IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ブラザー工業株式会社の特許一覧

<>
  • 特開-プリンタ 図1
  • 特開-プリンタ 図2
  • 特開-プリンタ 図3
  • 特開-プリンタ 図4
  • 特開-プリンタ 図5
  • 特開-プリンタ 図6
  • 特開-プリンタ 図7
  • 特開-プリンタ 図8
  • 特開-プリンタ 図9
  • 特開-プリンタ 図10
  • 特開-プリンタ 図11
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024030987
(43)【公開日】2024-03-07
(54)【発明の名称】プリンタ
(51)【国際特許分類】
   B41J 29/38 20060101AFI20240229BHJP
   G06F 3/12 20060101ALI20240229BHJP
   B41J 29/42 20060101ALI20240229BHJP
   B41J 11/70 20060101ALI20240229BHJP
【FI】
B41J29/38 206
G06F3/12 332
G06F3/12 304
B41J29/42 F
B41J29/38 202
B41J11/70
【審査請求】未請求
【請求項の数】18
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022134258
(22)【出願日】2022-08-25
(71)【出願人】
【識別番号】000005267
【氏名又は名称】ブラザー工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000291
【氏名又は名称】弁理士法人コスモス国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】山元 敬之
(72)【発明者】
【氏名】堀 俊和
【テーマコード(参考)】
2C058
2C061
【Fターム(参考)】
2C058AC08
2C058AE02
2C058AF51
2C058LA03
2C058LB06
2C058LB09
2C058LC02
2C058LC21
2C061AQ06
2C061AS02
2C061CQ04
2C061CQ34
2C061CQ36
2C061HJ10
2C061HK05
2C061HK06
2C061HK07
2C061HN04
2C061HN15
2C061HV32
(57)【要約】
【課題】シートにカットに関する加工を施す機能を有するプリンタであって、プリンタに設定された優先度に従って印刷ジョブを処理する場合に、シートを適切に取り扱うことができる技術を提供すること。
【解決手段】プリンタ1は、トレイ設定のパラメータとして「T20」を含む能力情報をPC3に送信する。プリンタ1は、PC3からトレイ設定のパラメータとして「Auto」が選択された印刷ジョブを受信した場合に、優先順情報25に従って、トレイ設定のパラメータを決定する。プリンタ1は、トレイ設定のパラメータとして「T20」に決定した場合には、A4サイズのシートの搬送を開始し、搬送されたシートをカッタユニット40を用いて切断する。プリンタ1は、トレイ設定のパラメータとして「T20」以外のパラメータに決定した場合には、決定したパラメータに対応するシートの搬送を開始し、搬送されたシートを切断しない。
【選択図】図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の給紙トレイと、
通信インタフェースと、
シートに対してカットに関する加工を施す加工ユニットと、
メモリと、
を備えるプリンタであって、
前記加工ユニットは、第1サイズのシートに対して、前記第1サイズよりも小さい第2サイズにカットするための加工を施すことが可能であり、
前記メモリには、印刷設定の所定の項目に設定可能な複数のパラメータについての優先度の情報が記憶されており、前記複数のパラメータには、前記第2サイズに対応するパラメータである特定パラメータが含まれ、
前記プリンタは、
前記特定パラメータに対応する能力情報を、前記通信インタフェースを介して端末装置に送信する送信処理を実行し、前記能力情報を受信した前記端末装置から、前記所定の項目について自動設定が選択された印刷ジョブが前記プリンタに送信される場合があり、
さらに前記プリンタは、
前記第1サイズのシートが前記複数の給紙トレイのいずれかに準備されており、前記第2サイズのシートが前記複数の給紙トレイのいずれにも準備されていない状態で、前記通信インタフェースを介して、前記所定の項目について自動設定が選択された前記印刷ジョブを受信した場合に、
前記メモリに記憶されている前記優先度の情報に従って、前記所定の項目についてのパラメータを決定する決定処理を実行し、
前記決定処理にて前記特定パラメータに決定された場合には、前記第1サイズのシートの搬送を開始し、搬送された前記シートに対して前記加工ユニットを用いて前記加工を施し、
前記決定処理にて前記特定パラメータ以外のパラメータに決定された場合には、決定されたパラメータに対応するシートの搬送を開始し、搬送された前記シートに対して前記加工を施さない、
ように構成される。
【請求項2】
請求項1に記載するプリンタにおいて、
前記プリンタは、
前記送信処理では、前記第1サイズのシートが前記複数の給紙トレイのいずれかに準備されており、前記第2サイズのシートが前記複数の給紙トレイのいずれにも準備されていない状態で、前記特定パラメータに対応する前記能力情報を、前記通信インタフェースを介して前記端末装置に送信する、
ように構成される。
【請求項3】
請求項2に記載するプリンタにおいて、
前記プリンタは、
前記送信処理では、前記第1サイズのシートが前記複数の給紙トレイのいずれかに準備されており、前記第2サイズのシートが前記複数の給紙トレイのいずれにも準備されていない状態で、前記通信インタフェースを介して前記端末装置から能力情報の送信要求を受信した場合に、前記特定パラメータに対応する前記能力情報を、前記通信インタフェースを介して前記端末装置に送信する、
ように構成される。
【請求項4】
請求項1に記載するプリンタにおいて、
前記メモリには、前記加工ユニットによる前記加工が有効か否かを示す可否情報が記憶されており、
前記メモリに前記加工が有効を示す前記可否情報が記憶されていれば、前記メモリに記憶される前記優先度の情報に前記特定パラメータが含まれ、前記メモリに前記加工が有効を示さない前記可否情報が記憶されていれば、前記メモリに記憶される前記優先度の情報に前記特定パラメータが含まれず、
前記プリンタは、
前記送信処理では、前記メモリに前記加工が有効を示す前記可否情報が記憶されていれば、前記特定パラメータに対応する前記能力情報を、前記通信インタフェースを介して前記端末装置に送信し、前記メモリに前記加工が有効を示さない前記可否情報が記憶されていれば、前記特定パラメータに対応しない前記能力情報を、前記通信インタフェースを介して前記端末装置に送信し、
さらに前記プリンタは、
前記第1サイズのシートが前記複数の給紙トレイのいずれかに準備されており、前記第2サイズのシートが前記複数の給紙トレイのいずれにも準備されていない状態で、前記通信インタフェースを介して、前記所定の項目について自動設定が選択されている印刷ジョブを受信した場合に、
