(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024003080
(43)【公開日】2024-01-11
(54)【発明の名称】カート型商品登録装置、カート給電装置及びプログラム
(51)【国際特許分類】
B64C 1/00 20060101AFI20231228BHJP
H02J 7/00 20060101ALI20231228BHJP
H02J 50/10 20160101ALI20231228BHJP
H02J 50/90 20160101ALI20231228BHJP
B64F 5/10 20170101ALI20231228BHJP
B64U 20/65 20230101ALI20231228BHJP
B64G 1/54 20060101ALI20231228BHJP
【FI】
B64C1/00 B
H02J7/00 301D
H02J50/10
H02J50/90
B64F5/10
B64U20/65
B64G1/54
【審査請求】有
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023187822
(22)【出願日】2023-11-01
(62)【分割の表示】P 2020018112の分割
【原出願日】2020-02-05
(71)【出願人】
【識別番号】000003562
【氏名又は名称】東芝テック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(72)【発明者】
【氏名】李 越野
(72)【発明者】
【氏名】加藤 雅一
(72)【発明者】
【氏名】石川 浩由
(57)【要約】
【課題】 受電コイルが床面と接触することを防ぎ且つ高効率なカート型商品登録装置及びカート給電装置を提供する。
【解決手段】 一実施形態に係るカート型商品登録装置は、カートと、商品登録装置と、二次電池と、受電コイルと、受電回路と、昇降機構とを具備する。カートは、給電コイルが配置された給電ベースに設けられたガイド溝に沿って移動する。二次電池は、前記商品登録装置に電力を供給する。受電コイルは、前記給電コイルと電磁結合する。受電回路は、前記受電コイルに生じた電力により前記二次電池を充電する。昇降機構は、応力が加えられている間、前記受電コイルを下降させ、応力が加えられていない間、前記受電コイルを上昇させる。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
給電コイルが配置された給電ベースに設けられたガイド溝に沿って移動するカートと、
商品登録装置と、
前記商品登録装置に電力を供給する二次電池と、
前記給電コイルと電磁結合する受電コイルと、
前記受電コイルに生じた電力により前記二次電池を充電する受電回路と、
応力が加えられている間、前記受電コイルを下降させ、応力が加えられていない間、前記受電コイルを上昇させる昇降機構と、
を具備するカート型商品登録装置。
【請求項2】
前記昇降機構は、応力が外部から加えられる接触部を有し、前記接触部に加えられた応力によって前記受電コイルを下降させる請求項1に記載のカート型商品登録装置。
【請求項3】
他の前記カートが入れ子状に重ねられた場合に、他の前記カートに設けられた前記昇降機構の前記接触部に接触する位置に設けられた突起部材を備える請求項2に記載のカート型商品登録装置。
【請求項4】
前記接触部は、前記ガイド溝の端部に設けられたストッパに前記カートの前輪が接触する場合に、前記給電ベースに設けられた突起部材と接触する位置に設けられている請求項2に記載のカート型商品登録装置。
【請求項5】
前記給電ベースに設けられたマーカを検出する検出部と、
前記マーカを前記検出部により読み取った場合、前記受電コイルを下降させる状態と、前記受電コイルを上昇させる状態とが切り替わるように前記昇降機構を制御するコントローラと、
をさらに具備する請求項1に記載のカート型商品登録装置。
【請求項6】
商品登録装置と、前記商品登録装置に電力を供給する二次電池と、受電コイルと、前記受電コイルに生じた電力により前記二次電池を充電する受電回路と、前記受電コイルを下降または上昇させる昇降機構と、カートと、を具備するカート型商品登録装置に電力を供給するカート給電装置であって、
前記受電コイルと電磁結合する給電コイルと、
前記給電コイルが配置された給電ベースと、
前記給電ベース上における前記カートの移動方向を誘導するガイド溝と、
前記給電コイルによる前記受電コイルへの給電を制御する給電回路と、
前記給電ベースへの前記カート型商品登録装置の進入または取出しを検出する検出部と、
前記給電ベースに前記カート型商品登録装置が進入した場合、前記受電コイルを下降させる下降指令を前記カート型商品登録装置に送信し、前記給電ベースから前記カート型商品登録装置が取出された場合、前記受電コイルを上昇させる上昇指令を前記カート型商品登録装置に送信するコントローラと、
を具備するカート給電装置。
【請求項7】
前記コントローラは、プロセッサとメモリとを具備し、
前記プロセッサは、前記検出部による前記カート型商品登録装置の検出結果を前記メモリに記憶し、前記メモリに記憶されている情報に基づいて、前記カート型商品登録装置が前記給電ベースに進入したのか、前記給電ベースから取出されたのかを判断する請求項6に記載のカート給電装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、カート型商品登録装置及びカート給電装置に関する。
【背景技術】
【0002】
給電コイルを備える給電装置と、給電コイルと電磁結合する受電コイルを備える受電装置とからなる非接触給電システムが実用化されている。給電装置は、給電コイルに交流電流を流すことにより、給電コイルに磁界の変化を発生させる。受電装置は、給電コイルに生じた磁界の変化により受電コイルに発生した誘起電圧によって、二次電池(バッテリー)を充電することができる。
【0003】
受電装置は、例えば、カート型商品登録装置に搭載される。カート型商品登録装置は、利用者が購入する商品を登録する商品登録装置(タブレット)と、商品を投入するカゴ(収容部)とを備える。
【0004】
給電装置は、カート型商品登録装置に電力を供給する給電装置(カート給電装置)として構成される。カート給電装置は、カートのローラの進入を誘導するガイド溝と、ストッパとを有する。ガイド溝及びストッパは、カート型商品登録装置がストッパまで進入した場合に、カート型商品登録装置の受電コイルと、カート給電装置の給電コイルとが正対するように構成されている。
【0005】
給電コイルと受電コイルとで鎖交する磁束を増やし、給電効率を上げるために、給電コイルと受電コイルとを近づける構成が考えられる。しかし、カート型商品登録装置の受電コイルを低い位置に設けると、カート型商品登録装置を利用者が利用している際に、床面の凹凸などと接触する可能性があるという課題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明が解決しようとする課題は、受電コイルが床面と接触することを防ぎ且つ高効率なカート型商品登録装置及びカート給電装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
一実施形態に係るカート型商品登録装置は、カートと、商品登録装置と、二次電池と、受電コイルと、受電回路と、昇降機構とを具備する。カートは、給電コイルが配置された給電ベースに設けられたガイド溝に沿って移動する。二次電池は、前記商品登録装置に電力を供給する。受電コイルは、前記給電コイルと電磁結合する。受電回路は、前記受電コイルに生じた電力により前記二次電池を充電する。昇降機構は、応力が加えられている間、前記受電コイルを下降させ、応力が加えられていない間、前記受電コイルを上昇させる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】
