(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024031091
(43)【公開日】2024-03-07
(54)【発明の名称】管理装置、プログラム及び表示制御方法
(51)【国際特許分類】
G07G 1/01 20060101AFI20240229BHJP
G06Q 30/06 20230101ALI20240229BHJP
G07G 1/06 20060101ALI20240229BHJP
【FI】
G07G1/01 301E
G06Q30/06
G07G1/06 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022134414
(22)【出願日】2022-08-25
(71)【出願人】
【識別番号】518135412
【氏名又は名称】株式会社リクルート
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100139066
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 健太郎
(72)【発明者】
【氏名】日▲高▼ 雄介
(72)【発明者】
【氏名】山内 健太郎
(72)【発明者】
【氏名】山田 水香
(72)【発明者】
【氏名】上村 魁
(72)【発明者】
【氏名】堀 雅登
(72)【発明者】
【氏名】市塚 寛和
(72)【発明者】
【氏名】河合 紘子
【テーマコード(参考)】
3E142
5L049
【Fターム(参考)】
3E142CA12
3E142CA17
3E142DA04
3E142DA07
3E142EA04
3E142EA23
3E142FA22
3E142GA16
3E142JA01
5L049BB44
(57)【要約】
【課題】電子レシート及び紙レシートの両タイプのレシートを取り扱うことが可能な管理装置等を提供する。
【解決手段】管理サーバ20は、紙レシートと電子レシートの共通設定と、紙レシート又は電子レシートの独自設定を、店舗端末10に表示する第1ステップと、共通設定と独自設定が表示されている店舗端末10の同一画面上に、紙レシート又は電子レシートのイメージをプレビューで表示する第2ステップと、共通設定又は独自設定のいずれかの設定の変更に応じて、同一画面上にプレビューで表示されている紙レシートまたは電子レシートのイメージを、連動して変更する第3ステップとを実行する。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
紙レシートと電子レシートの共通設定と、前記紙レシート又は前記電子レシートの独自設定を、表示装置に表示する第1表示制御部と、
前記共通設定と前記独自設定が表示されている前記表示装置の同一画面上に、前記紙レシート又は前記電子レシートのイメージをプレビュー表示する第2表示制御部と、
前記共通設定又は前記独自設定のいずれかの設定の変更に応じて、前記同一画面上にプレビュー表示されている前記紙レシートまたは前記電子レシートのイメージを、連動して変更する第3表示制御部と、
を具備する管理装置。
【請求項2】
前記共通設定と前記独自設定は、選択可能に表示される、請求項1に記載の管理装置。
【請求項3】
前記第3表示制御部は、
前記プレビュー表示されている前記紙レシートまたは前記電子レシートのイメージのうち、前記連動して変更する部分を強調表示する、請求項1に記載の管理装置。
【請求項4】
前記第2表示制御部は、前記紙レシートまたは前記電子レシートのいずれかの設定の選択にあわせて、前記プレビュー表示する前記紙レシートまたは前記電子レシートのイメージを切り替える、請求項1に記載の管理装置。
【請求項5】
前記第3表示制御部は、前記設定の変更にあわせて、前記連動して変更する部分を所定位置にスクロールする、請求項1に記載の管理装置。
【請求項6】
前記電子レシートの設定及びユーザの購入履歴をあらわす購入履歴情報に基づいて、電子レシート用のコンテンツを生成するコンテンツ生成部をさらに具備する、請求項1に記載の管理装置。
【請求項7】
前記電子レシート用のコンテンツには、前記ユーザの購入履歴に応じた特典情報が含まれる、請求項6に記載の管理装置。
【請求項8】
コンピュータを、
紙レシートと電子レシートの共通設定と、前記紙レシート又は前記電子レシートの独自設定を、表示装置に表示する第1表示制御部と、
前記共通設定と前記独自設定が表示されている前記表示装置の同一画面上に、前記紙レシート又は前記電子レシートのイメージをプレビューで表示する第2表示制御部と、
前記共通設定又は前記独自設定のいずれかの設定の変更に応じて、前記同一画面上にプレビューで表示されている前記紙レシートまたは前記電子レシートのイメージを、連動して変更する第3表示制御部と、して機能させるためのプログラム。
