(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024030807
(43)【公開日】2024-03-07
(54)【発明の名称】管理システム及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/0645 20230101AFI20240229BHJP
【FI】
G06Q30/06 350
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022133955
(22)【出願日】2022-08-25
(71)【出願人】
【識別番号】000001443
【氏名又は名称】カシオ計算機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001254
【氏名又は名称】弁理士法人光陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】坂牧 勝也
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB68
(57)【要約】
【課題】所有者が所有する製品を有効に活用する。
【解決手段】ネイルプリンタ30(製品)の所有者によって預け入れられたネイルプリンタ30を管理するネイルプリンタ管理システム1(管理システム)において、管理サーバ10は、ネイルプリンタ30の使用についての予約をネイルプリンタ30の使用者と対応付けて受け付け、所有者による予約に伴い、所定の期間に所有者のネイルプリンタ30が所有者のもとに搬送される搬送回数をカウントする。管理サーバ10は、所定の期間における所有者への搬送回数が所定の閾値に達した場合に、所定の期間における所有者による所有者のネイルプリンタ30の使用について予約の受け付けを停止する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
製品の所有者によって預け入れられた前記製品を管理する管理システムであって、
前記製品の使用についての予約を前記製品の使用者と対応付けて受け付ける受付手段と、
前記所有者による前記予約に伴い、所定の期間に前記所有者の製品が前記所有者のもとに搬送される搬送回数をカウントするカウント手段と、
を備え、
前記受付手段は、前記搬送回数が所定の閾値に達した場合に、前記所定の期間における前記所有者による前記所有者の製品の使用について前記予約の受け付けを停止する、
ことを特徴とする管理システム。
【請求項2】
前記受付手段は、前記搬送回数が前記所定の閾値に達した場合であっても、前記所有者により追加料金を支払うことが了承されたときには、前記所定の期間における前記所有者による前記所有者の製品の使用について前記予約の受け付けを再開する、
ことを特徴とする請求項1に記載の管理システム。
【請求項3】
製品の所有者によって預け入れられた前記製品を管理する管理システムであって、
前記製品を当該製品の所有者とは異なるユーザが所定の期間に使用した場合に、当該所定の期間の使用に対して前記ユーザが支払う対価のうち前記所有者の取り分が前記製品の管理に対する管理費から差し引かれた金額、又は、前記所有者の取り分から前記管理費が差し引かれた金額を、当該製品の所有者宛てに通知する通知手段を備える、
ことを特徴とする管理システム。
【請求項4】
前記所有者による前記所定の期間の使用に伴い、前記所有者の製品が前記所有者のもとに搬送された搬送回数をカウントするカウント手段と、
前記搬送回数に基づいて、前記管理費を調整する調整手段と、
を備える、
ことを特徴とする請求項3に記載の管理システム。
【請求項5】
製品の所有者によって預け入れられた前記製品を管理する管理サーバのコンピュータを、
前記製品の使用についての予約を前記製品の使用者と対応付けて受け付ける受付手段、
前記所有者による前記予約に伴い、所定の期間に前記所有者の製品が前記所有者のもとに搬送される搬送回数をカウントするカウント手段、
として機能させるためのプログラムであって、
前記受付手段は、前記搬送回数が所定の閾値に達した場合に、前記所定の期間における前記所有者による前記所有者の製品の使用について前記予約の受け付けを停止する、
ことを特徴とするプログラム。
【請求項6】
製品の所有者によって預け入れられた前記製品を管理する管理サーバのコンピュータを、
前記製品を当該製品の所有者とは異なるユーザが所定の期間に使用した場合に、当該所定の期間の使用に対して前記ユーザが支払う対価のうち前記所有者の取り分が前記製品の管理に対する管理費から差し引かれた金額、又は、前記所有者の取り分から前記管理費が差し引かれた金額を、当該製品の所有者宛てに通知する通知手段、
として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、管理システム及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、指の爪を印刷対象として各種デザインを印刷する印刷装置(ネイルプリンタ)が知られている(特許文献1参照)。このようなネイルプリンタでは、例えば、印刷したい爪に対応した指を指置台に載置し、爪に対してインクジェット方式等の印刷処理を行っている。
近年、ネイルプリンタは、ネイルサロン等で使用されるものに加え、個人を対象とした家庭用のものも出てきている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ネイルプリンタは一般的に高額であるが、使用頻度はそれ程高くない場合が多い。ネイルを毎日又は数日の間隔で施すヘビーユーザも存在するが、月に数回塗り直す程度のユーザも多い。使用頻度が低いユーザは、高価なネイルプリンタの購入に踏み切れない場合が多い。
また、ネイルプリンタを保管するには、ある程度のスペースが必要であるため、ネイルプリンタを常に自宅等に置いておくと、場所を取ってしまう。
【0005】
このように、常時使用するわけではない高価な機器については、所有者本人が使用する時以外は他者に貸し出して、利益を得られると経済的である。
【0006】
本発明は、上記の従来技術における問題に鑑みてなされたものであって、所有者が所有する製品を有効に活用することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明は、
製品の所有者によって預け入れられた前記製品を管理する管理システムであって、
前記製品の使用についての予約を前記製品の使用者と対応付けて受け付ける受付手段と、
前記所有者による前記予約に伴い、所定の期間に前記所有者の製品が前記所有者のもとに搬送される搬送回数をカウントするカウント手段と、
を備え、
前記受付手段は、前記搬送回数が所定の閾値に達した場合に、前記所定の期間における前記所有者による前記所有者の製品の使用について前記予約の受け付けを停止する、
ことを特徴とする。
【0008】
また、本発明は、
製品の所有者によって預け入れられた前記製品を管理する管理システムであって、
前記製品を当該製品の所有者とは異なるユーザが所定の期間に使用した場合に、当該所定の期間の使用に対して前記ユーザが支払う対価のうち前記所有者の取り分が前記製品の管理に対する管理費から差し引かれた金額、又は、前記所有者の取り分から前記管理費が差し引かれた金額を、当該製品の所有者宛てに通知する通知手段を備える、
ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、所有者が所有する製品を有効に活用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明の実施形態におけるネイルプリンタ管理システムのシステム構成を示す図である。
【
図3】(a)は、所有者情報テーブルのデータ構成を示す図である。(b)は、プリンタ情報テーブルのデータ構成を示す図である。(c)は、都度利用者情報テーブルのデータ構成を示す図である。
【
図4】(a)は、所有者「A001」の利用カレンダーデータの例である。(b)は、都度利用者「T1001」の利用カレンダーデータの例である。(c)は、都度利用者「T2022」の利用カレンダーデータの例である。
【
図5】(a)は、ネイルプリンタ「NA-0001」の利用カレンダーデータの例である。(b)は、ネイルプリンタ「NA-2201」の利用カレンダーデータの例である。
【
図9】所有者利用日登録処理(通常時)を示すラダーチャートである。
【
図11】所有者利用日登録処理(搬送回数が閾値以上)を示すラダーチャートである。
【
図12】都度利用者利用日登録処理を示すラダーチャートである。
【
図13】ネイルプリンタを貸し出すことができるか否かの判断方法を説明するための図である。
【
図14】所有者使用時処理を示すラダーチャートである。
【
図15】都度利用者使用時処理を示すラダーチャートである。
【
図16】都度利用者使用時処理を示すラダーチャートである。
【
図17】所有者収支算出処理を示すフローチャートである。
【
図18】所有者収支算出処理の具体例を説明するための図である。
【
図19】所有者収支算出処理の具体例を説明するための図である。
【
図20】所有者収支算出処理の具体例を説明するための図である。
【
図21】所有者収支算出処理の具体例を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照しつつ、本発明に係る管理システムの一実施形態について説明する。
なお、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲を以下の実施形態及び図示例に限定するものではない。
【0012】
[ネイルプリンタ管理システムの構成]
図1は、管理システムとしてのネイルプリンタ管理システム1のシステム構成を示す図である。ネイルプリンタ管理システム1は、製品としてのネイルプリンタ30の所有者によって預け入れられたネイルプリンタ30を管理するためのものである。ネイルプリンタ30は、所有者により、一括又は割賦で購入された製品である。ネイルプリンタ30の所有者は、管理委託先にネイルプリンタ30を預け、ネイルプリンタ30を使用する時にのみ、ネイルプリンタ30を所有者のもとに搬送してもらう。管理委託先は、所有者から預かったネイルプリンタ30を管理倉庫で管理する。管理委託先は、ネイルプリンタ30の所有者自身がネイルプリンタ30を使用していない時に、第三者(都度利用者)にネイルプリンタ30を貸し出す。第三者にネイルプリンタ30を貸し出すことで得られた収益は、管理委託先と所有者とで分け合う。
