(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024030126
(43)【公開日】2024-03-07
(54)【発明の名称】照明器具
(51)【国際特許分類】
F21S 8/04 20060101AFI20240229BHJP
F21V 23/00 20150101ALI20240229BHJP
F21V 33/00 20060101ALI20240229BHJP
A61L 9/015 20060101ALI20240229BHJP
【FI】
F21S8/04 110
F21V23/00 115
F21V33/00 470
F21S8/04 130
A61L9/015
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022132701
(22)【出願日】2022-08-23
(71)【出願人】
【識別番号】505455945
【氏名又は名称】コイズミ照明株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002217
【氏名又は名称】弁理士法人矢野内外国特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】志村 竜男
(72)【発明者】
【氏名】川▲崎▼ 宏冶
【テーマコード(参考)】
3K014
4C180
【Fターム(参考)】
3K014AA00
3K014RB03
3K014RB06
4C180AA02
4C180AA07
4C180CA10
4C180EA17X
4C180HH05
4C180HH11
4C180KK04
4C180LL06
4C180MM06
(57)【要約】
【課題】照明器具において内部に活性種が残存することによって生じる影響を低減させることができるものとする。
【解決手段】照明器具11において、送風ファン71が動作することによって、吸込口63aから送風路50に空気を取り込み、送風路50に取り込んだ空気に活性種を含んで吹出口54から排出するものであり、オゾン発生素子32の活性種を発生する動作及び送風ファン71の送風する動作を開始してから所定時間経過した後にオゾン発生素子32の活性種を発生する動作を停止し、オゾン発生素子32の活性種を発生する動作を停止してから所定時間経過した後に送風ファン71の送風する動作を停止する。
【選択図】
図14
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源部を配置可能な器具本体と、
前記器具本体を覆うカバーと、
活性種を発生するオゾン発生素子と、
空気を送り出す送風ファンと、を備える照明器具であって、
前記カバーは、吸込口と、吹出口と、を有し、
前記吸込口から前記吹出口までの前記器具本体内における前記空気の流路である送風路を備え、
前記送風ファンが動作することによって、前記吸込口から前記送風路に空気を取り込み、前記送風路に取り込んだ空気に前記活性種を含んで前記吹出口から排出するものであり、
前記オゾン発生素子の活性種を発生する動作及び前記送風ファンの送風する動作を開始してから所定時間経過した後に前記オゾン発生素子の活性種を発生する動作を停止し、
前記オゾン発生素子の活性種を発生する動作を停止してから所定時間経過した後に前記送風ファンの送風する動作を停止する、照明器具。
【請求項2】
人体を検知する人感センサを備え、
前記オゾン発生素子の活性種を発生する動作及び前記送風ファンの送風する動作を開始してから所定時間経過する前に前記人感センサが人を検知したとき、前記オゾン発生素子の活性種を発生する動作及び前記送風ファンの送風する動作をそれぞれ停止する、請求項1に記載の照明器具。
【請求項3】
前記送風ファンは、前記送風路に配置され、
前記送風路は、前記送風ファンから前記吹出口に行くに従って狭くなるように形成され、
前記オゾン発生素子は、前記送風路における前記送風ファンと前記吹出口との間に配置される、請求項1または請求項2に記載の照明器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、照明器具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から脱臭又は除菌を目的として、オゾンやマイナスイオンの生成機能を備えた照明器具の開発がなされている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1においては、器具本体にイオン放出機能を備えた照明器具が開示されている。
【0003】
このイオン放出機能を備えた照明器具は、器具本体にイオンを生成するイオン生成ユニットと、送風ファンとを有している。この照明器具では、器具本体の側面に設けられた吸込口から室内の空気を取り込み、イオン生成ユニットから生成されたマイナスイオンが器具本体に設置された送風ファンにより送風されて吹出口から排出される空気とともに照明器具の外部へと放出される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
この照明器具において、例えば酸化力の高いオゾンガス等のような活性種成分を採用した場合、発生させたオゾンガス等の活性種が照明器具の内部に残存することによって、照明器具の腐食や破損等の種々の影響が生じる恐れが考えられる。
【0006】
そこで、本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、オゾンガス等の活性種が内部に残存することによって生じる影響を低減させることができる照明器具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
【0008】
