(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024030781
(43)【公開日】2024-03-07
(54)【発明の名称】記録装置、記録装置の制御方法
(51)【国際特許分類】
B41J 29/38 20060101AFI20240229BHJP
B41J 29/00 20060101ALI20240229BHJP
B65H 7/14 20060101ALI20240229BHJP
B41J 11/42 20060101ALI20240229BHJP
B41J 29/46 20060101ALI20240229BHJP
B41J 13/12 20060101ALI20240229BHJP
【FI】
B41J29/38 302
B41J29/00 A
B65H7/14
B41J11/42
B41J29/46 Z
B41J13/12
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022133908
(22)【出願日】2022-08-25
(71)【出願人】
【識別番号】000002369
【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100179475
【弁理士】
【氏名又は名称】仲井 智至
(74)【代理人】
【識別番号】100216253
【弁理士】
【氏名又は名称】松岡 宏紀
(74)【代理人】
【識別番号】100225901
【弁理士】
【氏名又は名称】今村 真之
(72)【発明者】
【氏名】ラマダン アハマッド アダム ザリ アルディ
(72)【発明者】
【氏名】ロフマン モフ ファテゥクロー アル
【テーマコード(参考)】
2C058
2C059
2C061
3F048
【Fターム(参考)】
2C058AB10
2C058AC07
2C058AE17
2C058GB04
2C058GB52
2C058GB54
2C059AA03
2C059AA22
2C059AA62
2C059AA76
2C059DD02
2C059DD07
2C059DD30
2C061AP01
2C061AQ05
2C061AS11
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2C061BB10
2C061BB35
2C061HJ07
2C061HJ10
2C061HK06
2C061HN08
2C061HN15
2C061HN22
3F048AA01
3F048AB05
3F048BA02
3F048BB02
3F048BC03
3F048BD07
3F048CB12
3F048DA08
3F048DB11
3F048DC14
3F048EA03
3F048EB38
(57)【要約】
【課題】使い勝手の良い記録装置を提供する。
【解決手段】記録装置は、記録材を載置可能なトレイと、前記トレイに載置された前記記録材を検知可能な検知部と、前記記録材に対して記録処理を行う記録部と、制御部と、を備え、前記トレイは、前記トレイが搬送される搬送方向と交差する幅方向に並んで設けられ、前記記録材を載置可能な、第1載置部と第2載置部と、を備え、前記制御部は、前記第1載置部及び前記第2載置部のそれぞれに載置可能な前記記録材に対する記録処理に関する記録情報を取得し、前記検知部の検知結果により、前記記録材が前記第1載置部及び前記第2載置部のそれぞれに対して載置されているか否かの判定を行い、前記記録情報と前記検知部にかかる判定結果とに基づき、前記記録材に対して前記記録処理を行うか否かを判定する。
【選択図】
図14
【特許請求の範囲】
【請求項1】
記録材を載置可能なトレイと、
前記トレイに載置された前記記録材を検知可能な検知部と、
前記記録材に対して記録処理を行う記録部と、
制御部と、を備え、
前記トレイは、
前記トレイが搬送される搬送方向と交差する幅方向に並んで設けられ、前記記録材を載置可能な、第1載置部と第2載置部と、を備え、
前記制御部は、
前記第1載置部及び前記第2載置部のそれぞれに載置可能な前記記録材に対する記録処理に関する記録情報を取得し、
前記検知部の検知結果により、前記記録材が前記第1載置部及び前記第2載置部のそれぞれに対して載置されているか否かの判定を行い、
前記記録情報と前記検知部にかかる判定結果とに基づき、前記記録材に対して前記記録処理を行うか否かを判定する、ことを特徴とする記録装置。
【請求項2】
請求項1に記載の記録装置において、
前記記録情報は、前記第1載置部及び前記第2載置部のそれぞれに載置される前記記録材に関する位置情報を含み、
前記制御部は、
メッセージを出力可能であり、
前記位置情報と前記判定結果とが一致の場合、前記記録処理を実行させ、
前記位置情報と前記判定結果とが不一致の場合、前記記録処理を実行させず、前記メッセージを出力する、ことを特徴とする記録装置。
【請求項3】
請求項2に記載の記録装置において、
前記記録装置内への前記トレイの搬送及び挿入された前記トレイを前記記録装置の外部に排出するトレイ搬送部を備え、
前記制御部は、
前記位置情報と前記判定結果とが不一致の場合、前記記録処理を実行させず、前記トレイを排出させる、ことを特徴とする記録装置。
【請求項4】
請求項1に記載の記録装置において、
前記トレイは、
前記搬送方向において、前記第1載置部及び前記第2載置部と並んで設けられ、第2記録材を載置可能な第3載置部と、
前記搬送方向における一端部と他端部とにそれぞれ設けられる挿入部と、を備える、ことを特徴とする記録装置。
【請求項5】
請求項4に記載の記録装置において、
前記トレイは、
前記検知部により検知される被検知部であって、各前記挿入部の挿入方向を検知可能な、第1被検知部と第2被検知部とを備え、
前記制御部は、
前記検知部の検知結果により、前記トレイが前記一端部及び前記他端部の何れか一方から挿入されたかを判定する、ことを特徴とする記録装置。
【請求項6】
請求項2に記載の記録装置において、
前記制御部は、
外部装置と接続可能であり、
前記位置情報と前記判定結果とが不一致の場合、前記外部装置にメッセージを出力する、ことを特徴とする記録装置。
【請求項7】
請求項1に記載の記録装置において、
前記記録情報は、前記第1載置部及び前記第2載置部のそれぞれに載置される前記記録材に関する位置情報を含み、
前記制御部は、
前記位置情報と前記判定結果とが一致の場合、前記記録処理を実行させ、
前記位置情報と前記判定結果とが不一致の場合、前記位置情報を確認させるメッセージを出力し、前記位置情報が変更され、前記位置情報と前記判定結果とが一致した場合、前記記録処理を実行させる、ことを特徴とする記録装置。
【請求項8】
請求項1に記載の記録装置において、
前記記録情報は、前記第1載置部及び前記第2載置部のそれぞれに載置される前記記録材に関する位置情報を含み、
前記制御部は、
前記位置情報と前記判定結果とが一致の場合、前記記録処理を実行させ、
前記位置情報と前記判定結果とが不一致の場合であって、前記記録材が載置されているという情報を取得した場合、前記記録処理を実行させる、ことを特徴とする記録装置。
【請求項9】
請求項1に記載の記録装置において、
前記検知部は、光学式センサーを有し、
前記記録情報は、前記記録材の反射率に関する記録材情報を含み、
前記制御部は、
前記記録材情報と前記検知部の検知結果とにより前記トレイに前記記録材が載置されているかを判定するか否かを判定する、ことを特徴とする記録装置。
【請求項10】
請求項9に記載の記録装置において、
前記制御部は、
前記記録材情報における前記記録材の反射率が閾値以上である場合、前記検知部の検知結果により前記トレイに前記記録材が載置されているかを判定し、
前記記録材情報における前記記録材の反射率が閾値未満である場合、前記検知部の検知結果に関わらず前記記録処理を実行させる、ことを特徴とする記録装置。
【請求項11】
記録材を載置可能なトレイであって、前記トレイが搬送される搬送方向と交差する幅方向に並んで設けられ、前記記録材を載置可能な、第1載置部と第2載置部と、を備えたトレイと、前記トレイに載置された前記記録材を検知可能な検知部と、前記記録材に対して記録処理を行う記録部と、を備えた記録装置の制御方法であって、
前記第1載置部及び前記第2載置部のそれぞれに載置される前記記録材に対する記録処理に関する記録情報を取得し、
前記検知部の検知結果により、前記記録材が前記第1載置部及び前記第2載置部のそれぞれに対して載置されているか否かを判定し、
前記記録情報と前記検知部にかかる判定結果とに基づき、前記記録材に対して前記記録処理を行うか否かを判定する、ことを特徴とする記録装置の制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、記録装置、及び記録装置の制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、トレイに設けられた載置部に載置された記録媒体を検出する検出手段と、載置部に載置された記録媒体に記録する記録手段と、を備えた記録装置が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、記録媒体に対して記録を実行させるための記録情報と、検出手段による記録媒体の検出結果と、を対応付けて記録処理を実行する必要がある。例えば、載置部が複数ある場合、各載置部の記録媒体に対する記録情報と、各載置部における記録媒体の検出結果と、の対応付けが不十分の場合、不適当な位置に記録が行われてしまう、という課題がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
記録装置は、記録材を載置可能なトレイと、前記トレイに載置された前記記録材を検知可能な検知部と、前記記録材に対して記録処理を行う記録部と、制御部と、を備え、前記トレイは、前記トレイが搬送される搬送方向と交差する幅方向に並んで設けられ、前記記録材を載置可能な、第1載置部と第2載置部と、を備え、前記制御部は、前記第1載置部及び前記第2載置部のそれぞれに載置可能な前記記録材に対する記録処理に関する記録情報を取得し、前記検知部の検知結果により、前記記録材が前記第1載置部及び前記第2載置部のそれぞれに対して載置されているか否かの判定を行い、前記記録情報と前記検知部にかかる判定結果とに基づき、前記記録材に対して前記記録処理を行うか否かを判定する。
