(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024029699
(43)【公開日】2024-03-06
(54)【発明の名称】景品取得ゲーム装置
(51)【国際特許分類】
A63F 9/30 20060101AFI20240228BHJP
A63F 9/00 20060101ALI20240228BHJP
【FI】
A63F9/30 502C
A63F9/00 513
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022132101
(22)【出願日】2022-08-22
(71)【出願人】
【識別番号】000132471
【氏名又は名称】株式会社セガ
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100080953
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 克郎
(72)【発明者】
【氏名】深澤 光晴
(72)【発明者】
【氏名】御所園 空也
(57)【要約】
【課題】管理者による運営モードへの切替が行われるとき、景品取得ゲームの進行状態に基づいて適切に切替を行うことが可能になり、管理者及びプレイヤの両者の満足度を高めることができる景品取得ゲーム装置を提供する。
【解決手段】景品取得ゲーム装置は、第1ゲーム装置セット及び第2ゲーム装置セットを有するゲーム装置本体と、ゲーム装置本体の正面側に設けられた、第1ゲーム装置セットに使用される第1表示領域及び第2ゲーム装置セットに使用される第2表示領域を有する表示部と、管理者が利用する運営モードの開始要求を検知する検知部と、検知部により開始要求が検知された場合、第1景品取得ゲーム及び/又は第2景品取得ゲームのゲームの進行状態に基づいて、第1表示領域及び/又は第2表示領域による表示を制御する制御部と、を備える。
【選択図】
図38
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1プレイヤが第1景品取得ゲームを行える第1ゲーム装置セットと、前記第1ゲーム装置セットと並べるように配置された、第2プレイヤが第2景品取得ゲームを行える第2ゲーム装置セットと、を有するゲーム装置本体と、
前記ゲーム装置本体の正面側に設けられた、前記第1ゲーム装置セットに使用される第1表示領域及び前記第2ゲーム装置セットに使用される第2表示領域を有する表示部と、
管理者が利用する運営モードの開始要求を検知する検知部と、
前記検知部により前記開始要求が検知された場合、前記第1景品取得ゲーム及び/又は前記第2景品取得ゲームのゲーム進行状態に基づいて、前記第1表示領域及び/又は前記第2表示領域による表示を制御する制御部と、
を備える、
景品取得ゲーム装置。
【請求項2】
前記開始要求は、前記検知部が前記ゲーム装置本体に関連付けられた情報媒体の接近又は物理的な鍵の操作により検知できる第1開始要求を含み、
前記制御部は、前記検知部が前記第1開始要求を検知した場合、
前記第1ゲーム装置セット及び前記第2ゲーム装置セットがゲーム進行中であるか否かについて判断し、ゲーム進行中でないゲーム装置セットに対応する表示領域には、メニュー画面を表示させることを含む第1制御を行う、
請求項1に記載の景品取得ゲーム装置。
【請求項3】
前記運営モードを開始させるための開始操作部をさらに備え、
前記開始要求は、前記検知部が前記開始操作部の操作より検知できる第2開始要求を含み、
前記制御部は、前記検知部が前記第2開始要求を検知した場合、
前記第1表示領域及び前記第2表示領域に、前記メニュー画面を表示させる第2制御を行う、
請求項1又は2に記載の景品取得ゲーム装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記検知部が前記ゲーム装置本体に関連付けられた情報媒体の接近又は物理的な鍵の操作により検知できる第1開始要求及び前記第2開始要求を同時に検知した場合、前記第2開始要求に対応する前記第2制御を行う、
請求項3に記載の景品取得ゲーム装置。
【請求項5】
前記第1制御は、ゲーム進行中であるゲーム装置セットに対応する表示領域には、前記メニュー画面に移行させるための操作表示部を表示させることをさらに含み、
前記第1表示領域に前記操作表示部が表示されている場合、前記第1表示領域に表示された前記操作表示部が操作されると、前記制御部は、前記第1表示領域に前記メニュー画面を表示させるとともに、前記第2表示領域にゲーム画面を表示させる、
請求項3に記載の景品取得ゲーム装置。
【請求項6】
前記第1表示領域に前記メニュー画面が表示されている場合、前記第1表示領域に表示された前記メニュー画面のいずれか1つのメニュー項目が選択されると、前記制御部は、前記第1表示領域に選択された前記メニュー項目を表示させるとともに、前記第2表示領域にゲーム画面を表示させる、
請求項3に記載の景品取得ゲーム装置。
【請求項7】
前記制御部は、
前記第1表示領域に選択された前記メニュー項目を表示させ、かつ、前記第2表示領域に前記ゲーム画面を表示させた後に、管理者による前記第1表示領域に表示された前記メニュー項目への操作が終了したか否かと、前記第2表示領域に対応する前記第2ゲーム装置セットがゲーム進行中であるか否かと、を判断することと、
前記第1表示領域による操作が終了し、かつ、前記第2ゲーム装置セットがゲーム進行中でないと判断した場合、前記第1表示領域に前記ゲーム画面を表示させるとともに、前記第2表示領域に前記メニュー画面を表示させることと、
を行う、
請求項6に記載の景品取得ゲーム装置。
【請求項8】
前記メニュー画面は、前記第1ゲーム装置セット及び前記第2ゲーム装置セットの共通設定を同時に行うための連動設定部と、メニュー項目と、を含み、
前記制御部は、前記連動設定部がオンになり、かつ、前記第1表示領域及び前記第2表示領域のいずれか一方に表示された前記メニュー項目が操作された場合、前記共通設定を行う、
請求項2に記載の景品取得ゲーム装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、景品取得ゲーム装置に関する。
【背景技術】
【0002】
筐体の内部に収納された景品(例えばぬいぐるみ等)乃至は当該景品と交換可能な物品の取得を目的とするクレーンゲーム機のようなゲーム装置(以下、「景品取得ゲーム装置」と呼ぶ)は、その操作に面白味があるとともに、景品に人気のあるキャラクタ等を用いることで遊戯者(以下、「プレイヤ」と呼ぶ)の挑戦意欲をそそるため、いわゆるゲームセンターのようなアミューズメント施設はもちろんのこと、一般の店舗やショッピングモール等にも多く設置されている。従来、このような景品取得ゲーム装置として様々なものが提案され、商品化されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、特許文献1に開示された従来の景品取得ゲーム装置では、プレイヤが景品取得ゲームを行っているとき、通常、管理者がゲームモードを、メンテナンス等を行うための運営モードに切り替えることができない。このため、景品取得ゲームに問題が生じたとき、管理者が適切な処理を行えないことがある。また、管理者が強制的に運営モードへの切り替えを行ってしまうと、プレイヤの進行中の景品取得ゲームが中断してしまうことがある。その結果、管理者の管理し易さに関する満足度及びプレイヤの景品取得ゲームへの満足度に影響を与えるおそれがある。
【0005】
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、管理者による運営モードへの切替が行われるとき、景品取得ゲームの進行状態に基づいて適切に切替を行うことを可能とし、管理者及びプレイヤの両者の満足度を高めることができる景品取得ゲーム装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記目的を達成するため、本発明に係る景品取得ゲーム装置は、第1プレイヤが第1景品取得ゲームを行える第1ゲーム装置セットと、第1ゲーム装置セットと並べるように配置された、第2プレイヤが第2景品取得ゲームを行える第2ゲーム装置セットと、を有するゲーム装置本体と、ゲーム装置本体の正面側に設けられた、第1ゲーム装置セットに使用される第1表示領域及び第2ゲーム装置セットに使用される第2表示領域を有する表示部と、管理者が利用する運営モードの開始要求を検知する検知部と、検知部により開始要求が検知された場合、第1景品取得ゲーム及び/又は第2景品取得ゲームのゲームの進行状態に基づいて、第1表示領域及び/又は第2表示領域による表示を制御する制御部と、を備えるものである。
【0007】
かかる構成を採用すると、管理者による運営モードへの切替が行われるとき、景品取得ゲームの進行状態に基づいて適切に切替を行うことが可能になり、管理者及びプレイヤの両者の満足度を高めることができる。
【0008】
本発明に係る景品取得ゲーム装置において、開始要求は、検知部がゲーム装置本体に関連付けられた情報媒体の接近又は物理的な鍵の操作より検知できる第1開始要求を含み、制御部は、検知部が第1開始要求を検知した場合、第1ゲーム装置セット及び第2ゲーム装置セットがゲーム進行中であるか否かについて判断し、ゲーム進行中でないゲーム装置セットに対応する表示領域には、メニュー画面を表示させることを含む第1制御を行ってもよい。
【0009】
かかる構成を採用すると、プレイヤの景品取得ゲームが進行中であっても、管理者による運営モードへの切替操作を行えるとともに、管理者による運営モードへの切替操作により、プレイヤの進行中の景品取得ゲームの不意打ちの中断を抑制することができる。
【0010】
本発明に係る景品取得ゲーム装置において、運営モードを開始させるための開始操作部をさらに備え、開始要求は、検知部が開始操作部の操作より検知できる第2開始要求を含み、制御部は、検知部が第2開始要求を検知した場合、第1表示領域及び第2表示領域に、メニュー画面を表示させる第2制御を行ってもよい。
【0011】
かかる構成を採用すると、簡易な方法を用いて、第1表示領域及び第2表示領域のそれぞれによる表示を同時にメニュー画面に切り替えることができる。
【0012】
本発明に係る景品取得ゲーム装置において、制御部は、検知部がゲーム装置本体に関連付けられた情報媒体の接近又は物理的な鍵の操作により検知できる第1開始要求及び第2開始要求を同時に検知した場合、第2開始要求に対応する第2制御を行ってもよい。
【0013】
かかる構成を採用すると、第1開始要求及び第2開始要求を同時に検知した場合、第2開始要求に対応する第2制御を優先的に行うことができる。
【0014】
本発明に係る景品取得ゲーム装置において、第1制御は、ゲーム進行中であるゲーム装置セットに対応する表示領域には、メニュー画面に移行させるための操作表示部を表示させることをさらに含み、第1表示領域に操作表示部が表示されている場合、第1表示領域に表示された操作表示部が操作されると、制御部は、第1表示領域にメニュー画面を表示させるとともに、第2表示領域にゲーム画面を表示させてもよい。
【0015】
かかる構成を採用すると、一方の表示領域が操作されると、他方の表示領域をゲーム画面に戻し、他方の表示領域に対応するゲーム装置セットで景品取得ゲームを行うことができる。
【0016】
本発明に係る景品取得ゲーム装置において、第1表示領域に前記メニュー画面が表示されている場合、第1表示領域に表示されたメニュー画面のいずれか1つのメニュー項目が選択されると、制御部は、第1表示領域に選択されたメニュー項目を表示させるとともに、第2表示領域にゲーム画面を表示させてもよい。
【0017】
かかる構成を採用すると、一方の表示領域が操作されると、他方の表示領域をゲーム画面に戻し、他方の表示領域に対応するゲーム装置セットで景品取得ゲームを行うことができる。
【0018】
本発明に係る景品取得ゲーム装置において、制御部は、第1表示領域に選択されたメニュー項目を表示させ、かつ、第2表示領域にゲーム画面を表示させた後に、管理者による第1表示領域に表示されたメニュー項目への操作が終了したか否かと、第2表示領域に対応する第2ゲーム装置セットがゲーム進行中であるか否かと、を判断することと、第1表示領域による操作が終了し、かつ、第2ゲーム装置セットがゲーム進行中でないと判断した場合、第1表示領域に記ゲーム画面を表示させるとともに、第2表示領域にメニュー画面を表示させることと、を行ってもよい。
【0019】
かかる構成を採用すると、管理者による2つ目のゲーム装置セットへの連続作業を容易に実現できる。
【0020】
本発明に係る景品取得ゲーム装置において、メニュー画面は、第1ゲーム装置セット及び第2ゲーム装置セットの共通設定を同時に行うための連動設定部と、メニュー項目と、を含み、制御部は、連動設定部がオンになり、かつ、第1表示領域及び第2表示領域のいずれか一方に表示されたメニュー項目が操作された場合、共通設定を行ってもよい。
【0021】
かかる構成を採用すると、簡易な方法を用いて、第1ゲーム装置セット及び第2ゲーム装置セットの共通設定を行うことができる。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、管理者による運営モードへの切替が行われるとき、景品取得ゲームの進行状態に基づいて適切に切替を行うことが可能になり、管理者及びプレイヤの両者の満足度を高めることができる景品取得ゲーム装置を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】本実施形態に係る景品取得ゲーム装置の構成を示す斜視図である。
【
図5】本実施形態に係る景品取得ゲーム装置のコントロールパネルの変形例を示す斜視図である。
【
図6】本実施形態に係る景品取得ゲーム装置のコントロールパネルの変形例を示す側面図である。
【
図7】本実施形態に係る景品取得ゲーム装置の表示ユニットの構成を示す図である。
【
図9】本実施形態に係る景品取得ゲーム装置の管理者キー識別部の構成を示す図である。
【
図10】本実施形態に係る景品取得ゲーム装置の景品支持部の回転部が収容された状態を示す斜視図である。
【
図11】本実施形態に係る景品取得ゲーム装置の景品支持部の回転部が突出した状態の景品支持部の様子を示す斜視図である。
【
図12】本実施形態に係る景品取得ゲーム装置の景品支持部の構成を示す分解斜視図である。
【
図13】本実施形態に係る景品取得ゲーム装置の景品支持部の本体部の構成を示す斜視図である。
【
図14】本実施形態に係る景品取得ゲーム装置の景品支持部の第1支持部の構成を示す平面図である。
【
図15】本実施形態に係る景品取得ゲーム装置の景品支持部の第1支持部の構成を示す斜視図である。
【
図16】本実施形態に係る景品取得ゲーム装置の景品支持部の回転部の構成を示す斜視図である。
【
図18】本実施形態に係る景品取得ゲーム装置の景品支持部間の連結を示す図である。
【
図19】本実施形態に係る景品取得ゲーム装置の上方から見た景品取得部及び駆動部の様子を示す斜視図である。
【
図20】本実施形態に係る景品取得ゲーム装置の下方から見た景品取得部及び駆動部の様子を示す斜視図である。
【
図21】本実施形態に係る景品取得ゲーム装置の景品取得部の一部の構成を示す図である。
【
図22】本実施形態に係る景品取得ゲーム装置の景品取得部及び第3駆動部の構成を示す図である。
【
図23】本実施形態に係る景品取得ゲーム装置の第3駆動部の支持部の構成を示す図である。
【
図24】本実施形態に係る景品取得ゲーム装置の第3駆動部の本体部の構成を示す図である。
【
図25】本実施形態に係る景品取得ゲーム装置の付勢力調整部による付勢力がばね弱状態にある場合に第3駆動部の本体部が景品に接近している状態を示す図である。
【
図26】本実施形態に係る景品取得ゲーム装置の付勢力調整部による付勢力がばね弱状態にある場合に第3駆動部の本体部が景品に当接した状態を示す図である。
【
図27】本実施形態に係る景品取得ゲーム装置の付勢力調整部による付勢力がばね強状態にある場合に第3駆動部の本体部が景品に接近している状態を示す図である。
【
図28】本実施形態に係る景品取得ゲーム装置の付勢力調整部による付勢力がばね強状態にある場合に第3駆動部の本体部が景品に当接した状態を示す図である。
【
図29】本実施形態に係る景品取得ゲーム装置のメニュー画面の表示を示す図である。
【
図30】本実施形態に係る景品取得ゲーム装置の第1メニュー項目の表示を示す図である。
【
図31】本実施形態に係る景品取得ゲーム装置のゲーム画面の表示を示す図である。
【
図32】本実施形態に係る景品取得ゲーム装置の景品取得部の移動範囲設定画面を示す図である。
【
図33】本実施形態に係る景品取得ゲーム装置の操作ボタンの特徴を示す図である。
【
図34】本実施形態に係る景品取得ゲーム装置のユーザによる入力と景品取得部のパラメータとの対応関係に関連する対応表を示す図である。
【
図35】本実施形態に係る景品取得ゲーム装置の制御部の機能的構成を示す図である。
【
図36】本実施形態に係る景品取得ゲーム装置の制御部による運営モード設定処理制御を説明するためのフローチャートである。
【
図37】
図36のステップS05の詳細を説明するためのフローチャートである。
【
図38】
図37のステップS051の詳細を説明するためのフローチャートである。
【
図39】
図37のステップS052の詳細を説明するためのフローチャートである。
【
図40】
図36のステップS07の詳細を説明するためのフローチャートである。
【
図41】
図36のステップS07の詳細を説明するためのフローチャートである。
【
図42】本実施形態に係る景品取得ゲーム装置の制御部による景品取得ゲームのメイン処理制御を説明するためのフローチャートである。
【
図43】
図42のステップS10の詳細を説明するためのフローチャートである。
【
図44】
図42のステップS20の詳細を説明するためのフローチャートである。
