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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024030793
(43)【公開日】2024-03-07
(54)【発明の名称】画像処理装置および画像処理方法
(51)【国際特許分類】
   G06T 3/4015 20240101AFI20240229BHJP
【FI】
G06T3/40 705
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022133926
(22)【出願日】2022-08-25
(71)【出願人】
【識別番号】514315159
【氏名又は名称】株式会社ソシオネクスト
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】梅津 有司
(72)【発明者】
【氏名】萩原 創一
【テーマコード(参考)】
5B057
【Fターム(参考)】
5B057BA12
5B057CA01
5B057CB01
5B057CC02
5B057CD05
5B057CE06
5B057CE08
5B057CE18
5B057DC19
(57)【要約】
【課題】画像データの画像処理に掛かる負荷を低減する。
【解決手段】画像処理装置は、ベイヤー配列のイメージセンサにより取得された第1画像データを、輝度情報を含む第2画像データと、色情報を含み、前記第1画像データおよび前記第2画像データよりも解像度が小さい第3画像データとに分離する分離処理部を有し、前記第3画像データの画素配列は、水平方向と垂直方向とのそれぞれに2画素を含む領域毎に、一方の対角の2画素が同種で、他方の対角の2画素が異種の配列であり、前記他方の対角の2画素は、前記一方の対角の2画素と異種である。
【選択図】図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベイヤー配列のイメージセンサにより取得された第1画像データを、輝度情報を含む第2画像データと、色情報を含み、前記第1画像データおよび前記第2画像データよりも解像度が小さい第3画像データとに分離する分離処理部を有し、
前記第3画像データの画素配列は、水平方向と垂直方向とのそれぞれに2画素を含む領域毎に、一方の対角の2画素が同種で、他方の対角の2画素が異種の配列であり、前記他方の対角の2画素は、前記一方の対角の2画素と異種である
画像処理装置。
【請求項2】
前記第3画像データに対して画像処理を実施して第4画像データを生成する画像処理部を有する
請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記第3画像データは、ベイヤー配列の画素の画素値を含み、
前記画像処理部は、前記第3画像データをデモザイク処理によりRGB画像データに変換後に画像処理を実施する
請求項2に記載の画像処理装置。
【請求項4】
前記第3画像データは、前記一方の対角の2画素が輝度情報を含み、前記他方の対角の2画素が赤情報と青情報とをそれぞれ含み、
前記画像処理部は、前記第3画像データをRGB変換処理によりRGB画像データに変換後に画像処理を実施する
請求項2に記載の画像処理装置。
【請求項5】
前記分離処理部は、
第1画像データに対してデモザイク処理を実施してRGB画像データを生成し、
前記RGB画像データから低周波成分を抽出することで前記第3画像データを生成し、
前記RGB画像データの輝度情報と前記第3画像データの輝度情報との差分を取ることで前記第2画像データを生成する
請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の画像処理装置。
【請求項6】
前記第1画像データは、水平方向と垂直方向とのそれぞれに2つずつ配列された4つの画素群の画素値を含み、
一方の対角の2つの前記画素群の複数の画素の画素値が緑情報であり、他方の対角の2つの前記画素群の一方および他方の複数の画素の画素値がそれぞれ赤情報および青情報であり、4つの画素群はベイヤー配列を有し、
前記分離処理部は、前記4つの画素群の各々において、前記複数の画素の画素値から低域成分を抽出して1つの画素の画素値に割り当て、ベイヤー配列の画素値を含む前記第3画像データを生成する
請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項7】
前記分離処理部は、前記4つの画素群の各々において、前記複数の画素の画素値から広域成分を抽出して、低域成分の画素値を割り当てた画素を除く画素に割り当て、前記第2画像データを生成する
請求項6に記載の画像処理装置。
【請求項8】
前記第2画像データまたは前記第2画像データに対する画像処理により生成された第5画像データと、前記第4画像データとを合成し、第6画像データを生成する合成処理部を有する
請求項2ないし請求項4のいずれか1項に記載の画像処理装置。
【請求項9】
前記合成処理部は、輝度成分と色差成分とを含む前記第6画像データを生成し、生成した前記第6画像データにおいて、輝度成分を使用して色差成分をアップサンプリングするアップサンプリング処理を実施する
請求項8に記載の画像処理装置。
【請求項10】
前記第6画像データは、前記第1画像データと同じ解像度を有する
請求項8に記載の画像処理装置。
【請求項11】
前記画像処理部は、前記第2画像データに対してヒストグラムを均等化する均等化処理を実施し、均等化処理された画像データの各画素値の下位ビットを破棄するビットシフト処理を実施し、ビットシフト処理した画像データをメモリに保持し、前記メモリに保持された画像データから前記第2画像データを復元する復元処理を実施し、
前記復元処理後の画像データは、前記第4画像データと合成される
請求項2ないし請求項4のいずれか1項に記載の画像処理装置。
【請求項12】
画像データを処理する画像処理方法であって、
ベイヤー配列のイメージセンサにより取得された第1画像データを、輝度情報を含む第2画像データと、色情報を含み、前記第1画像データおよび前記第2画像データよりも解像度が小さい第3画像データとに分離する分離処理を実施し、
前記第3画像データの画素配列は、水平方向と垂直方向とのそれぞれに2画素を含む領域毎に、一方の対角の2画素が同種で、他方の対角の2画素が異種の配列であり、前記他方の対角の2画素は、前記一方の対角の2画素と異種である
画像処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像処理装置および画像処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
カメラから取得した画像データを高周波成分と低周波成分とに分離する技術がある。ベイヤー画像を分解して、色情報を示す高周波成分と、輝度情報を示す低周波成分とに分解し、異なるフィルタ処理を実施して合成する技術がある。高解像度の画像を高周波成分と低周波成分とに分離して画像処理を実施することで、処理負荷の低減を図る技術がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2012-191287号公報
【特許文献2】特開2015-008414号公報
【特許文献3】国際公開第2014/042155号
【特許文献4】国際公開第2014/103230号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
