(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024029825
(43)【公開日】2024-03-07
(54)【発明の名称】USBケーブル
(51)【国際特許分類】
H01B 7/00 20060101AFI20240229BHJP
G06F 3/00 20060101ALI20240229BHJP
【FI】
H01B7/00 306
G06F3/00 Q
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022132222
(22)【出願日】2022-08-23
(71)【出願人】
【識別番号】521289191
【氏名又は名称】有限会社芳美商事
(74)【代理人】
【識別番号】100139996
【弁理士】
【氏名又は名称】太田 洋子
(72)【発明者】
【氏名】熊木 裕高
【テーマコード(参考)】
5G309
【Fターム(参考)】
5G309FA05
(57)【要約】
【課題】 シンプルでコンパクトな構造で、使い勝手がよく携帯性及び耐久性にも優れるUSBケーブルを提供すること。
【解決手段】
一端部100aにUSBコネクタ120が設けられたケーブル本体100の他端部100bに設けられる中継器200と、中継器200に着脱自在に接続可能な第一のプラグ300、第二のプラグ400及び第三のプラグ500と、これらプラグ300,400,500の外周部300a,400a,500aを囲繞するようスライド可能なプラグカバー320,420,520を具備することを特徴とする。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一端部にUSBコネクタが設けられるケーブル本体と、
このケーブル本体の他端部に設けられる中継器と、
この中継器に着脱自在に接続可能な複数のプラグと、
このプラグの外周部位を囲繞するようスライド可能なプラグカバーと、を有することを特徴とするUSBケーブル。
【請求項2】
上記複数のプラグは、夫々異なるUSB規格に対応するプラグであることを特徴とする請求項1記載のUSBケーブル。
【請求項3】
上記複数のプラグは、第一のプラグ、第二のプラグ及び第三のプラグからなり、
上記第一のプラグはMicroUSBケーブル用プラグであり、
上記第二のプラグはUSB-Type-Cケーブル用プラグであり、
上記第三のプラグはLightningケーブル用プラグであることを特徴とする請求項2記載のUSBケーブル。
【請求項4】
上記複数のプラグは、同一のUSB規格に対応するプラグであることを特徴とする請求項1記載のUSBケーブル。
【請求項5】
上記複数のプラグは、夫々の接続ケーブルを介して上記中継器に着脱自在に接続することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のUSBケーブル。
【請求項6】
上記複数のプラグは、夫々接続ケーブル用接続機構部を有し、
上記接続ケーブルは、一端部に上記接続ケーブル用接続機構部と着脱自在に接続するプラグ用接続機構部を有し、他端部に上記中継器に着脱自在に接続する中継器用接続機構部を有することを特徴とする請求項5記載のUSBケーブル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はUSBケーブルに関する。
【背景技術】
【0002】
タブレット端末、スマートフォン(スマホ)またはフィーチャーフォン(以下、「デバイス」という。)の充電には、USB電源アダプタに接続するUSBケーブルが使用される。タブレットへのUSBケーブルの接続には、USBケーブルの端部に設けられたコネクタを介して行うのが一般的である。
【0003】
デバイスに設けられたコネクタ受け部、所謂レセプタクルは、例えばMicroUSBケーブル用プラグを対象とするもの、USB-Type-Cケーブル用プラグを対象とするものまたはLightningケーブル用プラグを対象とするもの、といったように種々の規格のものが存在する。即ち、USBケーブルには複数の規格があり、規格によってプラグ、端子の形状が異なる。このため、充電に際しては、夫々の規格に適合したプラグを有するUSBケーブルを用意する必要がある。
【0004】