前記決定処理では、前記メモリに記憶されている前記優先度の情報に従って、前記メモリに前記加工が有効を示す前記可否情報が記憶されていれば、前記所定の項目についてのパラメータを、前記特定パラメータを含む前記複数のパラメータの中の1つに決定し、前記メモリに前記加工が有効を示さない前記可否情報が記憶されていれば、前記所定の項目についてのパラメータを、前記特定パラメータを含まない前記複数のパラメータの中の1つに決定する、
ように構成される。
【請求項5】
請求項4に記載するプリンタにおいて、
前記プリンタは、
前記メモリに前記加工が有効を示す前記可否情報が記憶されていれば、前記特定パラメータを含む前記優先度を設定する優先度設定指示を受け付け、前記メモリに前記加工が有効を示さない前記可否情報が記憶されていれば、前記特定パラメータを含まない前記優先度を設定する優先度設定指示を受け付け、受け付けた前記優先度設定指示に従う前記優先度の情報を前記メモリに記憶する、
ように構成される。
【請求項6】
請求項4に記載するプリンタにおいて、
前記プリンタは、
PJLコマンドを受け付けた場合に、受け付けた前記PJLコマンドに前記可否情報を設定する可否設定指示が含まれていれば、前記PJLコマンドに含まれる前記可否設定指示に従う前記可否情報を前記メモリに記憶する、
ように構成される。
【請求項7】
請求項4に記載するプリンタにおいて、
ユーザインタフェースを備え、
前記プリンタは、
前記ユーザインタフェースを介して受け付けた指示が前記可否情報を設定する可否設定指示であれば、受け付けた前記可否設定指示に従う前記可否情報を前記メモリに記憶する、
ように構成される。
【請求項8】
請求項4に記載するプリンタにおいて、
前記プリンタは、
前記加工が有効を示さない前記可否情報から前記加工が有効を示す前記可否情報に書き換えられた場合に、前記メモリに記憶される前記優先度の情報に、前記特定パラメータの優先度の初期値を他のパラメータと比較して低く設定する、
ように構成される。
【請求項9】
請求項4に記載するプリンタにおいて、
前記プリンタは、
前記可否情報について前記加工ユニットによる前記加工が無効から有効に書き換えられた場合に、前記メモリに記憶される前記優先度の情報に、前記特定パラメータの優先度の初期値を他のパラメータと比較して高く設定する、
ように構成される。
【請求項10】
請求項1に記載するプリンタにおいて、
前記プリンタは、
前記優先度を設定する優先度設定指示を受け付け、受け付けた前記優先度設定指示に従う前記優先度の情報を前記メモリに記憶する、
ように構成される。
【請求項11】
請求項10に記載するプリンタにおいて、
前記プリンタは、
前記第1サイズのシートが前記複数の給紙トレイのいずれかに準備されており、前記第2サイズのシートが前記複数の給紙トレイのいずれにも準備されていない状態であっても、前記特定パラメータについての前記優先度を設定する前記優先度設定指示を受け付け、受け付けた前記優先度設定指示に従う前記優先度の情報を前記メモリに記憶する、
ように構成される。
【請求項12】
請求項10に記載するプリンタにおいて、
前記プリンタは、
PJLコマンドを受け付けた場合に、受け付けた前記PJLコマンドに前記優先度設定指示が含まれていれば、前記PJLコマンドに含まれる前記優先度設定指示に従う前記優先度の情報を前記メモリに記憶する、
ように構成される。
【請求項13】
請求項10に記載するプリンタにおいて、
ユーザインタフェースを備え、
前記プリンタは、
前記ユーザインタフェースを介して受け付けた指示が前記優先度設定指示であれば、受け付けた前記優先度設定指示に従う前記優先度の情報を前記メモリに記憶する、
ように構成される。
【請求項14】
請求項1に記載するプリンタにおいて、
前記プリンタは、
前記第1サイズのシートが前記複数の給紙トレイのいずれかに準備されており、前記第2サイズのシートが前記複数の給紙トレイのいずれにも準備されていない状態で、前記通信インタフェースを介して、前記所定の項目について自動設定が選択された前記印刷ジョブを受信した場合に、
前記決定処理では、前記メモリに記憶されている前記優先度の情報に従って、前記複数のパラメータの中に、候補パラメータが無ければ、前記所定の項目についてのパラメータを前記特定パラメータに決定し、前記候補パラメータは、前記特定パラメータよりも優先度が高くかつシートが搬送可能なパラメータであり、
前記決定処理にて前記特定パラメータに決定された場合には、前記第1サイズのシートの搬送を開始し、搬送された前記シートに対して前記加工ユニットを用いて前記加工を施す、
ように構成される。
【請求項15】
請求項14に記載するプリンタにおいて、
前記プリンタは、
前記第1サイズのシートが前記複数の給紙トレイのいずれかに準備されており、前記第2サイズのシートが前記複数の給紙トレイのいずれにも準備されていない状態で、前記通信インタフェースを介して、前記所定の項目について自動設定が選択された前記印刷ジョブを受信した場合に、
前記決定処理では、前記メモリに記憶されている前記優先度の情報に従って、前記複数のパラメータの中に、前記候補パラメータが無ければ、前記所定の項目についてのパラメータを前記特定パラメータに決定し、前記候補パラメータが少なくとも1つあれば、前記所定の項目についてのパラメータを、前記候補パラメータのうち最も優先度が高いパラメータに決定し、
前記決定処理にて前記特定パラメータに決定された場合には、前記第1サイズのシートの搬送を開始し、搬送された前記シートに対して前記加工ユニットを用いて前記加工を施し、
前記決定処理にて前記候補パラメータのうち最も優先度が高いパラメータに決定された場合には、決定されたパラメータに対応するシートの搬送を開始し、搬送された前記シートに対して前記加工を施さない、
ように構成される。
【請求項16】
請求項1に記載するプリンタにおいて、
前記メモリには、前記所定の項目として給紙トレイの項目に設定可能な前記複数のパラメータについての優先度の情報が記憶されており、前記特定パラメータには、前記複数の給紙トレイに含まれない特別トレイが含まれ、
前記プリンタは、
前記送信処理では、前記特別トレイに対応する前記能力情報を、前記通信インタフェースを介して前記端末装置に送信し、
さらに前記プリンタは、
前記第1サイズのシートが前記複数の給紙トレイのいずれかに準備されており、前記第2サイズのシートが前記複数の給紙トレイのいずれにも準備されていない状態で、前記通信インタフェースを介して、前記給紙トレイの項目について自動設定が選択された前記印刷ジョブを受信した場合に、
前記決定処理では、前記メモリに記憶されている前記優先度の情報に従って、前記給紙トレイの項目についてのパラメータを決定し、
前記決定処理にて前記特別トレイに決定された場合には、前記第1サイズのシートの搬送を開始し、搬送された前記シートに対して前記加工ユニットを用いて前記加工を施し、
前記決定処理にて前記特別トレイ以外の給紙トレイに決定された場合には、決定された給紙トレイからシートの搬送を開始し、搬送された前記シートに対して前記加工を施さない、
ように構成される。
【請求項17】
請求項1に記載するプリンタにおいて、
前記プリンタは、
前記第1サイズのシートが前記複数の給紙トレイのいずれかに準備されており、前記第2サイズのシートが前記複数の給紙トレイのいずれにも準備されていない状態で、
前記通信インタフェースを介して、前記所定の項目について前記特定パラメータが選択された前記印刷ジョブを受信した場合、前記第1サイズのシートの搬送を開始し、搬送された前記シートに前記加工ユニットを用いて前記加工を施し、
前記通信インタフェースを介して、前記所定の項目について前記複数のパラメータのうち前記特定パラメータ以外のいずれか1つが選択されている前記印刷ジョブを受信した場合、選択されているパラメータに対応するシートの搬送を開始し、搬送された前記シートに対して前記加工を施さない、
