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特開2024-30819情報処理装置、及び情報処理プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024030819
(43)【公開日】2024-03-07
(54)【発明の名称】情報処理装置、及び情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
   H04M 1/00 20060101AFI20240229BHJP
   G01S 5/14 20060101ALI20240229BHJP
   G01S 19/40 20100101ALI20240229BHJP
   H04W 64/00 20090101ALI20240229BHJP
   G01C 21/28 20060101ALI20240229BHJP
【FI】
H04M1/00 Q
G01S5/14
G01S19/40
H04W64/00 171
H04W64/00 130
G01C21/28
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022133975
(22)【出願日】2022-08-25
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLUETOOTH
(71)【出願人】
【識別番号】000005496
【氏名又は名称】富士フイルムビジネスイノベーション株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】大上 俊
【テーマコード(参考)】
2F129
5J062
5K067
5K127
【Fターム(参考)】
2F129BB03
2F129BB07
2F129BB33
2F129BB66
2F129EE78
2F129FF02
2F129FF11
2F129FF20
2F129FF62
2F129HH18
2F129HH19
2F129HH22
5J062AA08
5J062BB05
5J062CC07
5J062CC11
5J062DD23
5J062EE00
5J062FF01
5K067EE02
5K067JJ52
5K067LL11
5K127AA36
5K127BA03
5K127BB33
5K127CB02
5K127CB21
5K127DA15
5K127GA12
5K127JA14
5K127JA42
(57)【要約】
【課題】障害物等が存在する場合であっても、端末の位置を特定できる情報処理装置、及び情報処理プログラムを提供することを目的とする。
【解決手段】情報処理装置は、プロセッサを有し、プロセッサは、自装置と超広帯域通信を用いて通信可能な複数の端末のうち、位置情報が特定できない端末である第1端末が存在する場合、自装置の位置情報、及び超広帯域通信により測定される自装置と第1端末との間の距離、並びに、第1端末と通信可能な少なくとも2つの第2端末の位置情報、及び超広帯域通信により測定される第1端末と第2端末との間の距離を用いて、第1端末の位置情報を特定する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサを有し、前記プロセッサは、
自装置と超広帯域通信を用いて通信可能な複数の端末のうち、位置情報が特定できない端末である第1端末が存在する場合、
自装置の位置情報、及び前記超広帯域通信により測定される自装置と前記第1端末との間の距離、並びに、
前記第1端末と通信可能な少なくとも2つの第2端末の位置情報、及び前記超広帯域通信により測定される前記第1端末と前記第2端末との間の距離を用いて、前記第1端末の位置情報を特定する
情報処理装置。
【請求項2】
前記プロセッサは、
前記複数の端末の位置情報を用いて、前記自装置から予め定められた範囲における密度をさらに出力する
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記プロセッサは、
前記密度が、予め定められた閾値以上である場合、又は前記予め定められた閾値以下である場合、通信頻度を短くする
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記プロセッサは、
前記通信頻度を短くする条件をユーザに選択させる
請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記プロセッサは、
前記密度が予め定められた閾値以上である場合、又は前記予め定められた閾値以下である場合、通知を行う
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記プロセッサは、
前記複数の端末の位置情報を用いて、前記自装置を基点とした予め定められた領域における密度である領域密度をさらに導出する
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記プロセッサは、
前記領域密度に応じた表示を地図に重畳して出力する
請求項6に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記プロセッサは、
位置情報が特定できない端末であり、かつ前記第1端末と通信可能な第3端末が存在する場合、特定した前記第1端末の位置情報を用いて、前記第3端末の位置情報をさらに特定する
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記プロセッサは、
前記第1端末、前記第2端末、及び前記自装置のうち、少なくとも3つの前記第3端末と通信可能な装置に係る位置情報、及び前記超広帯域通信により測定される前記第3端末と前記装置との間の距離を用いて、前記第3端末の位置情報を特定する
請求項8に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記プロセッサは、
