定される項目を示し、「調査項目」は、現地調査において担当スタッフによって入力される項目を示す。
【0031】
「現地調査ID」は、現地調査情報を物件ごとに識別する識別情報であり、調査管理DB500に記憶される「現地調査ID」に対応する。
「調査内容」は、「敷地」、「設備」などの調査項目の分類を含む。例えば、「敷地」は、地勢、地盤、近隣での建築計画など、建物周りの状況を示す。また、「設備」は、給湯器、キッチンなどの建物内の設備の種類を示す。例えば、給湯器であれば、給湯器の有無や、水栓からお湯が出るかといった調査内容を示す。
【0032】
「調査項目」は、「調査内容」に対応する項目であり、担当スタッフによって調査結果として入力される項目を示す。「調査項目」は、例えば、給湯器、キッチンなどの設備の種類単位(調査項目群)で調査結果を保存する。「調査項目」にそれぞれ情報が入力されることにより、調査情報601が「調査内容」等に対応付けられて、レコードとして記憶されることになる。
【0033】
「広告必須項目」は、物件の調査報告等の所定の書類の作成に先立って生成される物件の広告に必要な項目を示す。図示において、「対象」は、広告必須項目であることを示すフラグが設定されていることを示し、「-」は、広告必須項目ではなく、すなわち、当該フラグが設定されていないことを示す。
「契約書必須項目」は、物件を売買する際に作成される契約書に必要な項目を示す。図示において、「対象」は、契約書必須項目であることを示すフラグが設定されていることを示し、「-」は、契約書必須項目ではなく、すなわち、当該フラグが設定されていないことを示す。
【0034】
「画像データ」および「テキストデータ」は付帯情報である。
「画像データ」は、担当スタッフによって撮像された撮像データを示す。例えば、現地調査において、破損個所等があった場合に、担当スタッフによって撮像された当該破損個所の画像データは、調査項目に対応付けて記憶される。図示において、画像データ602は、例えば、給湯器について破損を示す画像データを示す。
【0035】
「テキストデータ」は、担当スタッフによって入力されたテキストデータを示す。例えば、現地調査において、破損個所等があった場合に、担当スタッフによって入力されたテキストデータは、調査項目に対応付けて記憶される。図示において、テキストデータ603は、例えば、給湯器について破損を示すテキストデータを示す。
【0036】
(役所調査DB610が記憶する役所調査情報の一例)
図6Bは、役所調査DB610の一例を示す図である。役所調査情報は、法規制、不動産の建てられ方など、物件の法令関係に関する情報である。役所調査DB610は、「役所調査ID」と、「調査内容」と、「調査項目」との各項目を含む。なお、「調査内容」は予め設定される項目を示し、「調査項目」は担当スタッフによって入力される項目を示す。
【0037】
「役所調査ID」は、役所調査情報を物件ごとに識別する識別情報であり、調査管理DB500に記憶される「役所調査ID」に対応する。
「調査内容」は、「法務局」、「法令上の制限」などの分類を含む。
「調査項目」は、「調査内容」に対応する項目であり、担当スタッフによって各種情報が入力される。「調査項目」にそれぞれ情報が入力されることにより、役所調査情報611がそれぞれ「調査内容」に対応付けられて、レコードとして記憶されることになる。
【0038】
(広告出稿DB620が記憶する広告出稿情報の一例)
図6Cは、広告出稿DB620の一例を示す図である。広告出稿情報は、物件の調査報告等の所定の書類の作成に先立って生成される物件の広告に必要な情報を示す。広告出稿DB620は、「広告出稿ID」と、「広告必須項目」と、「広告出稿項目」の各項目を含む。なお、「広告必須項目」は、基本情報DB400や現地調査DB600における「広告必須項目」において、広告必須項目であることを示すフラグが設定されている項目である。「広告出稿項目」は、担当スタッフから受け付けた「広告必須項目」に対応する情報である。「広告出稿項目」にそれぞれ情報が入力されることにより、広告出稿情報621が「広告必須項目」に対応付けられて、レコードとして記憶されることになる。
【0039】
(図面DB700が記憶する図面情報の一例)