ように構成される。
【請求項18】
請求項1に記載するプリンタにおいて、
前記加工ユニットによる前記加工は、シートを切断する加工、シートにミシン目を入れる加工、およびシートに折り目を入れる加工、のいずれかである、
ように構成される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書に開示される技術分野は、シートにカットに関する加工を施す機能を有するプリンタに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、シートにカットに関する加工を施す機能を有するプリンタが知られている。例えば特許文献1には、シートを裁断するカッタを備える画像形成装置であって、A4サイズが指定された印刷ジョブを受信した際、A4サイズのシートが無く、A3サイズのシートがある場合に、A3サイズのシートを搬送し、カッタによって印刷後のシートをA4サイズに切断する構成が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2018-186448号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
プリンタによっては、印刷設定に優先度を設定できる項目があり、その項目について「自動設定」が選択されている印刷ジョブを受信した場合に、その優先度に従ってその印刷ジョブを処理するものがある。前述したような印刷後のシートにカットに関する加工を施すことが可能なプリンタにおいて、「自動設定」が選択されている印刷ジョブを受信した場合、シートの取り扱いには工夫が必要であり、改善の余地がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この課題の解決を目的としてなされたプリンタは、複数の給紙トレイと、通信インタフェースと、シートに対してカットに関する加工を施す加工ユニットと、メモリと、を備えるプリンタであって、前記加工ユニットは、第1サイズのシートに対して、前記第1サイズよりも小さい第2サイズにカットするための加工を施すことが可能であり、前記メモリには、印刷設定の所定の項目に設定可能な複数のパラメータについての優先度の情報が記憶されており、前記複数のパラメータには、前記第2サイズに対応するパラメータである特定パラメータが含まれ、前記プリンタは、前記特定パラメータに対応する能力情報を、前記通信インタフェースを介して端末装置に送信する送信処理を実行し、前記能力情報を受信した前記端末装置から、前記所定の項目について自動設定が選択された印刷ジョブが前記プリンタに送信される場合があり、さらに前記プリンタは、前記第1サイズのシートが前記複数の給紙トレイのいずれかに準備されており、前記第2サイズのシートが前記複数の給紙トレイのいずれにも準備されていない状態で、前記通信インタフェースを介して、前記所定の項目について自動設定が選択された前記印刷ジョブを受信した場合に、前記メモリに記憶されている前記優先度の情報に従って、前記所定の項目についてのパラメータを決定する決定処理を実行し、前記決定処理にて前記特定パラメータに決定された場合には、前記第1サイズのシートの搬送を開始し、搬送された前記シートに対して前記加工ユニットを用いて前記加工を施し、前記決定処理にて前記特定パラメータ以外のパラメータに決定された場合には、決定されたパラメータに対応するシートの搬送を開始し、搬送された前記シートに対して前記加工を施さない、ように構成される。
【0006】
本明細書に開示されるプリンタは、所定の項目に自動設定が選択されている印刷ジョブを受信した際、メモリに記憶されている優先度に従って、特定パラメータに決定された場合には、第1サイズのシートを搬送して第2サイズにカットするための加工を施す。これにより、第1サイズのシートが準備されており、第2サイズのシートが準備されていない状態であっても、プリンタに記憶されている優先度に従ってシートに加工を施すか否かが適切に取り扱われ、優先度に従ったサイズの印刷物が出力される。
【0007】
上記プリンタの機能を実現するための制御方法、コンピュータプログラム、および当該コンピュータプログラムを格納するコンピュータにて読取可能な記憶媒体も、新規で有用である。
【発明の効果】
【0008】
本明細書に開示される技術によれば、シートにカットに関する加工を施す機能を有するプリンタであって、プリンタに設定された優先度に従って印刷ジョブを処理する場合に、シートを適切に取り扱うことができる技術が実現される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】実施の形態にかかるプリンタの概略構成図である。
図2】印刷ユニットの概略構成を示す説明図である。
図3】操作パネルの表示の例を示す説明図である。
図4】PJLコマンドの例を示す説明図である。
図5】PJLコマンドの例を示す説明図である。
図6】操作パネルの表示の例を示す説明図である。
図7】PJLコマンドの例を示す説明図である。
図8】印刷に関する各装置の動作を示すシーケンス図である。
図9】設定画面の例を示す説明図である。
図10】決定処理の手順を示すフローチャートである。
図11】印刷処理の手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、プリンタを具体化した実施の形態について、添付図面を参照しつつ詳細に説明する。本形態は、複数の給紙トレイを備えるプリンタを開示するものである。
【0011】
本形態のプリンタ1は、図1に示すように、CPU11と、メモリ12と、を含むコントローラ10を備えている。また、プリンタ1は、操作パネル13と、通信インタフェース(以下、「通信IF」とする)14と、印刷ユニット15と、カッタユニット40と、を備え、これらがコントローラ10に電気的に接続されている。操作パネル13は、ユーザインタフェースの一例である。カッタユニット40は、加工ユニットの一例である。
【0012】
CPU11は、メモリ12から読み出したプログラムに従って、また、ユーザの操作に基づいて、各種の処理を実行する。なお、図1中のコントローラ10は、プリンタ1の制御に利用されるハードウェアやソフトウェアを纏めた総称であって、実際にプリンタ1に存在する単一のハードウェアを表すとは限らない。
【0013】
本形態のプリンタ1のメモリ12には、オペレーティングシステム(以下「OS」とする)21と、印刷プログラム22と、トレイ設定情報23と、切断設定24と、優先順情報25と、を含む各種のプログラムや各種のデータが記憶されている。印刷プログラム22は、OS21と協働で、プリンタ1に印刷のための動作を行わせるプログラムである。各情報の詳細については、後述する。メモリ12は、各種の処理が実行される際の作業領域としても利用される。CPU11が備えるバッファも、メモリの一例である。
【0014】
なお、メモリの一例は、プリンタ1に内蔵されるROM、RAM、HDD等に限らず、CPU11が読み取り可能かつ書き込み可能なストレージ媒体であってもよい。例えば、通信IF14を介してプリンタ1に接続されているUSBメモリ、HDD等の外部メモリや、通信IF14を介してプリンタ1に接続されている装置に備えられるメモリやHDDも、メモリの一例である。
【0015】
