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特開2024-30283情報提供システム、及び、情報提供方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024030283
(43)【公開日】2024-03-07
(54)【発明の名称】情報提供システム、及び、情報提供方法
(51)【国際特許分類】
   G06F 16/90 20190101AFI20240229BHJP
【FI】
G06F16/90 100
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022133055
(22)【出願日】2022-08-24
(71)【出願人】
【識別番号】000005326
【氏名又は名称】本田技研工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001081
【氏名又は名称】弁理士法人クシブチ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】安原 真也
(72)【発明者】
【氏名】本田 裕
(72)【発明者】
【氏名】内田 昂
(72)【発明者】
【氏名】本田 為彬
【テーマコード(参考)】
5B175
【Fターム(参考)】
5B175EA01
(57)【要約】
【課題】異なるデータベースに蓄積された情報の統合や混在を伴わない手法によって、多くの情報を利用して質問への対応を可能とする。
【解決手段】情報提供システム1は、ユーザの入力に基づくユーザメッセージを受け付ける受付部111と、第1記憶部141aが記憶する情報を利用してユーザメッセージへの応答を生成する第1応答生成部121a、及び、第2記憶部141bが記憶する情報を利用してユーザメッセージへの応答を生成する第2応答生成部121bを含む、複数の応答生成部121のいずれかを選択する選択部113と、を備え、選択部113は、受付部111によってユーザメッセージが受け付けられる毎に、第1応答生成部121a及び第2応答生成部121bのそれぞれとユーザメッセージとの関連度を判定し、関連度の高い応答生成部121を選択する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザの入力に基づくユーザメッセージを受け付ける受付部と、
第1記憶部が記憶する情報を利用して前記ユーザメッセージへの応答を生成する第1応答生成部、及び、第2記憶部が記憶する情報を利用して前記ユーザメッセージへの応答を生成する第2応答生成部を含む、複数の応答生成部のいずれかを選択する選択部と、を備え、
前記選択部は、前記受付部によって前記ユーザメッセージが受け付けられる毎に、前記第1応答生成部及び前記第2応答生成部のそれぞれと前記ユーザメッセージとの関連度を判定し、関連度の高い前記応答生成部を選択する、情報提供システム。
【請求項2】
前記選択部が選択した前記応答生成部が生成する前記応答に基づいて、前記ユーザメッセージに対応するシステムメッセージを出力するメッセージ出力部を備え、
前記メッセージ出力部は、前記選択部によって前記応答生成部が選択される毎に、選択された前記応答生成部が生成する前記応答に基づいて前記システムメッセージを出力する、請求項1に記載の情報提供システム。
【請求項3】
前記選択部が、第1の前記ユーザメッセージに対応して前記第1応答生成部を選択した後に、前記第1のユーザメッセージの次に前記受付部によって受け付けられた第2の前記ユーザメッセージに対応して前記第2応答生成部を選択した場合に、前記メッセージ出力部は、前記第2応答生成部が生成した前記第1のユーザメッセージへの前記応答に基づき、前記第1のユーザメッセージに対応する前記システムメッセージを出力する、請求項2に記載の情報提供システム。
【請求項4】
前記選択部が、前記第1応答生成部を選択した後に前記受付部によって受け付けられた第3の前記ユーザメッセージに対応して前記第2応答生成部を選択した場合に、前記メッセージ出力部は、前記第3のユーザメッセージと、前記第3のユーザメッセージよりも前に前記受付部が受け付けた複数の前記ユーザメッセージとに基づき前記第2応答生成部に応答を生成させる、請求項2に記載の情報提供システム。
【請求項5】
前記メッセージ出力部は、前記第2応答生成部が、前記第3のユーザメッセージ、及び、前記第3のユーザメッセージよりも前に前記受付部が受け付けた複数の前記ユーザメッセージに基づいて複数の前記応答を生成した場合に、前記第3のユーザメッセージに基づき生成された前記応答に基づいて前記システムメッセージを出力する、請求項4に記載の情報提供システム。
【請求項6】
前記ユーザメッセージと前記応答生成部との関連度を決定するための関連度情報を記憶する関連度情報記憶部を備え、
前記選択部は、前記関連度情報に基づいて、前記ユーザメッセージに含まれる情報と前記第1応答生成部との関連度、及び、前記ユーザメッセージに含まれる情報と前記第2応答生成部との関連度を判定することにより、前記応答生成部を選択する、請求項1に記載の情報提供システム。
【請求項7】
前記関連度情報は、前記ユーザメッセージに含まれるキーワードから、前記ユーザメッセージと前記応答生成部との関連度を示す関連値を求めるための情報である、請求項6に記載の情報提供システム。
【請求項8】
前記応答生成部を選択するための質問を含む選択用メッセージを出力する選択用メッセージ出力部を備え、
前記受付部は、前記選択用メッセージに対する応答として前記ユーザが入力した情報に基づくユーザ応答メッセージを受け付け、
前記関連度情報は、前記選択用メッセージに予め設定された重み情報をさらに含み、
前記選択部は、前記ユーザ応答メッセージを取得し、前記ユーザ応答メッセージに含まれるキーワードを抽出し、前記関連度情報により前記第1応答生成部の前記関連値及び前記第2応答生成部の前記関連値をそれぞれ求め、求めた前記関連値に前記重み情報を加味して前記応答生成部を選択する、請求項7に記載の情報提供システム。
【請求項9】
前記選択部は、前記ユーザ応答メッセージに含まれる前記キーワードから求めた前記第1応答生成部の前記関連値及び前記第2応答生成部の前記関連値に、前記重み情報を乗じることによって、前記第1応答生成部の判定用の前記関連値及び前記第2応答生成部の判定用の前記関連値を算出する、請求項8に記載の情報提供システム。
【請求項10】
前記選択部は、
複数の前記ユーザ応答メッセージから求めた前記第1応答生成部の前記判定用の関連値及び前記第2応答生成部の前記判定用の関連値を積算し、
前記第1応答生成部の前記判定用の関連値及び前記第2応答生成部のうち、前記判定用の関連値を積算した値が所定の条件を満たす前記応答生成部を選択対象から除外する、請求項9に記載の情報提供システム。
【請求項11】
ユーザの入力に基づくユーザメッセージを受け付け、
第1記憶部が記憶する情報を利用して前記ユーザメッセージへの応答を生成する第1応答生成部、及び、第2記憶部が記憶する情報を利用して前記ユーザメッセージへの応答を生成する第2応答生成部を含む、複数の応答生成部のいずれかを選択する選択処理を実行し、
