(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024030064
(43)【公開日】2024-03-07
(54)【発明の名称】基板受け渡し支持機構及び基板処理装置
(51)【国際特許分類】
H01L 21/683 20060101AFI20240229BHJP
H01L 21/677 20060101ALI20240229BHJP
【FI】
H01L21/68 N
H01L21/68 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022132620
(22)【出願日】2022-08-23
(71)【出願人】
【識別番号】520487808
【氏名又は名称】シャープディスプレイテクノロジー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001427
【氏名又は名称】弁理士法人前田特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】神澤 正樹
(72)【発明者】
【氏名】中川 幸洋
(72)【発明者】
【氏名】小原 広道
【テーマコード(参考)】
5F131
【Fターム(参考)】
5F131AA02
5F131AA03
5F131AA12
5F131BA03
5F131BA04
5F131BA11
5F131BA17
5F131CA09
5F131DA02
5F131DA22
5F131DA42
5F131DB02
5F131EB35
5F131EB38
5F131HA02
5F131HA32
(57)【要約】
【課題】簡単な構造で、支持ピンとブッシングとの摩擦を低減する。
【解決手段】基板受け渡し支持機構30aは、基板処理装置50aにおいて基板1を受け渡すときに用いられる基板受け渡し支持機構であって、基板1の板面を下側から支持する支持ピン10と、支持ピン10がその軸方向に移動可能にガイドする中空部21を有するブッシング20とを備え、ブッシング20の中空部21は、下端の内径d1が上端の内径d3よりも大きいことを特徴とする。
【選択図】
図10
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板処理装置において基板を受け渡すときに用いられる基板受け渡し支持機構であって、
上記基板の板面を下側から支持する支持ピンと、
上記支持ピンがその軸方向に移動可能にガイドする中空部を有するブッシングとを備え、
上記ブッシングの上記中空部は、下端の内径が上端の内径よりも大きいことを特徴とする基板受け渡し支持機構。
【請求項2】
請求項1に記載された基板受け渡し支持機構において、
上記中空部の上端には、その表面から該中空部の軸中心に向かって突出する凸部が該中空部の内周に沿って形成されていることを特徴とする基板受け渡し支持機構。
【請求項3】
請求項1に記載された基板受け渡し支持機構において、
上記支持ピンの下部には、該支持ピンの傾斜を抑制するための錘が設けられることを特徴とする基板受け渡し支持機構。
【請求項4】
請求項1に記載された基板受け渡し支持機構において、
上記支持ピンの下端面は曲面に形成されることを特徴とする基板受け渡し支持機構。
【請求項5】
請求項1に記載された基板受け渡し支持機構において、
上記支持ピンの下端面は平面に形成されることを特徴とする基板受け渡し支持機構。
【請求項6】
請求項1に記載された基板受け渡し支持機構において、
上記支持ピンが上記ブッシングに対して傾斜し2点接触状態になるときの該支持ピンと該ブッシングとの接触角度が0.5°以上2.5°以下であることを特徴とする基板受け渡し支持機構。
【請求項7】
請求項1に記載された基板受け渡し支持機構において、
上記支持ピンの下端を支持するピンプレートをさらに備えることを特徴とする基板受け渡し支持機構。
【請求項8】
請求項7に記載された基板受け渡し支持機構において、
上記ピンプレートは上記支持ピンの軸方向に移動可能に構成されることを特徴とする基板受け渡し支持機構。
【請求項9】
請求項1~8のいずれか1つに記載の基板受け渡し支持機構を備えることを特徴とする基板処理装置。
【請求項10】
請求項9に記載の基板処理装置において、
下部電極をさらに備え、
上記下部電極には、該下部電極を貫通するように、上記ブッシングが設けられていることを特徴とする基板処理装置。
【請求項11】
請求項10に記載の基板処理装置において、
上記下部電極は上記支持ピンの軸方向に移動可能に構成されており、
上記下部電極と共に上記ブッシングが上記支持ピンの軸方向に移動することで、該支持ピンから該下部電極に上記基板が受け渡しされることを特徴とする基板処理装置。
【請求項12】
請求項9に記載の基板処理装置において、
