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  • 特開-おりんセット 図1
  • 特開-おりんセット 図2
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024030587
(43)【公開日】2024-03-07
(54)【発明の名称】おりんセット
(51)【国際特許分類】
   A47G 33/00 20060101AFI20240229BHJP
【FI】
A47G33/00 L
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022133556
(22)【出願日】2022-08-24
(71)【出願人】
【識別番号】392031790
【氏名又は名称】株式会社小泉製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100095407
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 満
(74)【代理人】
【識別番号】100228511
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 彩秋
(74)【代理人】
【識別番号】100173462
【弁理士】
【氏名又は名称】宮本 一浩
(74)【代理人】
【識別番号】100194179
【弁理士】
【氏名又は名称】中澤 泰宏
(74)【代理人】
【識別番号】100166442
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 洋雅
(74)【代理人】
【識別番号】110002996
【氏名又は名称】弁理士法人宮田特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】本保 実
(72)【発明者】
【氏名】小泉 俊博
(57)【要約】
【課題】磁石の存在を意識することなく、通常のおりんセットと同様に違和感なく使用できるおりんセットの提供を目的とする。
【解決手段】お椀状の非磁性体からなるりん本体と、該りん本体を載置するりん台と、りん本体の内底面に起立可能な柄付のりん棒とを備え、
りん本体の内底面の底部に第一磁石を固着又は埋設し、リン棒の起立面側先端に小孔を設け且つ小孔内の起立面側に空隙を設けて第三磁石を埋設し、りん台の載置面側に非磁性の金属板を介在して第二磁石を有していることを特徴とするおりんセットである。


【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
お椀状の非磁性体からなるりん本体と、該りん本体を載置するりん台と、りん本体の内底面に起立可能な柄付のりん棒とを備え、
りん本体の内底面の底部に第一磁石を固着又は埋設し、リン棒の起立面側先端に小孔を設け且つ小孔内の起立面側に空隙を設けて微小な第三磁石を埋設し、りん台の載置面側に非磁性の金属板を介在して第二磁石を有していることを特徴とするおりんセット。
【請求項2】
前記第一磁石はりん本体の内底面の最深部であって且つ局所に設けてあることを特徴とする請求項1記載のおりんセット。
【請求項3】
前記空隙には非磁性体の物質が詰め込まれていることを特徴とする請求項1又は2記載のおりんセット。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、仏具の一つであるおりんに関し、特に、りんと、りんを打ち鳴らすためのりん棒と、りんの下に敷くりん台との組み合わせからなるおりんセットに関するものでる。
【背景技術】
【0002】
各家庭において仏壇の前でお参りする際に、おりんを鳴らし手を合わせて祖先等を供養するのが一般的である。
この際、おりんを鳴らすりん棒をりんの近傍のスペースにおいて置き、りんを鳴らす動作がスムースに行えるようにしている。
また、りん棒は丸棒形状のものが一般的であるため転がりやすく、時として紛失しなかなか見つかりにくい場合もあった。
そこで、りんとりん棒を一体化し、りん棒の紛失とりん棒を置く余分のスペースの必要でないことを目的として、りん台上のりん内に、磁石の吸着力に利用してりん内にりん棒を起立状態で保持できる先行技術文献が存在している。
【0003】
しかしながら、りん本体とりん棒及びりん台を一体化する磁石はどうしてもおりんセットという商品の組み合わせの割には強力且つ大型化せざるを得ないという問題点があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】実用新案登録第3167645号
