(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024029812
(43)【公開日】2024-03-07
(54)【発明の名称】心身健康サポートシステム
(51)【国際特許分類】
G16H 20/00 20180101AFI20240229BHJP
【FI】
G16H20/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022132203
(22)【出願日】2022-08-23
(71)【出願人】
【識別番号】517203752
【氏名又は名称】株式会社NTTデータ・グローバルソリューションズ
(74)【代理人】
【識別番号】100131451
【弁理士】
【氏名又は名称】津田 理
(74)【代理人】
【識別番号】100167933
【弁理士】
【氏名又は名称】松野 知紘
(74)【代理人】
【識別番号】100174137
【弁理士】
【氏名又は名称】酒谷 誠一
(74)【代理人】
【識別番号】100184181
【弁理士】
【氏名又は名称】野本 裕史
(72)【発明者】
【氏名】坂井 進一郎
(72)【発明者】
【氏名】劉 墨妍
【テーマコード(参考)】
5L099
【Fターム(参考)】
5L099AA15
(57)【要約】
【課題】 全ユーザと比較して、自分の心身が健康であるか否かを知ることができるとともに、ユーザからのフィードバックに基づいて、自分と似たような属性のユーザと比較して、自分の心身が健康であるか否かを知ることのできる心身健康サポートシステムを提供する。
【解決手段】 心身健康サポートシステム1では、定期的食事指数と歩数と睡眠時間と勤務時間の情報がサーバ装置5に入力されると、第1機械学習部53ですべてのユーザについて分析した関係を用いて、判定対象のユーザが心身が健康であるか否かが推定される。また、ユーザ自らの判定結果の入力が何度も行われ、一部のユーザについて、ユーザ自らの判定結果のデータ量が所定の基準データ量を超えると、第2機械学習部56でその一部のユーザについて分析した関係を用いて、判定対象のユーザが心身が健康であるか否かが推定される。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
心身健康サポートの対象であるユーザが所持する第1ユーザ装置と、前記ユーザが身に着ける第2ユーザ装置と、前記ユーザが勤務時に操作する第3ユーザ装置と、前記第1ユーザ装置および前記第3ユーザ装置と通信可能に接続されるサーバ装置と、を備える心身健康サポートシステムであって、
前記第1ユーザ装置は、
前記ユーザが食事を摂取したときに、当該摂取した食事に関する情報を入力する食事情報入力部と、
前記ユーザによって前記摂取した食事に関する情報が入力された入力時刻の情報を、前記サーバ装置に送信する第1情報送信部と、
を備え、
前記第2ユーザ装置は、
前記ユーザが歩行をしたときに、当該ユーザの歩数を計測する歩数計測部と、
前記ユーザが睡眠をしたときに、当該ユーザの睡眠時間を計測する睡眠時間計測部と、
前記ユーザの歩数の情報と、前記ユーザの睡眠時間の情報とを、前記第1ユーザ装置を介して前記サーバ装置に送信する第2情報送信部と、
を備え、
前記第3ユーザ装置は、
前記ユーザが勤務を開始するときの勤務開始行動と、前記ユーザが勤務を開始するときの勤務終了行動とに基づいて、当該ユーザの勤務開始から勤務終了までの勤務時間を計測する勤務時間計測部と、
前記ユーザの勤務時間の情報を、前記サーバ装置に送信する第3情報送信部と、
を備え、
前記サーバ装置は、
前記第1ユーザ装置から、前記入力時刻の情報を受信し、前記第2ユーザ装置から、前記第1ユーザ装置を介して、前記ユーザの歩数の情報と前記ユーザの睡眠時間の情報を受信し、前記第3ユーザ装置から、前記ユーザの勤務時間の情報を受信する情報受信部と、
前記第1ユーザ装置から受信した前記入力時刻の情報に基づいて、当該ユーザが定期的に食事を摂取しているかの度合いを示す定期的食事指数を算出する定期的食事指数算出部と、
すべてのユーザについて、前記定期的食事指数と前記歩数と前記睡眠時間と前記勤務時間の情報と、所定の参照用データを用いて判定されるユーザの心身が健康であるか否かの判定結果との関係を、機械学習により分析する第1機械学習部と、
前記第1機械学習部で分析した関係に基づいて、判定対象のユーザの定期的食事指数と歩数と睡眠時間と勤務時間の情報を入力として、前記判定対象のユーザの心身が健康であるか否かを推定して出力する第1推定部と、
前記第1推定部による推定結果を、前記判定対象のユーザの第1ユーザ装置へ送信する第1推定結果送信部と、
を備え、
前記第1ユーザ装置は、
前記サーバ装置から受信した前記第1推定部による推定結果を表示する第1推定結果表示部と、
前記第1ユーザ装置のユーザの心身が健康であるか否かについて、当該ユーザ自らの判定結果を入力するセルフ判定結果入力部と、
前記ユーザによって入力された前記ユーザ自らの判定結果を、前記サーバ装置に送信するセルフ判定結果送信部と、
を備え、
前記サーバ装置は、
前記すべてのユーザのうち前記判定対象のユーザを含む一部のユーザについて、前記第1ユーザ装置から受信した前記ユーザ自らの判定結果のデータ量が、所定の基準データ量を超えるか否かを判定するデータ量判定部と、
前記データ量判定部によって前記基準データ量を超えたと判定された場合に、前記一部のユーザについて、前記定期的食事指数と前記歩数と前記睡眠時間と前記勤務時間の情報と、前記ユーザ自らの判定結果との関係を、機械学習により分析する第2機械学習部と、
前記第2機械学習部で分析した関係に基づいて、前記判定対象のユーザの定期的食事指数と歩数と睡眠時間と勤務時間の情報を入力として、前記判定対象のユーザの心身が健康であるか否かを推定して出力する第2推定部と、
前記第2推定部による推定結果を、前記判定対象のユーザの第1ユーザ装置へ送信する第2推定結果送信部と、
を備え、
前記第1ユーザ装置は、
前記サーバ装置から受信した前記第2推定部による推定結果を表示する第2推定結果表示部を備える、ことを特徴とする心身健康サポートシステム。
【請求項2】
前記データ量判定部は、前記判定対象のユーザについて、前記第1ユーザ装置から受信した前記ユーザ自らの判定結果のデータ量が、所定の基準データ量を超えるか否かを判定し、
前記第2機械学習部は、前記データ量判定部によって前記基準データ量を超えたと判定された場合に、前記判定対象のユーザについて、前記定期的食事指数と前記歩数と前記睡眠時間と前記勤務時間の情報と、前記判定対象のユーザ自らの判定結果との関係を、機械学習により分析し、
前記第2推定部は、前記第2機械学習部で分析した関係に基づいて、前記判定対象のユーザの定期的食事指数と歩数と睡眠時間と勤務時間の情報を入力として、前記判定対象のユーザの心身が健康であるか否かを推定して出力する、請求項1に記載の心身健康サポートシステム。
【請求項3】
前記食事情報入力部には、前記第1ユーザ装置を用いて前記ユーザが摂取した食事の画像が撮影された場合に、前記画像を画像解析することにより得られた情報が、前記摂取した食事に関する情報として入力され、
前記第1情報送信部は、前記画像が撮影された時刻の情報を、前記入力時刻の情報として前記サーバ装置に送信する、請求項1に記載の心身健康サポートシステム。
【請求項4】
前記食事情報入力部には、前記第1ユーザ装置を用いて前記ユーザが摂取した食事の情報がユーザ入力またはユーザ選択された場合に、前記ユーザ入力またはユーザ選択により得られた情報が、前記摂取した食事に関する情報として入力され、
前記第1情報送信部は、前記ユーザ入力またはユーザ選択が行われた時刻の情報を、前記入力時刻の情報として前記サーバ装置に送信する、請求項1に記載の心身健康サポートシステム。