上記基板処理装置はCVD装置であることを特徴とする基板処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板受け渡し支持機構及びそれを備える基板処理装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、液晶表示装置の主要構成部品である液晶パネルを製造する際には、絶縁性基板であるガラス基板の表面にフォトリソグラフィ法により導電膜や絶縁膜等を成膜してTFT(thin film transistor)等の半導体素子をパターニングする。ガラス基板上に導電膜や絶縁膜等を成膜する際には、CVD(Chemical Vapor Deposition)装置、エッチング装置、スパッタリング装置等の種々の基板処理装置が用いられる。
【0003】
液晶パネル製造の前半工程で使用されるCVD装置では、処理前に、ガラス基板が、搬送室のロボットハンドから処理室に搬入され、さらにロボットハンドから処理室の下部電極に受け渡しされる。ガラス基板の受け渡しは、例えば、下部電極の上昇によって、ガラス基板の板面を下側から支持する支持ピンが、ロボットハンドからガラス基板を受け取り、続いて下部電極にガラス基板を引き渡すという一連の動作により行われる。
【0004】
ここで、下部電極の上昇途中に、ガラス基板の撓みや温度による膨張等に起因して、ガラス基板を受け取った支持ピンが傾斜してガイドとなるブッシング内で引っ掛かることがある。この場合、支持ピンはブッシング内に格納されず、下部電極から上方に突き出たままの状態になる。この状態で下部電極がさらに上昇を続けると、突き出た支持ピンと処理室の上方に設けられたマスクプレートとの間にガラス基板が挟まって割れるという不具合が生じる。
【0005】
このような支持ピンの引っ掛かりに起因する不具合を抑制するために、ブッシング内部にベアリング要素を設けて、支持ピンとブッシングとの摩擦を低減させ動作をスムーズにすることで、ガラス基板の割れを防止する基板支持部材が提案されている(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、特許文献1の基板支持部材では、支持ピンとブッシングとの摩擦を低減するために、ブッシング内に複数のベアリング要素が必要となる。また、各ベアリング要素は、複数のローラ等で構成されており、各ローラは貫通して形成された中央ボアと、中央ボアを通って少なくとも部分的に貫通して配置されたシャフトとを備える。そのため、特許文献1の基板支持部材は、部品点数が多く、構造が複雑になる。さらに、構造が複雑になることで、各部品の破損のおそれや耐久性の問題が生じるばかりか、コストも高くなる。
【0008】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、簡単な構造で、支持ピンとブッシングとの摩擦を低減することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、本発明に係る基板受け渡し支持機構は、基板処理装置において基板を受け渡すときに用いられる基板受け渡し支持機構であって、上記基板の板面を下側から支持する支持ピンと、上記支持ピンがその軸方向に移動可能にガイドする中空部を有するブッシングとを備え、上記ブッシングの上記中空部は、下端の内径が上端の内径よりも大きいことを特徴とする。
【0010】
本発明に係る基板処理装置は、上記基板受け渡し支持機構を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、簡単な構造で、支持ピンとブッシングとの摩擦を低減できる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】
図1は、本発明の第1の実施形態に係る基板受け渡し支持機構を備える基板処理装置の概略構成を示す側面図であり、基板搬入前の待機状態を示す図である。
【
図2】
図2は、ロボットハンドにより基板処理装置に基板が搬入される状態を示す図であり、
図1に相当する図である。
【
図3】
図3は、基板処理装置を構成する基板受け渡し支持機構がロボットハンドから基板を受け取る状態を示す図であり、
図1に相当する図である。
【
図4】
図4は、基板処理装置を構成する下部電極が単独で上昇する途中の状態を示す図であり、
図1に相当する図である。
【
図5】
図5は、下部電極が単独でさらに上昇する途中で、基板が下部電極の上に載置された状態を示す図であり、
図1に相当する図である。
【
図6】
図6は、下部電極が単独でさらに上昇する途中で、マスクプレートが基板及び下部電極の上に載置された状態を示す図であり、
図1に相当する図である。
【
図7】
図7は、基板及びマスクプレートが順に載置された下部電極が基板の処理位置まで上昇する状態を示す図であり、
図1に相当する図である。
【
図8】
図8は、本発明の第1の実施形態に係る基板受け渡し支持機構を構成する支持ピンの概略構成を示す
