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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024030938
(43)【公開日】2024-03-07
(54)【発明の名称】情報処理装置
(51)【国際特許分類】
   H03M 1/12 20060101AFI20240229BHJP
   G03G 15/00 20060101ALI20240229BHJP
【FI】
H03M1/12 A
G03G15/00 680
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022134188
(22)【出願日】2022-08-25
(71)【出願人】
【識別番号】000000295
【氏名又は名称】沖電気工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100174104
【弁理士】
【氏名又は名称】奥田 康一
(72)【発明者】
【氏名】三谷 周平
【テーマコード(参考)】
2H171
5J022
【Fターム(参考)】
2H171FA05
2H171FA19
2H171GA04
2H171MA11
2H171QC36
2H171XA20
5J022AA01
5J022BA06
5J022BA10
5J022CE01
5J022CF08
(57)【要約】
【課題】省電力化する。
【解決手段】画像形成装置1は、供給される複数のアナログ入力信号からチャンネル選択信号Schに基づき選択されたアナログ入力信号を出力するセレクタ20と、セレクタ20から出力されたアナログ入力信号のアナログ/デジタル変換を逐次行うAD制御回路22と、AD制御回路22の変換結果と所定の設定値である急変変動量設定値及び注意域設定値とを比較しアナログ入力信号の緊急度を決定する緊急度決定部25と、緊急度が高いアナログ入力信号のアナログ/デジタル変換の頻度を、緊急度が低いアナログ入力信号のアナログ/デジタル変換の頻度よりも高くするよう制御するチャンネル選択信号Schをセレクタ20に出力する変換順番決定部30とを設ける。
【選択図】図5

【特許請求の範囲】
【請求項1】
供給される複数のアナログ信号からチャンネル選択信号に基づき選択された前記アナログ信号を出力するセレクタと、
前記セレクタから出力された前記アナログ信号のアナログ/デジタル変換を逐次行うAD制御回路と、
前記AD制御回路の変換結果と所定の設定値とを比較し前記アナログ信号の緊急度を決定する緊急度決定部と、
前記緊急度が高い前記アナログ信号の前記アナログ/デジタル変換の頻度を、前記緊急度が低い前記アナログ信号の前記アナログ/デジタル変換の頻度よりも高くするよう制御する前記チャンネル選択信号を前記セレクタに出力する変換順番決定部と
を有する情報処理装置。
【請求項2】
前記緊急度決定部は、
前回の前記AD制御回路の変換結果と今回の前記AD制御回路の変換結果との変動量が所定の設定値よりも大きい前記アナログ信号は、前記緊急度が高いと決定する
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記緊急度決定部は、
今回の前記AD制御回路の変換結果が所定の範囲を外れた前記アナログ信号は、前記緊急度が高いと決定する
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記AD制御回路は、
変換周波数指示信号に応じた動作速度で前記アナログ/デジタル変換を行い、
前記変換順番決定部は、
前記緊急度が高い前記アナログ信号の前記アナログ/デジタル変換の動作速度を、前記緊急度が低い前記アナログ信号の前記アナログ/デジタル変換の動作速度よりも高くするよう制御する前記変換周波数指示信号を前記AD制御回路に出力する
請求項1乃至請求項3の何れかに記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記AD制御回路は、
供給される全ての前記アナログ信号の前記アナログ/デジタル変換を一通り行うAD変換スキャンループを繰り返し行い、
前記変換順番決定部は、
所定の前記AD変換スキャンループにおいて、前記緊急度が高い前記アナログ信号の前記アナログ/デジタル変換の動作速度を、前記緊急度が低い前記アナログ信号の前記アナログ/デジタル変換の動作速度よりも高くする場合、該AD変換スキャンループが前記AD制御回路において完了されるのに要する時間が、全ての前記アナログ信号の前記アナログ/デジタル変換を同一の動作速度で行う他の前記AD変換スキャンループを完了されるのに要する時間と同一となるよう制御する前記変換周波数指示信号を前記AD制御回路に出力する
請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記変換順番決定部は、
前記緊急度が高い前記アナログ信号の前記アナログ/デジタル変換が、本来次に前記アナログ/デジタル変換が行われる前記アナログ信号の次以降に行われるよう制御する前記チャンネル選択信号を前記セレクタに出力する
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項7】
媒体にトナーを転写する画像形成部と、
前記トナーを加熱する加熱部と、測定した温度を前記アナログ信号として前記セレクタへ出力する温度測定部とを有する定着装置と、
前記AD制御回路における前記アナログ信号の変換結果に基づき前記加熱部を制御する加熱部制御部と
をさらに有する請求項1に記載の情報処理装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は情報処理装置に関し、例えばアナログ/デジタル変換回路が実装された画像形成装置に適用して好適なものである。
【背景技術】
【0002】
従来、アナログ/デジタル変換回路(AD変換回路)においては、複数チャンネルのアナログ入力端子をスキャンしながら周期的にアナログ/デジタル変換(AD変換)を行い、変換結果を周期的に変換結果格納レジスタに取り込むものがあった(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平7-183808号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
そのようなAD変換回路においては、複数チャンネルのアナログ入力信号のAD変換を一定の動作周波数で繰り返し行うため、それぞれのアナログ入力信号を一度変換した後に次に変換するまでの時間間隔は全てのアナログ入力信号において一定である。このためそのようなAD変換回路は、複数チャンネルのうち何れかのアナログ入力信号を他のアナログ入力信号よりも高速で検出する場合、高速で検出したいアナログ入力信号以外の他のアナログ入力信号も含む全てのアナログ入力信号をAD変換する動作周波数を高くする必要があり、消費電力が増大化してしまった。
【0005】
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、省電力化し得る情報処理装置を提案しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