前記選択処理において、前記ユーザメッセージを受け付ける毎に、前記第1応答生成部及び前記第2応答生成部のそれぞれと前記ユーザメッセージとの関連度を判定し、関連度の高い前記応答生成部を選択する、情報提供方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報提供システム、及び、情報提供方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、質問に対する応答をチャット形式で出力するシステムが知られている。例えば、利用者の問合せに対してチャットボットを起動し、チャットボットを介してデータベースを検索し、応答の内容を利用者の端末に応答するシステムが提案されている(特許文献1参照)。特許文献1のシステムでは、複数の事業者の問合せ対応業務に関して統合を図るため、複数の事業者の情報を格納する個別データベースから、複数の事業者の間で共通する情報を格納する共通データベースに情報を格納する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2021-196986号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1のシステムのように、複数のデータベースの情報を統合すると、複数の事業者に帰属する情報が混在するデータベースが運用される結果となる。このため、情報管理の観点で問題を解決する必要が生じる。
本発明はかかる背景に鑑みてなされたものであり、異なるデータベースに蓄積された情報の統合や混在を伴わない手法によって、多くの情報を利用して質問への対応を可能とすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するための第1態様として、ユーザの入力に基づくユーザメッセージを受け付ける受付部と、第1記憶部が記憶する情報を利用して前記ユーザメッセージへの応答を生成する第1応答生成部、及び、第2記憶部が記憶する情報を利用して前記ユーザメッセージへの応答を生成する第2応答生成部を含む、複数の応答生成部のいずれかを選択する選択部と、を備え、前記選択部は、前記受付部によって前記ユーザメッセージが受け付けられる毎に、前記第1応答生成部及び前記第2応答生成部のそれぞれと前記ユーザメッセージとの関連度を判定し、関連度の高い前記応答生成部を選択する、情報提供システム。
【0006】
上記情報提供システムにおいて、前記選択部が選択した前記応答生成部が生成する前記応答に基づいて、前記ユーザメッセージに対応するシステムメッセージを出力するメッセージ出力部を備え、前記メッセージ出力部は、前記選択部によって前記応答生成部が選択される毎に、選択された前記応答生成部が生成する前記応答に基づいて前記システムメッセージを出力する構成としてもよい。
【0007】
上記情報提供システムにおいて、前記選択部が、第1の前記ユーザメッセージに対応して前記第1応答生成部を選択した後に、前記第1のユーザメッセージの次に前記受付部によって受け付けられた第2の前記ユーザメッセージに対応して前記第2応答生成部を選択した場合に、前記メッセージ出力部は、前記第2応答生成部が生成した前記第1のユーザメッセージへの前記応答に基づき、前記第1のユーザメッセージに対応する前記システムメッセージを出力する構成としてもよい。
【0008】
上記情報提供システムにおいて、前記選択部が、前記第1応答生成部を選択した後に前記受付部によって受け付けられた第3の前記ユーザメッセージに対応して前記第2応答生成部を選択した場合に、前記メッセージ出力部は、前記第3のユーザメッセージと、前記第3のユーザメッセージよりも前に前記受付部が受け付けた複数の前記ユーザメッセージとに基づき前記第2応答生成部に応答を生成させる構成としてもよい。
【0009】
上記情報提供システムにおいて、前記メッセージ出力部は、前記第2応答生成部が、前記第3のユーザメッセージ、及び、前記第3のユーザメッセージよりも前に前記受付部が受け付けた複数の前記ユーザメッセージに基づいて複数の前記応答を生成した場合に、前記第3のユーザメッセージに基づき生成された前記応答に基づいて前記システムメッセージを出力する構成としてもよい。
【0010】
上記情報提供システムにおいて、前記ユーザメッセージと前記応答生成部との関連度を決定するための関連度情報を記憶する関連度情報記憶部を備え、前記選択部は、前記関連度情報に基づいて、前記ユーザメッセージに含まれる情報と前記第1応答生成部との関連度、及び、前記ユーザメッセージに含まれる情報と前記第2応答生成部との関連度を判定することにより、前記応答生成部を選択する構成としてもよい。
【0011】
上記情報提供システムにおいて、前記関連度情報は、前記ユーザメッセージに含まれるキーワードから、前記ユーザメッセージと前記応答生成部との関連度を示す関連値を求めるための情報である構成としてもよい。
【0012】
上記情報提供システムにおいて、前記応答生成部を選択するための質問を含む選択用メッセージを出力する選択用メッセージ出力部を備え、前記受付部は、前記選択用メッセージに対する応答として前記ユーザが入力した情報に基づくユーザ応答メッセージを受け付け、前記関連度情報は、前記選択用メッセージに予め設定された重み情報をさらに含み、前記選択部は、前記ユーザ応答メッセージを取得し、前記ユーザ応答メッセージに含まれるキーワードを抽出し、前記関連度情報により前記第1応答生成部の前記関連値及び前記第2応答生成部の前記関連値をそれぞれ求め、求めた前記関連値に前記重み情報を加味して前記応答生成部を選択する構成としてもよい。
【0013】
上記情報提供システムにおいて、前記選択部は、前記ユーザ応答メッセージに含まれる前記キーワードから求めた前記第1応答生成部の前記関連値及び前記第2応答生成部の前記関連値に、前記重み情報を乗じることによって、前記第1応答生成部の判定用の前記関連値及び前記第2応答生成部の判定用の前記関連値を算出する構成としてもよい。
【0014】
上記情報提供システムにおいて、前記選択部は、複数の前記ユーザ応答メッセージから求めた前記第1応答生成部の前記判定用の関連値及び前記第2応答生成部の前記判定用の関連値を積算し、前記第1応答生成部の前記判定用の関連値及び前記第2応答生成部のうち、前記判定用の関連値を積算した値が所定の条件を満たす前記応答生成部を選択対象から除外する構成としてもよい。
【0015】
上記目的を達成するための第2態様として、ユーザの入力に基づくユーザメッセージを受け付け、第1記憶部が記憶する情報を利用して前記ユーザメッセージへの応答を生成する第1応答生成部、及び、第2記憶部が記憶する情報を利用して前記ユーザメッセージへの応答を生成する第2応答生成部を含む、複数の応答生成部のいずれかを選択する選択処理を実行し、前記選択処理において、前記ユーザメッセージを受け付ける毎に、前記第1応答生成部及び前記第2応答生成部のそれぞれと前記ユーザメッセージとの関連度を判定し、関連度の高い前記応答生成部を選択する、情報提供方法が挙げられる。
【発明の効果】
【0016】
上記構成によれば、複数の応答生成部の中からユーザメッセージに対する関連度の高い応答生成部を選択できる。このため、複数の応答生成部が利用する情報の統合や混合を行うことなく、複数の応答生成部を活用してユーザメッセージに対応できる。従って、蓄積された情報をもとに質問に対して応答するシステムにおいて、情報の混在に伴う懸念のない手法によって、より広汎な質問への対応が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】情報提供システムの構成例を示す図。
図2】タッチパネルに表示される画面の例を示す図。
図3】情報提供サーバが記憶する情報の例を示す模式図。
図4】表示装置の構成例を示す図。
図5】情報提供システムの動作を示すシーケンス図。
図6】情報提供サーバの動作を示すフローチャート。
図7】情報提供サーバの動作を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0018】
[1.情報提供システムの構成]
図1は、本実施形態の情報提供システム1の構成例を示す説明図である。