図7は、図面DB700の一例を示す図である。図面情報は、物件の図面データを示す。図面DB600は、「物件番号」と、「図面種類」と、「図面データ」と、「ピン位置」と、「画像データ」と、「テキストデータ」との各項目を含む。なお、「図面種類」は予め設定される項目を示し、「図面データ」と、「ピン位置」と、「テキストデータ」とは、担当スタッフによって入力される項目を示す。
【0040】
「物件番号」は、物件を識別する識別情報であり、基本情報DB400に記憶される「物件番号」に対応する。
「図面種類」は、平面図、間取図、地形図などの各種図面の種類を示す。
「図面データ」は、「図面種類」に対応する項目であり、担当スタッフによって取り込まれた図面データを示す。「図面データ」にそれぞれ情報が入力されることにより、図面情報701がレコードとして記憶されることになる。
「ピン位置」は、担当スタッフによって入力された図面データ上の目印とする位置を示す。ピン位置は、付帯情報(画像データやテキストデータ)と対応付けて記憶される。例えば、リビングのドアに破損があったとすると、担当スタッフの入力に応じて、リビングのドアの位置にピン位置(ピン止め)が入力される。
【0041】
「画像データ」は、担当スタッフによって撮像された撮像データを示す。例えば、現地調査において、破損個所等があった場合に、担当スタッフによって撮像された当該破損個所の画像データは、図面種類に対応付けて記憶される。「画像データ」は、
図6Aに示したように、調査項目に対応付けることも可能であるし、
図7に示すように、図面種類に対応付けることも可能である。ただし、「画像データ」は、調査項目に対応付けずに、図面種類にのみ対応付けるようにしてもよい。図示において、画像データ710は、例えば、平面図に対応付けられる画像データを示す。なお、画像データは、ピン位置や、テキストデータに対応付けることも可能である。
【0042】
「テキストデータ」は、担当スタッフによって入力されたテキストデータを示す。例えば、現地調査において、破損個所等があった場合に、担当スタッフによって入力された当該破損個所のテキストデータは、図面種類に対応付けて記憶される。「テキストデータ」は、
図6Aに示したように、調査項目に対応付けることも可能であるし、
図7に示すように、図面種類に対応付けることも可能である。ただし、「テキストデータ」は、調査項目に対応付けずに、図面種類にのみ対応付けるようにしてもよい。図示において、テキストデータ711は、例えば、平面図に対応付けられる画像データを示す。なお、テキストデータは、ピン位置や、画像データに対応付けることも可能である。
【0043】
なお、
図4~
図8に示した各データベースは、それぞれ「物件No.」を含み、それぞれ対応している。このため、各データベースをそれぞれ別々にして各種情報を管理せずに、一のデータベースで各種情報を管理することも可能である。
【0044】
(事務所端末装置110のディスプレイ305に表示される画面の一例)
図8は、事務所端末装置110に表示される画面の一例を示す図である。
図8において、ホーム画面810は、物件ごとのステータスや担当者(担当スタッフ)等を示す。ステータスは、「調査中」、「出力可能」、「レビュー待ち」を含む。「調査中」のステータスは、全ての調査結果が得られていないことを示す。「出力可能」のステータスは、全ての調査結果が得られたことを示す。レビュー待ちは、例えば、全ての調査結果が得られ、責任者の確認待ちを示す。なお、ステータスは、これらの他にも、調査結果が1つも得られていない「未調査」や、少なくとも1以上の調査結果が得られている「調査着手済み」を含むようにし、すなわち、「調査中」のステータスについて、より詳細なステータスを含むようにしてもよい。ホーム画面810において、「○○タワー」を示す物件項目811が選択されたとすると、物件個別画面820に遷移する。
【0045】
物件個別画面820は、基本情報を示している。新規の物件を登録する際には、物件個別画面820に示す各種基本項目は空欄であり、担当スタッフによって各種基本項目が入力される。なお、物件個別画面820において、各種基本項目の修正を行うことも可能である。
【0046】
(携帯端末装置120のディスプレイ305に表示される画面の一例)
図9は、携帯端末装置120に表示される画面の一例を示す図である。