【
図45】
図42のステップS30の詳細を説明するためのフローチャートである。
【
図46】
図42のステップS50の詳細を説明するためのフローチャートである。
【
図47】
図46のステップS56の詳細を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、各図を参照しながら、本実施形態について説明する。なお、図面の上下左右等の位置関係は、特に断らない限り、図面に示す位置関係に基づくものとする。また、図面の寸法比率は、図示の比率に限定されるものではない。さらに、以下の実施形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明をこの実施形態のみに限定する趣旨ではない。またさらに、本発明は、その要旨を逸脱しない限り、さまざまな変形が可能である。
【0025】
<景品取得ゲーム装置1の構成>
まず、
図1乃至
図34を参照しつつ、本実施形態に係る景品取得ゲーム装置1の構成について説明する。
【0026】
本実施形態に係る景品取得ゲーム装置1は、景品を把持して取得する景品取得ゲームを行うことができる装置の一例である。景品取得ゲーム装置1は、
図1に示すように、景品取得ゲームを行うためのゲーム装置本体1Aと、ゲーム装置本体1Aの正面側に設けられた表示ユニット1Bと、表示ユニット1Bの下方側に設けられ、管理者キーKを検知できる検知ユニット1Cと、ゲーム装置本体1Aに設けられ、管理者が設定を行うためのサービスユニット1Dと、ゲーム装置本体1Aの内部に配置され、景品取得ゲーム装置1の様々な動作を制御するための制御ユニット1Eと、を備える。
【0027】
以下では、景品取得ゲーム装置1及びゲーム空間Sの幅方向、奥行き方向、及び上下方向のそれぞれを、「X方向」、「Y方向」、及び「Z方向」と呼ぶことがある。また、以下の説明に係る「ユーザ」は、特別な説明がない場合、景品取得ゲーム装置1を管理する管理者と、景品取得ゲーム装置1を使用して景品取得ゲームのプレイを行うプレイヤと、の両方を含む。
【0028】
<ゲーム装置本体1A>
次に、
図1乃至
図34を参照しつつ、ゲーム装置本体1Aの各構成の詳細を説明する。
【0029】
ゲーム装置本体1Aは、2人のプレイヤが各自の景品取得ゲームを行える2人用ゲーム装置本体の一例である。ゲーム装置本体1Aは、
図1に示すように、第1プレイヤが第1景品取得ゲームを行える第1ゲーム装置セット1Fと、第2プレイヤが第2景品取得ゲームを行える第2ゲーム装置セット1Gと、を有する。第1ゲーム装置セット1F及び第2ゲーム装置セット1Gは、ゲーム装置本体1Aの幅方向において左右に並べるように配置されている。第1ゲーム装置セット1F及び第2ゲーム装置セット1Gの各々は、同じ構成を有する。以下では、特別な説明がない場合、右側にある第1ゲーム装置セット1Fを中心に説明する。
【0030】
なお、
図1に示す例では、第1ゲーム装置セット1F及び第2ゲーム装置の配置を左右並びとして説明したが、これに限定されるものではない。第1ゲーム装置セット1F及び第2ゲーム装置セット1Gの配置は、背中合わせに奥行き方向に並べてもよい。また、第1ゲーム装置セット1F及び第2ゲーム装置セット1Gは小型のゲーム装置セットである場合、両者の配置は、上下方向に並べもよい。
【0031】
第1ゲーム装置セット1Fは、
図1に示すように、第1ゲーム装置セット1Fの下部に設けられた本体部2と、本体部2の上方に設けられ、ゲーム空間Sを有する景品展示部3と、ゲーム空間Sにおいて景品を支持する景品支持板4と、本体部2及び景品展示部3を連結するように設けられ、景品を落下させる景品落下口5と、景品を取得するための、ゲーム空間Sに移動可能に設けられた景品取得部6と、ゲーム空間Sの上方側に設けられた、景品取得部6を駆動する駆動部7と、を備える。
【0032】
ここで、ゲーム空間Sは、景品を展示するとともに、景品取得部6による景品を取得する動作を行うための空間である。景品は、景品取得部6に把持できる物であればよく、例えば、ぬいぐるみや人形等の玩具(箱に入れた玩具を含む)である。また、景品は、景品支持板4に載置されることで、景品展示部3に展示されている。
【0033】
また、ゲーム空間Sには、図示されていない1つ以上の多目的スイッチが設けられている。ここで、各多目的スイッチの機能は、固定されたものではなく、管理者が後述する表示ユニット1Bを使って設定できるものである。以下では、管理者が表示ユニット1Bを使って各多目的スイッチの機能を設定することを、「多目的スイッチの機能割当設定」と呼ぶことがある。なお、多目的スイッチの詳細用途及び機能割当設定については、後述する。
【0034】
[本体部2]
続いて、
図1乃至
図9を参考しつつ、本体部2の詳細について説明する。
【0035】
本体部2は、
図1に示すように、その正面側に設けられた操作ユニット8と、ゲーム料金を受け入れる硬貨投入口10と、景品落下口5に連通された景品収容部11と、景品収容部11の外部に向かう開口である景品払出口12と、を有する。
【0036】
(操作ユニット8)
操作ユニット8は、景品取得ゲームに関する様々な操作を行うための構成である。操作ユニット8は、筐体81と、筐体81の上面に設けられたコントロールパネル82と、コントロールパネル82に設けられたユーザが操作する操作部83と、筐体81の下方側に設けられたスピーカ(図示せず)と、を有する。
【0037】
コントロールパネル82は、
図4に示すように、後述する景品展示部3の載置部36の稜部363を覆うように、載置部36の前方側に配置されている。なお、コントロールパネル82の配置の詳細は、後の景品展示部3の載置部36の説明に合わせて説明する。
【0038】
操作部83は、景品取得部6を操作するための構成である。具体的には、操作部83は、ユーザの操作によって、その操作に係る景品取得部6の動作に対応する移動要求を受け付ける構成である。ここで、移動要求は、ユーザによる、ゲーム空間内S内の所定の面601において、景品取得部6をX方向及び/又はY方向に沿って移動させるための要求である。
【0039】
また、操作部83は、景品取得部6をX方向に移動させる要求を受け付けるための第1ボタン831と、景品取得部6をY方向に移動させる要求を受け付けるための第2ボタン832と、を有する。なお、操作部83は、ボタン以外の構成であってもよい。例えば、操作部83は、ジョイスティックや、レバー等であってもよい。また、操作部83は、第1ボタン831及び第2ボタン832のほか、景品取得部6をZ方向に移動させる要求を受け付けるための第3ボタン(
図5に示す例の第3ボタン833を参照)を有してもよい。
【0040】
スピーカは、BGM等のゲーム音声及びアラーム音等を出力する構成である。通常状態において、スピーカは、BGM等のゲーム音声を出力する。一方、景品取得ゲーム装置1が一定の衝撃を受けた場合、スピーカは、アラーム音を出力することができる。
【0041】
(硬貨投入口10)
硬貨投入口10は、ユーザから硬貨を受け入れるための構成である。硬貨投入口10は、
図1及び
図7に示すように、後述する表示ユニット1Bの表示面板9Cを貫通するように形成されている。なお、硬貨投入口10は、表示面板9Cではなく、コントロールパネル82を貫通するように形成されてもよい。硬貨投入口10は、例えば500円の硬貨を通過させることができる長さ及び幅を有することができる。
【0042】
また、硬貨投入口10は、表示面板9Cの裏面側に設けられ、表示面板9Cに対して取付可能な硬貨制限部(図示せず)を有してもよい。硬貨制限部は、硬貨投入口10の長手方向の寸法を短くするように、硬貨投入口10の長手方向の一端に、硬貨投入口10の幅を跨るように設けられている。
【0043】
このような硬貨制限部によれば、簡易な構成を用いて、特定の大きさの硬貨(例えば、500円の硬貨)が硬貨投入口10に通過することを抑制できる。また、硬貨制限部が表示面板9Cの裏面に設けられるため、硬貨制限部を取り付けることで硬貨投入口10の外観に影響を与えることも回避できる。さらに、硬貨制限部の取付及び取外が容易に行われるため、硬貨制限部を異なる位置に取り付けることで、500円の硬貨と異なる大きさの硬貨(例えば、500円の硬貨よりも大きな外国の硬貨)の通過を制限することができるとともに、硬貨制限部を取り外すことで、投入可能な硬貨の制限を容易に解除することができる。
【0044】
(景品収容部11)
景品収容部11は、景品落下口5から落下した景品がユーザによって景品取得ゲーム装置1から外部に取り出される前に、落下した景品を一時的に収容するための構成である。景品収容部11は、景品落下口5の下方に設けられている。
【0045】
(景品払出口12)
景品払出口12は、本体部2の正面に、景品収容部11と連通するように設けられている。景品払出口12には、開閉可能な扉121が取り付けられている。扉121が閉まると、景品払出口12が閉じられ、景品が外に飛び出すことを防ぐとともに、異物等が景品払出口12を通して景品取得ゲーム装置1の内部に進入すること(景品の盗難を含む)を回避することができる。一方、扉121が開くと、景品払出口12が開放され、景品収容部11に保存された景品を外部に取り出すことができる。
【0046】
[景品展示部3]
次に、
図1乃至
図6を参照しつつ、景品展示部3の詳細について説明する。
図5及び
図6は、載置部36のカバー部の変形例を示す図である。
【0047】
景品展示部3は、
図1乃至
図3に示すように、筐体部30と、筐体部30の正面、左右両側面、及び背面に各々設けられた、正面板31、側面板32、及び背面板33と、筐体部30の上方側に形成された駆動部7を支持する支持部34と、支持部34の上方の正面側に設けられた電飾部35と、筐体部30の下方側に形成された正面板31を載置させる載置部36と、を有する。
【0048】
(正面板31、側面板32、及び背面板33)
正面板31、側面板32、及び背面板33は、ゲーム空間Sを画定するための構成である。また、正面板31、側面板32、及び背面板33は、光が透過可能な材料、例えば、透明なアクリル樹脂又はガラスによって形成されている。このような構成により、景品取得ゲーム装置1の正面側、両側面側、及び背面側から視認できるゲーム空間Sが構成されている。なお、背面板33は、金属等の板部材によって形成されてもよい。
【0049】
正面板31は、
図1及び
図2に示すように、幅方向にスライド移動可能な第1正面板311及び第2正面板312を有する。第1正面板311は、第2正面板312よりも背面側に設けられている。第1正面板311及び第2正面板312は、幅方向にスライドすることによってゲーム空間Sを開閉可能にする扉部の一例である。このような構成により、景品取得ゲーム装置1の管理者は、第1正面板311及び第2正面板312を開くことでゲーム空間Sを開放して、景品取得部6の操作及びメンテナンスや、景品の補充等の作業を行うことができる。また、管理者は、開放されたゲーム空間Sに設けられた多目的スイッチを操作して、各多目的スイッチを操作に割り当てられた機能を実行することができる。なお、管理者による作業が行われるとき以外、第1正面板311及び第2正面板312が閉まってゲーム空間Sを閉鎖する状態である。
【0050】
(載置部36)
載置部36は、第1正面板311及び第2正面板312を可動に支持する構成である。載置部36の表面には、筐体部30のその他の部分と同様に、塗装がなされている。塗装によって、載置部36の視認可能な部分の見栄えを向上させることができる。
【0051】
載置部36は、
図4に示すように、上面部361と、正面部362と、上面部361及び正面部362によって形成された稜部363と、上面部361に形成された、第1正面板311及び第2正面板312をそれらの下方からスライド可能に支持するサッシ37と、を有する。ここで、サッシ37は、第1正面板311及び第2正面板312をそれらの下方から開閉可能に支持する支持部の一例である。なお、支持部は、サッシ以外の構成、例えば、第1正面板311及び第2正面板312のそれぞれを回転させて開閉させる構成であってもよい。
【0052】
サッシ37は、上面部361に取り付けられている。また、サッシ37は、
図4に示すように、上面部361の稜部363よりも後方に設けられて第1正面板311及び第2正面板312を支持する第1部分371と、第1部分371よりも前方に設けられて稜部363の上面側部分を覆う第2部分372と、を有する。こうして、サッシ37の第2部分372は、載置部36の稜部363の上面部分を覆うカバー部の一部として機能することができる。なお、サッシ37を上面部361と別体に形成されたものとして説明したが、サッシ37は、上面部361と一体に形成されたものであってもよい。
【0053】
次に、上述した操作ユニット8のコントロールパネル82と載置部36との配置関係について説明する。コントロールパネル82は、載置部36の正面部362に対して傾斜するように配置されている。より詳細に説明すると、コントロールパネル82は、
図4に示すように、正面部362の近傍に位置する上端部821が載置部36の上面部361とほぼ同じかそれよりも高く位置するように、載置部36の正面部362側に正面部362の上端を隠すように配置されている。言い換えれば、上端部821は、稜部363の正面側部分を覆うように配置されている。こうして、コントロールパネル82の上端部821は、載置部36の稜部363の正面部分を覆うカバー部の他の一部として機能することができる。
【0054】
このように、サッシ37の第2部分372及びコントロールパネル82の上端部821は、載置部36の稜部363を保護するように、その稜部363を覆うカバー部を構成している。このようなカバー部によれば、稜部363を外部に露出させないことができる。よって、ユーザが第1正面板311及び第2正面板312の開閉操作を行うとき、ユーザの手又は所持物が、カバー部によって覆われた稜部363と接触することができず、稜部363に擦り傷等を与えて、稜部363の塗装が剥がれることがない。その結果、稜部363の塗装剥がれの発生の回避によって、載置部36の見栄えを向上させるとともに載置部36の耐久性を改善することができる。なお、載置部36の配置は、
図4に示す例と異なる配置(例えば、稜部363が外部に露出しない配置)を採用した場合、又は載置部36が塗装されていない場合、稜部363にカバー部を設けなくてもよい。
【0055】
また、コントロールパネル82の配置は、上述した方法に限定されるものではない。例えば、コントロールパネル82は、上端部821が載置部36の上面部361と同じ平面に属するように配置されてもよい。また、コントロールパネル82は、
図5及び
図6に示すように、コントロールパネル82と一体に構成されたカバー部820を有してもよい。カバー部820は、コントロールパネル82の上端部821から延びるように設けられた延長部である。また、カバー部820は、
図5及び
図6に示すように、稜部363の正面側部分及び上面側部分を覆うように設けられている。また、カバー部820は、コントロールパネル82及びサッシ37と別体に構成されてもよい。また、カバー部820、コントロールパネル82、及びサッシ37という3つの部分は、一体に構成されてもよい。
【0056】
(支持部34)
支持部34は、駆動部7を移動可能に支持し、かつ、駆動部7の一部(後述する第1駆動部71及び第2駆動部72)を収容するための構成である。支持部34は、
図1に示すように、その内周面に設けられた、駆動部7を移動可能に支持するレール341を有する。支持部34と駆動部7との取付の詳細は、駆動部7の説明に合わせて説明する。
【0057】
(電飾部35)
電飾部35は、景品展示部3の外部に光を発する構成である。電飾部35は、
図1に示すように、導光部材351と、発光素子として複数の発光ダイオード352と、を有する。導光部材351は、アクリル樹脂によって形成された透明な平板であり、正面側出射面及び側面側出射面を有する。複数の発光ダイオード352は、導光部材351の背面側に設けられている。
【0058】
また、複数の発光ダイオード352が発した光は、導光部材351の背面側の端部から入射して、導光部材351の内部で反射しながら正面側に導かれて、正面側出射面及び側面側出射面から出射する。通常状態において、電飾部35は点灯する。よって、景品取得ゲーム装置1の見栄えを向上させることができる。一方、景品取得ゲーム装置1が一定の衝撃を受けた場合、電飾部35は点滅する。よって、電飾部35は、周囲にアラーム信号を出すことができる。
【0059】
[景品支持板4]
続いて、
図1乃至
図3、及び
図10乃至
図18を参照しつつ、景品支持板4の詳細について説明する。
【0060】
景品支持板4は、上下方向において本体部2と景品展示部3との間に形成された板状の構成である。景品支持板4は、
図1及び
図3に示すように、正面板31、側面板32、背面板33、及び支持部34とともに、ゲーム空間Sを画定している。景品支持板4は、厚み方向の上方側にある、景品を載置するための景品支持面401を有する。
【0061】
また、景品支持板4は、
図1及び
図2に示すように、複数の景品支持部40を有する。景品支持部40は、例えば、合成樹脂によって構成された板部材である。複数の景品支持部40は、互いに連結することで景品支持板4を構成している。また、複数の景品支持部40は、自由に組合わせられることで、異なる形状を有する景品支持板4を構成することができる。よって、景品の種類等やゲームルールの変化に応じて、景品支持板4の景品支持面401の形状及び大きさを容易に変更することができる。
【0062】
景品支持部40は、
図10乃至
図14に示すように、景品を直接又は間接的に支持する本体部41と、本体部41の周縁に設けられた、景品支持部40同士を連結する複数の連結部42と、を有する。
【0063】
本体部41は、
図12及び
