(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024030242
(43)【公開日】2024-03-07
(54)【発明の名称】クリップ組付け装置および樹脂部材の製造方法
(51)【国際特許分類】
B23P 19/02 20060101AFI20240229BHJP
B23P 21/00 20060101ALN20240229BHJP
B62D 65/14 20060101ALN20240229BHJP
【FI】
B23P19/02 D
B23P21/00 303B
B62D65/14 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022132959
(22)【出願日】2022-08-24
(71)【出願人】
【識別番号】000119232
【氏名又は名称】株式会社イノアックコーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】110002424
【氏名又は名称】ケー・ティー・アンド・エス弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】田島 智宣
【テーマコード(参考)】
3C030
3D114
【Fターム(参考)】
3C030BB15
3C030BC16
3C030BC35
3C030CC03
3D114AA01
3D114BA21
3D114GA12
3D114GA13
(57)【要約】
【課題】クリップを正確に組付けできるクリップ組付け装置およびこのクリップ組付け装置を用いた樹脂部材の製造方法を提供する。
【解決手段】本開示に係るクリップ組付け装置は、クリップ装着面を備える台座を有するワークにクリップを組付けするクリップ組付け装置であって、前記クリップ装着面に組み付けされた前記クリップを識別し、識別した前記クリップ上に位置する第1点を決定し、前記第1点から前記クリップ装着面に沿った第1方向に第1距離だけ離れた第2点を前記ワーク上に決定し、前記第1方向と交差する第2方向の前記第1点から前記第2点までの距離である第2距離を算出し、前記第2距離に基づいて前記クリップの組付け状態を判定する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
クリップ装着面を備える台座を有するワークにクリップを組付けするクリップ組付け装置であって、
前記クリップ装着面に組み付けされた前記クリップを識別し、
識別した前記クリップ上に位置する第1点を決定し、
前記第1点から前記クリップ装着面に沿った第1方向に第1距離だけ離れた第2点を前記ワーク上に決定し、
前記第1方向と交差する第2方向の前記第1点から前記第2点までの距離である第2距離を算出し、
前記第2距離に基づいて前記クリップの組付け状態を判定する、
制御装置を備えるクリップ組付け装置。
【請求項2】
前記クリップは、前記第1方向に沿ってスライドしながら組付けされ、
前記クリップの組付け位置は、前記クリップを組み付けるスライド限界から前記クリップのスライド方向と反対方向に沿った第3距離分の遊びを有し、
前記第1距離は、前記第3距離に基づいて設定される、
請求項1に記載のクリップ組付け装置。
【請求項3】
前記クリップおよび前記クリップの周囲の画像を撮像するカメラをさらに備え、
前記制御装置は、前記カメラから前記画像を取得するとともに、取得した前記画像の色の情報に基づいて前記クリップと前記クリップの周囲との境界を識別する、
請求項1に記載のクリップ組付け装置。
【請求項4】
前記クリップを保持可能なアームと、
基準位置から前記第1点および前記第2点までの前記第2方向の距離を計測可能な距離センサと、
をさらに備え、
前記カメラおよび前記距離センサは、前記アームに取り付けられ
前記制御装置は、
前記アームによって前記クリップを保持しながら、前記台座の前記クリップ装着面に前記クリップを組付けし、
前記クリップを組付けした状態で前記カメラを作動させて前記クリップを識別し、
前記距離センサを作動させて、前記基準位置から前記第1点までの前記第2方向の距離である第4距離と、前記基準位置から前記第2点までの前記第2方向の距離である第5距離と、を計測し、
