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特開2024-30336看護者決定システム、看護者決定方法、看護者決定装置、プログラム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024030336
(43)【公開日】2024-03-07
(54)【発明の名称】看護者決定システム、看護者決定方法、看護者決定装置、プログラム
(51)【国際特許分類】
   G16H 40/20 20180101AFI20240229BHJP
【FI】
G16H40/20
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022133153
(22)【出願日】2022-08-24
(71)【出願人】
【識別番号】000237639
【氏名又は名称】富士通フロンテック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110004185
【氏名又は名称】インフォート弁理士法人
(74)【代理人】
【識別番号】100121083
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 宏義
(74)【代理人】
【識別番号】100138391
【弁理士】
【氏名又は名称】天田 昌行
(74)【代理人】
【識別番号】100074099
【弁理士】
【氏名又は名称】大菅 義之
(72)【発明者】
【氏名】吉田 靖治
【テーマコード(参考)】
5L099
【Fターム(参考)】
5L099AA01
(57)【要約】
【課題】複雑化する看護の要求に対応するとともに、迅速に患者の看護を対応する看護者を決定すること。
【解決手段】看護者端末と、看護者決定装置と、を備える看護者決定システムにおいて、看護者決定装置は、患者及び患者に必要な看護項目を示す要看護情報と、患者を看護する看護者及び看護者が保有する看護項目に対応する属性を示す属性情報と、に基づいて、患者の看護項目に対応可能な看護者を紐付ける紐付部と、紐付部により紐付けられた看護者のうち、患者の看護項目に対応する属性のスコアの合算値が、所定の閾値より高い看護者が保有する看護者端末に同報通知を行う通知部と、通知部により通知を受け付けた看護者が保有する看護者端末からの対応の可否を受け付ける対応受付部と、対応受付部により対応可能として受け付けた看護者の属性のスコアの合算値が高い看護者ほど、短い時間で決定する看護者決定部と、を備える。
【選択図】図7

【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者を看護する各看護者が保有する看護者端末と、前記看護者端末により受け付けた情報に基づき対応する看護者を決定する看護者決定装置と、を備える看護者決定システムにおいて、
前記看護者決定装置は、
前記患者及び前記患者に必要な看護項目を示す要看護情報と、前記患者を看護する前記看護者及び前記看護者が保有する前記看護項目に対応する属性を示す属性情報と、に基づいて、前記患者の前記看護項目に対応可能な前記看護者を紐付ける紐付部と、
前記紐付部により紐付けられた前記看護者のうち、前記患者の前記看護項目に対応する前記属性のスコアの合算値が、所定の閾値より高い前記看護者が保有する前記看護者端末に同報通知を行う通知部と、
前記通知部により通知を受け付けた前記看護者が保有する前記看護者端末からの対応の可否を受け付ける対応受付部と、
前記対応受付部により対応可能として受け付けた前記看護者の前記属性の前記スコアの合算値が高い看護者ほど、短い時間で決定する看護者決定部と、
を備えることを特徴とする看護者決定システム。
【請求項2】
前記属性は、性別の情報を少なくとも含む
ことを特徴とする請求項1に記載の看護者決定システム。
【請求項3】
前記属性は、性別、筋力、経験、技量のうち少なくとも2つ以上を含む
ことを特徴とする請求項1に記載の看護者決定システム。
【請求項4】
前記要看護情報に、前記患者に必要な前記看護項目と、前記属性情報に、前記看護者が保有する前記看護項目に対応する前記属性と、を登録する登録部を更に備える
ことを特徴とする請求項1に記載の看護者決定システム。
【請求項5】
前記登録部は、前記看護者が保有する前記看護項目に対応する前記属性の前記スコアをスコア情報を登録する
ことを特徴とする請求項4に記載の看護者決定システム。
【請求項6】
前記登録部は、前記看護者のスケジュール及び前記スケジュールに対応する優先度を含むスケジュール情報を登録し、
前記紐付部は、前記優先度が医師が指定する値を超えている前記スケジュールの前記看護者には、前記患者の前記看護項目に対応可能な前記看護者として紐付けない
ことを特徴とする請求項4または5に記載の看護者決定システム。
【請求項7】
前記通知部は、前記同報通知の内容に、前記患者に必要な前記看護項目を示す前記要看護情報を含んで通知し、
前記看護者端末は、
前記通知部から通知された前記患者の前記看護項目の情報を表示する
ことを特徴とする請求項1から5のうちいずれかに記載の看護者決定システム。
【請求項8】
前記通知部は、前記同報通知の内容に、前記同報通知する前記看護者の情報を含んで通知し、
前記看護者端末は、
前記紐付部により紐付けられた前記看護者のうち、前記患者の前記看護項目に対応する前記属性の前記スコアの合算値が、高い順に前記看護者を表示する
ことを特徴とする請求項1から5のうちいずれかに記載の看護者決定システム。
【請求項9】
患者を看護する各看護者が保有する看護者端末により受け付けた情報に基づき対応する看護者を決定する看護者決定装置において、
前記患者及び前記患者に必要な看護項目を示す要看護情報と、前記患者を看護する前記看護者及び前記看護者が保有する前記看護項目に対応する属性を示す属性情報と、に基づいて、前記患者の前記看護項目に対応可能な前記看護者を紐付ける紐付部と、
前記紐付部により紐付けられた前記看護者のうち、前記患者の前記看護項目に対応する前記属性のスコアの合算値が、所定の閾値より高い前記看護者が保有する前記看護者端末に同報通知を行う通知部と、
前記通知部により通知を受け付けた前記看護者が保有する前記看護者端末からの対応の可否を受け付ける対応受付部と、
前記対応受付部により対応可能として受け付けた前記看護者の前記属性の前記スコアの合算値が高い看護者ほど、短い時間で決定する看護者決定部と、
を備えることを特徴とする看護者決定装置。
【請求項10】
患者を看護する各看護者が保有する看護者端末により受け付けた情報に基づき対応する看護者を決定する看護者決定装置において、
前記患者及び前記患者に必要な看護項目を示す要看護情報と、前記患者を看護する前記看護者及び前記看護者が保有する前記看護項目に対応する属性を示す属性情報と、に基づいて、前記患者の前記看護項目に対応可能な前記看護者を紐付け、
前記紐付けられた前記看護者のうち、前記患者の前記看護項目に対応する前記属性のスコアの合算値が、所定の閾値より高い前記看護者が保有する前記看護者端末に同報通知を行い、
前記通知を受け付けた前記看護者が保有する前記看護者端末からの対応の可否を受け付け、
前記対応可能として受け付けた前記看護者の前記属性の前記スコアの合算値が高い看護者ほど、短い時間で決定する
ことを特徴とする看護者決定方法。
【請求項11】
患者を看護する各看護者が保有する各看護者端末により受け付けた情報に基づき対応する看護者を決定する看護者決定装置が実行するプログラムであって、
前記患者及び前記患者に必要な看護項目を示す要看護情報と、前記患者を看護する前記看護者及び前記看護者が保有する前記看護項目に対応する属性を示す属性情報と、に基づいて、前記患者の前記看護項目に対応可能な前記看護者を紐付け、
前記紐付けられた前記看護者のうち、前記患者の前記看護項目に対応する前記属性のスコアの合算値が、所定の閾値より高い前記看護者が保有する前記看護者端末に同報通知を行い、
前記通知を受け付けた前記看護者が保有する前記看護者端末からの対応の可否を受け付け、
前記対応可能として受け付けた前記看護者の前記属性の前記スコアの合算値が高い看護者ほど、短い時間で決定する処理を実行させることを特徴とするプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、看護者決定システム、看護者決定方法、看護者決定装置、プログラム
