(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024031089
(43)【公開日】2024-03-07
(54)【発明の名称】ルーバーユニット及び壁面ルーバー
(51)【国際特許分類】
E04F 10/08 20060101AFI20240229BHJP
【FI】
E04F10/08
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022134411
(22)【出願日】2022-08-25
(71)【出願人】
【識別番号】511172885
【氏名又は名称】株式会社ライフアートプランテック
(71)【出願人】
【識別番号】522214462
【氏名又は名称】株式会社ZilliOne
(74)【代理人】
【識別番号】100120318
【弁理士】
【氏名又は名称】松田 朋浩
(74)【代理人】
【識別番号】100117101
【弁理士】
【氏名又は名称】西木 信夫
(72)【発明者】
【氏名】花木 和彦
(72)【発明者】
【氏名】長田 健彦
【テーマコード(参考)】
2E105
【Fターム(参考)】
2E105FF13
2E105GG02
2E105GG13
(57)【要約】
【課題】施工が簡単で陰影を際立たせてデザイン性に優れたルーバーユニット並びに壁面ルーバーを提供する。
【解決手段】壁面ルーバーは、複数のルーバーユニット11を隣接させて施工される。ルーバーユニット11は、フレーム20と、フレーム20に固定された複数の第1羽板30及び複数の第2羽板40と、を有する。第1羽板30及び第2羽板40は、全て同形状である。第1羽板30は、天面をルーバーユニット11の前方に向けて配置されており、第2羽板40は、側面をルーバーユニット11の前方に向けて配置されている。すなわち、第1羽板30と第2羽板40とは、フレーム20によって区画される基準面に対する高さが相違する。第1羽板30と第2羽板40とは、上下方向7及び左右方向8において交互に並んでいる。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
上桟及び下桟並びにこれらの両端同士を連結する一対の縦桟を有する矩形のフレームと、
当該フレームに設けられ、上記上桟、下桟及び縦桟により区画される基準面に対して高さが異なる第1羽板及び第2羽板と、を備え、
当該第1羽板及び第2羽板は、上記上桟及び下桟が対向する方向及び上記縦桟同士が対向する方向に並設されている、ルーバーユニット。
【請求項2】
上記第1羽板及び第2羽板は、天面、底面、一対の側面、上面及び下面を有する所定の肉厚の矩形板であり、
上記第1羽板は、上記一対の側面が上記基準面に沿う姿勢で配置され、
上記第2羽板は、上記天面及び底面が上記基準面に沿う姿勢で配置されている、請求項1に記載のルーバーユニット。
【請求項3】
上記一対の縦桟を連結する補強桟を有し、
上記第1羽板の端部のうち少なくとも一方及び上記第2羽板の端部のうち少なくとも一方は、上記補強桟に固定されている、請求項1に記載のルーバーユニット。
【請求項4】
上記一対の縦桟を連結する複数の補強桟が等間隔で配置されており、
上記第1羽板の端部のうち少なくとも一方及び上記第2羽板の端部のうち少なくとも一方は、上記補強桟に固定されている、請求項2に記載のルーバーユニット。
【請求項5】
上記第1羽板又は第2羽板のうち上記高さが低い方は、上記高さ方向に突出する突出片を有する、請求項1に記載のルーバーユニット。
【請求項6】
上記突出片の形状は、上記第1羽板及び第2羽板と同一であり、
当該突出片は、上記第1羽板又は第2羽板のうち上記高さが低い方の縁部が上記高さ方向に突出するように、当該第1羽板又は第2羽板の縁部に沿って配置されている、請求項5に記載のルーバーユニット。
【請求項7】
請求項1から6のいずれかに記載された複数のルーバーユニットと、
当該複数のルーバーユニットを建物の壁面に固定する複数の取付部材と、を備えた壁面ルーバー。
【請求項8】
上桟及び下桟並びにこれらの両端同士を連結する一対の縦桟を有する矩形のフレームと、
上記上桟、下桟及び縦桟により区画される基準面に交差する方向を中心軸の方向とする複数の円筒であって、上記フレーム内に並設され且つ相互に固着された複数の円筒と、
両端が上記上桟及び下桟に連結されており、且つ上記円筒を貫通する保持棒と、を備える、ルーバーユニット。
【請求項9】
上記一対の縦桟を連結し、且つ上記円筒間に位置する補強桟を有し、
上記保持棒は、上記補強桟を貫通する、請求項8に記載のルーバーユニット。
【請求項10】
請求項8または9に記載された複数のルーバーユニットと、
複数の当該ルーバーユニットを建物の壁面に固定する複数の取付部材と、を備えた壁面ルーバー。
【請求項11】
上桟及び下桟並びにこれらの両端同士を連結する一対の縦桟を有する矩形のフレームと、
上記上桟及び下桟の間又は一対の上記縦桟間に架け渡された複数の第1クロスメンバー及び複数の第2クロスメンバーと、を備え、
当該第1クロスメンバーは、波形に形成された一対の帯状板を有し、当該帯状板の頂部同士が接続されており、
上記第2クロスメンバーは、一対の上記帯状板を有し、当該帯状板の谷部同士が接続されており、
上記第1クロスメンバー及び第2クロスメンバーは、上記縦桟同士が対向する方向或いは上記上桟及び下桟が対向する方向に並んでいる、ルーバーユニット。
【請求項12】
請求項11に記載された複数のルーバーユニットと、
複数の当該ルーバーユニットを建物の壁面に固定する複数の取付部材と、を備えた壁面ルーバー。
【請求項13】
上桟及び下桟並びにこれらの両端同士を連結する一対の縦桟を有する矩形のフレームと、
当該フレーム内に配置され、上記上桟、下桟及び縦桟により区画される基準面に沿って配置された長さが異なる複数の真直棒状羽板と、を備え、
各上記真直棒状羽板の端部は、上記上桟、下桟、縦桟又は隣り合う他の上記真直棒状羽板に接続されている、ルーバーユニット。
【請求項14】
請求項13に記載された複数のルーバーユニットと、
複数の当該ルーバーユニットを建物の壁面に固定する複数の取付部材と、を備えた壁面ルーバー。
【請求項15】
上桟及び下桟並びにこれらの両端同士を連結する一対の縦桟を有する矩形のフレームと、
当該フレーム内に並設され、上記上桟、下桟及び縦桟により区画される基準面に交差する方向を中心軸の方向とする複数の円筒と、を備え、
複数の円筒の一部は、上記中心軸が一致しないように上記基準面に交差する方向に積み重ねられている、ルーバーユニット。
【請求項16】
上記フレームは、上記基準面に交差する方向に重ねられた2つのサブフレームを有しており、
上記複数の円筒の一部は一方のサブフレーム内に、他の円筒は他方のサブフレーム内に、それぞれ並設されている、請求項15に記載のルーバーユニット。
【請求項17】
上記一対の縦桟を連結する補強桟を有し、
複数の上記円筒同士が相互に連結されており、且つ当該円筒は上記補強桟に固定されている、請求項15に記載のルーバーユニット。
【請求項18】
請求項15から17のいずれかに記載された複数のルーバーユニットと、
複数の当該ルーバーユニットを建物の壁面に固定する複数の取付部材と、を備えた壁面ルーバー。
【請求項19】
上桟及び下桟並びにこれらの両端同士を連結する一対の縦桟を有する矩形のフレームと、
当該フレーム内に並設され、上記上桟及び下桟の間又は一対の上記縦桟間に架け渡された複数のクロスメンバーと、を備え、
当該クロスメンバーは、波形に形成された一対の帯状板を有し、当該帯状板の頂部同士が接続されており、
上記クロスメンバーは、上記一対の帯状板が上記上桟、下桟及び縦桟により区画される基準面に交差する方向に重なり合わないように、当該方向に積み重ねられている、ルーバーユニット。
【請求項20】
請求項19に記載された複数のルーバーユニットと、
複数の当該ルーバーユニットを建物の壁面に固定する複数の取付部材と、を備えた壁面ルーバー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、建物の外壁ないし内壁を覆う壁面ルーバーの構造に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、建物の外壁を覆う外装ルーバーを開示する。この外装ルーバーは、複数の細長い棒状の羽板を有する。各羽板は、複数の短筒体が連結材を介して連結されることによって組み立てられる。複数の羽板が互いに平行になるように配置され、取付金具によって建物の外壁面に取り付けられる。これにより、外装ルーバーが建物の外壁に施工された状態となる。
【0003】
ところで、同文献が示すように、施工後の外装ルーバーの陰影を際立たせてデザイン性を向上させるために、上記羽板を構成する短筒体の間に隙間が設けられる。これにより、日光や街灯の光が照射されると、外装ルーバーに陰が形成され、模様が描かれたような形態となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
同文献が示す外装ルーバーの施工では、作業者は、複数の羽板のそれぞれについて、多数の短筒体を連結材を用いて連結しなければならず、作業が煩雑であった。しかも、前述のように、羽板を構成する短筒体の間に隙間を設ける場合には尚更であり、施工における作業者の負担が大きかった。
【0006】
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、施工が簡単で陰影を際立たせてデザイン性に優れたルーバーユニット並びに壁面ルーバーを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(1) 上記目的を達成するため、第1の発明に係るルーバーユニットは、上桟及び下桟並びにこれらの両端同士を連結する一対の縦桟を有する矩形のフレームと、当該フレームに設けられ、上記上桟、下桟及び縦桟により区画される基準面に対して高さが異なる第1羽板及び第2羽板と、を備える。当該第1羽板及び第2羽板は、上記上桟及び下桟が対向する方向及び上記縦桟同士が対向する方向に並設されている。
【0008】
第1羽板と第2羽板とは、基準面に対する高さが互いに異なるから、第1羽板と第2羽板とが同じ高さで設けられた場合に比べ、日光等の光が照射された場合に形成する陰影が際立つ。また、複数のルーバーユニットを並べて壁面ルーバーを施工することができるから、複数の羽板の1つ1つを施工する場合に比べ、施工が容易になる。
【0009】
(2) 上記第1羽板及び第2羽板は、天面、底面、一対の側面、上面及び下面を有する所定の肉厚の矩形板であってもよい。上記第1羽板は、上記一対の側面が上記基準面に沿う姿勢で配置され、上記第2羽板は、上記天面及び底面が上記基準面に沿う姿勢で配置されている。
【0010】
第1羽板及び第2羽板は同形状であるから、第1羽板と第2羽板とが異なる形状である場合に比べ、部品の種類が低減する。その結果、在庫管理が容易になる。また、第1羽板と第2羽板とを異なる向きで設けることにより、同形状であっても基準面からの高さを相互に異ならせることができる。
【0011】
(3) 上記一対の縦桟を連結する補強桟を有していてもよい。上記第1羽板の端部のうち少なくとも一方及び上記第2羽板の端部のうち少なくとも一方は、上記補強桟に固定されている。
【0012】
補強桟により、第1羽板及び第2羽板の取付強度を高めることができる。
【0013】
(4) 上記一対の縦桟を連結する複数の補強桟が等間隔で配置されていてもよい。上記第1羽板の端部のうち少なくとも一方及び上記第2羽板の端部のうち少なくとも一方は、上記補強桟に固定されている。
【0014】
複数の補強桟が等間隔で配置されている。第1羽板及び第2羽板の上端が上桟或いは補強桟に固定され、第1羽板及び第2羽板の下端が補強桟或いは下桟に固定される。すなわち、第1羽板及び第2羽板は、上桟、一番上の補強桟、及び縦桟に区画された領域と、補強桟及び縦桟に区画された領域と、一番下の補強桟及び縦桟に区画された領域とにそれぞれ配置されている。
【0015】
(5) 上記第1羽板又は第2羽板のうち上記高さが低い方は、上記高さ方向に突出する突出片を有していてもよい。
【0016】
上記構成によれば、上記日光等の光が照射された場合に形成する陰影をさらに際立たせてデザイン性をさらに高めることができる。
【0017】
(6) 上記突出片の形状は、上記第1羽板及び第2羽板と同一であり、当該突出片は、上記第1羽板又は第2羽板のうち上記高さが低い方の縁部が上記高さ方向に突出するように、当該第1羽板又は第2羽板の縁部に沿って配置されていてもよい。
【0018】
(7) 上記第1の発明に係る複数のルーバーユニットと、当該複数のルーバーユニットを建物の壁面に固定する複数の取付部材と、を備えた壁面ルーバーが構成され得る。
【0019】
各ルーバーユニットが取付部材によって建物の壁にそれぞれ取り付けられることにより、壁面ルーバーが施工される。
【0020】
(8) 上記目的を達成するため、第2の発明に係るルーバーユニットは、上桟及び下桟並びにこれらの両端同士を連結する一対の縦桟を有する矩形のフレームと、上記上桟、下桟及び縦桟により区画される基準面に交差する方向を中心軸の方向とする複数の円筒であって、上記フレーム内に並設され且つ相互に固着された複数の円筒と、両端が上記上桟及び下桟に連結されており、且つ上記円筒を貫通する保持棒と、を備える。
【0021】
複数の円筒は、基準面に交差する方向を中心軸の方向として配置され、且つ並設されているから、複数の棒状の羽板が平行に並ぶ従来のルーバーに比べ、日光等の光が照射された場合に形成する陰影が際立つ。また、複数のルーバーユニットを並べて壁面ルーバーを施工することができるから、複数の羽板の1つ1つを壁面に取り付ける場合に比べ、施工が容易になる。
【0022】
(9) 上記一対の縦桟を連結し、且つ上記円筒間に位置する補強桟を有していてもよい。上記保持棒は、上記補強桟を貫通する。
【0023】
補強桟は、フレームの強度と、円筒の取付強度とを高める。
【0024】
(10) 上記第2の発明に係る複数のルーバーユニットと、当該複数のルーバーユニットを建物の壁面に固定する複数の取付部材と、を備えた壁面ルーバーが構成され得る。
【0025】
各ルーバーユニットが取付部材によって建物の壁にそれぞれ取り付けられることにより、壁面ルーバーが施工される。
【0026】
(11) 上記目的を達成するため、第3の発明に係るルーバーユニットは、上桟及び下桟並びにこれらの両端同士を連結する一対の縦桟を有する矩形のフレームと、上記上桟及び下桟の間又は一対の上記縦桟間に架け渡された複数の第1クロスメンバー及び複数の第2クロスメンバーと、を備える。当該第1クロスメンバーは、波形に形成された一対の帯状板を有し、当該帯状板の頂部同士が接続されている。上記第2クロスメンバーは、一対の上記帯状板を有し、当該帯状板の谷部同士が接続されている。上記第1クロスメンバー及び第2クロスメンバーは、上記縦桟同士が対向する方向或いは上桟及び下桟が対向する方向に並んでいる。