かかる課題を解決するため本発明の情報処理装置においては、供給される複数のアナログ信号からチャンネル選択信号に基づき選択されたアナログ信号を出力するセレクタと、セレクタから出力されたアナログ信号のアナログ/デジタル変換を逐次行うAD制御回路と、AD制御回路の変換結果と所定の設定値とを比較しアナログ信号の緊急度を決定する緊急度決定部と、緊急度が高いアナログ信号のアナログ/デジタル変換の頻度を、緊急度が低いアナログ信号のアナログ/デジタル変換の頻度よりも高くするよう制御するチャンネル選択信号をセレクタに出力する変換順番決定部とを設けるようにした。
【0007】
本発明は、消費電力を増大させることなく、緊急度が高い状態となったアナログ信号のみAD変換の変換頻度を高くし、高い頻度で監視できる。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、省電力化し得る情報処理装置を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】第1の実施の形態による画像形成装置の制御構成を示すブロック図である。
図2】AD変換スキャンループ中に特定のチャンネルのAD変換結果が急変せず注意域も超えなかったときの動作を示す図である。
図3】変換順番設定表を示す図である。
図4】急変変動量設定表を示す図である。
図5】第1の実施の形態においてAD変換スキャンループ中に特定のチャンネルのAD変換結果が急変したときの動作を示す図である。
図6】注意域設定表を示す図である。
図7】第1の実施の形態においてAD変換スキャンループ中に特定のチャンネルのAD変換結果が注意域を超えたときの動作を示す図である。
図8】第2の実施の形態による画像形成装置の制御構成を示すブロック図である。
図9】第2の実施の形態においてAD変換スキャンループ中に特定のチャンネルのAD変換結果が急変したときか又は注意域を超えたときの動作を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、発明を実施するための形態(以下実施の形態とする)について、図面を用いて説明する。
【0011】
[1.第1の実施の形態]
[1-1.画像形成装置の構成]
図1に示すように、画像形成装置1は、例えばカラー用電子写真式プリンタであり、用紙に対し、所望の画像を印刷する。画像形成装置1は、制御部2、画像形成部4及び定着装置6により構成されている。
【0012】
[1-1-1.制御部の構成]
制御部2は、アナログ/デジタル変換回路10、ヒータ制御部12及び画像形成制御部14により構成されている。
【0013】
[1-1-1-1.アナログ/デジタル変換回路の構成]
アナログ/デジタル変換回路10は、複数のアナログ入力端子がセレクタ20に接続されている。セレクタ20は、それぞれチャンネルCH0、CH1、CH2、CH3及びCH4(以下ではまとめてチャンネルCHとも呼ぶ)が複数のアナログ入力端子に接続されており、それらチャンネルCHのうち1つのチャンネルCHを選択してAD制御回路22のアナログ入力へ接続する。チャンネルCH0、CH1、CH2、CH3及びCH4には、それぞれ、センタ温度信号Stc、サイドR温度信号Str、サイドL温度信号Stl、ラベル検出信号Sl及びマーク検出信号Smが入力される。ラベル検出信号Slは、連続する台紙を搬送しながら台紙上に間隔を空けて複数配置されたラベルに印刷を行う画像形成部4において台紙上のラベル又は台紙が透過センサにより検出された際に変化する信号である。マーク検出信号Smは、連続する台紙に予め所定のラベルの位置に合わせて形成されているラベルの位置合わせのためのマークが画像形成部4においてセンサにより検出された際に変化する信号である。センタ温度信号Stc、サイドR温度信号Str及びサイドL温度信号Stlについては後述する。
【0014】
AD制御回路22は、内蔵された図示しないAD変換回路を例えば500[kHz]等の所定の動作周波数であるAD変換周波数に応じた動作速度で駆動することにより、セレクタ20により選択され入力されたアナログ入力信号をアナログ/デジタル変換し、変換完了時に、デジタル値であるAD変換結果を示すAD変換結果信号Sadと、アナログ/デジタル変換が完了したことを示す変換完了パルス信号Spadとを変換結果格納レジスタ24へ出力する。変換結果格納レジスタ24は、各チャンネルCH(すなわち各アナログ入力信号)の最新のAD変換結果と1つ前のAD変換結果とをAD変換結果レジスタに保持すると共に、保持した最新のAD変換結果の値を示す最新AD変換結果信号Sadlと、保持した1つ前のAD変換結果の値を示す直前AD変換結果信号Sadbとを、急変検出部26へ出力する。また変換結果格納レジスタ24は、最新AD変換結果信号Sadlを注意域検出部28及びヒータ制御部12へ出力する。
【0015】
急変検出部26は、変換結果格納レジスタ24から最新AD変換結果信号Sadl及び直前AD変換結果信号Sadbを取得すると共に急変変動量設定表34から所定の設定値(閾値)である急変変動量設定値を取得して、各チャンネルCHの緊急度を算出し、算出した結果を示す急変検出信号Scを変換順番決定部30へ出力する。
【0016】
注意域検出部28は、変換結果格納レジスタ24から最新AD変換結果信号Sadlを取得すると共に、注意域設定表36から所定の設定値である注意域設定値(注意域上限値及び注意域下限値)を取得して、各チャンネルCHの緊急度を算出し、算出した結果を示す注意域検出信号Swを変換順番決定部30へ出力する。
【0017】
急変検出信号Sc及び注意域検出信号Swは、アナログ入力信号のチャンネルCHの数と同じビット数の信号となっており、チャンネルCH毎に緊急度の有無を示す情報を変換順番決定部30へ通知することが可能となっている。具体的に、図5に示すように、チャンネルCH0、CH1、CH2、CH3及びCH4が、急変検出信号Scにおけるそれぞれ5ビット目、4ビット目、3ビット目、2ビット目及び1ビット目に割り当てられている。また図7に示すように、チャンネルCH0、CH1、CH2、CH3及びCH4が、注意域検出信号Swにおけるそれぞれ5ビット目、4ビット目、3ビット目、2ビット目及び1ビット目に割り当てられている。この急変検出信号Sc及び注意域検出信号Swは、緊急度がある(すなわち緊急度が高い)チャンネルCH(アナログ入力信号)に対応したビットは1に設定される一方、緊急度がない(すなわち緊急度が低い)チャンネルCH(アナログ入力信号)に対応したビットは0に設定される。
【0018】
これら急変検出部26及び注意域検出部28により、緊急度決定部25が構成されている。緊急度決定部25は、AD制御回路22のAD変換結果と、所定の設定値である急変変動量設定値及び注意域設定値とを比較し、各アナログ入力信号の緊急度を決定する。
【0019】
変換順番決定部30は、急変検出部26及び注意域検出部28から各チャンネルCHの緊急度を示す急変検出信号Sc及び注意域検出信号Swそれぞれを取得すると共に、変換順番設定表32によって定義された、AD変換スキャンループにおけるチャンネルCHのAD変換の順番を取得して、どのチャンネルCHをAD制御回路22においてアナログ/デジタル変換させるべきかを決定し、セレクタ20におけるどのチャンネルCHをAD制御回路22のアナログ入力と接続するか、すなわち、どのチャンネルCHのアナログ入力信号をAD制御回路22においてアナログ/デジタル変換すべきかを指示するチャンネル選択信号Schをセレクタ20及び変換結果格納レジスタ24へ出力する。