に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、業務分担表と医師が発行する看護指示の患者を照らし合わせて、看護師や介護者などの各看護者に通知を送信して、看護担当を決定する。例えば、特許文献1の図15の業務分担表は、患者の情報と看護者の情報を紐付けする技術が提案されている。
【0003】
特許文献1に記載の技術においては、業務分担表と医師が発行する看護指示によって、各看護者に通知を送信して、看護担当者を決定する。通知は、第1次通知先から第4次通知先まで一人ずつメールで行い、第4次通知先の次は再び第1次通知先へと戻ることとなる。通知を受信して表示する通知画面は、緊急度を表示し、対応可否または保留の入力を受け付ける。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2011-8543号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載の技術においては、業務分担表は患者と看護者とを紐付けるものであり、入院患者や再来患者は看護者と紐付くものの、初診の患者を紐付けることは困難である。
【0006】
また、看護は、定期注射や定期処方といった種類のものであり、同性の看護者による衣服着脱支援など複雑化する看護の要求に対応できないという問題があった。
【0007】
また、看護者一人ずつに第1次通知先からメールで通知、対応不可、又は、保留である場合には、対応可能を応答する看護者があらわれるまで次の通知先への通知を繰り返さなければならず、看護者の決定が遅延するという問題が発生していた。
【0008】
本願発明は、上記課題に鑑み、複雑化する看護の要求に対応するとともに、迅速に患者の看護を対応する看護者を決定することができる看護者決定システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、本発明の看護者決定システムは、患者を看護する各看護者が保有する看護者端末と、前記看護者端末により受け付けた情報に基づき対応する看護者を決定する看護者決定装置と、を備える看護者決定システムにおいて、前記看護者決定装置は、前記患者及び前記患者に必要な看護項目を示す要看護情報と、前記患者を看護する前記看護者及び前記看護者が保有する前記看護項目に対応する属性を示す属性情報と、に基づいて、前記患者の前記看護項目に対応可能な前記看護者を紐付ける紐付部と、前記紐付部により紐付けられた前記看護者のうち、前記患者の前記看護項目に対応する前記属性のスコアの合算値が、所定の閾値より高い前記看護者が保有する前記看護者端末に同報通知を行う通知部と、前記通知部により通知を受け付けた前記看護者が保有する前記看護者端末からの対応の可否を受け付ける対応受付部と、前記対応受付部により対応可能として受け付けた前記看護者の前記属性の前記スコアの合算値が高い看護者ほど、短い時間で決定する看護者決定部と、を備える。
【0010】
また、本発明の看護者決定装置は、患者を看護する各看護者が保有する看護者端末により受け付けた情報に基づき対応する看護者を決定する看護者決定装置において、前記患者及び前記患者に必要な看護項目を示す要看護情報と、前記患者を看護する前記看護者及び前記看護者が保有する前記看護項目に対応する属性を示す属性情報と、に基づいて、前記患者の前記看護項目に対応可能な前記看護者を紐付ける紐付部と、前記紐付部により紐付けられた前記看護者のうち、前記患者の前記看護項目に対応する前記属性のスコアの合算値が、所定の閾値より高い前記看護者が保有する前記看護者端末に同報通知を行う通知部と、前記通知部により通知を受け付けた前記看護者が保有する前記看護者端末からの対応の可否を受け付ける対応受付部と、前記対応受付部により対応可能として受け付けた前記看護者の前記属性の前記スコアの合算値が高い看護者ほど、短い時間で決定する看護者決定部と、を備える。
【0011】
また、本発明の看護者決定方法は、患者を看護する各看護者が保有する看護者端末により受け付けた情報に基づき対応する看護者を決定する看護者決定装置において、前記患者及び前記患者に必要な看護項目を示す要看護情報と、前記患者を看護する前記看護者及び前記看護者が保有する前記看護項目に対応する属性を示す属性情報と、に基づいて、前記患者の前記看護項目に対応可能な前記看護者を紐付け、前記紐付けられた前記看護者のうち、前記患者の前記看護項目に対応する前記属性のスコアの合算値が、所定の閾値より高い前記看護者が保有する前記看護者端末に同報通知を行い、前記通知を受け付けた前記看護者が保有する前記看護者端末からの対応の可否を受け付け、前記対応可能として受け付けた前記看護者の前記属性の前記スコアの合算値が高い看護者ほど、短い時間で決定する。
【0012】
また、本発明のプログラムは、患者を看護する各看護者が保有する各看護者端末により受け付けた情報に基づき対応する看護者を決定する看護者決定装置が実行するプログラムであって、前記患者及び前記患者に必要な看護項目を示す要看護情報と、前記患者を看護する前記看護者及び前記看護者が保有する前記看護項目に対応する属性を示す属性情報と、に基づいて、前記患者の前記看護項目に対応可能な前記看護者を紐付け、前記紐付けられた前記看護者のうち、前記患者の前記看護項目に対応する前記属性のスコアの合算値が、所定の閾値より高い前記看護者が保有する前記看護者端末に同報通知を行い、前記通知を受け付けた前記看護者が保有する前記看護者端末からの対応の可否を受け付け、前記対応可能として受け付けた前記看護者の前記属性の前記スコアの合算値が高い看護者ほど、短い時間で決定する処理を実行させる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、複雑化する看護の要求に対応するとともに、迅速に患者の看護を対応する看護者を決定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本実施の形態における看護者決定装置10及び看護者端末20を含む看護者決定システム1の構成の一例を示す図である。
図2】本実施の形態に係る看護者決定装置10のハードウェア構成図である。
図3】本実施の形態に係る看護者端末20のハードウェア構成図である。
図4】本実施の形態に係る受付端末70のハードウェア構成図である。
図5】本実施の形態に係る医師端末80のハードウェア構成図である。
図6】本実施の形態の看護者決定処理に係る看護者決定システム1の機能ブロックの一例を示す図である。
図7】本実施の形態の看護者決定処理の概略を示す図である。
図8】患者情報テーブル41の一例を示す図である。
図9】要看護情報テーブル42の一例を示す図である。
図10】看護者決定装置10のアプリケーション(プログラム)により実行される受付アプリ画面51の一例を示す図である。
図11】看護者決定装置10のアプリケーション(プログラム)により実行される医師アプリ画面52の一例を示す図である。
図12】看護者情報テーブル43の一例を示す図である。
図13】看護者スケジュールテーブル44の一例を示す図である。
図14】看護者スキルテーブル45の一例を示す図である。
図15】看護者端末20のアプリケーション(プログラム)により実行される通知画面61の一例を示す図である。
図16】看護者端末20のアプリケーション(プログラム)により実行される通知画面62の一例を示す図である。
図17】看護者端末20のアプリケーション(プログラム)により実行される通知画面63の一例を示す図である。
図18】看護者決定装置10の制御部11が実行する受付処理の一例を示すフローチャートである。
図19】看護者決定装置10の制御部11が実行する医師操作処理の一例を示すフローチャートである。
図20】看護者決定装置10の制御部11が実行する看護者決定処理の一例を示すフローチャートである。
図21】看護者決定装置10の制御部11が実行する看護者決定処理の一例を示すフローチャートである。
図22】看護者決定装置10の制御部11が実行する同報通知処理の一例を示すフローチャートである。
