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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024029695
(43)【公開日】2024-03-06
(54)【発明の名称】情報処理装置及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/00 20230101AFI20240228BHJP
【FI】
G06Q10/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022132097
(22)【出願日】2022-08-22
(71)【出願人】
【識別番号】000005496
【氏名又は名称】富士フイルムビジネスイノベーション株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】渡辺 建一郎
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049AA09
(57)【要約】
【課題】プロジェクトの成功に寄与する要因を把握することができるようにする。
【解決手段】特徴量抽出部34は、プロジェクト情報DB33に格納されているプロジェクトに関する様々な情報から、最終結果が成功となった過去のプロジェクトに関する特徴量を抽出する。成功要因特定部35は、特徴量抽出部34により抽出された特徴量から予め定められた方法により、そのプロジェクトの成功に寄与した特徴量を特定する。プロジェクト管理制御部36は、成功要因特定部35により特定された特徴量を、プロジェクトの成功に寄与する要因であるとしてユーザに提示する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサを備え、
前記プロセッサは、
プロジェクトに関する特徴量を抽出し、
最終結果が成功となった過去のプロジェクトの特徴量から予め定められた方法により特定された成功に寄与した特徴量を、プロジェクトの成功に寄与する要因であると提示する、
情報処理装置。
【請求項2】
前記予め定められた方法は、最終結果が成功となった過去のプロジェクトの特徴量と当該成功という最終結果とを教師データとして用いて予め機械学習することにより生成された予測モデルを解析することにより、プロジェクトの成功に寄与する特徴量を特定する方法である請求項1記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記予測モデルは、最終結果が成功となった過去のプロジェクトの特徴量に加えて、最終結果が失敗となった過去のプロジェクトの特徴量も教師データとして用いて機械学習することにより生成される請求項2記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記予め定められた方法は、最終結果が成功となった複数の過去のプロジェクトの特徴量を統計的手法によって解析することにより、プロジェクトの成功に寄与する特徴量を特定する方法である請求項1記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記プロセッサは、最終結果が成功となった複数の過去のプロジェクトにおける各特徴量の頻度、又は、各プロジェクトの最終結果と各特徴量の存在との間の相関係数の値の大きさにより、プロジェクトの成功に寄与する特徴量を特定する請求項4記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記プロセッサは、プロジェクトの成功への寄与度が最も大きい1つの特徴量のみを、成功に寄与した特徴量として特定する請求項1記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記プロセッサは、プロジェクトの成功への寄与度が、予め設定された値よりも大きい1又は複数の特徴量を、成功に寄与した特徴量として特定する請求項1記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記プロセッサは、生成した前記予測モデルにより失敗するとの予測結果が得られたプロジェクトに対してのみ、プロジェクトの成功に寄与する要因を提示する、請求項2記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記プロセッサは、成功に寄与したと特定した特徴量に対応する具体的な情報を過去のプロジェクトの情報から取得して、プロジェクトの成功に寄与する要因とともに提示する、
請求項1記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記プロセッサは、これから実行しようとするプロジェクト又は実行中のプロジェクトのユーザ情報を取得し、
プロジェクトの成功に寄与する要因を提示しようとするユーザが、提示しようとする要因を実現不可能な場合、当該ユーザが実現可能な代替案を提示する、
請求項1記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記プロセッサは、プロジェクトを進行させる際に行われた対応内容の情報、プロジェクトを進行させる際のユーザの行動内容の情報、使用された媒体に関する情報、プロジェクトの参加ユーザの情報、使用している業務支援ソフトウェアの情報のうちの少なくとも1つの情報を、プロジェクトに関する特徴量として抽出する請求項1記載の情報処理装置。
【請求項12】
前記プロセッサは、予め設定された条件に基づいて、過去に完了したプロジェクトが失敗したのか成功したのかを判定する請求項1記載の情報処理装置。
【請求項13】
プロジェクトに関する特徴量を抽出するステップと、
最終結果が成功となった過去のプロジェクトの特徴量から予め定められた方法により特定された成功に寄与した特徴量を、プロジェクトの成功に寄与する要因であると提示するステップと、
をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、一連の活動における個々の活動に関する情報を収集して活動に生じた変化を検知し、検知した変化の背景を活動主体に問い、その問いに対する回答から変化の背景の裏付けとなる理由の種類を特定し、その理由の種類に応じて裏付けの評価を活動主体に問い、それらの問いに対する回答に基づいて変化の背景に関する情報を生成する活動変化背景情報抽出装置が開示されている。
【0003】
特許文献2には、ユーザの業務のプロセスにおいて、ユーザが現在どのフェーズにあるのかをふまえて、そのフェーズに適した文書を自動的に検索して表示する情報推薦装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005-222174号公報
【特許文献2】特開2008-276594号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ソフトウェア開発業務、営業活動業務、企画提案業務等の様々なプロジェクトの進捗状況を管理するためにプロジェクト管理システムが用いられている。しかし、このようなプロジェクトでは、期待される結果が得られれば成功したと考えられ、期待される結果が得られなければ失敗したと考えられる。例えば、ソフトウェア開発業務では、完成したソフトウェアの品質が悪い、納期遅れが発生してしまった、要求とは異なる機能となってしまい再修正が発生した等の様々な失敗が存在する。
【0006】
そのため、プロジェクトを実行する際には、そのプロジェクトの成功確率が高くなるような事前の準備が行われる。しかし、成功したプロジェクトにおいても、どのような要因が成功に寄与したのか、どのような行動を行ったことにより成功したのか、どのような行動を行わなかったことにより成功したのかは一義的に判断できない。
【0007】
本発明の目的は、プロジェクトの成功に寄与する要因を把握することが可能な情報処理装置及びプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
第1態様の情報処理装置は、プロセッサを備え、前記プロセッサは、プロジェクトに関する特徴量を抽出し、
最終結果が成功となった過去のプロジェクトの特徴量から予め定められた方法により特定された成功に寄与した特徴量を、プロジェクトの成功に寄与する要因であると提示する。
【0009】
第2態様の情報処理装置は、第1態様の情報処理装置において、前記予め定められた方法が、最終結果が成功となった過去のプロジェクトの特徴量と当該成功という最終結果とを教師データとして用いて予め機械学習することにより生成された予測モデルを解析することにより、プロジェクトの成功に寄与する特徴量を特定する方法である。
【0010】
第3態様の情報処理装置は、第2態様の情報処理装置において、前記予測モデルが、最終結果が成功となった過去のプロジェクトの特徴量に加えて、最終結果が失敗となった過去のプロジェクトの特徴量も教師データとして用いて機械学習することにより生成される。
【0011】
第4態様の情報処理装置は、第1態様の情報処理装置において、前記予め定められた方法が、最終結果が成功となった複数の過去のプロジェクトの特徴量を統計的手法によって解析することにより、プロジェクトの成功に寄与する特徴量を特定する方法である。
【0012】
第5態様の情報処理装置は、第4態様の情報処理装置において、前記プロセッサは、最終結果が成功となった複数の過去のプロジェクトにおける各特徴量の頻度、又は、各プロジェクトの最終結果と各特徴量の存在との間の相関係数の値の大きさにより、プロジェクトの成功に寄与する特徴量を特定する。
【0013】
第6態様の情報処理装置は、第1態様の情報処理装置において、前記プロセッサは、プロジェクトの成功への寄与度が最も大きい1つの特徴量のみを、成功に寄与した特徴量として特定する。
【0014】
第7態様の情報処理装置は、第1態様の情報処理装置において、前記プロセッサは、プロジェクトの成功への寄与度が、予め設定された値よりも大きい1又は複数の特徴量を、成功に寄与した特徴量として特定する。
【0015】
第8態様の情報処理装置は、第2態様の情報処理装置において、前記プロセッサは、生成した前記予測モデルにより失敗するとの予測結果が得られたプロジェクトに対してのみ、プロジェクトの成功に寄与する要因を提示する。
【0016】
第9態様の情報処理装置は、第1態様の情報処理装置において、前記プロセッサは、成功に寄与したと特定した特徴量に対応する具体的な情報を過去のプロジェクトの情報から取得して、プロジェクトの成功に寄与する要因とともに提示する。
【0017】
第10態様の情報処理装置は、第1態様の情報処理装置において、前記プロセッサは、これから実行しようとするプロジェクト又は実行中のプロジェクトのユーザ情報を取得し、
プロジェクトの成功に寄与する要因を提示しようとするユーザが、提示しようとする要因を実現不可能な場合、当該ユーザが実現可能な代替案を提示する。
【0018】
第11態様の情報処理装置は、第1態様の情報処理装置において、前記プロセッサは、プロジェクトを進行させる際に行われた対応内容の情報、プロジェクトを進行させる際のユーザの行動内容の情報、使用された媒体に関する情報、プロジェクトの参加ユーザの情報、使用している業務支援ソフトウェアの情報のうちの少なくとも1つの情報を、プロジェクトに関する特徴量として抽出する。
【0019】
第12態様の情報処理装置は、第1態様の情報処理装置において、前記プロセッサは、予め設定された条件に基づいて、過去に完了したプロジェクトが失敗したのか成功したのかを判定する。
【0020】
第13態様のプログラムは、プロジェクトに関する特徴量を抽出するステップと、
