(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024029758
(43)【公開日】2024-03-06
(54)【発明の名称】ハイブリッドシャッター駆動方式のイメージセンサー及びこれを含むイメージ処理装置
(51)【国際特許分類】
H04N 25/70 20230101AFI20240228BHJP
【FI】
H04N25/70
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023132348
(22)【出願日】2023-08-15
(31)【優先権主張番号】10-2022-0105059
(32)【優先日】2022-08-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】390019839
【氏名又は名称】三星電子株式会社
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】129,Samsung-ro,Yeongtong-gu,Suwon-si,Gyeonggi-do,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】陳 暎究
【テーマコード(参考)】
5C024
【Fターム(参考)】
5C024GX03
5C024GX14
5C024GX16
5C024GX18
5C024GY31
5C024GY39
5C024HX17
5C024HX35
5C024HX55
5C024JX41
(57)【要約】
【課題】小型化又は低電力化要求を満足させながらも、動作モードに最適化された機能を提供することができるハイブリッドシャッター駆動方式のイメージセンサー及びこれを含むイメージ処理装置を提供する。
【解決手段】イメージセンサーは、各々の入射される光に反応して電荷を生成し、互いに隣接して位置するn個のフォトダイオードと、前記n個のフォトダイオードに共有され、第1モード信号に応答して前記n個のフォトダイオードの各々の電荷量を順次的に第1ピクセル信号に変換して出力する第1ピクセル信号出力回路と、前記n個のフォトダイオードに共有される格納領域を含み、第2モード信号に応答して前記格納領域に共に格納される前記n個のフォトダイオードの電荷量又は前記n個のフォトダイオードの電荷量の和に対応する電圧を第2ピクセル信号に変換して出力する第2ピクセル信号出力回路と、を含む。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
各々、入射される光に反応して電荷を生成し、隣接して位置するn個(nは2以上の整数)のフォトダイオードと、
前記n個のフォトダイオードに共有され、第1モード信号に応答して前記n個のフォトダイオードの各々の電荷量を順次的に第1ピクセル信号に変換して出力する第1ピクセル信号出力回路と、
前記n個のフォトダイオードに共有される格納領域を含み、第2モード信号に応答して前記格納領域に共に格納される前記n個のフォトダイオードの電荷量又は前記n個のフォトダイオードの電荷量の和に対応する電圧を第2ピクセル信号に変換して出力する第2ピクセル信号出力回路と、を含むイメージセンサー。
【請求項2】
各々、第1端が前記n個のフォトダイオードの中で対応するフォトダイオードに連結され、第2端が前記第1ピクセル信号出力回路に連結され、前記第1モード信号によって順次的にゲーティングされるn個の第1モードトランジスタをさらに含む請求項1に記載のイメージセンサー。
【請求項3】
前記第1ピクセル信号出力回路は、
前記n個の第1モードトランジスタの中でオン(On)状態の第1モードトランジスタと連結されるフォトダイオードから伝達される電荷を格納する第1フローティング拡散領域と、
前記第1フローティング拡散領域に格納される電荷量に対応する電圧を増幅する第1ソースフォロワーと、
カラム選択信号に応答して、前記第1ソースフォロワーから出力される電圧に対応する前記第1ピクセル信号をカラムラインに出力する第1選択トランジスタと、を含む請求項2に記載のイメージセンサー。
【請求項4】
前記第1モード信号及び前記第2モード信号は、各々の時間を異なりにして活性化され、
前記第1ピクセル信号出力回路は、前記第2ピクセル信号出力回路に位置する請求項2に記載のイメージセンサー。
【請求項5】
各々、第1端が前記n個のフォトダイオードの中で対応するフォトダイオードに連結され、第2端が前記第2ピクセル信号出力回路に連結され、前記第2モード信号によって共にゲーティングされるn個の第2モードトランジスタをさらに含む請求項1に記載のイメージセンサー。
【請求項6】
前記第2ピクセル信号出力回路は、
第1端が前記格納領域に連結され、伝送信号によってゲーティングされる伝送トランジスタと、
第1端が前記伝送トランジスタの第2端に連結され、前記格納領域から伝達される電荷を格納する第2フローティング拡散領域と、
前記第2フローティング拡散領域に格納される電荷量の和に対応する電圧を増幅する第2ソースフォロワーと、
カラム選択信号に応答して、前記第2ソースフォロワーから出力される電圧に対応する前記第2ピクセル信号をカラムラインに出力する第2選択トランジスタと、をさらに含む請求項1に記載のイメージセンサー。
【請求項7】
各々、第1端が前記n個のフォトダイオードの中で対応するフォトダイオードに連結され、第2端が前記第2フローティング拡散領域に連結され、前記第1モード信号によって順次的にゲーティングされるn個の第1モードトランジスタをさらに含み、
前記n個の第1モードトランジスタが順次的にオン状態になる時に、
前記第2フローティング拡散領域、前記第2ソースフォロワー及び、前記第2選択トランジスタは、前記第1ピクセル信号出力回路として動作し、前記第2フローティング拡散領域は、前記n個の第1モードトランジスタの中でオン状態の第1モードトランジスタと連結されるフォトダイオードから伝達される電荷を順次的に格納し、前記第2選択トランジスタは、前記カラム選択信号に応答して、前記第2ソースフォロワーから出力される電圧に対応する前記第1ピクセル信号をカラムラインに順次的に出力する請求項6に記載のイメージセンサー。
【請求項8】
前記第2ピクセル信号出力回路は、
前記n個のフォトダイオードから伝達される電荷を格納する第2フローティング拡散領域と、
前記第2フローティング拡散領域に格納される電荷量の和に対応する電圧を第1ノードに伝達する第21ソースフォロワーと、
第1端が前記第1ノードで前記第21ソースフォロワーと連結され、プリチャージ信号に応答して前記第1ノードをプリチャージするプリチャージトランジスタと、
第1端が前記第1ノードに連結され、第2端が第2ノードで前記格納領域に連結され、サンプリング信号によってゲーティングされるサンプリングトランジスタと、
前記第2ノードにゲートが連結され、前記格納領域に対応する電圧を増幅する第22ソースフォロワーと、
カラム選択信号に応答して、前記第22ソースフォロワーから出力される電圧に対応する前記第2ピクセル信号をカラムラインに出力する第2選択トランジスタと、をさらに含む請求項1に記載のイメージセンサー。
【請求項9】
前記第1ピクセル信号出力回路及び前記第2ピクセル信号出力回路の中で少なくとも1つは、
フローティング拡散領域と、
前記フローティング拡散領域の容量を拡張するためダイナミックレンジキャパシタと、
高照度モード動作の時、前記ダイナミックレンジキャパシタと前記フローティング拡散領域を連結し、低照度モード動作の時には前記ダイナミックレンジキャパシタと前記フローティング拡散領域を分離する二重変換利得トランジスタと、を含む請求項1に記載のイメージセンサー。
【請求項10】
前記n個のフォトダイオードは、カラム方向に隣接して位置し、
前記第1ピクセル信号出力回路及び前記第2ピクセル信号出力回路の中で少なくとも1つは、
前記n個のフォトダイオード、及び前記n個のフォトダイオードの中で対応するフォトダイオードとロー方向に隣接して位置するn個のフォトダイオードに共有される請求項1に記載のイメージセンサー。
【請求項11】
前記第1ピクセル信号出力回路は、
前記第1モード信号に応答して前記n個のフォトダイオードの中で一部のフォトダイオードの電荷量を順次的に又は同時に前記第1ピクセル信号に変換して出力し、
前記第2ピクセル信号出力回路は、
前記第2モード信号に応答して前記n個のフォトダイオードの中で残りのフォトダイオードの電荷量の和に対応する前記第2ピクセル信号を出力する請求項1に記載のイメージセンサー。
【請求項12】
前記第1ピクセル信号出力回路は、
前記第1モード信号に応答して前記n個のフォトダイオードの中で一部のフォトダイオードの電荷量を順次的に又は同時に前記第1ピクセル信号に変換して出力する請求項1に記載のイメージセンサー。
【請求項13】
前記第2ピクセル信号出力回路は、
前記第2モード信号に応答して前記n個のフォトダイオードの中で一部のフォトダイオードの電荷量の和に対応する前記第2ピクセル信号を出力する請求項1に記載のイメージセンサー。
【請求項14】
前記第1ピクセル信号出力回路は、
前記第1モード信号に応答してローリングシャッター方式で動作し、
前記第2ピクセル信号出力回路は、
前記第2モード信号に応答してグローバルシャッター方式で動作する請求項1に記載のイメージセンサー。
【請求項15】
各々、入射される光に反応して電荷を生成し、隣接して位置するn個(nは2以上の整数)のフォトダイオードと、
