(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024030075
(43)【公開日】2024-03-07
(54)【発明の名称】ニコチンアミドリボシドの製造方法及び組成物
(51)【国際特許分類】
C12P 19/30 20060101AFI20240229BHJP
C12N 9/10 20060101ALI20240229BHJP
C12N 15/31 20060101ALN20240229BHJP
【FI】
C12P19/30 ZNA
C12N9/10
C12N15/31
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022132633
(22)【出願日】2022-08-23
(71)【出願人】
【識別番号】000005887
【氏名又は名称】三井化学株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】林 祥平
(72)【発明者】
【氏名】安楽城 正
(72)【発明者】
【氏名】中久保 周
【テーマコード(参考)】
4B050
4B064
【Fターム(参考)】
4B050CC03
4B050CC04
4B050DD02
4B050LL05
4B064AE02
4B064CA02
4B064CA19
4B064CC24
(57)【要約】
【課題】媒体の液性に関わらず適用できるニコチンアミドリボシドの製造方法及びニコチンアミドリボシドの製造に用いる組成物の提供。
【解決手段】リボース-1-リン酸と、ニコチンアミド化合物と、プリンヌクレオシドホスホリラーゼと、を水性媒体中で接触させる工程を含み、前記プリンヌクレオシドホスホリラーゼは配列番号1又は配列番号1との配列同一性が60%以上であるアミノ酸配列を有する、ニコチンアミドリボシドの製造方法。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
リボース-1-リン酸と、ニコチンアミド化合物と、プリンヌクレオシドホスホリラーゼと、を水性媒体中で接触させる工程を含み、
前記プリンヌクレオシドホスホリラーゼは配列番号1又は配列番号1との配列同一性が60%以上であるアミノ酸配列を有する、ニコチンアミドリボシドの製造方法。
【請求項2】
前記プリンヌクレオシドホスホリラーゼはクロロフレクサス門に分類されている菌株由来の酵素を含む、請求項1に記載のニコチンアミドリボシドの製造方法。
【請求項3】
前記プリンヌクレオシドホスホリラーゼはThermosporothrix属、Thermogemmatispora属、Dictyobacter属、Ktedonospora属、Ktedonosporobacter属、Ktedonobacter属、Tengunoibacter属及びReticulibacter属からなる群より選択される少なくとも1種の菌株由来の酵素を含む、請求項1又は請求項2に記載のニコチンアミドリボシドの製造方法。
【請求項4】
前記プリンヌクレオシドホスホリラーゼは配列番号1~配列番号47のアミノ酸配列を有する酵素からなる群より選択される少なくとも1種の酵素を含む、請求項1又は請求項2に記載のニコチンアミドリボシドの製造方法。
【請求項5】
前記プリンヌクレオシドホスホリラーゼは配列番号1のアミノ酸配列を有する酵素を含む、請求項1又は請求項2に記載のニコチンアミドリボシドの製造方法。
【請求項6】
前記水性媒体のpHが4.0~7.0である、請求項1又は請求項2に記載のニコチンアミドリボシドの製造方法。
【請求項7】
前記プリンヌクレオシドホスホリラーゼを反応させる工程の反応温度が5℃~50℃である、請求項1又は請求項2に記載のニコチンアミドリボシドの製造方法。
【請求項8】
配列番号1又は配列番号1との配列同一性が60%以上であるアミノ酸配列を有するプリンヌクレオシドホスホリラーゼを含む、ニコチンアミドリボシドの製造に用いるための組成物。
【請求項9】
前記プリンヌクレオシドホスホリラーゼはクロロフレクサス門に分類されている菌株由来の酵素を含む、請求項8に記載の組成物。
【請求項10】
前記プリンヌクレオシドホスホリラーゼはThermosporothrix属、Thermogemmatispora属、Dictyobacter属、Ktedonospora属、Ktedonosporobacter属、Ktedonobacter属、Tengunoibacter属及びReticulibacter属からなる群より選択される少なくとも1種の菌株由来の酵素を含む、請求項8又は請求項9に記載の組成物。
【請求項11】
前記プリンヌクレオシドホスホリラーゼは配列番号1~配列番号47のアミノ酸配列を有する酵素からなる群より選択される少なくとも1種の酵素を含む、請求項8又は請求項9に記載の組成物。
【請求項12】
前記プリンヌクレオシドホスホリラーゼは配列番号1のアミノ酸配列を有する酵素を含む、請求項8又は請求項9に記載の組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ニコチンアミドリボシドの製造方法及び組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(NAD)は生物に普遍的に存在する補酵素であり、還元型又は酸化型のニコチンアミドアデニンジヌクレオチドを用いて、細胞内の酸化還元反応に用いられる。細胞内でのニコチンアミドアデニンジヌクレオチドの合成経路は大きく3つに分けられる。1つ目はトリプトファンを原料にしたde novo経路であり、2つ目はニコチンアミド又はニコチン酸からのサルベージ経路であり、3つ目はニコチンアミドリボシドからのサルベージ経路である。
【0003】
哺乳類はニコチンアミド又はニコチン酸からのサルベージ経路、及びニコチンアミドリボシドからのサルベージ経路からニコチンアミドアデニンジヌクレオチドを生合成することができる。
ニコチンアミド又はニコチン酸からのサルベージ経路では、ニコチンアミドデアミナーゼ及びニコチン酸ホスホリボシルトランスフェラーゼにより、ニコチンアミド又はニコチン酸とホスホリボシル2リン酸(PRPP)とからニコチン酸モノヌクレオチド又はニコチンアミドモノヌクレオチドが生合成される。次いで、ニコチンアミド/ニコチン酸モノヌクレオチドアデニルトランスフェラーゼによるADP化反応とアミノ化反応とによってニコチンアミドアデニンジヌクレオチドが生合成される。