前記自装置から予め定められた範囲に、前記端末が存在しない場合、通信頻度を長くする
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項11】
自装置と超広帯域通信を用いて通信可能な複数の端末のうち、位置情報が特定できない端末である第1端末が存在する場合、
自装置の位置情報、及び前記超広帯域通信により測定される自装置と前記第1端末との間の距離、並びに、
前記第1端末と通信可能な少なくとも2つの第2端末の位置情報、及び前記超広帯域通信により測定される前記第1端末と前記第2端末との間の距離を用いて、前記第1端末の位置情報を特定する
処理をコンピュータに実行させるための情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、及び情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、複数の無線端末装置が互いにネットワークを構築するシステムにおいて前記無線端末装置の現在位置を測位する測位システムであって、前記複数の無線端末装置各々は、自端末の現在位置を知るための複数の測位手段と、自端末に近傍の無線端末装置各々の前記測位手段の測位結果を用いて自端末の測位手段の測位結果を修正補完する手段とを有することを特徴とする測位システムが開示されている。
【0003】
特許文献2には、無線タグ、GPS受信機能及び移動体通信機能を備えた携帯端末を用いて、当該携帯端末を所持する管理対象者の位置を管理する位置管理システムであって、前記携帯端末の位置を把握する管理センタと、管理領域に設置され、当該管理領域に存在する前記携帯端末の前記無線タグを検出し、検出結果を検出タグ情報として前記管理センタへ送信するタグリーダと、を含み、前記管理センタは、前記GPS受信機能により獲得されるGPS情報を前記携帯端末から取得するGPS情報取得部と、前記GPS情報に基づいて、前記携帯端末の位置を表すGPS測位情報を求めるGPS測位部と、前記タグリーダの設置場所を示すリーダ位置情報を記憶したリーダ位置記憶部と、前記検出タグ情報及び前記リーダ位置情報に基づいて、検出した前記無線タグを有する前記携帯端末の位置を表すタグ位置情報を求めるタグ測位部と、地図情報を記憶した地図記憶部と、前記GPS測位情報及び前記タグ位置情報で表される前記携帯端末の位置を前記地図情報に基づいて地図上に表示した地図画像を出力する位置提示部と、前記タグリーダにより前記無線タグが検出されているタグ測位期間を包含する所定の表示調整期間においては、当該タグ測位期間に得られる前記タグ位置情報を当該表示調整期間に得られる前記GPS測位情報に優先して、前記地図画像に表示される前記携帯端末の位置として選択する表示情報調整部と、を備えて構成されること、を特徴とする位置管理システムが開示されている。
【0004】
特許文献3には、第1の測位手段を有する第1の無線ノードと、第1の測位手段に比べて測位範囲が狭い第2の測位手段を有する第2の無線ノードとを備え、位置が既知である第1の無線ノードを基準として、第1の測位手段による測距結果に基づいて、位置が未知である第1の無線ノードの測位を行ない、位置が既知または測位結果であり第2の測位手段を併有する第1の無線ノードを基準として、第2の測位手段による測距結果に基づいて、位置が未知である第2の無線ノードの測位を行なうことを特徴とする無線ネットワークシステムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2006-343161号公報
【特許文献2】特開2008-112257号公報
【特許文献3】特開2006-003187号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
GPS(Global Positioning System)、及びBLE(Bluetooth Low Energy)を用いて、GPSで取得した端末の位置を、BLEを用いて補正する技術が開示されている。
【0007】
しかしながら、障害物等が存在して、GPSによる位置が取得できない場合、そもそも補正する基となる位置の情報がなく、端末の位置を特定できなかった。
【0008】
本発明は、障害物等が存在する場合であっても、端末の位置を特定できる情報処理装置、及び情報処理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
第1の態様の情報処理装置は、プロセッサを有し、プロセッサは、自装置と超広帯域通信を用いて通信可能な複数の端末のうち、位置情報が特定できない端末である第1端末が存在する場合、自装置の位置情報、及び超広帯域通信により測定される自装置と第1端末との間の距離、並びに、第1端末と通信可能な少なくとも2つの第2端末の位置情報、及び超広帯域通信により測定される第1端末と第2端末との間の距離を用いて、第1端末の位置情報を特定する。
【0010】
第2の態様の情報処理装置は、第1の態様に係る情報処理装置において、プロセッサは、複数の端末の位置情報を用いて、自装置から予め定められた範囲における密度をさらに出力する。
【0011】
第3の態様の情報処理装置は、第2の態様に係る情報処理装置において、プロセッサは、密度が、予め定められた閾値以上である場合、又は予め定められた閾値以下である場合、通信頻度を短くする。
【0012】
第4の態様の情報処理装置は、第3の態様に係る情報処理装置において、プロセッサは、通信頻度を短くする条件をユーザに選択させる。
【0013】
第5の態様の情報処理装置は、第2の態様から第4の態様の何れか1つの態様に係る情報処理装置において、プロセッサは、密度が予め定められた閾値以上である場合、又は予め定められた閾値以下である場合、通知を行う。
【0014】
第6の態様の情報処理装置は、第1の態様から第5の態様の何れか1つの態様に係る情報処理装置において、プロセッサは、複数の端末の位置情報を用いて、自装置を基点とした予め定められた領域における密度である領域密度をさらに導出して出力する。