図1中の丸枠部の断面図である。
【
図9】
図9は、本発明の第1の実施形態に係る基板受け渡し支持機構を構成する支持ピンの概略構成を示す
図7中の丸枠部の断面図であり、
図8に相当する図である。
【
図10】
図10は、本発明の第1の実施形態に係る基板受け渡し支持機構を構成する支持ピンの傾斜状態を示す断面図である。
【
図11】
図11は、本発明の第2の実施形態に係る基板受け渡し支持機構を構成する支持ピンの概略構成を示す断面図であり、
図8に相当する図である。
【
図12】
図12は、本発明の第3の実施形態に係る基板受け渡し支持機構を構成する支持ピンの概略構成を示す断面図であり、
図8に相当する図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものでは全くない。
【0014】
<基板処理装置>
図1~
図7は、本発明に係る基板処理装置を示している。ここで、
図1は、基板処理装置50aの概略構成を示す側面図であり、基板搬入前の待機状態を示す。
図2~
図7は、基板処理装置50aの動作ステップを示す図であり、
図1に相当する図である。基板処理装置50aは、例えば、CVD装置、エッチング装置、スパッタリング装置等の液晶パネルの製造に用いられる種々の装置に適用可能である。以下、CVD装置50aを例に説明する。
図1に示すように、CVD装置50aは、例えば、処理部2と、マスクプレート5と、下部電極6と、後述する基板受け渡し支持機構30aとを備える。
【0015】
処理部2は、例えば、CVDの他、エッチング、スパッタリング等の各種処理を、処理対象基板としてガラス基板1に施す処理室;チャンバー室;スパッタ室等が挙げられる。処理部2は、処理工程数に応じて、複数設けられていてもよい。なお、ガラス基板1は、例えば、処理部2外のロボットハンド4(搬送ロボット、
図2及び
図3参照)等により、処理部2に搬入される。
【0016】
なお、ロボットハンド4はCVD装置50aに備えられていてもよく(CVD装置50aの一部でもよく)、CVD装置50aとは別に設けられていてもよい。
【0017】
マスクプレート5は、ガラス基板1にCVD処理を施すときのマスク部材であり、ガラス基板1の一部と平面視で重なるように設けられる。また、
図1に示すように、マスクプレート5(そのガラス基板1側端部)は、基板受け渡し支持機構30a(後述する支持ピン10a)と平面視で重なるように設けられる。また、マスクプレート5は、下部電極6の上方に設けられる。
【0018】
下部電極6は、
図1に示すように、昇降部7と、昇降部7上に設けられた電極部8とを備える。昇降部7と電極部8とは一体的に設けられ、下部電極6を構成する。
【0019】
昇降部7は、垂直方向(
図1では上下方向、支持ピン10aの軸方向)に移動(昇降)可能な昇降機構を有している。
図1に示すように、昇降部7は、電極部8の下面に設けられ、電極部8を下側から昇降可能に支持している。昇降部7の昇降動作により、電極部8(すなわち下部電極6)は、上下方向に移動可能になっている。
【0020】
電極部8は、ガラス基板1を処理するときに、ガラス基板1の下部に配置される電極を構成すると共に、搬送室(不図示、処理部2外)のロボットハンド4が処理部2内に搬入したガラス基板1を支持して載置する平板状の台(ステージ)を構成する。そのため、電極部8はガラス基板1のサイズ(面積)と同等又はそれよりも大きいサイズに設けられる。具体的には、電極部8は、ガラス基板1と同等サイズに設けられた上側部材8aと、上側部材8aよりも厚くサイズ(面積)の大きい下側部材8bとを備える。これら部材8a,8bは一体的に設けられ、電極部8を構成する。下側部材8bの周縁部(下側部材8bにおいて上側部材8aと平面視で重ならない部分)には、下部電極6の上昇の途中で、マスクプレート5が載置される。なお、電極部8を構成する材料は特に限定されないが、例えばアルミニウム等の金属材料が挙げられる。
【0021】
ここで、下部電極6(その電極部8)には、基板受け渡し支持機構30aと平面視で重なる位置(
図1では、ガラス基板1の少なくとも4隅の角部)に、複数の基板受け渡し支持機構30aに対応するように貫通孔6a(
図8~
図10参照)がそれぞれ形成されている。貫通孔6aの上部には、その表面から貫通孔6aの中心に向かって突出する凸部6b(
図8~
図10参照)が貫通孔6aの内周に沿って形成されている。この貫通孔6a内に基板受け渡し支持機構30aの少なくとも一部が収容される。これにより、下部電極6内に基板受け渡し支持機構30aが設けられる。そして、基板受け渡し支持機構30aを介して、ロボットハンド4と下部電極6との間でガラス基板1が受け渡しされる。
【0022】
<基板処理装置の動作>
次に、
図1~
図7により、CVD装置50aの一連の動作について、ステップ毎に説明する。
【0023】