情報提供システム1は、情報提供サーバ10を含むシステムである。情報提供システム1では、ユーザUが使用する表示装置2が、通信ネットワーク500によって情報提供サーバ10に通信可能に接続される。
【0019】
表示装置2は、画像を表示する機能を有する装置である。表示装置2は、例えば、タブレット型コンピュータ、スマートフォン、ラップトップ型コンピュータ等のモバイルデバイスであってもよいし、デスクトップ型コンピュータやプロジェクターであってもよい。本実施形態では、画像を表示するタッチパネル24を有するタブレット型コンピュータを表示装置2として用いる例を説明する。
【0020】
ユーザUは、表示装置2の所有者または使用者である。ユーザUの人数について制限はなく、ユーザUが使用する表示装置2の数についても制限はない。
【0021】
通信ネットワーク500は、データ通信ネットワークであればよく、公衆回線網を含む広域通信ネットワーク、LAN(Local Area Network)等が挙げられる。
【0022】
情報提供サーバ10は、通信ネットワーク500に接続され、通信ネットワーク500を通じてデータ通信を実行するコンピュータである。情報提供サーバ10は、1台または複数台のサーバコンピュータで構成されてもよいし、クラウド型のサーバであってもよい。情報提供サーバ10は、情報提供装置の一例に対応する。
【0023】
情報提供システム1は、情報提供サーバ10及び表示装置2を利用して、商品に関する情報をユーザUに提供する。ユーザUの操作に従って、表示装置2は情報提供サーバ10にアクセスする。情報提供サーバ10は、表示装置2のアクセスに応じて商品画像等を表示装置2に送信し、タッチパネル24に商品画像等を表示させる。
【0024】
[2.ユーザインターフェイスの構成]
図2は、タッチパネル24に表示される画面の例を示す図である。
タッチパネル24は、液晶表示パネル等で構成される表示画面を有し、表示画面にはタッチパネル24に対する接触操作を検出するタッチスクリーンが重畳して配置されている。タッチパネル24は表示部の一例に対応する。
【0025】
タッチパネル24には、ユーザUが表示装置2に入力する情報に基づき表示されるユーザメッセージ311、及び、情報提供サーバ10が生成するシステムメッセージ312、314が表示される。ユーザメッセージ311と、システムメッセージ312、314とは会話を模した形態を有するユーザインターフェイス300を構成する。すなわち、情報提供サーバ10は、ユーザUの入力に基づくユーザメッセージ311に対して応答するシステムメッセージ312、314を生成して、ユーザUに提示する。これにより、ユーザUは、人間同士の会話を行うかのように、情報提供サーバ10から情報の提供を受けることができる。
【0026】
図2に示すユーザインターフェイス300は、ユーザUによる問合せに情報提供サーバ10が対応する場合の例である。情報提供サーバ10は、ユーザUに対し、問合せの内容を問う質問であるシステムメッセージ312a、312b、312cを提示する。ユーザUは、システムメッセージ312a、312b、312cに対する応答として、ユーザメッセージ311a、311b、311cを入力する。
その後、情報提供サーバ10は、ユーザUの問合せに対して情報を提供するシステムメッセージ314aを提示する。ユーザUは、システムメッセージ314aに対応して、さらにユーザメッセージ311dを入力できる。
【0027】
[3.情報提供サーバの構成]
図1に示すように、情報提供サーバ10は、プロセッサ11、通信部12、及び、メモリ13を備える。
プロセッサ11は、メモリ13に記憶される制御プログラム131を読み込んで実行することにより、各種の機能部として機能する。機能部は、受付部111、システムメッセージ制御部112、選択部113、及び、複数の応答生成部121である。応答生成部121の数に制限はなく、本実施形態では、第1応答生成部121a、第2応答生成部121b、及び、第3応答生成部121cを一例として示す。これらを区別しない場合に応答生成部121と記載する。
プロセッサ11及びメモリ13は、情報提供サーバ10の制御部を構成する。
【0028】
通信部12は、通信ネットワーク500を介したデータ通信を実行する。通信部12は、例えば、通信ケーブルを通じて信号を送受信する有線通信インターフェイスである。通信部12は、無線データ通信を実行する無線通信装置であってもよい。
【0029】
メモリ13は、データやプログラムを不揮発的に記憶する。メモリ13は、制御プログラム131を記憶する。また、メモリ13の記憶領域には、関連度情報記憶部132、関連値記憶部133、メッセージ記憶部134、及び、複数の記憶部141が設けられる。記憶部141の数に制限はなく、本実施形態では、第1記憶部141a、第2記憶部141b、及び、第3記憶部141cを一例として示す。これらを区別しない場合に記憶部141と記載する。
【0030】
第1応答生成部121aは第1記憶部141aと対応し、第2応答生成部121bは第2記憶部141bと対応し、第3応答生成部121cは第3記憶部141cと対応する。本実施形態では、これら応答生成部121及び記憶部141を情報提供サーバ10が備える構成を例に挙げて説明するが、この構成は一例に過ぎない。例えば、情報提供システム1は第1応答生成部121a及び第1記憶部141aを有するコンピュータを、情報提供サーバ10とは別体として備えてもよい。同様に、情報提供システム1は、第2応答生成部121b及び第2記憶部141bを備えるコンピュータを、情報提供サーバ10とは別体として備えてもよく、第3応答生成部121c及び第3記憶部141cを有するコンピュータを情報提供サーバ10とは別体として備えてもよい。これらのコンピュータは、通信ネットワーク500を通じて情報提供サーバ10と通信可能に接続されていればよい。
【0031】
受付部111は、表示装置2からデータを受け付ける。例えば、受付部111は、表示装置2においてユーザUが入力した内容に基づくユーザメッセージ311を受け付ける。本実施形態では、表示装置2がユーザUの入力に基づいてユーザメッセージ311のデータを生成する。この場合、表示装置2は、ユーザメッセージ311のデータを情報提供サーバ10に送信し、このデータを受付部111が受け付ける。
【0032】
システムメッセージ制御部112は、ユーザメッセージ311への応答、或いは、ユーザUへの情報の提供を行うためのシステムメッセージ312、314を制御する。システムメッセージ制御部112は、メッセージ出力部、及び、選択用メッセージ出力部の一例に対応する。
選択部113は、情報提供サーバ10が利用可能な複数の応答生成部121のいずれかを選択する。本実施形態で、選択部113は、第1応答生成部121a、第2応答生成部121b、及び、第3応答生成部121cのいずれかを選択する。
【0033】
応答生成部121は、ユーザインターフェイス300においてシステムメッセージ314を生成する。応答生成部121は、ユーザインターフェイス300のチャットを実行するチャットボットとして、或いは、チャットを構成するためのスロットとして振る舞う。応答生成部121は、システムメッセージ制御部112の制御に従って起動し、受付部111が受け付けたユーザメッセージ311に対する応答を生成する。
【0034】
システムメッセージ制御部112は、選択部113が応答生成部121を選択した場合、選択された応答生成部121が生成した応答に基づきシステムメッセージ314を生成する。システムメッセージ制御部112は、システムメッセージ314のデータを表示装置2に送信する。これにより、タッチパネル24に、システムメッセージ314が表示される。
【0035】
