IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社ミクシィの特許一覧

特開2024-29741情報処理装置、情報処理方法及びプログラム
<>
  • 特開-情報処理装置、情報処理方法及びプログラム 図1
  • 特開-情報処理装置、情報処理方法及びプログラム 図2
  • 特開-情報処理装置、情報処理方法及びプログラム 図3
  • 特開-情報処理装置、情報処理方法及びプログラム 図4
  • 特開-情報処理装置、情報処理方法及びプログラム 図5
  • 特開-情報処理装置、情報処理方法及びプログラム 図6
  • 特開-情報処理装置、情報処理方法及びプログラム 図7
  • 特開-情報処理装置、情報処理方法及びプログラム 図8
  • 特開-情報処理装置、情報処理方法及びプログラム 図9
  • 特開-情報処理装置、情報処理方法及びプログラム 図10
  • 特開-情報処理装置、情報処理方法及びプログラム 図11
  • 特開-情報処理装置、情報処理方法及びプログラム 図12
  • 特開-情報処理装置、情報処理方法及びプログラム 図13
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024029741
(43)【公開日】2024-03-06
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/69 20140101AFI20240228BHJP
   A63F 13/79 20140101ALI20240228BHJP
   A63F 13/45 20140101ALI20240228BHJP
【FI】
A63F13/69
A63F13/79
A63F13/45
【審査請求】未請求
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023088945
(22)【出願日】2023-05-30
(62)【分割の表示】P 2022132138の分割
【原出願日】2022-08-22
(71)【出願人】
【識別番号】500033117
【氏名又は名称】株式会社MIXI
(72)【発明者】
【氏名】小山 遼太朗
(57)【要約】
【課題】
ゲームの趣向性を向上させることを目的とする。
【解決手段】
所定の条件を満たしていない第1クエストのプレイ中に、使用中の1以上のゲーム媒体
を含むデッキを他のデッキと入れ替えて使用可能に制御し、所定の条件を満たしている第
2クエストのプレイ中に、使用中のデッキを他のデッキと入れ替え不可に制御する制御部
と、を備える情報処理装置。
【選択図】 図10
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の条件を満たしていない第1クエストのプレイ中に、使用中の1以上のゲーム媒体を
含むデッキを他のデッキと入れ替えて使用可能に制御し、
所定の条件を満たしている第2クエストのプレイ中に、使用中のデッキを他のデッキと入
れ替え不可に制御する制御部と、
を備える情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
ゲーム上で利用可能なゲーム媒体の集合であるデッキを編成し、このデッキを利用して
ゲームが進行することが開示されている。例えば、特許文献1には、ユーザにより選択さ
れたゲーム媒体が組み入れられた1次デッキを編成し、1次デッキの中から抽出されたゲ
ーム媒体が組み入れられた2次デッキを編成することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2019-217214号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的の1つは、ゲームの趣向性を向上させることである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の課題は、所定の条件を満たしていない第1クエストのプレイ中に、使用中の1
以上のゲーム媒体を含むデッキを他のデッキと入れ替えて使用可能に制御し、所定の条件
を満たしている第2クエストのプレイ中に、使用中のデッキを他のデッキと入れ替え不可
に制御する制御部と、を備える情報処理装置、により達成することができる。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、ゲームの趣向性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本発明の実施の形態にかかる情報処理システムの構成を示すブロック図である。
図2】本発明の実施の形態にかかるユーザ端末のハードウェア構成を示すブロック図である。
図3】本発明の実施の形態にかかるサーバ装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
図4】本発明の実施の形態にかかるユーザ端末又はサーバ装置の制御部の機能構成を示すブロック図である。
図5】本発明の実施の形態にかかるデッキ編成処理のフローチャートを示す図である。
図6】本発明の実施の形態にかかるデッキ編成処理時の表示画面を示す図である。
図7】本発明の実施の形態にかかるデッキ管理テーブルを示す図である。
図8】本発明の実施の形態にかかるクエスト判定処理のフローチャートを示す図である。
図9】本発明の実施の形態にかかるユーザのプレイ履歴テーブルを示す図である。
図10】本発明の実施の形態にかかるクエスト進行処理のフローチャートを示す図である。
図11】本発明の実施の形態にかかるデッキ選択時の表示画面を示す図である。
図12】本発明の実施の形態にかかる特典付与処理のフローチャートを示す図である。
図13】本発明の実施の形態にかかる特典付与テーブルを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の実施の形態について説明をするが、本発明の趣旨に反しない限り、本発
明は、以下の実施の形態に限定されない。以下で説明するフローチャートを構成する各処
理の順序は、処理内容に矛盾や不整合が生じない範囲で順不同であり、また、処理内容に
矛盾や不整合が生じない範囲で、フローチャートを構成する各処理の一部を省略すること
や、フローチャートを構成する各処理に新たな処理を追加することも可能である。
【0009】
図1は、本発明の実施の形態にかかる情報処理システムの構成を示すブロック図である