すなわち、本願に開示する照明器具は、光源部を配置可能な器具本体と、前記器具本体を覆うカバーと、活性種を発生するオゾン発生素子と、空気を送り出す送風ファンと、を備える照明器具であって、前記カバーは、吸込口と、吹出口と、を有し、前記吸込口から前記吹出口までの前記器具本体内における前記空気の流路である送風路を備え、前記送風ファンが動作することによって、前記吸込口から前記送風路に空気を取り込み、前記送風路に取り込んだ空気に前記活性種を含んで前記吹出口から排出するものであり、前記オゾン発生素子の活性種を発生する動作及び前記送風ファンの送風する動作を開始してから所定時間経過した後に前記オゾン発生素子の活性種を発生する動作を停止し、前記オゾン発生素子の活性種を発生する動作を停止してから所定時間経過した後に前記送風ファンの送風する動作を停止するものである。
【0009】
本願に開示する照明器具において、人体を検知する人感センサを備え、前記オゾン発生素子の活性種を発生する動作及び前記送風ファンの送風する動作を開始してから所定時間経過する前に前記人感センサが人を検知したとき、前記オゾン発生素子の活性種を発生する動作及び前記送風ファンの送風する動作をそれぞれ停止することが好ましい。
【0010】
本願に開示する照明器具において、前記送風ファンは、前記送風路に配置され、前記送風路は、前記送風ファンから前記吹出口に行くに従って狭くなるように形成され、前記オゾン発生素子は、前記送風路における前記送風ファンと前記吹出口との間に配置されることが好ましい。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、オゾン発生器を備えた照明器具において、照明器具内に活性種が残存することによって生じる影響を低減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本発明の一実施形態に係る照明器具を示す斜視図。
【
図4】(a)は
図2におけるA―A線断面図、(b)は
図2におけるB―B線断面図。
【
図8】照明器具の内部における送風路の空気の流れを示す斜視図。
【
図10】(a)は
図9におけるE―E線断面図、(b)は
図9におけるF―F線断面図。
【
図12】器具本体における空気の流れを説明するための説明図。
【
図13】器具本体における空気の流れを説明するための説明図であり、(a)は平面図、(b)は斜視図。
【
図14】照明器具のオゾン発生器による活性種を発生する動作の開始または停止の一連の流れ、及び送風ファンによる空気を送り出す動作の開始または停止の一連の流れを示すフロー図。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明の一実施形態に係る照明器具11について、
図1から
図14を用いて説明する。本実施形態に係る照明器具11は、オゾン発生機能を備えた照明器具である。照明器具11は、例えば天井面等の被取付面Cに直接取り付けられる直付け型のシーリングライトとして使用することが可能である。なお、照明器具11は、天井面に限らず、壁面(傾斜面も含む)に取り付けてブラケットライトとして使用することも可能である。以下の説明では、照明器具11の光を照射する側を照明器具11の照射面側とし、照明器具11における被取付面Cに対向する側を照明器具11の取付面側(照射面側の反対側)として説明する。また、照明器具11の取付面側とは、照明器具11の背面側(裏面側)である。また、
図3等に示す照明器具11が被取付面Cに取付けられた状態において、被取付面Cに直交する方向を照明器具11の上下方向とした場合、照明器具11の取付面側を上方とし、照明器具11の照射面側の直下方向を下方として説明する。照明器具11の上下方向に対して直交する方向を照明器具11の径方向として説明する。また、以下の説明において、下方から照明器具11等を見た状態を平面視とする。上下方向に対して直交方向から照明器具11等を見た状態を側面視とする。照明器具11等の断面形状を見た状態を断面視とする。
【0014】
照明器具11は、器具本体21、オゾン発生器31、光源部の一例であるランプユニット41、第1カバーである下面カバー51、第2カバーであるセンターカバー61、フィルタ70、送風ファン71、ソケット81、取付部材91、端子台100、センサ部101、制御基板110を主に備える。照明器具11の外形は、平面視において略円形状であって、照明器具11の高さ方向(
図3の照明器具11の上下方向)の寸法が、照明器具11の径方向(
図3の照明器具11の上下方向に対して直交方向)の寸法よりも小さく薄型で扁平な略円柱形状である。
なお、照明器具11の外形形状は、本実施形態に限定されるものではない。照明器具11の外形形状は、平面視において略円形状以外に、例えば、楕円形状、正方形状、長方形状、多角形状や扇形、またはそれらを組み合わせた形状にすることもできる。
【0015】
器具本体21は、平面視において略円形形状である。器具本体21は、略円筒状の外壁を有する部材である。器具本体21は、オゾン発生器31、ランプユニット41、下面カバー51、センターカバー61、フィルタ70、送風ファン71、ソケット81、端子台100、センサ部101、制御基板110を保持するともに取付部材91に取り付けられる部材である。器具本体21は、照射面側にランプユニット41、下面カバー51、センターカバー61、フィルタ70、ソケット81、センサ部101を保持する。器具本体21は、取付面側にオゾン発生器31、端子台100、制御基板110を保持する。器具本体21は、例えば樹脂材料で形成される。本実施形態の器具本体21は、PBT(Polybutylene Terephthalate)樹脂を用いて形成した。器具本体21は、その外径寸法が取付部材91の外径寸法と略同じであり、ネジ等により取付部材91の照射面側に取り付け可能である。
【0016】
器具本体21は、照射面側において円柱を切り欠いた形状を有している。器具本体21は、照射面側において、ソケット配置部22と、対向面23と、内側面24と、外側面25と、段差部26と、平坦部27と、外壁28とを有している。対向面23、内側面24及び外側面25は、後述する送風路50の一部を構成するものである。
【0017】
ソケット配置部22は、器具本体21の中央部に略有底円筒状に穿設された部分である。ソケット配置部22には、ソケット81を介してランプユニット41が配置される。