関連度情報記憶部132は、選択部113が応答生成部121を選択するための関連度情報を記憶する。すなわち、選択部113は、関連度情報記憶部132が記憶する情報を利用して、応答生成部121を選択する。
【0036】
第1応答生成部121aは、第1記憶部141aが記憶する情報に基づき応答を生成する。第1記憶部141aは、第1応答生成部121aがチャットの応答を生成するための各種情報を格納するデータベースである。同様に、第2応答生成部121bは、第2記憶部141bが記憶する情報に基づき応答を生成する。第3応答生成部121cは、第3記憶部141cが記憶する情報に基づき応答を生成する。第2記憶部141b及び第3記憶部141cは、第2応答生成部121b及び第3応答生成部121cのそれぞれがチャットの応答を生成するための各種情報を格納するデータベースである。
【0037】
第1記憶部141a、第2記憶部141b、及び、第3記憶部141cは、異なる分野の情報を格納したデータベースとすることができる。一例として、情報提供サーバ10が自動車関連技術についての情報をユーザUに提供する場合を説明する。例えば、第1記憶部141aはカーナビゲーションシステムのハードウェアに関する情報を格納する。この場合、第1応答生成部121aはカーナビゲーションシステムのハードウェアに関する問合せに対し、チャット形式で応答することができる。また、例えば、第2記憶部141bはカーナビゲーションシステムのソフトウェアに関する情報を格納し、第3記憶部141cはタイヤに関する情報を格納する。この場合、第2応答生成部121bはカーナビゲーションシステムの操作方法やソフトウェアに関する問合せにチャット形式で応答可能であり、第3応答生成部121cはタイヤに関する問合せに応答可能である。
【0038】
表示装置2が情報提供サーバ10にアクセスする時点では、ユーザUによる問合せの内容が、カーナビゲーションシステムのハードウェアに関する内容か、ソフトウェアに関する内容か、タイヤに関する内容かが不明である。そこで、選択部113は、ユーザUの問合せの内容に適合すると推定される応答生成部121を選択する。システムメッセージ制御部112は、選択部113により選択された応答生成部121を利用して、システムメッセージ314を生成する。これにより、情報提供サーバ10は、複数の応答生成部121を活用することによって、複数の記憶部141が記憶する膨大な情報に基づき、ユーザUによる広汎な分野の問合せに対応できる。
【0039】
複数の記憶部141が記憶する情報を利用してユーザUに応答を行う場合、これら複数の記憶部141が格納する情報を一つのデータベースに統合する方法や、複数の記憶部141が格納する情報を取り出して新たなデータベースを作成する方法がある。これらの方法を用いると、1まとまりのデータベースの中に、帰属が異なる情報が混在する結果となるので、例えば、データベースに格納された情報をアップデートする手順の複雑化や、情報に係る権利関係の整理が難しくなることが懸念される。複数の記憶部141が異なる法人や異なる事業者に帰属する場合等には、特に強い懸念がある。これに対し、情報提供サーバ10は、第1記憶部141a、第2記憶部141b、及び、第3記憶部141cに格納された情報の統合や混合をすることなく、これら複数の記憶部141に格納された情報を利用できる。
【0040】
図3は、情報提供サーバ10が記憶する情報の例を示す模式図である。
図3に示すように、関連度情報記憶部132は、関連度情報150を記憶する。関連度情報150は、重み情報151と、関連値情報152とを含む。
【0041】
重み情報151は、ユーザUの問合せ内容を調べるために情報提供サーバ10がユーザUに提示するメッセージに、重み付けをした情報である。このメッセージを、選択用メッセージと呼ぶ。選択用メッセージは、ユーザUの問合せ内容に関する情報を収集することを目的とするメッセージであり、主に、ユーザUに対する質問である。選択用メッセージは、例えば、ユーザUの問合せ内容に直接的に関わる質問、及び、ユーザUの問合せ内容の補足的な情報に関わる質問を含む。図2のシステムメッセージ312a、312b、312cは、選択用メッセージの例である。
【0042】
選択用メッセージは予め定められた内容であるため、メモリ13のメッセージ記憶部134に選択用メッセージのデータが記憶される。すなわち、メッセージ記憶部134は、システムメッセージ制御部112が出力可能な選択用メッセージを格納する。
重み情報151は、システムメッセージ制御部112が出力可能な選択用メッセージのそれぞれに対応付けて、重みを含む。選択用メッセージはそれぞれ内容が異なるので、応答生成部121を選択する上での重要度が選択用メッセージ毎に異なる。このため、各々の選択用メッセージの重要度に応じた重みが予め重み情報151に設定されている。
【0043】
関連値情報152は、キーワードと各々の応答生成部121との関連度を示す情報である。具体的には、関連値情報152は、キーワードと個々の応答生成部121との関連度を示す指標として、関連値を格納する。関連値は、関連度を数値化した値である。キーワードは、ユーザメッセージ311から選択部113が抽出する。
【0044】
図3に示す例で、キーワード「地図」と第1応答生成部121aとの関連値は「3」であり、キーワード「地図」と第2応答生成部121bとの関連値は「3」であり、キーワード「地図」と第3応答生成部121cとの関連値は「0」である。関連値情報152を利用すれば、ユーザメッセージ311に含まれる語句と関連度の高い応答生成部121を特定できる。また、各々の応答生成部121について、ユーザメッセージ311に含まれる語句との関連度を比較できる。
【0045】
選択部113は、重み情報151及び関連値情報152を利用して応答生成部121を選択する。例えば、選択部113は、選択用メッセージであるシステムメッセージ312またはシステムメッセージ314に対するユーザメッセージ311からキーワードを抽出する。選択部113は、抽出したキーワードと応答生成部121との関連度を、関連値情報152を用いて算出する。選択部113は、関連値が最も大きい応答生成部121を選択する。
【0046】
選択部113は複数のユーザメッセージ311に基づいて応答生成部121を選択してもよい。この場合、選択部113は、ユーザメッセージ311を受け付ける毎に、受け付けたユーザメッセージ311からキーワードを抽出して関連値を算出する。選択部113は、各々の応答生成部121について算出した関連値を、応答生成部121毎に、関連値記憶部133に記憶させる。関連値記憶部133は、例えば、第1応答生成部121aの関連値の積算値、第2応答生成部121bの関連値の積算値、及び、第3応答生成部121cの関連値の積算値を記憶する。
【0047】
さらに、選択部113は、システムメッセージ制御部112への応答としてのユーザメッセージ311から抽出したキーワードについて、重み情報151を用いて重み付けを行うことができる。すなわち、選択部113は、ユーザメッセージ311のもとになったシステムメッセージ312の重みを重み情報151から取得し、取得した重みを、関連値情報152に基づいて求めた関連値に乗算する。これにより、システムメッセージ312の重みを加味した積算値を算出できる。例えば、複数の選択用メッセージを利用して応答生成部121を選択する場合に有用である。
【0048】
[3.表示装置の構成]
ここで、表示装置2の構成を説明する。図4は、表示装置2の構成例を示す図である。上述したように表示装置2は、スマートフォンやタブレット型コンピュータ等、様々な種類の装置により実現可能であり、図4に示す構成は一例である。
【0049】
表示装置2は、プロセッサ21、メモリ22、通信部23、タッチパネル24、音声処理部26、スピーカ27、及び、マイク28を備える。