【0013】
図1に示すように、ネイルプリンタ管理システム1は、管理サーバ10と、ユーザ端末20と、倉庫端末40と、決済サーバ50と、を備えて構成されている。各装置は、インターネット等のネットワークNを介して、データ通信可能となっている。
【0014】
管理サーバ10は、複数の所有者がそれぞれ所有する複数のネイルプリンタ30の預かり及び貸出業務を管理する。管理サーバ10は、運営用DB(DataBase)151を有する。運営用DB151には、所有者情報テーブルT1、プリンタ情報テーブルT2、都度利用者情報テーブルT3が含まれる。
【0015】
ユーザ端末20は、ネイルプリンタ30の所有者、又は、ネイルプリンタ30を一時的に借りて使用する都度利用者が使用するものである。ユーザ端末20は、例えば、スマートフォン、タブレット、パーソナルコンピュータ等の携帯端末である。各ユーザは、ユーザ端末20を操作し、管理サーバ10に対して、ネイルプリンタ30の使用についての予約等を行う。また、ユーザ端末20は、所有者又は都度利用者のもとに搬送されてきたネイルプリンタ30とデータ通信可能に接続することで、ネイルプリンタ30に対する各種設定及び制御が可能となる。
【0016】
ネイルプリンタ30は、ユーザの手の指の爪を印刷対象として、これにネイルデザインを印刷する。ネイルプリンタ30には開口部(図示せず)が形成されており、この開口部の内部には、印刷対象となる爪を有する指が載置される指置台(図示せず)が設けられている。ただし、ネイルプリンタ30の印刷対象は手の指の爪に限定されるものではなく、例えば、足の指の爪を印刷対象としてもよいし、ネイルチップや各種アクセサリの表面等、爪以外のものを印刷対象としてもよい。
【0017】
倉庫端末40は、ネイルプリンタ30を保管する管理倉庫に設置されたコンピュータ装置であり、ネイルプリンタ30の入出庫に関する各種情報を入力する際に用いられる。
【0018】
決済サーバ50は、決済サービスを提供するサービス会社が管理するサーバ装置であり、ユーザがネイルプリンタ管理システム1を利用する際の決済処理を行う。決済処理として、クレジットカードによる決済、銀行口座に対する振り込み又は引き落としによる決済、事前にチャージされている金額からの支払いによる決済等が挙げられる。
【0019】
[管理サーバの構成]
図2は、管理サーバ10の制御構成を示す図である。
図2に示すように、管理サーバ10は、制御部11、操作部12、表示部13、通信部14、記憶部15等を備えている。
【0020】
制御部11は、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサを備え、管理サーバ10の各部の動作を統括的に制御する。制御部11は、記憶部15に記憶されたプログラムとの協働により、管理サーバ10を動作させるための各種機能を実現する。
【0021】
操作部12は、カーソルキー、文字・数字入力キー及び各種機能キー等を備えたキーボードと、マウス等のポインティングデバイスを備えて構成され、キーボードに対するキー操作やマウス操作により入力された操作情報を制御部11に出力する。また、操作部12が、表示部13の表示画面に重ねられて設けられたタッチパネルを備える場合には、タッチ操作を受け付け、タッチ操作の位置情報を制御部11に出力する。
【0022】
表示部13は、LCD(Liquid Crystal Display)、有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ等により構成され、制御部11の制御により、各種表示情報を表示画面に表示する。
【0023】
通信部14は、ネットワークN等を介して、ユーザ端末20、倉庫端末40、決済サーバ50等の外部装置との間でデータ通信を行うためのインターフェースである。
【0024】
記憶部15は、管理サーバ10の各部を動作させるための各種プログラムや各種データ等を記憶する。記憶部15としては、例えば、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)等が用いられる。
【0025】
記憶部15には、運営用DB151が記憶されている。
運営用DB151には、所有者情報テーブルT1、プリンタ情報テーブルT2、都度利用者情報テーブルT3が含まれる。
【0026】
所有者情報テーブルT1は、ネイルプリンタ30の所有者ごとに、所有者及び当該所有者が所有するネイルプリンタ30に関する情報を管理するためのテーブルである。
図3(a)に、所有者情報テーブルT1のデータ構成を示す。
所有者情報テーブルT1には、所有者ごとに、所有者自身のユーザ情報と、利用情報と、が対応付けられている。
【0027】
ユーザ情報には、ユーザID、個人情報、クレジットカード情報、銀行口座、費用情報、所有プリンタのシリアルNo.購入年月日、貸出契約有無等が含まれる。
「ユーザID」は、所有者であるユーザを識別するための識別情報である。
「個人情報」は、所有者の住所、氏名、年齢、電話番号、メールアドレス等である。
「クレジットカード情報」は、所有者のクレジットカード番号、有効期限等を含む。
「銀行口座」は、所有者に対する振り込み又は引き落としを行うための銀行口座である。
「費用情報」は、所有者がネイルプリンタ管理システム1を利用する際の費用に関する情報であり、管理費、貸出収入、入出金履歴等を含む。
「管理費」は、所定の期間(以下、単に「所定期間」と記す場合もある。)ごとの、所有者に対して請求される金額である。所定期間は、例えば、月ごと(7月、8月等)に区分された期間である。所定期間の管理費は、所定期間におけるネイルプリンタ30の自己利用のための搬送回数が予め定められた上限に達するまでは、所定期間単位で定められた基本料金である。所定期間における自己利用のための搬送回数が上限を超えた場合には、所定期間の管理費は、基本料金に追加料金が加算された金額となる。
「貸出収入」は、所定期間ごとの、所有者のネイルプリンタ30を第三者に貸し出すことにより所有者が得られる収入であり、第三者が支払う金額のうち所有者の取り分である。
「入出金履歴」は、所有者に対して行われた入金・出金についての金額や処理日等を含む。
「所有プリンタのシリアルNo.」は、所有者が所有するネイルプリンタ30に固有のシリアルNo.である。
「購入年月日」は、所有者がネイルプリンタ30を購入した年月日である。
「貸出契約有無」は、所有者と管理委託先との間でネイルプリンタ30の貸出契約があるか否かを示す情報である。貸出契約は、管理委託先がネイルプリンタ30を第三者に貸し出すことを定めた契約である。
【0028】
利用情報は、自己利用と、貸出利用と、に分けられる。
自己利用には、利用カレンダー、搬送回数が含まれる。
「利用カレンダー」は、所定期間ごとの、所有者がネイルプリンタ30を利用する利用日、及び、利用日に伴う移動日、整備日等を示す情報である。利用日は、ユーザがネイルプリンタ30を利用する日である。移動日は、管理倉庫とユーザの使用場所(住所等)との間をネイルプリンタ30が移動する日である。整備日は、ネイルプリンタ30を整備する日である。
「搬送回数」は、所定期間ごとの、ネイルプリンタ30が所有者のもとに搬送される回数(管理倉庫と所有者との間を往復する回数)である。
貸出利用には、貸出可能日、貸出カレンダーが含まれる。
「貸出可能日」は、所定期間ごとの、所有者のネイルプリンタ30を貸出可能な日である。
「貸出カレンダー」は、所定期間ごとの、所有者以外のユーザがネイルプリンタ30を利用する利用日、及び、利用日に伴う移動日、整備日と、当該ユーザ(都度利用者のユーザID)と、を対応付けた情報である。
【0029】
プリンタ情報テーブルT2は、管理委託先が管理しているネイルプリンタ30ごとに、ネイルプリンタ30に関する情報を管理するためのテーブルである。
図3(b)に、プリンタ情報テーブルT2のデータ構成を示す。
プリンタ情報テーブルT2には、ネイルプリンタ30ごとに、シリアルNo.、購入年月日、預かり契約、貸出契約有無、利用カレンダー、現在所在地、メンテナンス履歴、アラート履歴等が対応付けられている。
【0030】
「シリアルNo.」は、ネイルプリンタ30に固有のシリアルNo.である。
「購入年月日」は、所有者がネイルプリンタ30を購入した年月日である。
「預かり契約」は、所有者と管理委託先との間のネイルプリンタ30の預かり契約に関する情報であり、契約有無、契約日、更新情報、再契約予定日等を含む。預かり契約は、管理委託先が所有者からネイルプリンタ30を預かり、管理することを定めた契約である。
「契約有無」は、所有者と管理委託先との間でネイルプリンタ30の預かり契約があるか否かを示す情報である。
「契約日」は、預かり契約の契約日である。
「更新情報」は、預かり契約の更新に関する情報である。
「再契約予定日」は、預かり契約の再契約が行われる予定日(現契約の有効期限)である。
「貸出契約有無」は、所有者と管理委託先との間でネイルプリンタ30の貸出契約があるか否かを示す情報である。
【0031】
「利用カレンダー」は、所定期間ごとの、ネイルプリンタ30を利用するユーザ(所有者・都度利用者のユーザID)と、利用日、及び、利用日に伴う移動日、整備日と、を対応付けた情報である。
「現在所在地」は、ネイルプリンタ30がどこにあるかを示す情報(倉庫、所有者宅、都度利用者宅等)である。
「メンテナンス履歴」は、ネイルプリンタ30に対して行われた点検、インク交換等のメンテナンスを示す情報と、その実施日と、を含む。
「アラート履歴」は、「利用カレンダー」から予測されるネイルプリンタ30の所在地と、「現在所在地」が示す所在地と、が異なる場合に出されたアラートの履歴である。「アラート履歴」は、アラートの内容、対象ユーザ、日付等を含む。
【0032】
都度利用者情報テーブルT3は、都度利用者ごとに、都度利用者及び当該都度利用者が利用するネイルプリンタ30に関する情報を管理するためのテーブルである。
図3(c)に、都度利用者情報テーブルT3のデータ構成を示す。