図23】看護者決定装置10の制御部11が実行する同報通知処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面にしたがって本実施の形態にかかる看護者決定装置及び看護者端末を含む看護者決定システムについて説明する。図1は、本実施の形態における看護者決定装置10及び看護者端末20を含む看護者決定システム1の構成の一例を示す図である。
【0016】
看護者決定システム1は、例えば、看護者施設において使用される看護者決定装置10、看護者施設においてn人の各看護者が有する看護者端末20-1、20-2~20-n、受付端末70、医師端末80を備える。看護者端末20-1、20-2~20-nを特に区別して説明しない場合には、以下「看護者端末20」と呼ぶ。なお、看護者決定システム1は、図1に示していない他の構成を備えていてもよい。看護者決定装置10は、図1には1台のみ記載されているがこれに限られるものではなく、複数台備えてもよい。看護者決定装置10、各看護者端末20-1、20-2~20-n、受付端末70、医師端末80は、それぞれネットワークNを介して相互に接続されている。
【0017】
本実施の形態において、看護者施設とは、病院、介護施設、老人ホーム等が含まれる。
【0018】
本実施の形態において、看護者とは、看護師,保健師,助産師,薬剤師,臨床検査技師,衛生検査技師,臨床工学技士,放射線技師,理学療法士,作業療法士,言語聴覚士,栄養士,管理栄養士,救急救命士等のパラメディカル(paramedical)や、介護福祉士、ヘルパー等が含まれる。
【0019】
看護者決定装置10は、看護者端末20を管理するデータサーバである。看護者決定装置10は、PC(personal computer)等により構成される。看護者端末20は、看護者が持ち運び可能なスマートフォン、タブレット端末、ノートPCなどの携帯可能な端末装置等により構成される。
【0020】
看護者決定装置10と看護者端末20との間においては、相互に通信可能な状態で接続されている。看護者決定装置10は、看護者端末20を保有する各看護者を統括する医師や看護師長等が操作可能な端末とすることが好ましい。
【0021】
図2は、本実施の形態に係る看護者決定装置10のハードウェア構成図である。
【0022】
図2に示すように、看護者決定装置10は、制御部11、入力装置12、出力装置13、記憶部14、インターフェース(I/F)15がバス16に接続されて構成されている。また、看護者決定装置10は、図2に示していない他のハードウェア構成を備えていてもよい。
【0023】
制御部11は、看護者決定装置10全体を統括的に制御するもので、プログラムを読み込んで看護者決定処理を実行するCPU(Central Processing Unit)を有する。
【0024】
入力装置12は、例えば、キーボード、ジョイスティック、ライトペン、マウス、タッチパッド、タッチパネル、トラックボール等、各種のデータや信号等を入力する。
【0025】
出力装置13は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)、有機EL(electro-luminescence)等の各種ディスプレイ、プリンタ等、画像やその他の情報を出力する。
【0026】
記憶部14は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)等を有する。記憶部14は、看護者決定装置10が看護者決定処理を実行するプログラムの他、看護者決定装置10の各機能を制御し実行するための制御プログラム、画面データなどを記憶する。記憶部14は、看護者決定装置10がプログラムを実行する際の作業領域を提供する。また、記憶部14は、後述の要看護情報、属性情報等、その他のデータを記憶してもよい。看護者決定装置10のアプリケーション(プログラム)(以下、「サーバアプリ」とも呼ぶ)は、記憶部14のHDD等に保存され、記憶部14のRAMにロードされて実行される。
【0027】
インターフェース15は、USB(Universal Serial Bus)やLAN(Local Area Network)等のシリアルインターフェースやパラレルインターフェース等、看護者端末20や図示しない外部機器と接続するためのユニットである。
【0028】
図3は、本実施の形態に係る看護者端末20のハードウェア構成図である。
【0029】
図3に示すように、看護者端末20は、制御部21、入力装置22、出力装置23、記憶部24、インターフェース(I/F)25がバス26に接続されて構成されている。また、看護者端末20は、図3に示していない他のハードウェア構成を備えていてもよい。
【0030】
制御部21は、看護者端末20全体を統括的に制御するもので、プログラムを読み込んで看護者決定処理を実行するCPUを有する。
【0031】
入力装置22は、例えば、キーボード、ジョイスティック、ライトペン、マウス、タッチパッド、タッチパネル、トラックボール等、各種のデータや信号等を入力する。
【0032】
出力装置23は、例えば、LCD、有機EL等の各種ディスプレイ、プリンタ等、画像やその他の情報を出力する。
【0033】
記憶部24は、RAM、ROM、HDD、SSD等を有する。記憶部24は、看護者端末20が看護者決定処理を実行するプログラムの他、看護者端末20の各機能を制御し実行するための制御プログラム、画面データなどを記憶する。記憶部24は、看護者端末20がプログラムを実行する際の作業領域を提供する。看護者端末20のアプリケーション(プログラム)(以下、「看護者アプリ」とも呼ぶ)は、記憶部24のHDD等に保存され、記憶部24のRAMにロードされて実行される。
【0034】
インターフェース25は、USB(Universal Serial Bus)やLAN(Local Area Network)等のシリアルインターフェースやパラレルインターフェース等、看護者決定装置10や図示しない外部機器と接続するためのユニットである。
【0035】
図4は、本実施の形態に係る受付端末70のハードウェア構成図である。
【0036】
図4に示すように、受付端末70は、制御部71、入力装置72、出力装置73、記憶部74、インターフェース(I/F)75がバス76に接続されて構成されている。また、受付端末70は、図4に示していない他のハードウェア構成を備えていてもよい。
【0037】
制御部71は、受付端末70全体を統括的に制御するもので、プログラムを読み込んで看護者決定処理を実行するCPUを有する。
【0038】
入力装置72は、例えば、キーボード、ジョイスティック、ライトペン、マウス、タッチパッド、タッチパネル、トラックボール等、各種のデータや信号等を入力する。
【0039】
出力装置73は、例えば、LCD、有機EL等の各種ディスプレイ、プリンタ等、画像やその他の情報を出力する。
【0040】
記憶部74は、RAM、ROM、HDD、SSD等を有する。記憶部74は、受付端末70が看護者決定処理を実行するプログラムの他、受付端末70の各機能を制御し実行するための制御プログラム、画面データなどを記憶する。記憶部74は、受付端末70がプログラムを実行する際の作業領域を提供する。
【0041】
インターフェース75は、USB(Universal Serial Bus)やLAN(Local Area Network)等のシリアルインターフェースやパラレルインターフェース等、看護者決定装置10や図示しない外部機器と接続するためのユニットである。
【0042】
図5は、本実施の形態に係る医師端末80のハードウェア構成図である。
【0043】
図5に示すように、医師端末80は、制御部81、入力装置82、出力装置83、記憶部84、インターフェース(I/F)85がバス86に接続されて構成されている。また、医師端末80は、図5に示していない他のハードウェア構成を備えていてもよい。
【0044】
制御部81は、医師端末80全体を統括的に制御するもので、プログラムを読み込んで看護者決定処理を実行するCPUを有する。
【0045】
入力装置82は、例えば、キーボード、ジョイスティック、ライトペン、マウス、タッチパッド、タッチパネル、トラックボール等、各種のデータや信号等を入力する。
【0046】
出力装置83は、例えば、LCD、有機EL等の各種ディスプレイ、プリンタ等、画像やその他の情報を出力する。
【0047】