ニコチンアミドリボシドからのサルベージ経路では、ニコチンアミドリボシドキナーゼにより、アデノシン三リン酸をリン酸ドナーとしてニコチンアミドモノヌクレオチドが生合成され、次いでニコチンアミド/ニコチン酸モノヌクレオチドアデニルトランスフェラーゼによりニコチンアミドアデニンジヌクレオチドが生合成されることが知られている。
【0004】
近年の研究では、上記生合成経路で示したニコチンアミドアデニンジヌクレオチドの前駆体としてのニコチンアミドモノヌクレオチドやニコチンアミドリボシドが細胞内のニコチンアミドアデニンジヌクレオチドの量を増加させ、その結果、インスリン抵抗性や脂質異常症などの代謝異常症の改善に効果を示すことが報告されている。また、ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドの増加がアルツハイマー病の原因となるβ-アミロイドの産生を低下させる効果を示すことも報告されている。
【0005】
ニコチンアミドリボシドの合成方法としては、これまでに有機合成法及び酵素合成法が報告されている。有機合成法としては、テトラアセチルリボースを出発原料としてリボース骨格の水酸基が保護化されたニコチンアミドリボシドを合成し、次いで脱保護反応を行うことでニコチンアミドリボシドを得る方法が報告されている(たとえば、非特許文献1参照)。酵素合成法としては、ペントシルホスホリラーゼ(酵素番号EC2.4.2)に分類される酵素を用いてリボース-1-リン酸及びニコチンアミドからニコチンアミドリボシドを得る方法が報告されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】米国特許出願公開第2017/121746号明細書
【0007】
【非特許文献1】Beilstein J. Org. Chem., 15, 401-430 (2019)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
有機合成法ではニコチンアミドリボシドのα体とβ体の両方が合成されるため、立体選択性に課題がある。さらに、塩基性水溶液中ではニコチンアミドリボシドが容易に分解するため、低温かつ無水条件下で脱保護反応を実施する必要があり、製造コストの低減が課題となる。
酵素合成法は保護及び脱保護のプロセスを経由する必要がない、生成物の立体選択性が高いなどの点で有機合成法より優れているが、いまだ改善の余地がある。例えば、ニコチンアミドリボシドは塩基性の媒体中で容易に分解するため、中性から弱酸性の媒体中で酵素反応を実施できればニコチンアミドリボシドの収率が改善すると考えられる。
【0009】
上記事情に鑑み、本開示の一実施形態は、媒体の液性に関わらず適用できるニコチンアミドリボシドの製造方法及びニコチンアミドリボシドの製造に用いる組成物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
課題を解決するための具体的手段には、以下の態様が含まれる。
<1>リボース-1-リン酸と、ニコチンアミド化合物と、プリンヌクレオシドホスホリラーゼと、を水性媒体中で接触させる工程を含み、
前記プリンヌクレオシドホスホリラーゼは配列番号1又は配列番号1との配列同一性が60%以上であるアミノ酸配列を有する、ニコチンアミドリボシドの製造方法。
<2>前記プリンヌクレオシドホスホリラーゼはクロロフレクサス門に分類されている菌株由来の酵素を含む、<1>に記載のニコチンアミドリボシドの製造方法。
<3>前記プリンヌクレオシドホスホリラーゼはThermosporothrix属、Thermogemmatispora属、Dictyobacter属、Ktedonospora属、Ktedonosporobacter属、Ktedonobacter属、Tengunoibacter属及びReticulibacter属からなる群より選択される少なくとも1種の菌株由来の酵素を含む、<1>又は<2>に記載のニコチンアミドリボシドの製造方法。
<4>前記プリンヌクレオシドホスホリラーゼは配列番号1~配列番号47のアミノ酸配列を有する酵素からなる群より選択される少なくとも1種の酵素を含む、<1>~<3>のいずれか1つに記載のニコチンアミドリボシドの製造方法。
<5>前記プリンヌクレオシドホスホリラーゼは配列番号1のアミノ酸配列を有する酵素を含む、<1>~<4>のいずれか1つに記載のニコチンアミドリボシドの製造方法。
<6>前記水性媒体のpHが4.0~7.0である、<1>~<5>のいずれか1つに記載のニコチンアミドリボシドの製造方法。
<7>前記プリンヌクレオシドホスホリラーゼを反応させる工程の反応温度が5℃~50℃である、<1>~<6>のいずれか1つに記載のニコチンアミドリボシドの製造方法。
<8>配列番号1又は配列番号1との配列同一性が60%以上であるアミノ酸配列を有するプリンヌクレオシドホスホリラーゼを含む、ニコチンアミドリボシドの製造に用いるための組成物。
<9>前記プリンヌクレオシドホスホリラーゼはクロロフレクサス門に分類されている菌株由来の酵素を含む、<8>に記載の組成物。
<10>前記プリンヌクレオシドホスホリラーゼはThermosporothrix属、Thermogemmatispora属、Dictyobacter属、Ktedonospora属、Ktedonosporobacter属、Ktedonobacter属、Tengunoibacter属及びReticulibacter属からなる群より選択される少なくとも1種の菌株由来の酵素を含む、<8>又は<9>に記載の組成物。
<11>前記プリンヌクレオシドホスホリラーゼは配列番号1~配列番号47のアミノ酸配列を有する酵素からなる群より選択される少なくとも1種の酵素を含む、<8>~<10>のいずれか1つに記載の組成物。
<12>前記プリンヌクレオシドホスホリラーゼは配列番号1のアミノ酸配列を有する酵素を含む、<8>~<11>のいずれか1つに記載の組成物。
【発明の効果】
【0011】