特許文献1には、ACアダプタを不要にしたUSBハブが開示されている。このものにあっては、表面に複数のUSBコネクタが設けられた器体を備え、USBコネクタに接続されるUSB機器間の通信を制御する通信制御部と、商用電源の交流電圧を一定の直流電圧に変換して通信制御部やUSBコネクタに接続されるUSB機器に供給する電源回路部とを器体内部に収納し、器体の表面には電源回路部に電気的に接続された複数の栓刃が突設されてなるよう構成したことにより、栓刃を介して電源回路部に商用電源が供給され、電源回路部から通信制御部やUSB機器に電源を供給することができるようにしたものである。
【0005】
特許文献2には、USBのコネクタの形状を変換するUSBコネクタ変換装置が開示されている。このものにあっては、USB機器が有する第1のUSBプラグと接続される第1のUSBジャックと、外部装置と接続されたUSBケーブルが有する第2のUSBプラグが接続される第2のUSBジャックとを備えることで、USBケーブルを介して外部装置と、USB機器とを接続することができるようにしたものである。これにより、外部装置への接続が困難であった第1のUSBプラグを有するUSB機器を、規格で定められた正規のUSBケーブルを介して容易に外部機器に接続することを可能としたものである。
【0006】
非特許文献1には、3in1型のUSBケーブルが開示されている。このものにあっては、MicroUSB用プラグが設けられたケーブルに、USB-Type-C用プラグ及びLightning用プラグの変換コネクタを取り付け可能としたものである。
【0007】
非特許文献1には、3in1型のUSB充電ケーブルが開示されている。このものにあっては、1本のケーブルの一端部側に枝分かれするような形で、MicroUSB用プラグ、USB-Type-C用プラグ及びLightning用プラグが設けられており、3台のデバイスを同時に充電可能としたものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2001-69165号公報
【特許文献2】特開2004-252949号公報
【非特許文献】
【0009】
【非特許文献1】https://www.ohm-electric.co.jp/product/c0908/37711/
【非特許文献2】https://www.my-best.com/13013
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
特許文献1に開示されたものは、セルフパワー方式のUSBハブに過ぎないものである。そして、直方体状を呈し栓刃が突設されているので、携帯性及び取り扱い性の面に於いて、制限が課されるのは容易に推察できる。
【0011】
特許文献2に開示されたものは、バスパワー方式のUSBコネクタ変換装置である。しかし、1本のUSBケーブルを介して1台の外部装置のみとの接続を可能としたものに過ぎない。
【0012】
非特許文献1に開示されたものは、MicroUSB用プラグに2種類の変換コネクタを取り付けることにより、USB-Type-C用プラグまたはLightning用プラグとして利用可能としたものに過ぎず、所望のプラグの脱着操作を強いられるものである。しかも、装着が適切になされていないと、通信や電力供給に支障を来たす虞がある。また、摩耗による通電性に悪影響を受ける虞もある。
【0013】
非特許文献2に開示されたものは、3種類のプラグを同時に3台のデバイスに使用可能としてはいるが、枝分かれの部位に負荷が集中する虞があることは否めない。このため、断線や摩耗により、通電性に悪影響を及ぼす虞がある。
【0014】
上述したように、複数あるUSBケーブルの規格に対応するために、種々の工夫を凝らしたUSBケーブルが提案されている。しかしながら、シンプルで使い勝手がよく携帯性に優れるものは見当たらないのが実情である。
【0015】
本発明は、上記事情を考慮してなされたもので、シンプルでコンパクトな構造で、使い勝手がよく携帯性に優れ且つ耐久性にも優れたUSBケーブルを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明は、上記目的を達成するために以下の通りの構成と有する。
【0017】
(1) 本発明のUSBケーブルは、一端部にUSBコネクタが設けられるケーブル本体と、このケーブル本体の他端部に設けられる中継器と、この中継器に着脱自在に接続可能な複数のプラグと、このプラグの外周部位を囲繞するようスライド可能なプラグカバーと、を有することを特徴とする。
【0018】
(2) 上記(1)の構成にあって、上記複数のプラグは、夫々異なるUSB規格に対応するプラグであることを特徴とする。