【0006】
記録装置の制御方法は、記録材を載置可能なトレイであって、前記トレイが搬送される搬送方向と交差する幅方向に並んで設けられ、前記記録材を載置可能な、第1載置部と第2載置部と、を備えたトレイと、前記トレイに載置された前記記録材を検知可能な検知部と、前記記録材に対して記録処理を行う記録部と、を備えた記録装置の制御方法であって、前記第1載置部及び前記第2載置部のそれぞれに載置される前記記録材に対する記録処理に関する記録情報を取得し、前記検知部の検知結果により、前記記録材が前記第1載置部及び前記第2載置部のそれぞれに対して載置されているか否かを判定し、前記記録情報と前記検知部にかかる判定とに基づき、前記記録材に対して前記記録処理を行うか否かを判定する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図3A】第1実施形態にかかる記録装置の概略断面図。
【
図3B】第1実施形態にかかる記録装置の概略断面図。
【
図4】第1実施形態にかかる記録装置の記録位置の斜視図。
【
図6B】第1実施形態にかかるトレイに記録材を載置させたときの平面図。
【
図8A】第1実施形態に係るトレイの一部拡大した平面図。
【
図8D】第1実施形態に係るトレイの一部拡大した斜視図。
【
図9】第1実施形態にかかる記録装置の制御構成を示すブロック図。
【
図10】第1実施形態にかかる記録装置の制御方法を示すフローチャート。
【
図11】第1実施形態にかかる記録装置の制御方法を示すフローチャート。
【
図12】第1実施形態にかかる記録装置の制御方法を示すフローチャート。
【
図13】第1実施形態にかかる記録装置の制御方法を示すフローチャート。
【
図14】第1実施形態にかかる記録装置の制御方法を示すフローチャート。
【
図15】第1実施形態にかかる記録情報を示す模式図。
【
図16】第1実施形態にかかる記録装置の制御方法を示す照合テーブル。
【
図17】第1実施形態にかかる記録装置の制御方法を示すフローチャート。
【
図18】第2実施形態にかかる記録装置の制御方法を示すフローチャート。
【
図19】第3実施形態にかかる記録装置の制御方法を示すフローチャート。
【
図20】第4実施形態にかかる記録装置の制御方法を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0008】
1.第1実施形態
まず、記録装置1の構成について説明する。記録装置1は、用紙Sなどの記録媒体に記録可能なインクジェット方式のプリンターである。本実施形態の記録装置1は、A4サイズ及びA3サイズの用紙Sに対して記録可能である。また、記録装置1は、トレイ90を備え、トレイ90上に載置された記録材M(例えば、IDカード等のカードMaや第2記録材の一例であるディスクMb(例えば、コンパクトディスク等)に対する記録も可能である。
【0009】
各図において、X軸に沿った方向は記録装置1の幅方向であり、後述する記録部30の移動方向である。+X方向は、ユーザーが記録装置1に対向した場合にユーザーの左に向かう方向であり、-X方向はユーザーの右に向かう方向である。なお、X軸に沿った方向は、トレイ90が搬送される場合のトレイ90の短手方向に沿う方向でもある。
【0010】
Y軸に沿った方向は記録装置1の奥行き方向であり、用紙Sが搬送される搬送方向に沿う方向である。+Y方向は記録装置1の背面から前面に向かう方向であり、-Y方向は記録装置1の前面から背面に向かう方向である。また、Y軸に沿った方向はトレイ90が記録装置1に対して挿入及び排出される方向でもある。更に、Y軸に沿った方向は、トレイ90が搬送される場合のトレイ90の長手方向に沿う方向でもある。
【0011】
Z軸に沿った方向は、鉛直方向に沿う方向であり、記録装置1の高さ方向である。+Z方向は上方向であり、-Z方向が下方向である。
なお、搬送方向において、一地点に対して-Y方向にある地点を上流、一地点に対して+Y方向にある地点を下流と呼称する場合がある。
【0012】
図1に示すように、記録装置1は、装置本体2を備える。装置本体2は、装置本体2の外装を成す筐体10を有する。筐体10の+Y方向の前面側には、記録装置1を操作するための操作部4が設けられる。操作部4は、X軸に沿った横長のパネルであり、記録装置1を操作するための各種の操作情報を入力可能なボタン4aや、メッセージ等を通知する通知部4bが設けられる。通知部4bは、例えば、LED等で構成される。
【0013】
筐体10の+Y方向の前面側には、装置本体2から排出される用紙Sを載置する排紙スタッカー50が配置される。排紙スタッカー50は、筐体10の前面から+Y方向に引き出し可能に構成される。
装置本体2において排紙スタッカー50の下部には、給送トレイ60及びトレイ90が収納される。給送トレイ60及びトレイ90は、装置本体2から取り外し可能に構成される。
【0014】
図2に示すように、記録装置1は、筐体10の-Y方向の背面側から用紙Sを給送可能に構成される。具体的には、筐体10の上部には、装置本体2の内部に向けて用紙Sを供給可能な媒体供給口12が設けられる。媒体供給口12は、X軸に沿った方向に延在する矩形の開口である。媒体供給口12のX方向における両端部には取付部80が設けられる。当該取付部80には、排紙スタッカー50の下部から取り外された給送トレイ60が取り付けられる。
【0015】
媒体供給口12の上方には、媒体供給口12を開閉可能な開閉蓋13が設けられる。開閉蓋13は、X軸に沿った方向に延在する軸を中心に回動可能である。開閉蓋13を開状態とすることで媒体供給口12及び取付部80が露出し、取付部80に給送トレイ60を取り付けられる。
【0016】
給送トレイ60は、装置本体2の取付部80に取り付けられる給送トレイ本体60aと、給送トレイ本体60aに対して収納及び展開可能な延長トレイ60bとを備える。給送トレイ本体60aと延長トレイ60bとは、板状部材であり、用紙Sを載置可能な載置面61を備える。給送トレイ60の載置面61に載置された用紙Sは、後述する搬送部20により装置本体2の内部に給送される。
【0017】
用紙Sに記録処理を行う場合、給送トレイ60は、排紙スタッカー50の下部から取り外され、取付部80に装着される。一方、記録処理を行わない場合、給送トレイ60は、取付部80から取り外され、排紙スタッカー50の下部に収納される。
同様に、トレイ90を用いて記録処理を行う場合、トレイ90は、排紙スタッカー50の下部から取り外されて使用される。一方、トレイ90を用いて記録処理を行わない場合、トレイ90は、排紙スタッカー50の下部に収納される。
【0018】
図3Aに示すように、装置本体2は、搬送部20、記録部30及び排出部40を備える。
筐体10内には、用紙Sが搬送される搬送経路17が設けられる。用紙Sは搬送経路17を搬送方向に沿って搬送される。
【0019】
搬送部20は、媒体供給口12の下流側に配置される。搬送部20は、給送トレイ60に載置された用紙Sを記録部30に搬送する。搬送部20は、搬送モーター(不図示)の駆動に伴って回転する搬送ローラー対21,22を備える。搬送ローラー対21,22は、搬送経路17に沿って配置され、用紙Sを搬送方向に搬送する。
【0020】
記録部30は、液体としてのインクを用紙Sに向けて吐出する記録ヘッド31と、当該記録ヘッド31を搭載して、搬送方向と交差するX軸に沿った方向に移動可能であるキャリッジ32と、を備える。記録ヘッド31の下方には、搬送経路17を挟んでプラテン34が配置される。
なお、プラテン34には、
図4に示すように、Y軸に沿って延設される複数のリブ34aが設けられる。当該リブ34aは、搬送される用紙Sの下面或いは後述するトレイ90の下面と接し、用紙S或いはトレイ90を支持する。
【0021】
また、装置本体2は、
図1に示すように、記録ヘッド31にインクを供給する液体収容部33を備える。液体収容部33は、インクを収容可能な容器である。液体収容部33と記録ヘッド31とは可撓性のチューブ(不図示)によって接続される。液体収容部33内のインクは、チューブを介して記録ヘッド31に供給される。
【0022】
記録部30は、プラテン34上のリブ34aに支持される用紙Sに対して、印刷データに基づいてインクを吐出する。これにより、印刷データに基づく画像が用紙Sに形成される。印刷データとは、記録情報に含まれ、用紙Sに印刷するテキストデータやイメージデータなどの画像データに基づき生成された、記録装置1に記録処理を実行させるためのデータである。なお、記録処理が行われた用紙Sは、搬送部20によって搬送され、記録ヘッド31の搬送方向の下流側に設けられた排出部40に送られる。
【0023】
排出部40は、
図3Aに示すように、記録部30によって記録処理がされた用紙Sを排出する複数の排出ローラー対41と、用紙Sが排出される排出口42と、を備える。排出ローラー対41は、排出部40に備わる搬送ローラー対の一例である。
図4に示すように、複数の排出ローラー対41は、X軸に沿って配置され、排出ローラー対41の各ローラーは、X軸に沿って延在する共通の軸に接続されている。
【0024】
排出ローラー対41は、記録部30の搬送方向の下流側に設けられる。また、排出口42は、排紙スタッカー50の上部に設けられる。
排出ローラー対41は、用紙Sを搬送方向に沿って搬送し、+Y方向に引き出された排紙スタッカー50に向けて排出口42から排出する。排出口42から排出された用紙Sは排紙スタッカー50に載置される。なお、排紙スタッカー50は、記録部30の下方に設けられたスタッカー収納部58に収納可能である。
【0025】
次に、排紙スタッカー50の構成について説明する。
図2に示すように、排紙スタッカー50は、Y軸に沿った方向に伸縮可能に構成される。記録処理を行っていない場合、排紙スタッカー50は、筐体10内のスタッカー収納部58に収納される。一方、記録処理を行う場合、収納された排紙スタッカー50を、スタッカー収納部58から+Y方向に引き出して使用する。
