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特開2024-30921土砂災害モニタリング方法及び土砂災害モニタリングシステム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024030921
(43)【公開日】2024-03-07
(54)【発明の名称】土砂災害モニタリング方法及び土砂災害モニタリングシステム
(51)【国際特許分類】
   G08B 31/00 20060101AFI20240229BHJP
   G08B 21/10 20060101ALI20240229BHJP
   G08B 27/00 20060101ALI20240229BHJP
   G01W 1/00 20060101ALI20240229BHJP
   G01W 1/10 20060101ALI20240229BHJP
【FI】
G08B31/00 B
G08B21/10
G08B27/00 C
G01W1/00 Z
G01W1/10 P
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022134160
(22)【出願日】2022-08-25
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2022-12-12
(71)【出願人】
【識別番号】000121844
【氏名又は名称】応用地質株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100091904
【弁理士】
【氏名又は名称】成瀬 重雄
(72)【発明者】
【氏名】工藤 俊介
(72)【発明者】
【氏名】松井 恭
(72)【発明者】
【氏名】信岡 大
【テーマコード(参考)】
5C086
5C087
【Fターム(参考)】
5C086AA12
5C086AA22
5C087AA02
5C087AA03
5C087AA04
5C087DD02
5C087EE18
5C087FF01
5C087FF04
5C087GG06
5C087GG84
(57)【要約】
【課題】実際の、あるいは予想される状況に応じてセンサの動作設定を変更することにより、迅速かつ円滑な災害対策が可能になり、かつセンサのバッテリ寿命を延ばすことができる技術を提供する。
【解決手段】少なくとも降雨量の情報を含む気象データを取得する。ついで、前記気象データに基づいて、時間雨量と土壌雨量指数との関係を示す雨量判定データを、n時間前(ただしn>0)からm時間後(ただしm>0)までの時間間隔にわたって生成する。ついで、前記n時間前からm時間後までの時間間隔にわたる雨量判定データに基づき特定される最も危険なゾーンに対応した、土砂災害用センサ用のパラメータセットを特定する。ついで、前記パラメータセットを前記土砂災害用センサに送信する。その後、前記パラメータセットに従うタイミングで前記土砂災害用センサがセンサ情報を発信する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも降雨量の情報を含む気象データを取得する工程と、
前記気象データに基づいて、時間雨量と土壌雨量指数との関係を示す雨量判定データを、n時間前(ただしn>0)からm時間後(ただしm>0)までの時間間隔にわたって生成する工程と、
前記n時間前からm時間後までの時間間隔にわたる雨量判定データに基づき特定される最も危険なゾーンに対応した、土砂災害用センサ用のパラメータセットを特定する工程と、
前記パラメータセットを前記土砂災害用センサに送信する工程と、
前記パラメータセットに従うタイミングで前記土砂災害用センサがセンサ情報を発信する工程と
を有することを特徴とする土砂災害モニタリング方法。
【請求項2】
前記土壌雨量指数は、前記気象データに含まれたものである
請求項1に記載の土砂災害モニタリング方法。
【請求項3】
前記土壌雨量指数を、前記降雨量から算出する工程をさらに含む
請求項1に記載の土砂災害モニタリング方法。
【請求項4】
請求項1~3のいずれか1項に記載の各ステップをコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラム。
【請求項5】
所定のパラメータセットに従うタイミングで、少なくとも土壌の傾斜を含むセンサ情報を発信する土砂災害用センサと、
少なくとも降雨量の情報を含む気象データに基づいて、時間雨量と土壌雨量指数との関係を示す雨量判定データを、n時間前(ただしn>0)からm時間後(ただしm>0)までの時間間隔にわたって生成する雨量判定データ生成部と、