【0019】
(3) 上記(2)の構成にあって、上記複数のプラグは第一のプラグ、第二のプラグ及び第三のプラグからなり、上記第一のプラグはMicroUSBケーブル用プラグであり、上記第二のプラグはUSB-Type-Cケーブル用プラグであり、上記第三のプラグはLightningケーブル用プラグであることを特徴とする。
【0020】
(4) 上記(1)の構成にあって、上記複数のプラグは、同一のUSB規格に対応するプラグであることを特徴とする。
【0021】
(5) 上記(1)から(4)のいずれか1の構成にあって、上記複数のプラグは、夫々の接続ケーブルを介して上記中継器に着脱自在に接続することを特徴とする。
【0022】
(6) 上記(5)に記載の構成にあって、上記複数のプラグは、夫々接続ケーブル用接続機構部を有し、上記接続ケーブルは、一端部に上記接続ケーブル用接続機構部と着脱自在に接続するプラグ用接続機構部を有し、他端部に上記中継器に着脱自在に接続する中継器用接続機構部を有することを特徴とする。
【0023】
上記構成によれば、シンプルでコンパクトな構造で1本のケーブル本体から複数のプラグを利用でき、使い勝手がよいUSBケーブルを提供できる。、このようなUSBケーブルは、携帯性にも優れ且つ耐久性にも優れる。
【発明の効果】
【0024】
本発明は、中継器を介して1本のケーブル本体から複数のプラグを利用でき、便利で使い勝手がよく、携帯性及び耐久性に優れるというUSBケーブルを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【
図1】本発明の第1の実施形態に係わるUSBケーブルの外観を示す平面図である。
【
図2】同実施形態に係わり、プラグカバーをスライドさせてプラグの先端部位を囲繞するよう被覆した状態のUSBケーブルの外観を示す平面図である。
【
図3】同実施形態の変形例であり、プラグとプラグ用接続機構部の接続状態を模式的に示す図であり、(a)はUSBケーブルの要部を示す図であり、(b)は要部の一部の断面を模式的に示す図であり、(c)は接続部分の構造を模式的に示す図である。
【
図4】本発明の第2の実施形態に係わるUSBケーブルの外観を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明の実施形態につき、図を参照して説明する。
【0027】
(第1の実施形態)
先ず、第1の実施形態について、
図1及び
図2を参照して説明する。
本実施形態に係わるUSBケーブル10は、一端部1001側にUSBコネクタ120が設けられたケーブル本体100と、ケーブル本体100の他端部100b側に設けられ複数の接続ケーブル600,700,800を着脱自在に接続可能な中継器200と、接続ケーブル600,700,800を介して中継器200に同時に着脱自在に接続される複数のプラグ300,400,500と、これらのプラグ300,400,500の先端部300a,400a,500a側の外周部位を囲繞するようスライド可能なプラグカバー320,420,520とから構成されている。
【0028】
プラグ300,400,500は、夫々異なるUSB規格に準拠・対応するプラグであり、ケーブル本体100と各規格に準拠するよう電気的に接続するものである。
本実施形態にあっては、例えば、プラグ300は、第一のプラグとしてMicroUSBケーブル用プラグとして機能するものである。また、プラグ400は、第二のプラグとしてUSB-Type-Cケーブル用プラグとして機能するものである。そして、プラグ500は、第三のプラグとしてLightningケーブル用プラグとして機能するものである。
【0029】
また、各プラグ300,400,500は、夫々に接続される接続ケーブル600,700,800を介して中継器200に着脱自在に接続されて通電可能としている。しかし、これに限らず、各プラグ300,400,500そのものを中継器200に着脱自在に直結できるように構成してもよいことは勿論である。
【0030】
さて、各プラグ300,400,500と各接続ケーブル600,700,800とは、各プラグ300,400,500の後部に設けられた接続ケーブル用接続機構部340,440,540と、各接続ケーブル600,700,800の夫々の一端部600a,700a,800aに設けられたプラグ用接続機構部620,720,820とを嵌合して着脱自在に接続する。また、各接続ケーブル600,700,800と中継器200は、各接続ケーブル600,700,800の夫々の他端部600b,700b,800bに設けられた中継器用接続機構部640,740,840を中継器200に対して嵌合することで着脱自在に接続する。
