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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024031051
(43)【公開日】2024-03-07
(54)【発明の名称】後処理装置およびエンジン
(51)【国際特許分類】
   F01N 3/08 20060101AFI20240229BHJP
   F01N 3/24 20060101ALI20240229BHJP
   F01N 3/022 20060101ALI20240229BHJP
   F01N 3/28 20060101ALI20240229BHJP
   B01D 53/94 20060101ALI20240229BHJP
【FI】
F01N3/08 B ZAB
F01N3/24 N
F01N3/022 Z
F01N3/28 311T
F01N3/28 311U
B01D53/94 400
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022134346
(22)【出願日】2022-08-25
(71)【出願人】
【識別番号】720001060
【氏名又は名称】ヤンマーホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001933
【氏名又は名称】弁理士法人 佐野特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】笠▲崎▼ 真佑
【テーマコード(参考)】
3G091
3G190
4D148
【Fターム(参考)】
3G091AA05
3G091AB05
3G091AB13
3G091BA00
3G091CA17
3G091CA27
3G091GA21
3G091HA01
3G091HA16
3G091HA46
3G091HB01
3G190AA06
3G190BA44
3G190CB19
3G190CB26
3G190CB39
3G190CB42
3G190CB48
4D148AA06
4D148AA08
4D148AA13
4D148AB01
4D148AB02
4D148AC03
4D148BA30Y
4D148CA01
4D148CC32
4D148CC47
4D148CD05
(57)【要約】
【課題】コンパクトな構成で排気ガスを浄化することができる後処理装置と、上記後処理装置を備えたエンジンと、提供する。
【解決手段】後処理装置は、DPFケースと、SCRケースと、DPFケースとSCRケースとを接続する排気連絡管と、排気連絡管における排気ガスの流れ方向の上流側端部に配置されるミキサと、ミキサに尿素水を噴射する尿素水噴射部と、を備える。
【選択図】図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
DPFケースと、
SCRケースと、
前記DPFケースと前記SCRケースとを接続する排気連絡管と、
前記排気連絡管における排気ガスの流れ方向の上流側端部に配置されるミキサと、
前記ミキサに尿素水を噴射する尿素水噴射部と、を備える、後処理装置。
【請求項2】
前記排気連絡管の一部は、前記DPFケースの内部に位置する、請求項1に記載の後処理装置。
【請求項3】
前記ミキサは、前記排気連絡管の前記上流側端部と、前記DPFケースと、に取り付けられる、請求項1に記載の後処理装置。
【請求項4】
前記尿素水噴射部は、前記DPFケースに取り付けられ、
前記ミキサは、前記排気連絡管の前記尿素水噴射部側に設けられる、請求項3に記載の後処理装置。
【請求項5】
前記SCRケースは、前記DPFケースの長手方向と交わる短手方向に、前記DPFケースと並んで位置し、
前記排気連絡管は、前記短手方向に延びて位置する、請求項1に記載の後処理装置。
【請求項6】
前記DPFケースは、
前記尿素水噴射部が取り付けられる取付部を有し、
前記取付部は、前記長手方向に沿った側面部から前記短手方向に離れて位置する、請求項5に記載の後処理装置。
【請求項7】
前記DPFケースは、
前記長手方向に沿った前記側面部から前記短手方向に窪んで位置する窪み部をさらに有し、
前記窪み部は、前記側面部と前記短手方向に離れて位置する底部を有し、
前記取付部は、前記窪み部の前記底部に位置する、請求項6に記載の後処理装置。
【請求項8】
請求項1から7のいずれかに記載の後処理装置と、
前記後処理装置の下方に位置するエンジン本体と、を備えるエンジン。
【請求項9】
前記DPFケースが前記エンジン本体に取り付けられ、
前記尿素水噴射部は、前記DPFケースにおける、前記エンジン本体の排気側に取り付けられる、請求項8に記載のエンジン。
【請求項10】
前記後処理装置と前記エンジン本体との対向方向において、前記DPFケースの底面部は、前記SCRケースの底面部とオフセットして位置する、請求項9に記載のエンジン。