なお、コンピュータが読み取り可能なストレージ媒体とは、non-transitoryな媒体である。non-transitoryな媒体には、上記の例の他に、CD-ROM、DVD-ROM等の記憶媒体も含まれる。また、non-transitoryな媒体は、tangibleな媒体でもある。一方、インターネット上のサーバなどからダウンロードされるプログラムを搬送する電気信号は、コンピュータが読み取り可能な媒体の一種であるコンピュータが読み取り可能な信号媒体であるが、non-transitoryなコンピュータが読み取り可能なストレージ媒体には含まれない。
【0016】
操作パネル13は、ユーザに情報を報知するための画面を表示するハードウェアと、ユーザによる操作を受け付けるハードウェアと、を含む。操作パネル13は、報知機能と操作受け付け機能とを有するタッチパネルを含んでいても良い。操作パネル13は、表示ランプ、各種のボタンやテンキーを含んでいても良い。
【0017】
通信IF14は、パーソナルコンピュータ(以下、「PC」とする)3等の外部装置と通信を行うためのハードウェアを含む。通信IF14の通信規格は、イーサネット(登録商標)、Wi-Fi(登録商標)、USBなどである。プリンタ1は、複数の通信規格に対応する複数の通信IF14を備えていてもよい。
【0018】
印刷ユニット15は、電子写真方式によって、シート等の印刷媒体に画像を印刷するための構成を含む。印刷ユニット15は、図2に示すように、感光体ドラム51と、帯電器52と、露光装置53と、現像ローラやトナー収容部を含む現像装置54と、転写ローラ56と、定着装置57と、を備える。帯電器52と現像装置54と転写ローラ56とは、感光体ドラム51の周方向に沿って、感光体ドラム51の回転方向についてこの順で配置されている。
【0019】
また、本形態のプリンタ1は、図2に示すように、印刷前のシートを収容する2つの給紙トレイ31、32と、手差しでシートを挿入可能な手差し口33と、印刷済みのシートが排紙される排紙トレイ35とを備えている。そして、プリンタ1の内部には、給紙トレイ31、32または手差し口33のいずれかから搬送されたシートが、印刷ユニット15を経由して排紙トレイ35へと至るシートの経路であるシート搬送路が形成されている。なお、手差し口33には、用紙を支えるためのトレイが設けられていてもよい。また、手差し口33を「手差しトレイ」と称しても良い。
【0020】
プリンタ1による印刷の実行時には、感光体ドラム51は、図2の紙面に直交する方向の回転軸の周りに、図中で時計回りに回転される。帯電器52が感光体ドラム51の表面を帯電した後、露光装置53がレーザ光の照射等によって露光することで、感光体ドラム51の表面に静電潜像が形成される。さらに、現像装置54の現像ローラがトナー収容部に収容されるトナーを用いて静電潜像を現像することで、感光体ドラム51の表面にトナー像が形成され、形成されたトナー像は、タイミングを合わせて搬送されるシートに、転写ローラ56によって転写される。シートに転写されたトナー像は、定着装置57によってシートに定着され、画像の定着されたシートは、排紙トレイ35へ排紙される。
【0021】
さらに、プリンタ1は、図2に示すように、カッタユニット40を備えている。カッタユニット40は、カッタ刃41と、フラップ42とを備え、定着後であって排紙トレイ35へ排紙される前のシートを切断する機能を有している。プリンタ1は、フラップ42を回転させてシートの経路を変更することで、排紙前のシートをカッタユニット40へと搬送できる。プリンタ1は、シートを所定の位置まで搬送して停止させ、カッタ刃41をシートに沿って、その搬送方向に垂直の方向に移動させることで、シートを切断する。シートの切断は,加工の一例である。
【0022】
プリンタ1は、例えば、A4サイズのシートを長手方向に沿って搬送し、シートを長手方向の中央位置で切断することで、A5サイズの2枚のシートとして排紙することができる。この場合、A4サイズは第1サイズの一例であり、A5サイズは、第2サイズの一例である。なお、カッタユニット40は、シートの幅方向に延びるブレードを上下に移動させて切断する構成でも良い。
【0023】
また、プリンタ1は、操作パネル13を介して、収容されている用紙のサイズの指定を受け付け可能である。プリンタ1は、受け付けた指定に基づいて、給紙トレイを示す情報と指定された用紙のサイズの情報とを関連付けて、トレイ設定情報23としてメモリ12に記憶する。なお、本形態のプリンタ1は、各給紙トレイに収容されているシートの有無を検出する機能は有しているが、収容されているシートのサイズを検出する機能は有していてもいなくても良い。シートのサイズを検出する機能を有していれば、プリンタ1は、ユーザの指定を受け付けることなく、検出されたサイズの情報をトレイ設定情報23に記憶しても良い。
【0024】
さらに、プリンタ1は、カッタユニット40の機能を有効にするか無効にするかを指定する情報である切断設定24のユーザによる設定を、操作パネル13またはPJLコマンドにて受け付け可能である。切断設定24は、可否情報の一例である。カッタユニット40の機能を有効にするか無効にするかを設定できるので、カッタユニット40の機能を利用する際の自由度が高い。
【0025】
プリンタ1は、例えば、操作パネル13に「Paper Cut」を含むメニューを表示することができる。そして、表示中のメニューにて、「Paper Cut」へのユーザの操作を受け付けると、プリンタ1は、例えば、図3に示すように、切断有効を示す「On」と切断無効を示す「Off」とを、ユーザの操作に応じて交互に切り替えて表示し、いずれか一方に決定する指示を受け付ける。図3は、操作パネル13の表示が切り替わる様子を模式的に示す図である。
【0026】
プリンタ1は、操作パネル13にて受け付けた指示に基づいて、切断有効または切断無効を示す情報を切断設定24に記憶する。なお、デフォルトでは、切断設定24には、切断有効を示す情報が記憶されている。切断有効を示す情報は、加工が有効を示す可否情報の一例であり、切断無効を示す情報は、加工が有効を示さない可否情報の一例である。操作パネル13による「Paper Cut」の「On」または「Off」の指示は、可否設定指示の一例である。操作パネル13を介して、加工を有効にするか否かを設定できるので、ユーザは設定し易い。
【0027】
プリンタ1は、切断設定24等のユーザによる設定をPJLコマンドにて受け付けることもできる。プリンタ1は、例えば、新たにUSBメモリが装着された場合、装着されたUSBメモリに記憶されているファイルを読み出す機能を有している。また、プリンタ1は、接続されるPC等に特定のファイル名のファイルが用意されている場合、起動時等にそのファイルを読み出す機能を有していても良い。読み出したファイルにPJLコマンドが書き込まれていれば、プリンタ1は、そのPJLコマンドに基づく動作を行う。また、プリンタ1は、接続される外部装置からPJLコマンドを受信した場合、そのPJLコマンドに基づく動作を行う。
【0028】
プリンタ1は、読み出したファイルに、例えば、図4に示すように、「PAPERCUT=ON」が含まれるPJLコマンド401が書き込まれていれば、切断有効を示す情報を切断設定24に記憶する。また、プリンタ1は、読み出したファイルに、例えば、図5に示すように、「PAPERCUT=OFF」が含まれるPJLコマンド402が書き込まれていれば、切断無効を示す情報を切断設定24に記憶する。「PAPERCUT=ON」を含むPJLコマンド401、「PAPERCUT=OFF」を含むPJLコマンド402は、可否設定指示の一例である。PJLコマンドによって、加工を有効にするか否かを設定できるので、設定の自由度が高い。
【0029】
切断設定24に切断有効を示す情報が記憶されている場合、プリンタ1は、受け付けた印刷ジョブに切断を示す情報が含まれていれば、印刷後のシートをカッタユニット40に搬送して切断することができる。