【0015】
第7の態様の情報処理装置は、第6の態様に係る情報処理装置において、プロセッサは、領域密度に応じた表示を地図に重畳して出力する。
【0016】
第8の態様の情報処理装置は、第1の態様から第7の態様の何れか1つの態様に係る情報処理装置において、プロセッサは、位置情報が特定できない端末であり、かつ第1端末と通信可能な第3端末が存在する場合、特定した第1端末の位置情報を用いて、第3端末の位置情報をさらに特定する。
【0017】
第9の態様の情報処理装置は、第8の態様に係る情報処理装置において、プロセッサは、第1端末、第2端末、及び自装置のうち、少なくとも3つの第3端末と通信可能な装置に係る位置情報、及び超広帯域通信により測定される第3端末と装置との間の距離を用いて、第3端末の位置情報を特定する。
【0018】
第10の態様の情報処理装置は、第1の態様から第9の態様の何れか1つの態様に係る情報処理装置において、プロセッサは、自装置から予め定められた範囲に、端末が存在しない場合、通信頻度を長くする。
【0019】
第11の態様の情報処理プログラムは、自装置と超広帯域通信を用いて通信可能な複数の端末のうち、位置情報が特定できない端末である第1端末が存在する場合、自装置の位置情報、及び超広帯域通信により測定される自装置と第1端末との間の距離、並びに、第1端末と通信可能な少なくとも2つの第2端末の位置情報、及び超広帯域通信により測定される第1端末と第2端末との間の距離を用いて、第1端末の位置情報を特定する処理をコンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0020】
第1の態様の情報処理装置、及び第11の態様の情報処理プログラムによれば、障害物等が存在する場合であっても、端末の位置を特定できる。
【0021】
第2の態様の情報処理装置によれば、自装置を基点として、周辺の密度を認識できる。
【0022】
第3の態様の情報処理装置によれば、自装置を基点とした周辺の密度に変化があった場合、当該変化を認識できる。
【0023】
第4の態様の情報処理装置によれば、ユーザが所望する密度の変化を認識できる。
【0024】
第5の態様の情報処理装置によれば、予め設定された密度に達したことを認識できる。
【0025】
第6の態様の情報処理装置によれば、自装置を基点とした周辺の密度の高低を位置毎に認識できる。
【0026】
第7の態様の情報処理装置によれば、現在地と照らし合わせて、密度の高い位置、又は密度が低い位置を認識できる。
【0027】
第8の態様の情報処理装置によれば、位置情報を特定する際に、適用可能となる情報を増やすことができる。
【0028】
第9の態様の情報処理装置によれば、位置情報を特定する処理の精度が高くなる情報を選択できる。
【0029】
第10の態様の情報処理装置によれば、通信頻度が一定の場合と比較して、自装置における電力の消費を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
図1】本実施形態に係る情報処理システムの一例を示す概略図である。
図2】本実施形態に係る情報処理装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
図3】本実施形態に係る情報処理装置の機能構成の一例を示すブロック図である。
図4】本実施形態に係る端末情報の一例を示す図である。
図5】本実施形態に係る端末の位置情報の補正の説明に供する情報処理装置及び端末の配置の一例を示す図である。
図6】本実施形態に係る情報処理装置の位置情報の補正の説明に供する情報処理装置及び端末の配置の一例を示す図である。
図7】本実施形態に係る密度地図の一例を示す図である。
図8】本実施形態に係る情報処理のフローの一例を示すフローチャートである。
図9】本実施形態に係る位置情報取得処理のフローの一例を示すフローチャートである。
図10】本実施形態に係る密度地図提示処理のフローの一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、図面を参照して、本開示を実施するための形態例を詳細に説明する。図1は、本実施形態に係る情報処理システム1の構成の一例を示す概略図である。
【0032】
一例として図1に示すように、情報処理システム1は、GPS(Global Positioning System)衛星2、自装置としての情報処理装置10、及び複数の端末100を含んで構成されている。
【0033】
GPS衛星2は、情報処理装置10及び端末100の位置情報を測位し、測位した位置情報をそれぞれ情報処理装置10及び端末100に送信するGPSシステムを搭載した装置である。
【0034】
情報処理装置10は、GPS衛星2によって測位された情報処理装置10の位置情報を取得する。情報処理装置10は、端末100と超広帯域(UWB:Ultra Wide Band)無線通信を行い、超広帯域無線通信における通信時間を用いて、情報処理装置10と端末100との距離(以下、「端末間距離」という。)を測定する。
【0035】
情報処理装置10は、超広帯域無線通信を用いて、取得した位置情報、及び測定した端末間距離(以下、「端末情報」という。)を端末100に送信し、端末100に係る端末情報を端末100から受信する。ここで、情報処理装置10は、情報処理装置10に係る端末情報と共に、受信した一の端末100に係る端末情報を他の端末100に送信する。また、情報処理装置10は、一の端末100に係る端末情報と共に、他の端末100に係る端末情報を一の端末100から受信する。
【0036】
端末100は、情報処理装置10と同様にGPS衛星2によって測位された自端末の位置情報を取得し、超広帯域無線通信を用いて、情報処理装置10及び端末100に係る端末情報を受信する。また、端末100は、超広帯域無線通信における通信時間を用いて、自端末と、情報処理装置10及び端末100と、の距離を測定する。端末100は、超広帯域無線通信を用いて、自端末に係る端末情報と共に、受信した端末情報を情報処理装置10及び他の端末100に送信する。