画像データを高周波成分と低周波成分とに分離する場合、画像の画素配列がベイヤー配列と相違すると、その後のホワイトバランス処理、色成分の補正処理またはエッジ強調処理等において、ベイヤー配列の画像に変換する追加の処理が必要となってしまう。また、画像データの解像度が高いほど、画像処理後の画像データの解像度を高くできるが、画像データに対する画像処理の負荷(消費電力および処理時間)も高くなる。さらに、イメージセンサがベイヤー配列の各画素を複数の画素に拡張した画素配列を有する場合、イメージセンサから取得する画像データを高周波成分と低周波成分とに分離する手法は、検討されていない。
【0005】
本発明は、上記の点に鑑みてなされたもので、画像データの画像処理に掛かる負荷を低減することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様では、画像処理装置は、ベイヤー配列のイメージセンサにより取得された第1画像データを、輝度情報を含む第2画像データと、色情報を含み、前記第1画像データおよび前記第2画像データよりも解像度が小さい第3画像データとに分離する分離処理部を有し、前記第3画像データの画素配列は、水平方向と垂直方向とのそれぞれに2画素を含む領域毎に、一方の対角の2画素が同種で、他方の対角の2画素が異種の配列であり、前記他方の対角の2画素は、前記一方の対角の2画素と異種である。
【発明の効果】
【0007】
開示の技術によれば、画像データの画像処理に掛かる負荷を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】第1の実施形態における画像処理装置を含む画像処理システムの一例を示すイメージ図である。
図2図1の移動体に搭載される各種装置の構成の概要を示すブロック図である。
図3図2の画像処理装置および情報処理装置の構成の一例を示すブロック図である。
図4図2の画像処理装置の機能構成の一例を示すブロック図である。
図5図2の画像処理装置が実施する画像処理の一例を示すフロー図である。
図6図5のステップS200の分離処理、ステップS300の画像処理およびステップS400の合成処理の一例を示すフロー図である。
図7図6のステップS200の分離処理の詳細を示すフロー図である。
図8図7のステップS220のベイヤー変換処理の一例を示す説明図である。
図9図5のステップS200の分離処理、ステップS300の画像処理およびステップS400の合成処理の別の例を示すフロー図である。
図10図9のステップS200の分離処理の詳細を示すフロー図である。
図11図10のステップS242の1/2縮小処理および図10のステップS243のベイヤー配列変換処理の一例を示す説明図である。
図12】第2の実施形態における画像処理装置が実施する画像処理の一例を示すフロー図である。
図13図12のステップS200Aの分離処理の一例を示すフロー図である。
図14図12のステップS300Aの画像処理およびステップS400Aの合成処理の一例を示すフロー図である。
図15図12のステップS300Aの画像処理において消費電力をさらに削減する改善例を示す図である。
図16】第3の実施形態における画像処理装置が実施する画像処理の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を用いて実施形態を説明する。以下の説明では、画像データを単に画像と称する場合がある。
【0010】
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態における画像処理装置を含む画像処理システムの一例を示す。図1に示す画像処理システム100は、例えば、自動車等の移動体200に搭載される。移動体200の進行方向Dの前方、後方、左側および右側と、移動体200の車内の前方には、カメラ等の撮像装置19A、19B、19C、19D、19Eが設置される。以下では、撮像装置19A、19B、19C、19D、19Eを区別なく説明する場合、撮像装置19とも称される。
【0011】
なお、移動体200に設置される撮像装置19の数および設置位置は、図1に限定されない。例えば、1つの撮像装置19が移動体200の前方のみに設置されてもよく、2つの撮像装置19が前方と後方のみに設置されてもよい。あるいは、撮像装置19は、移動体200の天井に設置されてもよい。
【0012】
また、画像処理システム100が搭載される移動体200は、自動車に限定されず、例えば、工場内で稼働する搬送ロボットまたはドローンでもよい。また、画像処理システム100は、例えば、監視カメラ、デジタルスチルカメラ、デジタルカムコーダ、アクションカメラ、スマートフォンのカメラまたはゲーム機のカメラなどの撮像装置から取得した画像を処理するシステムであってもよい。この場合、撮像装置は、画像処理装置10に直接接続されている必要なく、画像処理装置10と物理的に離れた場所に設置されてもよい。
【0013】
各撮像装置19は、信号線または無線を介して画像処理装置10に接続される。さらに、各撮像装置19と画像処理装置10との距離は、図1でイメージされる距離よりも長くてもよい。例えば、撮像装置19で取得した画像データは、ネットワークを介して画像処理装置10に伝送されてもよい。この場合、画像処理装置10および情報処理装置11は、クラウドコンピューティングにより実現されてもよい。
【0014】
画像処理システム100は、画像処理装置10、情報処理装置11および表示装置12を有する。なお、図1では、説明を分かりやすくするために、上方から俯瞰した移動体200のイメージ図に画像処理システム100が重ねて記載されている。しかしながら、実際には、画像処理装置10および情報処理装置11は、移動体200に搭載される制御基板等に実装され、表示装置12は、移動体200内において、運転者等の人物から見える位置に設置される。なお、画像処理装置10は、情報処理装置11の一部として制御基板等に実装されてもよい。
【0015】
図2は、図1の移動体200に搭載される各種装置の構成の概要を示す。移動体200は、内部ネットワークを介して相互に接続された画像処理装置10、情報処理装置11、表示装置12、少なくとも1つのECU(Electronic Control Unit)13および無線通信装置14を有する。また、移動体200は、センサ15、駆動装置16、ランプ装置17、ナビゲーション装置18および撮像装置19を有する。例えば、内部ネットワークは、CAN(Controller Area Network)またはイーサネット(登録商標)等の車載ネットワークである。
【0016】
画像処理装置10は、撮像装置19により取得された画像データ(フレームデータ)画像処理を実施する。画像処理装置10は、ISP(Image Signal Processor)を有する。情報処理装置11は、移動体200の各部を制御するコンピュータとして機能されてもよい。情報処理装置11は、ECU13を制御することにより、移動体200の全体を制御する。情報処理装置11は、画像処理装置10により生成された画像に基づいて、移動体200の外部の物体を認識する認識処理を実施してもよく、認識した物体を追尾する追尾処理を実施してもよい。
【0017】
表示装置12は、画像処理装置10により生成された画像および補正画像等を表示する。表示装置12は、移動体200が後進(バック)する際に、移動体200の後進方向の画像をリアルタイムで表示してもよい。また、表示装置12は、ナビゲーション装置18から出力される画像を表示してもよい。
【0018】