都度利用者情報テーブルT3には、都度利用者ごとに、都度利用者のユーザ情報と、利用情報と、が対応付けられている。
【0033】
ユーザ情報には、ユーザID、個人情報、クレジットカード情報、費用情報等が含まれる。
「ユーザID」は、都度利用者であるユーザを識別するための識別情報である。
「個人情報」は、都度利用者の住所、氏名、年齢、電話番号、メールアドレス等である。
「クレジットカード情報」は、都度利用者のクレジットカード番号、有効期限等を含む。
「費用情報」は、都度利用者がネイルプリンタ管理システム1を利用する際の費用に関する情報であり、請求金額、入出金履歴等を含む。
「請求金額」は、所定期間ごとの、都度利用者に対する請求金額である。所定期間の請求金額は、所定期間において都度利用者がネイルプリンタ30を使用したことに対する対価(利用料金)である。
「入出金履歴」は、都度利用者に対して行われた入金・出金についての金額や処理日等を含む。
【0034】
利用情報には、利用カレンダー、利用プリンタのシリアルNo.が含まれる。
「利用カレンダー」は、所定期間ごとの、都度利用者がネイルプリンタ30を利用する利用日、及び、利用日に伴う移動日、整備日と、都度利用者が利用するネイルプリンタ30の「シリアルNo.」と、を対応付けた情報である。
「利用プリンタのシリアルNo.」は、都度利用者が利用するネイルプリンタ30に固有のシリアルNo.である。
【0035】
図4(a)に、所有者情報テーブルT1から、ユーザID「A001」に対応するレコードの「ユーザID」、「所有プリンタのシリアルNo.」、「利用カレンダー」を抽出した所有者「A001」の利用カレンダーデータT11の例を示す。利用カレンダーデータT11には、所有者「A001」が、所有者自身のネイルプリンタ「NA-0001」を利用する予約が含まれている。ここでは、「利用カレンダー」内に、送付日、利用日、返却日、完了日が含まれている。送付日は、ネイルプリンタ30が管理倉庫からユーザに送付される日(移動日の初日)である。返却日は、ネイルプリンタ30がユーザから管理倉庫に返却される日(移動日の最終日)である。完了日は、実際にネイルプリンタ30が管理倉庫に返却された日である。
【0036】
図4(b)に、都度利用者情報テーブルT3から、ユーザID「T1001」に対応するレコードの「ユーザID」、「利用カレンダー」を抽出した都度利用者「T1001」の利用カレンダーデータT31の例を示す。利用カレンダーデータT31には、都度利用者「T1001」が、ネイルプリンタ「NA-2201」を利用する予約と、ネイルプリンタ「NA-0001」を利用する予約と、が含まれている。
【0037】
図4(c)に、都度利用者情報テーブルT3から、ユーザID「T2022」に対応するレコードの「ユーザID」、「利用カレンダー」を抽出した都度利用者「T2022」の利用カレンダーデータT32の例を示す。利用カレンダーデータT32には、都度利用者「T2022」が、ネイルプリンタ「NA-1111」を利用する予約と、ネイルプリンタ「NA-2201」を利用する予約と、ネイルプリンタ「NA-0022」を利用する予約と、が含まれている。
【0038】
図5(a)に、プリンタ情報テーブルT2から、ネイルプリンタ「NA-0001」に対応するレコードの「シリアルNo.」、「利用カレンダー」を抽出した利用カレンダーデータT21の例を示す。利用カレンダーデータT21には、
図4(a)の所有者「A001」の利用カレンダーデータT11と、
図4(b)の都度利用者「T1001」の利用カレンダーデータT31の一部が含まれている。
なお、利用カレンダーデータT21では、参考のため、「所有者ユーザID」及び「ユーザ種別」を記載している。「所有者ユーザID」は、「シリアルNo.」に対応するネイルプリンタ30を所有する所有者のユーザIDであり、所有者情報テーブルT1から取得可能である。「ユーザ種別」は、各予約における使用者が、ネイルプリンタ30の所有者であるか、都度利用者であるかを示す情報である。「使用者ユーザID」と「所有者ユーザID」とが一致する場合は、「ユーザ種別」は「所有者」であり、「使用者ユーザID」と「所有者ユーザID」とが一致しない場合は、「ユーザ種別」は「都度利用者」である。
【0039】
図5(b)に、プリンタ情報テーブルT2から、ネイルプリンタ「NA-2201」に対応するレコードの「シリアルNo.」、「利用カレンダー」を抽出した利用カレンダーデータT22の例を示す。利用カレンダーデータT22には、
図4(b)の都度利用者「T1001」の利用カレンダーデータT31の一部と、
図4(c)の都度利用者「T2022」の利用カレンダーデータT32の一部が含まれている。
なお、利用カレンダーデータT22においても、「所有者ユーザID」及び「ユーザ種別」を記載している。
【0040】
制御部11は、ネイルプリンタ30(製品)の所有者によって預け入れられたネイルプリンタ30を管理する。
【0041】
制御部11は、ネイルプリンタ30の使用についての予約を、ネイルプリンタ30の使用者(所有者、都度利用者)と対応付けて受け付ける。すなわち、制御部11は、受付手段として機能する。
【0042】
例えば、所有者から、所有者が所有するネイルプリンタ30の使用についての予約を受け付ける場合、制御部11は、所有者情報テーブルT1の所有者の「ユーザID」に対応するレコードに対し、「利用情報」の「自己利用」の「利用カレンダー」に、所有者がネイルプリンタ30を利用する利用日(利用日に伴う移動日、整備日を含む。)を追加するとともに、「利用情報」の「自己利用」の利用日を含む所定期間の「搬送回数」に1を加算する。また、制御部11は、所有者情報テーブルT1の所有者の「ユーザID」に対応するレコードに対し、「利用情報」の「貸出利用」の利用日を含む所定期間の「貸出可能日」から、今回の予約に係る利用日、移動日、整備日を除外する。
また、制御部11は、プリンタ情報テーブルT2の所有者が所有するネイルプリンタ30の「シリアルNo.」に対応するレコードに対し、「利用カレンダー」に、所有者のユーザIDと、利用日(利用日に伴う移動日、整備日を含む。)と、を対応付けて記録する。
【0043】
所有者以外のユーザ(都度利用者)から、ネイルプリンタ30の使用についての予約を受け付ける場合、制御部11は、都度利用者情報テーブルT3の都度利用者の「ユーザID」に対応するレコードに対し、「利用情報」の「利用プリンタのシリアルNo.」に、予約されたネイルプリンタ30のシリアルNo.を追加するとともに、「利用情報」の「利用カレンダー」に、ネイルプリンタ30を利用する利用日(利用日に伴う移動日、整備日を含む。)を、予約されたネイルプリンタ30のシリアルNo.と対応付けて記録する。また、制御部11は、都度利用者情報テーブルT3の都度利用者の「ユーザID」に対応するレコードに対し、利用日を含む所定期間の「請求金額」に、利用料金を加算する。
また、制御部11は、プリンタ情報テーブルT2の予約されたネイルプリンタ30の「シリアルNo.」に対応するレコードに対し、「利用カレンダー」に、都度利用者のユーザIDと、利用日(利用日に伴う移動日、整備日を含む。)と、を対応付けて記録する。
また、制御部11は、所有者情報テーブルT1において、「所有プリンタのシリアルNo.」が予約されたネイルプリンタ30の「シリアルNo.」であるレコードに対し、「利用情報」の「貸出利用」の利用日を含む所定期間の「貸出可能日」から、今回の予約に係る利用日、移動日、整備日を除外するとともに、「貸出カレンダー」に、ネイルプリンタ30を利用する利用日(利用日に伴う移動日、整備日を含む。)を、都度利用者の「ユーザID」と対応付けて記録する。また、制御部11は、所有者情報テーブルT1において、「所有プリンタのシリアルNo.」が予約されたネイルプリンタ30の「シリアルNo.」であるレコードに対し、利用日を含む所定期間の「貸出収入」に、ネイルプリンタ30を都度利用者に貸し出すことにより所有者が得られる収入(都度利用者が支払う金額のうち所有者の取り分)を加算する。
【0044】
制御部11は、所有者によるネイルプリンタ30の予約に伴い、所定期間に所有者のネイルプリンタ30が所有者のもとに搬送される搬送回数(予約の数)をカウントする。すなわち、制御部11は、カウント手段として機能する。具体的には、制御部11は、所有者情報テーブルT1の所有者の「ユーザID」に対応するレコードにおいて、「利用情報」の「自己利用」の所定期間における「搬送回数」を取得することで、所有者による予約に伴う所定期間の搬送回数を得ることができる。
【0045】
制御部11は、所有者による予約に伴いカウントされた搬送回数が所定の閾値に達した場合に、所定期間における所有者による所有者のネイルプリンタ30の使用について、予約の受け付けを停止する。
【0046】
ネイルプリンタ30を使用する際には、ユーザへの搬送(場所の移動)が必要であるため、運送費、梱包に要する手間等から、所有者による予約に伴うネイルプリンタ30の搬送回数に閾値(上限)を設けている。
【0047】
なお、制御部11は、搬送回数が所定の閾値に達した場合であっても、所有者により追加料金を支払うことが了承されたときには、所定期間における所有者による所有者のネイルプリンタ30の使用について、予約の受け付けを再開する。つまり、所有者の希望により、閾値を超えて予約を続行することができる。
この場合、所有者情報テーブルT1の所有者の「ユーザID」に対応する「利用カレンダー」、「搬送回数」、「貸出可能日」に対する処理、プリンタ情報テーブルT2の所有者が所有するネイルプリンタ30の「シリアルNo.」に対応する「利用カレンダー」に対する処理は、上記と同様である。
制御部11は、所有者情報テーブルT1の所有者の「ユーザID」に対応するレコードに対し、利用日を含む所定期間の「管理費」に、追加料金を加算する。
【0048】
制御部11は、ネイルプリンタ30を当該ネイルプリンタ30の所有者とは異なるユーザ(都度利用者)が所定期間に使用した場合に、当該所定期間の使用に対してユーザが支払う対価のうち所有者の取り分がネイルプリンタ30の管理に対する管理費から差し引かれた金額、又は、ユーザが支払う対価のうち所有者の取り分から管理費が差し引かれた金額を、当該ネイルプリンタ30の所有者宛てに通知する。すなわち、制御部11は、通知手段として機能する。
【0049】
