(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024030641
(43)【公開日】2024-03-07
(54)【発明の名称】送出電圧調整装置、送出電圧調整システム、送出電圧調整方法およびプログラム
(51)【国際特許分類】
H02J 3/00 20060101AFI20240229BHJP
H02J 3/12 20060101ALI20240229BHJP
【FI】
H02J3/00 170
H02J3/12
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022133653
(22)【出願日】2022-08-24
(71)【出願人】
【識別番号】000211307
【氏名又は名称】中国電力株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100126561
【弁理士】
【氏名又は名称】原嶋 成時郎
(72)【発明者】
【氏名】藤井 裕士
【テーマコード(参考)】
5G066
【Fターム(参考)】
5G066AA03
5G066AE01
5G066AE05
5G066AE09
5G066DA01
(57)【要約】
【課題】配電線の送出電圧を最適に調整することが可能な技術を提供する。
【解決手段】 送出電圧調整装置200は、その機能として、送出電圧の値を時系列で取得する電圧取得部232と、過去の配電線における消費電力量による機械学習モデルに基づき、所定の第1の時刻における消費電力量と、所定の第1の時刻までの送出電圧の値の時系列における変化から、所定の第1の時刻以降である第2の時刻以降における送出電圧の値の予測を行う予測部233と、あらかじめ記憶された送出電圧の計画値と、予測された送出電圧の値とに基づき、送出電圧の値を決定する決定部235と、配電線の送出電圧を、決定された送出電圧の値に調整する電圧調整部236と、を備える。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
配電用変電所に設置され、配電線の送出電圧の調整を行う送出電圧調整装置であって、
前記送出電圧の値を時系列で取得する電圧取得部と、
過去の前記配電線における消費電力量による機械学習モデルに基づき、所定の第1の時刻における消費電力量と、前記所定の第1の時刻までの前記送出電圧の値の時系列における変化から、前記所定の第1の時刻以降である第2の時刻以降における前記送出電圧の値の予測を行う予測部と、
あらかじめ記憶された前記送出電圧の計画値と、予測された前記送出電圧の値とに基づき、前記送出電圧の値を決定する決定部と、
前記配電線の送出電圧を、決定された前記送出電圧の値に調整する電圧調整部と、を備える、
ことを特徴とする送出電圧調整装置。
【請求項2】
前記予測部は、前記所定の第1の時刻として、前記配電線の送出電圧の調整を行う略直前の時刻までの前記送出電圧の値の時系列における変化から、前記第2の時刻以降の前記送出電圧の値の予測を行う、
ことを特徴とする請求項1に記載の送出電圧調整装置。
【請求項3】
前記第2の時刻以降における前記配電線の末端電圧を含む値と、前記第2の時刻以降における実際の消費電力量の値と、に基づく機械学習を行い、前記機械学習の結果に基づき前記機械学習モデルを更新する学習部を備える、
ことを特徴とする請求項1に記載の送出電圧調整装置。
【請求項4】
前記機械学習モデルは、過去の所定期間における前記配電線による消費電力量、前記所定期間における時期情報、及び前記所定期間における気象情報を教師データとする機械学習モデルである、
ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の送出電圧調整装置。
【請求項5】
前記電圧調整部は、電圧調整器に対するタップの上げ/下げの操作信号により、前記配電線の送出電圧を調整する、
ことを特徴とする請求項1に記載の送出電圧調整装置。
【請求項6】
変電所の配電線に接続され、前記配電線の送出電圧の調整を行う送出電圧調整器と、
前記送出電圧調整器による前記送出電圧の調整値を演算する演算装置と、を備える送出電圧調整システムであって、
前記演算装置は、
前記送出電圧の値を時系列で取得する電圧取得部と、
過去の前記配電線における消費電力量による機械学習モデルに基づき、所定の第1の時刻における消費電力量と、前記所定の第1の時刻までの前記送出電圧の値の時系列における変化から、前記所定の第1の時刻以降である第2の時刻以降における前記送出電圧の値の予測を行う予測部と、
あらかじめ記憶された前記送出電圧の計画値と、予測された前記送出電圧の値とに基づき、前記送出電圧の値を決定する決定部と、
前記配電線の送出電圧を、決定された前記送出電圧の値に調整する電圧調整部と、を備える、
ことを特徴とする送出電圧調整システム。
【請求項7】
プロセッサと、メモリとを備えるコンピュータに実行され、配電用変電所に設置されて配電線の送出電圧の調整を行うための送出電圧調整方法であって、
前記方法は、前記プロセッサが、