【請求項5】
前記定期的食事指数算出部は、前記第1ユーザ装置から受信した前記入力時刻の情報に基づいて、当該ユーザが朝食を適切に摂取したかの度合いを示す朝食指数と、当該ユーザが昼食を適切に摂取したかの度合いを示す昼食指数と、当該ユーザが夕食を適切に摂取したかの度合いを示す夕食指数を算出し、前記朝食指数と前記昼食指数と前記夕食指数とに基づいて前記定期的食事指数を算出する、請求項1に記載の心身健康サポートシステム。
【請求項6】
心身健康サポートの対象であるユーザが所持する第1ユーザ装置と、前記ユーザが身に着ける第2ユーザ装置と、前記ユーザが勤務時に操作する第3ユーザ装置と、前記第1ユーザ装置および前記第3ユーザ装置と通信可能に接続されるサーバ装置と、を備える心身健康サポートシステムにおいて実行される方法であって、
前記方法は、前記第1ユーザ装置において実行されるステップとして、
前記ユーザが食事を摂取したときに、当該摂取した食事に関する情報を入力する食事情報入力ステップと、
前記ユーザによって前記摂取した食事に関する情報が入力された入力時刻の情報を、前記サーバ装置に送信する第1情報送信ステップと、
を含み、
前記方法は、前記第2ユーザ装置において実行されるステップとして、
前記ユーザが歩行をしたときに、当該ユーザの歩数を計測する歩数計測ステップと、
前記ユーザが睡眠をしたときに、当該ユーザの睡眠時間を計測する睡眠時間計測ステップと、
前記ユーザの歩数の情報と、前記ユーザの睡眠時間の情報とを、前記第1ユーザ装置を介して前記サーバ装置に送信する第2情報送信ステップと、
を含み、
前記方法は、前記第3ユーザ装置において実行されるステップとして、
前記ユーザが勤務を開始するときの勤務開始行動と、前記ユーザが勤務を開始するときの勤務終了行動とに基づいて、当該ユーザの勤務開始から勤務終了までの勤務時間を計測する勤務時間計測ステップと、
前記ユーザの勤務時間の情報を、前記サーバ装置に送信する第3情報送信ステップと、
を含み、
前記方法は、前記サーバ装置において実行されるステップとして、
前記第1ユーザ装置から、前記入力時刻の情報を受信し、前記第2ユーザ装置から、前記第1ユーザ装置を介して、前記ユーザの歩数の情報と前記ユーザの睡眠時間の情報を受信し、前記第3ユーザ装置から、前記ユーザの勤務時間の情報を受信する情報受信ステップと、
前記第1ユーザ装置から受信した前記入力時刻の情報に基づいて、当該ユーザが定期的に食事を摂取しているかの度合いを示す定期的食事指数を算出する定期的食事指数算出ステップと、
すべてのユーザについて、前記定期的食事指数と前記歩数と前記睡眠時間と前記勤務時間の情報と、所定の参照用データを用いて判定されるユーザの心身が健康であるか否かの判定結果との関係を、機械学習により分析する第1機械学習ステップと、
前記第1機械学習ステップで分析した関係に基づいて、判定対象のユーザの定期的食事指数と歩数と睡眠時間と勤務時間の情報を入力として、前記判定対象のユーザの心身が健康であるか否かを推定して出力する第1推定ステップと、
前記第1推定ステップによる推定結果を、前記判定対象のユーザの第1ユーザ装置へ送信する第1推定結果送信ステップと、
を含み、
前記方法は、さらに、前記第1ユーザ装置において実行されるステップとして、
前記サーバ装置から受信した前記第1推定ステップによる推定結果を表示する第1推定結果表示ステップと、
前記第1ユーザ装置のユーザの心身が健康であるか否かについて、当該ユーザ自らの判定結果を入力するセルフ判定結果入力ステップと、
前記ユーザによって入力された前記ユーザ自らの判定結果を、前記サーバ装置に送信するセルフ判定結果送信ステップと、
を含み、
前記方法は、さらに、前記サーバ装置において実行されるステップとして、
前記すべてのユーザのうち前記判定対象のユーザを含む一部のユーザについて、前記第1ユーザ装置から受信した前記ユーザ自らの判定結果のデータ量が、所定の基準データ量を超えるか否かを判定するデータ量判定ステップと、
前記データ量判定ステップによって前記基準データ量を超えたと判定された場合に、前記一部のユーザについて、前記定期的食事指数と前記歩数と前記睡眠時間と前記勤務時間の情報と、前記ユーザ自らの判定結果との関係を、機械学習により分析する第2機械学習ステップと、
前記第2機械学習ステップで分析した関係に基づいて、前記判定対象のユーザの定期的食事指数と歩数と睡眠時間と勤務時間の情報を入力として、前記判定対象のユーザの心身が健康であるか否かを推定して出力する第2推定ステップと、
前記第2推定ステップによる推定結果を、前記判定対象のユーザの第1ユーザ装置へ送信する第2推定結果送信ステップと、
を含み、
前記方法は、さらに、前記第1ユーザ装置において実行されるステップとして、
前記サーバ装置から受信した前記第2推定ステップによる推定結果を表示する第2推定結果表示ステップを含む、ことを特徴とする方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザの心身の健康をサポートするための機能を備えた心身健康サポートシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ユーザの食事を含む複数の生活関連項目に係る量に基づいて、そのユーザの生活に係るより総合的な情報を生成して提供する装置が提案されている(例えば特許文献1参照)。従来の装置は、ユーザ頭部の筋電センサの出力から、ユーザの咀嚼に係る量を含む食事関連量を決定し、ユーザに装着された活動量計の出力から、ユーザの就寝及び/又は起床に係る量を含む睡眠関連量、並びに、ユーザの歩数及び/又は活動強度に係る量を含む運動関連量のうちの一方又は両方を決定し、決定された食事関連量と、決定された睡眠関連量及び/又は運動関連量とに基づき、ユーザの食事及び睡眠に関連する生活に係る情報、及び、ユーザの食事及び運動に関連する生活に係る情報のうちの一方又は両方を、生成又は選択して提供する機能を備えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年、リモートワークで仕事をする働き方が広がりをみせている。しかし、リモートワークで仕事をする場合には、長時間労働や運動不足により健康状況が悪化するという懸念があるものの、社員同士のコミュニケーションが画面越しになってしまう、あるいは、社員同士のコミュニケーションが極端に減ってしまうため、社員の心身が健康な状態であるかどうか把握するのが困難であるという問題がある。
【0005】
このような問題に対応するために、全ユーザと比較して、自分の心身が健康であるか否かを知ることができるとともに、ユーザからのフィードバックに基づいて、自分と似たような属性のユーザと比較して、自分の心身が健康であるか否かを知ることのできる機能を備えたシステムの開発が求められる。しかしながら、そのようなシステムは、これまで提案されていない。
【0006】