【0030】
本形態のプリンタ1は、PC3等の外部装置から印刷ジョブを受信し、受信した印刷ジョブに基づく印刷を実行可能である。外部装置がプリンタ1に対応するプリンタドライバを備えている場合には、外部装置は、そのプリンタドライバを利用して、プリンタ1の構成に適した印刷ジョブをプリンタ1に送信できることが多い。
【0031】
一方、本形態のプリンタ1に接続されているPC3は、例えば、図1に示したように、OS301と、汎用ドライバ302と、を備えており、プリンタ1に対応するプリンタドライバを備えていないものである。汎用ドライバ302は、OS301とともに提供されるOS標準のプログラムであり、各種のプリンタのベンダによって提供される複数種類のモデルのプリンタが共通に利用できる機能をサポートするプログラムである。OS301は、例えば、Windows(登録商標)、macOS(登録商標)、Linux(登録商標)、iOS(登録商標)、Android(登録商標)である。汎用ドライバ302は、例えば、AirPrint(登録商標)、Mopria(登録商標)がある。
【0032】
汎用ドライバ302は、固有のプリンタに対応するプリンタドライバとは異なり、汎用的な機能のみをサポートする。そのため、汎用ドライバ302は、例えば、プリンタ1が備えるカッタユニット40を制御するコマンドをサポートしていない可能性が高い。本形態のプリンタ1は、汎用ドライバ302を備えるPC3を利用する場合でも、カッタユニット40の機能を利用できるように構成されている。
【0033】
汎用ドライバ302には切断を示す項目やパラメータが用意されていない可能性が高いことから、プリンタ1は、印刷設定として通常用意される項目であるトレイ設定項目のパラメータの1つを、切断を示す情報として利用する。汎用ドライバ302には、トレイ設定の項目に設定可能なパラメータとして複数のパラメータ、例えば、1番目の給紙トレイを示す「T1」から、20番目の給紙トレイを示す「T20」までが用意されることが多い。
【0034】
プリンタ1は、トレイ設定のパラメータの「T1」を、給紙トレイ31を示すパラメータとして使用し、「T2」を、給紙トレイ32を示すパラメータとして使用する。さらに、プリンタ1は、トレイ設定のパラメータのうち、通常は20番目の給紙トレイを示すパラメータである「T20」を、給紙トレイ31または給紙トレイ32のうちA4サイズが設定されている給紙トレイからシートを搬送して印刷し、カッタユニット40によって切断した後に排紙する指示を示すパラメータとして扱う。トレイ設定は、所定の項目の一例であり、「T20」は、A5サイズに対応するパラメータであって、特定パラメータの一例である。20番目の給紙トレイは、特別トレイの一例である。
【0035】
また、汎用ドライバ302であっても、トレイ設定のパラメータとして、使用する給紙トレイを個別に指定するパラメータである「T1」等以外に、プリンタ1に自動的にトレイを決定させる指示を示すパラメータである「Auto」が用意されていることが多い。「Auto」は、自動設定の一例である。
【0036】
トレイ設定のパラメータとして「Auto」が設定された印刷ジョブを受信した場合、プリンタ1は、メモリ12の優先順情報25に記憶されている情報である給紙トレイの優先度に従って、用紙が収容されている給紙トレイを、使用するトレイとして決定する。そのために、プリンタ1は、優先順情報25に記憶する優先順のユーザによる設定を、操作パネル13またはPJLコマンドにて受け付け可能である。
【0037】
プリンタ1は、例えば、図6に示すように、優先順の設定を受け付ける項目である「Tray Use:Print」を含むメニューを、操作パネル13に表示することができる。表示中のメニューにて、「Tray Use:Print」への操作を受け付けると、プリンタ1は、さらにユーザの操作によって優先順の選択を受け付ける。「Tray Use:Print」への操作による優先順の設定指示は、優先度設定指示の一例である。操作パネル13を介して優先順の設定を受け付けるので、ユーザは設定し易い。
【0038】
切断設定24として切断有効を示す情報が記憶されている場合、プリンタ1は、「Tray Use:Print」への操作を受け付けると、例えば、図6に示すように、「T1」と「T2」と「T20」とを含む優先順を、「T1>T2>T20」のように表示する。そして、ユーザの操作に応じて、優先順が異なる選択肢に切り替えて表示する。ユーザは、好みの優先順が操作パネル13に表示されている状態で、決定を指示するボタンを操作する。これにより、プリンタ1は、ユーザの選択に基づいて、優先順を示す情報を優先順情報25としてメモリ12に記憶する。この場合、優先順情報25は、「T1」と「T2」と「T20」とについての優先度を示す情報である。
【0039】
また、プリンタ1は、PJLコマンドによっても優先順の設定を受け付け可能である。例えば、図7に示すように、「PRIORITY_TRAY1=1」等によって各給紙トレイの優先順の指定が含まれるPJLコマンド403を受け付けた場合、プリンタ1は、指定された給紙トレイとその優先順とを関連付けて、優先順情報25に記憶する。「PRIORITY_TRAY1=1」等の指定を含むPJLコマンド403は、優先度設定指示の一例である。PJLコマンドによっても優先順の設定を受け付けるので、設定の自由度が高い。
【0040】
一方、切断設定24として切断無効を示す情報が記憶されている場合、プリンタ1は、操作パネル13にて「Tray Use:Print」への操作を受け付けると、例えば、「T1>T2」のように、「T1」と「T2」とを含み、「T20」を含まない優先順を表示する。この場合、プリンタ1は、ユーザの選択に基づいて、「T1」と「T2」の優先順を、優先順情報25に記憶する。例えば、切断設定24として切断有効を示す情報が記憶されている状態から、切断無効に書き換えられた場合、プリンタ1は、その時点で設定されている優先順情報25から「T20」を除いた優先順を、優先順情報25に記憶する。
【0041】
プリンタ1は、切断有効が記憶されている場合に、「T20」を含む優先順の設定を受け付ける一方、切断無効が記憶されている場合には、「T20」を含まない優先順の設定を受け付ける。これにより、例えば、切断無効であることを忘れて、「T20」を最優先にしたにもかかわらず切断されない、といったユーザの困惑を低減できる。
【0042】
なお、切断設定24として切断無効を示す情報が記憶されている状態から、切断有効に書き換えられた場合、プリンタ1は、その時点で設定されている「T1」と「T2」の優先順のさらに下位に「T20」の優先順の初期値を設定する。例えば、優先順が「T1>T2」であった場合、プリンタ1は、優先順を「T1>T2>T20」に変更する。切断有効に変更された場合の初期値では、「T20」の優先順が他のパラメータと比較して低く設定されるので、例えば、ユーザの誤操作によって切断有効に変更されたことで、意図せずシートが切断される可能性を低減できる。
【0043】
プリンタ1は、優先順の設定を、給紙トレイの状態とは関係なく受け付け可能である。プリンタ1は、例えば、プリンタ1の備えるいずれの給紙トレイにもA5サイズが設定されていない状態で、A5サイズに対応する「T20」を含む優先順の設定を受け付け可能である。また、プリンタ1は、A4サイズが設定されている給紙トレイがない場合や、A4サイズが設定されている給紙トレイにシートが収容されていない状態でも、「T20」を含む優先順の設定を受け付け可能である。
【0044】