図9において、ホーム画面910は、各種物件を示す物件項目911の選択を受け付ける画面を示す。物件項目911は、ステータス912を含み、物件ごとのステータスが視認可能になっている。ホーム画面910において、例えば、「○○タワー」を示す物件項目911が選択され、さらに、設備に係る調査内容の選択を受け付けると、回答状況表示画面920に遷移する。
【0047】
(回答状況表示画面920について)
回答状況表示画面920は、調査分類ボタン920aを含む。調査分類ボタン920aは、基本情報と、現地調査情報と、役所調査情報と、図面情報とにそれぞれ対応するボタンを示す。いずれかのボタンが選択されると、当該ボタンに対応する画面が表示される。
図9では、回答状況表示画面920は、現地調査情報に対応する画面を示している。
【0048】
回答状況表示画面920は、設備の種類ごとの回答状況を示す。具体的には、回答状況表示画面920は、設備の種類に対応する回答状況表示921、922を含む。回答状況表示921は、回答結果が得られていない未回答の調査項目があることを示す。未回答の調査項目は、設備の種類ごとに用意される複数の調査項目(調査項目群)のうち、未回答の調査項目が一以上あることである。
【0049】
図示では、例えば、給湯器の調査項目923は、未回答の調査項目があることを示している。また、回答状況表示922は、未回答の調査項目がなく、すなわち、調査結果の入力が完了していることを示す。図示において、浴室の調査項目924は、調査結果の入力が完了していることを示している。例えば、給湯器の調査項目923が選択されると、調査結果入力画面930に遷移する。
【0050】
(調査結果入力画面930について)
調査結果入力画面930は、担当スタッフから調査項目ごとの入力を受け付ける画面である。具体的には、調査結果入力画面930は、調査結果入力欄931(931a、931b)と、テキストデータ入力欄932と、画像追加ボタン933と、保存ボタン934とを含む。調査結果入力欄931は、調査結果を受け付ける欄である。例えば、調査結果入力欄931aは、給湯器の有無を受け付ける。調査結果入力欄931bは、給湯器に関する破損の有無を受け付ける。図示において、調査結果入力欄931は、「あり」、「なし」、「不明」の選択ボタンを含み、いずれか1つの選択ボタンを受け付ける。いずれか1つの選択ボタンを受け付けると、回答結果として、受け付けた選択ボタンに対応してマーク(例えば黒丸)が表示される。
【0051】
テキストデータ入力欄932は、テキストデータの入力を受け付ける欄である。画像追加ボタン933は、画像データの入力(取り込み)などを受け付けるボタンである。テキストデータおよび画像データを含む付帯情報が入力されると、当該付帯情報は、表示中の調査項目群(図示では給湯器)に対応付けられる。なお、付帯情報は、図面情報にのみ対応付けられるようにしてもよく、この場合、付帯情報の入力の開始を受け付けた際に、後述する付帯情報入力画面940に遷移させて、付帯情報を入力するようにすればよい。
【0052】
担当スタッフは、現地において、各種設備を目視等で確認しながら調査結果を順次入力していく。保存ボタン934は、受け付けた調査結果の確定を受け付けるボタンである。保存ボタン934が押下されると、受け付けた調査結果は、調査支援サーバ100へ送信され、調査支援サーバ100によって管理される。
【0053】
(付帯情報入力画面940について)
図9において、付帯情報入力画面940は、付帯情報の入力を受け付ける画面である。図示では、平面図に、付帯情報を入力する際の画面を示す。付帯情報入力画面940は、例えば、回答状況表示画面920に示す調査分類ボタン920aのうち、図面情報に対応するボタンが選択された場合に遷移する画面である。なお、付帯情報入力画面940は、調査結果入力画面930における画像追加ボタン933の押下など、付帯情報の入力の開始を受け付けることによって遷移してもよい。
【0054】
図9に示すように、付帯情報入力画面940は、ピン941と、テキストメモ942と、メモ追加ボタン943と、画像データ944と、画像追加ボタン945と、保存ボタン946とを含む。ピン941は、図面データ上の目印とする位置を示し、担当スタッフが長押し操作等の所定の操作を行うことによって入力される。テキストメモ942は、図面データ上の所定の位置に対応して、テキストデータが入力されていることを示す。テキストメモ942が押下されると、テキストデータが表示されるとともに、テキストデータの入力や編集が可能になる。
