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特開2024-30263処理装置、処理方法及び処理プログラム
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  • 特開-処理装置、処理方法及び処理プログラム 図1
  • 特開-処理装置、処理方法及び処理プログラム 図2
  • 特開-処理装置、処理方法及び処理プログラム 図3
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024030263
(43)【公開日】2024-03-07
(54)【発明の名称】処理装置、処理方法及び処理プログラム
(51)【国際特許分類】
   H04M 3/51 20060101AFI20240229BHJP
【FI】
H04M3/51
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022133002
(22)【出願日】2022-08-24
(71)【出願人】
【識別番号】000000295
【氏名又は名称】沖電気工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100174104
【弁理士】
【氏名又は名称】奥田 康一
(72)【発明者】
【氏名】川田 洋平
【テーマコード(参考)】
5K201
【Fターム(参考)】
5K201AA02
5K201BA13
5K201BC28
5K201CA09
5K201EC06
5K201ED10
5K201FA08
(57)【要約】      (修正有)
【課題】従来と比べて利便性を向上させ得る処理装置、処理方法及び処理プログラムを提供する。
【解決手段】コールセンタシステムにおいて、サーバ12は、オペレータ端末10の登録の状態に関わる情報を有する端末登録要求を該オペレータ端末10から受信する第1処理部、所定のタイミングにおいて端末登録要求を参照してオペレータ端末10の登録の状態を確認する第2処理部及びオペレータ端末10の登録の状態が、障害によりオペレータ端末10が使用不可能な状態であると第2処理部において判定すると、テキストメッセージを有する第2情報を顧客端末4に対して送信する第3処理部としてのデータ処理部32を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
オペレータ装置の登録の状態に関わる情報を有する第1情報を該オペレータ装置から受信する第1処理部と、
所定のタイミングにおいて前記第1情報を参照して前記オペレータ装置の登録の状態を確認する第2処理部と、
前記オペレータ装置の登録の状態が、障害により前記オペレータ装置が使用不可能な状態であると前記第2処理部において判定すると、テキストメッセージを有する第2情報を顧客装置に送信する第3処理部と
を備えることを特徴とする処理装置。
【請求項2】
前記第2処理部は、
前記第1情報を前記オペレータ装置から前記第1処理部が受信したタイミングから前記所定のタイミングまでの時間が、所定の端末登録監視時間よりも長かった場合、前記オペレータ装置の登録の状態が、障害により前記オペレータ装置が使用不可能な状態であると判定する
ことを特徴とする請求項1に記載の処理装置。
【請求項3】
前記第3処理部は、
前記オペレータ装置の登録の状態が、障害により前記オペレータ装置が使用不可能な状態であると前記第2処理部が判定した場合において、前記オペレータ装置が前記顧客装置に対するテキストメッセージの対応中である場合、前記第2情報を前記顧客装置に送信する
ことを特徴とする請求項2に記載の処理装置。
【請求項4】
前記第3処理部は、
前記第1情報に含まれる情報に基づき、前記オペレータ装置が前記顧客装置に対する前記テキストメッセージの対応中であると判定する
ことを特徴とする請求項3に記載の処理装置。
【請求項5】
前記第3処理部は、
前記オペレータ装置が障害により使用不可能な状態であることを示すテキストメッセージを有する前記第2情報を前記顧客装置に送信する
ことを特徴とする請求項1に記載の処理装置。
【請求項6】
前記第1処理部は、
前記第1情報を前記オペレータ装置から定期的に受信して前記処理装置における所定の記憶部に記憶し、
前記第2処理部は、
前記記憶部に記憶された前記第1情報を前記所定のタイミングにおいて参照して前記オペレータ装置の登録の状態を確認する
