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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024030507
(43)【公開日】2024-03-07
(54)【発明の名称】監視システム
(51)【国際特許分類】
   G03B 19/06 20210101AFI20240229BHJP
   G03B 15/00 20210101ALI20240229BHJP
   G03B 15/02 20210101ALI20240229BHJP
   G03B 15/05 20210101ALI20240229BHJP
   H04N 23/90 20230101ALI20240229BHJP
   H04N 23/56 20230101ALI20240229BHJP
【FI】
G03B19/06
G03B15/00 S
G03B15/02 G
G03B15/05
H04N5/247
H04N5/225 600
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022133441
(22)【出願日】2022-08-24
(71)【出願人】
【識別番号】000001225
【氏名又は名称】ニデックプレシジョン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002066
【氏名又は名称】弁理士法人筒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 悠介
【テーマコード(参考)】
2H053
2H054
5C122
【Fターム(参考)】
2H053AA01
2H054BB05
2H054BB07
5C122DA11
5C122EA01
5C122FA01
5C122FA18
5C122GD12
5C122GG01
5C122HA75
(57)【要約】      (修正有)
【解決手段】枠体と、枠体で囲まれる出入口を第1方向に沿って移動することにより開閉する開閉部とを有するシャッター装置に設けられる監視システムであって、枠体のうち開閉部と交わる面と平行な第1面222aに設けられた第1撮像装置30と、枠体のうち第1平面222aと対向する第2面223aに設けられた第2撮像装置40と、を備える。第1撮像装置30は、第2面223aを含む第1撮像範囲R1を撮像する。第2撮像装置40は、第1面222aを含む第2撮像範囲R2を撮像する。第1撮像範囲R1は、第2面223aのうち第2撮像範囲R2の外部の範囲R3を含む。第2撮像範囲R2は、第1面222aのうち第1撮像範囲R1の外部の範囲R4を含む。
【効果】一方の撮像装置の死角を他方の撮像装置によって撮像することができる。
【選択図】図4A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
枠体と、前記枠体で囲まれる出入口を第1方向に沿って移動することにより開閉する開閉部とを有するシャッター装置に設けられる監視システムであって、
前記枠体のうち前記開閉部と交わる面と平行な第1面に設けられた第1撮像装置と、
前記枠体のうち前記第1面と対向する第2面に設けられた第2撮像装置と、を備え、
前記第1撮像装置は、前記第2面を含む第1撮像範囲を撮像し、
前記第2撮像装置は、前記第1面を含む第2撮像範囲を撮像し、
前記第1撮像範囲は、前記第2面のうち前記第2撮像範囲の外部の範囲を含み、
前記第2撮像範囲は、前記第1面のうち前記第1撮像範囲の外部の範囲を含む、監視システム。
【請求項2】
請求項1に記載の監視システムにおいて、
前記第1撮像装置と前記第2撮像装置とは、前記第1方向及び前記開閉部に対して前記開閉部と交わる第2方向の少なくとも一方において、互いに異なる位置に配置される、監視システム。
【請求項3】
請求項2に記載の監視システムにおいて、
前記第1撮像装置は、前記第2方向の一方側に配置され、
前記第2撮像装置は、前記第2方向の他方側に配置される、監視システム。
【請求項4】
請求項1から3までの何れか一項に記載の監視システムにおいて、
前記第1撮像装置は、周辺環境の明るさを検出する第1照度検出部と、照明光を発光する第1発光部と、を有し、
前記第2撮像装置は、周辺環境の明るさを検出する第2照度検出部と、照明光を発光する第2発光部と、を有する、監視システム。
【請求項5】
請求項4に記載の監視システムにおいて、
前記第1撮像範囲内に前記第2撮像装置が配置され、前記第2撮像範囲内に前記第1撮像装置が配置され、
前記第1発光部及び前記第2発光部が前記照明光を発光するタイミングを制御する制御装置を備える、監視システム。
【請求項6】
請求項5に記載の監視システムにおいて、
前記制御装置は、前記第1発光部を前記第2発光部の非発光時に発光させ、前記第2発光部を前記第1発光部の非発光時に発光させる、監視システム。
【請求項7】
請求項6に記載の監視システムにおいて、