図13に示すように、枠状部材であり、側面である外周面411及び内周面412を有する。また、本体部41の上面には、図示されていない景品を載置させるための板部材が設けられている。
【0064】
連結部42は、
図12に示すように、本体部41に対して回転可能に設けられた回転部43と、回転部43の回転を案内しつつ、回転部43の厚み方向の両側から回転部43を挟んで支持する支持部44と、を有する。以下の説明では、回転部43が、支持部44によって本体部41に対して回転可能に取り付けられた状態を「組立状態」と呼ぶことがある。
【0065】
支持部44は、
図12に示すように、本体部41に対して取付可能な第1支持部45と、本体部41の一部である第2支持部46と、を有する。第1支持部45及び第2支持部46の間には、
図11及び
図12に示すように、収容空間S2が形成されている。収容空間S2は、
図10乃至
図12に示すように、本体部41の外周面411に開口する開口部47と、本体部41の内周面412に開口しかつ開口部47と対向する側設けられた第2開口部48と、を含む。回転部43は、
図10及び
図11に示すように、回転によって開口部47を通して収容空間S2に出入り可能なように、収容空間S2内に配置されている。
【0066】
なお、以上の説明では、本体部41を1つの部品として説明したが、本体部41は、開口部47を境に上下に2つに分割された構成であってもよい。この場合、その上下に分割された本体部41のいずれかが支持部44を含んでもよい。言い換えれば、支持部44は、上下に分割された本体部41のいずれかに相当するものである。また、上下に分割された本体部41が、回転部43を挟んで嵌合されることで、景品支持部40を構成するように形成されてもよい。
【0067】
回転部43及び第1支持部45の構成をより詳細に説明する。回転部43は、
図16に示すように、本体部430と、本体部430の回転を操作するためのノブ437と、を有する。本体部430は、平面視形状が略半円状の板部材である。また、本体部430は、その厚み方向の一方側にある第1面431と、第1面431に設けられた凹部である第1部432と、を有する。回転部43は、第1面431が外周面411に交差し、かつ回転によって開口部47を通して収容空間S2に出入り可能なように設けられている。
【0068】
第1部432は、平面視形状が略半円環状の溝である。また、第1部432は、
図16及び
図17に示すように、第1側面4321と、第1側面4321に対向する第3側面4322と、第1側面4321及び第3側面4322を連結する底面4323と、を有する。第1側面4321は、
図17に示すように、第1支持部45と接触する部分である。第1側面4321の平面視形状は、円弧状をなしている。
【0069】
図16に示すように、第1部432の底面4323には、凸部である第1底面ストッパ435が2つ設けられており、第3側面4322には凸部である第1側面ストッパ436が設けられている。第1底面ストッパ435及び第1側面ストッパ436は、第1ストッパの例である。
【0070】
ノブ437は、
図16に示すように、本体部430の周縁部から伸びるように設けられている。組立状態において、ノブ437は、
図18に示すように、第2開口部48を通して収容空間S2の外部へ伸び、かつ回転することで第2開口部48の両端(すなわち、後述する第1支持部45の第1端部4571及び第2端部4572)と当接する可能なように設けられている。
【0071】
第1支持部45は、
図14及び
図15に示すように、本体部450と、組立状態に回転部43の第1面431に向かう第2面451と、第2面451に設けられた第1部432に対応する凸部である第2部452と、第2面451の両端に設けられた筒状の第1端部4571及び第2端部4572と、を有する。
【0072】
第2部452は、第1部432に挿入可能な、平面視形状が略半円環状の突起である。また、第2部452は、
図14及び
図15に示すように、第2側面4521と、第2側面4521に対向する第4側面4522と、第2側面4521及び第4側面4522を連結する底面4523と、を有する。第2側面4521は、
図17に示すように、第1部432の第1側面4321と接触する。第2側面4521の平面視形状は、円弧状をなしている。また、第2側面4521の平面視形状の曲率は、第1側面4321の平面視形状の曲率と同じである。なお、第2側面4521の平面視形状の曲率は、第1側面4321の平面視形状の曲率より少し大きく形成されてもよい。
【0073】
また、
図14及び
図15に示すように、第2部452の底面4523には、凸部である第2底面ストッパ455が2つ設けられており、第4側面4522には凸部である第2側面ストッパ456が設けられている。第2底面ストッパ455及び第2側面ストッパ456は、第2ストッパの例である。
【0074】
組立状態において、第1部432及び第2部452は、回転可能に嵌め合うように構成されている。具体的には、第1部432は、第1側面4321が第2側面4521に沿って円滑にスライドすることを介して、第2部452に対して回転可能なように設けられている。
【0075】
次に、景品支持部間の連結の一例の説明を用いて、景品支持部の連結部42の特徴を詳細に説明する。以下の説明では、2つの景品支持部40を区別するために、一方の景品支持部40を景品支持部40aと呼び、他方の景品支持部40を景品支持部40bと呼ぶ。1つの景品支持部40aの連結部42aの開口部47aが他の景品支持部40bの連結部42bの開口部47bと連通するように配置されるとき、
図18に示すように、連結部42aの第2部452aの第2側面4521aの平面視形状と、連結部42bの第2部452bの第2側面4521bの平面視形状とは、一つの円周上に位置するように構成されている。また、同様に、その場合、連結部42aの第1部432aの第1側面4321aの平面視形状と、連結部42bの第1部432bの第1側面4321bの平面視形状とも、一つの円周上に位置するように構成されている。
【0076】
上述した構成によって、景品支持部40aと景品支持部40bとを連結するとき、連結部42aの第1部432aは、連結部42aの第2側面4521a及び連結部42bの第2側面4521bに沿って円滑に回転して、スムーズに他の景品支持部40bの収容空間S2bに入り、連結部42bの第2部452bと嵌め合うことができる。その場合、連結部42aの第1部432aは、一部が連結部42aの第2部452aとの嵌め合いを維持し、他の一部が連結部42bの第2部452bと嵌め合うように、構成されている。また、連結部42bの第1部432bも、同様に、一部が連結部42bの第2部452bとの嵌め合いを維持し、他の一部が連結部42bの第2部452bと嵌め合うように、構成されている。その結果、連結部42a及び連結部42bによって、1つの景品支持部40aと他の景品支持部40bとが確実に連結されることができる。
【0077】
また、連結部42aの第1部432aの回転により、ノブ437aは、第2開口部48aの両端を構成する第1端部4571a又は第2端部4572aと当接することができる。ノブ437aが第1端部4571aと当接するとき、連結部42aの本体部430aは、
図10及び
図18に示すように、本体部430aの全体が収容空間S2a内に収容されている。一方、ノブ437aが第2端部4572aと当接するとき、連結部42aの本体部430aは、
図11及び
図18に示すように、半分が第2部452aとの嵌め合いを維持し、他の半分が他の景品支持部40bの第2部452bと嵌め合えるように構成されている。また、連結部42bの本体部430bも同様である。このような構成によって、1つの景品支持部40aと他の景品支持部40bとの連結の安定性を向上させることができる。
【0078】
また、ノブ437aが第2端部4572aと当接するとき、すなわち、連結部42aの及び連結部42bのそれぞれの半分が互いに嵌め合ったとき、連結部42aの及び連結部42bのそれぞれにあるストッパは、それぞれに対応するストッパと当接する。具体的には、その場合、図示されていないが、連結部42aのストッパでは、連結部42aの一方の第1底面ストッパ435aは第2底面ストッパ455aと当接し、連結部42aの他方の第1底面ストッパ435aは第2底面ストッパ455bと当接し、連結部42aの第1側面ストッパ436aは第1側面ストッパ436a及び第2側面ストッパ436bと接触するようになっている。また、連結部42bのストッパも同様である。このようなストッパ間の当接によって、第1部432の第2部452に対する回転が停止される。その結果、回転部43の回転をロックすることができる。
【0079】
[景品落下口5]
次に、
図2及び
図3を参照しつつ、景品落下口5の詳細について説明する。
【0080】
景品落下口5は、ゲーム空間Sと景品収容部11とを連通する構成である。景品落下口5は、
図2及び
図3に示すように、景品支持板4のプロント側に形成された第1落下口51と、第1落下口51及び景品支持板4の下方側に形成された、第1落下口51及び景品収容部11を連通する第2落下口52と、を有する。
【0081】
第1落下口51は、景品支持板4の景品支持部40の組み合わせ方の変更によって、大きさを変更することができる。第2落下口52には、
図3に示すように、景品の落下を検知する落下検知センサ53が設けられている。このような落下検知センサ53により、ユーザによる景品の取得の有無を正しく検出することができる。
【0082】
[景品取得部6]
続いて、
図1及び
図19乃至
図21を参照しつつ、景品取得部6の詳細について説明する。
【0083】
景品取得部6は、ゲーム空間S内で移動し、景品支持板4に載置された景品を把持するための構成である。景品取得部6は、ゲーム空間S内において、駆動部7から吊り下げられるように設けられている。また、景品取得部6は、
図19に示すように、ゲーム空間S内に移動可能に設けられた本体部60と、本体部60の移動に伴い移動しかつ本体部60の移動に伴い移動しかつ本体部60に対して移動することが可能なように設けられた一対のアーム61と、を有する。ここで、一対のアーム61は、景品を取得するためのアームの一例である。また、アーム61の数は、2つに限定されるものではない。例えば、アームは、景品を引っ掛けるように設けられた1つのアームであってもよいし、また、景品を掴むように設けられた3つ以上のアームであってもよい。本体部60は、駆動部7に接続されており、一対のアーム61は、本体部60から下方に延びている。以下の説明では、本体部60と一対のアーム61とが伴う移動を「景品取得部6の移動」と呼ぶことがある。
【0084】
本体部60は、
図19乃至
図21に示すように、筐体66と、筐体66の内部に設けられた、景品取得部6を駆動部7に取り付けるための取付部62と、一対のアーム61の開閉移動を駆動するアーム駆動部63と、を有する。ここで、一対のアーム61の開閉移動は、アーム移動の一例であり、一対のアーム61が互いに離反して開くように移動することと、一対のアーム61が互いに接近して閉じるように移動することと、を含む。なお、一対のアーム61は、開閉移動以外の移動を行ってもよい。
【0085】
アーム駆動部63は、取付部62に取り付けられており、ケーブル64によって給電されている。筐体66の底部は、
図20に示すように、本体部60の底部67を構成している。底部67には、図示されていない、本体部60の底部67が景品に与える圧力を検出することが可能な底部センサが搭載されている。底部センサは、例えば、既知の圧力センサや接触センサ、測距センサ等を含む。また、本体部60は、
図1及び
図19に示すように、筐体66の正面部分に形成された、デザインシート等を展示するための展示部65を有する。デザインシートの展示によって、本体部60の見栄えを向上させることができる。
【0086】
アーム駆動部63は、
図21に示すように、取付部62に固定され、アーム61を回転可能に支持する回転軸631と、回転軸631に回転可能に取り付けられた把持力動作ギア632と、回転軸631に巻回された巻回ばね633と、把持力動作ギア632の回転を駆動するモータ634と、アーム61の開度を検知する開度センサ635と、を有する。
【0087】
モータ634は、図示されていないピニオンギアが嵌合された出力軸を有する。把持力動作ギア632は、モータ634側のピニオンギアと噛み合う円板状の歯車である。把持力動作ギア632は、その周縁部に設けられた所定長の円弧状の長穴部6321と、その厚み方向の一方側の主面に設けられたボス部6322と、を有する。巻回ばね633は、一端(図示せず)が長穴部6321内に移動自在に遊挿され、他端6332がアーム61に固定されるように、把持力動作ギア632及びアーム61に対して取り付けられている。このような巻回ばね633によって、把持力動作ギア632及びアーム61が連動可能に構成されている。
【0088】
アーム駆動部63は、景品の把持又は解放ために、一対のアーム61の開閉移動を駆動する。具体的には、モータ634は、制御部15の制御に基づいて、所定方向の回転力を出力し、出力軸及びピニオンギアを介してその回転力を把持力動作ギア632に伝達させて、把持力動作ギア632を回転させる。そして、把持力動作ギア632の回転は、巻回ばね633を介してアーム61に伝達されて、アーム61を回転させて開かせる。その後、把持力動作ギア632の回転が停止すると、巻回ばね633のばね力によって、アーム61が回転し続けてボス部6322に接触してから停止する。このように、アーム駆動部63は、モータ634の動作のもとで、出力軸、ピニオンギア、把持力動作ギア632、及び巻回ばね633を介して、予め設定された設定開度で一対のアーム61を開くことができる。
【0089】
一方、一対のアーム61を閉じるとき、モータ634は、制御部15の制御に基づいて、所定方向の反対方向の回転力を出力する。そして、アーム駆動部63は、モータ634の逆動作のもとで、出力軸、ピニオンギア、把持力動作ギア632、及び巻回ばね633を介して、一対のアーム61を閉じることができる。
【0090】
開度センサ635は、把持力動作ギア632の回転角度を検知することで、一対のアーム61の開度を検知するセンサである。開度センサ635は、アーム61の開度を検知すると、その情報を制御部15に送信する。制御部15は、開度センサ635から送信されたアーム61の開度情報が設定開度に至ったことを検知したとき、把持力動作ギア632の回転を停止させる。こうして、一対のアーム61の開度を設定開度に維持させることができる。また、制御部15は、開度センサ635から送信されたアーム61の開度情報が所定の閾値以上の移動になったことを検知したとき、本体部60の移動を停止させている。こうして、一対のアーム61の本体部60に伴う移動を停止させることができる。
【0091】
ここで、上述した設定開度及び開度に係る所定の閾値とも、格納部13に格納された初期情報である。開度に係る所定の閾値は、設定開度よりも大きなものである。例えば、開度に係る所定の閾値は、90度であり、設定開度は、90度よりも小さい角度であってもよい。なお、設定開度及び開度に係る所定の閾値とも、設定によって変更することができる。
【0092】
また、設定開度は、本体部60の景品に接近する接近方向に沿う接近移動が開始される前かつ本体部60が後述する接近開始点に停止しているとき、制御部15の制御によって、一対のアーム61が閉じた状態から、景品を取得するための開き状態に開かれたときの開度である。制御部15の制御のもとで、一対のアーム61がアーム駆動部63の駆動力のみを受けた場合、その一対のアーム61が設定開度以上の開度で開かれることがない。
【0093】
一方、本体部60の接近移動が進行すると、一対のアーム61のいずれか一方又は両方が景品又は景品支持板4と当接して所定の閾値以上の移動となることがある。このような当接が発生した場合、本体部60の接近移動を続けさせると、アーム61は、景品又は景品支持板4からの反力によって筐体66の側面に当接して、本体部60とともに景品又は景品支持板4に大きな圧力を与える。この場合、アーム61及び本体部60が景品又は景品支持板4に与える圧力は、アーム61の重量と本体部60の重量の少なくとも一部との合計重量である。これに対して、このような当接が発生した場合、本体部60の進行中の移動を停止させると、景品又は景品支持板4に作用する圧力は、アーム61の重量のみになり、本体部60の接近移動を停止させない場合と比較して、景品取得部6が景品又は景品支持板4に作用する圧力を軽減することができる。
【0094】
また、景品取得部6は、ゲーム空間S内において、X方向、Y方向、及びZ方向に移動することができる。ここで、Z方向は、下方に向かう方向(以下、「Z方向下降方向」と呼ぶ)及び上方に向かう方向(以下、「Z方向上昇方向」と呼ぶ)を含む。Z方向下降方向は、景品に接近する接近方向の一例であり、Z方向上昇方向は、近方向の逆方向である遠離方向の一例である。以下では、Z方向下降方向に沿う移動を「接近移動」と呼び、Z方向上昇方向に沿う移動を「遠離移動」と呼び、両者を区別しない場合、両者を合わせて「Z方向移動」と呼ぶことがある。また、景品取得部6のX方向移動及び/又はY方向移動を区別しない場合、両者を合わせて「面移動」と呼ぶことがある。また、ゲームが開始する前の景品取得部6が停止している位置を「待機位置」と呼び、景品取得部6の面移動が行われた後かつ接近移動が行われる前の、景品取得部6の位置を「接近開始点」と呼ぶことがある。
【0095】
景品取得部6は、例えば、面移動を行った後に、Z方向移動を行うように構成されている。また、景品取得部6の面移動は、ユーザの意思に基づいて行われるものであり、一方、景品取得部6のZ方向移動は、ユーザの意思に関わらず、初期設定に基づいて行われるものである。なお、操作部83には、Z方向の移動に関する第3ボタン833が含まれた場合(
図5に示す例を参照)、景品取得部6のZ方向移動は、ユーザの意思、すなわちユーザによる第3ボタン833への操作に基づいて行われることができる。
【0096】