最終結果が成功となった過去のプロジェクトの特徴量から予め定められた方法により特定された成功に寄与した特徴量を、プロジェクトの成功に寄与する要因であると提示するステップと、
をコンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0021】
第1態様の情報処理装置によれば、プロジェクトの成功に寄与する要因を把握することが可能となる。
【0022】
第2態様の情報処理装置によれば、予測モデルを用いてプロジェクトの成功に寄与する要因を把握することが可能となる。
【0023】
第3態様の情報処理装置によれば、最終結果が成功となった過去のプロジェクトの特徴量のみを教師データとして予測モデルを生成する場合と比較して、予測モデルの予測結果の精度を高めることが可能となる。
【0024】
第4態様の情報処理装置によれば、統計的手法を用いてプロジェクトの成功に寄与する要因を把握することが可能となる。
【0025】
第5態様の情報処理装置によれば、最終結果が成功となった複数の過去のプロジェクトにおいて共通して存在する特徴量から、プロジェクトの成功に寄与する要因を把握することが可能となる。
【0026】
第6態様の情報処理装置によれば、プロジェクトの成功に最も寄与する要因のみを把握することが可能となる。
【0027】
第7態様の情報処理装置によれば、プロジェクトの成功への寄与度が予め設定された値よりも大きな要因のみを把握することが可能となる。
【0028】
第8態様の情報処理装置によれば、提案を必要としないプロジェクトに対して不要な提案を行うことを防ぐことが可能となる。
【0029】
第9態様の情報処理装置によれば、プロジェクトの成功に寄与する要因を具体的な情報により理解することが可能となる。
【0030】
第10態様の情報処理装置によれば、プロジェクトの成功に寄与する要因を提示しようとするユーザが実現不可能な案を提示することを防ぐことが可能となる。
【0031】
第11態様の情報処理装置によれば、プロジェクトの失敗・成功に寄与する可能性がある情報を特徴量として抽出して、プロジェクトの成功に寄与する要因を把握することが可能となる。
【0032】
第12態様の情報処理装置によれば、過去に完了したプロジェクトに対して失敗したのか成功したのかを登録するユーザの手間を省くことができる。
【0033】
第13態様のプログラムによれば、プロジェクトの成功に寄与する要因を把握することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
図1】本開示の一実施形態のプロジェクト管理システムのシステム構成を示す図である。
図2】本開示の一実施形態におけるプロジェクト管理サーバ10のハードウェア構成を示すブロック図である。
図3】本開示の一実施形態におけるプロジェクト管理サーバ10の機能構成を示すブロック図である。
図4】プロジェクト管理サーバ10の基本的な動作を説明するためのフローチャートである。
図5】成功可能性が低いプロジェクトに対してのみ成功要因を提示する場合のプロジェクト管理サーバ10の動作を説明するためのフローチャートである。
図6】成功要因とともにその成功要因の具体例の情報をユーザに提示する場合のプロジェクト管理サーバ10の動作を説明するためのフローチャートである。
図7】成功要因の代替案をユーザに提示する場合のプロジェクト管理サーバ10の動作を説明するためのフローチャートである。
図8】ある新商品を企画してマネジメントの承認を受けることを目的として、企画担当のユーザA、開発担当のユーザB、営業担当のユーザCが連携して進めるようなプロジェクトの一例を示す図である。
図9図8に示したプロジェクトに関する情報がプロジェクト情報DB33に格納された場合の情報の一例を示す図である。
図10】プロジェクト管理制御部36が、成功確率を上げるための方法として表示先のユーザ、グループを限定せずに表示する情報の一例を示す図である。
図11】プロジェクトの進捗管理画面上に警告表示を行う場合の表示例を示す図である。
図12】プロジェクトの進捗管理画面上に警告表示を行う場合の表示例を示す図である。
図13】「企画提案資料の作成」という作業において、文書A、B、Cを利用することが成功要因であるという提示が行われている表示例を示す図である。
図14】ユーザが図13の表示例におけるリンク表示81をクリックした際に表示される表示画面例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
次に、本開示の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0036】
図1は本開示の一実施形態のプロジェクト管理システムのシステム構成を示す図である。
【0037】
本開示の一実施形態のプロジェクト管理システムは、図1に示されるように、プロジェクト管理サーバ10と、端末装置20、40とがネットワーク30により接続された構成となっている。プロジェクト管理サーバ10は、過去に実行されたプロジェクト、及び、現在進行中のプロジェクトの管理を行っている情報処理装置である。
【0038】
ここで、プロジェクトとは、設定された期限までにある目的を達成するために進められる業務のことを意味する。このプロジェクトとしては、例えば、あるソフトウェアシステム又は製品を開発する開発プロジェクト、ある商品を受注するための営業プロジェクト、ある企画を提案して承認を受けるような企画プロジェクト等の様々なプロジェクトが存在する。
【0039】
このような各種プロジェクトは最終結果が成功となる場合もあるし、失敗となる場合もある。例えば、ある期間内にソフトウェアプログラムを開発するようなプロジェクトの場合、期間内にソフトウェアプログラムが完成しなければ最終結果は失敗となる。また、期間内にソフトウェアプログラムが完成したとしても、要求仕様を満たしていない、製品品質が低い等の理由により最終結果は失敗となる場合もある。
【0040】