前記第1発光部が発光時に前記第1撮像装置によって生成された画像を用いて第1監視データを生成し、前記第2発光部が発光時に前記第2撮像装置によって生成された画像を用いて第2監視データを生成する画像生成部を備える、監視システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、監視システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、自動で開閉するシャッター等の開閉装置の制御や監視のために監視カメラ等が設置されている。特許文献1には、ガレージやベランダへの出入り口に設けられたシャッター装置に接続された人感センサが開示されている。この人感センサによって、ガレージ内に人が閉じ込められたり、ベランダ上に人が追い出されたりすることが防止されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2021-161640号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、シャッター装置の全体を一台の撮像装置を用いて撮像し、監視するためには、撮像範囲内にシャッター装置が含まれるように、シャッター装置から離れた位置に撮像装置を設置する必要があり、シャッター装置と撮像装置とを別々に設置する工事が必要となる。また、シャッター装置が閉じた場合には、一台の撮像装置ではシャッター装置の外側又は内側の一方を撮像し、監視することができない。
【0005】
そこで、複数の撮像装置を用いてシャッター装置を撮像し、監視することが考えられるが、撮像装置による撮像が行えない範囲が生じないように複数の撮像装置を配置することが必要となる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の態様による監視システムは、枠体と、前記枠体で囲まれる出入口を第1方向に沿って移動することにより開閉する開閉部とを有するシャッター装置に設けられる監視システムであって、前記枠体のうち前記開閉部と交わる面と平行な第1面に設けられた第1撮像装置と、前記枠体のうち前記第1面と対向する第2面に設けられた第2撮像装置と、を備える。前記第1撮像装置は、前記第2面を含む第1撮像範囲を撮像する。前記第2撮像装置は、前記第1面を含む第2撮像範囲を撮像する。前記第1撮像範囲は、前記第2面のうち前記第2撮像範囲の外部の範囲を含む。前記第2撮像範囲は、前記第1面のうち前記第1撮像範囲の外部の範囲を含む。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、一方の撮像装置の死角を他方の撮像装置によって撮像することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1A図1Aは、開閉部が閉じている状態のシャッター装置の外観斜視図である。
図1B図1Bは、開閉部が開いている状態のシャッター装置の外観斜視図である。
図1C図1Cは、開閉部が開いている状態のシャッター装置の外観斜視図である。
図2図2は、実施の形態の監視システムが備える撮像装置の外観斜視図である。
図3図3は、監視システムの要部構成を模式的に示すブロック図である。
図4A図4Aは、第1撮像装置の第1撮像範囲と第2撮像装置の第2撮像範囲とを模式的に示す図である。
図4B図4Bは、第1撮像装置の第1撮像範囲と第2撮像装置の第2撮像範囲とを模式的に示す図である。
図5A図5Aは、日中監視モードにおける第1撮像装置による画像データの生成と、第2撮像装置による画像データの生成と、のタイミングを模式的に示す図である。
図5B図5Bは、日中監視モードにおいて生成される第1監視データと第2監視データとを模式的に示す図である。
図6A図6Aは、夜間監視モードにおける第1撮像装置による画像データの生成及び照明光の発光と、第2撮像装置による画像データの生成と照明光の発光と、のタイミングを模式的に示す図である。
図6B図6Bは、夜間監視モードにおいて生成される第1監視データと第2監視データとを模式的に示す図である。
図7A図7Aは、変形例における第1撮像装置と第2撮像装置の取付位置を模式的に示す図である。
図7B図7Bは、変形例における第1撮像装置と第2撮像装置の取付位置の他の例を模式的に示す図である。
図8図8は、変形例における監視システムの要部構成を模式的に示す図である。
図9A図9Aは、変形例の監視システムにおいて、夜間監視モードにて第1撮像装置による画像データの生成及び照明光の発光と、第2撮像装置による画像データの生成と照明光の発光と、第3撮像装置による画像データの生成と照明光の発光と、のタイミングを模式的に示す図である。
図9B図9Bは、変形例の監視システムにおいて、夜間監視モードにおいて生成される第1監視データ、第2監視データ及び第3監視データを模式的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施の形態の監視システムについて、図面を参照しながら説明する。
【0010】
図1A図1Cは、監視システム1と、監視システム1が設置されるシャッター装置2とを示す斜視図である。図1Aはシャッター装置2が閉鎖されている状態を示し、図1B,1Cはシャッター装置2が開いている状態を示している。尚、図1A図1Cの紙面上側を上方、紙面下側を下方と呼ぶ。また、後述するシャッター装置2の開閉部21の面に交わる方向(直交する方向)を前後方向と呼び、上下方向及び前後方向と直交する方向を左右方向と呼ぶ。
【0011】
<シャッター装置2について>
シャッター装置2は、例えばガレージや住宅の窓等の出入口に設けられる。シャッター装置2は、枠体22と、枠体22に囲まれる出入口を開閉する開閉部21と、を有する。開閉部21は、不図示の駆動部によって駆動され、上下方向に沿って移動することにより、出入口を開閉する。図1Aに示されるように、閉状態の開閉部21は前後方向と交わる(直交する)面状となることにより、枠体22に囲まれる出入口の前方側(外側)と後方側(内側)とを区切る。これにより、出入口が開閉部21により閉鎖される。