前記送出電圧の値を時系列で取得するステップと、
過去の前記配電線における消費電力量による機械学習モデルに基づき、所定の第1の時刻における消費電力量と、前記所定の第1の時刻までの前記送出電圧の値の時系列における変化から、前記所定の第1の時刻以降である第2の時刻以降における前記送出電圧の値の予測を行うステップと、
あらかじめ記憶された前記送出電圧の計画値と、予測された前記送出電圧の値とに基づき、前記送出電圧の値を決定するステップと、
前記配電線の送出電圧を、決定された前記送出電圧の値に調整するステップと、を実行する、
ことを特徴とする送出電圧調整方法。
【請求項8】
プロセッサと、メモリとを備えるコンピュータに実行させ、配電用変電所に設置されて配電線の送出電圧の調整を行うためのプログラムであって、
前記プログラムは、前記プロセッサに、
前記送出電圧の値を時系列で取得するステップと、
過去の前記配電線における消費電力量による機械学習モデルに基づき、所定の第1の時刻における消費電力量と、前記所定の第1の時刻までの前記送出電圧の値の時系列における変化から、前記所定の第1の時刻以降である第2の時刻以降における前記送出電圧の値の予測を行うステップと、
あらかじめ記憶された前記送出電圧の計画値と、予測された前記送出電圧の値とに基づき、前記送出電圧の値を決定するステップと、
前記配電線の送出電圧を、決定された前記送出電圧の値に調整するステップと、を実行させる、
ことを特徴とするプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、配電線の送出電圧の調整を行う送出電圧調整装置、送出電圧調整システム、送出電圧調整方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
変電所の配電線により送出される電力は、時間帯や季節に応じて適切な電圧調整をすることにより調整されている。従来、配電線の電圧調整は、操作員が各変電所に出動し、手動で電圧調整装置を操作することにより行われている。
【0003】
そのため、電力系統の電圧調整を行う機器に設定すべき整定値を、自律的に決定することが可能な整定値決定装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。この整定値決定装置は、気象情報や季節などを考慮して負荷を予測するものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、電力系統の電力使用量は、そのときの状況に応じて日々刻々と変動する。そのため、配電線の送出電圧を最適に調整する必要がある。
【0006】
そこで本発明は、配電線の送出電圧を最適に調整することが可能な送出電圧調整装置、送出電圧調整システム、送出電圧調整方法およびプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するために、請求項1の発明は、配電用変電所に設置され、配電線の送出電圧の調整を行う送出電圧調整装置であって、前記送出電圧の値を時系列で取得する電圧取得部と、過去の前記配電線における消費電力量による機械学習モデルに基づき、所定の第1の時刻における消費電力量と、前記所定の第1の時刻までの前記送出電圧の値の時系列における変化から、前記所定の第1の時刻以降である第2の時刻以降における前記送出電圧の値の予測を行う予測部と、あらかじめ記憶された前記送出電圧の計画値と、予測された前記送出電圧の値とに基づき、前記送出電圧の値を決定する決定部と、前記配電線の送出電圧を、決定された前記送出電圧の値に調整する電圧調整部と、を備える、ことを特徴とする送出電圧調整装置である。
【0008】
請求項2の発明は、請求項1に記載の送出電圧調整装置において、前記所定の第1の時刻として、前記配電線の送出電圧の調整を行う略直前の時刻までの前記送出電圧の値の時系列における変化から、前記第2の時刻以降の前記送出電圧の値の予測を行う、ことを特徴とする。
【0009】
請求項3の発明は、請求項1に記載の送出電圧調整装置において、前記第2の時刻以降における前記配電線の末端電圧を含む値と、前記第2の時刻以降における実際の消費電力量の値と、に基づく機械学習を行い、前記機械学習の結果に基づき前記機械学習モデルを更新する学習部を備える、ことを特徴とする。
【0010】
請求項4の発明は、請求項1から3に記載の送出電圧調整装置において、前記機械学習モデルは、過去の所定期間における前記配電線による消費電力量、前記所定期間における時期情報、及び前記所定期間における気象情報を教師データとする教師あり機械学習モデルである、ことを特徴とする。
【0011】
請求項5の発明は、請求項1に記載の送出電圧調整装置において、前記電圧調整部は、電圧調整器に対するタップの上げ/下げの操作信号により、前記配電線の送出電圧を調整する、ことを特徴とする。
【0012】