前記n時間前からm時間後までの時間間隔にわたる雨量判定データに基づき特定される最も危険なゾーンに対応した、前記土砂災害用センサ用のパラメータセットを特定するパラメータセット特定部と、
前記パラメータセットを前記土砂災害用センサに送信する送信部と
を有することを特徴とする土砂災害モニタリングシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、土砂災害モニタリング方法及び土砂災害モニタリングシステムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
土砂災害のモニタリングのために、傾斜地の傾斜角度を自立的に計測して送信するIOTセンサが提案されている(例えば商品名「クリノポール」(登録商標))。このIOTセンサは、地盤の傾斜角度を検知するセンサ部と、センサを自立駆動させるためのバッテリと、外部との通信を行うための通信部とを有しており、センサ部で計測した傾斜角度をクラウド側に送信できるようになっている。
【0003】
ここで、センサ部での計測頻度が高いと、バッテリ寿命が短くなってしまうという問題がある。傾斜計測用のIOTセンサは一般に、足場の悪い傾斜地に広範囲に設置されているため、バッテリをなるべく長寿命化(例えば5年程度)することが望ましい。
【0004】
一方で、計測頻度が低いと、豪雨のような急速な状況変化の場合において危険察知が遅くなってしまう。システム管理者が気象情報などに応じて計測頻度をセンサごとに変更することも可能であるが、この場合は管理者の負担が大きくなってしまうという問題がある。
【0005】
下記特許文献1には、建物などの構造物の状態を検出するセンサの駆動タイミングを、気象情報を用いて切り替える技術が記載されている。しかしながら、土砂災害用センサの駆動タイミングを切り替える条件については、さらに改善の余地がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2017-182250号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、前記した状況に鑑みてなされたものである。本発明の主な目的は、実際の、あるいは予想される状況に応じてセンサの動作設定を変更することにより、迅速かつ円滑な災害対策が可能になり、かつセンサのバッテリ寿命を延ばすことができる技術を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、以下の項目に記載の発明として表現することができる。
【0009】
(項目1)
少なくとも降雨量の情報を含む気象データを取得する工程と、
前記気象データに基づいて、時間雨量と土壌雨量指数との関係を示す雨量判定データを、n時間前(ただしn>0)からm時間後(ただしm>0)までの時間間隔にわたって生成する工程と、
前記n時間前からm時間後までの時間間隔にわたる雨量判定データに基づき特定される最も危険なゾーンに対応した、土砂災害用センサ用のパラメータセットを特定する工程と、
前記パラメータセットを前記土砂災害用センサに送信する工程と、
前記パラメータセットに従うタイミングで前記土砂災害用センサがセンサ情報を発信する工程と
を有することを特徴とする土砂災害モニタリング方法。
【0010】
(項目2)
前記土壌雨量指数は、前記気象データに含まれたものである
項目1に記載の土砂災害モニタリング方法。
【0011】
(項目3)
前記土壌雨量指数を、前記降雨量から算出する工程をさらに含む
項目1に記載の土砂災害モニタリング方法。
【0012】
(項目4)
項目1~3のいずれか1項に記載の各ステップをコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラム。
【0013】
このコンピュータプログラムは、適宜な記録媒体(例えばCD-ROMやDVDディスクのような光学的な記録媒体、ハードディスクやフレキシブルディスクのような磁気的記録媒体、あるいはMOディスクのような光磁気記録媒体)に格納することができる。このコンピュータプログラムは、インターネットなどの通信回線を介して伝送されることができる。
【0014】
(項目5)
所定のパラメータセットに従うタイミングで、少なくとも土壌の傾斜を含むセンサ情報を発信する土砂災害用センサと、
少なくとも降雨量の情報を含む気象データに基づいて、時間雨量と土壌雨量指数との関係を示す雨量判定データを、n時間前(ただしn>0)からm時間後(ただしm>0)までの時間間隔にわたって生成する雨量判定データ生成部と、
前記n時間前からm時間後までの時間間隔にわたる雨量判定データに基づき特定される最も危険なゾーンに対応した、前記土砂災害用センサ用のパラメータセットを特定するパラメータセット特定部と、