図1は、第1の実施形態に係る非接触給電システムの構成の例について説明する為の図である。
【
図2】
図2は、第1の実施形態に係るカート型商品登録装置の構成例について説明する為の図である。
【
図3】
図3は、第1の実施形態に係るカート給電装置の構成例について説明する為の図である。
【
図4】
図4は、第1の実施形態に係るカート給電装置に複数のカート型商品登録装置を置く例について説明する為の図である。
【
図5】
図5は、第1の実施形態に係るカート型商品登録装置の昇降機構の動作について説明する為の図である。
【
図6】
図6は、第2の実施形態に係るカート型商品登録装置の構成の例について説明する為の図である。
【
図7】
図7は、第2の実施形態に係るカート給電装置の構成例について説明する為の図である。
【
図8】
図8は、第2の実施形態に係る非接触給電システムの構成の例について説明する為の図である。
【
図9】
図9は、第2の実施形態に係るカート給電装置の動作の例について説明する為の図である。
【
図10】
図10は、第3の実施形態に係るカート型商品登録装置の構成の例について説明する為の図である。
【
図11】
図11は、第3の実施形態に係るカート給電装置の構成例について説明する為の図である。
【
図12】
図12は、第3の実施形態に係る非接触給電システムの構成の例について説明する為の図である。
【
図13】
図13は、第3の実施形態に係るカート給電装置にカート型商品登録装置を進入させる例について説明する為の図である。
【
図14】
図14は、第3の実施形態に係るカート給電装置の動作の例について説明する為の図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、実施の形態について図面を参照して説明する。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係る非接触給電システム1の構成例について説明する為の説明図である。
【0011】
非接触給電システム1は、電磁誘導または磁界共振(共鳴)などの電磁結合により、給電装置から受電装置に電力を伝送する。給電装置は、給電コイルを備え、受電装置は、給電コイルと電磁結合する受電コイルを備える。
図1の例では、非接触給電システム1は、受電装置として、カート型商品登録装置2を備え、給電装置として、カート給電装置3を備える。
【0012】
まず、カート型商品登録装置2の構成例について説明する。
図2は、カート型商品登録装置2の構成例について説明する為の説明図である。
カート型商品登録装置2は、例えば、店舗などにおいて利用者がカゴ(収容部)に投入する商品を登録し、登録情報を会計に用いる装置である。カート型商品登録装置2は、カート本体11、商品リーダ12、商品登録装置13、二次電池14、受電装置15、及び昇降機構16を備える。
【0013】
カート本体11は、商品リーダ12、商品登録装置13、二次電池14、受電装置15、及び昇降機構16を支持する。カート本体11は、フレーム21、複数のキャスタ22、収納カゴ23、及び第1の突起部材24を備える。
【0014】
フレーム21は、収納カゴ23、商品リーダ12、商品登録装置13、二次電池14、受電装置15、及び昇降機構16を支持する部材である。例えば、フレーム21は、ユーザが把持するハンドル25として一部が構成されている。ハンドル25は、フレーム21の収納カゴ23の手前側に設けられる。
【0015】
複数のキャスタ22は、カート本体11の移動を容易にするための部材である。複数のキャスタ22は、それぞれフレーム21の下部の四隅に設けられる。複数のキャスタ22は、それぞれ移動方向に回転する車輪を備える。カート本体11は、複数のキャスタ22の車輪が床面上で回転することにより移動する。本実施形態では、ユーザが把持するハンドル25から収納カゴ23を押す方向をカート本体11の前進方向とするものとする。なお、複数のキャスタ22のうち、カート本体11の前進方向の前方の1対のキャスタを前輪、カート本体11の前進方向の後方の1対のキャスタを後輪と称する。
【0016】
収納カゴ23は、商品を収納する収容部である。収納カゴ23は、フレーム21により支持されている。なお、収納カゴ23の一部(手前側の面)が収納カゴ23の内側に回転するように構成されている。また、収納カゴ23は、手前側の面よりも先端側の面が小さく形成される。これにより、複数のカートを前後に連ねて収納する場合、後ろのカートは、収納カゴ23の手前側の面を押し上げて、前後のカートの収納カゴ23が重なるように入れ子状に収納される。
【0017】
第1の突起部材24は、後述する昇降機構16の構成に対して応力を加える部材である。第1の突起部材24は、フレーム21により支持されている。第1の突起部材24は、例えば、フレーム21の下部に、突起がカート本体11の前後方向の後方に突出するように配置されている。
【0018】
商品リーダ12は、商品の情報を読取る装置である。商品リーダ12は、カート本体11のフレーム21に設けられる。商品リーダ12は、読取った商品の情報を商品登録装置13に転送する。商品リーダ12は、商品に添付されたコード(例えば、バーコード、二次元コード等)を読み取り、商品の情報を取得するスキャナとして構成される。また、商品リーダ12は、例えば収納カゴ23に投入された商品に添付されたRFIDタグ(無線タグ)等を読み取るRFIDタグリーダ(無線タグリーダ)として構成されていてもよい。
【0019】
商品登録装置13は、商品リストを生成する装置である。商品登録装置13は、カート本体11のフレーム21に設けられる。商品登録装置13は、例えば、商品登録用のプログラムが組み込まれたタブレット端末などの情報端末により構成される。商品登録装置13は、商品リーダ12から転送された商品の情報に基づいて、ユーザが収納カゴ23に投入した商品のリストを表示する。商品登録装置13は、操作入力に応じて、商品リストの商品の代金の精算を行ってもよい。商品登録装置13は、例えば、図示されないシステムコントローラ、通信インタフェース、ディスプレイ、及び操作インタフェースなどを備える。
【0020】
二次電池14は、例えば、セパレータを介して正極及び負極が積層された電極群を備えるリチウムイオン二次電池として構成される。二次電池14は、後述する受電装置15から供給される電力により充電する。また、二次電池14は、商品登録装置13に電力を供給する。また、二次電池14は、商品リーダ12及び昇降機構16に電力を供給する。
【0021】
受電装置15は、電磁誘導または磁界共振(共鳴)などの電磁結合を利用して、カート給電装置3から供給される電力を受電する。即ち、受電装置15は、電気的に接続されていない非接触状態で、電力を受電する。受電装置15は、受電した電力によって、二次電池14に直流電力(充電電力)を供給する。受電装置15は、後述する昇降機構16を介して、カート本体11のフレーム21に取り付けられる。受電装置15は、受電コイル31及び受電回路32を備える。
【0022】
受電コイル31は、磁束の変化によって誘導電力を発生させる素子である。例えば、受電コイル31は、プリント基板上にコイルパターンとして形成される。また、例えば、受電コイル31は、絶縁された電線が平面状に巻かれて巻線構造として構成されてもよい。
【0023】