プロセッサ21は、メモリ22に記憶される制御プログラム221を読み込んで実行することにより、各種の機能部として機能する。機能部は、受付部211、情報取得部212、メッセージ処理部213、及び、表示制御部214を含む。プロセッサ21及びメモリ22は、表示装置2の制御部を構成する。メモリ22は、データやプログラムを不揮発的に記憶する。メモリ22は、制御プログラム221を記憶する。
【0050】
通信部23は、通信ネットワーク500を介したデータ通信を実行する。通信部23は、例えば、通信ケーブルを通じて信号を送受信する有線通信インターフェイスである。通信部23は、無線データ通信を実行する無線通信装置であってもよい。
【0051】
タッチパネル24は、上述したように、液晶表示パネル等で構成される表示画面、及び、表示画面に重畳して配置されたタッチスクリーンを有する。タッチパネル24は、プロセッサ21の制御に従って、ユーザインターフェイス300等を表示する。タッチパネル24は、ユーザUによるタッチ操作を検出し、タッチ操作に対応する操作信号をプロセッサ21に出力する。
【0052】
音声処理部26には、スピーカ27及びマイク28が接続される。音声処理部26は、プロセッサ21の制御に従ってスピーカ27に音声信号を出力し、スピーカ27から音または音声を出力させる。音声処理部26は、マイク28が集音した音声を検出し、集音した音声の音声信号またはデジタル音声データをプロセッサ21に出力する。
【0053】
受付部211は、ユーザUのタッチ操作、及び、音声による入力を受け付ける。受付部211は、タッチパネル24が出力する操作信号に基づいて、ユーザUが実行するタッチ操作の内容を検出し、操作データを生成する。受付部211は、音声処理部26が出力する音声信号または音声データに基づき、ユーザUによる音声入力の内容を示す音声入力データを生成する。音声入力データは、例えば、デジタル音声データ、或いは、音声をテキストに変換して得られるテキストデータである。
【0054】
情報取得部212は、情報提供サーバ10が送信するデータを取得する。例えば、情報取得部212は、タッチパネル24に表示する画像やテキストを含む表示データを、通信部23によって取得する。
【0055】
メッセージ処理部213は、受付部211が受け付けた入力に基づいてユーザメッセージ311を生成する。メッセージ処理部213は、ユーザインターフェイス300を表示するためのデータを生成する。また、メッセージ処理部213は、情報取得部212が情報提供サーバ10から受信するシステムメッセージ312、314のデータに基づいて、ユーザインターフェイス300を表示するためのデータを生成する。
表示制御部214は、メッセージ処理部213が生成したデータに基づいて、タッチパネル24を制御し、文字等を含むユーザインターフェイス300を表示させる。
【0056】
[4.情報提供システムの動作]
図5及び図6は、情報提供システム1の動作を示すシーケンス図であり、ユーザインターフェイス300の表示に関する動作を示す。
【0057】
図5において、ステップS11-S18は表示装置2の動作を示す。ステップS13は受付部211により実行され、ステップS14、S17はメッセージ処理部213及び表示制御部214により実行される。ステップS15-S16はメッセージ処理部213により実行される。ステップS12については後述する。
ステップS21-S30は情報提供サーバ10により実行される。ステップS23は受付部111により実行され、ステップS25-S28はシステムメッセージ制御部112により実行される。
【0058】
情報提供システム1は、表示装置2が情報提供サーバ10にアクセスすることによりチャットを開始する(ステップS11、S21)。続いて、情報提供システム1は、初期選択処理を実行する(ステップS12、S22)。
【0059】
図6は、初期選択処理における表示装置2及び情報提供サーバ10の動作を詳細に示す。図6において、ステップS41-S45は表示装置2の動作を示す。ステップS41は情報取得部212により実行され、ステップS42は受付部211により実行され、ステップS43は表示制御部214により実行される。ステップS44はメッセージ処理部213により実行される。ステップS61-S69は情報提供サーバ10の動作を示す。ステップS61、S69はシステムメッセージ制御部112により実行され、ステップS62は受付部111により実行され、ステップS63-S68は選択部113により実行される。
【0060】
情報提供サーバ10は、メッセージ記憶部134が記憶する選択用メッセージを読み出して、選択用メッセージであるシステムメッセージ312を表示装置2に送信する(ステップS61)。
【0061】
表示装置2は、システムメッセージ312のデータを受信し(ステップS41)、受信したシステムメッセージ312を表示する(ステップS42)。表示装置2は、ユーザUによる入力を受け付け(ステップS43)、受け付けた入力に基づいてユーザメッセージ311を生成し、表示する(ステップS44)。ここで、表示装置2は、生成したユーザメッセージ311のデータを、情報提供サーバ10に送信する(ステップS45)。
【0062】
情報提供サーバ10は、表示装置2が送信するユーザメッセージ311のデータを受信し(ステップS62)、受信したユーザメッセージ311からキーワードを抽出する(ステップS63)。情報提供サーバ10は、抽出したキーワードと各々の応答生成部121との関連値を関連値情報152に基づき求め、求めた関連値に、重み情報151で定められる重みを乗じることにより関連値を算出する(ステップS64)。ステップS64により、情報提供サーバ10が使用可能な応答生成部121の関連値が、応答生成部121毎に算出される。
【0063】
情報提供サーバ10は、ステップS64で算出した関連値を、関連値記憶部133が記憶する応答生成部121毎の積算値に加算することにより、積算値を更新する(ステップS65)。情報提供サーバ10は、更新後の積算値に基づいて、応答生成部121を選択する(ステップS66)。ステップS66で、情報提供サーバ10は、例えば、積算値が最も大きい応答生成部121を選択する。
【0064】
ここで、情報提供サーバ10は、関連値が低い応答生成部121の有無を判定する(ステップS66)。この判定は基準値を利用する判定であってもよいし、他の応答生成部121との比較を伴う判定であってもよい。例えば、情報提供サーバ10は、1つの応答生成部121の関連値が、他の応答生成部121の関連値よりも低く、かつ、関連値の差が所定値以上である場合、この1つの応答生成部121の関連値が低いと判定する。
【0065】
情報提供サーバ10は、関連値が低い応答生成部121があると判定した場合(ステップS67;YES)、該当する応答生成部121を、選択の候補から除外し(ステップS68)、ステップS69に移行する。
【0066】
情報提供サーバ10は、チャット開始(ステップS21)または図6の動作開始時に、全ての応答生成部121を起動させる。従って、ステップS61-S66を最初に実行する場合には、全ての応答生成部121について関連値が算出される。ステップS68で1以上の応答生成部121を選択の候補から除外した場合、それ以後のステップS61-S66の処理において、候補から除外された応答生成部121の関連値が算出されない。
情報提供サーバ10は、選択用メッセージが少ない場合等に、ステップS67-S68をスキップしてもよい。また、ステップS68で選択の候補から除外された応答生成部121を、停止させてもよい。
【0067】
情報提供サーバ10は、関連値が低い応答生成部121がないと判定した場合(ステップS67;NO)、ステップS69に移行する。