記憶部84は、RAM、ROM、HDD、SSD等を有する。記憶部84は、医師端末80が看護者決定処理を実行するプログラムの他、医師端末80の各機能を制御し実行するための制御プログラム、画面データなどを記憶する。記憶部84は、医師端末80がプログラムを実行する際の作業領域を提供する。
【0048】
インターフェース85は、USB(Universal Serial Bus)やLAN(Local Area Network)等のシリアルインターフェースやパラレルインターフェース等、看護者決定装置10や図示しない外部機器と接続するためのユニットである。
【0049】
本実施の形態に係る看護者決定処理は、前述した看護者決定装置10、看護者端末20、受付端末70、医師端末80を備える看護者決定システム1によって実行される。
【0050】
図6は、本実施の形態の看護者決定処理に係る看護者決定システム1の機能ブロックの一例を示す図である。図6に示すように、看護者決定装置10の制御部11は、登録部31、紐付部32、通知部33、対応受付部34、看護者決定部35を備える。制御部11は、図6に示していない他の構成要素を含んでいてもよい。看護者決定装置10の記憶部14は、患者情報テーブル41、要看護情報テーブル42、看護者情報テーブル43、看護者スケジュールテーブル44、看護者スキルテーブル45を備える。記憶部14は、図6に示していない他の情報を備えていてもよい。
【0051】
図7は、本実施の形態の看護者決定処理の概略を示す図である。以下、図6図7を参照して、本実施の形態の看護者決定処理に係る看護者決定システム1について説明する。
【0052】
登録部31は、患者情報テーブル41に、患者情報を登録する。図8は患者情報テーブル41の一例を示す図である。患者情報テーブル41には、患者情報として、患者ID、氏名、年齢、性別、体重、病名、診療科の情報が登録されている。患者IDは、患者を一意に識別するための識別記号である。患者情報には、患者の基本的な情報が含まれる。
【0053】
また、登録部31は、要看護情報テーブル42に、要看護情報を登録する。図9は、要看護情報テーブル42の一例を示す図である。要看護情報テーブル42には、要看護情報として、患者ID、要看護項目が登録されている。要看護項目は、患者に必要な看護項目の種別である。図9の例では、要看護項目として、衣服着脱、診察台移動が登録されている。
【0054】
病院の受付担当が受付端末70の受付アプリを起動すると、制御部71は、受付アプリ画面51を出力装置73のディスプレイに表示する。図10は、受付端末70のアプリケーション(プログラム)により実行される受付アプリ画面51の一例を示す図である。受付端末70のアプリケーション(プログラム)(以下、「受付アプリ」とも呼ぶ)は、記憶部74のHDD等に保存され、記憶部74のRAMにロードされて実行される。受付アプリ画面51には、患者ID、氏名、年齢、性別、体重、病名、診療科、要看護項目の項目欄、及び登録ボタンが表示される。病院の受付担当が入力装置72を通じて受付アプリ画面51の項目欄に対して、患者情報及び要看護項目を入力して登録ボタンをクリックすると、登録部31は、入力された患者情報を患者情報テーブル41に登録するとともに、入力された要看護情報を要看護情報テーブル42に登録する(図7ステップS11)。要看護情報は、病院の受付担当者が患者にヒアリングするか、患者の付添人へのヒアリングを行うことにより入手することができる。これにより、初診の患者の看護者の担当を適切に決定することができる。
【0055】
病院の医師が、医師端末80の医師アプリを起動すると、制御部81は、医師アプリ画面52を出力装置83のディスプレイに表示する。図11は、医師端末80のアプリケーション(プログラム)により実行される医師アプリ画面52の一例を示す図である。医師端末80のアプリケーション(プログラム)(以下、「医師アプリ」とも呼ぶ)は、記憶部84のHDD等に保存され、記憶部84のRAMにロードされて実行される。医師アプリ画面52には、患者ID、患者の氏名、患者の年齢、患者の性別、患者の体重、患者の病名、患者の診療科、患者の要看護項目、患者の優先度の項目欄、検索ボタン、及び看護要ボタンが表示される。
【0056】
医師が入力装置12により患者IDを入力し、検索ボタンがクリックされると、制御部11は、入力された患者IDに対応する患者情報、及び要看護項目を患者情報テーブル41、及び要看護情報テーブル42から検索して、患者IDに対応する患者情報、及び要看護項目を医師アプリ画面52に表示する。医師は、例えばCTスキャンなど診察台移動を伴う検査が必要と診察し、その看護が必要と判断した場合は、要看護項目欄に、診察台移動の要看護項目を追加してもよい。優先度とは、看護者の現在行っている作業に対する優先の度合を示す情報である。優先度として、複数の数値の中から任意の数値を選択することができる。優先度は、例えば、「3:高」、「2:中」、「1:低」、として設定することができる。優先度は、数値だけでなく、アルファベットや甲乙丙などの文字により選択されてもよい。
【0057】
医師が入力装置12により優先度を選択して看護要求ボタンがクリックされると、制御部11は、患者情報テーブル41、及び要看護情報テーブル42を更新(図7ステップS12)する。そして、医師端末80は、看護要求を看護者決定装置10へ送信する(図7ステップS13)。看護要求には選択された患者ID及び優先度の情報が含まれる。
【0058】
入力装置12により看護要求を受け付けると、紐付部32は、患者及び患者に必要な看護項目を示す要看護情報と、患者を看護する看護者及び看護者が保有する看護項目に対応する属性を示す属性情報と、に基づいて、患者の要看護項目に対応可能な看護者を紐付ける。
【0059】
具体的には、紐付部32は、看護要求に含まれる患者IDに基づいて、患者情報テーブル41から、該当する患者の診療科の情報を取得する。例えば看護要求に含まれる患者IDが「P0001」である場合、紐付部32は、図8の患者情報テーブル41を参照して、「P0001」に対応する診療科として「精神科」の情報を取得する。そして、紐付部32は、図12の看護者情報テーブル43から、取得した「精神科」の情報に対応する看護者を抽出する。
【0060】
図12は、看護者情報テーブル43の一例を示す図である。看護者情報テーブル43には、看護者情報として、看護者ID、看護者の氏名、看護者の診療科、看護者の性別、IPアドレス、ポート番号の情報が登録されている。看護者IDは、看護者を一意に識別するための識別記号である。IPアドレスは、看護者IDに対応する看護者が保有する看護者端末20のIPアドレスの情報である。ポート番号は、看護者IDに対応する看護者が保有する看護者端末20のポート番号の情報である。看護者情報テーブル43は、予め登録されている。
【0061】
取得した診療科が「精神科」である場合には、紐付部32は、図12の看護者情報テーブル43を参照して、「精神科」に対応する看護者IDの看護者を抽出する。図12の実施形態においては、紐付部32は、「精神科」に対応する看護者として看護者ID「N0001~N00007」の看護者を抽出する。
【0062】
紐付部32は、現在の日時を参照して、図13の看護者スケジュールテーブル44に基づいて、診療科の情報に基づいて抽出した看護者の作業と優先度の情報を取得する。図13は、看護者スケジュールテーブル44の一例を示す図である。看護者スケジュールテーブル44は電子カルテシステムなどとの連携により取得することができる。看護者スケジュールテーブル44には、看護者のスケジュール情報として、看護者ID、開始日時、終了日時、作業の情報、優先度の情報が登録されている。開始日時とは、作業に対応する開始日時の情報が登録されている。終了日時とは、作業に対応する終了日時の情報が登録されている。作業の情報には、看護者IDに対応する看護者が当該開始日時から終了日時までに行っている作業の内容が登録されている。優先度の情報には、作業に対する優先の度合いの情報が登録されている。例えば、「手空き」の作業には、優先度が低い「1」が設定され、「手術支援」の作業には、優先度が高い「3」が設定され、「事務処理」の作業には、優先度が中間の「2」が設定されている。
【0063】
