(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024030860
(43)【公開日】2024-03-07
(54)【発明の名称】処理装置、処理プログラム、及び処理方法
(51)【国際特許分類】
H04M 9/00 20060101AFI20240229BHJP
H04M 3/42 20060101ALI20240229BHJP
H04Q 3/62 20060101ALI20240229BHJP
【FI】
H04M9/00 H
H04M3/42 Z
H04Q3/62
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022134052
(22)【出願日】2022-08-25
(71)【出願人】
【識別番号】000000295
【氏名又は名称】沖電気工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】大坪 時子
【テーマコード(参考)】
5K038
5K049
5K201
【Fターム(参考)】
5K038AA06
5K038CC12
5K038DD18
5K038DD22
5K049AA15
5K049BB05
5K049BB13
5K049FF02
5K049FF11
5K049GG04
5K049JJ04
5K049KK02
5K049KK12
5K201BC02
5K201CA01
5K201CA04
5K201CC01
5K201DC02
5K201EC06
5K201ED09
(57)【要約】
【課題】訪問者が、訪問先担当者を呼び出す操作をすることなく、短時間で、訪問先担当者を呼び出すことができるようにする。
【解決手段】処理装置は、訪問者にて使用される第1装置で撮影された前記訪問者の顔画像の情報を有する第1情報と、訪問先の者に関わる情報を有する第2情報とを、前記第1装置から受信する処理を実行する第1処理部と、前記第1情報及び前記第2情報に基づく情報であり、かつ、訪問先の者にて使用される第2装置を識別するための情報である第3情報を紐づけて蓄積する処理を実行する第2処理部と、撮影部を有する第3装置で撮影された前記訪問者の顔画像の情報を有する第4情報と、前記第1情報とを照合する処理を実行する第3処理部と、前記第3処理部において前記第4情報と前記第1情報とが照合されると、交換機に対して、前記第3情報を送信する処理を実行する第4処理部と、を含む。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
訪問者にて使用される第1装置で撮影された前記訪問者の顔画像の情報を有する第1情報と、訪問先の者に関わる情報を有する第2情報とを、前記第1装置から受信する処理を実行する第1処理部と、
前記第1情報及び前記第2情報に基づく情報であり、かつ、訪問先の者にて使用される第2装置を識別するための情報である第3情報を紐づけて蓄積する処理を実行する第2処理部と、
撮影部を有する第3装置で撮影された前記訪問者の顔画像の情報を有する第4情報と、前記第1情報とを照合する処理を実行する第3処理部と、
前記第3処理部において前記第4情報と前記第1情報とが照合されると、交換機に対して、前記第3情報を送信する処理を実行する第4処理部と、
を備えることを特徴とする処理装置。
【請求項2】
前記第3情報は、訪問先の者の内線番号を含み、
前記第4処理部は、前記交換機が訪問先の者の内線番号に対して発呼するように、前記第3情報を送信する処理を実行する請求項1記載の処理装置。
【請求項3】
前記第1処理部は、更に、前記訪問者の訪問日時又は訪問場所を有する第5情報を前記第1装置から受信し、
前記第2処理部は、更に、前記第2情報に基づく情報であり、かつ、訪問先の者のスケジュールに関する第6情報を取得し、前記第6情報と、前記第5情報とが対応するか否かを判定する処理を実行し、
判定結果に応じて所定のメッセージを前記訪問者に対して送信する処理を実行する請求項1記載の処理装置。
【請求項4】
コンピュータを、
訪問者にて使用される第1装置で撮影された前記訪問者の顔画像の情報を有する第1情報と、訪問先の者に関わる情報を有する第2情報とを、前記第1装置から受信する処理を実行する第1処理部、
前記第1情報及び前記第2情報に基づく情報であり、かつ、訪問先の者にて使用される第2装置を識別するための情報である第3情報を紐づけて蓄積する処理を実行する第2処理部、
撮影部を有する第3装置で撮影された前記訪問者の顔画像の情報を有する第4情報と、前記第1情報とを照合する処理を実行する第3処理部、及び
