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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024031176
(43)【公開日】2024-03-07
(54)【発明の名称】画面制御方法およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/525 20140101AFI20240229BHJP
   A63F 13/55 20140101ALI20240229BHJP
   A63F 13/52 20140101ALI20240229BHJP
   A63F 13/80 20140101ALI20240229BHJP
【FI】
A63F13/525
A63F13/55
A63F13/52
A63F13/80 Z
【審査請求】有
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022134568
(22)【出願日】2022-08-26
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-06-02
(71)【出願人】
【識別番号】313011434
【氏名又は名称】エヌエイチエヌ コーポレーション
【住所又は居所原語表記】(Sampyeong-dong),16,Daewangpangyo-ro 645 beon-gil,Bundang-gu,Seongnam-si,Gyeonggi-do Republic of Korea
(71)【出願人】
【識別番号】516164173
【氏名又は名称】NHN PlayArt株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000408
【氏名又は名称】弁理士法人高橋・林アンドパートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】吉田 綾華
(72)【発明者】
【氏名】栗山 紗弥
(72)【発明者】
【氏名】山野井 早紀
(72)【発明者】
【氏名】植田 景子
(72)【発明者】
【氏名】宮川 俊輔
(72)【発明者】
【氏名】小堺 真一
(57)【要約】
【課題】画像処理の負荷を抑えながら臨場感のある物探しゲームを提供すること。
【解決手段】一実施形態における画面制御方法によれば、少なくとも一つのレイヤオブジェクトおよび少なくとも一つの選択可能な選択オブジェクトを含む画像を倍率に応じて画面に表示し、入力された拡大指示に基づいて前記画像を拡大すること、を含み、前記少なくとも一つのレイヤオブジェクトは、前記画像が第1の倍率まで拡大したときに非表示とし、前記少なくとも一つの選択オブジェクトは、前記画像が第2の倍率まで拡大したときおよび前記選択オブジェクトに対応する位置を選択する指示が入力されたときのいずれかにおいて非表示とする。
【選択図】図12
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも一つのレイヤオブジェクトおよび少なくとも一つの選択可能な選択オブジェクトを含む画像を倍率に応じて画面に表示し、
入力された拡大指示に基づいて前記画像を拡大すること、
を含み、
前記少なくとも一つのレイヤオブジェクトは、前記画像が第1倍率まで拡大したときに非表示とし、
前記少なくとも一つの選択オブジェクトは、前記画像が第2倍率まで拡大したとき、および前記選択オブジェクトに対応する位置を選択する指示が入力されたときのいずれかにおいて非表示とする、
画面制御方法。
【請求項2】
前記第1倍率と、前記第2倍率は、同じである、
請求項1に記載の画面制御方法。
【請求項3】
前記少なくとも一つのレイヤオブジェクト及び前記少なくとも一つの選択オブジェクトは、基準点を有する仮想空間において奥行方向に並んで配置される、
請求項1に記載の画面制御方法。
【請求項4】
前記少なくとも一つのレイヤオブジェクト及び前記少なくとも一つの選択オブジェクトは、基準点を有する仮想空間において奥行方向に垂直な平面に平行に配置され、
前記基準点から前記少なくとも一つのレイヤオブジェクトまでの垂直距離および前記基準点から前記少なくとも一つの選択オブジェクトまでの垂直距離に基づいて前記画像を表示する、
請求項2に記載の画面制御方法。
【請求項5】
前記少なくとも一つのレイヤオブジェクト及び前記少なくとも一つの選択オブジェクトは、前記奥行方向において近接して配置される、
請求項3に記載の画面制御方法。
【請求項6】
前記少なくとも一つのレイヤオブジェクトは、前記画面において優先的に表示された第1レイヤオブジェクト、および第2レイヤオブジェクトを含み、
前記第1レイヤオブジェクトと、前記第2レイヤオブジェクトは重畳する部分を有し、
前記第1レイヤオブジェクトが表示されているときに、前記第2レイヤオブジェクトのうち前記重畳する部分が非表示とされ、
前記第1レイヤオブジェクトが非表示となったときに、前記第2レイヤオブジェクトのうち前記重畳する部分が表示される、
請求項1に記載の画面制御方法。
【請求項7】
前記少なくとも一つのレイヤオブジェクトは、前記画面において優先的に表示され、
前記少なくとも一つの選択オブジェクトは、前記少なくとも一つのレイヤオブジェクトと重畳する部分を有し、
前記少なくとも一つのレイヤオブジェクトが表示されているときに、前記少なくとも一つの選択オブジェクトのうち前記重畳する部分が非表示とされ、
前記少なくとも一つのレイヤオブジェクトが非表示となったときに、前記少なくとも一つの選択オブジェクトのうち前記重畳する部分が表示される、
請求項1に記載の画面制御方法。
【請求項8】
前記少なくとも一つのレイヤオブジェクトは、所定の条件に基づいて画像に配置される位置が変化し、
前記重畳する部分が変化する、
請求項7に記載の画面制御方法。
【請求項9】
前記少なくとも一つの選択オブジェクトのうち前記重畳する部分に対する選択が無効化される、
請求項7に記載の画面制御方法。
【請求項10】
前記画面において前記画像が平行移動するように操作された時に、前記少なくとも一つのレイヤオブジェクトおよび前記少なくとも一つの選択オブジェクトが前記画面において傾いて表示される、
請求項1に記載の画面制御方法。
【請求項11】
前記少なくとも一つのレイヤオブジェクトを非表示にした後、前記画像を縮小するときに前記第1倍率よりも低い第3倍率になったときに前記少なくとも一つのレイヤオブジェクトを再度表示する、
請求項1に記載の画面制御方法。
【請求項12】