。情報処理システム1は、複数のユーザ端末2a~2cと、サーバ装置3とを備える。ユ
ーザ端末2a~2c及びサーバ装置3は、通信ネットワーク4を介して、互いに通信可能
に接続されている。情報処理システム1では、ユーザ端末2及びサーバ装置3のいずれか
が情報処理装置として機能し得る。ユーザ端末2及びサーバ装置3のいずれかが情報処理
装置として機能する際に、必要に応じて、ユーザ端末2とサーバ装置3との間で、情報の
送受信を実行する。なお、ユーザ端末2の数は、1以上であれば、特に限定されない。
【0010】
図2は、本発明の実施の形態にかかるユーザ端末のハードウェア構成を示すブロック図
である。ユーザ端末2は、制御部11、RAM12、ストレージ部13、入力部14、表
示部15及び通信インタフェース16を備え、それぞれバスにより接続されている。
【0011】
制御部11は、CPUやROMから構成される。制御部11は、ストレージ部13に格
納されたプログラムを実行し、ユーザ端末2の制御を行なう。RAM12は、制御部11
のワークエリアである。ストレージ部13は、プログラムやデータを保存するための記憶
領域である。制御部11は、RAM12から読みだしたプログラム及びデータ、並びに、
入力部14にて入力されたデータをもとに、演算処理を行なう。
【0012】
表示部15は表示画面を有している。制御部11は、演算処理の結果に応じて、表示画
面に画像を表示するためのビデオ信号を出力する。ここで、表示部15の表示画面はタッ
チセンサを備えるタッチパネルであってもよい。この場合、タッチパネルが入力部14と
して機能する。
【0013】
通信インタフェース16は無線又は有線により通信ネットワーク4に接続が可能であり
、通信ネットワーク4を介して、他のコンピュータ装置とデータを送受信することが可能
である。通信インタフェース16を介して受信したデータは、RAM12にロードされ、
制御部11により演算処理が行われる。
【0014】
図3は、本発明の実施の形態にかかるサーバ装置の構成を示すブロック図である。サー
バ装置3は、制御部21、RAM22、ストレージ部23及び通信インタフェース24を
少なくとも備え、それぞれ内部バスにより接続されている。
【0015】
制御部21は、CPUやROMから構成され、ストレージ部23に格納されたプログラ
ムを実行し、サーバ装置3の制御を行う。また、制御部21は時間を計時する内部タイマ
を備えている。RAM22は、制御部21のワークエリアである。ストレージ部23は、
プログラムやデータを保存するための記憶領域である。制御部21は、プログラム及びデ
ータをRAM22から読み出し、ユーザ端末2のそれぞれから受信した情報等をもとに、
プログラム実行処理を行う。
【0016】
図4は、本発明の実施の形態にかかるユーザ端末又はサーバ装置の制御部の機能構成を
示すブロック図である。制御部11又は制御部21は、例えば、デッキ編成部11a、ク
エスト判定部11b、クエスト進行部11c及び特典付与部11dとして機能することが
できる。また、制御部11がデッキ編成部11a、クエスト判定部11b、クエスト進行
部11c及び特典付与部11dのいずれかの機能を実行し、制御部21が、制御部11に
て実行した機能以外の残りの機能を実行してもよい。
【0017】
デッキ編成部11aは、ユーザの入力部14への操作により、クエストをプレイするた
めのデッキを編成する。クエスト判定部11bは、ユーザが選択したクエストが、第1ク
エスト及び第2クエストのいずれであるかを判定する。クエスト進行部11cは、クエス
トを進行し、使用中のデッキを他のデッキに入れ替える処理を行う。特典付与部11dは
、クエストの進行の結果に応じて、ユーザに特典を付与する。
【0018】
「デッキ」とは、ユーザが所有するゲーム媒体の中から、所定の数のゲーム媒体を選択
することで構成されるゲーム媒体の集合体(グループ)である。
【0019】
「クエスト」とは、ゲームを構成するイベントの一種であり、ゲーム内でユーザに与え
られる課題や任務を達成するために、ユーザがゲーム媒体を使用してプレイするイベント
である。この「クエスト」のうち、所定の条件を満たしていないクエストが「第1クエス
ト」であり、所定の条件を満たしているクエストが「第2クエスト」である。「第1クエ
スト」は、プレイ中に、使用中のデッキを他のデッキと入れ替えて使用可能なクエストで
ある。「第2クエスト」は、プレイ中に、使用中のデッキを他のデッキと入れ替えて使用
できないクエストである。
【0020】
ここで、「所定の条件」は、特に限定されず、適宜、設計することができる。例えば、
また、「所定の条件」を、ユーザのプレイ履歴に関する条件とすることができる。この場
合、ユーザのプレイ履歴に基づいて、所定の条件を満たしているか否かの判定が実行され
る。「ユーザのプレイ履歴」とは、ユーザによるゲームプレイの過程又は結果に関する情
報であり、例えば、ゲームのプレイ時間、クエストの累積のクリア回数、所定のクエスト
をクリアしたか否か、又は、ユーザのレベル若しくはランクなどを含む概念である。
【0021】
例えば、クエストごとにランクが設定されている場合に、ユーザアカウントのランクが
、クエストのランク以上又はクエストのランクより大きいことを、「所定の条件」とする
ことができる。ユーザアカウントのランクが、クエストのランク未満又はクエストのラン
ク以下の場合は、「所定の条件」を満たさないことになる。「ユーザアカウントのランク
」とは、ユーザアカウントのゲーム内の実績を表す指標であって、例えば、クエストをク
リアすることで獲得した経験値等の合計が多くなるにつれて上昇するものである。「クエ
ストのランク」とは、例えば、クエストの難易度又はクエストをクリアした後に得られる
報酬等をもとに設定される指標である。
【0022】
また、例えば、ユーザが過去のプレイにおいて、そのクエストにクリアしたこと、又は
、クエストのクリアに失敗していないことを、「所定の条件」とすることができる。この
場合、これまでにユーザが1度もプレイしていないクエスト(つまり、ユーザが初めてプ
レイするクエスト)や、ユーザがプレイをして1度もクリアに失敗していないクエストは
、「所定の条件」を満たしているクエスト、つまり、第2クエストに該当する。一方で、
ユーザがクリアに失敗したクエストは、「所定の条件」を満たしていないクエスト、つま
り第1クエストに該当する。
【0023】
また、例えば、ユーザが過去のプレイにおいて、そのクエストを所定のスコア条件を満
たしてクリアしたこと、又は、そのクエストを所定のスコア条件を満たしてクリアするこ