本開示の一実施形態によれば、媒体の液性に関わらず適用できるニコチンアミドリボシドの製造方法及びニコチンアミドリボシドの製造に用いる組成物が提供される。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本明細書において、「~」を用いて表される数値範囲は、「~」の前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む範囲を意味する。
本開示中に段階的に記載されている数値範囲において、一つの数値範囲で記載された上限値又は下限値は、他の段階的な記載の数値範囲の上限値又は下限値に置き換えてもよい。また、本開示中に記載されている数値範囲において、その数値範囲の上限値又は下限値は、実施例に示されている値に置き換えてもよい。
【0013】
本開示において各成分は該当する物質を複数種含んでいてもよい。本開示において組成物中の各成分の量について言及する場合、組成物中に各成分に該当する物質が複数種存在する場合には、特に断らない限り、組成物中に存在する当該複数種の物質の合計量を意味する。
本開示において、2以上の好ましい態様の組み合わせは、より好ましい態様である。
【0014】
<ニコチンアミドリボシドの製造方法>
本開示のニコチンアミドリボシドの製造方法は、
リボース-1-リン酸と、ニコチンアミド化合物と、プリンヌクレオシドホスホリラーゼと、を水性媒体中で接触させる工程を含み、
前記プリンヌクレオシドホスホリラーゼは配列番号1又は配列番号1との配列同一性が60%以上であるアミノ酸配列を有する、ニコチンアミドリボシドの製造方法である。
【0015】
本開示の方法では、酵素番号EC2.4.2.1が与えられているトランスフェラーゼの1種であるプリンヌクレオシドホスホリラーゼの酵素反応を利用してニコチンアミドリボシドを製造する。より具体的には、プリンヌクレオシドホスホリラーゼの酵素反応を利用してリボース-1-リン酸のリン酸基をニコチンアミド化合物と置換する。
本発明者らの検討の結果、配列番号1又は配列番号1のアミノ酸配列との配列同一性が60%以上であるアミノ酸配列を有するプリンヌクレオシドホスホリラーゼは、弱酸性の条件下においてリボース-1-リン酸のリン酸基をニコチンアミド化合物と置換する活性が他のプリンヌクレオシドホスホリラーゼに比べて高いことがわかった。
すなわち、本開示の方法によれば弱酸性の条件下でも効率よくニコチンアミドリボシドを製造することができる。
【0016】
本開示では、プリンヌクレオシドホスホリラーゼを「PNP」とも称し、配列番号1又は配列番号1のアミノ酸配列との配列同一性が60%以上であるアミノ酸配列を有するプリンヌクレオシドホスホリラーゼを「特定PNP」とも称する。
【0017】
本開示の方法で製造されるニコチンアミドリボシドは、下記構造で示される化合物(β-ニコチンアミドリボシド)又はその塩である。ニコチンアミドリボシドの塩としては、塩化物イオン等と塩を形成したものが挙げられる。
【0018】
【0019】
本開示の方法で使用するリボース-1-リン酸は、下記構造で示される化合物(D-リボース-1-リン酸)又はその塩である。リボース-1-リン酸の塩としては、アンモニウム、マグネシウム等と塩を形成したものが挙げられる。
【0020】
【0021】
本開示の方法で使用するニコチンアミド化合物は、下記構造で示される化合物(ニコチンアミド)又はその誘導体である。ニコチンアミドの誘導体としては、ニコチンアミドのピリジン環に1つ以上の置換基が結合した状態の化合物が挙げられる。置換基としてはヒドロキシ基、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、カルボキシ基、アルデヒド基、シアノ基、ハロゲン原子等が挙げられる。本開示の方法では、ニコチンアミドとニコチンアミドの誘導体を併用してもよい。
【0022】
【0023】
本開示の方法で使用する特定PNPは、1種のみでも2種以上の組み合わせであってもよい。
【0024】
水性媒体中でリボース-1-リン酸と、ニコチンアミド化合物と、特定PNPとを接触させると、特定PNPの酵素反応によりリボース-1-リン酸のリン酸基がニコチンアミド化合物と置換してニコチンアミドリボシドが生成する。
【0025】
水性媒体中でリボース-1-リン酸と、ニコチンアミド化合物と、特定PNPとを接触させる方法は、特に制限されない。例えば、リボース-1-リン酸、ニコチンアミド化合物、及び特定PNPを水性媒体にそれぞれ溶解する方法が挙げられる。リボース-1-リン酸、ニコチンアミド化合物、及び特定PNPを水性媒体に溶解する順序は特に制限されない。例えば、リボース-1-リン酸とニコチンアミド化合物とを溶解した水性媒体に特定PNPを溶解してもよい。
【0026】
水性媒体は、水を含み、リボース-1-リン酸、ニコチンアミド化合物、及び特定PNPを溶解できるものであれば特に制限されない。
必要に応じ、水性媒体は緩衝剤、pH調整剤、界面活性剤、有機溶媒、無機塩、ヌクレオシド化合物等を含んでもよい。
緩衝剤としては酢酸ナトリウムバッファー、酢酸アンモニウムバッファー、Tris(トリスヒドロキシメチルアミノメタン)バッファー、MES(2-モルホリノエタンスルホン酸)バッファー等が挙げられ、これらの中でも酢酸ナトリウムバッファー、酢酸アンモニウムバッファー及びMESバッファーからなる群より選択される少なくとも1種の緩衝剤であることが好ましい。
【0027】
水性媒体のpHは特に制限されないが、生成したニコチンアミドリボシドの分解を抑制し、特定PNPの酵素反応を促進する観点からは、7.0以下であることが好ましく、6.7以下であることがより好ましく、6.5以下であることがさらに好ましい。
特定PNPの酵素反応を促進する観点からは、水性媒体のpHは4.0以上であることが好ましく、4.5以上であることがより好ましく、5.0以上であることがさらに好ましい。
【0028】
水性媒体の温度は特に制限されないが、酵素反応を促進する観点からは5℃~50℃であることが好ましく、10℃~35℃であることがより好ましく、20℃~35℃であることがさらに好ましい。
【0029】
水性媒体中でリボース-1-リン酸と、ニコチンアミド化合物と、特定PNPとを接触させる時間は特に制限されない。例えば、0.5時間~72時間であることが好ましく、1時間~48時間であることがより好ましく、3~24時間であることがさらに好ましい。
【0030】