【0027】
第1クロスメンバー及び第2クロスメンバーは、波形に形成された一対の帯状板からなる。このような形状の第1クロスメンバー及び第2クロスメンバーを羽板とすることにより、複数の棒状の羽板が平行に並ぶ従来のルーバーに比べ、日光等の光が照射された場合に形成する陰影が際立つ。また、複数のルーバーユニットを並べて壁面ルーバーを施工することができるから、複数の羽板の1つ1つを壁面に取り付ける場合に比べ、施工が容易になる。
【0028】
(12) 上記第3の発明に係る複数のルーバーユニットと、当該複数のルーバーユニットを建物の壁面に固定する複数の取付部材と、を備えた壁面ルーバーが構成され得る。
【0029】
各ルーバーユニットが取付部材によって建物の壁にそれぞれ取り付けられることにより、壁面ルーバーが施工される。
【0030】
(13) 上記目的を達成するため、第4の発明に係るルーバーユニットは、上桟及び下桟並びにこれらの両端同士を連結する一対の縦桟を有する矩形のフレームと、当該フレーム内に配置され、上記上桟、下桟及び縦桟により区画される基準面に沿って配置された長さが異なる複数の真直棒状羽板と、を備える。各上記真直棒状羽板の端部は、上記上桟、下桟、縦桟又は隣り合う他の上記真直棒状羽板に接続されている。
【0031】
複数の真直棒状羽板は、それぞれ長さが異なる。また、真直棒状羽板の端部は、上桟、下桟、縦桟又は隣り合う他の真直棒状羽板に接続されている。すなわち、複数の真直棒状羽板は、ランダムな方向に配置されている。このように複数の真直棒状羽板をランダムな方向に配置することにより、複数の羽板が平行に並ぶ従来のルーバーに比べ、日光等の光が照射された場合に形成する陰影が際立つ。また、複数のルーバーユニットを並べて壁面ルーバーを施工することができるから、複数の羽板の1つ1つを施工する場合に比べ、施工が容易になる。
【0032】
(14) 上記第4の発明に係る複数のルーバーユニットと、当該複数のルーバーユニットを建物の壁面に固定する複数の取付部材と、を備えた壁面ルーバーが構成され得る。
【0033】
各ルーバーユニットが取付部材によって建物の壁にそれぞれ取り付けられることにより、壁面ルーバーが施工される。
【0034】
(15) 上記目的を達成するため、第5の発明に係るルーバーユニットは、上桟及び下桟並びにこれらの両端同士を連結する一対の縦桟を有する矩形のフレームと、当該フレーム内に並設され、上記上桟、下桟及び縦桟により区画される基準面に交差する方向を中心軸の方向とする複数の円筒と、を備える。複数の上記円筒の一部は、上記中心軸が一致しないように上記基準面に交差する方向に積み重ねられている。
【0035】
複数の円筒は、基準面に交差する方向を中心軸の方向として配置され、且つ並設されているから、複数の棒状の羽板が平行に並ぶ従来のルーバーに比べ、日光等の光が照射された場合に形成する陰影が際立つ。また、複数の円筒の一部は、中心軸が一致しないように基準面に交差する方向に積み重ねられているから、日光等の光が照射された場合に形成する陰影がさらに際立つ。また、複数のルーバーユニットを並べて壁面ルーバーを施工することができるから、複数の羽板の1つ1つを施工する場合に比べ、施工が容易になる。
【0036】
(16) 上記フレームは、上記基準面に交差する方向に重ねられた2つのサブフレームを有していてもよい。上記複数の円筒の一部は一方のサブフレーム内に、他の円筒は他方のサブフレーム内に、それぞれ並設されている。
【0037】
一方のサブフレームは、並設された複数の円筒を内側に有し、他方のサブフレームも、並設された複数の円筒を内側に有している。この2つのサブフレームが重ねられることによってフレームが形成される。したがって、複数の円筒を容易に積み重ねることができる。その結果、ルーバーユニットの製造が容易になる。
【0038】
(17) 上記一対の縦桟を連結する補強桟を有していてもよい。複数の上記円筒同士が相互に連結されており、且つ当該円筒は上記補強桟に固定されている。
【0039】
補強桟は、フレームの強度及び円筒の取付強度を高める。
【0040】
(18) 上記第5の発明に係る複数のルーバーユニットと、当該複数のルーバーユニットを建物の壁面に固定する複数の取付部材と、を備えた壁面ルーバーが構成され得る。
【0041】
各ルーバーユニットが取付部材によって建物の壁にそれぞれ取り付けられることにより、壁面ルーバーが施工される。
【0042】
(19) 上記目的を達成するため、第6の発明に係るルーバーユニットは、上桟及び下桟並びにこれらの両端同士を連結する一対の縦桟を有する矩形のフレームと、当該フレーム内に並設され、上記上桟及び下桟の間又は一対の上記縦桟間に架け渡された複数のクロスメンバーと、を備える。当該クロスメンバーは、波形に形成された一対の帯状板を有し、当該帯状板の頂部同士が接続されている。上記クロスメンバーは、上記一対の帯状板が上記上桟、下桟及び縦桟により区画される基準面に交差する方向に重なり合わないように、当該方向に積み重ねられている。
【0043】
下桟及び縦桟により区画される基準面に交差する方向に重なり合わないように、当該方向に積み重ねられているクロスメンバーは、一対の帯状板からなるから、棒状の羽板が平行に並ぶ従来のルーバーに比べ、日光等の光が照射された場合に形成する陰影が際立つ。また、複数のルーバーユニットを並べて壁面ルーバーを施工することができるから、複数の羽板の1つ1つを施工する場合に比べ、施工が容易になる。
【0044】
(20) 上記第6の発明に係る複数のルーバーユニットと、当該複数のルーバーユニットを建物の壁面に固定する複数の取付部材と、を備えた壁面ルーバーが構成され得る。
【0045】
各ルーバーユニットが取付部材によって建物の壁にそれぞれ取り付けられることにより、壁面ルーバーが施工される。
【発明の効果】
【0046】
本発明に係るルーバーユニット及び壁面ルーバーは、施工が簡単であり、且つ陰影を際立たせてデザイン性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【
図1】
図1は、第1実施形態に係る壁面ルーバー10の模式的な正面図である。
【
図2】
図2は、壁面ルーバー10の模式的な右側面図である。
【
図3】
図3は、ルーバーユニット11の模式的な正面図である。
【
図4】
図4は、ルーバーユニット11の模式的な右側面図である。
【
図5】
図5は、ルーバーユニット11の模式的な平面図である。
【
図6】
図6は、フレーム20の模式的な斜視図である。
【
図7】
図7は、第1羽板30、第2羽板40、及び第3羽板50の取付姿勢を説明する説明図である。
【
図8】
図8は、ルーバーユニット11の模式的な縦断面図である。
【
図9】
図9は、ブラケット12の模式的な断面図である。
【
図10】
図10は、連結金具13によって連結される2つのルーバーユニット11の模式的な断面図である。
【
図11】
図11は、第2実施形態に係る壁面ルーバー100の模式的な正面図である。
【
図12】
図12は、壁面ルーバー100の模式的な右側面図である。
【
図13】
図13は、ルーバーユニット111の構成を説明する説明図である。
【
図14】
図14は、ルーバーユニット111の模式的な縦断面図である。
【
図15】
図15は、第1サブフレーム112の一部の模式的な拡大斜視図である。
【
図16】
図16は、連結金具13によって連結される2つのルーバーユニット111の模式的な断面図である。
【
図17】
図17は、第3実施形態に係る壁面ルーバー200の模式的な正面図である。
【
図18】
図18は、壁面ルーバー200の模式的な右側面図である。
【
図19】
図19は、ルーバーユニット211の構成を説明する説明図である。
【
図20】
図20は、ルーバーユニット211の模式的な縦断面図である。
【
図21】
図21は、第1クロスメンバー221及び第2クロスメンバー222の製造工程を説明する説明図である。
【
図22】
図22は、第4実施形態に係る壁面ルーバー300の模式的な正面図である。
【
図23】
図23は、壁面ルーバー300の模式的な右側面図である。
【
図24】
図24は、ルーバーユニット311の模式的な正面図である。
【
図25】
図25は、ルーバーユニット311の模式的な右側面図である。
【
図26】
図26は、第5実施形態に係る壁面ルーバー400の模式的な正面図である。
【
図27】
図27は、壁面ルーバー400の模式的な右側面図である。
【
図28】
図28は、ルーバーユニット411の模式的な正面図である。
【
図29】
図29は、ルーバーユニット411の模式的な縦断面図である。
【
図30】
図30は、第6実施形態に係る壁面ルーバー500の模式的な正面図である。
【
図31】
図31は、壁面ルーバー500の模式的な右側面図である。
【
図32】
図32は、ルーバーユニット511の模式的な正面図である。
【
図33】
図33(A)は、第1クロスメンバー221を通るルーバーユニット511の模式的な縦断面図であり、
図33(B)は、第2クロスメンバー222を通るルーバーユニット511の模式的な縦断面図である。
【
図34】
図34は、変形例に係るルーバーユニット11の模式的な正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0048】
以下、本発明の好ましい実施形態が、適宜図面が参照されつつ説明される。なお、本実施の形態は、本発明に係るルーバーユニットの一態様にすぎず、本発明の要旨を変更しない範囲で実施態様が変更されてもよいことは言うまでもない。
【0049】
[第1実施形態]
【0050】
図1は、本発明の第1実施形態に係る壁面ルーバー10の模式的な正面図である。
図2は、壁面ルーバー10の模式的な右側面図である。
図3は、壁面ルーバー10を構成するルーバーユニット11の模式的な正面図である。
図4は、ルーバーユニット11の模式的な右側面図である。
図5は、ルーバーユニット11の模式的な平面図である。
図6は、フレーム20の模式的な斜視図である。
図7(A)は、第1羽板30の取付姿勢を示す斜視図であり、
図7(B)は、第2羽板40の取付姿勢を示す斜視図であり、
図7(C)は、第3羽板50の取付姿勢を示す斜視図である。
図8は、ルーバーユニット11の縦断面図であって、第1羽板30及び第2羽板40の取付方法を説明する説明図である。
図9は、ブラケット12の断面図である。
図10は、連結金具13によって連結される2つのルーバーユニット11の断面図である。
【0051】
図1が示すように、壁面ルーバー10は、建築物14の外壁面15に取り付けられ、外壁面15を覆う。建築物14は、例えばマンションや団地やオフィスビルなどの高層の建物である。
【0052】
壁面ルーバー10は、外壁面15に射し込む光を遮る一方、外壁面15への風の流入を許容する。壁面ルーバー10は、例えば夕日(西日)が射し込む西側の外壁面15に取り付けられる。
【0053】
また、壁面ルーバー10は、道路を歩行する人などからの視線を遮る機能を有する。その場合、壁面ルーバー10は、窓が設けられた外壁面15や、階段を露出させる開口が設けられた外壁面15に取り付けられる。
【0054】
また、壁面ルーバー10は、建築物14を装飾する機能を有する。その場合、壁面ルーバー10は、例えば道路に面する外壁面15や、塗装などが劣化した外壁面15に取り付けられる。
【0055】
すなわち、壁面ルーバー10は、種々の機能を有しており、建築物14のいずれの外壁面15に取り付けられてもよい。例えば、壁面ルーバー10は、建築物14の全外壁面15にそれぞれ取り付けられて建築物14の全周囲を覆っていてもよい。
【0056】
なお、
図1及び
図2が示す例では、壁面ルーバー10の上端が建築物14の上端よりも下に位置している。もっとも、壁面ルーバー10の上端は、建築物14の上端と同じ位置であってもよい。或いは、壁面ルーバー10の上端は、建築物14の上端よりも上に位置していてもよい。また、
図1及び
図2が示す例では、壁面ルーバー10の下端が建築物14の下端よりも上に位置している。もっとも、壁面ルーバー10の下端は、建築物14の下端と同じ位置であってもよい。
【0057】
壁面ルーバー10は、複数のルーバーユニット11と、複数のブラケット12(
図2参照)と、複数の連結金具13(
図10参照)と、を備える。複数のルーバーユニット11は、建築物14の所在地(施工現場)までトラック等によって運搬され、施工現場において、ブラケット12を用いて外壁面15に取り付けられる。また、複数のルーバーユニット11は、連結金具13を用いて相互に連結される。
【0058】
図3が示すようにルーバーユニット11は、フレーム20と、複数の第1羽板30と、複数の第2羽板40と、複数の第3羽板50と、を備える。
【0059】
図6が示すようにフレーム20は、矩形枠状に形成されており、上桟21、下桟22、一対の縦桟23、24を有している。以下では、上桟21と下桟22とが対向する方向であって、且つ縦桟23が沿う方向が上下方向7と記載されて説明がされる。また、上桟21及び下桟22が沿う方向であって、且つ一対の縦桟23、24が対向する方向が左右方向8と記載されて説明がされる。また、上下方向7及び左右方向8に直交する方向が前後方向9と記載されて説明がされる。また、フレーム20の前面を含む面が基準面6と記載されて説明がされる。基準面6は、上桟21、下桟22、及び縦桟23、24により区画される面である。上下方向7は、特許請求の範囲に記載された「上桟及び下桟が対向する方向」に相当する。左右方向8は、特許請求の範囲に記載された「縦桟同士が対向する方向」に相当する。前後方向9は、特許請求の範囲に記載された「基準面に交差する方向」に相当する。
【0060】
上桟21、下桟22、及び一対の縦桟23、24は、金属材料からなる。例えば上桟21、下桟22、及び一対の縦桟23、24は、アルミニウム合金、その他の非鉄金属、ステンレス鋼、或いは鉄鋼材料からなる。
【0061】
図8が示すように、上桟21、下桟22、及び一対の縦桟23、24は、軽量化のため、中空の角筒状に形成されている。例えば、上桟21、下桟22、及び一対の縦桟23、24は、断面コ字状或いは断面凹状の2つのチャンネル材(溝型鋼)をボルト85及びナット86によって締結することによってそれぞれ製造される。上桟21、下桟22、及び一対の縦桟23、24は、円筒状やH形状などの他の形状に形成されていてもよい。なお、ナット86(
図8参照)は、いわゆる溶接ナットである。但し、ボルト85が、いわゆる溶接ボルトとされてナット86を掛けられてもよい。
【0062】
上桟21、下桟22、及び一対の縦桟23、24は、断面形状が同じである。上桟21、下桟22、及び一対の縦桟23、24は、同じ部材(溝型鋼)から製造される。上桟21と下桟22とは同一の長さであり、縦桟23と縦桟24も同一の長さである。上桟21及び下桟22の長さと、一対の縦桟23、24の長さとは、同じであってもよいし、相違していてもよい。すなわち、フレーム20は、上下方向7や左右方向8に長い矩形枠状に形成されていてもよいし、正方形の枠状に形成されていてもよい。