【0012】
枠体22は、開閉部21の周囲のうち、上部と、左側と、右側とを囲む壁部である。上部枠体221は、出入口が開状態のときに開閉部21が収容される収容部(不図示)が設けられている。開閉部21は、例えば折り畳まれることによって収容部に収容される。
【0013】
右側枠体222と左側枠体223とは、開閉部21と交わる(直交する)面(前後方向及び上下方向に平行な面)と平行な第1面222aと第2面223aとをそれぞれ有する。第1面222aと第2面223aとは、開閉部21を挟んで互いに対向している。第1面222a及び第2面223aには、上下方向に沿って延在する溝等のガイド部222b,223bがそれぞれ形成される。開閉部21は、このガイド部222b,223bに案内されて、上下方向に沿って移動する。すなわち、開閉部21は、枠体22で囲まれる出入口を、上下方向(第1方向)に沿って移動することにより開閉する。
【0014】
また、右側枠体222の第1面222aには監視システム1が有する後述する第1撮像装置30(図3参照)が設けられ、左側枠体223の第2面223aには監視システム1が有する後述する第2撮像装置40(図3参照)が設けられる。尚、第1撮像装置30及び第2撮像装置40の取付位置については、詳細を後述する。
【0015】
<監視システム1について>
図2は監視システム1が有する撮像装置の外観斜視図であり、図3は監視システム1の要部構成を模式的に示すブロック図である。図3に示されるように、監視システム1は、第1撮像装置30と、第2撮像装置40と、制御装置50と、遠隔制御端末60とを有する。尚、第1撮像装置30と第2撮像装置40とは同一の外観を有する。このため、図2は、代表して第1撮像装置30の外観を示しているが、第2撮像装置40も図2に示される外観斜視図と同様の外観を有している。
【0016】
監視システム1は、周囲の外部環境の明るさに応じて、日中監視モードによる監視と夜間監視モードによる監視とを切替可能である。日中監視モードでは外部環境が明るいときに結像光学系に入射した光による撮像が行われる。夜間監視モードでは外部環境が暗いときに照明光が出射され、照明光に照射された被写体の撮像が行われる。
【0017】
<第1撮像装置30について>
第1撮像装置30は、第1撮像部31と、第1照明光源32と、第1照度計33とを有する。第1撮像部31は、CMOSやCCD等のイメージセンサである撮像素子310と、この撮像素子310の撮像面上に被写体からの光(被写体光)を集光させるレンズ(結像光学系)311と、を有する。第1撮像部31は、レンズ311の光軸を基準として所定の角度(画角)の範囲内を撮像可能である。撮像素子310は、レンズ311を介して入射する被写体光を受光して、所定の撮像周期(フレームレート)にて光電変換を行って画像信号を生成する。生成された画像信号は、後述する遠隔制御端末60に出力される。
【0018】
第1照明光源32は、例えばLEDであり、赤外域の波長を有する光(赤外線、赤外光)を発する。第1照明光源32は、後述する夜間監視モードのときに、上記の赤外光を、被写体を照明する照明光として発光する第1発光部である。第1照明光源32は、後述する制御装置50により発光タイミングがパルス制御によって制御される。具体的には、第1照明光源32は、撮像周期と同期して照明光の発光がオン、オフ制御される。
【0019】
第1照度計33は、例えばフォトレジスタやフォトダイオードであり、第1撮像装置30の周囲の環境(外部環境)の光を受光して信号(輝度信号)を遠隔制御端末60に出力する。すなわち、第1照度計33は、第1撮像装置30の周辺環境の明るさを検出する第1照度検出部として機能する。
【0020】
<第2撮像装置40について>
第2撮像装置40は、第2撮像部41と、第2照明光源42と、第2照度計43とを有する。第2撮像部41は、CMOSやCCD等のイメージセンサである撮像素子410と、この撮像素子410の撮像面上に被写体からの光(被写体光)を集光させるレンズ(結像光学系)411と、を有する。第2撮像部41は、レンズ411の光軸を基準として所定の角度(画角)の範囲内を撮像可能である。撮像素子410は、レンズ411を介して入射する被写体光を受光して、所定の撮像周期(フレームレート)にて光電変換を行って画像信号を生成する。生成された画像信号は、後述する遠隔制御端末60に出力される。
【0021】
第2照明光源42は、例えばLEDであり、赤外域の波長を有する光(赤外線、赤外光)を発する。第2照明光源42は、後述する夜間監視モードのときに、赤外光を、被写体を照明する照明光として発光する第2発光部である。第2照明光源42は、後述する制御装置50により発光タイミングがパルス制御によって制御される。具体的には、第2照明光源42は、撮像周期と同期して照明光の発光がオン、オフ制御される。
【0022】
第2照度計43は、例えばフォトレジスタやフォトダイオードであり、第2撮像装置40の周囲の環境(外部環境)の光を受光して信号(輝度信号)を遠隔制御端末60に出力する。すなわち、第2照度計43は、第2撮像装置40の周辺環境の明るさを検出する第2照度検出部として機能する。
【0023】
<制御装置50について>
