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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024030632
(43)【公開日】2024-03-07
(54)【発明の名称】連結給湯システム
(51)【国際特許分類】
   F24H 15/172 20220101AFI20240229BHJP
   F24H 15/20 20220101ALI20240229BHJP
   F24H 15/30 20220101ALI20240229BHJP
   F24H 15/40 20220101ALI20240229BHJP
   F24H 1/14 20220101ALI20240229BHJP
【FI】
F24H15/172
F24H15/20
F24H15/30
F24H15/40
F24H1/14 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022133632
(22)【出願日】2022-08-24
(71)【出願人】
【識別番号】000115854
【氏名又は名称】リンナイ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000110
【氏名又は名称】弁理士法人 快友国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】小川 尚久
【テーマコード(参考)】
3L034
【Fターム(参考)】
3L034BA22
(57)【要約】
【課題】連結給湯システムにおいて、待機時運転台数を状況に適した台数に設定することが可能な技術を提供する。
【解決手段】本明細書が開示する連結給湯システムは、給湯回路に並列に設けられた複数の給湯装置と、複数の給湯装置の運転台数を制御する制御装置と、を備える。制御装置は、時間帯ごとの予測給湯使用量を取得し、取得した予測給湯使用量に応じて、複数の給湯装置の待機時運転台数を設定する、待機台数設定処理を実行可能である。制御装置は、待機台数設定処理において、予測給湯使用量が第1所定量を下回る場合、待機時運転台数を第1台数に設定し、予測給湯使用量が第1所定量以上である場合、待機時運転台数を第1台数よりも多い第2台数に設定する。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
給湯回路に並列に設けられた複数の給湯装置と、前記複数の給湯装置の運転台数を制御する制御装置と、を備える連結給湯システムであって、
前記制御装置は、時間帯ごとの予測給湯使用量を取得し、取得した前記予測給湯使用量に応じて、前記複数の給湯装置の待機時運転台数を設定する、待機台数設定処理を実行可能であり、
前記制御装置は、前記待機台数設定処理において、
前記予測給湯使用量が第1所定量を下回る場合、前記待機時運転台数を第1台数に設定し、
前記予測給湯使用量が前記第1所定量以上である場合、前記待機時運転台数を前記第1台数よりも多い第2台数に設定する、連結給湯システム。
【請求項2】
前記制御装置は、過去の所定期間における各日の時間帯ごとの給湯使用量の実績に基づいて、前記予測給湯使用量を取得する、請求項1の連結給湯システム。
【請求項3】
前記制御装置は、前記給湯回路から給湯箇所への流量が第1閾値の下側から上側に変化することをトリガとして、特定の台数増加量だけ、前記複数の給湯装置の給湯時運転台数を増加する給湯台数増加処理を実行可能であり、
前記制御装置は、前記予測給湯使用量に基づいて、予測給湯増加量を特定し、
前記制御装置は、前記給湯台数増加処理において、
前記予測給湯増加量が第2所定量を下回る場合、特定の前記台数増加量を第1台数増加量に設定し、
前記予測給湯増加量が前記第2所定量以上である場合、特定の前記台数増加量を前記第1台数増加量よりも多い第2台数増加量に設定する、請求項1の連結給湯システム。
【請求項4】
前記制御装置は、前記給湯回路から給湯箇所への流量が第2閾値の上側から下側に変化することをトリガとして、特定の台数減少量だけ、前記複数の給湯装置の給湯時運転台数を減少する給湯台数減少処理を実行可能であり、
前記制御装置は、前記予測給湯使用量に基づいて、予測給湯減少量を特定し、
前記制御装置は、前記給湯台数減少処理において、
前記予測給湯減少量が第3所定量を下回る場合、特定の前記台数減少量を第1台数減少量に設定し、