請求項6の発明は、変電所の配電線に接続され、前記配電線の送出電圧の調整を行う送出電圧調整器と、前記送出電圧調整器による前記送出電圧の調整値を演算する演算装置と、を備える送出電圧調整システムであって、前記演算装置は、前記送出電圧の値を時系列で取得する電圧取得部と、過去の前記配電線における消費電力量による機械学習モデルに基づき、所定の第1の時刻における消費電力量と、前記所定の第1の時刻までの前記送出電圧の値の時系列における変化から、前記所定の第1の時刻以降である第2の時刻以降における前記送出電圧の値の予測を行う予測部と、あらかじめ記憶された前記送出電圧の計画値と、予測された前記送出電圧の値とに基づき、前記送出電圧の値を決定する決定部と、前記配電線の送出電圧を、決定された前記送出電圧の値に調整する電圧調整部と、を備える、ことを特徴とする送出電圧調整システムである。
【0013】
請求項7の発明は、プロセッサと、メモリとを備えるコンピュータに実行され、配電用変電所に設置されて配電線の送出電圧の調整を行うための送出電圧調整方法であって、前記方法は、前記プロセッサが、前記送出電圧の値を時系列で取得するステップと、過去の前記配電線における消費電力量による機械学習モデルに基づき、所定の第1の時刻における消費電力量と、前記所定の第1の時刻までの前記送出電圧の値の時系列における変化から、前記所定の第1の時刻以降である第2の時刻以降における前記送出電圧の値の予測を行うステップと、あらかじめ記憶された前記送出電圧の計画値と、予測された前記送出電圧の値とに基づき、前記送出電圧の値を決定するステップと、前記配電線の送出電圧を、決定された前記送出電圧の値に調整するステップと、を実行する、ことを特徴とする送出電圧調整方法である。
【0014】
請求項8の発明は、プロセッサと、メモリとを備えるコンピュータに実行させ、配電用変電所に設置されて配電線の送出電圧の調整を行うためのプログラムであって、前記プログラムは、前記プロセッサに、前記送出電圧の値を時系列で取得するステップと、過去の前記配電線における消費電力量による機械学習モデルに基づき、所定の第1の時刻における消費電力量と、前記所定の第1の時刻までの前記送出電圧の値の時系列における変化から、前記所定の第1の時刻以降である第2の時刻以降における前記送出電圧の値の予測を行うステップと、あらかじめ記憶された前記送出電圧の計画値と、予測された前記送出電圧の値とに基づき、前記送出電圧の値を決定するステップと、前記配電線の送出電圧を、決定された前記送出電圧の値に調整するステップと、を実行させる、ことを特徴とするプログラムである。
【発明の効果】
【0015】
請求項1、請求項6ないし請求項8に記載の発明によれば、配電線における消費電力量による機械学習モデルに基づき、所定の第1の時刻までの配電線の送出電圧の値の時系列における変化から、所定の第2の時刻以降における送出電圧の値の予測を行う。あらかじめ記憶された送出電圧の計画値と、予測された送出電圧の値とに基づき送出電圧の値を決定し、当該決定された電圧に調整する。
【0016】
すなわち、あるタイミングまでの配電線の送出電圧の値の変化から、機械学習モデルに基づき、送出電圧の値の予測を行う。この予測値と、送出電圧の計画値とからそれ以降の送出電圧の値を決定し、調整を行う。そのため、配電線の送出電圧を最適に調整することが可能になる。これにより、電力系統における、電力の最適かつ安定した供給が可能になる。
【0017】
請求項2に記載の発明によれば、配電線の送出電圧の調整を行う略直前の時刻、すなわち、略リアルタイムな送出電圧の値の時系列における変化から、送出電圧の値の予測を行う。これにより、リアルタイムな電力系統の負荷に基づき、配電線の送出電圧を最適に調整することが可能になる。
【0018】
請求項3に記載の発明によれば、第2の時刻以降における配電線の末端電圧を含む値と、第2の時刻以降における実際の消費電力量の値と、に基づく機械学習を行い、機械学習の結果に基づき機械学習モデルを更新する。すなわち、予測した送出電圧の値に調整した後の配電線の末端電圧を含む値、すなわち末端電圧などの代表地点の値と、実際の消費電力量の値とに基づき、さらに機械学習を行い、機械学習モデルを更新する。これにより、直近の電力系統の負荷に基づく精緻な送出電圧の値の予測が可能になる。
【0019】
請求項4に記載の発明によれば、送出電圧の値の予測に使用される機械学習モデルは、過去の所定期間における配電線による消費電力量、所定期間における時期情報、及び所定期間における気象情報を教師データとする、機械学習モデルである。すなわち、機械学習モデルの教師データとして、消費電力量だけではなく、時期情報及び気象情報も使用される。これにより、直近の電力供給における各種要素を考慮した、精緻な送出電圧の値の予測が可能になる。
【0020】
請求項5に記載の発明によれば、電圧調整器に対するタップの上げ/下げの操作信号により、配電線の送出電圧を調整する。そのため、既存の電圧調整器を交換することなく、本発明を適用させることが可能になる。これにより、よりコストをかけずに送出電圧の調整を構成することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】従来の実施形態に係る電圧調整器100の回路構成を示す回路構成図である。