景品取得部6の移動をより詳細に説明する。景品取得部6のX方向移動及びY方向移動は、景品取得ゲーム装置1の管理者が運営モードで景品取得部6を手動で移動させる第1方法、又は、制御部15が、景品取得ゲーム装置1の管理者が運営モードで又はプレイヤがゲームモードで操作部83の第1ボタン831及び第2ボタン832を操作することによって入力された移動要求に基づいて景品取得部6を移動させる第2方法によって実現されている。
【0097】
第1方法は、景品取得部6の待機位置、移動範囲、及び景品投入位置の確定に使用される方法である。ここで、景品取得部6の待機位置は、例えば、景品取得部6が移動できる座標空間(XYZ空間)の原点になる。なお、原点は、待機位置と異なる位置であってもよい。移動範囲は、座標空間のXY面における景品取得部6が移動できる範囲である。景品投入位置は、景品を景品落下口5に投入するために、景品取得部6が景品落下口5の上方の位置である。また、景品取得部6が第1方法によって待機位置に移動された後に、景品取得部6の位置に対応する点の座標は、駆動部7の位置センサ及びエンコーダ(すなわち、後述するX方向原点センサ715、X方向位置センサ714、及び/又は、Y方向原点センサ725、Y方向位置センサ724と、第1エンコーダ713及び第2エンコーダ723と)によって自動的に取得される。また、移動範囲及び景品投入位置に対応する点の座標の取得も同様である。このような第1方法によって、管理者は、原点、待機位置、移動範囲、及び景品投入位置の取得及び変更等を容易に取得することができる。
【0098】
第2方法は、景品取得部6による景品の取得に使用される方法である。第2方法を使用する場合、制御部15の制御のもとで、駆動部7が景品取得部6のX方向移動及び/又はY方向移動を駆動する。また、第1方法と同様に、景品取得部6が第2方法によって移動された後に、景品取得部6の位置に対応する点の座標は、駆動部7の位置センサ及びエンコーダによって自動的に取得される。このような第2方法によって、管理者及びプレイヤは、景品取得部6を自由に移動させることができるとともに、景品取得部の移動経路上の点の座標を取得することができる。
【0099】
また、第1方法及び第2方法のいずれか一方を使用する場合、景品取得部6は、駆動部7のレール(後述する第1レール711及び/又は第2レール721)に沿って移動される。駆動部7のレールは、長手方向が景品支持面401に平行するように設けられている。よって、景品取得部6は、その重心が景品支持面401に平行する所定の面601(
図1参照)において移動することができる。
【0100】
景品取得部6の接近移動は、景品に接近して景品を把持するために、所定の面移動が行われた後に、自動的にZ方向下降方向に沿って行われる移動である。また、景品取得部6の接近移動は、制御部15の制御のもとで、駆動部7によって駆動される移動である。具体的には、景品取得部6の面移動が行われた後、すなわち、景品取得部6の所定の面601にある接近開始点に停止した後に、制御部15の制御のもとで、アーム駆動部63が、設定開度で一体のアーム61を開いてから、駆動部7が、初期設定に基づいて、景品取得部6の接近移動を駆動する。その後、景品取得部6のアーム61が所定の閾値以上の移動となると、又は景品取得部6の本体部60の底部67が所定の圧力で景品を押し付けたことを底部センサにより検出すると、本体部60の接近移動が停止される。その後、制御部15の制御のもとで、アーム61による景品又は景品支持部40への圧力を調整する第1圧力調整、又は本体部60による景品への圧力を調整する第2圧力調整が行われる。
【0101】
ここで、第1圧力調整は、景品取得部6のアーム61が所定の閾値以上の移動となるとき、本体部60の接近移動を停止させることで、アーム61による景品又は景品支持部40への圧力を軽減するための調整である。第2圧力調整は、本体部60の底部67と景品との位置調整によって行われている。具体的には、本体部60の底部67が所定の圧力で景品を押し付けたことを底部センサにより検出すると、本体部60の接近移動を停止させた後に、本体部60を遠離方向に沿って第1距離で移動させてから停止させることで、本体部60による景品への圧力を軽減するための調整である。
【0102】
また、第2圧力調整に係る第1距離は、本体部60の底部67と景品との接触を維持しつつ、本体部60が景品に与える圧力を所定値に軽減できる距離であり、例えば、数ミリである。なお、第1距離は、制御部15が、景品の種類に応じて、本体部60の底部67と景品との接触を維持しつつ、本体部60が景品に与える圧力を所定値に軽減するように決定されるものである。このような第1距離により、本体部60による景品への圧力の軽減を実現しつつ、本体部60の景品に対する姿勢をほぼ変化しない状態に維持することができる。よって、第2圧力調整による景品取得動作への影響を抑制することができる。なお、底部67に搭載された接触センサや測距センサ等を含む底部センサにより、景品に圧力をかける前にアーム61による景品又は景品支持部40への圧力を軽減させるようにしてもよい。
【0103】
一対のアーム61の開閉移動は、制御部15の制御のもとで、景品取得部6の位置変化に伴い変化する。具体的には、一対のアーム61は、景品取得部6が待機位置にいるときに閉じており、景品取得部6が面移動を介して接近開始点に移動した後に設定開度で開き、景品取得部6が接近移動を行って停止した後に景品を把持するように閉じ、そして、景品取得部6が遠離移動を介して景品投入位置に移動した後に、把持した景品を解放するように開いた後に再び閉じる。その後、景品取得部6は、一対のアーム61が閉じたままの状態で、待機位置に戻る。
【0104】
[駆動部7]
続いて、
図1及び
図19乃至
図28を参照しつつ、駆動部7の詳細について説明する。
【0105】
駆動部7は、景品取得部6を駆動部7から吊り下げるように支持し、かつ、制御部15の制御に基づいて、ゲーム空間Sの所定の面601において景品取得部6を駆動するための構成である。駆動部7は、景品取得部6のX方向移動を駆動する第1駆動部71と、景品取得部6のY方向移動を駆動する第2駆動部72と、景品取得部6のZ方向移動を駆動する第3駆動部73と、を有する。また、駆動部7は、制御部15と通信可能に構成され、制御部15とともに、第1駆動部71、第2駆動部72、及び第3駆動部73のそれぞれの電気構成を制御するための制御基板70を有する。
【0106】
第1駆動部71は、第1レール711と、第1レール711の一端側に設けられた第1モータ712及び第1エンコーダ713と、第1レール711の長手方向に沿って設けられたX方向原点センサ715及び3つのX方向位置センサ714と、第1レール711の両端に設けられたドグ716と、第1レール711の両端部側に設けられた第1レール711を支持部34に取り付けるための取付構成717と、を有する。
【0107】
第1レール711は、第1駆動部71のローラと支持部34のレール341との取付によって、幅方向に沿って、支持部34に対して移動可能のように設けられている。なお、第1レール711の長手方向が景品支持面401に平行するように設けられているため、第1レール711の長手方向は、景品取得部6の移動のX方向に該当する。
【0108】
第1モータ712は、第2駆動部72及び第3駆動部73を第1レール711(すなわち、X方向)に沿って移動させることで、第3駆動部73に取り付けられた景品取得部6のX方向移動を実現する構成である。第1エンコーダ713は、第1モータ712の回転状態(例えば、第1モータ712の回転の移動量や角度等)を検知することで、景品取得部6がX方向で移動した距離を検知する構成である。このような第1エンコーダ713により、簡易な構成を用いて景品取得部6がX方向で移動した距離を正確に検知することができる。
【0109】
X方向原点センサ715及び3つのX方向位置センサ714は、景品取得部6の位置、すなわち、景品取得部6の移動経路上の所定の点の座標を検知する位置センサの一例である。X方向原点センサ715は、後述するY方向原点センサ725とともに、景品取得部6の待機位置を原点として検知するセンサである。原点座標の取得により、景品取得部6が所在する座標空間(XYZ空間)を確定できる。ここで、景品取得部6の待機位置は、ゲーム空間Sのフロント側の端部の上方にある。また、景品取得部6の待機位置は、景品取得ゲーム装置1の管理者が景品取得部6を手動で移動させることによって指定される位置である。
【0110】
3つのX方向位置センサ714は、景品取得部6の移動経路上の点のX座標を検知するセンサである。2つのドグ716は、景品取得部6のX方向の移動範囲の両端に設けられた被検出片である。この2つのドグ716によって、景品取得部6が、X方向の移動範囲内に移動することができる。
【0111】
第2駆動部72は、第2レール721と、第2レール721の一端側に設けられた第2モータ722及び第2モータ722の回転状態を検知する第2エンコーダ723と、第2レール721の長手方向に沿って設けられたY方向原点センサ725及び3つのY方向位置センサ724と、第2レール721の両端に設けられたドグ726と、を有する。また、第2駆動部72は、第2レール721の両端に設けられた、支持部34のレール342に移動可能に取り付けるためのローラ727と、第1レール711に移動可能に取り付けるための取付部728と、を有する。
【0112】
第2レール721は、ローラ727及び支持部34のレール342の取付と、取付部728及び第1レール711の取付とによって、奥行方向に沿って、支持部34及び第1駆動部71に対して移動可能のように設けられている。なお、第2レール721の長手方向が景品支持面401に平行するように設けられているため、第2レール721の長手方向が第2レール721の長手方向は、景品取得部6の移動のY方向に該当する。
【0113】
第2モータ722は、第3駆動部73及び第1駆動部71を第2レール721(すなわち、Y方向)に沿って移動させることで、第3駆動部73に取り付けられた景品取得部6のY方向移動を実現する構成である。第2エンコーダ723は、第2モータ722の回転状態(例えば、第2モータ722の回転の移動量や角度等)を検知することで、景品取得部6がY方向で移動した距離を検知する構成である。このような第2エンコーダ723により、簡易な構成を用いて景品取得部6がY方向で移動した距離を正確に検知することができる。
【0114】
Y方向原点センサ725及び3つのY方向位置センサ724は、景品取得部6の位置、すなわち、景品取得部6の移動経路上の所定の点の座標を検知する位置センサの一例である。Y方向原点センサ725は、X方向原点センサ715とともに、景品取得部6の待機位置を原点として検知するセンサである。3つのY方向位置センサ724は、景品取得部6の移動経路上の点のY座標を検知するセンサである。2つのドグ726は、景品取得部6のY方向の移動範囲の両端に設けられた被検出片である。この2つのドグ726によって、景品取得部6が、Y方向の移動範囲内に移動することができる。
【0115】
第3駆動部73は、本体部730と、景品取得部6を昇降可能に支持する支持部731と、を有する。
【0116】
支持部731は、
図23に示すように、順次小径となっている4本のパイプ7311,7312,7313,7314を入子式で摺動自在に嵌合させて形成された伸縮管である。パイプ7311,7312,7313,7314は、それぞれの周面に設けられたストッパ7315と溝7316との係合によって、互いに回転せずかつ抜け落ちないように構成されている。また、支持部731は、パイプ7311の上方に設けられた上端部7330と、パイプ7314の下方に設けられた下端部7350と、を有する。支持部731は、上端部7330と本体部730の筐体との連結と、下端部7350と景品取得部6の取付部62との連結を介して、景品取得部6を第3駆動部73に取り付けられている。
【0117】
景品取得部6が所定の面601に位置するとき、パイプ7311,7312,7313,7314の重量が景品取得部6に掛かっている。一方、景品取得部6の接近移動の進行に伴い、パイプ7312のストッパ7315がパイプ7311の溝7316の下端に達することで、パイプ7312の重量がパイプ7311によって支持され、続いてパイプ7313の重量がパイプ7312によって支持され、さらにその後、パイプ7314の重量がパイプ7313によって支持された状態になる。
【0118】
本体部730は、
図22及び
図24に示すように、本体部730の筐体の内部に設けられた、景品取得部6に取り付けられた巻取巻戻部732と、巻取巻戻部732によって巻き取られたワイヤ734と、を有する。
【0119】
巻取巻戻部732は、
図22及び
図24に示すように、第3モータ733と、図示されていない減速ギア部と、ワイヤ巻取りプーリ735と、Z方向移動停止部737と、付勢力調整部739と、を有する。第3モータ733は、減速ギア部の減速を介して、ワイヤ巻取りプーリ735を正回転又は逆回転させることで、ワイヤ734の繰り出し又は巻き取りを実現している。ワイヤ734の繰り出し又は巻き取りによって、ワイヤ734に固定された景品取得部6が、Z方向に接近移動又は遠離移動を行うことができる。この場合、繰り出し又は巻き取りによるワイヤ734の長さの変化に伴い、支持部731はZ方向に伸縮する。
【0120】
Z方向移動停止部737は、本体部60の接近移動によって、本体部60の底部67が景品と当接して所定の圧力で景品を押し付けるとき、本体部60のZ方向移動、すなわち、接近移動又は上昇移動を停止させるための構成である。Z方向移動停止部737は、ドグ回転軸7371と、ドグ回転軸7371を中心として揺動可能な揺動アーム7372と、揺動アーム7372の一端に設けられ揺動アーム7372とともに揺動するZ方向ドグ7373と、揺動アーム7372に回転可能に支持されたテンションプーリ7374と、テンションプーリ7374をワイヤ734に押し付けるようにして、景品取得部6を吊り上げる方向へ揺動アーム7372を付勢するコイルばね7375と、Z方向の接近移動(下降移動)を停止させるための接近停止センサ7376と、Z方向の上昇移動を停止させるための上昇停止センサと、有する。
【0121】
ワイヤ734は、一端が巻取巻戻部732のワイヤ巻取りプーリ735によって巻き取られており、他端がZ方向移動停止部737のテンションプーリ7374から繰り出されて、支持部731のパイプ7311,7312,7313,7314の内側を通過するようになっている。また、ワイヤ734の他端には、
図23に示すように、パイプ7314内に上下動可能な円柱状の連結部738が設けられている。ワイヤ734は、連結部738を介して、景品取得部6の取付部62に固定されている。このように、景品取得部6は、ワイヤ734に吊られるように設けられている。
【0122】
付勢力調整部739は、
図22及び
図24に示すように、コイルばね7375による吊り上げ方向への付勢力を変更するための構成である。付勢力調整部739は、可動抑え板部材7391と、調整ツマミ7392と、調整ツマミ7392を支持するツマミ支持部材7394と、を有する。
【0123】
可動抑え板部材7391は、ドグ回転軸7371に回転可能に取り付けられている板状部材であり、コイルばね7375の端部が当接するように配置されている。ここで、コイルばね7375は、一端が揺動アーム7372に引っ掛けられて固定され、他端が可動抑え板部材7391に引っ掛けられている。このため、ドグ回転軸7371を中心に可動抑え板部材7391を回転させると、回転量に応じてコイルばね7375の付勢力、すなわち、テンションプーリ7374をワイヤ734に押し付けるようにして、景品取得部6を吊り上げる方向へ揺動アーム7372を付勢する際の付勢力の強弱が変化する。
【0124】
調整ツマミ7392は、可動抑え板部材7391の角度を変化させるための部材であり、回転量に応じて先端部7393の位置を変位させるネジ部を有する。先端部7393は、可動抑え板部材7391の外側面に当接し、コイルばね7375の反発力に抗して押さえ付けるように設けられている。
【0125】
また、調整ツマミ7392は、本体部730の筐体に取り付けられたツマミ支持部材7394により、好ましくは2箇所で回転可能に支持されている。調整ツマミ7392のツマミ部分は、本体部730の筐体の外側に位置するので、管理者は、本体部730の筐体の外側からツマミ部分を摘んで当該調整ツマミ7392を操作できるため付勢力の変更が行いやすい。また、ネジ機構からなる調整ツマミ7392によれば、コイルばね7375の付勢力を無段階で変更することができる。
【0126】
調整ツマミ7392を正転させて先端部7393を前進させると、可動抑え板部材7391は
図27及び
図28に示すように押し込まれ、コイルばね7375の付勢力が増大して「ばね強」の状態となる。よって、景品取得部6を吊り上げる方向へ揺動アーム7372を付勢するコイルばね7375の付勢力が増大することとなる結果、揺動アーム7372及びワイヤ734を介して景品取得部6自体に作用する吊り上げ方向への付勢力も増大することとなる。
【0127】
一方、調整ツマミ7392を逆転させて先端部7393を後退させると、可動抑え板部材7391は
図25及び
図26に示すように該調整ツマミ7392の方へ戻り、コイルばね7375の付勢力が減少して「ばね弱」の状態となる。そうすると、景品取得部6を吊り上げる方向へ揺動アーム7372を付勢するコイルばね7375の付勢力が減少することとなる結果、揺動アーム7372及びワイヤ734を介して景品取得部6自体に作用する吊り上げ方向への付勢力も減少することとなる。
【0128】
また、景品取得ゲーム装置として、景品の形状や大きさの変更、レイアウトの変更、景品落下口5の位置変更等に応じ、アーム61の大きさや数を自在に変えられるようにしたものがある。アーム61の大きさや数を変えると、景品取得部6の重量が変わる。景品取得部6の重量が変わった場合に、コイルばね7375の付勢力を適宜変更することによって、景品取得部6から景品に作用する押込み力を調整することができる。