請求項1乃至11のいずれか一項に記載の画面制御方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画面制御方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
ネットワークに接続する複数の通信装置を利用して行われるゲームとして、パズルゲーム、又は対戦ゲームに加えて、ゲーム空間内に隠された物(宝物)を探し出すゲームが従来から知られている。例えば、特許文献1には、三次元の仮想空間に配置された物を探す例が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009-064364号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
既存の物探しゲームにおいて、単に二次元の画像が表示されるだけでは、ユーザはゲーム画面から臨場感を感じづらい。一方で、臨場感を出すために三次元のリアルな画像を用いて画像処理を行う場合、制御装置にかかる負荷が大きくなる。
【0005】
本発明の目的の一つは、画像処理の負荷を抑えながら臨場感のある物探しゲームを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一実施形態によれば、少なくとも一つのレイヤオブジェクトおよび少なくとも一つの選択可能な選択オブジェクトを含む画像を倍率に応じて画面に表示し、入力された拡大指示に基づいて前記画像を拡大すること、を含み、前記少なくとも一つのレイヤオブジェクトは、前記画像が第1倍率まで拡大したときに非表示とし、前記少なくとも一つの選択オブジェクトは、前記画像が第2倍率まで拡大したとき、および前記選択オブジェクトに対応する位置を選択する指示が入力されたときのいずれかにおいて非表示とする、画面制御方法が提供される。
【0007】
上記画面制御方法において、前記第1倍率と、前記第2倍率は、同じであってもよい。
【0008】
上記画面制御方法において、前記少なくとも一つのレイヤオブジェクト及び前記少なくとも一つの選択オブジェクトは、基準点を有する仮想空間において奥行方向に並んで配置されてもよい。
【0009】
上記画面制御方法において、前記少なくとも一つのレイヤオブジェクト及び前記少なくとも一つの選択オブジェクトは、基準点を有する仮想空間において奥行方向に垂直な平面に平行に配置され、前記基準点から前記少なくとも一つのレイヤオブジェクトまでの垂直距離および前記基準点から前記少なくとも一つの選択オブジェクトまでの垂直距離に基づいて前記画像を表示してもよい。
【0010】
上記画面制御方法において、前記少なくとも一つのレイヤオブジェクト及び前記少なくとも一つの選択オブジェクトは、前記奥行方向において近接して配置されてもよい。
【0011】
上記画面制御方法において、前記少なくとも一つのレイヤオブジェクトは、前記画面において優先的に表示された第1レイヤオブジェクト、および第2レイヤオブジェクトを含み、前記第1レイヤオブジェクトと、前記第2レイヤオブジェクトは重畳する部分を有し、前記第1レイヤオブジェクトが表示されているときに、前記第2レイヤオブジェクトのうち前記重畳する部分が非表示とされ、前記第1レイヤオブジェクトが非表示となったときに、前記第2レイヤオブジェクトのうち前記重畳する部分が表示されてもよい。
【0012】
上記画面制御方法において、前記少なくとも一つのレイヤオブジェクトは、前記画面において優先的に表示され、前記少なくとも一つの選択オブジェクトは、前記少なくとも一つのレイヤオブジェクトと重畳する部分を有し、前記少なくとも一つのレイヤオブジェクトが表示されているときに、前記少なくとも一つの選択オブジェクトのうち前記重畳する部分が非表示とされ、前記少なくとも一つのレイヤオブジェクトが非表示となったときに、前記少なくとも一つの選択オブジェクトのうち前記重畳する部分が表示されてもよい。
【0013】
上記画面制御方法において、前記少なくとも一つのレイヤオブジェクトは、所定の条件に基づいて画像に配置される位置が変化し、前記重畳する部分が変化してもよい。
【0014】
上記画面制御方法において、前記少なくとも一つの選択オブジェクトのうち前記重畳する部分に対する選択が無効化されてもよい。
【0015】
上記画面制御方法において、前記画面において前記画像が平行移動するように操作された時に、前記少なくとも一つのレイヤオブジェクトおよび前記少なくとも一つの選択オブジェクトが前記画面において傾いて表示されてもよい。
【0016】
上記画面制御方法において、前記少なくとも一つのレイヤオブジェクトを非表示にした後、前記画像を縮小するときに前記第1倍率よりも低い第3倍率になったときに前記少なくとも一つのレイヤオブジェクトを再度表示してもよい。
【0017】
本発明の一実施形態によれば、上記画面制御方法をコンピュータに実行させるためのプログラムが提供されてもよい。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、画像処理の負荷を抑えながら臨場感のある物探しゲームを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】一実施形態における通信システムの構成を示すブロック図である。
図2】一実施形態における通信装置の構成を示すブロック図である。
図3】一実施形態におけるサーバの構成を示すブロック図である。
図4】一実施形態におけるゲーム提供機能を示すブロック図である。
図5】一実施形態におけるゲーム制御機能を示すブロック図である。
図6】一実施形態におけるゲーム画面の一例を示す図である。
図7】一実施形態におけるオブジェクトの位置関係を示す図である。
図8】一実施形態におけるゲーム画面の一例を示す図である。
図9】一実施形態におけるオブジェクトの位置関係を示す図である。
図10】一実施形態におけるゲーム画面の一例を示す図である。
図11】一実施形態におけるゲーム進行処理を示すフローチャートである。
図12】一実施形態におけるゲーム進行処理を示すフローチャートである。
図13】一実施形態におけるオブジェクトの位置関係を示す図である。
図14】一実施形態におけるゲーム画面の一例を示す図である。
図15】一実施形態におけるゲーム画面の一例を示す図である。
図16】一実施形態におけるゲーム画面の一例を示す図である。
図17】一実施形態におけるオブジェクトの位置関係を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本出願で開示される発明の各実施形態について、図面を参照しつつ説明する。但し、本発明は、その要旨を逸脱しない範囲において様々な形態で実施することができ、以下に例示する実施形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。