前記予測給湯減少量が前記第3所定量以上である場合、特定の前記台数減少量を前記第1台数減少量よりも多い第2台数減少量に設定する、請求項1の連結給湯システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書で開示する技術は、連結給湯システムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、給湯回路に並列に設けられた複数の給湯装置と、前記複数の給湯装置の運転台数を制御する制御装置と、を備える連結給湯システムが開示されている。前記制御装置は、前記複数の給湯装置の待機時運転台数を2台以上の所定の台数に設定する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2011-158138号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の連結給湯システムでは、待機時運転台数が所定の台数に設定されるので、待機時運転台数を状況に応じて変更することができない。すなわち、待機時運転台数を状況に適した台数に設定することができない。本明細書では、連結給湯システムにおいて、待機時運転台数を状況に適した台数に設定することが可能な技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本技術の第1の態様では、連結給湯システムは、給湯回路に並列に設けられた複数の給湯装置と、前記複数の給湯装置の運転台数を制御する制御装置と、を備える。前記制御装置は、時間帯ごとの予測給湯使用量を取得し、取得した前記予測給湯使用量に応じて、前記複数の給湯装置の待機時運転台数を設定する、待機台数設定処理を実行可能である。前記制御装置は、前記待機台数設定処理において、前記予測給湯使用量が第1所定量を下回る場合、前記待機時運転台数を第1台数に設定し、前記予測給湯使用量が前記第1所定量以上である場合、前記待機時運転台数を前記第1台数よりも多い第2台数に設定する。
【0006】
運転中の給湯装置では、通水量が所定の最低作動流量を上回ることをトリガとして湯水の加熱が開始される。このため、給湯待機中は、少ない台数の給湯装置に通水量を集中させ、当該給湯装置における通水量が早期に最低作動流量を上回るように仕向けることで、湯水の加熱を早期に開始することができる。したがって、連結給湯システムでは、待機時運転台数を可能な限り少ない台数に設定することが好ましい。しかしながら、短時間で大量の給湯使用量が見込まれる状況では、待機時運転台数が少ないと、給湯開始直後の加熱能力が不足するおそれがある。この場合、設定温度の湯が供給されるまでの時間(温度立ち上げ時間)が長くなってしまう。このため、短時間で大量の給湯使用量が見込まれる状況では、待機時運転台数を多い台数に設定することが好ましい。上記の構成によれば、短時間で大量の給湯使用量が見込まれる状況では、待機時運転台数を多い台数に設定しつつ、短時間で大量の給湯使用量が見込まれない状況では、待機時運転台数は少ない台数に設定することができる。したがって、上記の構成によれば、待機時運転台数を状況に適した台数に設定することができる。
【0007】
本技術の第2の態様では、上記第1の態様において、前記制御装置は、過去の所定期間における各日の時間帯ごとの給湯使用量の実績に基づいて、前記予測給湯使用量を取得してもよい。
【0008】
例えば、予測給湯使用量を取得する構成として、リモコン等を介して、ユーザに予測給湯使用量を入力させる構成が考えられる。しかしながら、この構成では、ユーザが予測給湯使用量を入力することを要するので、ユーザの利便性に劣る。上記の構成によれば、制御装置は、過去の給湯使用量の実績に基づいて、予測給湯使用量を取得する。このため、ユーザが予測給湯使用量を入力することを要さないので、ユーザの利便性を向上することができる。
【0009】
本技術の第3の態様では、上記第1または第2の態様において、前記制御装置は、前記給湯回路から給湯箇所への流量が第1閾値の下側から上側に変化することをトリガとして、特定の台数増加量だけ、前記複数の給湯装置の給湯時運転台数を増加する給湯台数増加処理を実行可能であってもよい。前記制御装置は、前記予測給湯使用量に基づいて、予測給湯増加量を特定してもよい。前記制御装置は、前記給湯台数増加処理において、前記予測給湯増加量が第2所定量を下回る場合、特定の前記台数増加量を第1台数増加量に設定し、前記予測給湯増加量が前記第2所定量以上である場合、特定の前記台数増加量を前記第1台数増加量よりも多い第2台数増加量に設定してもよい。
【0010】
実際の給湯使用量は、必ずしも予測給湯使用量に一致するとは限らない。例えば、給湯使用量が急激に増加することが見込まれる状況など、実際の給湯使用量が予測給湯使用量を大きく上回り得る状況では、待機台数設定処理において設定される待機時運転台数は、実際の状況に適した台数よりも大幅に少ないものとなり得る。すなわち、給湯開始直後の給湯時運転台数は、実際の状況に適した台数よりも大幅に少ないものとなり得る。この状況では、給湯台数増加処理において、給湯時運転台数を大幅に増加することで、状況に適した運転台数を速やかに実現することが好ましい。上記の構成によれば、給湯使用量が急激に増加することが見込まれる状況では、給湯台数増加処理における台数増加量を多い台数に設定することができる。すなわち、給湯台数増加処理において、給湯時運転台数を大幅に増加することで、状況に適した運転台数を速やかに実現することができる。
【0011】