前記n個のフォトダイオードの中で対応するフォトダイオードの第1領域と第1方向離隔して重畳されて形成されるn個の第1モードトランジスタと、
前記n個のフォトダイオードに共通する格納領域と、
各々、前記n個のフォトダイオードの中で対応するフォトダイオードの前記格納領域に隣接する第2領域と前記第1方向離隔して重畳されて形成されるn個の第2モードトランジスタと、を含むイメージセンサー。
【請求項16】
前記格納領域は、
前記n個のフォトダイオードの各々の離隔距離の和が最小となる位置に形成される請求項15に記載のイメージセンサー。
【請求項17】
前記第1領域及び前記第2領域は、互いに、
対応するフォトダイオード内で最大離隔距離に離隔して位置する請求項15に記載のイメージセンサー。
【請求項18】
各々、前記n個の第1モードトランジスタの中で隣接して位置する第1モードトランジスタに共通する第1フローティング拡散領域と、をさらに含む請求項15に記載のイメージセンサー。
【請求項19】
前記n個の第1モードトランジスタは、順次的にターンオンされ、
前記n個の第2モードトランジスタは、共にターンオンされる請求項15に記載のイメージセンサー。
【請求項20】
請求項1のイメージセンサーと、
前記イメージセンサーから前記第1ピクセル信号又は第2ピクセル信号に対応するデジタルピクセル信号を受信してイメージデータを生成するイメージプロセッサと、を含むイメージ処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はイメージセンサー及びこれを含むイメージ処理装置に関し、ハイブリッドシャッター駆動方式のイメージセンサー及びこれを含むイメージ処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
イメージセンサー(image sensor)は光学映像を電気信号に変換させる素子である。デジタルカメラ、ビデオカメラ、PCS(Personal Communication System)、ゲーム機器、警備用カメラ、医療用マイクロカメラ、ロボット等様々な分野で性能が向上されたイメージセンサーの需要が増大されている。
【0003】
例えば、イメージセンサーに対して写真撮影モードで高解像度撮影が可能であることが要求される。又は、イメージセンサーに対して動画撮影モードで歪曲が発生しない等撮影モードに最適化された機能の提供が要求されることができる。しかし、このようなモードに適合な現在の高性能イメージセンサーは多い電力を使用し、サイズが大きい。したがって、低電力及び小型化等の様々な事項がイメージセンサーに対して要求されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許第10,804,301 B2号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は上述した課題を解決するためのものであって、小型化又は低電力化要求を満足させながらも、動作モードに最適化された機能を提供することができるハイブリッドシャッター駆動方式のイメージセンサー及びこれを含むイメージ処理装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
技術的課題を解決するための本発明の実施形態によるイメージセンサーは、n個のフォトダイオードに共有され、第1モード信号に応答してn個のフォトダイオードの各々の電荷量を順次的に第1ピクセル信号に変換して出力する第1ピクセル信号出力回路と、n個のフォトダイオードに共有される格納領域を含み、第2モード信号に応答して格納領域に共に格納されるn個のフォトダイオードの電荷量又はn個のフォトダイオードの電荷量の和に対応する電圧を第2ピクセル信号に変換して出力する第2ピクセル信号出力回路と、を含む。各々、第1端がn個のフォトダイオードの中で対応するフォトダイオードに連結され、第2端が第1ピクセル信号出力回路に連結され、第1モード信号によって順次的にゲーティングされるn個の第1モードトランジスタとをさらに含むことができる。
【0007】
第1ピクセル信号出力回路は、n個の第1モードトランジスタの中でオン(On)状態の第1モードトランジスタと連結されるフォトダイオードから伝達される電荷を格納する第1フローティング拡散領域と、第1フローティング拡散領域に格納される電荷量に対応する電圧を増幅する第1ソースフォロワーと、カラム選択信号に応答して、第1ソースフォロワーから出力される電圧に対応する第1ピクセル信号をカラムラインに出力する第1選択トランジスタと、を含むことができる。
【0008】
第1モード信号及び第2モード信号は時間を異なりにして活性化され、第1ピクセル信号出力回路は第2ピクセル信号出力回路に位置することができる。
【0009】
各々、第1端がn個のフォトダイオードの中で対応するフォトダイオードに連結され、第2端が第2ピクセル信号出力回路に連結され、第2モード信号によって共にゲーティングされるn個の第2モードトランジスタがさらに含まれることができる。
【0010】
第2ピクセル信号出力回路は、第1端が格納領域の第2端に連結され伝送信号によってゲーティングされる伝送トランジスタと、第1端が伝送トランジスタの第2端に連結され、格納領域から伝達される電荷を格納する第2フローティング拡散領域と、第2フローティング拡散領域に格納される電荷量に対応する電圧を増幅する第2ソースフォロワーと、カラム選択信号に応答して、第2ソースフォロワーから出力される電圧に対応する第2ピクセル信号をカラムラインに出力する第2選択トランジスタと、をさらに含むことができる。
【0011】
各々、第1端がn個のフォトダイオードの中で対応するフォトダイオードに連結され、第2端が第2フローティング拡散領域に連結され、第1モード信号によって順次的にゲーティングされるn個の第1モードトランジスタをさらに含み、n個の第1モードトランジスタが順次的にオン状態になる時に、第2フローティング拡散領域、第2ソースフォロワー及び第2選択トランジスタは第1ピクセル信号出力回路に動作し、第2フローティング拡散領域はn個の第1モードトランジスタの中でオン状態の第1モードトランジスタと連結されるフォトダイオードから伝達される電荷を順次的に格納し、第2選択トランジスタはカラム選択信号に応答して、第2ソースフォロワーから出力される電圧に対応する第1ピクセル信号をカラムラインに順次的に出力することができる。
【0012】
第2ピクセル信号出力回路は、n個のフォトダイオードから伝達される電荷を格納する第2フローティング拡散領域と、第2フローティング拡散領域に格納される電荷量に対応する電圧を第1ノードに伝達する第21ソースフォロワーと、第1端が第1ノードで第21ソースフォロワーと連結され、プリチャージ信号に応答して第1ノードをプリチャージするプリチャージトランジスタと、第1端が第1ノードに連結され、第2端が第2ノードで格納領域に連結され、第1ノードサンプリング信号によってゲーティングされるサンプリングトランジスタと、第2ノードにゲートが連結され、格納領域に対応する電圧を増幅する第22ソースフォロワーと、及びカラム選択信号に応答して、第22ソースフォロワーから出力される電圧に対応する第2ピクセル信号をカラムラインに出力する第2選択トランジスタと、をさらに含むことができる。
【0013】
第1ピクセル信号出力回路及び第2ピクセル信号出力回路の中で少なくとも1つは、フローティング拡散領域と、フローティング拡散領域の容量を拡張するためダイナミックレンジキャパシタと、高照度モード動作の時、ダイナミックレンジキャパシタとフローティング拡散領域を連結し、低照度モード動作の時にはダイナミックレンジキャパシタとフローティング拡散領域を分離する二重変換利得トランジスタと、を含むことができる。
【0014】
n個のフォトダイオードはカラム方向に隣接して位置し、第1ピクセル信号出力回路及び第2ピクセル信号出力回路の中で少なくとも1つは、n個のフォトダイオード、及びn個のフォトダイオードの中で対応するフォトダイオードとロー方向に隣接して位置するn個のフォトダイオードに共有されることができる。
【0015】
第1ピクセル信号出力回路は、第1モード信号に応答してn個のフォトダイオードの中で一部のフォトダイオードの電荷量を順次的に又は同時に第1ピクセル信号に変換して出力し、第2ピクセル信号出力回路は、第2モード信号に応答してn個のフォトダイオードの中で残りのフォトダイオードの電荷量に対応する第2ピクセル信号を出力することができる。
【0016】
第1ピクセル信号出力回路は、第1モード信号に応答してn個のフォトダイオードの中で一部のフォトダイオードの電荷量を順次的に又は同時に第1ピクセル信号に変換して出力することができる。
【0017】
第2ピクセル信号出力回路は、第2モード信号に応答してn個のフォトダイオードの中で一部のフォトダイオードの電荷量の和に対応する第2ピクセル信号を出力することができる。
【0018】
第1ピクセル信号出力回路は、第1モード信号に応答してローリングシャッター方式で動作し、第2ピクセル信号出力回路は、第2モード信号に応答してグローバルシャッター方式で動作することができる。
【0019】
技術的課題を解決するための本発明の実施形態によるイメージセンサーは、各々、入射される光に反応して電荷を生成し、隣接して位置するn(nは2以上の整数)個のフォトダイオードと、n個のフォトダイオードの中で対応するフォトダイオードの第1領域と第1方向離隔して重畳されて形成されるn個の第1モードトランジスタと、n個のフォトダイオードに共通する格納領域と、各々、n個のフォトダイオードの中で対応するフォトダイオードの格納領域に隣接する第2領域と第1方向離隔して重畳されて形成されるn個の第2モードトランジスタと、を含む。