受電コイル31は、直列、または並列に共振コンデンサが接続されることにより、共振回路(受電共振回路)を構成する。受電コイル31は、後述する給電コイルに生じる磁束と鎖交することにより誘導電流が生じる。
【0024】
受電回路32は、受電コイル31に生じた誘導電流を用いて、二次電池14の充電電力を供給する回路である。受電回路32は、整流平滑回路及び電圧変換回路を備える。
【0025】
整流平滑回路は、受電回路32の入力側回路を構成する。整流平滑回路は、受電コイル31から流れる誘導電流を整流し、平滑し、出力する。整流平滑回路は、受電コイル31に直列に接続されたダイオードまたは複数のダイオードにより構成された整流ブリッジと平滑コンデンサと、を備える。整流平滑回路は、平滑コンデンサの両端子間の電圧を出力する。
【0026】
電圧変換回路は、整流平滑回路の出力電圧を負荷に応じた電圧の直流電力に変換し、出力するDC/DCコンバータである。電圧変換回路は、整流平滑回路の平滑コンデンサの両端子に接続されている。例えば、電圧変換回路は、整流平滑回路の平滑コンデンサの両端子間の電圧を、二次電池14の仕様に応じた電圧に変換し、二次電池14の充電に用いられる充電電力を二次電池14に出力する。なお、整流平滑回路の出力電圧が二次電池14の仕様に対応している場合、電圧変換回路は省略されてもよい。
【0027】
昇降機構16は、受電コイル31を下降または上昇させる構成である。昇降機構16は、外部から応力が加えられている間、受電コイル31を下降させ、外部から応力が加えられていない間、受電コイル31を上昇させる。例えば、昇降機構16は、接触部41、ばね部42、及びアーム部43を備える。
【0028】
接触部41は、上記の第1の突起部材24、または後述するカート給電装置3の第2の突起部材によって外部からの応力が加えられる部材である。接触部41は、上記の第1の突起部材24、または後述するカート給電装置3の第2の突起部材と接触する位置に設けられている。
【0029】
アーム部43は、一方の端部が接触部41に接続され、他方の端部に受電装置15(または受電装置15の受電コイル31)が設けられる部材である。
【0030】
ばね部42は、弾性によってアーム部43に応力を与える弾性部材(例えばねじりばね)である。ばね部42は、アーム部43の端部に設けられた受電コイル31を上昇させた状態を維持するように、アーム部43に応力を与える。
【0031】
次に、カート給電装置3の構成の例について説明する。
図3は、カート給電装置3の構成例について説明する為の説明図である。
カート給電装置3は、カート型商品登録装置2に対して電力をワイヤレスで供給する。カート給電装置3は、給電ベース51、ガイド溝52、ストッパ53、給電面54、給電回路55、給電コイル56、及び第2の突起部材57を備える。なお、カート給電装置3は、例えば、給電回路55及び給電コイル56を複数備えていてもよい。
図3の例では、カート給電装置3は、例えば、給電回路55及び給電コイル56の組合せを4つ備えている。なお、複数の給電回路55及び給電コイル56は、それぞれ同様の構成である為、1つを代表して説明する。
【0032】
給電ベース51は、ガイド溝52、ストッパ53、給電面54、給電回路55、給電コイル56、及び第2の突起部材57などが設けられる筐体である。給電ベース51は、床面に設置される。
【0033】
ガイド溝52は、カート型商品登録装置2の給電ベース51への進入方向を誘導するガイドである。ガイド溝52は、例えば、カート型商品登録装置2のキャスタ22の車輪を誘導する溝として構成される。
図3の例では、ガイド溝52は、カート型商品登録装置2の前輪を誘導する1対の溝として構成されている。
【0034】
ストッパ53は、カート型商品登録装置2の停止位置を誘導する。ストッパ53は、ガイド溝52に沿って進入してきたカート型商品登録装置2の前輪に当接する部材として構成される。ストッパ53は、カート型商品登録装置2の前輪に当接することにより、カート型商品登録装置2を停止させる。
【0035】
給電面54は、給電コイル56が設けられる面である。給電面54は、例えば、ガイド溝52の1対の溝の間に、床面と平行に構成される。なお、給電面54が設けられる位置は、カート型商品登録装置2の受電コイル31の位置に応じて適宜変更されてもよい。
【0036】
給電回路55は、給電コイル56への電流の供給を制御する。給電回路55は、商用電源(交流電源)からACアダプタなどの直流電源を介して入力される直流電力を用いて、給電コイル56を動作させる。なお、カート給電装置3の筐体内に、交流電源からの交流電力を直流電力に変換する電力変換回路が設けられていてもよい。また、給電回路55は、図示されない半導体スイッチ及び制御回路を備える。
【0037】
半導体スイッチは、制御回路によりオンオフされるスイッチ素子である。半導体スイッチは、例えばシリコン半導体やSiC、GaN、酸化ガリウム、またはダイヤモンドなどのワイドバンドギャップ半導体により構成されたFETである。半導体スイッチは、ドレイン端子、ゲート端子、及びソース端子を備える。半導体スイッチは、共振コンデンサを介して給電コイル56に接続されている。
【0038】
半導体スイッチのゲート端子には、図示されない制御回路から駆動信号が入力される。駆動信号は、例えばパルス信号として構成される。半導体スイッチは、駆動信号に応じて、ドレイン端子とソース端子とを導通させる状態と、導通させない状態とを切り替える。
【0039】
制御回路は、駆動信号を生成し、半導体スイッチのゲート端子に駆動信号を出力することにより、半導体スイッチのオンオフを制御(スイッチング制御)する。半導体スイッチのスイッチング制御により、共振コンデンサを介して、給電コイル56に交流電流が流れる。
【0040】
給電コイル56は、流れる交流電流に応じて磁束を生じさせる素子である。例えば、給電コイル56は、プリント基板上にコイルパターンとして形成される。また、例えば、給電コイル56は、絶縁された電線が平面状に巻かれて巻線構造として構成されてもよい。給電コイル56は、給電面54と平行に導線が配設されるように、給電面54に埋め込まれる。給電コイル56は、受電コイル31と対向した場合に、給電コイル56に生じる磁束が受電コイル31と鎖交するように配置される。給電コイル56は、受電コイル31よりも大きいサイズで構成される。また、給電コイル56は、磁性体の上部に設けられていてもよい。
【0041】
給電コイル56は、直列、または並列に共振コンデンサが接続されることにより、共振回路(給電共振回路)を構成する。給電コイル56に交流電流が流れた場合、給電コイル56に発生した磁束が、給電コイル56と対向する受電コイル31に鎖交し誘導電流が生じる。即ち、給電コイル56は、磁界共振方式によって、受電コイル31に電力を伝送する。なお、電力伝送に磁界共振方式を利用する場合、給電共振回路の自己共振周波数は、受電共振回路の自己共振周波数と同一、或いはほぼ同一となるように構成される。これにより、給電コイル56と受電コイル31とが電磁結合した場合の電力の伝送効率が向上する。
【0042】
なお、複数の給電コイル56のうちの少なくとも1つは、カート型商品登録装置2の前輪がストッパ53に当接している状態で、カート型商品登録装置2の受電コイル31と対向する位置に設けられている。また、他の給電コイル56は、複数のカート型商品登録装置2が入れ子状に重ねられて収納された場合に、各カート型商品登録装置2の受電コイル31と対向する位置に設けられている。
【0043】
第2の突起部材57は、カート型商品登録装置2の昇降機構16の接触部41に対して応力を加える部材である。第2の突起部材57は、給電ベース51の給電面54から所定の高さに設けられている。第2の突起部材57は、突起がカート本体11の前後方向の後方に突出するように配置されている。