【0063】
上桟21、下桟22、及び一対の縦桟23、24の端部同士が溶接される。なお、不図示の補強金具が、ボルト及びナットによって上記端部にそれぞれ取り付けられていてもよい。補強金具は、フレーム20の強度を高める。
【0064】
図8が示すように、ボルト61が挿通されるボルト孔29が上桟21に設けられている。ボルト孔29は、上桟21の前面側に設けられている。ボルト61は、第1羽板30或いは第2羽板40のに挿通された後、ボルト孔29に挿通され、次いでナット62を掛けられる。ボルト61及びナット62により、第1羽板30及び第2羽板40の上端部が上桟21にそれぞれ締結される。ボルト孔29は、上桟21に取り付けられる第1羽板30及び第2羽板40の個数に合わせた数だけ上桟21に設けられている。なお、ボルト61は、第1羽板30及び第2羽板40に予め溶接された、いわゆる溶接ボルトであってもよい。但し、ナット62が、第1羽板30及び第2羽板40に予め溶接された、いわゆる溶接ナットとされてもよい。
【0065】
同様に、ボルト61が挿通されるボルト孔29が下桟22にも設けられている(
図6参照)。ボルト孔29は、下桟22の前面側に設けられている。第1羽板30及び第2羽板40の下端は、ボルト61及びナット62により、下桟22に締結されている。フレーム20に取り付けられる第1羽板30及び第2羽板40の個数に合わせた数だけボルト孔29が下桟22に設けられている。
【0066】
図9が示すように、ボルト64がそれぞれ挿通される複数のボルト孔63が上桟21及び下桟22にそれぞれ設けられている。ボルト孔63は、上桟21及び下桟22の後面側に設けられている。ボルト64は、ボルト孔63に挿通された後、接続金具17に挿通され、次いでナット65を掛けられる。接続金具17は、ボルト64及びナット65により、上桟21及び下桟22にそれぞれ締結される。なお、ボルト64は、上桟21及び下桟22に予め溶接された、いわゆる溶接ボルトであってもよい。但し、ナット65が、上桟21及び下桟22に予め溶接された、いわゆる溶接ナットとされてもよい。
【0067】
図10が示すように、ボルト67がそれぞれ挿通される複数のボルト孔66が上桟21及び下桟22にそれぞれ設けられている。ボルト孔66は、上桟21及び下桟22の後面側に設けられている。ボルト67は、ボルト孔66に挿通された後、連結金具13に挿通され、次いでナット68を掛けられる。ボルト67、ナット68、及び連結金具13により、ルーバーユニット11同士が連結される。すなわち、上桟21及び下桟22に設けられたボルト孔66により、上下方向7においてルーバーユニット11同士が連結可能となっている。なお、ボルト67は、上桟21や下桟22に予め溶接された、いわゆる溶接ボルトであってもよい。但し、ナット68が、上桟21や下桟22に予め溶接された、いわゆる溶接ナットとされてもよい。また、連結金具13は、ルーバーユニット11の前面側に取り付けられてもよい。
【0068】
上桟21及び下桟22と同様に、ボルト孔66が一対の縦桟23、24にもそれぞれ設けられている。ボルト孔66は、縦桟23、24の後面側に設けられている。一対の縦桟23、24にそれぞれ設けられたボルト孔66により、左右方向8(
図10における紙面に垂直な方向)においても、ルーバーユニット11同士が連結可能となっている。
【0069】
図6が示すようにフレーム20は、複数の補強桟25を有している。
図6が示す例では、フレーム20は、2つの補強桟25を有している。補強桟25は、左右方向8に沿って延びる棒状である。補強桟25の断面形状は、上桟21、下桟22、及び一対の縦桟23、24の断面形状と同じであって、補強桟25は、中空の角筒状に形成されている。補強桟25は、金属材料からなり、上桟21、下桟22、及び一対の縦桟23、24と同様にして製造される。
【0070】
補強桟25の左端は、不図示のボルト及びナットによって、或いは溶接によって縦桟23に固着されている。補強桟25の右端は、不図示のボルト及びナットによって、或いは溶接によって縦桟24に固着されている。すなわち、補強桟25は、一対の縦桟23、24間に架け渡されている。補強桟25は、フレーム20の強度を高める。
【0071】
2つの補強桟25は、上下方向7において相互に離間している。また、上側の補強桟25は上桟21から離間し、下側の補強桟25は下桟22から離間している。2つの補強桟25は、フレーム20の内側の空間を上段26、中段27、及び下段28の3つに分割している。すなわち、上段26は、上桟21、一対の縦桟23、24、及び上側の補強桟25によって区画された空間であり、中段27は、一対の縦桟23、24、及び2つの補強桟25によって区画された空間であり、下段28は、下桟22、一対の縦桟23、24、及び下側の補強桟25によって区画された空間である。
【0072】
図6が示すように、上下方向7における上桟21と上側の補強桟25との間の離間距離LAと、上下方向7における2つの補強桟25間の離間距離LBと、上下方向7における下側の補強桟25と下桟22との間の離間距離LCとは、同じである。すなわち、LA=LB=LCである。すなわち、上桟21、2つの補強桟25、及び下桟22は、上下方向7において等間隔で離間して配置されている。離間距離LA、LB、LCは、上下方向7における第1羽板30及び第2羽板40の長さLD(
図7(A)及び
図7(B)参照)と同じである。第1羽板30及び第2羽板40は、上端を上桟21或いは補強桟25に当接させ、下端を補強桟25或いは下桟22に当接させてフレーム20に配置されている。
【0073】
図6が示すように補強桟25は、上桟21及び下桟22と同様に、ボルト61がそれぞれ挿通される複数のボルト孔29を有している。ボルト孔29は、補強桟25の前面側に設けられている。ボルト61は、第1羽板30或いは第2羽板40に挿通された後、補強桟25のボルト孔29に挿通され、次いでナット62を掛けられる。ボルト61及びナット62により、第1羽板30或いは第2羽板40の上端或いは下端は、補強桟25にそれぞれ締結される。
【0074】
上桟21や下桟22と同様に、ボルト孔63が補強桟25にも設けられている。ボルト孔63は、補強桟25の後面側に設けられている。ボルト64(
図9参照)は、補強桟25に設けられたボルト孔63に挿通された後、接続金具17に挿通され、次いでナット65(
図9参照)を掛けられる。ボルト61及びナット62により、接続金具17が補強桟25に締結される。接続金具17は、ブラケット12を固定する部材である。すなわち、
図3が示すように、ブラケット12が、上桟21、下桟22、及び2つの補強桟25にそれぞれ取り付けられる。なお、ボルト64は、補強桟25に予め溶接された、いわゆる溶接ボルトであってもよい。但し、ナット65が、補強桟25に予め溶接された、いわゆる溶接ナットとされてもよい。
【0075】
図7(A)は、第1羽板30の形状及び取付姿勢を示す斜視図であり、
図7(B)は、第2羽板40の形状及び取付姿勢を示す斜視図であり、
図7(C)は、第3羽板50の形状及び取付姿勢を示す斜視図である。
【0076】
図7が示すように、各第1羽板30、各第2羽板40、及び各第3羽板50は、全て同形状である。各第1羽板30、各第2羽板40、及び各第3羽板50が同形状とされることにより、部品の種類が低減する。その結果、在庫管理が容易になる。
【0077】
第1羽板30は、矩形板状に形成されており、天面31、底面32、左面33、右面34、上面35、下面36を有している。同様に、第2羽板40は、矩形板状に形成されており、天面41、底面42、左面43、右面44、上面45、下面46を有している。同様に、第3羽板50は、矩形板状に形成されており、天面51、底面52、左面53、右面54、上面55、下面56を有している。左面33及び右面34と、左面43及び右面44と、左面53及び右面54とは、特許請求の範囲に記載された「一対の側面」に相当する。
【0078】
第1羽板30、第2羽板40、及び第3羽板50は、金属材料からなる。例えば第1羽板30、第2羽板40、及び第3羽板50は、アルミニウム合金やその他の非鉄金属やステンレス鋼や鉄鋼材料からなる。
【0079】
第1羽板30、第2羽板40、及び第3羽板50は、中空の箱状に形成されている。第1羽板30、第2羽板40、及び第3羽板50は、中空とされることにより、軽量化されている。
【0080】
図7(A)が示すように第1羽板30の長手方向は、上下方向7に一致している。また、第1羽板30の左面33及び右面34は、基準面6に沿っている。また、第1羽板30の天面31及び底面32は、左右方向8に直交している。また、第1羽板30の上面35及び下面36は、上下方向7に直交している。
【0081】
図3が示すように第1羽板30は、フレーム20の上段26、中段27、及び下段28にそれぞれ複数個ずつ配置されている。
図3が示す例では、5個の第1羽板30が上段26、中段27、及び下段28にそれぞれ配置されている。すなわち、15個の第1羽板30がフレーム20に配置されている。もっとも、フレーム20に配置される第1羽板30の総数や、上段26、中段27、及び下段28にそれぞれ配置される第1羽板30の個数は、変更されてもよい。
【0082】
上段26に配置された第1羽板30の上端は、上桟21に当接しており、下端は上側の補強桟25に当接している。中段27に配置された第1羽板30の上端は、上側の補強桟25に当接しており、下端は下側の補強桟25に当接している。下段28に配置された第1羽板30の上端は、下側の補強桟25に当接しており、下端は下桟22に当接している。
【0083】
図8が示すように、第1羽板30の上端及び下端には、ボルト61が挿通されるボルト孔37がそれぞれ設けられている。ボルト孔37は、第1羽板30の右面34に設けられている。ボルト61は、ボルト孔37と、上桟21、下桟22、或いは補強桟25に設けられたボルト孔29とに挿通された後、ナット62を掛けられる。第1羽板30は、ボルト61及びナット62により、上桟21、下桟22、或いは補強桟25に締結されている。なお、第1羽板30は、ボルト61及びナット62に代えて、溶接などによって上桟21、下桟22、或いは補強桟25に固定されていてもよい。
【0084】
図4及び
図7(A)が示すように、フレーム20に取り付けられた第1羽板30は、基準面6から高さH1だけ突出している。
【0085】
図7(B)が示すように、第2羽板40の長手方向は、上下方向7に一致している。また、第2羽板40の天面41及び底面42は、基準面6に沿っている。また、第2羽板40の左面43及び右面44は、左右方向8に直交している。また、第2羽板40の上面45及び下面46は、上下方向7に直交している。
【0086】
図3が示すように第2羽板40は、フレーム20の上段26、中段27、及び下段28にそれぞれ複数個ずつ配置されている。
図3が示す例では、5個の第2羽板40が上段26、中段27、及び下段28にそれぞれ配置されている。すなわち、15個の第2羽板40がフレーム20に配置されている。もっとも、フレーム20に配置される第2羽板40の総数や、上段26、中段27、及び下段28にそれぞれ配置される第2羽板40の個数は、変更されてもよい。
【0087】
上段26に配置された第2羽板40の上端は、上桟21に当接しており、下端は上側の補強桟25に当接している。中段27に配置された第2羽板40の上端は、上側の補強桟25に当接しており、下端は下側の補強桟25に当接している。下段28に配置された第2羽板40の上端は、下側の補強桟25に当接しており、下端は下桟22に当接している。
【0088】
第1羽板30と同様に、ボルト孔37(
図8参照)が第2羽板40の上端及び下端にそれぞれ設けられている。ボルト孔37は、第2羽板40の底面42に設けられている。第2羽板40は、ボルト61及びナット62により、上桟21、下桟22、或いは補強桟25に締結されている。なお、ボルト61は、第1羽板30や第2羽板40に予め溶接された、いわゆる溶接ボルトであってもよい。但し、ナット62が、第1羽板30や第2羽板40に予め溶接された、いわゆる溶接ナットとされてもよい。また、第2羽板40は、ボルト61及びナット62に代えて、溶接などによって上桟21、下桟22、或いは補強桟25に固定されていてもよい。
【0089】
図4及び
図7(B)が示すように、フレーム20に取り付けられた第2羽板40は、基準面6から高さH2だけ突出している。高さH2は、基準面6からの第1羽板30の突出高さである高さH1よりも小さい。すなわち、H2<H1である。すなわち、ルーバーユニット11は、高さの相違する2種類の羽板(第1羽板30及び第2羽板40)を複数個ずつ有している。
【0090】
第3羽板50は、一部の第2羽板40に取り付けられている。
図3が示す例では、第3羽板50は、上段26及び下段28に配置された第2羽板40に取り付けられており、中段27に配置された第2羽板40には取り付けられていない。
【0091】
第3羽板50は、第1羽板30と同じ取付姿勢で第2羽板40に取り付けられている。すなわち、第3羽板50の長手方向は、上下方向7に一致している。また、第3羽板50の左面53及び右面54は、基準面6に沿っている。また、第3羽板50の上面55及び下面56は、上下方向7に直交している。
【0092】
第3羽板50は、不図示のボルト及びナットによって第2羽板40に締結されている。もっとも、第3羽板50は、溶接によって第2羽板40に固着されていてもよい。
【0093】
第3羽板50は、底面52が第2羽板40の右面44に当接し、且つ右面54が第2羽板40の底面42と面一となるように第2羽板40に固定されている。したがって、基準面6からの第3羽板50の突出高さである高さH3は、第1羽板30の高さH1と同じである。すなわち、H3=H1>H2である。
【0094】
第2羽板40は、特許請求の範囲に記載された「第1羽板又は第2羽板のうち上記高さが低い方」に相当する。第2羽板40に固定された第3羽板50は、特許請求の範囲に記載された「突出片」に相当する。第2羽板40の縁部であって、第3羽板50が取り付けられた側の縁部は、特許請求の範囲に記載された「第1羽板又は第2羽板のうち上記高さが低い方の縁部」に相当する。
【0095】
図3が示すように、上段26、中段27、及び下段28のそれぞれにおいて、第1羽板30と第2羽板40とは、左右方向8において交互に並ぶ。すなわち、左右方向8において第1羽板30と第2羽板40とは隣り合っている。また、左右方向8において隣り合う第1羽板30と第2羽板40とは、相互に離間しており、第1羽板30と第2羽板40との間に通気口が形成されている。
【0096】