【0020】
格納領域は、n個のフォトダイオードの各々の離隔距離の和が最小となる位置に形成されることができる。
【0021】
第1領域及び第2領域は、互いに対応するフォトダイオード内で最大離隔距離に離隔して位置することができる。
【0022】
各々、n個の第1モードトランジスタの中で隣接して位置する第1モードトランジスタに共通する第1フローティング拡散領域がさらに含まれることができる。
【0023】
n個の第1モードトランジスタは順次的にターンオンされ、n個の第2モードトランジスタは共にターンオンされることができる。
【0024】
技術的課題を解決するための本発明の実施形態によるイメージ処理装置は、イメージセンサーと、イメージセンサーから第1ピクセル信号又は第2ピクセル信号に対応するデジタルピクセル信号を受信してイメージデータを生成するイメージプロセッサと、を含む。
【発明の効果】
【0025】
本発明の前記技術的課題を解決するための本発明の実施形態によるハイブリッドシャッター駆動方式のイメージセンサー及びこれを含むイメージ処理装置によれば、要求される撮影モードに最適化されたシャッター駆動方式で動作しながらも、小型化又は低電力化の要求を満足させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【
図1】本発明の実施形態によるイメージセンサーを示すブロック図である。
【
図2】本発明の実施形態による単位ピクセルを示すブロック図である。
【
図3】本発明の実施形態による単位ピクセルを示すブロック図である。
【
図4】本発明の実施形態による単位ピクセルを示す回路図である。
【
図5】
図4の単位ピクセルの動作を示すタイミング図である。
【
図6】
図4の単位ピクセルの動作を示すタイミング図である。
【
図7】本発明の実施形態による単位ピクセルを示す回路図である。
【
図8】本発明の実施形態による単位ピクセルを示すブロック図である。
【
図11】本発明の実施形態による二重変換利得機能を含む単位ピクセルを示す図面である。
【
図12】本発明の実施形態による二重変換利得機能を含む単位ピクセルを示す図面である。
【
図13】本発明の実施形態によるロー方向に隣接するフォトダイオードによって第1及び/又は第2ピクセル信号出力回路が共有される単位ピクセルを示すブロック図及び回路図である。
【
図14】本発明の実施形態によるロー方向に隣接するフォトダイオードによって第1及び/又は第2ピクセル信号出力回路が共有される単位ピクセルを示すブロック図及び回路図である。
【
図15】本発明の実施形態による単位ピクセルのレイアウトを示す図面である。
【
図17】本発明の実施形態による第1フローティング拡散領域が共有される単位ピクセルのレイアウトを示す図面である。
【
図19】オートフォーカシング(Auto Focusing)機能を含む本発明の実施形態による単位ピクセルを示す図面である。
【
図20】本発明の実施形態によるイメージ処理装置を示す図面である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下では、本発明の技術分野で通常の知識を有する者が本発明を容易に実施できる程度に、本発明の実施形態態が明確であり、詳細に記載される。
【0028】
図1は本発明の実施形態によるイメージセンサーを示すブロック図である。
【0029】
図1を参照すれば、本発明の実施形態によるイメージセンサー100はピクセルアレイ110、ローデコーダー120(例えば、デコーダー回路)、アナログ-デジタルコンバータ(ADC)130、出力バッファ140、及びタイミングコントローラ150(例えば、制御回路)を含む。
【0030】
ピクセルアレイ110は多数の単位ピクセル(Unit Pixel)112を含む。多数の単位ピクセル112は、例えばマトリックス(matrix)形状に配列されることができる。ピクセルアレイ110はローデコーダー120からロー選択信号XR、リセット信号RG、伝送信号TG、及びフローティング制御信号FGのようなピクセル駆動信号を受信することができる。ピクセルアレイ110は受信されたピクセル駆動信号の制御に応じて動作し、各々の単位ピクセル112は光信号を電気的信号に変換することができる。また、各々の単位ピクセル112によって生成された電気的信号は多数のカラムラインCLmを通じてアナログ-デジタルコンバータ130に提供されることができる。
【0031】
本発明の技術的思想にしたがう実施形態において、ピクセルアレイ110に含まれた多数の単位ピクセル112の各々はハイブリッドシャッター方式で動作することができる。単位ピクセル112はイメージセンサー100に要求される動作モード(mode)にしたがって、性能及び消費電力の側面で最適化されたシャッター方式で動作することができる。例えば、イメージセンサー100を利用して高解像度の写真撮影が要求される時に単位ピクセル112はローリングシャッター方式で動作し、動画撮影又はキャプチャーが遂行される時にグローバルシャッター方式で動作することができる。
【0032】
単位ピクセル112の各々の構造及び動作は後述する図面を通じて詳細に説明する。
【0033】
ローデコーダー120はタイミングコントローラ150の制御に応じてピクセルアレイ110のいずれか1つのロー(row)を選択することができる。ローデコーダー120は多数のローの中でいずれか1つのローを選択するためにロー選択信号XRを生成することができる。そして、ローデコーダー120は選択されたローに対応する単位ピクセルに対してリセット信号RG、伝送信号TG、及びフローティング制御信号FGを定まれた順番に従って活性化させることができる。その後、選択されたローの単位ピクセル112の各々から生成されるリセットレベル信号及びセンシング信号等がアナログ-デジタルコンバータ130に伝達されることができる。
【0034】
アナログ-デジタルコンバータ130はリセットレベル信号及びセンシング信号をデジタル信号に変換して出力することができる。例えば、アナログ-デジタルコンバータ130は相関二重サンプリング(Correlated Double Sampling)方式でリセットレベル信号及びセンシング信号をサンプリングした後に、これをデジタル信号に変換することができる。このために、アナログ-デジタルコンバータ130の前段には相関二重サンプラー(Correlated Double Sampler:CDS、未図示)がさらに具備されることができる。
【0035】
出力バッファ140はアナログ-デジタルコンバータ130によって提供される各々のカラム単位のデジタル信号Xdigをラッチして出力することができる。出力バッファ140はタイミングコントローラ150の制御に応じてアナログ-デジタルコンバータ130で出力されるデジタル信号Xdigを一時格納し、その後カラムデコーダーによって順次的にラッチされたデジタル信号Xdigを出力することができる。
【0036】
タイミングコントローラ150はピクセルアレイ110、ローデコーダー120、アナログ-デジタルコンバータ130、出力バッファ140等を制御することができる。タイミングコントローラ150はピクセルアレイ110、ローデコーダー120、アナログ-デジタルコンバータ(ADC)130、出力バッファ140等の動作にクロック信号(clock signal)、タイミングコントロール信号(timing control signal)等のような制御信号を供給することができる。タイミングコントローラ150はロジック制御回路(logic control circuit)、位相固定ループ(phase lock loop)回路、タイミングコントロール回路(timing control circuit)及び通信インターフェイス回路(communication interface circuit)等を含むことができる。
【0037】
以上で、本発明の実施形態によるイメージセンサー100の構成を簡略に説明した。本発明の実施形態によれば、ピクセルアレイ110を構成する単位ピクセル112の各々は要求される動作モードに最適化された性能で動作しながらも、小型化又は低電力化を具現することができる構造に具備される。これに対してさらに詳細に説明する。
【0038】
以下の説明において、本発明の実施形態による単位ピクセル112はピクセルアレイ110で同一な構造が繰り返される場合、その繰り返される構造の最小単位又は繰り返される構造の機能を説明するために要求される最小単位を意味することができる。
【0039】
図2及び
図3は各々本発明の実施形態による単位ピクセルを示すブロック図である。
【0040】
先ず、
図1及び
図2を参照すれば、本発明の実施形態による単位ピクセル112はn(nは2以上の整数)個のフォトダイオードPD、第1ピクセル信号出力回路PO1、及び第2ピクセル信号出力回路PO2を含む。
【0041】