ことを特徴とする請求項1に記載の処理装置。
【請求項7】
前記第3処理部は、
前記オペレータ装置の登録の状態が、前記オペレータ装置から前記顧客装置へテキストメッセージを送信し得ない状態であると前記第2処理部において判定すると、前記第2情報を前記顧客装置に送信する
ことを特徴とする請求項1に記載の処理装置。
【請求項8】
ユーザにより使用される顧客装置と接続された処理装置の処理方法であって、
前記処理装置は、
オペレータ装置の登録の状態に関わる情報を有する第1情報を該オペレータ装置から受信する第1処理ステップと、
所定のタイミングにおいて前記第1情報を参照して前記オペレータ装置の登録の状態を確認する第2処理ステップと、
前記オペレータ装置の登録の状態が、障害により前記オペレータ装置が使用不可能な状態であると前記第2処理ステップにおいて判定すると、テキストメッセージを有する第2情報を前記顧客装置に送信する第3処理ステップと
を有することを特徴とする処理方法。
【請求項9】
ユーザにより使用される顧客装置と接続された処理装置を、
オペレータ装置の登録の状態に関わる情報を有する第1情報を該オペレータ装置から受信する第1処理部と、
所定のタイミングにおいて前記第1情報を参照して前記オペレータ装置の登録の状態を確認する第2処理部と、
前記オペレータ装置の登録の状態が、障害により前記オペレータ装置が使用不可能な状態であると前記第2処理部において判定すると、テキストメッセージを有する第2情報を前記顧客装置に送信する第3処理部と
して機能させるための処理プログラム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、処理装置、処理方法及び処理プログラムに関するものであり、例えば、顧客とオペレータとの間でテキストメッセージのやり取りを行うシステムに適用して好適なものである。
【背景技術】
【0002】
近年、コールセンタにおいては、顧客からのテキストメッセージの着信に応じて、テキストメッセージ送受信用のオペレータ端末をオペレータが操作することにより、対応を行うものがある(例えば、特許文献1参照)。このような、コールセンタにおけるオペレータ端末は、PC(パーソナルコンピュータ)により構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2019-149649号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
そのようなコールセンタにおいては、テキストメッセージの対応中に、PCがソフトウェアのバグやハードウェア故障等で障害状態に陥る場合がある。そのような場合、PCが復旧してからオペレータが再ログオンするか、又は、別のPCにオペレータが再ログオンし、テキストメッセージ対応を継続するのが一般的であった。しかしながらそのような場合、オペレータの再ログオンが完了するまでの間、テキストメッセージを顧客へ送信できないという問題があった。
【0005】
本発明は以上の点を考慮したものであり、従来と比べて利便性を向上させ得る処理装置、処理方法及び処理プログラムを提案しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
かかる課題を解決するため本発明の処理装置においては、オペレータ装置の登録の状態に関わる情報を有する第1情報を該オペレータ装置から受信する第1処理部と、所定のタイミングにおいて第1情報を参照してオペレータ装置の登録の状態を確認する第2処理部と、オペレータ装置の登録の状態が、障害によりオペレータ装置が使用不可能な状態であると第2処理部において判定すると、テキストメッセージを有する第2情報を顧客装置に送信する第3処理部とを設けるようにした。
【0007】
また本発明の処理方法においては、ユーザにより使用される顧客装置と接続された処理装置の処理方法であって、処理装置は、オペレータ装置の登録の状態に関わる情報を有する第1情報を該オペレータ装置から受信する第1処理ステップと、所定のタイミングにおいて第1情報を参照してオペレータ装置の登録の状態を確認する第2処理ステップと、オペレータ装置の登録の状態が、障害によりオペレータ装置が使用不可能な状態であると第2処理ステップにおいて判定すると、テキストメッセージを有する第2情報を顧客装置に送信する第3処理ステップとを有するようにした。
【0008】