【0026】
排紙スタッカー50は、第1スタッカー50a、第2スタッカー50b及び第3スタッカー50cを有する。第1スタッカー50aは、装置本体2に取り付けられる。第3スタッカー50cは第2スタッカー50b内に収納可能であり、第2スタッカー50bは第1スタッカー50a内に収納可能である。第2スタッカー50b及び第3スタッカー50cを展開することにより、排紙スタッカー50における載置面積が拡大され、比較的大きなサイズ(例えば、A3サイズ)の用紙Sを安定した状態で支持可能である。
図2に示すように、第1スタッカー50aの上部において、X軸に沿った方向の両端には、Y軸に沿って+Z方向に突出する凸部56が形成される。
【0027】
図3Bに示すように、トレイ90に載置された記録材Mに対して記録処理を行う場合、トレイ90は、排出口42から装置本体2の内部に挿入される。つまり、排出口42は、トレイ90を挿入するための挿入口の一例である。トレイ90を排出口42から挿入する場合、トレイ90の側面が排紙スタッカー50の凸部56の内壁と接触することでX軸に沿った方向の移動が規制され、トレイ90は-Y方向に沿って装置本体2の内部に挿入される。挿入されたトレイ90は、排出ローラー対41によって、記録部30が記録材Mに対して記録可能な記録位置まで搬送される。記録部30は、トレイ90上の記録材Mに対して記録処理を行い、この処理が終わった後、トレイ90は、排出ローラー対41によって、排出口42から排出される。
【0028】
また、記録装置1は、トレイ90に設けられた第1被検知部150(
図6A)等を検知する検知部38を備える。本実施形態の検知部38は、キャリッジ32に配置される。検知部38は、例えば、光学式センサーであり、発光可能な発光部及び受光可能な受光部を有する。発光部は、光学式センサーの下方(-Z方向)に向けて発光し、受光部は、記録材Mに反射した反射光を受光する。発光部は、LED(Light Emitting Diode)やレーザー発光素子等で構成される。また、受光部は、フォトトランジスターやフォトIC等で構成される。受光部は、受光した受光量を電圧値として取得する。従って、第1被検知部150や記録材Mの反射率によって受光量が変化する。そして、検知された受光量(電圧値)に設定された閾値を基準にしてトレイ90の搬送方向の合否等が判定される。
【0029】
さらに、記録装置1は、トレイ90に設けられた第5被検知部154(
図6A)を検知する検知部39を備える。本実施形態の検知部39は、キャリッジ32の-Y方向に固定配置される。検知部39の構成は、検知部38の構成と同様である。検知部39の検知によって、トレイ90の有無等が判定される。
【0030】
次に、給送トレイ60及びトレイ90の収納状態について説明する。
図5に示すように、給送トレイ60及びトレイ90が装置本体2の排紙スタッカー50の下部に収納された状態において、給送トレイ60、トレイ90、及び排紙スタッカー50は、+Z方向に向かってこの順で並んでいる。給送トレイ60は、筐体10に設けられるトレイ収容部70に収容される。一方、トレイ90は、給送トレイ60の上部で、排紙スタッカー50の下部に収容される。排紙スタッカー50の下部には、X軸に沿った方向の両端側に、Y軸に沿った方向に延在するガイド57が設けられる。トレイ90は、ガイド57に沿って装置本体2内に挿入され、収納される。
給送トレイ60及びトレイ90は、排紙スタッカー50の下部に収納可能であるため、紛失する虞がない。また、排紙スタッカー50の下部のスペースを有効活用できるので記録装置1の大型化を抑制できる。
【0031】
次に、トレイ90の構成について説明する。
ここで、トレイ90に関する各図において、A軸に沿った方向は、トレイ90の長手方向に沿う方向である。+A方向は、トレイ90の中央部から第1及び第2載置部100a,100bに向かう方向である。-A方向は、トレイ90の中央部から第3載置部110に向かう方向である。
【0032】
B軸に沿った方向は、A軸に沿った方向に交差する方向であり、トレイ90の短手方向に沿う方向である。+B方向は、+A方向を上に向けた状態のトレイ90の表面にユーザーが対向した場合にユーザーの右に向かう方向であり、-B方向は、ユーザーの左に向かう方向である。
【0033】
C軸に沿った方向はトレイ90の厚さ方向である。+C方向は、トレイ90の裏面から上面91aに向かう方向である。-C方向は、トレイ90の上面91aから裏面に向かう方向である。つまり、トレイ90の上面91aは、トレイ90の+C方向側の面であり、この面に第1及び第2載置部100a,100b及び第3載置部110が設けられる。
【0034】
図6Aに示すように、トレイ90は、A軸に沿った方向の長さがB軸に沿った方向の長さよりも長い板状の部材からなるトレイ本体91を備える。トレイ90の厚さは概ね2.6mmである。トレイ本体91は樹脂製であり、黒系色である。なお、トレイ本体91の-C方向側の面である裏面は略平面になるように形成される。
【0035】
トレイ本体91の中央部よりも+A方向側に、第1載置部100aと第2載置部100bとが設けられる。第1載置部100aの-B方向に第2載置部100bが配置される。トレイ本体91の中央部よりも-A方向側に、第3載置部110が配置される。本実施形態では、第1及び第2載置部100a,100bと第3載置部110とは、-C方向に見て互いにオーバーラップしない位置に設けられる。
また、トレイ本体91の+A方向の端部(一端部)には、第1挿入部120が設けられる。トレイ本体91の-A方向の端部(他端部)には、第2挿入部121が設けられる。
【0036】
第1載置部100aは、カードMaが載置可能な第1凹部101aを有する。第2載置部100bは、同様にカードMaが載置可能な第2凹部101bを有する。第1凹部101a及び第2凹部101bは、トレイ本体91の上面91aから-C方向に窪んでおり、A軸に沿った方向の長さがB軸に沿った方向の長さよりも長い長方形形状を成す。
【0037】
カードMaは、国際規格ISO/IEC 7810で定められている86.60mm×53.98mm×0.76mmのサイズである。第1及び第2凹部101a,101bは、カードMaが嵌りこむように形成されており、トレイ本体91の上面91aから-C方向に概ね1mm窪んでいる。
図6Bは、第1凹部101a及び第2凹部101bにカードMaが載置された状態を示す。
【0038】
また、第1凹部101aの所定の位置には、トレイ本体91をC軸に沿った方向に貫通する円形状の貫通孔102aが設けられる。貫通孔102aが設けられていることで、ユーザーは貫通孔102aに手指を入れて第1凹部101aに載置されたカードMaを押し上げることができる。同様にして、第2凹部101bの所定の位置にも円形状の貫通孔102bが設けられる。
また、貫通孔102a,102bは、検知部38により、カードMaが第1凹部101aや第2凹部101bに載置されているか否かを検知するための被検知部として機能する。
【0039】
第3載置部110は、トレイ本体91の中央よりも-A方向側に配置される。第3載置部110は、ディスクMbが載置可能な第3凹部111と、ディスクMbを押さえる第2押さえ部の一例としての凸部112と、ディスクMbを取り出すための取り出し用穴113と、貫通孔114と、を有する。
【0040】
第3凹部111は、トレイ本体91の上面91aから-C方向に窪んでおり、平面視において円形状を成している。第3凹部111には、ディスクMbが載置可能である。ディスクMbは、例えば、直径120mm、厚さ1.2mmのサイズである。第3凹部111は、ディスクMbが嵌りこむように形成されており、-C方向に概ね1.4mm窪んでいる。
図6Bは、第3凹部111にディスクMbが載置された状態を示す。
【0041】
凸部112は、第3凹部111の中央において、+C方向に突出している。凸部112は、ディスクMbの中心孔が篏合されるように形成されている。凸部112は、ディスクMbの中心孔に篏合されることにより、ディスクのA軸に沿った方向及びB軸に沿った方向の変位やC軸に沿った方向への浮き上がりを抑制することができる。
【0042】
取り出し用穴113は、第3凹部111の外縁において、トレイ本体91をC軸に沿った方向に貫通する穴である。取り出し用穴113が設けられているため、ユーザーは取り出し用穴113に手指を入れて第3凹部111に載置されたディスクMbを取り出すことができる。
貫通孔114は、第3凹部111における-A方向側の端部に設けられており、トレイ本体91をC軸に沿った方向に貫通する穴である。記録装置1は、検知部38によって貫通孔114の位置においてディスクMbの有無を検知することができる。
【0043】
図7に示すように、カードMaが載置される第1及び第2凹部101a,101bと、カードMaよりも厚いディスクMbが載置される第3凹部111とは、トレイ本体91の上面91aから-C方向の窪みの深さが異なる。すなわち、第3凹部111の方が第1及び第2凹部101a,101bよりも深く形成される。これにより、第1及び第2凹部101a,101bにカードMaが載置された状態でのカードMaの表面からトレイ本体91の上面91aまでのC軸に沿った方向の距離h1と、第3凹部111にディスクMbが載置された状態でのディスクMbの表面からトレイ本体91の表面までのC軸に沿った方向の距離h2を略等しくすることができる。これにより、記録装置1がカードMa或いはディスクMbに対して記録処理を行う場合に、記録材M毎に記録部30(記録ヘッド31)と各記録材Mとの間隔の調整をする必要がなく、制御が容易となる。
なお、記録材Mの表面からトレイ本体91の上面91aまでのC軸に沿った方向の距離は、記録材M毎に異なっていてもよい。
【0044】
図6Aに示すように、第1挿入部120は、トレイ本体91の+A方向の端部、すなわちA軸に沿った方向における第1及び第2載置部100a,100b側の端部に設けられる。一方、第2挿入部121は、トレイ本体91の-A方向の端部、すなわちA軸に沿った方向における第3載置部110側の端部に設けられる。第1挿入部120及び第2挿入部121は、B軸に沿った方向に亘って延設される。
【0045】
