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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024030030
(43)【公開日】2024-03-07
(54)【発明の名称】液体噴射装置
(51)【国際特許分類】
   B41J 2/175 20060101AFI20240229BHJP
【FI】
B41J2/175 153
B41J2/175
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022132566
(22)【出願日】2022-08-23
(71)【出願人】
【識別番号】000002369
【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000028
【氏名又は名称】弁理士法人明成国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】山口 慧
【テーマコード(参考)】
2C056
【Fターム(参考)】
2C056EA23
2C056EA26
2C056KB15
2C056KB16
2C056KB19
2C056KB37
(57)【要約】
【課題】液体噴射装置において、第1流路部材及び第2流路部材を小型化できる技術を提供する。
【解決手段】液体噴射装置は、第1流路部材及び第2流路部材の一方を含むとともに液体を噴射する液体噴射ヘッドと、第1流路部材及び第2流路部材の他方を含む流路構造体と、を備え、第1流路部材は、ベース部と、内部に液体が流れる流路が形成されるとともにベース部から挿入方向へ突出する第1流路管と、を有し、第2流路部材は、第1流路管が挿入される第1開口部を有する接続面と、接続面に対して挿入方向とは反対方向に配置された第1ガイド部と、を有し、第1流路管は、第1開口部に挿入される第1挿入部と、接続動作において第1挿入部が第1開口部に挿入される前に第1ガイド部に案内される第1被ガイド部と、を含み、第1被ガイド部は、第1挿入部とベース部との間に配置される。
【選択図】図10
【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体噴射装置であって、
第1流路部材及び第2流路部材の一方を含むとともに液体を噴射する液体噴射ヘッドと、
前記第1流路部材及び前記第2流路部材の他方を含む流路構造体と、を備え、
前記液体噴射装置は、前記第1流路部材を前記第2流路部材に対して挿入方向に相対移動させることで、前記第2流路部材に対して前記第1流路部材を接続する接続動作が可能であり、
前記第1流路部材は、
ベース部と、
内部に液体が流れる流路が形成されるとともに前記ベース部から前記挿入方向へ突出する第1流路管と、を有し、
前記第2流路部材は、
前記第1流路管が挿入される第1開口部を有する接続面と、
前記接続面に対して前記挿入方向とは反対方向に配置された第1ガイド部と、を有し、
前記第1流路管は、
前記第1開口部に挿入される第1挿入部と、
前記接続動作において前記第1挿入部が前記第1開口部に挿入される前に前記第1ガイド部に案内される第1被ガイド部と、を含み、
前記第1被ガイド部は、前記第1挿入部と前記ベース部との間に配置される、ことを特徴とする液体噴射装置。
【請求項2】
請求項1に記載の液体噴射装置であって、
前記ベース部は、前記第1ガイド部に接触することで、前記第1流路部材の前記第2流路部材に対する前記挿入方向への相対移動を規制する、ことを特徴とする液体噴射装置。
【請求項3】
請求項2に記載の液体噴射装置であって、
前記ベース部と前記第1ガイド部とは、固定部材によって固定される、ことを特徴とする液体噴射装置。
【請求項4】
請求項1に記載の液体噴射装置であって、
前記第2流路部材が前記第1流路部材に対して接続された接続状態において、前記挿入方向に見て、前記第1被ガイド部の一部が、前記第1挿入部と前記第1ガイド部との間に位置する、ことを特徴とする液体噴射装置。
【請求項5】
請求項1に記載の液体噴射装置であって、
前記第1流路部材は、前記第1流路管を含む複数の流路管を有し、
前記複数の流路管は夫々、内部に液体が流れる流路が形成されるとともに前記ベース部から前記挿入方向へ突出し、
前記接続面は、前記複数の流路管の夫々が挿入される、前記第1開口部を含む複数の開口部を有する、ことを特徴とする液体噴射装置。
【請求項6】
請求項5に記載の液体噴射装置であって、
前記複数の流路管は、第2流路管を含み、
前記複数の開口部は、前記第2流路管が挿入される第2開口部を含み、
前記第2流路部材は、さらに、前記接続面に対して前記挿入方向とは前記反対方向に配置された第2ガイド部を有し、
前記第2流路管は、
前記第2開口部に挿入される第2挿入部と、
前記接続動作において前記複数の流路管の夫々が前記複数の開口部の夫々に挿入される前に前記第2ガイド部に案内される第2被ガイド部と、を含み、
前記第2被ガイド部は、前記第2挿入部と前記ベース部との間に配置され、
前記第2被ガイド部の前記挿入方向に垂直な垂直方向に関する断面形状は、前記第1被ガイド部の前記挿入方向に垂直な垂直方向に関する断面形状とは異なる、ことを特徴とする液体噴射装置。
【請求項7】
請求項6に記載の液体噴射装置であって、
前記複数の流路管は、第3流路管を含み、
前記複数の開口部は、前記第3流路管が挿入される第3開口部を含み、
前記第2流路部材は、さらに、前記接続面に対して前記挿入方向とは前記反対方向に配置された第3ガイド部を有し、
前記第3流路管は、
前記第3開口部に挿入される第3挿入部と、
前記接続動作において前記複数の流路管の夫々が前記複数の開口部の夫々に挿入される前に前記第3ガイド部に案内される第3被ガイド部と、を含み、
前記第3被ガイド部は、前記第3挿入部と前記ベース部との間に配置され、
前記第3被ガイド部の前記挿入方向に垂直な垂直方向に関する断面形状は、前記第1被ガイド部の前記断面形状及び前記第2被ガイド部の前記断面形状とは異なる、ことを特徴とする液体噴射装置。
【請求項8】
請求項7に記載の液体噴射装置であって、
前記複数の流路管は、第4流路管を含み、
前記複数の開口部は、前記第4流路管が挿入される第4開口部を含み、
前記第2流路部材は、さらに、前記接続面に対して前記挿入方向とは前記反対方向に配置された第4ガイド部を有し、
前記第4流路管は、
前記第4開口部に挿入される第4挿入部と、
前記接続動作において前記複数の流路管の夫々が前記複数の開口部の夫々に挿入される前に前記第4ガイド部に案内される第4被ガイド部と、を含み、
前記第4被ガイド部は、前記第4挿入部と前記ベース部との間に配置され、
前記第4被ガイド部の前記挿入方向に垂直な垂直方向に関する断面形状は、前記第1被ガイド部の前記断面形状と前記第2被ガイド部の前記断面形状と前記第3被ガイド部の前記断面形状とは異なる、ことを特徴とする液体噴射装置。
【請求項9】
請求項8に記載の液体噴射装置であって、
前記第2被ガイド部の前記挿入方向に垂直な前記垂直方向に関する断面積は、前記第3被ガイド部の前記挿入方向に垂直な前記垂直方向に関する断面積より小さく、
前記第3被ガイド部の前記挿入方向に垂直な前記垂直方向に関する断面積は、前記第4被ガイド部の前記挿入方向に垂直な前記垂直方向に関する断面積より小さく、
前記第4被ガイド部の前記挿入方向に垂直な前記垂直方向に関する断面積は、前記第1被ガイド部の前記挿入方向に垂直な前記垂直方向に関する断面積よりも小さく、
前記挿入方向に見て、前記第2被ガイド部と前記第3被ガイド部とを結ぶ線分と、前記第4被ガイド部と前記第1被ガイド部とを結ぶ線分とは、交差する、ことを特徴とする液体噴射装置。
【請求項10】
請求項9に記載の液体噴射装置であって、
前記挿入方向に見て、前記第1流路管と前記第2流路管と前記第3流路管と前記第4流路管との夫々を頂点とする四角形は、平行四辺形である、ことを特徴とする液体噴射装置。
【請求項11】
請求項5に記載の液体噴射装置であって、
前記複数の流路管は、第5流路管を含み、
前記複数の開口部は、前記第5流路管が挿入される第5開口部を含み、
前記第2流路部材が前記第1流路部材に対して接続された接続状態において、前記第5流路管は、前記第5開口部に挿入されている部分のみで前記第2流路部材に接触する、ことを特徴とする液体噴射装置。
【請求項12】
請求項1に記載の液体噴射装置であって、
前記第1ガイド部は、前記接続面から前記挿入方向とは前記反対方向に突出する、ことを特徴とする液体噴射装置。
【請求項13】
請求項1に記載の液体噴射装置であって、
前記第1流路管は、前記第1被ガイド部と前記第1挿入部との間に配置されるとともに前記第1被ガイド部から前記第1挿入部に向かうに連れて前記挿入方向に垂直な垂直方向に関する断面積が漸減する部分を含む、ことを特徴とする液体噴射装置。
【請求項14】
液体噴射装置であって、
第1流路部材及び第2流路部材の一方を含むとともに液体を噴射する液体噴射ヘッドと、
前記第1流路部材及び前記第2流路部材の他方を含む流路構造体と、を備え、
前記液体噴射装置は、前記第1流路部材を前記第2流路部材に対して挿入方向に相対移動させることで、前記第2流路部材に対して前記第1流路部材を接続する接続動作が可能であり、
前記第1流路部材は、
ベース部と、
内部に液体が流れる流路が形成されるとともに前記ベース部から前記挿入方向へ突出する第1流路管と、を有し、
前記第2流路部材は、
前記第1流路管が挿入される第1開口部を有する接続面と、
前記接続面に対して前記挿入方向とは反対方向に配置された第1ガイド部と、を有し、
前記第1流路管は、
前記第1開口部に挿入される第1挿入部と、
前記第1挿入部と前記ベース部との間に配置される第1被ガイド部と、を含み、
前記第1ガイド部の前記挿入方向とは前記反対方向の端面から前記接続面までの前記挿入方向に関する距離は、前記第1挿入部と前記第1被ガイド部との接続部分から前記第1挿入部の前記挿入方向の端部までの前記挿入方向に関する距離よりも大きい、ことを特徴とする液体噴射装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、液体噴射装置の技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、液体を供給する液体供給路と位置決めピンとを備えた液体供給部材と、液体供給路が挿入される開口部と位置決めピンが挿入される位置決め開口部とを備えた液体吐出ヘッドと、を含む液体吐出装置が知られている(特許文献1)。この技術では、位置決めピンの長さが液体供給路の長さよりも長い。これにより、位置決めピンを位置決め開口部に挿入して液体供給部材と液体吐出ヘッドとの位置決めがなされた後に、液体供給路が開口部に挿入されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2012-45805号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の技術では、液体供給部材と液体吐出ヘッドとの位置決めを行うために、液体供給路とは異なる位置に位置決めピンが設けられている。そのため、液体供給路の開口部に対する挿抜方向に垂直な方向に関して、液体供給部材が大型化する虞があった。また、従来の技術では、液体供給路を開口部に挿入する前に位置決めピンを位置決め開口部に挿入するために、位置決めピンの長さを液体供給路の長さよりも長くする必要がある。これにより、液体供給路の開口部に対する挿抜方向に関しても、液体供給部材が大型化する虞があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
(1)本開示の第1形態によれば、液体噴射装置が提供される。この液体噴射装置は、第1流路部材及び第2流路部材の一方を含むとともに液体を噴射する液体噴射ヘッドと、前記第1流路部材及び前記第2流路部材の他方を含む流路構造体と、を備え、前記液体噴射装置は、前記第1流路部材を前記第2流路部材に対して挿入方向に相対移動させることで、前記第2流路部材に対して前記第1流路部材を接続する接続動作が可能であり、前記第1流路部材は、ベース部と、内部に液体が流れる流路が形成されるとともに前記ベース部から前記挿入方向へ突出する第1流路管と、を有し、前記第2流路部材は、前記第1流路管が挿入される第1開口部を有する接続面と、前記接続面に対して前記挿入方向とは反対方向に配置された第1ガイド部と、を有し、前記第1流路管は、前記第1開口部に挿入される第1挿入部と、前記接続動作において前記第1挿入部が前記第1開口部に挿入される前に前記第1ガイド部に案内される第1被ガイド部と、を含み、前記第1被ガイド部は、前記第1挿入部と前記ベース部との間に配置される、ことを特徴とする。
【0006】
(2)本開示の第2形態によれば、液体噴射装置が提供される。この液体噴射装置は、第1流路部材及び第2流路部材の一方を含むとともに液体を噴射する液体噴射ヘッドと、前記第1流路部材及び前記第2流路部材の他方を含む流路構造体と、を備え、前記液体噴射装置は、前記第1流路部材を前記第2流路部材に対して挿入方向に相対移動させることで、前記第2流路部材に対して前記第1流路部材を接続する接続動作が可能であり、前記第1流路部材は、ベース部と、内部に液体が流れる流路が形成されるとともに前記ベース部から前記挿入方向へ突出する第1流路管と、を有し、前記第2流路部材は、前記第1流路管が挿入される第1開口部を有する接続面と、前記接続面に対して前記挿入方向とは反対方向に配置された第1ガイド部と、を有し、前記第1流路管は、前記第1開口部に挿入される第1挿入部と、前記第1挿入部と前記ベース部との間に配置される第1被ガイド部と、を含み、前記第1ガイド部の前記挿入方向とは反対方向の端部から前記接続面までの前記挿入方向に関する距離は、前記第1挿入部と前記第1被ガイド部との接続部分から前記第1挿入部の前記挿入方向の端部までの前記挿入方向に関する距離よりも大きい、ことを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】第1実施形態における液体噴射装置を示す概略図。
図2】流路構造体と液体噴射ヘッドの構成の一部とを示す分解斜視図。
図3】液体噴射ヘッドの分解斜視図。
図4】流路接続部材を第3外面側から見た図。
図5】接続状態における流路接続部材を第3外面側から見た図。
図6】流路接続部材の内部構造を示す図。
図7】接続状態における流路接続部材及び第2流路部材の内部構造を示す図。
図8】流路接続部材を第2外面側から見た図。
図9】接続状態における流路接続部材を第2外面側から見た図。
図10】接続動作中における第1流路部材及び第2流路部材を示す第1図。
図11】接続動作完了後の第1流路部材及び第2流路部材を示す図。
図12】接続動作中における第1流路部材及び第2流路部材を示す第2図。
図13】第1実施形態における開口部及びガイド部の断面形状を示す図である。
図14】第1実施形態のガイド部と被ガイド部との接続態様を説明するための図。
