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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024029919
(43)【公開日】2024-03-07
(54)【発明の名称】把手および把手用平板
(51)【国際特許分類】
   E05B 1/06 20060101AFI20240229BHJP
【FI】
E05B1/06 103
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022132387
(22)【出願日】2022-08-23
(71)【出願人】
【識別番号】000152169
【氏名又は名称】株式会社栃木屋
(74)【代理人】
【識別番号】110002882
【氏名又は名称】弁理士法人白浜国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】藤田 寛信
(57)【要約】
【課題】握り易く、しかも操作時の感触を向上することができる把手を提供する。
【解決手段】把手用平板2を曲げて形成した把手1であって、開閉蓋4に取付けるための取付部5と、この取付部5に連接した脚部6と、この脚部6に連接した把握部7とを具備し、この把握部7は、溝状に湾曲して形成され、開閉蓋4に対向する部分に、手指Pを係止するための湾曲状外周面8を有している。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
平板を曲げて形成した把手であって、
被取付部に取付けるための取付部と、
該取付部に連接した脚部と、
該脚部に連接した把握部と、
を具備し、
前記把握部は、内周側に溝を有するように曲げて形成され、外周側を手指を係合するための係合部とした、
ことを特徴とする把手。
【請求項2】
前記把握部は、前記被取付部の側に底板部を、該底板部と反対側に開放部を、および前記底板部と前記開放部との間に前記底板部に連続し相互に対向する第1および第2側板部を形成し、
前記脚部は、前記把握部から前記溝の方向に沿って連続して形成し、
前記取付部と前記脚部との連接部は、前記平板を屈曲することにより形成した、
ことを特徴とする請求項1に記載の把手。
【請求項3】
前記脚部は、前記把握部の一端側に設けられた第1脚部と、前記把握部の他端側に設けられた第2脚部とを有していることを特徴とする請求項1または2に記載の把手。
【請求項4】
前記脚部は、前記把握部の一端側に設けられた第1脚部と、前記把握部の他端側に設けられた第2脚部とを有し、
前記第1脚部は前記第1側板部に連続し、前記第2脚部は前記第2側板部に連続することを特徴とする請求項2に記載の把手。
【請求項5】
前記脚部は、前記把握部の一端側に設けられた第1脚部と、前記把握部の他端側に設けられた第2脚部とを有し、
前記第1脚部および前記第2脚部は前記第1側板部に連続することを特徴とする請求項2に記載の把手。
【請求項6】
前記底板部は、湾曲状に形成したことを特徴とする請求項2に記載の把手。
【請求項7】
前記底板部は、平板状に形成したことを特徴とする請求項2に記載の把手。
【請求項8】
被取付部に取付けるための取付部となる取付予定部と、
前記取付部に連接した脚部となる脚予定部と、
前記脚部に連接し、内周側に溝を有するように曲げて形成される把握部となる把握予定部と、
を具備し、
前記脚予定部は、前記把握予定部から前記把握部の前記溝に沿う方向に延出した第1延出部と、該第1延出部から前記把握予定部に沿って延出した第2延出部とを有し、
前記取付予定部は、前記脚予定部の先端から前記把握予定部に沿って延出した第3延出部を有する、
ことを特徴とする把手用平板。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、平板から形成した把手およびこれに用いる把手用平板に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の把手としては、従来、種々のものが提案されている。
【0003】
たとえば特許文献1には、金属薄板からなる座板に一対の切り込みを形成し、その切り込み間を座板の片面側に膨出して引手部を形成した座付把手が開示されている。
【0004】
また、特許文献2には、引出の金属製平面パネルからなる前板の上辺部が横方向の全体にわたって一直線に沿って一定の幅で折り曲げられた逆V字状取手が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】実開昭61-67368号公報