【
図2】電圧調整のもとになる日負荷曲線の例を示すグラフである。
【
図3】本発明の実施の形態1に係る送出電圧調整装置200の回路構成を示す回路構成図である。
【
図4】
図3の送出電圧調整装置200の機能を示す機能ブロック図である。
【
図5】
図4の制御部230による制御手順を示すフローチャートである。
【
図6】
図4の制御部230による機械学習及び予測の手順を示すブロック図である。
【
図7】本発明の実施の形態2に係るコンピュータ700を示す機能ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、この発明を図示の実施の形態に基づいて説明する。
【0023】
(概要)
本発明の実施の形態に係る送出電圧調整装置は、変電所からの配電線送出し電圧を、時間帯や季節により変動する消費電力に応じて適切な電圧に調整するための装置である。送出電圧調整装置は、配電変電所の6kV母線からの電圧を調整するための電圧調整器に対して操作信号を出力することにより、送出電圧を適切な値に調整する。
【0024】
図1は、従来の実施形態に係る電圧調整器100の回路構成を示す回路構成図である。
図1に示す電圧調整器100は、例えば、A相、B相、C相からなる三相交流である高圧配電線に接続され、高圧配電線の電圧を調整するための装置であり、そのための操作機構101が設けられている。操作機構101は、電圧継電器300からの操作信号400により操作されるように構成されている。操作機構101は、例えば負荷時タップ切替装置により構成され、母線電圧を調整するためのタップ(TaP)の上げ/下げをすることにより調整する構成である。
図1に示す電圧調整器100と電圧継電器300とにより、送出電圧調整システム10を構成している。
【0025】
電圧継電器300は、配電変電所の6kV母線からの電圧を計測し、送出電圧を調整するため、操作機構101に対して操作信号400を出力する装置である。電圧継電器300は、例えば、負荷側のA相、C相の相間の線間電圧を計測するように構成され、電圧調整器100の1次側高圧配電線VA、VCから、2次側電圧信号線に対して出力される電気信号により、A相、C相の相間の線間電圧を計測する。また、電圧継電器300は、計測結果に基づき、人力またはプログラム制御により、送出電圧を調整するための操作信号400を出力する。
【0026】
図2は、電圧調整のもとになる日負荷曲線の例を示すグラフである。
図2に示すグラフは、1日における送出電圧の設定値の時間変化を示したものであり、縦軸が送出電圧(単位はV)、横軸が1日における時間であり、曲線L1のように時間ごとに送出電圧の設定値が示されている。電圧継電器300による電圧調整は、
図2に示す日負荷曲線の値の変化を示す曲線L1の値に基づいて行われる。送出電圧の設定値は、例えば、夏季や冬季以外の時期の場合、送出電圧の設定値は1日を通して6,600Vに設定されているが、夏季や冬季の時期の場合、曲線L1に示すように、0時~6時及び23時~0時は6,600Vに設定され、6時~17時は6,630Vに設定され、17時~23時は6,660Vに設定されている。このように、送出電圧の設定値は、季節や時間帯に応じて変更するように設定されている。
【0027】
ただし、上記のように、電力系統の電力使用量は、そのときの状況、具体的には気温、日照時間等の気象条件や、時間帯、平日/休日の別に応じて、日々刻々と変動する。そのため、配電線の送出電圧を最適に調整する必要がある。このような配電線の送出電圧の最適化は、過去の電力使用量、気象条件等の情報に基づく機械学習により、精緻な予想が可能になるものと考えられる。
【0028】
そこで、本実施の形態では、配電線における消費電力量による機械学習モデルに基づき、ある時刻までの配電線の送出電圧の値の時系列における変化から、送出電圧の値の予測を行う。あらかじめ記憶された、日負荷曲線の送出電圧の計画値と、予測された送出電圧の値とに基づき送出電圧の値を決定し、当該決定された電圧に調整する。これにより、配電線の送出電圧を最適に調整することを可能にしている。
【0029】
(実施の形態1)
<構成>
図3~
図6は、この実施の形態を示し、
図3は、本発明の実施の形態1に係る送出電圧調整装置200の回路構成を示す回路構成図である。
図3に示す電圧調整器100は、例えば、A相、B相、C相からなる三相交流である高圧配電線に接続され、高圧配電線の電圧を調整するための装置である。
図3に示す送出電圧調整装置200は、
図1に示す電圧継電器300に代えて設けられた装置であり、配電変電所の6kV母線からの電圧を計測し、送出電圧を調整するため、操作機構101に対して操作信号400を出力する装置である点は、電圧継電器300と同様である。送出電圧調整装置200は、例えば、負荷側のA相、B相、C相の各相間の線間電圧を計測するように構成され、電圧調整器100の1次側高圧配電線から、2次側電圧信号線から出力される電気信号により、A相、B相、C相の各相間の線間電圧を計測する。なお、送出電圧調整装置200は、線間電圧を計測する際、直接有線により入力される線間電圧を計測してもよく、計量器盤等に設置されている電圧計の指示値を、電圧計を撮影した画像データ等から読み取って取得してもよく、トランスデューサを介して指示値を示す信号として取得してもよい。