【請求項11】
前記対向方向において、前記DPFケースの底面部は、前記SCRケースの底面部よりも上方にオフセットして位置する、請求項10に記載のエンジン。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、排気ガスを浄化する後処理装置と、上記後処理装置を備えたエンジンと、に関する。
【背景技術】
【0002】
ディーゼルエンジンにおいて、排気ガス中の窒素酸化物を低減する技術が、例えば特許文献1に開示されている。特許文献1では、排気ガスが通る排気管の途中に、尿素水噴射部と、尿素混合管と、尿素選択触媒還元用のSCR触媒と、を設けている。尿素混合管を通る排気ガスに、尿素水噴射部から尿素水を噴射する。そして、尿素混合管内で上記尿素水を排気ガスの熱によって蒸発させながら、上記尿素水を排気ガスに混合する。尿素水混合後の排気ガスがSCR触媒を通過することにより、排気ガス中の窒素酸化物が低減される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2016-075213号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1では、尿素混合管内での排気ガスと尿素水との混合を促進させる構成については何ら検討されていない。このため、尿素混合管内で排気ガスの熱によって尿素水を蒸発させるために必要な管長が長くなる。尿素混合管が長くなると、尿素水噴射部がエンジン本体の外形から大きくはみ出し、車両への搭載性を損なうおそれがある。
【0005】
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたものであり、その目的は、コンパクトな構成で排気ガスを浄化することができる後処理装置と、上記後処理装置を備えたエンジンと、提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一側面に係る後処理装置は、DPFケースと、SCRケースと、前記DPFケースと前記SCRケースとを接続する排気連絡管と、前記排気連絡管を流れる排気ガスの流れ方向の上流側端部に配置されるミキサと、前記ミキサに尿素水を噴射する尿素水噴射部と、を備える。
【0007】
本発明の他の側面に係るエンジンは、上記の後処理装置と、前記後処理装置の下方に位置するエンジン本体と、を備える。
【発明の効果】
【0008】
コンパクトな構成で排気ガスを浄化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の実施の一形態に係るトラクタの概略の構成を示す説明図である。
図2】上記トラクタが備えるエンジンの正面図である。
図3】上記エンジンの平面図である。
図4】上記エンジンの左側面図である。
図5】上記エンジンが有するエンジン本体の斜視図である。
図6】上記エンジンが有する後処理装置の外観を示す斜視図である。
図7】上記後処理装置の平面図である。
図8】上記後処理装置の排気連絡管付近を拡大して示す斜視図である。
図9】上記後処理装置が有するミキサの斜視図である。
図10】尿素水噴射部を取り付けた状態での上記後処理装置の斜視図である。
図11】上記後処理装置内での排気ガスの流れを模式的に示す説明図である。
図12】上記後処理装置の上記尿素水噴射部に尿素水を供給する構成を示す説明図である。
図13】上記エンジンの主要部を拡大して示す正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の実施の形態について、図面に基づいて説明すれば、以下の通りである。なお、本実施形態では、作業車両としてトラクタを例に挙げて説明するが、作業車両はトラクタ以外の乗用作業車両または無人作業車両であってもよい。上記乗用作業車両には、例えば、各種の収穫機、草刈機、田植機、コンバイン、土木・建築作業機械(ホイールローダなど)、除雪車等が含まれる。また、上記無人作業車両には、無人草刈機などが含まれる。
【0011】
また、本明細書では、特に断らない限り、作業車両としてのトラクタが作業時に進行する方向を「前」とし、その逆方向を「後」とする。また、トラクタの進行方向に向かって右側を右とし、左側を左とする。そして、トラクタの前後方向および左右方向に垂直な方向を上下方向とする。このとき、重力方向の下流側を下とし、その反対側(上流側)を上とする。
【0012】
〔1.作業車両の構成〕
図1は、本実施形態のトラクタ1の概略の構成を示す説明図である。トラクタ1は、後方側に作業機2を装着可能な車体部3を備える。車体部3の前部には、左右一対の前輪4が取り付けられる。車体部3の後部には、左右一対の後輪5が取り付けられる。車体部3の前部には、ボンネット6が配置される。ボンネット6内には、駆動源としてのエンジン10(ディーゼルエンジン)が収容される。
【0013】