フォトダイオードPDは入射光の光量や光の強さに応じて電荷を生成及び蓄積する光感知素子である。フォトダイオードPDはフォトトランジスタ(Photo Transistor)、フォトゲート(Photo Gate)、ピンドフォトダイオード(Pinned Photo Diode:PPD)、有機フォトダイオード(Organic Photo Diode:OPD)、クォンタムドット(Quantum Dot:QD)等でも具現されることができる。フォトダイオードPDはイオン注入(ion implantation)工程を遂行することによって基板のウェル領域(図示せず)内にNタイプ又はPタイプ領域に形成されることができる。又は、フォトダイオードPDは多数のドーピング領域が積層された形態で形成されることができる。
【0042】
フォトダイオードPDは単位ピクセル112に対して2つ、4つ、又は8つ等の数で具備されることができる。単位ピクセル112に含まれるフォトダイオードPDの数はイメージセンサー100に要求される性能、面積、又は電力に応じて変わることができる。
【0043】
単位ピクセル112に含まれるn個のフォトダイオードPDは互いに隣接して位置する。例えば、単位ピクセル112に含まれるn個のフォトダイオードPDはピクセルアレイ110上でカラム方向に隣接するか、カラム及びロー方向に隣接して位置することができる。例えば、n個のフォトダイオードPDは単一のロー、単一のカラム、又はローとカラムの行列で配列されることができる。
【0044】
第1ピクセル信号出力回路PO1は第1モード信号MS1に応答してn個のフォトダイオードPDの電荷量を順次的に第1ピクセル信号XP1に変換して出力する。第1ピクセル信号出力回路PO1は第1番目のフォトダイオードに対する電荷量を第1番目の第1ピクセル信号に変換して出力した後、第2番目のフォトダイオードに対する電荷量を第2番目の第1ピクセル信号に変換して出力することができる。
【0045】
第2ピクセル信号出力回路PO2はn個のフォトダイオードPDに共有される1つの格納領域MEMを含む。格納領域MEMはダイオード(diode)又はキャパシタ(capacitor)等で具備されることができる。格納領域MEMがダイオードで具備される場合、イオン注入工程を遂行することによって基板のウェル領域(図示せず)内にNタイプ又はPタイプ領域に形成されることができる。又は、格納領域MEMは多数のドーピング領域が積層された形態で形成されてもよい。
【0046】
n個のフォトダイオードPDから伝達される電荷は格納領域MEMに共に格納される。第2ピクセル信号出力回路PO2は第2モード信号MS2に応答して格納領域MEMに共に格納されるn個のフォトダイオードPDの電荷量又はn個のフォトダイオードPDの電荷量に対応する電圧を第2ピクセル信号XP2に変換して出力することができる。
【0047】
以下では、説明の簡易化のために特別に言及しない限り、格納領域MEMにn個のフォトダイオードPDの電荷が共に格納される実施形態を基準として記述される。また、
図2はフォトダイオードPDの電荷が直ちに格納領域MEMに伝達されることと図示されたが、これによって格納領域MEMにn個のフォトダイオードPDの電荷の和に対応する電圧が印加される実施形態が否定されることではない。他の実施形態に対しても同様に理解されるべきである。
【0048】
以上で説明されたように、第1ピクセル信号出力回路PO1はn個のフォトダイオードPDの電荷を順次的に処理し、第2ピクセル信号出力回路PO2はn個のフォトダイオードPDの電荷を同時に処理することができる。したがって、第1ピクセル信号出力回路PO1は相対的に高解像度のイメージを出力することができ、第2ピクセル信号出力回路PO2は相対的に低電力でイメージを出力することができる。例えば、各々のフォトダイオードPDに対して別に第2ピクセル信号出力回路PO2を具備する場合と対比して1/nレベルに、その面積及び電力を低下させることができる。
【0049】
このように、本発明の実施形態によるイメージセンサー100は単位ピクセル112で互いに異なるシャッター(shutter)方式でフォトダイオードPDの電荷を処理することによって、動作モードに最適化されたイメージを提供しながらも、小型化及び低電力化をなすことができる。
【0050】
図2はn個のフォトダイオードPDの中で1つのフォトダイオードと第1ピクセル信号出力回路PO1及び第2ピクセル信号出力回路PO2に対する連結関係のみを図示しているが、これは図示の簡易化のめのことであって、n個のフォトダイオードPDの各々は第1ピクセル信号出力回路PO1及び第2ピクセル信号出力回路PO2と電気的に連結されている。以下、同様である。
【0051】
次に、
図3を参照すれば、本発明の実施形態による単位ピクセル112はフォトダイオードPDの数に対応する第1モードトランジスタMX1及び第2モードトランジスタMX2をさらに含むことができる。
【0052】
第1モードトランジスタMX1は各々、第1端がn個のフォトダイオードPDの中で対応するフォトダイオードに連結され、第2端が第1ピクセル信号出力回路PO1に連結され、第1モード信号MS1によって順次的にゲーティングされることができる。例えば、第1モード信号MS1は各々の第1モードトランジスタMX1のゲートに順次的に印加されることができる。第2モードトランジスタMX2は各々、第1端がn個のフォトダイオードPDの中で対応するフォトダイオードに連結され、第2端が格納領域MEMの第1端に連結され、第2モード信号MS2によって共にゲーティングされることができる。例えば、第2モード信号MS2は各々の第2モードトランジスタMX2のゲートに同時に印加されることができる。
【0053】
図3は第1モードトランジスタMX1及び第2モードトランジスタMX2がフォトダイオードPDの数と同一な例を図示しているが、これに限定されることではない。例えば、本発明の実施形態による単位ピクセル112が含まれるイメージセンサーに対して要求される動作条件に応じて、第1モードトランジスタMX1はn/2つで具備される等、第1モードトランジスタMX1及び第2モードトランジスタMX2はn個のフォトダイオードPDに対して様々な数で具備されることができる。
【0054】
図4は本発明の実施形態による単位ピクセルを示す回路図である。
【0055】
図3及び
図4を参照すれば、本発明の実施形態による単位ピクセル112は4つのフォトダイオードPD、第1ピクセル信号出力回路PO1、第2ピクセル信号出力回路PO2、4つの第1モードトランジスタMX1、及び4つの第2モードトランジスタMX2を含むことができる。
【0056】
4つのフォトダイオードPDは互いにロー及びカラム方向(2x2)、又はカラム方向(1x4)に隣接して位置することができる。
図4は後者の例を図示する。各々のフォトダイオードPDの第1端には第1モードトランジスタMX1及び第2モードトランジスタMX2が連結されることができる。
【0057】
第1モードトランジスタMX1は第1モード信号MS1によってゲーティングされてフォトダイオードPDの電荷を第1ピクセル信号出力回路PO1に伝達することができる。例えば、第1モードトランジスタMX1は第11モード信号MS11によってターンオンされて第1フォトダイオードFD1の電荷を第1ピクセル信号出力回路PO1に伝達し、第12モード信号MS12によってターンオンされて第2フォトダイオードFD2の電荷を第1ピクセル信号出力回路PO1に伝達することができる。同様に、第1モードトランジスタMX1は第13モード信号MS13によってターンオンされて第3フォトダイオードFD3の電荷を第1ピクセル信号出力回路PO1に伝達し、第14モード信号MS14によってターンオンされて第4フォトダイオードFD4の電荷を第1ピクセル信号出力回路PO1に伝達することができる。
【0058】
第1ピクセル信号出力回路PO1は第1フローティング拡散領域FD1、第1ソースフォロワーSF1、及び第1選択トランジスタSX1を含むことができる。
【0059】
第1フローティング拡散領域FD1には4つの第1モードトランジスタMX1の中でオン(On)状態の第1モードトランジスタと連結されるフォトダイオードから電荷が伝達されて格納されることができる。
図4は第1ピクセル信号出力回路PO1が1つの第1フローティング拡散領域FD1を具備することと図示しているが、これに限定されることではない。第1ピクセル信号出力回路PO1は要求される第1ピクセル信号XP1のサイズ等に応じて第1フローティング拡散領域FD1を追加に含むことができる。
【0060】
第1ソースフォロワーSF1は第1フローティング拡散領域FD1に格納される電荷量に対応する電圧を増幅することができる。第1ソースフォロワーSF1はゲートが第1フローティング拡散領域FD1に連結され、第1端が電源電圧Vpixに連結されることができる。第1ソースフォロワーSF1は第1フローティング拡散領域FD1にカップリングされることができる。第1ソースフォロワーSF1はトランジスタで具現されることができる。
【0061】
第1選択トランジスタSX1はカラム選択信号SELに応答して、第1ソースフォロワーSF1から出力される電圧に対応する第1ピクセル信号XP1を第1カラムラインCL1に出力することができる。カラム選択信号SELは
図1のローデコーダー120から印加されることができる。第1ピクセル信号XP1は
図1のアナログ-デジタルコンバータ130を通じてデジタル信号に変換され、
図1の出力バッファ140を通じて一定単位のイメージデータとして出力されることができる。
【0062】