【0044】
次に、給電ベース51にカート型商品登録装置2を進入させる例について説明する。
図4及び
図5は、給電ベース51にカート型商品登録装置2を進入させる例について説明する為の説明図である。
【0045】
図4に示されるように、カート型商品登録装置2の前輪は、カート給電装置3の給電ベース51上のガイド溝52に沿って前進方向に進入する。
【0046】
図5に示されるように、カート型商品登録装置2の受電装置15の受電コイル31は、進入時において、昇降機構16により高い位置(上昇させた状態)で維持される。
【0047】
さらにカート型商品登録装置2が前進し、カート型商品登録装置2の前輪がストッパ53に接触する。この場合、
図5に示されるように、給電ベース51上に設けられた第2の突起部材57とカート型商品登録装置2の昇降機構16の接触部41とが接触する。即ち、カート型商品登録装置2の外部であるカート給電装置3から、接触部41に対して応力が加えられる。この結果、外部から接触部41への応力によって、昇降機構16のアーム部43が接触部41に近い端部の近傍を軸として回転し、他方の端部の受電装置15及び受電コイル31が下降する。受電コイル31は、下降した状態において、給電コイル56と平行になるようにカート型商品登録装置2に設けられている。
【0048】
また、カート型商品登録装置2がさらに進入し、前方のカート型商品登録装置2と入れ子状に重ねられて給電ベース51上で収納される。この場合、
図5に示されるように、前方側のカート給電装置3の第1の突起部材24が、後方側のカート型商品登録装置2の昇降機構16の接触部41に接触する。この場合も、他方のカート型商品登録装置2から接触部41への応力によって、昇降機構16のアーム部43が接触部41に近い端部の近傍を軸として回転し、他方の端部の受電装置15及び受電コイル31が下降する。
【0049】
上記したように、カート型商品登録装置2は、カート本体11と、商品登録装置13と、二次電池14と、受電コイル31と、受電回路32と、昇降機構16と、を備える。カート本体11は、キャスタ22の前輪が、給電コイル56が配置された給電ベース51に設けられたガイド溝52に沿って移動するように構成されている。商品登録装置13は、カート本体11の収納カゴ23に利用者が入れた商品をリストに登録する。二次電池14は、商品登録装置13に電力を供給する。受電コイル31は、給電コイル56と電磁結合する。受電回路32は、受電コイル31に生じた電力により二次電池14を充電する。昇降機構16は、外部から応力が加えられている間、受電コイル31を下降させ、外部から応力が加えられていない間、受電コイル31を上昇させる。
【0050】
これにより、カート型商品登録装置2は、給電ベース51上に収納され、外部から応力が加えられる状態になった場合に、受電コイル31を下降させることができる。また、カート型商品登録装置2は、給電ベース51上から取り出されて、外部から応力が加えられない状態になった場合に、受電コイル31を上昇させることができる。
【0051】
この結果、カート給電装置3からの給電が行われている間、給電コイル56と受電コイル31とを近づけて、給電効率を上げることができる。また、カート型商品登録装置2を利用者が利用している間、受電コイル31を高い位置で維持し、床面の凹凸などと接触することを防ぐことができる。
【0052】
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態について説明する。なお、第1の実施形態と同様の構成には同じ参照符号を付し、詳細な説明を省略する。
【0053】
図6は、カート型商品登録装置202の構成例について説明する為の説明図である。
図7は、カート給電装置203の構成例について説明する為の説明図である。
図8は、カート給電装置203及びカート型商品登録装置202を備える非接触給電システム201の制御系の構成例について説明する為の説明図である。
【0054】
まず、第2の実施形態に係るカート型商品登録装置202について説明する。
図6に示されるように、カート型商品登録装置202は、カート本体211、商品リーダ12、商品登録装置13、二次電池14、受電装置15、昇降機構216、及び識別タグ217を備える。
【0055】
カート本体211は、商品リーダ12、商品登録装置13、二次電池14、受電装置15、昇降機構216、及び識別タグ217を支持する。カート本体211は、フレーム21、複数のキャスタ22、及び収納カゴ23を備える。即ち、カート本体211は、第1の突起部材24を備えていない点が第1の実施形態と異なる。
【0056】
昇降機構216は、受電コイル31を下降または上昇させる構成である。昇降機構216は、例えば、商品登録装置13の制御に基づいて、受電コイル31を下降または上昇させる。例えば、昇降機構216は、アーム部243、及び駆動機構244を備える。
【0057】
アーム部243は、一方の端部が駆動機構244に接続され、他方の端部に受電装置15(または受電装置15の受電コイル31)が設けられる部材である。
【0058】
駆動機構244は、アーム部43に応力を与え、アーム部243を回転駆動させる構成である。駆動機構Aは、モータ及びギアなどを備える。駆動機構244は、商品登録装置13の制御に基づいて、アーム部243を回転駆動させる。これにより、駆動機構244は、アーム部243の端部に設けられた受電コイル31を上昇させた状態と、受電コイル31を下降させた状態とを切り替える。
【0059】
識別タグ217は、カート型商品登録装置202を識別する為の情報(識別情報)を有するタグである。識別タグ217は、例えば、識別情報を含み且つ画像として読み取り可能なコード(例えばバーコード、二次元コードなど)が示されたタグである。識別タグ217は、コードが床面に向けられてフレーム21に取り付けられている。なお、識別タグ217は、識別情報を記憶したRFIDタグなどであってもよい。
【0060】
また、
図8に示されるように、カート型商品登録装置202の商品登録装置13は、システムコントローラ261、通信インタフェース262、ディスプレイ263、操作インタフェース264、
システムコントローラ261は、商品登録装置13の動作を制御する構成である。システムコントローラ261は、プロセッサ265及びメモリ266を備える。
【0061】
プロセッサ265は、演算処理を実行する演算素子である。プロセッサ265は、例えばCPUとして構成される。プロセッサ265は、メモリ266に記憶されているプログラムに基づいて種々の処理を行う。
【0062】
メモリ266は、プログラム及びデータを記憶する記憶装置である。メモリ266は、例えば、読み出し専用の不揮発性メモリであるROM、データを一時的に記憶するRAM、及びデータを記憶するストレージのいずれか、または複数を備える。
【0063】
通信インタフェース262は、他の機器と通信する為のインタフェースである。商品登録装置13は、通信インタフェース262を介して、カート給電装置203と通信することができる。また、商品登録装置13は、通信インタフェース262を介して、店舗のサーバなどと通信することもできる。例えば、商品登録装置13は、通信インタフェース262を介して、商品リーダ12から商品の情報を取得する。また、通信インタフェース262は、生成した商品リストを店舗サーバに送信する。
【0064】
ディスプレイ263は、プロセッサ265または図示されないグラフィックコントローラから供給される表示用のデータ(画面データ)に基づいて画面を表示する表示装置である。
【0065】