図1に示すように、基板搬入前の待機状態では、下部電極6(その電極部8)は最も低い位置(以下、当該待機状態における下部電極6の位置を「基板搬入位置」とも称する)に配置される。このとき、基板受け渡し支持機構30aを構成する支持ピン10a(その上部)は、下部電極6(その電極部8を構成する上側部材8a)の上面に対して上方に最も突き出た位置(以下「最大突出位置」とも称する)にある。以下、下部電極6の上面に対して少しでも突き出た状態の支持ピン10aの上下方向位置を「突出位置」とも称する。
【0024】
図2は、ロボットハンド4によりCVD装置50aにガラス基板1が搬入される状態を示す。
図2に示すように、基板搬入前の待機状態において、処理部2外の搬送室から処理部2内へガラス基板1が搬入される。具体的には、ロボットハンド4は、「基板搬入位置」にある下部電極6(基板受け渡し支持機構30aを構成する支持ピン10a)とマスクプレート5との間の所定位置にガラス基板1を搬送する。
【0025】
図3は、基板受け渡し支持機構30aがロボットハンド4からガラス基板1を受け取る状態を示す。
図3中の矢印で示すように、昇降部7の駆動(昇降動作)により、下部電極6が「基板搬入位置」から、基板受け渡し支持機構30aを構成する支持ピン10aがガラス基板1の下面に接する位置(以下、ガラス基板1を受け取る状態における下部電極6の位置を「基板受取位置」とも称する)まで上昇し、支持ピン10aがロボットハンド4からガラス基板1を受け取る。このとき、
図3中の2つの矢印で示すように、下部電極6と後述するピンプレート15とが同時に(連動して)上昇する。これにより、ピンプレート15に支持される支持ピン10aの下部電極6上面に対する上下方向位置は「最大突出位置」のまま変わらない。なお、ロボットハンド4は、ガラス基板1を支持ピン10aに引き渡した後、処理部2外の搬送室に戻る。
【0026】
図4は、下部電極6が単独で上昇する途中の状態を示す。下部電極6及びピンプレート15が連動して「基板受取位置」からさらに上昇する途中、上下方向の所定位置においてピンプレート15の上昇が止まり、
図4中の矢印で示すように、下部電極6だけ上昇する。これにより、下部電極6の上面に対する支持ピン10aの上下方向位置は「最大突出位置」から徐々に下がり、支持ピン10aは下部電極6に格納されていく。なお、
図4に示す下部電極6の所定位置(高さ)では、支持ピン10aの下端はピンプレート15で支持されている。
【0027】
図5は、下部電極6が単独でさらに上昇する途中で、ガラス基板1が下部電極6の上に載置された状態を示す。
図5中の矢印で示すように、下部電極6だけが上昇を続けると、支持ピン10aの全部が下部電極6に格納され、下部電極6の上にガラス基板1が載置される。これにより、基板受け渡し支持機構30aを介した、ロボットハンド4から下部電極6へのガラス基板1の受け渡しは完了する。なお、
図5に示す下部電極6の所定位置では、支持ピン10aの下端はピンプレート15から離れている。
【0028】
図6は、下部電極6が単独でさらに上昇する途中で、マスクプレート5がガラス基板1及び下部電極6の上に載置された状態を示す。
図6中の矢印で示すように、ガラス基板1を載置した状態で下部電極6だけがさらに上昇を続けると、下部電極6を構成する電極部8(その下側部材8bの周縁部)の上にマスクプレート5が載置される。このとき、マスクプレート5は下部電極6(その電極部8を構成する下側部材8b)に支持されているため、マスクプレート5の重量がガラス基板1にほとんどかからないようになっている。
【0029】
図7は、ガラス基板1及びマスクプレート5が順に載置された下部電極6がガラス基板1の処理位置まで上昇する状態を示す。
図7中の矢印で示すように、ガラス基板1及びマスクプレート5を順に載置した状態で下部電極6だけがガラス基板1の処理位置まで上昇する。なお、処理後の動作は、例えば、上記の一連の動作と逆の動作を行えばよい。
【0030】
ここで、従来の基板受け渡し支持機構では、ロボットハンド4から受け取ったガラス基板1を(
図3)、上昇する下部電極6に引き渡す一連の過程で(
図4~
図7)、支持ピンがガイドとなるブッシング内で引っ掛かることがある。この理由としては、ガラス基板1自身の撓みや高温処理による膨張等により支持ピンを横方向(水平方向)外側へ押す力が発生し、これにより支持ピンが傾斜してブッシングとの接点が2点となり接点の摩擦が大きくなるためと推測される。支持ピンの傾斜は、ガラス基板1が薄い程その重量が軽く撓みも大きくなり、また処理温度が高い程ガラス基板1の撓みと膨張が大きくなるため、顕著になると推測される。この引っ掛かりが生じた支持ピンは、下部電極6に格納されずに下部電極6の上面から突き出た状態のままになり、突き出た支持ピンの上にガラス基板1が支持される。つまり、ガラス基板1は、下部電極6の上に載置されずに、支持ピンの突き出た分だけ下部電極6の上面から上方に離間して配置される。この状態で下部電極6が上昇を続けると、突き出た支持ピンとマスクプレート5との間にガラス基板1が挟まって割れるという不具合が発生する。