本技術の第4の態様では、上記第1または第3のいずれか一つの態様において、前記制御装置は、前記給湯回路から給湯箇所への流量が第2閾値の上側から下側に変化することをトリガとして、特定の台数減少量だけ、前記複数の給湯装置の給湯時運転台数を減少する給湯台数減少処理を実行可能であってもよい。前記制御装置は、前記予測給湯使用量に基づいて、予測給湯減少量を特定してもよい。前記制御装置は、前記給湯台数減少処理において、前記予測給湯減少量が第3所定量を下回る場合、特定の前記台数減少量を第1台数減少量に設定し、前記予測給湯減少量が前記第3所定量以上である場合、特定の前記台数減少量を前記第1台数減少量よりも多い第2台数減少量に設定してもよい。
【0012】
実際の給湯使用量は、必ずしも予測給湯使用量に一致するとは限らない。例えば、給湯使用量が急激に減少することが見込まれる状況など、実際の給湯使用量が予測給湯使用量を大きく下回り得る状況では、待機台数設定処理において設定される待機時運転台数は、実際の状況に適した台数よりも大幅に多いものとなり得る。すなわち、給湯開始直後の給湯時運転台数は、実際の状況に適した台数よりも大幅に多いものとなり得る。この状況では、給湯台数減少処理において、給湯時運転台数を大幅に減少することで、状況に適した運転台数を速やかに実現することが好ましい。上記の構成によれば、給湯使用量が急激に減少することが見込まれる状況では、給湯台数減少処理における台数減少量を多い台数に設定することができる。すなわち、給湯台数減少処理において、給湯時運転台数を大幅に減少することで、状況に適した運転台数を速やかに実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】実施例に係る連結給湯システム100の構成を模式的に示す図である。
図2】実施例に係る給湯器1の構成を模式的に示す図である。
図3】実施例に係る連結給湯システム100において、連結ユニット2が取得する時間帯ごとの予測給湯使用量WUの一例を示す図である。
図4】実施例に係る連結給湯システム100において、連結ユニット2が実行するメイン処理を示すフローチャートである。
図5】実施例に係る連結給湯システム100において、連結ユニット2が実行する待機台数決定処理を示すフローチャートである。
図6】実施例に係る連結給湯システム100において、連結ユニット2が実行する給湯台数増加処理を示すフローチャートである。
図7】実施例に係る連結給湯システム100において、連結ユニット2が実行する給湯台数減少処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
(実施例)
図1に示すように、本実施例の連結給湯システム100は、複数の給湯器1と、連結ユニット2と、給水管3aと、給湯管3bと、複数の蛇口5と、リモコン20を備える。
【0015】
複数の給湯器1は、給水管3aから湯水が供給され、給湯管3bへ湯を送出するように、給水管3aおよび給湯管3bに対し並列に接続されている。給湯管3bには、複数の蛇口5が接続され、複数の蛇口5は、給湯管3bから供給された湯を外部に送出するように構成されている。
【0016】
図2に示すように、複数の給湯器1のそれぞれは、通水管3cと、流量センサ6と、切換弁7と、温度センサ8と、電装ユニット9と、熱交換器10と、ガスバーナ11を備える。
【0017】
通水管3cは、上流端が給水管3aに接続し、下流端が給湯管3bに接続する。通水管3cには、上流側から順に、流量センサ6と、切換弁7と、熱交換器10と、温度センサ8が設けられている。流量センサ6は、通水管3cを流れる湯水の流量を検出する。切換弁7は、給水管3aから通水管3cへの湯水の流入を許容する開状態と、給水管3aから通水管3cへの湯水の流入を遮断する閉状態との間で切り換え可能となっている。熱交換器10では、通水管3c内の湯水が、ガスバーナ11によって加熱される。温度センサ8は、熱交換器10を通過した後の湯水の温度を検出する。また、ガスバーナ11は、図示しない燃料供給源から供給される燃料ガス(例えば、都市ガス)を燃焼させることにより、湯水を加熱する。
【0018】
電装ユニット9は、CPUやメモリ等によって構成される。電装ユニット9は、連結ユニット2と通信可能に構成される。電装ユニット9は、連結ユニット2からの指示に応じて、切換弁7を開状態と閉状態の間で切り換える。これにより、電装ユニット9は、給湯器1の運転を開始し、または運転を停止する。なお、本実施例では、切換弁7が開状態の時を「運転中」と呼び、切換弁7が閉状態の時を「運転停止中」と呼ぶ。
【0019】
給湯器1が運転中であって、流量センサ6で検出される流量が所定の最低作動流量を上回る場合、電装ユニット9は、ガスバーナ11を点火する。この場合、給湯器1では湯水の加熱が実行される。一方、給湯器1が運転中であっても、流量センサ6で検出される流量が最低作動流量以下である場合には、電装ユニット9は、ガスバーナ11を点火しない。この場合、給湯器1では湯水の加熱は実行されない。また、給湯器1が運転停止中である場合、電装ユニット9は、ガスバーナ11を点火しない。この場合も、給湯器1では湯水の加熱は実行されない。
【0020】
本実施例では、ガスバーナ11が点火されている時の給湯器1の運転を「燃焼運転」と呼ぶ。ガスバーナ11が消火されている時の給湯器1の運転を「非燃焼運転」と呼ぶ。
【0021】