【0037】
すなわち、情報処理装置10及び端末100によって送受信される端末情報は、各々の情報処理装置10及び端末100において、取得した位置情報、測定した端末間距離、及び受信した他の端末100に係る端末情報が含まれている。情報処理装置10は、一の端末100に係る端末情報と共に、他の端末100に係る端末情報を受信する。そのため、直接的に超広帯域無線通信が行えない他の端末100が存在する場合であっても、一の端末100を介して、間接的に他の端末100に係る端末情報が取得可能となる。
【0038】
なお、本実施形態では、情報処理装置10と、端末100と、をそれぞれ異なる装置として説明する。しかし、これに限定されない。情報処理装置10、及び端末100が同一の装置であってもよいし、端末100に情報処理装置10が搭載されていてもよい。また、端末100は、位置情報が取得可能であり、かつ情報処理装置10及び他の端末100と超広帯域無線通信が可能であれば、如何なる装置であってもよい。
【0039】
次に、図2を参照して、情報処理装置10のハードウェア構成について説明する。
【0040】
一例として図2に示すように、本実施形態に係る情報処理装置10は、CPU(Central Processing Unit)11、ROM(Read Only Memory)12、RAM(Random Access Memory)13、ストレージ14、入力部15、モニタ16、通信インターフェース(通信I/F)17、及びGPS装置18を含んで構成されている。CPU11、ROM12、RAM13、ストレージ14、入力部15、モニタ16、通信I/F17、及びGPS装置18の各々は、バス19により相互に接続されている。
【0041】
CPU11は、情報処理装置10の全体を統括し、制御する。ROM12は、各種プログラム及びデータ等を記憶している。RAM13は、各種プログラムの実行時のワークエリアとして用いられるメモリである。CPU11は、ROM12に記憶されたプログラムをRAM13に展開して実行することにより、端末100の位置を特定する処理を行う。
【0042】
ストレージ14は、一例としてHDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、又はフラッシュメモリ等である。なお、ストレージ14には、各種プログラム等を記憶してもよい。
【0043】
入力部15は、文字の入力及び設定の選択等を受け付けるタッチパネル、及びボタン等である。モニタ16は、文字及び画像を表示する。通信I/F17は、超広帯域無線通信を用いて、端末100とのデータの送受信を行う。
【0044】
GPS装置18は、複数のGPS衛星2によって測位された情報処理装置10の位置情報を受信する装置である。GPS装置18は、GPS衛星2からの測位情報を受信する図示しないアンテナを含んでいる。
【0045】
次に、図3を参照して、情報処理装置10の機能構成について説明する。図3は、本実施形態に係る情報処理装置10の機能的な構成の一例を示すブロック図である。
【0046】
一例として図3に示すように、情報処理装置10は、通信部21、距離導出部22、位置情報取得部23、照合部24、記憶部25、補正部26、密度導出部27、提示部28、通知部29、及び設定部30を備えている。CPU11が情報処理プログラムを実行することで、通信部21、距離導出部22、位置情報取得部23、照合部24、記憶部25、補正部26、密度導出部27、提示部28、通知部29、及び設定部30として機能する。
【0047】
通信部21は、超広帯域無線通信を用いて、端末100と通信を行い、端末情報を送受信する。ここで、通信部21は、後述する設定部30によって設定されたポーリング間隔に応じた通信頻度で端末100と通信を行う。
【0048】
距離導出部22は、超広帯域無線通信による通信電波の到来時間を用いて、端末100との端末間距離を導出する(TOA:Time Of Arrival)。
【0049】
位置情報取得部23は、GPS装置18を用いて、情報処理装置10の位置情報を取得する。
【0050】
照合部24は、位置情報取得部23によって取得された位置情報を地図情報と照合し、照合結果に応じて情報処理装置10の位置が確定したか否かを示すフラグ(以下、「位置確定フラグ」という。)を設定する。照合部24は、情報処理装置10の位置が屋内である(確定できなかった)場合、端末情報に位置確定フラグ「0」を設定し、自己位置が屋外である(確定できた)場合、端末情報に位置確定フラグ「1」を設定する。
【0051】
記憶部25は、端末情報を記憶する。一例として図4に示すように、記憶部25は、端末情報として、端末100毎に、ユーザID、端末間距離、位置確定フラグ、及び位置情報を記憶する。ここで、ユーザIDは、情報処理装置10及び各々の端末100を識別するための情報であり、端末間距離は、各々の情報処理装置10及び端末100間の距離である。位置確定フラグは、情報処理装置10及び端末100の各々の位置が確定した旨を示すフラグであり、位置情報は、情報処理装置10及び端末100の位置を示す情報である。
【0052】
図4に示す端末間距離は、例えば、ユーザIDが「A」の場合、ユーザID「A」とユーザID「B」との距離が10m、ユーザID「A」とユーザID「C」との距離が15m、及びユーザID「A」とユーザID「D」との距離が10mであることを示している。なお、以下では、ユーザID「A」を情報処理装置10とし、ユーザID「B」に係る端末100を端末100Bとし、ユーザID「C」に係る端末100を端末100Cとし、ユーザID「D」に係る端末100を端末100Dとして説明する。
【0053】
すなわち、記憶部25は、位置情報取得部23によって取得した位置情報、距離導出部22によって導出された端末100との距離、及び位置確定フラグを情報処理装置10に係る端末情報として記憶する。記憶部25は、通信部21によって受信した端末100の位置情報、端末100間の端末間距離、及び位置確定フラグを端末100に係る端末情報として記憶する。