なお、本実施形態では、企画担当のユーザA、開発担当のユーザB、営業担当のユーザCというグループによりある商品の商品企画を行い承認者により承認をもらうような企画プロジェクトを一例として説明する。このような企画プロジェクトでは、ユーザA~Cは、それぞれ端末装置40を介して企画立案、企画の相談、提案資料の作成等の活動を行う。また、ユーザA~Cは、端末装置40上から電子メール、Web会議システムのような業務支援ソフトウェア等の様々なコミュニケーションツールを利用して他のユーザ、又は外部のユーザとの間でメッセージや情報のやりとりを行っている。そして、ユーザA~Cは、端末装置40を介して、プロジェクト管理サーバ10に活動内容、及び、プロジェクトの最新状況を記録する。そして、最終的には承認者は端末装置20を介して提案された企画を承認するか否かの決済を行う。
【0041】
このようなプロジェクトを実行する際には、そのプロジェクトの成功確率が高くなるような事前の準備が行われる。しかし、成功したプロジェクトにおいても、どのような要因が成功の寄与したのか、どのような行動を行ったことにより成功したのか、どのような行動を行わなかったことにより成功したのかは一義的に判断できない。
【0042】
そこで、本実施形態のプロジェクト管理システムでは、以下において説明するような処理を行うことにより、最終結果が成功となった過去のプロジェクトから、成功に寄与した要因を特定して提示するようにしている。
【0043】
そして、現在進行中のプロジェクトのユーザが、提示された他のプロジェクトの成功要因を取り入れることにより、現在進行中のプロジェクトの成功確率が向上することになる。
【0044】
次に、本実施形態のプロジェクト管理システムにおけるプロジェクト管理サーバ10のハードウェア構成を図2に示す。
【0045】
プロジェクト管理サーバ10は、図2に示されるように、CPU11、メモリ12、ハードディスクドライブ等の記憶装置13、ネットワーク30を介して外部の装置等との間でデータの送信及び受信を行う通信インタフェース(IFと略す。)14、タッチパネル又は液晶ディスプレイ並びにキーボードを含むユーザインタフェース(UIと略す。)装置15を有する。これらの構成要素は、制御バス16を介して互いに接続されている。
【0046】
CPU11は、メモリ12または記憶装置13に格納された制御プログラムに基づいて所定の処理を実行して、プロジェクト管理サーバ10の動作を制御するプロセッサである。なお、本実施形態では、CPU11は、メモリ12または記憶装置13内に格納された制御プログラムを読み出して実行するものとして説明したが、これに限定されるものではない。この制御プログラムをコンピュータ読取可能な記録媒体に記録した形態で提供してもよい。例えば、このプログラムをCD(Compact Disc)-ROM及びDVD(Digital Versatile Disc)-ROM等の光ディスクに記録した形態、若しくはUSB(Universal Serial Bus)メモリ及びメモリカード等の半導体メモリに記録した形態で提供してもよい。また、この制御プログラムを、通信インタフェース14に接続された通信回線を介して外部装置から取得するようにしてもよい。
【0047】
図3は、上記の制御プログラムが実行されることにより実現されるプロジェクト管理サーバ10の機能構成を示すブロック図である。
【0048】
本実施形態のプロジェクト管理サーバ10は、図3に示されるように、データ送受信部31と、プロジェクト情報取得部32と、プロジェクト情報DB(データベース)33と、特徴量抽出部34と、成功要因特定部35と、プロジェクト管理制御部36を備えている。
【0049】
データ送受信部31は、端末装置20、40等の外部装置との間でデータの送受信を行う。
【0050】
プロジェクト情報取得部32は、データ送受信部31を介して端末装置20、40等との間でデータの送受信を行うことにより、プロジェクトに関する様々な情報を取得する。具体的には、プロジェクト情報取得部32は、複数ユーザ間のコミュニケーションを行う業務支援ソフトウェアにおいて送受信されたメッセージ情報から、プロジェクトを進行させる際に行われた対応内容の情報、プロジェクトを進行させる際のユーザの行動内容の情報、又は、使用された資料等の媒体に関する情報を取得する。
【0051】
プロジェクト情報DB33は、プロジェクト情報取得部32により取得されたプロジェクトに関する様々な情報を格納する。
【0052】
特徴量抽出部34は、プロジェクト情報DB33に格納されているプロジェクトに関する様々な情報から、最終結果が成功となった過去のプロジェクトに関する特徴量を抽出する。
【0053】
例えば、特徴量抽出部34は、プロジェクトを進行させる際に行われた対応内容の情報、プロジェクトを進行させる際のユーザの行動内容の情報、使用された媒体に関する情報、プロジェクトの参加ユーザの情報、使用している業務支援ソフトウェアの情報のうちの少なくとも1つの情報を、プロジェクトに関する特徴量として抽出する。
【0054】
成功要因特定部35は、特徴量抽出部34により抽出された特徴量から予め定められた方法により、そのプロジェクトの成功に寄与した特徴量を特定する。
【0055】
プロジェクト管理制御部36は、成功要因特定部35により特定された特徴量を、プロジェクトの成功に寄与する要因であるとしてユーザに提示する。つまり、プロジェクト管理制御部36は、最終結果が成功となった過去のプロジェクトの特徴量から予め定められた方法により特定された成功に寄与した特徴量を、プロジェクトの成功に寄与する要因であると提示する。
【0056】
ここで、成功要因特定部35が、特徴量抽出部34により抽出されたあるプロジェクトの特徴量から、そのプロジェクトの成功に寄与した特徴量を特定する際に用いる、予め定められた方法について具体的に説明する。
【0057】