第1挿入部120及び第2挿入部121は、+C方向側の表面が、A軸に沿って外側に向かうほど厚さが薄くなるように傾斜する形状を成している。具体的には、第1挿入部120は、トレイ本体91の+A方向側に向かうにつれて厚さが薄くなる形状を成している。換言すると、トレイ本体91を-B方向に見た場合に、第1挿入部120は、トレイ本体91の+A方向に向かって先細りしている形状ということもできる。また、第2挿入部121は、トレイ本体91の-A方向側の他端に向かうにつれて厚さが薄くなる形状を成している。換言すると、トレイ本体91を-B方向に場合に、第2挿入部121は、トレイ本体91の-A方向に向かって先細りしている形状ということもできる。なお、第1挿入部120と第2挿入部121とは共通の形状であるため、これ以降、第1挿入部120の形状を説明し、第2挿入部121の形状の説明は省略する。
【0046】
本実施形態の第1挿入部120は、第1挿入部120のB軸に沿った方向の中央から外側に向かって、第1傾斜部120a、第2傾斜部120b、第3傾斜部120c及び第4傾斜部120dを有する。各傾斜部は、+C方向側の表面が上述したように傾斜する形状を成す。なお、第1傾斜部120aは、第1挿入部120のB軸に沿った方向の中央部に設けられる。また、第2傾斜部120b、第3傾斜部120c及び第4傾斜部120dは、トレイ本体91のB軸に沿った方向の中心線に対して線対称に設けられる。各傾斜部120a,120b,120c,120dは、平面視でB軸に沿った方向の長さがA軸に沿った方向の長さよりも長い長方形形状を成している。
【0047】
トレイ本体91の上面91aが傾斜する起点を基部160とすると、基部160はB軸に沿って直線状に延びている。
A方向における、基部160から第1挿入部120の+A方向の端部までの長さ、すなわち第1挿入部120のA軸に沿った方向の長さは、B軸に沿った方向の位置に応じて異なる。具体的には、第1挿入部120のA軸に沿った方向の長さは、B軸に沿った方向の中央から外側に向かうにつれて短くなる形状を成す。すなわち、第1傾斜部120aが最も長く、第2傾斜部120b、第3傾斜部120c、第4傾斜部120dの順で、基部160から+A方向の端部までの長さが短くなっている。このため、各傾斜部の傾斜角度、すなわち各傾斜部の傾斜面とAB平面とのなす角度も均一ではなく、第1傾斜部120aの傾斜角度が最も小さく、第2傾斜部120b、第3傾斜部120c、第4傾斜部120dの順に大きくなる。
【0048】
本実施形態では、トレイ本体91が第1挿入部120と第2挿入部121とを有していることにより、トレイ90を第1挿入部120或いは第2挿入部121から記録装置1に挿入させることができる。なお、トレイ90を第1挿入部120から挿入した場合、+A方向は-Y方向に一致し、+B方向は-X方向に一致し、+C方向は+Z方向に一致する。また、トレイ90を第2挿入部121から挿入した場合、+A方向は+Y方向に一致し、+B方向は+X方向に一致し、+C方向は+Z方向に一致する。
【0049】
また、第1挿入部120及び第2挿入部121は、+C方向側の表面がA軸に沿った方向の端部に向かうほど厚さが薄くなるように傾斜する形状を成しているため、ユーザーが記録装置1の排出ローラー対41のニップ間にトレイ90を挿入させる際の負荷を低減できる。すなわち、トレイ90が排出ローラー対41のニップ間に挿入される場合に、第1挿入部120及び第2挿入部121によって、排出ローラー対41の上側のローラーをトレイ本体91の上面91aに容易に案内させることができる。
【0050】
また、第1挿入部120及び第2挿入部121が、B軸に沿った方向の位置に応じてA軸に沿った方向の長さが異なる形状であることにより、X軸に沿った方向に並ぶ複数の排出ローラー対41において、トレイ90がニップ間に挿入されるタイミングをずらすことができる。結果として、排出ローラー対41のニップ間にトレイ90を容易に挿入させることができる。加えて、記録装置1によって搬送されるトレイ90が搬送ローラー対22のニップ間に突入する際に生じる搬送負荷や、トレイ90が搬送ローラー対22のニップ間や排出ローラー対41のニップ間を抜ける際の振動を抑えることができる。
【0051】
図6Aに示すように、トレイ90は、検知部38により検知される被検知部であって、各挿入部120,121の挿入方向を検知可能な、第1被検知部150と第2被検知部151とを備える。
第1被検知部150は、A軸に沿った方向における第1載置部100a側に設けられる。具体的には、第1被検知部150は、第1載置部100aの近傍であって、第1載置部100aの+B方向に配置される。第1被検知部150は、トレイ本体91をC軸に沿った方向に貫通する貫通孔である。記録装置1は、第1被検知部150を検知することにより、記録装置1へのトレイ90の挿入が第1載置部100a側(第1挿入部120側)から挿入されたことを判定することができる。
【0052】
第2被検知部151は、A軸に沿った方向における第3載置部110側に設けられる。具体的には、第2被検知部151は、第3載置部110の近傍であって、第3載置部110の-B方向に配置される。第2被検知部151は、トレイ本体91とは異なる反射率を有するラベルである。当該ラベルは、例えば、白系色である。記録装置1は、第2被検知部151を検知することにより、記録装置1へのトレイ90の挿入が第3載置部110側(第2挿入部121側)から挿入されたことを判定することができる。
第1被検知部150と、第2被検知部151とは、互いに様態が異なっている。そして、第1被検知部150と第2被検知部151とはトレイ90において点対称の位置に配置される。
【0053】
また、トレイ90は、検知部38によって検知される複数の第3被検知部152(152a,152b,152c,152d)を備える。第3被検知部152は、第1載置部100a、第2載置部100b、及び第3載置部110の周囲において複数設けられる。第3被検知部152は、トレイ本体91をC軸に沿った方向に貫通する貫通孔である。
【0054】
記録装置1は、様態が互いに異なる、第1被検知部150或いは第2被検知部151を検知部38によって検知することにより、トレイ本体91が記録装置1に挿入される向きを判定することができる。すなわち、トレイ90の誤挿入を検知できる。また、記録装置1は、第3被検知部152を検知することにより、記録処理を開始する位置を判定することができる。
なお、第1被検知部150及び第2被検知部151の様態は適宜変更することが可能である。例えば、第1被検知部150及び第2被検知部151は、互いに異なる反射率を有する部材で構成されていてもよく、互いに異なる形状であってもよい。
【0055】
さらに、トレイ90は、検知部38によって検知される第4被検知部153を有する。第4被検知部153は、貫通孔である。記録装置1は、第4被検知部153を検知することにより、トレイ90の検知開始位置を判定することができる。
第4被検知部153は、A軸に沿った方向における第1及び第2載置部100a,100b側かつ第1挿入部120と異なる位置に設けられる。具体的には、第4被検知部153は、第1及び第2載置部100a,100bの+A方向であり、トレイ本体91のB軸に沿った方向において中央部であり、第1傾斜部120aの-A方向に設けられる。
【0056】
また、トレイ90は、検知部39によって検知される第5被検知部154を有する。第5被検知部154は、トレイ本体91とは異なる反射率を有するラベルである。第5被検知部154は、第1傾斜部120aの-A方向であり、第4被検知部153の+A方向に配置される。記録装置1は、第5被検知部154を検知することにより、トレイ90が有ることを判定することができる。すなわち、記録装置1内にトレイ90が挿入されたことを判定する。
【0057】
そして、第1挿入部120は、A軸に沿った方向における第5被検知部154に対応する位置に切り欠き155を有する。具体的には、切り欠き155は、第1傾斜部120aのB軸に沿った方向において中央部であり、第1傾斜部120aの+A方向の端部から-A方向に向けて形成される。さらに詳細には、切り欠き155は、第1傾斜部120aの+A方向の端部から第5被検知部154の+A方向の端部に亘って形成される。すなわち、トレイ90を第1挿入部120から記録装置1に挿入した場合、トレイ90の挿入方向において、第5被検知部154の下流側に切り欠き155が配置される。本実施形態の切り欠き155は、トレイ90の厚み方向に貫通した形態である。
【0058】
なお、第4被検知部153及び第5被検知部154は、第3載置部110側かつ第2挿入部121と異なる位置にも設けられる。また、第2挿入部121側の第5被検知部154に対応する位置にも切り欠き155が形成される。
【0059】
第5被検知部154は、トレイ本体91の平坦な上面91aに設けられる。ここで、例えば、第5被検知部154を、第1挿入部120の傾斜面に設けた場合、第5被検知部154における反射率が安定せず、記録装置1が誤検知してエラーを出すおそれがある。本実施形態によれば、斜面ではない平坦な場所に第5被検知部154を設け、更に第5被検知部154の位置に対応してA軸に沿った切り欠き155を設けることで第5被検知部154における反射率が安定し、誤検知を低減できる。
【0060】
ここで、第1及び第2載置部100a,100bと第3載置部110との位置関係について詳述する。
図6Aに示すように、第1挿入部120の+A方向の端部から第1載置部100a(第2載置部100b)の-A方向の端部までの距離D1は、第2挿入部121の-A方向の端部から第1載置部100aの+A方向の端部までの距離D2よりも短い。同様にして、第2挿入部121の-A方向の端部から第3載置部110の+A方向の端部までの距離D3は、第1挿入部120の+A方向の端部から第3載置部110の-A方向の端部までの距離D4よりも短い。
【0061】
このため、カードMaに対して記録処理を行う場合にはトレイ90が第1挿入部120から装置本体2に挿入されることで、カードMaが載置される第1及び第2載置部100a,100bが記録位置まで搬送される距離を短くすることができる。一方、ディスクMbに対して記録処理を行う場合にはトレイ90が第2挿入部121から装置本体2に挿入されることで、ディスクMbが載置される第3載置部110が記録位置まで搬送される距離を短くすることができる。