【0031】
これに対して、本実施形態に係るCVD装置50aは、下部電極6内に一体的に設けられる基板受け渡し支持機構として基板受け渡し支持機構30aを備えるため、支持ピン10aの引っ掛かりに起因する上記不具合が抑制される。
【0032】
<基板受け渡し支持機構>
《第1の実施形態》
図8~
図10は、本発明に係る基板受け渡し支持機構の第1の実施形態を示している。ここで、
図8は、本実施形態の基板受け渡し支持機構30aを構成する支持ピン10aの概略構成を示す
図1中の丸枠部の断面図である。
図9は、支持ピン10aの概略構成を示す
図7中の丸枠部の断面図であり、
図8に相当する図である。
図10は、支持ピン10aの傾斜状態を示す断面図である。
【0033】
基板受け渡し支持機構30aは、CVD装置50aを構成する下部電極6の昇降動作により、ガラス基板1を搬送室のロボットハンド4から処理部2内の下部電極6に受け渡すときに用いられる。
図8~
図10に示すように、基板受け渡し支持機構30aは、支持ピン10aと、ブッシング20とを備える。
【0034】
支持ピン10aは、
図8~
図10(
図1~
図7も参照)に示すように、ガラス基板1の板面を下側から支持するものである。支持ピン10aは、円柱状の胴部11と、胴部11の上端に連続して一体に設けられた平板状の頭部12とを備える。
【0035】
胴部11は、下部電極6の昇降動作に伴い、ブッシング20内を胴部11の軸方向(垂直方向、図では上下方向)に移動する部分である。つまり、胴部11は、ブッシング20に対して上下方向に移動する。
図8~
図10に示すように、胴部11の下端面は曲面に形成される。
【0036】
頭部12は、ガラス基板1を下側から支持するときに、ガラス基板1の下面と接する部分である。
【0037】
支持ピン10aは、
図8~
図10に示すように、釘状又は螺子状に形成され、頭部12の直径(外径)が胴部11の直径よりも大きい。これにより、
図9に示すように、支持ピン10aは、頭部12(その下面)が下部電極6の凸部6bに引っ掛かり、頭部12から胴部11の軸方向中間部まで下部電極6内に格納される。以下この状態にある支持ピン10aの下部電極6の上面に対する上下方向位置を「格納位置」とも称する。一方、
図8に示すように、上述した支持ピン10aの「突出位置」は、頭部12が下部電極6の上面に対して上方に突き出た状態にある支持ピン10aの位置をいう。このように、支持ピン10aは、下部電極6の昇降動作により、「格納位置」と「突出位置」との間を移動する。具体的には、基板搬入前の待機状態、つまり下部電極6が上昇し始めるとき、支持ピン10aは「突出位置」(最大突出位置)にある。下部電極6の上昇により、支持ピン10aは下部電極6の上面に対して「突出位置」から「格納位置」に移動する。一方、下部電極6が下降するときは、支持ピン10aは「格納位置」から「突出位置」に移動する。このように、支持ピン10aは下部電極6(その上面)に対して進退移動可能に構成される。
【0038】
支持ピン10aを構成する材料は特に限定されないが、例えば、ステンレス鋼、アルミニウム等の金属材料、ハイドログラファイト等の無機材料等が挙げられる。また、これら材料表面は、テフロン(登録商標)やセラミック等で被覆されていてもよい。なお、支持ピン10aは従来公知のものを採用できる。
【0039】
なお、
図8(
図1~
図4も参照)に示すように、「突出位置」にある支持ピン10aは、その下端(先端部)がピンプレート15に接しており、支持されている。ピンプレート15は、
図1~
図7に示すように、基板受け渡し支持機構30a(その支持ピン10a)と平面視で重なるように、下部電極6(その電極部8)の下方に設けられる。また、ピンプレート15は、下部電極6を構成する昇降部7とは独立して、垂直方向(図では上下方向、支持ピン10aの軸方向)に移動(昇降)可能な昇降機構(不図示)を有している。これにより、上述したように、ピンプレート15は下部電極6と同時に(連動して)上昇可能になっている。そして、ピンプレート15と下部電極6とが連動して上昇する間、下部電極6の上面に対する支持ピン10aの上下方向位置は「最大突出位置」に維持される(
図3)。ここで、ピンプレート15は、上下方向の所定位置以上に上昇しないように制御される。ピンプレート15の上昇が所定位置で制限される一方、下部電極6は上昇し続けるため、下部電極6とピンプレート15との距離が徐々に離れていく。それに伴い、支持ピン10aは、「最大突出位置」から徐々に下がり(
図4)、最終的には、ピンプレート15から離れて下部電極6に格納される(
図5)。このように、ピンプレート15は、下部電極6とは独立して上下方向に移動可能であり、上昇可能な最大高さが規定されている。