前記第3処理部において前記第4情報と前記第1情報とが照合されると、交換機に対して、前記第3情報を送信する処理を実行する第4処理部
として機能させるための処理プログラム。
【請求項5】
処理装置の処理方法であって、
処理装置が、
訪問者にて使用される第1装置で撮影された前記訪問者の顔画像の情報を有する第1情報と、訪問先の者に関わる情報を有する第2情報とを、前記第1装置から受信する処理を実行する第1処理ステップと、
前記第1情報及び前記第2情報に基づく情報であり、かつ、訪問先の者にて使用される第2装置を識別するための情報である第3情報を紐づけて蓄積する処理を実行する第2処理ステップと、
撮影部を有する第3装置で撮影された前記訪問者の顔画像の情報を有する第4情報と、前記第1情報とを照合する処理を実行する第3処理ステップと、
前記第3処理ステップにおいて前記第4情報と前記第1情報とが照合されると、交換機に対して、前記第3情報を送信する処理を実行する第4処理ステップと、
を有することを特徴とする処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、処理装置、処理プログラム、及び処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、来客者が初めてオフィスを訪問する際、オフィスのエントランスの撮像装置により撮影された来客者の顔画像と顔認証クラウドに記録されている来客者の顔画像が一致すると、オフィス社員のユーザ端末に対して、来客通知情報が記載されたメールが届く顔認証システムが知られている(特許文献1)。ここで、顔認証クラウドに記録されている来客者の顔画像は、オフィス社員からメールを受信すると、来客者の端末から、アプリを介して顔認証システムに登録される。また、オフィスのエントランスの撮像装置により撮影された来客者の顔画像と顔認証クラウドに記録されている来客者の顔画像が一致しない場合には、会社の指定された部署(例えば、総務課)等に通知が行われたり、エントランスに設置された呼び出し電話等により通常の呼び出し動作を行ったりすることができる。
【0003】
また、企業における訪問者用の受付システムでは、内線電話機と内線番号検索システム用の端末が設置されていることが多い。訪問者は訪問先担当者へ内線電話機を使って連絡する為、備え付けの内線番号検索システム用の端末を操作し所属部署などから担当者を検索して訪問先の担当者を呼び出す事が一般的である。この内線番号検索システム用の端末には従来デスクトップ型PCが用いられ無人受付窓口に設置されることが多かったが、近年はタッチパネルなどの操作性が認知されタブレットPCが使われることが増えてきている(
図7参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記の従来技術では、訪問者用の受付システムにおける内線番号検索システム用の端末としてタブレットPCをタッチ操作で使用する為、昨今のコロナウィルス感染等の感染対策として、非常にリスクのあるものである。また、訪問者を呼び出す為に内線番号検索システムのメニューに従い操作をする必要性があり、非常に手間のかかる、という問題がある。
【0006】
本発明は、訪問者が、訪問先担当者を呼び出す操作をすることなく、短時間で、訪問先担当者を呼び出すことができる処理装置、処理プログラム、及び処理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の処理装置は、訪問者にて使用される第1装置で撮影された前記訪問者の顔画像の情報を有する第1情報と、訪問先の者に関わる情報を有する第2情報とを、前記第1装置から受信する処理を実行する第1処理部と、前記第1情報及び前記第2情報に基づく情報であり、かつ、訪問先の者にて使用される第2装置を識別するための情報である第3情報を紐づけて蓄積する処理を実行する第2処理部と、撮影部を有する第3装置で撮影された前記訪問者の顔画像の情報を有する第4情報と、前記第1情報とを照合する処理を実行する第3処理部と、前記第3処理部において前記第4情報と前記第1情報とが照合されると、交換機に対して、前記第3情報を送信する処理を実行する第4処理部と、を備えることを特徴とする。
【0008】