制御装置50は、CPUやメモリ等によって構成され、有線又は無線によって、第1撮像装置30、第2撮像装置40及び遠隔制御端末60と接続される。制御装置50は、後述する遠隔制御端末60から出力される指示に基づいて、第1撮像装置30及び第2撮像装置40の動作を制御する。具体的には、制御装置50はタイマ等の計時装置を有し、特に、夜間監視モードのときに、第1撮像部31による撮像タイミング、第2撮像部41による撮像タイミング、第1照明光源32の発光タイミング、第2照明光源42の発光タイミングを制御する。
【0024】
詳細を後述するように、制御装置50は、夜間監視モードにおいては、第1照明光源32をオンするタイミングと第2照明光源42をオフするタイミングとを同期させる。また、制御装置50は、夜間監視モードにおいては、第1照明光源32をオフするタイミングと第2照明光源42をオンするタイミングとを同期させる。
【0025】
<遠隔制御端末60について>
遠隔制御端末60は、CPUやメモリ等によって構成される。遠隔制御端末60は、有線又は無線によって、第1撮像装置30、第2撮像装置40及び制御装置50に接続され、各種のデータの送受信を行う。遠隔制御端末60は、例えばフラッシュメモリ等の記録媒体61に予め記録されている制御プログラムを読み込んで実行することにより、制御装置50の動作を制御するプロセッサーである。
【0026】
遠隔制御端末60は、制御装置50を制御することにより、日中監視モード又は夜間監視モードの何れかの監視モードにて第1撮像装置30と第2撮像装置40とを動作させる。日中監視モードは、監視システム1の外部環境が明るい場合に設定される監視モードである。夜間監視モードは、監視システム1の外部環境が暗く光量が不十分なとき設定される監視モードである。
【0027】
遠隔制御端末60は、第1撮像装置30の第1照度計33及び第2撮像装置40の第2照度計43から出力された輝度信号を用いて、監視モードを日中監視モードと夜間監視モードとの何れかに設定する。具体的には、輝度信号の出力値(すなわち、外部環境の輝度に応じた電圧値)が閾値以上の場合には、遠隔制御端末60は外部環境が明るいと判定し、日中監視モードを設定する。輝度信号の出力値が閾値未満の場合には、遠隔制御端末60は外部環境が暗いと判定し、夜間監視モードを設定する。
【0028】
尚、閾値は、例えば、第1撮像部31と第2撮像部41とが、第1照明光源32及び第2照明光源42から照明光を発光させることなく、適正露出にて撮像可能な外部環境の明るさに対応する値である。この閾値は、シミュレーション等によって設定され、予め記録媒体61に記録されている。
【0029】
夜間監視モードにおいては、遠隔制御端末60は制御装置50を制御して、第1撮像装置30の第1照明光源32と第2撮像装置40の第2照明光源42とに、照明光である赤外光を発光させる。ただし、上述したように、第1照明光源32は第2照明光源42の非発光時に発光し、第2照明光源42は第1照明光源32の非発光時に発光する。また、夜間監視モードにおいては、遠隔制御端末60は、第1照明光源32が照明光を発光しているときに第1照度計33から出力された輝度信号を用いて外部環境の明るさを判定し、第2照明光源42が照明光を発光しているときに第2照度計43から出力された輝度信号を用いて外部環境の明るさを判定する。
【0030】
遠隔制御端末60は、画像処理プロセッサ(ISP)である画像生成部35を備えている。画像生成部35は、撮像素子310,410から出力された画像信号に対して、例えばAD変換処理、信号増幅処理、ホワイトバランス処理等を含む公知の画像処理を行って画像データを生成する。そして、画像生成部35は、第1撮像部31から撮像周期ごとに出力された画像信号を用いて生成された複数の画像データを用いて、動画データである第1監視データを生成する。同様に、画像生成部35は、第2撮像部41から撮像周期ごとに出力された画像信号を用いて生成された複数の画像データを用いて、動画データである第2監視データを生成する。尚、詳細を後述するように、日中監視モードが設定されている場合と、夜間監視モードが設定されている場合とでは、第1監視データ及び第2監視データの生成方法には相違がある。生成された第1監視データ及び第2監視データは記録媒体61に記録される。
【0031】
<第1撮像装置30及び第2撮像装置40の取付位置について>
図1Bに示されるように、第1撮像装置30は右側枠体222の第1面222aに取り付けられる。第1撮像装置30は、開閉部21に対して前方側に配置される。図1Cに示されるように、第2撮像装置40は左側枠体223の第2面223aに取り付けられる。第2撮像装置40は、開閉部21に対して後方側に配置される。換言すると、第1撮像装置30は、開閉部21に対して、開閉部21と交わる(直交する)前後方向(第2方向)の一方側(前方側)に配置され、第2撮像装置40は、開閉部21に対して前後方向(第2方向)の他方側(後方側)に配置される。すなわち、第1撮像装置30と第2撮像装置40とは、前後方向(第2方向)において、互いに異なる位置に配置される。
【0032】
図4Aは、上方から見たときの第1撮像装置30と第2撮像装置40との取付位置を模式的に示す図である。図4Bは、前方から見たときの第1撮像装置30と第2撮像装置40との取付位置を模式的に示す図である。第1撮像装置30と第2撮像装置40とは、図4Bに示されるように、上下方向において同一又は略同一の位置、すなわち同一又は略同一の高さに配置される。
【0033】