【請求項9】
コンピュータにより実行される表示制御方法であって、
紙レシートと電子レシートの共通設定と、前記紙レシート又は前記電子レシートの独自設定を、表示装置に表示する第1ステップと、
前記共通設定と前記独自設定が表示されている前記表示装置の同一画面上に、前記紙レシート又は前記電子レシートのイメージをプレビューで表示する第2ステップと、
前記共通設定又は前記独自設定のいずれかの設定の変更に応じて、前記同一画面上にプレビューで表示されている前記紙レシートまたは前記電子レシートのイメージを、連動して変更する第3ステップと、
を含む表示制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、管理装置、プログラム及び表示制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、店舗での買物の際に発行される紙媒体のレシート(以下、紙レシートという。)を電子化し、購買者が所有するスマートフォン等で閲覧できるようにしたサービス、いわゆる電子レシートサービスが提案されている。電子レシートサービスの導入により、紙レシートの受け渡しがなくなるため、会計時間を短縮等することが可能となる(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、店舗側の都合や顧客によっては、電子レシートよりも、紙レシートを望むケースもあり、両タイプのレシートに対応することが求められていた。
【0005】
本発明は、以上説明した事情に鑑みてなされたものであり、電子レシート及び紙レシートの両タイプのレシートを取り扱うことが可能な管理装置等を提供することを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様である管理装置は、紙レシートと電子レシートの共通設定と、紙レシート又は電子レシートの独自設定を、表示装置に表示する第1表示制御部と、共通設定と独自設定が表示されている表示装置の同一画面上に、紙レシート又は電子レシートのイメージをプレビュー表示する第2表示制御部と、共通設定又は独自設定のいずれかの設定の変更に応じて、同一画面上にプレビュー表示されている紙レシートまたは電子レシートのイメージを、連動して変更する第3表示制御部と、を具備することを要旨とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、電子レシート及び紙レシートの両タイプのレシートを取り扱うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本実施形態に係るレシート管理システムの概略構成を示す図である。
【
図2】店舗端末の概略構成を示すブロック図である。
【
図4】各レシートの設定動作の流れを示すフローチャートである。
【
図8A】会計時の動作の流れを示すフローチャートである。
【
図8B】会計完了後の動作の流れを示すフローチャートである。
【
図10】QRコードが表示されたポップアップウィンドウを例示した図である。
【
図11A】レジ締め前伝票一覧画面を例示した図である。
【
図12】QRコードの読み取りから電子レシート送信までの詳細動作の流れを示すフローチャートである。
【
図13】電子レシート用のコンテンツを例示した図である。
【
図14】変形例に係るレシート設定画面を例示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0010】
A.本実施形態
図1は、本実施形態に係るレシート管理システム1の概略構成を示す図である。
レシート管理システム1は、クラウドコンピューティングシステム等により構成され、各店舗関係者(例えば、運営者や従業者等)や顧客に対して、紙レシート及び電子レシートに関わるサービスを提供する。なお、紙レシート及び電子レシートを特に区別する必要がない場合には、単にレシートと呼ぶ。
【0011】
レシート管理システム1は、店舗関係者が操作する店舗端末10と、店舗端末10を介して設定・発行される各レシートを管理する管理サーバ20と、来店した顧客(ユーザ)が操作するユーザ端末30とを備えて構成される。
【0012】
店舗端末10と管理サーバ20とユーザ端末30とは、通信ネットワークNを介して接続される。なお、説明の便宜上、
図1では店舗端末10及びユーザ端末30を1台ずつ図示しているが、各端末の数は任意に設定することが可能である。
【0013】