【0129】
接近停止センサ7376は、本体部60が接近移動をしているとき、Z方向ドグ7373の検知状態に基づいて、制御部15に本体部60の接近移動の停止要求を送信可能なセンサである。具体的には、本体部60が接近移動を進行しかつ本体部60の底部67が景品に当接しないとき、ワイヤ734に作用するZ方向下降方向の力は、ワイヤ734に作用するZ方向上昇方向の力よりも大きい。この場合、ワイヤ734に作用するZ方向下降方向の力は、本体部60の重量と、パイプ7311,7312,7313,7314の一部又は全部の重量と、幾分かのケーブル64の重量とからなる合計重量である。ワイヤ734に作用するZ方向上昇方向の力は、コイルばね7375による吊り上げ方向への付勢力である。このため、ワイヤ734は、
図25又は
図27に示すように、引っ張られた状態である。この場合、Z方向ドグ7373は、
図24、
図25、及び
図27に示すように、接近停止センサ7376の後方側に位置する。よって、接近停止センサ7376は、Z方向ドグ7373を検知することができるので、制御部15に本体部60の接近移動の停止要求を送信しない。その結果、制御部15の制御のもとで、第3モータ733によるワイヤ巻取りプーリ735への駆動が続けられるので、本体部60の接近移動が継続する。
【0130】
一方、本体部60の底部67が景品に当接して所定の圧力で景品を押し付けるとき、ワイヤ734に作用するZ方向下降方向の力は、ワイヤ734に作用するZ方向上昇方向の力よりも小さくなる。この場合、ワイヤ734に作用するZ方向下降方向の力は、本体部60の重量と、パイプ7311,7312,7313,7314の一部又は全部の重量と、幾分かのケーブル64の重量とからなる合計重量である。一方、ワイヤ734に作用するZ方向上昇方向の力は、コイルばね7375による吊り上げ方向への付勢力と、景品による前述した合計重量への反力とからなる合力である。このため、ワイヤ734は、
図26又は
図28に示すように、掛けられたテンションが緩くなった状態である。そして、コイルばね7375の作用により、Z方向ドグ7373は、揺動アーム7372とともに上方へ揺動する。よって、接近停止センサ7376は、Z方向ドグ7373を検知できなくなり、制御部15に本体部60の接近移動の停止要求を送信する。その結果、制御部15の制御のもとで、第3モータ733によるワイヤ巻取りプーリ735への駆動が停止されるので、本体部60の接近移動が停止する。また、本体部60の接近移動が停止した直後に、制御部15の制御のもとで、第3モータ733によるワイヤ巻取りプーリ735への駆動が再開されて、本体部60は、その底部と景品との接触を維持しつつ、本体部60が景品に与える圧力を所定値に軽減するように、遠離方向に沿って、第1距離で移動してから停止する。
【0131】
上昇停止センサは、本体部60がZ方向の上方にある所定の点(例えば、接近開始点又は所定の面601にある任意点)に戻ったか否かを検知するためのセンサである。本体部60がZ方向の上方にある所定の点に戻ったことを検知したとき、上昇停止センサは、制御部15に本体部60の上昇移動の停止要求を送信する。その結果、制御部15の制御のもとで、第3モータ733によるワイヤ巻取りプーリ735への駆動が停止されるので、本体部60の上昇移動が停止する。一方、本体部60がZ方向の上方にある所定の点に戻ったことを検知していないとき、上昇停止センサは、制御部15に本体部60の接近移動の停止要求を送信しない。その結果、制御部15の制御のもとで、第3モータ733によるワイヤ巻取りプーリ735への駆動が続けられるので、本体部60の上昇移動が継続する。
【0132】
以下の説明では、駆動部7のX方向原点センサ715、3つのX方向位置センサ714、Y方向原点センサ725、及び3つのY方向位置センサ724を「位置センサ」と総称し、第1モータ712、第2モータ722、及び第3モータを「モータ」と総称し、第1エンコーダ713及び第2エンコーダ723を「エンコーダ」と総称することがある。
【0133】
<表示ユニット1B>
次に、
図1,7,8,29~33を参照しつつ、表示ユニット1Bの詳細について説明する。以下では、表示ユニット1Bの構成を説明した上で、表示ユニット1Bによる表示の特徴を説明する。
【0134】
[表示ユニット1Bの構成]
表示ユニット1Bは、景品取得ゲーム装置1の各使用モードに関する情報を表示させるとともに、ユーザが表示ユニット1Bを操作することで入力された情報を受け付けるための構成の一例である。表示ユニット1Bは、
図1及び
図7に示すように、幅方向において、第1ゲーム装置セット1Fのコントロールパネル82及び第2ゲーム装置セット1Gのコントロールパネル82の間に設けられている。
【0135】
また、表示ユニット1Bは、
図7に示すように、表示面板9Cと、表示面板9Cに設けられた、互いに独立する第1表示部9A及び第2表示部9Bと、を有する。第1表示部9A及び第2表示部9Bは、表示ユニット1Bの幅方向において左右に並べるように配置されている。具体的には、第1表示部9Aは、第1ゲーム装置セット1Fに使用されるものであり、第1ゲーム装置セット1Fの操作ユニット8の左側に配置されている。第2表示部9Bは、第2ゲーム装置セット1Gに使用されるものであり、第2ゲーム装置セット1Gの操作ユニット8の右側に配置されている。
【0136】
第1表示部9Aは、第1表示操作パネル91と、第1表示操作パネル91上に設けられたパネル保護部93と、を有する。第2表示部9Bは、第2表示操作パネル92と、第2表示操作パネル92上に設けられたパネル保護部93と、を有する。ここで、第1表示操作パネル91の表示領域は、第1ゲーム装置セット1Fに使用される第1表示領域の一例であり、第2ゲーム装置セット1Gに使用される第2表示操作パネル92の表示領域は、第2表示領域の一例である。また、第1表示操作パネル91及び第2表示操作パネル92は、同じ矩形状のタッチパネルによって構成されている。以下では、第1表示部9A及び第2表示部9Bを区別しないとき、両者を合わせて「表示部9」と呼ぶことがあり、第1表示操作パネル91及び第2表示操作パネル92を区別しないとき、両者を合わせて「表示操作パネル90」と呼ぶことがある。
【0137】
第1表示操作パネル91及び第2表示操作パネル92は、制御ユニット1Eの制御のもとで、同じ表示又は異なる表示を行うことができる。また、第1表示操作パネル91及び第2表示操作パネル92は、ユーザのタッチ操作による入力を受け付けて、図示されていない第1表示部9A及び第2表示部9Bの送信部によって、制御ユニット1Eに受け付けられた入力送信することができる。
【0138】
なお、
図1及び
図7に示す例では、表示ユニット1Bは、2つの独立した、第1表示操作パネル91及び第2表示操作パネル92を有するものとして説明したが、そのような構成に限定されるものではない。例えば、表示ユニット1Bは、1枚の表示操作パネルを有し、その1枚の表示操作パネルは、2つの独立した表示領域、すなわち、第1ゲーム装置セット1Fに使用される第1表示領域と、第2ゲーム装置セット1Gに使用される第2表示領域と、を有してもよい。
【0139】
パネル保護部93は、ユーザが表示操作パネル90上に腰掛けることや手掌で強く表示操作パネル90を押圧することによって、表示操作パネル90に過剰な圧力を与えることに起因した表示操作パネル90の破損の発生を抑制するための構成である。パネル保護部93は、
図7及び
図8に示すように、本体部931と、本体部931に設けられた2枚の表示操作パネル90を露出させるための窓部932と、窓部932の全周を囲むように設けられた突起部933と、を有する。
【0140】
表示操作パネル90の厚み方向において、本体部931及び突起部933は、表示操作パネル90の上方に形成されている。突起部933の断面視形状は、
図8に示すように、略三角形状をなしている。すなわち、突起部933は、表示操作パネル90側に位置する根元部925から、表示操作パネル90に離れる側に位置する先端部937に向かって薄くなるように盛り上がっている。また、突起部933の先端部937は、表示操作パネル90の厚み方向において、本体部931の上面よりも盛り上がっている。
【0141】
このような突起部933を有するパネル保護部93によれば、突起部933が設けられていない場合と比較して、突起部933の先端部937から表示操作パネル90の上面までの距離を大きくすることができる。よって、仮にユーザが表示操作パネル90に対応するパネル保護部93の部分に腰掛けたり手掌でその部分を強く押圧したりしても、突起部933の先端部937から表示操作パネル90の上面までは一定の距離を有するため、ユーザの上記行為による表示操作パネル90への押圧力を軽減することができる。また、突起部933の先端部937が薄くなっているため、ユーザが表示操作パネル90に対応するパネル保護部93の部分に腰掛けたり手掌でその部分を強く押圧したりすると、多少痛みを感じる。このため、突起部933の先端部937の存在により、ユーザが上記行為を行う意欲を抑制することができる。その結果、突起部933の採用によって、ユーザによるパネル保護部93の破損の発生を抑制することができ、パネル保護部93を確実に保護することができる。
【0142】
なお、
図7に示す例では、突起部933は、窓部932の全周を囲むように設けられているが、これに限定されるものではない。突起部933は、窓部932の全周の一部、例えば、窓部932の幅方向の一対の辺側に形成されてもよい。
【0143】
[表示ユニット1Bによる表示]
(表示の種類)
続いて、表示ユニット1Bによる景品取得ゲーム装置1の各使用モードに関する表示について説明する。ここで、使用モードは、プレイヤが景品取得ゲームを行うためのゲームモードと、管理者が景品取得ゲーム装置1の様々な設定を行うための運営モードと、を含む。ゲームモードにおいて、表示操作パネル90にゲーム画面が表示され、運営モードにおいて、表示操作パネル90に設定画面が表示される。また、ゲームモード及び運営モードの切り替えに伴い、ゲーム画面の表示及び設定画面の表示も切り替えられる。
【0144】
ゲーム画面の表示は、ゲーム料金の表示(例えば
図31)、ゲームが行える回数の表示、プレイ情報の表示等を含む。また、プレイ情報は、景品取得部6の移動情報と、各プレイのプレイ履歴と、を含む。設定画面の表示は、メニュー画面(例えば
図29)の表示、メニュー画面に移行させるための操作ボタンの表示、メニュー画面に含まれた第1メニュー項目の表示及び「両画面操作」スイッチの表示(例えば
図29)、第2メニュー項目の表示(例えば
図30)、第2メニュー項目の各メニュー項目の詳細表示(例えば
図32及び
図33)、及びプレイ情報の表示等を含む。なお、操作ボタンは、表示操作パネル90に表示される、メニュー画面に移行させるための操作表示部の一例である。
【0145】
次に、設定画面に含まれた各表示の関係について説明する。運営モードにおいて、表示操作パネル90に操作ボタンが表示された場合、管理者がその操作ボタンを操作(タッチ)すると、表示操作パネル90の表示をメニュー画面に移行させることができる。メニュー画面が表示された場合、管理者が第1メニュー項目に含まれたいずれか1つのメニュー項目をタッチすると、表示操作パネル90の表示を第2メニュー項目の表示に移行させることができ、そして、管理者が第2メニュー項目含まれたいずれか1つのメニュー項目をさらにタッチすると、表示操作パネル90の表示を操作されたメニュー項目の詳細表示に移行させることができる。また、メニュー画面が表示された場合、管理者が「両画面操作」スイッチをオン操作すると、第1ゲーム装置セット1F及び第2ゲーム装置セット1Gの共通設定を行うことができる。
【0146】
次に、
図29,30,32~34を参照しつつ、設定画面の第1メニュー項目のうちの「設定状況」ボタンによる多目的スイッチの機能割当設定と、設定画面の第2メニュー項目のうちの「移動範囲」ボタンによる景品取得部6の移動範囲設定と、設定画面の第2メニュー項目のうちの「景品取得部」ボタンの操作によって移行された「操作受付部900」の構成及び「操作受付部900」によって行われる設定とのそれぞれについて詳細に説明する。
【0147】
(多目的スイッチの機能割当設定)
まず、
図29を参照しつつ、多目的スイッチの機能割当設定について説明する。管理者が、
図30に示す設定画面の第1メニュー項目のうちの「設定状況」ボタンをタッチすると、第1メニュー項目を示す画面が設定情報の詳細を示す画面(図示せず)に移行される。そして、管理者が、設定情報の詳細を示す画面において、各設定の詳細情報を確認することができるとともに、上述した多目的スイッチの機能割当設定を行うことができる。
【0148】
ここで、多目的スイッチの機能は、例えば、クレジットの加算減算、タイマーカウントの一時停止、景品取得部6の初期位置(例えば、Z方向の高さ)設定、景品取得部6の緊急停止(主にZ方向の停止)、景品払い出しのカウントアップ、及び景品払い出し通知の解除等を含む。また、多目的スイッチの機能割当設定は、各多目的スイッチに、上述した多目的スイッチの機能のいずれか一つを割り当て関連付けることである。
【0149】
このように設定された多目的スイッチによれば、管理者が、正面板31を開けてゲーム空間S内の景品配置を変える等のメンテナンスを行った上で、行われたメンテナンスに合わせてよく行われる設定等を、多目的スイッチを操作することによって実行することができる。その結果、管理者が、メンテナンスを行った上で、このような設定等をさらに行いたい場合に、わざわざ表示ユニット1Bの表示操作パネル90を操作したりサービスドア96を開けて後述する設定部99を操作したりする必要をなくなる。これによって、管理者の操作負担を大幅に軽減することができる。
【0150】
また、多目的スイッチが複数である場合、複数の多目的スイッチの各々に関連付けられた機能の設定は、複数の多目的スイッチに対して一つずつ単独に機能設定を行うことと、複数の多目的スイッチのうちのいくつか若しくは全部の多目的スイッチを一つのセットとしてセット機能設定を行うこととのいずれか一つによって行われることができる。
【0151】
ここで、セット機能設定は、例えば、タイマーカウントの一時停止、クレジットの加算減算、及び景品払い出しのカウントアップ等のユーザを対象とする機能を一つのセットとして設定することができ、又は、景品取得部6の初期位置(Z方向の高さ)設定、景品取得部6の緊急停止(主にZ方向)、景品払い出しのカウントアップ、及び景品払い出し通知の解除等の運営を対象とする機能を一つのセットとして設定することもできる。このようなセット機能設定によれば、管理者が設定されたセットを選択して操作を行うことで、そのセットに含まれた複数の設定処理を行うことができ、管理者が容易に設定を行うことができ、設定に係る手間の軽減を実現できる。
【0152】
(移動範囲設定)
次に、
図30及び
図32を参照しつつ、景品取得部6のXY方向の移動範囲設定について説明する。管理者が、
図30に示す設定画面の第1メニュー項目のうちの「移動範囲」ボタンをタッチすると、第1メニュー項目を示す画面が
図32に示す移動範囲設定を示す画面に移行される。そして、管理者が、移動範囲設定を示す画面において、景品取得部6のXY方向の移動範囲設定を行うことができる。
【0153】
具体的には、管理者が、移動範囲設定を示す画面において、景品取得部6の形状になっている景品取得部マークMをタッチしながら移動することと、
図32の右側の中央に示す入力部のマイナスボタンB1及びプラスボタンB2を介して入力することと、
図32の右側の下方に示す「現在位置をHOMEに反映」ボタンB3及び「現在位置をENDに反映」ボタンB4を介して入力することと、のいずれか一方若しくはそれらの組合せ操作によって、景品取得部6のXY方向の移動範囲の設定を行うことができる。
【0154】
ここで、移動範囲設定を示す画面において、景品取得部マークMは、景品取得部6のリアルタイムの移動及び位置を示している。言い換えれば、景品取得部マークMの位置は、景品取得部6の実際の位置と連動する。このように、管理者が、移動範囲設定を示す画面において景品取得部マークMを操作することによって、ゲーム空間SのXY方向に、リアルタイムで景品取得部6を景品取得部マークの移動と同様の移動を行わせることができる。一方、管理者が手又は操作部83等によって景品取得部6を移動させる場合、景品取得部マークMも、移動範囲設定を示す画面において、リアルタイムで景品取得部6と同様の移動を行う。
【0155】
また、管理者が、入力部のマイナスボタンB1及びプラスボタンB2、及び/又は、「現在位置をHOMEに反映」ボタンB3及び「現在位置をENDに反映」ボタンB4を操作するとき、ゲーム空間SのXY方向に、リアルタイムで景品取得部6をそれらの設定ボタンBによる入力に対応する移動と同様の移動を行わせることができる。また、設定ボタンBが操作されると、移動範囲設定を示す画面において、景品取得部マークMも、移動範囲設定を示す画面において、リアルタイムで景品取得部6と同様の移動を行う。このような景品取得部マークMや設定ボタンBによる移動範囲の設定によれば、景品取得部6のゲーム空間SのXY方向における設定をより直観的に行うことができ、管理者の移動範囲設定の操作を簡易化することができる。
【0156】
(操作受付部900)
続いて、
図30,33,34を参照しつつ、「操作受付部900」の構成及び「操作受付部900」によって行われる設定について説明する。管理者が
図30に示す設定画面の第2メニュー項目のうちの「景品取得部」ボタンをタッチすると、第2メニュー項目を示す画面が
図33に示す操作受付部900を示す画面に移行される。そして、管理者が、表示された操作受付部900を操作することができる。
【0157】