第1ピクセル信号出力回路PO1は第1リセットトランジスタRX1をさらに含むことができる。第1リセットトランジスタRX1は第1リセット信号RST1に応答して第1フローティング拡散領域FD1をリセットさせることができる。第1リセットトランジスタRX1がターンオンされれば、電源電圧Vpixが印加される端子と第1フローティング拡散領域FD1が電気的に連結されることができる。この場合、第1フローティング拡散領域FD1に集積された電荷は電源電圧Vpix端子にドレーンされて、第1フローティング拡散領域FD1は電源電圧Vpixレベルにリセットされることができる。
【0063】
第2モードトランジスタMX2は第2モード信号MS2によってゲーティングされてフォトダイオードPDの電荷を第2ピクセル信号出力回路PO2に伝達することができる。例えば、フォトダイオードPDの電荷は第2ピクセル信号出力回路PO2の格納領域MEMに伝達されることができる。例えば、第2モードトランジスタMX2は第21モード信号MS21によってターンオンされて第1フォトダイオードFD1の電荷を第2ピクセル信号出力回路PO2に伝達し、第22モード信号MS22によってターンオンされて第2フォトダイオードFD2の電荷を第2ピクセル信号出力回路PO2に伝達することができる。同様に、第2モードトランジスタMX2は第23モード信号MS23によってターンオンされて第3フォトダイオードFD3の電荷を第2ピクセル信号出力回路PO2に伝達し、第24モード信号MS24によってターンオンされて第4フォトダイオードFD4の電荷を第2ピクセル信号出力回路PO2に伝達することができる。
【0064】
第2ピクセル信号出力回路PO2は格納領域MEM、伝送トランジスタTX、第2フローティング拡散領域FD2、第2ソースフォロワーSF2、及び第2選択トランジスタSX2を含むことができる。
【0065】
格納領域MEMは第1端が第2モードトランジスタMX2と連結されることができる。前述したように、格納領域MEMには第1フォトダイオードFD1乃至第4フォトダイオードFD4から伝達される電荷が同時に格納されることができる。
【0066】
伝送トランジスタTXは格納領域MEMの第2端に連結され、伝送信号TGによってゲーティングされることができる。伝送信号TGによって伝送トランジスタTXがターンオンされれば、格納領域MEMと第2フローティング拡散領域FD2は電気的に連結されることができる。したがって、格納領域MEMに蓄積された電荷が第2フローティング拡散領域FD2に移動することができる。伝送信号は
図1のローデコーダー120から印加されることができる。
【0067】
第2フローティング拡散領域FD2に移動されて格納される電荷に対応する電圧は第2ソースフォロワーSF2によって増幅され、カラム選択信号SELによってターンオンされる第2選択トランジスタSX2を通じて第2ピクセル信号XP2に出力されることができる。第2ソースフォロワーSF2はトランジスタで具現されることができる。第2ピクセル信号XP2は第2カラムラインCL2に出力することができる。
【0068】
第2フローティング拡散領域FD2が多数に具備されることができるか、或いは第2ピクセル信号XP2が最終的にイメージデータに出力される動作は第1ピクセル信号出力回路PO1に対して説明されたことと同一であり得る。
【0069】
第2ピクセル信号出力回路PO2は、第1端が第2フローティング拡散領域FD2に連結され、第2端が、電源電圧Vpixが印加されるノードに連結され、第2リセット信号RST2に応答してゲーティングされる第2リセットトランジスタRX2をさらに含むことができる。第2リセットトランジスタRX2は第2リセット信号RST2の活性化によって第2フローティング拡散領域FD2をリセットさせることができる。第2リセットトランジスタRX2がターンオンされれば、電源電圧Vpixが印加される端子と第2フローティング拡散領域FD2が電気的に連結されることができる。この場合、第2フローティング拡散領域FD2に集積された電荷は電源電圧Vpix端子にドレーンされて、第2フローティング拡散領域FD2の電圧は電源電圧Vpixレベルにリセットされることができる。
【0070】
図5及び
図6は各々
図4の単位ピクセルの動作を示すタイミング図である。
【0071】
先ず、
図4及び
図5を参照すれば、本発明の実施形態による単位ピクセル112は第1モードのシャッター方式で動作することができる。第11モード信号MS11乃至第14モード信号MS14が時点T1から時点T4の間、そして時点T6から時点T9の間で順次的に活性化されることによって、第1フォトダイオードPD1乃至第4フォトダイオードFD4の電荷が第1ピクセル信号出力回路PO1に伝達される。これによって、第1ピクセル信号出力回路PO1は前述された動作を遂行して第1フォトダイオードPD1乃至第4フォトダイオードFD4の電荷量に対応する第1ピクセル信号XP1を順次的に第1カラムラインCL1に出力する。反面、第21モード信号MS21乃至第24モード信号MS24は時点T1から時点T12の間に非活性化された状態である。
【0072】
第1フォトダイオードPD1乃至第4フォトダイオードFD4は第11モード信号MS11乃至第14モード信号MS14が再び活性化される時点T6から時点T9まで、即ち第1蓄積時間TINT1くらい再び電荷を蓄積するようになる。第1フォトダイオードPD1乃至第4フォトダイオードFD4に第1蓄積時間TINT1くらい蓄積される電荷は時点T6から時点T9で順次的に第1フローティング拡散領域FD1に伝達される。したがって、第1リセット信号RST1は時点T6から時点T9で第1フォトダイオードPD1乃至第4フォトダイオードFD4の中で電気的に連結されるフォトダイオードから電荷が第1ピクセル信号出力回路PO1に伝達される前に、第1フローティング拡散領域FD1がリセットされるように活性化される。
【0073】
単位ピクセル112でローを異なりにするフォトダイオードに対する第1蓄積時間TINT1の開始時点と終了時点が互いに異なる側面で、第1モードのシャッター方式をローリングシャッター(rolling shutter)方式であると称することができる。
【0074】
次に、
図4及び
図6を参照すれば、本発明の実施形態による単位ピクセル112は第2モードのシャッター方式で動作することができる。第21モード信号MS21乃至第24モード信号MS24は時点T7で同時に活性化される。第21モード信号MS21乃至第24モード信号MS24が活性化される時点T7までの第2蓄積時間TINT2の間に、第1フォトダイオードPD1乃至第4フォトダイオードFD4は電荷を蓄積するようになる。
図6は第2蓄積時間TINT2が時点T2から時点T7までである例を図示する。
【0075】
第1フォトダイオードPD1乃至第4フォトダイオードFD4に第2蓄積時間TINT2くらい蓄積される電荷は時点T7で同時に第2ピクセル信号出力回路PO2の格納領域MEMに伝達されて格納される。
【0076】
時点T8で伝送信号TGが活性化されることによって格納領域MEMの電荷は第2フローティング拡散領域FD2に伝達される。したがって、第2リセット信号RST2は時点T8以前に第2フローティング拡散領域FD2がリセットされるように活性化される。
【0077】
第2フローティング拡散領域FD2に格納される第1フォトダイオードPD1乃至第4フォトダイオードFD4の電荷は前述した第2ピクセル信号出力回路PO2の動作に応じて対応する1つの第2ピクセル信号XP2で生成されて第2カラムラインCL2に出力される。
【0078】
この時、本発明の実施形態による単位ピクセル112は時点T1から時点T2間に、第11モード信号MS11乃至第14モード信号MS14、第1リセット信号RST1、及び第2リセット信号RST2、そして伝送信号TGを全てターンオンさせて、第1フォトダイオードPD1乃至第4フォトダイオードFD4に蓄積されている電荷を全てドレーンさせることができる。したがって、時点T7で第21モード信号MS21乃至第24モード信号MS24が活性化された後の第2ピクセル信号XP2がさらに正確に生成されることができる。
図6に図示されたことと異なりに、必要によって、時点T1で一部信号はターンオンされなくともよい。
【0079】
単位ピクセル112でローを異なりにするフォトダイオードに対する第2蓄積時間TINT2の開始時点と終了時点が互いに同一側面で、第2モードのシャッター方式をグローバルシャッター(global shutter)方式であるとすることができる。
【0080】
ローリングシャッター方式は高解像度の写真撮影に適合な方式であり得る。連結されるローを異なりにするフォトダイオードの電荷を順次的に処理するローリングシャッター方式によれば、フォトダイオード別の蓄積時点の差によって高速に動いている物体に対する撮影の時、ウォブル(Wobble)又はスキューイング(Skewing)のような歪曲が発生することができる。反面、その順次的動作によって相対的に小さい面積及び少ない電力を要求するので、面積と電力に対する同一条件下で相対的に高解像度具現が容易することができる。
【0081】
連結されるローを異なりにするフォトダイオードの電荷を同時に処理するグローバルシャッター方式によれば、フォトダイオード別の蓄積時点の差によるイメージの歪曲を除去することができるので、動いている物体に対する動画撮影に適合することができる。反面、グローバルシャッター方式は格納領域MEMによって相対的に大きいピクセル面積が必要することができる。グローバルシャッター方式は多数のフォトダイオードに対する同時処理が遂行されるので、相対的に大きい電力が要求されることができる。例えば、グローバルシャッター方式の単位ピクセルはローリングシャッター方式の単位ピクセルより4倍程度大きい面積で具備されることができる。