【0030】
また、送出電圧調整装置200の電圧継電器300との相違点は、負荷側のA相、B相、C相の各電流を計測するように構成され、
図3に示すように、例えば、電流Ia,Ib,Icを計測する点である。なお、送出電圧調整装置200は、電流を計測する際、直接有線により入力される電流を計測してもよく、計量器盤等に設置されている電流計の指示値を、電流計を撮影した画像データ等から読み取って取得してもよく、トランスデューサを介して指示値を示す信号として取得してもよい。
図3に示す電圧調整器100と送出電圧調整装置200とは、送出電圧調整システム1を構成している。
【0031】
送出電圧調整装置200は、例えば、コンピュータ(デスクトップ、ラップトップ、タブレット等)や、サーバ装置等により構成されている。なお、送出電圧調整装置200は、変電所に配置されて端末装置との間でネットワークを介して通信を行うことで動作するように構成してもよく、変電所とは離隔した場所に配置され、遠隔操作により操作機構101に対して操作信号400を出力するように構成してもよい。
【0032】
図4は、
図3の送出電圧調整装置200の機能を示す機能ブロック図である。送出電圧調整装置200は、その機能構成として、通信部210と、記憶部220と、制御部230とを備える。
図4に示すように、通信部210、記憶部220、及び制御部230の各ブロックは、バス等により電気的に接続される。
【0033】
通信部210は、操作機構101に対して操作信号400を出力するため、有線または無線で通信を行うための通信インタフェースであり、互いの通信が実行出来るのであればどのような通信プロトコルを用いてもよい。この通信部210は、TCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)等の通信プロトコルにより通信が行われる。
【0034】
記憶部220は、各種制御処理や制御部230内の各機能を実行するためのプログラムや入力データ等を記憶するものであり、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等を含むメモリや、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等を含むストレージから構成される。また、記憶部220は、日負荷曲線データベース221と、機械学習モデル222とを記憶する。さらに、
日負荷曲線データベース221には、
図2に示すような日負荷曲線の情報(送出電圧の計画値)が格納されている。日負荷曲線の情報とは、1日における時間ごとの送出電圧の設定値を示した情報であり、例えば、
図2に示すようなグラフの各値が格納されている。日負荷曲線データベース221に格納される日負荷曲線の情報は、過去の日負荷曲線の情報、未来の(予定情報である)日負荷曲線の情報を含んでもよく、日付ごとに格納されてもよく、値に変動がある日付、季節ごと等に格納されてもよい。
【0035】
機械学習モデル222は、送出電圧の値の予測を行うための機械学習モデルであり、送出電圧の値について、特定の種類のパターンを認識するためにトレーニング(学習)が行われた結果の予測アルゴリズムである。機械学習モデル222は、例えば、配電線における消費電力量による機械学習モデルであり、過去の消費電力量の情報と、そのときの送出電圧の値との間のパターンを認識して学習を行った機械学習モデルである。また、機械学習モデル222は、過去の消費電力量に加えて、配電線の末端電圧などの代表地点の値に基づく機械学習が行われた機械学習モデルであってもよく、過去の所定期間における消費電力量、当該時期の情報(時期情報)、及び当該期間における気象情報に基づく(教師データとする)機械学習が行われた機械学習モデルであってもよい。機械学習モデル222は、後述する学習部234の機能として行われた機械学習により生成されたものでもよく、他の装置により機械学習が行われた結果生成された機械学習モデルであってもよい。機械学習モデルを生成するための機械学習については後述する。
【0036】
制御部230は、記憶部220に記憶されているプログラムを実行することにより、送出電圧調整装置200の全体の動作を制御するものであり、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、マイクロプロセッサ(Microprocessor)、プロセッサコア(Processor core)、マルチプロセッサ(Multiprocessor)、ASIC(Application-Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)を含む装置等から構成される。制御部230の機能として、日負荷曲線情報取得部231と、電圧取得部232と、予測部233と、学習部234と、決定部235と、電圧調整部236とを備えている。この日負荷曲線情報取得部231、電圧取得部232、予測部233、学習部234、決定部235、及び電圧調整部236は、記憶部220に記憶されているプログラムにより起動されて送出電圧調整装置200にて実行される。