水性媒体中のリボース-1-リン酸、ニコチンアミド化合物、及び特定PNPの濃度は特に制限されない。例えば、それぞれ1mM~1000mM、10mM~800mM、又は50mM~600mMの範囲から選択してもよい。
【0031】
特定PNPは、クロロフレクサス(Chloroflexi)門に分類されている菌株由来の酵素であることが好ましく、クテドノバクテル(Ktedonobacteria)綱に分類されている菌株由来の酵素であることがより好ましく、Thermosporothrix属、Thermogemmatispora属、Dictyobacter属、Ktedonospora属、Ktedonosporobacter属、Ktedonobacter属、Tengunoibacter属及びReticulibacter属からなる群より選択される少なくとも1種の菌株由来の酵素であることがさらに好ましく、Thermosporothrix属に分類されている菌株由来の酵素であることが特に好ましい。また、Thermosporothrix属の中でも、Thermosporothrix hazakensis又はThermosporothrix sp. COM3由来の酵素であることが好ましく、Thermosporothrix hazakensis由来の酵素であることがより好ましい。
【0032】
特定PNPの中でも、後述する配列番号1~47のアミノ酸配列を有する酵素からなる群より選択される少なくとも1種の酵素であることが好ましく、配列番号1、5、6、7、22、23、38、39、40、41、42、43、44、45、46及び47のアミノ酸配列を有する酵素からなる群より選択される少なくとも1種の酵素であることがより好ましく、配列番号1、22及び23のアミノ酸配列を有する酵素からなる群より選択される少なくとも1種の酵素であることがさらに好ましく、配列番号1のアミノ酸配列を有する酵素であることが特に好ましい。
【0033】
配列番号1~47のアミノ酸配列は、米国生物工学情報センター(NCBI;National Center for Biotechnology Information)が提供しているGenBankデータベースから取得可能である。
【0034】
特定PNPの配列番号1との配列同一性は60%以上であれば特に制限されないが、65%以上、70%以上、75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、又は99%以上であることが好ましい。
【0035】
本開示において酵素のアミノ酸配列の配列同一性の値(%)は、基準となる酵素のアミノ酸配列(すなわち、配列番号1のアミノ酸配列)と、測定対象の酵素のアミノ酸配列との一致が最大となるようにアライメントさせ、一致するアミノ酸残基数をアライメントされたアミノ酸残基数で除したときの値を百分率で示した値(Identity)を指す。なお、基準となる酵素と測定対象の酵素のアミノ酸配列をアライメントさせる場合には、欠失(ギャップ)を含んでもよい。
アミノ酸配列の配列同一性は、当業者に周知の方法で算出できるが、本開示に示すアミノ酸配列の配列同一性は、BLAST(Basic Local Alignment Search Tool)の検索プログラムであるBlastp(protein-protein BLAST)を用いて計算した値である。
【0036】
特定PNPは、特定PNPを発現する形質転換体を用いて調製してもよい。形質転換体は、例えば、特定PNPの発現ベクターを作製し、次いで、この発現ベクターを宿主に導入することにより作製できる。
【0037】
発現ベクターは、特定PNPのアミノ酸配列をコードするポリヌクレオチド(DNA、RNA等)を含む。発現ベクターは、ポリヌクレオチドに加えて、プロモーター、ターミネーター、薬剤耐性遺伝子をコードする領域等の領域をさらに含むことができる。発現ベクターは、プラスミドであっても組込み型(integrative)ベクターであってもよい。発現ベクターは、ウイルスベクターであっても無細胞系用ベクターであってもよい。
【0038】
発現ベクターを導入するための宿主としては、大腸菌(Escherichia coli)等のエシェリヒア属細菌、コリネバクテリウム属細菌、バチルス属細菌等の原核細胞、及びサッカロマイセス属細菌、ピヒア属細菌、アスペルギルス属細菌等の真核細胞などが挙げられる。これらの中でもエシェリヒア属細菌が好ましく、大腸菌がより好ましい。
【0039】
発現ベクターを用いて宿主を形質転換し、形質転換した宿主を培養することにより、特定PNPを発現する形質転換体を得ることができる。宿主の培養のための培地は、LB培地などの通常用いられる培地から選択できる。
【0040】
本開示の方法では、特定PNPを発現する形質転換体をそのままニコチンアミドリボシドの製造に用いても、形質転換体から回収した特定PNPをニコチンアミドリボシドの製造に用いてもよい。形質転換体からの特定PNPの回収は、凍結融解、超音波破砕、溶解等の、この分野で慣用されている方法により行ってよい。
【0041】
<組成物>
本開示の組成物は、特定PNPを含む、ニコチンアミドリボシドの製造に用いるための組成物である。
【0042】
組成物に含まれる特定PNPの詳細及び好ましい態様は、上述した製造方法に使用される特定PNPの詳細及び好ましい態様と同様である。
【0043】
本開示の組成物を用いることで、酵素反応を生じさせる媒体の液性に関わらずニコチンアミドリボシドを製造することができる。本開示の組成物は、弱酸性の条件下でのニコチンアミドリボシドの製造に特に好適に使用できる。
【0044】
本開示の組成物を用いてニコチンアミドリボシドを製造する方法は、上述したニコチンアミドリボシドの製造方法であってもよい。すなわち、リボース-1-リン酸と、ニコチンアミド化合物と、本開示の組成物と、を水性媒体中で接触させてニコチンアミドリボシドを製造してもよい。
本開示の組成物を上述したニコチンアミドリボシドの製造方法に適用する場合、使用する材料及び製造条件の詳細及び好ましい態様は、上述した製造方法に使用される材料及び製造条件の詳細及び好ましい態様と同様である。
【0045】
組成物は、特定PNP以外の成分を含んでもよい。例えば、水性媒体、緩衝剤、pH調整剤、界面活性剤、有機溶媒、無機塩、ヌクレオシド化合物等を含んでもよい。