本構成により、小型の記録装置1であっても記録材を記録位置まで適切に搬送させることができる。
【0062】
次に、第1載置部100a及び第2載置部100bの詳細な形態について説明する。なお、第1載置部100aと第2載置部100bとは同一形態なので、第1載置部100aの形態を例にして説明する。
図8Aに示すように、第1載置部100aは、厚さ方向に凹む溝部170を有する。溝部170は、-C方向に見て、第1載置部100aの外縁の少なくとも1部に設けられる。本実施形態の溝部170は、第1凹部101aの外縁(4辺)全体に沿って設けられる。第1載置部100aにカードMaが載置された場合、溝部170は、-C方向に見て、カードMaの外縁と重なる。これにより、カードMaに付着しなかったインクを溝部170に溜めることができる。例えば、カードMaに対して縁なし印刷を行う場合において、カードMaの縁外に吐出されたインクが溝部170に回収される。そのため、トレイ90の溝部170以外の部分がインクによって汚れる虞を低減できる。
なお、例えば、溝部170は、第1凹部101aの外縁に沿って連続的に設けられる必要はなく、溝部170が途中で途切れている構成であってもよい。
【0063】
本実施形態の溝部170は、第1溝部171と、厚さ方向から見て、第1溝部171の外側に設けられる第2溝部172とを有する。
具体的には、第1溝部171は、第1凹部101aの外縁に沿って設けられる。第2溝部172は、第1溝部171の外縁に沿って設けられる。
図8B及び
図8Cに示すように、第1溝部171は、第1凹部101aの底面103に対して-C方向に凹んだ溝である。第2溝部172は、トレイ本体91の上面91aに対して-C方向に凹んだ溝である。
【0064】
第1溝部171と第2溝部172との間には、第1溝部171と第2溝部172と区分けする境界部173が形成される。境界部173は+C方向に凸状を成す。境界部173の+C方向における頂部は、第2溝部172の底面よりも+C方向に位置し、トレイ本体91の上面91aよりも-C方向に位置する。
境界部173の頂部よりも第1凹部101aの中央部側に向かう部分には壁面178が形成される。当該壁面178は、第1溝部171の一部分を構成する。壁面178は、第1溝部171に沿って形成される。壁面178は、C軸に沿った面を有する。また、境界部173の頂部よりもトレイ本体91の外縁側に向かう部分は、第2溝部172の一部分を構成する。
【0065】
図8A及び
図8Dに示すように、第1凹部101aのB軸に沿った方向の一方端側には、押さえ部175が設けられる。押さえ部175は、平面視において、第1凹部101aの中央部に向かって突出する。押さえ部175は、第1凹部101aのA軸に沿った方向における中央部に対応する位置に配置される。押さえ部175は、第1凹部101aに載置されるカードMaのA軸に沿った方向の一端部の一部と接することにより、カードMaのB軸に沿った方向の変位やC軸に沿った方向への浮き上がりを抑制することができる。
【0066】
押さえ部175は、境界部173の壁面178に配置される。
押さえ部175のB軸に沿った方向における寸法は、第1溝部171の溝幅寸法とほぼ同じである。従って、-A方向に見た場合、押さえ部175と第1溝部171とが一部重なる。
また、押さえ部175の周辺には第1載置部100aの厚み方向に貫通する貫通孔177a,177bが形成される。貫通孔177aは、壁面178の+B方向側の部分であり、A軸に沿って形成される細長孔である。従って、貫通孔177aが形成された部分には第1溝部171は配置されない。貫通孔177bは、境界部173の第2溝部172側の部分であり、A軸に沿って形成される細長孔である。従って、貫通孔177bが形成された部分には第2溝部172は配置されない。すなわち、押さえ部175は、板状に形成された境界部173に配置される。
【0067】
貫通孔177a,177bが設けられることにより、カードMaに記録処理を行う際に、カードMaの外縁に吐出されたインクをトレイ90外に排出させることができる。また、押さえ部175は、板状となった境界部173に配置されることで弾性力が生じ、カードMaの第1凹部101aへの載置や第1凹部101aからの取り出しを容易に行うことができる。
【0068】
次に、第1溝部171及び第2溝部172の作用について説明する。
図8Bに示すように、第1載置部100aにカードMaが載置された場合、カードMaの+B方向の端部は、押さえ部175と接する。一方、カードMaの-B方向の端部は、壁面178と接する。これにより、カードMaにおけるB方向の移動が規制される。なお、-C方向に見て、カードMaの-B方向に対応する部分の第1溝部171は、カードMaによって覆われる。また、
図8Cに示すように、カードMaの+A方向の端部及び-A方向の端部は、壁面178と接する。これにより、カードMaにおけるA軸に沿った方向の移動が規制される。なお、-C方向に見て、カードMaの+A方向及び-A方向に対応する部分の第1溝部171は、カードMaによって覆われる。
【0069】
そして、カードMaに対して縁なし印刷を行う場合、カードMaの-B方向の縁外に吐出されたインクは、第2溝部172によって回収される。また、カードMaの-B方向の端部を伝って下方に流れるインクは、第1溝部171によって回収される。一方、カードMaの+B方向の縁外に吐出されたインクは、第1溝部171または第2溝部172によって回収される。また、押さえ部175周辺に吐出されたインクは、貫通孔177a,177bを介してトレイ90外に排出される。
【0070】
また、カードMaのA軸に沿った方向の縁外に吐出されたインクは、第2溝部172によって回収される。また、カードMaの+A方向の端部及び-A方向の端部を伝って下方に流れるインクは、第1溝部171によって回収される。
【0071】
これにより、カードMaの外縁に吐出されたインクをより確実に第1溝部171及び第2溝部172に回収できる。これにより、第1及び第2溝部171,172以外の部分がインクによって汚れる虞を低減できる。また、カードMaの端部を伝わって下方に流れるインクは第1溝部171で回収できる。これにより、カードMaの裏面へのインクの付着汚れを抑制できる。
【0072】
なお、第1凹部101aのB軸に沿った方向の両端に押さえ部175を設けてもよい。また、第1凹部101aのA軸に沿った方向の少なくとも一端に押さえ部175を設けてもよい。
【0073】
次に、記録装置1の制御構成について説明する。
図9に示すように、記録装置1は、記録装置1で実行される各種動作を制御する制御部200を備える。制御部200は、CPU201と、メモリー202と、制御回路203と、I/F(インターフェイス)204と、を有する。CPU201は演算処理装置である。メモリー202は、CPU201の各種プログラムを格納する領域または作業領域等を確保する記憶装置であり、RAM、EEPROM等の記憶素子を有する。CPU201は、各種プログラムに従って演算を実行し、制御回路203を介して駆動部等を制御する。また、制御部200は、I/F204を介して情報処理端末(例えば、パーソナルコンピューター)等の外部装置300と情報の送受信が可能である。
【0074】
次に、記録装置1の制御方法について説明する。
図10に示すように、本実施形態の記録装置1の制御方法は、トレイ挿入方向検知処理(ステップS100)と、記録材検知処理(ステップS200)と、記録処理(ステップS300)と、を含む。
【0075】
まず、トレイ挿入方向検知処理(ステップS100)について説明する。
トレイ挿入方向検知処理は、記録装置1に対するトレイ90の挿入方向を検知する処理である。具体的には、制御部200は、検知部38の検知結果により、トレイ90が一端部(第1挿入部120)及び他端部(第2挿入部121)の何れか一方から挿入されたかを判定する。
【0076】
初めに、装置本体2の排紙スタッカー50の下部にトレイ90が収納されている状態において、トレイ90を+Y方向に引き出す。これにより、トレイ90が装置本体2から取り外される。そして、トレイ90上にカードMaを載置する。その後、トレイ90を排出口42から装置本体2の内部に挿入する。
ここで、カードMaに対して記録処理を行う場合には、トレイ90の第1挿入部120側から排出口42に挿入する。一方、ディスクMbに対して記録処理を行う場合には、トレイ90の第2挿入部121側から排出口42に挿入する。すなわち、カードMaに対して記録処理を行う場合とディスクMbに対して記録処理を行う場合とで、排出口42に対するトレイ90の挿入方向が異なる。
そのため、記録装置1に対するトレイ90の挿入方向を検知し、トレイ90の挿入方向が正しいか否かを判定する。
【0077】
排出口42に挿入されたトレイ90は、トレイ搬送部としての排出ローラー対41のニップ間に挿入されることにより、排出ローラー対41にニップされる(
図3B)。
排出ローラー対41がトレイ90をニップすることで、記録装置1はトレイ90を搬送可能となる。
【0078】
そして、
図11に示すように、トレイ挿入方向検知処理において、ステップS101では、制御部200は、所定の位置までトレイ90を-Y方向に向かって搬送させる。そして、検知部39が第5被検知部154を検知する。
【0079】
ステップS102では、制御部200は、第5被検知部154の検知結果に基づいてトレイ90が有るか否かを判定する。そして、トレイ90が有る、すなわち、トレイ90が挿入されたと判定した場合はステップS103に移行し、トレイ90が無い、すなわち、トレイ90が挿入されていない判定した場合はステップS101に移行する。
【0080】
ステップS103では、制御部200は、検知部38の検知開始位置を設定する。具体的には、制御部200は、検知部38を、検知開始位置である第4被検知部153の中心に移動させる。
【0081】
ステップS104では、制御部200は、所定の位置に検知部38を移動させ、その後、挿入方向を検知する被検知部(第1被検知部150或いは第2被検知部151)を検知させる。