制御部11は、所有者による所定期間のネイルプリンタ30の使用に伴い、所有者のネイルプリンタ30が所有者のもとに搬送された搬送回数に基づいて、管理費を調整する。すなわち、制御部11は、調整手段として機能する。具体的には、制御部11は、搬送回数が所定の閾値に達した後、所有者の希望により、所定期間においてネイルプリンタ30が更に使用される場合には、管理費は、基本料金に対して追加料金を加算した金額となる。
【0050】
[ユーザ端末の構成]
図6は、ユーザ端末20の制御構成を示す図である。
図6に示すように、ユーザ端末20は、制御部21、操作部22、表示部23、通信部24、記憶部25等を備えている。
【0051】
制御部21は、CPU等のプロセッサを備え、ユーザ端末20の各部の動作を統括的に制御する。制御部21は、記憶部25に記憶されたプログラムとの協働により、ユーザ端末20を動作させるための各種機能を実現する。
【0052】
操作部22は、ユーザの操作に応じて各種の入力・設定等を受け付け、受け付けた操作に対応する入力信号を制御部21に出力する。具体的には、表示部23の表面に操作部22としてのタッチパネルが一体的に設けられており、ユーザはタッチパネルへのタッチ操作によって各種入力操作を行うことができる。なお、操作部22はタッチパネルに限定されず、各種の操作ボタンやキーボード、ポインティングデバイス等が操作部22として設けられていてもよい。
【0053】
表示部23は、LCD、有機ELディスプレイ、その他のフラットディスプレイ等で構成され、制御部21の制御により、各種表示情報を表示画面に表示する。
【0054】
通信部24は、ネットワークN等を介して、管理サーバ10等の外部装置との間で有線又は無線でのデータ通信を行う。また、通信部24は、Bluetooth(登録商標)等の近距離無線通信により、ネイルプリンタ30との間で無線データ通信を行う。
【0055】
記憶部25は、ユーザ端末20の各部を動作させるための各種プログラムや各種データ等を記憶する。例えば、記憶部25には、ユーザ端末20の各部を統括制御するための動作プログラムの他、ネイルプリンタ管理システム1を利用するためのアプリケーションプログラム(以下、「専用アプリ251」という。)等の各種プログラムが格納されている。
【0056】
[ネイルプリンタの構成]
図7は、ネイルプリンタ30の制御構成を示す図である。
図7に示すように、ネイルプリンタ30は、制御部31、操作部32、表示部33、通信部34、記憶部35、印刷部36、撮影部37を備えている。
【0057】
制御部31は、CPU等のプロセッサを備え、ネイルプリンタ30の各部の動作を統括的に制御する。制御部31は、記憶部35に記憶されたプログラムとの協働により、ネイルプリンタ30を動作させるための各種機能を実現する。
【0058】
操作部32は、ユーザの操作に応じて各種の入力・設定等を受け付け、受け付けた操作に対応する入力信号を制御部31に出力する。操作部32は、ネイルプリンタ30の電源をON/OFFする操作ボタン等を含む。
【0059】
表示部33は、LCD、有機ELディスプレイ、その他のフラットディスプレイ等で構成され、制御部31の制御により、各種表示情報を表示画面に表示する。また、表示部33として、各種インジケータ等が設けられていてもよい。
【0060】
なお、ネイルプリンタ30は、ユーザ端末20から入力される操作信号に従って、動作可能となっている。ユーザは、専用アプリ251により、ユーザ端末20の表示部23に表示された設定・操作画面において、操作部22から操作することにより、ネイルプリンタ30に対する設定・操作を行う。
【0061】
通信部34は、Bluetooth等の近距離無線通信により、ユーザ端末20との間で無線データ通信を行う。ただし、ユーザ端末20とのデータ通信が可能であれば、通信部34の通信方式は特に限定されない。また、通信部34は、ネットワークN等を介して、管理サーバ10等の外部装置との間でデータ通信可能であってもよい。
【0062】
記憶部35は、ネイルプリンタ30の各部を動作させるための各種プログラムや各種データ等を記憶する。
【0063】
印刷部36は、印刷対象である爪に印刷を施す。印刷部36は、印刷動作を行う印刷ヘッド(図示せず)、印刷ヘッドを移動させるヘッド移動機構(図示せず)等を備えている。
印刷ヘッドは、爪にデザインを印刷するものであり、例えば、シアン(C;CYAN)、マゼンタ(M;MAGENTA)、イエロー(Y;YELLOW)等の各色のインクを吐出可能となっている。印刷ヘッドは、特に限定はされないが、微滴化したインク(液剤)をインク吐出面から爪表面に吹き付けて微細な印刷を行うことが可能なインクジェットヘッドである。
ヘッド移動機構は、その駆動により、指置台に置かれた指の爪表面に対して、印刷ヘッドを移動させる。
【0064】
撮影部37は、ネイルプリンタ30の内部であって指置台の上方位置に配置されている。撮影部37は、爪(爪を含む指)の表面を撮影し、その画像(爪を含む指の画像)を取得する。撮影部37は、撮像カメラ(図示せず)、照明灯(図示せず)等を備えている。
撮像カメラは、CCD(Charge Coupled Device)型やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)型等の固体撮影素子とレンズ等を備えて構成される。
照明灯は、撮像カメラの側方に配置されて撮影対象の爪を照明する光源であり、例えば、白色LEDである。
【0065】
制御部31は、撮影部37を制御し、撮像カメラにより、指置台に載置された指の爪の画像を撮影させる。制御部31は、撮影された画像から爪領域を抽出し、爪領域の形状を表す爪情報を生成する。
また、制御部21は、ネイルのデザインデータと爪情報に基づいて、印刷データを生成する。制御部21は、印刷データに基づいて印刷部36に制御信号を出力し、この印刷データにしたがった印刷を施すように印刷部36を制御する。
【0066】
[倉庫端末の構成]
図8は、倉庫端末40の制御構成を示す図である。
図8に示すように、倉庫端末40は、制御部41、操作部42、表示部43、通信部44、記憶部45等を備えている。
【0067】
制御部41は、CPU等のプロセッサを備え、倉庫端末40の各部の動作を統括的に制御する。制御部41は、記憶部45に記憶されたプログラムとの協働により、倉庫端末40を動作させるための各種機能を実現する。
【0068】
操作部42は、カーソルキー、文字・数字入力キー及び各種機能キー等を備えたキーボードと、マウス等のポインティングデバイスを備えて構成され、キーボードに対するキー操作やマウス操作により入力された操作情報を制御部41に出力する。
【0069】
表示部43は、LCD、有機ELディスプレイ、その他のフラットディスプレイ等で構成され、制御部41の制御により、各種表示情報を表示画面に表示する。
【0070】
通信部44は、ネットワークN等を介して、管理サーバ10等の外部装置との間でデータ通信を行う。
【0071】
記憶部45は、倉庫端末40の各部を動作させるための各種プログラムや各種データ等を記憶する。
【0072】
[ネイルプリンタ管理システムにおける動作]
次に、ネイルプリンタ管理システム1における動作について説明する。
【0073】
<所有者利用日登録処理(通常時)>
図9は、管理サーバ10及びユーザ端末20において実行される所有者利用日登録処理(通常時)を示すラダーチャートである。所有者利用日登録処理(通常時)は、ネイルプリンタ30の所有者が、所有者による予約回数が閾値に達していない状態で、所有者自身のネイルプリンタ30の利用日を登録する際の処理である。ここでは、「所定期間」として「月」を用い、「今月」の利用日を登録することとする。また、月ごとの「搬送回数」に対して設定された「所定の閾値」は、「3回」であることとする。
【0074】
まず、所有者が所有者自身のユーザ端末20において、操作部22を操作して、専用アプリ251を開き、今月の利用日登録を選択すると(ステップS1)、ユーザ端末20の制御部21は、通信部24を介して、所有者のユーザIDを管理サーバ10に送信する。
【0075】
管理サーバ10の制御部11は、通信部14を介して、ユーザ端末20からユーザIDを受信すると、運営用DB151の所有者情報テーブルT1を参照して、受信したユーザIDが「所有者のユーザID」であることを特定する(ステップS2)。
【0076】
次に、管理サーバ10の制御部11は、所有者情報テーブルT1から、ユーザ端末20のユーザの「ユーザID」に対応する「利用情報」の「自己利用」の今月の「搬送回数」を取得し、「搬送回数」が3回未満であることを確認する(ステップS3)。すなわち、所有者による予約回数を示す「搬送回数」は、「所定の閾値(3回)」に達していない。
【0077】
次に、管理サーバ10の制御部11は、所有者情報テーブルT1から、ユーザ端末20のユーザの「ユーザID」に対応する「利用情報」の「自己利用」の今月の「利用カレンダー」及び「貸出利用」の今月の「貸出カレンダー」を取得し、既に予約されている利用日(利用日に伴う移動日、整備日を含む。)を明示して、所有プリンタの利用日登録画面を生成する(ステップS4)。制御部11は、通信部14を介して、利用日登録画面の画面データを、所有者のユーザ端末20に送信する。
【0078】
所有者のユーザ端末20では、制御部21が、画面データに基づいて、利用日登録画面を表示部23に表示させる(ステップS5)。
所有者が、操作部22を操作して、利用日登録画面上で利用日を選択すると(ステップS6)、ユーザ端末20の制御部21は、通信部24を介して、選択された利用日を管理サーバ10に送信する。
【0079】
管理サーバ10の制御部11は、通信部14を介して、ユーザ端末20から利用日を受信すると、利用日の前2日間、利用日の後2日間を、移動日又は整備日とする。制御部11は、利用日、移動日、整備日を、所有者情報テーブルT1のユーザ端末20のユーザの「ユーザID」に対応する「利用情報」の「自己利用」の今月の「利用カレンダー」、プリンタ情報テーブルT2の利用予定のネイルプリンタ30の「シリアルNo.」に対応する今月の「利用カレンダー」に登録する(ステップS7)。なお、制御部11は、プリンタ情報テーブルT2の「利用カレンダー」に対しては、利用日、移動日、整備日と、使用者(ユーザ端末20のユーザの「ユーザID」)と、を対応付けて保存する。