ここで、操作受付部900は、ユーザのタッチ操作による景品取得部6を動かすための入力を受け付ける構成の一例である。操作受付部900は、スライド操作部910と、マイナスボタン920と、プラスボタン930と、設定値表示940と、を有する。
【0158】
ユーザがスライド操作部910、マイナスボタン920、プラスボタン930、及びユーザによる操作を受け付けるための後述する操作受付部900の他の受付領域を作用することで、景品取得部を動かすように、景品取得部6のパラメータを変更させることができる。また、景品取得部6のパラメータは、景品取得部6のXYZ方向における移動量、景品取得部6の移動速度、2つのアーム61の開度、及び2つのアーム61のパワー等を含む。
【0159】
スライド操作部910は、スライダ911と、ユーザのタッチによってスライダ911に沿って移動できるスライダノブ912と、を有する。なお、スライダノブ912は、スライド操作の移動位置を示す表示オブジェクトであるが、スライダ911上をスライド操作が移動した個所と移動していない箇所とでスライダ911色や太さ等の表示を異ならせ、その境界部分をスライダノブ912としてもよい。スライダ911は、長さがスライダ911の始点913とスライダ911の終点914とを結ぶ直線の長さよりも長くなるように、円弧状をなしている。また、スライダ911は、長さが表示部9の一辺(具体的には、スライダ911の配置により表示部9の短辺又は長辺)の長さよりも長い他の形状をなしてもよい。この場合、スライダ911は、例えば、曲線若しくは表示部9の一辺に対して傾斜している直線、2以上の曲線若しくは2以上の直線の組合せ、又は直線及び曲線の組合せによって構成されてもよい。
【0160】
ここで、表示部9の一辺に平行なスライダを表示部9に表示させることが一般的に知られている。このような表示部9の一辺に平行なスライダの長さは、表示部9の一辺の長さ以下になる。このため、同じ寸法を有するタッチパネルにおいて、上述したスライダ911を採用すれば、表示部9の一辺に平行なスライダと比較して、より長いスライダ911を形成することができる。以下では、スライダ911と区別するために、表示部9の一辺に平行なスライダを「短いスライダ」と呼ぶことがある。
【0161】
一例を挙げて説明する。スライダ911と、長さがスライダ911の長さの半分である短いスライドとがある。スライダ911に対して、ユーザがスライダノブ912をスライダ911に沿って行える最大スライド数は20スライドと仮定する。このような場合、短いスライドの長さはスライダ911の半分であるため、ユーザがスライダノブを短いスライダ911に沿って行えるスライド数は10スライドである。ここで、景品取得部6のパラメータの設定範囲を「0~100」と仮定する。この場合、長いスライダ911を採用する場合、最大20スライドが行えるので、ユーザが1スライドを移動すると、対応するパラメータの数値は5である。すなわち、長いスライダ911を採用する場合、1スライド当たりのパラメータは「5」となる。これに対して、短いスライダを採用する場合、最大10スライドしか行えないので、ユーザが1スライドを移動すると、対応するパラメータの数値は10である。短いスライダを採用する場合、1スライド当たりのパラメータは「10」となる。このため、短いスライダの1スライド単位に対応するパラメータの数値に比較して、長いスライダ911の1スライド単位に対応するパラメータの数値は小さい。従って、同様の寸法を有する操作受付部900において、スライダ911によれば、短いスライダに比較して、より精密な景品取得部6の調整を実現できる。
【0162】
設定値表示940は、ユーザがスライダ911に沿ってスライダノブ912を移動すること、ユーザがマイナスボタン920若しくはプラスボタン930をタッチすること、又はユーザが指等で操作受付部900のほかの領域をタッチしてスライド移動することによる入力によって、景品取得部6のパラメータに対応する数値を表示するように構成されている。
【0163】
また、操作受付部900は、その全領域に亘って、ユーザによる入力を受け付けるための複数の受付領域を有する。上述したスライド操作部910、マイナスボタン920、及びプラスボタン930は、複数の領域のうちの一つに属する。スライド操作部910、マイナスボタン920、及びプラスボタン930が属する受付領域は、円弧状領域である。また、
図31に示す例では、操作受付部900の他の受付領域も、円弧状領域である。なお、各受付領域は、ほかの形状の領域(例えば、矩形状領域)であってもよい。
【0164】
複数の受付領域は、
図33に示す第1方向に沿って並べるように配置されている。なお、これらの受付領域は、ほかの方向に沿って並んでもよい。複数の受付領域は、複数の受付領域の各々に対応する異なる入出力関係を有する。ここで、入出力関係とは、複数の受付領域の各々に同様の入力がされると、同様の入力を異なる受付領域に対応する異なる出力に変換する関係である。また、異なる出力に変換することは、制御ユニット1Eが、複数の受付領域の各々に対応する異なる入出力関係に基づいて、異なる受付領域に行われた同様の入力を、異なる数値の出力又は異なるパラメータの出力に変換することを含む。各受付領域の入出力関係は、
図34に示すように、その受付領域に関連する対応表として後述する制御ユニット1Eの格納部13に格納されている。なお、
図34は、対応表の一部のみを示している。このような構成によれば、同一の操作受付部900において、異なるパラメータの操作を容易に実現でき、ユーザの操作自由度及び便宜性を高めることができる。
【0165】
ここで、異なる出力に変換することに係る、異なる数値の出力と異なるパラメータの出力との2種類の出力の詳細について、例を挙げて説明する。異なる数値の出力は、例えば、複数の受付領域の全ては、景品取得部6のパラメータのうちの移動量に対応する場合、異なる受付領域に同様の入力がされると、異なる数値の景品取得部6の移動量が出力されることを意味する。なお、異なる数値の出力の場合、複数の受付領域の全ては、景品取得部6のパラメータのうちほかのパラメータであるときも同様である。また、異なる受付領域に行われた同様の入力を異なるパラメータの出力に変換することは、例えば、複数の受付領域が4つであり、かつ、それらの受付領域の各々は、景品取得部6のパラメータのうちの景品取得部6の移動量、景品取得部6の移動速度、2つのアーム61の開度、及び2つのアーム61のパワーのそれぞれに対応する場合、異なる受付領域に同様の入力がされると、受付領域の各々に対応する、景品取得部6の移動量、景品取得部6の移動速度、2つのアーム61の開度、及び2つのアーム61のパワーが出力されることを意味する。
【0166】
図31に示す例の複数の受付領域の各々の対応関係は、第1方向の一方側に位置する一方受付領域(
図34の対応表1に対応する受付領域)から、第1方向の他方側に位置する他方受付領域(
図34の対応表3に対応する受付領域)に向かって、同様の入力に対応するパラメータが小さくなるように構成されている。このような構成によれば、同じ入力に対するパラメータの大小を並べ順に応じて直観的に操作できる。
【0167】
また、ユーザが指等で操作受付部900をタッチしてスライド移動する操作を1回行うとき、タッチ動作の開始位置が属する開始受付領域に関連する対応関係は、その1回の操作に適用される対応関係になる。また、その1回の操作過程において、たとえユーザの指等が開始された後に他の受付領域に移動したとしても、その1回の操作に適用される対応関係は、開始受付領域に関連する対応関係のままである。このような構成によれば、ユーザが操作受付部900を見ずに、景品取得部の動きを直接見ながら操作を行うことができる。
【0168】
<検知ユニット1C>
次に、
図1,6,8,9を参照しつつ、検知ユニット1Cの詳細について説明する。
【0169】
検知ユニット1Cは、情報媒体に記憶された情報を検知するための構成の一例である。検知ユニット1Cは、表示面板9Cの下方に設けられており、第1ゲーム装置セット1F及び第2ゲーム装置セット1Gの共用の構成である。検知ユニット1Cは、
図9に示すように、管理者キーKを挿入させるための1つのキー挿入口94と、管理者キーKに記憶された、運営モードを起動させるための第1開始要求を識別する1枚の読取基板95と、を有する。なお、検知ユニット1Cは、第1ゲーム装置セット1F及び第2ゲーム装置セット1Gそれぞれに対して設けるようにしてもよい。
【0170】
ここで、管理者キーKは、情報媒体の一例である。読取基板95は、後述するサービスユニット1Dのドアセンサ98とともに、管理者が利用する運営モードの開始要求を検知する検知部の一例を構成する。また、開始要求は、管理者キーKの読取基板95への接近によって読取基板95が検知できる第1開始要求と、後述するサービスユニット1Dのサービスドア96の開きによってドアセンサ98が検知できる第2開始要求と、を含む。言い換えれば、読取基板95は、管理者キーKに記憶された第1開始要求を検知するための構成である。
【0171】
また、管理者キーKは、複数の異なる開始要求情報が記憶された管理者キーを含んでもよい。第1開始要求は、管理者ID及び権限等の情報を含む。読取基板95は、キー挿入口94に管理者キーKが挿入されると、管理者キーKがゲーム装置本体1Aとの関連付けの有無と、ゲーム装置本体1Aに関連付けられた管理者キーKに記憶された第1開始要求と、を読み取って検知することができる。また、管理者キーKとゲーム装置本体1Aとの関連付けは、運営モードにおいて、表示操作パネル90に表示されたメニュー項目画面の「共通」(
図30参照)という項目で設定することができる。また、管理者キーKのグループ登録を行うこともできる。
【0172】
なお、管理者キーKは、情報媒体ではなく、物理的な鍵であってもよい。この場合、検知ユニット1Cは、管理者の操作により、物理的な鍵に設けられた物理的な特徴(例えば、物理的な鍵のブレード部分の凹凸の特徴)に対応する開始要求を検知する。具体的には、検知ユニット1Cは、例えば、検知した物理的な鍵の凹凸の特徴を検知することで、その物理的な鍵がゲーム装置本体1Aとの関連付けの有無と、ゲーム装置本体1Aに関連付けられた物理的な鍵の凹凸に対応する第1開始要求と、を読み取って検知することができる。
【0173】
<サービスユニット1D>
続いて、
図1を参照しつつ、サービスユニット1Dの詳細について説明する。
【0174】
サービスユニット1Dは、管理者が運営モードに関する設定を行うための構成の一例である。サービスユニット1Dは、
図1に示すように、ゲーム装置本体1Aの正面に設けられたサービスドア96と、サービスドア96に設けられた鍵部97と、サービスドア96の開閉を検知するためのドアセンサ98と、ゲーム装置本体1Aの内部に設けられた設定部99と、を有する。
【0175】
サービスドア96は、運営モードを開始させるための開始操作部の一例である。なお、開始操作部は、操作ボタン、鍵、又は情報媒体に記憶された情報を検知するため検知装置のような構成であってもよい。鍵部97は、サービスドア96をロックするための構成である。管理者が鍵部97に対応する鍵によって、サービスドア96のロックを解除することができる。
【0176】
ドアセンサ98は、読取基板95とともに、管理者が利用する運営モードの開始要求を検知する検知部の一例を構成する。ドアセンサ98は、サービスドア96の開閉を検知するための構成である。具体的には、ドアセンサ98は、サービスドア96の開きにより、開始要求のうちの第2開始要求を検知することができるとともに、その後のサービスドア96の閉じにより、設定部99を介しての設定処理の終了を検知することができる。設定部99は、第1ゲーム装置セット1F及び第2ゲーム装置セット1Gの共通設定を行うための構成である。
【0177】
<制御ユニット1E>
次に、
図35乃至
図47を参照しつつ、制御ユニット1Eの詳細について説明する。
【0178】
制御ユニット1Eは、景品取得ゲーム装置1の全体の動作を制御するための構成の一例である。制御ユニット1Eは、景品取得ゲームの実施に使用されるデータ及びプログラムを格納する格納部13と、現在時刻を取得するタイマ14と、景品取得ゲーム装置1の様々な動作を制御するための制御部15と、を有する。
【0179】
制御部15は、表示ユニット1B、サービスユニット1D、及びゲーム装置本体1Aの操作部83のそれぞれが受け付けたユーザの入力と、タイマ14が取得した時刻情報と、を受信した上で、格納部13に格納されたデータ及びプログラムに基づいて、景品取得部6のゲーム空間Sにおける移動、スピーカの出力、及び景品展示部3の照明等を制御することで、景品取得ゲームを実施させる。
【0180】
[制御部15の詳細]
次に、
図35乃至
図47を参照しつつ、制御部15の詳細について説明する。
【0181】
(制御部15の機能的構成)
制御部15は、
図35に示すように、格納部13、タイマ14、操作ユニット8、表示ユニット1B、検知ユニット1C、サービスユニット1D、景品取得部6、電飾部35、駆動部7の制御基板70、及び落下検知センサ53に接続されている。また、制御部15は、制御基板70との接続を介して、景品取得部6の各センサと、駆動部7の各位置センサ、各モータ、及び各エンコーダと、に接続されている。このように、制御部15は、ユーザによって硬貨投入口10に所定のプレイ料金が投入されたことを検知するとき、景品取得ゲームを実行させるように、ゲームモードにおける景品取得ゲームの制御を開始する。一方、制御部15は、管理者キーKのIDを識別できたとき又はサービスユニット1Dのサービスドア96が開かれたとき、景品取得ゲーム装置1の設定を行えるように、運営モードの制御を開始する。
【0182】
(運営モードに関する制御)
制御部15は、検知ユニット1Cにより開始要求が検知された場合、第1ゲーム装置セット1Fにおける第1景品取得ゲーム及び/又は第2ゲーム装置セット1Gにおける第2景品取得ゲームのゲーム進行状態に基づいて、前記第1表示領域及び/又は前記第2表示領域による表示を制御する。
【0183】
また、制御部15は、検知ユニット1Cが第1開始要求を検知した場合、ゲーム進行中である第1ゲーム装置セット1F及び/又は第2ゲーム装置セット1Gに対応する表示操作パネル90には、メニュー画面に移行させるための操作ボタンを表示させることと、ゲーム進行中でない第1ゲーム装置セット1F及び/又は第2ゲーム装置セット1Gに対応する表示操作パネル90には、メニュー画面を表示させることと、を含む第1制御を行うことができる。
【0184】
また、制御部15は、検知ユニット1Cが第2開始要求を検知した場合、第1表示操作パネル91及び第2表示操作パネル92に、メニュー画面を表示させることを含む第2制御を行うことができる。また、制御部は、第1開始要求及び第2開始要求を同時に検知した場合、第2開始要求に対応する第2制御を行うことができる。
【0185】
また、第1表示操作パネル91に操作ボタンが表示されており、第2表示操作パネル92に操作ボタン又はメニュー画面が表示されている場合、第1表示操作パネル91に表示された操作ボタンが操作されると、制御部15は、第1表示操作パネル91にメニュー画面を表示させるとともに、第2表示操作パネル92にゲーム画面を表示させることができる。
【0186】
また、第1表示操作パネル91にメニュー画面が表示されており、第2表示操作パネル92に操作ボタン又はメニュー画面が表示されている場合、第1表示操作パネル91に表示されたメニュー画面のいずれか1つの第1メニュー項目が選択されると、制御部15は、第1表示操作パネル91に選択された第1メニュー項目を表示させるとともに、第2表示操作パネル92にゲーム画面を表示させることができる。
【0187】
また、制御部は、「両画面操作」スイッチがオンになり、かつ、第1表示操作パネル91及び第2表示操作パネル92のいずれか一方に表示された第1メニュー項目が操作された場合、共通設定を行うことができる。
【0188】
(ゲームモードに関する制御)
制御部15は、ユーザが操作ユニット8の第1ボタン831及び第2ボタン832又は表示ユニット1Bの表示操作パネル90を介して入力した移動要求と、タイマ14が取得した時刻情報と、を受信した上で、格納部13に格納されたデータ及びプログラムに基づいて、景品取得部6のアーム駆動部63及び駆動部7の各モータを駆動し、景品取得部6の本体部60の移動(面移動及びZ方向移動)及び一対のアーム61の開閉移動を行わせて、景品取得ゲームを実施させる。ここで、本体部60の移動では、制御部15は、例えば、面移動を行わせた後に、Z方向移動を行わせる。また、制御部15は、景品取得ゲームの進行状況等に応じた演出照明や効果音を出力すべく、電飾部35及びスピーカ等の出力制御を実行する。
【0189】
また、制御部15は、駆動部7の各位置センサ、落下検知センサ53、アーム駆動部63の開度センサ635、検知ユニット1Cの読取基板95、及びタイマ14から送信された、第2方法によって移動された景品取得部6の複数のプレイの各々のプレイ情報、又は第1方法によって移動された景品取得部6の移動情報を受信して格納部13に格納することができる。
【0190】
ここで、プレイ情報は、各プレイに対応する移動情報及びプレイ履歴を含む。移動情報は、駆動部7の各位置センサ及び各エンコーダによって取得された、上述した第1方法及び第2方法によって移動された景品取得部6のゲーム空間Sにおける過去移動の情報である。プレイ履歴は、タイマ14によって取得された各プレイが行われた時刻、落下検知センサ53によって取得された各プレイに対応する景品取得の有無、1つの景品を取得するために連続プレイを行った回数、及び連続プレイによる取得された景品の数等を含む。
【0191】