また、上段26に配置された第1羽板30と、中段27に配置された第2羽板40と、下段28に配置された第1羽板30とは、上下方向7において交互に並んでいる。また、上下方向7において交互に並ぶ第1羽板30、第2羽板40、及び第1羽板30は、相互に当接している。すなわち、上下方向7において並ぶ第1羽板30、第2羽板40、及び第1羽板30は、疑似的に1つの羽板を形成する。この羽板における基準面6からの高さや正面から見た面積は、上下方向7に沿って順次変化する。すなわち、上下方向7において並ぶ第1羽板30、第2羽板40、及び第1羽板30は、基準面6からの高さや正面から見た面積が上下方向7に沿って順次変化する1つの羽板を形成している。
【0097】
同様に、上段26に配置された第2羽板40と、中段27に配置された第1羽板30と、下段28に配置された第2羽板40とは、上下方向7において交互に並んでおり、且つ相互に当接している。上下方向7において並ぶ第2羽板40、第1羽板30、及び第2羽板40は、基準面6からの高さや正面から見た面積が上下方向7に沿って順次変化する1つの羽板を形成している。
【0098】
図9が示すブラケット12は、例えばLアングルである。ブラケット12は、前後方向9に沿って延びる第1板部71と、第1板部71の一端(
図9における右端)から上下方向7に沿って延びる第2板部72とを有する。第1板部71の他端(
図9における左端)には、ボルト75が挿通されるボルト孔73が設けられている。また、第2板部72には、アンカーボルト76が挿通されるボルト孔74が設けられている。アンカーボルト76は、建築物14の壁に一部が埋設されて、外壁面15からボルト部分が突出する。アンカーボルト76は、ブラケット12のボルト孔74に挿通された後、ナット78と締結される。
【0099】
図3及び
図5が示すように、3個のブラケット12が、上桟21、下桟22、及び補強桟25にそれぞれ取り付けられている。
【0100】
ブラケット12は、接続金具17を介してフレーム20に取り付けられている。接続金具17の断面形状は、断面コ字状或いは断面凹状である。接続金具17は、矩形板状の中央部81と、中央部81の両端から突出して相互に対向する一対の側部82とを備える。
【0101】
中央部81は、ボルト64が挿通されるボルト孔83を有している。ボルト64は、上桟21、下桟22、或いは補強桟25に設けられたボルト孔63に挿通された後、接続金具17のボルト孔83に挿通され、次いでナット65を掛けられる。ボルト64及びナット65により、接続金具17がフレーム20に締結される。
【0102】
接続金具17の一対の側部82の一方は、ボルト75が挿通されるボルト孔84を有している。ボルト75は、ブラケット12のボルト孔73に挿通された後、接続金具17のボルト孔84に挿通され、次いでナット77を掛けられる。ボルト75及びナット77により、ブラケット12が接続金具17に締結される。すなわち、ブラケット12は、接続金具17を介して上桟21、下桟22、或いは補強桟25にそれぞれ固定されている。
図3が示す例では、3つのブラケット12が、上桟21、下桟22、及び2つの補強桟25にそれぞれ取り付けられている。
【0103】
ルーバーユニット11は、複数のアンカーボルト76、複数のブラケット12、及び複数の接続金具17によって建築物14に固定される。なお、接続金具17及びブラケット12は、予めルーバーユニット11に取り付けられて施工現場に搬送されてもよいし、施工現場においてルーバーユニット11に取り付けられてもよい。
【0104】
図10が示す連結金具13は、矩形板状である。連結金具13は、ボルト67がそれぞれ挿通される2つのボルト孔79を有している。ボルト67は、一のルーバーユニット11のフレーム20に設けられたボルト孔66に挿通された後、連結金具13のボルト孔79に挿通され、次いでナット68を掛けられる。ボルト67及びナット68によって、連結金具13が当該一のルーバーユニット11に締結される。他のボルト67は、他のルーバーユニット11のフレーム20に設けられたボルト孔66に挿通された後、連結金具13のボルト孔79に挿通され、次いで他のナット68を掛けられる。当該他のボルト67及びナット68によって、連結金具13が当該他のルーバーユニット11に締結される。すなわち、連結金具13により、一のルーバーユニット11と他のルーバーユニット11とが連結される。
【0105】
なお、連結金具13は、ボルト67及びナット68によって、連結予定の2つのルーバーユニット11のうちの一方に予め取り付けられた状態で施工現場に搬入されてもよいし、施工現場においてルーバーユニット11に取り付けられてもよい。
【0106】
[壁面ルーバー10の施工方法]
【0107】
複数のルーバーユニット11及び複数の連結金具13が、トラック等によって建築物14の所在地(施工現場)まで搬送される。作業者は、建築物14の外壁面15に沿って足場を設けた後、外壁面15にアンカーボルト76を埋設する。次いで、作業者は、ルーバーユニット11に予め取り付けられたブラケット12のボルト孔74にアンカーボルト76を挿通した後、アンカーボルト76にナット78を掛け、ルーバーユニット11を建築物14に取り付ける。建築物14に取り付けられたルーバーユニット11は、ブラケット12の第1板部71の長さL(
図2及び
図9参照)だけ外壁面15から離間する。
【0108】
次に作業者は、他のルーバーユニット11を既設のルーバーユニット11に隣接させて配置し、同様にして建築物14に取り付ける。そして、作業者は、隣接する2つのルーバーユニット11同士を、連結金具13、ボルト67、及びナット68を用いて連結する。
【0109】
作業者は、同様にして複数のルーバーユニット11を上下方向7及び左右方向8において相互に隣接させて建築物14に取り付けることにより、建築物14の外壁面15を覆う壁面ルーバー10(
図1参照)を施工する。
【0110】
[第1実施形態の作用効果]
【0111】
第1実施形態では、第1羽板30と第2羽板40とは、基準面6に対する高さが互いに異なるから、棒状の羽板が平行に設けられた従来のルーバーに比べ、日光等の光が照射された場合に形成する陰影が際立つ。また、複数のルーバーユニット11を上下方向7及び左右方向8において並べて壁面ルーバー10を施工するから、複数の羽板の1つ1つを外壁面15に取り付ける従来のルーバーに比べ、施工が容易になる。したがって、ルーバーユニット11及び壁面ルーバー10は、施工が簡単であり、また、陰影を際立たせてデザイン性を高めることができる。
【0112】
また、第1羽板30と第2羽板40とは、正面から見た面積も互いに異なるから、棒状の羽板が平行に設けられた従来のルーバーに比べ、日光等の光が照射された場合に形成する陰影がさらに際立つ。
【0113】
また、第1羽板30、第2羽板40、及び第3羽板50は同形状であるから、第1羽板30と第2羽板40と第3羽板50とが異なる形状である場合に比べ、部品の種類が低減する。その結果、在庫管理が容易になる。また、第1羽板30と第2羽板40とを異なる向きで設けることにより、同形状であっても基準面6からの高さを相互に異ならせ、且つ正面から見た面積を相互に異ならせることができる。
【0114】
また、補強桟25により、フレーム20の強度と、第1羽板30及び第2羽板40の取付強度とを高めることができる。その結果、上段26、中段27、下段28などの複数段で第1羽板30及び第2羽板40をフレーム20に設けることができる。
【0115】
また、第3羽板50が第2羽板40に設けられることにより、第3羽板50が設けられない場合よりも陰影を際立たせてデザイン性をさらに高めることができる。
【0116】
また、ボルト67が挿通されるボルト孔66がフレーム20の上桟21、下桟22、及び一対の縦桟23、24にそれぞれ設けられることにより、ルーバーユニット11は、上下方向7及び左右方向8において、連結金具13によって相互に容易に連結可能となっている。また、連結金具13によって、隣接するルーバーユニット11間に隙間が生じることが防止される。
【0117】
[第2実施形態]
【0118】
図11は、本発明の第2実施形態に係る壁面ルーバー100の模式的な正面図である。
図12は、壁面ルーバー100の模式的な右側面図である。
図13は、ルーバーユニット111の構成を説明する説明図である。
図14は、ルーバーユニット111の模式的な縦断面図である。
図15は、第1サブユニット112の部分拡大斜視図である。
図16は、連結金具13によって連結される2つのルーバーユニット111の断面図である。
【0119】
図11が示すように壁面ルーバー100は、建築物14の外壁面15に取り付けられ、当該外壁面15を覆う。建築物14は、例えばマンションや団地やオフィスビルなどの高層の建物である。
【0120】
壁面ルーバー100は、外壁面15に射し込む光を遮る一方、外壁面15への風の流入を許容する。壁面ルーバー100は、例えば夕日(西日)が射し込む西側の外壁面15に取り付けられる。
【0121】
また、壁面ルーバー100は、道路を歩行する人などからの視線を遮る機能を有する。その場合、壁面ルーバー100は、窓が設けられた外壁面15や、階段を露出させる開口が設けられた外壁面15に取り付けられる。
【0122】
また、壁面ルーバー100は、建築物14を装飾する機能を有する。その場合、壁面ルーバー100は、例えば道路に面する外壁面15や、塗装などが劣化した外壁面15に取り付けられる。
【0123】
すなわち、壁面ルーバー100は、種々の機能を有しており、建築物14のいずれの外壁面15に取り付けられてもよい。例えば、壁面ルーバー100は、建築物14の全外壁面15にそれぞれ取り付けられて建築物14の全周囲を覆っていてもい。
【0124】
なお、
図11及び
図12に示す例では、壁面ルーバー100の上端は、建築物14の上端よりも下に位置している。もっとも、壁面ルーバー100の上端は、建築物14の上端と同じ位置であってもよい。或いは、壁面ルーバー100の上端は、建築物14の上端よりも上に位置していてもよい。また、
図11及び
図12に示す例では、壁面ルーバー100の下端は、建築物14の下端よりも上に位置している。もっとも、壁面ルーバー100の下端は、建築物14の下端と同じ位置であってもよい。
【0125】
以下では、第1実施形態と同一の部材には同一の符号が付されて説明が省略される。
【0126】
壁面ルーバー100は、複数のルーバーユニット111と、複数のブラケット12(
図12参照)と、複数の連結金具13(
図16参照)と、を備える。
【0127】
図13が示すようにルーバーユニット111は、第1サブユニット112と、第2サブユニット113と、連結フレーム114と、を備える。
【0128】
第1サブユニット112は、フレーム115と、複数の第1円筒151とを備える。
【0129】
フレーム115は、フレーム20(
図6参照)と同様に矩形枠状であって、上桟121、下桟122、及び一対の縦桟123、124を有する。上桟121、下桟122、及び一対の縦桟123、124の構成は、ボルト孔29、63(
図8及び
図9参照)に代えてボルト孔126(
図14参照)が設けられている以外は、第1実施形態における上桟21、下桟22、及び一対の縦桟23、24の構成と同じである。
【0130】
以下では、上桟121と下桟122とが対向する方向であって、且つ縦桟123、124が沿う方向が上下方向7と記載されて説明がされる。また、上桟121及び下桟122が沿う方向であって、且つ一対の縦桟123、124が対向する方向が左右方向8と記載されて説明がされる。また、上下方向7及び左右方向8に直交する方向が前後方向9と記載されて説明がされる。また、フレーム115の前面を含む面が基準面6(
図14参照)と記載されて説明がされる。基準面6は、上桟121、下桟122、及び縦桟123、124により区画される面である。前後方向9は、特許請求の範囲に記載された「基準面に交差する方向」に相当する。
【0131】
図14が示すように、上桟121は、ボルト孔126を有する。ボルト161は、ボルト孔126及び連結フレーム114に挿通された後、ナット162を掛けられる。ボルト161及びナット162により、上桟121が連結フレーム114に締結される。ボルト孔126は、下桟122及び一対の縦桟123、124にも設けられている。複数のボルト161及びナット162により、第1サブユニット112が連結フレーム114に締結される。なお、ボルト161は、上桟121、下桟122、及び一対の縦桟123、124に予め溶接された、いわゆる溶接ボルトであってもよい。但し、ナット162が、上桟121、下桟122、及び一対の縦桟123、124に予め溶接された、いわゆる溶接ナットとされてもよい。
【0132】
図13が示すようにフレーム115は、複数の補強桟125をさらに有している。
図13が示す例では、フレーム115は、2つの補強桟125を有している。補強桟125は、左右方向8に沿って延びている。補強桟125は、中空の角筒状であって、上桟121、下桟122、及び一対の縦桟123、124と同形状である。補強桟125は、上桟121、下桟122、及び一対の縦桟123、124と同様にして製造される。
【0133】
補強桟125の左端部の前面は、縦桟123の後面に当接している。補強桟125の左端部は、不図示のボルト及びナットによって、縦桟123と締結されている。また、補強桟125の右端部の前面は、縦桟124の後面に当接している。補強桟125の右端部は、不図示のボルト及びナットによって、縦桟124と締結されている。なお、補強桟125の左端部は、溶接によって、縦桟123に固着されていてもよい。また、補強桟125の右端部は、溶接によって、縦桟124に固着されていてもよい。
【0134】
補強桟125の前面は、第1円筒151の後端と当接していている。補強桟125は、溶接により、第1円筒151に固着されている。補強桟125は、フレーム115の強度を高めるとともに、第1円筒151の取付強度を高める。
【0135】
2つの補強桟125は、上下方向7において相互に離間している。また、上側の補強桟125は上桟121から離間し、下側の補強桟125は下桟122から離間している。上下方向7における上桟121と上側の補強桟125との間の離間距離と、上側の補強桟125と下側の補強桟125との間の離間距離と、下側の補強桟125と下桟122との間の離間距離とは、全て同じLE(
図13参照)である。すなわち、2つの補強桟125は、上下方向7において等間隔で離間して配置されている。なお、
図13が示す例では、2つの補強桟125がフレーム115に設けられているが、1つ或いは3つ以上の補強桟125がフレーム115に設けられていてもよい。
【0136】
第1円筒151は、例えば矩形板状の鋼板を、いわゆる3本ロールベンダによって湾曲加工し、次いで鋼板の端と端とを溶接することによって製造される。
【0137】