【0082】
本発明の実施形態による単位ピクセル112は第2ピクセル信号出力回路PO2を具備することによって、n個のフォトダイオードPDの単位に相対的に大きい面積が消耗されるグローバルシャッター動作を遂行して、高速物体の撮影に対する歪み発生を防止しながらも、その面積及び電力の負担を1/nに減少させることができる。また、本発明の実施形態による単位ピクセル112は第1ピクセル信号出力回路PO1を共に具備して、停止又は低速物体に対して低電力で高解像度撮影が可能である。
【0083】
図7は本発明の実施形態による単位ピクセルを示す回路図である。
【0084】
図7を参照すれば、本発明の実施形態による単位ピクセル112は
図4の場合と同様に、4つのフォトダイオードPD、第1ピクセル信号出力回路PO1、第2ピクセル信号出力回路PO2、4つの第1モードトランジスタMX1、及び4つの第2モードトランジスタMX2を含むことができる。但し、
図4の第2ピクセル信号出力回路PO2がチャージドメイン(charge domain)方式のグローバルシャッター方式で第2ピクセル信号XP2を生成することと異なりに、
図7の第2ピクセル信号出力回路PO2は電圧ドメイン(voltage domain)方式のグローバルシャッター方式で第2ピクセル信号XP2を生成することができる。
【0085】
このために、第2ピクセル信号出力回路PO2は第2フローティング拡散領域FD2、第21ソースフォロワーSF21、プリチャージトランジスタPX、サンプリングトランジスタSHX、格納領域MEM、第22ソースフォロワーSF22、及び第2選択トランジスタSX2を含むことができる。
【0086】
第2フローティング拡散領域FD2は第1フォトダイオードPD1乃至第4フォトダイオードPD4から伝達される電荷を共に格納することができる。第2フローティング拡散領域FD2は第2モードトランジスタMX2と電気的に連結されることができる。第21ソースフォロワーSF21は第2フローティング拡散領域FD2とカップリングされて第2フローティング拡散領域FD2の電荷に対応する電圧を第1ノードND1に伝達することができる。プリチャージトランジスタPXは第1端が第1ノードND1で第21ソースフォロワーSF21と連結されプリチャージ信号PCに応答して第1ノードND1をプリチャージすることができる。例えば、プリチャージ信号PCはプリチャージトランジスタPXのゲートに印加されることができる。これを通じて、第1ノードND1がリセットされることができる。サンプリングトランジスタSHXは第1端が第1ノードND1に連結され、第2端が第2ノードND2で格納領域MEMに連結され、サンプリング信号SHによってゲーティングされることができる。したがって、サンプリングトランジスタSHXがターンオンされる時に限って第1ノードND1の電圧が第2ノードND2に伝達されることができる。第2ノードND2に連結される格納領域MEMには第2ノードND2に伝達された、第1フォトダイオードPD1乃至第4フォトダイオードPD4の電荷の和に対応する電圧が格納されることができる。第22ソースフォロワーSF22は第2ノードND2にゲートが連結され、格納領域MEMにカップリングされることができる。第2選択トランジスタSX2はカラム選択信号SELに応答して、第22ソースフォロワーSF22から出力される電圧に対応する第2ピクセル信号XP2を第2カラムラインCL2に出力することができる。
【0087】
図4のように第1フォトダイオードPD1乃至第4フォトダイオードPD4の電荷を格納領域MEMに格納し、これを第2ピクセル信号XP2で処理するチャージドメイン方式のグローバルシャッター構造は、
図7の電圧ドメイン方式のグローバルシャッター構造と対比して相対的にピクセル構造の複雑度を低下させることができる。
図7のように第1フォトダイオードPD1乃至第4フォトダイオードPD4の電荷に対応する電圧が格納領域MEMに印加されこれを第2ピクセル信号XP2で処理する電圧ドメイン方式のグローバルシャッター構造は、
図4のチャージドメイン方式のグローバルシャッター構造と対比して相対的に光漏洩を減少させることができる。
【0088】
本発明の実施形態による第1ピクセル信号出力回路PO2は要求される性能及び条件に応じて、チャージドメイン方式及び電圧ドメイン方式のグローバルシャッター機能を遂行することができる。
図4及び
図7は各々チャージドメイン方式及び電圧ドメイン方式のグローバルシャッター構造の一例を図示しているが、これに限定されることではなく、チャージドメイン方式及び電圧ドメイン方式に対する様々な構造が適用されることができる。本発明の実施形態による第1ピクセル信号出力回路PO1も同様にローリングシャッター機能の様々な構造で具備されることができる。
【0089】
図8は本発明の実施形態による単位ピクセルを示すブロック図である。
【0090】
図8を参照すれば、本発明の実施形態による単位ピクセル112は
図3と同様に、n個のフォトダイオードPD、第1ピクセル信号出力回路PO1、第2ピクセル信号出力回路PO2、第1モードトランジスタMX1、及び第2モードトランジスタMX2を含むことができる。但し、
図3で第1ピクセル信号出力回路PO1及び第2ピクセル信号出力回路PO2が別に具備されることと異なりに、
図8の単位ピクセル112で第1ピクセル信号出力回路PO1は第2ピクセル信号出力回路PO2に含まれて具備されることができる。
【0091】
この時、第1モード信号MS1及び第2モード信号MS2が時間を異なりにして活性化されることによって、第2ピクセル信号出力回路PO2が一時点ではn個のフォトダイオードPDに蓄積された電荷を順次的に第1ピクセル信号XP1で処理する
図3の第1ピクセル信号出力回路PO1として機能し、他の時点ではn個のフォトダイオードPDに蓄積された電荷を共に第2ピクセル信号XP2で処理する
図3の第2ピクセル信号出力回路PO2として機能することができる。例えば、第2ピクセル信号出力回路PO2は第1モード信号MS1が活性化され、第2モード信号MS2が非活性化される第1時間の間にn個のフォトダイオードPDの各々の出力をターンオンさせた後、第1モード信号MS1が非活性化され、第2モード信号MS2が活性化される、第1時間と異なる第2時間との間に格納領域MEMの出力を動作させる。
【0092】
【0093】
先ず
図8及び
図9を参照すれば、第2ピクセル信号出力回路PO2は
図4と同様にチャージドメイン方式のグローバルシャッターとして動作することができる。反面、第1ピクセル信号出力回路PO1は
図4と異なりに別に具備されなく、第2ピクセル信号出力回路PO2に含まれて具備されることができる。
【0094】
例えば、第1ピクセル信号出力回路PO1は第11モード信号MS11乃至第14モード信号MS14が活性化される時に、第2フローティング拡散領域FD2、第2ソースフォロワーSF2及び第2選択トランジスタSX2を通じて、第1フォトダイオードFD1乃至第4フォトダイオードFD4に蓄積された電荷量を順次的に第1ピクセル信号XP1で変換することができる。第1ピクセル信号XP1は第2カラムラインCL2に順次的に出力されることができる。
【0095】
この時、第2フローティング拡散領域FD2は第1モードトランジスタMX1を通じて第1フォトダイオードFD1乃至第4フォトダイオードFD4と電気的に連結されることができる。第2フローティング拡散領域FD2に順次的に格納される第1フォトダイオードFD1乃至第4フォトダイオードFD4の電荷に対する第2ソースフォロワーSF2及び第2選択トランジスタSX2に動作は
図4及び
図5で前述された第1ソースフォロワーSF1及び第1選択トランジスタSX1の動作と同一であり得る、
【0096】
次に、
図8及び
図10を参照すれば、第2ピクセル信号出力回路PO2は
図7と同様に電圧ドメイン方式のグローバルシャッターとして動作することができる。反面、第1ピクセル信号出力回路PO1は
図7と異なりに別に具備されなく、第2ピクセル信号出力回路PO2に含まれることができる。
【0097】
例えば、第1ピクセル信号出力回路PO1は第11モード信号MS11乃至第14モード信号MS14が活性化される時に、格納領域MEM、第2ソースフォロワーSF2、及び第2選択トランジスタSX2を通じて、第1フォトダイオードFD1乃至第4フォトダイオードFD4に蓄積された電荷量を順次的に第1ピクセル信号XP1に変換することができる。第1ピクセル信号XP1は第2カラムラインCL2PCに順次的に出力されることができる。
【0098】
この時、格納領域MEMは第1モードトランジスタMX1を通じて第1フォトダイオードFD1乃至第4フォトダイオードFD4と電気的に連結されることができる。格納領域MEMに順次的に格納される第1フォトダイオードFD1乃至第4フォトダイオードFD4の電荷に対する第22ソースフォロワーSF22及び第2選択トランジスタSX2に動作は
図4及び
図5で前述した第1ソースフォロワーSF1及び第1選択トランジスタSX1の動作と同一であり得る。
【0099】
図9及び
図10の単位ピクセル112の場合、
図4及び
図7と対比して相対的に小型化に有利であることができる。
【0100】
図11及び
図12は各々本発明の実施形態による二重変換利得機能を含む単位ピクセルを示す図面である。
【0101】
図11及び