【0055】
メモ追加ボタン943は、新たにテキストメモ942の追加を受け付けるボタンである。メモ追加ボタン943が押下されると、携帯端末装置120は、テキストデータの入力を受け付けるとともに、図面データ上のテキストメモ942を付す所定の位置の指定を受け付ける。
【0056】
画像データ944は、担当スタッフの操作によって取り込まれた画像を示す。画像追加ボタン945は、新たに画像データ944の追加を受け付けるボタンである。画像追加ボタン945が押下されると、携帯端末装置120は、画像を取り込む。画像の取り込みに際して、携帯端末装置120は、メモリ302に記憶されている画像データの選択を受け付ける画面に遷移させて、受け付けた画像を取得するようにしてもよいし、カメラを起動させて、撮像によって得られる画像を取得するようにしてもよい。また、携帯端末装置120は、画像データを取り込むと、図面データ上の対応する所定の位置の指定を受け付けるようにしてもよい。なお、テキストデータおよび画像データ944は、図面データ上の所定の位置(例えばピン941)に対応付けられるようにしてもよい。
【0057】
担当スタッフは、現地において、各種設備や図面を目視で確認しながらテキストデータや画像データを順次入力していく。保存ボタン946は、受け付けた入力内容の確定を受け付けるボタンである。保存ボタン946が押下されると、受け付けた内容は、調査支援サーバ100へ送信され、調査支援サーバ100によって管理される。
【0058】
なお、
図9に示した各種画面は、事務所端末装置110でも表示可能である。すなわち、事務所端末装置110は、回答状況を表示したり、調査結果の入力および付帯情報の入力を受け付けたりすることも可能である。
【0059】
(調査支援システム1の機能的構成)
図10は、調査支援システム1の機能的構成の一例を示すブロック図である。
図10において、調査支援システム1は、入力部1001と、状況表示部1002と、生成部1003と、出力部1004と、抽出部1005とを備える。各機能部は、事務所端末装置110が備えるCPU301によって実現される。すなわち、事務所端末装置110のCPU301がメモリ302に記憶される調査支援プログラムを実行することにより、各機能部を実現する。
【0060】
また、入力部1001と、状況表示部1002とは、事務所端末装置110に加えて、携帯端末装置120によっても実現される。すなわち、入力部1001と、状況表示部1002とは、携帯端末装置120のCPU301がメモリ302に記憶される調査支援アプリを実行することにより、入力部1001と、状況表示部1002との機能を実現する。
【0061】
入力部1001は、一の物件について、予め定められた複数の調査項目の調査結果の入力を受け付ける。具体的には、携帯端末装置120は、調査結果入力画面930(
図9参照)を表示して、担当スタッフから調査項目ごとに調査結果の入力を受け付ける。受け付けた入力内容は、調査支援サーバ100へ送信され、調査支援サーバ100にて管理される。
【0062】
入力部1001は、担当スタッフによる一度の調査において、調査項目のうち、全てについて調査結果の入力を受け付けることも可能であるし、一部について調査結果の入力を受け付けることも可能である。なお、一部について調査結果の入力を受け付ける場合、一部の調査結果が調査支援サーバ100に記憶されることになる。担当スタッフによる別途の調査において、入力部1001は、残りについて調査結果の入力を受け付けるようにする。残りの調査結果が調査支援サーバ100へ送信されると、調査支援サーバ100は、調査結果を更新する。
【0063】
状況表示部1002は、複数の調査項目のうち、物件の販売のために入力の回答状況を表示する。具体的には、状況表示部1002は、回答状況表示画面920(
図9参照)を表示し、調査内容について未回答の調査項目の有無を表示する。
【0064】
(物件の販売用データの生成について)