【0020】
かかる構成において画像形成装置1は、緊急度が高いアナログ入力信号が存在すると急変検出部26及び注意域検出部28により決定していない場合、AD制御回路22に入力するアナログ入力信号を、チャンネルCH0、CH1、CH2、CH3、CH4、CH0、CH1……と、チャンネルCH0~CH4を順次繰り返すようにセレクタ20により順次切り替える。また、緊急度が高いアナログ入力信号が存在しない場合において、画像形成装置1が、チャンネルCH0、CH1、CH2、CH3及びCH4の全てのチャンネルCHのアナログ入力信号のアナログ/デジタル変換を一通り行うループを、1回のAD変換スキャンループとも呼ぶ。画像形成装置1が1回のAD変換スキャンループを実行するために要する時間は、10[ms]程度である。画像形成装置1は、緊急度が高いアナログ入力信号が存在しない場合、そのようなAD変換スキャンループを繰り返し実行する。
【0021】
[1-1-1-2.ヒータ制御部の構成]
加熱部制御部としてのヒータ制御部12は、アナログ/デジタル変換回路10からセンタ温度信号Stc、サイドR温度信号Str及びサイドL温度信号StlのAD変換結果である最新AD変換結果信号Sadlを取得し、ヒータオンオフ信号Shを出力することにより、ヒータ40のオンオフ制御を行う。具体的にヒータ制御部12は、最新AD変換結果信号Sadlにより示されるセンタ温度が高くなり制御上限値に到達した場合、ヒータ40における長手方向の中央部をオフにすることを示すオフ状態のヒータオンオフ信号Shを出力する一方、センタ温度が低くなり制御下限値に到達した場合、ヒータ40における長手方向の中央部をオンにすることを示すオン状態となるヒータオンオフ信号Shを出力する。最新AD変換結果信号Sadlにより示されるサイドL温度及びサイドR温度に関しても同様である。
【0022】
[1-1-1-3.画像形成制御部の構成]
画像形成制御部14は、画像形成制御信号Spを出力することにより、画像形成部4を制御する。
【0023】
[1-1-2.画像形成部の構成]
画像形成部4は、制御部2の画像形成制御部14の指示を受け、例えば長尺の台紙に等間隔に貼り付けられたラベルである用紙に対しトナーを転写する一連の印刷動作を実行する。
【0024】
[1-1-3.定着装置の構成]
定着装置6は、ヒータ40、サイドLサーミスタ42、サイドRサーミスタ44及びセンタサーミスタ46により構成されている。加熱部としてのヒータ40は、ラベル等の用紙に転写されたトナーを加熱する部材であり、制御部2のヒータ制御部12が出力するヒータオンオフ信号Shによってオンオフ制御される。
【0025】
温度測定部としてのサイドLサーミスタ42、サイドRサーミスタ44及びセンタサーミスタ46は、定着装置6の長手方向における、それぞれ一端部、他端部及び中央部の温度であるサイドL温度、サイドR温度及びセンタ温度を測定するセンサである。このサイドLサーミスタ42、サイドRサーミスタ44及びセンタサーミスタ46は、制御部2のアナログ/デジタル変換回路10におけるアナログ入力端子とそれぞれ接続されており、定着装置6において検出したサイドL温度、サイドR温度及びセンタ温度をアナログ電圧値に変換し、各アナログ電圧値を示すサイドL温度信号Stl、サイドR温度信号Str及びセンタ温度信号Stcをアナログ/デジタル変換回路10におけるアナログ入力端子それぞれへ出力する。
【0026】
[1-2.画像形成装置の動作]
[1-2-1.AD変換スキャンループ中に特定のチャンネルのAD変換結果が急変せず注意域も超えなかったときの動作]
次に、連続的なアナログ/デジタル変換動作において、特定のチャンネルCHのAD変換結果の値が急変せず注意域も超えなかった場合に、AD変換スキャンループを2ループ行ったときの動作と、AD変換結果の保持値とについて、図2を用いて説明する。
【0027】
図3に、変換順番設定表32の内容を示す。変換順番設定表32は、AD変換スキャンループ内のAD変換の順番を表すテーブル番号にチャンネルCHを対応させていると共に、1回のAD変換スキャンループの終端がどのテーブル番号であるかを示すテーブル最終フラグを有している。
【0028】
変換順番決定部30は、変換順番設定表32をもとに、AD変換スキャンループにおけるチャンネルCHのAD変換の順番を決定する。具体的に変換順番決定部30は、変換順番設定表32におけるテーブル番号0に対応したチャンネルCHから順番にテーブル最終フラグが立っている(すなわちテーブル最終フラグがオンの)テーブル番号に対応したチャンネルCHまでをチャンネル選択信号Schとして順番に出力し、その後、再度またテーブル番号0に対応したチャンネルCHへ戻ることを繰り返す。このとき変換順番決定部30は、変換完了パルス信号SpadをAD制御回路22から取得したタイミングで、チャンネル選択信号SchのチャンネルCHを切り替える。本実施の形態において画像形成装置1は、チャンネルCH0、CH1、CH2、CH3及びCH4を示すチャンネル選択信号Schを変換順番決定部30から順次連続で出力することで1回のAD変換スキャンループを実行し、その後、チャンネルCH0へ戻って次のAD変換スキャンループを繰り返し実行する。
【0029】
AD制御回路22は、図2に示すように、チャンネル選択信号Schによりセレクタ20で選択されたアナログ入力信号をアナログ/デジタル変換し、AD変換完了時に変換完了パルス信号Spadを出力する。変換結果格納レジスタ24は、変換完了パルス信号Spadを取得したタイミングで、チャンネル選択信号Schに対応した最新のAD変換結果レジスタの値をチャンネル選択信号Schに対応した1つ前のAD変換結果レジスタへシフトさせると共に、にAD変換結果信号Sadをチャンネル選択信号Schに対応した最新のAD変換結果レジスタへ保持する。
【0030】
このように、急変検出信号Sc及び注意域検出信号Swにおける全てのビットが0の場合におけるアナログ/デジタル変換動作においては、1つのAD変換スキャンループにおいて、各アナログ入力信号のAD変換は変換順番設定表32に設定された順番通り(すなわちチャンネルCH0、CH1、CH2、CH3及びCH4の順番)に行われ、そのAD変換スキャンループが繰り返されるため、それぞれのアナログ入力信号のAD変換の変換間隔は同等である。
【0031】
[1-2-2.AD変換スキャンループ中に特定のチャンネルのAD変換結果が急変したときの動作]
次に、AD変換スキャンループ中に特定のチャンネルCHのAD変換結果の値が急変した(すなわち急変変動量設定値を超えた)場合の急変検出部26及び変換順番決定部30の動作について、図4及び図5を用いて説明する。
【0032】
図4に、急変変動量設定表34の内容を示す。急変変動量設定表34は、チャンネルCHそれぞれについて急変検出を行うか否かを示す有効化フラグと、急変検出信号Scの判定基準となる急変変動量設定値とを有している。急変検出部26は、有効化フラグがオンとなっているチャンネルCHについて、そのチャンネルCHの最新AD変換結果信号Sadlと直前AD変換結果信号Sadbとの差分の絶対値を計算し、その絶対値が該チャンネルCHの急変変動量設定値よりも大きい場合に、該チャンネルCHに対応したビットを1とした急変検出信号Scを出力する。一方、急変検出部26は、有効化フラグがオフとなっているチャンネルCHや、算出した絶対値が該チャンネルCHの急変変動量設定値以下の場合は、該チャンネルCHに対応したビットを0とした急変検出信号Scを出力する。急変検出信号Scにおいて1となっているビットに対応したチャンネルCHは、画像形成装置1がアナログ入力信号を監視する緊急度が高く、変化が落ち着くまで高頻度でAD変換を実施する必要があることを示している。