【0054】
補正部26は、位置確定フラグが「0」である端末情報において、位置情報を補正して、位置確定フラグに「1」を設定する。
【0055】
例えば、補正部26は、情報処理装置10に係る端末情報において、位置確定フラグが「0」である場合、記憶された端末情報における位置情報、及び端末間距離を三点測位に適用して、情報処理装置10の位置情報を補正する。補正された情報処理装置10の位置情報は、以下の数式によって表される。
【0056】
【数1】
【0057】
【数2】
【0058】
【数3】
【0059】
【数4】
【0060】
ここで、xは、直交座標系における端末100の位置のx座標であり、Nは、東西(卯酉)線曲率半径であり、φは、端末100の緯度であり、λは、端末100の経度であり、yは、直交座標系における端末100の位置のy座標である。また、aは、赤道半径であり、eは地球の離心率であり、xは、直交座標系における情報処理装置10の位置のx座標であり、yは、直交座標系における情報処理装置10の位置のy座標であり、rは、情報処理装置10と端末100との距離である。
【0061】
補正部26は、上述した式(1)から式(4)を用いて、三点測位によって情報処理装置10の位置を導出する。例えば、補正部26は、情報処理装置10の位置確定フラグが「0」である場合、取得した端末100B、端末100C、及び端末100D等の3つの端末情報を上述した式(1)から式(4)に適用して、情報処理装置10の位置情報を導出して補正する。ここで、補正部26は、位置確定フラグが「1」である端末情報を用いて、情報処理装置10に係る位置情報を補正する。
【0062】
また、補正部26は、端末100に係る端末情報において、位置確定フラグが「0」である補正対象の端末情報が存在する場合、情報処理装置10と補正対象の端末100との相対方位を導出する。補正部26は、相対方位、及び補正対象の端末100に係る端末間距離を用いて補正する。
【0063】
一例として、図5に示すように、端末100Cの位置確定フラグが「0」である場合、補正部26は、情報処理装置10及び端末100Cの位置情報を用いて、情報処理装置10を基準とした端末100Cが位置する方位である相対方位を導出する。補正部26は、導出した相対方位、端末100Cと情報処理装置10との端末間距離、端末100Cと端末100Bとの端末間距離、及び端末100Cと端末100Dとの端末間距離を用いて、端末100Cの位置情報を導出して補正する。
【0064】
なお、本実施形態では、相対方位、端末100Cを基点とした端末間距離を用いて、端末100Cの位置情報を補正する形態について説明した。しかし、これに限定されない。情報処理装置10、及び端末100に係る位置情報、及び端末間距離を三点測位に適用して、位置情報を補正してもよい。
【0065】
また、本実施形態では、情報処理装置10が直接的に取得した端末情報を用いて、位置情報を補正する形態について説明した。しかし、これに限定されない。間接的に取得した端末情報を用いて、位置情報を補正してもよいし、間接的に取得した端末情報を補正してもよい。
【0066】
一例として図6に示すように、補正部26は、端末100Bから端末100Dを経由して間接的に取得した端末100Eから端末100Gの端末情報を用いて、端末100Bから端末100Dの位置情報を導出して補正してもよい。例えば、屋内に情報処理装置10、及び端末100Bから端末100Dが位置し、屋外に端末100Eから端末100Gが位置する場合において、補正部26は、位置確定フラグが「1」である端末100Eから端末100Gの端末情報を用いて、端末100Bから端末100Dの位置情報を補正する。補正部26は、補正された端末100Bから端末100Dに係る位置確定フラグに「1」を設定し、位置確定フラグが「1」となった端末100Bから端末100Dの端末情報を用いて、情報処理装置10の位置情報を導出して補正してもよい。
【0067】
また、本実施形態では、位置確定フラグが「1」である端末情報を用いて、位置情報を補正する形態について説明した。しかし、これに限定されない。補正によって位置確定フラグが「1」となった端末情報を用いて、位置情報を補正してもよい。例えば、位置確定フラグが「1」である情報処理装置10及び端末100に係る端末情報と、補正によって位置確定フラグが「1」となった端末100に係る端末情報と、を用いて、位置情報を補正してもよい。具体的には、図6において、端末100Bの位置情報を補正した場合、端末100Cと通信が可能な端末100B、端末100E,及び端末100Fに係る端末情報を用いて、端末100Cの位置情報を補正してもよい。
【0068】
また、本実施形態では、端末100が屋外に位置し、GPS装置18によって位置情報を確定させる形態について説明した。しかし、これに限定されない。例えば、屋内の予め定められた箇所に設置されているビーコン等によって位置を確定させてもよい。例えば、図6に示すように、屋内にビーコン40が設置されている場合、情報処理装置10及び端末100は、位置情報が予め設定されたビーコン40から位置情報を取得して、情報処理装置10の位置を確定させてもよい。
【0069】
密度導出部27は、端末情報を用いて、情報処理装置10を基点とした情報処理装置10の周辺の予め定められた範囲における端末100の密度(以下、「周辺密度」という。)を導出する。密度導出部27は、情報処理装置10を基点として分割された予め定められた領域毎に、端末100の密度(以下、「領域密度」という。)を導出する。
【0070】
提示部28は、密度導出部27によって導出された端末100の密度を提示する。具体的には、提示部28は、一例として図7に示すように、密度提示画面50を表示して、端末100の密度を提示する。密度提示画面50は、情報処理装置10を基点とした予め定められた範囲51、及び予め定められた領域52を地図に重畳して表示する。密度提示画面50は、密度導出部27によって導出された領域密度に応じて表示が異なるように、領域52を表示する。