生成部1003は、調査項目に入力された内容に基づいて、物件の販売用データを生成する。販売用データは、例えば、調査報告等の所定の書類の作成に必要なデータである。生成部1003は、全ての調査項目が入力されることにより、販売用データを生成する。なお、生成部1003は、全ての調査項目が入力されていなくても、すなわち、少なくとも一部の調査項目が入力されていれば、販売用データを生成するようにしてもよい。販売用データは、例えば、電子文書ファイル形式(例えば、PDF(Portable Document Format)形式)で生成される。なお、販売用データは、電子文書ファイル形式に限らず、他の形式で生成されてもよい。
【0065】
出力部1004は、生成部1003によって生成された販売用データを出力する。出力部1004は、全ての調査結果が入力済みである場合に、販売用データを出力するようにしてもよい。言い換えれば、出力部1004は、調査結果に未入力がある場合に、販売用データを出力できないようにしてもよい。販売用データは、所定の出力態様で出力される。所定の出力態様は、出力デバイス306(プリンタ)による紙媒体への出力、通信I/F303による他の装置への送信、記憶媒体I/F307による記憶媒体への記憶など、いずれの態様であってもよい。
【0066】
(付帯情報の入力について)
入力部1001は、複数の調査項目のうち一の調査項目について、物件内の位置と当該位置についての付帯情報(テキストデータまたは図面データ)との組み合わせを、調査結果として受け付ける。物件内の位置は、図面データ上の操作スタッフから受け付けた位置である。入力部1001は、
図9の調査結果入力画面930や付帯情報入力画面940において、テキストデータの入力や、図面データの入力を受け付ける。
【0067】
(特定項目の抽出について)
抽出部1005は、調査項目のうち、特定の情報掲載に必要な特定項目を抽出する。情報掲載は、所定の媒体に情報を載せることであり、例えば、パソコンやスマートフォンなどのディスプレイへの表示や、紙面への印刷を含む。特定項目は、必須項目(広告必須項目または契約書必須項目)である。
【0068】
出力部1004は、抽出部1005によって抽出された特定項目に基づく特定項目データを出力する。具体的には、出力部1004は、操作者から受け付けた指定に応じて、広告必須項目または契約書必須項目に基づく特定項目データを出力する。ここで、出力部1004は、必須項目の調査結果が全て入力済みである場合に、特定項目データを出力可能にする。具体的には、広告必須項目に基づく特定項目データの出力においては、出力部1004は、広告必須項目の調査結果が全て入力済みである場合に、当該特定項目データを出力可能にする。同様に、契約書必須項目に基づく特定項目データの出力においては、出力部1004は、契約書必須項目の調査結果が全て入力済みである場合に、当該特定項目データを出力可能にする。
【0069】
特に、事務所端末装置110は、特定項目データの出力において、必須項目の調査結果の入力に抜けがないか否かを確認できる確認画面をディスプレイ305に表示させる。出力部1004は、当該確認画面に含まれる所定の実行ボタンが押下されることにより、特定項目データを出力する。なお、必須項目の調査結果の入力に抜けがある場合には、事務所端末装置110は、所定の実行ボタンを有効にはせず、すなわち、特定項目データを出力できないようにしてもよい。
【0070】
広告必須項目に基づく特定項目データは、例えば、CSV(Comma Separated Value)形式で出力される。契約書必須項目に基づく特定項目データは、例えば、電子文書ファイル形式で出力される。なお、特定項目データのファイル形式は、CSV形式や電子文書ファイル形式に限らず、他の形式で出力としてもよい。特定項目データは、所定の出力態様で出力される。
【0071】
なお、生成部1003は、広告必須項目に基づく特定項目データに基づいて、広告情報を生成してもよい。同様に、生成部1003は、契約書必須項目に基づく特定項目データに基づいて、契約書情報を生成してもよい。生成部1003によって生成された各種情報は、出力部1004によって所定の出力態様で出力されればよい。
【0072】
(調査支援システム1が行う調査支援処理の一例)
図11は、調査支援システム1が行う調査支援処理の一例を示すフローチャートである。