前記第4距離から前記第5距離までの差である前記第2距離を算出し、
前記第2距離に基づいて前記クリップの前記組付け状態を判定し、
前記クリップが組付け位置に組付けされていると判定した場合、前記アームから前記クリップを開放する、
請求項3に記載のクリップ組付け装置。
【請求項5】
前記ワークは樹脂部材であって、
請求項1から4のいずれか1項に記載のクリップ組付け装置を用いて、前記台座にクリップを組付ける樹脂部材の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、クリップ組付け装置およびこのクリップ組付け装置を用いた樹脂部材の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、クリップ装着面を備える台座を有するワークに、クリップを自動で組み付ける装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このようなクリップ組付け装置は、クリップがクリップ装着面に正確に組付けられていることを判定する必要がある。クリップが正確に組付けられていない場合、このようなクリップを用いた樹脂部材からクリップが脱落するおそれもある。
【0005】
本開示の課題は、クリップを正確に組付けできるクリップ組付け装置およびこのクリップ組付け装置を用いた樹脂部材の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に係るクリップ組付け装置は、クリップ装着面を備える台座を有するワークにクリップを組付けするクリップ組付け装置であって、前記クリップ装着面に組み付けされた前記クリップを識別し、識別した前記クリップ上に位置する第1点を決定し、前記第1点から前記クリップ装着面に沿った第1方向に第1距離だけ離れた第2点を前記ワーク上に決定し、前記第1方向と交差する第2方向の前記第1点から前記第2点までの距離である第2距離を算出し、前記第2距離に基づいて前記クリップの組付け状態を判定する。
【0007】
また、本開示に係る樹脂部材の製造方法は、上記のクリップ組付け装置を用いて、前記台座にクリップを組付ける。
【発明の効果】
【0008】
このクリップ組付け装置によれば、第2距離を用いてクリップの組付け状態を判定することができる。これによって、このクリップ組付け装置によれば、クリップを正確に組付けることができる。また、このようなクリップ組付け装置を用いた樹脂部材の製造方法であれば、正確にクリップが取り付けられる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本開示の実施形態におけるクリップ組付け装置のシステム図。
【
図2】本開示の実施形態における樹脂成形部材(ワーク)を示す図。
【
図3】本開示の実施形態における樹脂成形部材(ワーク)のクリップ装着面の拡大図。
【
図4】本開示の実施形態におけるクリップ組付け装置の制御手順を示すフローチャート。
【
図5】本開示の実施形態における樹脂成形部材にクリップを組み付ける際の模式図。
【
図6】本開示の実施形態におけるクリップ組付け状態判定時のA点とB点を示す図。
【
図7】本開示の他の実施形態におけるクリップ組付け状態判定時のA点とB点を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本開示の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
【0011】
図1に示すように、クリップ組付け装置1は、アーム2と、カメラ4と、距離センサ6と、制御装置8と、を備える。本実施形態ではクリップ組付け装置1は、ワークWにクリップCを組付けするクリップ組付け装置1である。
【0012】
本実施形態のワークWは、自動車などの内装部材として使用される樹脂成形部材(樹脂部材の一例)である。
図2に示すように、ワークWは、クリップCを組付けるための台座W1を有する。本実施形態ではワークWは、ワークWの形状に合わせて、複数の台座W1を有する。ワークWは、このような台座W1にクリップCが組付き、クリップCが自動車のインナーパネルなどに設けられた係合孔に係合される。これによって、ワークWを自動車などの部材に容易に取り付けることができる。