図12を参照すれば、本発明の実施形態による単位ピクセル112は高い変換利得(High Conversion Gain:HCG)と低い変換利得(Low Conversion Gain:LCG)を提供する二重変換利得(Dual Conversion Gain)モードを支援することができる。このために、第1ピクセル信号出力回路PO1及び第2ピクセル信号出力回路PO2の中で少なくとも1つは、ダイナミックレンジキャパシタ(dynamic range capacitor、Cd)及び二重変換利得トランジスタGXをさらに含むことができる。
【0102】
ダイナミックレンジキャパシタCdはフローティング拡散領域(例えば、第1フローティング拡散領域FD1又は第2フローティング拡散領域FD2)の容量を拡張するのに使用されることができる。
【0103】
高照度モード動作の時、二重変換利得トランジスタGXがダイナミックレンジキャパシタCdとフローティング拡散領域FD1又はFD2を連結することによって、低い変換利得でフローティング拡散領域FD1又はFD2の電圧レベルに対するサンプリングが遂行されることができる。反面、低照度モード動作の時、二重変換利得トランジスタGXがダイナミックレンジキャパシタCdとフローティング拡散領域FD1又はFD2を分離することによって、高い変換利得でフローティング拡散領域FD1又はFD2の電圧レベルに対するサンプリングが遂行されることができる。高照度モードと低照度モードは利得信号Xgに応答して設定されることができる。例えば、利得信号Xgは二重変換利得トランジスタGXに印加されることができる。
【0104】
図11は第1ピクセル信号出力回路PO1がダイナミックレンジキャパシタCd及び二重変換利得トランジスタGXを含む例を、
図12は第2ピクセル信号出力回路PO2がダイナミックレンジキャパシタCd及び二重変換利得トランジスタGXを含む例を図示する。一実施形態で、第1ピクセル信号出力回路PO1及び第2ピクセル信号出力回路PO2の全てにダイナミックレンジキャパシタCd及び二重変換利得トランジスタGXが具備されてもよい。例えば、
図12に図示された第1ピクセル信号出力回路PO1は
図11に図示された第1ピクセル信号出力回路PO1で代替されることができる。
【0105】
したがって、本発明の実施形態による単位ピクセル112は照度に適応する動作を遂行してイメージセンシング性能を向上させることができる。
【0106】
図13及び
図14は各々本発明の実施形態によるロー方向に隣接するフォトダイオードによって第1及び/又は第2ピクセル信号出力回路が共有される単位ピクセルを示すブロック図及び回路図である。
【0107】
図13及び
図14を参照すれば、本発明の実施形態による単位ピクセル112はn個のフォトダイオードPDがカラム方向に隣接して位置し、第1ピクセル信号出力回路PO1及び第2ピクセル信号出力回路PO2の中で少なくとも1つは、n個のフォトダイオードPD、及びn個のフォトダイオードPDとロー方向に隣接して位置する他のn個のフォトダイオードPDに共有されることができる。
【0108】
例えば、
図14の単位ピクセル112でカラム方向に隣接する2つのフォトダイオード対が他のフォトダイオード対とロー方向に隣接して具備される。例えば、カラム方向に隣接して位置する第1フォトダイオードFD1及び第2フォトダイオードFD2の第1フォトダイオード対PP1が、カラム方向に隣接して位置する第3フォトダイオードFD3及び第4フォトダイオードFD4の第2フォトダイオード対PP2と、互いにロー方向に隣接して位置する。
図14は各々のフォトダイオード対が2つのフォトダイオードを含むことと図示しているが、これに限定されることではない。各々のフォトダイオード対は
図4のように4つのフォトダイオードを含んでもよい。
【0109】
この時、第1フォトダイオード対PP1及び第2フォトダイオード対PP2は第1ピクセル信号出力回路PO1を共有することができる。第1フォトダイオード対PP1及び第2フォトダイオード対PP2は、また隣接する単位ピクセルの他のフォトダイオード対(例えば、PP0及びPP3)と第2ピクセル信号出力回路PO2を共有することができる。
【0110】
第1ピクセル信号出力回路PO1及び第2ピクセル信号出力回路PO2の動作は前述したことと同一であり得る。したがって、本発明の実施形態による単位ピクセル112によれば、面積効率がさらに向上されることができる。さらに、本発明の実施形態による単位ピクセルはn個のフォトダイオードに対して様々な構造で第1ピクセル信号出力回路又は第2ピクセル信号出力回路を具備することによって、最適の小型化が実現されることができる。これに対してさらに詳細に説明する。
【0111】
図15は本発明の実施形態による単位ピクセルのレイアウトを示す図面である。
【0112】
図15を参照すれば、本発明の実施形態による単位ピクセル112は多数のフォトダイオードPD、格納領域MEM、第1モードトランジスタMX1、及び第2モードトランジスタMX2を含む。
【0113】
多数のフォトダイオードPDは各々入射される光に反応して電荷を生成し、隣接して位置する。
図15は
図14のように4つのフォトダイオードが2x2構造で具備される単位ピクセル112の例を図示している。
【0114】
1つの格納領域MEMは第1フォトダイオードFD1乃至第4フォトダイオードFD4によって共有する。フォトダイオードPD及び格納領域MEMは基板(図示せず)上に形成されることができる。
【0115】
格納領域MEMはフォトダイオードの各々の離隔距離の和が最小となる位置に形成されることができる。第1フォトダイオードFD1乃至第4フォトダイオードFD4が
図15のように2x2構造を形成する場合、格納領域MEMは単位ピクセル112の中心領域に位置することができる。第1フォトダイオードFD1乃至第4フォトダイオードFD4が
図4のように1x4の構造で具備される場合、第1フォトダイオードFD1乃至第4フォトダイオードFD4の両側の中で1つの中心領域に位置することができる。
【0116】
第1モードトランジスタMX1及び第2モードトランジスタMX2は各々のフォトダイオードの数と同一な数で具備されることができる。
【0117】
一実施形態で、第1モードトランジスタMX1は第1フォトダイオードFD1乃至第4フォトダイオードFD4の中で含まれるフォトダイオードの第1領域と第1方向離隔して重畳されて形成される。第1方向は
図15のレイアウト平面に対して垂直する方向であり得る。即ち、第1モードトランジスタMX1が基板上に積層されることにおいて、基板に垂直する方向にフォトダイオードと離隔して形成され、基板に投影される仮想の平面上で一部領域がフォトダイオードに重畳されることができる。一実施形態で、第2モードトランジスタMX2は第1フォトダイオードFD1乃至第4フォトダイオードFD4の中で含まれるフォトダイオードの第2領域と第1方向離隔して重畳されて形成される。
【0118】
この時、第2領域はフォトダイオード内で格納領域MEMに隣接する領域を意味し、第1領域は第2領域と含まれるフォトダイオード内で最大離隔距離に離隔して位置する領域を意味することができる。したがって、本発明の実施形態による単位ピクセル112は小型化の要求にもトランジスタのゲートサイズを確保することができるので、ゲート接触にしたがう誤動作が防止されることができる。
図15は第1モードトランジスタMX1に対応する第1領域及び第2モードトランジスタMX2に対応する第2領域が含まれるフォトダイオード内で対角線方向に形成される例を図示している。
【0119】
参考として、各々のトランジスタのソース又はドレーン領域はフォトダイオード又は格納領域と共に基板上に形成され、ゲートは基板に対して第1方向(垂直方向)PC形成される配線層に形成されることができる。光が入射しマイクロレンズ又はフィルター等が形成される入射層は基板を基準に配線層と対向して形成されることができる。
【0120】
図4で説明されたように、第1モードトランジスタMX1は第1フローティング拡散領域FD1と電気的に連結されることができる。また、第2モードトランジスタMX2は格納領域MEMと電気的に連結され、格納領域MEMは伝送トランジスタTXを通じて第2フローティング拡散領域FD2と電気的に連結されることができる。
【0121】
多数の第1モードトランジスタMX1は順次的にターンオンされ、多数の第2モードトランジスタMX2は共にターンオンされることができる。
【0122】
図16は一実施形態による
図15の単位ピクセルに対応する回路図である。
【0123】
図15及び
図16を参照すれば、第1ピクセル信号出力回路PO1は単位ピクセル112の外側に沿って延長される配線を通じて4つの第1モードトランジスタMX1と連結され、第2ピクセル信号出力回路PO2は単位ピクセル112の中心領域で4つの第2モードトランジスタMX2と連結されることができる。このような構造を通じて、単位ピクセル112の面積を減少させることができる。
【0124】
図17は本発明の実施形態による第1フローティング拡散領域が共有される単位ピクセルのレイアウトを示す図面であり、
図18は
図17の単位ピクセルに対応する回路図である。
【0125】
図17及び
図18を参照すれば、
図17の単位ピクセル112は
図15と同様に、4つのフォトダイオードが2x2構造で具備され、格納領域MEMはフォトダイオードとの離隔距離の平均が最小となる中心領域に位置し、第1モードトランジスタMX1及び第2モードトランジスタMX2は含まれるフォトダイオード内で互いに最大離隔距離を有する領域に対応して形成されることができる。
【0126】
さらに、