図11に示すように、調査支援システム1では、まず、事務所端末装置110が基本情報の入力を受け付ける(ステップS1101)。そして、携帯端末装置120は、特定項目の調査結果の入力を受け付ける(ステップS1102)。特定項目の入力を先に受け付けるようにしているのは、例えば、広告の作成に必要なデータをいち早く取得するようにし、広告を作成するためである。
【0073】
次に、携帯端末装置120は、特定項目を除く全調査項目の調査結果の入力を受け付ける(ステップS1103)。なお、ステップS1101~S1103において受け付けた内容は、調査支援サーバ100に送信され、調査支援サーバ100で管理される。
【0074】
そして、事務所端末装置110は、操作者から所定のデータ(販売用データまたは特定項目データ)の出力に係る所定の操作を受け付けることにより、所定のデータを出力し(ステップS1004)、一連の処理を終了する。なお、所定の出力は、事務所端末装置110によって行われることに限らず、携帯端末装置120によって行われてもよい。
【0075】
(携帯端末装置120が行う調査結果の入力処理の一例)
図12は、携帯端末装置120が行う調査結果の入力処理の一例を示すフローチャートである。なお、以下では、調査支援アプリの起動時における調査結果の支援に係る一部の処理について説明する。
図12において、携帯端末装置120は、回答状況表示画面920(
図9参照)への切り替えを受け付けたか否かを判断する(ステップS1201)。回答状況表示画面920への切り替えを受け付けるとは、例えば、ホーム画面910(
図9参照)において、物件項目911が選択され、さらに、調査分類ボタン920aのうち現地調査情報に対応するボタンの選択を受け付けることである。
【0076】
回答状況表示画面920への切り替えを受け付けた場合(ステップS1201:YES)、携帯端末装置120は、回答状況表示画面920(
図9参照)を表示して、回答状況を表示する(ステップS1202)。
【0077】
そして、携帯端末装置120は、調査結果入力欄931(
図9参照)に調査結果が入力されたか否かを判断する(ステップS1203)。調査結果が入力されない場合(ステップS1203:NO)、携帯端末装置120は、ステップS1205の処理に進む。
【0078】
一方、調査結果が入力された場合(ステップS1203:YES)、携帯端末装置120は、入力された調査結果を表示するとともに、調査結果を記憶する(ステップS1204)。次に、携帯端末装置120は、テキストデータが入力されたか否かを判断する(ステップS1205)。テキストデータが入力されない場合(ステップS1205:NO)、携帯端末装置120は、ステップS1207の処理に進む。
【0079】
一方、テキストデータが入力された場合(ステップS1205:YES)、携帯端末装置120は、入力されたテキストデータを記憶する(ステップS1206)。なお、携帯端末装置120は、付帯情報入力画面940(
図9参照)において所定の位置の指定を受け付けることにより、テキストデータを図面データ上の所定の位置に対応付けて記憶する。また、携帯端末装置120は、調査結果入力画面930(
図9参照)においてテキストデータを受け付けた場合は、表示中の調査項目群に対応付けて記憶する。
【0080】
次に、携帯端末装置120は、画像データが入力されたか否かを判断する(ステップS1207)。画像データが入力されない場合(ステップS1207:NO)、携帯端末装置120は、ステップS1209の処理に進む。
【0081】
一方、画像データが入力された場合(ステップS1207:YES)、携帯端末装置120は、入力された画像データを記憶する(ステップS1208)。なお、携帯端末装置120は、付帯情報入力画面940(
図9参照)において所定の位置の指定を受け付けることにより、画像データを図面データ上の所定の位置に対応付けて記憶する。また、携帯端末装置120は、調査結果入力画面930(
図9参照)において画像データを受け付けた場合は、表示中の調査項目群に対応付けて記憶する。
【0082】
そして、携帯端末装置120は、各種記憶した入力データを保存するか否かを判断する(ステップS1209)。保存するとは、例えば、