電装ユニット9は、給湯器1の運転状態を示す「運転情報」と、流量センサ6により検出された通水管3cを流れる湯水の流量を示す「流量情報」を、連結ユニット2に送信する。なお、運転情報には、給湯器1が運転中であるか運転停止中であるかを示す情報が含まれる。給湯器1が運転中である場合、運転情報には、給湯器1が燃焼運転中であるか非燃焼運転中であるかを示す情報がさらに含まれる。
【0022】
図1に示す連結ユニット2は、CPUやメモリ等によって構成される。連結ユニット2は、リモコン20に接続されている。ユーザは、リモコン20に、連結給湯システム100の各種設定(例えば、給湯目標温度)を入力することができる。リモコン20に入力された各種設定は、連結ユニット2に伝達される。
【0023】
連結ユニット2は、複数の給湯器1の電装ユニット9と通信可能である。連結ユニット2は、後述する各種処理を実行することで、複数の給湯器1の運転台数を制御する。なお、連結ユニット2はすべての給湯器1が運転停止中となることがないように、複数の給湯器1の運転台数を制御する。また、連結ユニット2は、連結給湯システム100が給湯待機中であるか給湯実行中であるかを判断可能となっている。ここでいう「給湯待機中」とは、複数の蛇口5がすべて閉栓されており、複数の蛇口5からの給湯が行われていない状態を意味する。「給湯実行中」とは、複数の蛇口5のうち少なくとも1つが開栓されており、複数の蛇口5からの給湯が行われている状態を意味する。例えば、連結ユニット2は、いずれかの給湯器1から燃焼運転中であるとの運転情報を受信している場合、連結給湯システム100が給湯実行中であると判断する。連結ユニット2は、いずれの給湯器1からも燃焼運転中であるとの運転情報を受信していない場合、連結給湯システム100が給湯待機中であると判断する。また、連結ユニット2は、給湯目標温度を複数の給湯器1に送信する。燃焼運転中の給湯器1では、受信した給湯目標温度に応じてガスバーナ11の火力調整が行われる。これにより、給湯実行中は、給湯目標温度まで加熱された湯水が複数の蛇口5から供給される。
【0024】
(予測給湯使用量WUの取得方法)
連結ユニット2は、複数の給湯器1の電装ユニット9から送信される流量情報に基づいて、複数の給湯器1内の湯水の流量の総和(総流量TF)を取得する。総流量TFは、給水管3aおよび給湯管3bを流れる湯水の流量に等しい。また、連結ユニット2は、時間帯ごとに総流量TFを積算することで、時間帯ごとの給湯使用量を取得する。連結ユニット2は、過去の所定期間(例えば、過去7日間)における各日の時間帯ごとの給湯使用量をメモリに記憶している。連結ユニット2は、各日の給湯使用量を時間帯ごとに平均して、時間帯ごとの予測給湯使用量WUを取得する。時間帯ごとの予測給湯使用量WUを視覚化したものが、図3に示される。
【0025】
(予測給湯増加量UAF、UARの特定方法)
連結ユニット2は、予測給湯使用量WUに基づいて、時間帯ごとの予測給湯増加量UAF、UARを特定する。特定の時間帯における予測給湯増加量UAFは、当該時間帯の予測給湯使用量WUをWUSとし、当該時間帯の前に隣接する時間帯の予測給湯使用量WUをWUFとした時、UAF=WUS-WUFとして特定される。また、特定の時間帯における予測給湯増加量UARは、当該時間帯の予測給湯使用量WUをWUSとし、当該時間帯の後に隣接する時間帯の予測給湯使用量WUをWURとした時、UAR=WUR-WUSとして特定される。図3では、一例として、7-8時の時間帯に係るWUS、WUF、WURを図示している。7-8時の時間帯における予測給湯増加量UAF、UARは、図3に示すWUS、WUF、WURに基づいて特定される。
【0026】
(予測給湯減少量LAF、LARの特定方法)
連結ユニット2は、予測給湯使用量WUに基づいて、時間帯ごとの予測給湯減少量LAF、LARを特定する。特定の時間帯における予測給湯減少量LAFは、前述のWUS、WUFを用いて、LAF=WUF-WUSとして特定される。また、予測給湯減少量LARは、前述のWUS、WURを用いて、LAR=WUS-WURとして特定される。
【0027】
なお図3の例では、0-1時の時間帯と23-24時の時間帯は、互いに隣接するものとして扱われる。このため、0-1時の時間帯に係るWUFには、23-24時の時間帯の予測給湯使用量WUが用いられる。23-24時の時間帯に係るWURには、0-1時の時間帯の予測給湯使用量WUが用いられる。
【0028】
(メイン処理)
図4を用いて、連結ユニット2が実行するメイン処理について説明する。
【0029】
S2では、連結ユニット2は、連結給湯システム100が給湯待機中であるか否かを判断する。連結給湯システム100が給湯待機中である場合(YESの場合)、処理はS4へ進む。
【0030】
S4では、連結ユニット2は、図5に示す待機台数設定処理を実行する。待機台数設定処理では、待機時運転台数(すなわち、連結給湯システム100が給湯待機中である場合の給湯器1の運転台数)が設定される。S4の後、処理はS2に戻る。
【0031】
