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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024030203
(43)【公開日】2024-03-07
(54)【発明の名称】薄厚材料製スコップ
(51)【国際特許分類】
   A01B 1/02 20060101AFI20240229BHJP
   A01K 23/00 20060101ALI20240229BHJP
【FI】
A01B1/02
A01K23/00 E
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022132857
(22)【出願日】2022-08-23
(71)【出願人】
【識別番号】522336753
【氏名又は名称】西川 晃司
(74)【代理人】
【識別番号】100135460
【弁理士】
【氏名又は名称】岩田 康利
(72)【発明者】
【氏名】西川 晃司
(57)【要約】
【課題】対象物を捨てる際の精神的な負担が軽減される紙製スコップを提供する。
【解決手段】紙製スコップ1は、1枚の紙製ブランクが所定の立体形状に折り曲げられて形成され、前端部に平板部11で構成されたすくい部31が形成され、すくい部31の後側に、ポケット底部12、左ポケット被覆部13、右ポケット被覆部14、及び堰き止め部で構成され、すくい部31側に開口部33が設けられた袋状のポケット部32が形成され、ポケット部32の上側に、左手持ち部16及び右手持ち部17で構成された手持ち部34が形成されてなる。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
1枚の薄厚材料製ブランクからなり、当該薄厚材料製ブランクが所定の立体的なスコップ形状に折り曲げられて形成されてなる薄厚材料製スコップであって、
前記スコップ形状における先端部に対応する前記薄厚材料製ブランクの部分を前端部とし、前記スコップ形状における基端部に対応する前記薄厚材料製ブランクの部分を後端部とし、
前記薄厚材料製ブランクにおいて、
前端部には、平板部が形成されており、
前記平板部の後側の位置には、ポケット底部が配されており、
前記ポケット底部の左側には、左ポケット被覆部が配されており、
前記ポケット底部の右側には、右ポケット被覆部が配されており、
前記ポケット底部の後側には、堰き止め部が配されており、
前記左ポケット被覆部の左側及び/又は前記右ポケット被覆部の右側には、手持ち部が配されており、
前記薄厚材料製ブランクが予め定められた所定の立体的なスコップ形状に折り曲げられた状態で、先端部には前記平板部で構成されたすくい部が設けられ、前記すくい部の後側には、ポケット底部、左ポケット被覆部、右ポケット被覆部、及び堰き止め部で構成されて前記すくい部側に開口部が設けられてなる袋状のポケット部が設けられ、前記ポケット部の上側には、使用者が持つための前記手持ち部が設けられてなる
ことを特徴とする薄厚材料製スコップ。
【請求項2】
前記すくい部は、前記開口部を閉塞するように後方へ折り返し可能とされており、
前記手持ち部の前端には、折り返された前記すくい部の前端部が嵌入可能なスリット部が形成されてなる
請求項1に記載の薄厚材料製スコップ。
【請求項3】
前記すくい部は、前記開口部を閉塞するように後方へ折り返し可能とされており、
前記すくい部の前端部には、前記手持ち部の前端部が嵌入可能なスリット部が形成されてなる
請求項1に記載の薄厚材料製スコップ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えばペットの排泄物や害虫の死骸等をすくってそのまま捨てることのできる薄厚材料製スコップに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば特許文献1に開示されているような、板紙ブランクから成形される紙製(薄厚材料製)のスコップが知られている。このような紙製スコップは安価で使い捨てが容易であり、組み立ても比較的容易であるため、ペットの排泄物や害虫の死骸等をすくってそのまま捨てることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006-187265号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記のような従来構成は、スコップですくった廃棄対象が捨てる間際まで視認できる状態であるため、見栄えが悪く使用者にとっては精神的な抵抗が大きいという問題があった。また、廃棄対象がスコップからこぼれ落ちやすく、特に使用者側にこぼれ落ちた場合にはやはり精神的な負荷がかかり、改善の余地があった。