【0037】
日負荷曲線情報取得部231は、送出電圧の計画値である、日負荷曲線の情報を取得する。例えば、送出電圧を調整する担当者による送出電圧調整装置200または端末装置からの入力操作により、日負荷曲線の情報が入力されるので、日負荷曲線情報取得部231は、入力された情報を受け付ける。日負荷曲線の情報は、上記のように1日における時間ごとの送出電圧の設定値を示した情報である。また、日負荷曲線情報取得部231は、例えば該当する日付の日負荷曲線の情報が存在しない場合、注意喚起の情報を出力して送出電圧を調整する担当者に通知してもよい。
【0038】
電圧取得部232は、配電線の送出電圧の値を時系列で取得する。電圧取得部232は、具体的な例として、
図3に示す2次側電圧信号線から出力される電気信号により、A相、B相、C相の相間の線間電圧を計測した値を取得する。
【0039】
予測部233は、過去の配電線における消費電力量による機械学習モデル222に基づき、所定の第1の時刻までの消費電力量と、送出電圧の値の時系列における変化から、所定の第1の時刻以降である第2の時刻以降における送出電圧の値の予測を行う。所定の第1の時刻とは、例えば、送出電圧の調整を行う略直前であり、所定の第1の時刻までの送出電圧の値とは、略リアルタイムな送出電圧の値をいう。すなわち、予測部233は、略リアルタイムな送出電圧の値から所定の時間幅における送出電圧の値の時系列における変化から、送出電圧の値の予測を行う。ただし、所定の第1の時刻は上記に限られない。このときの送出電圧の値は、電圧取得部232が取得した値である。また、所定の第1の時刻以降である第2の時刻とは、例えば、送出電圧の調整のタイミングであり、予測部233は、このタイミング以降の送出電圧の値の予測を行う。ただし、所定の第1の時刻と同様に、所定の第2の時刻は上記に限られない。
【0040】
予測部233による機械学習モデル222に基づく送出電圧の値の予測は、具体的には以下のようにして行われる。予測部233は、送出電圧の調整を行う直前のタイミングにおける消費電力量と、送出電圧の調整を行う直前のタイミングまでの送出電圧の値の時系列における変化から、機械学習モデル222に格納されている送出電圧の値のパターンを認識する。そして、予測部233は、当該パターンにおける送出電圧の値の変化を示す情報から、送出電圧の調整を行うタイミング以降における送出電圧の値の予測を行い、送出電圧の予測値を算出する。
【0041】
予測部233における消費電力量は、例えば、2次側電圧信号線から出力される、A相、B相、C相の各相間の線間電圧Vab,Vbc,Vcaと、A相、B相、C相の各電流Ia,Ib,Icとの積により算出される。
【0042】
学習部234は、第2の時刻以降における配電線の末端電圧などの代表地点の値(末端電圧を含む値)と、第2の時刻以降における実際の消費電力量の値と、に基づく機械学習を行い、機械学習の結果に基づき機械学習モデル222を更新する。配電線の末端電圧などの代表地点の値は、例えば、2次側電圧信号線から出力される、A相、B相、C相の各相間の相電圧Va,Vb,Vcであり、電圧取得部232が取得した値である。実際の消費電力量の値は、例えば、予測部233における消費電力量の算出と同様の演算により算出される。
【0043】
学習部234における機械学習は、所定の教師データを使用した教師あり機械学習により行われてもよく、教師なし機械学習により行われてもよく、ディープラーニングにより行われてもよい。本実施の形態1では、配電線の末端電圧などの代表地点の値と、実際の消費電力量の値とを教師データとする教師あり機械学習として説明する。また、学習部234は、教師データである末端電圧などの代表地点の値、及び消費電力量の値について、例えばそれぞれの値が示す解釈をタグ情報として付与するデータ加工(アノテーション)を行ってもよい。さらに、学習部234は、機械学習モデル222を更新する際に、再学習により更新してもよく、機械学習モデル222の性能評価を行って性能が向上している場合にのみ更新するように構成してもよい。
【0044】
決定部235は、あらかじめ記憶された送出電圧の計画値と、予測された送出電圧の値とに基づき、送出電圧の値を決定する。あらかじめ記憶された送出電圧の計画値とは、具体的には日負荷曲線データベース221に格納されている日負荷曲線の情報であり、1日における時間ごとの送出電圧の設定値である。予測された送出電圧の値とは、予測部233により算出された送出電圧の予測値である。
【0045】
決定部235による送出電圧の値の決定は、具体的には以下のようにして行われる。決定部235は、予測部233により算出された送出電圧の予測値と、日負荷曲線による送出電圧の設定値との差を算出する。そして、操作機構101における負荷時タップ切替装置のタップ(TaP)の上げ/下げの操作を、どのように行うかを決定する。