例えば、現在の日時が「2022/6/1 10:05」である場合、紐付部32は、図13の看護者スケジュールテーブル44を参照して、診療科の情報に基づいて抽出した看護者ID「N0001~N00007」の「作業」及び「優先度」の情報を取得する。具体的には、紐付部32は、図12の看護者スケジュールテーブル44を参照して、看護者ID「N0001~N00007」に対応する現在の作業として「事務処理、手空き、手術支援・・・」等の情報を取得するとともに、優先度の情報として「2」「1」「3」・・・、の情報を取得する。
【0064】
紐付部32は、現在の作業の優先度が看護要求の優先度を超えている看護者には、患者の看護項目に対応可能な看護者として紐付けない。例えば、紐付部32は、診療科の情報に基づいて抽出した看護者のうち、看護要求に含まれる優先度よりも優先度が高い看護者を除外する。例えば、看護要求に含まれる優先度が「2」である場合には、「2」より高い優先度である「3」の作業を行っている看護者ID「N0003」の看護者を除外する。これにより、忙しい作業を行っている看護者を同報通知対象から除外することができ、通知の確認による時間のロスをなくすことができる結果、看護者の作業効率の向上を図ることができる。
【0065】
通知部33は、紐付部32により紐付けられた看護者のうち、患者の看護項目に対応する属性のスコアの合算値が、所定の閾値より高い看護者端末20に同報通知を行う。具体的には、通知部33は、診療科の情報に基づいて抽出した看護者のうち、優先度に基づいて除外した看護者を対象に、患者IDを元に、図9の要看護情報テーブル42から得られる看護項目について、図14の看護者スキルテーブル45の点数の合算値を算出する。
【0066】
図14は、看護者スキルテーブル45の一例を示す図である。看護者スキルテーブル45には、看護者ID、看護項目、スコアの情報が予め登録されている。スコアとは、当該看護項目の作業に対する習熟度合いを示す値である。本実施の形態においては、スコアの値が高い(上限「5」)ほど、当該看護項目に対する習熟度合いが高く評価され、スコアの値が低い(下限「1」)ほど、当該看護項目に対する習熟度合いが低く評価されている。
【0067】
例えば、図9の要看護情報テーブル42を参照すると、患者ID「P00001」の患者に対応する要看護項目は「衣服着脱」、「診察台移動」が対応する。看護者スキルテーブル45は予め設定されている。
【0068】
図14の看護者スキルテーブル45を参照すると、「衣服着脱」、「診察台移動」の要看護項目に対応する看護者ID「N0001」のスコアは、それぞれ「5」、「5」となる。このため、通知部33は、患者ID「P0001」の患者の要看護項目に対応する看護者ID「N0001」のスコアの合算値として5(衣服着脱)+5(診察台移動)=「10」を算出する。同様に、通知部33は、患者の要看護項目(「衣服着脱」、「診察台移動」)に対応する看護者ID「N0002」のスコアの合算値として4+4=「8」を算出し、看護者ID「N0004」のスコアの合算値として4+3=「7」を算出し、看護者ID「N0005」のスコアの合算値として3+3=「6」を算出し、看護者ID「N0006」のスコアの合算値として3+2=「5」を算出し、看護者ID「N0007」のスコアの合算値として2+2=「4」を算出する。これにより、迅速に担当する看護者を決定することができると共に、複雑化する看護項目の要求に迅速に対応することができる。
【0069】
通知部33は、スコアの合算値を算出した看護者を対象に、患者IDをもとに、図8の患者情報テーブル41から得られる性別の情報に基づいて、算出したスコアに重み付け点数を加算する。具体的には、通知部33は、患者の性別と看護者の性別とが一致するか否かを判定し、一致する場合には、予め設定した重み付け点数を算出したスコアの合算値に加算する。本実施の形態においては、患者情報テーブル41を参照すると、患者ID「P0001」の患者の性別は「男」であるため、通知部33は、看護者情報テーブル43を参照して、性別が「男」である看護者ID「N0001」の看護者のスコアの合算値「10」に対し、重み付け点数として「3」を加算するスコア10+3=「13」をスコアの合算値として算出する。同様に、通知部33は、患者の性別「男」と一致する看護者ID「N0002」のスコアの合算値として8+3=「11」を算出し、看護者ID「N0004」のスコアの合算値として7+3=「10」を算出し、看護者ID「N0005」のスコアの合算値として6+3=「9」を算出する。また、患者の性別「男」と一致しない看護者ID「N0006」のスコアの合算値として5+0=「5」を算出し、看護者ID「N0007」のスコアの合算値として4+0=「4」を算出する。これにより、患者は同性の看護者による看護を受ける可能性が高まるため、患者の精神的負担を軽減することができる。
【0070】
通知部33は、紐付部32により紐付けられた看護者のうち、患者の要看護項目に対応するスコアの合算値が、所定の閾値より高い看護者端末20に同報通知を行う。具体的には、通知部33は、スコアの合算値を算出した看護者の中で、予め設定したスキルの閾値未満の看護者を除外する。通知部33は、除外後の看護者を同報通知の対象とする。例えば、予め設定したスキルの閾値として「8」が設定されている場合には、通知部33は、閾値「8」未満のスキルの合算値「5」、「6」である看護者ID「N0006」、「N0007」の看護者を同報通知の対象から除外し、閾値「8」以上のスキルの合算値「13」、「11」、「10」、「9」である看護者ID「N0001」、「N0002」、「N0004」、「N0005」の看護者を同報通知の対象とする。スキルの閾値は、任意に変更可能である。これにより、習熟度合いが低いスキルしか有していない看護者を同報通知対象から除外することにより、患者の看護に必要なスキルを有する看護者のみに通知を送ることができる。その結果、通知の確認による時間のロスをなくすことができ、看護者の作業効率の向上を図ることができる。
【0071】
通知部33は、同報通知の内容を作成するために、図8の患者情報テーブル41を参照して、患者IDに基づいて、氏名、年齢、性別、体重、病名の情報を取得する。また、通知部33は、図9の要看護情報テーブル42を参照して、患者IDに基づいて要看護項目の情報を取得する。
【0072】
通知部33は、図12の看護者情報テーブル43を参照して、同報通知の対象とした看護者の看護者IDに基づいて、氏名を取得し、図13の看護者スケジュールテーブル44を参照して、同報通知の対象とした看護者の看護者IDに基づいて、作業内容を取得する。
【0073】
通知部33は、各看護者の回答状況を未回答に初期化して、同報通知の種別を看護要求に設定する。看護者が看護者端末20において表示される順番は、算出したスキルの合算値が大きい順にソートする。同報通知の対象とした看護者の看護者ID、及び同報通知の内容は、以降の同報通知(決定状況)でも使用されるため、通知部33は、看護者決定装置10の記憶部14に保存する。
【0074】
通知部33は、同報通知を送信するため、同報通知の対象とした看護者の分のスレッドを作成する。通知部33は、作成したスレッドに各看護者の情報と同報通知内容をセットし、各スレッドから一斉に同報通知の対象とした看護者の看護者IDに対応する看護者端末20のIPアドレス、ポートに送信して同報通知する(図7ステップS14)。
【0075】
看護者端末20の制御部21は、看護要求の種別の同報通知を受信すると、出力装置23のディスプレイに図15の通知画面61~図17の通知画面63を表示する。図15は、看護者端末20のアプリケーション(プログラム)により実行される通知画面61の一例を示す図である。図16は、看護者端末20のアプリケーション(プログラム)(看護者アプリ)により実行される通知画面62の一例を示す図である。図17は、看護者端末20のアプリケーション(プログラム)により実行される通知画面63の一例を示す図である。
【0076】
通知画面61には、患者情報として、患者の氏名、年齢、性別、体重、病名、要看護項目、優先度の情報が表示される。また、通知画面61には、看護者の回答情報として、看護者の氏名、作業、回答内容が表示される。また、通知画面61には、応答候補のボタンとして、「対応可」ボタン、「交代して対応可」ボタン、「対応不可」ボタンが表示される。
【0077】