【0021】
なお、本実施形態で参照する図面において、同一部分または同様な機能を有する部分には同一の符号または類似の符号(数字の後にA、B等を付しただけの符号)を付し、その繰り返しの説明は省略する場合がある。また、図面の寸法比率は説明の都合上実際の比率とは異なったり、構成の一部が図面から省略されたりする場合がある。
【0022】
(第1実施形態)
(1-1.通信システムの構成)
図1は、一実施形態における通信システムの構成を示すブロック図である。一実施形態における通信システム1000は、通信装置10およびサーバ50を有するクライアントサーバシステムである。通信装置10およびサーバ50は、インターネット、通信回線などのネットワークNWに接続される。図1において、サーバ50は、単一の装置として記載しているが、互いに協働する複数の装置で構成されていてもよい。
【0023】
クライアントである通信装置10は、例えば、スマートフォンであり、ネットワークNWに接続することによってサーバ50と通信することができる。通信装置10は、スマートフォンに限らず、タブレット型端末、携帯ゲーム機等のユーザが保持可能な携帯装置であってもよいし、デスクトップパソコンのような据え置き型の装置であってもよい。
【0024】
通信装置10は、インストールされたゲーム(ゲームプログラム)を実行する。この例におけるゲームは、キャラクタ領域CAとオブジェクト領域OAとを含むゲーム画面GSによって提供される(図6参照)。キャラクタ領域CAの中央部分には、物探しゲームにおいて探す対象となるオブジェクトobsを提示する(お題を与える)キャラクタChが配置されている。この例では、複数のキャラクタChは、第1キャラクタCh1と、第2キャラクタCh2を含む。第1キャラクタCh1と第2キャラクタCh2とは、便宜的に区別して示しているだけであり、双方を区別せずに説明する場合には単にキャラクタChという場合がある。
【0025】
オブジェクト領域OAには、ユーザ操作によって複数のオブジェクトobが配置されている。オブジェクトobは、レイヤオブジェクトobaおよびユーザ操作によって選択可能な選択オブジェクトobbを含む。ユーザ操作によってレイヤオブジェクトobaおよび選択オブジェクトobbの拡大・縮小操作が可能であるとともに、所定の条件を満たしたときに、レイヤオブジェクトobaおよび選択オブジェクトobbを非表示とすることができる。さらに、選択オブジェクトobbはユーザにより選択処理がされたときに、非表示となる。ここでは、物探しゲームの概要を説明したが、詳細については後述する。
【0026】
サーバ50は、通信装置10に対して、アプリケーションプログラムを提供したり、各種のサービスを提供したりする情報処理装置の一例である。各種のサービスには、例えば、通信装置10においてオンラインゲームを実行する際におけるログイン処理、同期処理などのサービスが含まれる。そのほか、各種のサービスには、例えば、SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)が含まれていてもよい。サーバ50がゲーム制御プログラムを実行することによって、各種のサービスを実行するための機能がサーバ50において実現されてもよい。
【0027】
アプリケーションプログラムには、例えば、以下に説明するゲームを実行するためのアプリケーションプログラム(ゲームプログラム)が含まれる。アプリケーションプログラムは、サーバ50が読み取り可能な記録媒体に記録されている。記録媒体は、サーバ50に含まれる記憶装置であってもよいし、サーバ50に接続される記憶装置であってもよいし、サーバ50がネットワークNWを介して接続される記憶装置であってもよい。
【0028】
(1-2.通信装置の構成)
図2は、一実施形態における通信装置の構成を示すブロック図である。一実施形態における通信装置10は、制御部11、記憶部12、表示部13、操作部14、センサ部15、撮像部16、位置検出部17、通信部18および音入出力部19を含む。通信装置10は、これらの構成のすべてを含むものに限定されない。また、通信装置10は、マイクロフォン、スピーカなど他の構成を含んでもよい。
【0029】
制御部11は、CPU(Central Processing Unit)などのプロセッサ(演算処理回路)およびRAM等の記憶装置を備えるコンピュータの一例である。制御部11は、記憶部12に記憶されたプログラムをプロセッサにより実行して、各種機能を通信装置10において実現させる。通信装置10の各要素から出力される信号は、通信装置10において実現される各種機能によって使用される。制御部11は、ゲームプログラムを実行することによって、ゲームをユーザに提供するときに用いるゲーム提供機能を実現する。
【0030】
記憶部12は、不揮発性メモリ、ハードディスクドライブなどの記憶装置である。記憶部12は、プログラムおよび当該プログラムの実行に必要となるパラメータ等の各種データを記憶する。上述したゲームプログラムは、サーバ50または他のサーバからネットワークNW経由でダウンロードされ、記憶部12に記憶されることによって、通信装置10にインストールされる。ゲームプログラムは、磁気記録媒体、光記録媒体、光磁気記録媒体、半導体メモリ等の記録媒体に記録した状態で提供されてもよい。この場合、通信装置10は、この記録媒体を読み取る装置を備えていればよい。記憶部12も記録媒体の一例である。
【0031】
表示部13は、制御部11の制御に応じて、各種の画面(例えば、ゲーム画面等)を表示する表示領域を有するディスプレイである。表示部13は、例えば、液晶ディスプレイまたは有機ELディスプレイ等の表示装置である。
【0032】
操作部14は、ユーザの操作に応じた信号を制御部11に出力する操作装置である。操作部14は、表示部13の表面に配置されたタッチセンサである。操作部14は、表示部13と組み合わせることによってタッチパネルを構成する。ユーザの指またはスタイラスペン等で操作部14に接触することによって、ユーザの操作に応じた命令または情報が通信装置10へ入力される。操作部14は、通信装置10の筐体に配置されたスイッチを含んでもよい。
【0033】
センサ部15は、通信装置10の動き、通信装置10の周囲の環境などに関する情報を収集して信号に変換する機能を備える装置である。センサ部15は、例えば、加速度センサ、ジャイロセンサ等を含む。制御部11は、センサ部15の出力信号に基づいて、通信装置10の挙動(例えば、傾き、振動など)に関する情報を取得する。センサ部15は、照度センサ、温度センサ、磁気センサその他のセンサを含んでもよい。
【0034】