S2で連結給湯システム100が給湯待機中でない(すなわち、給湯実行中である)と判断される場合(NOの場合)、処理はS6へ進む。S6では、連結ユニット2は、図6に示す給湯台数増加処理を実行する。給湯台数増加処理では、給湯台数増加条件が成立することをトリガとして、給湯時運転台数(すなわち、連結給湯システム100が給湯実行中である場合の給湯器1の運転台数)が増加される。S6の後、処理はS8へ進む。
【0032】
S8では、連結ユニット2は、図7に示す給湯台数減少処理を実行する。給湯台数減少処理では、給湯台数減少条件が成立することをトリガとして、給湯時運転台数が減少される。S8の後、処理はS2に戻る。
【0033】
図4の処理は、連結給湯システム100の電源がONである間、繰り返し実行される。連結給湯システム100の電源がOFFになると、図4の処理は終了する。
【0034】
(待機台数設定処理)
図5を用いて、連結ユニット2が実行する待機台数設定処理について説明する。
【0035】
S22では、連結ユニット2は、現在の時間帯の予測給湯使用量WUが所定の第1判定指標n1を下回るか否かを判断する。図3に示す例では、0-6時、21-24時の時間帯ではYESと判断され、6-21時の時間帯ではNOと判断される。現在の時間帯の予測給湯使用量WUが第1判定指標n1を下回る場合(YESの場合)、処理はS24へ進む。
【0036】
S24では、連結ユニット2は、待機時運転台数を1台に設定する。
【0037】
S22で現在の時間帯の予測給湯使用量WUが第1判定指標n1以上であると判断される場合(NOの場合)、処理はS26へ進む。S26では、連結ユニット2は、現在の時間帯の予測給湯使用量WUが、第1判定指標n1以上第2判定指標n2未満の範囲内にあるか否かを判断する。なお、第2判定指標n2は第1判定指標n1よりも大きい。図3に示す例では、10-16時の時間帯ではYESと判断され、0-10時、16-24時の時間帯ではNOと判断される。現在の時間帯の予測給湯使用量WUが第1判定指標n1以上第2判定指標n2未満の範囲内にある場合(YESの場合)、処理はS28へ進む。
【0038】
S28では、連結ユニット2は、待機時運転台数を2台に設定する。
【0039】
S26で現在の時間帯の予測給湯使用量WUが第1判定指標n1以上第2判定指標n2未満の範囲内にないと判断される場合(NOの場合)、処理はS30へ進む。S30では、連結ユニット2は、待機時運転台数を3台に設定する。
【0040】
S24の後、S28の後、またはS30の後、処理はS32へ進む。S32では、連結ユニット2は、設定された待機時運転台数分の給湯器1を運転させ、その他の給湯器1を停止する。S32の後、図5の処理は終了する。
【0041】
(給湯台数増加処理)
図6を用いて、連結ユニット2が実行する給湯台数増加処理について説明する。
【0042】
S42では、連結ユニット2は、給湯時運転台数を増加するためのトリガとなる、給湯台数増加条件が成立したか否かを判断する。本実施例の給湯台数増加条件は、総流量TFが第1流量閾値t1の下側から上側に変化する、という条件である。ここでいう第1流量閾値t1は、運転中の給湯器1による湯水の加熱能力だけでは総流量TFに対して不足すると判断するための閾値である。このため、第1流量閾値t1は、給湯目標温度や現在の給湯時運転台数に依存して変化する値である。給湯台数増加条件が成立しない場合(NOの場合)、図6の処理は終了する。給湯台数増加条件が成立する場合(YESの場合)、処理はS44へ進む。
【0043】
S44では、連結ユニット2は、現在の時間帯における予測給湯増加量UAF、UARの両方が第3判定指標n3を下回るか否かを判断する。図3に示す例では、第3判定指標n3は、n3=(n2-n1)/2として設定されている。この場合、0-5時、7-15時、17-24時の時間帯では、YESと判断され、5-7時、15-17時の時間帯では、NOと判断される。現在の時間帯における予測給湯増加量UAF、UARの両方が第3判定指標n3を下回る場合(YESの場合)、処理はS46へ進む。
【0044】
S46では、連結ユニット2は、台数増加量を1台に設定する。
【0045】
S44で現在の時間帯における予測給湯増加量UAF、UARのいずれか一方が第3判定指標n3以上であると判断される場合(NOの場合)、処理はS48へ進む。S48では、連結ユニット2は、台数増加量を2台に設定する。
【0046】
S46の後またはS48の後、処理はS50へ進む。S50では、連結ユニット2は、運転停止中の給湯器1の中から台数増加量分の給湯器1を選択し、選択した給湯器1の運転を開始する。S50の後、図6の処理は終了する。
【0047】
(給湯台数減少処理)
図7を用いて、連結ユニット2が実行する給湯台数減少処理について説明する。
【0048】
S62では、連結ユニット2は、給湯時運転台数を減少するためのトリガとなる、給湯台数減少条件が成立したか否かを判断する。本実施例の給湯台数減少条件は、総流量TFが第2流量閾値t2の上側から下側に変化する、という条件である。ここでいう第2流量閾値t2は、運転中の給湯器1による湯水の加熱能力が総流量TFに対して過剰であると判断するための閾値である。このため、第2流量閾値t2は、給湯目標温度や現在の給湯時運転台数に依存して変化する値である。給湯台数減少条件が成立しない場合(NOの場合)、図7の処理は終了する。給湯台数減少条件が成立する場合(YESの場合)、処理はS64へ進む。