【0040】
ピンプレート15は、例えば平板状に設けられる。ピンプレート15を構成する材料は特に限定されないが、CVD処理温度(例えば200℃~450℃程度)での膨張を抑制する観点から、耐熱性、強度に優れる材料が好ましく、例えばセラミック材料等が挙げられる。なお、ピンプレート15は従来公知のものを採用できる。このように、基板受け渡し支持機構30aは、ピンプレート15をさらに備えていてもよい。
【0041】
ブッシング20は、
図8~
図10に示すように、下部電極6を貫通するように、下部電極6に設けられる。具体的には、ブッシング20は、下部電極6の貫通孔6a内に埋設される。より具体的には、ブッシング20は、その上端が貫通孔6a内の凸部6bに突き当たるように、貫通孔6a内に収容(篏合)される。これにより、ブッシング20は、篏合一体化され、下部電極6と共に昇降動作する。
【0042】
また、ブッシング20は、下部電極6(ブッシング20)の昇降動作による支持ピン10aの軸方向移動をガイドするものである。そのため、ブッシング20は、支持ピン10aの軸方向に沿った中空部21を有する円筒状に形成される。中空部21の内径d1,d3(
図10参照)は、支持ピン10aの胴部11の外周面との間に基板受け渡しに影響しない所定の隙間が形成される大きさであれば特に限定されず、例えば0.1mm~0.5mm程度である。なお、ブッシング20の長さL(
図10参照)は、特に限定されないが、例えば、下部電極6の厚みと同程度の大きさである。
【0043】
ブッシング20を構成する材料は特に限定されないが、例えば、ステンレス鋼、アルミニウム等の金属材料、ハイドログラファイト等の無機材料等が挙げられる。また、これら材料表面は、テフロン(登録商標)やセラミック等で被覆されていてもよい。
【0044】
ところで、支持ピン10a(胴部11)とブッシング20との摩擦を低減させ、支持ピン10aの移動(ブッシング20の昇降動作)をスムーズにする観点から、支持ピン10aは、垂直方向に調心され、ブッシングと接触しない(接点がない)状態でブッシング20内を上下動することが好ましい。実際には、上述したように、ガラス基板1からの水平方向外側に押す力により支持ピン10aが傾斜し、胴部11がブッシング20と接触した状態で移動(摺動)することがある。このとき、
図10に示すように、傾斜した支持ピン10aが、ブッシング20の上端部及び下端部の2点と接触した状態(以下「2点接触状態」とも称する)になると、接点における摩擦抵抗が摺動抵抗を上回り、その結果、支持ピン10aの引っ掛かりが生じる。引っ掛かりの発生により、支持ピン10aは、ブッシング20の昇降動作中にブッシング20内に収容されず、
図8に示す「突出位置」から
図9に示す「格納位置」に移動できなくなる。そして、「突出位置」のまま下部電極6がさらに上昇を続けると、下部電極6に対して突き出た支持ピン10aと、マスクプレート5との間に、ガラス基板1が挟まれて割れる。このような支持ピン10aの引っ掛かりに起因する不具合を抑制するためには、支持ピン10aがブッシング20内を移動中に傾斜しても、ブッシング20との接点が2点となる「2点接触状態」にならないようにすることが重要である。
【0045】
「2点接触状態」になることを抑制するために、
図8~
図10に示すように、基板受け渡し支持機構30aでは、ブッシング20の中空部21の上端部には、その表面から中空部21の軸中心に向かって突出する凸部22が中空部21の内周に沿って全周に形成されている。凸部22により、ブッシング20の上端部の内径(中空部21の上端部の直径)d3はその下端部の内径d1よりも小さくなっている。換言すると、ブッシング20の中空部21は、下端の内径d1が凸部22を有する上端の内径d3よりも大きい。具体的には、凸部22は、下部電極6の凸部6bよりも軸中心に向かって突出している。これらより、支持ピン10aが傾斜すると、最初にブッシング20の上端部(凸部22)に接触するものの、その傾斜角度では下端部には接触し難い。このように、ブッシング20の上端部と下端部とでその内径d3,d1を相違させることにより、「2点接触状態」が抑制される。また、
図10に示すように、凸部22により、「突出位置」において、傾斜した支持ピン10a(その胴部11)が下部電極6(その凸部6b)に接触することも抑制される。なお、
図8~
図10に示すように、ブッシング20の上端部及び下端部における内側(中空部21側)周縁部は、面取りされていてもよく、丸みを帯びたR形状に形成されていてもよい。
【0046】
また、
図10に示すように、基板受け渡し支持機構30aでは、「突出位置」において、支持ピン10aがブッシング20に対して傾斜し「2点接触状態」になるときの支持ピン10aとブッシング20との接触角度(支持ピン10aのブッシング20に対する傾斜角度)θが0.5°以上2.5°以下であることが好ましい。本明細書において、接触角度θは、以下の数式(1)で求められる角度をいう。