ECU13は、エンジンまたはトランスミッション等の機構部に対応してそれぞれ設けられる。各ECU13は、情報処理装置11からの指示に基づいて、対応する機構部を制御する。無線通信装置14は、移動体200の外部の装置との通信を行う。センサ15は、各種の情報を検出するセンサである。センサ15は、例えば、移動体200の現在の位置情報を取得する位置センサを含んでもよい。また、センサ15は、移動体200の速度を検出する速度センサを含んでもよい。
【0019】
駆動装置16は、移動体200を移動させるための各種装置である。駆動装置16には、例えば、エンジン、操舵装置(ステアリング)、および制動装置(ブレーキ)等が含まれてもよい。ランプ装置17は、移動体200に搭載された各種灯具である。ランプ装置17には、例えば、前照灯(ヘッドランプ、ヘッドライト)、方向指示器(ウインカー)のランプ、バックライトおよびブレーキランプ等が含まれてもよい。ナビゲーション装置18は、目的地への経路を音声および表示により案内する装置である。
【0020】
撮像装置19は、例えば、赤色光R、緑色光Gおよび青色光Bをそれぞれ透過する複数種のフィルタを含む画素がベイヤー配列で搭載されたイメージセンサIMGSを有する。すなわち、イメージセンサIMGSは、検出する光の波長領域が異なる複数種の画素を含む。ベイヤー配列では、4つの画素(1つの赤画素、2つの緑画素および1つの青画素)を含む画素群が繰り返し配置される。撮像装置19により取得された画像データは、画像処理装置10により処理される。
【0021】
なお、イメージセンサIMGSは、図12で説明するように、水平方向と垂直方向とのそれぞれに2つずつ配列された4つの画素である画素群に対応する同一種のフィルタを含んでもよい。この場合、一方の対角の2つの画素群の複数の画素は、画素値として緑情報を出力する緑画素である。他方の対角の2つの画素群の一方の複数の画素は、画素値として赤情報を出力する赤画素であり、他方の対角の2つの画素群の他方の複数の画素は、画素値として青情報を出力する青画素である。そして、4つの画素群は、ベイヤー配列を有する。なお、各画素群が有する画素は4つに限らず、水平方向と垂直方向とのそれぞれに2より大きい数ずつ配列、例えば3つずつの9つの画素を含むものであってもよい。
【0022】
図3は、図2の画像処理装置10および情報処理装置11の構成の一例を示す。画像処理装置10および情報処理装置11の構成は、互いに同様であるため、以下では、画像処理装置10の構成が説明される。例えば、画像処理装置10は、バスBUSで相互に接続されたCPU20、インタフェース装置21、ドライブ装置22、補助記憶装置23およびメモリ装置24を有する。
【0023】
CPU20は、メモリ装置24に格納された画像処理プログラムを実行することで、後述する各種の画像処理を実施する。インタフェース装置21は、図示しないネットワークに接続するために使用される。補助記憶装置23は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)またはSSD(Solid State Drive)等であり、画像処理プログラム、画像データおよび画像処理に使用する各種パラメータ等を保持する。
【0024】
メモリ装置24は、例えば、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等であり、補助記憶装置23から転送される画像処理プログラム等を保持する。ドライブ装置22は、記録媒体30を接続するインタフェースを有し、例えば、CPU20からの指示に基づいて、記録媒体30に格納された画像処理プログラムを補助記憶装置23に転送する。なお、ドライブ装置22は、補助記憶装置23に記憶された画像データ等を記録媒体30に転送してもよい。
【0025】
図4は、図2の画像処理装置10の機能構成の一例を示す。画像処理装置10は、取得部10a、分離処理部10b、画像処理部10cおよび合成処理部10dを有する。取得部10aは、各撮像装置19により撮像された移動体200の周囲の画像を示す画像データを取得する。例えば、画像データは、ベイヤー配列のイメージセンサIMGSから出力される第1画像データの一例である。
【0026】
分離処理部10bは、取得部10aが取得したベイヤー配列の画像データを、輝度情報を含む高周波成分データと、色情報を含み、ベイヤー配列の画像データおよび高周波成分データよりも解像度が小さい低周波成分データとに分離する。
【0027】
低周波成分データの画素配列は、水平方向と垂直方向とのそれぞれに2画素を含む領域毎に、一方の対角の2画素が同種で、他方の対角の2画素が異種の配列であり、他方の対角の2画素は、一方の対角の2画素と異種である。例えば、低周波成分データは、ベイヤー配列の画素の画素値を含み、取得部10aが取得したベイヤー配列の元の画像データよりも解像度が小さい。あるいは、低周波成分データは、一方の対角の2画素が輝度情報を含み、他方の対角の2画素が赤情報と青情報とをそれぞれ含む、ベイヤー配列と同様の画素配列の画素値を含む。高周波成分データは、第2画像データの一例であり、低周波成分データは、ベイヤー配列の画素の画素値を含む第3画像データの一例である。
【0028】
例えば、分離処理部10bは、取得部10aが取得したベイヤー配列の画像データに対してデモザイク処理を実施してRGB画像データを生成する。そして、分離処理部10bは、RGB画像データから低周波成分を抽出することで低周波成分データを生成し、RGB画像データの輝度情報と低周波成分データの輝度情報との差分を取ることで高周波成分データを生成する。
【0029】
画像処理部10cは、低周波成分データに対して画像処理を実施して画像処理後の画像データを生成する。画像処理後の画像データは、第4画像データの一例である。低周波成分データは、ベイヤー配列の元の画像データに比べて解像度が小さい。このため、画像処理部10cは、元の画像データをそのまま画像処理する場合に比べて、画像処理に掛かる負荷を軽減することができる。
【0030】
例えば、画像処理部10cは、ベイヤー配列の画素値を含む低周波成分データをデモザイク処理によりRGB画像データに変換し、変換により生成されたRGB画像データの画像処理を実施する。あるいは、画像処理部10cは、ベイヤー配列と同様の配列の画素値を含む低周波成分データをRGB変換処理によりRGB画像データに変換し、変換により生成されたRGB画像データの画像処理を実施する。なお、画像処理部10cは、高周波成分データに対して、ノイズ除去処理等を実施してもよい。
【0031】
合成処理部10dは、画像処理部10cによる画像処理後の画像データと高周波成分データとを合成し、RGB画像の合成画像データを生成する。あるいは、合成処理部10dは、画像処理部10cによる画像処理後の画像データと、画像処理部10cによる画像処理後の高周波成分データとを合成し、RGB画像の合成画像データを生成する。例えば、合成画像データの解像度は、取得部10aが取得したベイヤー配列の画像データの解像度と同じである。画像処理部10cによる画像処理後の高周波成分データは、第5画像データの一例である。合成画像データは、第6画像データの一例である。
【0032】
図5は、図2の画像処理装置10が実施する画像処理の一例を示す。すなわち、図5は、画像処理装置10による画像処理方法の一例を示す。図5に示すフローは、例えば、画像処理装置10のCPU20が画像処理プログラムを実行することにより実現される。なお、図5に示すフローは、画像処理装置10に搭載されるFPGA(Field-Programmable Gate Array)またはASIC(Application Specific Integrated Circuit)等のハードウェアにより実現されてもよい。あるいは、図5に示すフローは、ハードウェアとソフトウェアとを協働させることで実現されてもよい。