通信ネットワークNは、店舗端末10と管理サーバ20とユーザ端末30との間で相互に情報を送受信可能な通信網を含む。通信ネットワークNは、例えば、インターネット、LAN、専用線、電話回線、企業内ネットワーク、移動体通信網、ブルートゥース(登録商標)、WiFi(Wireless Fidelity)、その他の通信回線、それらの組み合わせ等のいずれであってもよく、有線であるか無線であるかを問わない。
【0014】
店舗端末10は、例えばパーソナルコンピュータ(PC)、ノートPC、タブレット端末、ハンドヘルドコンピュータデバイス、ウェアラブル端末、携帯電話、スマートフォンなどによって構成され、各レシートの設定、発行等を制御する。
【0015】
店舗端末10は、本システム1を利用するために必要なソフトウェア(例えば、店舗の会計・集計業務に必要な機能を1つにまとめたレジアプリケーションなど)やブラウザ等を備えている。店舗端末10は、店舗関係者等の指示に従ってソフトウェアやブラウザ等を動作させることで、本システム1が提供する各種サービスを享受する。例えば、店舗端末10は、管理サーバ20による制御のもと、各レシートの設定や発行等に必要な情報をディスプレイ上に表示したり、店舗関係者等によって入力される様々な情報を管理サーバ20に送信したりする。なお、ソフトウェアは、店舗端末10にインストールする構成であってもよいが、管理サーバ20等から通信ネットワークNを介してソフトウェアの一部または全部の機能が提供される構成(いわゆるSaaS(Software as a Service)など)であってもよい。
【0016】
また、店舗端末10は、無線(または有線)を介してプリンタPに接続されており、プリンタPを利用することで紙レシートなどを印刷することが可能となっている。
【0017】
図2は、店舗端末10の概略構成を示すブロック図である。
店舗端末10は、表示装置11、操作入力装置12、記憶装置13、制御装置14、通信インタフェース装置15を備えている。
【0018】
表示装置11は、例えば液晶ディスプレイや有機ELディスプレイを用いて構成される。
【0019】
操作入力装置12は、キーボード、各種操作ボタン、表示装置11に設けられたタッチパネル、マウス等のポインティングデバイスといった入力デバイスである。
【0020】
記憶装置13は、例えば、ディスクドライブ又は半導体メモリ(ROM、RAMなど)等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体からなる物理デバイスの記憶領域が提供する論理デバイスである。記憶装置13は、オペレーティングシステムプログラムやドライバプログラムを含む各種プログラム、各種データのほか、上述したソフトウェアやブラウザ等を記憶する。
【0021】
制御装置14は、算術演算、論理演算、ビット演算等を処理する算術論理演算ユニット(CPUなど)及び各種レジスタから構成され、記憶装置13に格納されている各種プログラムを実行することで店舗端末10の各部を中枢的に制御するほか、管理サーバ20と連携して各レシートの設定、発行等に関わる様々な処理を実行する。
図2に示すように、制御装置14は、各レシートの設定、発行等に関わる機能モジュールとして、受付部141、表示制御部142、印字制御部143などを備える。
【0022】
受付部141は、電子レシートの設定や電子レシートの再発行の要求を受け付ける。表示制御部142は、会計時に、ユーザに電子レシートを送信するためのQRコード(登録商標)を、表示装置11に表示する。印字制御部143は、電子レシートの設定や、電子レシートの再発行の要求を受け付けた場合に、プリンタPを利用して、電子レシートを送信するためのQRコードを紙レシートに印字するための制御を行う。
【0023】
通信インタフェース装置15は、通信ネットワークN上の他の端末と通信をするためのハードウェアモジュールであり、例えば、ISDNモデム、ADSLモデム、ケーブルモデム、光モデム、ソフトモデム等の変調復調装置を用いて構成される。
【0024】
管理サーバ20は、汎用的なコンピュータであり、1台のコンピュータで構成されていてもよいし、通信ネットワーク上に分散する複数のコンピュータから構成されてもよい。管理サーバ20は、制御装置21と記憶装置22を備えている。制御装置21は、ハードウェアとして、CPU、ROMやRAM等のメモリ、入力インタフェース、出力インタフェース、通信インタフェース及びこれらを結ぶバス等を備えている。制御装置21は、CPUがROM等に格納されたプログラムを実行することにより、各レシートの管理に関わる様々な機能を提供する。記憶装置22は、ハードディスクドライブ等である。
【0025】
図3は、管理サーバ20の機能ブロック図である。
図3に示すように、管理サーバ20は、各レシートの管理に関わる機能モジュールとして、アカウント管理部211、受付部212、表示制御部213などを備える。