図15が示すように、複数の第1円筒151は、中心軸が前後方向9に沿う向きでそれぞれ配置されている。また、複数の第1円筒151は、上下方向7及び左右方向8において、互いに当接した状態で並んでいる。すなわち、複数の第1円筒151は、上下方向7及び左右方向8において相互に隣接して並んでいる。各第1円筒151は、隣接する他の第1円筒151と溶接によって相互に固着されている。また、
図13が示すように一番上に位置する第1円筒151は、溶接によって上桟121に固着されている。一番下に位置する第1円筒151は、溶接によって下桟122に固着されている。一番左に位置する第1円筒151は、溶接によって左の縦桟123に固着されている。一番右に位置する第1円筒151は、溶接によって右の縦桟124に固着されている。すなわち、複数の第1円筒151は、相互に固着されて一体化された上で、フレーム115に固着されている。
【0138】
図15が示すように、中心軸に沿う方向(前後方向9)における第1円筒151の長さL1は、前後方向9におけるフレーム115の長さL2と同じである。前後方向9におけるフレーム115の長さL2とは、前後方向9における上桟121、下桟122、及び一対の縦桟123、124の長さを意味する。また、前後方向9における補強桟125の長さL3も、第1円筒151の長さL1と同じである。すなわち、L1=L2=L3である。
【0139】
第1円筒151の前端は、フレーム115の前端と面一である。第1円筒151の後端は、フレーム115の後端と面一である。すなわち、第1円筒151は、フレーム115によって囲まれた空間内に位置している。
【0140】
一部の第1円筒151の後端は、補強桟125の前面と当接している。
図13が示す例では、上から4つ目の第1円筒151及び上から7つ目の第1円筒151の後端が補強桟125の前面と当接している。後端が補強桟125と当接する第1円筒151は、溶接によって補強桟125に固着されている。
【0141】
第2サブユニット113は、フレーム116と、複数の第2円筒152と、複数の半円筒153と、を備える。
【0142】
フレーム116は、フレーム115と同形状の矩形枠状であって、上桟131、下桟132、及び一対の縦桟133、134を有する。上桟131、下桟132、及び一対の縦桟133、134は、フレーム115の上桟121、下桟122、及び一対の縦桟123、124と同形状である。
【0143】
図14が示すように、上桟131は、ボルト161が挿通されるボルト孔136を有している。同様に、下桟132及び一対の縦桟133、134も、ボルト孔136を有している。ボルト161は、ボルト孔136に挿通された後、連結フレーム114に挿通され、次いでナット162を掛けられる。ボルト161及びナット162により、フレーム116が連結フレーム114と締結される。
【0144】
フレーム116の上桟131及び下桟132は、ボルト64が挿通されるボルト孔137をそれぞれ有している。ボルト64は、ボルト孔137及び接続金具17のボルト孔83に挿通された後、ナット65を掛けられる。ボルト64及びナット65により、接続金具17がフレーム116に締結される。第1実施形態と同様に、接続金具17を介してブラケット12がフレーム116に固定される。なお、ボルト64は、上桟131及び下桟132に予め溶接された、いわゆる溶接ボルトであってもよい。但し、ナット65が、上桟131及び下桟132に予め溶接された、いわゆる溶接ナットとされてもよい。
【0145】
図13が示すようにフレーム116は、複数の補強桟135をさらに有している。
図13が示す例では、フレーム116は、2つの補強桟135を有している。補強桟135は、左右方向8に沿って延びる棒状である。上桟131、下桟132、及び一対の縦桟133、134と同形状である。補強桟135は、上桟131、下桟132、及び一対の縦桟133、134と同様にして製造される。
【0146】
補強桟135の左端部の前面は、縦桟133の後面に当接している。補強桟135の左端部は、不図示のボルト及びナットによって、縦桟133と締結されている。補強桟135の右端部の前面は、縦桟134の後面に当接している。補強桟135の右端部は、不図示のボルト及びナットによって、補強桟135の右端部と締結されている。なお、補強桟135の左端部は、溶接によって縦桟133に固着されていてもよい。また、補強桟135の右端部は、溶接によって縦桟134に固着されていてもよい。
【0147】
補強桟135の前面は、第2円筒152及び半円筒153の後端と当接していている。補強桟135は、溶接によって、第2円筒152及び半円筒153に固着されている。補強桟135は、フレーム116の強度を高めるとともに、第2円筒152及び半円筒153の取付強度を高める。
【0148】
2つの補強桟135は、第1サブユニット112の2つの補強桟125と同様に、上下方向7において等間隔で離間して配置されている。なお、
図13が示す例では、2つの補強桟135がフレーム116に設けられているが、1つ或いは3つ以上の補強桟135がフレーム116に設けられていてもよい。
【0149】
図14が示すように補強桟135は、ボルト75が挿通されるボルト孔138を有している。ボルト75は、ボルト孔138及びブラケット12のボルト孔73に挿通された後、ナット77を掛けられる。ボルト75及びナット77により、ブラケット12が補強桟135に締結される。すなわち、ブラケット12は、上桟131、下桟132、及び2つの補強桟135にそれぞれ取り付けられている。なお、第1実施形態と同様に、例えば3つのブラケット12が、上桟131、下桟132、及び2つの補強桟135にそれぞれ取り付けられていてもよい。
【0150】
図13に示された第2円筒152は、第1円筒151と同形状である。すなわち、第1円筒151と第2円筒152とは、同一の部材である。第1円筒151及び第2円筒152は、特許請求の範囲に記載された「円筒」に相当する。
【0151】
第2円筒152は、第1円筒151と同様に、中心軸が前後方向9(
図13における紙面に垂直な方向)に沿う向きで配置されている。複数の第2円筒152は、上下方向7及び左右方向8において、互いに当接している。すなわち、複数の第2円筒152は、上下方向7及び左右方向8において相互に隣接して並んでいる。各第2円筒152は、隣接する他の第2円筒152と溶接によって相互に固着されている。
【0152】
第1円筒151及び第2円筒152は、第1サブユニット112及び第2サブユニット113が前後方向9において重ねられた場合に、前後方向9(
図13における紙面に垂直方向)において重ならない位置にそれぞれ位置している。具体的には、第1円筒151の中心軸と第2円筒152の中心軸とは、第1サブユニット112及び第2サブユニット113が前後方向9において重ねられた場合に、上下方向7及び左右方向8において、それぞれ半径(D/2)だけ離間している。「D」は、第1円筒151及び第2円筒152の直径である。
【0153】
半円筒153は、第2円筒152を中心軸を含む平面で半分に分割した形状である。半円筒153は、例えば第1円筒151及び第2円筒152の製造に用いる鋼板の半分の長さの鋼板を、いわゆる3本ロールベンダによって湾曲加工することによって製造される。
【0154】
複数の半円筒153は、複数の第2円筒152の外側に配置され、複数の第2円筒152を囲んでいる。また、半円筒153は、複数の第2円筒152の内、一番外側に位置する第2円筒152と当接している。半円筒153は、当接する第2円筒152と溶接によって相互に固着されている。
【0155】
また、半円筒153は、フレーム116とも当接しており、溶接によってフレーム116に固着されている。すなわち、溶接によって一体となっている第2円筒152及び半円筒153は、溶接によってフレーム116に固着されている。
【0156】
また、一部の第2円筒152及び半円筒153の後端は、溶接によって補強桟135に固着されている。
【0157】
連結フレーム114は、矩形枠状に形成されており、上桟141、下桟142、一対の縦桟143、144を有している。連結フレーム114は、フレーム115、116よりも1周り大きく、フレーム115、116を囲んでいる。連結フレーム114の上桟141、下桟142、一対の縦桟143、144の内側面は、フレーム115の上桟121、下桟122、一対の縦桟123、124の外側面、及びフレーム116の上桟131、下桟132、一対の縦桟133、134の外側面と当接している。
【0158】
図14が示すように、ボルト161がそれぞれ挿通される一対のボルト孔145が、連結フレーム114の上桟141、下桟142、及び一対の縦桟143、144にそれぞれ設けられている。ボルト161は、フレーム115のボルト孔126に挿通された後、一方のボルト孔145に挿通され、次いでナット162を掛けられる。ボルト161及びナット162によって、第1サブユニット112が連結フレーム114に締結される。また、他のボルト161は、フレーム116のボルト孔136に挿通された後、他方のボルト孔145に挿通され、次いで他のナット162を掛けられる。当該他のボルト161及びナット162によって、第2サブユニット113が連結フレーム114に締結される。すなわち、連結フレーム114は、前後方向9において重ねられた第1サブユニット112と第2サブユニット113とを連結している。
【0159】
第1サブユニット112及び第2サブユニット113が連結フレーム114に組み付けられた状態において、第1サブユニット112のフレーム115の前面と連結フレーム114の前面とは面一である。また、第2サブユニット113のフレーム116の後面と連結フレーム114の後面とは面一である。すなわち、第1サブユニット112及び第2サブユニット113は、連結フレーム114に囲まれた空間内に位置している。
【0160】
図14が示すように、連結フレーム114の上桟141及び下桟142は、ボルト64が挿通されるボルト孔146をそれぞれ有している。ボルト64は、ボルト孔146に挿通された後、接続金具17のボルト孔83に挿通され、次いでナット65を掛けられる。ボルト64及びナット65により、接続金具17が連結フレーム114に締結される。接続金具17には、ブラケット12が取り付けられる。すなわち、接続金具17を介してブラケット12が連結フレーム114に固定される。
【0161】
図16が示すように、連結フレーム114の上桟141及び下桟142は、ボルト67が挿通されるボルト孔139をそれぞれ有している。ボルト67は、ボルト孔139に挿通された後、連結金具13のボルト孔79に挿通され、次いでナット68を掛けられる。ボルト67及びナット68により、連結金具13が連結フレーム114に締結される。連結金具13は、ボルト67及びナット68によって、
図16における下側のルーバーユニット111の連結フレーム114の上桟141に締結され、他のボルト67及びナット68によって、上側のルーバーユニット111の連結フレーム114の下桟142に締結される。すなわち、連結金具13は、上下方向7に並んで配置された2つのルーバーユニット111を連結する。
【0162】
ボルト孔139は、連結フレーム114の一対の縦桟143、144にもそれぞれ設けられている。縦桟143、144に設けられたボルト孔139、ボルト67、ナット68、及び連結金具13によって、左右方向8に並んで配置された2つのルーバーユニット111が連結される。すなわち、上下方向7及び左右方向8において並ぶ複数のルーバーユニット111は、連結金具13によって相互に連結される。
【0163】
なお、連結金具13は、ボルト67及びナット68によって、連結予定の2つのルーバーユニット111のうちの一方に予め取り付けられた状態で施工現場に搬入されてもよいし、施工現場においてルーバーユニット111に取り付けられてもよい。
【0164】
フレーム115、フレーム116、及び連結フレーム114は、特許請求の範囲に記載された「フレーム」に相当する。上桟121、上桟131、及び連結フレーム114の上桟141は、特許請求の範囲に記載された「上桟」に相当する。下桟122、下桟132、及び連結フレーム114の下桟142は、特許請求の範囲に記載された「下桟」に相当する。一対の縦桟123、124、一対の縦桟133、134、及び連結フレーム114の一対の縦桟143、144は、特許請求の範囲に記載された「一対の縦桟」に相当する。
【0165】
[壁面ルーバー100の施工方法]
【0166】
複数のルーバーユニット111及び複数の連結金具13が、トラック等によって建築物14の所在地(施工現場)まで搬送される。作業者は、建築物14の外壁面15に沿って足場を設けた後、外壁面15にアンカーボルト76を埋設する。次いで、作業者は、ルーバーユニット111に予め取り付けたブラケット12のボルト孔74にアンカーボルト76を挿通した後、アンカーボルト76にナット78を掛け、ルーバーユニット111を建築物14に取り付ける。建築物14に取り付けられたルーバーユニット111は、ブラケット12の第1板部71の長さL(
図9及び
図12参照)だけ外壁面15から離間する。
【0167】
次に作業者は、他のルーバーユニット111を既設のルーバーユニット111に隣接させて配置し、同様にして建築物14に取り付ける。そして、作業者は、隣接する2つのルーバーユニット111同士を、連結金具13、ボルト67、及びナット68を用いて連結する。
【0168】
作業者は、同様にして複数のルーバーユニット111を上下方向7及び左右方向8において相互に隣接させて建築物14に取り付けることにより、建築物14の外壁面15を覆う壁面ルーバー100(
図11参照)を施工する。
【0169】
[第2実施形態の作用効果]
【0170】
第2実施形態では、複数の第1円筒151及び第2円筒152は、前後方向9を中心軸の方向として配置され、且つ並設されているから、複数の棒状の羽板が平行に並ぶ従来のルーバーに比べ、日光等の光が照射された場合に形成する陰影が際立つ。
【0171】
また、第1円筒151と第2円筒152とは、中心軸が一致しないように前後方向9に積み重ねられているから、日光等の光が照射された場合に形成する陰影がさらに際立つ。
【0172】
また、複数のルーバーユニット111を上下方向7及び左右方向8において並べて壁面ルーバー100を施工するから、複数の羽板の1つ1つを壁面に取り付ける場合に比べ、施工が容易になる。したがって、ルーバーユニット111及び壁面ルーバー100は、施工が簡単であり、また、陰影を際立たせてデザイン性を高めることができる。
【0173】
また、フレーム115とフレーム116とを重ねることによってルーバーユニット111が形成されているから、複数の第1円筒151と複数の第2円筒152とを容易に積み重ねることができる。その結果、ルーバーユニット111の製造が容易になる。
【0174】
また、相互に固着された複数の第1円筒151の一部を補強桟125に固着し、且つ相互に固着された複数の第2円筒152の一部を補強桟135に固着するから、多数の第1円筒151及び第2円筒152を確実に保持することができる。