【0031】
なお、各プラグ300,400,500が準拠・対応可能とする規格は、上記規格に限定されず、他の規格に準拠・合致するものであってもよいことは勿論である。
【0032】
各プラグカバー320,420,520は、各プラグ300,400,500のスライダー322,422,522をスライドさせることにより、プラグ300,400,500の先端部300a,400a,500a側の外周部位を囲繞して被覆するよう機能構成されている。即ち、矢印A方向へスライダー322,422,522を動かすことにより、各プラグカバー320,420,520は、プラグ300,400,500の先端部300a,400a,500a側の外周部位全体を保護するよう被覆・カバーする。また、反矢印A方向へライダー322,422,522を動かすことにより、プラグ300,400,500の先端部300a,400a,500a側の外周部位の被覆・カバー状態が解除される。これにより、先端部300a,400a,500aは、外部に露呈する。
【0033】
上記構成につき、その作用を説明する。
【0034】
MicroUSBケーブルを使用するデバイス(不図示)、USB-Type-Cケーブルを使用するデバイス(不図示)及びLightningケーブルを使用するデバイス(不図示)に対して、一つの充電アダプタ(不図示)を用いて各々のデバイスを同時に充電する場合、先ず、USBケーブル10の第一のプラグ300のスライドカバー320、第二のプラグ400のスライドカバー420及び第三のプラグ500のスライドカバー520を半矢印A方向にスライドさせて各プラグ300,400,500の先端部300a,400a,500a側を外部へ露呈させる。即ちコネクタ部位が各スライドカバー322,422,522にて被覆されてない状態にする。
【0035】
次に、第一のプラグ300をMicroUSBケーブルを使用するデバイスに設けられたプラグ受け部(所謂レセプタクル)に挿し込み接続状態にする。次に、第二のプラグ400をUSB-Type-Cケーブル用プラグを使用するデバイスに設けられたレセプタクルに挿し込み接続状態にする。そして、第三のプラグ500をLightningケーブル用プラグを使用するデバイスに設けられたレセプタクルに挿し込み接続状態にする。
【0036】
そして、USBケーブル10のUSBコネクタ120を充電アダプタのレセプタクルに接続する。この後、充電アダプタのプラグをAC電源コンセントに挿して通電状態にすれば、3台のデバイスに対して同時に電力供給がなされて充電が開始される。
【0037】
充電が終了してUSBケーブル10を片付ける場合、各プラグ300,400,500を各デバイスのレセプタクルから離脱させて取り外す。また、USBコネクタ120を充電アダプタのレセプタクルから離脱させて取り外す。
【0038】
ここで、各プラグ300,400,500の接続ケーブル用接続機構部340,440,540を接続ケーブル600,700,800のプラグ用接続機構部620,720,820から取り外し、各プラグカバー320,420,520を矢印A方向にスライドさせてプラグ300,400,500の先端部300a,400a,500a側の外周部位を被覆するようカバーする。また、各接続ケーブル600,700,800の中継器用接続機構部640,740,840を中継器200から取り外すと、第一のプラグ300、第二のプラグ400、第三のプラグ500、接続ケーブル600,700,800、中継器200及びケーブル本体100の接続状態が解消される。
【0039】
これにより、USBケーブル10を片付けやすくなり保管スペースの自由度が増す。また運搬・携帯に際しても容易となる。
【0040】
USBケーブル10の接続状態を解消せずとも、各プラグカバー320,420,520を矢印A方向にスライドさせてプラグ300,400,500の先端部300a,400a,500a側の外周部位を被覆するようカバーすることにより、プラグ300,400,500の先端部300a,400a,500aが保護される。
【0041】
上記実施形態によれば、シンプルでコンパクトな構造で1本のUSBケーブル10から中継器200を介して規格の異なる複数のプラグ300,400,500を同時に充電でき、便利で使い勝手の向上を図れるものである。また、保管性及び携帯性にも優れる。