【0005】
そこで、本発明は、使用時の精神的な負荷が著しく軽減されるものであり、組み立ても容易な薄厚材料製スコップを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、1枚の薄厚材料製ブランクからなり、当該薄厚材料製ブランクが所定の立体的なスコップ形状に折り曲げられて形成されてなる薄厚材料製スコップであって、前記スコップ形状における先端部に対応する前記薄厚材料製ブランクの部分を前端部とし、前記スコップ形状における基端部に対応する前記薄厚材料製ブランクの部分を後端部とし、前記薄厚材料製ブランクにおいて、前端部には、平板部が形成されており、前記平板部の後側の位置には、ポケット底部が配されており、前記ポケット底部の左側には、左ポケット被覆部が配されており、前記ポケット底部の右側には、右ポケット被覆部が配されており、前記ポケット底部の後側には、堰き止め部が配されており、前記左ポケット被覆部の左側及び/又は前記右ポケット被覆部の右側には、手持ち部が配されており、前記薄厚材料製ブランクが予め定められた所定の立体的なスコップ形状に折り曲げられた状態で、先端部には前記平板部で構成されたすくい部が設けられ、前記すくい部の後側には、ポケット底部、左ポケット被覆部、右ポケット被覆部、及び堰き止め部で構成されて前記すくい部側に開口部が設けられてなる袋状のポケット部が設けられ、前記ポケット部の上側には、使用者が持つための前記手持ち部が設けられてなることを特徴とする薄厚材料製スコップである。
【0007】
かかる構成にあっては、前記すくい部ですくった対象物を袋状のポケット部に収容でき、外部から視認不能な状態で捨てることができるため、ペットの排泄物や害虫の死骸等の処理において精神的負荷が軽減される利点がある。また、ポケット部内に対象物を収容した状態で廃棄することで、スコップからこぼれ落ちにくい構成となる。
【0008】
ここで、前記すくい部は、前記開口部を閉塞するように後方へ折り返し可能とされており、前記手持ち部の前端には、折り返された前記すくい部の前端部が嵌入可能なスリット部が形成されてなる構成が提案される。
【0009】
または、前記すくい部は、前記開口部を閉塞するように後方へ折り返し可能とされており、前記すくい部の前端部には、前記手持ち部の前端部が嵌入可能なスリット部が形成されてなる構成が提案される。
【0010】
かかる構成にあって、対象物をすくってポケット部内に収容した後、すくい部を折り返して各スリット部に対応部位を嵌入させると、当該ポケット部の開口部が閉塞されることとなる。このため、一度すくった対象物が前記ポケット部から外部へ排出されないようになるとともに、より一層外部から視認しづらくなるため、廃棄することを容易に行える。
【発明の効果】
【0011】
本発明にかかる薄厚材料製スコップは、使用時の精神的な負荷が著しく軽減されており、組み立ても容易であるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】実施例1にかかる紙製ブランクの平面図である。
図2】実施例1にかかる紙製スコップを後方から見た斜視図である。
図3】実施例1にかかる紙製スコップを前方から見た斜視図である。
図4】実施例1にかかるすくい部を折り返した状態の紙製スコップの斜視図である。
図5】実施例1にかかる紙製スコップを折り畳んで平たい形態とした状態を示す平面図である。
図6】実施例2にかかる紙製ブランクの平面図である。
図7】実施例2にかかる紙製スコップを後方から見た斜視図である。
図8】実施例2にかかる紙製スコップを前方から見た斜視図である。
図9】実施例3にかかる紙製ブランクの平面図である。
図10】実施例3にかかる紙製スコップの部分拡大斜視図である。
図11】実施例3にかかるすくい部を折り返した状態の紙製スコップの平面図である。
図12】その他の実施例にかかる紙製ブランクの平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下に本発明を具体化した実施例を詳細に説明する。なお、本発明は、下記に示す実施例に限定されることはなく、適宜、設計変更が可能である。ところで、本実施例では、例えば紙材料を用いたものとし、スコップ形状における先端部に対応する紙製ブランクの部分を前端部とし、スコップ形状における基端部に対応する紙製ブランクの部分を後端部として説明する。
