IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 北村 和久の特許一覧

<>
  • 特開-隙間付きブックエンド 図1
  • 特開-隙間付きブックエンド 図2
  • 特開-隙間付きブックエンド 図3
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024029725
(43)【公開日】2024-03-06
(54)【発明の名称】隙間付きブックエンド
(51)【国際特許分類】
   A47B 65/00 20060101AFI20240228BHJP
【FI】
A47B65/00 603C
【審査請求】未請求
【請求項の数】1
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2022142575
(22)【出願日】2022-08-22
(71)【出願人】
【識別番号】510153205
【氏名又は名称】北村 和久
(72)【発明者】
【氏名】北村 和久
(57)【要約】
【課題】垂直に立てて並べた複数の本を左右から支える場合、本から倒れようとする過重な力が加わっても安定して支えることができる、隙間付きブックエンドを提供する。
【解決手段】ブックエンドの側板内辺に突起を設け、前記突起と底板後部及び底板長尺部との間に隙間を設け、向かい合うもう一方のブックエンドの底板長尺部を前記隙間に挿入し、摺動できることを特徴とする隙間付きブックエンド。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ブックエンドの側板内辺に突起を設け、前記突起と底板後部及び底板長尺部との間に隙間を設け、向かい合う対となるもう一方のブックエンドの底板長尺部を前記隙間に挿入し、摺動できることを特徴とする隙間付きブックエンド。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、垂直に立てた複数の本が倒れないように支える隙間付きブックエンドに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、複数の本を垂直に立てて横方向に並べた場合、本が倒れないように左右から支える文房具があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010-167226号広報
【特許文献2】実全昭52-142424号広報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
それには次のような問題点があった。
垂直に立てて背表紙を手前にそろえて横方向に並べた複数の本を一対のブックエンドで左右から挟んで支えた場合、一方のブックエンドに本が倒れようとする過重な力が加わると他方のブックエンドと関係なく、前記一方のブックエンドだけが本と一緒に倒れる場合があり、不安定であった。
本発明は以上の問題点を解決するものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
ブックエンドの側板内辺に突起を設け、前記突起と底板後部及び底板長尺部との間に隙間を設け、向かい合う対となるもう一方のブックエンドの底板長尺部を前記隙間に挿入し、摺動できるようにする。
以上を特徴とする隙間付きブックエンドである。
【発明の効果】
【0006】
一対の隙間付きブックエンドで挟んだ一冊もしくは複数の本がバランスを崩して倒れそうになって、一方の前記隙間付きブックエンドが寄りかかってきた前記本の為に倒れそうになった場合、一対の前記隙間付きブックエンドがお互いを支え合って倒れることを防ぎ、安定して本を挟むことができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】 本発明の一対を分離した状態の斜視図
図2】 本発明の一対を組み合わせた状態を示す斜視図
図3】 本発明の使用状態を示す斜視図
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の実施の形態について説明する。
図1図2に示すように、一枚の金属板の中央部を逆U字状に打ち抜き、その際逆U字状の下部の一辺は打ち抜かず周辺部とつながったままとする。打ち抜いた逆U字状部分を囲む残り三方の周辺部を側板(2)として垂直に折り曲げ、逆U字状部分は底板長尺部(4)として水平に設置し、前記底板長尺部(4)に連続する残る一方の周辺部も底板後部(3)として水平に設置して隙間付きブックエンド(1)とする。
【0009】