【0033】
急変変動量設定表34に示すように、チャンネルCH3及びCH4においては、有効化フラグがオンではなくオフとなっているため、チャンネルCH3及びCH4に対しては急変変動量設定値を超えたか否かを検出する急変検出は行われない。これは、チャンネルCH3に入力されるラベル検出信号Slと、チャンネルCH4に入力されるマーク検出信号Smとは、台紙上に周期的に配置されたラベルの検出又はマークの検出に基づき決定される、ラベルに対する印刷位置に関係するものであるため、予め設定されたAD変換の周期で異常時も対処可能であり、画像形成装置1の故障や障害等に直結する信号ではなく、チャンネルCH0に入力されるセンタ温度信号Stc、チャンネルCH1に入力されるサイドR温度信号Str及びチャンネルCH2に入力されるサイドL温度信号Stlと比較して重要度が低いからである。これに対し、センタ温度信号Stc、サイドR温度信号Str及びサイドL温度信号Stlは、画像形成装置1の故障や障害等に直結するため、重要な信号である。
【0034】
図5に、上述した図2で説明した連続的なアナログ/デジタル変換動作と同じアナログ入力信号の入力条件に対して、図4に示した急変変動量設定表34をもとに急変検出を有効化したときのAD変換スキャンループを示す。図5は、図2に示した情報に加えて、急変検出に関連する情報、すなわち、最新のAD変換結果と1つ前のAD変換結果との間の差分である変動量と、その変動量について急変検出部26が判定を行った結果である急変検出信号Scとが追加されている。
【0035】
まず、1ループ目を終了し、図5のタイミングT1に示した2ループ目のチャンネルCH0の変換タイミングにおいて、センタ温度信号StcがAD変換された結果は、最新のAD変換結果が0x190、1つ前のAD変換結果は0x186である。なお、この時の1つ前のAD変換結果は、1ループ目のチャンネルCH0のAD変換結果と同値である。
【0036】
ここで急変検出部26は、図4に示したチャンネルCH0の有効化フラグがオンとなっているため、最新のAD変換結果の0x190と1つ前のAD変換結果の0x186との差分を変動量として算出する。変動量の絶対値である0xAは図4に示したチャンネルCH0の急変変動量設定値の0xF以下であるため、急変検出部26は、急変検出信号ScにおけるチャンネルCH0のビット、すなわち5ビット目の値として0を出力する。
【0037】
続いて急変検出部26は、タイミングT2に示したチャンネルCH1の変換タイミングにおいてチャンネルCH1の変動量を同様に算出し、変動量の絶対値である0x2は図4に示したチャンネルCH1の急変変動量設定値0xF以下であるため、急変検出信号ScにおけるチャンネルCH1のビット、すなわち4ビット目の値として0を出力する。
【0038】
続いて急変検出部26は、タイミングT3に示したチャンネルCH2の変換タイミングにおいてチャンネルCH2の変動量を同様に算出し、変動量の絶対値である0x1Eは図4に示したチャンネルCH2の急変変動量設定値0xFよりも大きいため、急変検出信号ScにおけるチャンネルCH2のビット、すなわち3ビット目の値として1を出力する。
【0039】
変換順番決定部30は、取得した急変検出信号ScのチャンネルCH2(すなわち3ビット目)の値が1になったことを検出すると、変換順番設定表32(図3)に従ってチャンネルCHを順番に出力している途中にチャンネルCH2の変換を挿入することにより、次のAD変換スキャンループのチャンネルCH2の順番を待たずにチャンネルCH2の次のAD変換をAD制御回路22に行わせる。すなわち変換順番決定部30は、変換順番設定表32に従うならばタイミングT4のチャンネルCH3の次はチャンネルCH4をAD変換させるべきところを、チャンネルCH4のAD変換の前に、タイミングT5においてチャンネルCH2のAD変換を挿入する。
【0040】
急変検出部26は、タイミングT5に挿入されたチャンネルCH2の変換タイミングにおいてチャンネルCH2の変動量を算出し、変動量の絶対値である0x10は図4に示したチャンネルCH2の急変変動量設定値0xFよりも大きいため、急変検出信号ScにおけるチャンネルCH2のビット、すなわち3ビット目の値として1の出力を維持する。
【0041】
変換順番決定部30は、取得した急変検出信号ScのチャンネルCH2(すなわち3ビット目)の値が1であることを検出すると、タイミングT6のチャンネルCH4とタイミングT8のチャンネルCH0とのAD変換の間に、タイミングT7においてチャンネルCH2のAD変換を再度挿入する。
【0042】
急変検出部26は、タイミングT7に挿入されたチャンネルCH2の変換タイミングにおいてチャンネルCH2の変動量を算出し、変動量の絶対値である0x2は図4に示したチャンネルCH2の急変変動量設定値0xF以下であるため、急変検出信号ScにおけるチャンネルCH2のビット、すなわち3ビット目の値として0を出力する。
【0043】
変換順番決定部30は、取得した急変検出信号Scの全てのチャンネルCH0~CH4(すなわち5ビット目~1ビット目)の値が0になったことを検出すると、タイミングT8のチャンネルCH0とタイミングT9のチャンネルCH1とのAD変換の間に、他のチャンネルCHのAD変換を挿入しない。
【0044】
以上は1つのチャンネルCHであるチャンネルCH2のアナログ入力信号の値のみが急変した例について説明したが、2つ以上のチャンネルCHのアナログ入力信号の値が急変した場合も、画像形成装置1は、それらチャンネルCHそれぞれに対し、上述した処理と同様の処理を実行する。
【0045】
このように画像形成装置1は、AD変換スキャンループを実行中にAD変換結果が所定の変動量である急変変動量設定値を超えて急変した場合に、急変したチャンネルCHのAD変換の順番を、次のAD変換スキャンループまで待つことなく、次のAD変換のタイミングに挿入するようにした。このため画像形成装置1は、1回のAD変換スキャンループにつき1つのチャンネルCHを1回ずつAD変換する場合と比較して、急変したチャンネルCHのAD変換間隔を短くすることができる。これにより画像形成装置1は、アナログ入力信号の変化に早く対応することができ、制御を迅速に行うことができる。
【0046】
また本実施の形態において画像形成装置1は、ヒータ制御部12によりヒータ40のオンオフを制御しているため、サイドL温度信号Stl、サイドR温度信号Str又はセンタ温度信号Stcが急変したときにAD変換の頻度が高ければそれだけヒータ40のオンオフ制御をきめ細かく行うことができる。このため画像形成装置1は、定着装置6の異常加熱や異常低温を防止することができる。
【0047】
ここで、変換順番決定部30が、取得した急変検出信号ScのチャンネルCH2の値が1になったことをタイミングT3において検出した際に、該タイミングT3の直後のタイミングT4にチャンネルCH2のAD変換を挿入せず、その次のタイミングT5にチャンネルCH2のAD変換を挿入したのは、既にチャンネルCH3のAD変換が開始しており、処理のタイミングが間に合わないためである。