【0042】
さらに、上記実施形態によれば、USBケーブル10の不使用時は、プラグカバー320,420,520にてプラグ300,400,500の先端部300a,400a,500aを保護可能としたので、耐久性にも優れ有用なものである。
【0043】
さて、
図3に上記実施形態の変形例を示す。上記実施形態と同一部分、同一機能については、同一の符号を付して説明を省略する。
【0044】
この変形例は、各プラグ300,400,500の後部に設けられた接続ケーブル用接続機構部340,440,540と各接続ケーブル600,700,800の夫々の一端部600a,700a,800aに設けられたプラグ用接続機構部620,720,820の接続部分(
図3の(a)中、一点鎖線P1,P2,P3にて示す部位)の構造に関する。上記実施形態にあっては、当該接続部分は、コネクタ端子たるプラグとコネクタ端子受け部たるレセプタクルであったが(
図3の(b)参照)、本変形例では、当該部位を一方を凸状に形成(
図3の(c)中、左側)し、他方を凹状に形成(
図3の(c)中、右側)して、両者を嵌合することにより接続する。
【0045】
なお、接続ケーブル600,700,800を設けることなく、接続ケーブル用接続機構部340,440,540を中継器200に直結できるようにしてもよいことは勿論である。この場合、プラグ単体にてデバイス等(不図示)に直結することも可能となる。
また、上記形態では、各プラグ300,400,500を各々のデバイスに同時に接続させているが、任意のいずれかの1つ、または2つのプラグに接続させてもよい。
【0046】
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態について、
図4を参照して説明する。上述第1の実施形態と同一部分、同一機能については、同一の符号を付して説明する。
【0047】
本実施形態に係わるUSBケーブル20は、一端部100a側にUSBコネクタ120が設けられたケーブル本体100と、ケーブル本体100の他端部100b側に設けられ複数の接続ケーブル600,700,800を着脱自在に接続する中継器200と、接続ケーブル700,700,700を介して中継器200に同時に着脱自在に接続できる複数のプラグ400,400,400と、これらのプラグ400,400,400の先端部400a,400a,400a側の外周部位を囲繞するようスライド可能なプラグカバー420,420,420とから構成されている。
【0048】
プラグ400,400,400は、同一のUSB規格に準拠・対応するプラグであり、ケーブル本体100と規格に準拠するよう電気的に接続するものである。本実施形態にあっては、プラグ400は、第二のプラグとして、例えばUSB-Type-Cケーブル用プラグとして機能するものである。
【0049】
また、プラグ400,400,400は、夫々に接続される接続ケーブル700,700,700を介して中継器200に着脱自在に接続されて通電可能としている。しかし、これに限らず、プラグ400,400,400そのものを中継器200に着脱自在に直結できるように構成してもよいことは勿論である。
【0050】
さて、プラグ400,400,400と、接続ケーブル700,700,700とは、プラグ400,400,400の後部に設けられた接続ケーブル用接続機構部440,440,440と、接続ケーブル700,700,700の夫々の一端部700a,700a,700aに設けられたプラグ用接続機構部720,720,720とを嵌合して着脱自在に接続する。また、接続ケーブル700,700,700と中継器200は、接続ケーブル700,700,700の夫々の他端部700b,700b,700bに設けられた中継器用接続機構部740,740,740を中継器200に対して嵌合することで着脱自在に接続する。
【0051】
なお、プラグ400が準拠・対応可能とする規格は、上記規格に限定されず、他の規格に準拠・合致するものであってもよいことは勿論である。
【0052】
プラグカバー420,420,420は、プラグ400,400,400のスライダー422,422,422をスライドさせることにより、プラグ400,400,400の先端部400a,400a,400a側の外周部位を囲繞して被覆するよう機能構成されている。即ち、矢印A方向へスライダー422,422,422を動かすことにより、各プラグカバー420,420,420は、プラグ400,400,400の先端部400a,400a,400a側の外周部位全体を保護するよう被覆・カバーする。また、反矢印A方向へライダー422,422,422を動かすことにより、プラグ400,400,400の先端部400a,400a,400a側の外周部位の被覆・カバー状態が解除される。これにより、先端部400a,400a,400aは、外部に露呈する。