とに失敗していないことを、「所定の条件」とすることもできる。この場合、これまでに
ユーザが1度もプレイしたことがないクエスト、ユーザがプレイをして所定のスコア条件
を満たしてクリアしたクエスト、又は、ユーザがプレイをして1度も所定のスコア条件を
満たしてクリアすることに失敗していないクエストは、「所定の条件」を満たしているク
エスト、つまり、第2クエストに該当する。一方で、ユーザがクリアに失敗したクエスト
や、ユーザが所定のスコア条件を満たしてクリアすることに失敗したクエストは、「所定
の条件」を満たしていないクエスト、つまり第1クエストに該当する。
【0024】
ここで「スコア」とは、クエストでのプレイの過程又は結果に応じて変動するパラメー
タであれば、特に限定されない。例えば、クエストが、ユーザの有するゲーム媒体と敵オ
ブジェクトとが交互に行動を実行して仮想戦闘を実行するターン制バトルの場合、クエス
トをクリアするまでに要したターン数を、「スコア」とすることができる。例えば、所定
のスコア条件を10ターン未満とした場合、9ターン以内でクエストをクリアすることが
できれば、所定のスコア条件を満たしてクリアしたことになる。
【0025】
ユーザが過去のプレイにおいて、そのクエストにクリアしたことを「所定の条件」とし
た場合、第2クエストをプレイした結果、そのクエストをクリアできなかった場合は、「
所定の条件」を達成しなかったため、次に、この第2クエストと同じクエストをプレイす
る際には、第1クエストとして取り扱われ、プレイ中に、使用中のデッキを他のデッキと
入れ替えて使用することが可能となる。
【0026】
なお、「クエスト」は1又は複数の「ステージ」から構成されていてもよい。「ステー
ジ」は「クエスト」を構成する要素の単位である。「クエスト」が、ユーザの有するゲー
ム媒体と敵オブジェクトとが仮想戦闘を実行するものである場合、例えば、表示画面に表
示された1又は複数の敵オブジェクトとの仮想戦闘を開始し、これら敵オブジェクトを倒
すまでを「ステージ」とすることができる。表示画面に表示された敵オブジェクトの全て
を倒して「ステージ」をクリアすると、次のステージが開始され、仮想戦闘を実行するべ
き新たな1又は複数の敵オブジェクトが表示される。「クエスト」を構成する複数の「ス
テージ」の全てをクリアすることで、「クエスト」をクリアすることになる。
【0027】
以下、制御部11又は制御部21におけるデッキ編成処理について、説明をする。図5
は、本発明の実施の形態にかかるデッキ編成処理のフローチャートを示す図である。図6
は、本発明の実施の形態にかかるデッキ編成処理時の表示画面を示す図である。図7は、
本発明の実施の形態にかかるデッキ管理テーブルを示す図である。
【0028】
クエスト開始時に使用するデッキ(以下、「クエスト開始時デッキ」という)に含まれ
るゲーム媒体と、クエスト開始後に入れ替えるデッキ(以下、「入れ替え用デッキ」とい
う)に使用するゲーム媒体は、クエストを開始する前に、予め編成しておくことができる
。まず、ユーザは、入力部14を操作してゲームプログラムを起動し、メニューからデッ
キ編成ボタンを選択する(ステップ1)。デッキ編成ボタンを選択すると、デッキを編成
するクエストを選択するためのクエスト選択画面が表示される(ステップS2)。
【0029】
次に、ユーザは、入力部14を操作して、デッキを編成するためのクエストを選択する
(ステップS3)。ユーザは、1又は複数のクエストの中から選択することができる。
【0030】
ステップS3にて、クエストが選択されると、選択したクエストについて、過去のプレ
イにおいて所定の条件を達成しなかった回数(例えば、クエストをクリアしなかった回数
)をもとに、入れ替えて使用可能なデッキの数を特定する(ステップS4)。
【0031】
例えば、同じクエストをクリアできなかった回数が多くなるにつれて、入れ替え用デッ
キの数を増加することができる。具体的には、あるクエストについて所定の条件を達成し
なかった回数が1~3回の場合は、入れ替え用デッキの数を1とし、所定の条件を達成し
なかった回数が4回以上の場合は、入れ替え用デッキの数を2とすることができる。何度
かプレイをしてもクリアできないクエストは、ユーザにとって難易度の高いものである。
クリアできなかった回数が多くなるにともなって、入れ替えて使用可能なデッキの数を増
加させることで、クエスト内でのより困難な状況に対応できるようになるため、クエスト
の難易度を下げることが可能となる。例えば、クエストが複数のステージから構成されて
いるような場合は、ユーザは、増加した入れ替え用デッキの枠を利用して、最後にプレイ
をしたステージに対応することが可能なデッキを設定することができる。
【0032】
次に、図6に示すようなデッキ編成画面が表示される(ステップS5)。ユーザが所有
するゲーム媒体は、ストレージ部において、ユーザアカウントに関連付けて記憶されてい
る。表示画面30には、ユーザが所有するゲーム媒体のうち、デッキ編成に使用可能なゲ
ーム媒体31a~31hが表示されている。
【0033】
クエスト開始時のデッキ、及び、入れ替え用デッキを編成する場合に、ステップS3に
て選択したクエストについて、過去のプレイにおいて所定の条件を達成しなかった際に(
例えば、クエストをクリアしなかった際に)、ユーザが最後にプレイしたステージに適し
たゲーム媒体であることが識別できる態様で出力することもできる。
【0034】
クエストが複数のステージから構成されている場合、クエストの最後のステージまで到
達する場合もあれば、最後のステージまで到達できずに、途中のステージで、ユーザアカ
ウントの体力値がなくなって、クエストをクリアできない場合がある。クエストが複数の
ステージから構成されているような場合、各ステージで登場する敵オブジェクト又は各ス
テージに設けられたギミックも、それぞれ異なるため、1つのデッキだけでは、それらの
敵オブジェクトやギミックに、十分な対処ができない場合がある。特に、最後にプレイし
たステージに登場した敵オブジェクトや、該ステージに設けられたギミックに、十分な対
処ができていないことが、クエストをクリアできない理由となっていることも多い。
【0035】
このような場合に、最後にプレイしたステージの敵オブジェクト、又は、該ステージに
設けられたギミックに対して、ユーザにとってゲーム上で有利に機能するゲーム媒体がデ
ッキに含まれていると、そのステージをクリアする難易度が低下する。そのため、デッキ
を編成する段階において、ユーザが最後にプレイしたステージの敵オブジェクト、又は、