上述したように、第1撮像装置30の第1撮像部31は、レンズ311の光軸を基準として所定の画角の範囲内を撮像する。このため、第1撮像部31は、図4A図4Bにて破線で囲まれる領域R1内を第1撮像範囲として撮像する。第1撮像装置30は第1面222aに取り付けられることから、第1撮像範囲R1は第1面222aと対向する第2面223aを含む。第2撮像装置40の第2撮像部41も同様にレンズ411の光軸を基準として所定の画角の範囲内を撮像するため、図4A図4Bにて一点鎖線で囲まれる領域R2内を第2撮像範囲として撮像する。第2撮像装置40は第2面223aに取り付けられることから、第2撮像範囲R2は第2面223aと対向する第1面222aを含む。
【0034】
図4A,4Bに示されるように、第1撮像範囲R1は、第1撮像部31を頂点とし、レンズ311の光軸を軸とする円錐形状に広がる。すなわち、第1撮像範囲R1は、図4A図4Bに示されるように、左方向から右方向にいくほど、狭くなる。このため、第1撮像範囲R1は、第1撮像装置30が取り付けられている右側枠体222の第1面222aを含んでいない。すなわち、第1撮像部31は、第1撮像装置30の前後方向と上下方向とを撮像しない。具体的には、第1撮像部31は、右側枠体222の第1面222a上において、第1撮像装置30の前後方向と上下方向とを撮像しない。
【0035】
第1撮像装置30の第1照明光源32の発光により、上記の第1撮像範囲R1が照明される。尚、第1照明光源32の発光により照明される範囲は、第1撮像範囲R1よりも広くてもよい。
【0036】
同様に、第2撮像範囲R2は、第2撮像部41を頂点とし、レンズ411の光軸を軸とする円錐形状に広がる。すなわち、第2撮像範囲R2は、図4A図4Bに示されるように、右方向から左方向にいくほど、狭くなる。このため、第2撮像範囲R2は、第2撮像装置40が取り付けられている左側枠体223の第2面223aを含まない。すなわち、第2撮像部41は、第2撮像装置40の前後方向と上下方向とを撮像しない。具体的には、第2撮像部41は、左側枠体223の第2面223a上において、第2撮像装置40の前後方向と上下方向とを撮像しない。
【0037】
第2撮像装置40の第2照明光源42の発光により、上記の第2撮像範囲R2が照明される。尚、第2照明光源42の発光により照明される範囲は、第2撮像範囲R2よりも広くてもよい。
【0038】
図4A図4Bに示されるように、第1撮像範囲R1は、第2撮像装置40の取付位置と、第2撮像装置40を基点とした前後方向及び上下方向の範囲R3を含んでいる。この範囲R3は、第2撮像範囲R2に含まれていない。すなわち、第1撮像範囲R1は、第2面223aのうち第2撮像範囲R2の外部の範囲R3を含む。このため、第1撮像装置30の第1撮像部31は、第2撮像装置40の第2撮像部41が撮像できない範囲R3を撮像することができる。すなわち、第1撮像部31は第2撮像部41の死角となる範囲を撮像することができる。
【0039】
また、第2撮像範囲R2は、第1撮像装置30を基点とした前後方向及び上下方向の範囲R4を含んでいる。この範囲R4は第1撮像範囲R1に含まれていない。すなわち、第2撮像範囲R2は、第1面222aのうち第1撮像範囲R1の外部の範囲R4を含む。このため、第2撮像装置40の第2撮像部41は、第1撮像装置30の第1撮像部31が撮像できない範囲R4を撮像することができる。すなわち、第2撮像部41は第1撮像部31の死角となる範囲を撮像することができる。
【0040】
上述したように、第1撮像装置30の第1照明光源32により照明される範囲は第1撮像範囲R1を含む。このため、第1照明光源32から出射した照明光は、第1撮像範囲R1内に配置された第2撮像装置40の第2撮像部41を照明してしまい、夜間監視モードのときに第2撮像部41の撮像により生成される画像データの画質は悪影響を受ける。同様に、第2撮像装置40の第2照明光源42により照明される範囲は第2撮像範囲R2を含む。このため、第2照明光源42から出射した照明光は、第2撮像範囲R2内に配置された第1撮像装置30の第1撮像部31を照明してしまい、夜間監視モードのときに第1撮像部31の撮像により生成される画像データの画質は悪影響を受ける。このような不具合の発生を抑制させるため、制御装置50は、夜間監視モードでの第1監視データ及び第2監視データの生成方法と、日中監視モードでの第1監視データ及び第2監視データの生成方法とを異ならせる。
【0041】
<日中監視モードでの第1監視データ及び第2監視データの生成方法について>
図5Aは、撮像周期Tごとに第1撮像部31から出力される画像信号を用いた画像データの生成と、撮像周期Tごとに第2撮像部41から出力される画像信号を用いた画像データの生成と、のタイミングを模式的に示す図である。図5Aの横軸は時刻tを示す。図5Bは、生成された第1監視データ及び第2監視データを構成する画像データを模式的に示す図である。図5Aにおいては、撮像周期Tごとに第1撮像部31から出力される画像信号から生成された各画像データは、フレームA1,フレームA2,フレームA3,・・・のように表される。また、撮像周期Tごとに第2撮像部41から出力される画像信号から生成された各画像データは、フレームB1,フレームB2,フレームB3,・・・のように表される。
【0042】