【0048】
それと共に、仮に処理が間に合う場合において、変換順番決定部30がタイミングT3の直後のタイミングT4にチャンネルCH2のAD変換を挿入すると、このタイミングT4においても急変検出信号ScのチャンネルCH2の値が1であった場合、タイミングT4の直後のタイミングT5にチャンネルCH2のAD変換を挿入することとなる。
【0049】
この場合、何れかのチャンネルCHにおいて値が急変し続けると、画像形成装置1は、該チャンネルCHのAD変換のみを連続して実行することとなってしまう。このため画像形成装置1は、そのチャンネルCHの値の急変が落ち着くまで、それ以外のチャンネルCHのAD変換を実行しないこととなってしまう。
【0050】
これに対し画像形成装置1は、所定のAD変換のタイミングにおいて所定のチャンネルCHの値が急変したことを検出すると、そのAD変換のタイミングの次のAD変換のタイミングのさらに次のAD変換のタイミングに、すなわち、1つだけAD変換のタイミングを飛ばして該チャンネルCHのAD変換を挿入するようにした。このため画像形成装置1は、急変したチャンネルCH以外のチャンネルCHにおいては変換順番設定表32(図3)に従った順番でAD変換を維持しつつ、急変したチャンネルCHのAD変換の頻度を高めることができる。
【0051】
[1-2-3.AD変換スキャンループ中に特定のチャンネルのAD変換結果が注意域を超えたときの動作]
次に、AD変換スキャンループ中に特定のチャンネルCHのAD変換結果の値が注意域設定値を超えた(すなわち注意域範囲を外れた)場合の注意域検出部28及び変換順番決定部30の動作について、図6及び図7を用いて説明する。
【0052】
図6に、注意域設定表36の内容を示す。注意域設定表36は、チャンネルCHそれぞれについての注意域検出信号Swの判定基準となる注意域設定値である、注意域上限値と注意域下限値とを有している。注意域上限値は、制御上限値よりも僅かに低い値に設定されており、注意域下限値は、制御下限値よりも僅かに高い値に設定されている。注意域検出部28は、各チャンネルCHの最新AD変換結果信号Sadlが注意域上限値よりも大きい場合に、該チャンネルCHに対応したビットを1とした注意域検出信号Swを出力する。一方、注意域検出部28は、各チャンネルCHの最新AD変換結果信号Sadlが注意域下限値よりも小さい場合にも、該チャンネルCHに対応したビットを1とした注意域検出信号Swを出力する。注意域検出信号Swにおいて1となっているビットに対応したチャンネルCHは、画像形成装置1がアナログ入力信号を監視する緊急度が高く、注意域上限値以下かつ注意域下限値以上である注意域範囲内の値に落ち着くまで高頻度でAD変換を実施する必要があることを示している。
【0053】
注意域設定表36に示すように、チャンネルCH3及びCH4においては、注意域上限値が設計上の上限値である0x3FFとなっており、注意域下限値が設計上の下限値である0x0となっているため、チャンネルCH3及びCH4に対しては注意域設定値を超えたか否かを検出する注意域検出は行われない。これは、上述したように、チャンネルCH0に入力されるセンタ温度信号Stc、チャンネルCH1に入力されるサイドR温度信号Str及びチャンネルCH2に入力されるサイドL温度信号Stlは、画像形成装置1の故障や障害等に直結する、重要な信号であるからである。
【0054】
図7に、上述した図2で説明した連続的なアナログ/デジタル変換動作と同じアナログ入力信号の入力条件に対して、図6に示した注意域設定表36をもとに注意域検出を有効化したときのAD変換スキャンループを示す。図7は、図2に示した情報に加えて、注意域検出に関する情報、すなわち最新のAD変換結果と注意域上限値及び注意域下限値との比較を行った結果と、そのAD変換結果と注意域上限値及び注意域下限値との比較を行った結果である注意域検出信号Swとが追加されている。
【0055】
図7のタイミングT11に示した1ループ目のチャンネルCH4の変換タイミングにおいて、マーク検出信号Smの最新のAD変換結果は0x83である。ここで注意域検出部28は、最新のAD変換結果の0x83と、図6に示したチャンネルCH4の注意域上限値0x3FF及び注意域下限値0x00との比較を行う。その結果、最新のAD変換結果は注意域上限値以下であるため、最新のAD変換結果と注意域上限値との比較結果は、最新のAD変換結果が注意域上限値以下であることを示すオフとなり、最新のAD変換結果は注意域下限値以上であるため、最新のAD変換結果と注意域下限値との比較結果は、最新のAD変換結果が注意域下限値以上であることを示すオフとなる。最新のAD変換結果と注意域上限値及び注意域下限値両方との比較結果がオフであるため、注意域検出部28は、注意域検出信号SwにおけるチャンネルCH4のビット、すなわち1ビット目の値として0を出力する。
【0056】
続いて注意域検出部28は、タイミングT12に示した2ループ目のチャンネルCH0の変換タイミングにおいて最新のAD変換結果0x190とチャンネルCH0の注意域上限値0x18F及び注意域下限値0x30との比較を行う。その結果、最新のAD変換結果は注意域上限値よりも大きいため、最新のAD変換結果と注意域上限値との比較結果は、最新のAD変換結果が注意域上限値よりも大きいことを示すオンとなり、最新のAD変換結果は注意域下限値以上であるため最新のAD変換結果と注意域下限値との比較結果はオフとなる。最新のAD変換結果と注意域下限値との比較結果はオフであったものの最新のAD変換結果と注意域上限値との比較結果はオンであった、すなわち2つの比較結果のうち1個以上がオンとなっているため、注意域検出部28は、注意域検出信号SwにおけるチャンネルCH0のビット、すなわち5ビット目の値として1を出力する。
【0057】
変換順番決定部30は、取得した注意域検出信号SwのチャンネルCH0(すなわち5ビット目)の値が1になったことを検出すると、変換順番設定表32(図3)に従ってチャンネルCHを順番に出力している途中にチャンネルCH0の変換を挿入することにより、次のAD変換スキャンループのチャンネルCH0の順番を待たずにチャンネルCH0の次のAD変換をAD制御回路22に行わせる。すなわち変換順番決定部30は、変換順番設定表32に従うならばタイミングT13のチャンネルCH1の次はチャンネルCH2をAD変換させるべきところを、チャンネルCH2のAD変換の前に、タイミングT14においてチャンネルCH0のAD変換を挿入する。
【0058】
注意域検出部28は、タイミングT14に挿入されたチャンネルCH0の変換タイミングにおいてチャンネルCH0の最新のAD変換結果0x192とチャンネルCH0の注意域上限値0x18Fとを比較し、最新のAD変換結果は注意域上限値よりも大きいため、注意域検出信号SwにおけるチャンネルCH0のビット、すなわち5ビット目の値として1の出力を維持する。
【0059】
変換順番決定部30は、取得した注意域検出信号SwのチャンネルCH0(すなわち5ビット目)の値が1であることを検出すると、タイミングT15のチャンネルCH2とタイミングT17のチャンネルCH3とのAD変換の間に、タイミングT16においてチャンネルCH0のAD変換を再度挿入する。
【0060】