【0013】
以下明細書においては、このワークWの設置位置を基準として、ワークWの短手方向の
図2の上側を前、下側を後、ワークWの長手方向の
図2の右側を右、左側を左、およびワークWの台座W1がある方を上、反対側を下と図面および明細書に記す。
【0014】
図1に拡大して示すように、本実施形態ではクリップCは、例えば取付軸C1と、上フランジC2と、下フランジC3と、係止部C4と、を含む樹脂クリップである。クリップCは、係止部C4が弾性変形することによって、自動車のインナーパネルなどの部材に係合する。クリップCは、このような樹脂クリップに限らず、取付軸C1を有する種々の形状および材料のクリップであればよい。また、本実施形態のクリップCは、ワークWと異なる色の樹脂で形成される。例えば、ワークWが黒色の場合、クリップCは白色で形成される。これによって、クリップCがワークWから脱落した場合に目視しやすい。しかし、クリップCの色は、ワークWと異なる色であればどのような色であってもよい。
【0015】
図3に示すように、台座W1は、クリップ装着面W2を備える。クリップ装着面W2は、スライド孔W3と、規制突部W4と、を含む。
図6に示すように、台座W1は、ワークWの基材面WF上の基部W7から立設される。すなわち、基部W7は、台座W1の基材面WFに対する付け根に相当する。
【0016】
図3に示すように、スライド孔W3は、クリップ装着面W2に沿って左右方向に開けられた孔である。スライド孔W3は、取付軸C1(
図3二点鎖線参照)よりも前後方向の幅が大きい長孔で形成されたスライド部W5と、取付軸C1の直径に合わせた半円で形成された止め部W6と、を含む。クリップCの取付軸C1は、スライド部W5を左右方向にスライドしながら通過し、最終的には取付軸C1が止め部に接触してクリップCが止まるスライド限界位置V1まで進む。上フランジC2および下フランジC3は、クリップ装着面W2に接触することによって、取付軸C1の傾きを防止する。
【0017】
規制突部W4は、クリップCの取付軸C1がスライド孔W3から脱落することを防止する機能を有する。本実施形態では規制突部W4は、クリップ装着面W2から上方に突出する半球状の突起である。規制突部W4は、スライド孔W3を挟んで2つ配置される。本実施形態では規制突部W4は、クリップCの上フランジC2が規制突部W4に接触することによって、取付軸C1がスライド孔W3から脱落することを防止する。しかし、規制突部W4は、クリップCの取付軸C1がスライド孔W3から脱落することを防止できる形状であれば、半球状に限らず種々の形状に変更可能である。
【0018】
クリップCの組付け位置は、スライド限界位置V1から上フランジC2が規制突部W4に接触する規制位置V2までの距離(第3距離の一例)D3の遊びを有する。すなわち、スライド方向と反対方向に沿ったスライド限界位置V1から規制位置V2分の距離D3の遊びを有する。このようなクリップCの組付け位置が距離D3の遊びを有することにより、ワークWを自動車などに組み付ける際に、複数のクリップCが相手部材(例えばインナーパネルなど)の係合孔の位置に合わせて動く。これによって、相手部材に組付けやすい。
【0019】
アーム2は、クリップCを保持し、クリップCを台座W1まで搬送し、クリップCをクリップ装着面W2に装着する多関節ロボットである。
図1および
図5に示すように、アーム2の先端には、クリップCを保持する保持装置10が取り付けられる。保持装置10は、例えばクリップCを掴んで保持する装置や、負圧によってクリップCを吸い込んで保持する装置などであってもよい。
【0020】
図1に示すように、カメラ4は、クリップCおよびクリップCの周囲の画像を撮像する。本実施形態では、カメラ4は、一般的なエリアカメラ(2Dカメラ)である。しかしカメラ4は、クリップCおよびクリップCの周囲の画像を撮像することができるカメラであればどのようなものであってもよい。
【0021】