前記パラメータセットを前記土砂災害用センサに送信する送信部と
を有することを特徴とする土砂災害モニタリングシステム。
【発明の効果】
【0015】
本発明の技術によれば、実際の、あるいは予想される状況に応じてセンサの動作設定を変更することにより、迅速かつ円滑な災害対策が可能になり、かつセンサのバッテリ寿命を延ばすことが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の一実施形態における土砂災害モニタリングシステムの概略的構成を示すブロック図である。
図2図1のシステムを用いた土砂災害モニタリング方法を説明するための流れ図である。
図3図2の土砂災害モニタリング方法において用いる雨量判定データ(スネークライン)の一例を示す説明図であり、横軸は土壌雨量指数、縦軸は時間雨量(mm)である。
図4】特定の地点における基準線の一例を示す説明図であり、横軸は土壌雨量指数、縦軸は時間雨量(mm)である。
図5図3のスネークラインと図4の基準線を組み合わせて得た雨量判定データを示す説明図である。
図6】危険度ゾーンに対応したセンサ動作パラメータセットの例を示す説明図である。
図7】最大危険ゾーンの判定(つまり土砂災害危険度の判定)の手法を説明するための説明図である。
図8】最大危険ゾーンの判定の手法を説明するための説明図である。
図9】最大危険ゾーンの判定の手法を説明するための説明図である。
図10】最大危険ゾーンの判定の手法を説明するための説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明の一実施形態に係る土砂災害モニタリングシステムを、図1を参照しながら説明する。このシステムは、土砂災害用センサ10と、解析プラットフォーム20とから構成されている。
【0018】
(土砂災害用センサ)
土砂災害用センサ10は、計測対象地点に設置されて、所定のパラメータセット(後述)に従うタイミングで、少なくとも地盤の傾斜を含むセンサ情報を発信するものである。本実施形態の土砂災害用センサ10は、解析プラットフォームからの設定変更情報(パラメータセット)を受信する設定変更受信部11と、斜面傾斜角度などの計測をパラメータセットに従うタイミングで行う検知部12と、計測値(センサ情報)を解析プラットフォーム20に送信する検知情報送信部13とを有している。センサ情報は傾斜角度以外の情報(例えば計測時間やセンサIDなど)を含んでいてもよい。土砂災害用センサ10は、例えば携帯電話回線などの適宜な通信回線を介して解析プラットフォーム20と通信できるようになっている。土砂災害用センサ10の構成としては、基本的に従来のものと同様とすることができるので、これについてのこれ以上詳しい説明は省略する。
【0019】
(解析プラットフォーム)
解析プラットフォーム20は、本実施形態ではクラウド上に構築されているものとするが、ユーザのサーバに構築されたものであってもよい。解析プラットフォーム20は、雨量判定データ生成部21と、パラメータセット特定部22と、設定変更送信部23と、検知情報受信部24と、検知情報蓄積・活用部25とを有している。
【0020】
雨量判定データ生成部21は、少なくとも降雨量の情報を含む気象データに基づいて、時間雨量と土壌雨量指数との関係を示す雨量判定データを、n時間前(ただしn>0)からm時間後(ただしm>0)までの時間間隔にわたって生成するものである。雨量判定データ生成部21の詳しい動作は後述する。
【0021】
パラメータセット特定部22は、n時間前からm時間後までの時間間隔にわたる雨量判定データに基づき特定される最も危険なゾーンに対応した、土砂災害用センサ用のパラメータセットを特定するものである。
【0022】
本実施形態のパラメータセット特定部22は、静的情報DB31、センサ情報DB32、センサパラメータDB33から必要なデータを取得できるようになっている。静的情報DB31には、地点ごとの基準線(後述)、地形・地質、土砂災害危険個所などの情報が格納されている。センサ情報DB32には、土砂災害用センサ10の設置位置などの情報が格納されている。センサパラメータDB33には、危険度ゾーン(後述)に応じたセンサ動作パラメータセットが、各センサに対応して格納されている。パラメータセット特定部22の詳しい動作も後述する。
【0023】
設定変更送信部23(本願発明の送信部に対応)は、特定されたパラメータセットを土砂災害用センサ10に送信するものである。
【0024】
(土砂災害モニタリング方法)
前記した土砂災害モニタリングシステムを用いた土砂災害モニタリング方法の一例を、図2をさらに参照しながら説明する。
【0025】
図2のステップSA-1)