本発明の処理プログラムは、コンピュータを、訪問者にて使用される第1装置で撮影された前記訪問者の顔画像の情報を有する第1情報と、訪問先の者に関わる情報を有する第2情報とを、前記第1装置から受信する処理を実行する第1処理部、前記第1情報及び前記第2情報に基づく情報であり、かつ、訪問先の者にて使用される第2装置を識別するための情報である第3情報を紐づけて蓄積する処理を実行する第2処理部、撮影部を有する第3装置で撮影された前記訪問者の顔画像の情報を有する第4情報と、前記第1情報とを照合する処理を実行する第3処理部、及び前記第3処理部において前記第4情報と前記第1情報とが照合されると、交換機に対して、前記第3情報を送信する処理を実行する第4処理部として機能させるためのプログラムである。
【0009】
本発明の処理方法は、処理装置の処理方法であって、処理装置が、訪問者にて使用される第1装置で撮影された前記訪問者の顔画像の情報を有する第1情報と、訪問先の者に関わる情報を有する第2情報とを、前記第1装置から受信する処理を実行する第1処理ステップと、前記第1情報及び前記第2情報に基づく情報であり、かつ、訪問先の者にて使用される第2装置を識別するための情報である第3情報を紐づけて蓄積する処理を実行する第2処理ステップと、撮影部を有する第3装置で撮影された前記訪問者の顔画像の情報を有する第4情報と、前記第1情報とを照合する処理を実行する第3処理ステップと、前記第3処理ステップにおいて前記第4情報と前記第1情報とが照合されると、交換機に対して、前記第3情報を送信する処理を実行する第4処理ステップと、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明に係る処理装置、処理プログラム、及び処理方法によれば、訪問者が、訪問先担当者を呼び出す操作をすることなく、短時間で、訪問先担当者を呼び出すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本発明の実施の形態に係る受付システムの構成を示す概略図である。
【
図2】本発明の実施の形態に係る処理装置及び受付端末のハードウェア構成を示すブロック図である。
【
図3】本発明の実施の形態に係る処理装置の構成を示すブロック図である。
【
図4】本発明の実施の形態に係る受付端末の構成を示すブロック図である。
【
図5】訪問者が企業を訪問したときの受付端末の表示例を示す図である。
【
図6】本発明の実施の形態に係る受付システムの処理の流れを示すシーケンス図である。
【
図7】従来技術に係る受付システムの構成を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。顧客が企業を訪問したときに顧客の顔認証情報と連携して訪問先担当者を呼び出す訪問者用の受付システムに本発明を適用した場合を例に説明する。
【0013】
<受付システム100の構成>
図1に示すように、本発明の実施の形態に係る受付システム100は、企業側の処理装置10と、受付端末50と、構内交換機60と、電話機62と、電話帳サーバ70と、スケジュールサーバ80と、ユーザ端末90と、を備えている。なお、受付端末50は、第3装置の一例であり、電話機62は、第2装置の一例であり、ユーザ端末90は、第1装置の一例である。
【0014】
処理装置10、構内交換機60、電話帳サーバ70、スケジュールサーバ80、及びユーザ端末90は、社内LAN(Local Area Network)やインターネットなどのネットワークNを介して接続されている。また、処理装置10と受付端末50とは無線通信又は有線通信で接続されている。また、構内交換機60と電話機62とは電話回線で接続されている。
【0015】
図2は、本実施形態の処理装置10のハードウェア構成を示すブロック図である。
【0016】
図2に示すように、処理装置10は、CPU(Central Processing Unit)11、ROM(Read Only Memory)12、RAM(Random Access Memory)13、ストレージ14、入力部15、表示部16及び通信インタフェース(I/F)17を有する。各構成は、バス19を介して相互に通信可能に接続されている。
【0017】
CPU11は、中央演算処理ユニットであり、各種プログラムを実行したり、各部を制御したりする。すなわち、CPU11は、ROM12又はストレージ14からプログラムを読み出し、RAM13を作業領域としてプログラムを実行する。CPU11は、ROM12又はストレージ14に記憶されているプログラムに従って、上記各構成の制御及び各種の演算処理を行う。本実施形態では、ROM12又はストレージ14には、訪問者を受け付けるための処理プログラムが格納されている。処理プログラムは、1つのプログラムであっても良いし、複数のプログラム又はモジュールで構成されるプログラム群であっても良い。