エンジン10は、エンジン本体11と、後処理装置(ATD;after treatment device)12と、を備える。エンジン本体11は、後処理装置12の下方に位置する。後処理装置12は、エンジン本体11から排出される排気ガスを浄化する装置であり、排気ガス後処理装置とも呼ばれる。
【0014】
ボンネット6の後方側には、ユーザが搭乗するためのキャビン13が設けられる。キャビン13内には、ユーザが操向操作するためのステアリングハンドル14、およびユーザの運転座席15等が設けられる。また、キャビン13内には、運転座席15に着席したユーザがトラクタ1の情報を視認するための表示部(図示せず)が設けられる。
【0015】
〔2.エンジンの詳細について〕
図2は、エンジン10の正面図である。図3は、エンジン10の平面図である。図4は、エンジン10の左側面図である。図5は、エンジン本体11の斜視図である。
【0016】
(2-1.エンジン本体)
図2図5に示すように、エンジン本体11は、シリンダブロック21と、シリンダヘッド22と、排気マニホールド23と、シリンダヘッドカバー24と、EGR(Exhaust Gas Recirculation )クーラ25と、第1冷却水配管26と、第2冷却水配管27と、を備える。
【0017】
シリンダブロック21は、複数のシリンダと、複数のピストンと、を内蔵する。複数のシリンダ内で複数のピストンがそれぞれピストン運動することにより、燃料が燃焼する。その結果、シリンダブロック21において動力が発生する。
【0018】
シリンダブロック21は、クランク軸CS(図2参照)を回転可能に支持している。クランク軸CSは、シリンダブロック21を前後方向に貫通して延び、シリンダブロック21において発生した動力によって回転する。
【0019】
シリンダブロック21において燃料の燃焼によって発生した排気ガスは、シリンダブロック21の上側に設けられたシリンダヘッド22(図4図5参照)を介して、排気マニホールド23に流入する。排気マニホールド23は、シリンダヘッド22から排出された排気ガスを集合させて、流通させる。排気マニホールド23は、シリンダヘッド22の左側(排気側)に配置される。図5に示すように、排気マニホールド23は、前方から後方に向かって順に、本体部23aと、フランジ部23bと、配管部23cとを有する。
【0020】
シリンダヘッドカバー24は、シリンダヘッド22の上側に設けられる。シリンダヘッドカバー24の内部には、各シリンダの吸気弁および排気弁(いずれも図示せず)を動作させるための動弁機構が収容される。
【0021】
EGRクーラ25は、排気マニホールド23の下方に配置される。したがって、EGRクーラ25は、エンジン本体11の左側(排気側)に配置される。より詳しくは、EGRクーラ25は、シリンダブロック21の左側面21aに配置される。
【0022】
EGRクーラ25は、排気マニホールド23から排気された排気ガスの一部であるEGRガスを冷却する。具体的には、EGRクーラ25には、第1冷却水配管26および第2冷却水配管27が連結される。EGRクーラ25は、EGRガスが流通するガス流路と、冷却水が流通する冷却水流路と、を内部に有する。第1冷却水配管26は、EGRクーラ25の冷却水流路の入口(冷却水流入口)と連通する。第2冷却水配管27は、EGRクーラ25の冷却水流路の出口(冷却水流出口)と連通する。EGRガスは、EGRクーラ25のガス流路を流れる際に、EGRクーラ25の冷却水流路を流れる冷却水によって冷却される。
【0023】
EGRクーラ25は、排気マニホールド23のフランジ部23bに取り付けられる。排気マニホールド23のフランジ部23bは、EGRクーラ25の上面に連結される。
【0024】
EGRガスは、排気マニホールド23のフランジ部23bを介してEGRクーラ25に流入し、EGRクーラ25によって冷却される。冷却後のEGRガスは、EGRクーラ25から排気マニホールド23のフランジ部23bおよび配管部23cを介してエンジン本体11の吸気側へ戻される。
【0025】
エンジン本体11は、スタータ28と、フライホイールハウジング29と、ベルト部材30と、冷却ファン31と、オイルパン32と、をさらに備える。
【0026】
スタータ28は、シリンダブロック21の左側(排気側)において、フライホイールハウジング29に取り付けられる。スタータ28は、エンジン始動時に、フライホイールハウジング29に収容されるフライホイール(図示せず)に回転力を伝達する。
【0027】
フライホイールハウジング29は、シリンダブロック21の後方に配置される。上記フライホイールは、シリンダブロック21によって支持されるクランク軸CSの後端に連結される。上記フライホイールは、クランク軸CSと一体に回転するとともに、クランク軸CSに慣性力を付与する。
【0028】
ベルト部材30は、クランク軸CSから動力が伝達されて回転する。冷却ファン31は、エンジン本体11の前側に位置し、ベルト部材30から動力が伝達されて回転する。冷却ファン31は、冷却水を冷却する。