ステップS69で、情報提供サーバ10は、メッセージ記憶部134が記憶する全ての選択用メッセージの送信が終了したか否かを判定する(ステップS69)。送信されていない選択用メッセージがある場合(ステップS69;NO)、情報提供サーバ10は、ステップS61に戻る。
【0068】
全ての選択用メッセージの送信が終了した場合(ステップS69;YES)、情報提供サーバ10は図5のステップS23に移行し、これに伴い表示装置2は図5のステップS13に移行する。
【0069】
図5に戻り、表示装置2は、ユーザUによる入力を受け付け(ステップS13)、受け付けた入力に基づいてユーザメッセージ311を生成し、表示する(ステップS14)。表示装置2は、生成したユーザメッセージ311のデータを、情報提供サーバ10に送信する(ステップS15)。
【0070】
情報提供サーバ10は、表示装置2が送信するユーザメッセージ311のデータを受信し(ステップS23)、選択処理を実行する。
【0071】
図7は、情報提供サーバ10の動作を示すフローチャートであり、ステップS24の選択処理を詳細に示す。ステップS81-S86は選択部113が実行する。
【0072】
情報提供サーバ10は、ステップS23で受信したユーザメッセージ311からキーワードを抽出する(ステップS81)。情報提供サーバ10は、抽出したキーワードと各々の応答生成部121との関連値を関連値情報152に基づき算出する(ステップS82)。ステップS23で受信したユーザメッセージ311は、選択用メッセージに対する応答のメッセージではない。このため、情報提供サーバ10は、ステップS82で重み情報151を使用せずに、情報提供サーバ10が使用可能な各応答生成部121の関連値を算出する。
【0073】
情報提供サーバ10は、ステップS64で算出した関連値を、関連値記憶部133が記憶する応答生成部121毎の積算値に加算することにより、積算値を更新する(ステップS83)。情報提供サーバ10は、更新後の積算値に基づいて、応答生成部121を選択する(ステップS84)。すなわち、情報提供サーバ10は、積算値が最も大きい応答生成部121を選択する。
【0074】
ここで、情報提供サーバ10は、関連値が低い応答生成部121の有無を判定する(ステップS85)。この判定はステップS66と同様に行うことができる。
情報提供サーバ10は、関連値が低い応答生成部121があると判定した場合(ステップS85;YES)、該当する応答生成部121を選択の候補から除外し(ステップS86)、図5のステップS25に移行する。
【0075】
情報提供サーバ10は、図7の動作を開始する時点では、全ての応答生成部121を起動させていることが好ましい。例えば、ステップS68(図6)で選択の候補から除外された応答生成部121に、動作を実行させてもよい。ここで、応答生成部121に動作を実行させるとは、応答生成部121が、情報提供サーバ10が受信するユーザメッセージ311に対する応答を生成することを含む。情報提供サーバ10は、複数の応答生成部121がユーザメッセージ311に対する応答を生成した場合、後述するように応答生成部121を選択し、選択した応答生成部121が生成した応答に基づきシステムメッセージ314を生成すればよい。
【0076】
情報提供サーバ10が、ステップS86で選択の候補から除外した応答生成部121は、その後に図7の処理を実行する場合に、ステップS81-S84の処理の対象とはならない。具体的には、ステップS82-S83で、選択の候補から除外された応答生成部121について関連値の算出および更新が行われない。ステップS86で選択の候補から除外した応答生成部121は、表示装置2と情報提供サーバ10とを利用するチャットが継続する間、除外された状態が継続するようにしてもよく、この場合、情報提供サーバ10は、ステップS86で除外された応答生成部121を停止させてもよい。
また、情報提供サーバ10は、ステップS86で選択の候補から除外した応答生成部121を、所定期間経過後、或いは、所定数のユーザメッセージ311とシステムメッセージ314との送受信を実行後に、選択の候補に戻してもよい。
【0077】
情報提供サーバ10は、関連値が低い応答生成部121がないと判定した場合(ステップS85;NO)、図5のステップS25に移行する。
【0078】
情報提供サーバ10は、ステップS24の選択処理によって、応答生成部121が変更されたか否かを判定する(ステップS25)。すなわち、ステップS25の実行前と異なる応答生成部121が、ステップS25で選択されたか否かを判定する。
【0079】
応答生成部121が変更された場合(ステップS25;YES)、情報提供サーバ10は、ステップS24で選択された応答生成部121を利用して、1つ前のユーザメッセージ311に対する応答を生成する(ステップS26)。1つ前のユーザメッセージ311とは、ステップS23で受信したユーザメッセージ311よりも前に受信したユーザメッセージ311である。ステップS26の実行後、情報提供サーバ10はステップS27に移行する。応答生成部121が変更されなかった場合(ステップS25;NO)、情報提供サーバ10は、ステップS27に移行する。また、ステップS24を最初に実行した場合、情報提供サーバ10は、ステップS25-S26をスキップしてステップS27に移行する。
【0080】
ステップS27で、情報提供サーバ10は、ステップS24で選択された応答生成部121を利用して、ステップS23で受信したユーザメッセージ311に対する応答を生成し、応答を含むシステムメッセージ314を生成する(ステップS27)。ステップS26を実行済みである場合、情報提供サーバ10は、ステップS27において、ステップS26で生成した応答を含むシステムメッセージ314を生成する。
【0081】
情報提供サーバ10は、ステップS27で生成したシステムメッセージ314のデータを表示装置2に送信する(ステップS28)。
【0082】
表示装置2は、システムメッセージ314のデータを受信し(ステップS16)、システムメッセージ314を表示する(ステップS17)。
表示装置2及び情報提供サーバ10は、チャットを終了するか否かを判定する(ステップS18、S29)。例えば、表示装置2と情報提供サーバ10との接続が切断された場合や、表示装置2が情報提供サーバ10に対してチャット終了を指示した場合、チャットが終了する。表示装置2は、チャットを終了する場合(ステップS18;YES)、ユーザインターフェイス300の表示の更新を停止する。また、情報提供サーバ10は、チャットを終了する場合(ステップS29;YES)、応答生成部121を停止させ、関連値記憶部133が記憶する積算値をクリアする。
【0083】
チャットを終了しない場合(ステップS18;NO)、表示装置2はステップS13に戻る。この場合(ステップS29;NO)、情報提供サーバ10はステップS23に戻る。
【0084】
このように、情報提供システム1では、情報提供サーバ10が選択用メッセージをユーザUに提示し、選択用メッセージへの応答であるユーザメッセージ311に基づいて、応答生成部121を選択する。さらに、ユーザUの問合せであるユーザメッセージ311を受け付ける毎に、ユーザメッセージ311に関連度の高い応答生成部121を選択する。これにより、ユーザUの問合せの内容に適している可能性の高い応答生成部121を、選択用メッセージを利用して選択できる。そして、ユーザUの問合せに対する応答のシステムメッセージ314を出力する間も、ユーザメッセージ311に基づき応答生成部121を選択する。これにより、選択用メッセージに基づき選択した応答生成部121が、ユーザUの問合せの内容に適していない場合には、速やかに応答生成部121を変更できる。従って、情報提供システム1は、複数の応答生成部121を利用して、広汎な分野においてユーザUの問合せに適切に回答することができる。