通知画面61に表示される看護者の回答情報は、各回答者のスコアの順にソートされて表示されている。したがって、スコアが高い看護者ほど上位の位置に表示されている。これにより、スコアの高い優秀な看護者に対応してもらえる可能性を高めることができる。
【0078】
回答内容とは、当該看護者が、同報通知された看護要求に対応可能か否かの回答結果が表示される。「未回答」の場合には、同報通知に対して何ら返答していない状体をいい、「対応可」の場合には、同報通知に対して「対応可」のボタンをクリックした返答した状態、または、「交代して対応可」ボタンをクリックした状態をいう。看護者が通知画面61~63を見ることにより、各看護者の優先度や、現在の作業状況を容易に把握することができる。
【0079】
例えば、看護者ID「N0001」の看護者と看護者ID「N0002」の看護者は近くにいて、通知画面61から現在の相手の作業内容がそれぞれ、事務処理中、手空きであることを知る。看護者ID「N0001」の看護者と看護者ID「N0002」の看護者が会話した結果、作業を交代することにより看護者ID「N0001」の看護者が看護に対応できると判断すると、看護者ID「N0001」の看護者は通知画面61で次の操作を行う。看護者ID「N0001」の看護者が「交代して対応可」ボタンをクリックすると、図16の通知画面62に示すように、交代候補子画面621が表示される(通知画面61により表示されている交代候補の看護者の現在の作業が「手空き」のものを表示する)ので、該当の氏名の看護者のボタンをクリックする。この操作によって看護者端末20のアプリケーション(プログラム)を実行する制御部21は、看護応答として看護者ID「N0001」の看護者が「交代して対応可」であり、交代相手の看護者ID「N0002」の看護者であることを示す看護応答を看護者決定装置10へ送信する(図7ステップS15)。これにより、各看護者は、近くにいる手空きの看護者と交代して作業に対応することができる。
【0080】
看護応答を受け付けた看護者決定装置10のアプリケーション(プログラム)(サーバアプリ)を実行する制御部11は、次の処理を実行する(図7ステップS16)。
【0081】
看護者決定装置10の対応受付部34は、通知部33により通知を受け付けた看護者が保有する看護者端末20からの対応の可否を受け付ける。具体的には、対応受付部34は、看護者端末20から看護応答を受信すると、対応する看護者を決定するため、看護応答に含まれる看護者IDをもとに記憶部14に保存した同報通知対象の看護者からスキル順位を取得する。スキル順位が1位の場合は、対応する看護者はこの看護者に決定とする(図7ステップS17)。
【0082】
看護者決定部35は、対応受付部34により対応可能として受け付けた看護者の属性のスコアの合算値が高い看護師ほど、短い時間で決定する。具体的には、看護者決定部35は、スキル順位が1位の場合は、看護応答に含まれる、交代して対応可、看護者ID、交代相手の看護者IDから、記憶部14に保存した同報通知内容について、「回答状況を交代して対応可」(交代相手看護者氏名)に更新する。
【0083】
看護者決定部35は、看護者スケジュールテーブルもN0001とN0002の作業をそれぞれ、手空き、事務処理に書き換える。メモリに保存した同報通知内容の決定した看護者の看護者IDをN0001、種別を決定状況(決定)にする。
【0084】
通知部33は、図7ステップS14において実行した処理と同様に、同報通知を送信するため、同報通知の対象とした看護者の分のスレッドを作成する。通知部33は、作成したスレッドに各看護者の情報と同報通知内容をセットし、各スレッドから一斉に同報通知の対象とした看護者の看護者IDに対応する看護者端末20のIPアドレス、ポートに送信して同報通知する。
【0085】
スキル順位が1位でない場合は、看護者決定部35は、記憶部14に保存した同報通知内容を更新し、図15の通知画面61に表示する決定予定時刻をセット、決定タイマーのカウントを開始する。そして、通知部33は、種別が決定状況(未決定)の同報通知を各看護者端末20へ送信する。
【0086】
決定タイマーのカウントが満了となる前によりスキル順位の高い看護者の看護応答があった場合には、看護者決定部35は、当該看護者に決定し、記憶部14に保存した同報通知内容を更新する。そして、通知部33は、種別が決定状況(決定)の同報通知を各看護者端末20へ送信する。
【0087】
なお、本実施の形態においては、決定タイマー時間はスキル順位に応じて予め設定するものとし、例えば、2位は60秒、3位は120秒、4位は180秒、・・とスキル順位が下位になるに応じて長く設定することができる。また、「対応不可」の看護応答を受信した場合は、看護者決定部35は、記憶部14に保存した同報通知内容の該当看護者の回答状況を対応不可とする。そして、通知部33は、種別が決定状況(未決定)の同報通知を各看護者端末20へ送信する。
【0088】
看護者端末20の制御部21が実行するアプリケーション(プログラム)(看護者アプリ)は、種別が決定状況(決定)の同報通知を受信すると、通知画面の現在の作業状況と回答状況を更新する。
【0089】
具体的には、例えば上述のように、看護者ID「N0001」の看護者が「交代して対応可」(交代相手の看護者ID「N0002」)を選択して応答した場合は、図17の通知画面63に示すように、看護者決定部35は、看護者ID「N0001」の看護者の作業を手空きに変更し、回答状況を交代して対応可(看護者ID「N0002」の氏名)にし、看護者ID「N0002」の看護者の作業を「事務処理中」に変更する。この場合、決定した看護者の行を赤色反転表示し、ボタンは無効化する。看護者決定部35は、同報通知の種別が決定状況(未決定)であれば、該当看護者の回答状況を更新する。同報通知の回答状況に対応可あるいは交代して対応可があれば、図17の通知画面63の回答状況を赤色反転表示、決定予定時刻を表示、該当看護師のボタンは無効化して表示する。
【0090】
次に、図18を参照して、受付端末70の制御部71のアプリケーション(プログラム)(受付アプリ)が実行する受付処理について説明する。図18は、受付端末70の制御部71が実行する受付処理の一例を示すフローチャートである。受付処理は、看護者決定システム1により実行される看護者決定方法の一部の処理である。
【0091】
はじめに、制御部71は、終了指示、入力待ち、登録ボタン待ちの何れかの指示を受け付けるかを判断する(ステップS21)。入力を受け付けた場合(ステップS21:入力)には、制御部71は、患者情報、要看護情報の入力値を保持する(ステップS22)。この処理が終了すると、処理はステップS21へ戻る。
【0092】
登録ボタンを受け付けた場合(ステップS21:登録ボタン)には、制御部71は、患者情報、要看護情報に未入力の情報があるか否かを判断する(ステップS23)。患者情報、要看護情報に未入力の情報がある場合(ステップS23:YES)には、制御部71は、未入力がある旨のメッセージを出力装置73のディスプレイに表示する(ステップS24)。この処理が終了すると、処理はステップS21へ戻る。
【0093】
患者情報、要看護情報に未入力の情報がない場合(ステップS23:NO)には、制御部71は、患者情報テーブル41、要看護情報テーブル42に入力値を登録する(ステップS25)。そして、制御部71は、患者情報、及び要看護情報の入力値をクリアする(ステップS26)。この処理が終了すると、処理はステップS21へ戻る。
【0094】
そして、ステップS21の処理において、終了指示を受け付けた場合(ステップS21:終了指示)の場合には、アプリケーション(受付アプリ)は終了となる。
【0095】
次に、図19を参照して、医師端末80の制御部81のアプリケーション(プログラム)(医師アプリ)が実行する医師操作処理について説明する。図19は、医師端末80の制御部81が実行する医師操作処理の一例を示すフローチャートである。医師操作処理は、看護者決定システム1により実行される看護者決定方法の一部の処理である。
【0096】
はじめに、制御部81は、終了指示、検索ボタン待ち、入力待ち、看護要求ボタン待ちの何れかの指示を受け付けるかを判断する(ステップS31)。検索ボタンを受け付けた場合(ステップS31:検索ボタン)には、制御部11は、入力された患者IDから患者情報テーブル41と、要看護情報テーブル42とを検索して、出力装置83のディスプレイに表示されている図11の52の画面の入力値に表示する(ステップS32)。この処理が終了すると、処理はステップS31へ戻る。