図15】第1実施形態における誤挿入防止の態様の一例を説明するための図。
図16】第1実施形態における誤挿入防止の態様をまとめた表。
図17】第2実施形態における第1流路部材及び第2流路部材の構成を示す図。
図18】第3実施形態における第1流路部材及び第2流路部材の構成を示す図。
図19】第3実施形態における第1被ガイド部と第1挿入部との断面形状を示す図。
図20】第4実施形態における第1流路部材及び第2流路部材の構成を示す図。
図21】第5実施形態における開口部及びガイド部の断面形状を説明するための図。
図22】第5実施形態のガイド部と被ガイド部との接続態様を説明するための図。
図23】第5実施形態における誤挿入防止の態様の一例を説明するための図。
図24】第5実施形態における誤挿入防止の態様をまとめた表。
【発明を実施するための形態】
【0008】
A.第1実施形態:
図1は、第1実施形態における液体噴射装置1を示す概略図である。液体噴射装置1は、液体の一例であるインクを液滴として媒体PAに噴射するインクジェット方式の印刷装置である。本実施形態の液体噴射装置1は、インクを噴射する複数のノズルNZが媒体PAの幅方向での全範囲に分布する、いわゆるライン方式の印刷装置である。媒体PAは、典型的には印刷用紙である。なお、媒体PAは、印刷用紙に限定されず、例えば、樹脂フィルム又は布帛等の任意の材質の印刷対象でもよい。
【0009】
液体噴射装置1は、制御ユニット3と、媒体搬送機構4と、供給循環機構5と、液体噴射ヘッド20とを備える。
【0010】
制御ユニット3は、液体噴射装置1の各要素の動作を制御する。制御ユニット3は、例えば、CPU又はFPGA等の処理回路と、半導体メモリー等の記憶回路とを含む。記憶回路には、各種プログラム及び各種データが記憶される。処理回路は、各種プログラムを実行するとともに各種データを適宜使用することにより各種制御を実現する。CPUは、Central Processing Unitの略称である。FPGAは、Field Programmable Gate Arrayの略称である。
【0011】
媒体搬送機構4は、制御ユニット3によって制御され、媒体PAを搬送方向DMに搬送する。媒体搬送機構4は、媒体PAの幅方向に沿って長尺な搬送ローラーと、搬送ローラーを回転させるモーターとを含む。なお、媒体搬送機構4は、搬送ローラーを用いる構成に限定されず、例えば、媒体PAを外周面に静電気力等によって吸着させた状態で搬送するドラムや無端ベルトを用いる構成でもよい。
【0012】
供給循環機構5は、液体噴射ヘッド20に液体を供給したり、液体噴射ヘッド20からの液体を回収したりする機構である。供給循環機構5は、メインタンク51と、回収側サブタンク53と、供給側サブタンク52と、第1中間流路54と、第2中間流路55と、第1ポンプ58と、第2ポンプ59と、流路構造体50とを備える。
【0013】
メインタンク51は、液体としてのインクを貯留する。メインタンク51は、例えば、液体噴射装置1に着脱可能なインクカートリッジ、可撓性のフィルムで形成された袋状のインクパック、インクを補充可能なインクタンクである。メインタンク51に貯留される液体の種類は任意である。本実施形態では、液体噴射装置1は、インクの種類に応じた複数のメインタンク51を備える。具体的には、液体噴射装置1は、シアンのインクを貯留するメインタンク51と、マゼンタのインクを貯留するメインタンク51と、イエローのインクを貯留するメインタンク51と、ブラックのインクを貯留するメインタンク51とを備える。なお、供給循環機構5におけるメインタンク51等の構成要素は、メインタンク51の数に応じて複数設けられているが、図1では、1つのメインタンク51に対応する供給循環機構5の各構成要素のみを代表して図示している。
【0014】
回収側サブタンク53は、液体噴射ヘッド20の噴射部10から排出された液体を、液体噴射ヘッド20に設けられた流路接続部材60と、流路構造体50に設けられた回収流路57と、を経由して回収する。回収側サブタンク53は、回収した液体を貯留する。また、回収側サブタンク53は、第1中間流路54を介してメインタンク51に接続されている。第1ポンプ58の駆動により、メインタンク51の液体が第1中間流路54を介して回収側サブタンク53に供給される。回収側サブタンク53は、第2中間流路55を介して供給側サブタンク52に接続されている。第2ポンプ59の駆動により、回収側サブタンク53の液体が第2中間流路55を介して供給側サブタンク52に供給される。なお、メインタンク51は、回収側サブタンク53に代えて供給側サブタンク52に接続されていてもよい。
【0015】
供給側サブタンク52は、流路構造体50に設けられた供給流路56を介して液体を流路接続部材60に供給する。第1中間流路54、第2中間流路55、供給流路56、及び後述する回収流路57は、例えば、液体が流動するチューブである。第1中間流路54、第2中間流路55、供給流路56、及び回収流路57は、液体を流動できればよく、例えば、液体が流れる溝や凹部が形成された構造体であってもよい。第1ポンプ58及び第2ポンプ59は、制御ユニット3の指令によって駆動する。
【0016】
図2は、流路構造体50と液体噴射ヘッド20の構成の一部とを示す分解斜視図である。図2には、互いに直交する3つの空間軸であるXYZ軸が描かれている。X軸,Y軸,Z軸の矢印が向いている方向は夫々X軸,Y軸,Z軸に沿った正の方向を示している。X軸,Y軸,Z軸に沿った正の方向を夫々X1方向,Y1方向,Z1方向とする。X軸,Y軸,Z軸の向いている方向と逆の方向が夫々X軸,Y軸,Z軸に沿った負の方向である。X軸,Y軸,Z軸に沿った負の方向を夫々X2方向,Y2方向,Z2方向とする。X軸,Y軸,Z軸に沿った方向で正負を問わないものを夫々X方向,Y方向,Z方向と呼ぶ。これ以降に示す図及び説明についても同様である。なお、本実施形態では、X1方向が重力方向である。
【0017】
流路構造体50は、供給流路56と、回収流路57と、第1流路部材7とを有する。供給流路56は、供給側サブタンク52と第1流路部材7とを連通させる。回収流路57は、回収側サブタンク53と第1流路部材7とを連通させる。供給流路56と回収流路57とは夫々、インクの種類ごとに設けられる。
【0018】
図2に示すように、本実施形態では、流路構造体50には、複数の供給流路56と複数の回収流路57とが設けられている。具体的には、流路構造体50は、4つの供給流路56と、4つの回収流路57とを含む。4つの供給流路56の夫々は、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの何れかのインクを供給側サブタンク52側から液体噴射ヘッド20側に供給するための流路である。また、4つの回収流路57の夫々は、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの何れかのインクを液体噴射ヘッド20側から回収側サブタンク53側に流動させるための流路である。
【0019】
図2に示す第1流路部材7は、図1に示す液体を貯留するタンク51~53側と液体噴射ヘッド20とを連通させる流路部材である。図2に示すように、液体噴射装置1では、第1流路部材7を第2流路部材8に対して挿入方向DIに相対移動させることで、第2流路部材8に対して第1流路部材7を接続する接続動作が可能な構成となっている。本実施形態では、挿入方向DIは、Z1方向である。この接続動作により、図1に示す液体を貯留するタンク51~53側と液体噴射ヘッド20とが連通する。つまり、図2に示すように、第2流路部材8は、第1流路部材7と対になる流路部材であって、液体を貯留するタンク51~53側と液体噴射ヘッド20とを連通させる流路部材である。本実施形態では、第1流路部材7は、流路構造体50に設けられ、第2流路部材8は、流路接続部材60に設けられている。第2流路部材8の詳細は、後述する。
【0020】
図2に示すように、第1流路部材7は、ベース部70と、ベース部70のうちで接続動作において第2流路部材8と対向する対向面70bから挿入方向DIへ突出する1以上の流路管71~78とを有する。本実施形態では、第1流路部材7は、複数の流路管71~78を有する。複数の流路管71~78には、内部に液体が流れる管内流路718~788が形成されている。インクの種類に応じた複数の供給流路56及び複数の回収流路57は、対応する流路管71~78の管内流路718~788に接続されている。
【0021】
図2に示すように、本実施形態では、複数の流路管71~78は、第1流路管71、第2流路管72、第3流路管73、第4流路管74、第5流路管75、第6流路管76、第7流路管77、及び第8流路管78である。複数の流路管71~78のうち4つの流路管(以降、回収用流路管と呼称する場合がある。)の夫々は、挿入方向DI側において第2流路部材8に設けられた後述の複数の部材間流路190と連通するとともに、挿入方向DIとは反対方向側において4つの回収流路57の何れかと連通する。つまり、4つの回収用流路管の内部に形成された管内流路の夫々は、液体噴射ヘッド20の噴射部10から回収されたシアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの何れかのインクを4つの回収流路57の何れかに流動させる。また、複数の流路管71~78のうち、前述した4つの流路管とは別の4つの流路管(以降、供給用流路管と呼称する場合がある。)の夫々は、挿入方向DI側において第2流路部材8に設けられた後述の複数の部材間流路190の何れかと連通するとともに、挿入方向DIとは反対方向側において4つの供給流路56の何れかと連通する。つまり、4つの供給用流路管の内部に形成された管内流路の夫々は、供給流路56から供給されたシアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの何れかのインクを液体噴射ヘッド20側に流動させる。なお、他の実施形態では、流路管71~78は、内部に液体が流れる流路が形成された流路針であってもよい。
【0022】
図3は、液体噴射ヘッド20の分解斜視図である。液体噴射ヘッド20は、支持部材22と、噴射部10と、噴射部10に連通する共通流路部材30と、共通流路部材30に連通する流路接続部材60と、を有する。
【0023】
支持部材22は、噴射部10及び共通流路部材30を支持する。噴射部10の大部分は、支持部材22内に収容される。噴射部10の噴射面F1を含むX1方向の部分は、支持部材22の外部に配置される。噴射面F1は、外部に対して露出している。共通流路部材30は、支持部材22内に収容される。支持部材22は、枠部23を備える。枠部23は、X軸方向に見て短形状を成す。枠部23は、側壁24~27を有する。
【0024】
図3に示すように、噴射部10は、共通流路部材30側に突出する複数の末端側接続管160と、図示しない複数のヘッド内流路と、図1に示すノズルNZとを有する。複数の末端側接続管160は夫々、対応するヘッド内流路と連通している。また、複数のヘッド内流路は、対応するノズルNZと連通する。ノズルNZは、図3に示す共通流路部材30から供給された液体を噴射する。図1に示すように、ノズルNZから噴射された液体は、媒体PAに着弾する。図3に示すように、噴射部10は、搬送方向DMと交差する方向に並べられ、ラインヘッド100を形成する。
【0025】
噴射部10は、さらに、コネクター19を有する。コネクター19には、図1に示す制御ユニット3と電気的に接続するための電気経路が接続される。これにより、噴射部10は、制御ユニット3によって制御される。
【0026】
図3に示すように、共通流路部材30は、流路接続部材60と噴射部10とを連通させる。共通流路部材30は、第1共通流路基板31と第2共通流路基板32とがX軸方向に積層されることで形成されている。第1共通流路基板31は、噴射部10側に位置する。第2共通流路基板32は、流路接続部材60側に位置する。第2共通流路基板32は、流路接続部材60側に突出する1以上の基板側接続管35を有する。基板側接続管35は、インクの種類及びインクの用途ごとに設けられる。ここで言うインクの用途とは、当該インクが、例えば、媒体PAにインクを噴射して印刷するために噴射部10に向けて供給される供給側インクであるか、噴射部10から排出され、回収される回収側インクであるか、等である。本実施形態では、共通流路部材30は、複数の基板側接続管35を有する。基板側接続管35は、流路接続部材60に接続される。
【0027】
図3に示すように、共通流路部材30は、さらに、複数の基板側接続管35の夫々に連通する複数の内部流路33を有する。内部流路33は、第1共通流路基板31と第2共通流路基板32とを積層することで共通流路部材30の内部に形成された流路である。内部流路33は、例えば、第1共通流路基板31に形成された溝と、この溝を塞ぐ第2共通流路基板32とによって形成される。複数の内部流路33のうちの一部は、流路接続部材60から供給された液体を噴射部10に供給する流路である。また、複数の内部流路33のうちの残りは、噴射部10からの液体を流路接続部材60に流動させる流路である。共通流路部材30の第1共通流路基板31は、さらに、噴射部10と対向する面に、噴射部10の複数の末端側接続管160に接続される複数の共通接続部を有する。複数の共通接続部は夫々、対応する内部流路33と連通する。
【0028】
図2に示すように、共通流路部材30の複数の基板側接続管35は夫々、流路接続部材60の受入流路部材9に接続される。これにより、内部流路33と部材間流路190とが連通する。本実施形態の共通流路部材30は、8つの基板側接続管35を有する。4つの基板側接続管35の夫々は、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの何れかのインクを噴射部10から回収するための流路を形成する。また、残りの4つの基板側接続管35の夫々は、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの何れかのインクを噴射部10へ供給するための流路を形成する。
【0029】
流路接続部材60は、図2に示すように、液体噴射ヘッド20を流路構造体50に接続するための部材である。換言すると、流路接続部材60は、共通流路部材30と流路構造体50とを接続するための部材である。本実施形態では、流路接続部材60の形状は、Y方向の寸法が最も小さい板形状である。流路接続部材60は、ネジ98,99によって共通流路部材30に固定される。流路接続部材60には、ネジ98,99を挿通させるための挿通孔68,69が設けられている。
【0030】