解析プラットフォーム20は、外部(例えば気象庁や地方気象台など)から気象データ(地点ごとの降雨量や土壌雨量指数など)を取得する。降雨量とは例えば1時間雨量である。
【0026】
図2のステップSA-2)
ついで、解析プラットフォーム20の雨量判定データ生成部21は、受領した気象データに基づいて、時間雨量と土壌雨量指数との関係を示す雨量判定データを、少なくともn時間前(ただしn>0)からm時間後(ただしm>0)までの時間間隔にわたって生成する。通常、nは0.5~1(時間)程度、mは6~10(時間)程度であるが、必要に応じてこの範囲外での運用も可能である。
【0027】
雨量判定データの一例を図3に示す。横軸は土壌雨量指数、縦軸は時間雨量であり、測定した時間の経過に対応して矢印が付されている。図3に示すような雨量判定データはスネークラインとも呼ばれる。この実施形態では、この雨量判定データを正時10分ごとに生成し、生成ごとに後述の判定を行うものとするが、これには制約されない。
【0028】
本実施形態では、土壌雨量指数として、現況から6時間先までは外部の気象データに含まれたものを利用する。7時間先以降は気象データに含まれないと想定されるので、気象データ中の予想雨量をタンクモデルに適用して算出したものを用いる。タンクモデルは土壌雨量指数の算出においてよく知られているのでこれについての説明は省略する。必要な時間雨量は気象データ中に含まれるものとするが、気象データから生成することも可能である(後述)。
【0029】
図2のステップSA-3~SA-4)
ついで、パラメータセット特定部22は、n時間前からm時間後までの時間間隔にわたる雨量判定データに基づき特定される最も危険なゾーンに対応した、土砂災害用センサ用のパラメータセットを特定する。この処理は例えば以下のように行う。まず気象データにおいて降雨がある地点に対応する土砂災害用センサ10をセンサ情報DB32に基づいて特定する。また、その地点における基準線、地形・地質、土砂災害危険個所などの情報を静的情報DB31に基づいて特定する。
【0030】
特定の地点における基準線の一例を図4に示す。この例では4本の基準線が示されており、左側から「大雨注意報の土壌雨量指数基準線」、「大雨警報(土砂災害)の土壌雨量指数基準線」、「土砂災害警戒情報の判断基準線(CL)」、及び「大雨特別警報(土砂災害)の判断基準線」である。このような基準線は気象庁や地方気象台などにより所定の領域ごと(例えば1km四方ごと)に設定されているので、それを静的情報DB31に格納する。基準線が公開されていない地点については、静的情報DB31に格納された地形・地質情報が類似した地点での情報を用いて基準線を解析プラットフォーム20内で生成する。
【0031】
図5は、図3のスネークラインと図4の基準線を組み合わせて得た雨量判定データを示している。基準線を境目に、危険ゾーン1~4に区別することができる。
【0032】
一方、センサパラメータDB33は、危険度ゾーン1~4に対応した、センサ動作用のパラメータセットを有している(図6参照)。このパラメータセットはそれぞれのセンサに対応して設定されている。このパラメータセットの意味は以下の通りである。
警戒時モード:計測された傾斜角が「モード変更判定閾値変位量」を超えたときに、通常時モードから切り替えられるモード。
発報変位量:センサから警報を発する条件であり、この例では1時間当たりの傾斜角変位を基準としている。ここでは、警報レベル(警報LV)ごとに3段階の基準が設定されている。
【0033】
(最大危険ゾーンの判定)
以下、図7~10を参照して、最大危険ゾーンの判定(つまり土砂災害危険度の判定)の手法を説明する。以下の例ではn=1(時間)、m=3(時間)としている。また、各図において星印(★)は現在時点を示す。前記したように、判定は正時10分ごとに行われる。判定は解析プラットフォーム20側(つまりシステム側)で行なわれるので、バッテリーの問題はなく、適宜な頻度での判定が可能である。
【0034】
図7
この場合、最大危険ゾーンは3である。よってゾーン3用のパラメータセットを選択する。
【0035】
図8
この場合、最大危険ゾーンは4である。ただしこの状態では、それ以前の判定においてすでにゾーン4用のパラメータセットが指令されているので、パラメータセットを変更する必要はない。
【0036】
図9
この場合、最大危険ゾーンは4である。ただしこの状態ではすでにゾーン4用のパラメータセットが指令されているので、パラメータセットを変更する必要はない。なお、現時点での危険ゾーンは3であるが、ヒステリシスが作用し、1時間前の時点でのゾーンであるゾーン4が選択される。
【0037】
図10
この場合、最大危険ゾーンは3である。よってゾーン3が選択される。