【0018】
ROM12は、各種プログラム及び各種データを格納する。RAM13は、作業領域として一時的にプログラム又はデータを記憶する。ストレージ14は、HDD(Hard Disk Drive)又はSSD(Solid State Drive)により構成され、オペレーティングシステムを含む各種プログラム、及び各種データを格納する。
【0019】
入力部15は、マウス等のポインティングデバイス、及びキーボードを含み、各種の入力を行うために使用される。
【0020】
表示部16は、例えば、液晶ディスプレイであり、各種の情報を表示する。表示部16は、タッチパネル方式を採用して、入力部15として機能しても良い。
【0021】
通信インタフェース17は、他の機器と通信するためのインタフェースであり、例えば、イーサネット(登録商標)、FDDI(Fiber Distributed Data Interface)、Wi-Fi(登録商標)等の規格が用いられる。
【0022】
次に、処理装置10の機能構成について説明する。
図3は、処理装置10の機能構成の例を示すブロック図である。
【0023】
処理装置10は、機能的には、
図3に示すように、第1処理部20、第2処理部22、第3処理部24、及び第4処理部26を備えている。
【0024】
第1処理部20は、訪問者にて使用されるスマートフォン等のユーザ端末90で撮影された訪問者の顔画像の情報を有する画像情報と、訪問先の担当者に関わる部署及び名前を有する訪問先情報と、訪問者の訪問日時、訪問場所、訪問者の名前、及び部署を有する訪問者情報を、ユーザ端末90から受信する処理を実行する。なお、画像情報は、第1情報の一例であり、訪問先情報は、第2情報の一例であり、訪問者情報は、第5情報の一例である。
【0025】
具体的には、訪問者は事前に訪問先担当者に対して訪問するアポイントをとると、訪問者の顔情報を、ユーザ端末90のカメラ機能を使用して撮影し、ユーザ端末90のメール機能を使用し、処理装置10のアドレスに対して、画像情報、訪問先情報、訪問者情報を含むメールを送信すると、第1処理部20は、当該メールを受信する。
【0026】
第2処理部22は、受信したメールに含まれる画像情報及び訪問先情報に基づく情報であり、かつ、訪問先の者にて使用される電話機62(第2装置)を識別するための情報である内線番号(第3情報)を紐づけて情報データベース28に蓄積する処理を実行する。
【0027】
具体的には、第2処理部22は、メールで送られた訪問先情報に含まれる訪問先の担当者の部署、名前から、担当者の内線番号を、電話帳サーバ70から検索し、内線番号と訪問者の画像情報とを紐づけて情報データベース28に蓄積する。
【0028】
また、第2処理部22は、次の場合において、更に、次の構成を有しても良い。
ここで、次の場合とは、訪問者が事前に訪問先担当者に対して訪問するアポイントをとっているが、当該アポイントに関わる訪問先の担当者のスケジュール情報である訪問予定情報(日時、場所、訪問者の名前)について、改めて確認する場合である。
またここで、次の構成とは、以下に記載する。
第2処理部22は、更に、訪問先情報に基づく情報であり、かつ、訪問先の者のスケジュール情報を取得し、スケジュール情報と、訪問者情報とが対応するか否かを判定する処理を実行し、判定結果に応じて所定のメッセージを訪問者のユーザ端末90に対して送信する処理を実行する。なお、スケジュール情報は、第6情報の一例である。
【0029】
具体的には、第2処理部22は、スケジュールサーバ80から、訪問先情報をキーにして、訪問先の担当者のスケジュール情報を取得し、取得したスケジュール情報から、訪問予定情報(日時、場所、訪問者の名前)を取得し、訪問者情報の訪問日時、訪問場所、及び名前と合致するものが、訪問予定情報に含まれている場合に、訪問者のユーザ端末90に訪問OKを記載したメールを送信すると共に、訪問者の画像情報と紐づけて、訪問者情報の訪問日時、訪問場所、及び名前を情報データベース28に蓄積する。
【0030】
一方、第2処理部22は、訪問者情報の訪問日時、訪問場所、及び名前と合致するものが、訪問予定情報に含まれていない場合に、訪問者のユーザ端末90に訪問NGを記載したメールを送信する。
【0031】
第3処理部24は、訪問者が企業訪問時に、受付端末50で撮影された訪問者の顔画像情報と、情報データベース28の画像情報とを照合する処理を実行する。なお、訪問者の顔画像情報が、第4情報の一例である。
【0032】