(1)成功要因特定部35が用いる予め定められた方法の一つの方法は、最終結果が成功となった過去のプロジェクトの特徴量とその成功という最終結果とを教師データとして用いて予め機械学習することにより生成された予測モデルを解析することにより、プロジェクトの成功に寄与する特徴量を特定する方法である。
【0058】
なお、予測モデルは、最終結果が成功となった過去のプロジェクトの特徴量に加えて、最終結果が失敗となった過去のプロジェクトの特徴量も教師データとして用いて機械学習することにより生成するようにしてもよい。
【0059】
(2)成功要因特定部35が用いる予め定められた方法の他の方法は、最終結果が成功となった複数の過去のプロジェクトの特徴量を統計的手法によって解析することにより、プロジェクトの成功に寄与する特徴量を特定する方法である。
【0060】
具体的には、成功要因特定部35は、最終結果が成功となった複数の過去のプロジェクトにおける各特徴量の頻度、又は、各プロジェクトの最終結果と各特徴量の存在との間の相関係数の値の大きさにより、プロジェクトの成功に寄与する特徴量を特定する。
【0061】
なお、成功要因特定部35は、プロジェクトの成功への寄与度が最も大きい1つの特徴量のみを、成功に寄与した特徴量として特定するようにしてもよい。
【0062】
または、成功要因特定部35は、プロジェクトの成功への寄与度が、予め設定された値よりも大きい1又は複数の特徴量を、成功に寄与した特徴量として特定するようにしてもよい。
【0063】
プロジェクト管理制御部36は、進行中の全てのプロジェクトに対して成功に寄与する要因を提示するのではなく、生成した予測モデルにより失敗するとの予測結果が得られたプロジェクトに対してのみ、プロジェクトの成功に寄与する要因を提示するようにしてもよい。
【0064】
さらに、プロジェクト情報取得部32は、成功に寄与したと特定した特徴量に対応する具体的な情報を過去のプロジェクトの情報から取得し、プロジェクト管理制御部36は、取得された情報を、プロジェクトの成功に寄与する要因とともに提示するようにしてもよい。
【0065】
例えば、成功に寄与した要因が、ある資料を用いたプレゼンテーションを行ったことである場合、プロジェクト情報取得部32は、その資料の情報を取得して、プロジェクト管理制御部36は、プロジェクトの成功に寄与する要因とともにその資料の情報をユーザに提示する。
【0066】
また、提案されたユーザにとっては、プロジェクトの成功に寄与するとして提案された要因をそのまま実行することができない場合もあり得る。
【0067】
そのため、プロジェクト情報取得部32は、これから実行しようとするプロジェクト又は実行中のプロジェクトのユーザ情報を取得し、プロジェクト管理制御部36は、プロジェクトの成功に寄与する要因を提示しようとするユーザが、提示しようとする要因を実現不可能な場合、そのユーザが実現可能な代替案を提示するようにしてもよい。
【0068】
例えば、ユーザCをそのプロジェクトに所属させると成功確率が向上することが分かっているが、成功要因を提示しようとするユーザが、ユーザCとは面識がない、ユーザCが多忙、転属、退職等の理由によりユーザCをそのプロジェクトに参加させることは不可能である場合について説明する。この場合、プロジェクト管理制御部36は、ユーザCと類似するスキルを有する他のユーザを探してきて、そのユーザをプロジェクトに参加させることを提案する。
【0069】
プロジェクト管理制御部36は、プロジェクト情報DB33に格納されている過去のプロジェクトに対して、予め設定された条件に基づいて、過去に完了したプロジェクトが失敗したのか成功したのかを判定する。
【0070】
例えば、プロジェクト管理制御部36は、ある商品の受注を目的としたプロジェクトであれば、その商品を受注した場合にはそのプロジェクトの最終結果は、成功であったと判定し、その商品を失注した場合にはそのプロジェクトの最終結果は失敗であったと判定する。
【0071】
次に、本実施形態におけるプロジェクト管理サーバ10の動作について図面を参照して詳細に説明する。
【0072】
最初に、図4のフローチャートを参照して、プロジェクト管理サーバ10の基本的な動作について説明する。
【0073】
先ず、ステップS101において、プロジェクト情報取得部32は、データ送受信部31を介してプロジェクトに関する情報を取得して、プロジェクト情報DB33に格納する。
【0074】
次に、ステップS102において、プロジェクト管理制御部36は、プロジェクト情報DB33に登録されている各プロジェクトの成功/失敗を判定して、判定結果をプロジェクト情報DB33に登録する。
【0075】
そして、ステップS103において、特徴量抽出部34は、完了しているプロジェクトに関する情報に基づいて、各プロジェクトの特徴量を抽出する。
【0076】
そして、ステップS104において、成功要因特定部35は、特徴量抽出部34により抽出された特徴量に基づいて、完了しているプロジェクトの成功要因を特定する。
【0077】
最後に、ステップS105において、プロジェクト管理制御部36は、成功要因特定部35により特定された成功要因をユーザに提示する。
【0078】
次に、プロジェクト管理サーバ10により現在進行中の全てのプロジェクトに対して、過去のプロジェクトの成功要因を提示するのではなく、成功可能性が低いプロジェクトに対してのみ提示する場合の動作について図5のフローチャートを参照して説明する。
【0079】
なお、図5のフローチャートでは、図4のフローチャートに対して、ステップS105の処理がステップS201、S202の処理に置き替わっている点のみが異なっている。そのため、図5において新たに追加されたステップS201、S202の処理のみについて説明する。
【0080】
プロジェクト管理制御部36は、ステップS201において、上記で説明した予測モデルを用いて、現在進行中の未完了のプロジェクトがそれぞれ最終的に成功するか失敗するかを予測する。そして、プロジェクト管理制御部36は、未完了のプロジェクトのうち成功可能性が、ある設定された値よりも低いプロジェクトのみを抽出する。