注意域検出部28は、タイミングT16に挿入されたチャンネルCH0の変換タイミングにおいてチャンネルCH0の最新のAD変換結果0x188とチャンネルCH0の注意域上限値0x18Fとを比較し、最新のAD変換結果は注意域上限値以下であるため最新のAD変換結果と注意域上限値との比較結果はオフであり、また最新のAD変換結果と注意域下限値との比較結果もオフであるため、注意域検出信号SwにおけるチャンネルCH0のビット、すなわち5ビット目の値として0を出力する。
【0061】
変換順番決定部30は、取得した注意域検出信号Swの全てのチャンネルCH0~CH4(すなわち5ビット目~1ビット目)の値が0になったことを検出すると、タイミングT17のチャンネルCH3とタイミングT18のチャンネルCH4とのAD変換の間に、他のチャンネルCHのAD変換を挿入しない。
【0062】
以上は1つのチャンネルCHであるチャンネルCH0のアナログ入力信号の値のみが注意域設定値を超えた例について説明したが、2つ以上のチャンネルCHのアナログ入力信号の値が注意域設定値を超えた場合も、画像形成装置1は、それらチャンネルCHそれぞれに対し、上述した処理と同様の処理を実行する。
【0063】
このように画像形成装置1は、AD変換スキャンループを実行中にAD変換結果が所定の注意域上限値を超えた場合か又は所定の注意域下限値未満になった場合(すなわち注意域上限値から注意域下限値までの注意域範囲を外れた場合)に、注意域範囲を超えたチャンネルCHのAD変換の順番を、次のAD変換スキャンループまで待つことなく、次のAD変換のタイミングに挿入するようにした。このため画像形成装置1は、1回のAD変換スキャンループにつき1つのチャンネルCHを1回ずつAD変換する場合と比較して、注意域範囲を超えたチャンネルCHのAD変換間隔を短くすることができる。これにより画像形成装置1は、アナログ入力信号の変化に早く対応することができ、制御を迅速に行うことができる。
【0064】
また本実施の形態において画像形成装置1は、ヒータ制御部12によりヒータ40のオンオフを制御しているため、注意域上限値を制御上限値よりも僅かに低い値に設定し、注意域下限値を制御下限値よりも僅かに高い値に設定し、サイドL温度信号Stl、サイドR温度信号Str又はセンタ温度信号Stcの値が制御上限値又は制御下限値に近づいたときにAD変換の頻度を高くすることにより、サイドL温度信号Stl、サイドR温度信号Str又はセンタ温度信号Stcの値が制御上限値又は制御下限値を超えてしまうことを防止し、ヒータ40のオンオフ制御をきめ細かく行うことができる。このため画像形成装置1は、定着装置6の異常加熱や異常低温を防止することができる。
【0065】
また画像形成装置1は、上述したようにチャンネルCHの値が急変した場合と同様に、所定のAD変換のタイミングにおいて所定のチャンネルCHの値が注意域範囲を外れたことを検出すると、そのAD変換のタイミングの次のAD変換のタイミングの後に、すなわち、1つだけAD変換のタイミングを飛ばして該チャンネルCHのAD変換を挿入するようにした。このため画像形成装置1は、注意域範囲を外れたチャンネルCH以外のチャンネルCHにおいては変換順番設定表32(図4)に従った順番でAD変換を維持しつつ、注意域範囲を外れたチャンネルCHのAD変換の頻度を高めることができる。
【0066】
[1-3.効果等]
以上の構成において画像形成装置1は、複数のチャンネルCHについてAD変換スキャンループを実行中に、アナログ入力信号が急変したことを急変検出部26により検出したか、又はアナログ入力信号が注意域範囲を外れたことを注意域検出部28により検出した場合、変換順番決定部30により、該アナログ入力信号は緊急度が高いと判断し、該アナログ入力信号に対応したチャンネルCHのAD変換の順番を、次のAD変換スキャンループよりも前に挿入するようにした。
【0067】
このため画像形成装置1は、1回のAD変換スキャンループにつき1つのチャンネルCHを1回ずつAD変換する場合と比較して、緊急度の高いアナログ入力信号のAD変換の変換頻度を高くできる。
【0068】
ここで、画像形成装置1が、1回のAD変換スキャンループにおいて常に全てのチャンネルCHを1回ずつAD変換し、本実施の形態による緊急度の高いアナログ入力信号のAD変換の変換頻度となるような高いAD変換周波数で複数回AD変換スキャンループを実行することにより、本実施の形態による緊急度の高いアナログ入力信号のAD変換の変換頻度と同一の変換頻度でAD変換を行うことも考えられる。
【0069】
しかしながらその場合、画像形成装置1は、緊急度の低い状態のアナログ入力信号に対しても過剰に高いAD変換周波数でAD変換をし続けることとなる。この場合、画像形成装置1は、緊急度の低い状態においても高い状態においても、本実施の形態による緊急度の高いアナログ入力信号のAD変換の変換頻度でAD変換を行うことはできるものの、緊急度の低い状態のアナログ入力信号に対しても過剰に高いAD変換周波数でAD変換をし続けることとなり、消費電力が増大してしまう。
【0070】
また、画像形成装置1が、複数のアナログ入力信号のうち、重要度が高いアナログ入力信号のAD変換の変換頻度を重要度が低いアナログ入力信号よりも予め高く設定したAD変換スキャンループを行うことも考えられる。
【0071】
しかしながらその場合、重要度が高いアナログ入力信号のAD変換の変換頻度を高くする分だけ、1回のAD変換スキャンループに要する時間が長くなってしまうと共に、重要度が高いアナログ入力信号が複数存在する場合、それらのうち1つのアナログ入力信号の緊急度が高い状態となったとしても、緊急度が低いままの状態の重要度が高いアナログ入力信号まで過剰に高い頻度でAD変換をし続けることとなってしまう。
【0072】
これに対し画像形成装置1は、AD変換周波数は遅い状態で一定を保ったまま、緊急度が高い状態となったアナログ入力信号に対してのみAD変換の変換頻度を高くするようにした。このため画像形成装置1は、消費電力を増大させることなく、緊急度が高い状態となったアナログ入力信号を高い頻度で監視できる。
【0073】
以上の構成によれば画像形成装置1は、供給される複数のアナログ入力信号からチャンネル選択信号Schに基づき選択されたアナログ入力信号を出力するセレクタ20と、セレクタ20から出力されたアナログ入力信号のアナログ/デジタル変換を逐次行うAD制御回路22と、AD制御回路22の変換結果と所定の設定値である急変変動量設定値及び注意域設定値とを比較しアナログ入力信号の緊急度を決定する緊急度決定部25と、緊急度が高いアナログ入力信号のアナログ/デジタル変換の頻度を、緊急度が低いアナログ入力信号のアナログ/デジタル変換の頻度よりも高くするよう制御するチャンネル選択信号Schをセレクタ20に出力する変換順番決定部30とを設けるようにした。
【0074】
これにより画像形成装置1は、消費電力を増大させることなく、緊急度が高い状態となったアナログ入力信号のみAD変換の変換頻度を高くし、高い頻度で監視できる。
【0075】
[2.第2の実施の形態]
[2-1.画像形成装置の構成]