【0018】
対向面23は、被取付面Cと直交する方向において下面カバー51に対向するとともになめらかに連続する面である。対向面23は、側面視において送風ファン71側から吹出口54側に向かうにつれて漸次的に狭まるように形成されている。対向面23は、ソケット配置部22の底部の一端から、略有底円筒状のソケット配置部22の外周面が切り欠かれた部分を通過するとともに、ソケット配置部22の外周に沿って回り込むように形成された平面視略円弧状の面である。対向面23は、吹出口54の近傍において略平坦で下面カバー51の底面部53に対向するように形成される平坦面23aを有している。
図10に示すように、対向面23は、側面視において送風ファン71の上端付近から徐々に下降するとともに吹出口54に近づくにつれて底面部53と略平行状態とになる。対向面23における送風ファン71の下流側には、オゾン発生器31のオゾン発生素子32を配置するための矩形枠状の素子配置部30が形成されている(
図10(b)参照)。
【0019】
内側面24は、対向面23の径方向内側端に沿って延びるとともに、対向面23の径方向内側端から下方に延びる。外側面25は、対向面23の径方向外側端に沿って延びるともに、対向面23の径方向外側端から下方に延びる。外側面25は、円筒形状の外壁28の一部を構成している。
【0020】
段差部26は、器具本体21の中心軸に略直交するような平坦な段差面を形成するように円柱の一端部を切り欠いた部分である。段差部26には、センサ部101が配置される。段差部26には、ボス状のネジ取付部26aが設けられている。ネジ取付部26aには、センサ部101のネジ止め部108がネジ等の取付部材により取り付けられる(
図4(b)参照)。
【0021】
平坦部27は、径方向において所定幅を有する平面視略円弧状の部分である。平坦部27は、ソケット配置部22の径方向外側において、対向面23と段差部26を除いた部分である。外壁28は、器具本体21の外周面を構成する略円筒状の部分である。
【0022】
器具本体21は、取付面側において、径方向において所定幅を有する上面視略円弧状であって、下方に凹んだ凹部29を有する。凹部29は、その底部に、電源配置部29aと、制御基板配置部29bとを有している。
【0023】
電源配置部29aは、対向面23における平坦面23aの背面側の部分である。電源配置部29aには、オゾン発生素子32に給電するための電源部33が配置される(
図10(a)参照)。制御基板配置部29bは、平坦部27の背面側の部分である。制御基板配置部29bには、制御基板110が配置される。制御基板配置部29bと段差部26の間には、センサ部101と制御基板110とを隔てる隔壁26bが立設されている(
図6参照)。隔壁26bには、センサ部101と制御基板110とを電気的に接続する配線107を挿通するための貫通孔26cが設けられている。
【0024】
器具本体21に下面カバー51が取り付けられることで、器具本体21側の対向面23、内側面24、及び外側面25と、下面カバー51(円筒部52及び底面部53)の内側面とで区画された送風路50が形成される。送風路50の上流側には、送風ファン71が配置されている。送風ファン71の下流側には、オゾン発生器31のオゾン発生素子32が配置されている。
【0025】
図5に示すように、送風路50は、ランプユニット41の周囲の断面視略円環状の空間S1から送風ファン71の上流側に至る空間S2と、送風ファン71から吹出口54までを連通する空間S3である。空間S1、空間S2及び空間S3は、それぞれ連通している。
【0026】
送風路50は、平面視において略ノ字状もしくは略フ字状である(
図5参照)。送風路50は、平面視において径方向に所定幅を有する。送風路50の少なくとも一部は、ランプユニット41の外周側に沿うように形成されている。送風路50の内側面24は、送風ファン71から送風路50の中途部付近までセンターカバー61の外周面に沿って回り込むように形成されている。
【0027】
送風路50は、側面視において送風ファン71から吹出口54に行くに従って狭くなるように形成される。送風路50は、側面視において上流側(吸込口63a側)の上下方向の幅が比較的広く、下流側(吹出口54側)の上下方向の幅が比較的狭く構成される。送風路50は、その空気の流路の断面が下流側に行くに従って次第に小さくなるように構成される。送風路50の送風ファン71から吹出口54に行くに従って狭くなる部分の中途部には、オゾン発生器31のオゾン発生素子32が配置されている。送風路50は、平面視において空間S1から径方向外側の空間S2に延びるとともに、送風ファン71を通過してランプユニット41の径方向外側の空間S3へと至る。送風路50の空間S3は、吹出口54近傍において対向面23が有する平坦面23aと下面カバー51の底面部53の背面側とが略平行になるように近接した空間S3Aを有している(
図10参照)。
【0028】
また、器具本体21の材質としては、樹脂材料以外であってもよく、例えばアルミニウム合金等の金属素材などを必要に応じて適宜選択することもできる。
【0029】
オゾン発生器31は、例えば活性種成分であるオゾン(O3)ガスを発生させるモジュールである。オゾン発生器31は、放電によりオゾンを発生させるオゾン発生素子32と、オゾン発生素子32に給電するための電源部33とを有する。オゾン発生素子32は、角筒状の放電空間部を有する。オゾン発生素子32は、送風路50の対向面23の延出方向の中途部において放電空間部が露出されるように素子配置部30に配置される。オゾン発生素子32は、電源部33に電気的に接続されている。電源部33は、オゾン発生素子32に給電を行って、オゾン発生素子32を放電させるための電源装置である。電源部33は、器具本体21の電源配置部29aに配置されている。電源部33は、送風路50の対向面23の背面側に設置されている。
図11に示すように、電源部33は、制御基板110に電気的に接続されており、制御基板110を介して給電される。
【0030】