緩衝剤としては酢酸ナトリウムバッファー、酢酸アンモニウムバッファー、Tris(トリスヒドロキシメチルアミノメタン)バッファー、MES(2-モルホリノエタンスルホン酸)バッファー等が挙げられ、これらの中でも酢酸ナトリウムバッファー、酢酸アンモニウムバッファー及びMESバッファーから選ばれる緩衝剤であることが好ましい。
【0046】
組成物のpHは特に制限されないが、生成したニコチンアミドリボシドの分解を抑制し、特定PNPの酵素反応を促進する観点からは、7.0以下であることが好ましく、6.7以下であることがより好ましく、6.5以下であることがさらに好ましい。
特定PNPの酵素反応を促進する観点からは、水性媒体のpHは4.0以上であることが好ましく、4.5以上であることがより好ましく、5.0以上であることがさらに好ましい。
【0047】
組成物中の特定PNPの濃度は、特に制限されない。例えば、1mM~1000mM、10mM~800mM、又は50mM~600mMの範囲から選択してもよい。
【実施例0048】
以下、実施例に基づいて本発明を説明するが、本発明はこれらの実施例に制限されるものではない。
【0049】
<実施例1>
配列番号1のアミノ酸配列を有するPNPをコードする遺伝子を人工遺伝子合成法により取得し、制限酵素EcoRI/HindIII(Takara Bio)で消化した。その後、DNA断片とpUC18(Takara Bio)をライゲーションハイ(東洋紡(株))を用いて連結し、Escherichia coli DH5α株へ導入して形質転換株を得た。この形質転換株をアンピシリン(100μg/mL)を含むLB培地で培養し、形質転換株よりプラスミドを抽出し、配列番号1のアミノ酸配列を有するPNPをコードする遺伝子が挿入された目的のプラスミドを得た。配列番号1のアミノ酸配列を有するPNPをコードする遺伝子が挿入されたプラスミドをDH5α株へ導入し、配列番号1のアミノ酸配列を有するPNPを発現する目的の形質転換体を得た。この形質転換体をアンピシリン(100μg/mL)を含むLB培地で16時間培養し、次いで8000rpm、20分の遠心分離を行い、菌体を集めた。集めた菌体を純水4mlに懸濁して得た懸濁液を超音波破砕し、配列番号1のアミノ酸配列を有するPNP溶液を得た。
【0050】
D-リボース-1-リン酸のアンモニウム塩(200mM)及びニコチンアミド(370mM)をそれぞれ含むMESバッファー(pH6.0)を0.9ml調製した。その後、前記配列番号1のアミノ酸配列を有するPNP溶液0.05gをMESバッファーに添加して、20℃の条件下で酵素反応を開始した。
【0051】
反応開始から所定時間経過後に、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)を行い、β-ニコチンアミドリボシドに該当するクロマトグラフのピーク曲線下面積を算出してβ-ニコチンアミドリボシドの生成量(NR生成量)を調べた。HPLCは、高速液体クロマトグラフ(日本分光製)を用いて、下記の条件で行った。
流量:1.0ml/min、溶離液:10mMリン酸、メタノール:水=1:9、分析カラム:Develosil ODS-MG-5(4.6μm×250mm)、検出方法:UV 254nm
【0052】
<比較例1~6>
配列番号1のアミノ酸配列を有するPNPをコードする遺伝子の代わりに、配列番号1に対する配列同一性が60%未満である配列番号48~53のアミノ酸配列を有するPNPをコードする遺伝子を用いて、実施例1と同様にして配列番号48~53のアミノ酸配列を有するPNP溶液をそれぞれ得た。得られたPNP溶液をそれぞれ使用したこと以外は実施例1と同様にして酵素反応を開始させ、β-ニコチンアミドリボシドの生成量を調べた。
【0053】
(反応初速の評価)
PNPの活性を評価する指標として、反応初期のβ-ニコチンアミドリボシドの生成量を調べた。
具体的には、反応開始から2時間後に測定したβ-ニコチンアミドリボシドの生成量(Y軸)と反応時間(X軸)の関係をグラフにプロットし、グラフの原点とプロットを結ぶ直線の傾きを反応初速の指標とした。
その結果、実施例1ではβ-ニコチンアミドリボシドの生成が確認されたが、比較例1~6では直線の傾きがゼロに近く、β-ニコチンアミドリボシドの生成がほとんど確認されなかった。
【0054】
(最終生成量の評価)
反応開始から27時間後にβ-ニコチンアミドリボシドの生成量を調べ、実施例1の結果を100としたときの相対値に換算した。結果を表1に示す。表中の「-」はHPLC分析の測定で生成量が検出限界以下であったか、極微量であったことを示す。
【0055】
【0056】
以上の結果に示すように、pH6.0の弱酸性条件下で特定PNPを使用した実施例1は、特定PNPに該当しないPNPを使用した比較例1~6に比べ、反応初速に優れ、かつ最終的なβ-ニコチンアミドリボシドの生成量が多かった。
【0057】
<実施例2>
D-リボース-1-リン酸のアンモニウム塩(200mM)及びニコチンアミド(370mM)をそれぞれ含む酢酸アンモニウムバッファー(pH5.1)を0.9ml調製した。その後、実施例1と同様にして作製した配列番号1のアミノ酸配列を有するPNPを発現する形質転換体の懸濁液を超音波破砕せずに0.05g添加して、20℃の条件下で酵素反応を開始した。
反応開始から所定時間経過後に、実施例1と同様にしてβ-ニコチンアミドリボシドの生成量を調べた。
【0058】
<実施例3>
酢酸アンモニウムバッファーのpHを5.3に変更したこと以外は実施例2と同様にして酵素反応を開始させ、β-ニコチンアミドリボシドの生成量を調べた。
【0059】
<実施例4>
酢酸アンモニウムバッファーのpHを6.0に変更したこと以外は実施例2と同様にして酵素反応を開始させ、β-ニコチンアミドリボシドの生成量を調べた。
【0060】
<実施例5>
酢酸アンモニウムバッファーのpHを6.6に変更したこと以外は実施例2と同様にして酵素反応を開始させ、β-ニコチンアミドリボシドの生成量を調べた。
【0061】
(反応初速の評価)
実施例1と同様にして求めた反応初速の指標を、実施例2の結果を100としたときの相対値に換算した。結果を表2に示す。
【0062】
【0063】
(最終生成量の評価)
反応開始から30時間後にβ-ニコチンアミドリボシドの生成量を調べ、実施例2の結果を100としたときの相対値に換算した。結果を表3に示す。