【0029】
オイルパン32は、シリンダブロック21の下方に配置される。オイルパン32内には、潤滑油が貯留されている。オイルパン32内の潤滑油は、エンジン本体11の各潤滑部に供給される。各潤滑部に供給された潤滑油は、その後、オイルパン32に戻される。
【0030】
エンジン本体11は、吸気マニホールド(図示せず)をさらに備える。上記吸気マニホールドは、シリンダヘッド22の右側(吸気側)の側面に配置される。上記吸気マニホールドは、EGRクーラ25から、配管部23c、EGRガス配管(図示せず)、およびEGRバルブ(図示せず)を介して流入する冷却後のEGRガスと、新気とを集合させて、混合気体を生成し、シリンダヘッド22へ混合気体を流通させる。シリンダヘッド22は、上記吸気マニホールドから流入した混合気体を、シリンダブロック21へ流通させる。上記混合気体は、シリンダブロック21内の各シリンダに供給される。
【0031】
エンジン本体11は、過給機33と、吸気管34と、過給管(図示せず)と、接続管35と、をさらに備える。過給機33は、シリンダブロック21の内部に供給する空気の圧力を高くする。過給機33は、シリンダヘッドカバー24の左側方に配置される。過給機33は、コンプレッサケース33aと、タービンケース33bとを含む。コンプレッサケース33aは、ブロアホイル(図示せず)を内蔵する。タービンケース33bは、タービンホイル(図示せず)を内蔵する。
【0032】
吸気管34は、コンプレッサケース33aの吸気入口に接続される。過給管は、コンプレッサケース33aの吸気出口に接続される。
【0033】
上記の排気マニホールド23は、タービンケース33bの排気入口に接続される。タービンケース33bの排気出口には、接続管35が接続される。接続管35は、後処理装置12の後述するDPFケース40(図6参照)に接続される。
【0034】
エンジン本体11の各シリンダから排気マニホールド23を介して過給機33に供給された排気ガスは、過給機33のタービンケース33b、接続管35、後処理装置12、およびマフラー等を介して外部に排出される。
【0035】
(2-2.後処理装置)
図6は、後処理装置12の外観を示す斜視図である。図7は、後処理装置12の平面図である。後処理装置12は、DPFケース40と、SCRケース50と、排気連絡管60と、シェル12Aと、を有する。シェル12Aは、DPFケース40、SCRケース50、および排気連絡管60を、断熱材(図示せず)を介して覆う外殻である。なお、図6および図7では、後処理装置12の内部の構成を明確にする目的で、シェル12Aを仮想線(二点鎖線)で示す。また、図6では、後処理装置12での排気ガスの流れ方向を矢印で示す。
【0036】
DPFケース40は、前後方向に長尺状に形成される中空のケースである。以下では、DPFケース40の前後方向を長手方向とも称する。また、DPFケース40の前後方向(長手方向)と交わる左右方向を短手方向とも称する。なお、上記長手方向は、エンジン本体11のクランク軸CS(図2参照)が延びる方向に沿った方向である。DPFケース40の底面部40Bの後端側には、排気入口管40aが位置する。排気入口管40aには、エンジン本体11の接続管35(図5参照)が接続される。
【0037】
図7に示すように、DPFケース40は、酸化触媒41aと、スートフィルタ41bと、を有する。酸化触媒41aおよびスートフィルタ41bは、DPFケース40内で、排気ガスの流れ方向の上流側からこの順で配置される。
【0038】
酸化触媒41aは、排気ガスに含まれる一酸化炭素、一酸化窒素等の酸化を促進するように構成されている。スートフィルタ41bは、排気ガスに含まれる煤等のPM(Particulate Matter;粒子状物質)を捕集するように構成されている。スートフィルタ41bにて捕集して堆積したPMは、DPF再生制御を適切なタイミングで実施することにより燃焼除去される。
【0039】
SCRケース50は、前後方向に長尺状に形成される中空のケースである。SCRケース50は、DPFケース40の右側に、DPFケース40と並んで配置される。すなわち、SCRケース50は、DPFケース40の長手方向と交わる短手方向に、DPFケース40と並んで位置する。SCRケース50の前後方向の長さは、DPFケース40の前後方向の長さとほぼ等しい。SCRケース50の底面部50B(図6参照)の後端側には、排気出口管50aが位置する。排気出口管50aから排出される排気ガスは、マフラー等に導かれて外部に排出される。
【0040】
SCRケース50は、選択還元触媒(SCR)51aと、アンモニアスリップ抑制触媒(ASC)51bと、を有する。選択還元触媒51aおよびアンモニアスリップ抑制触媒51bは、SCRケース50内で、排気ガスの流れ方向の上流側からこの順で配置される。
【0041】