【0033】
まず、ステップS100において、画像処理装置10は、撮像装置19が撮像した1フレームの画像データ(ベイヤー画像データ)を取得する。特に限定されないが、撮像装置19から取得する画像データは、8Kサイズ(水平7680画素、垂直4320画素)である。なお、画像処理装置10は、撮像装置19の仕様に応じて、4Kサイズ(水平3840画素、垂直2160画素)または2Kサイズ(フルハイビジョンサイズ)の画像データを撮像装置19から取得してもよい。
【0034】
次に、ステップS200において、画像処理装置10は、撮像装置19から取得した画像データを低周波成分と高周波成分とに分離する分離処理を実施し、低周波成分データと高周波成分データとを生成する。低周波成分データは、撮像装置19から取得した元の画像データに対して解像度を落としたベイヤー画像データであり、例えば、4Kサイズである。高周波成分データは、例えば、撮像装置19から取得した元の画像データの解像度を有する輝度データ(8Kサイズ)である。分離処理の例については、図6で説明される。
【0035】
次に、ステップS300において、画像処理装置10は、分離処理で生成した低周波成分データを使用して画像処理を実施し、画像データ(ベイヤー画像データ)を生成する。低周波成分データは、元の画像データに比べて解像度が低いため、画像処理に掛かる負荷を軽減することができる。また、画像処理装置10は、輝度成分を含む高周波成分データからノイズを除去する処理を実施する。なお、画像処理装置10は、高周波成分データのステップS400での合成処理が適切に実施できる場合、高周波成分データのノイズ除去処理を省略してもよい。
【0036】
なお、画像処理後の低周波成分の画像データは、被写体の認識処理または追尾処理等を実施するために情報処理装置11に出力されてもよい。情報処理装置11は、撮像装置19が撮像した画像データより解像度が低い画像データを使用することで、認識処理または追尾処理等を高速かつ低電力で実施することができる。
【0037】
次に、ステップS400において、画像処理装置10は、画像処理後の画像データとノイズを除去後の輝度データとを合成する合成処理を実施し、合成画像データを生成する。
【0038】
次に、ステップS500において、画像処理装置10は、合成画像データを情報処理装置11および表示装置12の一方または両方に出力する。次に、ステップS600において、画像処理装置10は、画像処理を終了する場合、図5に示す処理を終了し、画像処理を継続する場合、処理をステップS100に戻す。
【0039】
図6は、図5のステップS200の分離処理、ステップS300の画像処理およびステップS400の合成処理の一例を示す。ステップS210において、画像処理装置10は、図5のステップS100で取得した8Kサイズのベイヤー画像データを受信し、前処理を実施する。画像処理装置10は、前処理において、最低限の補正を実施し、ステップS220、S230を実施するためのRGB画像データを生成する。前処理の例は、図7で説明される。
【0040】
ステップS220において、画像処理装置10は、前処理で生成されたRGB画像データをリサンプルし、水平方向および垂直方向の解像度をそれぞれ2/3に落としたベイヤー画像データを生成するベイヤー変換処理を実施する。以下では、ベイヤー変換処理により解像度が落とされた画像データ(低周波成分データ)は、2/3ベイヤー画像データとも称される。ベイヤー変換処理の例は、図8で説明される。
【0041】
ステップS230において、画像処理装置10は、前処理で生成されたRGB画像データを使用して、輝度成分を抽出する輝度成分抽出処理を実施し、輝度データ(高周波成分データ)を生成する。輝度成分抽出処理の例は、図7で説明される。
【0042】
ステップS310において、画像処理装置10は2/3ベイヤー画像データを使用して、例えば、シェーディング補正またはベイヤー画像データのノイズ除去処理など、処理負荷が比較的高いベイヤー処理を実施する。処理対象の2/3ベイヤー画像データは、元の画像データの画素数の約44%(=(2/3)*(2/3);*は乗算符号)に縮小されている。このため、ベイヤー処理の消費電力を44%程度に削減可能である。なお、画像処理装置10にISPが搭載される場合、ベイヤー処理をISPで実施することで、システムに大きな変更を加えることなくベイヤー処理を実行することができる。この場合、縮小された画像データに対して行うベイヤー処理は、縮小を行っていない画像データに対するベイヤー処理との互換性を維持することができる。図6および以降の図において、網掛けで示す処理は、ISPで実施可能であることを示す。
【0043】
次に、ステップS320において、画像処理装置10は、デモザイク処理を実施することで、ベイヤー画像データをRGB画像データに変換する。変換されたRGB画像データの水平方向および垂直方向の解像度は、撮像装置19から受信した画像データの水平方向および垂直方向の解像度の2/3である。なお、画像処理装置10にISPが搭載される場合、デモザイク処理はISPで実施されることが好ましい。
【0044】
次に、ステップS330において、画像処理装置10は、デモザイク処理により変換されたRGB画像データを使用して、水平方向および垂直方向の解像度をそれぞれ3/4に落とした縮小RGB画像データを生成する3/4RGB縮小処理を実施する。縮小RGB画像データは、元の画像データの画素数の25%(((2/3)/(3/4))の二乗)に縮小されている。
【0045】
縮小RGB画像データは、R(赤)成分、G(緑)成分、B(青)成分を全ての画素に含む。このため、撮像装置19から受信した画像データに対して、水平方向および垂直方向の解像度をそれぞれ1/2に縮小しても、ステップS213で実行するLPF(Low Pass Filter)処理により"1/4*サンプリング周波数Fs"までしか信号成分を有さないため、受信した画像データの信号成分の劣化は発生しない。
【0046】
ステップS340において、画像処理装置10は、縮小した画像データを使用して、ホワイトバランス処理等の色補正処理、エッジ強調処理または3DNR(three-Dimensional Noise Reduction)処理等の処理負荷の高いRGB処理を実施する。また、画像処理装置10は、RGB処理を実施後に、YUV空間への変換処理を実施し、変換処理により生成されたYUV画像データをYUV処理を実施することで、縮小YUV画像データを生成する。縮小画像データの画素数は、撮像装置19から受信した画像データの画素数の25%(4Kサイズ相当)であるため、ステップS340の処理に掛かる消費電力は、8KサイズのRGB画像データを処理する場合の25%に削減可能である。なお、画像処理装置10にISPが搭載される場合、RGB処理およびYUV処理はISPで実施されることが好ましい。
【0047】
次に、ステップS350において、画像処理装置10は、縮小YUV画像データの水平方向および垂直方向の画素数をそれぞれ2倍に拡張する画素数拡大処理を実施し、拡大YUV画像データ(8Kサイズ)を生成する。なお、拡大YUV画像データは、バイリニア補間などの方法で水平方向及び垂直方向のそれぞれが2倍に拡大されるため、実質的な解像度は、4Kサイズのままである。
【0048】
一方、ステップS360において、画像処理装置10は、ステップS230で抽出された高周波成分データ(輝度データ)から最小限のノイズを除去する軽量ノイズ除去処理を実施し、ノイズ除去後輝度データを生成する。軽量ノイズ除去処理により、例えば、ステップS400での合成処理を適切に実施することができる。なお、軽量ノイズ除去処理は、省略されてもよい。また、ステップS360において、画像処理装置10は、高周波成分データにゲインをかけて強調する強調処理を実施してもよい。