撮像部16は、撮像対象の像を信号に変換する撮像装置である。通信装置10は、撮像部16から出力された撮像信号に基づいて画像データを生成する。画像データは、静止画像のデータであってもよいし、動画像のデータであってもよい。以下の説明において画像といった場合には、特に断りがない限り、静止画像および動画像のいずれも含む。撮像部16は、一次元コードまたは二次元コードなどの識別コードを読み取るスキャナーとしても機能する。
【0035】
位置検出部17は、位置情報に基づいて通信装置10の位置を検出する。本実施形態の位置検出部17は、GNSS(Global Navigation Satellite System)を用いて通信装置10の位置を検出する。
【0036】
通信部18は、制御部11の制御により、ネットワークNWと接続して、ネットワークNWに接続されたサーバ50など他の装置と情報の送信および受信を行う無線通信モジュールである。通信部18は、赤外線通信、近距離無線通信などを行う通信モジュールを含んでいてもよい。
【0037】
音入出力部19は、音の入力及び出力を行う。例えば、音の入力は、音入出力部19のマイクにより行われる。音の出力は、音入出力部19のスピーカにより行われる。音入出力部19は、他の通信装置との通話のほか、外部音の収集又はゲーム進行に伴う音声又は効果音等の出力に用いることもできる。
【0038】
(1-3.サーバの構成)
図3は、一実施形態におけるサーバの構成を示すブロック図である。一実施形態におけるサーバ50は、制御部51、記憶部52および通信部53を含む。
【0039】
制御部51は、CPUなどのプロセッサ(演算処理回路)およびRAM等の記憶装置を備えるコンピュータの一例である。制御部51は、記憶部52に記憶されたプログラムをプロセッサにより実行して、各種機能をサーバ50において実現させる。サーバ50の各要素から出力される信号は、サーバ50において実現される各種機能によって使用される。制御部51は、ゲーム制御プログラムを実行することによって、通信装置10に提供するゲームを制御するためのゲーム制御機能を実現する。
【0040】
記憶部52は、不揮発性メモリ、ハードディスクドライブなどの記憶装置である。記憶部52は、プログラムおよび当該プログラムの実行に必要となるパラメータ等の情報を記憶する。プログラムにはゲーム制御プログラムも含まれる。ゲームを提供中に通信装置10から受信した各種データについても記憶部52に記憶される。記憶部52は、通信装置10に提供されるゲームプログラムを記憶してもよい。
【0041】
ゲーム制御プログラムは、他のサーバからネットワークNW経由でダウンロードされ、記憶部52に記憶されることによって、サーバ50にインストールされてもよい。ゲーム制御プログラムは、磁気記録媒体、光記録媒体、光磁気記録媒体、半導体メモリなどのコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録した状態で提供されてもよい。この場合、サーバ50は、この記録媒体を読み取る装置を備えていればよい。記憶部52も記録媒体の一例である。
【0042】
通信部53は、制御部51の制御により、ネットワークNWと接続して、ネットワークNWに接続された通信装置10、他のサーバなど、他の装置と情報の送信および受信を行う無線通信モジュールである。他のサーバとしては、例えば、ゲームサーバ、SNSサーバ、メールサーバなどである。
【0043】
(2-1.ゲーム提供機能)
ゲームは、ゲーム提供機能およびゲーム制御機能によって、ユーザに提供される。まず、ゲーム提供機能について説明する。ゲーム提供機能は、通信装置10の制御部11がゲーム制御プログラムを実行することによって実現される。以下に説明するゲーム提供機能を実現するための構成の一部または全部がハードウエアによって実現されてもよい。
【0044】
図4は、一実施形態におけるゲーム提供機能を示すブロック図である。一実施形態におけるゲーム提供機能100は、ゲーム操作取得部101、ゲームデータ送信部103、設定データ受信部105、ゲームデータ記憶部107、表示データ生成部109およびゲーム処理実行部111を含む。
【0045】
ゲーム操作取得部101は、ユーザによって操作部14に入力された操作情報のうち、ゲーム操作に対応する情報を取得する。ゲーム操作は、ユーザによって操作部14に入力された操作のうち、ゲームに関する操作であって、例えば、後述するオブジェクトの拡大および縮小、オブジェクトの選択、およびパラメータの指定等を含む。
【0046】
設定データ受信部105は、設定データをサーバ50から通信部18を介して受信する。設定データは、各通信装置10から送信された操作データに基づいてサーバ50が生成するデータである。
【0047】
ゲームデータ記憶部107は、ゲームを進行する上で必要なゲームデータ(例えば、ゲーム画面を表示するための画像データ、物探しの進捗状況等)を記憶する領域である。
【0048】
ゲーム処理実行部111は、ゲーム操作取得部101によって取得されたゲーム操作に対応する情報および設定データ受信部105によって受信された設定データに基づいて、ゲームの進行を制御するための処理(ゲーム進行処理)を実行する。ゲーム進行処理は、レイヤオブジェクトobaを非表示にするための処理、キャラクタChによって提示された探す対象であるオブジェクト(選択オブジェクトobb)を選択するための処理、およびゲーム画面を制御するための処理を含む。ゲーム進行処理の詳細については後述する。
【0049】
表示データ生成部109は、ゲーム処理実行部111において制御されるゲームの進行に応じたゲーム画面を表示部13に表示するための表示データを生成する。
【0050】
ゲームデータ送信部103は、ゲーム処理実行部111において生成されるゲームデータを、通信部18を介してサーバ50に送信する。ゲームデータ送信部103は、例えば、ゲーム途中(所定の残り時間)、ゲーム終了時、イベント発生時など任意のタイミングでゲームデータを送信することができる。
【0051】
(2-2.ゲーム制御機能)
続いて、ゲーム制御機能について説明する。ゲーム制御機能は、サーバ50の制御部51がゲーム制御プログラムを実行することによって実現される。以下に説明するゲーム制御機能を実現するための構成の一部または全部がハードウエアによって実現されてもよい。
【0052】
図5は、本発明の一実施形態におけるゲーム進行制御機能を示すブロック図である。一実施形態におけるゲーム制御機能500は、ゲームデータ受信部501、ゲーム処理実行部503、設定データ送信部505およびゲームデータ記憶部507を含む。
【0053】