[数1]
接触角度θ(°)=tan
-1(L/((d1-d2)/2) (1)
数式(1)中、Lはブッシング20の長さ(中空部21の軸方向長さ)、d1はブッシング20の下端部の内径(中空部21の下端部の直径)、d2は支持ピン10a(その胴部11)の直径をいう。数式(1)で求められる接触角度θは「2点接触状態」になるときの最小角度をいう。つまり、基板受け渡し支持機構30aでは、支持ピン10aがブッシング20(その軸中心)に対して0.5°以上2.5°以下の角度に傾斜するまで「2点接触状態」が抑制される。一方、従来の基板受け渡し支持機構で用いられるブッシング(以下「従来ブッシング」とも称する)の接触角度θは0.5°未満である。つまり、従来ブッシングでは、支持ピンが0.5°よりも小さい、例えば0.49°傾斜するだけで「2点接触状態」になる。このように、基板受け渡し支持機構30aでは、「2点接触状態」になるまでの接触角度θのマージンが最大2.5°まで拡大されている。なお、接触角度θは0.5°以上2.5°以下に限定されず、当該範囲内で適宜決定すればよい。例えば、接触角度θは1°以上2.5°以下(2°以下、1.5°以下)、1.5°以上2.5°以下(2°以下)、2°以上2.5°以下等でもよい。
【0047】
接触角度θを上記範囲内にするためには、例えば、ブッシング20は、従来ブッシングに対して、長さLが短く、且つ下端部の内径d1が大きくなるように形状・大きさを変更すればよい。例えば、ブッシング20の下端部の内径d1は、支持ピン10aを傾けたときに、下部電極6(その凸部6b)に接触しない最大径に設定すればよい。このようにd1を設定すれば、支持ピン10aが多少傾いても「2点接触状態」になり難い。また、
図10に示すように、接触角度θが上記範囲内であれば、支持ピン10aが「突出位置」にあるときの最大傾斜状態(つまり「2点接触状態」)でも、支持ピン10aは下部電極6(その凸部6b)と接触し難い。
【0048】
<基板受け渡し支持機構の動作>
次に、基板受け渡し支持機構30aの動作について、ガラス基板1をCVD装置50aの処理部2の処理位置に移動するときを例に説明する。最初は、
図8に示すように、支持ピン10aは「突出位置」にあり、ロボットハンド4から受け取ったガラス基板1を下面から支持する。続いて、昇降部7の駆動により、下部電極6及びそれに篏合一体化されたブッシング20が一緒に上昇する。下部電極6及びブッシング20の上昇により、支持ピン10aの胴部11がブッシング20の中空部21内に徐々に格納される。そして、支持ピン10aの頭部12が下部電極6の貫通孔6a内の凸部6bに突き当たると、つまり頭部12が下部電極6内に格納されると、支持ピン10aは
図9に示す「格納位置」となる。この「格納位置」において、支持ピン10aから下部電極6にガラス基板1が受け渡される。このように、「突出位置」から「格納位置」の間において、支持ピン10aが下部電極6(ブッシング20)に対して進退移動する。下部電極6及びブッシング20のさらなる上昇動作により、「格納位置」にある支持ピン10aも一緒に上昇する。最後に、
図9に示すように、下部電極6の上にマスクプレート5が載置された状態で、ガラス基板1の処理位置まで上昇する。なお、処理後の動作は、上記の一連の動作と逆の動作を行えばよい。
【0049】
(効果)
以上説明したように、本実施形態に係る基板受け渡し支持機構30a及びそれを備える基板処理装置50aによれば、以下の効果を得ることができる。
(1)基板受け渡し支持機構30aでは、ブッシング20の中空部21は、下端の内径d1が上端の内径d3よりも大きくなっているため、支持ピン10aが傾いてもブッシング20に対して2点接触し難い。これにより、支持ピン10aと下部電極6との間でガラス基板1を受け渡す一連の動作において、支持ピン10aとブッシング20との摩擦を低減できる。上記の効果は、例えば、ブッシング20の中空部21内の上端部に、その表面から中空部21の軸中心に向かって突出する凸部22を中空部21の内周に沿って形成するだけで発揮されるため、部品点数も増えず、簡単な構造で上記の効果が得られる。
(2)基板受け渡し支持機構30aでは、「2点接触状態」になることが抑制されるため、支持ピン10aが「突出位置」のまま(支持ピン10aが下部電極6内に格納されないまま)下部電極6が上昇を続けて、支持ピン10aとマスクプレート5との間にガラス基板1が挟まって割れるという不具合の発生が抑制される。
(3)基板受け渡し支持機構30aでは、「2点接触状態」になるときの支持ピン10aとブッシング20との接触角度θを0.5°以上2.5°以下の範囲にすることで、「2点接触状態」になることがより一層抑制され、また「2点接触状態」において支持ピン10aが下部電極6に接触することも抑制される。