【0080】
また、管理サーバ10の制御部11は、所有者情報テーブルT1のユーザ端末20のユーザの「ユーザID」に対応する「利用情報」の「自己利用」の今月の「搬送回数」に1を加算する(ステップS8)。
【0081】
また、管理サーバ10の制御部11は、所有者情報テーブルT1のユーザ端末20のユーザの「ユーザID」に対応する「利用情報」の「貸出利用」の今月の「貸出可能日」から、今回追加された予約に係る利用日、移動日、整備日を除外し、「貸出可能日」を更新する(ステップS9)。
【0082】
次に、管理サーバ10の制御部11は、通信部14を介して、登録完了通知を所有者のユーザ端末20に送信する(ステップS10)。
【0083】
所有者のユーザ端末20では、通信部24を介して、管理サーバ10から登録完了通知を受信すると、制御部21が、登録データを表示部23に表示させる(ステップS11)。
以上で、所有者利用日登録処理(通常時)が終了する。
【0084】
図10に、所有者のユーザ端末20の表示部23に表示される所有者利用日登録画面231の例を示す。
所有者利用日登録画面231には、利用日選択領域60、利用日表示領域61、OKボタン62等が含まれる。
利用日選択領域60には、利用日の登録対象となる月(ここでは、2022年8月)のカレンダーが表示される。所有者は、利用日選択領域60において、操作部22からの操作により、利用日に該当する領域をタッチすることで、利用日を選択する。利用日選択領域60では、利用日として8月5日、8月13日~14日、8月27日に該当する領域に、利用日を示すマーク63~66が表示されている。
利用日表示領域61には、利用日選択領域60において選択された利用日が表示される。
OKボタン62は、所有者利用日登録画面231における登録内容を確認するためのボタンである。
【0085】
利用日として8月5日、8月13日~14日、8月27日が登録された場合、利用日の前後に設けられる移動日、整備日を考慮すると、所有者がネイルプリンタ30を占有することになる占有期間は、8月3日~7日、8月11日~16日、8月25日~29日となる。
これにより、貸出可能日は、上記占有期間以外の8月8日~10日、8月17日~24日、8月30日~となる。
【0086】
<所有者利用日登録処理(搬送回数が閾値以上)>
図11は、管理サーバ10及びユーザ端末20において実行される所有者利用日登録処理(搬送回数が閾値以上)を示すラダーチャートである。所有者利用日登録処理(搬送回数が閾値以上)は、ネイルプリンタ30の所有者が、既に閾値以上の回数の予約が入っている状態で、所有者自身のネイルプリンタ30の利用日を登録する際の処理である。ここでは、「所定期間」として「月」を用い、「今月」の利用日を登録することとする。また、月ごとの「搬送回数」に対して設定された「所定の閾値」は、「3回」であることとする。
【0087】
ステップS21及びステップS22の処理は、所有者利用日登録処理(通常時)のステップS1及びステップS2の処理と同様であるため、説明を省略する。
【0088】
次に、管理サーバ10の制御部11は、所有者情報テーブルT1から、ユーザ端末20のユーザの「ユーザID」に対応する「利用情報」の「自己利用」の今月の「搬送回数」を取得し、「搬送回数」が3回以上であることを確認する(ステップS23)。所有者による予約回数を示す「搬送回数」が「所定の閾値(3回)」に達しているため、今回登録しようとしている利用日は、閾値を超えた予約となる。
【0089】
管理サーバ10の制御部11は、通信部14を介して、予約の受付を停止する旨のアラートを、所有者のユーザ端末20に通知する(ステップS24)。
【0090】
所有者のユーザ端末20では、表示部23に、例えば、「予約回数が既に3回に達しているため、予約の受付を停止しました。予約を再開するには追加料金が発生しますが、よろしいですか?」等のメッセージが表示される。
【0091】
ここで、ユーザ端末20の制御部21は、操作部22からの操作により、追加料金が発生することに対するOKボタンが押下されたか否かを判断する(ステップS25)。
OKボタンが押下されない場合には(ステップS25;NO)、予約を中断し、処理が終了する。
【0092】
ステップS25において、OKボタンが押下された場合(ステップS25;YES)、すなわち、所有者により追加料金を支払うことが了承された場合には、ユーザ端末20の制御部21は、通信部24を介して、続行指示を管理サーバ10に送信する。
【0093】
管理サーバ10の制御部11は、通信部14を介して、ユーザ端末20から続行指示を受信すると、ステップS26に移行する。
ステップS26~ステップS31の処理は、所有者利用日登録処理(通常時)のステップS4~ステップS9の処理と同様であるため、説明を省略する。
【0094】
次に、管理サーバ10の制御部11は、所有者情報テーブルT1のユーザ端末20のユーザの「ユーザID」に対応するレコードに対し、今月の「管理費」に、今回の予約に係る追加料金を加算する(ステップS32)。
ステップS33及びステップS34の処理は、所有者利用日登録処理(通常時)のステップS10及びステップS11の処理と同様であるため、説明を省略する。
以上で、所有者利用日登録処理(搬送回数が閾値以上)が終了する。
【0095】
<都度利用者利用日登録処理>
図12は、管理サーバ10及びユーザ端末20において実行される都度利用者利用日登録処理を示すラダーチャートである。都度利用者利用日登録処理は、都度利用者が、ネイルプリンタ30の利用日を登録する際の処理である。ここでは、「所定期間」として「月」を用い、「今月」の利用日を登録することとする。
【0096】
まず、都度利用者が都度利用者自身のユーザ端末20において、操作部22を操作して、専用アプリ251を開き、利用日登録を選択すると(ステップS41)、ユーザ端末20の制御部21は、通信部24を介して、都度利用者のユーザIDを管理サーバ10に送信する。
【0097】
管理サーバ10の制御部11は、通信部14を介して、ユーザ端末20からユーザIDを受信すると、運営用DB151の都度利用者情報テーブルT3を参照して、受信したユーザIDが「都度利用者のユーザID」であることを特定する(ステップS42)。
【0098】
次に、管理サーバ10の制御部11は、利用日登録画面を生成する(ステップS43)。制御部11は、通信部14を介して、利用日登録画面の画面データを、都度利用者のユーザ端末20に送信する。
【0099】
都度利用者のユーザ端末20では、制御部21が、画面データに基づいて、利用日登録画面を表示部23に表示させる(ステップS44)。
都度利用者が、操作部22を操作して、利用日登録画面上で利用日を選択すると(ステップS45)、ユーザ端末20の制御部21は、通信部24を介して、選択された利用日を管理サーバ10に送信する。
【0100】
管理サーバ10の制御部11は、通信部14を介して、ユーザ端末20から利用日を受信すると、利用日に基づいて、利用可能なネイルプリンタ30を抽出する(ステップS46)。具体的には、制御部11は、利用日の前2日間、利用日の後2日間を、移動日又は整備日として、利用日の2日前から利用日の2日後までが「貸出可能日」に含まれるレコードを、所有者情報テーブルT1から抽出する。そして、制御部11は、抽出したレコードに対応する「所有プリンタのシリアルNo.」のネイルプリンタ30を、利用可能なネイルプリンタ30とする。
【0101】
例えば、都度利用者が、利用日として「8月19日及び20日」を希望した場合、制御部11は、利用日の前2日間及び後2日間を含む「8月17日~22日」が「貸出可能日」に含まれるネイルプリンタ30を探す。あるネイルプリンタ30に対して、
図13に示すように、いずれかのユーザの予約により、既に利用日(8月5日、8月13日~14日、8月27日)を含む占有期間70~72が設定されている場合、このネイルプリンタ30の「貸出可能日」である「8月17日~24日」に、都度利用者が希望する利用日を含む「8月17日~22日」の期間73が含まれているから、このネイルプリンタ30を都度利用者に貸し出すことができる。
【0102】
管理サーバ10の制御部11は、利用日、移動日、整備日を、都度利用者情報テーブルT3のユーザ端末20のユーザの「ユーザID」に対応する「利用情報」の今月の「利用カレンダー」、プリンタ情報テーブルT2の利用予定のネイルプリンタ30の「シリアルNo.」に対応する今月の「利用カレンダー」に登録する(ステップS47)。なお、制御部11は、都度利用者情報テーブルT3の「利用カレンダー」に対しては、利用日、移動日、整備日と、利用予定のネイルプリンタ30の「シリアルNo.」と、を対応付けて保存する。また、制御部11は、プリンタ情報テーブルT2の「利用カレンダー」に対しては、利用日、移動日、整備日と、使用者(ユーザ端末20のユーザの「ユーザID」)と、を対応付けて保存する。
【0103】
また、管理サーバ10の制御部11は、所有者情報テーブルT1の利用予定のネイルプリンタ30の所有者の「ユーザID」に対応する「利用情報」の「貸出利用」の今月の「貸出可能日」から、今回追加された予約に係る利用日、移動日、整備日を除外し、今月の「貸出カレンダー」に今回追加された予約内容を追加して更新する(ステップS48)。具体的には、制御部11は、「貸出カレンダー」に対して、利用日、移動日、整備日と、使用者(ユーザ端末20のユーザの「ユーザID」)と、を対応付けて保存する。
【0104】
次に、管理サーバ10の制御部11は、都度利用者情報テーブルT3のユーザ端末20のユーザの「ユーザID」に対応するレコードに対し、今月の「請求金額」に利用料金を加算する(ステップS49)。
【0105】
次に、管理サーバ10の制御部11は、通信部14を介して、登録完了通知を都度利用者のユーザ端末20に送信する(ステップS50)。
【0106】
都度利用者のユーザ端末20では、通信部24を介して、管理サーバ10から登録完了通知を受信すると、制御部21が、登録データを表示部23に表示させる(ステップS51)。
【0107】