【0085】
情報提供サーバ10は、ステップS26で、1つ前のユーザメッセージ311に対する応答だけでなく、複数のユーザメッセージ311に対する応答を生成してもよい。例えば、ステップS23で受信したユーザメッセージ311に対する応答を生成するために、それまでに受信した複数のユーザメッセージ311の内容を考慮すべき場合がある。また、ステップS24で新たに選択された応答生成部121が、それ以前に情報提供サーバ10がユーザメッセージ311を受信したときに動作を停止していた場合、応答生成部121は、それまでに受信されたユーザメッセージ311に対する応答を全く生成していない。これらの場合、応答生成部121が、1つ前のユーザメッセージ311と、ステップS23で受信されたユーザメッセージ311と、のみに基づいて適切な応答を生成できない可能性がある。そこで、情報提供サーバ10は、ステップS26で、最新のユーザメッセージ311、及び、過去に受信済みの複数のユーザメッセージ311を応答生成部121に与えて、複数のユーザメッセージ311に対する応答を生成してもよい。
【0086】
情報提供サーバ10が応答生成部121に与えるユーザメッセージ311の数は、予め設定されていてもよい。例えば、ステップS24の実行時における応答生成部121の動作状態に応じて、ステップS26で応答生成部121に与えるユーザメッセージ311の数を変更してもよい。具体的には、ステップS24で選択された応答生成部121が、それ以前に受信されたユーザメッセージ311に対する応答を生成する動作を実行していた場合、情報提供サーバ10は、ステップS26で、第1の数のユーザメッセージ311を応答生成部121に与える。そして、ステップS24で選択された応答生成部121が、それ以前に受信されたユーザメッセージ311が受信されたときに停止していた場合、情報提供サーバ10は、ステップS26で第2の数のユーザメッセージ311を応答生成部121に与える。第2の数は、第1の数よりも多いことが好ましい。例えば、第1の数を1とし、第2の数を2、或いは、3以上の数とすることができる。これらは一例であり、より多数のユーザメッセージ311を応答生成部121に与えてもよい。
【0087】
複数のユーザメッセージ311を与えられた応答生成部121は、複数のユーザメッセージ311に対する応答を順に生成する。情報提供サーバ10は、ステップS27で、複数のユーザメッセージ311に対する応答を生成できる。情報提供サーバ10は、ステップS26で応答生成部121に複数のユーザメッセージ311に対する応答を生成させた場合、これらの応答のうち最新のユーザメッセージ311に対する応答のみを利用して、システムメッセージ314を生成してもよい。すなわち、情報提供サーバ10は、ステップS27で、応答生成部121が生成した応答のうち最新のユーザメッセージ311に対する応答を抽出し、抽出した応答に基づきシステムメッセージ314を生成する。
【0088】
さらにまた、ステップS27で、情報提供サーバ10は、応答生成部121が生成した応答のうち最新のユーザメッセージ311に対する応答を含む複数の応答を抽出し、抽出した複数の応答に基づき、複数のシステムメッセージ314を生成してもよい。この場合、情報提供サーバ10は、ステップS28で、複数のシステムメッセージ314を表示装置2に送信する。
【0089】
[5.他の実施形態]
上記実施形態は本発明を適用した一具体例を示すものであり、発明が適用される形態を限定するものではない。
【0090】
上記実施形態では、ユーザUによるタッチ操作や音声入力に基づいて、表示装置2がユーザメッセージ311を生成する構成を説明したが、これは一例である。例えば、表示装置2が、ユーザUによる入力を示すデータを情報提供サーバ10に送信し、情報提供サーバ10が、ユーザUの入力に基づくユーザメッセージ311を生成してもよい。
【0091】
上記実施形態では、表示装置2と情報提供サーバ10とがチャットを開始した後、初期選択処理を実行し、その後、情報提供サーバ10は選択処理を実行する。これは一例であり、例えば、情報提供システム1の処理を簡略化するため、初期選択処理と情報提供サーバ10による選択処理とのいずれか一方のみを実行する構成としてもよい。
【0092】
なお、図1は、本願発明の理解を容易にするために、情報提供サーバ10の機能構成を主な処理内容により区分して示した概略図であり、情報提供サーバ10の構成を限定するものではない。例えば、プロセッサ11が備える構成要素の処理を、1つのハードウェアユニットにより実行してもよいし、複数のハードウェアユニットにより実行してもよい。図4についても同様である。また、図5図6のシーケンス図及び図7のフローチャートに示した各処理は、1つのプログラムにより実行されてもよいし、複数のプログラムにより実行されてもよい。
【0093】
制御プログラム131は、可搬型の情報記録媒体に制御プログラム131を記録させた状態で実現することも可能である。情報記録媒体は、ハードディスク等の磁気的記録媒体、CD等の光学的記録媒体、USB(Universal Serial Bus)メモリやSSD(Solid State Drive)等の半導体記憶デバイスが挙げられるが、その他の記録媒体を用いることも可能である。プロセッサ11は、情報記録媒体から制御プログラム131を読み出して実行してもよい。制御プログラム221についても同様である。
【0094】
[6.上記実施形態によりサポートされる構成]
上記実施形態は、以下の構成の具体例である。
【0095】
(構成1)ユーザの入力に基づくユーザメッセージを受け付ける受付部と、第1記憶部が記憶する情報を利用して前記ユーザメッセージへの応答を生成する第1応答生成部、及び、第2記憶部が記憶する情報を利用して前記ユーザメッセージへの応答を生成する第2応答生成部を含む、複数の応答生成部のいずれかを選択する選択部と、を備え、前記選択部は、前記受付部によって前記ユーザメッセージが受け付けられる毎に、前記第1応答生成部及び前記第2応答生成部のそれぞれと前記ユーザメッセージとの関連度を判定し、関連度の高い前記応答生成部を選択する、情報提供システム。
構成1の情報提供システムによれば、複数の応答生成部の中からユーザメッセージに対する関連度の高い応答生成部を選択できる。このため、複数の応答生成部が利用する情報の統合や混合を行うことなく、複数の応答生成部を活用してユーザメッセージに対応できる。従って、蓄積された情報をもとに質問に対して応答するシステムにおいて、情報の混在に伴う懸念のない手法によって、より広汎な質問への対応が可能となる。
【0096】
(構成2)前記選択部が選択した前記応答生成部が生成する前記応答に基づいて、前記ユーザメッセージに対応するシステムメッセージを出力するメッセージ出力部を備え、前記メッセージ出力部は、前記選択部によって前記応答生成部が選択される毎に、選択された前記応答生成部が生成する前記応答に基づいて前記システムメッセージを出力する、構成1に記載の情報提供システム。
構成2の情報提供システムによれば、ユーザメッセージに対する関連度の高い応答生成部が生成する応答を、ユーザに提示することができる。これにより、ユーザの問合せに対して適切に回答できる。
【0097】
(構成3)前記選択部が、第1の前記ユーザメッセージに対応して前記第1応答生成部を選択した後に、前記第1のユーザメッセージの次に前記受付部によって受け付けられた第2の前記ユーザメッセージに対応して前記第2応答生成部を選択した場合に、前記メッセージ出力部は、前記第2応答生成部が生成した前記第1のユーザメッセージへの前記応答に基づき、前記第1のユーザメッセージに対応する前記システムメッセージを出力する、構成2に記載の情報提供システム。