【0026】
アカウント管理部211は、店舗関係者やユーザが利用するアカウント(例えば、ID、パスワードを含むユニークな情報など)を管理するとともに、各アカウントでのログインを受け付ける。
【0027】
受付部212は、各店舗端末10から、各レシートの設定や発行に関わる様々なデータを受け付ける。
【0028】
表示制御部(第1~第3表示制御部)213は、各店舗端末(表示装置)10への表示内容を制御する。
【0029】
コンテンツ生成部214は、電子レシートの設定やユーザの購入履歴をあらわす購入履歴情報などに基づいて、電子レシートのコンテンツを生成する。
【0030】
ユーザ端末30は、来店したユーザが利用する端末であり、例えばパーソナルコンピュータ(PC)、ノートPC、タブレット端末、ハンドヘルドコンピュータデバイス、ウェアラブル端末、携帯電話、スマートフォンなどによって構成されている。
【0031】
以下、店舗関係者による各レシートの設定動作について、図面を参照しながら説明する。なお、各設定は、店舗端末10が管理サーバ20と協働することによって実現される。
【0032】
<レシート設定>
図4は、各レシートの設定動作の流れを示すフローチャートである。
店舗関係者は、店舗端末10にインストールされたソフトウェアやブラウザを利用して管理サーバ20にアクセスし、レシート設定をリクエストする(ステップS1)。管理サーバ(第1及び第2表示制御部)20は、リクエストを受け取ると、レシート設定画面を店舗端末10に表示する(ステップS2)。
【0033】
図5は、レシート設定画面P1を例示した図である。
図5に示すように、レシート設定画面P1には、レシート設定欄C1とプレビュー表示欄C2が設けられている。
【0034】
レシート設定欄C1には、紙レシートと電子レシートの共通設定項目IT1と、紙レシートまたは電子レシートの独自設定項目IT2と、領収書の設定に関する領収書項目IT3が表示される。
【0035】
共通設定項目IT1は、例えば“住所”や“電話番号”などであり、紙レシートの独自設定項目IT2は、例えば“ロゴ画像”などであり、電子レシートの独自設定項目IT2は、例えば“SNSリンク”などである。なお、レシート設定欄C1に含まれる複数の共通設定項目IT1及び独自設定項目IT2は、店舗関係者の操作に応じて、それぞれ個別に設定することが可能となっている。
【0036】
プレビュー表示欄C2には、各レシートのイメージIMがプレビュー表示される。店舗関係者は、切り替えタブTBを操作することで、プレビュー表示欄C2に表示されるレシートのイメージIMを、紙レシートと電子レシートとの間で切り替えることが可能となっている。
【0037】
図4に戻り、店舗端末10は、レシート設定画面P1を表示すると、各レシートの設定の受け付けを開始し、プレビュー表示欄C2の切り替えタブTBが操作されたか否かを検知する(ステップS3)。
【0038】
<切り替えタブTBが操作された場合>
店舗端末10は、切り替えタブTBの操作を検知すると(ステップS3;YES)、管理サーバ20に通知する。管理サーバ(第2表示制御部)20は、切り替えタブTBの操作に応じて、プレビュー表示欄C2に表示される紙レシートまたは電子レシートのイメージIMの切り替えを行う(ステップS4;
図5参照)。なお、プレビュー表示される各レシートのフォーマットなどは、システム設計などに応じて任意に設定可能である。
【0039】
<切り替えタブTBが操作されない場合>
店舗端末10は、切り替えタブTBの操作が検知されない場合には(ステップS3;NO)、店舗関係者によって各レシートの設定(より具体的には設定項目の編集操作)が行われたか否かを検知する(ステップS5)。
【0040】
<設定項目の編集操作が行われた場合>
店舗端末10は、設定項目の編集操作を検知すると(ステップS5;YES)、管理サーバ20に通知する。管理サーバ(第3表示制御部)20は、設定項目の編集操作に応じて、レシート設定画面P1を変更する。例えば、
図6に示すように、店舗関係者によって“店舗名”の設定項目が編集されると、管理サーバ20は、同一画面上でプレビュー表示されている紙レシートのイメージを、連動して変更(すなわち、編集内容をリアルタイムに反映)するとともに、変更している部分(ここでは、“店舗名”)を特定の色でハイライト(強調表示)する(ステップS61、ステップS62)。
【0041】
さらに、管理サーバ(第3表示制御部)20は、設定項目の編集にあわせて、紙レシートまたは電子レシートのプレビュー表示を、自動で切り替えるとともに、連動して変更する部分にあわせて所定位置にスクロールする(ステップS63、ステップS64)。例えば、