【特許文献2】特開2003-370号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、座付把手では、金属製薄板で平面形状に形成された引手部を手指で握って把手を操作するため、握り難く、しかも薄板の縁に手指が接触し感触が良くない。
【0007】
また、逆V字状取手では、金属製平面パネルの上辺部で形成された把手部に手指を引掛けて取手を操作するため、金属製平面パネルの縁に手指が接触し、同様に感触が良くない。
【0008】
本発明は、上記事情に基づいてなされたもので、その目的とするところは、握り易く、しかも操作時の感触を向上することができる把手およびこれに用いる把手用平板を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本発明は、平板を曲げて形成した把手であって、被取付部に取付けるための取付部と、この取付部に連接した脚部と、この脚部に連接した把握部とを具備し、把握部は、内周側に溝を有するように曲げて形成され、外周側を手指を係合するための係合部としたことを特徴とするものである。
【0010】
また、本発明は、把手に用いられる把手用平板であって、被取付部に取付けるための取付部となる取付予定部と、取付部に連接した脚部となる脚予定部と、脚部に連接し、内周側に溝を有するように曲げて形成される把握部となる把握予定部とを具備し、記脚予定部は、把握予定部から把握部の溝に沿う方向に延出した第1延出部と、この第1延出部から把握予定部に沿って延出した第2延出部とを有し、取付予定部は、脚予定部の先端から把握予定部に沿って延出した第3延出部を有することを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0011】
本発明に係る把手によれば、握り易く、しかも操作時の感触を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図面は、本開示に係る本発明の特定の実施の形態を示し、発明の不可欠な構成ばかりでなく、選択的及び好ましい実施の形態を含む。
図1】本発明の第1実施形態に係る把手を示す斜視図。
図2】同把手の装着状態を説明するための斜視図。
図3】同把手を示す正面図。
図4】同把手を示す背面図。
図5】同把手を示す左側面図。
図6】同把手を示す右側面図。
図7】同把手を示す平面図。
図8】同把手を示す底面図。
図9】同把手を形成するための把手用平板の平面図。
図10】同把手の作用を説明するための斜視図。
図11】同把手の作用を説明するための斜視図。
図12】同把手の作用を説明するための斜視図。
図13】同把手の作用を説明するための斜視図。
図14】同把手の作用を説明するための斜視図。
図15】本発明の第2実施形態に係る把手を示す斜視図。
図16】同把手を形成するための把手用平板の平面図。
図17】本発明の第3実施形態に係る把手を示す斜視図。
図18】同把手を形成するための把手用平板の平面図。
図19】本発明の第4実施形態に係る把手を示す斜視図。
図20】同把手を形成するための把手用平板の平面図。
図21】本発明の第5実施形態に係る把手を示す斜視図。
図22】同把手を形成するための把手用平板の平面図。
図23】本発明の第6実施形態に係る把手を示す斜視図。
図24】同把手を形成するための把手用平板の平面図。
図25】本発明の第7実施形態に係る把手を示す斜視図。
図26】同把手を形成するための把手用平板の平面図。
図27】本発明の第8実施形態に係る把手を示す斜視図。
図28】同把手を示す斜視図。
図29】同把手を形成するための把手用平板の平面図。
図30】本発明の第9実施形態に係る把手を示す斜視図。
図31】同把手を示す正面図。
図32】同把手を示す背面図。
図33】同把手を示す左側面図。
図34】同把手を示す右側面図。
図35】同把手を示す平面図。
図36】同把手を示す底面図。
図37】同把手を形成するための把手用平板の平面図。
【発明を実施するための形態】
【0013】
<第1実施形態>
以下、本発明の第1実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0014】
図1および図2中、符号1は、本発明の第1実施形態に係る把手を示している。
【0015】
この把手1は、1枚の把手用平板2(図9に示す。)を曲げて形成したもので、たとえば収納箱3の開閉蓋(被取付部)4に取付けるための取付部5、この取付部5に連接した脚部6、この脚部6に連接した把握部7を有している。
【0016】
この把握部7は、内周側に溝13を有するように曲げて形成され、外周側を手指Pを係合するための湾曲状外周面(係合部)8とした構成となっている。
【0017】
すなわち、この把握部7は、把手用平板2を一方向に湾曲すなわち溝状に湾曲させて形成され、内周側に溝13を有し、開閉蓋4に対向する部分に、手指Pを係合するための湾曲状外周面8を有している。