図2に示すように、流路接続部材60の外形は、第1外面fa1と、第2外面fa2と、第3外面fa3と、第4外面fa4と、第5外面fa5と、第6外面fa6と、によって形成される。本実施形態では、第1外面fa1は、流路接続部材60のX1方向側の外面を形成する。第2外面fa2は、流路接続部材60のZ2方向側の外面を形成する。第3外面fa3は、流路接続部材60のY1方向側の外面を形成する。第4外面fa4は、流路接続部材60のY2方向側の外面を形成する。第5外面fa5は、流路接続部材60のX2方向側の外面を形成する。第6外面fa6は、流路接続部材60のZ1方向側の外面を形成する。よって、第1外面fa1と第5外面fa5とは、X方向において対向する。第3外面fa3と第4外面fa4とは、Y方向において対向する。第2外面fa2と第6外面fa6とは、Z方向において対向する。また、第1外面fa1と第5外面fa5とは夫々、第3外面fa3及び第4外面fa4と交差する。第3外面fa3と第4外面fa4とは夫々、第2外面fa2及び第6外面fa6と交差する。なお、流路接続部材60の各外面fa1~fa6は、平面に限られるものではなく、凹凸を含む面や曲面であってもよい。また、本実施形態では、外面fa1~fa6同士は、直交するように交差しているが、これに限られるものではなく、例えば、80°以上90°未満の角度で交差していてもよい。
【0031】
図4は、流路接続部材60を第3外面fa3側から見た図である。図5は、第2流路部材8に対して第1流路部材7を接続した接続状態における流路接続部材60を第3外面fa3側から見た図ある。なお、図が煩雑になるのを防ぐため、図5では、第2流路部材8の流路管71~78のうち、流路管73~78の図示を省略し、第1流路管71及び第2流路管72のみを図示している。図6は、流路接続部材60の内部構造を示す図である。図6は、図4に示す流路接続部材60をXZ平面で切断したときの断面をY1方向側から見た断面透視図である。図7は、接続状態における流路接続部材60及び第2流路部材8の内部構造を示す図である。図7は、図5に示す流路接続部材60及び第2流路部材8をXZ平面で切断したときの断面をY1方向側から見た断面透視図である。
【0032】
流路接続部材60は、図6及び図7に示すように、共通流路部材30と流路構造体50とを連通させる複数の部材間流路190と、部材間流路190の一端に設けられた受入流路部材9と、部材間流路190の他端に設けられた第2流路部材8とを備える。本実施形態では、受入流路部材9は、図4に示すように、流路接続部材60の第1外面fa1に形成されている。第2流路部材8は、第2外面fa2に形成されている。
【0033】
本実施形態では、図7に示すように、流路接続部材60は、8つの部材間流路190を有する。複数の部材間流路190の夫々は、図2に示す流路構造体50に設けられた第2流路部材8の第1流路管71~第8流路管78の夫々と共通流路部材30の複数の基板側接続管35の夫々とを連通させる。つまり、8つの部材間流路190のうち4つの部材間流路190の夫々は、液体噴射ヘッド20の噴射部10から回収されたシアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの何れかのインクを4つの回収用流路管の何れかに流動させる。また、残りの4つの部材間流路190の夫々は、4つの供給用流路管から供給されたシアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの何れかのインクを噴射部10側に流動させる。
【0034】
受入流路部材9は、図2に示す複数の基板側接続管35の夫々が挿入される複数の受入開口部93を有する。複数の受入開口部93は、共通流路部材30に設けられた複数の基板側接続管35の夫々に対応する位置に形成される。本実施形態では、図2に示すように、複数の基板側接続管35は、Z方向に沿って1列に配列されている。よって、複数の受入開口部93は、図6図7に示すように、Z方向に沿って1列に配列される。本実施形態の流路接続部材60は、8つの複数の受入開口部93を有する。図7に示すように、複数の受入開口部93の夫々は、複数の部材間流路190の夫々の一端を形成する。これにより、図2に示すように、共通流路部材30の内部流路33と流路接続部材60の部材間流路190とが連通する。
【0035】
図8は、流路接続部材60を第2外面fa2側から見た図である。図9は、第2流路部材8に対して第1流路部材7を接続した接続状態における流路接続部材60を第2外面fa2側から見た図である。なお、図9では、ベース部70を点線で示している。図10は、第2流路部材8に対する第1流路部材7の接続動作中における第1流路部材7及び第2流路部材8を示す第1図である。図10では、図9の11-11断面の一部を模式的に図示している。図11は、接続動作完了後、すなわち、第2流路部材8に対して第1流路部材7を接続した接続状態における第1流路部材7及び第2流路部材8を示す図である。図12は、第2流路部材8に対する第1流路部材7の接続動作中における第1流路部材7及び第2流路部材8を示す第2図である。図12では、図9の13-13断面の一部を模式的に図示している。
【0036】
第2流路部材8は、図10及び図12に示すように、流路管71~78が挿入される開口部821~828を有する接続面820と、接続面820を有する台座部80と、1以上のガイド部81~84と、ガイド部81~84と台座部80との間に設けられた中間部89とを有する。なお、図6及び図7では、中間部89の図示を省略している。
【0037】
図10及び図12に示す開口部821~828は、例えば、Y方向及びZ方向に沿った水平方向に向かって開口していてもよく、X2方向に沿った反重力方向に向かって開口していてもよい。また、開口部821~828は、重力方向の斜め下方や重力方向の斜め上方に沿った方向に向かって開口していてもよい。なお、本実施形態では、開口部821~828の形状は円形状であるが、これに限られるものではない。開口部821~828の形状は、対応する後述の挿入部715~785を挿入可能な形状であればよい。
【0038】
図10及び図12に示すように、本実施形態では、複数の開口部821~828は、第1流路管71が挿入される第1開口部821、第2流路管72が挿入される第2開口部822、第3流路管73が挿入される第3開口部823、第4流路管74が挿入される第4開口部824、第5流路管75が挿入される第5開口部825、第6流路管76が挿入される第6開口部826、第7流路管77が挿入される第7開口部827、及び第8流路管78が挿入される第8開口部828である。複数の開口部821~828の夫々は、複数の部材間流路190の夫々の他端を形成する。
【0039】
また、本実施形態では、図8に示すように、8つの開口部821~828が、X方向に沿った第1直線R1と第2直線R2との何れかに沿って2列に配列されている。第1直線R1は、第2直線R2に対してY1方向に位置する。具体的には、第1開口部821と第5開口部825と第7開口部827と第3開口部823とは、X2方向からX1方向に向かってこの順に、第1直線R1に沿って1列に配列されている。第2開口部822と、第6開口部826と、第8開口部828と、第4開口部824とは、X2方向からX1方向に向かってこの順に、第2直線R2に沿って1列に配列されている。図8に示すように、挿入方向DIに見て、第1開口部821と第2開口部822と第3開口部823と第4開口部824との夫々の中心を頂点とする四角形は、平行四辺形である。
【0040】
本実施形態の開口部821~828の夫々は、図6に示すように、エラストマー等の弾性材料から成るシール部材80sと、シール部材80sが収容される凹部と、によって形成されている。シール部材80sが収容される凹部は、図10図11に示す台座部80の接続面820に設けられており、図6に示すように、凹部の底面には部材間流路190に接続される開口が形成されている。なお、図10乃至図12は、シール部材80sの図示は省略している。シール部材80sは、Z1方向に貫通する孔が形成された略円筒形状である。図7に示すように、流路管71~78の夫々が開口部821~828の夫々に挿入されると、複数のシール部材80sの夫々の内周面に流路管71~78の挿入部715~785の夫々の外周面が接触することで、第1流路部材7と第2流路部材8とが液密に接続される。
【0041】
図10及び図12に示すように、第1流路部材7の流路管71~78は、第2流路部材8の開口部821~828と対応する位置に形成されている。よって、本実施形態では、図9に示すように、第1流路部材7に設けられた8つの流路管71~78は、X方向に沿った第1直線R1と第2直線R2との何れかに沿って2列に配列されている。図9に示すように、挿入方向DIに見て、第1流路管71と第2流路管72と第3流路管73と第4流路管74との夫々を頂点とする四角形は、平行四辺形である。
【0042】
図10及び図12に示すように、ガイド部81~84は、接続面820に対して挿入方向DIとは反対方向に配置される。ガイド部81~84は、第2流路部材8に対する第1流路部材7の接続動作において、流路構造体50と液体噴射ヘッド20の流路接続部材60との位置決めに供される。具体的には、ガイド部81~84は、第2流路部材8に対する第1流路部材7の接続動作において、第2流路部材8に対する第1流路部材7の挿入方向DIに垂直な垂直方向への相対移動を規制する。本実施形態では、挿入方向DIに垂直な垂直方向は、XY平面に沿った方向である。ガイド部81~84は、第1流路部材7の流路管71~74に設けられた被ガイド部711~741と接触する案内面81i~84iを有する。接続動作において、被ガイド部711~741の外表面711s~741sがガイド部81~84の案内面81i~84iに接触することで、第2流路部材8に対する第1流路部材7の挿入方向DIに垂直な垂直方向への相対移動が規制される。つまり、被ガイド部711~741は、ガイド部81~84と対になる位置決め部材であって、接続動作において、流路構造体50と液体噴射ヘッド20の流路接続部材60との位置決めに供される。被ガイド部711~741の詳細は、後述する。
【0043】
さらに、ガイド部81~84は、図11及び図12に示すように、第2流路部材8に対する第1流路部材7の挿入方向DIへの相対移動を規制する。ガイド部81~84は、接続動作によって、第1流路部材7のベース部70の対向面70bと接触する端面81t~84tを有する。接続動作において、ベース部70の対向面70bが端面81t~84tに接触することで、第2流路部材8に対する第1流路部材7の挿入方向DIへの相対移動が規制される。
【0044】
本実施形態では、図9に示すように、ガイド部81~84は、第2流路部材8に4つ設けられている。複数のガイド部81~84は、第1ガイド部81、第2ガイド部82、第3ガイド部83、及び第4ガイド部84である。第1ガイド部81は、第1開口部821の一部を第5外面fa5側から取り囲むように形成されている。第2ガイド部82は、第2開口部822の一部を第5外面fa5側から取り囲むように形成されている。第3ガイド部83は、第3開口部823の一部を第1外面fa1側から取り囲むように形成されている。第4ガイド部84は、第4開口部824の一部を第1外面fa1側から取り囲むように形成されている。本実施形態では、各ガイド部81~84の形状は、対応する開口部821~824の一部を囲む半円筒形状である。これにより、ガイド部81~84は、流路管71~74の被ガイド部711~741を案内することができる。
【0045】
なお、ガイド部81~84の形成数は、これに限られるものではない。ガイド部81~84の形成数は、例えば、1つや2つであってもよく5つ以上であってもよい。また、ガイド部81~84の形成位置は、これに限られるものではない。ガイド部81~84は、被ガイド部711~741を案内できる位置に形成されていればよく、例えば、第5開口部825等の他の開口部825~828の少なくとも一部を取り囲むように形成されてもよい。また、ガイド部81~84の形状は、被ガイド部711~741を案内できる形状であればよく、例えば、箱形状や板形状であってもよい。
【0046】
図10及び図12に示すように、第1流路部材7に設けられた複数の流路管71~78は夫々、被ガイド部711~741と支持部751~781との何れか一方と、対応する開口部821~828に挿入される挿入部715~785とを含む。
【0047】
図10及び図12に示すように、挿入部715~785は、流路管71~78のうち、対応する開口部821~828に挿入される部分である。本実施形態では、第1流路管71は、第1開口部821に挿入される第1挿入部715を有する。第2流路管72は、第2開口部822に挿入される第2挿入部725を有する。第3流路管73は、第3開口部823に挿入される第3挿入部735を有する。第4流路管74は、第4開口部824に挿入される第4挿入部745を有する。第5流路管75は、第5開口部825に挿入される第5挿入部755を有する。第6流路管76は、第6開口部826に挿入される第6挿入部765を有する。第7流路管77は、第7開口部827に挿入される第7挿入部775を有する。第8流路管78は、第8開口部828に挿入される第8挿入部785を有する。本実施形態では、挿入部715~785の形状は、内部に管内流路718~788を有する円筒形状である。なお、挿入部715~785の形状は、これに限られるものではなく、対応する開口部821~828に挿入可能な形状であればよい。
【0048】
図10及び図12に示すように、接続動作において、ガイド部81~84と接触可能な位置に形成されている流路管71~74には、ガイド部81~84の案内面81i~84iと接触可能な外表面711s~741sを有する被ガイド部711~741が設けられる。被ガイド部711~741は、対応する挿入部715~745とベース部70との間に配置される。被ガイド部711~741は、接続状態において、挿入方向DIに見て、被ガイド部711~741の一部が、対応する挿入部715~745と対応するガイド部81~84との間に位置する。本実施形態では、被ガイド部711~741の挿入方向DIに垂直な垂直方向における寸法W1は、対応する挿入部715~745の挿入方向DIに垂直な垂直方向における寸法W2よりも大きい。そして、ガイド部81~84の挿入方向DIとは反対方向の端面81t~84tから接続面820までの挿入方向DIに関する距離L1は、対応する挿入部715~745の寸法L2よりも大きい。挿入部715~745の寸法L2とは、各ガイド部81~84に対応する挿入部715~745と被ガイド部711~741との接続部分717~747から挿入部715~745の挿入方向DIの先端部715p~745pまで挿入方向DIに関する距離L2を指す。つまり、ガイド部81~84の端面81t~84tから接続面820までの長さL1は、挿入部715~745の挿入方向DIに沿った長さL2よりも長い。これにより、被ガイド部711~741は、接続動作において、挿入部715~745が対応する開口部821~824に挿入される前にガイド部81~84に案内される。本実施形態では、図10及び図12に示すように、各被ガイド部711~741の形状は、内部に管内流路718~788を有し、対応するガイド部81~84と係合及び接触が可能な円筒形状である。なお、被ガイド部711~741の形状は、これに限られるものではなく、対応するガイド部81~84と係合及び接触が可能な形状であればよい。