操作インタフェース264は、操作部材の操作に基づき操作信号を生成する装置である。操作部材は、例えばタッチセンサである。タッチセンサは、例えばディスプレイ263と一体にタッチパネルとして構成される。タッチパネルは、ディスプレイに表示された画面上においてユーザがタッチした位置を示す操作信号を生成する。
【0066】
次に、第2の実施形態に係るカート給電装置203の構成の例について説明する。
図7及び
図8に示されるように、カート給電装置203は、給電ベース51、ガイド溝52、ストッパ53、給電面54、複数の給電回路55、複数の給電コイル56、システムコントローラ271、通信インタフェース272、及び検出部273を備える。
【0067】
システムコントローラ271は、カート給電装置203の動作を制御する構成である。システムコントローラ271は、プロセッサ274及びメモリ275を備える。
【0068】
プロセッサ274は、演算処理を実行する演算素子である。プロセッサ274は、例えばCPUとして構成される。プロセッサ274は、メモリ275に記憶されているプログラムに基づいて種々の処理を行う。
【0069】
メモリ275は、プログラム及びデータを記憶する記憶装置である。メモリ275は、例えば、読み出し専用の不揮発性メモリであるROM、データを一時的に記憶するRAM、及びデータを記憶するストレージのいずれか、または複数を備える。
【0070】
通信インタフェース272は、他の機器と通信する為のインタフェースである。カート給電装置203は、通信インタフェース272を介して、商品登録装置13と通信することができる。また、カート給電装置203は、通信インタフェース272を介して、店舗のサーバなどと通信することもできる。
【0071】
検出部273は、カート型商品登録装置202の識別タグ217を検出する。検出部273は、例えば、光学系と、撮像素子とを備えるカメラとして構成される。光学系は、光軸が給電面54から鉛直方向に向けて配置されている。また、光学系は、カート型商品登録装置202がガイド溝52により誘導された給電ベース51上を移動する際に、カート型商品登録装置202の識別タグ217から光を受光可能な位置に配置されている。撮像素子は、光学系により結像された光を、撮像素子により画像(画像データ)に変換する。検出部273は、画像データからコードを検出し、検出したコードを復号し、カート型商品登録装置202の識別情報を取得する。なお、識別タグ217がRFIDタグとして構成されている場合、検出部273は、RFIDリーダとして構成されていてもよい。
【0072】
次に、第2の実施形態に係るカート給電装置203の動作について説明する。
図9は、カート給電装置203の動作について説明する為のフローチャートである。
カート給電装置203のシステムコントローラ271のプロセッサ274は、予め充電中リストを生成し、メモリ275に記憶する。プロセッサ274は、検出部273によりカート型商品登録装置202の識別情報を取得する毎に、メモリ275の充電中リストを更新する。
【0073】
まず、プロセッサ274は、検出部273によりカート型商品登録装置202の識別情報を取得したか否か判断する(ACT11)。即ち、プロセッサ274は、検出部273によりカート型商品登録装置202の識別タグ217を検出し、識別情報を復号できたか否か判断する。プロセッサ274は、識別情報を取得していないと判断した場合(ACT11、NO)、ACT11の処理を繰り返し実行する。
【0074】
プロセッサ274は、識別情報を取得したと判断した場合(ACT11、YES)、検出した識別情報が、充電中リストに含まれているか否か判断する(ACT12)。プロセッサ274は、検出部273により取得した識別情報が充電中リストに含まれていない場合、検出された識別情報のカート型商品登録装置202が、新たに給電ベース51上に進入したと判断する。また、プロセッサ274は、検出部273により取得した識別情報が充電中リストに含まれている場合、検出された識別情報のカート型商品登録装置202が、給電ベース51上から取り出されたと判断する。
【0075】
プロセッサ274は、検出した識別情報が、充電中リストに含まれていないと判断した場合(ACT12、NO)、検出された識別情報のカート型商品登録装置202に対して、下降指令を送信する(ACT13)。また、プロセッサ274は、検出された識別情報を充電中リストに追加する(ACT14)。
【0076】
下降指令は、昇降機構216によって受電コイル31を下降させることをカート型商品登録装置202に指示する情報である。プロセッサ274は、検出された識別情報のカート型商品登録装置202と通信インタフェース272により通信を確立し、下降指令を送信する。
【0077】
下降指令を受信したカート型商品登録装置202のシステムコントローラ261のプロセッサ265は、受電コイル31を下降させるように昇降機構216を制御する。これにより、カート型商品登録装置202が給電ベース51上に進入した場合に、受電コイル31と給電コイル56とが近接する。
【0078】
また、プロセッサ274は、検出した識別情報が、充電中リストに含まれていると判断した場合(ACT12、YES)、検出された識別情報のカート型商品登録装置202に対して、上昇指令を送信する(ACT15)。また、プロセッサ274は、検出された識別情報を充電中リストから削除する(ACT16)。
【0079】
上昇指令は、昇降機構216によって受電コイル31を上昇させることをカート型商品登録装置202に指示する情報である。プロセッサ274は、検出された識別情報のカート型商品登録装置202と通信インタフェース272により通信を確立し、上昇指令を送信する。
【0080】
上昇指令を受信したカート型商品登録装置202のシステムコントローラ261のプロセッサ265は、受電コイル31を上昇させるように昇降機構216を制御する。これにより、カート型商品登録装置202が給電ベース51から取り出された場合に、受電コイル31が高い位置に上昇する。
【0081】
プロセッサ274は、充電中リストの更新を行うと、処理を終了するか否か判断する(ACT17)。プロセッサ274は、処理を終了しないと判断した場合(ACT17、NO)、ACT11の処理に移行し、ACT11乃至ACT17の処理を繰り返し実行する。プロセッサ274は、店舗サーバから終了を指示する信号を受信した場合、または電源がオフされた場合、
図9の処理を終了すると判断する。
【0082】
上記したように、カート給電装置203は、給電コイル56と、給電ベース51と、ガイド溝52と、給電回路55と、検出部273と、システムコントローラ271とを備える。給電コイル56は、受電コイル31と電磁結合する。給電ベースは、給電コイル56が配置される。ガイド溝52は、給電ベース51上におけるカートの移動方向を誘導する。給電回路55は、給電コイル56による受電コイル31への給電を制御する。検出部273は、給電ベース51へのカート型商品登録装置202の進入または取出しを検出する。
【0083】
システムコントローラ271のプロセッサ274は、検出部273によるカート型商品登録装置202の識別情報の検出結果に応じて、メモリ275の充電中リストを更新する。プロセッサ274は、検出部273により取得した識別情報が、充電中リストに含まれているか否かに基づいて、カート型商品登録装置202が給電ベース51に進入したのか、給電ベース51から取出されたのかを判断する。
【0084】