【0014】
〔実施例1〕
紙製(薄厚材料製)スコップ1は、図1に示すように、1枚の紙製ブランク10からなり、当該紙製ブランク10を所定の折り線に沿って立体形状に折り曲げて形成される。
【0015】
次に、紙製ブランク10の具体的構成について説明する。
【0016】
紙製ブランク10の前端部には、平板部11が形成されている。また、平板部11の先端縁における中央には、溝形状の切欠き部11aが形成されている。
【0017】
また、平板部11の後側には、ポケット底部12が形成されている。さらに、ポケット底部12の左側には左ポケット被覆部13が形成され、ポケット底部12の右側には、右ポケット被覆部14が形成されている。
【0018】
また、ポケット底部12の後側には、堰き止め部15が形成されている。
【0019】
さらに、左ポケット被覆部13の左側には、左手持ち部16が形成されている。そして、左手持ち部16の前端部における左ポケット被覆部13との境界部分には溝形状の左スリット部13aが形成されている。
【0020】
これに対し、右ポケット被覆部14の右側には、右手持ち部17が形成されている。そして、右手持ち部17の前端部における右ポケット被覆部14との境界部分には溝形状の右スリット部14aが形成されている。
【0021】
さらに、左ポケット被覆部13の後側には、ほぼ三角形状の左押さえ部18が形成されている。同様に右ポケット被覆部14の後側には、左押さえ部18と対称形状である右押さえ部19が形成されている。なお、右押さえ部19には差し込み部20が突出状に設けられている。一方、左押さえ部18と左ポケット被覆部13との境界部には、差し込み部20が挿通される挿通孔部21が設けられている。
【0022】
またさらに、右ポケット被覆部14の右側であって右手持ち部17の前方には、張り出し部22が形成されている。
【0023】
そして、上述の紙製ブランク10は、平板部11、ポケット底部12、左ポケット被覆部13、右ポケット被覆部14、堰き止め部15、左手持ち部16、及び右手持ち部17の各境界線、並びに、その他の適所に形成された折り線に沿って折り曲げられて立体的な紙製スコップ1とされる。紙製スコップ1にあっては、左手持ち部16及び右手持ち部17が重ね合わされ、必要に応じて粘着テープ等によって左手持ち部16及び右手持ち部17は互いに接合される。
【0024】
なお、右ポケット被覆部14の右側に配された張り出し部22は、左ポケット被覆部13の上側に覆い被さるように折り曲げられて、右ポケット被覆部14及び左ポケット被覆部13の上側同士が離間してしまうことを防止している。
【0025】
次に、紙製スコップ1の各部位について、図2,3に従って説明する。
【0026】
紙製スコップ1にあっては、前記の平板部11が、先端部に位置するすくい部31とされる。
【0027】
また、すくい部31の後側には、袋状のポケット部32が形成される。かかるポケット部32は、ポケット底部12、左ポケット被覆部13、右ポケット被覆部14、及び堰き止め部15で構成されており、底に位置するポケット底部12を左ポケット被覆部13、右ポケット被覆部14、及び堰き止め部15が囲繞している。そして、ポケット部32のすくい部31側(前方)には、開口部33が設けられている。
【0028】
なお、堰き止め部15は、左押さえ部18及び右押さえ部19によって外側へ傾倒しないように支持されている。すなわち、挿通孔部21に差し込み部20が挿通されることで左押さえ部18及び右押さえ部19が立ち上がった状態を維持され、左押さえ部18及び右押さえ部19の間に堰き止め部15が位置することで、堰き止め部15が外側へ傾倒することが抑制され、ポケット部32における堰き止め部15側が開放されてしまうことが防止されている。
【0029】
また、ポケット部32の上側には、左手持ち部16及び右手持ち部17で構成された手持ち部34が形成されている。加えて、左スリット部13aと右スリット部14aとが重ね合わされることで、前方に開放されたスリット部35が形成されている。
【0030】
かかる紙製スコップ1は、ペットの排泄物や害虫の死骸等の対象物をすくい部31ですくい、そのまま開口部33からポケット部32内へ収容することができる。
【0031】