第4処理部26は、第3処理部24において訪問者の顔画像情報と画像情報とが照合されると、構内交換機60に対して、照合された画像情報に紐づいて情報データベース28に蓄積された内線番号を送信する処理を実行する。これにより、構内交換機60が訪問先の担当者の内線番号の電話機62に対して発呼する。このように、訪問者の顔画像情報と画像情報とが照合された場合、情報データベース28に蓄積された、訪問先の担当者の電話機を元に自動で呼び出すことができる。
【0033】
受付端末50は、訪問者が企業訪問時に受け付けを行うための端末である。
【0034】
上記
図2は、本実施形態の受付端末50のハードウェア構成を示すブロック図である。
【0035】
図2に示すように、受付端末50は、処理装置10と同様に、CPU11、ROM12、RAM13、ストレージ14、入力部15、表示部16及び通信インタフェース17を有する。受付端末50は、更に、撮影部18、スピーカ21、及びマイク23を有する。各構成は、バス19を介して相互に通信可能に接続されている。
【0036】
次に、受付端末50の機能構成について説明する。
図4は、受付端末50の機能構成の例を示すブロック図である。
【0037】
受付端末50は、機能的には、
図4に示すように、受付処理部30及び通話処理部32を備えている。
【0038】
受付処理部30は、訪問者が企業訪問時に、撮影部18によって訪問者の顔画像を撮影し、顔画像情報を、処理装置10へ出力する(
図4)。
図4では、受付端末50の前にいる訪問者Pの顔を、撮影部18により撮影すると共に、表示部16に、「いらっしゃいませ ただいま担当を呼び出しております。」というメッセージを表示する例を示している。
【0039】
通話処理部32は、構内交換機60が訪問先の担当者の内線番号の電話機62に対して発呼したときに、訪問者は、スピーカ21及びマイク23により、訪問先の担当者の内線番号の電話機62と通話を行う。
【0040】
構内交換機60は、受付端末50と、電話機62との間で通話を行うためのものである。
【0041】
電話機62は、訪問先の担当者が用いる電話機であり、携帯端末であってもよいし、固定電話であってもよい。
【0042】
電話帳サーバ70は、CPU、ROM、RAM、及びHDDを備えたコンピュータで構成され、担当者の部署及び名前をキーとして、担当者の内線番号を記憶している。
【0043】
スケジュールサーバ80は、CPU、ROM、RAM、及びHDDを備えたコンピュータで構成され、担当者の部署及び名前をキーとして、担当者のスケジュール情報を記憶している。スケジュール情報には、訪問予定情報(日時、場所、訪問者の名前)が含まれている。
【0044】
<受付システム100の作用>
次に、本発明の実施の形態に係る受付システム100の作用について説明する。
【0045】
図6は、受付システム100の処理装置10と、受付端末50と、構内交換機60と、電話機62と、電話帳サーバ70と、スケジュールサーバ80と、ユーザ端末90とが行う処理を説明するシーケンス図である。
【0046】
まず、訪問者は事前に訪問先担当者に対して訪問するアポイントをとると、訪問前に、訪問者の顔情報をユーザ端末90のカメラ機能を使用して撮影し、ユーザ端末90のメール機能を使用し、処理装置10のアドレスに対して、画像情報、訪問先情報、訪問者情報を含むメールを送信する(ステップS1)。
【0047】
処理装置10は、受信したメールに含まれる画像情報、訪問先情報、訪問者情報を、情報データベース28に格納する。また、処理装置10は、訪問先情報から電話帳サーバ70へアクセスし、訪問先担当者の内線番号を検索する(ステップS2)。そして、処理装置10は、訪問先担当者の内線番号を取得すると、内線番号と訪問者の画像情報とを紐づけて情報データベース28に蓄積する(ステップS3)。
【0048】
そして、第2処理部22は、次の場合において、更に、次の処理(ステップS4~ステップS6)を有しても良い。
ここで、次の場合とは、訪問者が事前に訪問先担当者に対して訪問するアポイントをとっているが、当該アポイントに関わる訪問先の担当者のスケジュール情報である訪問予定情報(日時、場所、訪問者の名前)について、改めて確認する場合である。
またここで、次の処理とは、以下に記載する。
処理装置10は、スケジュールサーバ80から、訪問先情報をキーにして、訪問先の担当者のスケジュール情報を検索する(ステップS4)。そして、処理装置10は、訪問先の担当者のスケジュール情報を取得すると、取得したスケジュール情報から、訪問予定情報(日時、場所、訪問者の名前)を取得し、訪問者情報の訪問日時、訪問場所、及び名前と合致するものが、訪問予定情報に含まれている場合に、訪問者の画像情報と紐づけて、訪問者情報の訪問日時、訪問場所、及び名前を情報データベース28に蓄積する(ステップS5)。