図7に示すように、店舗関係者によって“SNSリンク”(電子レシートのみの項目)の設定項目が編集されると、管理サーバ20は、プレビュー表示されているイメージIMを、紙レシートから電子レシートのイメージに切り替える。さらに、管理サーバ20は、“SNSリンク”の設定項目の編集にあわせて、連動して変更するイメージ部分(すなわち、プレビュー表示されている“SNSリンク”の該当部分)を、店舗関係者が視認しやすい位置にスクロールすることで、設定項目の編集が、どのようにイメージに反映されるのか、店舗関係者にわかりやすく報知する。
【0042】
<設定項目の編集操作が行われない場合>
店舗端末10は、設定項目の編集操作が検知されない場合には(ステップS5;NO)、店舗関係者によって各レシート間での設定項目の切り替えが行われたか否かを検知する(ステップS7)。
【0043】
<各レシート間での設定項目の切り替えが行われた場合>
店舗端末10は、各レシート間での設定項目の切り替えを検知すると(ステップS7;YES)、管理サーバ20に通知する。管理サーバ20は、各レシート間での設定項目の切り替えに応じて、プレビュー表示欄C2に表示される紙レシートまたは電子レシートの切り替えを行う(ステップS4;
図5参照)。
【0044】
<各レシート間での設定項目の切り替えが行われない場合>
店舗端末10は、各レシート間での設定項目の切り替えが検知されない場合には(ステップS7;NO)、これまでに入力された各レシートの設定を、レシート設定情報として記憶装置13に保存し(ステップS8)、処理を終了する。なお、レシート設定情報は、管理サーバ20に通知してもよい。
【0045】
次に、会計から電子レシートの送信に必要なQRコードの読み取りまでの動作の流れについて、図面を参照しながら説明する。
【0046】
(1)会計時の動作
図8Aは、会計時の動作の流れを示すフローチャートである。
店舗関係者は、店舗端末10を利用して会計に必要な操作(例えば、支払方法の選択など)を行い、会計を完了する(ステップSa1)。会計が完了すると、店舗端末10は、完了した会計内容をあらわす会計情報に、会計IDを付与して管理サーバ20に送る。管理サーバ20は、受け取った会計ID、会計情報に基づき、電子レシートをユーザが受領するためのコード情報(以下、電子レシート用のQRコード)を作成する(ステップSa2)。本実施形態では、電子レシート用の2次元コードとして、QRコードを例示するが、他の2次元コードであってもよい。また2次元コードの代わりにバーコードなどを利用してもよい。
【0047】
一方、店舗端末10は、記憶装置13などを参照し、会計完了時に紙レシートを自動出力すべき設定(以下、紙レシートの自動出力設定)が行われているか否かを判断する(ステップSa3)。店舗端末10は、紙レシートの自動出力設定が行われている場合には(ステップSa3;YES)、管理サーバ20に、紙レシートの出力設定を通知する。管理サーバ20は、かかる通知を受け取ると(ステップSa4)、店舗端末10に対し、電子レシート用のQRコードを、紙レシートに印字すべき設定(以下、QRコードの印字設定)が行われているか否かの問い合わせを行う。
【0048】
店舗端末10は、かかる問い合わせを受け取ると、記憶装置13などを参照し、QRコードの印字設定が行われているか否かを判断する(ステップSa5)。店舗端末10は、QRコードの印字設定が行われていないと判断すると(ステップSa5;NO)、プリンタPを利用してQRコードが印字されていない紙レシートを発行し、終了する。
【0049】
一方、店舗端末10は、QRコードの印字設定が行われていると判断すると(ステップSa5;NO)、QRコードの印字設定が行われている旨を管理サーバ20に通知する。管理サーバ20は、かかる通知を受け、紙レシートにQRコードを印字すべき制御を行う(ステップSa6)。具体的には、管理サーバ20は、プリンタPを利用して、例えば
図9に示すような、QRコードCD1が印字されている紙レシートを発行する。ユーザは、紙レシートを受け取ると、自身のユーザ端末30を利用して、紙レシートに印字されているQRコードの読み取りを行う。ユーザ端末30は、QRコードの読み取りを行うことで、電子レシートを受領する(ステップSa7→ステップSa8)。
【0050】
一方、店舗端末10は、紙レシートの自動出力設定が行われていない場合には(ステップSa3;NO)、ユーザに対し、いずれかのレシートの受領を希望するか否かの問い合わせを行う(ステップSa9)。一例として、レシートの受領を希望するか否かの問い合わせ画面を店舗端末10などに表示すればよい。ユーザは、いずれのレシートの受領も希望しない場合には、このまま終了する。
【0051】