ポケット部32内へ対象物を収容した後は、図4に示すように、すくい部31を開口部33側へ折り曲げて開口部33を閉塞することができる。開口部33を閉塞したすくい部31は、切欠き部11aがスリット部35に嵌入して開口部33を安定して閉塞することができる。
【0032】
このように対象物が収容された紙製スコップ1は、手持ち部34を摘んだ上で紙製スコップ1ごと廃棄することができるため、非常に衛生的である。さらに、開口部33をすくい部31によって閉塞することができるため、内部が視認不能となり、不快感を生じることもない。また、紙製であるため、安価に大量生産することができる。
【0033】
また、紙製スコップ1は、図1に示した紙製ブランク10の状態でノベルティとして配布することもできるし、例えば図5に示すように、右ポケット被覆部14を折り曲げることによって平たく折り畳んだ状態でも配布することもできる。いずれの態様であっても、場所を取らない形態で積み重ねて保管が可能である。
【0034】
〔実施例2〕
図6に示す紙製ブランク40を立体的なスコップ形状に折り曲げることによって、紙製スコップ2を形成することができる。以下に紙製スコップ2について説明するが、上記実施例1と同様の構成を有するものは説明を省略又は簡略する。
【0035】
紙製ブランク40の前端部には、平板部51が形成されている。平板部51の先端中央には切欠き部51aが形成されている。
【0036】
平板部51の後側にはポケット底部52が配されている。また、ポケット底部52の左側には、左ポケット被覆部53が配されている。また、ポケット底部52の右側には、右ポケット被覆部54が配されている。さらに、ポケット底部52の後側には、堰き止め部55が配されている。
【0037】
また、堰き止め部55と左ポケット被覆部53との間には、左折り返し部55aが配されている。同様に、堰き止め部55と右ポケット被覆部54との間には、右折り返し部55bが配されている。
【0038】
また、左ポケット被覆部53の左側には、左手持ち部56が配されている。さらに、左手持ち部56の前端部における左ポケット被覆部53との境界部分には、左スリット部53aが形成されている。
【0039】
一方、右ポケット被覆部54の右側には、右手持ち部57が配されている。そして、右手持ち部57の前端部における右ポケット被覆部54との境界部分には右スリット部54aが形成されている。
【0040】
またさらに、右ポケット被覆部54の右側であって右手持ち部57の前方には、張り出し部62が形成されている。
【0041】
かかる紙製ブランク40は、平板部51、ポケット底部52、左ポケット被覆部53、右ポケット被覆部54、堰き止め部55、左手持ち部56、右手持ち部57、及びその他の適所に形成された折り線に沿って折り曲げられて紙製スコップ2とされる。紙製スコップ2にあっては、左手持ち部56及び右手持ち部57が重ね合わされ、必要に応じてテープ等によって左手持ち部56及び右手持ち部57は互いに接合されてなる。
【0042】
また、右ポケット被覆部54の右側にある張り出し部62は、左ポケット被覆部53の上側に覆い被さるように折り曲げられ、右ポケット被覆部54及び左ポケット被覆部53の上側同士が離間してしまうことが防止されている。
【0043】
これまでに述べた構成にあっては、紙製スコップ2の先端部に配された平板部51は、図7図8に示すようにすくい部71とされる。
【0044】
また、すくい部71の後側には、ポケット底部52、左ポケット被覆部53、右ポケット被覆部54、及び堰き止め部55で構成された袋状のポケット部72が形成される。そして、ポケット部72のすくい部71側には開口部73が設けられている。
【0045】
なお、堰き止め部55は、ポケット部72の後端部を閉塞してなるところ、左折り返し部55aが左ポケット被覆部53側へ折り返され、右折り返し部55bが右ポケット被覆部54側へ折り返されることで起立してなる。
【0046】
そしてポケット部72の上側には、左手持ち部56及び右手持ち部57で構成された手持ち部74が設けられてなる。なお、このとき左スリット部53aと右スリット部54aが重ね合わされて、スリット部75が形成されている。
【0047】
ところで、ポケット部72内へ対象物を収容した後は、上記実施例1の紙製スコップ1と同様に、すくい部71を開口部73側へ折り曲げて開口部73を閉塞することができる。開口部73を閉塞したすくい部71は、切欠き部51aがスリット部75に嵌入して開口部73を安定して閉塞することができる。
【0048】