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたもので、全ユーザと比較して、自分の心身が健康であるか否かを知ることができるとともに、ユーザからのフィードバックに基づいて、自分と似たような属性のユーザと比較して、自分の心身が健康であるか否かを知ることのできる心身健康サポートシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の心身健康サポートシステムは、心身健康サポートの対象であるユーザが所持する第1ユーザ装置と、前記ユーザが身に着ける第2ユーザ装置と、前記ユーザが勤務時に操作する第3ユーザ装置と、前記第1ユーザ装置および前記第3ユーザ装置と通信可能に接続されるサーバ装置と、を備える心身健康サポートシステムであって、前記第1ユーザ装置は、前記ユーザが食事を摂取したときに、当該摂取した食事に関する情報を入力する食事情報入力部と、前記ユーザによって前記摂取した食事に関する情報が入力された入力時刻の情報を、前記サーバ装置に送信する第1情報送信部と、を備え、前記第2ユーザ装置は、前記ユーザが歩行をしたときに、当該ユーザの歩数を計測する歩数計測部と、前記ユーザが睡眠をしたときに、当該ユーザの睡眠時間を計測する睡眠時間計測部と、前記ユーザの歩数の情報と、前記ユーザの睡眠時間の情報とを、前記第1ユーザ装置を介して前記サーバ装置に送信する第2情報送信部と、を備え、前記第3ユーザ装置は、前記ユーザが勤務を開始するときの勤務開始行動と、前記ユーザが勤務を開始するときの勤務終了行動とに基づいて、当該ユーザの勤務開始から勤務終了までの勤務時間を計測する勤務時間計測部と、前記ユーザの勤務時間の情報を、前記サーバ装置に送信する第3情報送信部と、を備え、前記サーバ装置は、前記第1ユーザ装置から、前記入力時刻の情報を受信し、前記第2ユーザ装置から、前記第1ユーザ装置を介して、前記ユーザの歩数の情報と前記ユーザの睡眠時間の情報を受信し、前記第3ユーザ装置から、前記ユーザの勤務時間の情報を受信する情報受信部と、前記第1ユーザ装置から受信した前記入力時刻の情報に基づいて、当該ユーザが定期的に食事を摂取しているかの度合いを示す定期的食事指数を算出する定期的食事指数算出部と、すべてのユーザについて、前記定期的食事指数と前記歩数と前記睡眠時間と前記勤務時間の情報と、所定の参照用データを用いて判定されるユーザの心身が健康であるか否かの判定結果との関係を、機械学習により分析する第1機械学習部と、前記第1機械学習部で分析した関係に基づいて、判定対象のユーザの定期的食事指数と歩数と睡眠時間と勤務時間の情報を入力として、前記判定対象のユーザの心身が健康であるか否かを推定して出力する第1推定部と、前記第1推定部による推定結果を、前記判定対象のユーザの第1ユーザ装置へ送信する第1推定結果送信部と、を備え、前記第1ユーザ装置は、前記サーバ装置から受信した前記第1推定部による推定結果を表示する第1推定結果表示部と、前記第1ユーザ装置のユーザの心身が健康であるか否かについて、当該ユーザ自らの判定結果を入力するセルフ判定結果入力部と、前記ユーザによって入力された前記ユーザ自らの判定結果を、前記サーバ装置に送信するセルフ判定結果送信部と、を備え、前記サーバ装置は、前記すべてのユーザのうち前記判定対象のユーザを含む一部のユーザについて、前記第1ユーザ装置から受信した前記ユーザ自らの判定結果のデータ量が、所定の基準データ量を超えるか否かを判定するデータ量判定部と、前記データ量判定部によって前記基準データ量を超えたと判定された場合に、前記一部のユーザについて、前記定期的食事指数と前記歩数と前記睡眠時間と前記勤務時間の情報と、前記ユーザ自らの判定結果との関係を、機械学習により分析する第2機械学習部と、前記第2機械学習部で分析した関係に基づいて、前記判定対象のユーザの定期的食事指数と歩数と睡眠時間と勤務時間の情報を入力として、前記判定対象のユーザの心身が健康であるか否かを推定して出力する第2推定部と、前記第2推定部による推定結果を、前記判定対象のユーザの第1ユーザ装置へ送信する第2推定結果送信部と、を備え、前記第1ユーザ装置は、前記サーバ装置から受信した前記第2推定部による推定結果を表示する第2推定結果表示部を備えている。
【0008】
この構成によれば、判定対象のユーザが所持する第1ユーザ端末から、そのユーザが食事を摂取した時刻(摂取した食事に関する情報が入力された入力時刻)の情報が取得され、その時刻(入力時刻)の情報から、そのユーザが定期的に食事を摂取しているかの度合いを示す指数(定期的食事指数)が算出される。また、ユーザが身に着ける第2ユーザ端末から、そのユーザが歩いた歩数と睡眠した睡眠時間の情報が取得される。さらに、ユーザが勤務時に操作する第3ユーザ端末から、そのユーザの勤務時間(勤務開始から勤務終了までの時間)の情報が取得される。そして、これらの定期的食事指数と歩数と睡眠時間と勤務時間の情報がサーバ装置に入力されると、第1機械学習部ですべてのユーザについて分析した関係を用いて、判定対象のユーザが心身が健康であるか否かが推定され、その推定結果が第1ユーザ端末に表示される。これにより、ユーザ自身の心身が健康であるか否かについて、すべてのユーザについて分析した関係に基づいて推定された推定結果(全ユーザと比較して、自分の心身が健康であるか否か)を知ることができる。
【0009】
また、この構成によれば、そのユーザの心身が健康であるか否かについて、ユーザ自らの判定結果が、第1ユーザ端末から入力される。そして、ユーザ自らの判定結果の入力(ユーザからのフィードバック)が何度も行われ、すべてのユーザのうち判定対象のユーザを含む一部のユーザについて、ユーザ自らの判定結果のデータ量が所定の基準データ量を超えると、第2機械学習部でその一部のユーザについて分析した関係を用いて、判定対象のユーザが心身が健康であるか否かが推定され、その推定結果が第1ユーザ端末に表示される。これにより、ユーザは、ユーザ自身の心身が健康であるか否かについて、そのユーザを含む一部のユーザについて分析した関係に基づいて推定された推定結果(ユーザからのフィードバックに基づいて、自分と似たような属性のユーザと比較して、自分の心身が健康であるか否か)を知ることができる。
【0010】
また、本発明の心身健康サポートシステムでは、前記データ量判定部は、前記判定対象のユーザについて、前記第1ユーザ装置から受信した前記ユーザ自らの判定結果のデータ量が、所定の基準データ量を超えるか否かを判定し、前記第2機械学習部は、前記データ量判定部によって前記基準データ量を超えたと判定された場合に、前記判定対象のユーザについて、前記定期的食事指数と前記歩数と前記睡眠時間と前記勤務時間の情報と、前記判定対象のユーザ自らの判定結果との関係を、機械学習により分析し、前記第2推定部は、前記第2機械学習部で分析した関係に基づいて、前記判定対象のユーザの定期的食事指数と歩数と睡眠時間と勤務時間の情報を入力として、前記判定対象のユーザの心身が健康であるか否かを推定して出力してもよい。
【0011】
この構成によれば、判定対象のユーザ自らの判定結果の入力(ユーザ自身のフィードバック)が何度も行われ、判定対象のユーザ自らの判定結果のデータ量が所定の基準データ量を超えると、第2機械学習部で判定対象のユーザについて分析した関係を用いて、判定対象のユーザが心身が健康であるか否かが推定され、その推定結果が第1ユーザ端末に表示される。これにより、ユーザは、ユーザ自身の心身が健康であるか否かについて、過去の判定対象のユーザについて分析した関係に基づいて推定された推定結果(ユーザ自身のフィードバックに基づいて、過去の自分と比較して、今の自分の心身が健康であるか否か)を知ることができる。
【0012】
また、本発明の心身健康サポートシステムでは、前記食事情報入力部には、前記第1ユーザ装置を用いて前記ユーザが摂取した食事の画像が撮影された場合に、前記画像を画像解析することにより得られた情報が、前記摂取した食事に関する情報として入力され、前記第1情報送信部は、前記画像が撮影された時刻の情報を、前記入力時刻の情報として前記サーバ装置に送信してもよい。
【0013】
この構成によれば、第1ユーザ装置を用いてユーザが摂取した食事の画像が撮影された場合には、その画像が撮影された時刻の情報を、入力時刻の情報として用いて、定期的食事指数を算出することができる。この場合、第1ユーザ装置を用いて摂取した食事の画像を撮影することによって、ユーザが摂取した食事に関する情報を容易に入力することができる。