図5Bに示されるように、画像生成部35は、フレームA1,フレームA2,フレームA3,・・・を、そのまま用いて、第1監視データを生成する。すなわち、第1監視データは、第1撮像部31から出力される画像信号から生成された全ての画像データを含む。同様に、画像生成部35は、フレームB1,フレームB2,フレームB3,・・・を、そのまま用いて、第2監視データを生成する。すなわち、第2監視データは、第2撮像部41から出力される画像信号から生成された全ての画像データを含む。
【0043】
<夜間監視モードでの第1監視データ及び第2監視データの生成方法について>
図6Aは、撮像周期Tごとに第1撮像部31から出力される画像信号を用いた画像データの生成と、第1照明光源32の発光と、撮像周期Tごとに第2撮像部41から出力される画像信号を用いた画像データの生成と、第2照明光源42の発光と、のタイミングを模式的に示す図である。図6Aにおいて、横軸は時刻tを示す。図6Bは、生成された第1監視データ及び第2監視データを構成する画像データを模式的に示す図である。
【0044】
上述したように、制御装置50は、第1照明光源32と第2照明光源42との発光のオン、オフのタイミングを撮像周期Tごとに切り替える。このとき、制御装置50は、第2照明光源42の非発光時に第1照明光源32を発光させ、第1照明光源32の非発光時に第2照明光源42を発光させるように、第1照明光源32と第2照明光源42とをパルス制御する。
【0045】
図6Aに示されるように、制御装置50は、第1撮像部31がフレームA1,A3,A5,A7,A9を撮像するタイミングにおいて第1照明光源32を発光させる。このとき、制御装置50は、第2照明光源42を発光させない。また、制御装置50は、フレームA2,A4,A6,A8,A10を撮像するタイミングにおいて第1照明光源32を発光させない。このため、フレームA2,A4,A6,A8,A10は、適正な露出が得られていない画像データとなる。
【0046】
画像生成部35は、適正な露出が得られていないフレームA2,A4,A6,A8,A10を除外して第1監視データを生成する。すなわち、図6Bに示されるように、第1監視データは、第1照明光源32により照明された状態で撮像されたフレームA1,A3,A5,A7,A9により構成される。また、フレームA1,A3,A5,A7,A9が撮像されるタイミングでは、第2照明光源42によって第1撮像部31が照明されていないので、第1監視データは、第2照明光源42の発光に起因する画質の低下が抑制される。
【0047】
また、制御装置50は、第2撮像部41がフレームB2,B4,B6,B8,B10を撮像するタイミング、すなわち第1撮像部31がフレームA2,A4,A6,A8,A10を撮像するタイミングにおいて第2照明光源42を発光させる。換言すると、制御装置50は、第1照明光源32が非発光時に撮像されるフレームB2,B4,B6,B8,B10にて適正な露出となるように第2照明光源42を発光させる。制御装置50は、フレームB1,B3,B5,B7,B9を撮像するタイミングでは第2照明光源42を発光させない。このため、フレームB1,B3,B5,B7,B9は、適正な露出が得られていない画像データとなる。
【0048】
画像生成部35は、適正な露出が得られていないフレームB1,B3,B5,B7,B9を除外して第2監視データを生成する。すなわち、図6Bに示されるように、第2監視データは、第2照明光源42により照明された状態で撮像されたフレームB2,B4,B6,B8,B10により構成される。また、フレームB2,B4,B6,B8,B10が撮像されるタイミングでは、第1照明光源32によって第2撮像部41が照明されていないので、第2監視データは、第1照明光源32の発光に起因する画質の低下が抑制される。
【0049】
尚、夜間監視モードにおいては、第2照明光源42から出射した照明光が第1照度計33に入射してしまうと、第1照度計33から出力される輝度信号に基づいて外部環境の明るさが正確に検出できなくなる。同様に、第1照明光源32から出射した照明光が第2照度計43に入射してしまうと、第2照度計43から出力される輝度信号に基づいて外部環境の明るさが正確に検出できなくなる。このため、遠隔制御端末60は、第2照明光源42の発光時に第1照度計33から出力された輝度信号を、外部環境の明るさの検出に使用しない。同様に、遠隔制御端末60は、第1照明光源32の発光時に第2照度計43から出力された輝度信号を、外部環境の明るさの検出に使用しない。
【0050】
上述した実施の形態によれば以下の作用効果が得られる。
【0051】
(1)監視システム1は、第1撮像装置30と第2撮像装置40とを備える。第1撮像装置30は、枠体22のうち開閉部21と交わる面と平行な第1面222aに設けられる。第2撮像装置40は、枠体22のうち第1面222aと対向する第2面223aに設けられる。第1撮像装置30は、第2面223aを含む第1撮像範囲R1を撮像する。第2撮像装置40は、第1面222aを含む第2撮像範囲R2を撮像する。第1撮像範囲R1は、第2面223aのうち第2撮像範囲R2の外部の範囲を含む。第2撮像範囲R2は、第1面222aのうち第1撮像範囲R1の外部の範囲を含む。これにより、第1撮像装置30の第1撮像部31と第2撮像装置40の第2撮像部41とは互いの撮像範囲外の範囲を撮影できるので、監視システム1は死角の発生が抑制された状態でシャッター装置2の内側及び外側における前後方向、左右方向及び上下方向を監視することができる。
【0052】