【0049】
図10及び図12に示すように、第1流路管71は、第1ガイド部81に案内される第1被ガイド部711を有する。第1被ガイド部711は、第1ガイド部81の案内面81iと接触する第1外表面711sを有する。第2流路管72は、第2ガイド部82に案内される第2被ガイド部721を有する。第2ガイド部82の案内面82iと接触する第2外表面721sを有する。第3流路管73は、第3ガイド部83に案内される第3被ガイド部731を有する。第3被ガイド部731は、第3ガイド部83の案内面83iと接触する第3外表面731sを有する。第4流路管74は、第4ガイド部84に案内される第4被ガイド部741を有する。第4被ガイド部741は、第4ガイド部84の案内面84iと接触する第4外表面741sを有する。
【0050】
図10及び図12に示すように、本実施形態では、挿入部715~785の寸法L2とガイド部81~84の寸法L3とは同一であるが、これに限られるものではない。ここで言うガイド部81~84の寸法L3とは、ガイド部81~84の挿入方向DIとは反対方向の端面81t~84tからガイド部81~84と中間部89との接続部分817,827,837,847までの挿入方向DIに関する距離L3を指す。ガイド部81~84の端面81t~84tから接続面820までの挿入方向DIに関する距離L1が、対応する挿入部715~745の寸法L2よりも大きければよい。よって、例えば、ガイド部81~84の寸法L3は、対応する挿入部715~745の挿入方向DIに沿った寸法L2より小さくてもよい。
【0051】
図10及び図12に示すように、接続動作において、ガイド部81~84が設けられていない位置に形成されている流路管75~78には、被ガイド部711~741に代えて、支持部751~781が設けられる。支持部751~781は、対応する挿入部755~785とベース部70との間に配置され、夫々外表面751s~781sを有する。本実施形態では、支持部751~781の形状は、被ガイド部711~741の形状と同一である。つまり、支持部751~781の形状は、内部に管内流路718~788を有する円筒形状である。そして、支持部751~781の挿入方向DIに垂直な垂直方向における寸法W5は、対応する挿入部755~785の挿入方向DIに垂直な垂直方向における寸法W2よりも大きい。換言すると、本実施形態では、挿入方向DIに垂直な垂直方向における支持部751~781の直径は、挿入方向DIに垂直な垂直方向における対応する挿入部755~785の直径よりも大きい。なお、支持部751~781の形状は、これに限られるものではない。例えば、支持部751~785の挿入方向DIに垂直な垂直方向における寸法W5は、対応する挿入部755~785の挿入方向DIに垂直な垂直方向における寸法W2と同一であってもよい。
【0052】
図11に示すように、第5流路管75は、第5開口部825に挿入されている部分としての第5挿入部755のみで第2流路部材8に接触している。第6流路管76は、図12に示す第6開口部826に挿入される第6挿入部765のみで第2流路部材8に接触する。図11に示すように、第7流路管77は、第7開口部827に挿入される第7挿入部775のみで第2流路部材8に接触する。第8流路管78は、図12に示す第8開口部828に挿入される第8挿入部785のみで第2流路部材8に接触する。
【0053】
図9に示すように、第1流路管71と第2流路管72と第3流路管73と第4流路管74とは、ガイド部81~84にガイドされる流路管である。そして、第5流路管75と第6流路管76と第7流路管77と第8流路管78とは、ガイド部81~84に案内されない流路管である。換言すると、本実施形態では、接続動作において、4つの流路管71~74に設けられた被ガイド部711~741が夫々対応するガイド部81~84に案内されることで、流路構造体50と液体噴射ヘッド20の流路接続部材60とが位置決めされる。
【0054】
図13は、第1実施形態における開口部821~828及びガイド部81~84の断面形状を説明するための図である。図13では、流路接続部材60を図8と同じ第2外面fa2側から見た状態を図示している。また、図13には、半円筒形状を成すガイド部81~84の案内面81i~84iにより形成される仮想円C1~C4を破線により図示している。このとき、仮想円C1~C4の直径は、ガイド部81~84の内径に相当する。図13では、ガイド部81~84の内径の比率を数字により表している。
【0055】
本実施形態では、第2ガイド部82の内径と第4ガイド部84の内径とは同一である。つまり、第2ガイド部82に係る仮想円C2の形状及び面積は、第4ガイド部84に係る仮想円C4の形状及び面積と同一である。また、第1ガイド部81の内径は、第2ガイド部82及び第4ガイド部84よりも大きい。換言すると、第1ガイド部81に係る仮想円C1の面積は、第2ガイド部82に係る仮想円C2の面積及び第4ガイド部84に係る仮想円C4の面積よりも大きい。つまり、第1ガイド部81に係る仮想円C1の形状は、第2ガイド部82に係る仮想円C2の形状及び第4ガイド部84に係る仮想円C4の形状とは異なる。また、第3ガイド部83の内径は、第2ガイド部82及び第4ガイド部84よりも小さい。換言すると、第3ガイド部83に係る仮想円C3の面積は、第2ガイド部82に係る仮想円C2の面積及び第4ガイド部84に係る仮想円C4の面積よりも小さい。つまり、第3ガイド部83に係る仮想円C3の形状は、第2ガイド部82に係る仮想円C2の形状及び第4ガイド部84に係る仮想円C4の形状とは異なる。
【0056】
図14は、第1実施形態における被ガイド部711~741の断面形状及びガイド部81~84と被ガイド部711~741との接続態様を説明するための図である。図14では、正しく接続動作が行われた場合を図示している。ここで言う正しく接続動作が行われた場合とは、被ガイド部711~741が対応するガイド部81~84に案内される場合を指す。図14では、接続状態におけるガイド部81~84及び被ガイド部711~741を図9と同じ第2外面fa2側から見た状態を図示している。図14では、開口部821~828の形状を二点鎖線により併せて図示している。なお、図14では、被ガイド部711~741及び支持部751~781の断面積の比率を数字により表している。
【0057】
本実施形態では、第2被ガイド部721の挿入方向DIに垂直な垂直方向に関する断面積と、第4被ガイド部741の挿入方向DIに垂直な垂直方向に関する断面積とは、同一である。つまり、第2被ガイド部721の挿入方向DIに垂直な垂直方向に関する断面形状は、第4被ガイド部741の挿入方向DIに垂直な垂直方向に関する断面形状と同一である。また、第1被ガイド部711の挿入方向DIに垂直な垂直方向に関する断面積は、第2被ガイド部721の挿入方向DIに垂直な垂直方向に関する断面積及び第4被ガイド部741の挿入方向DIに垂直な垂直方向に関する断面積よりも大きい。つまり、第1被ガイド部711の挿入方向DIに垂直な垂直方向に関する断面形状は、第2被ガイド部721の挿入方向DIに垂直な垂直方向に関する断面形状及び第4被ガイド部741の挿入方向DIに垂直な垂直方向に関する断面形状とは異なる。また、第3被ガイド部731の挿入方向DIに垂直な垂直方向に関する断面積は、第2被ガイド部721の挿入方向DIに垂直な垂直方向に関する断面積及び第4被ガイド部741の挿入方向DIに垂直な垂直方向に関する断面積よりも小さい。つまり、第3被ガイド部731の挿入方向DIに垂直な垂直方向に関する断面形状は、第2被ガイド部721の挿入方向DIに垂直な垂直方向に関する断面形状及び第4被ガイド部741の挿入方向DIに垂直な垂直方向に関する断面形状とは異なる。なお、ここで言う被ガイド部711~741の断面積とは、挿入方向DIに垂直な面において被ガイド部711~741を切断したときの外縁によって取り囲まれた領域の面積である。
【0058】
図14に示すように、正しく接続動作が行われた場合、すなわち、第2流路部材8に対する第1流路部材7の接続状態が適切である場合、各ガイド部81~84の形状と各被ガイド部711~741の形状とは一致する。換言すると、正しく接続動作が行われた場合、各ガイド部81~84に係る仮想円C1~C4の面積と各被ガイド部711~741の挿入方向DIに垂直な垂直方向に関する断面積とは概ね同一となる。そのため、正しく接続動作が行われた場合には、図10に示すように、ガイド部81~84に対して被ガイド部711~741は干渉しない。そして、ガイド部81~84に被ガイド部711~741が案内されている最中において、被ガイド部711~741は、ガイド部81~84と被ガイド部711~741との間にはほとんど隙間が形成されていない状態で案内される。すなわち、ガイド部81~84の案内面81i~84iと被ガイド部711~741の外表面711s~741sとが概ね接触しながら、流路構造体50と液体噴射ヘッド20の流路接続部材60との位置決めがなされる。
【0059】
図15は、第1実施形態における誤挿入防止の態様の一例を説明するための図である。ここで言う誤挿入とは、図14に示す正しい配置とは異なる配置により第1流路部材7が第2流路部材8に接続されることを指す。つまり、誤挿入とは、第1流路部材7が正しい配置状態から挿入方向DIに沿ったZ軸回りに所定角度だけ回転した状態で第2流路部材8に接続されたり、第1流路部材7が第2流路部材8に対して位置ずれした状態で第2流路部材8に接続されたりすることを言う。図15では、誤挿入の一例として、第1流路部材7が第2流路部材8に対して位置ずれを起こした状態において、第1流路部材7を第2流路部材8に接続しようとする場合を図示している。具体的には、図15では、第1流路部材7が図14に示す正しい配置から第1配列方向DH1に沿って位置ずれした状態において、第2流路部材8の各開口部821~828に第1流路部材7の各挿入部715~785を挿入しようとする場合を図示している。ここで言う第1配列方向DH1とは、図8に示すように、第1ガイド部81と隣り合うガイド部82とが並ぶ方向に沿った方向であって、接続状態において第3外面fa3側から第4外面fa4側に向かう方向である。本実施形態では、第1配列方向DH1は、図15に示すように、第1ガイド部81と第2ガイド部82とが並ぶ方向に沿った方向であって、X1方向成分及びY2方向成分を含む方向である。なお、図15では、被ガイド部711~741及び支持部751~781の断面積の比率を数字により表している。
【0060】
第1流路部材7が正しい配置から第1配列方向DH1に沿って位置ずれした状態において、第1流路部材7を第2流路部材8に接続しようとする場合、第1被ガイド部711は第2ガイド部82に案内され、第3被ガイド部731は第4ガイド部84に案内される。このとき、第1被ガイド部711の挿入方向DIに垂直な垂直方向に関する断面積は、第2被ガイド部721に係る仮想円C2の面積よりも大きい。つまり、第1被ガイド部711の外形は、第2ガイド部82の内径よりも大きい。そのため、第1流路部材7を第2流路部材8に対して挿入方向DIに相対移動させる接続動作を行う際に、第1被ガイド部711が第2ガイド部82と干渉して、第1流路部材7を第2流路部材8に接続することはできない。よって、第1流路部材7が正しい配置から第1配列方向DH1に沿って位置ずれした状態において、第1流路部材7が第2流路部材8に誤って接続されることを防止することができる。
【0061】
図16は、第1実施形態における誤挿入防止の態様をまとめた表である。図14及び図16に示すように、第1流路部材7が正しい配置から第2配列方向DH2に沿って位置ずれした場合、第2被ガイド部721は第1ガイド部81に案内され、第4被ガイド部741は第3ガイド部83に案内される。このとき、第4被ガイド部741の挿入方向DIに垂直な垂直方向に関する断面積は、第3ガイド部83に係る仮想円C3の面積よりも大きい。つまり、第4被ガイド部741の外形は、第3ガイド部83の内径よりも大きい。そのため、第1流路部材7を第2流路部材8に対して挿入方向DIに相対移動させる接続動作を行う際に、第4被ガイド部741が第3ガイド部83と干渉して、第1流路部材7を第2流路部材8に接続することはできない。よって、第1流路部材7が正しい配置から第2配列方向DH2に沿って位置ずれした状態において、第1流路部材7が第2流路部材8に誤って接続されることを防止することができる。
【0062】
図14及び図16に示すように、第1流路部材7が正しい配置から第3配列方向DH3に沿って位置ずれした場合、複数の被ガイド部711~741はいずれも複数のガイド部81~84に案内されない。その代わりに、第7支持部771が第3ガイド部83に案内され、第8支持部781が第4ガイド部84に案内される。このとき、本実施形態では、図14に示すように、第7流路管77の第7支持部771の形状及び第8流路管78の第8支持部781の形状は、第2流路管72の第2被ガイド部721の形状及び第4被ガイド部741の形状と同一である。換言すると、第7支持部771及び第8支持部781の夫々における挿入方向DIに垂直な垂直方向に関する断面積は、第2被ガイド部721及び第4被ガイド部741の夫々における挿入方向DIに垂直な垂直方向に関する断面積と同一である。よって、第7支持部771の挿入方向DIに垂直な垂直方向に関する断面積は、第3ガイド部83に係る仮想円C3の面積よりも大きい。つまり、第7支持部771の外形は、第3ガイド部83の内径よりも大きい。そのため、第1流路部材7を第2流路部材8に相対移動させる接続動作を行う際に、第7支持部771が第3ガイド部83と干渉して、第1流路部材7を第2流路部材8に接続することはできない。よって、第1流路部材7が正しい配置から第3配列方向DH3に沿って位置ずれした状態において、第1流路部材7が第2流路部材8に誤って接続されることを防止することができる。
【0063】
図14及び図16に示すように、第1流路部材7が正しい配置から挿入方向DIに沿ったZ軸回りに180°回転した場合、第1被ガイド部711は、第4ガイド部84に案内される。このとき、第1被ガイド部711の挿入方向DIに垂直な垂直方向に関する断面積は、第4ガイド部84に係る仮想円C1の面積よりも大きい。つまり、第1被ガイド部711の外形は、第4ガイド部84の内径よりも大きい。そのため、第1流路部材7を第2流路部材8に対して挿入方向DIに相対移動させる接続動作を行う際に、第1被ガイド部711が第4ガイド部84と干渉して、第1流路部材7を第2流路部材8に接続することはできない。よって、第1流路部材7が正しい配置から挿入方向DIに沿ったZ軸回りに反転した状態において、第1流路部材7が第2流路部材8に誤って接続されることを防止することができる。
【0064】