【0014】
また、本発明の心身健康サポートシステムでは、前記食事情報入力部には、前記第1ユーザ装置を用いて前記ユーザが摂取した食事の情報がユーザ入力またはユーザ選択された場合に、前記ユーザ入力またはユーザ選択により得られた情報が、前記摂取した食事に関する情報として入力され、前記第1情報送信部は、前記ユーザ入力またはユーザ選択が行われた時刻の情報を、前記入力時刻の情報として前記サーバ装置に送信してもよい。
【0015】
この構成によれば、第1ユーザ装置を用いてユーザが摂取した食事の情報がユーザ入力またはユーザ選択された場合には、そのユーザ入力またはユーザ選択が行われた時刻の情報を、入力時刻の情報として用いて、定期的食事指数を算出することができる。この場合、第1ユーザ装置を用いて摂取した食事の情報をユーザ入力またはユーザ選択することによって、ユーザが摂取した食事に関する情報を容易に入力することができる。
【0016】
また、本発明の心身健康サポートシステムでは、前記定期的食事指数算出部は、前記第1ユーザ装置から受信した前記入力時刻の情報に基づいて、当該ユーザが朝食を適切に摂取したかの度合いを示す朝食指数と、当該ユーザが昼食を適切に摂取したかの度合いを示す昼食指数と、当該ユーザが夕食を適切に摂取したかの度合いを示す夕食指数を算出し、前記朝食指数と前記昼食指数と前記夕食指数とに基づいて前記定期的食事指数を算出してもよい。
【0017】
この構成によれば、入力時刻の情報に基づいて、ユーザが朝食・昼食・夕食をそれぞれ適切に摂取したかの度合いを示す指数(朝食指数・昼食指数・夕食指数)が算出され、これらの朝食指数・昼食指数・夕食指数に基づいて、定期的食事指数を適切に算出することができる。
【0018】
本発明の方法は、心身健康サポートの対象であるユーザが所持する第1ユーザ装置と、前記ユーザが身に着ける第2ユーザ装置と、前記ユーザが勤務時に操作する第3ユーザ装置と、前記第1ユーザ装置および前記第3ユーザ装置と通信可能に接続されるサーバ装置と、を備える心身健康サポートシステムにおいて実行される方法であって、前記方法は、前記第1ユーザ装置において実行されるステップとして、前記ユーザが食事を摂取したときに、当該摂取した食事に関する情報を入力する食事情報入力ステップと、前記ユーザによって前記摂取した食事に関する情報が入力された入力時刻の情報を、前記サーバ装置に送信する第1情報送信ステップと、を含み、前記方法は、前記第2ユーザ装置において実行されるステップとして、前記ユーザが歩行をしたときに、当該ユーザの歩数を計測する歩数計測ステップと、前記ユーザが睡眠をしたときに、当該ユーザの睡眠時間を計測する睡眠時間計測ステップと、前記ユーザの歩数の情報と、前記ユーザの睡眠時間の情報とを、前記第1ユーザ装置を介して前記サーバ装置に送信する第2情報送信ステップと、を含み、前記方法は、前記第3ユーザ装置において実行されるステップとして、前記ユーザが勤務を開始するときの勤務開始行動と、前記ユーザが勤務を開始するときの勤務終了行動とに基づいて、当該ユーザの勤務開始から勤務終了までの勤務時間を計測する勤務時間計測ステップと、前記ユーザの勤務時間の情報を、前記サーバ装置に送信する第3情報送信ステップと、を含み、前記方法は、前記サーバ装置において実行されるステップとして、前記第1ユーザ装置から、前記入力時刻の情報を受信し、前記第2ユーザ装置から、前記第1ユーザ装置を介して、前記ユーザの歩数の情報と前記ユーザの睡眠時間の情報を受信し、前記第3ユーザ装置から、前記ユーザの勤務時間の情報を受信する情報受信ステップと、前記第1ユーザ装置から受信した前記入力時刻の情報に基づいて、当該ユーザが定期的に食事を摂取しているかの度合いを示す定期的食事指数を算出する定期的食事指数算出ステップと、すべてのユーザについて、前記定期的食事指数と前記歩数と前記睡眠時間と前記勤務時間の情報と、所定の参照用データを用いて判定されるユーザの心身が健康であるか否かの判定結果との関係を、機械学習により分析する第1機械学習ステップと、前記第1機械学習ステップで分析した関係に基づいて、判定対象のユーザの定期的食事指数と歩数と睡眠時間と勤務時間の情報を入力として、前記判定対象のユーザの心身が健康であるか否かを推定して出力する第1推定ステップと、前記第1推定ステップによる推定結果を、前記判定対象のユーザの第1ユーザ装置へ送信する第1推定結果送信ステップと、を含み、前記方法は、さらに、前記第1ユーザ装置において実行されるステップとして、前記サーバ装置から受信した前記第1推定ステップによる推定結果を表示する第1推定結果表示ステップと、前記第1ユーザ装置のユーザの心身が健康であるか否かについて、当該ユーザ自らの判定結果を入力するセルフ判定結果入力ステップと、前記ユーザによって入力された前記ユーザ自らの判定結果を、前記サーバ装置に送信するセルフ判定結果送信ステップと、を含み、前記方法は、さらに、前記サーバ装置において実行されるステップとして、前記すべてのユーザのうち前記判定対象のユーザを含む一部のユーザについて、前記第1ユーザ装置から受信した前記ユーザ自らの判定結果のデータ量が、所定の基準データ量を超えるか否かを判定するデータ量判定ステップと、前記データ量判定ステップによって前記基準データ量を超えたと判定された場合に、前記一部のユーザについて、前記定期的食事指数と前記歩数と前記睡眠時間と前記勤務時間の情報と、前記ユーザ自らの判定結果との関係を、機械学習により分析する第2機械学習ステップと、前記第2機械学習ステップで分析した関係に基づいて、前記判定対象のユーザの定期的食事指数と歩数と睡眠時間と勤務時間の情報を入力として、前記判定対象のユーザの心身が健康であるか否かを推定して出力する第2推定ステップと、前記第2推定ステップによる推定結果を、前記判定対象のユーザの第1ユーザ装置へ送信する第2推定結果送信ステップと、を含み、前記方法は、さらに、前記第1ユーザ装置において実行されるステップとして、前記サーバ装置から受信した前記第2推定ステップによる推定結果を表示する第2推定結果表示ステップを含んでいる。
【0019】
この方法によっても、上記のシステムと同様に、判定対象のユーザが所持する第1ユーザ端末から、そのユーザが食事を摂取した時刻(摂取した食事に関する情報が入力された入力時刻)の情報が取得され、その時刻(入力時刻)の情報から、そのユーザが定期的に食事を摂取しているかの度合いを示す指数(定期的食事指数)が算出される。また、ユーザが身に着ける第2ユーザ端末から、そのユーザが歩いた歩数と睡眠した睡眠時間の情報が取得される。さらに、ユーザが勤務時に操作する第3ユーザ端末から、そのユーザの勤務時間(勤務開始から勤務終了までの時間)の情報が取得される。そして、これらの定期的食事指数と歩数と睡眠時間と勤務時間の情報がサーバ装置に入力されると、第1機械学習部ですべてのユーザについて分析した関係を用いて、判定対象のユーザが心身が健康であるか否かが推定され、その推定結果が第1ユーザ端末に表示される。これにより、ユーザ自身の心身が健康であるか否かについて、すべてのユーザについて分析した関係に基づいて推定された推定結果(全ユーザと比較して、自分の心身が健康であるか否か)を知ることができる。
【0020】