【0018】
さらに詳述すると、把握部7は、図3図8にも示すように、把手用平板2を溝状に湾曲させることにより、開閉蓋4側に底板部9を、この底板部9と反対側に開放部10を、および底板部9と開放部10との間に底板部9に連続し相互に対向する第1側板部11と第2側板部12を形成した構成となっている。
【0019】
したがって、底板部9は湾曲状すなわち半円筒形状を呈し、第1側板部11と第2側板部12は平板形状になっていて、底板部9と第1側板部11とが第5連接部81を介して連接し、底板部9と第2側板部12とが第6連接部82を介して連接する構成となっている。
【0020】
そして、底板部9の外周面には上述の湾曲状外周面8が形成され、底板部9、第1側板部11および第2側板部12に囲まれる部分には溝13が形成されている。
【0021】
脚部6は、把握部7から溝13の長さ方向に沿って連続して形成されている。
【0022】
すなわち、脚部6は、把握部7の一端側に設けられた第1脚部14と、把握部7の他端側に設けられた第2脚部15とを有している。
【0023】
そして、第1脚部14は第1側板部11に連続し、第2脚部15は第2側板部12に連続する構成となっている。
【0024】
すなわち、第1脚部14と第2脚部15は、点対称の位置に配置されている。
【0025】
また、第1脚部14は、第1側板部11と面一で連続し、この第1脚部14と第1側板部11との連接部分である第1連接部16は屈曲されてない。
【0026】
同様に、第2脚部15は、第2側板部12と面一で連続し、この第2脚部15と第2側板部12との連接部分である第2連接部17は屈曲されてない。
【0027】
さらに、第1脚部14は、把握部7の溝13の長さ方向に沿って延出する第1水平延出部18と、この第1水平延出部18から溝13の深さ方向に沿って延出する第1垂直延出部19を有している。
【0028】
この第1垂直延出部19は、把握部7の一端から離間して設けられ、第1水平延出部18側に第1スリット部71が形成されている。
【0029】
同様に、第2脚部15は、把握部7の溝13の長さ方向に沿って延出する第2水平延出部20と、この第2水平延出部20から溝13の深さ方向に沿って延出する第2垂直延出部21を有している。
【0030】
この第2垂直延出部21は、把握部7の他端から離間して設けられ、第2水平延出部20側に第2スリット部72が形成されている。
【0031】
取付部5は、第1脚部14に連接する第1取付部22と、第2脚部15に連接する第2取付部23を有している。
【0032】
第1脚部14と第1取付部22との連接部分である第3連接部24は、把手用平板2を直角に屈曲することにより形成されている。
【0033】
同様に、第2脚部15と第2取付部23との連接部分である第4連接部25は、把手用平板2を直角に屈曲することにより形成されている。
【0034】
また、第1取付部22は、第1脚部14から溝13の幅方向の第2側板部12側に屈曲されている。
【0035】
一方、第2取付部23は、第2脚部15から溝13の幅方向の第1側板部12側に屈曲されている。
【0036】
したがって、第1取付部22と第2取付部23は、第1脚部14と第2脚部15からそれぞれ溝13側に向けて点対称に延出する構成となっている。
【0037】
さらに、第1取付部22には、開閉蓋4に第1螺子26によって固定するための第1取付穴27が形成され、第2取付部23には、開閉蓋4に第2螺子28によって固定するための第2取付穴29が形成されている。
【0038】
なお、開閉蓋4側には、第1螺子26および第2螺子28にそれぞれ螺合する第1ナット部30および第2ナット部31が設けられている。
【0039】
さらに、第2取付穴29は長穴となっていて、第1取付穴27と第2取付穴29との間隔と、第1ナット部30と第2ナット部31の間隔のずれを調整できるようになっている。
【0040】
さらに、把手用平板2は、図9に示すように、開閉蓋4に取付けるための取付部5となる取付予定部41と、取付部5に連接した脚部6となる脚予定部42と、脚部6に連接し溝状に湾曲した把握部7となる把握予定部43を備え、略S字状を呈している。
【0041】
把握予定部43は、略長方形を呈し、短手方向中央部分に長手方向に沿って底板部9となる底板予定部44が区画され、この底板予定部44の一方側に第5連接部81を介して第1側板部11となる第1側板予定部45が区画され、底板予定部44の他方側に第6連接部82を介して第2側板部12となる第2側板予定部46が区画されている。
【0042】
第1側板予定部45と第2側板予定部46の幅は等しくなっていて、第1側板部11の上縁と第2側板部12の上縁とが同じ高さになるように構成されている。