ゲームデータ受信部501は、通信装置10から送信されたゲームデータを受信する。これらのゲームデータは、送信元の通信装置10に対応するユーザに関連付けられる。通信装置10に対応するユーザは、通信装置10を介してログインしたユーザである。
【0054】
ゲームデータ記憶部507は、ゲームデータ受信部501によって受信されたゲームデータを記憶する、またはゲーム処理実行部503によって生成された設定データを記憶する。ゲームデータ及び設定データは、対応する通信装置10に関連付けられて記憶される。例えば、受信したゲームデータは、キャラクタChによって指示された物の探索(取得)情報および残り時間情報を含む。
【0055】
ゲーム処理実行部503は、ゲームデータ受信部501によって受信されたゲームデータに基づいて、ゲームの進行状況を制御する処理を実行する。ゲーム制御処理は、通信装置10に対して設定データを送信する処理を含む。設定データは、ゲームの進行状況に基づいて生成され、通信装置10においてゲーム画面の制御に用いられる。また、ゲーム処理実行部503は、この例に限らず、ゲーム制御処理に加えて、前述したゲーム進行処理の少なくとも一部を実行することも可能である。
【0056】
設定データ送信部505は、複数の通信装置10のそれぞれに対して、通信部53を介して、設定データを送信する。設定データは、ゲームの進行状況に応じた各パラメータを設定するためのデータである。
【0057】
このように、ゲーム提供機能100およびゲーム制御機能500によって、ゲームがユーザに提供される。
【0058】
(3.ゲーム画面の構成)
物探しゲームにおいて、通信装置10の表示部13に表示されるゲーム画面GSについて説明する。
【0059】
図6は、本発明の一実施形態におけるゲーム画面の一例を示す図である。ゲーム画面GSは、キャラクタ領域CAおよびオブジェクト領域OAを含む。この例では、キャラクタ領域CAおよびオブジェクト領域OAとは上下に並んで配置されているが、左右に並んで配置されてもよい。
【0060】
(3-1.キャラクタ領域)
キャラクタ領域CAは、設定データにしたがって複数のキャラクタChを表示する。この例では、それぞれのキャラクタChの上側にはキャラクタによって指示されたユーザが探し出すオブジェクトobsが表示されている。具体的には、第1キャラクタCh1からは「本」を探し出しだすように指示されている。第2キャラクタCh2からは、「眼鏡」を探し出すように指示されている。なお、当該ゲームプログラムにおいて、別の態様として、複数のキャラクタChは、設定データに従って表示されるのではなく、各ステージについて予め決まっていてもよい。
【0061】
(3-2.オブジェクト領域)
オブジェクト領域OAは、複数のレイヤオブジェクトobaおよび複数の選択オブジェクトobbを含む。レイヤオブジェクトobaは、ゲーム画面の背景画像に対応する。選択オブジェクトobbは、各々のキャラクタChによって指示された探す対象に対応する。選択オブジェクトobbのサイズは、レイヤオブジェクトobaのサイズよりも小さい。
【0062】
また、オブジェクト領域OAには、物探しゲームの残り時間オブジェクトGTが表示されてもよい。残り時間は、ゲーム開始とともにカウントダウンされる。このゲームでは、制限時間内に物を探すか(ボス戦では、ボスのHPが「0」になるか)、残り時間が「0」となったときに、ゲームが終了する。
【0063】
(3-3.レイヤオブジェクトobaの構成)
レイヤオブジェクトobaは、第1レイヤオブジェクトoba1、第2レイヤオブジェクトoba2、および第3レイヤオブジェクトoba3を含む。オブジェクト領域OAにおいて、第1レイヤオブジェクトoba1、第2レイヤオブジェクトoba2、および第3レイヤオブジェクトoba3は、画面上最前面に第1レイヤオブジェクトoba1、第2レイヤオブジェクトoba2、および第3レイヤオブジェクトoba3の順に前後関係(優先関係)を有しながら重なってレイヤ状に表示される。なお、以下の説明において、オブジェクト領域OAにおけるレイヤオブジェクトobaをそれぞれ区別せずに示す場合にはレイヤオブジェクトobaとして表示される。レイヤオブジェクトの配置構成の詳細は後述する。
【0064】
図6において、レイヤオブジェクトobaはゲーム画面GSにおいて二次元の画像として表示される。各々のレイヤオブジェクトobaは、異なる属性を有している。各々のレイヤオブジェクトobaは、属性に応じて異なる模様・形状および、色によって表示されている。なお、属性は、形状、模様、色などに限定されず、視覚によって区別できる形態で示されればよい。
【0065】
(3-4.選択オブジェクトobbの構成)
選択オブジェクトobbは、第1選択オブジェクトobb1、第2選択オブジェクトobb2、および第3選択オブジェクトobb3を含む。なお、以下の説明において、オブジェクト領域OAにおける選択オブジェクトをそれぞれ区別せずに示す場合には、選択オブジェクトobbとして表示される。選択オブジェクトobbの配置構成の詳細は後述する。
【0066】
図6において、選択オブジェクトobbはレイヤオブジェクトobaと同様にゲーム画面GSにおいて二次元の画像として表示される。各々の選択オブジェクトobbは、異なる属性を有している。各々の選択オブジェクトobbは、属性に応じて、異なる模様・形状および、色によって表示されている。なお、属性は、模様に限定されず、形状、模様、色などに限定されず、視覚によって区別できる形態で示されればよい。選択オブジェクトobbの例として、第1選択オブジェクトobb1として「本」、第2選択オブジェクトobb2として「時計」、第3選択オブジェクトobb3として「眼鏡」が存在する。
【0067】
選択オブジェクトobbは、ゲーム画面GS上においてユーザによって選択可能である。具体的には、通信装置10(表示部13)に表示されたゲーム画面GSにおいて、キャラクタChによって指示されたオブジェクトobsに対応する選択オブジェクトobbに対して、タップなどの所定の操作を行ったときに選択オブジェクトobb選択される。キャラクタChによって指示されたオブジェクトobsに対応する選択オブジェクトobbが選択されたとき、ゲーム進行上、物を探したと判定される。
【0068】
本実施形態の場合、選択オブジェクトobbはレイヤオブジェクトobaよりも小さく構成され、選択オブジェクトobbの全部または一部はレイヤオブジェクトobaによって非表示とすることができる。図6に示すように、具体的には、第2選択オブジェクトobb2である「時計」は、第1レイヤオブジェクトoba1と一部重畳する(第1レイヤオブジェクトoba1が第2選択オブジェクトobb2の前面に(優先的に)表示される)ことにより、一部が隠れて非表示になっている。また、第3選択オブジェクトobb3である「眼鏡」は、第1レイヤオブジェクトoba1と全部において重畳することにより、第3選択オブジェクトobb3の全体が隠れて非表示となっている。この場合、選択オブジェクトobbのうち非表示となっている部分に対しては、選択することができないように設定される(選択無効化設定ともいう)。