また、この方法によっても、そのユーザの心身が健康であるか否かについて、ユーザ自らの判定結果が、第1ユーザ端末から入力される。そして、ユーザ自らの判定結果の入力(ユーザからのフィードバック)が何度も行われ、すべてのユーザのうち判定対象のユーザを含む一部のユーザについて、ユーザ自らの判定結果のデータ量が所定の基準データ量を超えると、第2機械学習部でその一部のユーザについて分析した関係を用いて、判定対象のユーザが心身が健康であるか否かが推定され、その推定結果が第1ユーザ端末に表示される。これにより、ユーザは、ユーザ自身の心身が健康であるか否かについて、そのユーザを含む一部のユーザについて分析した関係に基づいて推定された推定結果(ユーザからのフィードバックに基づいて、自分と似たような属性のユーザと比較して、自分の心身が健康であるか否か)を知ることができる。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、全ユーザと比較して、自分の心身が健康であるか否かを知ることができるとともに、ユーザからのフィードバックに基づいて、自分と似たような属性のユーザと比較して、自分の心身が健康であるか否かを知ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】本発明の実施の形態における心身健康サポートシステムの構成を示すブロック図である。
【
図2】本発明の実施の形態における判定結果(システム使用から1か月後、6ヶ月後、1年後)の一例を示す図である
【
図3】本発明の実施の形態における心身健康サポートシステムの動作(第1機械学習)を説明するためのシーケンス図である。
【
図4】本発明の実施の形態における心身健康サポートシステムの動作(システム使用から1か月後)を説明するためのシーケンス図である。
【
図5】本発明の実施の形態における心身健康サポートシステムの動作(システム使用から6ヶ月後、1年後)を説明するためのシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の実施の形態の心身健康サポートシステムについて、図面を用いて説明する。本実施の形態では、社員の心身の健康をサポートするシステム等に用いられる心身健康サポートシステムの場合を例示する。
【0024】
本発明の実施の形態の心身健康サポートシステムの構成を、図面を参照して説明する。
図1は、本実施の形態の心身健康サポートシステムの構成を示すブロック図である。
図1に示すように、心身健康サポートシステム1は、心身健康サポートの対象であるユーザ(社員)が所持する第1ユーザ装置2と、ユーザが身に着ける第2ユーザ装置3と、ユーザが勤務時に操作する第3ユーザ装置4と、第1ユーザ装置2および第3ユーザ装置4とネットワークNを介して通信可能に接続されるサーバ装置5を備えている。例えば、第1ユーザ装置2は、スマートフォンなどであり、第2ユーザ装置3は、スマートウォッチなどのウェアラブルデバイスであり、第3ユーザ装置4は、パーソナルコンピュータなどである。
【0025】
図1に示すように、第1ユーザ装置2は、機能ブロックとして、食事情報入力部20、第1情報送信部21、第1推定結果表示部22、セルフ判定結果入力部23、セルフ判定結果送信部24、第2推定結果表示部25を備えている。また、第2ユーザ装置3は、機能ブロックとして、歩数計測部30、睡眠時間計測部31、第2情報送信部32を備えている。また、第3ユーザ装置4は、機能ブロックとして、勤務時間計測部40、第3情報送信部41を備えている。さらに、サーバ装置5は、機能ブロックとして、情報受信部50、定期的食事指数算出部51、データ量判定部52、第1機械学習部53、第1推定部54、第1推定結果送信部55、第2機械学習部56、第2推定部57、第2推定結果送信部58を備えている。
【0026】
まず、第1ユーザ装置2の各構成について詳しく説明する。食事情報入力部20は、ユーザが食事を摂取したときに、その摂取した食事に関する情報を入力する機能を備えている。摂取した食事に関する情報は、例えば「パン」「サラダ」「ラーメン」「ハンバーグ」などの摂取した食品名やメニュー名である。第1ユーザ装置2がユーザ入力機能(摂取した食事のメニュー名を直接テキスト入力する機能)を備えている場合には、食事情報入力部20には、第1ユーザ装置2を用いてユーザ入力された情報(例えば「パン」「サラダ」)が、摂取した食事に関する情報として入力される。
【0027】
また、第1ユーザ装置2がユーザ選択機能(摂取した食事の名称の候補(例えば「ラーメン」「カレーライス」など)が表示され、その候補のひとつを選択する機能)を備えている場合には、食事情報入力部20には、第1ユーザ装置2を用いてユーザ選択された情報(例えば「ラーメン」)が、摂取した食事に関する情報として入力される。
【0028】
さらに、第1ユーザ装置2がカメラ機能(摂取した食事の画像を撮影する機能)を備えている場合には、食事情報入力部20に、第1ユーザ装置2を用いてユーザが撮影した画像(摂取した食事の画像)を画像解析することにより得られた情報(例えば、画像認識により得られた摂取したメニュー名。例えば「ハンバーグ」)が、摂取した食事に関する情報として入力される。
【0029】
第1情報送信部21は、摂取した食事に関する情報が入力された入力時刻(タイムスタンプ)の情報を、ネットワークNを介してサーバ装置5に送信する機能を備えている。食事情報入力部20に、第1ユーザ装置2を用いてユーザ入力またはユーザ選択された情報が、摂取した食事に関する情報として入力された場合には、そのユーザ入力またはユーザ選択が行われた時刻の情報が、入力時刻の情報としてサーバ装置5に送信される。
【0030】
また、食事情報入力部20に、第1ユーザ装置2を用いてユーザが撮影した画像(摂取した食事の画像)を画像解析することにより得られた情報(例えば、画像認識により得られた摂取した食事の名称)が、摂取した食事に関する情報として入力された場合には、その画像が撮影された時刻の情報が、入力時刻の情報としてサーバ装置5に送信される。
【0031】
第1推定結果表示部22は、サーバ装置5から受信した第1推定部54による推定結果(後述する)を表示する機能を備えている。また、第2推定結果表示部25は、サーバ装置5から受信した第2推定部57による推定結果(後述する)を表示する。
【0032】
セルフ判定結果入力部23は、第1ユーザ装置2のユーザの心身が健康であるか否かについて、そのユーザ自らの判定結果を入力する機能を備えている。ユーザ自らの判定結果は、例えば、100点満点で評価した点数であってもよく、「良い」「普通」「悪い」などの評価でも良い。例えば、第1ユーザ装置2がユーザ入力機能(自らの判定結果を直接テキスト入力する機能)を備えている場合には、セルフ判定結果入力部23には、第1ユーザ装置2を用いてユーザ入力された自らの判定結果(点数や評価など)が入力される。
【0033】
セルフ判定結果送信部24は、上記のようにしてユーザによって入力されたユーザ自らの判定結果(点数や評価など)を、ネットワークNを介してサーバ装置5に送信する機能を備えている。
【0034】
次に、第2ユーザ装置3の各構成について詳しく説明する。歩数計測部30は、ユーザが歩行をしたときに、そのユーザの歩数(1日に歩いた歩数)を計測する機能を備えている。睡眠時間計測部31は、ユーザが睡眠をしたときに、そのユーザの睡眠時間(1日の睡眠時間)を計測する機能を備えている。歩数の計測や睡眠時間の計測は、公知の技術を利用することができる。
【0035】
第2情報送信部32は、上記のように計測されたユーザの歩数と睡眠時間(1日の歩数と睡眠時間)の情報を、第1ユーザ装置2を介してサーバ装置5に送信する機能を備えている。第1ユーザ装置2と第2ユーザ装置3とは、例えばBluetooth(登録商標)などを用いて、互いに近距離通信することが可能であり、ユーザの歩数と睡眠時間の情報は、近距離通信によって第2ユーザ装置3から第1ユーザ装置2に送信され、ネットワークNを介して第1ユーザ装置2からサーバ装置5に送られる。
【0036】