【0175】
また、第1サブユニット112と第2サブユニット113とを連結フレーム114によって一体とすることにより、ルーバーユニット111の強度が高められている。
【0176】
[第3実施形態]
【0177】
図17は、本発明の第3実施形態に係る壁面ルーバー200の模式的な正面図である。
図18は、壁面ルーバー200の模式的な右側面図である。
図19は、ルーバーユニット211の構成を説明する説明図である。
図20は、ルーバーユニット211の模式的な縦断面図である。
図21は、第1クロスメンバー221及び第2クロスメンバー222の製造工程を説明する説明図である。
【0178】
図17が示すように壁面ルーバー200は、建築物14の外壁面15に取り付けられ、当該外壁面15を覆う。建築物14は、例えばマンションや団地やオフィスビルなどの高層の建物である。
【0179】
壁面ルーバー200は、外壁面15に射し込む光を遮る一方、外壁面15への風の流入を許容する。壁面ルーバー200は、例えば夕日(西日)が射し込む西側の外壁面15に取り付けられる。
【0180】
また、壁面ルーバー200は、道路を歩行する人などからの視線を遮る機能を有する。その場合、壁面ルーバー200は、窓が設けられた外壁面15や、階段を露出させる開口が設けられた外壁面15に取り付けられる。
【0181】
また、壁面ルーバー200は、建築物14を装飾する機能を有する。その場合、壁面ルーバー200は、例えば道路に面する外壁面15や、塗装などが劣化した外壁面15に取り付けられる。
【0182】
すなわち、壁面ルーバー200は、種々の機能を有しており、建築物14のいずれの外壁面15に取り付けられてもよい。例えば、壁面ルーバー200は、建築物14の全外壁面15にそれぞれ取り付けられて建築物14の全周囲を覆っていてもい。
【0183】
なお、
図17及び
図18に示す例では、壁面ルーバー200の上端は、建築物14の上端よりも下に位置している。もっとも、壁面ルーバー200の上端は、建築物14の上端と同じ位置であってもよい。或いは、壁面ルーバーの上端は、建築物14の上端よりも上に位置していてもよい。また、
図17及び
図18に示す例では、壁面ルーバー200の下端は、建築物14の下端よりも上に位置している。もっとも、壁面ルーバー200の下端は、建築物14の下端と同じ位置であってもよい。
【0184】
以下では、第1実施形態及び第2実施形態と同一の部材には同一の符号が付されて説明が省略される。
【0185】
壁面ルーバー200は、複数のルーバーユニット211と、複数のブラケット12(
図18参照)と、複数の連結金具13(
図10参照)と、を備える。
【0186】
図19が示すようにルーバーユニット211は、第1サブユニット212と、第2サブユニット213と、連結フレーム114と、を備える。連結フレーム114の構成は、第2実施形態で説明された連結フレーム114の構成と同一である。すなわち、連結フレーム114は、上桟141、下桟142、及び一対の縦桟143、144を有している。
【0187】
第1サブユニット212は、フレーム115と、複数の第1クロスメンバー221及び複数の第2クロスメンバー222と、を備える。フレーム115は、第2実施形態で説明されたフレーム115の構成と同一であって、上桟121、下桟122、及び一対の縦桟123、124を有している。
【0188】
以下では、上桟121と下桟122とが対向する方向であって、且つ縦桟123、124が沿う方向が上下方向7と記載されて説明がされる。また、上桟121及び下桟122が沿う方向であって、且つ一対の縦桟123、124が対向する方向が左右方向8と記載されて説明がされる。また、上下方向7及び左右方向8に直交する方向が前後方向9と記載されて説明がされる。また、フレーム115の前面を含む面が基準面6(
図20参照)と記載されて説明がされる。基準面6は、上桟121、下桟122、及び縦桟123、124により区画される面である。上下方向7は、特許請求の範囲に記載された「上桟及び下桟が対向する方向」に相当する。左右方向8は、特許請求の範囲に記載された「縦桟同士が対向する方向」に相当する。前後方向9は、特許請求の範囲に記載された「基準面に交差する方向」に相当する。
【0189】
複数の補強桟125がフレーム115に設けられている。補強桟125の構成は、第2実施形態で説明された補強桟125の構成と同一である。
図19が示す例では、3つの補強桟125がフレーム115に設けられている。3つの補強桟125は、上下方向7において等間隔で離間している。
【0190】
図21が示すように、第1クロスメンバー221及び第2クロスメンバー222は、2つの帯状板225を溶接することによって製造される。すなわち、第1クロスメンバー221及び第2クロスメンバー222は、1種類の部材(帯状板225)からなる。したがって、在庫管理が容易になる。
【0191】
帯状板225は、波形であり、複数の頂部226及び複数の谷部227を有している。帯状板225は、例えば金属板をプレス機によって加圧することによって製造される。
【0192】
2つの帯状板225の頂部226同士が溶接されることによって2つの帯状板225が一体化され、第1クロスメンバー221が製造される。また、2つの帯状板225の谷部227同士が溶接されることによって2つの帯状板225が一体化され、第2クロスメンバー222が製造される。
【0193】
帯状板225の幅L4は、前後方向9におけるフレーム115の長さL2(
図15参照)及び補強桟125の長さL3(
図15参照)と同じである。すなわち、L4=L2=L3である。
図20が示すように、第1クロスメンバー221及び第2クロスメンバー222の前端は、フレーム115の前端と面一である。第1クロスメンバー221及び第2クロスメンバー222の後端は、フレーム115の後端と面一である。第1クロスメンバー221及び第2クロスメンバー222の上端は、上桟121に当接している。第1クロスメンバー221及び第2クロスメンバー222の下端は、下桟122に当接している。第1クロスメンバー221及び第2クロスメンバー222は、上端が上桟121に溶接され、下端が下桟122に溶接されることにより、フレーム115にそれぞれ固着されている。
【0194】
図19が示すように第1クロスメンバー221及び第2クロスメンバー222は、左右方向8において交互に並び、且つ相互に離間している。
【0195】
図20が示すように、第2サブユニット213は、フレーム116と、複数の第1クロスメンバー221及び複数の第2クロスメンバー222と、を備える。フレーム116の構成は、第2実施形態で説明されたフレーム116の構成と同一である。すなわち、フレーム116は、上桟131、下桟132、及び一対の縦桟133、134を有している。
【0196】
第1クロスメンバー221及び第2クロスメンバー222の前端は、フレーム116の前端と面一である。第1クロスメンバー221及び第2クロスメンバー222の後端は、フレーム116の後端と面一である。第1クロスメンバー221及び第2クロスメンバー222の上端は、上桟131に当接している。第1クロスメンバー221及び第2クロスメンバー222の下端は、下桟132に当接している。第1クロスメンバー221及び第2クロスメンバー222は、上端が上桟131に溶接され、下端が下桟132に溶接されることにより、フレーム116にそれぞれ固着されている。
【0197】
第1サブユニット212及び第2サブユニット213において、第1クロスメンバー221及び第2クロスメンバー222は、左右方向8において交互に並び、且つ相互に離間している。
【0198】
第1サブユニット212と第2サブユニット213とが前後方向9において重ねられた場合に、第1サブユニット212の第1クロスメンバー221及び第2クロスメンバー222と、第2サブユニット213の第1クロスメンバー221及び第2クロスメンバー222とは、左右方向8において位置ずれしている。すなわち、第1サブユニット212の第1クロスメンバー221及び第2クロスメンバー222と、第2サブユニット213の第1クロスメンバー221及び第2クロスメンバー222とは、前後方向9において重なっていない。具体的には、左右方向8における第1クロスメンバー221及び第2クロスメンバー222の最大長さをFとして、第1サブユニット212の第1クロスメンバー221及び第2クロスメンバー222と、第2サブユニット213の第1クロスメンバー221及び第2クロスメンバー222とは、左右方向8においてF/2だけ位置ずれしている。
【0199】
第1サブユニット212と第2サブユニット213とが前後方向9において積み重ねられ、且つ第1サブユニット212の第1クロスメンバー221及び第2クロスメンバー222と、第2サブユニット213の第1クロスメンバー221及び第2クロスメンバー222とが左右方向8において位置ずれしている状態は、特許請求の範囲に記載された「上記クロスメンバーは、上記一対の帯状板が上記上桟、下桟及び縦桟により区画される基準面に交差する方向に重なり合わないように、当該方向に積み重ねられている」に相当する。
【0200】
第1サブユニット212では、第1クロスメンバー221が左側の縦桟123に当接し、第2クロスメンバー222が右側の縦桟124から離間している。他方、第2サブユニット213では、第1クロスメンバー221が左側の縦桟123から離間し、第2クロスメンバー222が右側の縦桟124に当接している。第1サブユニット212と第2サブユニット213とを前後方向9(
図19における紙面に垂直な方向)に重ねた場合に、第1サブユニット212の第1クロスメンバー221及び第2クロスメンバー222と、第2サブユニット213の第1クロスメンバー221及び第2クロスメンバー222とが、左右方向8においてF/2だけ位置ずれする。
【0201】
図20に示されるように、第1サブユニット212及び第2サブユニット213は、前後方向9において重ねられ、ボルト161及びナット162によって連結フレーム114にそれぞれ締結されている。
【0202】
また、
図20に示されるように、ブラケット12が、接続金具17を介して連結フレーム114に取り付けられている。また、ブラケット12が、補強桟135に取り付けられている。
【0203】
[壁面ルーバー200の施工方法]
【0204】
複数のルーバーユニット211及び複数の連結金具13が、トラック等によって建築物14の所在地(施工現場)まで搬送される。作業者は、建築物14の外壁面15に沿って足場を設けた後、外壁面15にアンカーボルト76を埋設する。次いで、作業者は、ルーバーユニット211に予め取り付けたブラケット12のボルト孔74にアンカーボルト76を挿通した後、アンカーボルト76にナット78を掛け、ルーバーユニット211を建築物14に取り付ける。建築物14に取り付けられたルーバーユニット211は、ブラケット12の第1板部71の長さL(
図9及び
図18参照)だけ外壁面15から離間する。
【0205】
次に作業者は、他のルーバーユニット211を既設のルーバーユニット211に隣接させて配置し、同様にして建築物14に取り付ける。そして、作業者は、隣接する2つのルーバーユニット211同士を、連結金具13、ボルト67、及びナット68を用いて連結する。
【0206】
作業者は、同様にして複数のルーバーユニット211を上下方向7及び左右方向8において相互に隣接させて建築物14に取り付けることにより、建築物14の外壁面15を覆う壁面ルーバー200(
図17参照)を施工する。
【0207】
[第3実施形態の作用効果]
【0208】
第1サブユニット212の第1クロスメンバー221及び第2クロスメンバー222が左右方向8において並び、且つ第2サブユニット213の第1クロスメンバー221及び第2クロスメンバー222が左右方向8において並んでいる。また、第1サブユニット212と第2サブユニット213とが前後方向9に積み重ねられている。したがって、複数の棒状の羽板が平行に並ぶ従来のルーバーに比べ、日光等の光が照射された場合に形成する陰影が際立つ。また、複数のルーバーユニット211を上下方向7及び左右方向8において並べて壁面ルーバー200を施工するから、複数の羽板の1つ1つを外壁面15に取り付ける従来のルーバーに比べ、施工が容易になる。したがって、ルーバーユニット211及び壁面ルーバー200は、施工が簡単であり、また、陰影を際立たせてデザイン性を高めることができる。
【0209】
[第4実施形態]
【0210】
図22は、本発明の第4実施形態に係る壁面ルーバー300の模式的な正面図である。
図23は、壁面ルーバー300の模式的な右側面図である。
図24は、ルーバーユニット311の正面図である。
図25は、ルーバーユニット311の模式的な側面図である。
【0211】
壁面ルーバー300は、建築物14の外壁面15に取り付けられ、当該外壁面15を覆う。建築物14は、例えばマンションや団地やオフィスビルなどの高層の建物である。
【0212】
壁面ルーバー300は、外壁面15に射し込む光を遮る一方、外壁面15への風の流入を許容する。壁面ルーバー300は、例えば夕日(西日)が射し込む西側の外壁面15に取り付けられる。
【0213】
また、壁面ルーバー300は、道路を歩行する人などからの視線を遮る機能を有する。その場合、壁面ルーバー300は、窓が設けられた外壁面15や、階段を露出させる開口が設けられた外壁面15に取り付けられる。
【0214】
また、壁面ルーバー300は、建築物14を装飾する機能を有する。その場合、壁面ルーバー300は、例えば道路に面する外壁面15や、塗装などが劣化した外壁面15に取り付けられる。
【0215】
すなわち、壁面ルーバー300は、種々の機能を有しており、建築物14のいずれの外壁面15に取り付けられてもよい。例えば、壁面ルーバー300は、建築物14の全外壁面15にそれぞれ取り付けられて建築物14の全周囲を覆っていてもい。
【0216】
なお、
図22及び
図23に示す例では、壁面ルーバー300の上端は、建築物14の上端よりも下に位置している。もっとも、壁面ルーバー300の上端は、建築物14の上端と同じ位置であってもよい。或いは、壁面ルーバー300の上端は、建築物14の上端よりも上に位置していてもよい。また、
図22及び
図23に示す例では、壁面ルーバー300の下端が建築物14の下端よりも上に位置している。もっとも、壁面ルーバー300の下端は、建築物14の下端と同じ位置であってもよい。
【0217】
以下では、第1実施形態及び第2実施形態と同一の部材には同一の符号が付されて説明が省略される。
【0218】
壁面ルーバー300は、複数のルーバーユニット311と、複数のブラケット12(
図23参照)と、複数の連結金具13(
図10参照)と、を備える。
【0219】
図24が示すようにルーバーユニット311は、フレーム20と、羽板331から羽板350までと、を備える。以下では、羽板331から羽板350までを羽板331等とも記載して説明がされる。