【0049】
S64では、連結ユニット2は、現在の時間帯における予測給湯減少量LAF、LARの両方が第4判定指標n4を下回るか否かを判断する。図3に示す例では、第4判定指標n4は、n4=(n2-n1)/2として設定されている。この場合、0-9時、11-20時、22-24時の時間帯では、YESと判断され、9-11時、20-22時の時間帯では、NOと判断される。現在の時間帯における予測給湯減少量LAF、LARの両方が第4判定指標n4を下回る場合(YESの場合)、処理はS66へ進む。
【0050】
S66では、連結ユニット2は、台数減少量を1台に設定する。
【0051】
S64で現在の時間帯における予測給湯減少量LAF、LARのいずれか一方が第4判定指標n4以上であると判断される場合(NOの場合)、処理はS68へ進む。S68では、連結ユニット2は、台数減少量を2台に設定する。
【0052】
S66の後またはS68の後、処理はS70へ進む。S70では、連結ユニット2は、運転中の給湯器1の中から台数減少量分の給湯器1を選択し、選択した給湯器1の運転を停止する。S70の後、図7の処理は終了する。
【0053】
(変形例)
上記の実施例(図1の例)では、複数の給湯器1の台数が6台である構成について説明した。別の実施例では、複数の給湯器1の台数は5台以下であってもよいし、7台以上であってもよい。複数の給湯器1の台数は、例えば20台であってもよい。
【0054】
上記の実施例では、連結ユニット2が、過去7日間における各日の時間帯ごとの給湯使用量に基づいて、予測給湯使用量WUを取得する構成について説明した。別の実施例では、連結ユニット2は、過去1か月間における各日の時間帯ごとの給湯使用量に基づいて、予測給湯使用量WUを取得してもよい。さらに別の実施例では、連結ユニット2は、特定の曜日に係る過去7週間分の各日の時間帯ごとの給湯使用量に基づいて、当該曜日に係る予測給湯使用量WUを取得してもよい。
【0055】
上記の実施例では、連結ユニット2が、過去の所定期間における各日の時間帯ごとの給湯使用量の実績に基づいて、予測給湯使用量WUを取得する構成について説明した。別の実施例では、連結ユニット2は、これとは異なる方法で予測給湯使用量WUを取得してもよい。例えば、リモコン20に予測給湯使用量WUを入力可能であってもよく、連結ユニット2は、リモコン20への入力に基づいて予測給湯使用量WUを取得してもよい。
【0056】
上記の実施例では、連結ユニット2が、取得した予測給湯使用量WUに基づいて、予測給湯増加量UAF、UAR、予測給湯減少量LAF、LARを特定する構成について説明した。別の実施例では、連結ユニット2は、予測給湯使用量WUに基づくことなく、予測給湯増加量UAF、UAR、予測給湯減少量LAF、LARを特定してもよい。例えば、リモコン20に予測給湯増加量UAF、UAR、予測給湯減少量LAF、LARを入力可能であってもよく、連結ユニット2は、リモコン20への入力に基づいて予測給湯増加量UAF、UAR、予測給湯減少量LAF、LARを特定してもよい。
【0057】
上記の実施例では、連結ユニット2が、複数の給湯器1からの運転情報に基づいて、連結給湯システム100が給湯待機中であるか給湯実行中であるかを判断する構成について説明した。別の実施例では、連結ユニット2は、複数の給湯器1からの流量情報に基づいて、これらを判断してもよい。例えば、連結ユニット2は、総流量TFが所定量を上回る場合に連結給湯システム100が給湯待機中であると判断し、総流量TFが所定量以下である場合に連結給湯システム100が給湯実行中であると判断してもよい。
【0058】
上記の実施例では、複数の給湯器1の電装ユニット9が、流量センサ6で検出される流量が所定の最低作動流量を上回るか否かを判断し、判断結果に応じてガスバーナ11の点火・消火を制御する構成について説明した。すなわち、運転中の給湯器1における燃焼運転と非燃焼運転の間の切り換えが、各々の電装ユニット9によって行われる構成について説明した。別の実施例では、複数の給湯器1の電装ユニット9は、連結ユニット2からの指示に応じて、ガスバーナ11の点火・消火を制御してもよい。すなわち、運転中の給湯器1における燃焼運転と非燃焼運転の間の切り換えが、連結ユニット2によって行われてもよい。この場合、連結ユニット2は、複数の給湯器1からの流量情報に基づいて、運転中の給湯器1における燃焼運転と非燃焼運転の間の切り換えを行ってもよい。例えば、連結ユニット2は、総流量TFが所定量を上回る場合、給湯器1の運転を一斉に燃焼運転に切り換え、総流量TFが所定量以下である場合、給湯器1の運転を一斉に非燃焼運転に切り換えてもよい。
【0059】
上記の実施例では、連結ユニット2が、予測給湯使用量WUに応じて、待機時運転台数を3段階(1台、2台、または3台)に設定する構成について説明した。別の実施例では、連結ユニット2は、予測給湯使用量WUに応じて、待機時運転台数を2段階に設定してもよいし、4段階以上に設定してもよい。