【0043】
脚予定部42は、把握予定部43から把握部7の溝13に沿う方向に延出するとともにこの延出部分から把握予定部43に沿って延出する形状となっている。
【0044】
すなわち、脚予定部42は、第1脚部14となる第1脚予定部47と第2脚部15となる第2脚予定部48を有していている。
【0045】
第1脚予定部47は、第1側板予定部45から長手方向に沿って延出し第1水平部18となる第1水平延出予定部(第1延出部)49と、この第1水平延出予定部49から幅方向に沿って延出し第1垂直延出部20となる第1垂直延出予定部(第2延出部)50を有している。
【0046】
第1側板予定部45の周側縁と第1水平延出予定部49の周側縁は面一に形成されている。
【0047】
また、第1垂直延出予定部50は、把握予定部43の長さ方向の一端縁から離間して設けられ、これにより把握予定部43と第1垂直延出予定部50との間に第1スリット部71を形成するための第1スリット73が形成されている。
【0048】
第2脚予定部48は、第2側板予定部46から長手方向に沿って延出し第2水平延出部20となる第2水平延出予定部(第1延出部)51と、この第2水平延出予定部51から幅方向に沿って延出し第2垂直延出部21となる第2垂直延出予定部(第2延出部)52を有している。
【0049】
第2側板予定部46の周側縁と第2水平延出予定部51の周側縁は面一に形成されている。
【0050】
また、第2垂直延出予定部52は、把握予定部43の長さ方向の他端縁から離間して設けられ、これにより把握予定部43と第2垂直延出予定部52との間に第2スリット部72を形成するための第2スリット74が形成されている。
【0051】
取付予定部41は、脚予定部42の先端から把握予定部43に沿って延出する形状とされている。
【0052】
すなわち、取付予定部41は、第1脚予定部47から把握予定部43の幅方向に沿って延出し第1取付部22となる第1取付予定部(第3延出部)53と、第2脚予定部48から把握予定部43の幅方向に沿って延出し第2取付部23となる第2取付予定部(第3延出部)54を有している。
【0053】
したがって、把手用平板2は、外形が点対称に形成されている。
【0054】
なお、第1取付予定部53には第1取付穴27が形成され、第2取付予定部54には第2取付穴29が形成されている。
【0055】
このように構成された把手用平板2は、第1側板予定部45と第2側板予定部46が平行に対向するように把握予定部43の底板予定部44が湾曲され、さらに、第1取付予定部53と第2取付予定部54が第1垂直延出予定部50と第2垂直延出予定部52に対してそれぞれ直角に屈曲され、これにより把手1が形成される。
【0056】
以上の構成によれば、図10に示すように、収納箱3の開閉扉4を開閉する場合、把手1の把握部7を手指Pで把握すると、手指Pは把握部7の湾曲状外周面8に接触(係合)するようになるので、握り易く、しかも操作時の感触を向上することができる。
【0057】
また、把手1は、1枚の把手用平板2を曲げて形成するため、すなわち、把握予定部43の湾曲形成と、第1取付予定部53および第2取付予定部54の屈曲形成により、簡単に製造することができる。
【0058】
さらに、把手1は、点対称の形状に形成したので、垂直引張荷重による垂直方向への変形に強い。
【0059】
さらに、取付部5の上方および側方が空いているので、把手1の取付時に、把手1の上方からだけでなく側方からも工具による操作が行える。
【0060】
さらに、図11に示すように、把握部7と第1脚部14との間に形成された第1スリット部71、把握部7の溝13、把握部7と第2脚部15との間に形成された第2スリット部72に、電気コードQなどを配線し、第1スリット部71および第2スリット部72で固定することができる。
【0061】
さらに、図12および図13に示すように、溝13にペンRを収容し、第1脚部14などにグリップSで固定することができる。
【0062】
しかも、ペンRのグリップSでの固定時においても、把手1を操作できるので、操作性が良い。
【0063】
さらに、図14に示すように、LEDテープTを第1側板11の溝13内に貼着することもでき、これにより把手1を照明することができる。
しかも、LEDテープTは第1側板11の内側となるため、把手1を手指Pで把握してもLEDテープTに手指Pが接触することが無く、LEDテープTの剥がれを防止することができる。
【0064】
<第2実施形態>
以下、本発明の第2実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0065】