また、制御部15は、景品取得部6と景品又は景品支持部40との当接状態に基づいて、アーム61による景品又は景品支持部40への圧力を調整する第1圧力調整、又は本体部60による景品への圧力を調整する第2圧力調整を行うことができる。制御部15は、景品取得部6のアーム61が所定の閾値以上の移動となったとき、第1圧力調整を行う。また、制御部15は、本体部60の底部が所定の圧力で景品を押し付けるとき、第2圧力調整を行う。第1圧力調整は、本体部60の接近移動を停止させることで、アーム61による景品又は景品支持部40への圧力を軽減するための調整である。第2圧力調整は、本体部60の接近移動を停止させた後に、本体部60を遠離方向に沿って第1距離で移動させてから停止させることで、本体部60による景品への圧力を軽減するための調整である。
【0192】
また、制御部15は、景品の種類に応じて、本体部60の底部67と景品との接触を維持しつつ、本体部60が景品に与える圧力を所定値に軽減するように、第1距離を決定することができる。
【0193】
(制御部15による制御の一例)
続いて、
図1、及び
図36乃至
図47を参照しつつ、制御部15による景品取得ゲームへの制御の一例について詳細に説明する。なお、設定によって、制御部15は、異なる景品取得ゲームへの制御を行うことができる。
【0194】
制御部15は、景品取得ゲーム装置1の電源がオンにされた後にゲームモードを起動する。そのとき、第1表示操作パネル91及び第2表示操作パネル92に「ゲーム画面」が表示されている。ゲームモード中に、管理者が管理者キーKを読取基板95に接近させること又はサービスドア96を開くことを介して、ゲームモードを運営モードに移行させることができる。運営モードにおいて、管理者による景品取得ゲーム装置1への設定が終了すると、運営モードがゲームモードに戻る。また、運営モード及びゲームモードの各々においては、景品取得を実施するためのメイン処理を実行することができる。以下では、制御部15による運営モード設定処理を説明した上で、制御部15によるメイン処理を説明する。
【0195】
[制御部15による運営モード設定処理]
まず、
図36乃至
図41を参照しつつ、制御部15による運営モード設定処理を説明する。
【0196】
(ステップS01~04)
制御部15は、まず、管理者キーKの検知を行う(ステップS01)。管理者キーKが検知されたと判断した場合(ステップS01のYES)、制御部15は、管理者キーKが使用するゲーム装置本体1Aに登録されたか否かについて判断する(ステップS02)。管理者キーKが登録されたものであると判断した場合(ステップS02のYES)、制御部15は、サービスドア96が閉じているか否かについて判断する(ステップS03)。サービスドア96が閉じていると判断された場合(ステップS03のYES)、制御部15は、管理者キーKがまだ検知されているか否かについて判断する(ステップS04)。
【0197】
(ステップS05)
また、管理者キーKがまだ検知されていると判断された場合(ステップS04のYES)、制御部15は、第1制御処理を行う(ステップS05)。
【0198】
ステップS05において、制御部15は、
図37に示すように、各ゲーム装置セットのゲーム進行状態に基づいて、第1表示制御を行う(ステップS051)。また、ステップS051において、制御部15は、
図38に示すように、まず、第1ゲーム装置セット1Fがゲーム中であるか否かについて判断する(ステップS0511)。第1ゲーム装置セット1Fがゲーム中であると判断した場合(ステップS0511のYES)、制御部15は、第2ゲーム装置セット1Gもゲーム中であるか否かについてさらに判断する(ステップS0512)。第2ゲーム装置セット1Gもゲーム中であると判断した場合(ステップS0512のYES)、制御部15は、第1表示操作パネル91及び第2表示操作パネル92に「操作ボタン」を表示させて(ステップS0513)、第1表示制御を終了させる。
【0199】
一方、第2ゲーム装置セット1Gがゲーム中でないと判断した場合(ステップS0512のNO)、制御部15は、第1表示操作パネル91に「操作ボタン」を表示させるとともに、第2表示操作パネル92に「メニュー画面」を表示させて(ステップS0514)、第1表示制御を終了させる。
【0200】
また、第1ゲーム装置セット1Fがゲーム中であると判断した場合(ステップS0511のNO)、制御部15は、第2ゲーム装置セット1Gがゲーム中であるか否かについて判断する(ステップS0515)。第2ゲーム装置セット1Gがゲーム中であると判断した場合(ステップS0515のYES)、制御部15は、第1表示操作パネル91に「メニュー画面」を表示させるとともに、第2表示操作パネル92に「操作ボタン」を表示させて(ステップS0516)、第1表示制御を終了させる。一方、第2ゲーム装置セット1Gがゲーム中でないと判断した場合(ステップS0515のNO)、制御部15は、第1表示操作パネル91及び第2表示操作パネル92に「メニュー画面」を表示させて(ステップS0517)、第1表示制御を終了させる。
【0201】
図37の説明に戻る。第1表示制御を行った後に、制御部15は、各表示操作パネル90の表示及び管理者の操作状態に基づいて、第2表示制御を行う(ステップS052)。ステップS052において、制御部15は、
図39に示すように、まず、第1表示操作パネル91に「メニュー画面」が表示されているか否かについて判断する(ステップS0521)。第1表示操作パネル91に「メニュー画面」が表示されていると判断した場合(ステップS0521のYES)、制御部15は、第1表示操作パネル91に表示された「メニュー画面」が管理者によって操作されたか否かについて判断する(ステップS0522)。第1表示操作パネル91に表示された「メニュー画面」が管理者によって操作されたと判断した場合(ステップS0522のYES)、制御部15は、「メニュー画面」のうちの「両画面操作」スイッチがオンにされたか否かについて判断する(ステップS0523)。「メニュー画面」のうちの「両画面操作」スイッチがオフにされたと判断した場合(ステップS0523のNO)、制御部15は、第1表示操作パネル91にステップS0522において選択された「メニュー項目」を表示させるとともに、第2表示操作パネル92の表示を「ゲーム画面」に戻させて(ステップS0524)、第2表示制御を終了させる。
【0202】
なお、制御部15は、第1表示操作パネル91にステップS0522において選択された「メニュー項目」を表示させ、かつ、第2表示操作パネル92に「ゲーム画面」を表示させた後に、管理者による第1表示操作パネル91に表示された「メニュー項目」への操作が終了したか否かと、第2表示操作パネル92に対応する第2ゲーム装置セット1Gがゲーム進行中であるか否かと、を判断し、第1表示操作パネル91による操作が終了し、かつ、第2ゲーム装置セット1Gがゲーム進行中でないと判断した場合、第1表示操作パネル91にゲーム画面を表示させるとともに、第2表示操作パネル92にメニュー画面を表示させることをさらに行うことができる。
【0203】
一方、「メニュー画面」のうちの「両画面操作」スイッチがオンにされたと判断した場合(ステップS0523のYES)、制御部15は、第1表示操作パネル91及び第2表示操作パネル92にS0522において選択された「メニュー項目」を表示させて(ステップS0525)、第2表示制御を終了させる。
【0204】
また、第1表示操作パネル91に「メニュー画面」が表示されていないと判断した場合(ステップS0521のNO)、又は第1表示操作パネル91に表示された「メニュー画面」が管理者によって操作されていないと判断した場合(ステップS0522のNO)、制御部15は、第2表示操作パネル92に「メニュー画面」が表示されているか否かについて判断する(ステップS0526)。第2表示操作パネル92に「メニュー画面」が表示されていると判断した場合(ステップS0526のYES)、制御部15は、第2表示操作パネル92に表示された「メニュー画面」が管理者によって操作されたか否かについて判断する(ステップS0527)。第2表示操作パネル92に表示された「メニュー画面」が管理者によって操作されたと判断した場合(ステップS0527のYES)、制御部15は、「メニュー画面」のうちの「両画面操作」スイッチがオンにされたか否かについて判断する(ステップS0528)。「メニュー画面」のうちの「両画面操作」スイッチがオンにされたと判断した場合(ステップS0523のYES)、制御部15は、処理をステップS0525へ進む。一方、「メニュー画面」のうちの「両画面操作」スイッチがオフにされたと判断した場合(ステップS0528のNO)、制御部15は、第1表示操作パネル91にステップS0527で選択された「メニュー項目」を表示させるとともに、第2表示操作パネル92の表示を「ゲーム画面」に戻させて(ステップS0529)、第2表示制御を終了させる。
【0205】
また、第2表示操作パネル92に「メニュー画面」が表示されていないと判断した場合(ステップS0526のNO)、又は第2表示操作パネル92に表示された「メニュー画面」が管理者によって操作されていないと判断した場合(ステップS0527のNO)、制御部15は、第1表示操作パネル91に「操作ボタン」が表示されているか否かについて判断する(ステップS0530)。第1表示操作パネル91に「操作ボタン」が表示されていると判断した場合(ステップS0530のYES)、制御部15は、「操作ボタン」が管理者によって操作されたか否かについて判断する(ステップS0531)。「操作ボタン」が管理者によって操作されたと判断した場合(ステップS0531のYES)、制御部15は、第1表示操作パネル91に「メニュー画面」を表示させて(ステップS0532)、処理をステップS0523へ進む。
【0206】
また、第1表示操作パネル91に「操作ボタン」が表示されていないと判断した場合(ステップS0530のNO)、又は「操作ボタン」が管理者によって操作されていないと判断した場合(ステップS0531のNO)、制御部15は、第2表示操作パネル92に「操作ボタン」が表示されているか否かについて判断する(ステップS0533)。第2表示操作パネル92に「操作ボタン」が表示されていると判断した場合(ステップS0533のYES)、制御部15は、「操作ボタン」が管理者によって操作されたか否かについて判断する(ステップS0534)。「操作ボタン」が管理者によって操作されたと判断した場合(ステップS0534のYES)、制御部15は、第2表示操作パネル92に「メニュー画面」を表示させて(ステップS0535)、処理をステップS0528へ進む。一方、「操作ボタン」が管理者によって操作されていないと判断した場合(ステップS0534のNO)、制御部15は、第1表示操作パネル91及び第2表示操作パネル92の表示を「ゲーム画面」に戻させて(ステップS0536)、第2表示制御を終了させる。
【0207】
図37の説明に戻る。第2表示制御を行った後に、制御部15は、ステップS0524,S0525,S0529(
図39参照)において選択されたメニュー項目に係る設定処理を行う(ステップS053)。そして、制御部15は、管理者キーKが検知され続けているか否かについて判断する(ステップS054)。管理者キーKが検知され続けていないと判断した場合(ステップS054のNO)、制御部15は、第1制御処理を終了させる。一方、管理者キーKが検知され続けていると判断した場合(ステップS054のYES)、制御部15は、処理をステップS054へ戻す。
【0208】
(ステップS06)
図36の説明に戻る。サービスドア96が閉じていないと判断された場合(ステップS03のNO)、制御部15は、第2制御処理を行う(ステップS06)。
【0209】
第2制御処理において、制御部15は、
図40に示すように、まず、第1表示操作パネル91及び第2表示操作パネル92に「メニュー画面」が表示されているか否かについて判断する(ステップS061)。第1表示操作パネル91及び第2表示操作パネル92に「メニュー画面」が表示されていないと判断した場合(ステップS061のNO)、制御部15は、第1表示操作パネル91及び第2表示操作パネル92に「メニュー画面」を表示させて(ステップS062)、そして、第1表示操作パネル91及び第2表示操作パネル92のそれぞれの「メニュー画面」の「両画面操作」スイッチをオンにさせた上で非表示にさせる(ステップS063)。そして、制御部15は、管理者が設定部99に入力された情報に基づいて、第1ゲーム装置セット1F及び第2ゲーム装置セット1Gの共通設定処理を行う(ステップS064)。その後、制御部15は、サービスドア96が閉じられているか否かについて判断する(ステップS065)。サービスドア96が閉じられていると判断した場合(ステップS065のYES)、制御部15は、第2制御を終了させる。
【0210】
一方、第1表示操作パネル91及び第2表示操作パネル92に「メニュー画面」が表示されていると判断した場合(ステップS061のYES)、制御部15は、処理をステップS063へ進む。また、サービスドア96が閉じられていないと判断した場合(ステップS066のNO)、制御部15は、処理をステップS066へ戻す。
【0211】
(ステップS07)
図36の説明に戻る。管理者キーKが登録されたものではないと判断した場合(ステップS02のNO)、制御部15は、第3制御処理を行う(ステップS07)。
【0212】
ステップS07において、制御部15は、
図41に示すように、第1表示操作パネル91及び第2表示操作パネル92に「登録されていない管理者キー」を表示させて(ステップS071)、第3制御処理を終了させる。
【0213】
図36の説明に戻る。その後、制御部15は、第1制御処理、第2制御処理、及び第3制御処理のいずれか一方を終了させた後に、運営モード設定処理を終了させる。また、運営モード設定処理が終了した後に、制御部15は、ゲームモードを再開し、第1表示操作パネル91及び第2表示操作パネル92に「ゲーム画面」を表示させる。
【0214】
なお、第1制御処理を行っている間に、第2開始要求がさらに検知されると、制御部15は、実行中の第1制御処理を停止し、第2開始要求に対応する第2制御処理を割込処理として行うことができる。また、制御部15は、第1開始要求及び第2開始要求を同時に検知した場合、第2開始要求に対応する第2制御処理を優先的に行うことができる。
【0215】
[制御部15によるメイン処理]
次に、
図42乃至
図47を参照しつつ、制御部15によるメイン処理を説明する。
【0216】
(ステップS10)
まず、制御部15は、初期化処理を行う(ステップS10)。
【0217】
ステップS10において、制御部15は、
図43に示すように、まず、景品取得部6の原点位置が設定されたか否かを判断する(ステップS11)。景品取得部6の原点位置が設定されたと判断した場合(ステップS11のYES)、制御部15は、景品取得部6の移動範囲が設定されたか否かを判断する(ステップS13)。景品取得部6の移動範囲が設定されたと判断した場合(ステップS13のYES)、制御部15は、景品取得部6の景品投入位置が設定されたか否かを判断する(ステップS15)。景品取得部6の景品投入位置が設定されたと判断した場合(ステップS15のYES)、制御部15は、初期化処理を終了させる。
【0218】
一方、景品取得部6の原点位置が設定されていないと判断した場合(ステップS11のNO)、制御部15は、原点の設定指示を表示操作パネル90に表示する(ステップS12)。この場合、管理者が、原点の設定指示に基づいて、第1方法によって手動で景品取得部6を待機位置に移動させることができる。景品取得部6が待機位置に停止すると、駆動部7のX方向原点センサ715及びY方向原点センサ725は、景品取得部6の待機位置の座標を取得して制御部15に送信する。そして、制御部15は、待機位置を原点として設定し、その情報を格納部13に格納した上で、処理をステップS13へ進む。
【0219】
同様に、景品取得部6の移動範囲が設定されていないと判断した場合(ステップS13のNO)、制御部15は、移動範囲の設定指示を表示操作パネル90に表示する(ステップS14)。この場合、管理者が、移動範囲の設定指示に基づいて、第1方法によって手動で景品取得部6を希望の移動範囲に沿って移動させることができる。そして、駆動部7のX方向位置センサ714、Y方向位置センサ724、第1エンコーダ713、及び第2エンコーダ723は、移動経路上の点の座標を取得して制御部15に送信する。そして、制御部15は、移動範囲情報を格納部13に格納した上で、処理をステップS15へ進む。
【0220】
また、景品取得部6の景品投入位置が設定されていないと判断した場合(ステップS15のNO)、制御部15は、景品投入位置の設定指示を表示操作パネル90に表示する(ステップS104)。この場合、管理者が、景品投入位置の設定指示に基づいて、第1方法によって手動で景品取得部6を希望の景品投入位置に移動させることができる。そして、駆動部7のX方向位置センサ714、Y方向位置センサ724、第1エンコーダ713、及び第2エンコーダ723は、移動経路上の点の座標を取得して制御部15に送信する。そして、制御部15は、景品投入位置情報を格納部13に格納した上で、初期化処理を終了させる。
【0221】
(ステップS20)
図42の説明に戻る。使用モード設定処理において、ゲームモードが選択された場合、制御部15は、同一人判断処理を行う(ステップS20)。
【0222】
ステップS20において、制御部15は、
図44に示すように、まず、今回プレイの開始時刻に関するプレイ情報を取得して格納部13に格納し(ステップS21)、その後、今回プレイの開始時刻と、格納部13に格納された直前回プレイの終了時刻と、の時間間隔に関するプレイ情報を計算して、格納部13に格納する(ステップS22)。次に、制御部15は、取得した時間間隔は、所定の時間間隔(例えば、60秒)以下であるか否かを判断する(ステップS23)。所定の時間間隔以下であると判断した場合(ステップS23のYES)、制御部15は、両プレイは同一人によるプレイと判断し、直前回プレイのプレイ情報又は直前回プレイのプレイ情報に紐付けられたプレイ情報を、同一のプレイヤに紐付けて(ステップS24)、同一人判断処理を終了させる。
【0223】