また、管理サーバ10の制御部11は、通信部14を介して、利用予定のネイルプリンタ30の所有者宛てに、貸出予約が入ったことを通知する(ステップS52)。具体的には、制御部11は、所有者情報テーブルT1の利用予定のネイルプリンタ30の所有者の「ユーザID」に基づいて、所有者のユーザ端末20の専用アプリ251上で、都度利用者に対する貸出により使用不可となった期間等を通知する。
以上で、都度利用者利用日登録処理が終了する。
【0108】
<所有者使用時処理>
図14は、管理サーバ10、ユーザ端末20、倉庫端末40において実行される所有者使用時処理を示すラダーチャートである。所有者使用時処理は、ネイルプリンタ30の所有者が、所有者自身のネイルプリンタ30を使用する際の処理である。なお、
図14では、ユーザ端末20の操作者である所有者、倉庫端末40の操作者である管理倉庫作業者も記載している。
【0109】
まず、管理サーバ10の制御部11は、所有者情報テーブルT1を参照して、「利用情報」の「自己利用」の「利用カレンダー」において、発送日(利用日の2日前)が近付いてきたレコードを抽出する。制御部11は、通信部14を介して、抽出したレコードに対応する「ユーザID」のユーザ端末20に対して、発送日を連絡する(ステップS61)。
【0110】
所有者のユーザ端末20では、表示部23の専用アプリ251上に、所有者のネイルプリンタ30の発送日が表示される。
ユーザ端末20において、操作部22からの操作により、確認ボタンが押下されると(ステップS62)、ユーザ端末20の制御部21は、通信部24を介して、確認ボタンが押下されたことを管理サーバ10に送信する。
【0111】
管理サーバ10の制御部11は、通信部14を介して、ユーザ端末20から確認ボタンが押下されたことを受信すると、所有者により確認されたことをチェックする(ステップS63)。
【0112】
次に、管理サーバ10の制御部11は、通信部14を介して、倉庫端末40に発送指示を送信する(ステップS64)。発送指示には、発送対象のネイルプリンタ30のシリアルNo.、送付先(所有者のユーザID、住所、氏名、電話番号等)、スケジュール(発送予定日、利用予定日、返送予定日等)が含まれる。
【0113】
倉庫端末40では、表示部43に発送指示が表示される(ステップS65)。
管理倉庫作業者は、発送指示を確認する。管理倉庫作業者は、発送対象のネイルプリンタ30を管理倉庫から取り出し、ネイルプリンタ30を梱包して、ネイルプリンタ30の所有者宛てに発送予定日に発送する(ステップS66)。ネイルプリンタ30は、宅配便により所有者のもとに搬送される。
【0114】
所有者は、搬送されてきたネイルプリンタ30を受け取る(ステップS67)。
ユーザ端末20において、所有者の操作部22からの操作により、配達が完了したことが入力されると(ステップS68)、ユーザ端末20の制御部21は、通信部24を介して、配達完了通知を管理サーバ10に送信する。
【0115】
管理サーバ10の制御部11は、通信部14を介して、ユーザ端末20から配達完了通知を受信すると、プリンタ情報テーブルT2において、配達されたネイルプリンタ30の「シリアルNo.」に対応する「現在所在地」を「所有者宅」に変更する(ステップS69)。
【0116】
所有者は、ネイルプリンタ30を使用する(ステップS70)。ネイルプリンタ30を使用する際には、ユーザ端末20とネイルプリンタ30との間で直接データ通信を行い、ユーザ端末20の専用アプリ251からネイルプリンタ30を操作する。
【0117】
ネイルプリンタ30を使用した後、所有者は、ネイルプリンタ30を梱包して、管理倉庫宛てに返送する(ステップS71)。ネイルプリンタ30は、宅配便により管理倉庫宛てに返送される。
【0118】
管理倉庫作業者は、返送されてきたネイルプリンタ30を受け取る(ステップS72)。
倉庫端末40において、管理倉庫作業者の操作部42からの操作により、配達が完了したことが入力されると(ステップS73)、倉庫端末40の制御部41は、通信部44を介して、配達完了通知を管理サーバ10に送信する。
【0119】
管理サーバ10の制御部11は、通信部14を介して、倉庫端末40から配達完了通知を受信すると、プリンタ情報テーブルT2において、配達されたネイルプリンタ30の「シリアルNo.」に対応する「現在所在地」を「倉庫」に変更する(ステップS74)。
【0120】
管理倉庫作業者は、返却されたネイルプリンタ30を整備し、管理倉庫に保管する(ステップS75)。
以上で、所有者使用時処理が終了する。
【0121】
なお、管理サーバ10の制御部11は、ステップS69のタイミングで、プリンタ情報テーブルT2において、配達対象のネイルプリンタ30の「シリアルNo.」に対応する今月の「利用カレンダー」における予定と、「現在所在地」と、が一致しない場合には、所有者のユーザ端末20にアラートを通知する。また、管理サーバ10の管理者は、宅配業者に配送の確認を行うこととしてもよい。
また、管理サーバ10の制御部11は、ステップS74のタイミングで、プリンタ情報テーブルT2において、配達対象のネイルプリンタ30の「シリアルNo.」に対応する今月の「利用カレンダー」における予定と、「現在所在地」と、が一致しない場合には、倉庫端末40にアラートを通知する。また、管理サーバ10の管理者は、宅配業者に配送の確認を行うこととしてもよい。
【0122】
また、管理サーバ10の制御部11は、宅配便の追跡システムを利用して、配達が完了したという情報を取得し、ステップS69やステップS74の処理を行うこととしてもよい。例えば、ネイルプリンタ30の発送時に返送用伝票を同封することとし、発送前に、倉庫端末40において、発送用伝票及び返送用伝票の管理番号を管理サーバ10に登録しておく。
【0123】
また、ステップS70において、所有者がネイルプリンタ30を使用する際に、ユーザ端末20の専用アプリ251を使用することで、ユーザ端末20から管理サーバ10に、ネイルプリンタ30が所有者のところにあることを示す通知が送信されることとしてもよい。管理サーバ10の制御部11は、この通知に応じて、プリンタ情報テーブルT2の処理対象プリンタの「シリアルNo.」に対応する「現在所在地」を「所有者宅」に変更してもよい。管理サーバ10の制御部11は、専用アプリ251からの通知と、所有者情報テーブルT1又はプリンタ情報テーブルT2の「利用カレンダー」とを照らし合わせることで、ネイルプリンタ30が所有者側にあることを追確認する。
【0124】
<都度利用者使用時処理>
図15及び
図16は、管理サーバ10、都度利用者のユーザ端末20、倉庫端末40、所有者のユーザ端末20において実行される都度利用者使用時処理を示すラダーチャートである。都度利用者使用時処理は、都度利用者がネイルプリンタ30を一時的に借りて使用する際の処理である。なお、
図15及び
図16では、ユーザ端末20の操作者である都度利用者、倉庫端末40の操作者である管理倉庫作業者も記載している。
【0125】
まず、管理サーバ10の制御部11は、都度利用者情報テーブルT3を参照して、「利用カレンダー」において、発送日(利用日の2日前)が近付いてきたレコードを抽出し、都度利用者により利用されるネイルプリンタ30の「シリアルNo.」を特定する。制御部11は、通信部14を介して、抽出したレコードに対応する「ユーザID」のユーザ端末20(都度利用者のユーザ端末20)に対して、発送日を連絡する(ステップS81)。
【0126】
都度利用者のユーザ端末20では、表示部23の専用アプリ251上に、利用予定のネイルプリンタ30の発送日が表示される。
都度利用者のユーザ端末20において、操作部22からの操作により、確認ボタンが押下されると(ステップS82)、ユーザ端末20の制御部21は、通信部24を介して、確認ボタンが押下されたことを管理サーバ10に送信する。
【0127】
管理サーバ10の制御部11は、通信部14を介して、都度利用者のユーザ端末20から確認ボタンが押下されたことを受信すると、都度利用者により確認されたことをチェックする(ステップS83)。
【0128】
次に、管理サーバ10の制御部11は、通信部14を介して、倉庫端末40に発送指示を送信する(ステップS84)。発送指示には、発送対象のネイルプリンタ30のシリアルNo.、送付先(都度利用者のユーザID、住所、氏名、電話番号等)、スケジュール(発送予定日、利用予定日、返送予定日等)が含まれる。
【0129】
倉庫端末40では、表示部43に発送指示が表示される(ステップS85)。
管理倉庫作業者は、発送指示を確認する。管理倉庫作業者は、発送対象のネイルプリンタ30を管理倉庫から取り出し、ネイルプリンタ30を梱包して、都度利用者宛てに発送予定日に発送する(ステップS86)。ネイルプリンタ30は、宅配便により都度利用者のもとに搬送される。
【0130】
都度利用者は、搬送されてきたネイルプリンタ30を受け取る(ステップS87)。
都度利用者のユーザ端末20において、操作部22からの操作により、配達が完了したことが入力されると(ステップS88)、都度利用者のユーザ端末20の制御部21は、通信部24を介して、配達完了通知を管理サーバ10に送信する。
【0131】
管理サーバ10の制御部11は、通信部14を介して、都度利用者のユーザ端末20から配達完了通知を受信すると、プリンタ情報テーブルT2において、配達されたネイルプリンタ30の「シリアルNo.」に対応する「現在所在地」を「都度利用者宅」に変更する(ステップS89)。
【0132】
都度利用者は、ネイルプリンタ30を使用する(ステップS90)。ネイルプリンタ30を使用する際には、都度利用者のユーザ端末20とネイルプリンタ30との間で直接データ通信を行い、都度利用者のユーザ端末20の専用アプリ251からネイルプリンタ30を操作する。
【0133】
ネイルプリンタ30を使用した後、都度利用者は、ネイルプリンタ30を梱包して、管理倉庫宛てに返送する(ステップS91)。ネイルプリンタ30は、宅配便により管理倉庫宛てに返送される。
【0134】
管理倉庫作業者は、返送されてきたネイルプリンタ30を受け取る(ステップS92)。
倉庫端末40において、管理倉庫作業者の操作部42からの操作により、配達が完了したことが入力されると(ステップS93)、倉庫端末40の制御部41は、通信部44を介して、配達完了通知を管理サーバ10に送信する。
【0135】