【0064】
【0065】
表2及び表3に示すように、酵素反応に特定PNPを使用した場合は反応溶液のpHを弱酸性の範囲内で変更してもβ-ニコチンアミドリボシドの生成が確認された。
【0066】
<実施例6>
D-リボース-1-リン酸のアンモニウム塩(200mM)及びニコチンアミド(370mM)をそれぞれ含むMESバッファー(pH6.0)を0.9ml調製した。その後、実施例1と同様にして作製した配列番号1のアミノ酸配列を有するPNPを発現する形質転換体の懸濁液を超音波破砕せずに0.05g添加して、20℃の条件下で酵素反応を開始させた。
反応開始から所定時間経過後に、実施例1と同様にしてβ-ニコチンアミドリボシドの生成量を調べた。
【0067】
<実施例7>
pH6.0のMESバッファーに代えてpH6.5のMESバッファーを使用したこと以外は実施例6と同様にして酵素反応を開始させ、β-ニコチンアミドリボシドの生成量を調べた。
【0068】
<実施例8>
pH6.0のMESバッファーに代えてpH7.0のTrisバッファーを使用したこと以外は実施例6と同様にして酵素反応を開始させ、β-ニコチンアミドリボシドの生成量を調べた。
【0069】
<実施例9>
pH6.0のMESバッファーに代えてpH7.5のTrisバッファーを使用したこと以外は実施例6と同様にして酵素反応を開始させ、β-ニコチンアミドリボシドの生成量を調べた。
【0070】
(反応初速の評価)
実施例1と同様にして求めた反応初速の指標を、実施例8の結果を100としたときの相対値に換算した。結果を表4に示す。
【0071】
【0072】
表4に示すように、酵素反応に特定PNPを使用した場合は反応溶液が弱塩基性である場合に比べ、反応溶液が弱酸性である場合のニコチンアミドリボシドの生成量が多かった。この理由としては特定PNPが弱酸性の条件下で特に優れた活性を示すこと、酵素反応により生成したβ-ニコチンアミドリボシドの分解が抑制されたこと、などが考えられる。
【0073】
<実施例10>
D-リボース-1-リン酸のアンモニウム塩(200mM)及びニコチンアミド(370mM)をそれぞれ含むMESバッファー(pH6.0)を0.9ml調製した。その後、実施例1と同様にして作製した配列番号1のアミノ酸配列を有するPNPを発現する形質転換体の懸濁液を超音波破砕せずに0.05g添加して、20℃の条件下で酵素反応を開始させた。
反応開始から所定時間経過後に、実施例1と同様にしてβ-ニコチンアミドリボシドの生成量を調べた。
【0074】
<実施例11>
反応温度を25℃に変更したこと以外は実施例10と同様にして酵素反応を開始させ、β-ニコチンアミドリボシドの生成量を調べた。
【0075】
<実施例12>
反応温度を30℃に変更したこと以外は実施例10と同様にして酵素反応を開始させ、β-ニコチンアミドリボシドの生成量を調べた。
【0076】
<実施例13>
反応温度を35℃に変更したこと以外は実施例10と同様にして酵素反応を開始させ、β-ニコチンアミドリボシドの生成量を調べた。
【0077】
(反応初速の評価)
実施例1と同様にして求めた反応初速の指標を、実施例10の結果を100としたときの相対値に換算した。結果を表5に示す。
【0078】
【0079】
表5に示すように、反応溶液の温度が30℃以上の場合に反応初速がより優れていることが確認された。
【0080】
<PNPのアミノ酸配列>
配列番号1~53のアミノ酸配列を有するPNPの詳細は下記の通りである。「配列同一性」は配列番号1との配列同一性を示す。
配列番号1~47は、いずれもクロロフレクサス門に分類される菌株由来のPNPのアミノ酸配列である。
配列番号8、31、35、40、44、45及び46以外のアミノ酸配列は、クロロフレクサス門のクテドノバクテル綱に分類される菌株由来のPNPのアミノ酸配列であることが分かっている。これらの中でも配列番号16、17、18、19、24、26、28、30、38、39及び43以外のアミノ酸配列は、クテドノバクテル網のThermosporothrix属、Thermogemmatispora属、Dictyobacter属、Ktedonospora属、Ktedonosporobacter属、Ktedonobacter属、Tengunoibacter属及びReticulibacter属から選ばれる菌株由来のPNPのアミノ酸配列であることが分かっている。
【0081】
(配列番号1)
Thermosporothrix hazakensisに由来するプリンヌクレオシドホスホリラーゼ(Genbank Accession No. WP_111319557.1又はNo. GCE47107.1、配列同一性:100.00%、アミノ酸配列:MQYENVAEAVRAIQARTTLKPRVALILGSGLGDLAAELVDATAIPYAEIPHFARSTVIGHAGRLLLGTLEGVPVVVMQGRFHLYEGYSPEVITFPIRVMRLLGAEILIVTNAAGGVNPAYATGDIMLLKDHIFLPGMAGLNPLIGPNDERFGERFPPLAHAYDVELREVARTVAQSWPDLTLQEGIYTMVTGPNYETSAELRFLRTIGTDAVGMSTVPEVVVARHMRMRVLGLSLISNEATGDEEAEVNHEEVLEAANAARPKFTALVRGIIRSLQ
【0082】
(配列番号2)
Thermogemmatispora carboxidivoransに由来するプリンヌクレオシドホスホリラーゼ(Genbank Accession No. WP_052887964.1、配列同一性:63.04%)
【0083】
(配列番号3)
Dictyobacter kobayashiiに由来するプリンヌクレオシドホスホリラーゼ(Genbank Accession No. WP_126551910.1、配列同一性:65.09%)
【0084】
(配列番号4)
Ktedonospora formicarumに由来するプリンヌクレオシドホスホリラーゼ(Genbank Accession No. WP_220194470.1、配列同一性:66.55%)
【0085】
(配列番号5)