システムコントローラ271は、給電ベース51にカート型商品登録装置202が進入した場合、受電コイル31を下降させる下降指令をカート型商品登録装置202に送信する。また、システムコントローラ271は、給電ベース51からカート型商品登録装置202が取出された場合、受電コイル31を上昇させる上昇指令をカート型商品登録装置202に送信する。
【0085】
これにより、カート型商品登録装置202は、給電ベース51上に収納されている間、受電コイル31を下降させ、給電ベース51上から取り出されている間、受電コイル31を上昇させることができる。
【0086】
この結果、カート給電装置203からの給電が行われている間、給電コイル56と受電コイル31とを近づけて、給電効率を上げることができる。また、カート型商品登録装置202を利用者が利用している間、受電コイル31を高い位置で維持し、床面の凹凸などと接触することを防ぐことができる。
【0087】
なお、上記の実施形態では、識別タグ217に含まれている識別情報が、カート型商品登録装置202を識別する為の識別情報であると説明した。例えば、識別タグ217に含まれている識別情報は、通信路を確立する為の情報(例えば、MACアドレス、SSID、又はBluetooth(登録商標)デバイスアドレスなど)を含む構成であってもよい。このような構成によると、カート給電装置203は、識別タグ217から検出部273により検出した識別情報を用いて、カート型商品登録装置202と通信路を確立することができる。
【0088】
また、上記の実施形態では、カート給電装置203のプロセッサ274は、識別タグ217から検出部273により検出した識別情報と、充電中リストに含まれている識別情報とに基づいて、給電ベース51上にカートが進入したか取り出されたかを判断する構成であると説明したが、この構成に限定されない。
【0089】
検出部273は、識別タグ217を検出するのではなく、カート型商品登録装置202の動きを検出する構成であってもよい。例えば、検出部273は、連続的に複数フレームの画像を取得し、フレーム間におけるカート型商品登録装置202の動き(進行方向)を検出することができる。この場合、カート給電装置203のプロセッサ274は、検出部273が検出した進行方向に基づいて、カート型商品登録装置202が給電ベース51上に進入したか取り出されたかを判断する構成であってもよい。
【0090】
また、カート給電装置203が検出部273を備えるのではなく、店舗内の監視カメラなどから複数のフレームの画像を取得し、プロセッサ274が、フレーム間におけるカート型商品登録装置202の動き(進行方向)を判断する構成であってもよい。
【0091】
(第3の実施形態)
次に、第3の実施形態について説明する。なお、第1の実施形態及び第2の実施形態と同様の構成には同じ参照符号を付し、詳細な説明を省略する。
【0092】
図10は、カート型商品登録装置302の構成例について説明する為の説明図である。
図11は、カート給電装置303の構成例について説明する為の説明図である。
図12は、カート給電装置303及びカート型商品登録装置302を備える非接触給電システム301の制御系の構成例について説明する為の説明図である。
【0093】
まず、第3の実施形態に係るカート型商品登録装置302について説明する。
図10及び
図12に示されるように、カート型商品登録装置302は、カート本体211、商品リーダ12、商品登録装置13、二次電池14、受電装置15、昇降機構216、及び検出部317を備える。
【0094】
検出部317は、後述するカート給電装置303の第1のマーカ381及び第2のマーカ382を検出する。検出部317は、例えば、光学系と、撮像素子とを備えるカメラとして構成される。光学系は、光軸がフレーム21の底部において下向きになるように配置されている。また、光学系は、カート型商品登録装置302がガイド溝52により誘導された給電ベース51の給電面54上に配置された第1のマーカ381及び第2のマーカ382を検出から光を受光可能な位置に配置されている。撮像素子は、光学系により結像された光を、撮像素子により画像(画像データ)に変換する。検出部317は、画像データから第1のマーカ381及び第2のマーカ382を検出し、商品登録装置13に検出結果を送信する。
【0095】
次に、第3の実施形態に係るカート給電装置303の構成の例について説明する。
図11及び
図12に示されるように、カート給電装置303は、給電ベース51、ガイド溝52、ストッパ53、給電面54、第1のマーカ381、第2のマーカ382、複数の給電回路55、及び複数の給電コイル56を備える。
【0096】
第1のマーカ381及び第2のマーカ382は、それぞれカート給電装置303をカート型商品登録装置302に検出させる為のマーカである。第1のマーカ381及び第2のマーカ382は、例えば給電面54上に配置されている。例えば、第1のマーカ381及び第2のマーカ382は、所定の情報を含み且つ画像として読み取り可能なコード(例えばバーコード、二次元コードなど)として構成される。
【0097】
第1のマーカ381及び第2のマーカ382は、それぞれ異なる情報を示すように構成されている。例えば、第1のマーカ381及び第2のマーカ382は、カート給電装置303の識別情報と、枝番号とが組み合わされて構成されている。
【0098】
第2のマーカ382は、第1のマーカ381よりもストッパ53に近い位置に設けられている。即ち、給電ベース51の入口に近い側から、第1のマーカ381、第2のマーカ382の順で並べられている。
【0099】
次に、第3の実施形態に係るカート型商品登録装置302の動作について説明する。
図13は、給電ベース51にカート型商品登録装置302を進入させる例について説明する為の説明図である。
図14は、カート型商品登録装置302の動作について説明する為のフローチャートである。
【0100】
カート型商品登録装置302のシステムコントローラ261のプロセッサ265は、検出部317によりマーカを検出したか否か判断する(ACT21)。
図13に示されるように、カート型商品登録装置302の検出部317は、給電ベース51上を移動中に、給電面54上の第1のマーカ381と第2のマーカ382とを検出するように構成されている。プロセッサ265は、検出部317によりマーカを検出していないと判断した場合(ACT21、NO)、ACT21の処理を繰り返し実行する。
【0101】
プロセッサ265は、検出部317によりマーカを検出したと判断した場合(ACT21、YES)、第1のマーカ381を第2のマーカ382よりも先に検出したか否か判断する(ACT22)。
【0102】
上記したように、第1のマーカ381は、第2のマーカ382よりも入口に近い側に設けられている。この為、給電ベース51に新たにカート型商品登録装置302が進入する場合、検出部317は、第1のマーカ381、第2のマーカ382の順に給電面54上のマーカを検出する。即ち、プロセッサ265は、第1のマーカ381、第2のマーカ382の順にマーカを検出した場合、給電ベース51に新たにカート型商品登録装置302が進入したと判断する。また、プロセッサ265は、第2のマーカ382、第1のマーカ381の順にマーカを検出した場合、給電ベース51からカート型商品登録装置302が取り出されたと判断する。
【0103】
プロセッサ265は、第1のマーカ381を第2のマーカ382よりも先に検出したと判断した場合(ACT22、YES)、受電コイル31を下降させるように、昇降機構216を制御する(ACT23)。これにより、カート型商品登録装置302が給電ベース51上に進入した場合に、受電コイル31と給電コイル56とが近接する。
【0104】