【0060】
上記の実施例では、連結ユニット2が、予測給湯増加量UAF、UAR(または予測給湯減少量LAF、LAR)に応じて、台数増加量(または台数減少量)を2段階(1台または2台)に設定する構成について説明した。別の実施例では、連結ユニット2は、予測給湯増加量UAF、UAR(または予測給湯減少量LAF、LAR)に応じて、台数増加量(または台数減少量)を3段階以上に設定してもよい。
【0061】
上記の実施例では、図4の処理において、給湯台数増加処理(S6の処理)および給湯台数減少処理(S8の処理)の両方が実行される構成について説明した。別の実施例では、図4の処理において、給湯台数増加処理および給湯台数減少処理のうち少なくとも一方は実行されなくてもよい。
【0062】
上記の実施例では、図6のS44において、連結ユニット2が、現在の時間帯における予測給湯増加量UAF、UARの両方が第3判定指標n3を下回るか否かを判断する構成について説明した。別の実施例では、図6のS44において、連結ユニット2は、現在の時間帯における予測給湯増加量UAF、UARのうちいずれか一方が第3判定指標n3を下回るか否かを判断してもよい。
【0063】
上記の実施例では、図7のS64において、連結ユニット2が、現在の時間帯における予測給湯減少量LAF、LARの両方が第4判定指標n4を下回るか否かを判断する構成について説明した。別の実施例では、図7のS64において、連結ユニット2は、現在の時間帯における予測給湯減少量LAF、LARのうちいずれか一方が第4判定指標n4を下回るか否かを判断してもよい。
【0064】
上記の実施例では、第3判定指標n3がn3=(n2-n1)/2として設定され、第4判定指標n4がn4=(n2-n1)/2として設定される構成について説明した。別の実施例では、第3判定指標n3がn3=(n2-n1)/α(ここで、α≧1)として設定されてもよく、第4判定指標n4がn4=(n2-n1)/β(ここで、β≧1)として設定されてもよい。さらに別の実施例では、第3判定指標n3と第4判定指標n4のそれぞれは、第1判定指標n1や第2判定指標n2に依存しない値に設定されてもよい。
【0065】
上記の実施例では、連結ユニット2が、予測給湯増加量UAF、UARを、UAF=WUS-WUF、UAR=WUR-WUSとして特定し、予測給湯減少量LAF、LARを、LAF=WUF-WUS、LAR=WUS-WURとして特定する構成について説明した。別の実施例では、連結ユニット2は、予測給湯増加量UAF、UARを、UAF=UAR=γWUS(ここでγ>0)として特定してもよく、予測給湯減少量LAF、LARを、LAF=LAR=δWUS(ここでδ>0)として特定してもよい。この場合、予測給湯使用量WUが大きい時間帯では、台数増加量および台数減少量が2台に設定され、予測給湯使用量WUが小さい時間帯では、台数増加量および台数減少量が1台に設定される。
【0066】
(対応関係)
以上のように、1つまたはそれ以上の実施形態において、連結給湯システム100は、給水管3aおよび給湯管3b(給湯回路の例)に並列に設けられた複数の給湯器1(複数の給湯装置の例)と、複数の給湯器1の運転台数を制御する連結ユニット2(制御装置の例)と、を備える。連結ユニット2は、時間帯ごとの予測給湯使用量WUを取得し、取得した予測給湯使用量WUに応じて、複数の給湯器1の待機時運転台数を設定する、待機台数設定処理を実行可能である。連結ユニット2は、待機台数設定処理において、予測給湯使用量WUが第1判定指標n1(または、第2判定指標n2)(第1所定量の例)を下回る場合、待機時運転台数を1台(または、2台)(第1台数の例)に設定し、予測給湯使用量WUが第1判定指標n1(または、第2判定指標n2)以上である場合、待機時運転台数を1台(または、2台)よりも多い2台(または、3台)(第2台数の例)に設定する。
【0067】
運転中の給湯器1では、通水量が所定の最低作動流量を上回ることをトリガとして湯水の加熱が開始される。このため、給湯待機中は、少ない台数の給湯器1に通水量を集中させ、当該給湯器1における通水量が早期に最低作動流量を上回るように仕向けることで、湯水の加熱を早期に開始することができる。したがって、連結給湯システム100では、待機時運転台数を可能な限り少ない台数に設定することが好ましい。しかしながら、短時間で大量の給湯使用量が見込まれる状況では、待機時運転台数が少ないと、給湯開始直後の加熱能力が不足するおそれがある。この場合、温度立ち上げ時間が長くなってしまう。このため、短時間で大量の給湯使用量が見込まれる状況では、待機時運転台数を多い台数に設定することが好ましい。上記の構成によれば、短時間で大量の給湯使用量が見込まれる状況では、待機時運転台数を多い台数に設定しつつ、短時間で大量の給湯使用量が見込まれない状況では、待機時運転台数は少ない台数に設定することができる。したがって、上記の構成によれば、待機時運転台数を状況に適した台数に設定することができる。
【0068】
1つまたはそれ以上の実施形態において、連結ユニット2は、過去の所定期間における各日の時間帯ごとの給湯使用量の実績に基づいて、予測給湯使用量WUを取得する。