【0069】
(3-5.オブジェクトの配置構成および表示サイズ制御)
レイヤオブジェクトobaおよび選択オブジェクトobbの配置構成および表示サイズ制御について以下に説明する。図7は、レイヤオブジェクトobaおよび選択オブジェクトobbの配置を側面から見た模式図である。図7に示すように、本実施形態では、仮想空間VSにおいて基準点BPに仮想カメラVCが配置されるとともに、レイヤ状(二次元、平面状)のレイヤオブジェクトoba及び選択オブジェクトobbが配置される。仮想空間VSは、X,Y,Z座標表現される。X座標は、左右方向に対応する。Y座標は、上下方向に対応する。Z座標は、奥行方向に対応する。基準点は、初期表示状態において、(0,0,0)に対応する。なお、ゲーム画面GSの場合、図6に示すように、XY座標平面で表現され、基準点は、初期表示状態において(0,0)に対応する。レイヤオブジェクトoba及び選択オブジェクトobbは、仮想空間のZ座標に対して垂直であり、XY平面に平行に配置される。つまり、レイヤオブジェクトoba及び選択オブジェクトobbは、仮想空間において奥行方向に並んで配置されているということができる。
【0070】
本実施形態では、仮想空間VSにおいて各レイヤオブジェクトobaと、それに対応する各選択オブジェクトobbをまとめて一つのレイヤとしてもよい。具体的には、第1レイヤオブジェクトoba1および第1レイヤオブジェクトと隣り合う第1選択オブジェクトobb1をまとめて第1レイヤL1とする。「第1レイヤオブジェクトoba1および第1選択オブジェクトobb1が隣り合う」とは、第1レイヤオブジェクトoba1の付近(画面上の奥側または手前側)に第1選択オブジェクトobb1が配置されることを含む。第2レイヤオブジェクトoba2および第2選択オブジェクトobb2をまとめて第2レイヤL2とする。第3レイヤオブジェクトoba3および第3選択オブジェクトobb3は、まとめて第3レイヤL3とする。第1レイヤL1、第2レイヤL2、および第3レイヤL3の順に仮想カメラVCの近くに配置される。そのため、第1レイヤL1の第1レイヤオブジェクトoba1および第1選択オブジェクトobb1が優先的に前面に表示されることになる。なお、各レイヤには、レイヤオブジェクトobaおよび選択オブジェクトobbが配置されているが、レイヤオブジェクトobaおよび選択オブジェクトobbのいずれかのみが配置されてもよい。
【0071】
本実施形態では、一つのレイヤにおいて、レイヤオブジェクトobaと、選択オブジェクトobbとは、Z軸方向(奥行方向)において近接して配置される。例えば、選択オブジェクトobbは、レイヤオブジェクトobaに対して数座標分ずれて(仮想カメラに近づいて)配置されてもよい。なお、選択オブジェクトobbは、レイヤオブジェクトobaに対して数座標分ずれて配置される場合に限定されず、レイヤオブジェクトobaと同じ座標に配置されてもよい。この場合、表示順序の設定でオブジェクトの前後選定が行われてもよい。
【0072】
本実施形態では、仮想カメラVCと、レイヤオブジェクトobaおよび選択オブジェクトobbとの垂直距離に基づいて、レイヤオブジェクトobaおよび選択オブジェクトobbの表示倍率が決定される。具体的には、仮想カメラVCと、第1レイヤオブジェクトoba1との垂直距離Da1に応じて第1レイヤオブジェクトoba1の表示倍率が決定される。仮想カメラVCと第2レイヤオブジェクトoba2との垂直距離Da2、仮想カメラVCと、第3レイヤオブジェクトoba3との垂直距離Da3の距離についても同様である。また、仮想カメラVCと、第1選択オブジェクトobb1との垂直距離Db1に応じて第1選択オブジェクトobb1の表示倍率が制御される。仮想カメラVCと第2選択オブジェクトobb2との垂直距離Db2、仮想カメラVCと第2選択オブジェクトobb3との垂直距離Db3についても同様である。例えば、表示倍率は、垂直距離の逆数に比例するように決定されてもよい。レイヤオブジェクトobaおよび選択オブジェクトobbの表示倍率は、それぞれ独立して制御される。また、各レイヤオブジェクおよび各選択オブジェクトを含むすべてのオブジェクトが独立して制御されてもよい。
【0073】
また、本実施形態において、仮想カメラVCとレイヤオブジェクトobaおよび選択オブジェクトobbとの垂直距離は、所定の操作を行うことにより変更することができる。この例では、通信装置10がスマートフォンの場合、図8に示すように、通信装置10の表示部13(操作部14)において、ユーザがピンチアウト操作を行うことにより、図9に示すように、仮想カメラVCとのレイヤオブジェクトobaまたは選択オブジェクトobbとの垂直距離(第1レイヤオブジェクトobaの場合、垂直距離Da1)を小さくすることができる。このとき、図10に示すように、レイヤオブジェクトobaまたは選択オブジェクトobbは、初期表示状態を1倍とした場合、ゲーム画面GSにおいて指定された表示倍率に応じて拡大して表示される。
【0074】
なお、入力操作は、ピンチアウトに限定されない。例えば、入力操作としてピンチイン動作を行った場合、仮想カメラVCとレイヤオブジェクトobaおよび選択オブジェクトobbとの垂直距離が大きくなる。これにより、レイヤオブジェクトobaおよび選択オブジェクトobbは、ゲーム画面GSにおいて指定された表示倍率に応じて縮小して表示される。つまり、入力操作を切り替えることにより、レイヤオブジェクトobaおよび選択オブジェクトobbの拡大縮小表示を容易に行うことができる。
【0075】
(3-6.レイヤオブジェクトobaの非表示制御)
上述の通り、拡大操作(ピンチアウト操作)により、仮想カメラVCとのレイヤオブジェクトobaとの垂直距離が初期値に比べて小さくなると、レイヤオブジェクトobaの表示倍率もそれに応じて大きくなる。そして、図13および図14に示すように、仮想カメラVCとのレイヤオブジェクトobaとの垂直距離が所定値以下、つまり、表示倍率が初期表示倍率に対して閾値(第1倍率ともいう)以上になった時、レイヤオブジェクトobaを非表示とすることができる。このとき、第1レイヤオブジェクトoba1の一つ奥側(下層のレイヤ)に配置される第2レイヤオブジェクトoba2が各レイヤのうち最前面に配置される。
【0076】
(3-7.選択オブジェクトobbの非表示制御)