さらに本発明の処理プログラムにおいては、ユーザにより使用される顧客装置と接続された処理装置を、オペレータ装置の登録の状態に関わる情報を有する第1情報を該オペレータ装置から受信する第1処理部と、所定のタイミングにおいて第1情報を参照してオペレータ装置の登録の状態を確認する第2処理部と、オペレータ装置の登録の状態が、障害によりオペレータ装置が使用不可能な状態であると第2処理部において判定すると、テキストメッセージを有する第2情報を顧客装置に送信する第3処理部として機能させるようにした。
【0009】
これにより本発明は、オペレータ装置に障害が発生した際に、オペレータが再ログオンしてテキストメッセージを送信するよりも前に、テキストメッセージを顧客装置へ送信することができる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、従来と比べて利便性を向上させ得る処理装置、処理方法及び処理プログラムを実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】コールセンタシステムの構成を示す図である。
図2】顧客対応処理手順を示すシーケンスチャートである。
図3】PCの機能構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、発明を実施するための形態(以下、これを実施の形態と呼ぶ)について、図面を用いて説明する。
【0013】
[1.コールセンタシステムの構成]
図1に示すように、コールセンタシステム1は、企業等のコールセンタ2と、顧客が操作する顧客端末4(顧客端末4a及び4b)とにより構成されている。
【0014】
コールセンタ2は、オペレータ端末10及びサーバ12が設けられており、これらがネットワークである通信網14を介して相互に接続されている。
【0015】
オペレータ端末10は、PC20により構成されており、テキストメッセージの対応を行うオペレータOPにより利用される。PC20は、一般的なパーソナルコンピュータにより構成されている。このPC20は、図示しないCPU(Central Processing Unit)と、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)やハードディスク等の記憶部と、ネットワークインタフェースとを有しており、CPUによりROM等から所定のプログラムを読み出し、RAMをワークエリアとして使用しながら実行することにより、テキストメッセージのやり取りの結果や顧客情報を記録及び表示する等、種々の処理を行う。
【0016】
またPC20は、データ処理部22及び通信手段24を有している。データ処理部22は、PC20に障害が発生しておらず生存している状態であることを示す端末登録要求を生成する。通信手段24は、データ処理部22により生成された端末登録要求を例えば10秒毎に定期的にサーバ12へ送信する。この端末登録要求は、PC20が生存している状態であることを示す情報と、PC20が顧客端末4とテキストメッセージ対応中であるか否かを示す情報と、PC20が顧客端末4とテキストメッセージ対応中である場合にテキストメッセージの送信先の顧客端末4を示す情報(例えば顧客端末4のIPアドレス)とを少なくとも含んでいる。またPC20は、障害が発生しておらず生存している合、顧客端末4に対するテキストメッセージ応答中でなくても、該PC20がサーバ12にログオンしている間は常に定期的に端末登録要求をサーバ12へ送信する。因みにコールセンタ2には、複数のオペレータ端末10が設けられているが、説明の都合上、図1においてはオペレータ端末10を1台のみ図示している。
【0017】
サーバ12は、一般的なパーソナルコンピュータにより構成されている。サーバ12は、図示しないCPUと、ROM、RAMやハードディスク等の記憶部と、ネットワークインタフェースとを有しており、CPUによりROM等から所定のプログラムを読み出し、RAMをワークエリアとして使用しながら実行することにより、種々の処理を行う。またサーバ12は、顧客端末4に対し公衆網であるネットワーク網6により接続されており、ネットワーク網6を介し顧客端末4からテキストメッセージの着信を受け付ける。
【0018】
このサーバ12は、通信手段30、データ処理部32、データファイル34及びタイマ36を有している。通信手段30は、PC20の通信手段24から送信された端末登録要求を受信し、データ処理部32へ送出する。データ処理部32は、通信手段30を介して端末登録要求をPC20から受信し、該端末登録要求をデータファイル34に登録する。この際、データ処理部32は、図示しない時計部から現在時刻を取得し、端末登録要求をデータファイル34に登録した時刻である端末登録時刻と対応付けて該端末登録要求を登録する。タイマ36は、計時を行う。