【0071】
通知部29は、密度導出部27によって導出された周辺密度が、アラート条件を満たした場合、ユーザに通知する。なお、本実施形態に係るアラート条件は、周辺密度が予め定められた閾値以上となった場合である形態について説明する。しかし、これに限定されない。アラート条件が、周辺密度が予め定められた閾値以下となった場合等であってもよい。また、本実施形態に係るアラート条件は、ユーザに予め選択させてもよいし、ユーザの指示に応じて切り替えてもよい。
【0072】
設定部30は、周辺密度に応じて、端末100と通信するためのポーリング間隔を設定する。例えば、設定部30は、周辺密度が0を超え、かつ予め定められた閾値未満である(アラート条件を満たさない)場合、「通常モード」としてポーリング間隔を予め設定された間隔(初期値)に設定する。また、設定部30は、情報処理装置10の周辺に端末100が存在しない(周辺密度が0である)場合、「省電力モード」に設定し、ポーリング間隔を予め設定された間隔(初期値)より長く設定する。また、設定部30は、周辺密度が予め定められた閾値以上である(アラート条件を満たす)場合、「集中監視モード」に設定し、ポーリング間隔を予め設定された間隔(初期値)より短く設定する。
【0073】
次に、図8から図10を参照して、本実施形態に係る情報処理装置10の作用について説明する。図8は、本実施形態に係る情報処理のフローの一例を示すフローチャートである。CPU11がROM12又はストレージ14から情報処理プログラムを読み出し、実行することによって、図8に示す情報処理が実行される。図8に示す情報処理は、例えば、情報処理を実行する指示が入力された場合、実行される。
【0074】
ステップS101において、CPU11は、ポーリング間隔に初期値を設定する。
【0075】
ステップS102において、CPU11は、設定されたポーリング間隔に応じた通信頻度で、超広帯域無線通信を用いて、端末100に端末情報を要求する。
【0076】
ステップS103において、CPU11は、端末100から端末情報を受信する。
【0077】
ステップS104において、CPU11は、端末100との通信による到来時間を用いて、端末間距離を導出する。
【0078】
ステップS105において、CPU11は、通信可能な範囲において通信を行い、全ての端末100の端末情報を受信したか否かを判定する。全ての端末100の端末情報を受信した場合(ステップS105:YES)、CPU11は、ステップS106に移行する。一方、全ての端末100の端末情報を受信していない(受信していない端末100の端末情報が存在する)場合(ステップS105:NO)、CPU11は、ステップS102に移行して、未受信の端末100の端末情報を受信する。
【0079】
ステップS106において、CPU11は、位置情報取得処理を実行する。なお、位置情報取得処理については、後述する図9において詳細に説明する。
【0080】
ステップS107において、CPU11は、情報処理装置10に係る位置確定フラグが1であるか否かを判定する。情報処理装置10に係る位置確定フラグが1である場合(ステップS107:YES)、CPU11は、ステップS108に移行する。一方、情報処理装置10に係る位置確定フラグが1ではない(情報処理装置10に係る位置確定フラグが0である)場合(ステップS107:NO)、CPU11は、ステップS109に移行する。
【0081】
ステップS108において、CPU11は、密度地図提示処理を実行する。なお、密度地図提示処理については、後述する図10において詳細に説明する。
【0082】
ステップS109において、CPU11は、処理を終了するか否かの判定を行う。処理を終了する場合(ステップS109:YES)、CPU11は、処理を終了する。一方、処理を終了しない場合(ステップS109:NO)、CPU11は、ステップS102に移行する。
【0083】
次に、図9を参照して、本実施形態に係る位置情報取得処理について説明する。図9は、本実施形態に係る位置情報取得処理のフローの一例を示すフローチャートである。CPU11がROM12又はストレージ14から位置情報取得処理プログラムを読み出し、実行することによって、図9に示す位置情報取得処理が実行される。図9に示す位置情報取得処理は、例えば、位置情報を取得する処理を実行する指示が入力された場合、実行される。
【0084】
ステップS201において、CPU11は、GPS装置18を用いて、情報処理装置10の位置情報を取得する。
【0085】
ステップS202において、CPU11は、取得した位置情報を地図情報と照合して、情報処理装置10の位置が屋外であるか否かの判定を行う。情報処理装置10の位置が屋外である場合(ステップS202:YES)、CPU11は、ステップS203に移行する。一方、情報処理装置10の位置が屋外ではない(情報処理装置10の位置が屋内である)場合(ステップS202:NO)、CPU11は、ステップS204に移行する。
【0086】
ステップS203において、CPU11は、情報処理装置10に係る端末情報に位置確定フラグ「1」を設定する。
【0087】
ステップS204において、CPU11は、情報処理装置10に係る端末情報に位置確定フラグ「0」を設定する。
【0088】
ステップS205において、CPU11は、情報処理装置10に係る位置確定フラグが0であるか否かの判定を行う。位置確定フラグが0である場合(ステップS205:YES)、CPU11は、ステップS206に移行する。一方、位置確定フラグが0ではない(位置確定フラグが1である)場合(ステップS205:NO)、CPU11は、位置情報取得処理を終了する。
【0089】
ステップS206において、CPU11は、受信した端末100の端末情報が3つ以上存在するか否かの判定を行う。端末情報が3つ以上存在する場合(ステップS206:YES)、CPU11は、ステップS207に移行する。一方、端末情報が3つ以上存在しない(端末情報が3つ未満である)場合(ステップS206:NO)、CPU11は、位置情報取得処理を終了する。