【0049】
ステップS410において、画像処理装置10は、拡大YUV画像データ(低周波成分データ)にノイズ除去後輝度データ(高周波成分データ)を加算する高周波加算処理を実施する。高周波加算処理により、撮像装置19から受信した画像データと同じ8Kサイズの解像度を有し、画像処理が実施された合成画像データ(YUV画像データ)を生成することができる。生成されたYUV画像データは、図5のステップS500で、情報処理装置11および表示装置12の一方または両方に出力される。
【0050】
ここで、動画像は、通常、輝度(Y)に対して色(UV)の解像度を落として利用することが多く、色の解像度を落とすことによる画質の劣化はほとんどない。このため、輝度(Y)データに対して実質的な解像度が低い色(UV)データを使用しても、画質の劣化がほとんどない合成画像データ(YUV画像データ)を生成することができる。
【0051】
図7は、図6のステップS200の分離処理の詳細を示す。まず、ステップS211において、画像処理装置10は、ベイヤー画像データにデモザイク処理を実施するために、最小限の補正処理を実施する。例えば、画像処理装置10は、黒レベルの補正(OB)、欠陥画素の補正(DPC)およびホワイトバランス補正(WB)等を実施する。
【0052】
次に、ステップS212において、画像処理装置10は、デモザイク処理を実施し、ベイヤー画像データをRGB画像データに変換する。デモザイク処理により生成されるRGB画像データは、全ての周波数成分(全周波成分)を含む。次に、ステップS213において、画像処理装置10は、デモザイク処理により生成されたRGB画像データにLPF処理を実施し、"1/4*Fs"より低い周波数成分(低周波成分)を取り出す。
【0053】
次に、ステップS220のベイヤー変換処理では、図6で説明したように、画像処理装置10は、RGB画像データをリサンプルして水平方向および垂直方向の解像度をそれぞれ2/3に落とした2/3ベイヤー画像データ(低周波成分データ)を生成する。2/3ベイヤー画像データ(低周波成分データ)の画素数は、撮像装置19から受信した元の画像データの画素数の約44%(=(2/3)の二乗)である。
【0054】
LPF処理後のRGB画像データは、高周波成分を持っていない。このため、リサンプルは画質の劣化にはほとんど影響しない。ただし、リサンプルにより水平方向および垂直方向の解像度をそれぞれ1/2に落とすと、リサンプリング周期が"1/2*Fs"を下回り、エイリアシングが発生することがある。この実施形態では、例えば、"1/2*Fs"より少し大きい"2/3*Fs"でリサンプルすることで、エイリアシングの発生を抑制することができる。リサンプルの手法は、図8で説明される。
【0055】
一方、輝度成分抽出処理では、ステップS231において、画像処理装置10は、LPF処理後のRGB画像データのR値、G値、B値のそれぞれに所定の係数を乗じて輝度成分を抽出する輝度変換処理を実施し、輝度データ(低周波成分データ)を生成する。次に、ステップS232において、画像処理装置10は、輝度データ(低周波成分データ)のガンマ補正処理を実施する。
【0056】
ステップS233において、画像処理装置10は、デモザイク処理されたRGB画像データのR値、G値、B値のそれぞれに所定の係数を乗じて輝度成分を抽出する輝度変換処理を実施し、輝度データ(全周波成分データ)を生成する。次に、ステップS234において、画像処理装置10は、輝度データ(全周波成分データ)のガンマ補正処理を実施する。
【0057】
次に、ステップS235において、画像処理装置10は、輝度データ(全周波成分データ)と輝度データ(低周波成分データ)との差分を取ることで、"1/4*Fs"より高い周波数成分を含む輝度データ(高周波成分データ)を生成する。
【0058】
図8は、図7のステップS220のベイヤー変換処理の一例を示す。図8では、ベイヤー画像の解像度の縮小の程度を分かりやすくするため、撮像装置19から受信する元のベイヤー画像も示される。また、説明を分かりやすくするため、元のベイヤー画像の画素数は、水平方向および垂直方向とも6画素であるとする。
【0059】
元のベイヤー画像は、デモザイク処理によりRGB画像データに変換される。画像処理装置10は、例えば、RGB画像データにおいて、互いに隣接する複数の画素をグループ化し、グループ毎にR成分、G成分またはB成分の画素値を加重平均し、ベイヤー配列上での各色の画素値を算出する。図8に示す例では、互いに隣接する4個の画素(水平方向および垂直方向にそれぞれ2画素)を使用して、R成分、G成分またはB成分のいずれかの画素値が加重平均される。なお、加重平均は、9個の画素(水平方向および垂直方向にそれぞれ3画素)を使用して実施されてもよい。
【0060】
そして、水平方向および垂直方向の画素数がそれぞれ2/3に縮小された2/3ベイヤー画像が生成される。2/3ベイヤー画像の画素数は、元のベイヤー画像の画素数のほぼ44%(=(2/3)の二乗)になる。
【0061】
図9は、図5のステップS200の分離処理、ステップS300の画像処理およびステップS400の合成処理の別の例を示す。図6と同様の処理については、詳細な説明は省略する。ステップS200の分離処理では、画像処理装置10は、図6のステップS220のベイヤー変換処理の代わりに、ステップS240において横1/2疑似ベイヤー変換処理を実施し、横1/2疑似ベイヤー画像データを生成する。ここで、"横"は、水平方向を意味する。
【0062】
横1/2疑似ベイヤー画像データは、8Kサイズの元のベイヤー画像データに対して、水平方向の解像度が1/2に縮小されている。横1/2疑似ベイヤー変換処理の例は、図11で説明される。また、分離処理では、画像処理装置10は、ステップS230の輝度成分抽出処理を、前処理で生成されたRGB画像データと、横1/2疑似ベイヤー変換処理で生成されたYRB画像データとを使用して実施する。
【0063】
画像処理装置10は、ステップS300の画像処理を、ステップS200の分離処理により分離された横1/2疑似ベイヤー画像データを使用して実施する。横1/2疑似ベイヤー画像データは、ベイヤー画像データでないため、画像処理装置10は、RGB画像データを生成するためにデモザイク処理を使用できない。
【0064】
このため、画像処理装置10は、図6のステップS320、S330のデモザイク処理、3/4RGB縮小処理の代わりに、ステップS322においてRGB変換処理を実施し、縮小RGB画像データを生成する。画像処理装置10は、図11の記載のベイヤー配列変換処理の逆変換処理を実行することで、元の画像データに対して垂直方向および水辺方向のそれぞれの解像度が1/2(元の画像データに対して画素数が25%)の縮小RGB画像データを生成する。ステップS300の画像処理のその他の処理は、図6の画像処理と同様である。ステップS400の合成処理は、図6の合成処理と同じである。
【0065】
図10は、図9のステップS200の分離処理の詳細を示す。図7と同様の処理については、詳細な説明は省略する。図9で説明したように、分離処理は、図6のステップS220のベイヤー変換処理の代わりに、ステップS240で横1/2疑似ベイヤー変換処理が実施される点が異なる。また、ステップS231の輝度変換処理がYRB画像データを使用して実施される点が図7と相違する。その他の処理は、図7に示す分離処理と同様である。
【0066】