また、プロセッサ265は、第2のマーカ382を第1のマーカ381よりも先に検出したと判断した場合(ACT22、NO)、受電コイル31を上昇させるように、昇降機構216を制御する(ACT24)。これにより、カート型商品登録装置302が給電ベース51から取り出された場合に、受電コイル31が高い位置に上昇する。
【0105】
プロセッサ265は、処理を終了するか否か判断する(ACT25)。プロセッサ265は、処理を終了しないと判断した場合(ACT25、NO)、ACT21の処理に移行し、ACT21乃至ACT25の処理を繰り返し実行する。プロセッサ265は、店舗サーバから終了を指示する信号を受信した場合、または電源がオフされた場合、
図14の処理を終了すると判断する。
【0106】
上記したように、カート給電装置303の給電ベース51の給電面54には、第1のマーカ381と、第1のマーカ381よりもストッパ53に近い位置に設けられた第2のマーカ382とが設けられている。また、カート型商品登録装置302は、第1のマーカ381及び第2のマーカ382を検出する検出部317を備える。カート型商品登録装置302のプロセッサ265は、給電ベース51に設けられたマーカの検出結果に基づいて、受電コイル31を下降させる状態と、受電コイル31を上昇させる状態とが切り替わるように、昇降機構216を制御する。
【0107】
プロセッサ265は、第1のマーカ381、第2のマーカ382の順に給電面54上のマーカを検出した場合、給電ベース51に新たにカート型商品登録装置302が進入したと判断する。この場合、プロセッサ265は、受電コイル31を下降させるように昇降機構216を制御する。
【0108】
また、プロセッサ265は、第2のマーカ382、第1のマーカ381の順に給電面54上のマーカを検出した場合、給電ベース51からカート型商品登録装置302が取り出されたと判断する。この場合、プロセッサ265は、受電コイル31を上昇させるように昇降機構216を制御する。
【0109】
これにより、カート型商品登録装置302は、給電ベース51上に収納されている間、受電コイル31を下降させ、給電ベース51上から取り出されている間、受電コイル31を上昇させることができる。
【0110】
この結果、カート給電装置303からの給電が行われている間、給電コイル56と受電コイル31とを近づけて、給電効率を上げることができる。また、カート型商品登録装置302を利用者が利用している間、受電コイル31を高い位置で維持し、床面の凹凸などと接触することを防ぐことができる。
【0111】
なお、カート型商品登録装置302は、第1のマーカ381及び第2のマーカ382からカート給電装置3の識別情報を取得してもよい。さらに、カート型商品登録装置302は、取得した識別情報が予め設定された識別情報のリストに含まれている場合に、昇降機構216による受電コイル31の昇降を行う構成であってもよい。
【0112】
また、上記の第1の実施形態と、第2の実施形態とが組み合わされてもよい。例えば、カート型商品登録装置2は、カート給電装置203からの上昇指令または下降指令に応じて、昇降機構16の接触部41に応力を加える構成を備えていてもよい。
【0113】
また、上記の第1の実施形態と、第3の実施形態とが組み合わされてもよい。例えば、カート型商品登録装置2は、検出部317と、検出部317の検出結果に基いて昇降機構16の接触部41に応力を加える構成を備えていてもよい。
【0114】
また、上記の第2の実施形態及び第3の実施形態では、受電コイル31を昇降させる構成として、アーム部243及び駆動機構244を備える昇降機構216を例に挙げて説明したが、この構成に限定されない。昇降機構は、商品登録装置13からの信号に応じて昇降を行う構成であれば、如何なる構成であってもよい。例えば、昇降機構は、モータの軸に接続されたワイヤによって、プーリを介して受電コイル31を吊り下げる構成であってもよい。この場合、モータの軸の回転によって、ワイヤが巻き取られ、受電コイル31が上昇する。
【0115】
また、上記の第2の実施形態及び第3の実施形態では、商品登録装置13が昇降機構216を制御すると説明したが、この構成に限定されない。カート型商品登録装置202及びカート型商品登録装置302は、昇降機構216を制御する昇降機構用のコントローラをさらに備える構成であってもよい。
【0116】
また、上記の実施形態では、カート本体11に商品登録装置13が設置されていると説明したが、この構成に限定されない。商品登録装置13は、ユーザの所持する情報端末(例えばスマートフォン、タブレット端末、ディジタルカメラなど)に置き換えられてもよい。即ち、受電装置15及び二次電池14は、ユーザの所持する情報端末に電力を供給する構成であってもよい。
【0117】
なお、上述の各実施の形態で説明した機能は、ハードウエアを用いて構成するに留まらず、ソフトウエアを用いて各機能を記載したプログラムをコンピュータに読み込ませて実現することもできる。また、各機能は、適宜ソフトウエア、ハードウエアのいずれかを選択して構成するものであっても良い。
【0118】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0119】
1…非接触給電システム、2…カート型商品登録装置、3…カート給電装置、11…カート本体、12…商品リーダ、13…商品登録装置、14…二次電池、15…受電装置、16…昇降機構、21…フレーム、22…キャスタ、23…収納カゴ、24…突起部材、25…ハンドル、31…受電コイル、32…受電回路、41…接触部、42…ばね部、43…アーム部、51…給電ベース、52…ガイド溝、53…ストッパ、54…給電面、55…給電回路、56…給電コイル、57…突起部材、201…非接触給電システム、202…カート型商品登録装置、203…カート給電装置、211…カート本体、216…昇降機構、217…識別タグ、243…アーム部、244…駆動機構、261…システムコントローラ、262…通信インタフェース、263…ディスプレイ、264…操作インタフェース、265…プロセッサ、266…メモリ、271…システムコントローラ、272…通信インタフェース、273…検出部、274…プロセッサ、275…メモリ、301…非接触給電システム、302…カート型商品登録装置、303…カート給電装置、317…検出部、381…第1のマーカ、382…第2のマーカ。
【手続補正書】
【提出日】2023-11-01
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
給電コイルが配置された給電ベースに設けられたガイド溝に沿って移動するカートと、
商品登録装置と、
前記商品登録装置に電力を供給する二次電池と、
前記給電コイルと電磁結合する受電コイルと、
前記受電コイルに生じた電力により前記二次電池を充電する受電回路と、
前記受電コイルの昇降を行う昇降機構と、
前記給電ベースに設けられたマーカを検出する検出部と、
前記マーカを前記検出部により検出した場合、前記受電コイルを下降させる状態と、前記受電コイルを上昇させる状態とが切り替わるように前記昇降機構を制御するコントローラと、
を具備するカート型商品登録装置。
【請求項2】
前記コントローラは、前記検出部が前記マーカを検出した場合、前記給電ベースへ進入した、または前記給電ベースから取出されたと判断し、前記給電ベースへ進入したと判断した場合、前記受電コイルを下降させ、前記給電ベースから取出されたと判断した場合、前記受電コイルを上昇させる、請求項1に記載のカート型商品登録装置。
【請求項3】
給電コイルが配置された給電ベースに設けられたガイド構に沿って移動するカートと、商品登録装置と、前記商品登録装置に電力を供給する二次電池と、前記給電コイルと電磁結合する受電コイルと、前記受電コイルに生じた電力により前記二次電池を充電する受電回路と、前記受電コイルの昇降を行う昇降機構と、を具備するカート型商品登録装置を、