管理サーバ10の制御部11は、通信部14を介して、倉庫端末40から配達完了通知を受信すると、プリンタ情報テーブルT2において、配達されたネイルプリンタ30の「シリアルNo.」に対応する「現在所在地」を「倉庫」に変更する(ステップS94)。
【0136】
管理倉庫作業者は、返却されたネイルプリンタ30を整備し、管理倉庫に保管する(ステップS95)。
【0137】
図16に移行し、倉庫端末40では、管理倉庫作業者による操作部42からの操作に応じて、制御部41は、通信部44を介して、貸出完了報告を管理サーバ10に送信する(ステップS96)。
【0138】
管理サーバ10の制御部11は、通信部14を介して、倉庫端末40から貸出完了報告を受信すると、ネイルプリンタ30の貸出に対する決済を実行する(ステップS97)。具体的には、制御部11は、都度利用者情報テーブルT3から都度利用者の「ユーザID」に対応する「クレジットカード情報」を取得する。そして、制御部11は、通信部14を介して、決済サーバ50にアクセスし、今回のネイルプリンタ30の貸出について、都度利用者に対するクレジットカード決済を行う。
【0139】
次に、管理サーバ10の制御部11は、通信部14を介して、ネイルプリンタ30の貸出完了と決済実行について、都度利用者のユーザ端末20に通知する(ステップS98)。具体的には、制御部11は、都度利用者の「ユーザID」に基づいて、都度利用者のユーザ端末20の専用アプリ251上で通知を行う。
【0140】
都度利用者のユーザ端末20では、表示部23の専用アプリ251上に、ネイルプリンタ30の貸出完了と決済実行が表示される(ステップS99)。
【0141】
また、管理サーバ10の制御部11は、ネイルプリンタ30の貸出により得られた収益(都度利用者が支払った金額)を、管理委託先と所有者に分配する(ステップS100)。例えば、都度利用者がネイルプリンタ30の使用に対して支払う金額(利用料金)が3000円の場合、2000円を管理委託先、1000円を所有者に分配することとする。管理委託先の取り分には、運送費、機器メンテナンス諸費用、管理委託先の利益等が含まれる。制御部11は、所有者情報テーブルT1において、「所有プリンタのシリアルNo.」が貸し出されたネイルプリンタ30の「シリアルNo.」であるレコードに対し、今月の「貸出収入」に、所有者に分配された金額(所有者の取り分)を加算する。
【0142】
管理サーバ10の制御部11は、通信部14を介して、ネイルプリンタ30の貸出完了と分配された収益について、所有者のユーザ端末20に通知する(ステップS101)。具体的には、制御部11は、貸出対象とされたネイルプリンタ30の所有者の「ユーザID」に基づいて、所有者のユーザ端末20の専用アプリ251上で通知を行う。
【0143】
所有者のユーザ端末20では、表示部23の専用アプリ251上に、ネイルプリンタ30の貸出完了と分配された収益が表示される(ステップS102)。
以上で、都度利用者使用時処理が終了する。
【0144】
なお、管理サーバ10の制御部11は、ステップS89のタイミングで、プリンタ情報テーブルT2において、配達対象のネイルプリンタ30の「シリアルNo.」に対応する今月の「利用カレンダー」における予定と、「現在所在地」と、が一致しない場合には、都度利用者のユーザ端末20にアラートを通知する。また、管理サーバ10の管理者は、宅配業者に配送の確認を行うこととしてもよい。
また、管理サーバ10の制御部11は、ステップS94のタイミングで、プリンタ情報テーブルT2において、配達対象のネイルプリンタ30の「シリアルNo.」に対応する今月の「利用カレンダー」における予定と、「現在所在地」と、が一致しない場合には、倉庫端末40にアラートを通知する。また、管理サーバ10の管理者は、宅配業者に配送の確認を行うこととしてもよい。
【0145】
また、ステップS90において、都度利用者がネイルプリンタ30を使用する際に、ユーザ端末20の専用アプリ251を使用することで、ユーザ端末20から管理サーバ10に、ネイルプリンタ30が都度利用者のところにあることを示す通知が送信されることとしてもよい。管理サーバ10の制御部11は、この通知に応じて、プリンタ情報テーブルT2の処理対象プリンタの「シリアルNo.」に対応する「現在所在地」を「都度利用者」に変更してもよい。管理サーバ10の制御部11は、専用アプリ251からの通知と、プリンタ情報テーブルT2又は都度利用者情報テーブルT3の「利用カレンダー」とを照らし合わせることで、ネイルプリンタ30が都度利用者側にあることを追確認する。
【0146】
また、都度利用者に対する請求及び決済は、所定期間ごと(月ごと等)にまとめて行ってもよい。
【0147】
<所有者収支算出処理>
図17は、管理サーバ10において実行される所有者収支算出処理を示すフローチャートである。ここでは、「所定期間」として「月」を用いる。所有者収支算出処理は、月ごとの締め日(月末等)に行われる処理である。
【0148】
まず、管理サーバ10の制御部11は、所有者情報テーブルT1から、処理対象とする所有者の「ユーザID」に対応する「利用情報」の「自己利用」の今月の「搬送回数」を取得する(ステップS111)。
次に、制御部11は、取得した「搬送回数」が3回以下であるか否かを判断する(ステップS112)。
【0149】
「搬送回数」が3回以下である場合には(ステップS112;YES)、制御部11は、管理費を月単位の基本料金(例えば、3000円)とする(ステップS113)。
【0150】
ステップS112において、「搬送回数」が3回より多い場合には(ステップS112;NO)、制御部11は、月単位の基本料金に、「搬送回数」に応じた追加料金(例えば、500円/1回)を加算して、管理費を算出する(ステップS114)。例えば、「搬送回数」が4回の場合、1回分の利用料金が追加料金となる。
【0151】
なお、ステップS112~ステップS114の処理に代えて、制御部11は、所有者情報テーブルT1から、処理対象とする所有者の「ユーザID」に対応する今月の「管理費」を取得してもよい。ここで取得される「管理費」は、「搬送回数」が3回以下である場合は、基本料金であり、「搬送回数」が3回より多い場合は、基本料金に追加料金が加算された金額となっている。
【0152】
ステップS113又はステップS114の後、制御部11は、所有者情報テーブルT1を参照して、処理対象とする所有者の「ユーザID」に対応する「利用情報」の「貸出利用」の今月の「貸出カレンダー」から貸出回数を取得する(ステップS115)。
次に、制御部11は、貸出回数に基づいて、貸出収入(都度利用者が支払った金額のうち所有者の取り分)を算出する(ステップS116)。
【0153】
なお、ステップS115及びステップS116の処理に代えて、制御部11は、所有者情報テーブルT1から、処理対象とする所有者の「ユーザID」に対応する今月の「貸出収入」を取得してもよい。
【0154】
次に、制御部11は、管理費が貸出収入より大きいか否かを判断する(ステップS117)。
管理費が貸出収入より大きい場合には(ステップS117;YES)、制御部11は、管理費から貸出収入を差し引いた金額を、所有者に対するクレジット請求金額とする(ステップS118)。
【0155】
制御部11は、クレジット請求金額を、処理対象とする所有者のユーザ端末20に対して、専用アプリ251に通知する(ステップS119)。例えば、所有者のユーザ端末20の表示部23には、管理費の内訳(基本料金・追加料金)、貸出収入、管理費と貸出収入の差額による最終的な請求金額等が通知される。
【0156】
ステップS117において、管理費が貸出収入より大きくない場合には(ステップS117;NO)、制御部11は、管理費が貸出収入より小さいか否かを判断する(ステップS120)。
管理費が貸出収入より小さい場合には(ステップS120;YES)、制御部11は、貸出収入から管理費を差し引いた金額を、所有者に対する口座振り込み金額とする(ステップS121)。
【0157】
制御部11は、口座振り込み金額を、処理対象とする所有者のユーザ端末20に対して、専用アプリ251に通知する(ステップS122)。例えば、所有者のユーザ端末20の表示部23には、管理費の内訳(基本料金・追加料金)、貸出収入、貸出収入と管理費の差額による最終的な所有者への支払い金額等が通知される。
【0158】
ステップS120において、管理費が貸出収入より小さくない場合(ステップS120;NO)、すなわち、管理費が貸出収入と一致する場合には、制御部11は、収支が0であることを、処理対象とする所有者のユーザ端末20に対して、専用アプリ251に通知する(ステップS123)。例えば、所有者のユーザ端末20の表示部23には、所有者に対する請求も振り込みもないことに加え、管理費の内訳(基本料金・追加料金)、貸出収入等が通知される。
【0159】
ステップS119、ステップS122又はステップS123の後、所有者収支算出処理が終了する。
【0160】
次に、
図18~
図21を参照して、所有者収支算出処理の具体例を説明する。
ここでは、対象月の15日に預かり契約の継続を確認し、月末を締め日として請求金額を決定し、翌月の5日を決済日とする。また、管理費の基本料金を3000円、追加料金を1回500円とし、1回の貸出により得られる所有者の収入を1000円とする。
【0161】
図18に示す7月の例では、所有者の自己利用の搬送回数が閾値以下のため、管理費は基本料金(3000円)であり、貸出利用による収入はなかった。
この場合、締め日(7月31日)に所有者収支算出処理が実行され、所有者に対する請求金額は「3000円」となる。翌月の決済日(8月5日)に、所有者のクレジットカード決済により、所有者から管理委託先に「3000円」が支払われる。
【0162】
図19に示す8月の例では、所有者の自己利用の搬送回数が閾値以下のため、管理費は基本料金(3000円)となる。
また、8月の貸出利用は2回(8月8日、8月20日)で、貸出収入は「2000円」であった。
この場合、締め日(8月31日)に所有者収支算出処理が実行され、所有者に対する請求金額は、管理費「3000円」から貸出収入「2000円」を差し引いた「1000円」となる。翌月の決済日(9月5日)に、所有者のクレジットカード決済により、所有者から管理委託先に「1000円」が支払われる。
【0163】
図20に示す9月の例では、所有者の自己利用の搬送回数が閾値以下のため、管理費は基本料金(3000円)となる。