ステップS241において、画像処理装置10は、LPF処理により低周波成分を抽出したRGB画像データ(低周波成分データ)をYRB空間のYRB画像データに変換するYRB変換処理を実施する。次に、ステップS242において、画像処理装置10は、YRB画像データの水平方向および垂直方向の解像度をそれぞれ1/2に縮小する1/2縮小処理を実施し、縮小YRB画像データを生成する。
【0067】
次に、ステップS243において、画像処理装置10は、縮小YRB画像データのR画素およびB画素をそれぞれ半分に間引いてベイヤー配列のYRB画像データを生成するベイヤー配列変換処理を実施する。以下では、ベイヤー配列のYRB画像データは、横1/2疑似ベイヤー画像データとも称される。なお、ステップS240の横1/2疑似ベイヤー変換処理では、YRB画像データの代わりに、YUV空間のYUV画像データが使用されてもよい。
【0068】
図11は、図10のステップS242の1/2縮小処理および図10のステップS243のベイヤー配列変換処理の一例を示す。画像処理装置10は、図10のステップS241のYRB変換処理により生成されたYRB画像データの水平方向および垂直方向の解像度をそれぞれ1/2に縮小する1/2縮小処理を実施し、縮小YRB画像データを生成する。
【0069】
図11では、簡単化のため、YRB画像データが、水平8画素、垂直4画素であるとし、Y値、R値、B値に分けて記載している。縮小YRB画像データにおいて、Y値を示す画素には符号Y0-Y7が付され、R値を示す画素には符号R0-R7が付され、B値を示す画素には符号B0-B7が付されている。
【0070】
画像処理装置10は、縮小YRB画像データの全てのY値と、1/2に間引いたR値およびB値をベイヤー配列で配置し、横1/2疑似ベイヤー画像データを生成する。この例では、ベイヤー配列変換処理において偶数番号のR画素およびB画素が選択されるが、奇数番号のR画素およびB画素が選択されてもよい。なお、YRB画像データの代わりに、YUV空間のYUV画像データが使用される場合、B画素の代わりにU画素が使用され、R画素の代わりにV画素が使用される。
【0071】
以上、この実施形態では、撮像装置19から取得した元の画像データを分離して、元の画像データより解像度の低い低周波成分データを生成するため、低周波成分データを使用して画像処理を実施することが可能になる。これにより、元の画像データをそのまま画像処理する場合に比べて、画像処理に掛かる負荷を軽減することができる。例えば、元の画像データをそのまま画像処理する場合に比べて、画像処理を低電力かつ高速に実施することができる。
【0072】
分離処理において、ベイヤー配列の低周波成分データを生成することで、画像処理装置10に搭載される既存のISPを利用して、ベイヤー処理およびデモザイク処理を実施することができ、RGB画像データを生成することができる。また、RGB画像データを縮小した縮小RGB画像データに対して、既存のISPを利用してRGB処理とYUV処理とを実施することができる。
【0073】
分離処理において横1/2疑似ベイヤー画像データを生成し、画像処理において横1/2疑似ベイヤー画像データを画像処理する場合にも、元の画像データをそのまま画像処理する場合に比べて、画像処理に掛かる負荷を軽減することができる。この結果、画像処理を低電力かつ高速に実施することができる。
【0074】
合成処理により、画像処理後の低周波成分データと高周波成分データとを合成することで、撮像装置19から受信した画像データと同じ解像度の合成画像データを生成することができる。
【0075】
また、図6のステップS300での画像処理により生成される縮小RGB画像データまたは縮小YUV画像データを使用して、被写体の認識処理または追尾処理等を実施することで、認識処理または追尾処理等を高速かつ低電力で実施することができる。
【0076】
(第2の実施形態)
図12は、第2の実施形態における画像処理装置が実施する画像処理の一例を示す。すなわち、図12は、画像処理装置による画像処理方法の一例を示す。上述した実施形態と同様の処理については詳細な説明は省略する。図12に示すフローを実施する画像処理装置10は、図1から図3に示す画像処理装置10と同様であり、情報処理装置11および表示装置12とともに画像処理システム100に搭載される。また、図12に示すフローを実施する画像処理装置10は、図4と同様の機能構成を有する。
【0077】
図12に示すフローは、例えば、画像処理装置10のCPU20が画像処理プログラムを実行することにより実現される。なお、図12に示すフローは、画像処理装置10に搭載されるFPGAまたはASIC等のハードウェアにより実現されてもよい。あるいは、図12に示すフローは、ハードウェアとソフトウェアとを協働させることで実現されてもよい。
【0078】
この実施形態では、撮像装置19に搭載されるイメージセンサIMGS(図2)は、基本の画素群として、ベイヤー配列の1つのB画素、1つのR画素および2つのG画素の各々の画素を4画素に拡張した拡張ベイヤー配列の16画素を含む拡張画素群を有する。
【0079】
以下では、拡張ベイヤー配列を有するイメージセンサIMGSを有する撮像装置19で取得された画像データは、拡張ベイヤー画像データとも称される。また、ベイヤー配列の1画素毎に拡張した4画素は、画素群とも称される。拡張ベイヤー画像データは、一方の対角の2つの画素群の複数の画素の画素値が緑情報であり、他方の対角の2つの前記画素群の一方および他方の複数の画素の画素値がそれぞれ赤情報および青情報であり、4つの画素群がベイヤー配列を有する画像データの一例である。なお、画素群の画素数は、9画素でもよく、6画素でもよい。この場合、拡張画素群の画素数は、36画素または24画素になる。
【0080】
この実施形態の画像処理装置10は、図5のステップS200、S300、S400の代わりに、ステップS200A、S300A、S400を実施する。ステップS100、S500、S600の処理は、図5のステップS100、S500、S600の処理と同様である。但し、画像処理装置10は、ステップS100において、撮像装置19が撮像した1フレームの拡張ベイヤー画像データを取得する。特に限定されないが、1フレームの拡張ベイヤー画像データの解像度は、8Kサイズである。
【0081】
ステップS200Aにおいて、画像処理装置10は、拡張ベイヤー画像データの4つの画素群の各々を低域成分と高域成分とに分離し、4画素を含む低域成分データと12画素を含む高域成分データとを生成する。低域成分データの各画素の色(B、G、G、R)の後に示す識別子LLは、各画素が低域成分データを含むことを示す。高域成分データの各画素の色(B、G、G、R)の後に示す識別子HL、LH、HHは、各画素が高域成分データを含むことを示す。識別子については、図13で説明される。
【0082】
拡張ベイヤー画像データの解像度が8Kサイズの場合、低域成分データの解像度は、4Kサイズとなる。低域成分データの4画素は、ベイヤー配列のベイヤー画像データである。このように、拡張ベイヤー画像データから低域成分データを分離することで、ベイヤー画像データを生成することができる。なお、識別子HL、LH、HHで識別される画素においても、識別子HL、LH、HH毎に4画素を寄せ集めることでベイヤー配列の画像データにすることができる。
【0083】
次に、ステップS300Aにおいて、画像処理装置10は、低域成分データおよび高域成分データの各々の画像処理を実施し、画像処理後の画像データをそれぞれ生成する。拡張ベイヤー画像データに比べて解像度が低い低域成分データを使用して画像処理を実施することで、第1の実施形態と同様に、画像処理に掛かる負荷を軽減することができ、画像処理を低電力かつ高速に実施することができる。