第1被検知部150と第2被検知部151とは、トレイ90において点対称に配置される。このため、トレイ90の挿入方向が異なっていても、検知部38を所定の位置に移動させた場合、検知部38は、第1被検知部150或いは第2被検知部151と対向する。
【0082】
ステップS105では、制御部200は、外部装置300から送信された記録情報に基づいて、記録処理が実行される対象の記録材MがカードMaであるか否かを判定する。
なお、記録情報は、外部装置300から記録装置1に対して記録処理を実行するための情報である。記録情報は、記録処理の対象となる記録材M(カードMa、ディスクMb)の記録材情報、画像データに基づく印刷データ、記録を実施する位置情報(第1載置部100a、第2載置部100b、第3載置部110)等が含まれる。
そして、記録情報に基づいて、記録処理の対象がカードMaであると判定した場合はステップS106に移行し、記録処理の対象がカードMaでない(すなわち、記録処理の対象がディスクMbである)と判定した場合はステップS107に移行する。
【0083】
ステップS106では、制御部200は、ステップS104における検知部38の検知結果が、第1被検知部150であるか否かを判断する。具体的には、例えば、検知部38における検知結果において受光量(電圧値)が閾値の一方側に振れた場合は、第1被検知部150であると判断する。すなわち、記録情報がカードMaであり、検知結果が第1被検知部150である場合は、トレイ90の挿入方向は正しいので、制御部200は先の処理に進む。これにより、トレイ挿入方向検知処理S100が終了する。
一方、検知部38における検知結果において受光量(電圧値)が閾値の他方側に振れた場合は、第1被検知部150でない(第2被検知部151である)と判断する。すなわち、記録情報がカードMaであり、検知結果が第2被検知部151である場合は、トレイ90の挿入方向が誤っているので、ステップS108に移行する。
【0084】
ステップS108では、制御部200は、エラー処理を実行する。具体的には、制御部200は、記録材情報と検知部38にかかる判定とが不一致の場合、排出ローラー対41を駆動させ、トレイ90を排出口42から排出させる。トレイ90が排出されるので、ユーザーは容易に誤挿入エラーを認識することができる。これにより、ユーザーが何度も同じ操作を繰り返すおそれが無くなり、使い勝手を向上させることができる。
なお、エラー処理では、制御部200は、トレイ90の挿入方向が誤りである旨のメッセージを通知部4bに出力し、例えば、LED点滅させてもよい。また、制御部200は、外部装置300に対してトレイ90の挿入方向が誤りである旨のメッセージを出力し、外部装置300の表示部に表示させてもよい。
エラー処理が終了すると、トレイ挿入方向検知処理S100が終了する。
【0085】
ステップS107では、制御部200は、ステップS104における検知部38の検知結果が、第2被検知部151であるか否かを判断する。具体的には、例えば、検知部38における検知結果において受光量(電圧値)が閾値の他方側に振れた場合は、第2被検知部151であると判断する。すなわち、記録情報がディスクMbであり、検知結果が第2被検知部151である場合は、トレイ90の挿入方向は正しいので、制御部200は先の処理に進む。これにより、トレイ挿入方向検知処理S100が終了する。
一方、検知部38における検知結果において受光量(電圧値)が閾値の一方側に振れた場合は、第2被検知部151でない(第1被検知部150である)と判断する。すなわち、記録情報がディスクMbであり、検知結果が第1被検知部150である場合は、トレイ90の挿入方向が誤っているので、ステップS109に移行する。
【0086】
ステップS109では、制御部200は、エラー処理を実行する。具体的には、制御部200は、記録材情報と検知部38にかかる判定とが不一致の場合、排出ローラー対41を駆動させ、トレイ90を排出口42から排出させる。トレイ90が排出されるので、ユーザーは容易に誤挿入エラーを認識することができる。これにより、ユーザーが何度も同じ操作を繰り返すおそれが無くなり、使い勝手を向上させることができる。
また、エラー処理では、制御部200は、トレイ90の挿入方向が誤りである旨のメッセージを通知部4bに出力し、例えば、LED点滅させてもよい。また、制御部200は、外部装置300に対してトレイ90の挿入方向が誤りである旨のメッセージを出力し、外部装置300の表示部に表示させてもよい。
なお、本実施形態のステップS104では、制御部200は、所定の位置に検知部38を移動させ、その後、挿入方向を検知する被検知部(第1被検知部150或いは第2被検知部151)を検知させたが、これに限定されない。例えば、制御部200は、所定の位置に検知部38を移動させながら、挿入方向を検知する被検知部(第1被検知部150或いは第2被検知部151)を検知させてもよい。このようしても、時間経過に伴って受光量(電圧値)が一方側或いは他方側に変化するため、挿入方向を検知できる。
【0087】
次に、記録材検知処理(ステップS200)について説明する。
記録材検知処理は、トレイ90に対する記録材Mの載置有無を検知し、記録処理を実行するか否かを判定する。
図12に示すように、記録材検知処理は、記録材有り無し検知処理(ステップS210)と、記録情報と検知結果との照合処理(ステップS250)と、を含む。
記録材有り無し検知処理は、例えば、第1載置部100aにカードMaが載置されているか否か等を判定する。
また、記録情報と検知結果との照合処理は、例えば、外部装置300から記録装置1に送信される記録情報に含まれる位置情報と、記録材有り無し検知処理によって取得された判定とに基づき、記録材Mに対して記録処理を行うか否かを判定する。
なお、本実施形態では、カードMaへの記録処理を実行する場合について説明する。
【0088】
図13に示すように、記録材有り無し検知処理では、まず、ステップS211において制御部200は、第1載置部100aの検知を実行する。具体的には、制御部200は、キャリッジ32を移動させ、検知部38を貫通孔102aの中心に位置させる。そして、検知部38は検知を行う。
【0089】
ステップS212では、制御部200は、検知部38の検知結果に基づき、第1載置部100aにカードMaが載置されているか否かを判定する。具体的には、例えば、検知部38における検知結果において受光量(電圧値)が閾値の他方側に振れた場合は、第1載置部100aにカードMaが載置されていると判定し、ステップS213に移行する。一方、検知部38における検知結果において受光量(電圧値)が閾値の一方側に振れた場合は、第1載置部100aにカードMaが載置されていないと判定し、ステップS214に移行する。
【0090】
ステップ213では、制御部200は、第1載置部100aにカードMaが載置されていることを記憶する。具体的には、制御部200は、メモリー202の所定の記憶領域にフラグ「1」を記憶する。
一方、ステップ214に移行した場合は、制御部200は、第1載置部100aにカードMaが載置されてないことを記憶する。具体的には、制御部200は、メモリー202の所定の記憶領域にフラグ「0」を記憶する。
【0091】
ステップS215では、制御部200は、第2載置部100bの検知を実行する。具体的には、制御部200は、キャリッジ32を移動させ、検知部38を貫通孔102bの中心に位置させる。そして、検知部38は検知を行う。
【0092】
ステップS216では、制御部200は、検知部38の検知結果に基づき、第2載置部100bにカードMaが載置されているか否かを判定する。具体的には、例えば、検知部38における検知結果において受光量(電圧値)が閾値の他方側に振れた場合は、第2載置部100bにカードMaが載置されていると判定し、ステップS217に移行する。一方、検知部38における検知結果において受光量(電圧値)が閾値の一方側に振れた場合は、第2載置部100bにカードMaが載置されていないと判定し、ステップS218に移行する。
【0093】
ステップ217では、制御部200は、第2載置部100bにカードMaが載置されていることを記憶する。具体的には、制御部200は、メモリー202の所定の記憶領域にフラグ「1」を記憶する。
一方、ステップ218に移行した場合は、制御部200は、第2載置部100bにカードMaが載置されてないことを記憶する。具体的には、制御部200は、メモリー202の所定の記憶領域にフラグ「0」を記憶する。
以上により、記録材有り無し検知処理が終了する。
【0094】
次に、記録情報と検知結果との照合処理(ステップS250)について説明する。
図14に示すように、ステップS251では、制御部200は、例えば、外部装置300から送信された記録情報を取得する。記録情報は、第1載置部100a及び第2載置部100bのそれぞれに載置されるカードMaに関する位置情報が含まれる。
図15は、外部装置300において設定される記録情報(位置情報)の例示を示す。例えば、第1載置部100aに搭載されるカードMaに記録処理を指示する場合、メニュー画面310の「印刷設定」において、位置情報として第1載置部100aに対応する第1位置321を特定し、第1位置321に所望の画像データを貼り付ける。これにより、第1位置321(位置情報)と第1載置部100aとが紐付けられる。そして、制御部200は、第1位置321に記録処理の指示を受信したことを記憶する。具体的には、制御部200は、メモリー202の所定の記憶領域にフラグ「1」を記憶する。
一方、第1載置部100aに記録処理を行わない場合は、メニュー画面310において第1位置321を特定しない。この場合、制御部200は、第1位置321に記録処理の指示なしを受信したことを記憶する。具体的には、制御部200は、メモリー202の所定の記憶領域にフラグ「0」を記憶する。
【0095】