一方、ユーザが紙レシートの発行ボタンをタップするなどして、紙レシートの受領を希望すると(ステップS9→ステップS10)、店舗端末10は、管理サーバ20に、紙レシートの出力設定を通知する。管理サーバ20は、かかる通知を受け取ると(ステップSa4)、店舗端末10に対し、QRコードの印字設定が行われているか否かの問い合わせを行う。なお、この後の動作はすでに説明したため、割愛する。
【0052】
一方、ユーザが電子レシートの発行ボタンをタップするなどして、電子レシートの受領を希望すると(ステップS9→ステップS11)、管理サーバ20は、例えば
図10に示すような、電子レシート用のQRコードが表示されたポップアップウィンドウW1を店舗端末10に表示する(ステップSa12→ステップSa13)。ユーザは、店舗端末10に表示されているQRコードを確認すると、自身のユーザ端末30を利用して店舗端末QRに表示されているQRコードの読み取りを行う。ユーザ端末30は、QRコードの読み取りを行うことで、電子レシートを受領する(ステップSa14→ステップSa15)。
【0053】
(2)会計完了後の動作
図8Bは、会計完了後の動作の流れを示すフローチャートである。
ユーザは、例えば電子レシート用のQRコードが印字された紙レシートを紛失したことに気づくと、ユーザ端末30を利用して電子レシートの再発行要求を入力する。ユーザ端末30は、電子レシートの再発行要求を受け取ると(ステップSb1)、再発行要求された電子レシートが、会計日当日中であるか否かを判断する(ステップSb2)。再発行要求された電子レシートが会計日当日中である場合には(ステップSb2;YES)、店舗関係者は、管理画面(図示略)に表示される[レジ締め前伝票一覧]をタップするなどして、該当する会計を選択する(ステップSb3→ステップSb5)。一方、再発行要求された電子レシートが会計日当日中でない場合には(ステップSb2;NO)、店舗関係者は、管理画面に表示される[取引履歴]をタップするなどして、該当する会計を選択する(ステップSb4→ステップSb5)。
【0054】
店舗関係者によって[レジ締め前伝票一覧]がタップされると、
図11Aに示すような、レジ締め前伝票一覧画面P2が店舗端末10に表示される一方、店舗関係者によって[取引履歴]がタップされると、
図11Bに示すような、取引履歴画面P3が店舗端末10に表示される。
【0055】
<紙レシートを出力する場合>
店舗関係者は、レジ締め前伝票一覧画面P2に表示される会計レシート再発行ボタンB1、または取引履歴画面P3に表示されるレシート再印刷ボタンB2をクリックする(ステップSb6)。店舗端末10は、会計レシート再発行ボタンB1またはレシート再印刷ボタンB2のクリックを検知すると、管理サーバ20に紙レシートの出力設定を通知する。管理サーバ20は、かかる通知を受け取ると(ステップSb7)、店舗端末10に対し、QRコードの印字設定が行われているか否かの問い合わせを行う。
【0056】
店舗端末10は、かかる問い合わせを受け取ると、記憶装置13などを参照し、QRコードの印字設定が行われているか否かを判断する(ステップSb8)。店舗端末10は、QRコードの印字設定が行われていないと判断すると(ステップSb8;NO)、プリンタPを利用してQRコードが印字されていない紙レシートを発行し、終了する。
【0057】
一方、店舗端末10は、QRコードの印字設定が行われていると判断すると(ステップSb9;NO)、QRコードの印字設定が行われている旨を管理サーバ20に通知する。管理サーバ20は、かかる通知を受け、紙レシートにQRコードを印字すべき制御を行う(ステップSb9)。具体的には、管理サーバ20は、プリンタPを利用して、例えば前掲
図9に示すような、QRコードCD1が印字されている紙レシートを発行する。ユーザは、紙レシートを受け取ると、自身のユーザ端末30を利用して、紙レシートに印字されているQRコードの読み取りを行う。ユーザ端末30は、QRコードの読み取りを行うことで、電子レシートを受領する(ステップSb10→ステップSb11)。ステップSb11の電子レシートの受領については、
図12のステップSc2~ステップSc24で後述する。
【0058】
<電子レシート再送信用のQRコードを表示する場合>
店舗関係者は、レジ締め前伝票一覧画面P2に表示される電子レシート再送信用QR表示ボタンB3、または取引履歴画面P3に表示される電子レシート再送信用QR表示ボタンB4をクリックする(ステップSb12)。かかる操作がなされると、管理サーバ20は、例えば前掲