ランプユニット41は、器具本体21に取り付けられたソケット81に取り付けられるランプであり、例えばGX53ランプである。ランプユニット41は、ソケット81により器具本体21に対して着脱可能である。着脱可能なランプユニット41を用いることで、ランプユニット41が故障した場合にもランプユニット41を容易に交換することができる。これにより、照明器具11のメンテナンス性が向上する。ランプユニット41は、照明器具11の照射面側に向けて光を出射する部分である。ランプユニット41は、一方側(取付面側)に設けられるGX53型の口金部42と、他方側(照射面側)に図示しない光源を覆う透光カバー部43と、内部に収容される電源回路とを備える。口金部42は、上方に向けて突出する電極ピン44と、ランプユニット41の上面中央に配置される円柱状の突出部45とから構成される。突出部45には、周面の対称位置に一対の略L字形のガイド溝(図示せず)が形成されている。ガイド溝は、ソケット81の貫通孔82の凸部と係合して、ランプユニット41がソケット81に位置決めされる構成となっている。一対の電極ピン44は、突出部45の側方で口金部42の上面周辺部の対称位置に突設されている。
なお、ランプユニット41及びソケット81は、GX53形口金に対応したものに限らず、GH76p形口金やGH69h形口金に対応したものでもよい。
【0031】
ソケット81は、4つのビス等のネジ部材によって、器具本体21のソケット配置部22に取り付けられる。ソケット81には、中央に円形状の貫通孔82と、貫通孔82を挟んで対向して配置される一対の係合孔83が形成されている。ソケット81は、係合孔83にランプユニット41の電極ピン44が係合されることによって、ソケット81に取り付けられる。ソケット81は、電極ピン44との接点を有する。ソケット81の接点は、配線を介して制御基板110とセンサ部101に電気的に接続されている。ソケット81にランプユニット41を取り付けた際に、ランプユニット41の電極ピン44が接点に電気的に接続される。
【0032】
図8に示すように、ランプユニット41が取り付けられるソケット81は、下面カバー51にセンターカバー61が取り付けられた状態において、使用者が下方から認識可能である。照明器具11では、ソケット81が器具本体21の被取付面側とは反対側の照射面側に設けられ、吹出口54は下面カバー51の側面に設けられる。これにより、ソケット81が被取付面(天井面等)Cと反対側に設けられて、下面カバー51にセンターカバー61が取り付けられた状態で下方から認識可能に配置されている。本実施形態の照明器具11では、ランプユニット41とセンターカバー61が照射面側において近い位置にあるため、使用者はランプユニット41やセンターカバー61を容易に認識しやすく着脱動作がしやすい。
【0033】
下面カバー51は、ランプユニット41を露出するための開口を下側に有するとともに上端が開放された略有底円筒状の部材である。下面カバー51は、円筒部52と、円筒部52の下端部から径方向内側に延出される円環状の底面部53と、を有している。下面カバー51は、その内径寸法が器具本体21の外径寸法及び取付部材91の外径寸法よりも大きく、器具本体21の照射面側と側面側を覆うとともに取付部材91の照射面側に取り付け可能である。底面部53は、円形状の中央開口部53aと、センサ部101の一部を露出する開口部53bとを有している。中央開口部53aには、庇状に径方向内側に突出する係止部53a1と、係止部53a1の周方向に対して略均等な位置を切り欠いた複数(本実施形態では3つ)の切欠き部53a2とが形成されている。複数の切欠き部53a2は、センターカバー61の複数(本実施形態では3つ)のボス62aのそれぞれの周方向の長さ寸法に対応して形成されている。係止部53a1の上面には、センターカバー61が取り付けられた際に、センターカバー61が下面カバー51に対して回転しないように、センターカバー61のボス62aの周方向一端を係止する凸部53a3が形成されている(
図6参照)。
【0034】
下面カバー51は、器具本体21とともに取付部材91にねじ部材で固定される。下面カバー51及び器具本体21は、内部の清掃や器具本体21の部品交換等のために、取付部材91に対して着脱できる構造としてもよい。
【0035】
開口部53bは、センサ受光部103を露出するための第1開口部53b1と、操作スイッチ104を露出するための第2開口部53b2と、操作つまみ105を露出するための第3開口部53b3とを有している(
図6参照)。
【0036】
円筒部52と底面部53との境界部分には、周方向の一部に吹出口54が開口されている。吹出口54は、オゾンを含む空気を器具本体21の外部へ排出する開口である。吹出口54は、下面カバー51の側面の下側の角部に沿って側面視四角状の貫通孔が連続するように設けられている。吹出口54は、送風路50に連通しており、吹出口54からはオゾンを含んだ空気が吹き出される。
【0037】
センターカバー61は、下面カバー51を介して器具本体21に着脱可能であり、ランプユニット41の周囲を囲うカバーである。
図6に示すように、センターカバー61は、略円筒状であって、円筒基部62と、円筒開口部63と、フランジ部64とを有している。円筒基部62は、下方に向かうにつれて拡径する円筒状であって、外周面の周方向に沿って複数(本実施形態では3つ)のボス62aを有している。複数のボス62aは、それぞれの周方向の長さ寸法が異なるように形成されている。これにより、センターカバー61を下面カバー51に取り付ける際に、センターカバー61に対して所定の位置に位置決めすることができるため、センターカバー61を誤った位置に誤挿入することを防止することができる。円筒基部62の上端の外周面には、径方向外側に突出するフィルタ係止部62bを有している(
図4参照)。フィルタ係止部62bは、フィルタ70の下端を係止する部分である。
なお、上述した第1カバーである下面カバー51に、第2カバーであるセンターカバー61を取り付けることで、器具本体21の照射面側の全体に亘って覆うことができる本発明に係るカバーを構成している。
【0038】