選択還元触媒51aは、後述する尿素水噴射部90(図10参照)によって噴射された尿素水から排気ガスに取り込まれたアンモニア(NH3)の存在する雰囲気下で、排気ガスに含まれるNOxを選択的に還元するように構成されている。
【0042】
アンモニアスリップ抑制触媒51bは、白金等の酸化触媒等からなり、選択還元触媒51aを不測に通過してきたアンモニアを酸化するように構成されている。アンモニアを酸化して窒素、一酸化窒素、水等に変化させることにより、アンモニアの外部への放出が防止される。
【0043】
図8は、後処理装置12の排気連絡管60付近を拡大して示す斜視図である。排気連絡管60は、DPFケース40とSCRケース50とを接続する中空のパイプである。排気連絡管60は、左右方向に延びて位置する。すなわち、排気連絡管60は、DPFケース40およびSCRケース50の短手方向に延びて位置する。
【0044】
排気連絡管60は、SCRケース50の左側面部50Lを右方向に貫通して位置する。したがって、排気連絡管60の右端部60Rは、SCRケース50の内部に位置する。排気連絡管60は、SCRケース50の左側面部50Lと溶接等によって連結される。
【0045】
排気連絡管60は、DPFケース40の右側面部40Rを左方向に貫通して位置する。したがって、排気連絡管60の左端部60Lは、DPFケース40の内部に位置する。つまり、排気連絡管60の一部は、DPFケース40の内部に位置する。排気連絡管60は、DPFケース40の右側面部40Rと溶接等により連結される。
【0046】
後処理装置12は、ミキサ70をさらに備える。ミキサ70は、排気連絡管60に対して、排気連絡管60を流れる排気ガスの流れ方向の上流側(図7図8では左右方向の左側)に位置して、排気連絡管60の左端部60Lと連結される。つまり、ミキサ70は、排気連絡管60における排気ガスの流れ方向の上流側端部(左端部60L)に配置される。本実施形態では、上述のように、排気連絡管60の左端部60LがDPFケース40の内部に位置するため、排気連絡管60の左端部60Lと連結されるミキサ70も、DPFケース40の内部に位置する。
【0047】
図9は、ミキサ70の単体での斜視図である。ミキサ70は、筒状体71を有する。筒状体71は、一方向(例えば左右方向)の両端に開口を有する筒形状を有する。
【0048】
より詳しくは、筒状体71は、一端部71aおよび他端部71bを有する。一端部71aは、筒状体71の上記一方向における一方の端部(例えば右端部)である。他端部71bは、筒状体71の上記一方向における他方の端部(例えば左端部)である。筒状体71の一端部71aは、排気連絡管60とほぼ同じ開口径の第1開口部71a1を有する。上記一端部71aは、排気連絡管60の左端部60Lと溶接等により連結される。
【0049】
筒状体71の他端部71bは、一端部71aよりも小さい開口径の第2開口部71b1を有する。上記他端部71bは、DPFケース40の窪み部40P(図7図8参照)の底部40P1に、DPFケース40の内側から溶接等により連結される。
【0050】
図9に示すように、筒状体71の側面には、複数のスリット72が形成されている。複数のスリット72は、筒状体71の周方向に所定間隔で位置する。なお、筒状体71の周方向とは、筒状体71の上記一方向を中心軸としたときの、上記中心軸周りの方向である。なお、スリット72は、筒状体71の周方向に少なくとも1つ形成されていればよい。
【0051】
ここで、上記の窪み部40Pについて説明を補足する。図7および図8で示したように、DPFケース40は、窪み部40Pを有する。窪み部40Pは、DPFケース40の長手方向に沿った側面部から短手方向に窪んで位置する。本実施形態では、DPFケース40の上記側面部は、DPFケース40の左側(SCRケース50から最も離れた側)に位置する左側面部40Lである。窪み部40Pは、左側面部40Lよりも前方に位置して、左側面部40Lから右方向に窪んで位置する。なお、本実施形態では、DPFケース40の右側面部40Rの前側に、左方向に窪む窪み部が形成されているが、この窪み部はなくてもよい。
【0052】
窪み部40Pは、底部40P1と、連結部40P2と、を有する。底部40P1は、左側面部40Lから短手方向(ここでは右方向)に離れて位置する。連結部40P2は、底部40P1と左側面部40Lとを連結する。
【0053】
DPFケース40の底部40P1には、DPFケース40の外側から取付部80が取り付けられる。すなわち、取付部80は、窪み部40Pの底部40P1に位置する。したがって、取付部80は、DPFケース40の長手方向に沿った側面部(左側面部40L)から短手方向に離れて位置する。
【0054】