【特許文献2】実用新案登録第3213973号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そこで本発明は、上記事情に鑑みて、使用する磁石の存在を意識することなく通常のおりんセットと同様に違和感なく使用できるおりんセットを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために本発明に係るおりんセットは、お椀状の非磁性体からなるりん本体と、該りん本体を載置するりん台と、りん本体の内底面に起立可能なりん棒とを備え、
りん本体の内底面の底部に第一の磁石の小片を固着又は埋設し、リン棒の起立面側先端に小孔を設け且つ小孔内の起立面側に空隙を設けて微小な第三の磁石を埋設し、りん台の載置面側に設けた非磁性体の金属板を介在して第一磁石に対応する小型の第二の磁石有していることを特徴とするおりんセットである。
また、前記第一磁石はりん本体の内底面の最深部であって且つ局所に設けてあることを特徴とする。
さらに、前記空隙には非磁性体の物質を詰めても良い。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、りん本体とりん棒とりん台を一体化する磁石を極めて小さく構成したので、磁石の存在を意識することなく、おりんセットの使用時には違和感なく利用でき、自然の状態で利便性の高いおりんセットを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の実施形態例の代表的な一例を示す断面図を示す。
図2】本発明の他の実施形態例を示す断面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の実施形態例について図1及び図2に基づき説明する。
本発明のおりんセットは、りん本体1と、このりん本体1を載置するりん台3と、りん本体1の内側内底面に起立するりん棒2とからなる。
りん本体1は黄銅、青銅等の非磁性体からなり、上部が開口したお椀状をなしており、全体的に外面が略半球体形をしている。
りん本体1の内底面には第一磁石4の小片が固着している。第一磁石4の小片はりん本体1の内底面の位置に埋設しても良い(図2参照)。
【0010】
りん台3はりん本体1を載置するもので、りん台3の基材は、例えば、合成樹脂や木材等で作られており、りん本体1を載置するりん台3上面には、黄銅や青銅等の非磁性体の金属板8が凹部に嵌め込まれている。更に、りん本体1を載置する部位の金属板8直下には第一磁石4に対応する小型の第二磁石5がりん台3内部に設置されている。
【0011】
りん棒2は先部に打撃部2Aと中間に柄部2Bと基部に把持部2Cと順次一体的に連結した構造になっている。打撃部2Aは円球状の膨大形状となっており、その打撃部2Aの頂部先端(把持部方向の反対側)には柄部2Bの延長線上に細長い小孔7が設けてある。該小孔7内には打撃部2Aの外面側に空隙9を残して微小な第三磁石6を埋め込んである。
【0012】
このように構成されるおりんセットにおいて、りん台3の第二磁石5が設けてある金属板8上にりん本体1を載置すれば、りん台の第二磁石5とりん本体1の第一磁石4が双方で引き付け合い、りん台3上でりん本体1は安定して静止する。
また、りん本体1の内底面の第一磁石4上にりん棒2の第三磁石6を置けば、お互いに引き付け合って安定した起立状態を保つことができる。
一方、りん棒の使用時には、りん本体1の内からりん棒の把持部2Cをもってりん棒2を引き上げれば、りん本体1から容易にりん棒2を取り出すことができ、打撃部2Aでりんを鳴らすことができる。
この際、りん棒をりん本体から支障なく引き抜くためには、りん台上に吸着しているりん本体の吸引力は、りん本体内に吸着しているりん棒の吸引力よりも磁力が強くなければならないので、双方の吸引力の調整は、非磁性体であるりん台の金属板8の肉厚や、りん棒の小孔7に設けてある空隙9の間隔により行っている。
尚、空隙9には非磁性体の物質を詰めても良い。
【0013】
ところで、りん本体1における第一磁石4は、りん本体1内底面の最深部であり且つその部位の局所的位置に設けてある。また、りん棒2における小孔7は、柄部2Bの延長線上にある細孔であり、本実施形態例では5~6ミリメートルの深さに設定されている。
したがって、りん本体1内でりん棒3を起立させる両磁石は、極めて局所的限定された位置にある第一磁石4と細孔である小孔7内の第三磁石6によって行われており、いずれも微小な大きさであるので、通常のおりんセット同様に違和感なく使用できる。
【符号の説明】
【0014】
1 りん本体
2 りん棒
3 りん台
4 第一磁石
5 第二磁石
6 第三磁石
7 小孔
8 非磁性体の金属板
9 空隙


図1
図2