円筒開口部63は、円筒基部62の上側に連設される。円筒開口部63は、周方向に沿って並んだ複数(本実施形態では6つ)の矩形状の開口である吸込口63aを有している。センターカバー61にフィルタ70が嵌合された際には、フィルタ70が複数の吸込口63aを覆うとともに、フィルタ70の下端が円筒基部62のフィルタ係止部62bにより係止される。円筒開口部63の上端には、周方向に沿って細長い矩形状に切り欠いた第1切欠き部63bと、径方向において第1切欠き部63bに対向する位置に側面視略V字状の第2切欠き部63cとが形成されている。第1切欠き部63bは、ソケット81から延びる配線との干渉を避けるためのものである。第2切欠き部63cは、器具本体21のソケット配置部22に設けられた下方に凸状のストッパ部(図示せず)が係合されることで、センターカバー61の器具本体21に対する回転を防止するためのものである。
【0039】
吸込口63aは、器具本体21の内部に外気(空気)を取り込むための開口である。吸込口63aは、ランプユニット41の周囲を囲むように配置される。具体的には、吸込口63aには、円筒基部62の内周面とランプユニット41の透光カバー部43の外周面とで形成される略円筒状の隙間G(
図4参照)を介して空気が吸い込まれる。このように吸気されることで、ランプユニット41の周囲で空気が流動されることによりランプユニット41が冷却される。
【0040】
吹出口54は、下面カバー51における円筒部52と底面部53の境界部分に設けられている。一方、吸込口63aは、器具本体21の内部に配置されたセンターカバー61の円筒開口部63に設けられている。すなわち、吹出口54は、器具本体21を覆うカバー(下面カバー51及びセンターカバー61)において吸込口63aが配置される面とは別の面に設けられている。
【0041】
下面カバー51にセンターカバー61を取り付ける際には、切欠き部53a2にセンターカバー61のボス62aが挿通され、センターカバー61のフランジ部64の上端が係止部53a1の下端に配置される。これにより、センターカバー61は、上下方向において、下面カバー51に対して位置決めされる。切欠き部53a2にボス62aが挿通された状態でセンターカバー61を中央開口部53aの周方向に回動させることで、ボス62aが係止部53a1の上端上を移動する。センターカバー61は、ボス62aの一つが係止部53a1に設けられた凸部53a3と接するまで回動させることができる。こうすることで、ボス62aとフランジ部64が係止部53a1を挟んだ位置に配置されて、センターカバー61は下面カバー51に取り付けられる。本実施形態では、下面カバー51の底面部53の下面は、センターカバー61のフランジ部64の下面と略面一である。
【0042】
具体的には、フランジ部64の下面には、センターカバー61を下面カバー51に取り付ける際の目印となる凸部64aが設けられている。センターカバー61を下面カバー51に取り付ける際には、フランジ部64の凸部64aを下面カバー51の中央開口部53a近傍に設けられた凸部53cの位置に合わせるようにして、切欠き部53a2にセンターカバー61のボス62aが挿通され、センターカバー61を中央開口部53aに挿入する。挿入後、センターカバー61を下面カバー51に対して右回転させることで、フランジ部64の凸部64aを下面カバー51の中央開口部53a近傍に設けられた長凸部53dの位置に合わせることで、センターカバー61が下面カバー51に対して嵌合される。
【0043】
フィルタ70は、センターカバー61に取り付け可能な円筒状の集塵用のフィルタである。フィルタ70は、吸込口63aを覆い、吸込口63aから取り込まれる空気はフィルタ70を通して器具本体21の内部に取り込まれる。フィルタ70は、その内径寸法がセンターカバー61の円筒開口部63の外径寸法よりも大きい。フィルタ70は、センターカバー61の円筒開口部63の外側に着脱自在に取り付けられる。フィルタ70は、例えばステンレス製のメッシュフィルタである。フィルタ70は、メンテナンスの際にセンターカバー61から取り外して水洗い可能である。
なお、フィルタ70は、センターカバー61の円筒開口部63に溶接等で固定してもよい。
【0044】
送風ファン71は、オゾン発生器31のオゾン発生素子32から発生する活性種であるオゾンを含む空気を送り出すためのものである。送風ファン71は、例えば矩形状の外枠を有する軸流ファンである。送風ファン71は、送風路50においてオゾン発生素子32の上流側に配置される。なお、送風ファン71は、外枠内に回転軸を中心に回転する複数のプロペラファンを有しているが、
図4、
図5、
図7及び
図8においては、当該プロペラファンの記載を省略している。送風ファン71は、器具本体21の径方向に略直交する回転軸を有する。送風ファン71は、図示しないプロペラファンの回転により、
図5及び
図8に示す複数の矢印で示すように、送風路50において空気の流れが発生する。送風ファン71の上下方向の寸法(高さ寸法)は、送風路50の上下方向の最大寸法(最大高さ寸法)と略同じである。送風ファン71は、制御基板110と配線を介して電気的に接続されるとともに制御基板110により給電される。
なお、送風ファン71は、軸流ファン以外の送風手段であってもよく、例えば遠心ファン等であってもよい。軸流ファンは、遠心ファンよりも風量が多く、送風方向を制御すやすいため、有効成分であるオゾンをより遠くに排出しやすい。
【0045】
送風ファン71が駆動された際には照明器具11の外部から空気が吸気される。具体的には、
図5、
図8、
図11及び
図12に示すように、空気(外気)が吸気の流れを示す矢印の向きに流れる。空気は、先ず隙間Gを通り、フィルタ70を横に抜けるように通過して空間S1に至る。続いて、空気は、空間S1から空間S2に至り、送風ファン71を通過して空間S3に至る。続いて、空気は、空間S3において送風路50が徐々に狭くなるにつれて圧縮されるとともにオゾン発生素子32によりオゾンが空気に付加されて、オゾンを含む空気が空間S3Aに至る。続いて、オゾンを含む空気は、下面カバー51の吹出口54から水平方向に放射状に広がるように排出される。