【0053】
上記構成につき、その作用を説明する。
【0054】
USB-Type-Cケーブルを使用する3台のデバイス(不図示)に対して、一つの充電アダプタ(不図示)を用いて各々のデバイスを同時に充電する場合、先ず、第二のプラグ400,400,400のスライドカバー420,420,420を半矢印A方向にスライドさせてプラグ400,400,400の先端部400a,400a,400a側を外部へ露呈させる。即ちコネクタ部位がスライドカバー422,422,422にて被覆されてない状態にする。
【0055】
次に、第二のプラグ400をUSB-Type-Cケーブル用プラグを使用するデバイスに設けられたレセプタクルに挿し込み接続状態にする。
【0056】
そして、USBケーブル10のUSBコネクタ120を充電アダプタのレセプタクルに接続する。この後、充電アダプタのプラグをAC電源コンセントに挿して通電状態にすれば、3台のデバイスに対して同時に電力供給がなされて充電が開始される。
【0057】
充電が終了してUSBケーブル20を片付ける場合、プラグ400,400,400をデバイスのレセプタクルから離脱させて取り外す。また、USBコネクタ120を充電アダプタのレセプタクルから離脱させて取り外す。
【0058】
ここで、プラグ400,400,400の接続ケーブル用接続機構部440,440,440を接続ケーブル700,700,700のプラグ用接続機構部720,720,720から取り外し、プラグカバー420,420,420を矢印A方向にスライドさせてプラグ400,400,400の先端部400a,400a,400a側の外周部位を被覆するようカバーする。また、接続ケーブル700,700,700の中継器用接続機構部740,740,740を中継器200から取り外すと、第二のプラグ400,400,400、接続ケーブル700,700,700、中継器200及びケーブル本体100の接続状態が解消される。
【0059】
これにより、USBケーブル200を片付けやすくなり保管スペースの自由度が増す。また運搬・携帯も容易となる。
【0060】
USBケーブル20の接続状態を解消しなくとも、プラグカバー420,420,420を矢印A方向にスライドさせてプラグ400,400,400の先端部400a,400a,400a側の外周部位を被覆するようカバーすることにより、プラグ400,400,400の先端部400a,400a,400aが保護される。
【0061】
上記実施形態によれば、シンプルでコンパクトな構造で1本のUSBケーブル10から中継器200を介して同一規格に準拠する複数のプラグ400,400,400を同時に充電でき、便利で使い勝手の向上を図れるものである。また、このようなUSBケーブル20は、保管性及び携帯性にも優れる。
【0062】
さらに、上記実施形態によれば、USBケーブル20の不使用時は、プラグカバー420にてプラグ400の先端部400aを保護可能としたので、耐久性にも優れ有用なものである。
【0063】
上記実施形態にあっては、同一規格に準拠・対応する三つのプラグ及びケーブルを対象としたが、これに限定される訳ではない。他に例えば同一規格に準拠・対応する二つのプラグ及びケーブル並びに他の規格に準拠・対応する一つのプラグ及びケーブル、といったようなケースも本発明の要旨内であることは勿論である。
また、上記実施形態では、各プラグ400全てを各々のデバイスに同時に接続させているが、任意のいずれかの1つ、または2つのプラグに接続させてもよい。
【0064】
本発明は上記実施形態に限定されることなく、要旨を逸脱しない限り種々の変形が可能である。
【符号の説明】
【0065】
10,20 …USBケーブル
100 …ケーブル本体
100a …一端部
100b …他端部
120 …USBコネクタ
200 …中継器
300 …プラグ(第一のプラグ)
320,420,520 …プラグカバー
340,440,540 …接続ケーブル用接続機構部
400 …プラグ(第二のプラグ)
500 …プラグ(第三のプラグ)
600,700,800 …接続ケーブル
620,720,820 …プラグ用接続機構部
640,740,840 …中継器用接続機構部