図9に示した保存ボタン934、946が押下されることである。入力データを保存しない場合(ステップS1209:NO)、携帯端末装置120は、ステップS1211の処理に進む。一方、入力データを保存する場合(ステップS1209:NO)、携帯端末装置120は、調査支援サーバ100へ入力データを送信する(ステップS1210)。
【0083】
そして、携帯端末装置120は、調査支援アプリを終了するか否かを判断する(ステップS1211)。調査支援アプリを終了しない場合(ステップS1211:NO)、携帯端末装置120は、ステップS1201の処理に戻る。調査支援アプリを終了する場合(ステップS1211:YES)、携帯端末装置120は、一連の処理を終了する。
【0084】
(事務所端末装置110が行うデータ出力処理の一例)
図13は、事務所端末装置110が行うデータ出力処理の一例を示すフローチャートである。
図13において、事務所端末装置110は、操作スタッフから所定の操作を受け付けることにより、調査項目に係る所定のデータ(販売用データまたは特定項目データ)の出力開始を受け付けたか否かを判断する(ステップS1301)。
【0085】
事務所端末装置110は、所定のデータの出力開始を受け付けるまで待機し(ステップS1301:NO)、所定のデータの出力開始を受け付けると(ステップS1301:YES)、出力対象が必須項目であるか否かを判断する(ステップS1302)。
【0086】
出力対象が必須項目の調査結果である場合(ステップS1302:YES)、事務所端末装置110は、必須項目の調査結果が全て入力済みであるか否かを判断する(ステップS1303)。必須項目の調査結果が全て入力済みである場合(ステップS1303:YES)、事務所端末装置110は、必須項目の調査結果を抽出し(ステップS1304)、ステップS1307の処理に進む。
【0087】
一方、ステップS1302において、出力対象が必須項目の調査結果ではない場合(ステップS1302:NO)、事務所端末装置110は、全ての調査項目について調査結果が入力済みであるか否かを判断する(ステップS1305)。全ての調査項目について調査結果が入力済みである場合(ステップS1305:YES)、事務所端末装置110は、ステップS1307の処理に進む。一方、全ての調査項目について調査結果が入力済みではない場合、出力対象の調査結果に未入力がある旨を報知する(ステップS1306)。当該報知は、音声または表示によって行われる。
【0088】
次に、事務所端末装置110は、所定のデータの出力を実行するか否かを判断する(ステップS1307)。所定データの出力を実行するとは、例えば、所定の実行ボタンの選択を受け付けることである。なお、必須項目の調査結果の入力に抜けがある場合には、所定の実行ボタンを無効にすればよい。所定のデータの出力を実行しない場合(ステップS1307:NO)、事務所端末装置110は、一連の処理を終了する。一方、所定のデータの出力を実行する場合(ステップS1307:YES)、事務所端末装置110は、所定のデータを出力し(ステップS1308)、一連の処理を終了する。
【0089】
以上説明したように、本実施形態に係る調査支援システム1は、一の物件について、予め定められた複数の調査項目の調査結果の入力を受け付けるようにし、複数の調査項目のうち、物件の販売のために入力の回答状況を表示する。これにより、担当スタッフは、膨大な複数の調査項目に対して調査結果を漏れなく入力することができる。したがって、調査自体に係る作業負荷の軽減を図ることができるとともに、調査結果をまとめる作業に係る作業負荷を軽減することができるため、このため、本実施形態によれば、物件の調査に係る担当スタッフの作業負荷を軽減することができる。
【0090】
また、本実施形態に係る調査支援システム1は、調査項目に入力された内容に基づいて、物件の販売用データを生成して出力する。これにより、販売用データの生成に係る担当スタッフの作業負荷を軽減することができる。
【0091】
また、本実施形態に係る調査支援システム1は、複数の調査項目のうち一の調査項目について、物件内の位置と当該位置についての付帯情報との組み合わせを、調査結果として受け付ける。これにより、物件調査において、欠陥等がある部位の写真やメモを図面データ上にデータとして残すことができる。したがって、より効率よく物件調査を行うことができるとともに、販売用データの有用性を高めることができる。
【0092】