一方、所定の時間間隔を超えたと判断した場合(ステップS23のNO)、制御部15は、両プレイは非同一人によるプレイと判断し、直前回プレイのプレイ情報又は直前回プレイのプレイ情報に紐付けられたプレイ情報を、同一のプレイヤに紐付けせずに(ステップS25)、同一人判断処理を終了させる。
【0224】
なお、同一人判断処理において、制御部15は、管理者に、多目的スイッチによって設定された、プレイ終了時刻から次のプレイ開始時刻までの時間間隔を計測するためのカウントを一時停止させることを通知してもよい。その場合、管理者が、上述した通知に基づいて、多目的スイッチを操作して時間間隔のカウントを一時停止させて、そして、トラブルが解消された後に時間間隔のカウントを再開させることができる。このような時間間隔のカウントの一時停止によれば、プレイヤが連続してプレイしようとする場合、景品取得ゲーム装置1のトラブル等によりプレイができなくなったとき、制御部15は、時間間隔のカウントが再開後のプレイヤを、時間間隔のカウントの一時停止前のプレイヤと同一人として判断することができる。その結果、トラブルによるプレイヤの連続プレイの中止を回避することができ、プレイヤのニーズを沿って景品取得ゲームを進行させて、プレイヤの景品取得ゲームへの満足度を向上させることができる。
【0225】
(ステップS30)
図42の説明に戻る。次に、制御部15は、景品取得部6の面移動処理を行う(ステップS30)。
【0226】
ステップS30において、制御部15は、
図45に示すように、まず、景品取得部6のX方向移動を行わせる。具体的には、制御部15は、プレイヤによる第1ボタン831の押下の有無を判断する(ステップS31)。プレイヤによる第1ボタン831の押下があると判断した場合(ステップS31のYES)、制御部15は、第1ボタン831からの操作信号に基づいて、第1モータ712を動作させて、待機位置(原点)に位置していた景品取得部6のX方向移動を開始させる(ステップS32)。その次に、制御部15は、X方向のドグ716からの移動限界検出信号に基づいて、景品取得部6がX方向の移動範囲の限界位置にまで移動したか否かを判断する(ステップS33)。景品取得部6がX方向の移動範囲の限界位置にまで移動していないと判断した場合(ステップS33のNO)、制御部15は、プレイヤによる第1ボタン831の押下が解除されたか否かを判断する(ステップS34)。プレイヤによる第1ボタン831の押下が解除されたと判断した場合(ステップS34のYES)、制御部15は、景品取得部6のX方向移動を停止させる(ステップS35)。ステップS35が行われた後、景品取得部6は、X方向移動の停止位置、すなわち方向変更点に位置する。そして、制御部15は、駆動部7の位置センサ及びエンコーダによって送信されたプレイ情報、すなわち、方向変更点の座標情報を取得し、格納部13に格納する(ステップS36)。
【0227】
続いて、制御部15は、景品取得部6のY方向移動を行わせる。具体的には、制御部15は、プレイヤによる第2ボタン832の押下の有無を判断する(ステップS37)。プレイヤによる第2ボタン832の押下があると判断した場合(ステップS37のYES)、制御部15は、第2ボタン832からの操作信号に基づいて、第2モータ722を動作させて、方向変更点にある景品取得部6のY方向移動を開始させる(ステップS38)。その次に、制御部15は、Y方向のドグ726からの移動限界検出信号に基づいて、景品取得部6がY方向の移動範囲の限界位置にまで移動したか否かを判断する(ステップS39)。景品取得部6がY方向の移動範囲の限界位置にまで移動していないと判断した場合(ステップS39のNO)、制御部15は、プレイヤによる第2ボタン832の押下が解除されたか否かを判断する(ステップS40)。プレイヤによる第2ボタン832の押下が解除されたと判断した場合(ステップS40のYES)、制御部15は、景品取得部6のY方向移動を停止させる(ステップS41)。ステップS41が行われた後、景品取得部6は、Y方向移動の停止位置、すなわち接近開始点に位置する。そして、制御部15は、駆動部7の位置センサ及びエンコーダによって送信されたプレイ情報、すなわち、接近開始点の座標情報を取得し、格納部13に格納して(ステップS42)、面移動処理を終了させる。
【0228】
一方、上記面移動処理において、プレイヤによる第1ボタン831の押下がないと判断した場合(ステップS31のNO)、制御部15は、処理をステップS37へ進む。景品取得部6がX方向の移動範囲の限界位置にまで移動したと判断した場合(ステップS33のYES)、制御部15は、処理をステップS35へ進む。プレイヤによる第1ボタン831の押下が解除されていないと判断した場合(ステップS34のNO)、制御部15は、処理をステップS33へ戻す。プレイヤによる第2ボタン832の押下がないと判断した場合(ステップS37のNO)、制御部15は、面移動処理を終了させる。景品取得部6がY方向の移動範囲の限界位置にまで移動したと判断した場合(ステップS39のYES)、制御部15は、処理をステップS41へ進む。プレイヤによる第2ボタン832の押下が解除されていないと判断した場合(ステップS40のNO)、制御部15は、処理をステップS39へ戻す。
【0229】
(ステップS50)
図42の説明に戻る。景品取得部6の面移動処理を終了した後に、制御部15は、景品取得部6の景品取得処理を行う(ステップS50)。
【0230】
ステップS50において、制御部15は、
図46に示すように、まず、景品取得部6の接近移動、アーム61の開閉移動、及び圧力調整を行わせる。具体的には、制御部15は、景品取得部6のアーム駆動部を作動させて、接近開始点にある景品取得部6の一対のアーム61を設定開度で開かせる(ステップS51)。そして、制御部15は、第3モータ733を作動させて、景品取得部6のZ方向下降方向への移動、すなわち接近移動を開始させて(ステップS52)。その次に、制御部15は、開度センサ635からの、アーム61が景品又は景品支持部40との当接によって所定の閾値以上の移動となることを検知した場合の検知信号の有無を判断する(ステップS53)。開度センサ635からの検知信号があると判断した場合(ステップS53のYES)、制御部15は、アーム61による景品又は景品支持部40への圧力を軽減するための第1圧力調整を行う(ステップS55)。ステップS55において、制御部15は、景品取得部6の接近移動を停止させる。そして、制御部15は、景品取得部6のアーム駆動部を作動させて、一対のアーム61を閉じさせることにより、景品を把持する動作を行わせる(ステップS57)。
【0231】
続いて、制御部15は、景品取得部6の景品投入位置への移動を行わせる。具体的には、制御部15は、一対のアーム61を閉じさせた後に、第3モータ733を作動させて、景品取得部6のZ方向上昇方向移動、すなわち遠離移動を開始させる(ステップS58)。その次に、制御部15は、上昇停止センサからの上昇移動の停止要求の有無に基づいて、景品取得部6がZ方向の移動範囲の限界位置まで移動したか否かを判断する(ステップS59)。上昇停止センサからの上昇移動の停止要求があると判断した場合(ステップS59のYES)、制御部15は、景品取得部6のZ方向上昇方向移動(遠離移動)を停止させる(ステップS60)。次いで、制御部15は、第2モータ722及び第1モータ712を順次作動させ、景品投入位置に向けて景品取得部6を移動させる(ステップS61)。ステップS61において、制御部15は、景品取得部6のY方向移動及びX方向移動を行わせる。続いて、制御部15は、景品取得部6が景品投入位置に到達したか否かを判断する(ステップS62)。景品取得部6が景品投入位置に到達したと判断した場合(ステップS62のYES)、制御部15は、景品取得部6のアーム駆動部を作動させて、一対のアーム61を開かせてから、閉じさせる(ステップS63)。
【0232】
ここで、ステップS57において一対のアーム61が景品を把持した場合、ステップS63において、一対のアーム61の開きによって、景品が第1落下口51に落下する。景品が落下した場合、その景品が第2落下口52を通過して、景品収容部11に一時的に収容される。また、景品は、第2落下口52を通過するときに落下検知センサ53によって検知される。よって、各プレイで景品の取得の有無を検知することができる。そして、制御部15は、落下検知センサ53によって送信された景品取得の有無情報に関するプレイ情報を取得し、格納部13に格納して(ステップS64)、景品取得処理を終了させる。こうして、制御部15は、メイン処理を終了させる。
【0233】
一方、開度センサ635からの検知信号がないと判断した場合(ステップS53のNO)、制御部15は、接近停止センサ7376からの、本体部60の底部67が景品と当接して所定の圧力で景品を押し付けることを検知した場合の検知信号の有無を判断する(ステップS54)。接近停止センサ7376からの検知信号があると判断した場合(ステップS54のYES)、制御部15は、本体部60による景品への圧力を軽減するための第2圧力調整を行う(ステップS56)。ステップS56において、制御部15は、
図47に示すように、本体部60の接近移動を停止させてから(ステップS561)、本体部60の遠離移動を開始させる(ステップS562)。その次に、制御部15は、本体部60が遠離方向に沿って第1距離を移動したか否かを判断する(ステップS563)。ステップS563において、制御部15は、景品の種類に応じて、本体部60の底部67と景品との接触を維持しつつ、本体部60が景品に与える圧力を所定値に軽減するように、第1距離を決定する。本体部60が遠離方向に沿って第1距離を移動したと判断した場合(ステップS563のYES)、制御部15は、本体部60の遠離移動を停止させて(ステップS564)、第2圧力調整を終了させる。一方、本体部60が遠離方向に沿って第1距離を移動していないと判断した場合(ステップS563のNO)、制御部15は、処理をステップS563へ戻す。
【0234】
また、景品取得部6がZ方向の移動範囲の限界位置まで移動していないと判断した場合(ステップS59のNO)、制御部15は、処理をステップS59へ戻す。景品取得部6が景品投入位置に到達していないと判断した場合(ステップS62のNO)、制御部15は、処理をステップS62へ戻す。
【0235】
(ステップS70,90,110)
図42の説明に戻る。景品取得部6の景品取得処理を終了した後に、制御部15は、景品取得部6を待機位置に移動させる(ステップS70)。その後、制御部15は、景品取得部6が待機位置に到着したか否かを判断する(ステップS90)。景品取得部6が待機位置に到着したと判断した場合(ステップS90のYES)、制御部15は、プレイの終了時刻を取得して、格納部13に格納して(ステップS110)、メイン処理を終了させる。一方、景品取得部6が待機位置に到着していないと判断した場合(ステップS90のNO)、制御部15は、処理をステップS90へ戻す。
【0236】
以上説明した実施形態に係る景品取得ゲーム装置1は、第1プレイヤが第1景品取得ゲームを行える第1ゲーム装置セット1Fと、第1ゲーム装置セット1Fと並べるように配置された、第2プレイヤが第2景品取得ゲームを行える第2ゲーム装置セット1Gと、を有するゲーム装置本体1Aと、ゲーム装置本体1Aの正面側に設けられた、第1ゲーム装置セット1Fに使用される第1表示領域の一例である第1表示操作パネル91及び第2ゲーム装置セットに使用される第2表示領域の一例である第2表示操作パネル92を有する表示部の一例である表示ユニット1Bと、管理者が利用する運営モードの開始要求を検知する検知部の一例である検知ユニット1Cと、検知ユニット1Cにより開始要求が検知された場合、第1景品取得ゲーム及び/又は第2景品取得ゲームのゲーム進行状態に基づいて、第1表示操作パネル91及び/又は第2表示操作パネル92による表示を制御する制御部の一例である制御ユニット1Eと、を備える。その結果、管理者による運営モードへの切替が行われるとき、景品取得ゲームの進行状態に基づいて異なる表示を行うことが可能になり、管理者及びプレイヤの両者の満足度を高めることができる。
【0237】
また、以上説明した実施形態に係る景品取得ゲーム装置1において、開始要求は、検知ユニット1Cがゲーム装置本体1Aに関連付けられた情報媒体の一例である管理者キーKの接近より検知できる第1開始要求を含み、制御ユニット1Eは、検知ユニット1Cが第1開始要求を検知した場合、第1ゲーム装置セット1F及び第2ゲーム装置セット1Gがゲーム進行中であるか否かについて判断し、ゲーム進行中でないゲーム装置セットに対応する表示操作パネル90には、メニュー画面を表示させることと、を含む第1制御を行う。その結果、プレイヤの景品取得ゲームが進行中であっても、管理者による運営モードへの切替操作を行えるとともに、管理者による運営モードへの切替操作により、プレイヤの進行中の景品取得ゲームの不意打ちの中断を抑制することができる。なお、管理者キーKは、物理的な鍵であってもよい。その場合、第1開始要求は、管理者による管理者キーKの操作によって検知される。
【0238】
また、以上説明した実施形態に係る景品取得ゲーム装置1においては、運営モードを開始させるための開始操作部の一例であるサービスドア96をさらに備え、開始要求は、検知ユニット1Cがサービスドア96の開きより検知できる第2開始要求を含み、制御ユニット1Eは、検知ユニット1Cが第2開始要求を検知した場合、第1表示操作パネル91及び第2表示操作パネル92に、メニュー画面を表示させる第2制御を行う。その結果、簡易な方法を用いて、第1表示領域及び第2表示領域のそれぞれによる表示を同時にメニュー画面に切り替えることができる。
【0239】
また、以上説明した実施形態に係る景品取得ゲーム装置1においては、制御ユニット1Eは、検知ユニット1Cがゲーム装置本体1Aに関連付けられた管理者キーKの接近より検知できる第1開始要求及び第2開始要求を同時に検知した場合、第2開始要求に対応する第2制御を行う。その結果、第1開始要求及び第2開始要求を同時に検知した場合、第2開始要求に対応する第2制御を優先的に行うことができる。
【0240】
また、以上説明した実施形態に係る景品取得ゲーム装置1においては、第1制御は、ゲーム進行中であるゲーム装置セットに対応する表示領域には、メニュー画面に移行させるための操作表示部の一例である操作ボタンを表示させることをさらに含み、第1表示領域の一例である第1表示操作パネル91に操作ボタンが表示されている場合、第1表示操作パネル91に表示された操作ボタンが操作されると、制御ユニット1Eは、第1表示操作パネル91にメニュー画面を表示させるとともに、第2表示操作パネル92にゲーム画面を表示させる。その結果、一方の表示操作パネルが操作されると、他方の表示操作パネルをゲーム画面に戻し、他方の表示操作パネルに対応するゲーム装置セットで景品取得ゲームを行うことができる。
【0241】
また、以上説明した実施形態に係る景品取得ゲーム装置1においては、第1表示領域の一例である第1表示操作パネル91にメニュー画面が表示されている場合、第1表示操作パネル91に表示されたメニュー画面のいずれか1つのメニュー項目が選択されると、制御ユニット1Eは、第1表示操作パネル91に選択されたメニュー項目を表示させるとともに、第2表示操作パネル92にゲーム画面を表示させる。その結果、一方の表示操作パネルが操作されると、他方の表示操作パネルをゲーム画面に戻し、他方の表示操作パネルに対応するゲーム装置セットで景品取得ゲームを行うことができる。
【0242】
また、以上説明した実施形態に係る景品取得ゲーム装置1においては、制御ユニット1Eは、第1表示操作パネル91に選択されたメニュー項目を表示させ、かつ、第2表示操作パネル92にゲーム画面を表示させた後に、管理者による第1表示操作パネル91に表示されたメニュー項目への操作が終了したか否かと、第2表示操作パネル92に対応する第2ゲーム装置セット1Gがゲーム進行中であるか否かと、を判断することと、第1表示操作パネル91による操作が終了し、かつ、第2ゲーム装置セット1Gがゲーム進行中でないと判断した場合、第1表示操作パネル91にゲーム画面を表示させるとともに、第2表示操作パネル92にメニュー画面を表示させることと、を行う。その結果、管理者による2つ目のゲーム装置セットへの連続作業を容易に実現できる。
【0243】
また、以上説明した実施形態に係る景品取得ゲーム装置1においては、メニュー画面は、第1ゲーム装置セット1F及び第2ゲーム装置セット1Gの共通設定を同時に行うための連動設定部の一例である「両画面操作」スイッチと、メニュー項目の一例である第1メニュー項目と、を含み、制御ユニット1Eは、「両画面操作」スイッチがオンになり、かつ、第1表示操作パネル91及び第2表示操作パネル92のいずれか一方に表示された第1メニュー項目が操作された場合、共通設定を行う。その結果、簡易な方法を用いて、第1ゲーム装置セット及び第2ゲーム装置セットの共通設定を行うことができる。
【0244】
また、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、上述した形態に当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。すなわち、上述した実施形態が備える各要素及びその配置、材料、条件、形状、サイズ等は、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。また、上述した実施形態が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
【符号の説明】
【0245】
1…景品取得ゲーム装置
1A…ゲーム装置本体
1B…表示ユニット
1C…検知ユニット
1D…サービスユニット
1E…制御ユニット
1F…第1ゲーム装置セット
1G…第2ゲーム装置セット
6…景品取得部
9…表示部
9A…第1表示部
9B…第2表示部
15…制御部
91…第1表示操作パネル
92…第2表示操作パネル