【0220】
フレーム20は、第1実施形態で説明されたフレーム20の構成と同じであり、上桟21、下桟22、及び一対の縦桟23、24を有している。ブラケット12(
図9参照)が、ボルト64、ナット65、及び接続金具17によって上桟21及び下桟22に固定されている。
【0221】
以下では、上桟21と下桟22とが対向する方向であって、且つ縦桟23が沿う方向が上下方向7と記載されて説明がされる。また、上桟21及び下桟22が沿う方向であって、且つ一対の縦桟23、24が対向する方向が左右方向8と記載されて説明がされる。また、上下方向7及び左右方向8に直交する方向が前後方向9と記載されて説明がされる。また、フレーム20の前面を含む面が基準面6(
図25参照)と記載されて説明がされる。基準面6は、上桟21、下桟22、及び縦桟23、24により区画される面である。
【0222】
複数の補強桟135がフレーム20に設けられている。補強桟135は、左右方向8に沿って延びる棒状である。
図24が示す例では、2つの補強桟135がフレーム20に設けられている。もっとも、1つ或いは3つ以上の補強桟135がフレーム20に設けられていてもよい。
【0223】
補強桟135の左端部の前面は、左の縦桟23の後面に当接している。補強桟135の右端部の前面は、右の縦桟24の後面に当接している。補強桟135は、不図示のボルト及びナットによって、或いは溶接によって一対の縦桟23、24にそれぞれ固着されている。補強桟135は、フレーム20の強度を高める。
【0224】
2つの補強桟135は、上下方向7において相互に離間し、且つ上桟21及び下桟22とも離間している。上下方向7において、上桟21と上側の補強桟135との間の離間距離と、上側の補強桟135と下側の補強桟135との間の離間距離と、下側の補強桟135と下桟22との間の離間距離とは、同一である。すなわち、2つの補強桟135は、上下方向7において等間隔で配置されている。
【0225】
補強桟135は、第2実施形態で説明された補強桟135の構成と同じである。補強桟135は、ブラケット12を固定するボルト75(
図14参照)が挿通されるボルト孔73を有している。すなわち、
図25が示すように、補強桟135は、ブラケット12を固定する機能を有する。
【0226】
補強桟135は、溶接によって、一部の羽板331等が固着される。すなわち、補強桟135は、羽板331等の取付強度を高める機能も有する。
【0227】
羽板331から羽板350までは、全て真直棒状に形成されている。羽板331等の断面形状は、上桟21、下桟22、及び一対の縦桟23、24の断面形状と同形状である。羽板331等が上桟21等と同形状とされることにより、在庫管理が容易になる。もっとも、羽板331等は、円筒状のパイプであってもよいし、上桟21等よりも細い角筒状とされてもよい。羽板331等が中空とされることにより、ルーバーユニット311が軽量化されている。
【0228】
羽板331等の前面は、フレーム20の前面と面一である。羽板331等の後面は、フレーム20の後面と面一である。すなわち、羽板331等は、上桟21、下桟22、及び一対の縦桟23、24によって囲まれた空間内に位置している。
【0229】
羽板331から羽板350は、長さが相違し、且つ上桟21、下桟22、及び一対の縦桟23、24に対してそれぞれ傾斜している。すなわち、複数の羽板331等は、ランダムな方向に配置されている。
【0230】
羽板331等は、溶接などによって相互に固着され、一体化されている。相互に固着された羽板331等の一部は、上桟21、下桟22、及び一対の縦桟23、24に、溶接などによって固着されている。すなわち、羽板331等は、相互に固着されて一体化され、全体としてフレーム20に固定されている。
【0231】
羽板331等の取り付けについてさらに詳しく説明がされる。なお、以下では、真直棒状の羽板331等の長手方向における両端部の一方が「一端部」と記載され、他方が「他端部」と記載され、当該一端部と他端部との間が「中間部」と記載されて説明がされる。
【0232】
羽板331の一端部は縦桟23に固着され、他端部は羽板332の中間部に固着されている。羽板332の一端部は下桟22に固着され、他端部は羽板333の中間部に固着されている。羽板333の一端部は縦桟23に固着され、他端部は下桟22に固着されている。羽板334の一端部は下桟22に固着され、他端部は羽板335の中間部に固着されている。羽板335の一端部は下桟22に固着され、他端部は羽板338の中間部に固着されている。羽板336の一端部は下桟22に固着され、他端部は羽板349の中間部に固着されている。羽板337の一端部は羽板336の中間部に固着され、他端部は縦桟24に固着されている。羽板338の一端部は羽板333の中間部に固着され、他端部は羽板343の中間部に固着されている。
【0233】
また、羽板339の一端部は羽板338の中間部に固着され、他端部は羽板346の中間部に固着されている。羽板340の一端部は羽板335の中間部に固着され、他端部は羽板344の中間部に固着されている。羽板341の一端部は羽板338の中間部に固着され、他端部は羽板350の中間部に固着されている。羽板342の一端部は羽板341の中間部に固着され、他端部は羽板347の中間部に固着されている。羽板343の一端部は羽板340の中間部に固着され、他端部は羽板350の中間部に固着されている。羽板344の一端部は羽板343の中間部に固着され、他端部は羽板336の中間部に固着されている。
【0234】
また、羽板345の一端部は羽板336の中間部に固着され、他端部は縦桟24に固着されている。羽板346の一端部は縦桟23に固着され、他端部は羽板341の中間部に固着されている。羽板347の一端部は羽板341の中間部に固着され、他端部は羽板343の中間部に固着されている。羽板348の一端部は羽板344の中間部に固着され、他端部は上桟21に固着されている。羽板349の一端部は羽板348の中間部に固着され、他端部は縦桟24に固着されている。羽板350の一端部は縦桟23に固着され、他端部は羽板348の中間部に固着されている。
【0235】
羽板333、336、338、339、340、341、343の後面は、下側の補強桟135と当接し、溶接やボルト及びナットなどによって当該補強桟135に固着されている。また、羽板336、339、341、342、343、346、347、348の後面は、上側の補強桟135と当接し、溶接やボルト及びナットなどによって当該補強桟135に固着されている。
【0236】
[壁面ルーバー300の施工方法]
【0237】
複数のルーバーユニット311及び複数の連結金具13が、トラック等によって建築物14の所在地(施工現場)まで搬送される。作業者は、建築物14の外壁面15に沿って足場を設けた後、外壁面15にアンカーボルト76を埋設する。次いで、作業者は、ルーバーユニット311に予め取り付けたブラケット12のボルト孔74にアンカーボルト76を挿通した後、アンカーボルト76にナット78を掛け、ルーバーユニット311を建築物14に取り付ける。建築物14に取り付けられたルーバーユニット311は、ブラケット12の第1板部71の長さL(
図9及び
図23参照)だけ外壁面15から離間する。
【0238】
次に作業者は、他のルーバーユニット311を既設のルーバーユニット311に隣接させて配置し、同様にして建築物14に取り付ける。そして、作業者は、隣接する2つのルーバーユニット311同士を、連結金具13、ボルト67、及びナット68(
図10参照)を用いて連結する。
【0239】
作業者は、同様にして複数のルーバーユニット311を上下方向7及び左右方向8において相互に隣接させて建築物14に取り付けることにより、建築物14の外壁面15を覆う壁面ルーバー300(
図22参照)を施工する。
【0240】
[第4実施形態の作用効果]
【0241】
長さが相違する真直棒状の羽板331等が上桟21、下桟22、及び一対の縦桟23、24に対して傾斜して配置(ランダムな方向に配置)されているから、複数の羽板が平行に並ぶ従来のルーバーに比べ、日光等の光が照射された場合に形成する陰影が際立つ。
【0242】
また、複数のルーバーユニット311を連結して壁面ルーバー300を施工することができるから、複数の羽板の1つ1つを壁面に取り付ける場合に比べ、施工が容易になる。したがって、ルーバーユニット311及び壁面ルーバー300は、施工が簡単であり、また、陰影を際立たせてデザイン性を高めることができる。
【0243】
[第5実施形態]
【0244】
図26は、本発明の第5実施形態に係る壁面ルーバー400の模式的な正面図である。
図27は、壁面ルーバー400の模式的な右側面図である。
図28は、ルーバーユニット411の正面図である。
図29は、ルーバーユニット411の縦断面図である。
【0245】
図26が示すように壁面ルーバー400は、建築物14の外壁面15に取り付けられ、当該外壁面15を覆う。建築物14は、例えばマンションや団地やオフィスビルなどの高層の建物である。
【0246】
壁面ルーバー400は、外壁面15に射し込む光を遮る一方、外壁面15への風の流入を許容する。壁面ルーバー400は、例えば夕日(西日)が射し込む西側の外壁面15に取り付けられる。
【0247】
また、壁面ルーバー400は、道路を歩行する人などからの視線を遮る機能を有する。その場合、壁面ルーバー400は、窓が設けられた外壁面15や、階段を露出させる開口が設けられた外壁面15に取り付けられる。
【0248】
また、壁面ルーバー400は、建築物14を装飾する機能を有する。その場合、壁面ルーバー400は、例えば道路に面する外壁面15や、塗装などが劣化した外壁面15に取り付けられる。
【0249】
すなわち、壁面ルーバー400は、種々の機能を有しており、建築物14のいずれの外壁面15に取り付けられてもよい。例えば、壁面ルーバー400は、建築物14の全外壁面15にそれぞれ取り付けられて建築物14の全周囲を覆っていてもい。
【0250】
なお、
図26及び
図27に示す例では、壁面ルーバー400の上端は、建築物14の上端よりも下に位置している。もっとも、壁面ルーバー400の上端は、建築物14の上端と同じ位置であってもよい。或いは、壁面ルーバー400の上端は、建築物14の上端よりも上に位置していてもよい。また、
図26及び
図27に示す例では、壁面ルーバー400の下端は、建築物14の下端よりも上に位置している。もっとも、壁面ルーバー400の下端は、建築物14の下端と同じ位置であってもよい。
【0251】
以下では、第1実施形態及び第2実施形態と同一の部材には同一の符号が付されて説明が省略される。
【0252】
壁面ルーバー400は、複数のルーバーユニット411と、複数のブラケット12(
図27参照)と、複数の連結金具13(
図10参照)と、を備える。
【0253】
図28が示すようにルーバーユニット411は、フレーム20と、複数の円筒151と、を備える。
【0254】
フレーム20は、第1実施形態で説明されたフレーム20の構成と同じであり、上桟21、下桟22、及び一対の縦桟23、24を有している。ブラケット12(
図9参照)が、ボルト64、ナット65、及び接続金具17によって上桟21及び下桟22に固定されている。
【0255】
以下では、上桟21と下桟22とが対向する方向であって、且つ縦桟23が沿う方向が上下方向7と記載されて説明がされる。また、上桟21及び下桟22が沿う方向であって、且つ一対の縦桟23、24が対向する方向が左右方向8と記載されて説明がされる。また、上下方向7及び左右方向8に直交する方向が前後方向9と記載されて説明がされる。また、フレーム20の前面を含む面が基準面6(
図29参照)と記載されて説明がされる。基準面6は、上桟21、下桟22、及び縦桟23、24により区画される面である。前後方向9は、特許請求の範囲に記載された「基準面に交差する方向」に相当する。
【0256】
フレーム20は、補強桟425をさらに有している。補強桟425は、上下方向7を厚みとし、左右方向8に沿って延びる矩形板状である。補強桟425は、上下方向7における上桟21と下桟22との中間となる位置に配置されている。補強桟425の左端は、左側の縦桟23に溶接されている。補強桟425の右端は、右側の縦桟24に溶接されている。すなわち、補強桟425は、一対の縦桟23、24間に架け渡されている。補強桟425は、フレーム20の強度を高める。なお、
図28が示す例では、1つの補強桟425がフレーム20に設けられているが、2つ以上の補強桟425がフレーム20に設けられていてもよい。
【0257】
また、
図29が示すように、補強桟425は、保持棒426がそれぞれ挿通される複数の挿通孔427を有している。
【0258】
図28に示された円筒151は、第2実施形態で説明された第1円筒151と同一の部材である。円筒151は、中心軸が前後方向9(
図28において紙面に垂直な方向)に沿う向きで配置されている。複数の円筒151は、上下方向7及び左右方向8において並んでおり、且つ相互に当接している。すなわち、複数の円筒151は、上下左右に相互に隣接して並んでいる。隣接する複数の円筒151は、互いに溶接されている。すなわち、複数の円筒151が相互に溶接されて一体となっている。
【0259】
複数の円筒151は、上桟21、一対の縦桟23、24、及び補強桟425に囲まれた上側の空間と、補強桟425、一対の縦桟23、24、及び下桟22に囲まれた下側の空間とにそれぞれ配置されている。複数の円筒151は、溶接により、上桟21、下桟22、一対の縦桟23、24、及び補強桟425にそれぞれ固着されている。
【0260】
また、
図29が示すように、円筒151は、保持棒426が挿通される挿通孔127を有している。
【0261】
図28が示すように、フレーム20は、複数の保持棒426をさらに有している。保持棒426は、例えば鉄筋である。保持棒426は、上下方向7に沿って延びており、円筒151に設けられた挿通孔127及び補強桟425に設けられた挿通孔427にそれぞれ挿通されている。保持棒426は、挿通孔127の縁において円筒151と溶接され、挿通孔427の縁において補強桟425と溶接されている。また、保持棒426の上端は上桟21に溶接されており、保持棒426の下端は下桟22に溶接されている。保持棒426は、円筒151の取付強度を高める。
【0262】
[壁面ルーバー400の施工方法]
【0263】
複数のルーバーユニット411及び複数の連結金具13が、トラック等によって建築物14の所在地(施工現場)まで搬送される。作業者は、建築物14の外壁面15に沿って足場を設けた後、外壁面15にアンカーボルト76を埋設する。次いで、作業者は、ルーバーユニット411に予め取り付けたブラケット12のボルト孔74にアンカーボルト76を挿通した後、アンカーボルト76にナット78を掛け、ルーバーユニット411を建築物14に取り付ける。建築物14に取り付けられたルーバーユニット411は、ブラケット12の第1板部71の長さL(