(2)第1撮像装置30と第2撮像装置40とは、開閉部21と交わる第2方向(前後方向)において、互いに異なる位置に配置される。これにより、第1撮像装置30が有する第1照明光源32から出射された照明光が第2撮像装置40の第2撮像部41に及ぼす影響を抑制させることができる。同様に、第2撮像装置40が有する第2照明光源42から出射された照明光が第1撮像装置30の第1撮像部31に及ぼす影響を抑制させることができる。
【0053】
(3)第1撮像装置30は、開閉部21に対して、開閉部21と交わる第2方向(前後方向)の一方側(前方、外側)に配置され、第2撮像装置40は、開閉部21に対して、第2方向(前後方向)の他方側(後方、内側)に配置される。これにより、開閉部21が閉じた状態であっても、シャッター装置2の外側と内側とを監視システム1により監視することが可能となる。
【0054】
(4)第1撮像装置30は、周辺環境の明るさを検出する第1照度計33と、照明光を発光する第1照明光源32と、を有する。第2撮像装置40は、周辺環境の明るさを検出する第2照度計43と、照明光を発光する第2照明光源42と、を有する。これにより、シャッター装置2の周辺環境が暗い場合には、照明光が照射された状態で第1撮像部31と第2撮像部41とが撮像を行うので、夜間等であっても監視システム1の監視精度を向上させることができる。
【0055】
(5)制御装置50は、第1照明光源32及び第2照明光源42が照明光を発光するタイミングを制御する。具体的には、制御装置50は、第1照明光源32を第2照明光源42の非発光時に発光させ、第2照明光源42を第1照明光源32の非発光時に発光させる。そして、画像生成部35は、第1照明光源32が発光時に第1撮像装置30によって生成された画像を用いて第1監視データを生成し、第2照明光源42が発光時に第2撮像装置40によって生成された画像を用いて第2監視データを生成する。これにより、夜間監視モードの際に、第1照明光源32によって発光された照明光(赤外光)の影響を受けていない第1監視データと第2照明光源42とによって発光された照明光(赤外光)の影響を受けていない第2監視データとが生成可能となる。従って、監視システム1は、周囲環境が暗い場合であっても、死角の発生が抑制された状態でシャッター装置2を監視することができる。
【0056】
上述した実施の形態を次のように変形できる。
【0057】
<変形例>
(1)監視システム1の第1撮像装置30と第2撮像装置40との取付位置は、図4A.4Bに示される取付位置に限定されない。図7A図7Bは、変形例における第1撮像装置30及び第2撮像装置40の取付位置を模式的に示す。図7Aは、監視システム1とシャッター装置2とを上方から見た場合の模式図である。図7Aに示される第1撮像装置30と第2撮像装置40とは、シャッター装置2の開閉部21(すなわち、ガイド部222b,223b)に対して前方(外側)に取り付けられている。尚、第1撮像装置30と第2撮像装置40とがシャッター装置2の開閉部21に対して後方(内側)に取り付けられてもよい。すなわち、第1撮像装置30と第2撮像装置40とが、シャッター装置2の開閉部21に対して同一方向側に取り付けられてもよい。
【0058】
図7Bは、変形例の他の例における監視システム1とシャッター装置2とを前方から見た場合の模式図である。図7Bに示される第1撮像装置30と第2撮像装置40とは、それぞれ右側枠体222と左側枠体223との上端付近に取り付けられる。尚、第1撮像装置30と第2撮像装置40とは、それぞれ右側枠体222と左側枠体223との下端付近に取り付けられてもよい。また、第1撮像装置30が右側枠体222の上端付近に取り付けられ、第2撮像装置40が左側枠体223の下端付近に取り付けられてもよい。さらに、第1撮像装置30が右側枠体222の下端付近に取り付けられ、第2撮像装置40が左側枠体223の上端付近に取り付けられてもよい。すなわち、第1撮像装置30と第2撮像装置40とが、上下方向(第1方向)と前後方向(第2方向)とにおいて、互いに異なる位置に配置されてよい。
【0059】
図7A,7Bに示される取付位置であっても、第1撮像装置30の第1撮像部31の第1撮像範囲R1は、第2撮像装置40の第2撮像部41が撮像できない範囲R3を含む。同様に、第2撮像装置40の第2撮像部41の第2撮像範囲R2は、第1撮像装置30の第1撮像部31が撮像できない範囲R4を含む。また、図7A図7Bに示される取付位置であっても、実施の形態の作用効果(2)と同様の作用効果が得られる。
【0060】
(2)実施の形態の監視システム1は2個の撮像装置(第1撮像装置30及び第2撮像装置40)を有するものとして説明したが、監視システム1は、3個以上の撮像装置を有してもよい。この場合も、それぞれの撮像装置が有する撮像部は、他の撮像部が撮像できない範囲(死角)を撮像可能となるように取り付けられる。
【0061】
図8は、この場合の監視システム1の要部構成を模式的に示すブロック図である。変形例の監視システム1は、図3に示される実施の形態の監視システム1が有する構成に加えて、第3撮像装置70を有する。第3撮像装置70は、第3撮像部71と、第3照明光源72と、第3照度計73とを有する。第3撮像部71は、第1撮像部31及び第2撮像部41と同様に、撮像素子710とレンズ711とを有する。第3照明光源72は、第1照明光源32及び第2照明光源42と同様の構成を有する。第3照度計73は、第1照度計33及び第2照度計43と同様の構成を有する。そして、第3撮像装置70は、第1撮像装置30及び第2撮像装置40と同様に制御装置50によって動作のタイミングが制御される。
【0062】