隙間付きブックエンド(1)の側板(2)の空間部(5)中央に向けて、側板内辺(8)に二つの突起(6)を向かい合わせに左右対称に設ける。前期二つの突起(6)は金属板を底板長尺部(4)として逆U字状に打ち抜いて形成する際に、前記突起(6)部分と相似形で前記突起(6)部分に向かい合う位置に前記底板長尺部(4)部分を凹部(9)にして形成する。
【0010】
垂直に立った側板(2)に設けた二つの突起(6)の下辺と水平に設置された底板後部(3)及び底板長尺部(4)の上面との間に隙間(7)を設ける。
【0011】
二つの突起(6)の下辺に設けた左右二つの隙間(7)は、対となるもう一方の隙間付きブックエンド(1)の底板長尺部(4)を挿入する為の前記二つの隙間(7)を両端とする一つの差込口として機能する。
【0012】
底板長尺部(4)が左右二つの隙間(7)の中を容易に摺動できるように左右二つの隙間(7)の高さは挿入する前記底板長尺部(4)の厚みより若干高く設定し、前記左右二つの隙間(7)の向かい合う空間の合計幅は前記底板長尺部(4)の幅より若干広く設定する。
本発明は以上のような構成である。
【0013】
本発明を使用するときは、図2図3に示すように、一対になった二つの隙間付きブックエンド(1)の底板長尺部(4)を向かい合わせにして重ね、重ねて上に乗った一方の隙間付きブックエンド(1)の底板長尺部(4)を重ねて下になった他方の隙間付きブックエンド(1)の左右二つの隙間(7)に同時に挿入する。
【0014】
底板長尺部(4)の先端から凹部(9)の手前までの部分は幅が一定であり、前記一定幅の部分の長さを限度として前記底板長尺部(4)が対となるもう一方の隙間付きブックエンド(1)の左右二つの隙間(7)の中を摺動する際、前記底板長尺部(4)の一定幅の部分は前記左右二つの隙間(7)の中から外れることなく安定して往復できる。
【0015】
重ねて上になっている隙間付きブックエンド(1)の底板長尺部(4)を重ねて下になっている隙間付きブックエンド(1)の左右二つの隙間(7)に挿入することで直立した二つの側板(2)が向かい合うことになり、向かい合った前記二つの側板(2)の間に図3に示すように垂直に立てた一冊以上の複数の本(10)を並べて置く。
【0016】
左右二つの隙間(7)に差し込んだ底板長尺部(4)を摺動させて前記二つの側板(2)を接近させることにより、垂直に立てて並べた本(10)を前記二つの側板(2)で挟むことになり、安定して前記本(10)を保持することができる。
【0017】
重なって上に乗っている隙間付きブックエンド(1)の底板長尺部(4)が重なって下になっている隙間付きブックエンド(1)の左右二つの隙間(7)に挿入されていることにより、前記底板長尺部(4)は前記左右二つの隙間(7)の狭い空間の中で上下左右及びねじれの動きを制限され、往復する摺動の動きのみ自由となる。
【0018】
同様に、重なって下になっている隙間付きブックエンド(1)の左右二つの隙間(7)の狭い空間に、重なって上に乗っている隙間付きブックエンド(1)の底板長尺部(4)が挿入されているために、下になっている前記隙間付きブックエンド(1)は上下左右及びねじれの動きが制限され、往復する摺動の動きのみ自由となる。
【0019】
重なって上に乗っている隙間付きブックエンド(1)が、バランスを崩して倒れようとする本(10)から過重な力を受けて一緒に倒れそうになった場合、前記隙間付きブックエンド(1)の底板長尺部(4)が重なって下になっている隙間付きブックエンド(1)の左右二つの隙間(7)に挿入されていることにより重なって上に乗っている隙間付きブックエンド(1)の動きが制限され、重なって上に乗っている隙間付きブックエンド(1)が横倒しになろうとする動きや、前記底板長尺部(4)の先端が跳ね上がろうとする動きを抑制する。
【0020】
又、重なって下になっている隙間付きブックエンド(1)がバランスを崩して倒れようとする本(10)から過重な力を受けて一緒に倒れそうになった場合、前記隙間付きブックエンド(1)の左右二つの隙間(7)には重なって上に乗っている隙間付きブックエンド(1)の底板長尺部(4)が挿入されていることにより重なって下になっている隙間付きブックエンド(1)の動きが制限され、重なって下になっている隙間付きブックエンド(1)が横倒しになろうとする動きや、重なって下になっている隙間付きブックエンド(1)の底板長尺部(4)が跳ね上がろうとする動きを抑制する。
【0021】
故に一対の隙間付きブックエンド(1)の二つの側板(2)で挟んだ本(10)から倒れようとする過重な力を一対の隙間付きブックエンド(1)のどちらが受けても、一対の隙間付きブックエンド(1)がお互いの動きを抑制し、又支え合って二つの側板(2)で挟んだ前記本(10)をより安定して挟んで保持することができる。
【符合の説明】
【0022】
1 隙間付ブックエンド
2 側板
3 底板後部
4 底板長尺部
5 空間部
6 突起
7 隙間
8 側板内辺
9 凹部
10 本
図1
図2
図3