また、紙製スコップ2は、図6に示した紙製ブランク10の状態で積み重ねて保管することができる。
【0049】
〔実施例3〕
図9に示す紙製ブランク100を立体的なスコップ形状に折り曲げることによって、紙製スコップ3を形成することができる。以下に紙製スコップ3について説明するが、上記実施例1及び実施例2と同様の構成を有するものは説明を省略又は簡略する。
【0050】
紙製ブランク100の前端部には、平板部111が形成されている。平板部111の先端中央には切り込みが設けられており、当該切り込みがスリット部111aとされている。
【0051】
平板部111の後側にはポケット底部112が形成されている。また、ポケット底部112の左側には、左ポケット被覆部113が形成されている。また、ポケット底部112の右側には、右ポケット被覆部114が形成されている。また、ポケット底部112の後側には、堰き止め部115が形成されている。また、右ポケット被覆部114の右側には、手持ち部116が形成されている。
【0052】
かかる紙製ブランク100は、平板部111、ポケット底部112、左ポケット被覆部113、右ポケット被覆部114、堰き止め部115、手持ち部116、及びその他の適所に形成された折り線に沿って折り曲げられて紙製スコップ3とされる。紙製スコップ3にあっては、左ポケット被覆部113及び右ポケット被覆部114が重ね合わされ、必要に応じてテープ等によって左ポケット被覆部113及び右ポケット被覆部114は互いに接合されてなる。
【0053】
そして、紙製スコップ100にあっては、平板部111がすくい部131とされる。また、すくい部131の後側には、ポケット底部112、左ポケット被覆部113、右ポケット被覆部114、及び堰き止め部115で構成された袋状のポケット部132が設けられてなる。そして、ポケット部132のすくい部131側には開口部133が形成されている。また、ポケット部142の上側には、手持ち部116が設けられてなる。
【0054】
また、同様に、ポケット部132内へ対象物を収容した後は、図10に示すように、すくい部131を開口部133側へ折り曲げて開口部133を閉塞することができる。開口部133を閉塞したすくい部131は、スリット部111aに手持ち部116を嵌入させた後、図11に示すように手持ち部116を例えば右方向に傾倒させることですくい部131の位置を固定することができる。
【0055】
かかる構成にあっては、全体的な形状が前後方向を長手方向とするストレート形状となっており、一般的な糊貼り機を用いて作製することができる。また、全体として組み立てもいわゆるフラップを差し込むだけの構造であるため、利便性に優れている。また、すくい部分の面積を十分に確保しやすい一方、開口部133を閉塞した形態では比較的コンパクトとなり、廃棄も容易である。
【0056】
上記した実施例において、各部の寸法形状は適宜自由に選択可能である。
【0057】
例えば図12に示すような、紙製ブランク150において左手持ち部151及び右手持ち部152に夫々切り込み部155,156を設け、紙製スコップとして組立てる際には切り込み部155,156同士を噛み合わせることで、左手持ち部151及び右手持ち部152を互いに離開しないように重ね合わせる構成としても構わない。
【0058】
また、紙製スコップ1,2,3の表面には、種々の図柄や色彩が付されていてもよい。
【0059】
また、洗って繰り返し利用する場合も考慮して、材料は紙材料に限定されず、例えばクリア素材としてのプラスチック製材料(いわゆるPP,PVC又はPETなど)が採用されても良い。
【符号の説明】
【0060】
1,2,3 紙製スコップ
10,40,100,150 紙製ブランク
11,51,111 平板部
11a,51a 切欠き部
12,52,112 ポケット底部
13,53,113 左ポケット被覆部
13a,53a 左スリット部
14,54,114 右ポケット被覆部
14a,54a 右スリット部
15,55,115 堰き止め部
16,56 左手持ち部
17,57 右手持ち部
18 左押さえ部
19 右押さえ部
20 挿し込み部
21 挿通孔部
31,71,131 すくい部
32,72,132 ポケット部
33,73,133 開口部
34,74,116 手持ち部
35,75,111a スリット部
55a 左折り返し部
55b 右折り返し部
105,106 切り込み部
116 手持ち部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12