【0046】
取付部材91は、平面視略円形状で平板状に形成されている。取付部材91は、照明器具11を被取付面Cに取り付けた際に、被取付面Cに対向して取り付けられる部材である。取付部材91は、一部が切り欠かれた金属製の部材である。取付部材91は、照明器具11の取付面側を構成する。取付部材91は、器具本体21を支持する支持部材であり、天板とも呼ばれる。
【0047】
取付部材91は、中央部に平面視略U字形状に切り欠いた外部商用電源の電源電線(図示せず)を挿通するための切欠き部92を有している。取付部材91は、取付部材91を器具本体21の取付面側にネジ等の取付部材により取り付けるための複数(本実施形態では4つ)の第1ネジ取付部93と、器具本体21に取付部材91を取り付けた状態で、被取付面Cにネジ等の取付部材により取り付けるための一対の貫通孔である第2ネジ取付部94と、を有している。
【0048】
センサ部101は、人感センサや照度センサや、リモコン受信部等である。本実施形態のセンサ部101は、焦電型の人感センサである。人感センサは、人間等から放射される熱線(赤外線)の量の変化を検知するセンサである。センサ部101には、主として人間等から放射される熱線を導入するレンズ群が設けられている。なお、センサ部101は、赤外線センサに限らず、超音波センサ、電波センサなどを用いてもよい。センサ部101は、配線を介して端子台100と制御基板110のそれぞれに電気的に接続されている。
【0049】
図2及び
図8に示すように、センサ部101は、器具本体21における被取付面Cと平行な方向において吹出口54とは反対側に設けられる。すなわち、センサ部101と吹出口54は、器具本体21の中心部(ソケット配置部22)を挟んで対向した位置に配置されている。
【0050】
センサ部101は、センサ筐体102と、センサ筐体102内に配置されるセンサ及びセンサ操作部等を搭載するセンサ回路と、から構成されている。センサ筐体102は、平面視略扇形状で所定高さを有する容器形状のものである。
【0051】
センサ筐体102は、照射面側において平面視略台形状のセンサ操作面に設けられる、センサ受光部103、操作スイッチ104及び操作つまみ105を有している。操作スイッチ104及び操作つまみ105は、センサ部101の動作を操作するためのセンサ操作部である。センサ部101のセンサ回路は、配線107を介して制御基板110に電気的に接続されている。センサ筐体102は、ネジ止め部108を有している。
【0052】
センサ受光部103は、センサ回路に実装されたセンサが赤外線を受光する部分であり、半球形状で照射面側に突出している。操作スイッチ104及び操作つまみ105は、センサ回路に実装されたセンサ操作用部品である。センサ受光部103、操作スイッチ104及び操作つまみ105は、下面カバー51に設けられたそれぞれに対応する開口部である第1開口部53b1、第2開口部53b2及び第3開口部53b3を介して照射面側に露出している。操作スイッチ104は、例えばオゾン発生動作条件、点灯条件等の切替えを行う動作設定スイッチである。操作つまみ105は、例えば照度調整を行うための照度調整つまみである。
【0053】
センサ受光部103は、センサ操作面の周方向の一端側に偏在している。操作スイッチ104及び操作つまみ105は、センサ操作面の周方向の他端側に偏在している。
【0054】
操作スイッチ104は、スイッチをスライドすることで照明器具11の動作設定が変更可能なスライドスイッチである。照明器具11の動作設定としては、右側(センサ受光部103側)、真ん中、左側のスイッチの各ポジションに対応する設定がある。真ん中のポジションは、点灯動作のみが実行される動作モードである。左側のポジションは、オゾン発生動作と点灯動作が実行される動作モードである。右側のポジションは、例えば施工時に使用される導通を確認するテストモードであり、導通確認のために数秒間ランプユニット41が点灯する動作モードである。
【0055】
ネジ止め部108は、器具本体21の段差部26に設けられたボス状のネジ取付部26aにネジ等の取付部材により取り付けられる部分である。
【0056】
制御基板110は、制御回路と、電源回路とを有する。制御回路は、例えば、CPU又はマイコンを含む回路である。制御回路は、例えば、センサ部101による検知動作に基づいて、所定の制御信号を出力し、ランプユニット41の点灯・消灯動作、オゾン発生器31のオゾン発生動作等を連動して制御することが可能である。
【0057】
図11に示すように、制御基板110は、配線を介して端子台100に電気的に接続されている。例えば、照明器具11を被取付面Cに取り付ける際、天井裏側の外部商用電源の電源電線(図示せず)を端子台100に接続することで、制御基板110の電源回路は外部商用電源と電気的に接続される。制御基板110は、オゾン発生器31の電源部33、送風ファン71、ソケット81、センサ部101のそれぞれに配線によって電気的に接続されている。電源回路は、外部商用電源から供給される交流電流を所定の直流電流に変換し、変換後の電流を、電源部33、送風ファン71、ソケット81、センサ部101のそれぞれに供給する。
なお、本実施形態では、端子台100を使用しているが、特に限定するものではない。例えば、端子台100を使用する代わりに、コネクタ等の接続部品を使用する構成とすることもできる。
【0058】
[オゾン発生器31及びセンサ部101の動作制御方法]
センサ部101は人体を検知するとランプユニット41を点灯させる。センサ部101は人体を検知しなくなった一定時間経過後(例えば10秒後)にランプユニット41を消灯させる。消灯後一定時間経過後(例えば10~20秒後)にオゾン発生器31及び送風ファン71が一定時間(例えば3時間)動作して照明器具11から外部にオゾンを含む空気が排出される。オゾン発生器31及び送風ファン71が一定時間後(例えば1~3時間後)にオゾン発生器31が先ず停止する。それから、送風ファン71のみが一定時間動作して、送風路50内に残留するオゾンを照明器具11の外部に排出する。これにより、人体がオゾンに曝露されることを抑制するともに、照明器具11に対してオゾンによる腐食等の悪影響を与えにくくすることができる。