具体的には、制御装置50は、第2照明光源42と第3照明光源72とが非発光時に第1照明光源32を発光させる。制御装置50は、第1照明光源32と第3照明光源72とが非発光時に第2照明光源42を発光させる。制御装置50は、第1照明光源32と第2照明光源42とが非発光時に第3照明光源72を発光させる。遠隔制御端末60の画像生成部35は、第3撮像部71から出力された画像信号を用いて画像データを生成し、第3監視データを生成する。
【0063】
図9Aは、変形例の監視システム1において、夜間監視モードが設定された場合における画像データの生成と、第1照明光源32の発光と、第2照明光源42の発光と、第3照明光源72の発光と、のタイミングを模式的に示す図である。
【0064】
図9Aに示されるように、制御装置50は、フレームA1,A4,A7,A10を撮像するタイミングにおいて第1照明光源32を発光させる。このとき、制御装置50は、第2照明光源42及び第3照明光源72を発光させない。また、制御装置50は、フレームA2,A3,A5,A6,A8,A9,A11,A12を撮像するタイミングにおいて第1照明光源32を発光させない。このため、フレームA2,A3,A5,A6,A8,A9,A11,A12は、適正な露出が得られていない画像データとなる。
【0065】
画像生成部35は、適正な露出が得られていないフレームA2,A3,A5,A6,A8,A9,A11,A12を除外して第1監視データを生成する。すなわち、図9Bに示されるように、第1監視データは、第1照明光源32により照明された状態で撮像されたフレームA1,A4,A7,A10により構成される。
【0066】
図9Aに示されるように、制御装置50は、フレームB2,B5,B8,B11を撮像するタイミングにおいて第2照明光源42を発光させる。このとき、制御装置50は、第1照明光源32及び第3照明光源72を発光させない。また、制御装置50は、フレームB1,B3,B4,B6,B7,B9,B10,B12を撮像するタイミングにおいて第2照明光源42を発光させない。このため、フレームB1,B3,B4,B6,B7,B9,B10,B12は、適正な露出が得られていない画像データとなる。
【0067】
画像生成部35は、適正な露出が得られていないフレームB1,B3,B4,B6,B7,B9,B10,B12を除外して第2監視データを生成する。すなわち、図9Bに示されるように、第2監視データは、第2照明光源42により照明された状態で撮像されたフレームB2,B5,B8,B11により構成される。
【0068】
図9Aに示されるように、制御装置50は、フレームC3,C6,C9,C12を撮像するタイミングにおいて第3照明光源72を発光させる。このとき、制御装置50は、第1照明光源32及び第2照明光源42を発光させない。また、制御装置50は、フレームC1,C2,C4,C5,C7,C8,C10,C11を撮像するタイミングにおいて第3照明光源72を発光させない。このため、フレームC1,C2,C4,C5,C7,C8,C10,C11は、適正な露出が得られていない画像データとなる。
【0069】
画像生成部35は、適正な露出が得られていないフレームC1,C2,C4,C5,C7,C8,C10,C11を除外して第3監視データを生成する。すなわち、図9Bに示されるように、第3監視データは、第3照明光源72により照明された状態で撮像されたフレームC3,C6,C9,C12により構成される。
【0070】
上述の処理により、監視システム1が撮像装置を3個以上有する場合であっても、実施の形態により得られた作用効果と同様の作用効果を得ることができる。
【0071】
上記では、種々の実施の形態および変形例を説明したが、本発明はこれらの内容に限定されるものではない。本発明の技術的思想の範囲内で考えられるその他の態様も本発明の範囲内に含まれる。
【0072】
実施の形態では、第1撮像装置30と第2撮像装置40とが、前後方向(第2方向)において、互いに異なる位置に配置される場合を説明した。また、変形例(1)においては、第1撮像装置30と第2撮像装置40とが、上下方向(第1方向)及び前後方向(第2方向)において、互いに異なる位置に配置される場合を説明した。しかし、第1撮像装置30と第2撮像装置40とが、上下方向(第1方向)において互いに異なる位置に配置されていれば、前後方向(第2方向)において異なる位置に配置されていなくてもよい。すなわち、第1撮像装置30と第2撮像装置40とが、第1方向(上下方向)及び第2方向(前後方向)の少なくとも一方において、互いに異なる位置に配置されていればよい。この場合であっても、実施の形態により得られる作用効果(2)と同様の作用効果が得られる。
【符号の説明】
【0073】
1 監視システム、2 シャッター装置、21 開閉部、22 枠体、30 第1撮像装置、31 第1撮像部、32 第1照明光源、33 第1照度計、35 画像生成部、40 第2撮像装置、41 第2撮像部 42 第2照明光源、43 第2照度計、50 制御装置、60 遠隔制御端末、61 記録媒体、70 第3撮像装置、71 第3撮像部、72 第3照明光源、73 第3照度計、221 上部枠体、222 右側枠体、223 左側枠体、222a 第1面、223a 第2面、222b,223b ガイド部、310,410,710 撮像素子、311,411,711 レンズ
図1A
図1B
図1C
図2
図3
図4A
図4B
図5A
図5B
図6A
図6B
図7A
図7B
図8
図9A
図9B