また、本実施形態に係る調査支援システム1は、調査項目のうち、特定の情報掲載に必要な特定項目(広告必須項目または契約書必須項目)を抽出し、特定項目に基づく特定項目データを出力する。これにより、特定項目データを情報掲載する際の担当スタッフの作業負荷を軽減することができる。特に、広告については、全ての調査項目の調査結果が入力される前でも、作成することが可能になるため、迅速な販売促進を行うことができる。
【0093】
なお、上記において説明した調査支援システム1における各機能(入出力、記憶、処理)の全部又は一部は、当該機能の実行主体として説明した装置とは異なる他の装置において実現してもよい。具体的には、上述した説明では、入力部1001と、状況表示部1002と、生成部1003と、出力部1004と、抽出部1005とが、事務所端末装置110に具備され、入力部1001と、状況表示部1002とが携帯端末装置120に具備される構成について説明した。ただし、これらの機能部の全部または一部が、他のコンピュータ装置に具備されていてもよい。具体的には、例えば、これらの機能部のうち全部または一部が、調査支援サーバ100に具備されていてもよいし、他のコンピュータ装置に具備されていてもよい。また、これらの機能部が具備されるコンピュータ装置は、複数台であってもよいし、1台であってもよい。
【0094】
なお、実施形態について説明したが、具体的な構成は上述した実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
【0095】
以上に示した実施形態に係る装置等(例えば、事務所端末装置110、携帯端末装置120)の機能を実現するためのプログラムをコンピュータが読み取り可能な記憶媒体に記憶して、この記憶媒体に記憶されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより、処理を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、オペレーティングシステム(OS:Operating System)あるいは周辺機器等のハードウェアを含むものであってもよい。また、「コンピュータが読み取り可能な記憶媒体」とは、USB(Universal Serial Bus)フラッシュメモリ、SSD(Solid State Drive)、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ等の書き込み可能な不揮発性メモリ、DVD(Digital Versatile Disc)等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。
【0096】
さらに、「コンピュータが読み取り可能な記憶媒体」とは、インターネット等のネットワークあるいは電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合の情報処理装置やクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory))のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また、上記のプログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)あるいは電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。また、上記のプログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、上記のプログラムは、前述した機能をコンピュータシステムに既に記憶されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【符号の説明】
【0097】
1…調査支援システム、100…調査支援サーバ、101…調査支援DB、110…事務所端末装置、120…携帯端末装置、201…CPU、202…メモリ、203…通信I/F、301…CPU、302…メモリ、303…通信I/F、304…入力デバイス、305…ディスプレイ、306…出力デバイス、1001…入力部、1002…状況表示部、1003…生成部、1004…出力部、1005…抽出部