図10に示すような、電子レシート用のQRコードが表示されたポップアップウィンドウW1を店舗端末10に表示する(ステップSb13→ステップSb14)。ユーザは、店舗端末10に表示されているQRコードを確認すると、自身のユーザ端末30を利用して店舗端末QRに表示されているQRコードの読み取りを行う。ユーザ端末30は、QRコードの読み取りを行うことで、電子レシートを受領する(ステップSb15→ステップSb16)。
【0059】
(3)QRコードの読み取りから電子レシート受領までの詳細動作
図12は、QRコードの読み取りから電子レシート送信までの詳細動作の流れを示すフローチャートである。
ユーザは、自身のユーザ端末30を利用して店舗端末10に表示されているQRコードの読み取りを行う(ステップSc1)。かかる操作が行われると、管理サーバ20は、クラウド上のストレージなどを参照し、ユーザ端末30が読み取ったQRコードに紐づく会計が存在するか否かを判断する(ステップSc2)。紐づく会計が存在しない場合には(ステップSc2;NO)、管理サーバ20は、例えば「会計が存在しません」などのエラーメッセージをユーザ端末30に表示する(ステップSc3)。
【0060】
一方、紐づく会計が存在する場合には(ステップSc2;YES)、管理サーバ20は、その会計が削除・修正等されているか否かを判断する(ステップSc4)。会計が削除・修正等されている場合には(ステップSc4;YES)、管理サーバ20は、例えば「無効な会計です」などのエラーメッセージをユーザ端末30に表示する(ステップSc5)。
【0061】
会計が削除・修正等されていない場合には(ステップSc4;NO)、管理サーバ20は、電子レシート用の宛先入力画面をユーザ端末30に表示する(ステップSc6)。なお、宛先入力画面は、電子レシートの宛先(例えば、電子レシート受信用のメールアドレスなど)をユーザに入力してもらうための画面である。
【0062】
ユーザは、宛先入力画面を確認しながら、電子レシート受信用のメールアドレスを入力する。ユーザ端末30は、電子レシート受信用のメールアドレスの入力を受け付けると(ステップSc7)、このメールアドレス(以下、入力メールアドレス)を管理サーバ20に通知する。管理サーバ20は、かかる通知を受け取ると、QRコードに紐づく会計の電子レシートはすでに送信済みであるか否かを判断する(ステップSc8)。
【0063】
<電子レシートが送信済みの場合>
管理サーバ20は、電子レシートが送信済みであると判断すると(ステップSc8;YES)、通知を受けた入力メールアドレスが、前回送信時のメールアドレスと同一であるか否かを判断する(ステップSc9)。管理サーバ20は、通知を受けた入力メールアドレスが、前回送信時のメールアドレスと同一でない場合には(ステップSc9;NO)、例えば「他メールアドレスには送信できません」などのエラーメッセージをユーザ端末30に表示する(ステップSc10)。一方、管理サーバ20は、通知を受けた入力メールアドレスが、前回送信時のメールアドレスと同一である場合には(ステップSc9;YES)、電子レシートを送信する旨のレシート送信画面をユーザ端末30に表示する(ステップSc21)。
【0064】
<電子レシートが未送信の場合>
管理サーバ20は、電子レシートが未送信であると判断すると(ステップSc8;NO)、入力メールアドレスが過去に認証済みのメールアドレスであるか否かを判断する(ステップSc11)。ここで、メールアドレスの認証は、初回利用時に行う手続きである。管理サーバ20は、記憶装置22などを参照し、入力メールアドレスが過去に認証済みであると判断すると(ステップSc11;YES)、電子レシートを送信する旨のレシート送信画面をユーザ端末に表示する(ステップSc21)。一方、入力メールアドレスが未認証であると判断すると(ステップSc11;NO)、認証キー(例えば、4桁の数字など)を発行し、入力メールアドレス宛に認証キーを送信する(ステップSc12)。ユーザ端末30は、入力メールアドレス宛に送信された認証キーを受信する(ステップSc13)。
【0065】
一方、管理サーバ20は、認証キーを送信すると、認証キーを入力するための認証キー入力画面をユーザ端末30に表示する(ステップSc14)。ユーザは、認証キー入力画面を確認し、受信した認証キーを入力する。ユーザ端末30は、認証キーの入力を受け付けると、これを管理サーバ20に送信する(ステップSc15)。管理サーバ20は、ユーザ端末30から認証キーを受信すると、先に発行した認証キーと比較することで、受信した認証キーが正しいか否かを判断する(ステップSc16)。管理サーバ20は、認証キーが一致しない場合には、認証キーが正しくない(すなわち、無効である)と判断し(ステップSc16;NO)、例えば「無効な認証キーです」などのエラーメッセージをユーザ端末30に表示する(ステップSc17)。ユーザは、ユーザ端末30を介してエラーメッセージを確認すると、電子レシート受信用のメールアドレスを再入力するなどして、リトライする。