【0081】
そして、プロジェクト管理制御部36は、ステップS202において、成功要因特定部35により特定された成功要因を、成功可能性が低いプロジェクトのユーザのみに提示する。
【0082】
次に、プロジェクト管理サーバ10により、成功要因とともにその成功要因の具体例の情報をユーザに提示する場合の動作について図6のフローチャートを参照して説明する。
【0083】
なお、図6のフローチャートでは、図4のフローチャートに対して、ステップS105の処理がステップS301、S302の処理に置き替わっている点のみが異なっている。そのため、図5において新たに追加されたステップS301、S302の処理のみについて説明する。
【0084】
プロジェクト情報取得部32は、ステップS301において、成功要因特定部35により特定された成功要因に対応した具体例を取得する。
【0085】
そして、プロジェクト管理制御部36は、ステップS302において、成功要因特定部35により特定された成功要因を、プロジェクト情報取得部32により取得された具体例の情報とともにユーザに提示する。
【0086】
例えば、あるガイドライン、資料等を用いることが成功要因であると特定された場合、そのガイドラインを使用した成果物、コミュニケーション履歴の一覧を成功要因とともにユーザに提示する。
【0087】
次に、プロジェクト管理サーバ10により、成功要因の代替案をユーザに提示する場合の動作について図7のフローチャートを参照して説明する。
【0088】
なお、図7のフローチャートでは、図4のフローチャートに対して、ステップS105の処理がステップS401~S403の処理に置き替わっている点のみが異なっている。そのため、図7において新たに追加されたステップS401~S403の処理のみについて説明する。
【0089】
プロジェクト管理制御部36は、ステップS401において、成功要因特定部35により特定された成功要因を、提案しようとするユーザにとって実現可能であるか否かを判定する。
【0090】
プロジェクト管理制御部36は、ステップS401において、成功要因特定部35により特定された成功要因が提案しようとするユーザにとって実現可能であると判定した場合、ステップS403において、特定された成功要因をユーザに提示する。
【0091】
そして、プロジェクト管理制御部36は、ステップS401において、成功要因特定部35により特定された成功要因が提案しようとするユーザにとって実現可能ではないと判定した場合、ステップS402において、特定された成功要因の代替案を生成する。
【0092】
そして、プロジェクト管理制御部36は、ステップS403において、生成された代替案をプロジェクトの成功確率を向上させるための成功要因であるとしてユーザに提示する。
【0093】
例えば、プロジェクト管理制御部36は、あるユーザがプロジェクトに参加することによりそのプロジェクトの成功確率が向上する場合であって、そのユーザを参加させることが実現不可能なことである場合、そのユーザと同様のスキルを有する他のユーザをプロジェクトに参加させることが成功要因であると提示する。
【0094】
次に、プロジェクトの進行に伴いどのような情報が特徴量として抽出されるかについて具体的なプロジェクトを参照して説明する。
【0095】
図8は、ある新商品を企画してマネジメントの承認を受けることを目的として、企画担当のユーザA、開発担当のユーザB、営業担当のユーザCが連携して進めるようなプロジェクトを示している。
【0096】
このプロジェクトでは、下記のようなステップにより進行するものとする。
(1)企画担当のユーザAは、営業活動支援システムABCのデータを分析して新商品のアイデアのたたき台を作成する。
(2)企画担当のユーザA、開発担当のユーザB、営業担当のユーザCは、オンライン会議システムDEFを使用して、開発、営業の立場からユーザAのアイデアを実現可能なものにブラッシュアップする。
(3)企画担当のユーザA、開発担当のユーザBは、資料作成ソフトGHIを使用して、企画書を作成する。ユーザA、Bは、必要に応じて営業担当のユーザCにも確認を取りながら企画書の作成を進める。
(4)ユーザA、B、Cは、オンライン会議システムDEFを使用して、マネジメントに説明を行う。
(5)最後にユーザAは、電子メールにより承認依頼を行うことにより、企画した新商品の承認を得る。
【0097】
そして、プロジェクト管理サーバ10では、プロジェクトの作業履歴、実績等の各種情報がプロジェクト情報DB33に格納される。図8に示したプロジェクトに関する情報がプロジェクト情報DB33に格納された場合の情報の一例を図9に示す。
【0098】
図9を参照すると、プロジェクトのタスクの名称、作業日時、作業内容等の情報が格納されているのが分かる。そして、このようなプロジェクトの場合には、企画した新商品の承認が得られた場合には最終結果は成功であると判定して、企画した新商品の承認が得られなかった場合には最終結果は失敗であったと判定して、教師データが作成される。
【0099】
このプロジェクトの最終結果が成功であった場合、例えば、営業活動支援システムABCの活用と提案した企画の承認の相関が高いことを検出して、営業活動支援システムABCを用いると、データに基づいた企画を作成でき承認率が高くなるという成功要因を抽出することができる。
【0100】
また、例えば、資料Aを活用していると、承認率が高いという成功要因を抽出することができる。
【0101】
また、例えば、営業担当のユーザCの意見を取り入れておくと承認率が高いという成功要因を抽出することができる。
【0102】
また、例えば、マネジメントレビューの日時と、技術調査の日時との差から、マネジメントレビューの〇〇日以上前に技術調査が完了していると承認率が高いという成功要因を抽出することができる。
【0103】
さらに、例えば、マネジメントレビューの前に提案資料が役員Dに送信されているため、事前に役員に連絡しておくと承認率が高いという成功要因を抽出することができる。