該ステージに設けられたギミックに対して、クエストを有利に進めることのできるゲーム
媒体が、それ以外のゲーム媒体と識別できる態様で出力されると、ユーザにとって利便性
の高いものとなる。なお、「ギミック」とは、ステージに設けられた仕掛けであり、ユー
ザにとってゲーム上で不利に働く可能性のあるものをいう。
【0036】
他のゲーム媒体と比べて、ユーザにとってゲーム上で有利にクエストを進めることので
きるゲーム媒体であることが識別できる態様で表示する方法としては、特に限定されない
が、前記ゲーム上で有利にクエストを進めることのできるゲーム媒体について、異なる色
で表示する、点滅させながら表示する、又は、所定のマークを付して表示する等の方法が
あげられる。図6では、所定のマーク33aとマーク33bが、ゲーム媒体31cとゲー
ム媒体31fのそれぞれに付されている。
【0037】
ユーザが最後にプレイしたステージに登場する敵オブジェクトや設けられたギミックに
対して、ユーザにとってゲーム上で有利にクエストを進めることのできるゲーム媒体を、
制御部において特定する方法としては、特に限定されない。例えば、敵オブジェクトの属
性、特性又はスキルやギミックの属性、特性又は効果ごとに、これらの属性、特性、スキ
ル又は効果に対して、ユーザにとってゲーム上で有利に機能する属性、特性又はスキルを
、属性対応テーブルに予め設定する。そして、前記最後にプレイしたステージに登場する
敵オブジェクト又はギミックが有している属性、特性、スキル又は効果等をもとに、属性
対応テーブルを参照して、ユーザにとってゲーム上で有利に機能する属性、特性、スキル
又は効果を特定する。そして、特定された属性、特性、スキル又は効果を有するゲーム媒
体を特定する。
【0038】
「敵オブジェクト又はギミックが有している属性、特性、スキル又は効果に対して、ゲ
ーム上で有利に機能する属性、特性、スキル又は効果」とは、例えば、「敵オブジェクト
が有している属性、特性、スキル又は効果」を打ち消すことができる、又は、弱めること
ができる属性、特性、スキル又は効果である。
【0039】
ユーザは、入力部14を操作して、これらのゲーム媒体31a~31jのいずれかを選
択することで、選択したゲーム媒体31をデッキ32a~32cに設定し、デッキを編成
する(ステップS6)。なお、デッキに設定することのできるゲーム媒体31の数は、ゲ
ーム又はクエストに応じて適宜設計できるものであり、特に限定されない。デッキに設定
することのできるゲーム媒体31の数は、1又は複数である。
【0040】
ステップS6にて編成されたデッキは、ストレージ部13又はストレージ部23に設定
されたデッキ管理テーブル40に記憶される(ステップS7)。図7に示すように、デッ
キ管理テーブル40は、ユーザアカウント41に関連付けて、クエスト42、デッキの種
類43、ゲーム媒体44が記憶されている。クエスト42は、クエストの内容やタイトル
を特定することができる、クエストを識別するための情報である。デッキの種類43は、
クエスト開始時デッキと入れ替え用デッキのいずれであるかが記憶されている。ゲーム媒
体44は、ステップS6にて編成され、ステップS7にて記憶されたゲーム媒体である。
ゲーム媒体44には、デッキに含まれる複数のゲーム媒体を識別できる情報が記憶されて
いる。
【0041】
ステップS5~S7の処理は、編成可能なすべてのデッキについての編成が終了するま
で、繰り返し実行される。例えば、ステップS3で選択したクエストが、第2クエストで
あるような場合、入れ替えをするためのデッキを編成しておく必要がないため、ステップ
S5~S7の処理は1度で終了する。一方、ステップS3で選択したクエストが、第1ク
エストであるような場合、ゲーム開始時に使用するデッキだけでなく、入れ替えをするた
めのデッキを編成する必要があるため、ステップS5~S7の処理が、複数回、繰り返し
て実行される。例えば、1回目のステップS5~S7の処理にて、クエスト開始時のデッ
キを編成し、2回目以降のステップS5~S7の処理にて、入れ替え用デッキを編成する
。入れ替え用デッキの数は、1又は複数であってもよい。
【0042】
編成可能なすべてのデッキについて、ステップS5~S7の処理を実行することで、デ
ッキ編成処理は終了する。クエストの開始前に、クエスト開始時のデッキと入れ替え用デ
ッキを編成しておくことで、第1クエストのプレイ中にデッキの入れ替えが容易となる。
【0043】
なお、クエスト開始時のデッキに含まれるゲーム媒体と、入れ替え用デッキに含まれる
ゲーム媒体とは、一部に同じゲーム媒体が含まれていてもよく、相互に全く異なるもので
あってもよい。また、複数の入れ替え用デッキを編成する場合、1の入れ替え用デッキに
含まれるゲーム媒体と、他の入れ替え用デッキに含まれるゲーム媒体とは、一部に同じゲ
ーム媒体が含まれていてもよく、相互に全く異なるものであってもよい。
【0044】
本実施の形態では、クエスト開始時デッキと、入れ替え用デッキとの両方のデッキを編
成する場合について説明したが、例えば、クエスト開始時デッキのみをユーザの操作によ
り編成し、入れ替え用デッキについては、プログラムによりにクエストに応じて予め設定
されたデッキを使用するようにしてもよい。また、クエスト開始時デッキのみをユーザの
操作により編成し、入れ替え用デッキについては、プログラムによりクエストに応じて予
め設定されたデッキを使用するようにしてもよい。さらには、クエスト開始時デッキと、
入れ替え用デッキともに編成を行わずに、プログラムによりクエストに応じて予め設定さ
れたデッキを使用するようにしてもよい。
【0045】
さらには、クエスト開始時デッキと、入れ替え用デッキともに編成を行わずに、プログ
ラムによりクエストに応じて予め設定されたデッキを使用するようにしてもよい。特に、
ゲーム媒体の数や種類を十分に所有していないユーザの場合は、クエスト毎に予め設定さ
れたデッキを、クエスト開始時デッキ及び/又は入れ替え用デッキとすることができるた
め、このようなユーザであってもクエストをクリアする難易度を下げることが可能となる
【0046】
また、クエストごとに、編成できるデッキが異なっていてもよい。より具体的には、ク
エスト開始時デッキと入れ替え用デッキともに編成ができず、予め設定されているクエス
ト、クエスト開始時デッキは編成ができ、入れ替え用デッキは予め設定されているクエス
ト、クエスト開始時デッキは予め設定されており、入れ替え用デッキは編成できるクエス