【0066】
一方、管理サーバ20は、認証キーが一致することから、認証キーが正しいと判断すると(ステップSc16;YES)、入力メールアドレスを、電子レシート受信用のメールアドレスとして登録する旨の登録確認画面をユーザ端末30に表示する(ステップSc18)。ユーザは、登録確認画面を確認し、登録する旨の選択操作を行う。ユーザ端末30は、登録する旨の選択操作を受け付けると(ステップSc19)、管理サーバ20に通知する。管理サーバ20は、登録する旨の通知を受け取ると、入力メールアドレスを、電子レシート受信用のメールアドレスとして登録する(ステップSc20)。そして、管理サーバ20は、登録した電子レシート受信用のメールアドレス宛に電子レシートを送信する旨のレシート送信画面をユーザ端末30に表示する(ステップSc21)。
【0067】
管理サーバ(コンテンツ生成部)20は、レシート送信画面をユーザ端末30に表示すると、店舗のレシート設定情報やユーザの購入履歴をあらわす購入履歴情報などに基づいて、電子レシート用のコンテンツを作成する(ステップSc22)。
【0068】
図13は、電子レシート用のコンテンツCSを例示した図である。
図13に示すように、電子レシート用のコンテンツCSには、ユーザが購入した商品や金額、日時、店舗などの一般的なレシート情報のほか、電子レシート内のコメント情報IF1(例えば、「〇回目のご来店ありがとうございます。」)や、SNSリンク情報IF2、ユーザの来店回数などに応じてスタンプが付与されるスタンプカード情報IF3などが含まれる。なお、これらの情報はあくまで例示にすぎず、例えばユーザの購入商品に応じた広告情報、近隣の店舗情報などを、電子レシート用のコンテンツCSに含めるようにしてもよい。また、上記例では、ユーザの来店回数などに応じてスタンプカード情報IF3を付与する場合を例示したが、例えば来店回数や購入商品、購入金額など、ユーザの購入履歴に応じた特典情報(クーポンなど)を付与してもよい。
【0069】
管理サーバ20は、電子レシート用のコンテンツCSを作成すると、登録した電子レシート受信用のメールアドレス(すなわち、ユーザのメールアドレス)宛に、電子レシートを送信する(ステップSc23)。ユーザ端末30は、管理サーバ20から電子レシートを受信し(ステップSc24)、処理を終了する。ユーザは、メールボックスなどにアクセスすることで、ユーザ端末30が受信した電子レシートを確認することが可能となる。
【0070】
B.変形例
上述した本実施形態では、
図5に示すレシート設定画面P1を例示したが、例えば
図14に示すレシート設定画面P1’を設けてもよい。レシート設定画面P1’では、レシート設定欄C1の上半分に、紙レシートと電子レシートの共通設定項目IT1が表示され、レシート設定欄C1の下半分に、紙レシートまたは電子レシートの独自設定項目IT2が表示される。紙レシートまたは電子レシートの独自設定項目IT2は、設定タブTbの操作に応じて切り替え可能となっている。
【0071】
例えば、店舗関係者によって紙レシートの設定タブTbがタップされると、レシート設定欄C1の下半分に紙レシートの独自設定項目IT2が表示される一方、電子レシートの設定タブTbがタップされると、電子レシートの独自設定項目IT2が表示される。なお、各レシートの独自設定項目IT2の切り替え操作に応じて、プレビュー表示欄C2に表示される各レシートのイメージIMも切り替えられる。このように、紙レシートまたは電子レシートの独自設定項目IT2を、設定タブの操作に応じて切り替えられるようにしてもよい。
【0072】
C.その他
本発明は、上述した実施形態及び変形例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、他の様々な形で実施することができる。このため、上記実施形態及び変形例はあらゆる点で単なる例示にすぎず、限定的に解釈されるものではない。例えば、上述した各処理ステップは処理内容に矛盾を生じない範囲で任意に順番を変更し、または並列に実行することができる。また、本発明は、飲食店のレシート管理システムに限る趣旨ではなく、あらゆる商品、サービスのレシート管理システムに適用可能である。
【符号の説明】
【0073】
1…レシート管理システム、10…店舗端末、11…表示装置、12…操作入力装置、13…記憶装置、14…制御装置、141…受付部、142…表示制御部、143…印字制御部、15…通信インタフェース装置、20…管理サーバ、21…制御装置、22…記憶装置、211…アカウント管理部、212…受付部、213…表示制御部、214…コンテンツ生成部