続いて、第3ユーザ装置4の各構成について詳しく説明する。勤務時間計測部40は、ユーザが勤務を開始するときの勤務開始行動と、ユーザが勤務を開始するときの勤務終了行動とに基づいて、そのユーザの勤務開始から勤務終了までの勤務時間(1日の勤務時間)を計測する機能を備えている。例えば、勤務開始行動には、第3ユーザ装置4を起動(ブート)する操作や、第3ユーザ装置4を用いて勤務用システムにログインする操作などが含まれる。また、勤務終了行動は、第3ユーザ装置4を終了(シャットダウン)する操作や、第3ユーザ装置4を用いて勤務用システムにログアウトする操作などが含まれる。
【0037】
第3情報送信部41は、上記のようにして計測されたユーザの勤務時間(1日の勤務時間)の情報を、ネットワークNを介してサーバ装置5に送信する機能を備えている。
【0038】
最後に、サーバ装置5の各構成について詳しく説明する。情報受信部50は、第1ユーザ装置2から、ネットワークNを介して入力時刻の情報を受信する機能を備えている。また、情報受信部50は、第2ユーザ装置3から、ネットワークNおよび第1ユーザ装置2を介して、ユーザの歩数と睡眠時間(1日の歩数と睡眠時間)の情報を受信する機能を備えている。また、情報受信部50は、第3ユーザ装置4から、ネットワークNを介してユーザの勤務時間(1日の勤務時間)の情報を受信する機能を備えている。
【0039】
定期的食事指数算出部51は、第1ユーザ装置2から受信した入力時刻の情報に基づいて、そのユーザが定期的に食事(1日分の食事。朝食・昼食・夕食)を摂取しているかの度合いを示す定期的食事指数を算出する機能を備えている。本実施の形態では、定期的食事指数算出部51は、第1ユーザ装置2から受信した入力時刻の情報に基づいて、そのユーザが朝食を適切に摂取したかの度合いを示す朝食指数と、そのユーザが昼食を適切に摂取したかの度合いを示す昼食指数と、そのユーザが夕食を適切に摂取したかの度合いを示す夕食指数を算出し、朝食指数と昼食指数と夕食指数とに基づいて定期的食事指数を算出する。
【0040】
例えば、第1ユーザ装置2から受信した入力時刻の中に、7時から9時までの間の時刻が含まれていれば、朝食指数として「1点」が付与される。また、第1ユーザ装置2から受信した入力時刻の中に、11時から13時までの間の時刻が含まれていれば、昼食指数として「1点」が付与される。また、第1ユーザ装置2から受信した入力時刻の中に、18時から22時までの間の時刻が含まれていれば、夕食数として「1点」が付与される。そして、定期的食事指数算出部51は、朝食指数・昼食指数・夕食指数の合計点(3点満点)を、定期的食事指数として算出する。
【0041】
第1機械学習部53は、すべてのユーザについて、定期的食事指数と歩数と睡眠時間と勤務時間の情報と、所定の参照用データ(例えば、総務省や厚生労働省などが公開している公開情報)を用いて判定されるユーザの心身が健康であるか否かの判定結果との関係を、機械学習により分析する機能を備えている。この機械学習には、ニューラルネットワークによるディープラーニング等の任意の手法が用いられる。例えば、ニューラルネットワークであれば、定期的食事指数と歩数と睡眠時間と勤務時間の情報を入力層に入力し、参照用データを用いて判定されるユーザの心身が健康であるか否かの判定結果を出力層から出力するように構成する。そして、入力層に入力するデータと出力層から出力されるデータとが紐付けられた分析用データを用いた教師あり学習によって、ニューラルネットワークのニューロン間の重み付け係数が最適化される。
【0042】
第1推定部54は、第1機械学習部53で分析した関係に基づいて、判定対象のユーザの定期的食事指数と歩数と睡眠時間と勤務時間の情報を入力として、判定対象のユーザの心身が健康であるか否かを推定して出力する機能を備えている。例えば、上記のニューラルネットワークであれば、判定対象のユーザの判定対象日の定期的食事指数(例えば、3点)と歩数(例えば、10500歩)と睡眠時間(例えば、6時間)と勤務時間(例えば、8時間)の情報を入力層に入力し、所定の参照用データを用いて判定されるユーザの心身が健康であるか否かの判定結果(例えば、80点)を出力層から出力することにより、推定が行われる。
【0043】
第1推定結果送信部55は、上記の判定結果(すべてのユーザと比較した判定結果)を、ネットワークNを介して判定対象のユーザの第1ユーザ装置2へ送信する機能を備えている。第1ユーザ装置2へ送信された判定結果(第1推定部54による推定結果)は、第1ユーザ装置2の画面(第1推定結果表示部22)に表示される。
図2(a)は、第1ユーザ装置2で表示される判定結果(システム使用から1か月後)の一例を示す図である。
図2(a)の例では、すべてのユーザと比較した判定結果(例えば、80点)が丸印で示されている。
【0044】
データ量判定部52は、すべてのユーザのうち判定対象のユーザを含む一部のユーザ(判定対象のユーザと似たような属性のユーザ。例えば「20代・男性・一般職」など)について、第1ユーザ装置2から受信したユーザ自らの判定結果のデータ量が、所定の基準データ量を超えるか否かを判定する機能を備えている。本実施の形態では、例えば、システム使用開始から6ヶ月を経過すると、一部のユーザ(似たような属性のユーザ)について、第1ユーザ装置2から受信したユーザ自らの判定結果のデータ量が、所定の基準データ量を超えると判定される。
【0045】
第2機械学習部56は、データ量判定部52によって基準データ量を超えたと判定された場合に、一部のユーザ(似たような属性のユーザ)について、定期的食事指数と歩数と睡眠時間と勤務時間の情報と、ユーザ自らの判定結果との関係を、機械学習により分析する機能を備えている。この機械学習には、ニューラルネットワークによるディープラーニング等の任意の手法が用いられる。例えば、ニューラルネットワークであれば、一部のユーザ(似たような属性のユーザ)について、定期的食事指数と歩数と睡眠時間と勤務時間の情報を入力層に入力し、ユーザ自らの判定結果を出力層から出力するように構成する。そして、入力層に入力するデータと出力層から出力されるデータとが紐付けられた分析用データを用いた教師あり学習によって、ニューラルネットワークのニューロン間の重み付け係数が最適化される。
【0046】
第2推定部57は、第2機械学習部56で分析した関係に基づいて、判定対象のユーザの定期的食事指数と歩数と睡眠時間と勤務時間の情報を入力として、判定対象のユーザの心身が健康であるか否かを推定して出力する機能を備えている。例えば、上記のニューラルネットワークであれば、判定対象のユーザの判定対象日の定期的食事指数(例えば、3点)と歩数(例えば、10500歩)と睡眠時間(例えば、6時間)と勤務時間(例えば、8時間)の情報を入力層に入力し、所定の参照用データを用いて判定されるユーザの心身が健康であるか否かの判定結果(例えば、78点)を出力層から出力することにより、推定が行われる。
【0047】
第2推定結果送信部58は、上記の判定結果(一部のユーザと比較した判定結果)を、ネットワークNを介して判定対象のユーザの第1ユーザ装置2へ送信する機能を備えている。第1ユーザ装置2へ送信された判定結果(第2推定部57による推定結果)は、第1ユーザ装置2の画面(第2推定結果表示部25)に表示される。
図2(b)は、第1ユーザ装置2で表示される判定結果(システム使用から6か月後)の一例を示す図である。
図2(b)の例では、一部のユーザと比較した判定結果(例えば、78点)が三角印で示されている。なお、
図2(b)では、すべてのユーザと比較した判定結果(例えば、80点)も丸印で重畳表示されているが、この重畳表示は必ずしも必要ではない。
【0048】
