(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024029804
(43)【公開日】2024-03-07
(54)【発明の名称】赤字国債を消す方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/26 20240101AFI20240229BHJP
G06Q 50/06 20240101ALI20240229BHJP
【FI】
G06Q50/26
G06Q50/06
【審査請求】未請求
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022132191
(22)【出願日】2022-08-23
(71)【出願人】
【識別番号】593144828
【氏名又は名称】株式会社福永博建築研究所
(74)【代理人】
【識別番号】110002549
【氏名又は名称】弁理士法人綾田事務所
(72)【発明者】
【氏名】福永 博
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC06
5L049CC35
(57)【要約】 (修正有)
【課題】赤字国債を消す方法を提供する。
【解決手段】増大を続ける日本の赤字国債を建設国債と交換することによって、日本銀行が保有する国債の所有残高を減少させるとともに、発電の燃料となっている石炭などの化石エネルギーから脱却し、再生可能エネルギーを普及させて脱炭素社会を実現しながら、国民が支払う電気代を支払う仕組みにより、電気代金として公平に負担することにより、建設国債の25年返済により年金の財源も返済金によって確保する仕組みと、赤字国債と建設国債の交換の仕組みと田んぼにおける発電を普及させる為の仕組みとして、エネルギーと年金と赤字国債の3つを組み合わせて、膨張とその吸収の方法を編み出す。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
増大を続ける日本の赤字国債を建設国債と交換することによって、日本銀行が保有する国債の所有残高を減少させるとともに、発電の燃料となっている石炭などの化石エネルギーから脱却し、再生可能エネルギーを普及させて脱炭素社会を実現しながら、国民が支払う電気代を支払う仕組みにより、電気代金として公平に負担することにより、建設国債の25年返済により年金の財源も返済金によって確保する仕組みと、赤字国債と建設国債の交換の仕組みと田んぼにおける発電を普及させる為の仕組みとして、エネルギーと年金と赤字国債の3つを組み合わせて、膨張とその吸収の方法を編み出すことを特徴とする赤字国債を消す方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、日本政府の発行済みの赤字国債を建設国債との等価交換で解消し、交換で得た建設国債の資金を活用して再生可能エネルギーの開発資金として年金より投資を行い、返済資金を年金の収入源とする方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来存在しなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
現在、日本政府の国債発行残高は約1,000兆円、地方債の発行残高が約200兆円、国と地方を合わせるとその総額は約1,200兆円に達します。2020年度もコロナウイルス対策により約100兆円の借入を増やすなど、年々増加している状況です。
【0005】
一方、日本銀行は金融緩和策として、市中銀行などから国債の購入を続けており、2021年3月末の時点で505兆2,235億円、国債発行残高の約50%を保有している。返済する方法がないので、この残高は金融緩和策により消えることなく増え続けていく。
【0006】
「自国通貨建ての国債で、保有者がほとんど日本国内であるためデフォルトはあり得ない」、「政府が日銀に償還しても、日銀の余剰金は国庫納付金として最終的には国に環流するので問題ない」、「政府の金融資産が約600兆円あり、日本の対外金融資産が約360兆円あるので、国の貸借対照表上で正味の負債はわずかである」、「家計の資産が約1,900兆円あるから問題ない」などの諸説・見解もあるが、国債の発行残高は日本のGDPの2倍を超えており、主要先進国の中で最も高い水準にあり、国債がデフォルトを起こす前に、早急に国債の発行残高を減少させる必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
以上の課題を解決するために、本発明は、上記課題解決のため、請求項1記載の赤字国債を消す方法は、日本政府が発行できる「建設国債」を発行し、日本銀行が金融緩和によって保有している同額の赤字国債と交換することにより、日銀が保有する赤字国債を建設国債との交換により減らすこととした等価交換の仕組みである。尚、建設国債の発行は、投資目的を決めたものに限定する。
【0008】
日本銀行は「建設国債」と同額の紙幣を増刷し、GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)に無償で譲渡する。
【0009】
GPIFは日本銀行から無償で得た資金を、「田んぼの発電所」の設備投資に活用する。具体的には、GPIFは発電を行う農家に無利子融資を行い、農家は売電収入からGPIFに25年で返済する。
【0010】
GPIFは、農家から返済される資金を受け取る。返済期間は25年とする。 GPIFは、返済された資金を再度、年金の財源とする。
【0011】
国は、農家から通常の売電価格に10円/kWhを上乗せした金額で発電した電気を買い取る。ここでの売電価格とは、送電線の託送料や電力会社の経費を除いた発電原価のことである。例えば、石炭火力発電であれば、原料の石炭の輸入費用や火力発電所の稼働費用の合計を石炭火力発電の発電量で割り戻した単価のことである。
尚、2020年の石炭火力発電の発電コストは12.5円kWhである(資源エネルギー庁資料より)。
【0012】
電気の最終消費者(エンドユーザー)は、電力料金を農家に支払う。
【0013】
既存の電力会社は、農家から再生可能エネルギーを購入するので、主に石炭(石油やLNG)などの化石燃料を発電量に応じて輸入して購入する必要がない。
【発明の効果】
【0014】
日銀が買い入れた赤字国債を建設国債と等価交換することにより、建設国債の現金化を行い、再び有効な資金として利用できる。
【0015】
化石燃料の使用量が減少し、再生可能エネルギーが普及することで、脱炭素社会が実現できる。輸入する化石燃料を発電量に応じ減少させることができ、国際収支が良くなる。尚、日本の総発電量の30%を最終目標としている。
【0016】
投資した赤字国債の交換により建設国債に変わることで、再び、田んぼの発電所へ投資を行い、電気代として投資した元金返済を受けることになり、年金の基礎年金相当の財源を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本発明の一実施の形態における架空の等価交換所による交換の仕組み図である。
【
図2】本発明の一実施の形態における資金の循環図である。
【
図3】本発明の一実施の形態における年金原資返済の説明図である。
【
図4】本発明の原資返済による赤字国で基礎年金を相殺する図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下図面を参照しながら、本発明の実施の形態について説明する。
【実施例0019】
図1は本発明の一実施の形態における仕組み図、
図2は本発明の一実施の形態における資金循環のメカニズムの説明図、
図3は本発明の一実施の形態における年金原資返済の説明図、
図4は本発明の一実施の形態における年金原資返済の説明図である。
【0020】
(1)「政府が新規に発行する建設国債」と「日銀が保有する赤字国債」の等価交換。
(2)日銀は建設国債を現金に換えて、GPIFに無償譲渡する。
(3)GPIFは農家に無利子融資を行い、企業と農家は「田んぼの発電所」で発電を 行い、 日本の総発電量の30%を発電する。投資規模は100兆円とする。
(4)農家は借入金をGPIFに25年で返済する。
(5)GPIFは農家からの返済金を、年金の財源として活用する。 但し、年金の支払いと返済金の収入時期にタイムラグがあるので、政府は赤字国債を発行して年金資金を補填し、返済金が入金されたら、その年の赤字国債を返済する。
(6)企業と農家は発電した電気を+10円/kWh上乗せして受け取る。
(7)電気の最終購入者である国民は、通常の電気代を農家に支払う。