【0104】
また、上記以外にもある特定のシステムの利用時間とプロジェクトの成功/失敗との相関関係から、効果の高い利用時間を提示するようなことも可能である。例えば、ある一定時間までのそのシステムを利用している場合には成功確率が高いが、それ以上そのシステムを利用していてもあまり成功確率が高くならないことが分かれば、そのシステムの最適な利用時間を提示することも可能である。
【0105】
また、プロジェクトに参加している各ユーザのスキル、又は能力と、そのユーザがどのようなシステムを使用してプロジェクトに参加していることにより成功確率が高くなっているかが分かれば、どのようなスキル、能力のユーザがどのようなシステムにより参加すること成功確率が高くなるかを提示することができる。
【0106】
次に、プロジェクト管理制御部36により成功要因をユーザに提示する際の具体的な表示例を図10図14に示す。
【0107】
例えば、プロジェクト管理制御部36は、図10に示すような情報を、成功確率を上げるための方法として表示先のユーザ、グループを限定せずに表示する。
【0108】
例えば、プロジェクト管理制御部36は、ポータルサイトに表示する、同種のプロジェクトの開始時に表示する、プロジェクトの実際中にリンクを設定して表示する等の様々な表示方法をとることが可能である。
【0109】
図10の表示例を参照すると、「企画立案」作業において「営業活動支援システムABC」を利用した場合に、承認を得るという目的に対する影響が最も大きくなっているのが分かる。この重要度の値は、成功要因特定部35において行われる成功要因の特定方法により様々な値をとり得る。
【0110】
具体的には、成功要因特定部35において統計的手法により成功要因を特定した場合には相関係数、又は最終結果が成功となったプロジェクトにおける出現率を重要度として用いることができる。また、成功要因特定部35において予測モデルを用いて成功要因を特定した場合には、機械学習を行った結果における重要度の値を用いることができる。
【0111】
さらに、全てのユーザ又はグループに対して、成功要因を提示するのではなく、ある程度作業が進み現時点における成功確率が低いと予測されるプロジェクトのユーザに対してのみ成功要因を表示するようにしてもよい。
【0112】
具体的には、プロジェクト管理制御部36は、プロジェクトの進捗管理画面上に警告表示したり、電子メール等のコミュニケーションツールを用いてユーザに通知して、その通知内に含めるようにしたリンク情報により警告画面に遷移させたりするようなことが考えられる。
【0113】
プロジェクトの進捗管理画面上に警告表示を行う場合の表示例を図11図12に示す。
【0114】
図11では、〇〇〇企画プロジェクトの進捗管理画面上に警告表示80が行われ「成功したプロジェクトの大半は、資料Aを用いた提案をしています。」という成功確率を高めるための提案が行われているのが分かる。
【0115】
また、図12では、〇〇〇開発プロジェクトの進捗管理画面上に警告表示80が行われ「プロジェクトにユーザFを参加させると、開発期間を短縮できる可能性があります。」という提案が行われているのが分かる。
【0116】
さらに、成功要因とともに具体例の情報も提示する際の表示例を図13図14に示す
【0117】
図13では、「企画提案資料の作成」という作業において、文書A、B、Cを利用することが成功要因であるという提示が行われている。そして、最も重要度の大きな文書Aについては、文書Aの活用例として、文書Aを参照して作成された「〇〇〇企画書」というリンク表示81が行われているのが分かる。
【0118】
ユーザがこのリンク表示81をクリックした際に表示される表示画面例を図14に示す。図14に示した表示画面例では、「〇〇〇企画書」の具体的な内容とともに、文書Aを用いて行われたコミュニケーションの一覧が表示されているのが分かる。
【0119】
上記各実施形態において、プロセッサとは広義的なプロセッサを指し、汎用的なプロセッサ(例えばCPU:Central Processing Unit、等)や、専用のプロセッサ(例えばGPU:Graphics Processing Unit、ASIC:Application Specific Integrated Circuit、FPGA:Field Programmable Gate Array、プログラマブル論理デバイス等)を含むものである。
【0120】
また上記各実施形態におけるプロセッサの動作は、1つのプロセッサによって成すのみでなく、物理的に離れた位置に存在する複数のプロセッサが協働して成すものであってもよい。また、プロセッサの各動作の順序は上記各実施形態において記載した順序のみに限定されるものではなく、適宜変更してもよい。
【0121】
[付記]
以下に、本開示の好ましい形態について付記する。
【0122】
(((1)))
プロセッサを備え、
前記プロセッサは、
プロジェクトに関する特徴量を抽出し、
最終結果が成功となった過去のプロジェクトの特徴量から予め定められた方法により特定された成功に寄与した特徴量を、プロジェクトの成功に寄与する要因であると提示する、
情報処理装置。
【0123】
(((2)))
前記予め定められた方法は、最終結果が成功となった過去のプロジェクトの特徴量と当該成功という最終結果とを教師データとして用いて予め機械学習することにより生成された予測モデルを解析することにより、プロジェクトの成功に寄与する特徴量を特定する方法である(((1)))記載の情報処理装置。
【0124】
(((3)))
前記予測モデルは、最終結果が成功となった過去のプロジェクトの特徴量に加えて、最終結果が失敗となった過去のプロジェクトの特徴量も教師データとして用いて機械学習することにより生成される(((2)))記載の情報処理装置。
【0125】
(((4)))