図9及び
図27参照)だけ外壁面15から離間する。
【0264】
次に作業者は、他のルーバーユニット411を既設のルーバーユニット411に隣接させて配置し、同様にして建築物14に取り付ける。そして、作業者は、隣接する2つのルーバーユニット411同士を、連結金具13、ボルト67、及びナット68(
図10参照)を用いて連結する。
【0265】
作業者は、同様にして複数のルーバーユニット411を上下方向7及び左右方向8において相互に隣接させて建築物14に取り付けることにより、建築物14の外壁面15を覆う壁面ルーバー400(
図26参照)を施工する。
【0266】
[第5実施形態の作用効果]
【0267】
複数の円筒151は、基準面6に交差する方向を中心軸の方向として配置され、且つ上下左右に並設されているから、複数の棒状の羽板が平行に並ぶ従来のルーバーに比べ、日光等の光が照射された場合に形成する陰影が際立つ。また、複数のルーバーユニット411を上下方向7及び左右方向8において並べて壁面ルーバー400を施工するから、複数の羽板の1つ1つを壁面に取り付ける場合に比べ、施工が容易になる。したがって、ルーバーユニット411及び壁面ルーバー400は、施工が簡単であり、また、陰影を際立たせてデザイン性を高めることができる。
【0268】
また、保持棒426により、複数の円筒151の取付強度を高めることができる。
【0269】
[第6実施形態]
【0270】
図30は、本発明の第6実施形態に係る壁面ルーバー500の模式的な正面図である。
図31は、壁面ルーバー500の模式的な右側面図である。
図32は、ルーバーユニット511の正面図である。
図33(A)は、第1クロスメンバー221を通るルーバーユニット511の縦断面図であり、
図33(B)は、第2クロスメンバー222を通るルーバーユニット511の縦断面図である。
【0271】
図30が示すように壁面ルーバー500は、建築物14の外壁面15に取り付けられ、当該外壁面15を覆う。建築物14は、例えばマンションや団地やオフィスビルなどの高層の建物である。
【0272】
壁面ルーバー500は、外壁面15に射し込む光を遮る一方、外壁面15への風の流入を許容する。壁面ルーバー500は、例えば夕日(西日)が射し込む西側の外壁面15に取り付けられる。
【0273】
また、壁面ルーバー500は、道路を歩行する人などからの視線を遮る機能を有する。その場合、壁面ルーバー500は、窓が設けられた外壁面15や、階段を露出させる開口が設けられた外壁面15に取り付けられる。
【0274】
また、壁面ルーバー500は、建築物14を装飾する機能を有する。その場合、壁面ルーバー500は、例えば道路に面する外壁面15や、塗装などが劣化した外壁面15に取り付けられる。
【0275】
すなわち、壁面ルーバー500は、種々の機能を有しており、建築物14のいずれの外壁面15に取り付けられてもよい。例えば、壁面ルーバー500は、建築物14の全外壁面15にそれぞれ取り付けられて建築物14の全周囲を覆っていてもい。
【0276】
なお、
図30及び
図31に示す例では、壁面ルーバー500の上端は、建築物14の上端よりも下に位置している。もっとも、壁面ルーバー500の上端は、建築物14の上端と同じ位置であってもよい。或いは、壁面ルーバー500の上端は、建築物14の上端よりも上に位置していてもよい。また、
図30及び
図31に示す例では、壁面ルーバー500の下端は、建築物14の下端よりも上に位置している。もっとも、壁面ルーバー500の下端は、建築物14の下端と同じ位置であってもよい。
【0277】
以下では、第1実施形態、第2実施形態、及び第3実施形態と同一の部材には同一の符号が付されて説明が省略される。
【0278】
壁面ルーバー500は、複数のルーバーユニット511と、複数のブラケット12(
図31参照)と、複数の連結金具13(
図10参照)と、を備える。
【0279】
図32が示すようにルーバーユニット511は、フレーム20と、複数の第1クロスメンバー221、及び複数の第2クロスメンバー222と、を備える。
【0280】
フレーム20は、第1実施形態で説明されたフレーム20の構成と同じであり、上桟21、下桟22、及び一対の縦桟23、24を有している。ブラケット12(
図9参照)が、ボルト64、ナット65、及び接続金具17によって上桟21及び下桟22に固定されている。
【0281】
以下では、上桟21と下桟22とが対向する方向であって、且つ縦桟23が沿う方向が上下方向7と記載されて説明がされる。また、上桟21及び下桟22が沿う方向であって、且つ一対の縦桟23、24が対向する方向が左右方向8と記載されて説明がされる。また、上下方向7及び左右方向8に直交する方向が前後方向9と記載されて説明がされる。また、フレーム20の前面を含む面が基準面6(
図33参照)と記載されて説明がされる。基準面6は、上桟21、下桟22、及び縦桟23、24により区画される面である。前後方向9は、特許請求の範囲に記載された「基準面に交差する方向」に相当する。
【0282】
第1クロスメンバー221及び第2クロスメンバー222は、第3実施形態で説明された第1クロスメンバー221及び第2クロスメンバー222と同じ構成である。第1クロスメンバー221及び第2クロスメンバー222は、保持棒526が挿通される挿通孔223(
図33参照)をさらに備える。
【0283】
フレーム20は、2つの保持棒526をさらに有している。保持棒526は、例えば鉄筋である。保持棒526は、左右方向8に沿って延びており、第1クロスメンバー221及び第2クロスメンバー222に設けられた挿通孔223(
図33参照)にそれぞれ挿通されている。保持棒526は、挿通孔223の縁において第1クロスメンバー221及び第2クロスメンバー222と溶接されている。また、保持棒526の左端は左側の縦桟23に溶接されており、保持棒426の右端は右側の縦桟24に溶接されている。保持棒526は、フレーム20の強度を高めるとともに、第1クロスメンバー221及び第2クロスメンバー222の取付強度を高める。
【0284】
[壁面ルーバー500の施工方法]
【0285】
複数のルーバーユニット511及び複数の連結金具13が、トラック等によって建築物14の所在地(施工現場)まで搬送される。作業者は、建築物14の外壁面15に沿って足場を設けた後、外壁面15にアンカーボルト76を埋設する。次いで、作業者は、ルーバーユニット511に予め取り付けたブラケット12のボルト孔74にアンカーボルト76を挿通した後、アンカーボルト76にナット78を掛け、ルーバーユニット511を建築物14に取り付ける。建築物14に取り付けられたルーバーユニット511は、ブラケット12の第1板部71の長さL(
図9及び
図31参照)だけ外壁面15から離間する。
【0286】
次に作業者は、他のルーバーユニット511を既設のルーバーユニット511に隣接させて配置し、同様にして建築物14に取り付ける。そして、作業者は、隣接する2つのルーバーユニット511同士を、連結金具13、ボルト67、及びナット68(
図10参照)を用いて連結する。
【0287】
作業者は、同様にして複数のルーバーユニット511を上下方向7及び左右方向8において相互に隣接させて建築物14に取り付けることにより、建築物14の外壁面15を覆う壁面ルーバー500(
図30参照)を施工する。
【0288】
[第6実施形態の作用効果]
【0289】
第1クロスメンバー221及び第2クロスメンバー222は、左右方向8に並んでいるから、複数の棒状の羽板が平行に並ぶ従来のルーバーに比べ、日光等の光が照射された場合に形成する陰影が際立つ。また、複数のルーバーユニット511を上下方向7及び左右方向8において並べて壁面ルーバー500を施工するから、複数の羽板の1つ1つを壁面に取り付ける場合に比べ、施工が容易になる。その結果、本発明に係るルーバーユニット511は、施工が簡単であり、また、陰影を際立たせてデザイン性を高めることができる。
【0290】
また、保持棒526により、第1クロスメンバー221及び第2クロスメンバー222の取付強度を高めることができる。
【0291】
なお、
図32が示す例では、第1クロスメンバー221及び第2クロスメンバー222は、上下方向7に沿う向きで配置されている。もっとも、第1クロスメンバー221及び第2クロスメンバー222は、左右方向8に沿う向きで配置されていてもよい。
【0292】
[変形例]
【0293】
上述の第1実施形態では、
図3が示すようにフレーム20が2つの補強桟25を有し、第1羽板30及び第2羽板40が上下3段で配置された例が説明された。もっとも、
図34が示すように、フレーム20は、1つの補強桟25を有し、第1羽板30及び第2羽板40が上下2段で配置されていてもよい。
【0294】
上述の第1実施形態では、第1羽板30、第2羽板40、及び第3羽板50が同形状である例が説明された。もっとも、第1羽板30、第2羽板40、及び第3羽板50は、互いに相違する形状であってもよい。
【0295】
上述の第1実施形態では、第3羽板50が第2羽板40に設けられた例が説明された。もっとも、第3羽板50が第2羽板40に設けられていなくてもよい。
【0296】
上述の各実施形態では、1つのルーバーユニット11、111、211、311、411、511にそれぞれ複数個のブラケット12が取り付けられた例が説明された。もっとも、1つのルーバーユニット11、111、211、311、411、511に1つの取付部材が取り付けられていてもよい。その場合、当該取付部材は、例えば複数のブラケット12を矩形枠状の連結部材で連結したものとされ、当該連結部材がフレーム20、116や連結フレーム114にボルト及びナットを用いて取り付けられる。
【0297】
上述の各実施形態では、複数のルーバーユニット11、111、211、311、411、511が連結金具13によって相互に連結された例が説明された。もっとも、複数のルーバーユニット11、111、211、311、411、511は、相互に連結されていなくてもよい。
【0298】
上述の各実施形態において、フレーム20、115、116、補強桟25、125、135、425、連結フレーム114、羽板30、40、50、円筒151、152、クロスメンバー221、222、及び羽板331等は、それぞれ塗装されていてもよい。
【0299】
上述の各実施形態では、補強桟25、125、135、425がフレーム20、115、116に設けられている例が説明された。もっとも、補強桟25、125、135、425がフレーム20、115、116に設けられていなくてもよい。
【0300】
上述の各実施形態では、ルーバーユニット11同士、ルーバーユニット111同士、ルーバーユニット211同士、ルーバーユニット311同士、ルーバーユニット411同士、及びルーバーユニット511同士が連結金具13によって連結される例が説明された。もっとも、ルーバーユニット11、111、211、311、411、511は、圧着部材、或いは接着剤、或いはかしめ等によって連結されていてもよい。
【0301】
上述の各実施形態では、壁面ルーバー10、100、200、300、400、500が建築物14の外壁面15に取り付けられた例が説明された。もっとも、壁面ルーバー10、100、200、300、400、500は、建築物14の内壁面に取り付けられてもよい。
【符号の説明】
【0302】
10、100、200、300、400、500・・・壁面ルーバー
11、111、211、311、411、511・・・ルーバーユニット
12・・・ブラケット
13・・・連結金具
14・・・建築物
15・・・外壁面
20・・・フレーム
21、121、131、141・・・上桟
22、122、132、142・・・下桟
23、24、123、124、143、144・・・縦桟
25、125、135、425・・・補強桟
30・・・第1羽板
31、41、51・・・天面
32、42、52・・・底面
33、43、53・・・左面
34、44、54・・・右面
35、45、55・・・上面
36、46、56・・・下面
40・・・第2羽板
50・・・第3羽板
76・・・アンカーボルト
112・・・第1サブユニット
113・・・第2サブユニット
114・・・連結フレーム
115、116・・・フレーム
151・・・第1円筒
152・・・第2円筒
153・・・半円筒
221・・・第1クロスメンバー
222・・・第2クロスメンバー
225・・・帯状板
426・・・保持棒
【手続補正書】
【提出日】2023-06-15
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
上桟及び下桟、これらの両端同士を連結する一対の縦桟、並びに当該一対の縦桟を連結する補強桟を有する矩形のフレームと、
当該フレームに設けられ、上記上桟、下桟及び縦桟により区画される基準面に対して高さが異なる第1羽板及び第2羽板と、を備え、
当該第1羽板及び第2羽板は、上記上桟及び下桟が対向する方向及び上記縦桟同士が対向する方向に並設され、
上記第1羽板の端部のうち少なくとも一方及び上記第2羽板の端部のうち少なくとも一方は、上記補強桟に固定されている、ルーバーユニット。
【請求項2】
上記第1羽板及び第2羽板は、天面、底面、一対の側面、上面及び下面を有する所定の肉厚の矩形板であり、
上記第1羽板は、上記一対の側面が上記基準面に沿う姿勢で配置され、
上記第2羽板は、上記天面及び底面が上記基準面に沿う姿勢で配置されている、請求項1に記載のルーバーユニット。
【請求項3】
複数の上記補強桟が等間隔で配置されている、請求項2に記載のルーバーユニット。
【請求項4】
請求項1から3のいずれかに記載された複数のルーバーユニットと、
当該複数のルーバーユニットを建物の壁面に固定する複数の取付部材と、を備えた壁面ルーバー。
【請求項5】
上桟及び下桟並びにこれらの両端同士を連結する一対の縦桟を有する矩形のフレームと、
当該フレームに設けられ、上記上桟、下桟及び縦桟により区画される基準面に対して高さが異なる第1羽板及び第2羽板と、を備え、
当該第1羽板及び第2羽板は、上記上桟及び下桟が対向する方向及び上記縦桟同士が対向する方向に並設され、
上記第1羽板及び第2羽板は、天面、底面、一対の側面、上面及び下面を有する所定の肉厚の矩形板であり、
上記第1羽板は、上記一対の側面が上記基準面に沿う姿勢で配置され、
上記第2羽板は、上記天面及び底面が上記基準面に沿う姿勢で配置され、
上記第1羽板又は第2羽板のうち上記高さが低い方は、上記高さ方向に突出する突出片を有し、
上記突出片の形状は、上記第1羽板及び第2羽板と同一であり、
当該突出片は、上記第1羽板又は第2羽板のうち高さが低い方の上記側面から上記高さ方向へ突出する、ルーバーユニット。
【請求項6】
請求項5に記載された複数のルーバーユニットと、
当該複数のルーバーユニットを建物の壁面に固定する複数の取付部材と、を備えた壁面ルーバー。