続いて、PC3に組み込まれている汎用ドライバ302を用いて、プリンタ1の機能を利用する手順について、図8のシーケンス図を参照して説明する。PC3は、端末装置の一例である。
【0045】
なお、以下の処理は、基本的に、プログラムに記述された命令に従ったCPU11の処理を示す。すなわち、以下の説明における「判断」、「抽出」、「選択」、「算出」、「決定」、「特定」、「取得」、「受付」、「制御」等の処理は、CPU11の処理を表している。CPU11による処理は、OSのAPIを用いたハードウェア制御も含む。本明細書では、OSの記載を省略して各プログラムの動作を説明する。すなわち、以下の説明において、「プログラムBがハードウェアCを制御する」という趣旨の記載は、「プログラムBがOSのAPIを用いてハードウェアCを制御する」ことを指してもよい。また、プログラムに記述された命令に従ったCPU11の処理を、省略した文言で記載することがある。例えば、「CPU11が行う」のように記載することがある。また、プログラムに記述された命令に従ったCPU11の処理を、「プログラムAが行う」のようにCPUを省略した文言で記載することがある。
【0046】
なお、「取得」は要求を必須とはしない概念で用いる。すなわち、CPU11が要求することなくデータを受信するという処理も、「CPUがデータを取得する」という概念に含まれる。また、本明細書中の「データ」とは、コンピュータに読取可能なビット列で表される。そして、実質的な意味内容が同じでフォーマットが異なるデータは、同一のデータとして扱われるものとする。本明細書中の「情報」についても同様である。また、「要求する」、「指示する」とは、要求していることを示す情報や、指示していることを示す情報を相手に出力することを示す概念である。また、要求していることを示す情報や指示していることを示す情報のことを、単に、「要求」、「指示」とも記載する。
【0047】
また、CPU11による、情報Aは事柄Bであることを示しているか否かを判断する処理を、「情報Aから、事柄Bであるか否かを判断する」のように概念的に記載することがある。CPU11による、情報Aが事柄Bであることを示しているか、事柄Cであることを示しているか、を判断する処理を、「情報Aから、事柄Bであるか事柄Cであるかを判断する」のように概念的に記載することがある。
【0048】
ユーザは、PC3にて印刷操作を行う(A01)。印刷操作は、印刷対象の画像の指定と、汎用ドライバ302の起動指示とを含む操作である。汎用ドライバ302は、起動されたことに伴って、プリンタ1に能力情報を要求する(A02)。A02にて、プリンタ1は、PC3から能力情報の送信要求を受信する。
【0049】
プリンタ1は、PC3からの送信要求に応じて、能力情報を送信する(A03)。A03は、送信処理の一例である。プリンタ1は、通信IF14を介して、例えば、IPP(internet printing protocolの略)に応じた通信によって、汎用ドライバ302を利用するPC3との通信を行う。なお、切断無効を示す情報が切断設定24に記憶されている場合のプリンタ1の動作は、カッタユニット40を備えないプリンタの場合と同様であることから、以下では、切断有効を示す情報が記憶されている場合について説明する。
【0050】
プリンタ1は、能力情報として、印刷設定の各項目に設定可能なパラメータの情報や、消耗品の残量情報などをPC3に送信する。プリンタ1が送信する能力情報には、トレイ設定に設定可能なパラメータの情報として、「T1」、「T2」、「T20」、「Auto」の4種類のパラメータを示す情報が含まれる。プリンタ1の切断設定24が切断有効であることから、プリンタ1は、「T20」を含む能力情報を送信する。また、能力情報には、各パラメータによって示される給紙トレイに設定されている用紙サイズの情報が含まれる。例えば、パラメータ「T20」には、用紙サイズとしてA5サイズを示す情報が付加される。なお、プリンタ1は、各給紙トレイにシートが収容されているか否かに関わらず、設定可能なパラメータとして、この4種類のパラメータを含む情報を、能力情報に含めて送信する。
【0051】
PC3の汎用ドライバ302は、プリンタ1から受信した能力情報に基づいて、ユーザによる印刷設定の指示を受け付ける。PC3は、例えば、図9に示すように、設定画面70をディスプレイに表示し(A04)、ユーザの操作を受け付ける。プリンタ1から受信した能力情報に「T20」が含まれることから、PC3は、「T20」を選択肢として含む設定画面70を表示する。ユーザは、表示された設定画面70にて、印刷設定の各項目に設定するパラメータを選択できる(A05)。
【0052】
PC3の汎用ドライバ302は、トレイ設定に設定可能なパラメータとして、能力情報として受信した4種類のパラメータのうちの1つの選択を受け付ける。汎用ドライバ302は、ユーザの操作に応じて、図9に示すように、この4種類のパラメータを選択肢として設定画面70に表示し、ユーザの選択を受け付ける。なお、汎用ドライバ302は、印刷設定の他の項目についても、受信した能力情報に基づく選択肢を表示し、ユーザの選択を受け付け可能である。
【0053】
印刷設定のパラメータを決定した後、ユーザは、PC3にて印刷実行の指示を入力する(A11)。PC3の汎用ドライバ302は、ユーザが選択した印刷設定に基づいて印刷対象の画像の画像データを生成し、生成した画像データと印刷設定の情報とを含む印刷ジョブを生成する(A12)。PC3は、生成した印刷ジョブをプリンタ1に送信する(A13)。A13によって、プリンタ1は、PC3から印刷ジョブを受信する。
【0054】
プリンタ1は、受信した印刷ジョブの印刷設定に含まれるトレイ設定のパラメータを取得する(A21)。そして、取得したパラメータが「Auto」であった場合(opt:〔Auto]〕、プリンタ1は、実際に適用するパラメータを決定する決定処理を実行する(A22)。なお、トレイ設定に「Auto」以外のパラメータが設定されている場合には、プリンタ1は、決定処理を実行せず、トレイ設定のパラメータをそのまま用いる。
【0055】
図8のA22にて実行される決定処理の手順について、図10のフローチャートを参照して説明する。この決定処理は、プリンタ1に組み込まれている印刷プログラム22に基づいて、プリンタ1のCPU11にて実行される。プリンタ1の印刷プログラム22は、PC3の汎用ドライバ302から送信される印刷ジョブに対応可能なプログラムである。
【0056】
決定処理では、CPU11は、メモリ12から優先順情報25を読み出す(S101)。前述したように、優先順情報25には、「T1」と「T2」と「T20」との順序が記憶されている。CPU11は、これらのうちの最優先に設定されているパラメータを、注目パラメータとして取得する(S102)。そして、CPU11は、注目パラメータが「T20」であるか否かを判断する(S105)。
【0057】
注目パラメータが「T20」であると判断した場合(S105:YES)、CPU11は、給紙トレイ31と給紙トレイ32との少なくとも一方にA4サイズが設定されているか否かを判断する(S106)。前述したように、プリンタ1のトレイ設定情報23には、各給紙トレイ31、32に収容されているシートのサイズが設定されている。CPU11は、トレイ設定情報23に基づいて、A4サイズが設定されているトレイが有るか否かを判断する。
【0058】