前記予め定められた方法は、最終結果が成功となった複数の過去のプロジェクトの特徴量を統計的手法によって解析することにより、プロジェクトの成功に寄与する特徴量を特定する方法である(((1)))記載の情報処理装置。
【0126】
(((5)))
前記プロセッサは、最終結果が成功となった複数の過去のプロジェクトにおける各特徴量の頻度、又は、各プロジェクトの最終結果と各特徴量の存在との間の相関係数の値の大きさにより、プロジェクトの成功に寄与する特徴量を特定する(((4)))記載の情報処理装置。
【0127】
(((6)))
前記プロセッサは、プロジェクトの成功への寄与度が最も大きい1つの特徴量のみを、成功に寄与した特徴量として特定する(((1)))から(((5)))のいずれか1項記載の情報処理装置。
【0128】
(((7)))
前記プロセッサは、プロジェクトの成功への寄与度が、予め設定された値よりも大きい1又は複数の特徴量を、成功に寄与した特徴量として特定する(((1)))から(((5)))のいずれか1項記載の情報処理装置。
【0129】
(((8)))
前記プロセッサは、生成した前記予測モデルにより失敗するとの予測結果が得られたプロジェクトに対してのみ、プロジェクトの成功に寄与する要因を提示する、(((2)))又は(((3)))記載の情報処理装置。
【0130】
(((9)))
前記プロセッサは、成功に寄与したと特定した特徴量に対応する具体的な情報を過去のプロジェクトの情報から取得して、プロジェクトの成功に寄与する要因とともに提示する、
(((1)))から(((8)))のいずれか1項記載の情報処理装置。
【0131】
(((10)))
前記プロセッサは、これから実行しようとするプロジェクト又は実行中のプロジェクトのユーザ情報を取得し、
プロジェクトの成功に寄与する要因を提示しようとするユーザが、提示しようとする要因を実現不可能な場合、当該ユーザが実現可能な代替案を提示する、
(((1)))から(((9)))のいずれか1項記載の情報処理装置。
【0132】
(((11)))
前記プロセッサは、プロジェクトを進行させる際に行われた対応内容の情報、プロジェクトを進行させる際のユーザの行動内容の情報、使用された媒体に関する情報、プロジェクトの参加ユーザの情報、使用している業務支援ソフトウェアの情報のうちの少なくとも1つの情報を、プロジェクトに関する特徴量として抽出する(((1)))から(((10)))のいずれか1項記載の情報処理装置。
【0133】
(((12)))
前記プロセッサは、予め設定された条件に基づいて、過去に完了したプロジェクトが失敗したのか成功したのかを判定する(((1)))から(((11)))のいずれか1項記載の情報処理装置。
【0134】
(((13)))
プロジェクトに関する特徴量を抽出するステップと、
最終結果が成功となった過去のプロジェクトの特徴量から予め定められた方法により特定された成功に寄与した特徴量を、プロジェクトの成功に寄与する要因であると提示するステップと、
をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【0135】
以下に、付記の構成による効果について記載する。
【0136】
(((1)))の情報処理装置によれば、プロジェクトの成功に寄与する要因を把握することが可能となる。
【0137】
(((2)))の情報処理装置によれば、予測モデルを用いてプロジェクトの成功に寄与する要因を把握することが可能となる。
【0138】
(((3)))の情報処理装置によれば、最終結果が成功となった過去のプロジェクトの特徴量のみを教師データとして予測モデルを生成する場合と比較して、予測モデルの予測結果の精度を高めることが可能となる。
【0139】
(((4)))の情報処理装置によれば、統計的手法を用いてプロジェクトの成功に寄与する要因を把握することが可能となる。
【0140】
(((5)))の情報処理装置によれば、最終結果が成功となった複数の過去のプロジェクトにおいて共通して存在する特徴量から、プロジェクトの成功に寄与する要因を把握することが可能となる。
【0141】
(((6)))の情報処理装置によれば、プロジェクトの成功に最も寄与する要因のみを把握することが可能となる。
【0142】
(((7)))の情報処理装置によれば、プロジェクトの成功への寄与度が予め設定された値よりも大きな要因のみを把握することが可能となる。
【0143】
(((8)))の情報処理装置によれば、提案を必要としないプロジェクトに対して不要な提案を行うことを防ぐことが可能となる。
【0144】
(((9)))の情報処理装置によれば、プロジェクトの成功に寄与する要因を具体的な情報により理解することが可能となる。
【0145】
(((10)))の情報処理装置によれば、プロジェクトの成功に寄与する要因を提示しようとするユーザが実現不可能な案を提示することを防ぐことが可能となる。
【0146】
(((11)))の情報処理装置によれば、プロジェクトの失敗・成功に寄与する可能性がある情報を特徴量として抽出して、プロジェクトの成功に寄与する要因を把握することが可能となる。
【0147】
(((12)))の情報処理装置によれば、過去に完了したプロジェクトに対して失敗したのか成功したのかを登録するユーザの手間を省くことができる。
【0148】
(((13)))のプログラムによれば、プロジェクトの成功に寄与する要因を把握することが可能となる。
【符号の説明】
【0149】
10 プロジェクト管理サーバ
11 CPU
12 メモリ
13 記憶装置
14 通信インタフェース
15 ユーザインタフェース装置
16 制御バス
20 端末装置
30 ネットワーク
31 データ送受信部
32 プロジェクト情報取得部
33 プロジェクト情報DB(データベース)
34 特徴量抽出部
35 成功要因特定部
36 プロジェクト管理制御部
40 端末装置
80 警告表示
81 リンク表示
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14