【0097】
入力を受け付けた場合(ステップS31:入力)、制御部81は、患者情報、要看護情報の入力値を保持する(ステップS33)。この処理が終了すると、処理はステップS31へ戻る。
【0098】
看護要求ボタンを受け付けた場合(ステップS31:看護要求ボタン)には、制御部81は、患者情報、要看護情報が未入力であるか否かを判断する(ステップS34)。患者情報、要看護情報が未入力である場合(ステップS34:YES)には、制御部81は、出力装置83のディスプレイに未入力がある旨のメッセージを表示する(ステップS35)。この処理が終了すると処理はステップS31へ戻る。
【0099】
患者情報、要看護情報が未入力ではない場合(ステップS34:NO)には、制御部81は、患者情報テーブル41、要看護情報テーブル42を入力値で更新する(ステップS36)。
【0100】
制御部11は、優先度を含む看護要求を送信する(ステップS37)。制御部81は、患者情報、要看護情報の入力値をクリアする。この処理が終了すると処理はステップS31へ戻る。
【0101】
そして、ステップS31の処理において、終了指示を受け付けた場合(ステップS31:終了指示)の場合には、アプリケーション(医師アプリ)は終了となる。
【0102】
次に、図20図21を参照して、看護者端末20の制御部21のアプリケーション(プログラム)(看護者アプリ)が実行する看護者操作処理について説明する。図20図21は、看護者端末20の制御部21が実行する看護者操作処理の一例を示すフローチャートである。看護者操作処理は、看護者決定システム1により実行される看護者決定方法の一部の処理である。
【0103】
はじめに、制御部21は、終了指示待ち、ボタン待ち、電文待ち、電文の種別の何れかの指示を受け付けるかを判断する(ステップS51)。看護要求(同報通知)の電文の要求を受け付けた場合(ステップS51:同報通知)には、制御部21は、出力装置23の通知画面61~通知画面63に患者氏名、年齢、性別、体重、病名、要看護項目、優先度、及び、看護者氏名、現在の作業、回答状況の情報を表示する。また、制御部21は、応答候補として、対応可、交代して対応可、対応不可の情報を表示する(ステップS52)。この処理が終了すると処理はステップS51へ戻る。
【0104】
対応可ボタンの選択を受け付けた場合(ステップS51:対応可ボタン)には、制御部21は、看護応答に対応可、看護者IDをセットする。なお、看護者IDは、予め看護者端末20に設定されているものを取得する。また、制御部21は、応答候補の入力を無効化する(ステップS53)。この処理が終了すると、処理はステップS59へ進む。
【0105】
交代して対応可ボタンの選択を受け付けた場合(ステップS51:交代して対応可ボタン)には、制御部21は、同報通知から取得した看護者IDに対応する看護者の中で手空きの看護者を抽出する。そして、抽出した手空きの看護者を通知画面62の交代候補子画面621に選択候補として表示する(ステップS54)。この処理が終了すると処理はステップS51へ戻る。
【0106】
交代相手看護者ボタンの選択を受け付けた場合(ステップS51:交代相手看護者ボタン)には、制御部11は、看護応答に交代して対応可、看護者ID、交代相手に入力した看護者の看護者IDをセットする(ステップS55)。看護者IDは、予め看護者端末20に設定されているものを取得する。また、制御部21は、応答候補の入力を無効化する。この処理が終了すると、処理はステップS59へ進む。
【0107】
対応不可ボタンの選択を受け付けた場合(ステップS51:対応不可ボタン)には、制御部21は、看護応答に対応不可、看護者IDをセットする(ステップS56)。看護者IDは、予め看護者端末20に設定されているものを取得する。また、制御部21は、応答候補の入力を無効化する。この処理が終了すると、処理はステップS59へ進む。
【0108】
種別が決定状況(決定)の同報通知を受け付けた場合(ステップS51:同報通知(種別:決定状況(決定))には、制御部21は、出力装置23の通知画面61~通知画面63に現在の作業、回答状況を表示し、同報通知から取得した決定看護者の行を赤色反転表示する(ステップS57)。また、制御部21は、応答候補の入力を無効化する。この処理が終了すると、処理はステップS51へ戻る。
【0109】
種別が決定状況(未決定)の同報通知を受け付けた場合(ステップS51:同報通知(種別:決定状況(未決定))には、制御部21は、出力装置23の通知画面61~通知画面63に現在の作業、回答状況を表示し、回答状況で対応可または交代して対応可を赤色反転表示する(ステップS58)。また、制御部21は、対応可または交代して対応可とした看護者が保有する看護者端末20の応答候補の入力を無効化する。この処理が終了すると、処理はステップS51へ戻る。
【0110】
ステップS59において、制御部21は、予め設定されているIPアドレス、ポート番号に看護応答を送信する。この処理が終了すると処理はステップS51へ戻る。
【0111】
そして、ステップS51の処理において、終了指示を受け付けた場合(ステップS51:終了指示)の場合には、図20図21のアプリケーション(看護者アプリ)は終了となる。
【0112】
次に、図22図23を参照して、看護者決定装置10の制御部11のアプリケーション(プログラム)(サーバアプリ)が実行する看護者決定処理について説明する。図22図23は、看護者決定装置10の制御部11が実行する看護者決定処理の一例を示すフローチャートである。看護者決定処理は、看護者決定システム1により実行される看護者決定方法の一部の処理である。
【0113】
はじめに、制御部11は、終了指示待ち、決定タイマー満了待ち、電文待ち、電文の種別の何れかの指示を受け付けるかを判断する(ステップS71)。看護要求の電文を受け付けた場合(ステップS71:看護要求)には、制御部11は、看護要求から患者ID、優先度を取得する(ステップS72)。
【0114】
続いて、制御部11は、次の各処理を実行する(ステップS73)。まず、制御部11は、患者IDに基づき患者情報テーブル41から診療科の情報を取得する。制御部11は、取得した診療科の情報に基づき看護者情報テーブル43から看護者リストを作成する。制御部11は、現在日時を取得する。制御部11は、看護者リストの各要素に、看護者スケジュールテーブル44から取得した作業、及び優先度をセットする。制御部11は、看護者リストの各要素の優先度と看護要求の優先度を比較して要素の優先度の高い要素を除外する。制御部11は、看護者リストの各要素に、患者IDと要看護情報テーブル42から取得した看護項目で、看護者スキルテーブル45の点数の合算値をセットする。制御部11は、看護者リストの各要素で、患者IDと患者情報テーブル41から取得した性別と一致する要素の合算値に重み点数を加算する。制御部11は、看護者リストの各要素の合算値と、スキル閾値を比較して、スキル閾値未満の要素を除外する。
【0115】
続いて、制御部11は、次の各処理を実行する(ステップS74)。まず、制御部11は患者IDと患者情報テーブル41から患者の氏名、年齢、性別、体重、病名を取得して同報通知内容にセットする。制御部11は、患者IDと要看護情報テーブル42から要看護項目を取得して同報通知内容にセットする。制御部11は、看護者リストを合算値順にソートし、看護者リストの看護者ID、氏名、作業を同報通知内容にセットする。制御部11は、同報通知内容の種別に看護要求をセットする。制御部11は、同報通知内容の回答状況を全て未回答に初期化する。
【0116】
続いて、制御部11は、看護者リストと同報通知内容を記憶部14に記憶する(ステップS75)。この処理が終了すると処理はステップS89へ進む。
【0117】
ステップS71の説明へ戻り、看護応答の電文を受け付けた場合(ステップS71:看護応答)には、制御部11は、看護応答の入力を判定する(ステップS76)。受け付けた看護応答の入力が対応不可である場合(ステップS76:対応不可)には、制御部11は、看護応答から看護者IDを取得する(ステップS77)。
【0118】