構成3の情報提供システムによれば、情報提供システムが問合せへの応答に使用する応答生成部が変更された場合に、既に応答したユーザメッセージに対して、変更後の応答生成部を利用して再び応答する。これにより、応答生成部の変更によりユーザに違和感を抱かせることを防止または抑制できる。
【0098】
(構成4)前記選択部が、前記第1応答生成部を選択した後に前記受付部によって受け付けられた第3の前記ユーザメッセージに対応して前記第2応答生成部を選択した場合に、前記メッセージ出力部は、前記第3のユーザメッセージと、前記第3のユーザメッセージよりも前に前記受付部が受け付けた複数の前記ユーザメッセージとに基づき前記第2応答生成部に応答を生成させる、構成2に記載の情報提供システム。
構成4の情報提供システムによれば、情報提供システムが問合せへの応答に使用する応答生成部が変更された場合に、それ以前に受け付けた複数のユーザメッセージを利用して、変更後の応答生成部が応答を生成する。これにより、複数のユーザメッセージの内容に基づいて、より適切なユーザメッセージへの応答を生成することが可能となり、ユーザに違和感を抱かせることを防止または抑制できる。
【0099】
(構成5)前記メッセージ出力部は、前記第2応答生成部が、前記第3のユーザメッセージ、及び、前記第3のユーザメッセージよりも前に前記受付部が受け付けた複数の前記ユーザメッセージに基づいて複数の前記応答を生成した場合に、前記第3のユーザメッセージに基づき生成された前記応答に基づいて前記システムメッセージを出力する、構成4に記載の情報提供システム。
構成5の情報提供システムによれば、情報提供システムが問合せへの応答に使用する応答生成部が変更され、変更後の応答生成部が、それ以前に受け付けた複数のユーザメッセージに基づく応答を生成することで、より適切なユーザメッセージへの応答を生成できる。そして、ユーザに対して提示されるシステムメッセージを、最新のユーザメッセージへの応答に基づいて出力するので、ユーザメッセージへの応答の重複を避けることができ、ユーザに違和感を抱かせることを防止または抑制できる。
【0100】
(構成6)前記ユーザメッセージと前記応答生成部との関連度を決定するための関連度情報を記憶する関連度情報記憶部を備え、前記選択部は、前記関連度情報に基づいて、前記ユーザメッセージに含まれる情報と前記第1応答生成部との関連度、及び、前記ユーザメッセージに含まれる情報と前記第2応答生成部との関連度を判定することにより、前記応答生成部を選択する、構成1から構成5のいずれかに記載の情報提供システム。
構成6の情報提供システムによれば、関連度情報を利用して、ユーザメッセージとの関連度が高い応答生成部を、より適切に選択できる。
【0101】
(構成7)前記関連度情報は、前記ユーザメッセージに含まれるキーワードから、前記ユーザメッセージと前記応答生成部との関連度を示す関連値を求めるための情報である、構成6に記載の情報提供システム。
構成7の情報提供システムによれば、ユーザメッセージとの関連度が高い応答生成部を、速やかに選択できる。
【0102】
(構成8)前記応答生成部を選択するための質問を含む選択用メッセージを出力する選択用メッセージ出力部を備え、前記受付部は、前記選択用メッセージに対する応答として前記ユーザが入力した情報に基づくユーザ応答メッセージを受け付け、前記関連度情報は、前記選択用メッセージに予め設定された重み情報をさらに含み、前記選択部は、前記ユーザ応答メッセージを取得し、前記ユーザ応答メッセージに含まれるキーワードを抽出し、前記関連度情報により前記第1応答生成部の前記関連値及び前記第2応答生成部の前記関連値をそれぞれ求め、求めた前記関連値に前記重み情報を加味して前記応答生成部を選択する、構成7に記載の情報提供システム。
構成8の情報提供システムによれば、選択用メッセージに対するユーザの入力に基づき、ユーザメッセージとの関連度が高い応答生成部を、より適切に選択できる。また、選択用メッセージに重みが設定されるため、複数の選択用メッセージを効率よく使って、より適切に応答生成部を選択できる。
【0103】
(構成9)前記選択部は、前記ユーザ応答メッセージに含まれる前記キーワードから求めた前記第1応答生成部の前記関連値及び前記第2応答生成部の前記関連値に、前記重み情報を乗じることによって、前記第1応答生成部の判定用の前記関連値及び前記第2応答生成部の判定用の前記関連値を算出する、構成8に記載の情報提供システム。
構成9の情報提供システムによれば、選択用メッセージに設定された重みを利用して、ユーザメッセージと応答生成部との関連度を求めることができる。これにより、複数の選択用メッセージを効率よく使って、より適切に応答生成部を選択できる。
【0104】
(構成10)前記選択部は、複数の前記ユーザ応答メッセージから求めた前記第1応答生成部の前記判定用の関連値及び前記第2応答生成部の前記判定用の関連値を積算し、前記第1応答生成部の前記判定用の関連値及び前記第2応答生成部のうち、前記判定用の関連値を積算した値が所定の条件を満たす前記応答生成部を選択対象から除外する、構成5から構成9のいずれかに記載の情報提供システム。
構成10の情報提供システムによれば、ユーザメッセージと応答生成部との関連度を複数のユーザメッセージについて積算した値を利用することによって、より適切に応答生成部を選択できる。
【0105】
(構成11)ユーザの入力に基づくユーザメッセージを受け付け、第1記憶部が記憶する情報を利用して前記ユーザメッセージへの応答を生成する第1応答生成部、及び、第2記憶部が記憶する情報を利用して前記ユーザメッセージへの応答を生成する第2応答生成部を含む、複数の応答生成部のいずれかを選択する選択処理を実行し、前記選択処理において、前記ユーザメッセージを受け付ける毎に、前記第1応答生成部及び前記第2応答生成部のそれぞれと前記ユーザメッセージとの関連度を判定し、関連度の高い前記応答生成部を選択する、情報提供方法。
構成11の情報提供方法によれば、複数の応答生成部の中からユーザメッセージに対する関連度の高い応答生成部を選択できる。このため、複数の応答生成部が利用する情報の統合や混合を行うことなく、複数の応答生成部を活用してユーザメッセージに対応できる。従って、蓄積された情報をもとに質問に対して応答するシステムにおいて、情報の混在に伴う懸念のない手法によって、より広汎な質問への対応が可能となる。
【符号の説明】
【0106】
1…情報提供システム、10…情報提供サーバ、11…プロセッサ、12…通信部、13…メモリ、21…プロセッサ、22…メモリ、23…通信部、24…タッチパネル、26…音声処理部、27…スピーカ、28…マイク、111…受付部、112…システムメッセージ制御部(メッセージ出力部、選択用メッセージ出力部)、113…選択部、121…応答生成部、121a…第1応答生成部、121b…第2応答生成部、121c…第3応答生成部、131…制御プログラム、132…関連度情報記憶部、133…関連値記憶部、134…メッセージ記憶部、141…記憶部、141a…第1記憶部、141b…第2記憶部、141c…第3記憶部、150…関連度情報、151…重み情報、152…関連値情報、211…受付部、212…情報取得部、213…メッセージ処理部、221…制御プログラム、300…ユーザインターフェイス、311…ユーザメッセージ、312…システムメッセージ、314…システムメッセージ、500…通信ネットワーク。
図1
図2
図3
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図5
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図7