ト、又は、クエスト開始時デッキと入れ替え用デッキともに編成ができるクエスト等が、
ゲーム内にそれぞれ存在していてもよい。
【0047】
本実施の形態では、ステップS3にてクエストを選択して、クエストごとに使用するデ
ッキを編成することとしたが、どのクエストにも使用する汎用的なデッキとして、クエス
ト開始時デッキと、入れ替え用デッキとを編成するようにしてもよい。
【0048】
次に、制御部11又は制御部21のクエスト判定処理について、説明をする。クエスト
判定処理は、ユーザが、入力部14を操作してクエストを開始することを要求した場合に
、選択したクエストが第1クエストであるか、第2クエストであるかを判定する処理であ
る。図8は、本発明の実施の形態にかかるクエスト判定処理のフローチャートを示す図で
ある。図9は、本発明の実施の形態にかかるユーザのプレイ履歴テーブルを示す図である
【0049】
ユーザは、入力部14を操作して、複数のクエストから、プレイの対象となるクエスト
を選択する(ステップS11)。クエストが選択されると、所定の条件を満たす否かの判
定が行われる(ステップS12)。
【0050】
上で述べたように、ステップS12では、ユーザのプレイ履歴テーブルを参照して、所
定の条件を満たすか否かの判定を行うことができる。プレイ履歴テーブル50は、ユーザ
アカウントごとに設けられており、ユーザアカウント51と関連付けて、クエスト52、
プレイ日時53及びプレイ結果54が記憶されている。ステップS11にて選択されたク
エストに対応するクエスト52のプレイ結果54をもとに、所定の条件を満たすか否かの
判定が行われる。所定の条件が、ユーザが過去のプレイにおいて、そのクエストのクリア
に失敗していないことである場合、図9のクエストAは、第1クエストである。
【0051】
クエストが所定の条件を満たさない場合には(ステップS12にてNO)、使用中のデ
ッキを他のデッキと入れ替えて使用可能な第1クエストが開始される(ステップS13)
。一方で、所定の条件を満たす場合には(ステップS12にてYES)、使用中のデッキ
を他のデッキと入れ替えることのできない第2クエストが開始される(ステップS14)
。以上のステップS11~S14により、クエスト開始処理は終了する。
【0052】
次に、制御部11又は制御部21における第1クエストのクエスト進行処理について、
説明をする。図10は、本発明の実施の形態にかかるクエスト進行処理のフローチャート
を示す図である。図11は、本発明の実施の形態にかかるデッキ選択時の表示画面を示す
図である。
【0053】
ステップS13により、第1クエストが開始されると、ゲームプレイが進行される(ス
テップS21)。例えば、ユーザの有するゲーム媒体と敵オブジェクトとが交互に行動を
実行して仮想戦闘を実行するターン制バトルが実行される。
【0054】
ゲームプレイの進行中、ユーザの操作により任意のタイミングでデッキの入れ替えを可
能としてもよい。例えば、ステージが切り替わったタイミングや、新たな敵オブジェクト
が登場したタイミングだけではなく、ステージの途中や、登場した敵オブジェクトとの仮
想戦闘の途中であっても、デッキの入れ替えを可能としてもよい。
【0055】
また、第1クエストにおいて、デッキの入れ替えを可能とするための条件を設けること
もできる。前記条件は適宜設定することができるものであり、特に制限はないが、例えば
、第1クエストにおいて、ステージが変わった場合、特定のステージに到達した場合、同
じクエストの過去のプレイ時にクリアに失敗したステージに到達した場合、敵オブジェク
トに特定のダメージを与えた場合、敵オブジェクトに特定の攻撃を成功させた場合、特定
の敵オブジェクトが登場した場合、特定の敵オブジェクトを倒した場合、又は、ターン制
バトルにおいてターンが変わった場合などに、使用中のデッキを他のデッキと入れ替える
ことができることとしてもよい。また、敵オブジェクトに所定のダメージを与えているこ
とを、前記条件とすることもできる。
【0056】
前記条件としては、その他に、プレイ中の第1クエストと同じクエストについて過去に
プレイをし、所定の条件を達成しなかった(例えば、クエストをクリアできなかった)際
に、最後にプレイしたステージで、使用中のデッキを他のデッキと入れ替えて使用可能と
することができる。この場合、該最後にプレイしたステージ以外のステージでは、この入
れ替えられた他のデッキは使用不可としてもよく、該最後にプレイしたステージ以外のス
テージ以降でも、この入れ替えられた他のデッキを使用可能としてもよい。該最後にプレ
イしたステージ以外のステージで、入れ替えられた他のデッキを使用不可とした場合、該
最後にプレイしたステージをクリアした後は、入れ替え前の元のデッキ、つまりクエスト
開始時デッキを使用する。
【0057】
ゲームプレイの進行中に、ユーザによる入力部14への操作により、仮想戦闘に使用す
るためのデッキの入れ替えが選択される(ステップS22)。使用中のデッキと入れ替え
を行うデッキを選択する際には、図11に示すような、入れ替え用デッキの選択画面が表
示される。表示画面30には、現在、使用中のデッキ34と、入れ替え用デッキ35a~
35dが表示されている。使用中のデッキ34には、ゲーム媒体31a~31cが含まれ
ている。なお、使用中のデッキ34と入れ替え用デッキ35a~35dに表示されるデッ
キは、デッキ管理テーブル40に記憶されたデッキである。
【0058】
ステップS22において、ユーザは、仮想戦闘に使用しているデッキと入れ替えて、新
たに仮想戦闘に使用するデッキとして、これらの入れ替え用デッキ35a~35dのいず
れかを選択する。
【0059】
ところで、入れ替えるデッキを選択する段階において、ユーザが最後にプレイしたステ
ージに登場する敵オブジェクト、又は、該ステージに設けられたギミックに対して、ユー
ザにとってクエストを有利に進めることのできるデッキが、それ以外のデッキと識別でき
る態様で出力されると、ユーザにとって利便性の高いものとなる。
【0060】
ユーザが最後にプレイしたステージにおいて、クエストを有利に進めることのできるデ
ッキであることが識別できる態様で表示する方法としては、特に限定されないが、クエス
トを有利に進めることのできるデッキについて、異なる色で表示する、点滅させながら表
示する、又は、所定のマークを付して表示する等の方法があげられる。図11では、所定
のマーク36が、デッキ35aに付されている。
【0061】
次に、今回の第1クエストのプレイにおけるデッキの入れ替え回数が、入れ替え回数の