また、9月の貸出利用は4回(9月3日、9月10日、9月18日、9月25日)で、貸出収入は「4000円」であった。
この場合、締め日(9月30日)に所有者収支算出処理が実行され、所有者に対する振り込み金額は、貸出収入「4000円」から管理費「3000円」を差し引いた「1000円」となる。翌月の決済日(10月5日)に、管理委託先から所有者の銀行口座に対して、「1000円」が振り込まれる。
【0164】
図21に示す10月の例では、所有者の自己利用は4回(10月2日、10月12日、10月19日、10月29日)であり、搬送回数が閾値(3回)を超えているため、管理費は基本料金(3000円)に追加料金(500円)を加算した「3500円」となる。
また、10月の貸出利用は2回(10月7日、10月24日)で、貸出収入は「2000円」であった。
この場合、締め日(10月31日)に所有者収支算出処理が実行され、所有者に対する請求金額は、管理費「3500円」から貸出収入「2000円」を差し引いた「1500円」となる。翌月の決済日(11月5日)に、所有者のクレジットカード決済により、所有者から管理委託先に「1500円」が支払われる。
【0165】
以上説明したように、本実施形態に係るネイルプリンタ管理システム1によれば、常時使用するわけではないネイルプリンタ30(製品)を所有者から預かり、所有者が必要な時だけ所有者のもとに搬送するので、所有者が所有するネイルプリンタ30を有効に活用することができる。
また、所有者による予約に伴い、所定の期間にネイルプリンタ30が所有者のもとに搬送される搬送回数が所定の閾値に達した場合に、所定の期間における所有者による予約の受け付けを停止するので、所有者からネイルプリンタ30を預かり、管理する業務に対して、所有者のもとにネイルプリンタ30を搬送する際の運送費や手間が過度にかかることを防止することができる。
【0166】
ただし、搬送回数が所定の閾値に達した場合であっても、所有者により追加料金を支払うことが了承されたときには、所定の期間における所有者による予約の受け付けを再開するので、所有者の希望に応じて、より多くの予約を受け付けることができる。
【0167】
また、所有者がネイルプリンタ30を使用していない時は、ネイルプリンタ30を第三者(都度利用者)に貸し出して利益を得ることができるので、所有者が所有するネイルプリンタ30を有効に活用することができる。
また、ネイルプリンタ30を当該ネイルプリンタ30の所有者とは異なる都度利用者が所定の期間に使用した場合に、当該所定の期間の使用に対して都度利用者が支払う対価のうち所有者の取り分(貸出収入)が管理費から差し引かれた金額、又は、所有者の取り分から管理費が差し引かれた金額を、当該ネイルプリンタ30の所有者宛てに通知するので、所有者に収支を報告することができる。
【0168】
また、所有者のネイルプリンタ30が所定の期間に所有者のもとに搬送された搬送回数に基づいて、管理費を調整するので、所有者自身の使用状況に応じて、所有者に請求する金額を変更できる。
【0169】
なお、管理費から貸出収入が差し引かれた金額、又は、貸出収入から管理費が差し引かれた金額の所有者に対する通知は、ユーザ端末20の専用アプリ251上での通知に限定されない。例えば、電子メール等で所有者に上記金額を通知してもよいし、所有者がアクセスした先で情報が閲覧可能となっていてもよい。また、所有者の銀行口座への振り込み、所有者の銀行口座からの引き落とし、クレジットカードによる決済処理についても、それぞれの金額を所有者が知り得るという点で、所有者への通知に含まれる。
【0170】
また、所有者は、必要な時のみネイルプリンタ30を搬送してもらうことで、ネイルプリンタ30を使用していない時の収納場所に困らない。また、所有者は、ネイルプリンタ30を使用していない時に第三者に貸し出すことで、自分の所有物を使って利益を得ることができる。
また、所有者は、管理委託先にネイルプリンタ30の管理を委託しているため、メンテナンスサービスを受けることが容易になる。
また、ネイルプリンタ30自体は、所有者のものであるため、所有者は、契約を解約することで、いつでも手元に引き取ることができる。
【0171】
また、管理委託先がネイルプリンタ30の販売店を兼ねている場合、ネイルプリンタ30の所有者となる購入者に対して、ネイルプリンタ30の購入を勧めやすくなる。
また、管理委託先は、所有者からネイルプリンタ30の提供を受けることで、ネイルプリンタ30を貸し出す際に、在庫の確保が容易になる。これにより、ネイルプリンタ30の貸出利用を活性化しやすくなる。
また、ネイルプリンタ30自体は、管理委託先が所有者から預かっているものであるため、契約終了後は所有者に返却すればよく、ネイルプリンタ30を販売又は廃棄する必要がない。
【0172】
また、都度利用者は、必要な時のみネイルプリンタ30を借りて使用することができる。また、都度利用者は、ネイルプリンタ30の本体価格に比べ、割安な利用料金で使うことができる。
【0173】
なお、上記実施形態における記述は、本発明に係る管理システムの例であり、これに限定されるものではない。システムを構成する各装置の細部構成及び細部動作に関しても、本発明の趣旨を逸脱することのない範囲で適宜変更可能である。
【0174】
例えば、管理サーバ10のプリンタ情報テーブルT2における「現在所在地」の更新方法については、上記の例に限定されず、ネイルプリンタ30の製造時に、ネイルプリンタ30の本体に貼付されるシリアルNo.シール(バーコード)を利用してもよい。
具体的には、管理倉庫の入出庫時に、倉庫端末40に接続又は内蔵されたバーコードリーダにより、ネイルプリンタ30のバーコードから「シリアルNo.」を読み取ることで、管理サーバ10のプリンタ情報テーブルT2における処理対象プリンタの「現在所在地」を更新する。管理倉庫からユーザのもとへネイルプリンタ30が発送される際に、倉庫端末40でネイルプリンタ30の「シリアルNo.」が読み取られると、プリンタ情報テーブルT2の処理対象プリンタの「現在所在地」は、「搬送先のユーザ宅」となる。一方、ユーザのもとから管理倉庫にネイルプリンタ30が返却された際に、倉庫端末40でネイルプリンタ30の「シリアルNo.」が読み取られると、プリンタ情報テーブルT2の処理対象プリンタの「現在所在地」は、「倉庫」となる。
【0175】
また、上述したように、ネイルプリンタ30は、ユーザ端末20の専用アプリ251からの操作により動作する。ユーザがネイルプリンタ30を使用する時に、ユーザ端末20に接続又は内蔵されたバーコードリーダにより、ネイルプリンタ30のバーコードから「シリアルNo.」を読み取ることで、専用アプリ251とネイルプリンタ30とが連携する(専用アプリ251からネイルプリンタ30を操作可能となる)ようにしておく。専用アプリ251及びネットワークNを介して、ユーザ端末20から管理サーバ10に、使用するネイルプリンタ30の「シリアルNo.」を送信することで、管理サーバ10は、どのネイルプリンタ30(シリアルNo.)をどのユーザ(ユーザID)が使用しているかを把握することができる。管理サーバ10は、プリンタ情報テーブルT2の処理対象プリンタの「現在所在地」を、ネイルプリンタ30を使用しているユーザの「ユーザ宅」とする。
【0176】
また、ネイルプリンタ30の内部(記憶部35)に自身の「シリアルNo.」が記憶されている場合、ネイルプリンタ30が、ユーザ端末20の専用アプリ251と通信する際に、専用アプリ251に「シリアルNo.」を送信する。ユーザ端末20は、専用アプリ251及びネットワークNを介して、管理サーバ10にネイルプリンタ30の「シリアルNo.」を送信する。その後の処理については、上記の場合と同様である。この場合、ユーザ端末20において、ネイルプリンタ30のバーコードから「シリアルNo.」を読み取る作業は必要ない。
【0177】
また、上記実施形態では、搬送回数や管理費等を区切る期間(所定の期間)として、「月」を用いたが、これに限定されない。所定の期間として、例えば、年、週等を用いてもよい。
【0178】
また、ネイルプリンタ30は、使用する部屋のどこかに置いておけばよい一般のプリンタとは異なり、ユーザのすぐ近く(手が届く位置)で使用される。通常は、家のリビングルーム等で、ユーザがリラックスした状態で使用されることが想定される。そのため、ユーザは、ネイルプリンタ30を使用する時のみ、ネイルを施しやすい使用場所に移動させ、使用した後は片付けるといった使い方になる。つまり、ネイルプリンタ30は、特定の場所に常設されるものではなく、また、リビングルーム等に置かれたまま放置されると邪魔になってしまう。このように、ネイルプリンタ30は、一般家庭において、使用できると便利ではあるが、ずっと置いておくには場所を取ってしまう製品の一つである。したがって、本発明に係る管理システムをネイルプリンタ30に適用することは、特に有効であると言える。
【0179】
また、ネイルプリンタ30の送付先は、ユーザの自宅の他、旅行先、式場、パーティー会場等であってもよい。これにより、ユーザ自身がネイルプリンタ30を持ち運ぶことなく、ネイルプリンタ30を使用することが可能となる。
【0180】
また、管理対象とする製品としては、美容機器、調理家電、インクジェットプリンタ、ビデオカメラ等、一般家庭で購入しても、毎日は使用しない機器類に応用できる。
【0181】
また、製品の使用時に当該製品を搬送してユーザのもとに届けるという運用上、全国を複数の地域に分け、その地域内で製品を貸し出すこととしてもよい。
【0182】
また、管理サーバ10において、所有者情報テーブルT1、プリンタ情報テーブルT2、都度利用者情報テーブルT3に含まれる「利用カレンダー」、「貸出カレンダー」とは別に、実際の利用実績(トラブル、故障、クレーム等を含む。)を記録した「利用履歴」、「貸出履歴」を残すようにしてもよい。
【符号の説明】
【0183】
1 ネイルプリンタ管理システム
10 管理サーバ
11 制御部
14 通信部
15 記憶部
20 ユーザ端末
21 制御部
22 操作部
23 表示部
24 通信部
25 記憶部
30 ネイルプリンタ
40 倉庫端末
151 運営用DB
251 専用アプリ
T1 所有者情報テーブル
T2 プリンタ情報テーブル
T3 都度利用者情報テーブル
N ネットワーク