【0069】
例えば、予測給湯使用量WUを取得する構成として、リモコン20等を介して、ユーザに予測給湯使用量WUを入力させる構成が考えられる。しかしながら、この構成では、ユーザが予測給湯使用量WUを入力することを要するので、ユーザの利便性に劣る。上記の構成によれば、連結ユニット2は、過去の給湯使用量の実績に基づいて、予測給湯使用量WUを取得する。このため、ユーザが予測給湯使用量WUを入力することを要さないので、ユーザの利便性を向上することができる。
【0070】
1つまたはそれ以上の実施形態において、連結ユニット2は、給水管3aおよび給湯管3bから複数の蛇口5(給湯箇所の例)への流量(総流量TF)が第1流量閾値t1(第1閾値の例)の下側から上側に変化することをトリガとして、特定の台数増加量だけ、複数の給湯器1の給湯時運転台数を増加する給湯台数増加処理を実行可能である。連結ユニット2は、予測給湯使用量WUに基づいて、予測給湯増加量UAF(および/または、UAR)を特定する。連結ユニット2は、給湯台数増加処理において、予測給湯増加量UAF(および/または、UAR)が第3判定指標n3(第2所定量の例)を下回る場合、特定の台数増加量を1台(第1台数増加量の例)に設定し、予測給湯増加量UAF(および/または、UAR)が第3判定指標n3以上である場合、特定の台数増加量を1台よりも多い2台(第2台数増加量の例)に設定する。
【0071】
実際の給湯使用量は、必ずしも予測給湯使用量WUに一致するとは限らない。例えば、給湯使用量が急激に増加することが見込まれる状況(すなわち、予測給湯増加量UAFおよび/またはUARが大きい状況)など、実際の給湯使用量が予測給湯使用量WUを大きく上回り得る状況では、待機台数設定処理において設定される待機時運転台数は、実際の状況に適した台数よりも大幅に少ないものとなり得る。すなわち、給湯開始直後の給湯時運転台数は、実際の状況に適した台数よりも大幅に少ないものとなり得る。この状況では、給湯台数増加処理において、給湯時運転台数を大幅に増加することで、状況に適した運転台数を速やかに実現することが好ましい。上記の構成によれば、給湯使用量が急激に増加することが見込まれる状況(すなわち、予測給湯増加量UAFおよび/またはUARが大きい状況)では、給湯台数増加処理における台数増加量を多い台数に設定することができる。すなわち、給湯台数増加処理において、給湯時運転台数を大幅に増加することで、状況に適した運転台数を速やかに実現することができる。
【0072】
1つまたはそれ以上の実施形態において、連結ユニット2は、給水管3aおよび給湯管3bから複数の蛇口5への流量(総流量TF)が第2流量閾値t2(第2閾値の例)の上側から下側に変化することをトリガとして、特定の台数減少量だけ、複数の給湯器1の給湯時運転台数を減少する給湯台数減少処理を実行可能である。連結ユニット2は、予測給湯使用量WUに基づいて、予測給湯減少量LAF(および/または、LAR)を特定する。連結ユニット2は、給湯台数減少処理において、予測給湯減少量LAF(および/または、LAR)が第4判定指標n4(第3所定量の例)を下回る場合、特定の台数減少量を1台(第1台数減少量の例)に設定し、予測給湯減少量LAF(および/または、LAR)が第4判定指標n4以上である場合、特定の台数減少量を1台よりも多い2台(第2台数減少量の例)に設定する。
【0073】
実際の給湯使用量は、必ずしも予測給湯使用量WUに一致するとは限らない。例えば、給湯使用量が急激に減少することが見込まれる状況(すなわち、予測給湯減少量LAFおよび/またはLARが大きい状況)など、実際の給湯使用量が予測給湯使用量WUを大きく下回り得る状況では、待機台数設定処理において設定される待機時運転台数は、実際の状況に適した台数よりも大幅に多いものとなり得る。すなわち、給湯開始直後の給湯時運転台数は、実際の状況に適した台数よりも大幅に多いものとなり得る。この状況では、給湯台数減少処理において、給湯時運転台数を大幅に減少することで、状況に適した運転台数を速やかに実現することが好ましい。上記の構成によれば、給湯使用量が急激に減少することが見込まれる状況(すなわち、予測給湯減少量LAFおよび/またはLARが大きい状況)では、給湯台数減少処理における台数減少量を多い台数に設定することができる。すなわち、給湯台数減少処理において、給湯時運転台数を大幅に減少することで、状況に適した運転台数を速やかに実現することができる。
【0074】
本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時の請求項に記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
【符号の説明】
【0075】
1 :給湯器
2 :連結ユニット
3a :給水管
3b :給湯管
3c :通水管
5 :蛇口
6 :流量センサ
7 :切換弁
8 :温度センサ
9 :電装ユニット
10 :熱交換器
11 :ガスバーナ
20 :リモコン
100 :連結給湯システム
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7