上限に達しているか否かが判定される(ステップS23)。クエストの1度のプレイにお
けるデッキの入れ替え回数を無制限に認めることとすると、クエストの難易度が低下しす
ぎる可能性がある。クエストの1度のプレイにおけるデッキの入れ替え回数の上限を設け
ることで、クエストの極度な難易度の低下を抑制することができる。
【0062】
第1クエストの1度のプレイにおけるデッキの入れ替え回数の上限は、適宜設定するこ
とができる。例えば、いずれの第1クエストにおいても、1度のプレイにおけるデッキの
入れ替え回数の上限を3回とするなど、上限となる回数を固定することができる。また、
クエストごとに、1度のプレイにおけるデッキの入れ替え回数の上限を、予め設定してお
くことも可能である。
【0063】
この他、あるクエストについての過去のプレイにおいて所定の条件を達成しなかった(
例えば、クエストをクリアしなかった)回数に応じて、第1クエストの1度のプレイにお
けるデッキの入れ替え回数の上限を特定することもできる。例えば、第1クエストにおい
て、所定の条件を達成しなかった場合に、次の第1クエストのプレイにおけるデッキの入
れ替え回数の上限を増加させてもよい。第1クエストにおいて所定の条件を達成すること
の難易度が高い場合であっても、所定の条件を達成しなかった回数が増えるに応じて、デ
ッキの入れ替え回数の上限が増えるようにすることで、第1クエストの難易度を下げるこ
とが可能となる。また、第1クエストにおいて、所定の条件を達成した場合に、次の第1
クエストのプレイにおけるデッキの入れ替え回数の上限を減少させてもよい。第1クエス
トを何度もプレイすることでユーザが上達したような場合、一度下がった第1クエストの
難易度を引き上げて、難易度の適正化を図ることができる。
【0064】
また、クエスト開始時デッキ、及び/又は、入れ替え用デッキに含まれるゲーム媒体に
応じて、使用中のデッキを他のデッキと入れ替え可能な回数の上限を特定することができ
る。例えば、クエスト開始時デッキ、及び/又は、入れ替え用デッキに含まれるゲーム媒
体の有する所定のパラメータに応じて、使用中のデッキを他のデッキと入れ替え可能な回
数の上限を特定する。
【0065】
ゲーム媒体の有する所定のパラメータは、ゲーム媒体と関連付けて記憶された数値であ
れば特に限定されない。所定のパラメータとして、例えば、ゲーム媒体のレベル、ランク
、希少度(レア度)、攻撃力、防御力、体力などのいずれかを採用することができるが、
これら以外のパラメータであってもよい。また、ゲーム媒体は、所定のパラメータとして
、入れ替え回数のみに影響を与えるパラメータを有していてもよい。
【0066】
例えば、ゲーム媒体の有する所定のパラメータ(例えば、希少度)について、該パラメ
ータの値が高いなど、敵オブジェクトとの仮想戦闘において、より有利になるパラメータ
を有するゲーム媒体であるほど、入れ替え回数の上限を少なくするようにすることができ
る。デッキの入れ替え回数の上限が大きくなるほど、第1クエストをクリアする難易度が
低下する。そのため、敵オブジェクトとの仮想戦闘において、より有利になるパラメータ
を有するゲーム媒体については、入れ替え回数の上限を少なくすることで、第1クエスト
の難易度が低下しすぎることを防ぐことができる。
【0067】
これとは逆に、該パラメータの値が低いなど、敵オブジェクトとの仮想戦闘において、
より不利になるパラメータを有するゲーム媒体であるほど、入れ替え回数の上限を少なく
するようにすることもできる。
【0068】
デッキの入れ替え回数が、入れ替え回数の上限に達していないと判定された場合(ステ
ップS23にてYES)、ステップS22にて選択された入れ替え用デッキを、それまで
敵オブジェクトとの仮想戦闘に使用していたデッキと入れ替えて、新たに仮想戦闘に使用
するデッキとする、入れ替え処理が実行される(ステップS24)。一方で、デッキの入
れ替え回数が、入れ替え回数の上限に達していないと判定された場合(ステップS23に
てNO)、デッキの入れ替えができない旨が、ユーザ端末2の表示画面に表示される(ス
テップS25)。
【0069】
ステップS24及びステップS25のいずれかが実行されると、ステップS21へ戻り
、引き続きゲームプレイの進行処理が継続される。ステップS22~S25までの処理は
、クエストの終了条件が満たされるまで、実行される。
【0070】
クエストの終了条件は2つある。一方の終了条件は、全てのステージをクリアして、ク
エストをクリアすることである。他方の終了条件は、ユーザアカウントの体力値がゼロに
なることである。なお、ユーザアカウントの最大体力値は、使用中のデッキに含まれるゲ
ーム媒体ごとに設定された体力値の合計である。クエスト開始時には、ユーザアカウント
の体力値は、この最大体力値と一致している。ゲーム進行中に敵オブジェクトから攻撃を
受けることにより、減少する。
【0071】
クエストの終了条件が満たされると、クエストが終了する(ステップS26)。そして
、クエストのプレイ結果が、プレイ履歴テーブル50に記憶される(ステップS27)。
プレイ履歴テーブル50には、プレイ結果54として、クエストをクリアしたか否かと、
クエストをクリアしなかった場合は、最後にプレイしたステージについても記憶される。
そして、プレイ結果に応じた特典付与処理が実行される(ステップS28)。ステップS
28の特典付与処理については、後述する。ステップS21~S28の処理を実行するこ
とにより、クエスト進行処理は、終了する。
【0072】
次に、制御部11又は制御部21におけるステップS28の特典付与処理について、説
明する。図12は、本発明の実施の形態にかかる特典付与処理のフローチャートを示す図
である。図13は、本発明の実施の形態にかかる特典付与テーブルを示す図である。ユー
ザが第1クエストをクリアすると、特典付与処理が開始される。ユーザに付与される特典
は、特に限定されないが、例えば、ゲーム内でアイテムを購入するためのゲーム内通貨、
ゲーム媒体を取得するための抽選を実施するために消費される抽選用アイテム、ゲーム媒
体、ゲーム内やクエスト内で使用可能なアイテム、ゲーム媒体のレベルを上げるための経
験値、ユーザアカウントのランクを上げるための経験値などをあげることができる。
【0073】
まず、第1クエストの開始時から終了時までに、デッキの入れ替えを行った回数(以下
、「デッキの入れ替え回数」という)をカウントする(ステップS31)。次に、デッキ
の入れ替え回数に基づいて、ユーザに付与する特典を決定する(ステップS32)。