また、第2載置部100bに搭載されるカードMaに記録処理を指示する場合、外部装置300におけるメニュー画面310において位置情報として第2載置部100bに対応する第2位置322を特定し、第2位置322に所望の画像データを貼り付ける。これにより、第2位置322(位置情報)と第2載置部100bとが紐付けられる。そして、制御部200は、第2位置322に記録処理の指示を受信したことを記憶する。具体的には、制御部200は、メモリー202の所定の記憶領域にフラグ「1」を記憶する。
なお、第2載置部100bに記録処理を行わない場合は、メニュー画面310において第2位置322を特定しない。この場合、制御部200は、第2位置322に記録処理の指示なしを受信したことを記憶する。具体的には、制御部200は、メモリー202の所定の記憶領域にフラグ「0」を記憶する。
【0096】
次いで、ステップS252では、制御部200は、記録材有り無し検出処理(ステップS210)の検知結果情報を取得する。当該検知結果情報は、第1載置部100aのおけるカードMaの有り(フラグ「1」)または無し(フラグ「0」)のデータ、及び第2載置部100bのおけるカードMaの有り(フラグ「1」)または無し(フラグ「0」)のデータである。
【0097】
次いで、ステップS253では、制御部200は、ステップS251において取得した記録情報(位置情報)と、ステップS252において取得した検知結果情報とに基づいて、記録処理を行うか否かを判定する。
具体的には、制御部200は、メモリー202に記憶された照合テーブルCTに沿って判定する。
図16に示すように、照合テーブルCTは、記録情報(位置情報)と検知結果情報との照合結果に基づき記録処理の実行の有無を判定するデータである。
例えば、位置情報において第1位置321が「1」、第2位置322が「1」であり、検知結果情報において第1載置部100aが「1」、第2載置部100bが「1」である場合、記録処理を実行すると判定される。すなわち、制御部200は、位置情報と検知結果情報(検知部38にかかる判定結果)とが一致の場合、記録処理を行うと判定する。この場合、第1載置部100a及び第2載置部100bに対して記録処理が実行される。
【0098】
また、例えば、位置情報において第1位置321が「1」、第2位置322が「0」であり、検知結果情報において第1載置部100aが「1」、第2載置部100bが「0」である場合、記録処理を実行すると判定される。この場合、第1載置部100aのみに対して記録処理が実行される。
一方、例えば、位置情報において第1位置321が「1」、第2位置322が「1」であり、検知結果情報において第1載置部100aが「0」、第2載置部100bが「0」である場合、記録処理を実行しないと判定される。すなわち、制御部200は、位置情報と検知結果情報(検知部38にかかる判定結果)とが不一致の場合、記録処理を実行しないと判定する。
【0099】
なお、例えば、位置情報において第1位置321が「1」、第2位置322が「0」であり、検知結果情報において第1載置部100aが「1」、第2載置部100bが「1」である場合、記録処理を実行すると判定される。すなわち、制御部200は、位置情報(第1位置321が「1」)と検知結果情報(第1載置部100aが「1」)とが一致の場合、記録処理を行うと判定する。この場合、第1載置部100aに載置されるカードMaのみに対して記録処理が実行される。
また、例えば、位置情報において第1位置321が「1」、第2位置322が「0」であり、検知結果情報において第1載置部100aが「0」、第2載置部100bが「1」である場合、記録処理を実行しないと判定される。すなわち、制御部200は、位置情報(第1位置321が「1」)と検知結果情報(第1載置部100aが「0」)とが不一致の場合、記録処理を実行しないと判定する。
【0100】
制御部200は、記録処理を実行すると判定した場合、記録情報と検知結果との照合処理が終了し、記録処理(ステップS300)に移行する。一方、制御部200は、記録処理を実行しないと判定した場合、記録処理を実行せず、ステップS254に移行する。
【0101】
ステップS254に移行した場合、制御部200は、メッセージを出力する。例えば、制御部200は、記録処理が実行できない旨のメッセージを通知部4bに出力し、例えば、LED点滅させてもよい。また、制御部200は、外部装置300に対して同様のメッセージを出力し、外部装置300の表示部に表示させてもよい。位置情報と検知結果情報とが不一致の場合、メッセージを出力させることで、ユーザーが容易に認識することができる。これにより、ユーザーが何度も同じトライする必要が無くなり、使い勝手を向上させることができる。
【0102】
次いで、ステップS255では、制御部200は、排出ローラー対41を駆動させ、トレイ90を排出口42から排出させる。トレイ90が排出されるので、ユーザーは容易にエラー認識することができる。これにより、ユーザーが何度も同じ操作を繰り返すおそれが無くなり、使い勝手を向上させることができる。
なお、ステップS254とステップS255とは処理順が逆であってもよいし、同時に実行されてもよい。
以上により、記録情報と検知結果との照合処理が終了する。
【0103】
次に、記録処理(ステップS300)について説明する。
図17に示すように、ステップS301は、制御部200は、第3被検知部152aの検知を実行させる。具体的には、制御部200は、キャリッジ32を移動させ、検知部38を第3被検知部152aの中心に位置させる。そして、検知部38は検知を行う。
【0104】
次いで、ステップS302は、制御部200は、第3被検知部152bの検知を実行させる。具体的には、制御部200は、キャリッジ32を移動させ、検知部38を第3被検知部152bの中心に位置させる。そして、検知部38は検知を行う。
【0105】
次いで、ステップS303では、制御部200は、記録開始位置を設定する。具体的には、制御部200は、第3被検知部152a及び第3被検知部152bの検知結果に基づいて記録開始位置を算出し、算出された記録開始位置に記録ヘッド31を移動させる。
【0106】
次いで、ステップS304では、制御部200は、記録部30(キャリッジ32、記録ヘッド31)及び排出部40(排出ローラー対41)を駆動させ、カードMaへの記録処理を行う。
【0107】
なお、記録処理が終了した後、制御部200は、排出ローラー対41によってトレイ90を+Y方向に向かって搬送させ、トレイ90を排出口42から排出させる。そして、カードMa(記録材M)がトレイ90から取り外された後、トレイ90は、ガイド57に沿って排紙スタッカー50の下部に挿入され、装置本体2に収納される。
【0108】
以上、本実施形態によれば、例えば、記録情報として第1載置部100aに載置したカードMaへの記録処理を実行する旨の情報を取得したが、検知結果では、第1載置部100aにはカードMaが配置されておらず、第2載置部100bにカードMaが載置されていると判定された場合、当該判定と記録情報とに基づき、第2載置部100bにされたカードMaに対して記録処理を行うか否かを判定するため、上記場合であっても適切に記録処理を停止することが可能となり、不適当な位置(上記の場合、第1載置部100a)への記録処理を防止することができる。
【0109】
2.第2実施形態
次に、第2実施形態について説明する。
本実施形態では、記録情報と検知結果との照合処理について説明する。なお、記録情報と検知結果との照合処理以外の制御処理は第1実施形態と同様なので説明を省略する。また、第1実施形態と同一の構成については、同一の符号を使用し、重複する説明は省略する。
本実施形態では、制御部200は、位置情報と検知部38にかかる判定結果とが不一致の場合、位置情報を確認させるメッセージを出力し、位置情報が変更され、位置情報と検知部38による判定が一致した場合、記録処理を実行させる。
以下、詳細に説明する。
【0110】
図18に示すように、ステップS261では、制御部200は、例えば、外部装置300から送信された記録情報を取得する。
次いで、ステップS262では、制御部200は、記録材有り無し検出処理(ステップS210)の検知結果情報を取得する。
次いで、ステップS263では、制御部200は、ステップS261において取得した記録情報(位置情報)と、ステップS262において取得した検知結果情報とに基づいて、記録処理を行うか否かを判定する。
なお、ステップS261からステップS263は、第1実施形態にかかるステップS251からステップS253の内容と同じである。
【0111】
次いで、ステップS264に移行した場合、制御部200は、メッセージを出力する。例えば、制御部200は、位置情報を確認する旨のメッセージを外部装置300に対して出力する。これにより、位置情報の変更を促すことができる。
【0112】
次いで、ステップS265では、制御部200は、変更情報を取得する。具体的には、ステップS264のメッセージを受けて外部装置300において位置情報が変更され、変更された位置情報を取得する。その後、ステップS263に移行する。
そして、ステップS263において、制御部200は、位置情報と検知結果情報(検知部38にかかる判定結果)とが一致の場合、記録処理を行うと判定する。
以上により記録情報と検知結果との照合処理が終了する。
【0113】
例えば、ステップS263において、位置情報において第1位置321が「1」、第2位置322が「0」であり、検知結果情報において第1載置部100aが「0」、第2載置部100bが「1」である場合、記録処理を実行しないと判定される。次に、ステップS264及びS265において、第1位置321が「0」、第2位置322が「1」と位置情報が変更された場合、記録処理を行う。
なお、ステップS265にて変更情報が取得できない場合、制御部200は、記録処理が実行できない旨のメッセージを通知部4bに出力し、排出ローラー対41を駆動させ、トレイ90を排出口42から排出させてもよい。
【0114】
以上、本実施形態によれば、例えば、ユーザーがカードMaを載置する位置を間違えたとしても、メッセージによる出力により位置情報の変更が容易となり、記録処理に移行できるので、ユーザーの使い勝手を向上させることができる。
なお、装置本体2に表示部が設けられる構成であれば、ステップS264において、制御部200は、位置情報を確認する旨のメッセージを表示部に表示させても良い。また、表示部を介して位置情報が変更されるようにすることもできる。