【0038】
特定されたゾーンに対応するパラメータセットを、パラメータセット特定部22が、センサパラメータDB33を用いて特定する。
【0039】
図2のステップSA-5)
ついで、設定変更送信部23は、特定されたパラメータセットを土砂災害用センサ10に送信する。土砂災害用センサ10の設定変更受信部11は、解析プラットフォーム20から送信されたパラメータセットを受け取る。すると検知部12は、パラメータセットに従うタイミングで測定を行い、センサ情報を取得する。検知情報送信部13は、取得されたセンサ情報を解析プラットフォーム20に発信する。ここで発信は計測の都度直ちに行われる。解析プラットフォーム20の検知情報受信部24はセンサ情報を受け取り、検知情報蓄積・活用部25は、このセンサ情報を出力部から出力又は記憶部に蓄積することにより、センサ情報を利用可能とする。例えば土砂災害の危険度や避難の必要性に関する情報をシステム管理者や住民に提示することができる。
【0040】
前記したように、本実施形態によれば、実際の、あるいは予想される状況に応じてセンサの動作設定(つまりパラメータセット)を変更することにより、迅速かつ円滑な災害対策が可能になる。また、危険ゾーン判定が低い場合には測定頻度を低くすることができるので、センサのバッテリ寿命を延ばすことができる。
【0041】
(実施例)
以下、気象データから時間雨量を算出する手順の具体例を説明する。通常は、気象データに含まれる1時間雨量を前記実施形態での時間雨量として使用することができる。以下の実施例では、未来時刻について、5分間雨量を、現在時刻に最も近い1時間予測時間雨量データを1/12して算出する。過去の雨量については、過去のその時点での1時間雨量を1/12してその時点での5分間雨量を求める。この計算により,より信頼性の高い1時間雨量を求めることが可能となる。この方式を用いることで、1時間雨量のみならずx時間雨量など可変時間雨量算出に対応することができる。
【0042】
気象データとしての雨量データが、5分間隔で現在時刻の1時間雨量,5分先の1時間雨量,…,60分先の1時間雨量のように配信されるとすると、現在時刻における1時間先までの未来時刻の予測1時間量は、以下の手順により算出できる。
(1)現在時刻より過去について、5分間隔でデータを取得した取得時刻における1時間雨量を1/12して5分間雨量を計算し、データ取得時刻の5分間雨量として保存。
(2)現在時刻以降は現在時刻で取得した現在及び未来時刻(5分間隔)における1時間雨量をそれぞれ1/12し、現在及び未来時刻における5分間雨量を計算して保存。
(3)現在から1時間後までの1時間雨量は現在又は未来時刻を基準として過去60分間(5分間雨量の12データ)の雨量を累積して算出。
【0043】
例えば現在時刻を0:00、未来の1時間雨量予測時刻を0:10とした場合、0:10における1時間雨量は下記の12データを累積した雨量となる。
1. 23:15配信データの23:15における1時間雨量×1/12
2. 23:20配信データの23:20における1時間雨量×1/12
3. 23:25配信データの23:25における1時間雨量×1/12
4. 23:30配信データの23:30における1時間雨量×1/12
5. 23:35配信データの23:35における1時間雨量×1/12
6. 23:40配信データの23:40における1時間雨量×1/12
7. 23:45配信データの23:45における1時間雨量×1/12
8. 23:50配信データの23:50における1時間雨量×1/12
9. 23:55配信データの23:55における1時間雨量×1/12
10. 00:00配信データの00:00における1時間雨量×1/12
11. 00:00配信データの00:05における1時間雨量×1/12
12. 00:00配信データの00:10における1時間雨量×1/12
【0044】
ただし5分間隔とすることは必須ではなく、例えば10分間隔など異なる間隔とすることができる。
【0045】
なお、前記実施形態の記載は単なる一例に過ぎず、本発明に必須の構成を示したものではない。各部の構成は、本発明の趣旨を達成できるものであれば、上記に限らない。
【符号の説明】
【0046】
10 土砂災害用センサ
11 設定変更受信部
12 検知部
13 検知情報送信部
20 解析プラットフォーム
21 雨量判定データ生成部
22 パラメータセット特定部
23 設定変更送信部
24 検知情報受信部
25 検知情報蓄積・活用部
31 静的情報DB
32 センサ情報DB
33 センサパラメータDB
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10