(4)基板処理装置50aでは、上記の効果が発現される基板受け渡し支持機構30aを備えるため、基板の製造歩留まりの向上を図ることができる。
【0050】
《第2の実施形態》
図11は、本発明に係る基板受け渡し支持機構の第2の実施形態を示している。ここで、
図11は、本実施形態の基板受け渡し支持機構30bを構成する支持ピン10bの概略構成を示す断面図であり、
図8に相当する図である。以下の各実施形態において、
図8~
図10と同じ部分については同じ符号を付して、その詳細な説明を省略する。
【0051】
基板受け渡し支持機構30bでは、支持ピン10bの下部に錘25が設けられる。それ以外の構成は、上記第1の実施形態の基板受け渡し支持機構30aと同じである。
【0052】
錘25は、支持ピン10bの傾斜を抑制するものである。錘25を使用することにより、支持ピン10bが垂直方向に調心される。
図11に示すように、錘25は、支持ピン10bの胴部11の下部に取り付け固定される。錘25の取り付け方法は特に限定されず、錘25の形状やサイズに応じて適宜決定すればよい。例えば、錘25がドーナツ状に形成される場合、その孔(不図示)に支持ピン10bの胴部11を挿入して篏合又は固定(螺合固定、接着固定等)すればよい。これにより、胴部11と錘25とは一体となり、支持ピン10bが構成される。
【0053】
錘25を構成する材料は特に限定されないが、例えばアルミニウム等の金属材料が挙げられる。錘25の重さは、上記接触角度θに応じて適宜選択すればよく特に限定されないが、例えば10g~30g程度である。
【0054】
以上のように構成される基板受け渡し支持機構30bは、上記した種々の基板処理装置に適用できる。つまり、基板受け渡し支持機構30bを備える基板処理装置50b(不図示)としてもよい。
【0055】
(効果)
以上説明したように、本実施形態に係る基板受け渡し支持機構30b及びそれを備える基板処理装置50bによれば、錘25による支持ピン10bの調心作用により、上記の効果の向上を図ることができる。つまり、基板受け渡し支持機構30bでは、「2点接触状態」になることがより一層抑制される。
【0056】
《第3の実施形態》
図12は、本発明に係る基板受け渡し支持機構の第3の実施形態を示している。ここで、
図12は、本実施形態の基板受け渡し支持機構30cを構成する支持ピン10cの概略構成を示す断面図であり、
図8に相当する図である。以下の各実施形態において、
図8~
図10と同じ部分については同じ符号を付して、その詳細な説明を省略する。
【0057】
上記第1の実施形態の基板受け渡し支持機構30aでは、支持ピン10a(その胴部11)の底面が曲面に形成されているのに対して、本実施形態の基板受け渡し支持機構30cでは、支持ピン10c(その胴部11)の底面が平面に形成される。それ以外の構成は、基板受け渡し支持機構30aと同じである。
【0058】
以上のように構成される基板受け渡し支持機構30cは、上記した種々の基板処理装置に適用できる。つまり、基板受け渡し支持機構30cを備える基板処理装置50c(不図示)としてもよい。
【0059】
(効果)
以上説明したように、本実施形態に係る基板受け渡し支持機構30c及びそれを備える基板処理装置50cによれば、支持ピン10cを構成する胴部11の底面が平面に形成されているため、支持ピン10cの調心作用の向上を図ることができる。つまり、基板受け渡し支持機構30cでは、「2点接触状態」になることがより一層抑制される。
【0060】
《その他の実施形態》
上記各実施形態では、同じ種類の基板受け渡し支持機構を備えるものを例示したが、本発明は、種類の異なる基板受け渡し支持機構を備える基板処理装置としてもよい。
【0061】
本発明は、上記各実施形態に係る基板受け渡し支持機構をそれぞれ組み合わせてもよく、組み合わせた基板受け渡し支持機構を備える基板処理装置としてもよい。
【0062】
上記各実施形態では、上端部に凸部が形成されたブッシングを例示したが、本発明は、下端部(少なくとも一端部)に凸部が形成されたブッシングとしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0063】
以上説明したように、本発明は、液晶パネルを製造する際に用いられる種々の基板処理装置について有用である。
【符号の説明】
【0064】
d1 中空部の下端の内径
d2 支持ピンの胴部直径
d3 中空部の上端の内径
L ブッシングの長さ
θ 接触角度θ
1 ガラス基板(基板)
2 処理部
4 ロボットハンド
5 マスクプレート
6 下部電極
6a 貫通孔
6b 凸部
7 昇降部
8 電極部
8a 上側部材
8b 下側部材
10a,10b,10c 支持ピン
11 胴部
12 頭部
15 ピンプレート
20 ブッシング
21 中空部
22 凸部
25 錘
30a,30b,30c 基板受け渡し支持機構
50a,50b,50c CVD装置(基板処理装置)