図14及び図16に示すように、第1被ガイド部711が第1ガイド部81に案内された状態で、第1流路部材7が正しい配置から挿入方向DIに沿ったZ軸を中心に回転した場合について説明する。この場合、第1被ガイド部711以外の被ガイド部721~741が第1ガイド部81以外のガイド部82~84と干渉する。そのため、この場合に第1流路部材7を第2流路部材8に接続することはできない。よって、第1流路部材7が正しい配置から挿入方向DIに沿ったZ軸を中心に回転した状態において、第1流路部材7が第2流路部材8に誤って接続されることを防止することができる。
【0065】
上記第1実施形態によれば、図10及び図12に示すように、ガイド部81~84は、接続面820に対して挿入方向DIとは反対方向に配置される。被ガイド部711~741は、対応する挿入部715~745とベース部70との間に配置される。そして、ガイド部81~84の挿入方向DIとは反対方向の端面81t~84tから接続面820までの挿入方向DIに関する距離L1は、対応する挿入部715~745の寸法L2よりも大きい。これにより、第2流路部材8に対する第1流路部材7の接続動作において、挿入部715~785が開口部821~828に挿入される前に、被ガイド部711~741がガイド部81~84に案内されるようにすることができる。つまり、上記第1実施形態によれば、流路構造体50と液体噴射ヘッド20の流路接続部材60との位置決めを行うために、液体が流動する流路管71~78とは異なる位置に位置決め部材を設ける必要がない。そのため、第2流路部材8に対する第1流路部材7の挿入方向DIと挿入方向DIに垂直な垂直方向との両方向において、第1流路部材7と第2流路部材8とを小型化することができる。これにより、X方向、Y方向、及びZ方向の3次元方向において、流路構造体50及び流路接続部材60を小型化することができる。
【0066】
また、上記第1実施形態によれば、図11及び図12に示すように、ベース部70は、接続動作において、ガイド部81の端面81t~84tに対向面70bを接触させることで、第1流路部材7の第2流路部材8に対する挿入方向DIへの相対移動を規制することができる。これにより、接続動作を行う際の第2流路部材8に対する第1流路部材7の挿入量を規定することができる。
【0067】
また、上記第1実施形態によれば、図10及び図12に示すように、位置決めに供されるガイド部81~84とベース部70とが、接続動作を行う際の第1流路部材7の第2流路部材8に対する挿入量を規定する役割を兼ねる。そのため、接続動作を行う際の第1流路部材7の第2流路部材8に対する挿入量を規定するための部材を別途設ける必要がない。これにより、第2流路部材8に対する第1流路部材7の挿入方向DIに垂直な垂直方向において、第1流路部材7と第2流路部材8とが大型化することを抑制できる。
【0068】
また、上記第1実施形態によれば、図10及び図14に示すように、ガイド部81~84は、ガイド部81~84は、接続動作において、第2流路部材8に対する第1流路部材7の挿入方向DIに垂直な垂直方向への相対移動を規制することができる。
【0069】
また、上記第1実施形態によれば、図10及び図12に示すように、挿入方向DIに見て、被ガイド部711~741の一部が、対応する挿入部715~745と対応するガイド部81~84との間に位置する。これにより、接続動作時に、ガイド部81~84に挿入部715~745の先端部715p~745pが触れる可能性を低減することができる。
【0070】
また、上記第1実施形態によれば、図10及び図12に示すように、1つのベース部70から複数の流路管71~78が挿入方向DIに向けて突出している。これにより、図2に示すように、複数の流路管71~78を一体的に移動させることができる。よって、第1流路部材7と第2流路部材8との接続動作を円滑に行うことができる。
【0071】
また、上記第1実施形態によれば、図14に示すように、第2被ガイド部721の挿入方向DIに垂直な垂直方向に関する断面積は、第3被ガイド部731の挿入方向DIに垂直な垂直方向に関する断面積より小さい。また、第3被ガイド部731の挿入方向DIに垂直な垂直方向に関する断面積は、第1被ガイド部711の挿入方向DIに垂直な垂直方向に関する断面積よりも小さい。つまり、第1被ガイド部711の挿入方向DIに垂直な垂直方向に関する断面形状と、第2被ガイド部721の挿入方向DIに垂直な垂直方向に関する断面形状と、第3被ガイド部731の挿入方向DIに垂直な垂直方向に関する断面形状とは、互いに異なる。これにより、図16に示すように、第1流路部材7が図14に示す正しい配置とは異なる配置により第2流路部材8に接続されることを抑制することができる。換言すると、第2流路部材8に対する第1流路部材7の誤挿入を低減することができる。
【0072】
また、上記第1実施形態によれば、図11及び図14に示すように、複数の流路管71~78には、接続状態において、対応する開口部825~828に挿入されている部分としての挿入部755~785のみで第2流路部材8に接触する流路管75~78が含まれる。図16に示すように、複数の流路管71~78のうち、ガイド部81~84に案内されない流路管75~78が含まれる場合であっても、第2流路部材8に対する第1流路部材7の誤挿入を低減することができる。つまり、複数の流路管71~78のうち、1つ以上の流路管71~78に対してガイド部81~84が形成されればよく、複数の流路管71~78の全てに対してガイド部81~84を形成せずとも第2流路部材8に対する第1流路部材7の誤挿入を低減できる。
【0073】
また、上記第1実施形態によれば、図10及び図12に示すように、ガイド部81~84の挿入方向DIとは反対方向の端面81t~84tから接続面820までの挿入方向DIに関する距離L1は、対応する挿入部715~745の寸法L2よりも大きい。これにより、第1流路部材7が第2流路部材8に対して位置ずれを起こした場合であっても、接続面820に挿入部715~785の先端部715p~785pが接触する可能性を低減することができる。そのため、接続面820に挿入部715~785の先端部715p~785pが接触することにより、接続面820に液体としてのインクが付着することを抑制できる。これにより、第1のインクが第1のインクとは異なる第2のインクを流動させる流路190,718~788に流入して混色を誘発したり、インクの消費量が増加したりすることを抑制することができる。
【0074】
また、上記第1実施形態によれば、図14に示すように、ガイド部81~84が第2流路部材8に4つ設けられている。これにより、第2流路部材8に対する第1流路部材7の位置決め精度を向上させることができる。
【0075】
また、上記第1実施形態によれば、図14に示すように、被ガイド部711~741は、複数の流路管71~78のうち、端部側に配置されている第1流路管71と第2流路管72と第3流路管73と第4流路管74とに夫々形成されている。換言すると、複数の流路管71~74を内包する凸多角形の長手方向、すなわち、X方向に沿った流路管71~78の配列方向において両端に位置する流路管71~74に被ガイド部711~741を設け、位置決めを行っている。このようにすると、例えば、第2流路部材8に対する第1流路部材7の接続動作において、正しい配置を視認しやすくできるため、位置決め精度をより一層向上させることができる。
【0076】
B.第2実施形態:
図17は、第2実施形態における第1流路部材7E及び第2流路部材8Eの構成を示す図である。図17では、第2流路部材8Eに対して第1流路部材7Eを接続した接続状態における第1流路部材7E及び第2流路部材8Eを図示している。本実施形態では、第2流路部材8Eに対する第1流路部材7Eの接続動作が正しく行われた後に、第1流路部材7Eを第2流路部材8Eに固定可能な構成について説明する。第1実施形態と同一の構成については、同一の符号を付すとともに説明を省略する。
【0077】
第1実施形態では、図10及び図12に示すように、ガイド部81~84は、接続面820から直接に突出することなく、接続面820に対して挿入方向DIとは反対方向に配置されていたが、これに限られるものではない。図17に示す本実施形態のガイド部81E~84Eは、接続面820から挿入方向DIとは反対方向に突出している。つまり、ガイド部81E~84Eは、接続面820と一体に形成されている。このような形態であれば、挿入部715~785が挿入される開口部821~828を有する接続面820とガイド部81~84とが一体に形成されるため、第2流路部材8Eに対する第1流路部材7Eの位置決め精度をより一層向上させることができる。また、このような形態であれば、第2流路部材8に対する第1流路部材7Eの挿入方向DIにおいて、第1流路部材7Eと第2流路部材8Eとを小型化することができる。
【0078】
また、第1実施形態では、図10及び図12に示すように、ガイド部81~84と接続面820との間には中間部89が配置されていたが、これに限られるものではない。図17に示す本実施形態の第2流路部材8Eは、中間部89を具備していない。つまり、案内面81i~84iの夫々は、接続面820から端面81t~84tまでZ2方向に沿って連続している。換言すれば、ガイド部81E~84Eは、接続面820から端面81t~84tまでの範囲で設けられている。したがって、ガイド部81E~84Eの挿入方向DIとは反対方向の端面81t~84tから接続面820までの挿入方向DIに関する距離L1は、対応する挿入部715~785の寸法L2よりも大きい。また、本実施形態のガイド部81E~84Eの寸法L3と距離L1とは同一である。ここで言うガイド部81E~84Eの寸法L3とは、ガイド部81E~84Eの挿入方向DIとは反対方向の端面81t~84tから接続面820までの挿入方向DIに関する距離L3を指す。つまり、本実施形態のガイド部81E~84Eの寸法L3は、挿入部715~785の寸法L2よりも大きい。
【0079】
さらに、本実施形態では、第2流路部材8Eに対する第1流路部材7Eの接続動作が正しく行われた後に、ベース部70Eとガイド部81E,83Eとが、固定部材91,92によって固定される。ここで言う固定部材91,92は、例えば、ネジやピンである。固定部材91,92がピンである場合には、例えば、ピンを固定方向に付勢するバネ等が設けられてもよい。本実施形態では、固定方向は、挿入方向DIと同一の方向であり、Z1方向に沿った方向である。ベース部70は、固定部材91,92を挿通させるためのベース側固定孔708,709を有する。ガイド部81E,83Eは、固定部材91,92を受け入れるためのガイド側固定孔819,839を有する。固定部材91,92がネジである場合には、例えば、ベース側固定孔708,709とガイド側固定孔819,839とに夫々ネジ溝が形成されていてもよい。なお、固定部材91,92の種類及び固定位置は、これに限られるものではない。ベース部70Eとガイド部81E,83Eとは、例えば、固定部材91,92によって1箇所で固定されてもよく、3箇所以上で固定されてもよい。また、ベース部70Eとガイド部81E,83Eとが固定部材91,92により固定されることは必須ではない。
【0080】
上記第2実施形態によれば、図17に示すように、ガイド部81E,83Eとベース部70Eとに夫々、固定部材91,92を受け入れるための固定孔708,709,819,839が形成される。つまり、位置決めに供されるガイド部81E,83Eとベース部70Eとが、固定位置としても用いられ、被固定部材としての役割を兼ねる。そのため、固定部材91,92を固定するための固定位置を別途設けることなく、第2流路部材8Eに第1流路部材7Eを固定できる。これにより、第2流路部材8Eに対する第1流路部材7Eの挿入方向DIに垂直な垂直方向において、第1流路部材7Eと第2流路部材8Eとを小型化することができる。
【0081】
また、上記第2実施形態によれば、図17に示すように、第2流路部材8Eに対する第1流路部材7Eの接続動作が正しく行われた後に、ベース部70Eとガイド部81E,83Eとを固定部材91,92によって固定することができる。これにより、第1流路部材7Eと第2流路部材8Eとの接続が意図せず解除されることを防止できる。
【0082】
C.第3実施形態:
図18は、第3実施形態における第1流路部材7F及び第2流路部材8の構成を示す図である。図18では、第1流路部材7F及び第2流路部材8のうち、第1流路管71F及び第1ガイド部81付近を抜粋して図示している。図19は、第3実施形態における第1被ガイド部711Fと第1挿入部715Fとの夫々の断面形状を示した図である。図19では、第1被ガイド部711Fと第1挿入部715Fとを、第1挿入部715Fの先端部715p側から透視した状態を図示している。図19では、管内流路718の図示は省略している。本実施形態では、第1被ガイド部711Fと第1挿入部715Fとの構成の一部が第1実施形態とは異なる。第1実施形態と同一の構成については、同一の符号を付すとともに説明を省略する。
【0083】
第1実施形態では、図10及び図12のように、被ガイド部711~741は、被ガイド部711~741の挿入方向DIに垂直な方向の寸法W1が対応する挿入部715~745の挿入方向DIに垂直な垂直方向の寸法W2よりも大きくなるように形成されていた。これに対して、本実施形態では、図18に示すように、第1被ガイド部711Fの挿入方向DIに垂直な垂直方向における寸法W1と、第1挿入部715Fの挿入方向DIに垂直な垂直方向における寸法W20とは、同一である。そして、第1被ガイド部711の挿入方向DIに垂直な垂直方向に関する断面積は、第1挿入部715の挿入方向DIに垂直な垂直方向に関する断面積よりも小さい。このような形態でも、挿入方向DIに見て、第1被ガイド部711Fの一部が、第1挿入部715Fと第1ガイド部81との間に位置するようにすることで、接続動作時に、第1ガイド部81に第1挿入部715Fの先端部715pが触れる可能性を低減できる。なお、第2流路管72、第3流路管73、及び第4流路管74についても、本実施形態における第1流路管71Fと同様の構成としてもよい。
【0084】
D.第4実施形態:
図20は、第4実施形態における第1流路部材7G及び第2流路部材8Gの構成を示す図である。図20では、第2流路部材8Gに対する第1流路部材7Gの接続動作を開始した直後の状態を図示している。本実施形態では、被ガイド部711G,731Gの形状の一部とガイド部81G,82Gの形状の一部とが、第1実施形態とは異なる。第1実施形態と同一の構成については、同一の符号を付すとともに説明を省略する。
【0085】
本実施形態では、第1流路管71Gは、第1被ガイド部711Gと第1挿入部715との間に配置されるとともに、第1被ガイド部711Gから第1挿入部715に向かうに連れて挿入方向DIに垂直な垂直方向における断面積が漸減する被ガイド部側第1漸減部711pを含む。また、第3流路管73Gは、第3被ガイド部731Gと第3挿入部735との間に配置されるとともに、第3被ガイド部731Gから第3挿入部735に向かうに連れて挿入方向DIに垂直な垂直方向における断面積が漸減する被ガイド部側第2漸減部731pを含む。被ガイド部側第1漸減部711pと被ガイド部側第2漸減部731pとは夫々、被ガイド部711,731と挿入部715,735との間に形成されたテーパー部分である。以下において、外表面711s,713sと被ガイド部側漸減部711p,731pとの境界部分を被ガイド部側境界部710p,730pと呼ぶ。