距離センサ6は、基準位置Xから、カメラ4で撮像した範囲に映る対象物までの距離を計測可能なセンサである。距離センサ6は、例えば赤外線レーザなどを対象物に照射し、赤外線レーザの反射を利用して、赤外線レーザの発射位置(基準位置Xの一例)から対象物までの距離を計測できるセンサである。本実施形態では、距離センサ6は、カメラ4に内蔵され、アーム2に固定される。
【0022】
制御装置8は、アーム2、カメラ4、および距離センサ6を制御可能な装置である。制御装置8は、実際には、演算装置と、メモリと、入出力バッファ等とを含むマイクロコンピュータによって構成される。制御装置8は、メモリに格納されたプログラムに基づいて、アーム2、カメラ4、および距離センサ6を制御する。
【0023】
次に
図4のフローチャートを用いて、制御装置8が実行する処理手順について説明する。制御装置8は、ワークWがセットされると処理手順を開始する。
【0024】
ステップS1では、制御装置8は、アーム2を制御してクリップCを保持する。制御装置8は、アーム2がクリップCを保持すると、アーム2を台座近傍まで移動させ、ステップS2に処理を進める。
【0025】
ステップS2では制御装置8は、アーム2を制御しクリップCを台座W1のスライド孔W3まで移動させる。制御装置8は、その後取付軸C1をスライド孔W3に差し込んでスライドさせ、クリップCを台座W1のクリップ装着面W2に装着する。
図5に示すように、本実施形態では制御装置8は、左右方向にクリップCをスライドさせて、クリップCをクリップ装着面W2に差し込む。制御装置8は、クリップCをクリップ装着面W2に装着すると、ステップS3に処理を進める。
【0026】
ステップS3では、制御装置8は、クリップ装着面W2に組み付けされたクリップCを識別し、識別したクリップC上に位置するA点(第1点の一例)を決定する。より具体的には、制御装置8は、カメラ4からクリップCおよびクリップCの周囲の画像を取得するとともに、取得した画像の色の情報に基づいてクリップCとクリップCの周囲との境界を識別する。色の情報は、色彩、明度、色温度のうち少なくともいずれか一つを含む情報である。例えば、クリップCが白色であり、台座W1およびクリップ装着面W2を含むワークWが黒色であった場合、制御装置8は、黒色と白色の色彩の違いを認識し、クリップCとその周囲との境界を識別する。このほか、制御装置8は、色の明るさの度合いである明度や、クリップCおよびワークWの反射光を用いた色温度などを利用して、クリップCとその周囲との境界を識別してもよい。
【0027】
制御装置8は、クリップCとその周囲との境界の識別からクリップCの外周形状を算出する。制御装置8は、算出した外周形状をもとに、予め設定されたクリップC上のポイントを算出する。制御装置8は、このポイントをA点として決定する。
図6に示すように、制御装置8は、例えばクリップCの上フランジC2の外周上のA点を決定する。制御装置8は、A点を決定するとステップS4に処理を進める。
【0028】
ステップS4では制御装置8は、A点からクリップ装着面W2に沿った左右方向または前後方向(第1方向の一例)に、距離D1(第1距離の一例)だけ離れたB点(第2点の一例)をワークW上に決定する。
図6に示すように、本実施形態ではB点は、上フランジC2上のA点に対してスライド方向(本実施形態では左右方向)に距離D1だけ離れた位置に決定される。距離D1は、スライド限界位置V1から規制位置V2までの距離D3に応じて決定する距離である。すなわち、距離D1は、クリップCの遊びを考慮して決定される。より具体的には、距離D1は、スライド限界位置V1のクリップC上のA点からスライド方向(挿入方向)における台座W1の基部W7のポイントまでの距離D6に距離D3を加えた値である。このように、距離D1を台座W1の基部W7のポイントから距離D3だけ離すことにより、クリップCの組付け位置が正規の位置にある場合、B点が必ずクリップ装着面W2から離れた位置となる。すなわち、B点はA点よりも下方の位置となる。ここで、距離D3にA点から台座W1の基部W7のポイントまでの距離D6を加えたのは、台座W1の側壁がワークWの成形による抜きテーパーを有して傾斜しているためである。本実施形態では正規の位置は、上フランジC2が規制突部W4に乗り上げておらず、クリップCが台座W1から脱落しない位置である。制御装置8は、B点を決定するとステップS5に処理を進める。