上述の第1実施形態では、第1側板部11に第1脚部14を連接し、第2側板部12に第2脚部15を連接した構成としたが、本第2実施形態では、図15に示すように、第1側板部11の両側に、第1脚部14および第2脚部15を連接した構成となっている。
【0066】
また、把手用平板2は、図16に示すように、第1側板予定部45の両側に、第1脚予定部47と第2脚予定部48が延出して形成されている。
【0067】
<第3実施形態>
以下、本発明の第3実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0068】
上述の第1実施形態では、第1側板部11と第2側板部12の高さを同じにしたが、本第3実施形態では、図17に示すように、第1側板部11より第2側板12の方が高くなるように構成されている。
【0069】
また、把手用平板2は、図18に示すように、第1側板予定部45より第2側板予定部46の方が幅広に形成されている。
【0070】
<第4実施形態>
以下、本発明の第4実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0071】
上述の第1実施形態では、第1側板部11に第1脚部14を連接し、第2側板部12に第2脚部15を連接した構成としたが、本第4実施形態では、図19に示すように、第1側板部11の第1脚部14と反対側かつ第2脚部15の外方に第1脚部14と同様構成の第3脚部61を連接し、第2側板部12の第2脚部15と反対側かつ第1脚部14の外方に第2脚部15と同様構成の第4脚部62を連接した構成となっている。
【0072】
なお、第3脚部61の第1取付穴27と第4脚部62の第2取付穴29は、長孔で構成されている。
【0073】
また、把手用平板2は、図20に示すように、第1側板予定部45の第1脚予定部47の反対側かつ第2脚予定部48の外方に第1脚予定部47と同様構成の第3脚予定部63を延出し、第2側板予定部46の第2脚予定部48の反対側かつ第1脚予定部47の外方に第2脚予定部48と同様構成の第4脚予定部64を延出した構成となっている。
【0074】
<第5実施形態>
以下、本発明の第5実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0075】
上述の第4実施形態では、第1側板部11の第1脚部14と反対側かつ第2脚部15の外方に第3脚部61を連接し、第2側板部12の第2脚部15と反対側かつ第1脚部14の外方に第4脚部62を連接した構成としたが、本第5実施形態では、図21に示すように、第2脚部15と第3脚部61を無くし、第1脚部14と第4脚部62によって把握部7を片持ち支持する構成となっている。
【0076】
また、把手用平板2は、図22に示すように、第4実施形態に対し、第2脚予定部48と第3脚予定部63を無くした構成となっている。
【0077】
<第6実施形態>
以下、本発明の第6実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0078】
上述の第1実施形態では、第1側板部11に第1脚部14を連接し、第2側板部12に第2脚部15を連接した構成としたが、本第6実施形態では、図23に示すように、第2脚部15を無くし、第1脚部14によって把握部7を片持ち支持する構成となっている。
【0079】
また、把手用平板2は、図24に示すように、第1側板予定部45の片側に、第1脚予定部47が延出して形成されている。
【0080】
<第7実施形態>
以下、本発明の第7実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0081】
本第7実施形態では、図25に示すように、把握部7を2つ、直線的に直列に設けた構成となっている。
【0082】
すなわち、本第7実施形態の把手1は、上述の第1実施形態の把手1(図1)と比較すると、第2脚部15を共通とし、かつ第2脚部15を境に面対称に把握部7および第1脚部14を設けた構成となっている。
【0083】
したがって、第1脚部14、把握部7、第2脚部15、把握部7、および第1脚部14が順に配列されている。
【0084】
なお、第2脚部15の第2取付穴29と一方の第1脚部14の第1取付穴27は、長孔で構成されている。
【0085】
また、把手用平板2は、上述の第1実施形態の把手用平板2(図9)と比較すると、第2脚予定部48を共通とし、かつ第2脚予定部48を境に面対称に把握予定部43および第1脚予定部47を設けた構成となっている。
【0086】
したがって、第1脚予定部47、把握予定部43、第2脚予定部48、把握予定部43、および第1脚予定部47が順に配列されている。
【0087】
<第8実施形態>
以下、本発明の第8実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0088】