A4サイズが設定されている給紙トレイが有ると判断した場合(S106:YES)、CPU11は、その給紙トレイにシートが収容されているか否かを判断する(S107)。A4サイズが設定されている給紙トレイにシートが収容されていると判断した場合(S107:YES)、CPU11は、トレイ設定のパラメータを、注目パラメータである「T20」に決定する(S108)。A4サイズのシートがいずれかの給紙トレイに準備されていれば、プリンタ1は、A4サイズのシートに印刷して切断する、という「T20」に対応する動作を実行できる。「T20」の優先度が高く、かつ、A4サイズのシートを搬送可能な給紙トレイがあれば、プリンタ1は、トレイ設定のパラメータを「T20」に決定する。
【0059】
注目パラメータが「T20」ではなく、「T1」または「T2」であると判断した場合(S105:NO)、CPU11は、注目パラメータによって示される給紙トレイにシートが収容されているか否かを判断する(S111)。シートが収容されていると判断した場合(S111:YES)、CPU11は、トレイ設定のパラメータを、注目パラメータに決定する(S108)。「T20」よりも優先度が高く、かつ、シートを搬送可能なパラメータがあれば、プリンタ1は、そのパラメータに決定する。S111にてYESと判断した場合にS108にて決定されるパラメータは、候補パラメータの一例である。
【0060】
一方、注目パラメータによって示される給紙トレイにシートが収容されていないと判断した場合(S111:NO)、または、S106とS107とのいずれかでNOと判断した場合、CPU11は、S101にて読み出した優先順情報25に、次順のパラメータがあるか否かを判断する(S115)。
【0061】
例えば、注目パラメータが「T20」であったとしても、A4サイズのシートがいずれの給紙トレイにも準備されていない場合、プリンタ1は、「T20」の動作を実行できない。そのため、給紙トレイ31と給紙トレイ32とのいずれにもA4サイズが設定されていないと判断した場合(S106:NO)、あるいは、A4サイズが設定されている給紙トレイにシートが収容されていないと判断した場合(S107:NO)、CPU11は、トレイ設定のパラメータを「T20」に決定せず、次順のパラメータの判断を行う。
【0062】
次順のパラメータがあると判断した場合(S115:YES)、CPU11は、次順のパラメータを注目パラメータとして取得する(S116)。そして、CPU11は、S105に戻って、次順の注目パラメータについて、同様の判断を行う。
【0063】
一方、次順のパラメータがないと判断した場合(S115:NO)、つまり、いずれの給紙トレイにもシートが収容されていない場合、CPU11は、エラーと決定する(S117)。S108またはS117の後、CPU11は、決定処理を終了して、図8のシーケンス図の処理に戻る。
【0064】
図8のシーケンス図の説明に戻る。A21にて「Auto」以外のパラメータを取得した場合、または、決定処理にてエラーとならずにパラメータを決定できた場合(opt:〔パラメータ決定〕)、プリンタ1は、A13にて受信した印刷ジョブに基づいて、印刷ユニット15での印刷に適した印刷データを生成する(A23)。PC3から受信した印刷ジョブに含まれる画像データそのものが、印刷ユニット15での印刷に適した印刷データである場合には、プリンタ1は、A23をスキップしても良い。
【0065】
なお、プリンタ1は、印刷データを生成する際に、受信した画像データのサイズと使用すると決定した給紙トレイの情報とに基づいて、画像データの縮小や回転を行っても良い。PC3の汎用ドライバ302は、ユーザによって選択された印刷設定に含まれる画像のサイズや印刷の向きの情報に基づいて、画像データを生成する。汎用ドライバ302が画像のサイズとトレイ設定とを独立に受け付ける場合や、トレイ設定が「Auto」の場合には、例えば、画像のサイズとしてA4が指定されていれば、A4サイズの画像データを含む印刷ジョブが送信される可能性が高い。プリンタ1は、受信した印刷ジョブに含まれる画像データがA4サイズであって、決定したトレイ設定のパラメータが「T20」であれば、画像データをA5サイズに縮小し、さらに90度の回転を行っても良い。
【0066】
ただし、ユーザによっては、例えば、印刷対象の画像としてA4サイズの2in1画像を指定し、トレイ設定として「T20」を選択することで、それぞれ1ページ分の画像が印刷された2枚のA5サイズのシートが出力されることを期待しているかもしれない。プリンタ1は、例えば、操作パネル13を介して、シートが切断されることを報知し、縮小や回転を行うか否かをユーザに問い合わせて、ユーザの指示を受け付け可能であっても良い。
【0067】
そして、プリンタ1は、生成した印刷データに基づく印刷を行うための印刷処理を実行する(A24)。図8のA24にて実行される印刷処理の手順について、図11のフローチャートを参照して説明する。
【0068】
印刷処理では、CPU11は、トレイ設定のパラメータが「T20」に決定されたか否かを判断する(S201)。トレイ設定のパラメータが「T20」に決定されたと判断した場合(S201:YES)、CPU11は、A4サイズが設定されている給紙トレイからのシートの搬送の開始を試行する(S211)。そして、CPU11は、シートの搬送を開始できたか否かを判断する(S212)。
【0069】
シートの搬送に成功したと判断した場合(S212:YES)、CPU11は、図8のA23にて生成した印刷データを印刷ユニット15に渡し、印刷を実行させる(S213)。さらに、CPU11は、カッタユニット40を作動させ、印刷が終了したシートを切断してA5サイズのシートとする(S214)。そして、CPU11は、切断後のシートを排紙させる(S215)。
【0070】
一方、トレイ設定のパラメータが「T20」以外のパラメータに決定されたと判断した場合(S201:NO)、CPU11は、パラメータによって指定されている給紙トレイからのシートの搬送の開始を試行する(S221)。そして、CPU11は、シートの搬送を開始できたか否かを判断する(S222)。シートの搬送に成功したと判断した場合(S222:YES)、CPU11は、図8のA23にて生成した印刷データを印刷ユニット15に渡し、印刷を実行させる(S223)。そして、CPU11は、印刷後のシートを切断せずに排紙させる(S224)。トレイ設定に「Auto」が選択されていても、「T20」より優先度の高いパラメータがあれば、プリンタ1は、そのパラメータに決定し、シートを切断しない。
【0071】
シートの搬送の開始に成功しなかったと判断した場合(S212:NO、または、S222:NO)、CPU11は、搬送エラーを報知すると決定する(S231)。S215、S224、S231のいずれかの後、CPU11は、印刷処理を終了して、図8のシーケンス図の処理に戻る。
【0072】
図8のシーケンス図の説明に戻る。A24の印刷処理によって、印刷が完了した場合、プリンタ1は、この印刷ジョブの処理を終了する。一方、A22の決定処理のS117(図10)にてエラーと決定した場合、または、印刷処理のS231にてエラーと決定した場合(opt:〔エラー〕)、プリンタ1は、PC3にエラーを通知し、報知させる(A31)。プリンタ1は、操作パネル13を介してエラーを報知しても良い。なお、エラーではなく適切に印刷ジョブの処理を終了した場合にも、プリンタ1は、処理の終了をPC3に通知しても良い。
【0073】
以上、詳細に説明したように、本形態のプリンタ1は、トレイ設定に「Auto」が選択されている印刷ジョブを受信した際、メモリ12に記憶されている優先順情報25に従って、給紙トレイを決定し、給紙トレイが「T20」に決定された場合には、A4サイズのシートを搬送してA5サイズに切断する。これにより、プリンタ1は、A4サイズのシートが準備されており、A5サイズのシートが準備されていない状態で、トレイ設定に「Auto」が選択されている印刷ジョブを受信した場合、メモリ12に記憶している優先順情報25に従って「T20」に決定された場合には、A5サイズの印刷物が出力される。従って、プリンタ1は、シートを切断するか否かを適切に取り扱うことができる。