【0029】
ステップS5では制御装置8は、基準位置XからA点までの、左右方向または前後方向と交差する上下方向(第2方向の一例)の距離D4(第4距離の一例)を測定する。本実施形態では、制御装置8は、決定したA点に向けて距離センサ6から赤外線レーザを照射して基準位置XからA点までの上下方向の距離D4(
図6参照)を取得する。制御装置8は、距離D4を取得すると、ステップS6に処理を進める。
【0030】
ステップS6では、制御装置8は、基準位置XからB点までの、右方向または前後方向と直交する上下方向(第2方向の一例)の距離D5(第5距離の一例)を測定する。本実施形態では、制御装置8は、決定したB点に向けて距離センサ6から赤外線レーザを照射して基準位置XからB点までの上下方向の距離D5(
図6参照)を取得する。制御装置8は、距離D5を取得すると、ステップS7に処理を進める。
【0031】
ステップS7では、制御装置8は、距離D5と距離D4の差である距離D2(第2距離の一例)を算出し、ステップS8に処理を進める。ステップS8では、制御装置8は、距離D2が判定基準値Dtよりも大きいか否か判定する。例えば、クリップCの差し込みが不完全な場合、A点から第1距離離れたB点がクリップ装着面W2上となる。この場合、距離D2が小さくなるため、制御装置8は、クリップCの組付けが不完全であると判定できる。制御装置8は、距離D2が判定基準値Dt以下の場合、(ステップS8 NO)、クリップCの組付けが不完全であると判定し、クリップCをさらに規制位置V2に向けてスライドさせる。一方、制御装置8は、距離D2が判定基準値Dtよりも大きい場合、クリップCが完全に組付けされたと判定し(ステップS8 YES)、処理を終了する。
【0032】
以上説明した通り、本開示のクリップ組付け装置1によれば、距離D2を用いてクリップCが正確に組付けられていることを判定できる。なお、一般的なエリアカメラ(いわゆる2Dカメラ)ではワークWが単色(特に黒一色)である場合、台座W1を認識するのが困難である。しかし、本開示のクリップ組付け装置1は、このような一般的なエリアカメラに対して距離センサ6を併用している。これによって、例えば黒色単色のワークWであっても、台座W1の位置を精度よく認識するとともに、クリップCの位置を精度よく判定できる。さらに、このようなクリップ組付け装置1によって製造された樹脂部材を内装部材として用いる場合、自動車などの相手部材に組み付ける際にクリップCが外れることもなく、生産性がよい。
【0033】
<他の実施形態>
以上、本開示の実施形態について説明したが、本開示は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【0034】
例えば、上記実施形態では、距離D2が判定基準値Dtよりも大きい場合、クリップCが正確に組付けされたと判定したが、本開示はこれに限定されない。
図7に示すように、例えば、制御装置8は、クリップCが正確に組付けられた状態において、必ずクリップ装着面W2上に来る位置にB点を決定してもよい。この場合制御装置8は、距離D4と距離D5の差である距離D2(図示せず)が、判定基準値Dt以下である場合、クリップCが正確に組付けられたと判定してもよい。
【0035】
また、上記実施形態では、A点からB点までの距離D1を計測した方向(第1方向)と、A点からB点までの距離D2を算出した方向(第2方向)とが直行する例を用いて説明したが、本開示はこれに限定されない。例えば、A点からB点まで左右方向の距離D1を計測し、左右方向と交差する方向のA点からB点までの直線距離を距離D2として計測してもよい。
【符号の説明】
【0036】
1 :クリップ組付け装置
2 :アーム
4 :カメラ
6 :距離センサ
8 :制御装置
C :クリップ
D1 :距離(第1距離の一例)
D2 :距離(第2距離の一例)
D3 :距離(第3距離の一例)
D4 :距離(第4距離の一例)
D5 :距離(第5距離の一例)
Dt :判定基準値
V1 :スライド限界位置
V2 :規制位置
W :ワーク
W :ワーク
W1 :台座
W2 :クリップ装着面
X :基準位置