取付部80は、孔部80aを有する。孔部80aは、ミキサ70の他端部71b(図9参照)の第2開口部71b1と連通する。取付部80には、以下の尿素水噴射部90が取り付けられる。すなわち、DPFケース40は、尿素水噴射部90が取り付けられる取付部80を有する。なお、シェル12Aにおける取付部80の周囲は、予め開口されている。したがって、シェル12Aによって阻害されることなく、尿素水噴射部90を取付部80に取り付けることが可能である。
【0055】
図10は、尿素水噴射部90を取付部80に取り付けた状態での後処理装置12の斜視図である。同図に示すように、後処理装置12は、尿素水噴射部90をさらに備える。尿素水噴射部90は、ミキサ70(図7図8参照)に尿素水を噴射する。上述のように、取付部80は、ミキサ70と連通する孔部80a(図8参照)を有するため、尿素水噴射部90を取付部80に取り付けることにより、取付部80の孔部80aを介してミキサ70に尿素水を噴射することができる。
【0056】
尿素水噴射部90は、例えば尿素水噴射ノズルで構成される。尿素水噴射部90は、尿素水供給装置92(図12参照)から供給される尿素水を噴射して排気ガスに添加するモジュール(DM:Dosing Module )である。
【0057】
図11は、後処理装置12内での排気ガスの流れを模式的に示す説明図である。以下、図6図11を参照しながら、排気ガスの流れについて説明する。図5で示したエンジン本体11から接続管35を介して排気ガスが排出されると、上記排気ガスは、排気入口管40aを介してDPFケース40の内部に導かれる。上記排気ガスは、DPFケース40の内部を前方に向かって流れる。すなわち、上記外気ガスは、酸化触媒41aおよびスートフィルタ41bを順に通ってミキサ70に到達する。そして、上記排気ガスは、ミキサ70の筒状体71の側面のスリット72を通ってミキサ70の内部に入り、筒状体71の内周面に沿って旋回する。
【0058】
一方、尿素水噴射部90からは、尿素水が噴射される。上記尿素水は、取付部80の孔部80aから筒状体71の他端部71bの第2開口部71b1を介して、筒状体71の内部に入り、筒状体71内で旋回する排気ガスに混合される。
【0059】
ミキサ70において尿素水が混合された後の排気ガスは、その後、排気連絡管60の内部を右方向に旋回しながら進行してSCRケース50に導かれる。そして、上記排気ガスは、SCRケース50の内部を後方に向かって流れる。すなわち、上記排気ガスは、選択還元触媒51aおよびアンモニアスリップ抑制触媒51bを順に通る。その後、上記排気ガスは、排気出口管50aを介して後処理装置12から排出される。
【0060】
本実施形態の後処理装置12では、排気連絡管60の上流側端部にミキサ70が配置され、このミキサ70に、尿素水噴射部90から尿素水が噴射される。ミキサ70の配置により、排気連絡管60の上流側で排気ガスと尿素水との混合を促進させることができる。すなわち、本実施形態の例では、ミキサ70によって排気ガスに旋回流を生じさせ、この旋回流に尿素水を加えることで、排気ガスと尿素水との混合を促進させることができる。これにより、排気連絡管60内で排気ガスの熱によって尿素水を蒸発させるために必要な排気連絡管60の長さを、(例えばミキサ70を設けない構成に比べて)短くすることができる。したがって、DPFケース40、SCRケース50、排気連絡管60、および尿素水噴射部90を含む後処理装置12をコンパクトに構成することができる。つまり、後処理装置12のコンパクトな構成で排気ガスを浄化することができる。
【0061】
特に、後処理装置12を短手方向にコンパクト化することが容易となる観点では、本実施形態のように、SCRケース50がDPFケース40と短手方向に並んで位置し、排気連絡管60が短手方向に延びて位置することが望ましい。
【0062】
後処理装置12がミキサ70を有する構成では、ミキサ70の固定強度を向上させるとともに、ミキサ70の支持を安定させるため、ミキサ70を複数の部材で固定することが望ましい。この観点では、本実施形態のように、ミキサ70における排気ガスの流れ方向の下流側の一端部71aは、排気連絡管60の上流側端部に位置する左端部60Lと連結され、ミキサ70の上流側の他端部71bは、DPFケース40に連結されることが望ましい。すなわち、ミキサ70は、排気連絡管60の上流側端部(左端部60L)と、DPFケース40と、に取り付けられることが望ましい。
【0063】
また、例えば、尿素水噴射部90を、排気ガスが流れる配管に取り付ける構成では、レイアウト上、排気ガスの流路を折り曲げる専用配管、およびその専用配管に尿素水噴射部90を取り付けるための専用部品が必要になる。上記した専用配管等を不要とし、後処理装置12のコンパクト化に加えてコスト低減を図る観点では、本実施形態のように、尿素水噴射部90は、DPFケース40に取り付けられることが望ましい。また、DPFケース40に取り付けられた尿素水噴射部90から、ミキサ70に尿素水を確実に供給する観点では、ミキサ70は、排気連絡管60の尿素水噴射部90側に設けられることが望ましい。
【0064】