【0046】
電圧調整部236は、配電線の送出電圧を、決定された送出電圧の値に調整する。決定された送出電圧とは、決定部235により決定された送出電圧の値である。電圧調整部236は、具体的には、決定部235により決定された負荷時タップ切替装置のタップ(TaP)の上げ/下げの操作を行う操作信号400を操作機構101へ送信することにより、配電線の送出電圧を調整する。
【0047】
<処理の流れ>
図5を参照しながら、送出電圧調整装置200の制御部230による制御処理(送出電圧調整方法)の流れの一例について説明する。
図5は、
図4の制御部230による制御手順を示すフローチャートである。
【0048】
ステップS101の処理として、制御部230の電圧取得部232では、現在までの配電線の送出電圧の値を時系列で取得する。ステップS101では、例えば、2次側電圧信号線から出力される、A相、B相、C相の相電圧Va,Vb,Vcを計測した値が時系列で取得される。
【0049】
ステップS102の処理として、制御部230の予測部233では、機械学習モデル222に基づき、ステップS101で取得した、送出電圧の調整を行う略直前までの送出電圧の値の時系列における変化から、送出電圧の調整を行うタイミング以降における送出電圧の値の予測を行う。ステップS102では、例えば、送出電圧の調整を行う直前のタイミングにおける消費電力量と、送出電圧の調整を行う直前のタイミングまでの送出電圧の値の時系列における変化から、機械学習モデル222に格納されている送出電圧の値のパターンが認識される。そして、当該パターンにおける送出電圧の値の変化を示す情報から、送出電圧の調整を行うタイミング以降における送出電圧の値の予測が行われ、送出電圧の予測値が算出される。
【0050】
ステップS103の処理として、制御部230の決定部235では、日負荷曲線データベース221に格納されている日負荷曲線の情報を読み込み、1日における時間ごとの送出電圧の設定値を取得する。
【0051】
ステップS104の処理として、制御部230の決定部235では、ステップS103で取得した1日における時間ごとの送出電圧の設定値(あらかじめ記憶された送出電圧の計画値)と、ステップS102で予測した送出電圧の値とに基づき、送出電圧の値を決定する。
【0052】
ステップS105の処理として、制御部230の電圧調整部236では、取得した配電線の送出電圧を、ステップS104で決定した送出電圧の値に調整する。ステップS105では、例えば、配電線の送出電圧が、決定部235により決定された負荷時タップ切替装置のタップ(TaP)の上げ/下げの操作を行う操作信号400を操作機構101へ送信することにより調整される。
【0053】
図6を参照しながら、送出電圧調整装置200の制御部230による機械学習及び予測の手順について説明する。
図6は、
図4の制御部230による機械学習及び予測の手順を示すフローチャートである。
【0054】
ステップS201の処理として、制御部230の学習部234は、機械学習を行うための教師データを収集する。教師データの例としては、過去の配電線における消費電力量、当該消費電力に関わる外的要因を示す情報、配電線の送出電圧の値を含む。過去の配電線における消費電力量は、上記のように、2次側電圧信号線から出力される、A相、B相、C相の各相間の線間電圧Vab,Vbc,Vcaと、A相、B相、C相の各電流Ia,Ib,Icとの積により算出される。当該消費電力に関わる外的要因を示す情報には、当該消費電力のタイミングにおける時期の情報、具体的には日付、曜日、時間帯等の情報であり、日付から取得される季節の情報も含む。また、当該消費電力に関わる外的要因を示す情報には、当該消費電力のタイミングにおける気象情報、具体的には天気(快晴、晴れ、曇り、雨、等)、気温の情報を含む。配電線の送出電圧の値は、上記のように、2次側電圧信号線から出力される、A相、B相、C相の各相間の線間電圧Vab,Vbc,Vcaである。
【0055】
ステップS202の処理として、制御部230の学習部234は、ステップS201で収集した教師データによる教師あり機械学習を行い、機械学習モデル222を生成または更新する。
【0056】
ステップS203の処理として、制御部230の予測部233は、機械学習モデル222に基づく送出電圧の値の予測を行うための、入力データを収集する。入力データの例としては、送出電圧の調整を行う略直前(現在)までの送出電圧の値、消費電力量の値を含む。
【0057】
ステップS204の処理として、制御部230の予測部233は、ステップS203で収集した入力データによる、送出電圧の調整を行うタイミング以降における送出電圧の値の予測を行う。
【0058】
ステップS205の処理として、制御部230の予測部233は、ステップS204の予測結果を出力する。
【0059】
<効果>