前記給電ベースに設けられたマーカを検出する検出部と、
前記マーカを前記検出部により検出した場合、前記受電コイルを下降させる状態と、前記受電コイルを上昇させる状態とが切り替わるように前記昇降機構を制御する制御部と、
として機能させるためのプログラム。
【請求項4】
商品登録装置と、前記商品登録装置に電力を供給する二次電池と、受電コイルと、前記受電コイルに生じた電力により前記二次電池を充電する受電回路と、前記受電コイルの昇降を行う昇降機構と、カートと、を具備するカート型商品登録装置に電力を供給するカート給電装置であって、
前記受電コイルと電磁結合する給電コイルと、
前記給電コイルが配置された給電ベースと、
前記給電コイルによる前記受電コイルへの給電を制御する給電回路と、
前記給電ベースへの前記カート型商品登録装置の進入または取出しを検出する検出部と、
前記給電ベースへの前記カート型商品登録装置の進入を前記検出部により検出した場合、前記昇降機構によって前記受電コイルと前記給電ベースとを近接させる指令を前記カート型商品登録装置に送信するコントローラと、
を具備するカート給電装置。
【請求項5】
前記コントローラは、前記給電ベースに前記カート型商品登録装置が進入した場合、前記受電コイルを下降させる下降指令を前記カート型商品登録装置に送信し、前記給電ベースから前記カート型商品登録装置が取出された場合、前記受電コイルを上昇させる上昇指令を前記カート型商品登録装置に送信する、請求項4に記載のカート給電装置。
【請求項6】
前記コントローラは、プロセッサとメモリとを具備し、
前記プロセッサは、前記検出部による前記カート型商品登録装置の検出結果を前記メモリに記憶し、前記メモリに記憶されている情報に基づいて、前記カート型商品登録装置が前記給電ベースに進入したのか、前記給電ベースから取出されたのかを判断する請求項4に記載のカート給電装置。
【請求項7】
商品登録装置と、前記商品登録装置に電力を供給する二次電池と、受電コイルと、前記受電コイルに生じた電力により前記二次電池を充電する受電回路と、前記受電コイルの昇降を行う昇降機構と、カートと、を具備するカート型商品登録装置に電力を供給する、前記受電コイルと電磁結合する給電コイルと、前記給電コイルが配置された給電ベースと、前記給電コイルによる前記受電コイルへの給電を制御する給電回路と、を具備するカート給電装置を、
前記給電ベースへの前記カート型商品登録装置の進入または取出しを検出する検出部と、
前記給電ベースへの前記カート型商品登録装置の進入を前記検出部により検出した場合、前記昇降機構によって前記受電コイルと前記給電ベースとを近接させる指令を前記カート型商品登録装置に送信する制御部と、
として機能させるためのプログラム。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0001
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0001】
本発明の実施形態は、カート型商品登録装置、カート給電装置及びプログラムに関する。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0007】
本発明が解決しようとする課題は、受電コイルが床面と接触することを防ぎ且つ高効率なカート型商品登録装置、カート給電装置及びプログラムを提供することである。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0008】
一実施形態に係るカート型商品登録装置は、カートと、商品登録装置と、二次電池と、受電コイルと、受電回路と、昇降機構と、検出部と、コントローラとを具備する。カートは、給電コイルが配置された給電ベースに設けられたガイド溝に沿って移動する。二次電池は、前記商品登録装置に電力を供給する。受電コイルは、前記給電コイルと電磁結合する。受電回路は、前記受電コイルに生じた電力により前記二次電池を充電する。昇降機構は、前記受電コイルの昇降を行う。検出部は、前記給電ベースに設けられたマーカを検出する。コントローラは、前記マーカを前記検出部により読み取った場合、前記受電コイルを下降させる状態と、前記受電コイルを上昇させる状態とが切り替わるように前記昇降機構を制御する。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0118
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0118】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
なお、以下に本願の出願当初の特許請求の範囲の記載を付記する。
[C1]
給電コイルが配置された給電ベースに設けられたガイド溝に沿って移動するカートと、 商品登録装置と、
前記商品登録装置に電力を供給する二次電池と、
前記給電コイルと電磁結合する受電コイルと、
前記受電コイルに生じた電力により前記二次電池を充電する受電回路と、
応力が加えられている間、前記受電コイルを下降させ、応力が加えられていない間、前記受電コイルを上昇させる昇降機構と、
を具備するカート型商品登録装置。
[C2]
前記昇降機構は、応力が外部から加えられる接触部を有し、前記接触部に加えられた応力によって前記受電コイルを下降させる請求項1に記載のカート型商品登録装置。
[C3]
他の前記カートが入れ子状に重ねられた場合に、他の前記カートに設けられた前記昇降機構の前記接触部に接触する位置に設けられた突起部材を備える請求項2に記載のカート型商品登録装置。
[C4]
前記接触部は、前記ガイド溝の端部に設けられたストッパに前記カートの前輪が接触する場合に、前記給電ベースに設けられた突起部材と接触する位置に設けられている請求項2に記載のカート型商品登録装置。
[C5]
前記給電ベースに設けられたマーカを検出する検出部と、
前記マーカを前記検出部により読み取った場合、前記受電コイルを下降させる状態と、前記受電コイルを上昇させる状態とが切り替わるように前記昇降機構を制御するコントローラと、
をさらに具備する請求項1に記載のカート型商品登録装置。
[C6]
商品登録装置と、前記商品登録装置に電力を供給する二次電池と、受電コイルと、前記受電コイルに生じた電力により前記二次電池を充電する受電回路と、前記受電コイルを下降または上昇させる昇降機構と、カートと、を具備するカート型商品登録装置に電力を供給するカート給電装置であって、
前記受電コイルと電磁結合する給電コイルと、
前記給電コイルが配置された給電ベースと、
前記給電ベース上における前記カートの移動方向を誘導するガイド溝と、
前記給電コイルによる前記受電コイルへの給電を制御する給電回路と、
前記給電ベースへの前記カート型商品登録装置の進入または取出しを検出する検出部と、
前記給電ベースに前記カート型商品登録装置が進入した場合、前記受電コイルを下降させる下降指令を前記カート型商品登録装置に送信し、前記給電ベースから前記カート型商品登録装置が取出された場合、前記受電コイルを上昇させる上昇指令を前記カート型商品登録装置に送信するコントローラと、
を具備するカート給電装置。
[C7]
前記コントローラは、プロセッサとメモリとを具備し、
前記プロセッサは、前記検出部による前記カート型商品登録装置の検出結果を前記メモリに記憶し、前記メモリに記憶されている情報に基づいて、前記カート型商品登録装置が前記給電ベースに進入したのか、前記給電ベースから取出されたのかを判断する請求項6に記載のカート給電装置。