図1と対応する部材に同一符号を付した図8に示すように、第2の実施の形態による画像形成装置101は、第1の実施の形態による画像形成装置1と比較して、制御部2に代わる制御部102が設けられている点が相違するものの、他の点については同様に構成されている。第2の実施の形態による制御部102は、第1の実施の形態による制御部2と比較して、アナログ/デジタル変換回路10に代わるアナログ/デジタル変換回路110が設けられている点が相違するものの、他の点については同様に構成されている。第2の実施の形態によるアナログ/デジタル変換回路110は、アナログ/デジタル変換回路10と比較して、AD制御回路22に代わるAD制御回路122と、変換順番決定部30に代わる変換順番決定部130とが設けられている点が相違するものの、他の点については同様に構成されている。
【0076】
AD制御回路122は、変換順番決定部130からAD変換周波数を示す変換周波数指示信号Sfを取得する。またAD制御回路122は、内蔵された図示しないAD変換回路を、例えば500[kHz]や1[MHz]等の、変換周波数指示信号Sfにより指定されたAD変換周波数に応じた動作速度で駆動することにより、セレクタ20により選択され入力されたアナログ入力信号をアナログ/デジタル変換し、変換完了時に、デジタル値であるAD変換結果を示すAD変換結果信号Sadと、アナログ/デジタル変換が完了したことを示す変換完了パルス信号Spadとを変換結果格納レジスタ24へ出力する。
【0077】
変換順番決定部130は、急変検出部26及び注意域検出部28から各チャンネルCHの緊急度を示す急変検出信号Sc及び注意域検出信号Swそれぞれを取得すると共に、変換順番設定表32(図3)によって定義された、AD変換スキャンループにおけるチャンネルCHのAD変換の順番を取得して、どのチャンネルCHをAD制御回路122においてアナログ/デジタル変換させるべきかを決定し、セレクタ20におけるどのチャンネルCHをAD制御回路122のアナログ入力と接続するか、すなわち、どのチャンネルCHのアナログ入力信号をAD制御回路122においてアナログ/デジタル変換すべきかを指示するチャンネル選択信号Schをセレクタ20及び変換結果格納レジスタ24へ出力する。それに加えて変換順番決定部130は、急変検出信号Sc及び注意域検出信号Swに応じてAD制御回路122における各チャンネルCHに対するAD変換周波数を決定し、該AD変換周波数を示す変換周波数指示信号SfをAD制御回路122へ出力する。
【0078】
[2-2.画像形成装置の動作]
次に、第2の実施の形態による連続的なアナログ/デジタル変換動作において、AD変換スキャンループ中に特定のチャンネルCHのAD変換結果の値が急変した(すなわち急変変動量設定値を超えた)か、又は、注意域設定値を超えた(すなわち注意域範囲を外れた)場合に、AD変換スキャンループを3ループ行ったときの動作と、変換順番決定部130が出力するチャンネル選択信号Sch及び変換周波数指示信号Sfとについて、図9を用いて説明する。
【0079】
まず、図9のタイミングT21に代表される1ループ目のタイミングT21のチャンネルCH0から、2ループ目のチャンネルCH1までの、通常の連続的なAD変換スキャンループ中のAD変換において、変換順番決定部130は、変換順番設定表32で設定されたチャンネル選択信号Schと共に、500[kHz]を指示する変換周波数指示信号Sfを出力する。AD制御回路122は、500[kHz]を指示する変換周波数指示信号Sfを取得すると、図示しないAD変換回路を500[kHz]の動作周波数で駆動することにより、アナログ/デジタル変換を行う。
【0080】
急変検出部26は、2ループ目のチャンネルCH0において、第1の実施の形態において説明したように、チャンネルCHの値が急変したか、又は注意域範囲を外れたために、チャンネルCHの緊急度が高くなった、すなわち緊急度条件を満たしたことを検出する。
【0081】
これに応じ変換順番決定部130は、タイミングT22において、チャンネルCH0が緊急度条件を満たしたとしてチャンネルCH0のAD変換を挿入する。このとき変換順番決定部130は、チャンネルCH0を示すチャンネル選択信号Schを出力すると共に、今回のチャンネル選択信号Schは変換順番設定表32に設定されているものではなく挿入されたものであるため、1[MHz]を指示する変換周波数指示信号Sfを出力する。
【0082】
AD制御回路122は、1[MHz]を指示する変換周波数指示信号Sfを取得すると、図示しないAD変換回路を1[MHz]の動作周波数で駆動することにより、アナログ/デジタル変換を行う。
【0083】
続いて変換順番決定部130は、タイミングT23において、変換順番設定表32に従った変換順番であるチャンネルCH2を示すチャンネル選択信号Schを出力すると共に、直前のチャンネル選択信号Schが変換順番設定表32に設定されているものではなく挿入されたものであったため、引き続き1[MHz]を指示する変換周波数指示信号Sfを出力する。
【0084】
AD制御回路122は、1[MHz]を指示する変換周波数指示信号Sfを取得すると、図示しないAD変換回路を1[MHz]の動作周波数で駆動することにより、アナログ/デジタル変換を行う。タイミングT24及びT25において変換順番決定部130は、タイミングT22及びT23と同等の処理を行うため説明を省略する。
【0085】
続いて変換順番決定部130は、タイミングT26において、変換順番設定表32に従った変換順番であるチャンネルCH4を示すチャンネル選択信号Schを出力すると共に、今回及び直前のチャンネル選択信号Schが変換順番設定表32に設定されているものであり挿入されたものではないため500[kHz]を指示する変換周波数指示信号Sfを出力する。AD制御回路122は、500[kHz]を指示する変換周波数指示信号Sfを取得すると、図示しないAD変換回路を500[kHz]の動作周波数で駆動することにより、アナログ/デジタル変換を行う。
【0086】
[2-3.効果等]
以上の構成において画像形成装置101は、画像形成装置1と比較して、AD変換スキャンループを実行中に、変換順番決定部130からAD変換周波数を指示する変換周波数指示信号SfをAD制御回路122へ送信し、AD制御回路122において変換周波数指示信号Sfにより指示されたAD変換周波数でAD変換を行うようにした。
【0087】
また画像形成装置101は、複数のチャンネルCHについてAD変換スキャンループを実行中に、アナログ入力信号が急変したことを急変検出部26により検出したか、又はアナログ入力信号が注意域範囲を外れたことを注意域検出部28により検出した場合、変換順番決定部130により、該アナログ入力信号は緊急度が高いと判断し、該アナログ入力信号に対応したチャンネルCHのAD変換の順番を、次のAD変換スキャンループよりも前に挿入するようにした。
【0088】
それと共に画像形成装置101は、変換順番決定部130により、緊急度が高いと判断したアナログ入力信号に対応し挿入したチャンネルCHのAD変換のAD変換周波数を高くするようにした。さらに画像形成装置101は、変換順番決定部130により、挿入したチャンネルCHの次のタイミングのチャンネルCHのAD変換のAD変換周波数も高くするようにした。
【0089】
具体的には画像形成装置101は、緊急度が高いと判断したアナログ入力信号に対応し挿入したチャンネルCHのAD変換のAD変換周波数と、挿入したチャンネルCHの次のタイミングのチャンネルCHのAD変換のAD変換周波数とを、緊急度が低いと判断したアナログ入力信号に対応したチャンネルCHのAD変換のAD変換周波数である500[kHz]の2倍である1[MHz]とするようにした。このため画像形成装置101は、緊急度が高いチャンネルCHの挿入の有無にかかわらず、全てのAD変換スキャンループの1回あたり要する時間を一定にすることができる。