続いて、制御部11は、記憶部14上の同報通知内容について、該当看護者の回答状況を対応不可に更新する。そして、制御部11は、記憶部14上の同報通知内容の種別を決定状況(対応不可)にセットする(ステップS78)。
【0119】
続いて、制御部11は、全ての看護者が対応不可と応答したか否かを判定する(ステップS79)。全ての看護者が対応不可と応答した場合(ステップS79:YES)には、処理はステップS72へ戻る。何れかの看護者が対応可または交代して対応可と応答した場合(ステップS79:NO)には、処理はステップS89へ進む。
【0120】
ステップS76の説明に戻り、受け付けた看護応答の入力が対応可または交代して対応可である場合(ステップS76:対応可または交代して対応可)には、制御部11は、看護応答から看護者IDと記憶部14上の看護者リストからスキル順位を取得する(ステップS80)。
【0121】
制御部11は、取得したスキル順位が1位であるか否かを判定する(ステップS81)。取得したスキル順位が1位である場合(ステップS81:YES)には、制御部11は、次の各処理を実行する(ステップS82)。まず、制御部11は、決定タイマーが開始済みか否かを判定し、決定タイマーが開始済みなら決定タイマーを終了する。記憶部14上の同報通知内容について、看護応答の入力が交代して対応可なら、制御部11は、該当看護者と回答状況を交代して対応可(交代相手の看護者氏名)に更新する。制御部11は、看護者スケジュールテーブル44の作業も入替えする。制御部11は、記憶部14上の同報通知内容の決定看護者に該当看護者をセットする。制御部11は、記憶部14上の同報通知内容の種別に決定状況(決定)をセットする。この処理が終了すると処理はステップS89へ進む。
【0122】
ステップS71の説明へ戻り、決定タイマー満了を受け付けた場合(ステップS71:決定タイマー満了)には、制御部11は、決定タイマーに交代相手の看護者が紐づいていれば看護者スケジュールテーブル44の作業を入れ替える。そして、制御部11は、記憶部14上の同報通知内容の決定看護者に決定タイマー紐づけ看護者をセットする。また、制御部11は、記憶部14上の同報通知内容の種別に決定状況(決定)をセットする(ステップS83)。この処理が終了すると処理はステップS89へ進む。
【0123】
ステップS81の説明へ戻り、スキル順位が1位でない場合(ステップS81:NO)には、制御部11は、決定タイマーは開始済みか否かを判定する(ステップS84)。決定タイマーが開始済みではない場合(ステップS84:NO)には、制御部11は、次の各処理を実行する(ステップS85)。まず、制御部11は、スキル順位に紐づく決定タイマー時間を取得する。制御部11は、記憶部14上の同報通知内容について、入力が対応可なら、該当看護者の回答状況を対応可に更新する。そして、記憶部14上の同報通知内容について、入力が交代して対応可なら、制御部11は、該当看護者と交代相手の看護者の作業を入替え、該当看護者の回答状況を交代して対応可(交代相手の看護者氏名)に更新する。制御部11は、記憶部14上の同報通知内容の決定予定時刻に現在時刻+決定タイマー時間をセットする。制御部11は、記憶部14上の同報通知内容の種別に決定状況(未決定)をセットする。制御部11は、セットした決定タイマーに看護者ID(あれば、交代相手の看護者の看護者IDも)紐付して開始する。この処理が終了すると処理はステップS89へ進む。
【0124】
ステップS84の説明へ戻り、決定タイマーが開始済みである場合(ステップS84:YES)には、制御部11は、看護応答した看護者は決定タイマー紐付看護者よりスキル順位が高いか否かを判定する(ステップS86)。看護応答した看護者は決定タイマー紐付看護者よりスキル順位が高い場合(ステップS86:YES)には、制御部11は、次の各処理を実行する(ステップS87)。まず、制御部11は、決定タイマーを終了する。そして、制御部11は、記憶部14上の同報通知内容について、看護応答の入力が対応可なら、該当看護者の回答状況を対応可に更新する。制御部11は、看護応答の入力が交代して対応可なら、該当看護者と交代相手の看護者の作業を入替え、該当看護者の回答状況を交代して対応可(交代相手の看護者氏名)に更新する。制御部11は、看護者スケジュールテーブル44も作業を入れ替える。制御部11は、記憶部14上の同報通知内容の決定看護者に該当看護者をセットする。記憶部14上の同報通知内容の種別に決定状況(決定)をセットする。この処理が終了すると処理はステップS89へ進む
【0125】
ステップS86の説明へ戻り、看護応答した看護者は決定タイマー紐付看護者よりスキル順位より低いかまたは同順である場合(ステップS86:NO)には、制御部11は、次の各処理を実行する(ステップS88)。まず、制御部11は、記憶部14上の同報通知内容について、入力が対応可なら、該当看護者の回答状況を対応可に更新する。そして、入力が交代して対応可なら、該当看護者と交代相手の看護者の作業を入替え、該当看護者の回答状況を交代して対応可(交代相手の看護者氏名)に更新する。そして、制御部11は、記憶部14上の同報通知内容の種別に決定状況(未決定)をセットする。この処理が終了すると処理はステップS89へ進む
【0126】
ステップ89において、制御部11は、看護者リストの数分のスレッドを作成し、各スレッドに看護者リストの要素と同報通知内容をセットする。そして、制御部11は、各スレッドで看護者リスト要素のIPアドレス、ポート番号に送信する。この処理が終了すると、処理はステップS71へ戻る。
【0127】
そして、ステップS71の処理において、終了指示を受け付けた場合(ステップS71:終了指示)の場合には、アプリケーション(サーバアプリ)は終了となる。
【0128】
以上に説明したように、通知部33は、紐付部32により紐付けられた看護者のうち、患者の要看護項目に対応する属性のスコアの合算値が、所定の閾値より高い看護者が保有する看護者端末20に同報通知を行う。そして、看護者決定部35は、対応可として受け付けた看護者の属性のスコアの合算値が高い看護者ほど、短い時間で決定することができる。このため、複雑な看護項目を有する患者に対応する看護者の選別を行い、患者の看護項目に適切な看護者の決定を迅速に行うことができる。その結果、複雑化する看護の要求に対応するとともに、迅速に患者の看護を対応する看護者を決定することができる。
【0129】
なお、本発明は上述した実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階でのその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化することができる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成することができる。例えば、実施形態に示される全構成要素を適宜組み合わせても良い。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。このような、発明の趣旨を逸脱しない範囲内において種々の変形や応用ができることはもちろんである。
【符号の説明】
【0130】
1 :看護者決定システム
10 :看護者決定装置
11 :制御部
12 :入力装置
13 :出力装置
14 :記憶部
15 :インターフェース
16 :バス
20 :看護者端末
20-1 :看護者端末
21 :制御部
22 :入力装置
23 :出力装置
24 :記憶部
25 :インターフェース
26 :バス
31 :登録部
32 :紐付部
33 :通知部
34 :対応受付部
35 :看護者決定部
41 :患者情報テーブル
42 :要看護情報テーブル
43 :看護者情報テーブル
44 :看護者スケジュールテーブル
45 :看護者スキルテーブル
51 :受付アプリ画面
52 :医師アプリ画面
61 :通知画面
62 :通知画面
63 :通知画面
621 :交代候補子画面
70 :受付端末
71 :制御部
72 :入力装置
73 :出力装置
74 :記憶部
75 :インターフェース
76 :バス
80 :医師端末
81 :制御部
82 :入力装置
83 :出力装置
84 :記憶部
85 :インターフェース
86 :バス
N :ネットワーク
図1
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