【0019】
データファイル34は、データ処理部32から取得した端末登録要求を端末登録時刻と対応付けて格納する。またデータファイル34は、例えば60秒に設定された端末登録監視時間を格納している。端末登録監視時間は、PC20が生存しているか否かが判定される際の閾値として用いられる。
【0020】
かかる構成においてサーバ12は、PC20から受信した端末登録要求をデータ処理部32によりデータファイル34に登録することにより、データファイル34においてPC20の生存状態を示す端末登録状態を管理する。またサーバ12は、データ処理部32によりタイマ36を起動トリガにして例えば10秒毎に定期的にデータファイル34を参照し端末登録状態の確認を行う。
【0021】
具体的にサーバ12は、タイマ36が所定時間である10秒に到達したことをトリガとして定期的にデータファイル34を参照して、PC20から送信された前回の端末登録要求がデータファイル34に登録された際の端末登録時刻であるPC20の前回の端末登録時刻から、現在時刻までの経過時間が、端末登録監視時間を過ぎているか否かを判定する。サーバ12は、PC20の前回の端末登録時刻から現在時刻までの経過時間が端末登録監視時間を過ぎていない場合、PC20が障害状態ではないために端末登録要求を定期的に送信可能となっていると判断し、端末登録監視タイムアウトではないと判定する。一方、サーバ12は、PC20の前回の端末登録時刻から現在時刻までの経過時間が端末登録監視時間を過ぎている場合、PC20が障害状態であるために端末登録要求を一定時間以上送信不能となっていると判断し、端末登録監視タイムアウトと判定する。サーバ12は、端末登録監視タイムアウト時においてPC20が顧客端末4とテキストメッセージ対応中の場合は、データファイル34を参照し、予め登録されている端末監視タイムアウト時のテキストメッセージである障害発生時テキストメッセージを取得し、取得した障害発生時テキストメッセージをネットワーク網6を介し顧客端末4に送信する。この端末監視タイムアウト時の障害発生時テキストメッセージは、例えば「障害が発生しているため少々お待ち下さい」といった内容である。
【0022】
顧客端末4は、一般的な電話機能とテキストメッセージの送受信機能とを有し顧客が使用する、例えば固定電話端末や携帯電話端末等である音声通話装置であり、ネットワーク網6に接続されており、コールセンタ2により提供されるコールセンタサービスを利用するための通信装置である。因みに顧客端末4は、複数の顧客端末4が設けられているが、説明の都合上、図1においては顧客端末4a及び4bの2台のみ図示している。以下では、顧客端末4a及び4bをまとめて顧客端末4とも呼ぶ。
【0023】
[2.顧客対応処理]
次に、サーバ12による顧客対応処理手順RT1について、図2に示すフローチャートを用いて説明する。データ処理部32は、顧客対応処理プログラムを読み出して実行することにより図2に示す顧客対応処理手順RT1を開始し、ステップSP1へ移る。ステップSP1においてデータ処理部32は、タイマ36をトリガとした定期的な端末登録状態の確認を開始し、ステップSP2へ移る。
【0024】
ステップSP2においてデータ処理部32は、データファイル34を参照することにより、PC20が既に端末登録中状態であるか否かの判定を行う。ここで肯定結果が得られると、このことは、PC20から送信された端末登録要求がデータファイル34に既に格納されており、該PC20は既に端末登録中状態であることを表し、このときデータ処理部32は、ステップSP3へ移る。一方、ステップSP2において否定結果が得られると、このことは、端末登録要求をPC20から受信しておらず該端末登録要求がデータファイル34にまだ格納されていないため、該PC20はまだ端末登録中状態ではないことを表し、このときデータ処理部32は、ステップSP7へ移り、顧客対応処理手順RT1を終了する。
【0025】