図17の第1フローティング拡散領域FD1は隣接して位置する第1モードトランジスタMX1によって共有されることができる。例えば、単位ピクセル112の第4フォトダイオードPD4はロー方向に隣接する単位ピクセルの第3フォトダイオードPD3、カラム方向に隣接する単位ピクセルの第2フォトダイオードPD2及び対角線方向に隣接する単位ピクセルの第1フォトダイオードPD1の第1モードトランジスタMX1によって第1フローティング拡散領域FD1が共有されることができる。
【0127】
したがって、
図18のように、第1フローティング拡散領域FD1を含む第1ピクセル信号出力回路PO1は隣接して位置する4つ又は2つの単位ピクセル112の中心領域に位置することができる。この場合、単位ピクセル112の平均面積を低下させることができる。又は、同一面積基準で単位ピクセル112は充分な容量の第1フローティング拡散領域FD1を具備してより解像度が高くイメージセンシング動作を遂行することができる。
【0128】
図15乃至
図18では本発明の実施形態による単位ピクセルのレイアウトとそれに対応する回路の関係を例示したが、これに限定されることではない。例えば、
図15の単位ピクセルのレイアウトに対応する他の構造の回路が具現されてもよい。
【0129】
図19はオートフォーカシング(Auto Focusing)機能を含む本発明の実施形態による単位ピクセルを示す図面である。
【0130】
図4及び
図19を参照すれば、本発明の実施形態による単位ピクセル112は1つのマイクロレンズMLS及びマイクロレンズMLSを共有する第1フォトダイオードFD1乃至第4フォトダイオードFD4を含むことができる。この時、第1ピクセル信号出力回路PO1及び第2ピクセル信号出力回路PO2の動作を一部調整することによって、本発明の実施形態による単位ピクセル112はオートフォーカシング機能を遂行することができる。
【0131】
例えば、第1ピクセル信号出力回路PO1は第1モード信号MS1に応答して多数のフォトダイオードPD1~PD4の中で一部のフォトダイオードの電荷量を順次的に第1ピクセル信号XP1に変換して出力することができる。この時、第2ピクセル信号出力回路PO2で第2モード信号MS2に応答して多数のフォトダイオードPD1~PD4の中で残りのフォトダイオードの電荷が格納領域MEMに共に格納され、これは1つの第2ピクセル信号XP2に変換されて出力されることができる。
【0132】
図19の例の場合、第1フォトダイオードFD1乃至第4フォトダイオードFD4に共有される第1ピクセル信号出力回路PO1は第1番目のフェーズ(phase)で第1フォトダイオードFD1及び第3フォトダイオードFD3に蓄積される電荷を順次的に処理することができる。次のフェーズで第2ピクセル信号出力回路PO2が残りのフォトダイオード、即ち第2フォトダイオードFD2及び第4フォトダイオードFD4に蓄積される電荷を共に処理することができる。
【0133】
同様に、第5フォトダイオードFD5乃至第8フォトダイオードFD8に共有される第1ピクセル信号出力回路PO1は第1番目のフェーズに対して第5フォトダイオードFD5及び第7フォトダイオードFD7に蓄積される電荷を順次的に処理し、次のフェーズに対して第2ピクセル信号出力回路PO2が残りのフォトダイオード、即ち第6フォトダイオードFD6及び第8フォトダイオードFD8に蓄積される電荷を共に処理することができる。
【0134】
他の例で、第1番目のフェーズに対して対応する第1ピクセル信号出力回路PO1によって処理されるフォトダイオードは第1フォトダイオードFD1及び第4フォトダイオードFD4、及び第5フォトダイオードFD5及び第8フォトダイオードFD8であり、次のフェーズに対して対応する第2ピクセル信号出力回路PO2によって処理される残りのフォトダイオードは第2フォトダイオードFD2及び第3フォトダイオードFD3、及び第6フォトダイオードFD6及び第7フォトダイオードFD7であり得る。各フェーズで処理された第1ピクセル信号XP1及び第2ピクセル信号XP2を比較してオートフォーカシング動作が遂行されることができる。したがって、本発明の実施形態による単位ピクセル112によれば、より正確なイメージセンシングが遂行されることができる。
【0135】
第1ピクセル信号XP1及び第2ピクセル信号XP2ではない、一対の第1ピクセル信号XP1又は一対の第2ピクセル信号XP2の比較を通じてオートフォーカシングが遂行されてもよい。比較に遂行されるピクセル信号の対の数が制限されない。
【0136】
この時、第1ピクセル信号出力回路PO1は共有される多数のフォトダイオードの中で一部のフォトダイオードの電荷量を第1ピクセル信号XP1に変換して出力し、残りは処理しないことがあり得る。例えば、第1番目のフェーズに対して対応する第1ピクセル信号出力回路PO1は第1フォトダイオードFD1及び第3フォトダイオードFD3に蓄積される電荷を処理し、第2番目のフェーズに対して対応する第1ピクセル信号出力回路PO1は第5フォトダイオードFD5及び第7フォトダイオードFD7に蓄積される電荷を処理することができる。したがって、残りのフォトダイオード、即ち第2フォトダイオードFD2及び第4フォトダイオードFD4、及び第6フォトダイオードFD6及び第8フォトダイオードFD8に対する処理は遂行されなくともよい。
【0137】
第2ピクセル信号出力回路PO2も同様である。例えば、第1番目のフェーズに対して対応する第2ピクセル信号出力回路PO2が第1フォトダイオードFD1及び第3フォトダイオードFD3に蓄積される電荷を処理し、第2番目のフェーズに対して対応する第2ピクセル信号出力回路PO2が第5フォトダイオードFD5及び第7フォトダイオードFD7に蓄積される電荷を処理することができる。したがって、残りのフォトダイオード、即ち第2フォトダイオードFD2及び第4フォトダイオードFD4、及び第6フォトダイオードFD6及び第8フォトダイオードFD8に対する処理は遂行されなくともよい。
【0138】
このように一部のピクセルに対する処理のみを遂行する場合、高速動作が可能である。この時、上記の動作を遂行するピクセル出力回路の選択は撮影条件等に基づくことができる。例えば、暗い撮影環境や被写体の動きが無いか、或いは少ない場合、第1ピクセル信号出力回路PO1が選択され、動画撮影の場合、第2ピクセル信号出力回路PO2が選択されることができる。
【0139】
このように、本発明の実施形態による単位ピクセル112に対してそのピクセル信号の処理速度を向上させながらも、撮影条件に対して最適化された制御が遂行されることができる。
【0140】
図19の実施形態を含んで、以上では第1ピクセル信号出力回路PO1が各々のフォトダイオードに対して順次的に処理する場合のみが記述されたが、これに限定されることではない。例えば、
図19のオートフォーカシング動作の時、第1ピクセル信号出力回路PO1は第1番目のフェーズで第1フォトダイオードFD1及び第3フォトダイオードFD3を同時に処理してもよい。このように、各フェーズに対して対応するフォトダイオードが同時に処理されることによって、オートフォーカシングの性能がさらに向上されることができる。
【0141】
図19の実施形態を除く、以上では第2ピクセル信号出力回路PO2が共有されるすべてのフォトダイオードに対して同時に処理する場合のみが記述されたが、これに限定されることではない。第2ピクセル信号出力回路PO2はオートフォーカシング以外の動作でも、必要によって共有されるフォトダイオードPDの中で一部のみを処理することができる。例えば、動画撮影に対して要求される解像度が第1基準以下である場合、第2ピクセル信号出力回路PO2は共有されるフォトダイオードの電荷の中で一部のみを処理して信号処理に対するロードを減らすことができる。
【0142】
図20は本発明の実施形態によるイメージ処理装置を示す図面である。
【0143】
図20を参照すれば、本発明の実施形態によるイメージ処理装置1000はイメージセンサー100及びイメージプロセッサ200を含むことができる。イメージセンサー100は
図1乃至
図19の中で1つの構造で具備されるか、或いは1つの方式で動作することができる。イメージプロセッサ200はイメージセンサー100から第1ピクセル信号XP1又は第2ピクセル信号XP2に対応するデジタルピクセル信号Xdigを受信し、これを信号処理してイメージデータIDTAに出力することができる。したがって、本発明の実施形態によるイメージ処理装置1000は要求される高性能動作を満足させながらも、小型化又は低電力化を実現することができる。
【0144】
以上で本発明の代表的な実施形態を詳細に説明したが、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者は上述した実施形態に対して本発明の範疇で逸脱しない限度内で様々な変形が可能であることは理解されるべきである。
【0145】
したがって、本発明の権利範囲は説明された実施形態に限定されて定められてはならず、後述する特許請求の範囲のみならずこの特許請求の範囲と均等なことによって定められなければならない。
【符号の説明】
【0146】
100 イメージセンサー
112 単位ピクセル
PD フォトダイオード
FD1 第1フローティング拡散領域
FD2 第2フローティング拡散領域
MX1 第1モードトランジスタ
MX2 第2モードトランジスタ
PO1 第1ピクセル信号出力回路
PO2 第2ピクセル信号出力回路
MEM 格納領域
XP1 第1ピクセル信号
XP2 第2ピクセル信号