また、データ量判定部52は、判定対象のユーザ(ユーザ本人)について、第1ユーザ装置2から受信したユーザ自らの判定結果のデータ量が、所定の基準データ量を超えるか否かを判定する機能を備えている。本実施の形態では、例えば、システム使用開始から1年を経過すると、判定対象のユーザ(ユーザ本人)について、第1ユーザ装置2から受信したユーザ自らの判定結果のデータ量が、所定の基準データ量を超えると判定される。
【0049】
第2機械学習部56は、データ量判定部52によって基準データ量を超えたと判定された場合に、判定対象のユーザ(ユーザ本人)について、定期的食事指数と歩数と睡眠時間と勤務時間の情報と、ユーザ自らの判定結果との関係を、機械学習により分析する機能を備えている。この機械学習には、ニューラルネットワークによるディープラーニング等の任意の手法が用いられる。例えば、ニューラルネットワークであれば、判定対象のユーザ(ユーザ本人)について、定期的食事指数と歩数と睡眠時間と勤務時間の情報を入力層に入力し、ユーザ自らの判定結果を出力層から出力するように構成する。そして、入力層に入力するデータと出力層から出力されるデータとが紐付けられた分析用データを用いた教師あり学習によって、ニューラルネットワークのニューロン間の重み付け係数が最適化される。
【0050】
第2推定部57は、第2機械学習部56で分析した関係に基づいて、判定対象のユーザの定期的食事指数と歩数と睡眠時間と勤務時間の情報を入力として、判定対象のユーザの心身が健康であるか否かを推定して出力する機能を備えている。例えば、上記のニューラルネットワークであれば、判定対象のユーザの判定対象日の定期的食事指数(例えば、3点)と歩数(例えば、10500歩)と睡眠時間(例えば、6時間)と勤務時間(例えば、8時間)の情報を入力層に入力し、所定の参照用データを用いて判定されるユーザの心身が健康であるか否かの判定結果(例えば、75点)を出力層から出力することにより、推定が行われる。
【0051】
第2推定結果送信部58は、上記の判定結果(過去のユーザ本人と比較した判定結果)を、ネットワークNを介して判定対象のユーザの第1ユーザ装置2へ送信する機能を備えている。第1ユーザ装置2へ送信された判定結果(第2推定部57による推定結果)は、第1ユーザ装置2の画面(第2推定結果表示部25)に表示される。
図2(c)は、第1ユーザ装置2で表示される判定結果(システム使用から1年後)の一例を示す図である。
図2(c)の例では、過去のユーザ本人と比較した判定結果(例えば、75点)が四角印で示されている。なお、
図2(c)では、すべてのユーザと比較した判定結果(例えば、80点)も丸印で重畳表示され、一部のユーザと比較した判定結果(例えば、78点)も三角印で重畳表示されているが、これらの重畳表示は必ずしも必要ではない。
【0052】
以上のように構成された心身健康サポートシステム1について、
図3~
図5のシーケンス面を参照してその動作を説明する。
【0053】
まず、本実施の形態の心身健康サポートシステム1において、第1機械学習が行われるときの動作について説明する。
図3は、本実施の形態の心身健康サポートシステム1で、第1機械学習が行われるときの動作を示すシーケンス図である。
図3に示すように、本実施の形態の心身健康サポートシステム1で、第1機械学習が行われる場合には、まず、すべてのユーザについて、第1ユーザ装置2で、ユーザが食事を摂取したときに、その摂取した食事に関する情報が入力され(S1)、摂取した食事に関する情報がユーザによって入力された入力時刻の情報が、サーバ装置5に送信される(S2)。
【0054】
また、すべてのユーザについて、第3ユーザ装置4で、そのユーザの勤務開始から勤務終了までの1日の勤務時間が計測され(S3)、そのユーザの勤務時間の情報が、サーバ装置5に送信される(S4)。また、すべてのユーザについて、第2ユーザ装置3で、そのユーザの1日の歩数が計測され(S5)、そのユーザの1日の睡眠時間が計測されて(S6)、そのユーザの歩数と睡眠時間の情報が、第1ユーザ装置2を介してサーバ装置5に送信される(S7)。
【0055】
そして、サーバ装置5で、第1ユーザ装置2から受信した入力時刻の情報に基づいて、そのユーザが定期的に食事を摂取しているかの度合いを示す定期的食事指数を算出し(S8)、すべてのユーザについて、定期的食事指数と歩数と睡眠時間と勤務時間の情報と、所定の参照用データを用いて判定されるユーザの心身が健康であるか否かの判定結果との関係を、機械学習により分析する(S9)。
【0056】
次に、システム使用から1か月後(一部のユーザについて、第1ユーザ装置2から受信したユーザ自らの判定結果のデータ量が、所定の基準データ量を超えていない場合)の心身健康サポートシステム1の動作について説明する。
図4は、システム使用から1か月後の心身健康サポートシステム1の動作を示すシーケンス図である。
図4に示すように、システム使用から1か月後の心身健康サポートシステム1では、判定対象のユーザ(ユーザA)の第1ユーザ装置2で、ユーザが食事を摂取したときに、その摂取した食事に関する情報が入力され(S10)、摂取した食事に関する情報がユーザによって入力された入力時刻の情報が、サーバ装置5に送信される(S11)。
【0057】
また、判定対象のユーザ(ユーザA)の第3ユーザ装置4で、そのユーザの勤務開始から勤務終了までの1日の勤務時間が計測され(S12)、そのユーザの勤務時間の情報が、サーバ装置5に送信される(S13)。また、判定対象のユーザ(ユーザA)の第2ユーザ装置3で、そのユーザの1日の歩数が計測され(S14)、そのユーザの1日の睡眠時間が計測されて(S15)、そのユーザの歩数と睡眠時間の情報が、第1ユーザ装置2を介してサーバ装置5に送信される(S16)。
【0058】
そうすると、サーバ装置5で、第1ユーザ装置2から受信した入力時刻の情報に基づいて、そのユーザが定期的に食事を摂取しているかの度合いを示す定期的食事指数が算出され(S17)、第1機械学習部53で分析した関係に基づいて、判定対象のユーザの判定対象日の定期的食事指数(例えば、3点)と歩数(例えば、10500歩)と睡眠時間(例えば、6時間)と勤務時間(例えば、8時間)の情報を入力として、判定対象のユーザの心身が健康であるか否かの判定結果(例えば、80点)が推定される(S18)。
【0059】
その判定結果(すべてのユーザと比較した判定結果)は、サーバ装置5から判定対象のユーザの第1ユーザ装置2へ送信され(S19)、
図2(a)のように第1ユーザ装置2の画面(第1推定結果表示部22)に表示される(S20)。判定対象のユーザが、第1ユーザ装置2のユーザの心身が健康であるか否かについて、そのユーザ自らの判定結果(例えば、75点数)を入力すると(S21)、入力されたユーザ自らの判定結果は、第1ユーザ装置2からサーバ装置5へ送信される(S22)。この場合、一部のユーザについて、第1ユーザ装置2から受信したユーザ自らの判定結果のデータ量が、所定の基準データ量を超えていないので、第2機械学習は行われない。
【0060】
最後に、システム使用から6か月後または1年後(一部のユーザまたはユーザ本人について、第1ユーザ装置2から受信したユーザ自らの判定結果のデータ量が、所定の基準データ量を超えた場合)の心身健康サポートシステム1の動作について説明する。
図5は、システム使用から6か月後または1年後の心身健康サポートシステム1の動作を示すシーケンス図である。
図5に示すように、システム使用から6か月後または1年後の心身健康サポートシステム1では、判定対象のユーザ(ユーザA)の第1ユーザ装置2で、ユーザが食事を摂取したときに、その摂取した食事に関する情報が入力され(S30)、摂取した食事に関する情報がユーザによって入力された入力時刻の情報が、サーバ装置5に送信される(S31)。