【0074】
切断有効が設定されている場合、ユーザは、例えば、トレイ設定のパラメータとして「T20」を選択することで、シートの切断を指定した印刷ジョブを送信させることができる。一方、切断無効が設定されている場合には、プリンタ1から送信される能力情報に「T20」が含まれない。そのため、PC3によって表示される設定画面70に「T20」が選択肢として含まれないため、ユーザは、トレイ設定のパラメータとして「T20」を選択することができない。また、切断無効の場合、優先順情報25に「T20」が含まれないことから、ユーザが「Auto」を選択したとしても、プリンタ1は、シートを切断しない。
【0075】
なお、本形態は単なる例示にすぎず、本発明を何ら限定するものではない。従って、本発明は当然に、その要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能である。例えば、プリンタ1は、印刷専用機にかぎらず、複合機、複写機、FAX装置等であっても良い。また、プリンタ1の印刷方式は、電子写真方式に限らず、インクジェット方式、熱転写方式、感熱方式等であっても良い。また、プリンタ1の備える給紙トレイは、2つに限らず、3以上であっても良いし、1つのみであっても良い。また、プリンタ1は、OS21を備えていないものでも良い。
【0076】
また、端末装置は、PCに限らず、例えば、スマートフォン、タブレットコンピュータであっても良い。本形態では、汎用ドライバ302を備えるPC3について説明したが、端末装置は、プリンタ1に対応するプリンタドライバや、複数の機種に対応するプリンタドライバを備える装置であっても良い。
【0077】
また、例えば、図示した各種の表示の形態は、いずれも一例であって、図示の例に限らない。図中の文言やその配置、ボタンや選択欄の配置や形状は、どのようなものでも良い。また、選択肢として表示される各パラメータの表記は、「T1」等に限らず、「トレイ1」、「tray-1」、「TRAY1」等であっても良い。
【0078】
また、加工に対応するパラメータは、「T20」に限らず、汎用ドライバ302にて受け付け可能であって、プリンタ1に装備されているいずれの給紙トレイにも対応しないパラメータであればよい。プリンタ1が実際に備えていない給紙トレイを示すパラメータであれば、そのパラメータによって給紙トレイが指定されることはなく、切断のためのパラメータとして使い易い。加工に対応するパラメータは、「T19」でも良いし、「T1」~「T20」以外のパラメータでも良いし、手差し口33を示すパラメータでも良い。なお、プリンタ1が実際に備えている給紙トレイを切断専用として、その給紙トレイを示すパラメータが指定された場合には切断する、としても良い。
【0079】
また、各給紙トレイには用紙サイズが設定されていることから、トレイ設定のパラメータとして、各給紙トレイに設定されている用紙サイズの情報を表示しても良い。その場合、プリンタ1は、例えば、「T20」に代えて、A5サイズを示す情報を選択肢として表示しても良い。
【0080】
また、実施の形態では、トレイ設定として「Auto」が指定された場合に利用する優先順について説明したが、プリンタ1は、トレイ設定以外の項目についても、自動設定を示すパラメータを受け付け可能であっても良く、そのための優先順の設定を受け付け可能であっても良い。例えば、用紙サイズの項目のパラメータについて、優先順を受け付け可能であっても良い。
【0081】
また、実施の形態では、切断無効から切断有効に書き換えられた際に、「T20」の優先順を最下位とするとしたが、これに限らない。例えば、他のパラメータと比較して高い順位としても良いし、ユーザに問い合わせても良い。
【0082】
また、切断設定24には、切断有効と切断無効とのいずれかが記憶されるとしたが、切断無効の場合には、切断無効が記憶される代わりに、切断設定24が記憶されない構成であっても良い。つまり、プリンタ1は、切断設定24が記憶されていれば、切断有効が設定されているものとしても良い。また、プリンタ1は、切断設定24が無効であっても優先順情報25には「T20」を含む優先順を記憶し、決定処理では、切断設定24が無効であれば「T20」に決定しないとしても良い。
【0083】
また、実施の形態では、切断設定24として、切断有効または切断無効の設定を受け付けるとしたが、受け付けなくても良い。つまり、常に切断有効としても良い。
【0084】
また、プリンタ1のカッタユニット40は、A4サイズのシートを切断してA5サイズのシートとして排紙する構成であるとしたが、A4サイズ以外のサイズのシートの切断や、A5サイズ以外のサイズにする切断も可能であっても良い。また、カッタユニット40による加工は、カットに関する加工であれば良く、切断に限らず、例えば、シートにミシン目を入れる加工、シートに折り目を入れる加工、であっても良い。
【0085】
また、A5サイズのシートが準備されているトレイがあっても良い。その場合でも、「T20」は、A4サイズが設定されているトレイからシートを搬送して加工することを示すパラメータとして使用される。なお、決定処理では、A4サイズのシートが準備されているトレイが無い場合には「T20」に決定しないとしたが、A5サイズのシートが準備されているトレイがあれば「T20」に決定して、そのトレイからシートを搬送して加工せずに排紙するとしても良い。
【0086】
なお、本形態のプリンタ1は、例えば、切断無効の場合は、図2に示した手差し口33にシートが挿入されると、手差し口33に挿入されたシートが給紙され、他の給紙トレイから給紙しない構成である。そのため、切断無効の場合に、優先順情報25に手差し口33を示すパラメータである「Alt」が含まれることはない。なお、切断有効の場合には、手差し口33にシートが挿入されたら、他の給紙トレイからの給紙はせず、手差し口33のシートを給紙して切断する構成であっても良い。あるいは、切断有効の場合であっても、手差し口33から給紙したシートは切断しない構成であっても良い。
【0087】
また、プリンタ1は、EWS(埋め込みウエブサーバ:Embedded Web Serverの略)の機能を有していても良い。その場合、プリンタ1は、切断設定24の設定指示や、優先順情報25の設定指示を、EWSを介して、PCのブラウザ等から受け付け可能であっても良い。また、プリンタ1は、PJLコマンド以外のコマンドを受け付け可能であっても良く、PJLコマンド以外のコマンドに従って、切断設定24や優先順情報25の設定指示を受け付け可能であっても良い。
【0088】
また、各実施の形態に開示されている任意のフローチャートにおいて、任意の複数のステップにおける複数の処理は、処理内容に矛盾が生じない範囲で、任意に実行順序を変更できる、または並列に実行できる。
【0089】
また、各実施の形態に開示されている処理は、単一のCPU、複数のCPU、ASICなどのハードウェア、またはそれらの組合せで実行されてもよい。また、実施の形態に開示されている処理は、その処理を実行するためのプログラムを記録した記録媒体、または方法等の種々の態様で実現することができる。
【符号の説明】
【0090】
1 プリンタ
3 PC
12 メモリ
13 操作パネル
14 通信IF
31、32 給紙トレイ
40 カッタユニット
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11