【0059】
以上説明した本実施形態の照明器具11では、器具本体21の照射面側を覆うカバー(下面カバー51及びセンターカバー61)は、器具本体21の内部に空気を取り込む吸込口63aと、活性種であるオゾンを含む空気を器具本体の外部へ排出する吹出口54と、を有し、吸込口63aは、ランプユニット41の周囲を囲むように配置され、吹出口54は、カバー(下面カバー51及びセンターカバー61)において吸込口63aが配置される面とは別の面に設けられている。このように、吸込口63aと吹出口54をカバー(下面カバー51及びセンターカバー61)の別の面に設けることで、吹出口54から吹き出されるオゾンが吸込口63aを介して器具本体21の内部に吸い込まれることを抑制することができる。また、ランプユニット41の周囲を囲むように吸込口63aが配置されるため、吸込口63aが目立ちにくく、照明器具11の美観が向上する。
【0060】
また、照明器具11では、器具本体21の照射面側を覆うカバーは、第1カバーである下面カバー51と、下面カバー51に着脱可能でランプユニット41の周囲を囲う第2カバーであるセンターカバー61とで構成されている。照明器具11は、センターカバー61に取り付け可能なフィルタ70を有し、フィルタ70は、吸込口63aを覆い、吸込口63aから取り込まれる空気はフィルタ70を通して器具本体21の内部に取り込まれる。このように、照明器具11では、フィルタ70を通して空気を器具本体21に取り込むため、器具本体21の内部への虫や埃等の異物の侵入を抑制することができる。また、センターカバー61は、下面カバー51に対して着脱可能であるため、照明器具11の内部からフィルタ70を容易に取り出してメンテナンスを行うことができる。また、ランプユニット41の周囲を囲うようにセンターカバー61が下面カバー51に取り付けられるため、ランプユニット41とセンターカバー61が近い位置にあり、それぞれの着脱の操作がしやすく、メンテンナンスが容易にできる。
【0061】
また、照明器具11では、センサ部101は、器具本体21における被取付面Cと平行な方向において吹出口54とは反対側に設けられる。このように、センサ部101は、吹出口54とは反対側に設けられるため、センサ部101に対するオゾンの影響を抑えることができる。また、例えば、センサ部101の動作状況に応じてオゾン発生器31によるオゾンを発生させるタイミングを制御することで、使用上の安全性を高めることができる。
【0062】
また、照明器具11では、送風ファン71から吹出口54までを連通する送風路50を有し、オゾン発生器31は、オゾンを発生させるオゾン発生素子32を有し、送風路50にオゾン発生素子32が配置されている。これにより、オゾン発生素子32から生成したオゾンが空気とともに送風ファン71の送風によって照明器具11の外部へと排出されやすくなる。
【0063】
また、照明器具11では、送風路50は、側面視において送風ファン71側から吹出口54側に向かうにつれて狭まるように形成されている。このように、送風路50が狭まるように形成されることで、送風の動圧を高めることができるため、オゾンを含む空気を照明器具11の吹出口54からより遠くへ排出することができる。
【0064】
また、オゾン発生素子32は、送風路50が狭まる中途部に配置されている。そのため、オゾン発生素子32に空気が供給される側(送風ファン71側)の空気の風速は、オゾンを含む空気が通過する空間S3Aよりも低速である。オゾン発生素子32でオゾンを発生させる場合、オゾン発生素子32に送り込まれる空気の風速が大きすぎると効率的にオゾンを発生させにくくなる。そのため、オゾン発生素子32を送風路50が狭まった空間S3Aよりも流路断面積が大きい位置に配置することで、流路断面積が狭まった空間S3Aにオゾン発生素子32を配置させるよりも、効率的にオゾン発生素子32でオゾンを発生させることができる。これにより、効率的にオゾンを発生させた後に流路断面積が狭まった空間S3Aにオゾンを含んだ空気を送風させることで、オゾンをより多く含んだ空気を速やかに吹出口54から照明器具11の外部へと排出させることができる。
【0065】
また、照明器具11では、送風路50は、被取付面Cと直交する方向において下面カバー51に対向するとともになめらかに連続する対向面23を有し、側面視において当該対向面23が送風ファン71側から吹出口54側に向かうにつれて漸次的に狭まるように形成されている。このように、送風路50がなめらかに連続する対向面23を有することで、送風時の圧力損失を低くし、風速の低下を抑えることができる。
【0066】
また、照明器具11では、電源部33は、送風路50の対向面23の背面側に設置されている。これにより、器具本体21内の空間を有効利用して、照明器具の大型化を抑止することができる。
【0067】
また、照明器具11では、吹出口54は、下面カバー51の側面の角部に沿って設けられている。これにより、吹出口54が目立ちにくく、意匠性を高めることができる。また、オゾンを含んだ空気を照明器具11の側面側及び底面側に向かって吹出口54から排出させることができる。
【0068】
また、照明器具11では、オゾン発生素子32は送風路50における送風ファン71と吹出口54との間に配置され、送風路50は送風ファン71から吹出口54に行くに従って狭くなるように形成されることから、送風ファン71による空気を送り出す動作中においては、前記送風路50内の狭くなる部分の風速を高めて、オゾンガス等の活性種を吹出口54から照明器具11(送風路50)外により速やかに排出させることができる。また、送風ファン71による空気を送り出す動作の停止中においては、前記送風路50内の狭くなる部分において流通する空気の量を低減させて、吹出口54から照明器具11(送風路50)外に排出されるオゾンを含む空気の量をより低減させることができる。
【0069】