ステップSP3においてデータ処理部32は、PC20の前回の端末登録時刻をデータファイル34から取得し、ステップSP4へ移る。ステップSP4においてデータ処理部32は、ステップSP3において取得したPC20の前回の端末登録時刻と、現在時刻とを比較し、前回の端末登録時刻から現在時刻までの経過時間は、端末登録監視時間を過ぎているか否かを判定する。ここで肯定結果が得られると、このことは、PC20は端末登録監視タイムアウトの状態であり生存していないことを表し、このときデータ処理部32は、ステップSP5へ移る。一方、ステップSP4において否定結果が得られると、このことは、PC20は端末登録監視タイムアウトの状態ではなく生存しているため顧客端末4へ障害発生時テキストメッセージを送る必要はないことを表し、このときデータ処理部32は、ステップSP7へ移り、顧客対応処理手順RT1を終了する。
【0026】
ステップSP5においてデータ処理部32は、データファイル34を参照することにより、PC20がテキストメッセージ対応中であるか否かを判定する。ここで肯定結果が得られると、このことは、PC20がテキストメッセージ対応中であるため顧客端末4へ障害発生時テキストメッセージを送る必要があることを表し、このときデータ処理部32は、ステップSP6へ移る。一方、ステップSP5において否定結果が得られると、このことは、PC20がテキストメッセージ対応中ではないため顧客端末4へ障害発生時テキストメッセージを送る必要はないことを表し、このときデータ処理部32は、顧客対応処理手順RT1を終了する。
【0027】
ステップSP6においてデータ処理部32は、データファイル34を参照することにより障害発生時テキストメッセージを取得し顧客端末4へ該障害発生時テキストメッセージを送信し、ステップSP7へ移り、顧客対応処理手順RT1を終了する。
【0028】
以上は1台のオペレータ端末10(すなわちPC20)の端末登録状態の確認について説明したが、サーバ12は、自身が管理する全てのPC20それぞれについて顧客対応処理手順RT1を実行し、全てのPC20に対する顧客対応処理手順RT1が完了したらタイマ36をリセットし、その後、タイマ36が所定時間に再度到達すると、サーバ12が管理する全てのPC20それぞれについて顧客対応処理手順RT1を実行し、全てのPC20に対する顧客対応処理手順RT1が完了するまで繰り返す。
【0029】
[3.サーバの機能構成]
ここで、サーバ12における顧客対応処理に関係する基本的な機能を機能ブロック図により表すと、図3のようになる。第1処理部40は、データ処理部32(図1)と対応しており、オペレータ装置としてのオペレータ端末10の登録の状態に関わる情報を有する第1情報としての端末登録要求をオペレータ端末10から受信する。第2処理部42は、データ処理部32(図1)と対応しており、所定のタイミングである、前回の端末登録状態の確認(すなわちオペレータ端末10の登録の状態の確認)から所定時間経過後において端末登録要求を参照してオペレータ端末10の登録の状態を確認する。第3処理部44は、データ処理部32(図1)と対応しており、オペレータ端末10の登録の状態が、障害によりオペレータ端末10が使用不可能な状態であると第2処理部42において判定すると、障害発生時テキストメッセージを有する第2情報を顧客装置としての顧客端末4に対して送信する。
【0030】
[4.効果等]
以上の構成においてサーバ12は、PC20から定期的に端末登録要求を受信してデータファイル34に格納し、前回のPC20の端末登録状態の確認からタイマ36が所定時間に到達すると、データファイル34を参照してPC20の端末登録状態を確認し、障害によりPC20が使用不可能な状態、すなわち、PC20から顧客端末4へテキストメッセージを送信し得ない状態であると判定すると、障害発生時テキストメッセージを顧客端末4へ送信するようにした。
【0031】
このためサーバ12は、テキストメッセージ対応中のオペレータOPのPC20が何れかの障害により使用不可能になった場合においても、端末登録監視タイムアウトを検知し、オペレータによる操作を要することなく、障害発生時テキストメッセージを顧客端末4へ送信することができる。これによりサーバ12は、顧客端末4を操作する顧客に対し、オペレータOPから応答がないことを不安がらせることなく、障害が発生していることを通知できる。
【0032】
以上の構成によればサーバ12は、オペレータ端末10の登録の状態に関わる情報を有する端末登録要求を該オペレータ端末10から受信する第1処理部40と、所定のタイミングにおいて端末登録要求を参照してオペレータ端末10の登録の状態を確認する第2処理部42と、オペレータ端末10の登録の状態が、障害によりオペレータ端末10が使用不可能な状態であると第2処理部42において判定すると、障害発生時テキストメッセージを有する第2情報を顧客端末4に対して送信する第3処理部44とを設けるようにした。