【0086】
図20に示すように、第1ガイド部81Gは、端面81tと案内面81iとの接続部分に配置されるとともに、案内面81iから端面81tに向かうに連れて挿入方向DIに垂直な垂直方向における断面積が漸減するガイド部側第1漸減部81pを含む。また、第3ガイド部83Gは、端面83tと案内面83iとの接続部分に配置されるとともに、案内面83iから端面83tに向かうに連れて挿入方向DIに垂直な垂直方向における断面積が漸減するガイド部側第2漸減部83pを含む。ガイド部側第1漸減部81pとガイド部側第2漸減部83pとは夫々、案内面81i,83iと端面81t,83tとの接続部分に形成されたテーパー部分である。以下において、案内面81i,83iとガイド部側漸減部81p,83pとの境界部分をガイド部側境界部810p,830pと呼ぶ。
【0087】
図20に示すように、本実施形態のように、ガイド部81,83と被ガイド部711,731との少なくとも一方に漸減部81p,83p,710p,730pを設ける場合、各距離L10,L20は、以下のようにすることが好ましい。ガイド部側境界部810p,830pから接続面820までの挿入方向DIに関する距離L10は、被ガイド部側境界部710p,730pから挿入部715,735の先端部715p,735pまでの挿入方向DIに関する距離L20より大きいことが好ましい。このようにすると、接続動作において、挿入部715,735が対応する開口部821,823に挿入される前に、被ガイド部側漸減部711p,731pが設けられた被ガイド部711G,731Gがガイド部81G,83Gに案内されるようにすることができる。
【0088】
上記実施形態によれば、流路管71G,73Gは、被ガイド部711G,731Gと挿入部715,735との間に配置され、被ガイド部711G,731Gから挿入部715,735に向けて挿入方向DIに垂直な断面積が漸減する部分710p,730pを含む。このように、流路管71,73に被ガイド部側漸減部711p,731pを設けることで、第2流路部材8Gに対する第1流路部材7Gの接続動作において、ガイド部81G,83Gと被ガイド部711G,731Gとを接触しやすくすることができる。つまり、被ガイド部711G,731Gと挿入部715,735との間にテーパー部分を設けることで、第2流路部材8Gに対する第1流路部材7Gの挿入性を向上させることができる。
【0089】
上記実施形態によれば、ガイド部81G,83Gは、端面81t,83tと案内面81i,83iとの接続部分に配置され、案内面81i,83iから端面81t,83tに向けて挿入方向DIに垂直な垂直方向における断面積が漸減する部分81p,83pを含む。このように、流路管71G,73Gに設けられた被ガイド部側漸減部711p,731pと対応する位置にガイド部側漸減部81p,83pを設けることで、接続動作において、ガイド部81G,83Gと被ガイド部711G,731Gとをさらに接触しやすくできる。つまり、ガイド部81G,83Gのうち、接続動作において被ガイド部側漸減部711p,731pと対応する位置にテーパー部分を設けることで、第2流路部材8Gに対する第1流路部材7Gの挿入性をさらに向上させることができる。
【0090】
なお、図20に示すガイド部側漸減部81p,83pは必須の構成要素ではなく、液体噴射装置1は、例えば、ガイド部側漸減部81p,83pを有することなく被ガイド部側漸減部711p,731pのみを有していてもよい。また、図20に示す例では、第1流路管71G及び第3流路管73Gの夫々に被ガイド部側漸減部711p,731pが設けられているが、本開示は、これに限られるものではない。図12に示すガイド部82,84に案内される第2流路管72及び第4流路管74についても、本実施形態における第1流路管71G及び第3流路管73Gと同様の構成としてもよい。
【0091】
E.第5実施形態:
図21は、第5実施形態における開口部821~828及びガイド部81J~84Jの断面形状を説明するための図である。図21では、本実施形態における流路接続部材60を図13と同じ第2外面fa2側から見た状態を図示している。また、図21には、半円筒形状を成すガイド部81J~84Jの案内面81i~84iにより形成される仮想円C10,C20,C30,C40を破線により図示している。このとき、仮想円C10,C20,C30,C40の直径は、ガイド部81J~84Jの内径に相当する。図21では、ガイド部81J~84Jの内径の比率を数字により表している。各ガイド部81J~84Jの形状は、第1実施形態と同様に、対応する開口部821~824の一部を囲む半円筒形状である。
【0092】
本実施形態では、図21に示すように、第1ガイド部81Jの内径と、第2ガイド部82Jの内径と、第3ガイド部83Jの内径と、第4ガイド部84Jの内径とは夫々異なる。具体的には、第2ガイド部82Jの内径は、第3ガイド部83の内径よりも小さい。換言すると、第2ガイド部82Jに係る仮想円C20の面積は、第3ガイド部83Jに係る仮想円C30の面積よりも小さい。つまり、第2ガイド部82Jに係る仮想円C20の形状は、第3ガイド部83Jに係る仮想円C30の形状とは異なる。また、第3ガイド部83Jの内径は、第4ガイド部84Jの内径よりも小さい。換言すると、第3ガイド部83Jに係る仮想円C30の面積は、第4ガイド部84Jに係る仮想円C40の面積よりも小さい。つまり、第3ガイド部83Jに係る仮想円C30の形状は、第4ガイド部84Jに係る仮想円C40の形状とは異なる。また、第4ガイド部84Jの内径は、第1ガイド部81Jの内径よりも小さい。換言すると、第4ガイド部84Jに係る仮想円C40の面積は、第1ガイド部81Jに係る仮想円C10の面積よりも小さい。つまり、第4ガイド部84Jに係る仮想円C40の形状は、第1ガイド部81Jに係る仮想円C10の形状とは異なる。
【0093】
図22は、第5実施形態における被ガイド部711J~741Jの断面形状及びガイド部81J~84Jと被ガイド部711J~741Jとの接続態様を説明するための図である。図22では、図14と同様に、正しく接続動作が行われた場合を図示している。図22では、接続状態におけるガイド部81J~84J及び被ガイド部711J~741Jを図14と同じ第2外面fa2側から見た状態を図示している。図22では、開口部821~828の形状を二点鎖線により併せて図示している。なお、図22では、被ガイド部711J~741J及び支持部751J~781の断面積の比率を数字により表している。各被ガイド部711J~741J及び各挿入部715~785は、第1実施形態と同様に、円筒形状である。
【0094】
本実施形態では、第2被ガイド部721Jの挿入方向DIに垂直な垂直方向に関する断面積は、第3被ガイド部731Jの挿入方向DIに垂直な垂直方向に関する断面積よりも小さい。また、第3被ガイド部731Jの挿入方向DIに垂直な垂直方向に関する断面積は、第4被ガイド部741Jの挿入方向DIに垂直な垂直方向に関する断面積よりも小さい。また、第4被ガイド部741Jの挿入方向DIに垂直な垂直方向に関する断面積は、第1被ガイド部711Jの挿入方向DIに垂直な垂直方向に関する断面積よりも小さい。つまり、第1被ガイド部711J、第2被ガイド部721J、第3被ガイド部731J、及び第4被ガイド部741Jの夫々における挿入方向DIに垂直な垂直方向に関する断面形状は異なる。よって、本実施形態では、ガイド部81J~84J及び被ガイド部711J~741Jの断面形状が図13及び図14に示す第1実施形態とは異なる。他の構成要素は、第1実施形態と同一である。第1実施形態と同一の構成については、同一の符号を付すとともに説明を省略する。
【0095】
本実施形態では、図22に示すように、挿入方向DIに見て、第2被ガイド部721Jと第3被ガイド部731Jとを結ぶ第1線分Li1と、第4被ガイド部741Jと第1被ガイド部711Jとを結ぶ第2線分Li2とは、交差する。第1線分Li1は、挿入方向DIに垂直な垂直方向に関する断面積が最も小さい第2被ガイド部721Jと、第2被ガイド部721Jの次に挿入方向DIに垂直な垂直方向に関する断面積が小さい第3被ガイド部731Jとを結ぶ線分である。また、第2線分Li2は、挿入方向DIに垂直な垂直方向に関する断面積が最も大きい第1被ガイド部711Jと、第1被ガイド部711Jの次に挿入方向DIに垂直な垂直方向に関する断面積が大きい第4被ガイド部741Jとを結ぶ線分である。
【0096】
さらに、本実施形態では、図22に示すように、挿入方向DIに見て、第1流路管71Jと第2流路管72Jと第3流路管73Jと第4流路管74Jとの夫々を頂点とする四角形は、長方形であり、かつ、平行四辺形である。換言すると、挿入方向DIに見て、第1被ガイド部711Jと第2被ガイド部721Jと第3被ガイド部731Jと第4被ガイド部741Jとを囲む最小の凸多角形は、平行四辺形である。
【0097】
図22に示すように、正しく接続動作が行われた場合、すなわち、第2流路部材8Jに対する第1流路部材7Jの接続状態が適切である場合、各ガイド部81J~84Jの形状と各被ガイド部711J~741Jの形状とは一致する。換言すると、正しく接続動作が行われた場合、各ガイド部81J~84Jに係る仮想円C10,C20,C30,C40の面積と各被ガイド部711J~741Jの挿入方向DIに垂直な垂直方向に関する断面積とは概ね同一となる。そのため、正しく接続動作が行われた場合には、図22に示すように、ガイド部81J~84Jに対して被ガイド部711J~741Jは干渉しない。そして、ガイド部81J~84Jに被ガイド部711J~741Jが案内されている最中において、被ガイド部711J~741Jは、ガイド部81J~84Jと被ガイド部711J~741Jとの間にはほとんど隙間が形成されていない状態で案内される。すなわち、ガイド部81J~84Jの案内面81i~84iと被ガイド部711J~741Jの外表面711s~741sとが概ね接触しながら、流路構造体50と液体噴射ヘッド20の流路接続部材60との位置決めがなされる。
【0098】
図23は、第5実施形態における誤挿入防止の態様の一例を説明するための図である。図23では誤挿入の一例として、図22に示す正しい配置から第1流路部材7Jが挿入方向DIに沿ったZ軸回りに180°回転した状態において、第1流路部材7Jを第2流路部材8Jに接続しようとする場合を図示している。つまり、図23では、第1流路部材7Jが正しい配置から挿入方向DIに沿ったZ軸回りに反転した状態において、第2流路部材8Jの各開口部821~828に第1流路部材7Jの各挿入部715~785を挿入しようとする場合を図示している。なお、図23では、被ガイド部711J~741J及び支持部751J~781の断面積の比率を数字により表している。
【0099】
第1流路部材7Jが正しい配置から挿入方向DIに沿ったZ軸回りに180°回転した状態において、第1流路部材7Jを第2流路部材8Jに接続しようとする場合、第3被ガイド部731Jは、第2ガイド部82Jに案内される。このとき、第3被ガイド部731Jの挿入方向DIに垂直な垂直方向に関する断面積は、第2ガイド部82Jに係る仮想円C20の面積よりも大きい。つまり、第3被ガイド部731Jの外形は、第2ガイド部82Jの内径よりも大きい。そのため、第1流路部材7Jを第2流路部材8Jに対して挿入方向DIに相対移動させる接続動作を行う際に、第3被ガイド部731Jが第2ガイド部82Jと干渉する。
【0100】
さらに、第1流路部材7Jが正しい配置から挿入方向DIに沿ったZ軸回りに180°回転した状態において、第1流路部材7Jを第2流路部材8Jに接続しようとする場合、第1被ガイド部711Jは、第4ガイド部84Jに案内される。このとき、第1被ガイド部711Jの挿入方向DIに垂直な垂直方向に関する断面積は、第4ガイド部84Jに係る仮想円C40の面積よりも大きい。つまり、第1被ガイド部711Jの外形は、第4ガイド部84Jの内径よりも大きい。そのため、第1流路部材7Jを第2流路部材8Jに対して挿入方向DIに相対移動させる接続動作を行う際に、第1被ガイド部711Jが第4ガイド部84Jと干渉する。これにより、第1流路部材7Jを第2流路部材8Jに接続することはできない。よって、第1流路部材7Jが正しい配置から挿入方向DIに沿ったZ軸回りに反転した状態において、第1流路部材7Jが第2流路部材8Jに誤って接続されることを防止することができる。
【0101】
図24は、第5実施形態における誤挿入防止の態様をまとめた表である。図22及び図24に示すように、第1流路部材7Jが正しい配置から第1配列方向DH1に沿って位置ずれした場合、第1被ガイド部711Jは、第2ガイド部82Jに案内され、第3被ガイド部731Jは、第4ガイド部84Jに案内されることとなる。このとき、第1被ガイド部711Jの挿入方向DIに垂直な垂直方向に関する断面積は、第2ガイド部82Jに係る仮想円C20の面積よりも大きい。つまり、第1被ガイド部711Jの外形は、第2ガイド部82Jの内径よりも大きい。そのため、第1流路部材7Jを第2流路部材8Jに対して挿入方向DIに相対移動させる接続動作を行う際に、第1被ガイド部711Jが第2ガイド部82Jと干渉して、第1流路部材7Jを第2流路部材8Jに接続することはできない。よって、第1流路部材7Jが正しい配置から第1配列方向DH1に沿って位置ずれした状態において、第1流路部材7Jが第2流路部材8Jに誤って接続されることを防止することができる。
【0102】
図22及び図24に示すように、第1流路部材7Jが正しい配置から第2配列方向DH2に位置ずれした場合、第2被ガイド部721Jは、第1ガイド部81Jに案内される。そして、第4被ガイド部741Jは、第3ガイド部83Jに案内される。このとき、第4被ガイド部741Jの挿入方向DIに垂直な垂直方向に関する断面積は、第3ガイド部83Jの仮想円C30に係る面積よりも大きい。つまり、第4被ガイド部741Jの外形は、第3ガイド部83Jの内径よりも大きい。そのため、第1流路部材7Jを第2流路部材8Jに対して挿入方向DIに相対移動させる接続動作を行う際に、第4被ガイド部741Jが第3ガイド部83Jと干渉して、第1流路部材7Jを第2流路部材8Jに接続することはできない。よって、第1流路部材7Jが正しい配置から第2配列方向DH2に沿って位置ずれした状態において、第1流路部材7Jが第2流路部材8Jに誤って接続されることを防止することができる。
【0103】