また、後処理装置12のコンパクト化を確実に図るためには、DPFケース40の外形からの尿素水噴射部90のはみ出しを抑えたレイアウトを実現することが望ましい。この観点では、本実施形態のように、窪み部40Pの底部40P1に取付部80を設け、この取付部80に尿素水噴射部90を取り付けることが望ましい。つまり、DPFケース40の側面部(左側面部40L)から短手方向に離れて位置する取付部80に、尿素水噴射部90を取り付けることが望ましい。また、DPFケース40に窪み部40Pを設けることにより、窪み部40Pの位置で排気ガスに縮流が生じ、排気ガスの流速が増す。これにより、ミキサ70内での排気ガスの旋回速度が増大するため、ミキサ70によって排気ガスと尿素水との混合を促進させる効果がさらに増大する。
【0065】
また、エンジン本体11および後処理装置12を含めたエンジン10全体をコンパクトに構成する観点では、エンジン本体11の上方に位置する後処理装置12の、エンジン本体11からのはみ出しを抑えたレイアウトとすることが望ましい。本実施形態では、上述したように、後処理装置12を(特に短手方向に)コンパクトに構成することができるため、図2図4で示したように、後処理装置12の下方にエンジン本体11が位置する構成であっても、エンジン10全体を(特に短手方向に)コンパクトに構成することができる。
【0066】
また、本実施形態では、DPFケース40は、排気入口管40aを介してエンジン本体11(例えば接続管35)に取り付けられる(図4図5参照)。そして、DPFケース40に取り付けられた尿素水噴射部90は、エンジン本体11の排気マニホールド23側、つまり、エンジン本体11の排気側に位置する(図2図4参照)。これは、以下の理由による。
【0067】
図12は、後処理装置12の尿素水噴射部90に尿素水を供給する構成を示す説明図である。尿素水貯留タンク91には、還元剤としての尿素水が貯留されている。尿素水供給装置92は、ポンプ等を備えて構成され、尿素水貯留タンク91から尿素水取出路93を介して尿素水を吸い込み、尿素水供給路94を介して尿素水噴射部90に尿素水を供給する。尿素水供給装置92が吸い込んだ尿素水の一部は、尿素水戻り路95を介して尿素水貯留タンク91に戻される。
【0068】
また、エンジン10の停止後、尿素水供給装置92は、ポンプを駆動して、尿素水噴射部90に残っている尿素水を、尿素水供給路94を介して吸い出し、尿素水貯留タンク91に戻す。これは、エンジン10の停止後に、尿素水噴射部90および尿素水供給路94の内部に尿素水が残っていると、例えば低温環境下で上記尿素水が凍結するおそれがあるためである。
【0069】
エンジン本体11の排気側では、高温の排気ガスの熱により昇温する。本実施形態のように、DPFケース40がエンジン本体11に取り付けられ、そのDPFケース40に取り付けられた尿素水噴射部90がエンジン本体11の排気側に位置する構成では、たとえエンジン10の停止後に尿素水供給装置92による尿素水の吸い出し不十分であり、尿素水供給路94等に尿素水が残って低温環境下で凍結したとしても、エンジン10の始動後(尿素水供給装置92の昇温完了まで)に、凍結した上記尿素水を上記排気ガスの熱によって解凍することができる。このため、例えば尿素水供給路94等を温めて、凍結した尿素水を解凍するためのヒータの設置が不要となる。つまり、上記ヒータを尿素水供給路94等に巻いて尿素水を温める必要がなくなる。
【0070】
図13は、エンジン10の主要部を拡大して示す正面図である。エンジン本体11のシリンダヘッド22の上方には、シリンダヘッドカバー24が位置している。このシリンダヘッドカバー24の存在により、エンジン本体11の上部には凹凸が形成されている。そして、このようなエンジン本体11の上方に後処理装置12が配置されている。後処理装置12の上方には、トラクタ1(図1参照)のボンネット6が位置する。したがって、後処理装置12は、エンジン本体11とボンネット6との間の限られた空間内に配置される。
【0071】
シリンダヘッドカバー24の存在によって上部が凹凸形状であるエンジン本体11との干渉を避けながら、エンジン本体11の上方の限られた空間内に後処理装置12を効率よく配置する観点では、後処理装置12とエンジン本体11との対向方向(図13の上下方向)において、DPFケース40の底面部40Bは、SCRケース50の底面部50Bとオフセットして(ずらして)位置することが望ましい。つまり、この場合、DPFケース40の底面部40Bと、SCRケース50の底面部50Bとのどちらか一方を、シリンダヘッドカバー24の上方に位置させて、エンジン本体11との干渉を避けながら、エンジン本体11とボンネット6との間の限られた空間内に後処理装置12を配置することができる。
【0072】
また、上記のオフセットにより、エンジン本体11の上部における構成部品の搭載自由度も向上する。例えば、エンジン本体11の上部に配置される構成部品を、DPFケース40の底面部40Bと、SCRケース50の底面部50Bとのうちのどちらか一方の下方に配置して、後処理装置12との干渉を避けることができる。