【0090】
ステップS207において、CPU11は、位置確定フラグが1である端末情報が3つ以上存在するか否かの判定を行う。位置確定フラグが1である端末情報が3つ以上存在する場合(ステップS207:YES)、CPU11は、ステップS208に移行する。一方、位置確定フラグが1である端末情報が3つ以上存在しない(位置確定フラグが1である端末情報が3つ未満である)場合(ステップS207:NO)、CPU11は、位置情報取得処理を終了する。
【0091】
ステップS208において、CPU11は、位置確定フラグが1である端末100の端末情報を3つ取得する。ここで、CPU11は、情報処理装置10との距離が短い順に端末情報を取得する。
【0092】
ステップS209において、CPU11は、取得した端末情報を用いて、情報処理装置10の位置情報を補正する。ここで、CPU11は、情報処理装置10に係る位置確定フラグに「1」を設定する。
【0093】
次に、図10を参照して、本実施形態に係る密度地図提示処理について説明する。図10は、本実施形態に係る密度地図提示処理のフローの一例を示すフローチャートである。CPU11がROM12又はストレージ14から密度地図提示処理プログラムを読み出し、実行することによって、図10に示す密度地図提示処理が実行される。図10に示す密度地図提示処理は、例えば、密度地図を提示する処理を実行する指示が入力された場合、実行される。
【0094】
ステップS301において、CPU11は、情報処理装置10を基点とした予め定められた範囲に、端末100が存在するか否かの判定を行う。端末100が存在する場合(ステップS301:YES)、CPU11は、ステップS302に移行する。一方、端末100が存在しない場合(ステップS301:NO)、CPU11は、ステップS309に移行する。
【0095】
ステップS302において、CPU11は、位置確定フラグが「1」である情報処理装置10、及び端末100に係る端末情報を用いて、位置確定フラグが「0」である補正対象の端末100の位置情報を補正する。
【0096】
ステップS303において、CPU11は、領域密度、及び周辺密度を導出する。
【0097】
ステップS304において、CPU11は、導出した領域密度に応じた表示を地図情報に重畳して提示する。
【0098】
ステップS305において、CPU11は、周辺密度が閾値以上であるか否かの判定を行う。周辺密度が閾値以上である場合(ステップS305:YES)、CPU11は、ステップS306に移行する。一方、周辺密度が閾値以上ではない(周辺密度が閾値未満である)場合(ステップS306:NO)、CPU11は、ステップS308に移行する。
【0099】
ステップS306において、CPU11は、周辺密度が閾値以上である旨をユーザに通知する。
【0100】
ステップS307において、CPU11は、ポーリング間隔を「集中監視モード」に設定して、ポーリング間隔を短くする。
【0101】
ステップS308において、CPU11は、ポーリング間隔を「通常モード」に設定して、ポーリング間隔を初期化する。
【0102】
ステップS309において、CPU11は、ポーリング間隔を「省電力モード」に設定して、ポーリング間隔を長くする。
【0103】
以上説明したように、本実施形態によれば、障害物等が存在する場合であっても、端末の位置を特定できる。
【0104】
なお、上記実施形態に係る情報処理装置10は、補正前の自端末、及び端末100に係る端末情報を送信する形態について説明した。しかし、これに限定されない。情報処理装置10は、補正後の情報処理装置10及び端末100に係る端末情報を送信してもよい。
【0105】
また、上記実施形態では、超広帯域無線通信による通信電波の到来時間を用いて、端末間距離を導出する形態について説明した。しかし、これに限定されない。通信電波の強度を用いて、端末間距離を導出してもよい。通信電波の強度による端末間距離は、以下の数式によって表される。
【0106】
【数5】
【0107】
ここで、Aは、アンテナ間の距離が1mである場合における通信電波の強度であり、RSSI(r)は、受信した通信電波の強度であり、Bは、通信電波の減衰を表す定数である。すなわち、上述した式(5)は、受信した通信電波の強度が小さくなるほど、距離が大きくなることを示している。
【0108】
また、上記実施形態では、情報処理装置10を基点とした領域密度を、密度に応じて表示を変えて提示する形態について説明した。しかし、これに限定されない。領域毎の領域密度を数値として出力してもよい。
【0109】
以上、各実施形態を用いて本発明について説明したが、本発明は各実施形態に記載の範囲には限定されない。本発明の要旨を逸脱しない範囲で各実施形態に多様な変更又は改良を加えることができ、当該変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
【0110】
なお、上記実施形態において、プロセッサとは広義的なプロセッサを指し、例えば汎用的なプロセッサ(例えば、CPU:Central Processing Unit)や、専用のプロセッサ(例えば、GPU:Graphics Processing Unit、ASIC:Application Specific Integrated Circuit、FPGA:Field Programmable Gate Array、プログラマブル論理デバイス、等)を含むものである。
【0111】
また、上記各実施形態におけるプロセッサの動作は、1つのプロセッサによって成すのみでなく、物理的に離れた位置に存在する複数のプロセッサが協働して成すものであってもよい。また、プロセッサの各動作の順序は上記各実施形態において記載した順序のみに限定されるものではなく、適宜変更してもよい。
【0112】