【0090】
また画像形成装置101は、緊急度が低い状態のアナログ入力信号に対してAD変換周波数は遅い状態とし、緊急度が高い状態となったアナログ入力信号に対してAD変換の変換頻度を高くすると共にAD変換周波数を早い状態とするようにした。このため画像形成装置101は、緊急度が低い状態のアナログ入力信号に対して過剰に高いAD変換周波数を設定して消費電力を増大させてしまうことなく、緊急度が高い状態となったアナログ入力信号を高い頻度で監視できる。
【0091】
その他、第2の実施の形態による画像形成装置101は、第1の実施の形態による画像形成装置1と同様の作用効果を奏し得る。
【0092】
[3.他の実施の形態]
なお上述した第1の実施の形態において画像形成装置1は、チャンネルCHの値が急変したことと、注意域範囲を外れたこととの両方を監視する場合について述べた。本発明はこれに限らず、画像形成装置1は、チャンネルCHの値が急変したことか、又は注意域範囲を外れたこととの何れか一方のみを監視しても良い。第2の実施の形態においても同様である。
【0093】
また上述した第1の実施の形態において画像形成装置1は、所定のAD変換のタイミングにおいてチャンネルCHの値が緊急度条件を満たしたことを検出すると、そのAD変換のタイミングの次の1つのAD変換のタイミングを飛ばした後のAD変換のタイミングに該チャンネルCHのAD変換を挿入する場合について述べた。本発明はこれに限らず、画像形成装置1は、所定のAD変換のタイミングにおいてチャンネルCHの値が緊急度条件を満たしたことを検出すると、そのAD変換のタイミングの次の種々の個数のAD変換のタイミングを飛ばした後のAD変換のタイミングに該チャンネルCHのAD変換を挿入しても良い。
【0094】
その場合、画像形成装置1は、例えば、センタ温度信号Stcは1つAD変換のタイミングを飛ばした後のAD変換のタイミングにAD変換を挿入し、サイドL温度信号Stl及びサイドR温度信号Strは2つのAD変換のタイミングを飛ばした後のAD変換のタイミングにAD変換を挿入する等、チャンネルCH毎の信号の重要度に応じて、AD変換の頻度を高める度合いを変化させても良い。またその場合、画像形成装置1は、用紙における、搬送方向に直交する搬送幅方向の幅が狭い用紙に対し印刷を行っている際は、センタ温度信号Stcの重要度をサイドL温度信号Stl及びサイドR温度信号Strよりも高める等、用紙における搬送幅方向の範囲と重なる位置に配されたセンサの信号の重要度を、用紙における搬送幅方向の範囲と重ならない位置に配されたセンサの信号よりも高めるようにしても良い。第2の実施の形態においても同様である。
【0095】
さらに上述した第1の実施の形態において画像形成装置1は、所定のAD変換のタイミングにおいて所定のAD変換のチャンネルCHの値が緊急度条件を満たしたことを検出すると、処理が間に合う場合、そのAD変換のタイミングの次のAD変換のタイミングに、すなわちAD変換のタイミングを飛ばさずに、該チャンネルCHのAD変換を挿入することにより、該チャンネルCHのAD変換を少なくとも2連続以上、連続的に行っても良い。第2の実施の形態においても同様である。
【0096】
さらに上述した第2の実施の形態において画像形成装置101は、緊急度が高いチャンネルCHのAD変換の挿入の有無にかかわらず、全てのAD変換スキャンループの1回あたりに要する時間を一定にする場合について述べた。本発明はこれに限らず、画像形成装置101は、予め設定された、1回のAD変換スキャンループを完了させるまでの上限の時間に到達しないのであれば、緊急度が高いチャンネルCHのAD変換が挿入されたAD変換スキャンループの1回あたりに要する時間を、緊急度が高いチャンネルCHのAD変換の挿入されたAD変換スキャンループの全てのチャンネルCHのAD変換を緊急度が低い場合のAD変換周波数で実行した場合にAD変換スキャンループの1回あたりに要する時間よりも少なくとも短くすれば良い。
【0097】
さらに上述した実施の形態においては、カラー用電子写真式プリンタである画像形成装置1又は101に搭載されたアナログ/デジタル変換回路10又は110に本発明を適用する場合について述べた。本発明はこれに限らず、例えば複写機やファクシミリ装置の機能を有するMFP(Multi Function Peripheral:複合機)等、他の種々の電子機器に搭載されたアナログ/デジタル変換回路に本発明を適用しても良い。さらに、測定された温度の値をAD変換するアナログ/デジタル変換回路に限らず、測定された例えば湿度や照度の値をAD変換するアナログ/デジタル変換回路に本発明を適用しても良い。
【0098】
さらに本発明は、上述した各実施の形態及び他の実施の形態に限定されるものではない。すなわち本発明は、上述した各実施の形態と上述した他の実施の形態の一部又は全部を任意に組み合わせた実施の形態にも本発明の適用範囲が及ぶものである。また、本発明は、上述した各実施の形態及び上述した他の実施の形態のうち任意の実施の形態に記載された構成の一部を抽出し、上述した実施の形態及び他の実施の形態のうちの任意の実施の形態の構成の一部と置換・転用する場合や、該抽出された構成の一部を任意の実施の形態に追加する場合にも本発明の適用範囲が及ぶものである。
【0099】
さらに上述した第1の実施の形態においては、セレクタとしてのセレクタ20と、AD制御回路としてのAD制御回路22と、緊急度決定部としての緊急度決定部25と、変換順番決定部としての変換順番決定部30とによって、情報処理装置としての画像形成装置1を構成する場合について述べた。本発明はこれに限らず、その他種々の構成でなるセレクタと、AD制御回路と、緊急度決定部と、変換順番決定部とによって、情報処理装置を構成しても良い。
【産業上の利用可能性】
【0100】
本発明は、例えばアナログ/デジタル変換回路が実装された画像形成装置で利用できる
【符号の説明】
【0101】
1、101……画像形成装置、2、102……制御部、4……画像形成部、6……定着装置、10、110……アナログ/デジタル変換回路、12……ヒータ制御部、14……画像形成制御部、20……セレクタ、22、122……AD制御回路、24……変換結果格納レジスタ、25……緊急度決定部、26……急変検出部、28……注意域検出部、30、130……変換順番決定部、32……変換順番設定表、34……急変変動量設定表、36……注意域設定表、40……ヒータ、42……サイドLサーミスタ、44……サイドRサーミスタ、46……センタサーミスタ、CH……チャンネル、Stl……サイドL温度信号、Str……サイドR温度信号、Stc……センタ温度信号、Sl……ラベル検出信号、Sm……マーク検出信号、Sad……AD変換結果信号、Spad……変換完了パルス信号、Sadl……最新AD変換結果信号、Sadb……直前AD変換結果信号、Sw……注意域検出信号、Sc……急変検出信号、Sch……チャンネル選択信号、Sh……ヒータオンオフ信号、Sp……画像形成制御信号、Sf……変換周波数指示信号。

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9