【0049】
処理装置10は、訪問者情報の訪問日時、訪問場所、及び名前と合致するものが、訪問予定情報に含まれている場合に、訪問者のユーザ端末90に訪問OKを記載したメールを送信する(ステップS6)。あるいは、処理装置10は、訪問者情報の訪問日時、訪問場所、及び名前と合致するものが、訪問予定情報に含まれていない場合に、訪問者のユーザ端末90に訪問NGを記載したメールを送信する(ステップS6)。
【0050】
そして、訪問日当日、訪問者は企業訪問時に、受付端末50の撮影部18に訪問者の顔を写すと、受付端末50は、撮影部18により、訪問者の顔を撮影する(ステップS7)。そして、受付端末50は、撮影部18によって撮影された顔画像情報を、処理装置10へ送信し、処理装置10は、情報データベース28に蓄積された画像情報と、撮影部18に写された顔画像情報の照合を行う(ステップS8)。
【0051】
照合が成功した場合、処理装置10は、情報データベース28から取得した訪問先担当者の内線番号を元に、自動的に構内交換機60経由で電話機62に対して内線呼び出しを行う(ステップS9、S10)。構内交換機60から訪問先担当者の電話機62へ呼び出しを行い、応答することで、電話機62と受付端末50との間で内線通話が行われる(ステップS11)。
【0052】
以上説明したように、本発明の実施の形態に係る受付システムによれば、企業訪問前に、ユーザ端末のカメラ機能とメール機能を利用し、訪問者の顔画像の情報を有する画像情報、及び訪問先担当者に係る訪問先情報を処理装置に送信し、企業訪問時に訪問者の顔画像を撮影し、画像情報と照合することで、訪問先担当者を呼び出す。これにより、訪問者が、訪問先担当者を呼び出す操作をすることなく、短時間で、訪問先担当者を呼び出すことができる。
【0053】
また、受付システムを利用することにより、訪問者は従来のように訪問先の担当者の内線を呼び出す為にPCの画面をタッチすることなく、また呼び出す操作も不要となり、ウィルス感染のリスクを低減すると共に、訪問先担当者を呼び出す時間を短縮する事が可能となる。
【0054】
また、企業訪問前にメールを送信し、訪問先担当者のスケジュール情報と照合することにより、訪問者の訪問日、訪問場所が、正しいかどうかを確認することができる。
【0055】
なお、上記の実施の形態において、訪問者が事前にアポイントをとっている場合を例に説明したが、これに限定されるものではない。訪問者が事前にアポイントをとっておらず、ユーザ端末から画像情報、訪問先情報、訪問者情報を含むメールを処理装置へ送信するようにしてもよい。この場合、処理装置10の第2処理部22は、スケジュールサーバ80から、訪問先情報をキーにして、訪問先の担当者のスケジュール情報を取得し、取得したスケジュール情報に基づいて、訪問者情報に基づく訪問予定情報を追加することが可能である場合に、訪問者のユーザ端末90に訪問OKを記載したメールを送信すればよい。一方、第2処理部22は、取得したスケジュール情報に基づいて、訪問者情報に基づく訪問予定情報を追加することが不可能である場合、例えば、訪問者情報に基づく訪問予定情報と重複する予定が、スケジュール情報に含まれている場合に、訪問者のユーザ端末90に訪問NGを記載したメールを送信すればよい。これにより、訪問者は、訪問者自身のスケジュールをベースにして、訪問日、訪問場所について、調整することができ、訪問者は訪問先担当者に対してアポイントをとることができる。
【0056】
また、受付システムは、訪問先担当者を自動で呼び出すだけでなく、受付端末が、QRコード(登録商標)などの二次元コードを発行するようにしてもよい。このように二次元コードと連動することで、訪問先担当者が、受付端末の設置場所まで訪問者を迎えることなく、訪問者が、自動入退館ゲートの二次元コードリーダに、発行された二次元コードをかざすだけで、訪問先担当者との待ち合わせ場所まで入館することが可能となる。
【符号の説明】
【0057】
10 処理装置
11 CPU
14 ストレージ
18 撮影部
20 第1処理部
22 第2処理部
24 第3処理部
26 第4処理部
28 情報データベース
30 受付処理部
32 通話処理部
50 受付端末
60 構内交換機
62 電話機
70 電話帳サーバ
80 スケジュールサーバ
90 ユーザ端末
100 受付システム