また、本実施形態では、情報処理プログラムがストレージにインストールされている形態を説明したが、これに限定されるものではない。本実施形態に係る情報処理プログラムを、コンピュータ読取可能な記憶媒体に記録した形態で提供してもよい。例えば、本発明に係る情報処理プログラムを、CD(Compact Disc)-ROM及びDVD(Digital Versatile Disc)-ROM等の光ディスクに記録した形態で提供してもよい。本発明に係る情報処理プログラムを、USB(Universal Serial Bus)メモリ及びメモリカード等の半導体メモリに記録した形態で提供してもよい。また、本実施形態に係る情報処理プログラムを、通信I/Fに接続された通信回線を介して外部装置から取得するようにしてもよい。
【0113】
[付記]
以下に、本開示の好ましい形態について付記する。
【0114】
(((1)))
プロセッサを有し、前記プロセッサは、
自装置と超広帯域通信を用いて通信可能な複数の端末のうち、位置情報が特定できない端末である第1端末が存在する場合、
自装置の位置情報、及び前記超広帯域通信により測定される自装置と前記第1端末との間の距離、並びに、
前記第1端末と通信可能な少なくとも2つの第2端末の位置情報、及び前記超広帯域通信により測定される前記第1端末と前記第2端末との間の距離を用いて、前記第1端末の位置情報を特定する
情報処理装置。
【0115】
(((2)))
前記プロセッサは、
前記複数の端末の位置情報を用いて、前記自装置から予め定められた範囲における密度をさらに出力する
(((1)))に記載の情報処理装置。
【0116】
(((3)))
前記プロセッサは、
前記密度が、予め定められた閾値以上である場合、又は前記予め定められた閾値以下である場合、通信頻度を短くする
(((2)))に記載の情報処理装置。
【0117】
(((4)))
前記プロセッサは、
前記通信頻度を短くする条件をユーザに選択させる
(((3)))に記載の情報処理装置。
【0118】
(((5)))
前記プロセッサは、
前記密度が予め定められた閾値以上である場合、又は前記予め定められた閾値以下である場合、通知を行う
(((2)))から(((4)))の何れか1つに記載の情報処理装置。
【0119】
(((6)))
前記プロセッサは、
前記複数の端末の位置情報を用いて、前記自装置を基点とした予め定められた領域における密度である領域密度をさらに導出する
(((1)))から(((5)))の何れか1つに記載の情報処理装置。
【0120】
(((7)))
前記プロセッサは、
前記領域密度に応じた表示を地図に重畳して出力する
(((6)))に記載の情報処理装置。
【0121】
(((8)))
前記プロセッサは、
位置情報が特定できない端末であり、かつ前記第1端末と通信可能な第3端末が存在する場合、特定した前記第1端末の位置情報を用いて、前記第3端末の位置情報をさらに特定する
(((1)))から(((7)))の何れか1つに記載の情報処理装置。
【0122】
(((9)))
前記プロセッサは、
前記第1端末、前記第2端末、及び前記自装置のうち、少なくとも3つの前記第3端末と通信可能な装置に係る位置情報、及び前記超広帯域通信により測定される前記第3端末と前記装置との間の距離を用いて、前記第3端末の位置情報を特定する
(((8)))に記載の情報処理装置。
【0123】
(((10)))
前記プロセッサは、
前記自装置から予め定められた範囲に、前記端末が存在しない場合、通信頻度を長くする
(((1)))から(((9)))の何れか1つに記載の情報処理装置。
【0124】
(((11)))
自装置と超広帯域通信を用いて通信可能な複数の端末のうち、位置情報が特定できない端末である第1端末が存在する場合、
自装置の位置情報、及び前記超広帯域通信により測定される自装置と前記第1端末との間の距離、並びに、
前記第1端末と通信可能な少なくとも2つの第2端末の位置情報、及び前記超広帯域通信により測定される前記第1端末と前記第2端末との間の距離を用いて、前記第1端末の位置情報を特定する
処理をコンピュータに実行させるための情報処理プログラム。
【0125】
以下に、付記の構成による効果について記載する。
【0126】
(((1)))の情報処理装置、及び(((11)))の情報処理プログラムによれば、障害物等が存在する場合であっても、端末の位置を特定できる。
【0127】
(((2)))の情報処理装置によれば、自装置を基点として、周辺の密度を認識できる。
【0128】
(((3)))の情報処理装置によれば、自装置を基点とした周辺の密度に変化があった場合、当該変化を認識できる。
【0129】
(((4)))の情報処理装置によれば、ユーザが所望する密度の変化を認識できる。
【0130】
(((5)))の情報処理装置によれば、予め設定された密度に達したことを認識できる。
【0131】
(((6)))の情報処理装置によれば、自装置を基点とした周辺の密度の高低を位置毎に認識できる。
【0132】
(((7)))の情報処理装置によれば、現在地と照らし合わせて、密度の高い位置、又は密度が低い位置を認識できる。
【0133】
(((8)))の情報処理装置によれば、位置情報を特定する際に、適用可能となる情報を増やすことができる。
【0134】
(((9)))の情報処理装置によれば、位置情報を特定する処理の精度が高くなる情報を選択できる。
【0135】
(((10)))の情報処理装置によれば、通信頻度が一定の場合と比較して、自装置における電力の消費を抑制できる。
【符号の説明】
【0136】
1 情報処理システム
10 情報処理装置
11 CPU
12 ROM
13 RAM
14 ストレージ
15 入力部
16 モニタ
17 通信I/F
18 GPS装置
19 バス
21 通信部
22 距離導出部
23 位置情報取得部
24 照合部
25 記憶部
26 補正部
27 密度導出部
28 提示部
29 通知部
30 設定部
40 ビーコン
50 密度提示画面
51 範囲
52 領域
100、100B、100C、100D、100E、100F、100G 端末
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10