図22及び図24に示すように、第1流路部材7Jが正しい配置から第3配列方向DH3に位置ずれした場合、第7支持部771が第3ガイド部83Jに案内され、第8支持部781が第4ガイド部84Jに案内される。このとき、第7支持部771の挿入方向DIに垂直な垂直方向に関する断面積は、第3ガイド部83Jに係る仮想円C30の面積よりも大きい。つまり、第7支持部771の外形は、第3ガイド部83Jの内径よりも大きい。そのため、第1流路部材7Jを第2流路部材8Jに対して挿入方向DIに相対移動させる接続動作を行う際に、第7支持部771が第3ガイド部83Jと干渉して、第1流路部材7Jを第2流路部材8Jに接続することはできない。よって、第1流路部材7Jが正しい配置から第3配列方向DH3に沿って位置ずれした状態において、第1流路部材7Jが第2流路部材8Jに誤って接続されることを防止することができる。
【0104】
図22及び図24に示すように、第1流路部材7Jが正しい配置から第4配列方向DH4に位置ずれした場合、第5支持部751が第1ガイド部81Jに案内され、第6支持部761が第2ガイド部82Jに案内される。このとき、第6支持部761の挿入方向DIに垂直な垂直方向に関する断面積は、第2ガイド部82Jに係る仮想円C20の面積より大きい。つまり、第6支持部761の外形は、第2ガイド部82Jの内径よりも大きい。そのため、第1流路部材7Jを第2流路部材8Jに対して挿入方向DIに相対移動させる接続動作を行う際に、第6支持部761が第2ガイド部82Jと干渉して、第1流路部材7Jを第2流路部材8Jに接続することはできない。よって、第1流路部材7Jが正しい配置から第4配列方向DH4に沿って位置ずれした状態において、第1流路部材7Jが第2流路部材8Jに誤って接続されることを防止することができる。
【0105】
図22及び図24に示すように、第1流路部材7が正しい配置から反転し、かつ、第1配列方向DH1に位置ずれした場合、第4被ガイド部741Jが第2ガイド部82Jに案内される。このとき、第4被ガイド部741Jの挿入方向DIに垂直な垂直方向に関する断面積は、第2ガイド部82Jに係る仮想円C20の面積よりも大きい。つまり、第4被ガイド部741Jの外形は、第2ガイド部82Jの内径よりも大きい。そのため、第1流路部材7Jを第2流路部材8Jに対して挿入方向DIに相対移動させる接続動作を行う際に、第4被ガイド部741Jが第2ガイド部82Jと干渉して、第1流路部材7Jを第2流路部材8Jに接続することはできない。よって、第1流路部材7Jが正しい配置から反転した後に第1配列方向DH1に沿って位置ずれした状態において、第1流路部材7Jが第2流路部材8Jに誤って接続されることを防止することができる。
【0106】
図22及び図24に示すように、第1流路部材7が正しい配置から反転し、かつ、第2配列方向DH2に位置ずれした場合、第1被ガイド部711Jが第3ガイド部83Jに案内される。このとき、第1被ガイド部711Jの挿入方向DIに垂直な垂直方向に関する断面積は、第3ガイド部83Jに係る仮想円C30の面積よりも大きい。つまり、第1被ガイド部711Jの外形は、第3ガイド部83Jの内径よりも大きい。そのため、第1流路部材7Jを第2流路部材8Jに対して挿入方向DIに相対移動させる接続動作を行う際に、第1被ガイド部711Jが第3ガイド部83Jと干渉して、第1流路部材7Jを第2流路部材8Jに接続することはできない。よって、第1流路部材7Jが正しい配置から反転した後に第2配列方向DH2に沿って位置ずれした状態において、第1流路部材7Jが第2流路部材8Jに誤って接続されることを防止することができる。
【0107】
図22及び図24に示すように、第1流路部材7Jが正しい配置から反転し、第3配列方向DH3に位置ずれした場合、複数の被ガイド部711J~741Jはいずれも複数のガイド部81J~84Jに案内されない。その代わりに、第6支持部761が第3ガイド部83Jに案内され、第5支持部751が第4ガイド部84Jに案内される。このとき、第6支持部761の挿入方向DIに垂直な垂直方向に関する断面積は、第3ガイド部83Jに係る仮想円C30の面積よりも大きい。つまり、第6支持部761の外形は、第3ガイド部83Jの内径よりも大きい。そのため、第1流路部材7Jを第2流路部材8Jに相対移動させる接続動作を行う際に、第6支持部761が第3ガイド部83Jと干渉して、第1流路部材7Jを第2流路部材8Jに接続することはできない。よって、第1流路部材7Jが正しい配置から反転した後に第3配列方向DH3に沿って位置ずれした状態において、第1流路部材7Jが第2流路部材8Jに誤って接続されることを防止することができる。
【0108】
図22及び図24に示すように、第1流路部材7Jが正しい配置から反転し、第4配列方向DH4に位置ずれした場合、複数の被ガイド部711J~741Jはいずれも複数のガイド部81J~84Jに案内されない。その代わりに、第8支持部781が第1ガイド部81Jに案内され、第7支持部771が第2ガイド部82Jに案内される。このとき、第7支持部771の挿入方向DIに垂直な垂直方向に関する断面積は、第2ガイド部82Jに係る仮想円C20の面積よりも大きい。つまり、第7支持部771の外形は、第2ガイド部82Jの内径よりも大きい。そのため、第1流路部材7Jを第2流路部材8Jに相対移動させる接続動作を行う際に、第7支持部771が第2ガイド部82Jと干渉して、第1流路部材7Jを第2流路部材8Jに接続することはできない。よって、第1流路部材7Jが正しい配置から反転した後に第4配列方向DH4に沿って位置ずれした状態において、第1流路部材7Jが第2流路部材8Jに誤って接続されることを防止することができる。
【0109】
図22及び図24に示すように、第1被ガイド部711Jが第1ガイド部81Jに案内された状態で、第1流路部材7Jが正しい配置から挿入方向DIに沿ったZ軸回りに回転した場合について説明する。この場合、第1被ガイド部711J以外の被ガイド部721J~741Jが第1ガイド部81J以外のガイド部82J~84Jと干渉するため、第1流路部材7Jを第2流路部材8Jに接続することはできない。よって、第1流路部材7Jが正しい配置から挿入方向DIに沿ったZ軸を中心に回転した状態において、第1流路部材7Jが第2流路部材8Jに誤って接続されることを防止することができる。
【0110】
上記第5実施形態によれば、図22に示すように、第2被ガイド部721Jの挿入方向DIに垂直な垂直方向に関する断面積は、第3被ガイド部731Jの挿入方向DIに垂直な垂直方向に関する断面積よりも小さい。また、第3被ガイド部731Jの挿入方向DIに垂直な垂直方向に関する断面積は、第4被ガイド部741Jの挿入方向DIに垂直な垂直方向に関する断面積よりも小さい。また、第4被ガイド部741Jの挿入方向DIに垂直な垂直方向に関する断面積は、第1被ガイド部711Jの挿入方向DIに垂直な垂直方向に関する断面積よりも小さい。そして、挿入方向DIに見て、第2被ガイド部721Jと第3被ガイド部731Jとを結ぶ第1線分Li1と、第4被ガイド部741Jと第1被ガイド部711Jとを結ぶ第2線分Li2とは交差する。これにより、図24に示すように、第1流路部材7Jが正しい配置からいずれの配列方向DH1~DH4に位置ずれした場合であっても、第2流路部材8に対する第1流路部材7の誤挿入を低減することができる。
【0111】
また、上記第5実施形態によれば、図23に示すように、第1流路部材7が正しい配置から挿入方向DIに沿ったZ軸回りに反転した場合であっても、第2流路部材8に対する第1流路部材7の誤挿入を低減することができる。
【0112】
また、上記第5実施形態によれば、図22及び図24に示すように、第1流路部材7が正しい配置から挿入方向DIに沿ったZ軸回りに反転した後に位置ずれした場合であっても、第2流路部材8に対する第1流路部材7の誤挿入を低減することができる。
【0113】
また、上記第5実施形態によれば、図22及び図24に示すように、第1流路部材7が正しい配置から第1配列方向DH1と第2配列方向DH2と第3配列方向DH3と第4配列方向DH4とのいずれの方向に位置ずれした場合でも、誤挿入を低減することができる。
【0114】
また、上記第5実施形態によれば、図22及び図24に示すように、第1流路部材7が正しい配置から挿入方向DIに沿ったZ軸を中心に回転した場合であっても、第2流路部材8に対する第1流路部材7の誤挿入を低減することができる。
【0115】
また、上記第5実施形態によれば、図22に示すように、第1流路管71Jと第2流路管72Jと第3流路管73Jと第4流路管74Jとの夫々を頂点とする四角形は、平行四辺形である。このようにすると、図23に示すように、第1流路部材7Jが正しい配置から挿入方向DIに沿ったZ軸回りに反転した状態において、第1流路部材7Jが第2流路部材8Jに誤って接続されることをより確実に防止することができる。
【0116】
なお、図22に示す被ガイド部711J~741Jの挿入方向DIに垂直な垂直方向に関する断面積及び断面形状と、対応するガイド部81J~84Jの仮想円C10,C20,C30,C40の面積及び形状とは、これに限られるものではない。また、支持部材751,761,771,781の挿入方向DIに垂直な垂直方向に関する断面積及び断面形状は、これに限られるものではなく、他の面積や形状を有していてもよい。
【0117】
F.他の実施形態:
F-1:他の実施形態1:
他の実施形態では、第1流路部材7が複数の流路管71~78を有する場合に、第1流路部材7は、1つの被ガイド部を有し、第2流路部材8は、被ガイド部を案内する1つのガイド部を有してもよい。この場合、例えば、1つの被ガイド部は、複数の流路管71~78のうち、流路管71~78の配列方向における端部に位置する流路管71~74に設けてもよい。そして、1つの被ガイド部の挿入方向DIに垂直な垂直方向に関する断面積は、例えば、他の支持部の挿入方向DIに垂直な垂直方向に関する断面積とは異なっていてもよい。このような形態であっても、第1流路部材7が正しい配置から位置ずれした状態や、挿入方向DIに沿ったZ軸回りに回転した状態において、第1流路部材7が第2流路部材8に誤って接続する可能性を低減することができる。
【0118】
F-2:他の実施形態2:
他の実施形態では、第1流路部材7が複数の流路管71~78を有する場合に、第1流路部材7は、2つの被ガイド部を有し、第2流路部材8は、被ガイド部を案内する2つのガイド部を有していてもよい。この場合、例えば、2つの被ガイド部は、複数の流路管71~78のうち、流路管71~78の配列方向において両端に位置する流路管71~74に設けてもよい。そして、2つの被ガイド部の挿入方向DIに垂直な垂直方向に関する断面積を互いに異ならせてもよい。このような形態であっても、第1流路部材7が正しい配置から位置ずれした状態や、挿入方向DIに沿ったZ軸回りに回転した状態において、第1流路部材7が第2流路部材8に誤って接続する可能性を低減することができる。
【0119】
F-3:他の実施形態3:
他の実施形態では、第1流路部材7が複数の流路管71~78を有する場合に、第1流路部材7は、3つの被ガイド部を有し、第2流路部材8は、被ガイド部を案内する3つのガイド部を有していてもよい。この場合、例えば、3つの被ガイド部は、複数の流路管71~78のうち、流路管71~78の配列方向において両端に位置する流路管71~74に設けてもよい。そして、2つの被ガイド部の挿入方向DIに垂直な垂直方向に関する断面積を互いに異ならせてもよい。このような形態であっても、第1流路部材7が正しい配置から位置ずれした状態や、挿入方向DIに沿ったZ軸回りに回転した状態において、第1流路部材7が第2流路部材8に誤って接続する可能性を低減することができる。
【0120】
F-4:他の実施形態4:
上記実施形態では、図2に示すように、第1流路部材7は流路構造体50に設けられ、第2流路部材8は液体噴射ヘッド20の流路接続部材60に設けられていた。しかし、本開示は、これに限られるものではない。第1流路部材7は、流路接続部材60に設けられていてもよい。第1流路部材7が流路接続部材60に設けられている場合、第2流路部材8は、流路構造体50に設けられる。このような形態であっても、接続動作において挿入部715~785が開口部821~828に挿入される前に被ガイド部711~741がガイド部81~84に案内されて、流路構造体50と液体噴射ヘッド20の流路接続部材60との位置決めを行うことができる。さらに、このような形態であっても、液体が流動する流路管71~78とは異なる位置に位置決め部材を設ける必要がない。そのため、第2流路部材8に対する第1流路部材7の挿入方向DIと挿入方向DIに垂直な垂直方向との両方向において、第1流路部材7と第2流路部材8とを小型化することができる。これにより、X方向、Y方向、及びZ方向の3次元方向において、流路構造体50及び流路接続部材60を小型化することができる。
【0121】
F-5:他の実施形態5:
上記実施形態では、図10及び図12に示すように、第1流路部材7は、8つの流路管71~78を有し、第2流路部材8は、8つの流路管71~78が挿入される8つの開口部821~828を有していた。しかし、本開示は、これに限られるものではない。流路管71~78及び開口部821~828の形成数は、1以上7以下であってもよく、9以上であってもよい。つまり、上記実施形態では、第1流路部材7と接続される流路56,57として、供給流路56と回収流路57との2種類の流路が形成されていたが、これに限られるものではなく、液体噴射装置1は、例えば、供給流路56のみを備えてもよい。また、上記実施形態では、インクの種類は、シアンとマゼンタとイエローとブラックとの4種類であったがこれに限られるものではなく、第1流路部材7及び第2流路部材8の内部を流動するインクの種類は、1種類以上3種類以下でもよく、5種類以上でもよい。
【0122】
G.他の形態:
本開示は、上述の実施形態に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。例えば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態の技術的特徴は、上述の課題の一部又は全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
【0123】
(1)本開示の第1形態によれば、液体噴射装置が提供される。この液体噴射装置は、第1流路部材及び第2流路部材の一方を含むとともに液体を噴射する液体噴射ヘッドと、前記第1流路部材及び前記第2流路部材の他方を含む流路構造体と、を備え、前記液体噴射装置は、前記第1流路部材を前記第2流路部材に対して挿入方向に相対移動させることで、前記第2流路部材に対して前記第1流路部材を接続する接続動作が可能であり、前記第1流路部材は、ベース部と、内部に液体が流れる流路が形成されるとともに前記ベース部から前記挿入方向へ突出する第1流路管と、を有し、前記第2流路部材は、前記第1流路管が挿入される第1開口部を有する接続面と、前記接続面に対して前記挿入方向とは反対方向に配置された第1ガイド部と、を有し、前記第1流路管は、前記第1開口部に挿入される第1挿入部と、前記接続動作において前記第1挿入部が前記第1開口部に挿入される前に前記第1ガイド部に案内される第1被ガイド部と、を含み、前記第1被ガイド部は、前記第1挿入部と前記ベース部との間に配置される、ことを特徴とする。この形態によれば、第2流路部材に対する第1流路部材の接続動作において、挿入部が開口部に挿入される前に、被ガイド部がガイド部に案内されるようにして、流路構造体と液体噴射ヘッドとの位置決めを行うことができる。つまり、流路構造体と液体噴射ヘッドとの位置決めを行うために流路管とは異なる位置に位置決め部材を設ける必要がない。そのため、第2流路部材に対する第1流路部材の挿入方向と挿入方向に垂直な垂直方向との両方向において、第1流路部材と第2流路部材とを小型化することができる。