【0084】
次に、ステップS400Aにおいて、画像処理装置10は、低域成分データの画像処理後の画像データと高域成分データの画像処理後の画像データとを合成する合成処理を実施し、合成画像データを生成する。合成処理により、画像処理後の低域成分データと画像処理後の高域成分データとを合成することで、撮像装置19から受信した画像データと同じ解像度の合成画像データを生成することができる。
【0085】
図13は、図12のステップS200Aの分離処理の一例を示す。図7と同様の処理については詳細な説明は省略する。まず、ステップS211において、画像処理装置10は、図7と同様に、拡張ベイヤー画像データに対して黒レベルの補正(OB)、欠陥画素の補正(DPC)およびホワイトバランス補正(WB)等を実施する。次に、ステップS214において、画像処理装置10は、補正した拡張ベイヤー画像データに対してガンマ補正処理を実施する。
【0086】
次に、ステップS215において、画像処理装置10は、色別の画素群(2画素×2画素)の各々に対してDCT(Discrete Cosine Transform)変換処理などの周波数変換処理を実施する。そして、画像処理装置10は、DCT変換処理後の画像データを、低域成分と高域成分とに分離する。高域成分は、高域成分データ(HL、LH、HH)として生成される。次に、ステップS216において、画像処理装置10は、低域成分データに対して逆ガンマ補正処理を実施し、低域成分データ(LL)を生成する。
【0087】
画像処理装置10は、拡張ベイヤー画像データの色別の4つの画素群の各々において、4つの画素の画素値から低域成分を抽出して1つの画素の画素値に割り当て、ベイヤー配列の画素値を含む低域成分データを生成する。例えば、低域成分データは、拡張ベイヤー画像データの解像度を水平方向および垂直方向のそれぞれに1/2に縮小した1/2縮小画像データである。低域成分データの画素数は、元の画像データである拡張ベイヤー画像データの画素数の25%である。
【0088】
低域成分データの識別子LLは、低域成分データ(LL)が水平方向および垂直方向の低周波成分であることを示す。高域成分データの識別子HLは、高域成分データ(HL)が水平方向の高周波成分であることを示す。高域成分データの識別子LHは、高域成分データ(LH)が垂直方向の高周波成分であることを示す。高域成分データの識別子HHは、高域成分データ(HH)が水平方向および垂直方向の高周波成分であることを示す。以下では、符号LL、LH、HL、HHは、周波数成分とも称される。
【0089】
図14は、図12のステップS300Aの画像処理およびステップS400Aの合成処理の一例を示す。図6と同様の処理については詳細な説明は省略する。低域成分データの画像処理は、図6のステップS330の3/4RGB縮小処理と図6のステップS350の画素数拡大処理がないことを除き、図6の2/3ベイヤー画像データの画像処理と同様である。すなわち、画像処理装置10は、ステップS320のデモザイク処理で生成したRGB画像データに対して、ステップS340でRGB処理およびYUV処理を実施し、YUV画像データ(LL)を生成する。
【0090】
なお、低域成分データ(LL)の画像処理は、水平方向および垂直方向の解像度をそれぞれ1/2に縮小した画像データ(面積で1/4)に対して実施される。このため、縮小前の元の拡張ベイヤー画像データを画像処理する場合に比べて消費電力をほぼ25%にすることができる。また、画像処理に掛かる時間も短縮することができる。
【0091】
通常、拡張ベイヤー配列を有するイメージセンサIMGSで取得された拡張ベイヤー画像データを画像処理する場合、拡張ベイヤー画像と同じサイズのベイヤー配列の画像データに変換された後、ベイヤー処理、デモザイク処理およびRGB処理等が順に実施される。これに対して、この実施形態では、拡張ベイヤー画像データからベイヤー配列の低域成分データ(LL)を生成した後に画像処理するため、ベイヤー配列の画像データへの変換処理を省略することができる。また、低域成分データは拡張ベイヤー画像に対して面積で1/4に縮小されているため、画像処理に要する消費電力を削減することができる。
【0092】
高域成分データの画像処理では、画像処理装置10は、ステップS360において、図6と同様に軽量ノイズ除去処理を実施した後、ステップS380、S390を実施することで、高域成分データに対応するYUV画像データを生成する。
【0093】
ステップS380において、画像処理装置10は、周波数成分HL、LH、HHの各々の4画素を含む画像データ(ベイヤー配列)に対してデモザイク処理を実施し、周波数成分毎にRGB画像データを生成する。
【0094】
次に、ステップS390において、画像処理装置10は、周波数成分HL、LH、HHの各々のRGB画像データに対してYUV変換処理を実施し、周波数成分HL、LH、HH毎にYUV画像データ(HL、LH、HH)を生成する。
【0095】
次に、ステップS420において、画像処理装置10は、YUV画像データ(LL)とYUV画像データ(HL、LH、HH)とを組み合わせることで、拡張ベイヤー配列のYUV画像データを生成する。そして、拡張ベイヤー配列のYUV画像データの色別の画素群(2画素×2画素)の各々に対して逆DCT変換処理を実施することで、YUV画像データの低域成分と高域成分とを合成し、合成画像データ(YUV画像データ)を生成する。
【0096】
図15は、図12のステップS300Aの画像処理において消費電力をさらに削減する改善例を示す。低域成分データの画像処理は、高域成分データの画像処理に比べて複雑であり、時間が掛かる。低域成分データと高域成分データとの合成処理のタイミングを合わせるため、高域成分データは、画像処理の前または後でメモリにバッファリングされる。高域成分データは、低域成分データに比べて解像度が高く、データサイズが大きい。このため、高域成分データを保持しておくためのメモリの記憶容量は大きくなり、消費電力も大きくなる。
【0097】
改善例を示す図15(A)では、画像処理装置10は、図14のステップS300Aの画像処理において、高域成分データのヒストグラムを均等化するための変換テーブル(例えば、ルックアップテーブルLUT)を生成する。画像処理装置10は、生成した変換テーブルに基づいて高域成分データのヒストグラムを均等化する均等化処理を実施する。
【0098】
次に、画像処理装置10は、ヒストグラムが均等化された高域成分データの各画素値をビットシフトすることで、下位ビットを破棄してビット数を削減するビットシフト処理を実施する。これにより、高域成分データのデータサイズが削減された圧縮高域成分データが生成される。なお、ビットシフトでは、切り捨てたビットの丸め処理が実施されてもよい。
【0099】
そして、画像処理装置10は、圧縮高域成分データをメモリに格納する。その後、画像処理装置10は、圧縮高域成分データをメモリから読み出し、ルックアップテーブルLUTを用いた逆変換により、元の高域成分データを復元する復元処理を実施する。なお、ビットシフト処理によるデータ圧縮は、非可逆圧縮である。この後、復元された高域成分データは、画像処理が完了した低域成分データと合成され、合成画像データ(YUV画像データ)が生成される。
【0100】
ヒストグラムを均等化することで、ビットシフトによりビット数が削減された場合にも、発生頻度の高い有益な情報を維持することができる。これにより、ビット数の削減による画質の劣化を最小限に抑えることができる。また、ビット数の削減により、高域成分データを格納するメモリの容量を抑制することができ、メモリの消費電力を抑制することができる。