上述の第7実施形態では、把握部7を2つ、直線的に直列に設けたが、本第8実施形態では、図27に示すように、把握部7を2つ、第2脚部15を頂点として2つの把握部7,7の溝13,13の方向が直角になるように設けた構成となっている。
【0089】
なお、第2脚部15の第2取付穴29は円形に形成され、両側の第1脚部14,14の第1取付穴27,27は長円形に形成されている。
【0090】
この第8実施形態の第2取付部23は、図28にも示すように、第7実施形態の第2取付部23より長く形成され、第2取付部23の第2取付穴29が把握部7,7の溝13,13の方向に位置するように、すなわち把握部7,7の溝13,13の方向の交点に位置するように、形成されている。
【0091】
また、把手用平板2の第2取付予定部54も、図29に示すように、第7実施形態の第2取付予定部54より長く形成されている。
【0092】
<第9実施形態>
以下、本発明の第9実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0093】
上述の第1実施形態では、把握部7は、湾曲状すなわち半円筒形状に形成した底板部9を有する構成としたが、本第9実施形態では、図30図36に示すように、把握部7は、平板状に形成した底板部91を有する構成となっている。
【0094】
すなわち、把握部7は、把手用平板2を屈曲させることにより、平板状に形成された底板部91、第1側板部11、および第2側板部12によって構成され、外周側が手指を係合するための平板状外周面(係合部)92となっている。
【0095】
また、把握部7は、溝13の幅が第1実施形態と同じ場合、把手用平板2は、図37に示すように、底板予定部44が第1実施形態より幅狭に設定されている。
【0096】
なお、上述の第2~第9実施形態において、第1実施形態と同様の構成部分は同一符号を付して説明を省略する。
【0097】
以上、第2~第9実施形態においても、握り易く、しかも操作時の感触を向上することができる。
【0098】
以上に記載した本発明に関する開示は、少なくとも下記事項に要約することができる。
【0099】
すなわち、本発明は、平板を曲げて形成した把手であって、被取付部に取付けるための取付部と、この取付部に連接した脚部と、この脚部に連接した把握部とを具備し、把握部は、内周側に溝を有するように曲げて形成され、外周側を手指を係合するための係合部としたことを特徴とするものである。
【0100】
また、本発明は、把手に用いられる把手用平板であって、被取付部に取付けるための取付部となる取付予定部と、取付部に連接した脚部となる脚予定部と、脚部に連接し、内周側に溝を有するように曲げて形成される把握部となる把握予定部とを具備し、記脚予定部は、把握予定部から把握部の溝に沿う方向に延出した第1延出部と、この第1延出部から把握予定部に沿って延出した第2延出部とを有し、取付予定部は、脚予定部の先端から把握予定部に沿って延出した第3延出部を有することを特徴とするものである。
【0101】
上記発明は、少なくとも下記実施形態を含むことができる。該実施形態は、分離して又は互いに組み合わせて採択することができる。
【0102】
(1)把握部は、被取付部の側に底板部を、この底板部と反対側に開放部を、および底板部と開放部との間に底板部に連続し相互に対向する第1および第2側板部を形成し、脚部は、把握部から溝の方向に沿って連続して形成し、取付部と脚部との連接部は、平板を屈曲することにより形成する。
【0103】
(2)脚部は、把握部の一端側に設けられた第1脚部と、把握部の他端側に設けられた第2脚部とを有する。
【0104】
(3)第1脚部は第1側板部に連続し、第2脚部は第2側板部に連続する。
【0105】
(4)第1脚部および第2脚部は第1側板部に連続する。
【0106】
(5)底板部は、湾曲状に形成する。
【0107】
(6)底板部は、平板状に形成する。
【符号の説明】
【0108】
1 把手
2 把手用平板
4 被取付部(開閉蓋)
5 取付部
6 脚部
7 把握部
8 係合部(湾曲状外周面)
9 底板部
10 開放部
11 第1側板部
12 第2側板部
14 第1脚部
15 第2脚部
41 取付予定部
42 脚予定部
43 把握予定部
49 第1延出部(第1水平延出予定部)
50 第2延出部(第1垂直延出予定部)
51 第1延出部(第2水平延出予定部)
52 第2延出部(第2垂直延出予定部)
53 第3延出部(第1取付予定部)
54 第3延出部(第2取付予定部)
81 底板部
82 係合部(平板状外周面)
P 手指
図1
図2
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