Ktedonosporobacter rubrisoliに由来するプリンヌクレオシドホスホリラーゼ(Genbank Accession No. WP_129894802.1又はNo. WP_242527237.1、配列同一性:71.27%)
【0086】
(配列番号6)
Tengunoibacter tsumagoiensisに由来するプリンヌクレオシドホスホリラーゼ(Genbank Accession No. WP_126580994.1、配列同一性:72.00%)
【0087】
(配列番号7)
Reticulibacter mediterraneiに由来するプリンヌクレオシドホスホリラーゼ(Genbank Accession No. WP_220206210.1、配列同一性:73.72%)
【0088】
(配列番号8)
Chloroflexi bacteriumに由来するプリンヌクレオシドホスホリラーゼ(Genbank Accession No. RMF38962.1、配列同一性:60.73%)
【0089】
(配列番号9)
Thermogemmatispora sp. に由来するプリンヌクレオシドホスホリラーゼ(Genbank Accession No. MBX5451239.1、配列同一性:61.09%)
【0090】
(配列番号10)
Thermogemmatispora sp. に由来するプリンヌクレオシドホスホリラーゼ(Genbank Accession No. MBX5456753.1、配列同一性:62.55%)
【0091】
(配列番号11)
Thermogemmatispora tikiterensisに由来するプリンヌクレオシドホスホリラーゼ(Genbank Accession No. WP_112428829.1、配列同一性:63.27%)
【0092】
(配列番号12)
Thermogemmatispora aurantiaに由来するプリンヌクレオシドホスホリラーゼ(Genbank Accession No. WP_151727093.1、配列同一性:63.64%)
【0093】
(配列番号13)
Thermogemmatispora argillosaに由来するプリンヌクレオシドホスホリラーゼ(Genbank Accession No. BBH94885.1、配列同一性:64.00%)
【0094】
(配列番号14)
Thermogemmatispora onikobensisに由来するプリンヌクレオシドホスホリラーゼ(Genbank Accession No. WP_069802866.1、配列同一性:64.13%)
【0095】
(配列番号15)
Thermogemmatispora sp.に由来するプリンヌクレオシドホスホリラーゼ(Genbank Accession No. MBE3566025.1、配列同一性:64.36%)
【0096】
(配列番号16)
Ktedonobacteraceae bacteriumに由来するプリンヌクレオシドホスホリラーゼ(Genbank Accession No. MBV9689750.1、配列同一性:65.09%)
【0097】
(配列番号17)
Ktedonobacteraceae bacteriumに由来するプリンヌクレオシドホスホリラーゼ(Genbank Accession No. MBV9019792.1、配列同一性:65.82%)
【0098】
(配列番号18)
Ktedonobacteraceae bacteriumに由来するプリンヌクレオシドホスホリラーゼ(Genbank Accession No. MBV8822435.1、配列同一性:65.82%)
【0099】
(配列番号19)
Ktedonobacteraceae bacteriumに由来するプリンヌクレオシドホスホリラーゼ(Genbank Accession No. MBV8695491.1、配列同一性:66.18%)
【0100】
(配列番号20)
Dictyobacter alpinusに由来するプリンヌクレオシドホスホリラーゼ(Genbank Accession No. WP_126628037.1、配列同一性:66.18%)
【0101】
(配列番号21)
Dictyobacter aurantiacusに由来するプリンヌクレオシドホスホリラーゼ(Genbank Accession No. WP_126597151.1、配列同一性:66.91%)
【0102】
(配列番号22)
Thermosporothrix sp. COM3に由来するプリンヌクレオシドホスホリラーゼ(Genbank Accession No. BBH88921.1、配列同一性:99.64%)
【0103】
(配列番号23)
Thermosporothrix hazakensisに由来するプリンヌクレオシドホスホリラーゼ(Genbank Accession No. PZW36453.1、配列同一性:100.00%)
【0104】
(配列番号24)
Ktedonobacteria bacteriumbrp13に由来するプリンヌクレオシドホスホリラーゼ(Genbank Accession No. BCL80434.1、配列同一性:67.03%)
【0105】
(配列番号25)
Dictyobacter formicarumに由来するプリンヌクレオシドホスホリラーゼ(Genbank Accession No. WP_201360726.1、配列同一性:67.64%)
【0106】
(配列番号26)
Ktedonobacteraceae bacteriumに由来するプリンヌクレオシドホスホリラーゼ(Genbank Accession No. MBO0791435.1、配列同一性:67.88%)
【0107】
(配列番号27)
Ktedonobacter sp.に由来するプリンヌクレオシドホスホリラーゼ(Genbank Accession No. HCI78926.1、配列同一性:68.25%)
【0108】
(配列番号28)
Ktedonobacteraceae bacteriumに由来するプリンヌクレオシドホスホリラーゼ(Genbank Accession No. MBO0777434.1、配列同一性:68.25%)
【0109】
(配列番号29)
Ktedonobacter sp. SOSP1-85に由来するプリンヌクレオシドホスホリラーゼ(Genbank Accession No. WP_201379869.1、配列同一性:69.09%)