次に、照明器具11におけるオゾン発生器31(オゾン発生素子32)による活性種を発生する動作の開始または停止の一連の流れ、及び送風ファン71による空気を送り出す動作の開始または停止の一連の流れについて、
図14を用いて説明する。なお、以下の説明において、照明器具11におけるオゾン発生器31及び送風ファン71の動作の開始または停止についての制御動作を、単に照明器具11の制御動作ともいう。
【0070】
図14に示すように、照明器具11では、センサ部101が人を検知するかどうかを終始確認している(ステップ1)。センサ部101が人を検知した場合、
図14のステップ1から照明器具11の制御動作を開始する。また、ステップ1よりも後の各ステップにおいて、センサ部101が人を検知した場合、ステップ1から照明器具11の制御動作を開始する。
【0071】
次に、オゾン発生器31(オゾン発生素子32)による活性種を発生する動作を停止し、且つ、送風ファン71による空気を送り出す動作を停止する(ステップ2)。
【0072】
次に、照明器具11では、センサ部101が人を検知しなくなったのち所定時間経過したか否かについて、制御基板110が判断する(ステップ3)。このとき、センサ部101が人を検知しなくなってから例えば20秒経過したか否かについて、制御基板110が判断する。前記センサ部101が人を検知しなくなったのちの経過時間については、20秒であることに限定されず、仕様や使用環境等に応じて適宜のものに設定することができる。センサ部101が人を検知しなくなったのち所定時間経過した、と制御基板110が判断した場合、ステップ4に移行する。センサ部101が人を検知しなくなったのち所定時間経過していない、と制御基板110が判断した場合、ステップ3を繰り返し行う。
【0073】
次に、オゾン発生器31(オゾン発生素子32)による活性種を発生する動作を開始し、且つ、送風ファン71による空気を送り出す動作を開始する(ステップ4)。オゾン発生器31による活性種を発生する動作を開始し、且つ、送風ファン71による空気を送り出す動作を開始するとステップ5に移行する。
【0074】
次に、オゾン発生器31による活性種を発生する動作を開始したのち所定時間経過したか否かについて、制御基板110が判断する(ステップ5)。このとき、オゾン発生器31による活性種を発生する動作を開始してから例えば4時間経過したか否かについて、制御基板110が判断する。前記オゾン発生器31による活性種を発生する動作を開始してからの経過時間については、4時間であることに限定されず、仕様や使用環境等に応じて適宜のものに設定することができる。オゾン発生器31による活性種を発生する動作を開始したのち所定時間経過した、と制御基板110が判断した場合、ステップ6に移行する。オゾン発生器31による活性種を発生する動作を開始したのち所定時間経過していない、と制御基板110が判断した場合、ステップ5を繰り返し行う。
【0075】
次に、オゾン発生器31による活性種を発生する動作を停止する(ステップ6)。オゾン発生器31による活性種を発生する動作を停止するとステップ7に移行する。
【0076】
次に、オゾン発生器31による活性種を発生する動作を停止してから所定時間経過したか否かについて、制御基板110が判断する(ステップ7)。このとき、オゾン発生器31による活性種を発生する動作を停止してから例えば60秒経過したか否かについて、制御基板110が判断する。前記オゾン発生器31による活性種を発生する動作を停止してからの経過時間については、60秒であることに限定されず、仕様や使用環境等に応じて適宜のものに設定することができる。オゾン発生器31による活性種を発生する動作を停止してから所定時間経過した、と制御基板110が判断した場合、ステップ8に移行する。オゾン発生器31による活性種を発生する動作を停止してから所定時間経過していない、と制御基板110が判断した場合、ステップ7を繰り返し行う。
【0077】
次に、送風ファン71による空気を送り出す動作を停止する(ステップ8)。送風ファン71による空気を送り出す動作を停止するとステップ1に移行する。
【0078】
以上のようにして、照明器具11では、オゾン発生器31(オゾン発生素子32)による活性種を発生する動作の開始または停止を行い、送風ファン71による空気を送り出す動作の開始または停止を行う。
【0079】
以上のように、照明器具11では、オゾン発生器31のオゾン発生素子32の活性種を発生する動作及び送風ファンの送風する動作を開始してから所定時間経過した後にオゾン発生素子32の活性種を発生する動作を停止し(ステップ5、ステップ6)、オゾン発生素子32の活性種を発生する動作を停止してから所定時間経過した後に送風ファン71の送風する動作を停止する(ステップ7、ステップ8)ことから、オゾン発生器31が活性種を発生する動作を停止した状態で送風ファン71が動作することによってオゾンガス等の活性種を吹出口54から照明器具11(送風路50)外に排出させて、照明器具11内に活性種が残存することによって生じる影響を低減させることができる。
【0080】
また、照明器具11では、オゾン発生器31のオゾン発生素子32の活性種を発生する動作及び送風ファン71の送風する動作を開始してから所定時間経過する前にセンサ部101(人感センサ)が人を検知したとき、オゾン発生素子32の活性種を発生する動作及び送風ファン71の送風する動作をそれぞれ停止する(ステップ2)ことから、オゾン発生素子32の活性種を発生する動作中にセンサ部101(人感センサ)が人を検知したときにオゾン発生素子32の活性種を発生する動作及び送風ファン71の送風する動作をそれぞれ停止することによって、オゾンガス等の活性種を吹出口54から照明器具11(送風路50)外に排出させないようにして、オゾンガス等の活性種によって人への影響が生じることを防止することができる。
【符号の説明】
【0081】
11 照明器具
21 器具本体
31 オゾン発生器
41 ランプユニット(光源部)
51 下面カバー(第1カバー)
54 吹出口
61 センターカバー(第2カバー)
63a 吸込口
71 送風ファン
101 センサ部
110 制御基板
C 被取付面