【0033】
これによりサーバ12は、PC20に障害が発生した際に、オペレータOPが再ログオンしてテキストメッセージを送信するよりも前に、障害発生時テキストメッセージを顧客端末4へ送信することができる。
【0034】
[5.他の実施の形態]
なお上述した実施の形態においてPC20は、第1情報としての端末登録要求をサーバ12へ送信する場合について述べた。本発明はこれに限らず、PC20は、少なくとも端末登録要求を含んでいれば、端末登録要求以外の他の種々の情報を含む第1情報をサーバ12へ送信しても良い。
【0035】
また上述した実施の形態においてサーバ12は、第2情報としての障害発生時テキストメッセージを顧客端末4へ送信する場合について述べた。本発明はこれに限らず、サーバ12は、少なくとも障害発生時テキストメッセージを含んでいれば、障害発生時テキストメッセージ以外の他の種々の情報を含む第2情報を顧客端末4へ送信しても良い。
【0036】
さらに上述した実施の形態においてサーバ12は、データファイル34を内部に有する場合について述べた。本発明はこれに限らず、サーバ12は、データファイル34をサーバ12の外部に有しても良い。
【0037】
さらに上述した実施の形態においてサーバ12は、図示しない時計部から現在時刻を取得し、端末登録時刻と対応付けて端末登録要求をデータファイル34に格納する場合について述べた。本発明はこれに限らず、端末登録要求をサーバ12へ送信した時刻を示す情報をPC20が該端末登録要求に含めてサーバ12へ送信し、サーバ12は、受信した端末登録要求に含まれている時刻を示す情報により示される時刻を端末登録時刻とし、該端末登録時刻と対応付けて該端末登録要求をデータファイル34に格納しても良い。
【0038】
さらに上述した実施の形態においてサーバ12は、PC20の端末登録状態を確認し、障害によりPC20が使用不可能な状態であると判定すると、障害発生時テキストメッセージを顧客端末4へ送信する場合について述べた。本発明はこれに限らず、サーバ12は、PC20の端末登録状態を確認し、ネットワーク網6の障害によりPC20から顧客端末4へテキストメッセージを送信し得ない状態であると判定すると、障害発生時テキストメッセージを顧客端末4へ送信しても良い。
【0039】
さらに上述した実施の形態においては、処理システムの具体例であるコールセンタシステム1に本発明を適用する場合について述べた。本発明はこれに限らず、コールセンタシステム1とは異なる構成の処理システムに本発明を適用しても良い。さらに上述した実施の形態においては、処理装置の具体例であるサーバ12に本発明を適用する場合について述べた。本発明はこれに限らず、サーバ12とは異なる構成の処理装置に本発明を適用しても良い。
【0040】
さらに本発明は、上述した各実施の形態及び他の実施の形態に限定されるものではない。すなわち本発明は、上述した各実施の形態と上述した他の実施の形態の一部又は全部を任意に組み合わせた実施の形態にも本発明の適用範囲が及ぶものである。また、本発明は、上述した各実施の形態及び上述した他の実施の形態のうち任意の実施の形態に記載された構成の一部を抽出し、上述した実施の形態及び他の実施の形態のうちの任意の実施の形態の構成の一部と置換・転用する場合や、該抽出された構成の一部を任意の実施の形態に追加する場合にも本発明の適用範囲が及ぶものである。
【0041】
さらに上述した実施の形態においては、第1処理部としての第1処理部40と、第2処理部としての第2処理部42とによって、処理装置としてのサーバ12を構成する場合について述べた。本発明はこれに限らず、その他種々の構成でなる第1処理部と、第2処理部とによって、処理装置を構成しても良い。
【産業上の利用可能性】
【0042】
本発明は、コールセンタシステム等の顧客対応システムで広く利用することができる。
【符号の説明】
【0043】
1……コールセンタシステム、2……コールセンタ、4……顧客端末、6……ネットワーク網、10……オペレータ端末、12……サーバ、14……通信網、OP……オペレータ、20……PC、22……データ処理部、24……通信手段、30……通信手段、32……データ処理部、34……データファイル、36……タイマ、40……第1処理部、42……第2処理部、44……第3処理部。

図1
図2
図3