【0110】
(配列番号30)
Ktedonobacteraceae bacteriumに由来するプリンヌクレオシドホスホリラーゼ(Genbank Accession No. MBA2392883.1、配列同一性:69.18%)
【0111】
(配列番号31)
Chloroflexi bacteriumに由来するプリンヌクレオシドホスホリラーゼ(Genbank Accession No. TMD61560.1、配列同一性:69.23%)
【0112】
(配列番号32)
Ktedonobacter racemiferに由来するプリンヌクレオシドホスホリラーゼ(Genbank Accession No. WP_007906525.1、配列同一性:69.45%)
【0113】
(配列番号33)
Dictyobacter arantiisoliに由来するプリンヌクレオシドホスホリラーゼ(Genbank Accession No. GCF07079.1、配列同一性:69.45%)
【0114】
(配列番号34)
Dictyobacter arantiisoliに由来するプリンヌクレオシドホスホリラーゼ(Genbank Accession No. WP_216368759.1、配列同一性:69.45%)
【0115】
(配列番号35)
Chloroflexi bacteriumに由来するプリンヌクレオシドホスホリラーゼ(Genbank Accession No. TMF47169.1、配列同一性:69.60%)
【0116】
(配列番号36)
Ktedonobacter robiniaeに由来するプリンヌクレオシドホスホリラーゼ(Genbank Accession No. WP_201371297.1、配列同一性:69.82%)
【0117】
(配列番号37)
Ktedonobacter sp. SOSP1-52に由来するプリンヌクレオシドホスホリラーゼ(Genbank Accession No. WP_201387047.1、配列同一性:69.82%)
【0118】
(配列番号38)
Ktedonobacteraceae bacteriumに由来するプリンヌクレオシドホスホリラーゼ(Genbank Accession No. MBE3560227.1、配列同一性:70.18%)
【0119】
(配列番号39)
Ktedonobacteraceae bacteriumに由来するプリンヌクレオシドホスホリラーゼ(Genbank Accession No. MBA2681952.1、配列同一性:70.48%)
【0120】
(配列番号40)
Chloroflexi bacteriumに由来するプリンヌクレオシドホスホリラーゼ(Genbank Accession No. MBV9231619.1、配列同一性:70.55%)
【0121】
(配列番号41)
Ktedonobacter sp. 13_1_20CM_4_53_11に由来するプリンヌクレオシドホスホリラーゼ(Genbank Accession No. OLE04335.1、配列同一性:70.70%)
【0122】
(配列番号42)
Ktedonobacter sp.に由来するプリンヌクレオシドホスホリラーゼ(Genbank Accession No. HHS57294.1、配列同一性:70.80%)
【0123】
(配列番号43)
Ktedonobacteraceae bacteriumに由来するプリンヌクレオシドホスホリラーゼ(Genbank Accession No. MBA2286753.1、配列同一性:70.91%)
【0124】
(配列番号44)
Chloroflexi bacteriumに由来するプリンヌクレオシドホスホリラーゼ(Genbank Accession No. TMC19297.1、配列同一性:71.06%)
【0125】
(配列番号45)
Chloroflexi bacteriumに由来するプリンヌクレオシドホスホリラーゼ(Genbank Accession No. TMB81982.1、配列同一性:73.26%)
【0126】
(配列番号46)
Chloroflexi bacteriumに由来するプリンヌクレオシドホスホリラーゼ(Genbank Accession No. TMC34895.1、配列同一性:71.06%)
【0127】
(配列番号47)
Ktedonobacter sp.に由来するプリンヌクレオシドホスホリラーゼ(Genbank Accession No. HCJ33365.1、配列同一性:74.07%)
【0128】
(配列番号48)
プロテオバクテリア門、ガンマプロテオバクテリア綱、Escherichia coliに由来するプリンヌクレオシドホスホリラーゼ(Genbank Accession No. WP_000224877.1、配列同一性なし)
【0129】
(配列番号49)
プロテオバクテリア門、ガンマプロテオバクテリア綱、Klebsiella sp. に由来するプリンヌクレオシドホスホリラーゼ(Genbank Accession No. CAA61136.1、配列同一性なし)
【0130】
(配列番号50)
クレン古細菌門、テルモプロテウス綱、Aeropyrum pernix K1. に由来するプリンヌクレオシドホスホリラーゼ(Genbank Accession No. BAA79977.2、配列同一性なし)
【0131】
(配列番号51)
デイノコッカス-サーマス門、デイノコッカス綱、Thermus Thermophilus HB27に由来するプリンヌクレオシドホスホリラーゼ(Genbank Accession No. WP_011172648.1、配列同一性:52.4%)
【0132】
(配列番号52)
プロテオバクテリア門、ガンマプロテオバクテリア綱、Escherichia coliに由来するプリンヌクレオシドホスホリラーゼ(Genbank Accession No. WP_000084573.1、配列同一性:46.7%)
【0133】
(配列番号53)
デイノコッカス-サーマス門、デイノコッカス綱、Thermus Thermophilus HB27に由来するプリンヌクレオシドホスホリラーゼ(Genbank Accession No. WP_011173486.1、配列同一性なし)