実施の形態1に係る送出電圧調整装置200及び送出電圧調整システム1によれば、過去の消費電力量の情報、及びそのときの送出電圧の値による機械学習モデル222に基づき、ある時刻までの配電線の送出電圧の値の時系列における変化から、送出電圧の値の予測を行う。日負荷曲線データベース221に格納されている日負荷曲線の送出電圧の計画値と、予測された送出電圧の値とに基づき送出電圧の値を決定し、当該決定された電圧に調整する。そのため、配電線の送出電圧を最適に調整することが可能になる。これにより、電力系統における、電力の最適かつ安定した供給が可能になる。
【0060】
また、送出電圧調整装置200及び送出電圧調整システム1によれば、略リアルタイムな送出電圧の値の時系列における変化から、送出電圧の値の予測を行う。これにより、リアルタイムな電力系統の負荷に基づき、配電線の送出電圧を最適に調整することが可能になる。
【0061】
さらに、配電線の末端電圧などの代表地点の値と、送出電圧の調整を行うタイミング以降における実際の消費電力量の値と、に基づく機械学習を行い、機械学習の結果に基づき機械学習モデルを更新する。すなわち、予測した送出電圧の値に調整した後の配電線の末端電圧などの代表地点の値と、実際の消費電力量の値とに基づき、さらに機械学習を行い、機械学習モデルを更新する。これにより、直近の電力系統の負荷に基づく精緻な送出電圧の値の予測が可能になる。
【0062】
(実施の形態2(プログラム))
図7は、実施の形態2に係るコンピュータ(電子計算機)700の構成の例を示す機能ブロック構成図である。コンピュータ700は、CPU701、主記憶装置702、補助記憶装置703、インタフェース704を備える。
【0063】
ここで、実施形態1に係る日負荷曲線情報取得部231と、電圧取得部232と、予測部233と、学習部234と、決定部235と、電圧調整部236とを構成する各機能を実現するためのプログラムの詳細について説明する。これらの機能ブロックは、コンピュータ700に実装される。そして、これらの各構成要素の動作は、プログラムの形式で補助記憶装置703に記憶されている。CPU701は、プログラムを補助記憶装置703から読み出して主記憶装置702に展開し、当該プログラムに従って上述の処理を実行する。また、CPU701は、プログラムに従って、上述した記憶部に対応する記憶領域を主記憶装置702に確保する。
【0064】
当該プログラムは、具体的には、コンピュータ700において、送出電圧の値を時系列で取得するステップと、過去の配電線における消費電力量による機械学習モデルに基づき、所定の第1の時刻における消費電力量と、所定の第1の時刻までの送出電圧の値の時系列における変化から、所定の第1の時刻以降である第2の時刻以降における送出電圧の値の予測を行うステップと、あらかじめ記憶された送出電圧の計画値と、予測された送出電圧の値とに基づき、送出電圧の値を決定するステップと、配電線の送出電圧を、決定された送出電圧の値に調整するステップと、をコンピュータによって実現するプログラムである。
【0065】
なお、補助記憶装置703は、一時的でない有形の媒体の一例である。一時的でない有形の媒体の他の例としては、インタフェース704を介して接続される磁気ディスク、光磁気ディスク、CD-ROM、DVD-ROM、半導体メモリ等が挙げられる。また、このプログラムがネットワークを介してコンピュータ700に配信される場合、配信を受けたコンピュータ700が当該プログラムを主記憶装置702に展開し、上述の処理を実行してもよい。
【0066】
また、当該プログラムは、上述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、当該プログラムは、上述した機能を補助記憶装置703に既に記憶されている他のプログラムとの組み合わせで実現するもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【0067】
以上、この発明の実施の形態を詳述してきたが、具体的な構成はこの実施の形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても、この発明に含まれる。例えば、上記の実施の形態では、電圧継電器300に代えて送出電圧調整装置200を備える構成としたが、電圧継電器300に加えて送出電圧調整装置200を備える構成とし、電圧継電器300の機能を補完するように送出電圧調整装置200を備えるように構成してもよい。
【符号の説明】
【0068】
1,10 :送出電圧調整システム
100 :電圧調整器
101 :操作機構
200 :送出電圧調整装置
210 :通信部
220 :記憶部
221 :日負荷曲線データベース
222 :機械学習モデル
230 :制御部
231 :日負荷曲線情報取得部
232 :電圧取得部
233 :予測部
234 :学習部
235 :決定部
236 :電圧調整部
300 :電圧継電器
400 :操作信号
700 :コンピュータ
701 :CPU
702 :主記憶装置
703 :補助記憶装置
704 :インタフェース
Va,Vb,Vc :相電圧
Vab,Vbc,Vca :線間電圧
Ia,Ib,Ic :線電流