選択オブジェクトobbにおいても、レイヤオブジェクトobaと同様に、仮想カメラVCとの選択オブジェクトobbとの垂直距離を小さくしていくと選択オブジェクトobbの表示倍率が初期表示の倍率に比べて大きくなり、選択オブジェクトobbが拡大して表示される。そして、図13および図14に示すように、仮想カメラVCとの選択オブジェクトobbとの垂直距離が所定値以下、つまり、初期表示倍率に対して表示倍率が閾値(第2倍率ともいう)以上になったときに、選択オブジェクトobbを非表示とすることができる。さらに、選択オブジェクトobbの場合、図15および図16に示すように、選択オブジェクトobbに対応する位置(画面上の選択オブジェクトobbの一部)を選択する操作(タップ操作)によって、指示情報を入力し、非表示にすることができる。
【0077】
本実施形態では、ゲーム画面における表示解像度は、拡大の制御制度に比べて精細である。このため、一つのレイヤにおいて、レイヤオブジェクトobaと、選択オブジェクトobbとが近接すると(例えばレイヤオブジェクトobaと、選択オブジェクトobbが数座標分ずれて配置されている)、表示上は選択オブジェクトobbがレイヤオブジェクトobaよりも前面に表示されるが、レイヤオブジェクトobaを非表示に設定する拡大倍率(第1倍率)と、選択オブジェクトobbを非表示に設定する拡大倍率(第2倍率)とが同じであったとしても、通常であれば選択オブジェクトobb、レイヤオブジェクトobaの順に非表示となるところ、実質的に同時に非表示となる。なお、選択オブジェクトobbとレイヤオブジェクトobaとが同じ座標に配置されている場合、選択オブジェクトobbとレイヤオブジェクトobaは自ずと同時に非表示となる。
【0078】
(4-1.ゲーム進行のフロー.レイヤオブジェクトoba)
続いて、ゲーム進行処理について説明する。図11および図12に示すゲーム進行処理は、ゲームが開始されることによって実行される。ゲームを開始する条件は、ユーザからゲーム開始指示情報が入力(具体的にはスタートボタンが押下)されたことであってもよい。
【0079】
図11は、一実施形態におけるゲーム進行処理、特にレイヤオブジェクトobaの表示処理を示すフローチャートS100である。制御部11は、キャラクタ領域CAおよびオブジェクト領域OAを含むゲーム画面GSを表示部13に表示する。このとき、レイヤオブジェクトobaは、所定の位置に表示される(ステップS101)。制御部11は、ゲームの残り時間(ステップS111)、探す対象となる物の探索状況(ステップS113)、サーバからの終了指示の受信(ステップS115)、および入力操作の取得状況(ステップS117)を判定する。制御部11は、ゲームの残り時間が「0」になったか、あるいはユーザが探す対象となる物を探し出したか(ステップS113)(ボス戦では、ボスのHPが「0」になるか)、サーバ50から終了指示を受信するか(ステップS115)、入力操作が受け付けられるまで待機する(ステップS111;No,ステップS113;No,ステップS115;No,ステップS117;No)。この状態を待機状態という。ゲームの残り時間が「0」になったとき(ステップS111;Yes)、探す対象の物を全て探したとき(ステップS113;Yes)、または終了指示を受信した場合(ステップS115;Yes)には、制御部11は、ゲームを終了するように制御する。
【0080】
入力操作が受け付けられた場合(ステップS117;Yes)、制御部11は、入力操作がレイヤオブジェクトobaの表示倍率の設定に対応する操作であるかどうかを判定する(ステップS119)。この場合、具体的な入力操作は、ピンチアウト操作である。入力操作がレイヤオブジェクトobaの表示倍率の設定に対応するものでない場合(ステップS119;No)、再度待機状態にループする。
【0081】
入力操作がレイヤオブジェクトobaの表示倍率の設定に対応する操作であるとき(ステップS119;Yes)、制御部11はさらに、設定される表示倍率が所定の倍率(第1倍率)以上であるかどうかを判定する(ステップS121)。設定される倍率が第1倍率未満であるとき(ステップS121;No)、レイヤオブジェクトobaは、設定された倍率に応じて拡大して表示される。具体的には、図8図10に示すように、ユーザが通信装置10のタッチパネル上でピンチアウト操作を行うことにより、仮想カメラVCと、第1レイヤオブジェクトoba1との垂直距離Da1が小さくなり、垂直距離Da1に応じて第1レイヤオブジェクトoba1が拡大して表示される。
【0082】
一方、レイヤオブジェクトobaに対して設定される表示倍率が第1倍率以上であるとき(ステップS121;Yes)、レイヤオブジェクトobaは、画面上から非表示となる(消去される)。具体的には、図13および図14に示すように、手前側に配置された第1レイヤオブジェクトoba1が非表示となり、第1レイヤオブジェクトoba1の背面側(第2レイヤL2)に配置されている第2レイヤオブジェクトoba2が前面に表示される。これにより、レイヤオブジェクトobaの表示が切り替わる。
【0083】
続いて、制御部11は、オブジェクト領域OAのゲームデータを生成・送信する(ステップS127)とともに、再度待機状態に戻る。
【0084】
(4-2.ゲーム進行のフロー.選択オブジェクトobb)
図12は、一実施形態におけるゲーム進行処理、特に選択オブジェクトobbの表示処理を示すフローチャートS200である。選択オブジェクトobbの表示処理は、レイヤオブジェクトobaの表示処理と同期して行われる。まず、選択オブジェクトobbは、ゲーム画面GSのオブジェクト領域OAに表示される(ステップS201)。続いて行われる選択オブジェクトobbの各表示処理におけるステップ211~217の各々は、レイヤオブジェクトobaの表示処理におけるステップ111~117の各々に対応するため、上述の説明を援用する。
【0085】
次に、制御部11は、入力操作が選択オブジェクトobbの表示倍率の設定に対応する操作であるかどうかを判定する(ステップS219)。入力操作が選択オブジェクトobbの表示倍率の設定に対応する操作であるとき(ステップS219;Yes)、制御部11はさらに、設定される倍率が所定の倍率(第2倍率ともいう)以上であるかどうかを判定する(ステップS221)。設定される表示倍率が第2倍率未満であるとき(ステップS221;No)、選択オブジェクトobbは、設定された表示倍率に応じて拡大して表示される(ステップS223)。具体的には、図8図10に示すように、ユーザがピンチアウト操作を行うことにより仮想カメラVCと、第1選択オブジェクトobb1との垂直距離Db1が小さくなり、第1選択オブジェクトobb1が拡大して表示される。
【0086】