【0073】
特に、DPFケース40がSCRケース50に対してエンジン本体11の排気側に配置される構成では、エンジン本体11の上部の構成部品(シリンダヘッドカバー24)の上方にDPFケース40を配置するレイアウトを採用することができる。これにより、DPFケース40とシリンダヘッドカバー24との干渉を避けながら、エンジン本体11の上方の限られた空間内に後処理装置12を配置することができる。このような配置を実現する観点では、上記の対向方向において、DPFケース40の底面部40Bは、SCRケース50の底面部50Bに対して上方にオフセットして位置することが望ましい。
【0074】
〔3.補足〕
本実施形態では、筒状体71にスリット72を形成することによってミキサ70を構成した例について説明したが、ミキサ70は本実施形態の構成には限定されない。ミキサ70は、排気ガスに旋回流を生じさせて尿素水との混合を促進できる構成であればよい。ただし、筒状体71にスリット72を形成する簡単な構成で、本実施形態の作用効果が得られる観点では、ミキサ70は、本実施形態の構成であることが望ましい。
【0075】
〔4.付記〕
本実施形態で説明した後処理装置およびエンジンは、以下の付記に記載のように表現することができる。
【0076】
付記(1)の後処理装置は、
DPFケースと、
SCRケースと、
前記DPFケースと前記SCRケースとを接続する排気連絡管と、
前記排気連絡管における排気ガスの流れ方向の上流側端部に配置されるミキサと、
前記ミキサに尿素水を噴射する尿素水噴射部と、を備える。
【0077】
付記(2)の後処理装置は、付記(1)に記載の後処理装置において、
前記排気連絡管の一部は、前記DPFケースの内部に位置する。
【0078】
付記(3)の後処理装置は、付記(1)に記載の後処理装置において、
前記ミキサは、前記排気連絡管の前記上流側端部と、前記DPFケースと、に取り付けられる。
【0079】
付記(4)の後処理装置は、付記(3)に記載の後処理装置において、
前記尿素水噴射部は、前記DPFケースに取り付けられ、
前記ミキサは、前記排気連絡管の前記尿素水噴射部側に設けられる。
【0080】
付記(5)の後処理装置は、付記(1)から(4)のいずれかに記載の後処理装置において、
前記SCRケースは、前記DPFケースの長手方向と交わる短手方向に、前記DPFケースと並んで位置し、
前記排気連絡管は、前記短手方向に延びて位置する。
【0081】
付記(6)の後処理装置は、付記(5)に記載の後処理装置において、
前記DPFケースは、
前記尿素水噴射部が取り付けられる取付部を有し、
前記取付部は、前記長手方向に沿った側面部から前記短手方向に離れて位置する。
【0082】
付記(7)の後処理装置は、付記(6)に記載の後処理装置において、
前記DPFケースは、
前記長手方向に沿った前記側面部から前記短手方向に窪んで位置する窪み部をさらに有し、
前記窪み部は、前記側面部と前記短手方向に離れて位置する底部を有し、
前記取付部は、前記窪み部の前記底部に位置する。
【0083】
付記(8)のエンジンは、
付記(1)から(7)のいずれかに記載の後処理装置と、
前記後処理装置の下方に位置するエンジン本体と、を備える。
【0084】
付記(9)のエンジンは、付記(8)に記載のエンジンにおいて、
前記DPFケースが前記エンジン本体に取り付けられ、
前記尿素水噴射部は、前記DPFケースにおける、前記エンジン本体の排気側に取り付けられる。
【0085】
付記(10)のエンジンは、付記(9)に記載のエンジンにおいて、
前記後処理装置と前記エンジン本体との対向方向において、前記DPFケースの底面部は、前記SCRケースの底面部とオフセットして位置する。
【0086】
付記(11)のエンジンは、付記(10)に記載のエンジンにおいて、
前記対向方向において、前記DPFケースの底面部は、前記SCRケースの底面部よりも上方にオフセットして位置する。
【0087】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明の範囲はこれに限定されるものではなく、発明の主旨を逸脱しない範囲で拡張または変更して実施することができる。
【産業上の利用可能性】
【0088】
本発明は、例えばトラクタなどの作業車両に利用可能である。
【符号の説明】
【0089】
10 エンジン
11 エンジン本体
12 後処理装置
40 DPFケース
40B 底面部
40L 左側面部(側面部)
40P 窪み部
40P1 底部
50 SCRケース
50B 底面部
60 排気連絡管
60L 左端部(上流側端部)
70 ミキサ
80 取付部
90 尿素水噴射部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13