【0124】
(2)上記形態において、前記ベース部は、前記第1ガイド部に接触することで、前記第1流路部材の前記第2流路部材に対する前記挿入方向への相対移動を規制する、ことを特徴としてもよい。この形態によれば、ベース部と第1ガイド部との接触により、第1流路部材の第2流路部材に対する挿入方向への相対移動を規制することができる。これにより、接続動作を行う際の第2流路部材に対する第1流路部材の挿入量を規定することができる。
【0125】
(3)上記形態において、前記ベース部と前記第1ガイド部とは、固定部材によって固定される、ことを特徴としてもよい。この形態によれば、位置決めに供されるガイド部とベース部とが、固定位置としても用いることができ、被固定部材としての役割を兼ねることができる。そのため、固定部材を固定するための固定位置を別途設ける必要がない。これにより、第2流路部材に対する第1流路部材の挿入方向に垂直な垂直方向において、第1流路部材と第2流路部材とを小型化することができる。
【0126】
(4)上記形態において、前記第2流路部材が前記第1流路部材に対して接続された接続状態において、前記挿入方向に見て、前記第1被ガイド部の一部が、前記第1挿入部と前記第1ガイド部との間に位置する、ことを特徴としてもよい。この形態によれば、接続動作時に、第1ガイド部に第1挿入部の先端部が触れる可能性を低減することができる。
【0127】
(5)上記形態において、前記第1流路部材は、前記第1流路管を含む複数の流路管を有し、前記複数の流路管は夫々、内部に液体が流れる流路が形成されるとともに前記ベース部から前記挿入方向へ突出し、前記接続面は、前記複数の流路管の夫々が挿入される、前記第1開口部を含む複数の開口部を有する、ことを特徴としてもよい。この形態によれば、1つのベース部から複数の流路管が突出している。これにより、複数の流路管を一体的に移動させることができる。そのため、第1流路部材と第2流路部材との接続動作を円滑に行うことができる。
【0128】
(6)上記形態において、前記複数の流路管は、第2流路管を含み、前記複数の開口部は、前記第2流路管が挿入される第2開口部を含み、前記第2流路部材は、さらに、前記接続面に対して前記挿入方向とは前記反対方向に配置された第2ガイド部を有し、前記第2流路管は、前記第2開口部に挿入される第2挿入部と、前記接続動作において前記複数の流路管の夫々が前記複数の開口部の夫々に挿入される前に前記第2ガイド部に案内される第2被ガイド部と、を含み、前記第2被ガイド部は、前記第2挿入部と前記ベース部との間に配置され、前記第2被ガイド部の前記挿入方向に垂直な垂直方向に関する断面形状は、前記第1被ガイド部の前記挿入方向に垂直な垂直方向に関する断面形状とは異なる、ことを特徴としてもよい。この形態によれば、第1被ガイド部の挿入方向に垂直な垂直方向に関する断面形状は、第2被ガイド部の挿入方向に垂直な垂直方向に関する断面形状とは異なる。これにより、第1流路部材が正しい配置とは異なる配置により第2流路接続部材に接続されることを抑制することができる。つまり、第2流路部材に対する第1流路部材の誤挿入を低減することができる。
【0129】
(7)上記形態において、前記複数の流路管は、第3流路管を含み、前記複数の開口部は、前記第3流路管が挿入される第3開口部を含み、前記第2流路部材は、さらに、前記接続面に対して前記挿入方向とは前記反対方向に配置された第3ガイド部を有し、前記第3流路管は、前記第3開口部に挿入される第3挿入部と、前記接続動作において前記複数の流路管の夫々が前記複数の開口部の夫々に挿入される前に前記第3ガイド部に案内される第3被ガイド部と、を含み、前記第3被ガイド部は、前記第3挿入部と前記ベース部との間に配置され、前記第3被ガイド部の前記挿入方向に垂直な垂直方向に関する断面形状は、前記第1被ガイド部の前記断面形状及び前記第2被ガイド部の前記断面形状とは異なる、ことを特徴としてもよい。この形態によれば、第2流路部材に対する第1流路部材の誤挿入をより低減することができる。
【0130】
(8)上記形態において、前記複数の流路管は、第4流路管を含み、前記複数の開口部は、前記第4流路管が挿入される第4開口部を含み、前記第2流路部材は、さらに、前記接続面に対して前記挿入方向とは前記反対方向に配置された第4ガイド部を有し、前記第4流路管は、前記第4開口部に挿入される第4挿入部と、前記接続動作において前記複数の流路管の夫々が前記複数の開口部の夫々に挿入される前に前記第4ガイド部に案内される第4被ガイド部と、を含み、前記第4被ガイド部は、前記第4挿入部と前記ベース部との間に配置され、前記第4被ガイド部の前記挿入方向に垂直な垂直方向に関する断面形状は、前記第1被ガイド部の前記断面形状と前記第2被ガイド部の前記断面形状と前記第3被ガイド部の前記断面形状とは異なる、ことを特徴としてもよい。この形態によれば、第2流路部材に対する第1流路部材の誤挿入をより一層低減することができる。
【0131】
(9)上記形態において、前記第2被ガイド部の前記挿入方向に垂直な前記垂直方向に関する断面積は、前記第3被ガイド部の前記挿入方向に垂直な前記垂直方向に関する断面積より小さく、前記第3被ガイド部の前記挿入方向に垂直な前記垂直方向に関する断面積は、前記第4被ガイド部の前記挿入方向に垂直な前記垂直方向に関する断面積より小さく、前記第4被ガイド部の前記挿入方向に垂直な前記垂直方向に関する断面積は、前記第1被ガイド部の前記挿入方向に垂直な前記垂直方向に関する断面積よりも小さく、前記挿入方向に見て、前記第2被ガイド部と前記第3被ガイド部とを結ぶ線分と、前記第4被ガイド部と前記第1被ガイド部とを結ぶ線分とは、交差する、ことを特徴としてもよい。この形態によれば、例えば、第1流路部材が正しい配置から位置ずれを起こした状態や、挿入方向に沿った軸回りに回転した状態において、第1流路部材が第2流路部材に誤って接続される可能性をより確実に低減することができる。
【0132】
(10)上記形態において、前記挿入方向に見て、前記第1流路管と前記第2流路管と前記第3流路管と前記第4流路管との夫々を頂点とする四角形は、平行四辺形である、ことを特徴としてもよい。この形態によれば、第1流路部材が正しい配置から挿入方向に沿った軸回りに反転した状態において、第1流路部材が第2流路部材に誤って接続される可能性をより一層確実に低減することができる。
【0133】
(11)上記形態において、前記複数の流路管は、第5流路管を含み、前記複数の開口部は、前記第5流路管が挿入される第5開口部を含み、前記第2流路部材が前記第1流路部材に対して接続された接続状態において、前記第5流路管は、前記第5開口部に挿入されている部分のみで前記第2流路部材に接触する、ことを特徴としてもよい。この形態によれば、複数の流路管のうち、ガイド部に案内されない流路管が含まれる場合であっても、第2流路部材に対する第1流路部材の誤挿入を低減することができる。
【0134】
(12)上記形態において、前記第1ガイド部は、前記接続面から前記挿入方向とは前記反対方向に突出する、ことを特徴としてもよい。この形態によれば、挿入部が挿入される開口部を有する接続面とガイド部とが一体に形成されるため、第2流路部材に対する第1流路部材の位置決め精度を向上させることができる。
【0135】
(13)上記形態において、前記第1流路管は、前記第1被ガイド部と前記第1挿入部との間に配置されるとともに前記第1被ガイド部から前記第1挿入部に向かうに連れて前記挿入方向に垂直な垂直方向に関する断面積が漸減する部分を含む、ことを特徴としてもよい。この形態によれば、第2流路部材に対する第1流路部材の接続動作において、ガイド部と被ガイド部とを接触しやすくできる。つまり、第2流路部材に対する第1流路部材の挿入性を向上させることができる。
【0136】
(14)本開示の第2形態によれば、液体噴射装置が提供される。この液体噴射装置は、第1流路部材及び第2流路部材の一方を含むとともに液体を噴射する液体噴射ヘッドと、前記第1流路部材及び前記第2流路部材の他方を含む流路構造体と、を備え、前記液体噴射装置は、前記第1流路部材を前記第2流路部材に対して挿入方向に相対移動させることで、前記第2流路部材に対して前記第1流路部材を接続する接続動作が可能であり、前記第1流路部材は、ベース部と、内部に液体が流れる流路が形成されるとともに前記ベース部から前記挿入方向へ突出する第1流路管と、を有し、前記第2流路部材は、前記第1流路管が挿入される第1開口部を有する接続面と、前記接続面に対して前記挿入方向とは反対方向に配置された第1ガイド部と、を有し、前記第1流路管は、前記第1開口部に挿入される第1挿入部と、前記第1挿入部と前記ベース部との間に配置される第1被ガイド部と、を含み、前記第1ガイド部の前記挿入方向とは前記反対方向の端面から前記接続面までの前記挿入方向に関する距離は、前記第1挿入部と前記第1被ガイド部との接続部分から前記第1挿入部の前記挿入方向の端部までの前記挿入方向に関する距離よりも大きい、ことを特徴とする。この形態によれば、第1ガイド部の挿入方向とは反対方向の端面から接続面までの挿入方向に関する距離は、第1挿入部と第1被ガイド部との接続部分から第1挿入部の挿入方向の端部までの挿入方向に関する距離よりも大きい。このようにすると、第2流路部材に対する第1流路部材の接続動作において、挿入部が開口部に挿入される前に、被ガイド部がガイド部に案内されるようにして、流路構造体と液体噴射ヘッドとの位置決めを行うことができる。つまり、流路構造体と液体噴射ヘッドとの位置決めを行うために流路管とは異なる位置に位置決め部材を設ける必要がない。そのため、第2流路部材に対する第1流路部材の挿入方向と挿入方向に垂直な垂直方向との両方向において、第1流路部材と第2流路部材とを小型化することができる。
【0137】
上述した本開示の各形態の有する複数の構成要素はすべてが必須のものではなく、上述の課題の一部又は全部を解決するため、あるいは、本明細書に記載された効果の一部又は全部を達成するために、適宜、前記複数の構成要素の一部の構成要素について、その変更、削除、新たな他の構成要素との差し替え、限定内容の一部削除を行うことが可能である。また、上述の課題の一部又は全部を解決するため、あるいは、本明細書に記載された効果の一部又は全部を達成するために、上述した本開示の一形態に含まれる技術的特徴の一部又は全部を上述した本開示の他の形態に含まれる技術的特徴の一部又は全部と組み合わせて、本開示の独立した一形態とすることも可能である。
【0138】
本開示は、液体噴射装置以外の種々の形態で実現することも可能である。例えば、液体噴射装置の製造方法などの形態で実現することができる。
【符号の説明】
【0139】
1…液体噴射装置、3…制御ユニット、4…媒体搬送機構、5…供給循環機構、7,7E,7F,7G,7J…第1流路部材、8,8E,8G,8J…第2流路部材、9…受入流路部材、10…噴射部、19…コネクター、20…液体噴射ヘッド、22…支持部材、23…枠部、24~27…側壁、30…共通流路部材、31…第1共通流路基板、32…第2共通流路基板、33…内部流路、35…基板側接続管、50…流路構造体、51…メインタンク、52…供給側サブタンク、53…回収側サブタンク、54…第1中間流路、55…第2中間流路、56…供給流路、57…回収流路、58…第1ポンプ、59…第2ポンプ、60…流路接続部材、70,70E…ベース部、70b…対向面、71,71F,71G,71J…第1流路管、72,72J…第2流路管、73,73G,73J…第3流路管、74,74J…第4流路管、75…第5流路管、76…第6流路管、77…第7流路管、78…第8流路管、80…台座部、81,81E,81G,81J…第1ガイド部、81i…第1ガイド部の案内面、81p…ガイド部側第1漸減部、81t…第1ガイド部の端面、82,82J…第2ガイド部、82t…第2ガイド部の端面、83,83G,83J…第3ガイド部、83i…第3ガイド部の案内面、83p…ガイド部側第2漸減部、83t…第3ガイド部の端面、84,84J…第4ガイド部、84i…第4ガイド部の案内面、84t…第4ガイド部の端面、89…中間部、91,92…固定部材、93…受入開口部、100…ラインヘッド、160…末端側接続管、190…部材間流路、708,709…ベース側固定孔、710p,730p…被ガイド部側境界部、711,711F,711G,711J…第1被ガイド部、711p…被ガイド部側第1漸減部、711s…第1外表面、715,715F…第1挿入部、715p…第1挿入部の先端部、717…接続部分、718…第1管内流路、721,721J…第2被ガイド部、721s…第2外表面、725…第2挿入部、725p…第2挿入部の先端部、728…第2管内流路、731,731G,731J…第3被ガイド部、731p…被ガイド部側第2漸減部、731s…第3外表面、735…第3挿入部、735p…第3挿入部の先端部、738…第3管内流路、741,741J…第4被ガイド部、741s…第4外表面、745…第4挿入部、745p…第4挿入部の先端部、748…第4管内流路、751…第5支持部、751s…第5支持部の外表面、755…第5挿入部、755p…第5挿入部の先端部、758…第5管内流路、761…第6支持部、761s…第6支持部の外表面、765…第6挿入部、765p…第6挿入部の先端部、768…第6管内流路、771…第7支持部、771s…第7支持部の外表面、775…第7挿入部、775p…第7挿入部の先端部、778…第7管内流路、781…第8支持部、781s…第8支持部の外表面、785…第8挿入部、785p…第8挿入部の先端部、788…第8管内流路、810p…ガイド部側境界部、817,827,837,847…接続部分、819,839…ガイド側固定孔、820…接続面、821…第1開口部、822…第2開口部、823…第3開口部、824…第4開口部、825…第5開口部、826…第6開口部、827…第7開口部、828…第8開口部、C1~C4,C10,C20,C30,C40…仮想円、DH1…第1配列方向、DH2…第2配列方向、DH3…第3配列方向、DH4…第4配列方向、DI…挿入方向、DM…搬送方向、F1…噴射面、L1,L10,L20…距離、L2,L3,W1,W2,W5,W20…寸法、Li1…第1線分、Li2…第2線分、NZ…ノズル、PA…媒体、R1…第1直線、R2…第2直線、fa1…第1外面、fa2…第2外面、fa3…第3外面、fa4…第4外面、fa5…第5外面、fa6…第6外面
図1
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