【0074】
例えば、ストレージ部13又はストレージ部23には、特典付与テーブル60が予め設
定されている。特典付与テーブル60には、クエスト61と、デッキの入れ替え回数62
と、ユーザに付与する特典63とが関連付けて記憶されている。ステップS32では、特
典付与テーブル60を参照し、ステップS31においてカウントされた、実際の第1クエ
ストの開始時から終了時までのデッキの入れ替え回数に対応する特典63を決定する。
【0075】
第1クエストにおいて、デッキの入れ替え回数が少ない場合に、入れ替え回数が多い場
合と比べ、ユーザに付与する特典が多くなるようにすることができる。例えば、特典がゲ
ーム内通貨であるような場合、デッキの入れ替え回数が少なくなるほど、より多くのゲー
ム内通貨を付与する。
【0076】
また、第1クエストにおいて、デッキの入れ替え回数が少ない場合に、入れ替え回数が
多い場合と比べ、ユーザにとって、ゲーム内でより有利となるような特典を付与すること
もできる。例えば、特典がゲーム媒体であるような場合、デッキの入れ替え回数が少なく
なるほど、よりレア度の高いゲーム媒体又はレベルの高いゲーム媒体を付与する。
【0077】
なお、特典付与テーブル60は、第1クエストの種類ごとに、ユーザに付与する特典6
3として異なる特典が記憶されていてもよい。
【0078】
決定された特典は、ユーザに付与される(ステップS33)。付与された特典は、ユー
ザのアカウントに関連付けて記憶される。ステップS31~S33により、特典付与処理
は終了する。
【0079】
<まとめ>
[汎用課題]
本発明の目的の1つは、ゲームの趣向性を向上させることである。
【0080】
[付記1]に対応する課題
本発明の目的の1つは、クエストに応じて異なる戦略が求められ、趣向性が向上したゲ
ームを提供することである。
[付記1]本実施の形態に係る情報処理装置は、所定の条件を満たしていない第1クエ
ストのプレイ中に、使用中の1以上のゲーム媒体を含むデッキを他のデッキと入れ替えて
使用可能に制御し、所定の条件を満たしている第2クエストのプレイ中に、使用中のデッ
キを他のデッキと入れ替え不可に制御する制御部と、を備える情報処理装置。
上記の情報処理装置によれば、使用中のデッキを他のデッキと入れ替えることのできる
クエストと、使用中のデッキを他のデッキと入れ替えができないクエストが存在するため
、クエストに応じて異なる戦略が求められ、趣向性が向上したゲームを提供できる。
【0081】
[付記2]に対応する課題
本発明の目的の1つは、ユーザのプレイ履歴に基づいて、プレイするクエストが第1ク
エストであるか、第2クエストであるかを変化させ、ゲームの趣向性を向上させることで
ある。
[付記2]制御部が、ユーザのプレイ履歴に基づいて、所定の条件を満たしているか否
かを判定する、付記1に記載の情報処理装置。
これにより、ユーザのプレイ履歴に基づいて、プレイするクエストが第1クエストであ
るか、第2クエストであるかを変化させることができ、ゲームの趣向性を向上させること
ができる。
【0082】
[付記3]に対応する課題
本発明の目的の1つは、所定の条件を達成できなかったクエストを次にプレイした場合
に、使用中のデッキを他のデッキと入れ替えることで、ユーザが所定の条件を達成するた
めの難易度を下げることである。
[付記3]制御部が、所定の条件を満たしている第2クエストをプレイした結果、所定
の条件を達成しなかった場合に、次に第2クエストのプレイ中に、使用中のデッキを他の
デッキと入れ替えて使用可能に制御する、付記2に記載の情報処理装置。
これにより、所定の条件を達成できなかったクエストを次にプレイした場合に、使用中
のデッキを他のデッキと入れ替えることができるため、ユーザが所定の条件を達成するた
めの難易度を下げることができる。
【0083】
[付記4]に対応する課題
本発明の目的の1つは、所定の条件を達成しできなかったクエストを次にプレイした場
合に、最後にプレイしたステージで使用中のデッキを他のデッキと入れ替えることで、ユ
ーザが所定の条件を達成するための難易度を下げることである。
[付記4]第1クエストが複数のステージを有するものであり、制御部が、第1クエス
トにおいて、過去のプレイにおいて所定の条件を達成しなかった際に最後にプレイしたス
テージで、使用中のデッキを他のデッキと入れ替えて使用可能に制御し、該最後にプレイ
したステージ以外のステージで、該使用中のデッキを他のデッキと入れ替えて使用できな
いように制御する、付記1~3のいずれかに記載の情報処理装置。
これにより、所定の条件を達成しできなかったクエストを次にプレイした場合に、最後
にプレイしたステージで使用中のデッキを他のデッキと入れ替えることができるため、ユ
ーザが所定の条件を達成するための難易度を下げることができる。
【0084】
[付記5]に対応する課題
本発明の目的の1つは、過去のプレイにおいて所定の条件を達成しなかった回数に応じ
て、所定の条件を達成するための難易度を変化させることである。
[付記5]制御部が、1のクエストにおいて、過去のプレイにおいて所定の条件を達成
しなかった回数に応じて、1度の前記1のクエストのプレイにおいて、使用中のデッキを
他のデッキと入れ替えて使用可能な回数を制御する、付記1~4のいずれかに記載の情報
処理装置。
これにより、過去のプレイにおいて所定の条件を達成しなかった回数に応じて、所定の
条件を達成するための難易度を変化させることができる。
【0085】
[付記6]に対応する課題
本発明の目的の1つは、第1クエストにおいて、所定の条件を達成しなかった場合に、
ユーザが、次に第1クエストをプレイする際に、所定の条件を達成するための難易度を下
げることである。
[付記6]制御部が、第1クエストにおいて、所定の条件を達成しなかった場合に、次
の第1クエストのプレイにおいて、使用中のデッキを他のデッキと入れ替え可能な回数が
増加するように制御する、付記5に記載の情報処理装置。
これにより、第1クエストにおいて、所定の条件を達成しなかった場合に、ユーザが、
次に第1クエストをプレイする際に、所定の条件を達成するための難易度を下げることが
できる。
【0086】
[付記7]に対応する課題
本発明の目的の1つは、第1クエストにおいて、所定の条件を達成した場合に、次に第
1クエストのプレイする際に、所定の条件を達成するための難易度を上げることである。
[付記7]制御部が、第1クエストにおいて、所定の条件を達成した場合に、次の第1
クエストのプレイにおいて、使用中のデッキを他のデッキと入れ替え可能な回数が減少す