【0101】
なお、図15(A)に示す高域成分データの圧縮処理、メモリへの格納処理、メモリからの読み出し処理および復元処理は、図14のステップS360の前からステップS390の後の間の任意のタイミングで実施することができる。また、図15(A)に示す処理は、第1の実施形態に適用されてもよい。
【0102】
これに対して、高域成分データのヒストグラムの均等化とビットシフトを実施しない場合、図15(B)に示すように、高域成分データは、圧縮されることなくメモリに格納される。メモリに格納された高域成分データは、低域成分データの画像処理の完了タイミングに合わせてメモリから読み出され、低域成分データとの合成処理が実施される。この場合、高域成分データが格納されるメモリの容量は、図15(A)に比べて大きくなり、メモリの消費電力も大きくなる。
【0103】
以上、この実施形態においても、上述した実施形態と同様の効果を得ることができる。例えば、撮像装置19から拡張ベイヤー画像データを受信する場合にも、拡張ベイヤー画像データから低域成分データを分離することで、解像度が縮小されたベイヤー画像データを使用して画像処理を実施することができる。これにより、拡張ベイヤー画像データをそのまま画像処理する場合に比べて、画像処理に掛かる負荷を軽減することができ、画像処理を低電力かつ高速に実施することができる。
【0104】
さらに、この実施形態では、拡張ベイヤー画像データからベイヤー配列の低域成分データを分離するため、既存のISPを利用して画像処理を実施することができる。換言すれば、低域成分データを分離した後に、ベイヤー配列の画像データへの変換処理を省略して、ベイヤー配列の画像データの画像処理を直接実施することができる。
【0105】
拡張ベイヤー画像データから分離された高域成分データのデータサイズを、ヒストグラムの均等化とビットシフトとにより削減することにより、高域成分データを保持するメモリの容量を抑えることができ、メモリの消費電力を抑えることができる。
【0106】
(第3の実施形態)
図16は、第3の実施形態における画像処理装置が実施する画像処理の一例を示す。すなわち、図16は、画像処理装置による画像処理方法の一例を示す。上述した実施形態と同様の処理については詳細な説明は省略する。図16に示すフローを実施する画像処理装置10は、図1から図3に示す画像処理装置10と同様であり、情報処理装置11および表示装置12とともに画像処理システム100に搭載される。また、図16に示すフローを実施する画像処理装置10は、図4と同様の機能構成を有する。
【0107】
上述した第1の実施形態および第2の実施形態では、輝度成分Yについては、高解像度が維持されるが、色差成分UV(またはRGB成分)については解像度が低下している。そこで、この実施形態では、輝度成分を用いて、色差成分UVをアップサンプリングするアップサンプリング処理を実施することで、高解像度の色差成分UVを生成することができる。例えば、輝度成分をガイド画像として、色差成分UVにガイデッドフィルタを適用することで、輝度成分のテクスチャに応じて色成分を高解像度化することができる。
【0108】
例えば、ガイデットフィルタ処理は、図6および図9のステップS410の高周波加算処理または図14のステップS420の逆DCT変換処理により生成されるYUV画像データに適用される。なお、ガイデットフィルタ処理は、図15(A)の合成処理により生成されるYUV画像データに適用されてもよい。
【0109】
以上、この実施形態においても、上述した実施形態と同様の効果を得ることができる。さらに、この実施形態では、合成処理により合成された合成画像データ(YUV画像データ)において、色差成分UVをガイデッドフィルタによるアップサンプリングすることで、高解像度の色差成分UVに生成することができる。
【0110】
以上、各実施形態に基づき本発明の説明を行ってきたが、上記実施形態に示した要件に本発明が限定されるものではない。これらの点に関しては、本発明の主旨をそこなわない範囲で変更することができ、その応用形態に応じて適切に定めることができる。
【0111】
例えば、上述した実施形態の処理は、低電力モード時のみ実施され、通常モード時は、例えば、8Kサイズのフル画像データを使用して実施されてもよい。この場合、図6のステップS300の画像処理では、通常モード中、ベイヤー処理、デモザイク処理、RGB処理およびYUV処理がフル画像で実施される。通常モード中、ステップS330、S350、S360の処理はバイパスされる。通常モード中、ステップS400の合成処理はバイパスされる。
【0112】
図7のステップS200の分離処理では、通常モード中、ステップS211の黒レベルの補正(OB)、欠陥画素の補正(DPC)およびホワイトバランス補正(WB)のみがフル画像で実施される。通常モード中、ステップS212、S213、S220、S230の処理はバイパスされる。
【0113】
図9のステップS300の画像処理では、通常モード中、ベイヤー処理、RGB処理およびYUV処理がフル画像で実施され、ステップS322の代わりにデモザイク処理がフル画像で実施される。通常モード中、ステップS350、S360の処理はバイパスされる。通常モード中、ステップS400の合成処理はバイパスされる。
【0114】
図10のステップS200の分離処理では、通常モード中、ステップS211の黒レベルの補正(OB)、欠陥画素の補正(DPC)およびホワイトバランス補正(WB)のみがフル画像で実施される。通常モード中、ステップS212、S213、S230、S240の処理はバイパスされる。
【0115】
図13のステップS200Aの分離処理では、通常モード中、ステップS211の黒レベルの補正(OB)、欠陥画素の補正(DPC)およびホワイトバランス補正(WB)のみがフル画像で実施される。ステップS214、S215、S216の処理はバイパスされる。図14のステップS300Aの画像処理では、通常モード中、ベイヤー処理、デモザイク処理、RGB処理およびYUV処理がフル画像で実施される。通常モード中、ステップS360、S380、S390の処理はバイパスされ、ステップS400の合成処理はバイパスされる。
【0116】
例えば、通常モードと低電力モードとの切り替え例として、以下の(1)、(2)、(3)のケースがある。(1)-(3)は、単独で機能されてもよく、複数を組み合わせて機能されてもよい。
(1)録画時のモードを通常モードに設定するか低電力モードに設定するかがユーザにより選択される。
(2)画像処理装置10が搭載される機器の温度が所定温度以上になったとき、通常モードから低電力モードに切り替えられる。
(3)画像処理装置10が搭載される機器がバッテリーで動作する場合、バッテリー残量が所定量以下になったとき、通常モードから低電力モードに切り替えられる。
【符号の説明】
【0117】
10 画像処理装置
10a 取得部
10b 分離処理部
10c 画像処理部
10d 合成処理部
11 情報処理装置
12 表示装置
13 ECU
14 無線通信装置
15 センサ
16 駆動装置
17 ランプ装置
18 ナビゲーション装置
19(19A、19B、19C、19D、19E) 撮像装置
20 CPU
21 インタフェース装置
22 ドライブ装置
23 補助記憶装置
24 メモリ装置
30 記録媒体
100 画像処理システム
200 移動体
BUS バス
IMGS イメージセンサ
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