【0061】
また、判定対象のユーザ(ユーザA)の第3ユーザ装置4で、そのユーザの勤務開始から勤務終了までの1日の勤務時間が計測され(S32)、そのユーザの勤務時間の情報が、サーバ装置5に送信される(S33)。また、判定対象のユーザ(ユーザA)の第2ユーザ装置3で、そのユーザの1日の歩数が計測され(S34)、そのユーザの1日の睡眠時間が計測されて(S35)、そのユーザの歩数と睡眠時間の情報が、第1ユーザ装置2を介してサーバ装置5に送信される(S36)。
【0062】
そうすると、サーバ装置5で、第1ユーザ装置2から受信した入力時刻の情報に基づいて、そのユーザが定期的に食事を摂取しているかの度合いを示す定期的食事指数が算出され(S37)、第1機械学習部53で分析した関係に基づいて、判定対象のユーザの判定対象日の定期的食事指数(例えば、3点)と歩数(例えば、10500歩)と睡眠時間(例えば、6時間)と勤務時間(例えば、8時間)の情報を入力として、判定対象のユーザの心身が健康であるか否かの判定結果(例えば、80点)が推定される(S38)。
【0063】
また、第2機械学習部56で分析した関係に基づいて、判定対象のユーザの判定対象日の定期的食事指数(例えば、3点)と歩数(例えば、10500歩)と睡眠時間(例えば、6時間)と勤務時間(例えば、8時間)の情報を入力として、判定対象のユーザの心身が健康であるか否かの判定結果(例えば、78点または75点)が推定される(S39)。
【0064】
そして、これらの判定結果(一部のユーザまたはユーザ本人と比較した判定結果)は、サーバ装置5から判定対象のユーザの第1ユーザ装置2へ送信され(S40)、
図2(b)または
図2(c)のように第1ユーザ装置2の画面(第2推定結果表示部25)に表示される(S41)。判定対象のユーザが、第1ユーザ装置2のユーザの心身が健康であるか否かについて、そのユーザ自らの判定結果(例えば、75点数)を入力すると(S42)、入力されたユーザ自らの判定結果は、第1ユーザ装置2からサーバ装置5へ送信される(S43)。
【0065】
この場合、一部のユーザまたはユーザ本人について、第1ユーザ装置2から受信したユーザ自らの判定結果のデータ量が、所定の基準データ量を超えているので、定期的食事指数と歩数と睡眠時間と勤務時間の情報と、ユーザ自らの判定結果との関係を、機械学習により分析する第2機械学習が行われる(S43)。
【0066】
このような本実施の形態の心身健康サポートシステム1によれば、判定対象のユーザが所持する第1ユーザ端末から、そのユーザが食事を摂取した時刻(摂取した食事に関する情報が入力された入力時刻)の情報が取得され、その時刻(入力時刻)の情報から、そのユーザが定期的に食事を摂取しているかの度合いを示す指数(定期的食事指数)が算出される。また、ユーザが身に着ける第2ユーザ端末から、そのユーザが歩いた歩数と睡眠した睡眠時間の情報が取得される。さらに、ユーザが勤務時に操作する第3ユーザ端末から、そのユーザの勤務時間(勤務開始から勤務終了までの時間)の情報が取得される。そして、これらの定期的食事指数と歩数と睡眠時間と勤務時間の情報がサーバ装置5に入力されると、第1機械学習部53ですべてのユーザについて分析した関係を用いて、判定対象のユーザが心身が健康であるか否かが推定され、その推定結果が第1ユーザ端末に表示される。これにより、ユーザ自身の心身が健康であるか否かについて、すべてのユーザについて分析した関係に基づいて推定された推定結果(全ユーザと比較して、自分の心身が健康であるか否か)を知ることができる。
【0067】
また、本実施の形態によれば、そのユーザの心身が健康であるか否かについて、ユーザ自らの判定結果が、第1ユーザ端末から入力される。そして、ユーザ自らの判定結果の入力(ユーザからのフィードバック)が何度も行われ、すべてのユーザのうち判定対象のユーザを含む一部のユーザについて、ユーザ自らの判定結果のデータ量が所定の基準データ量を超えると、第2機械学習部56でその一部のユーザについて分析した関係を用いて、判定対象のユーザが心身が健康であるか否かが推定され、その推定結果が第1ユーザ端末に表示される。これにより、ユーザは、ユーザ自身の心身が健康であるか否かについて、そのユーザを含む一部のユーザについて分析した関係に基づいて推定された推定結果(ユーザからのフィードバックに基づいて、自分と似たような属性のユーザと比較して、自分の心身が健康であるか否か)を知ることができる。
【0068】
また、本実施の形態では、判定対象のユーザ自らの判定結果の入力(ユーザ自身のフィードバック)が何度も行われ、判定対象のユーザ自らの判定結果のデータ量が所定の基準データ量を超えると、第2機械学習部56で判定対象のユーザについて分析した関係を用いて、判定対象のユーザが心身が健康であるか否かが推定され、その推定結果が第1ユーザ端末に表示される。これにより、ユーザは、ユーザ自身の心身が健康であるか否かについて、過去の判定対象のユーザについて分析した関係に基づいて推定された推定結果(ユーザ自身のフィードバックに基づいて、過去の自分と比較して、今の自分の心身が健康であるか否か)を知ることができる。
【0069】
また、本実施の形態では、第1ユーザ装置2を用いてユーザが摂取した食事の画像が撮影された場合には、その画像が撮影された時刻の情報を、入力時刻の情報として用いて、定期的食事指数を算出することができる。この場合、第1ユーザ装置2を用いて摂取した食事の画像を撮影することによって、ユーザが摂取した食事に関する情報を容易に入力することができる。
【0070】
また、本実施の形態では、第1ユーザ装置2を用いてユーザが摂取した食事の情報がユーザ入力またはユーザ選択された場合には、そのユーザ入力またはユーザ選択が行われた時刻の情報を、入力時刻の情報として用いて、定期的食事指数を算出することができる。この場合、第1ユーザ装置2を用いて摂取した食事の情報をユーザ入力またはユーザ選択することによって、ユーザが摂取した食事に関する情報を容易に入力することができる。
【0071】
また、本実施の形態では、入力時刻の情報に基づいて、ユーザが朝食・昼食・夕食をそれぞれ適切に摂取したかの度合いを示す指数(朝食指数・昼食指数・夕食指数)が算出され、これらの朝食指数・昼食指数・夕食指数に基づいて、定期的食事指数を適切に算出することができる。
【0072】
以上、本発明の実施の形態を例示により説明したが、本発明の範囲はこれらに限定されるものではなく、請求項に記載された範囲内において目的に応じて変更・変形することが可能である。
【産業上の利用可能性】
【0073】
以上のように、本発明にかかる心身健康サポートシステム1は、全ユーザと比較して、自分の心身が健康であるか否かを知ることができるとともに、ユーザからのフィードバックに基づいて、自分と似たような属性のユーザと比較して、自分の心身が健康であるか否かを知ることができるという効果を有し、社員の心身の健康をサポートするシステム等として有用である。
【符号の説明】
【0074】
1 心身健康サポートシステム
2 第1ユーザ装置
3 第2ユーザ装置
4 第3ユーザ装置
5 サーバ装置
20 食事情報入力部
21 第1情報送信部
22 第1推定結果表示部
23 セルフ判定結果入力部
24 セルフ判定結果送信部
25 第2推定結果表示部
30 歩数計測部
31 睡眠時間計測部
32 第2情報送信部
40 勤務時間計測部
41 第3情報送信部
50 情報受信部
51 定期的食事指数算出部
52 データ量判定部
53 第1機械学習部
54 第1推定部
55 第1推定結果送信部
56 第2機械学習部
57 第2推定部
58 第2推定結果送信部