【0115】
3.第3実施形態
次に、第3実施形態について説明する。
本実施形態では、記録情報と検知結果との照合処理について説明する。なお、記録情報と検知結果との照合処理以外の制御処理は第1実施形態と同様なので説明を省略する。また、第1実施形態と同一の構成については、同一の符号を使用し、重複する説明は省略する。なお、本実施形態では、カードMaに記録処理を行う場合について説明する。
本実施形態では、制御部200は、位置情報と検知部38にかかる判定結果とが不一致の場合であって、カードMaが載置されているという情報を取得した場合、記録処理を実行させる。
以下、詳細に説明する。
【0116】
図19に示すように、ステップS271では、制御部200は、例えば、外部装置300から送信された記録情報を取得する。
次いで、ステップS272では、制御部200は、記録材有り無し検出処理(ステップS210)の検知結果情報を取得する。
次いで、ステップS273では、制御部200は、ステップS271において取得した記録情報(位置情報)と、ステップS272において取得した検知結果情報とに基づいて、記録処理を行うか否かを判定する。
なお、ステップS271からステップS273は、第1実施形態にかかるステップS251からステップS253の内容と同じである。
【0117】
次いで、ステップS274に移行した場合、制御部200は、排出ローラー対41を駆動させ、トレイ90を排出口42から排出させる。トレイ90が排出されるので、ユーザーはトレイ90にカードMaが有るか否かを容易に確認することができる。また、ユーザーはカードMaが位置情報通りであるか否かを確認することができる。すなわち、ユーザーはカードMaがトレイ90に載置されているという情報を取得することが可能となる。
【0118】
次いで、ステップS275では、トレイ90を再び排出口42から挿入する。制御部200は、排出ローラー対41を駆動させ、トレイ90を挿入させる。
【0119】
次いで、ステップS276では、制御部200は、通知部4bにおいてエラーを通知する。すなわち、強制的に記録を実行するかどうかをユーザーに確認させる。
なお、装置本体2に表示部が設けられる構成であれば、制御部200は、強制的に記録を実行するかどうかをユーザーに確認させるメッセージを表示部に表示させてもよい。制御部200は、強制的に記録を実行するかどうかをユーザーに確認させるメッセージを外部装置300に出力してもよい。
次いで、ステップS277では、制御部200は、記録指示を取得する。具体的には、ユーザーは通知部4bから強制的に記録を実行する旨の指示を行うことで制御部200は、記録指示を取得する。なお、外部装置300から強制的に記録を実行する旨の指示が実行され、制御部200が当該記録指示を取得してもよい。
以降、記録処理(ステップS300)に移行する。
【0120】
以上、本実施形態によれば、検知部38によってトレイ90にカードMaが載置されていないと判定された場合であっても、カードMaが載置されているという情報を取得した場合には、カードMaに対して記録処理が実行される。例えば、比較的反射率が低いカードMaをトレイ90に載置した場合、検知部38によって検知されず、トレイ90にカードMaが載置されていないと判定される場合がある。この場合、反射率が低いカードMaに対して記録処理を行うことができない。そこで、本実施形態では、カードMaがトレイ90に載置されているという情報を取得した場合には記録処理を実行させることができるので、ユーザーの使い勝手を向上させることができる。
なお、ステップS274及びS275を省略し、トレイを排出せず、強制的に記録を実行する旨の指示を待機するようにしてもよい。
【0121】
4.第4実施形態
次に、第4実施形態について説明する。
本実施形態では、記録情報と検知結果との照合処理について説明する。なお、記録情報と検知結果との照合処理以外の制御処理は第1実施形態と同様なので説明を省略する。また、第1実施形態と同一の構成については、同一の符号を使用し、重複する説明は省略する。なお、本実施形態では、カードMaに記録処理を行う場合について説明する。
本実施形態では、制御部200は、カードMaの反射率に関する記録材情報を含む記録情報と検知部38の検知結果とによりトレイに記録材が載置されているかを判定するか否かを判定する。そして、制御部200は、記録材情報におけるカードMaの反射率が閾値以上である場合、検知部38の検知結果によりトレイ90にカードMaが載置されているかを判定する。一方、記録材情報におけるカードMaの反射率が閾値未満である場合、検知部38の検知結果に関わらず記録処理を実行させる。
以下、詳細に説明する。
【0122】
図20に示すように、ステップS281では、制御部200は、例えば、外部装置300から送信された記録情報を取得する。本実施形態の記録情報は、位置情報に加え記録材情報を含む。記録材情報は、各種カードMaの反射率を含む情報である。なお、記録材情報は、外部装置300の記録情報に含まれる構成でもよいし、記録装置1のメモリー202に格納される構成であってもよい。記録装置1に記録情報が格納される構成である場合、外部装置300から記録情報を取得するとともに、メモリー202から記録材情報を読み出す。
なお、記録情報はカードMaの色の情報を含み、制御部200が当該情報を基に各種カードMaの反射率を判定してもよい。
【0123】
次いで、ステップS282では、制御部200は、記録材有り無し検出処理(ステップS210)の検知結果情報を取得する。ステップS282は、第1実施形態にかかるステップS252の内容と同じである。
【0124】
次いで、ステップS283では、制御部200は、カードMaの反射率が閾値以上であるか否かを判定する。カードMaの反射率が閾値は、検知部38の検知能力の可否を基準に規定された値である。
制御部200は、カードMaの反射率が閾値以上であると判断した場合は、ステップS284に移行する。一方、カードMaの反射率が閾値以上でないと判断した場合は、ステップS285に移行する。
【0125】
次いで、ステップS284では、制御部200は、ステップS281において取得した記録情報(位置情報)と、ステップS282において取得した検知結果情報とに基づいて、記録処理を行うか否かを判定する。すなわち、ステップS283においてカードMaの反射率が閾値以上である場合は、検知部38によってカードMaを検知可能なレベルであるため、第1実施形態にかかるステップS253の内容と同じように判定する。具体的には、制御部200は、記録処理を実行すると判定した場合、記録処理(ステップS300)に移行する。一方、制御部200は、記録処理を実行しないと判定した場合、記録処理を実行せず、ステップS285に移行する。
【0126】
次いで、制御部200は、通知部4bにおいてエラーを通知する。すなわち、強制的に記録を実行するかどうかをユーザーに確認させる。
なお、装置本体2に表示部が設けられる構成であれば、制御部200は、強制的に記録を実行するかどうかをユーザーに確認させるメッセージを表示部に表示させてもよい。制御部200は、強制的に記録を実行するかどうかをユーザーに確認させるメッセージを外部装置300に出力してもよい。
次いで、ステップS285に移行した場合、制御部200は、記録指示を取得する。具体的には、ユーザーは通知部4bから強制的に記録を実行する旨の指示を実行することで制御部200は、記録指示を取得する。なお、外部装置300から強制的に記録を実行する旨の指示が実行され、制御部200が当該記録指示を取得してもよい。
以降、記録処理(ステップS300)に移行する。
【0127】
以上、本実施形態によれば、例えば、反射率が低いカードMaの場合、検知部38で検知されず、トレイ90にカードMaが載置されていないと判定され、記録処理が実行されない。そこで、本実施形態では、カードMaの反射率に関する記録材情報を加味して判定される。従って、反射率が低いカードMaであっても、記録可能となる。
また、カードMaの反射率が閾値以上である場合、検知部38の検知結果により、カードMaが載置されているか否かを判定するため、カードMaがトレイ90に載置されていない場合に不適当な位置への記録処理を防止することができる。また、カードMaの反射率が閾値未満である場合、検知部38の検知結果に問わず、カードMaに対して記録処理が実行されるので、反射率が低いカードMaであっても記録することができる。
【符号の説明】
【0128】
1…記録装置、2…装置本体、4…操作部、4a…ボタン、4b…通知部、10…筐体、12…媒体供給口、13…開閉蓋、17…搬送経路、20…搬送部、21…搬送ローラー対、22…搬送ローラー対、30…記録部、31…記録ヘッド、32…キャリッジ、33…液体収容部、34…プラテン、34a…リブ、38…検知部、39…検知部、40…排出部、41…排出ローラー対、42…排出口、50…排紙スタッカー、50a…第1スタッカー、50b…第2スタッカー、50c…第3スタッカー、56…凸部、57…ガイド、58…スタッカー収納部、60…給送トレイ、60a…給送トレイ本体、60b…延長トレイ、61…載置面、70…トレイ収容部、80…取付部、90…トレイ、91…トレイ本体、91a…上面、100a…第1載置部、100b…第2載置部、101a…第1凹部、101b…第2凹部、102a…貫通孔、102b…貫通孔、103…底面、110…第3載置部、111…第3凹部、112…凸部、113…取り出し用穴、114…貫通孔、120…第1挿入部、120a…第1傾斜部、120b…第2傾斜部、120c…第3傾斜部、120d…第4傾斜部、121…第2挿入部、150…第1被検知部、151…第2被検知部、152…第3被検知部、153…第4被検知部、154…第5被検知部、160…基部、170…溝部、171…第1溝部、172…第2溝部、173…境界部、175…押さえ部、177a…貫通孔、177b…貫通孔、178…壁面、200…制御部、201…CPU、202…メモリー、203…制御回路、204…I/F、300…外部装置、310…メニュー画面、M…記録材、Ma…カード、Mb…ディスク。