るように制御する、付記5に記載の情報処理装置。
これにより、第1クエストにおいて、所定の条件を達成した場合に、次に第1クエスト
のプレイする際に、所定の条件を達成するための難易度を上げることができる。
【0087】
[付記8]に対応する課題
本発明の目的の1つは、デッキのパラメータに応じて、入れ替え可能な回数を変化させ
ることができるため、ユーザによるデッキの選択に戦略性が求め、ゲームの趣向性を向上
させることである。
[付記8]制御部が、第1クエスト開始時に使用するデッキ及び/又は他のデッキに含
まれるゲーム媒体の所定のパラメータに応じて、第1クエストにおいて、使用中のデッキ
を他のデッキと入れ替え可能な回数を制御する、付記1~7のいずれかに記載の情報処理
装置。
これにより、デッキのパラメータに応じて、入れ替え可能な回数を変化させることがで
きるため、ユーザによるデッキの選択に戦略性が求められるため、ゲームの趣向性を向上
させることができる。
【0088】
[付記9]に対応する課題
本発明の目的の1つは、過去のプレイにおいて所定の条件を達成しなかった回数に応じ
て、入れ替えて使用可能な他のデッキの数が変化させることで、所定の条件を達成しなか
った回数に応じて、所定の条件を達成するための難易度を変化させることである。
[付記9]制御部が、1のクエストにおいて、過去のプレイにおいて所定の条件を達成
しなかった回数に応じて、入れ替えて使用可能な他のデッキの数を特定するよう制御する
、付記1~8のいずれかに記載の情報処理装置。
これにより、過去のプレイにおいて所定の条件を達成しなかった回数に応じて、入れ替
えて使用可能な他のデッキの数が変化するため、所定の条件を達成しなかった回数に応じ
て、所定の条件を達成するための難易度を変化させることができる。
【0089】
[付記10]に対応する課題
本発明の目的の1つは、クエスト開始時に使用するデッキと、使用中のデッキと入れ替
えて使用する他のデッキを予め決めておくことで、デッキの入れ替えを容易にする。
[付記10]制御部が、第1クエストに関連付けてクエスト開始時に使用するデッキと
、使用中のデッキと入れ替えて使用する他のデッキを記憶させる、付記1~9のいずれか
に記載の情報処理装置。
これにより、クエスト開始時に使用するデッキと、使用中のデッキと入れ替えて使用す
る他のデッキを予め決めておくこと、デッキの入れ替えを容易にすることができる。
【0090】
[付記11]に対応する課題
本発明の目的の1つは、クエスト開始時に使用するデッキ、及び、入れ替えて使用可能
な他のデッキを設定する際に、ユーザが、過去のプレイにおいて所定の条件を達成しなか
った際に最後にプレイしたステージに適したゲーム媒体を、容易に把握することである。
[付記11]第1クエストが、複数のステージを有するものであり、制御部が、ユーザ
の操作により、第1クエスト毎に、クエスト開始時に使用するデッキ、及び、入れ替えて
使用可能な他のデッキを設定可能に制御し、制御部が、クエスト開始時に使用するデッキ
、及び、入れ替えて使用可能な他のデッキを設定する際に、過去のプレイにおいて所定の
条件を達成しなかった際に最後にプレイしたステージに適したゲーム媒体を、他のゲーム
媒体と識別可能なように出力するよう制御する、付記1~10のいずれかに記載の情報処
理装置。
これにより、クエスト開始時に使用するデッキ、及び、入れ替えて使用可能な他のデッ
キを設定する際に、ユーザが、過去のプレイにおいて所定の条件を達成しなかった際に最
後にプレイしたステージに適したゲーム媒体を、容易に把握できる。
【0091】
[付記12]に対応する課題
本発明の目的の1つは、ユーザが、ステージに適したデッキを容易に把握することであ
る。
[付記12]第1クエストが複数のステージを有するものであり、制御部が、第1クエ
ストにおいて、入れ替えて使用可能に設定された複数の他のデッキのうち、プレイ中のス
テージに適したデッキを、ステージに適したデッキ以外のデッキと識別可能なように出力
するよう制御する、付記1~11のいずれかに記載の情報処理装置。
これにより、ユーザが、ステージに適したデッキを容易に把握できる。
【0092】
[付記13]に対応する課題
本発明の目的の1つは、ユーザに、より有利な特典を得るために、他のデッキと入れ替
える回数を意識してプレイをさせることで、ゲームの趣向性を向上させる。
[付記13]制御部が、第1クエストにおいて、使用中のデッキを他のデッキと入れ替
えた回数に応じて、ユーザに付与する特典を決定するよう制御する、付記1~12のいず
れかに記載の情報処理装置。
これにより、ユーザに、より有利な特典を得るために、他のデッキと入れ替える回数を
意識してプレイをさせ、ゲームの趣向性を向上させることができる。
【0093】
[付記14]に対応する課題
本発明の目的の1つは、ユーザに、より多くの特典を得るために、又は、より有利な特
典を得るために、他のデッキと入れ替える回数を少なくすることを意識してプレイをさせ
ることで、ゲームの趣向性を向上させる。
[付記14]制御部が、第1クエストにおいて、使用中のデッキを他のデッキと入れ替
えた回数が少ない場合に、回数が多い場合と比べ、ユーザに付与する特典が多くなるよう
に、又は、ユーザにとってより有利な特典を付与するように制御する、付記13に記載の
情報処理装置。
これにより、ユーザに、より多くの特典を得るために、又は、より有利な特典を得るた
めに、他のデッキと入れ替える回数を少なくすることを意識してプレイをするため、ゲー
ムの趣向性を向上させることができる。
【0094】
1 情報処理システム、 2 ユーザ端末、 3 サーバ装置、
4 通信ネットワーク、 11 制御部、 12 RAM、 13 ストレージ部、
14 入力部、 15 表示部、 16 通信インタフェース、 21 制御部、
22 RAM、 23 ストレージ部、 24 通信インタフェース、
30 表示画面、 31 ゲーム媒体、 32 デッキ、 33 マーク、
34 使用中のデッキ、 35 入れ替え用のデッキ、 36 マーク
40 デッキ管理テーブル、 41 ユーザアカウント、 42 クエスト、
43 デッキの種類、 44 ゲーム媒体、 50 プレイ履歴テーブル、
51 ユーザアカウント、 52 クエスト、 53 プレイ日時、
54 プレイ結果、 60 特典付与テーブル、 61 クエスト、
62 デッキの入れ替え回数、 63 特典
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13