続いて、選択オブジェクトobbに対して設定される表示倍率が第2倍率以上であるとき(ステップS221;Yes)、選択オブジェクトobbは、画面上から非表示となる(消去される)。具体的には、第1選択オブジェクトobb1は、図13および図14に示すように、ゲーム画面上から非表示となる。
【0087】
一方、入力操作が選択オブジェクトobbの表示倍率の設定に対応する操作でない場合(ステップS219;Yes)、制御部11はさらに、入力操作が選択オブジェクトobbを選択する操作であるかどうかを判定する(ステップS222)。選択オブジェクトobbを選択する操作は、具体的にはタップ操作である。入力操作が選択オブジェクトobbの選択を指示する操作ではない場合(ステップS222;No)、再度待機状態にループする。
【0088】
入力操作が選択オブジェクトobbの選択を指示する操作であるとき(ステップS222;Yes)、具体的には、図15に示すように、ユーザが、第1キャラクタCh1から指示された探す対象の物である「本」に対応する第1選択オブジェクトobb1に対してタップ操作を行った場合、図16に示すように、選択オブジェクトobb(第1選択オブジェクトobb1)は画面上から非表示となる(消去される)。
【0089】
続いて、制御部11は、オブジェクト領域OAのゲームデータを生成、送信する(ステップS227)とともに、再度待機状態に戻る。
【0090】
(5.本実施形態による作用効果)
本実施形態のゲームでは、表示上および仮想空間VS上において二次元の画像であるレイヤオブジェクトobaおよび選択オブジェクトobbをレイヤ(仮想空間VSの奥行方向の所定の位置)として配置し、入力操作(ピンチアウト、ピンチイン)に応じて拡大率をダイナミックに変更することができる。また、レイヤオブジェクトobaは、基準倍率に対して所定の倍率まで拡大した時に非表示となり、奥側のレイヤに配置されたレイヤオブジェクトが表示されることになる。これにより、表示上二次元の画像を用いながらユーザは奥行き感、臨場感を体感することができる。
【0091】
また、本実施形態のゲームでは、仮想空間における奥行方向の所定の位置にレイヤオブジェクトobaおよび選択オブジェクトobbが配置されるとともに、選択オブジェクトがレイヤオブジェクトよりも小さく構成されている。そのため、図6に示すように、手前側のレイヤ(第1レイヤL1)に対応するレイヤオブジェクトoba(例えば、第1レイヤオブジェクトoba1)と、奥側のレイヤ(第2レイヤL2)に対応する選択オブジェクトobb(第2選択オブジェクトobb2)およびさらに奥側のレイヤ(第3レイヤL3)に対応する選択オブジェクト(第3選択オブジェクトobb3)とが重畳し、第1レイヤオブジェクトoba1によって、第2選択オブジェクトobbを一部非表示にし、第3選択オブジェクトobb3の全部を非表示にする(隠す)ことができる。また、第1レイヤオブジェクトoba1が非表示になったときには、第2選択オブジェクトobb2または第3選択オブジェクトobb3を容易に表示することができる。また、各選択オブジェクトobbは、所定の倍率(第2倍率)まで拡大したとき、または選択オブジェクトobbが選択されたときに非表示になる。これにより、探す対象となる物を様々な形態で隠すことができ、ユーザは様々な難易度で物探しゲームを楽しむことができる。
【0092】
また、本実施形態のゲームにおいて、ゲーム画面における表示解像度は、拡大の制御制度に比べて精細である。このため、一つのレイヤにおいてレイヤオブジェクトobaと、選択オブジェクトobbとが近接する、例えばレイヤオブジェクトobaと、選択オブジェクトobbが数座標分ずれて配置されている場合、表示上は選択オブジェクトobbがレイヤオブジェクトobaよりも前面に表示されるが、レイヤオブジェクトobaを非表示に設定する拡大倍率(第1倍率)と、選択オブジェクトobbを非表示に設定する拡大倍率(第2倍率)とが同じであったとしても、通常であれば選択オブジェクトobb、レイヤオブジェクトobaの順に非表示となるところ、実質的に同時に非表示とすることができる。したがって、本実施形態を用いることにより、レイヤオブジェクトobaと選択選択オブジェクトobbの非表示制御が容易になり、表示制御処理における負荷を小さくすることができる。また、ゲームの進行において、選択オブジェクトobbおよびレイヤオブジェクトobaを同時に表示、もしくは非表示にするようになっていることがユーザに望まれる(レイヤオブジェクトのみ表示されている画面でプレイすることはない)。そのために、選択オブジェクトobbおよびレイヤオブジェクトobaを同時に非表示するように制御することによりゲーム性の向上につながる。
【0093】
以上より、本実施形態を用いることにより、画像処理の負荷を抑えながら臨場感のある物探しゲームを提供することができる。
【0094】
(第2実施形態)
本実施形態では、本発明の第1実施形態と異なる画面制御方法について説明する。具体的には、レイヤオブジェクトobaの位置が変化している例について説明する。
【0095】
本実施形態において、サーバ50の制御部51は、受信したゲームデータに基づいて、レイヤオブジェクトoba又は選択オブジェクトobbの移動に関連付けられた設定データを生成し、通信装置10に送信してもよい。通信装置10の制御部11は、設定データに基づいてレイヤオブジェクトoba又は選択オブジェクトobbの動作を制御してもよい。これにより、レイヤオブジェクトoba又は選択オブジェクトobbは、ゲーム進行中に、上下左右に移動または、回転などの動作を行う。また、ゲームの演出として、煙、霧のようなレイヤオブジェクトoba(目隠し)が移動するように制御されてもよいし、選択オブジェクトobbが移動するように制御されてもよい。このとき、上記動作を行うレイヤオブジェクトobaの奥側(下層のレイヤ)に配置される選択オブジェクトobbは、当該レイヤオブジェクトobaと重畳する部分が変化する。つまり、選択オブジェクトobbの表示状態を変化させることができる。選択オブジェクトobbの表示状態が変化することにより、ゲームの難易度を調整することができる。
【0096】
また、本実施形態において、設定データに関係なく、ゲーム開始時から、レイヤオブジェクトoba又は選択オブジェクトobbが動くように制御してもよい。
【0097】
(第3実施形態)
本実施形態では、本発明の第1実施形態とは異なる画面制御方法について説明する。具体的には、ユーザがゲーム画面に対して拡大・縮小とは異なる操作を行った場合の画面制御方法について説明する。
【0098】
本実施形態では、ゲーム進行中に、ユーザによって、上述したピンチアウト操作、ピンチイン操作以外の操作によって情報を入力することができる。この例では、スワイプ操作を行うことにより、ゲーム画面を平行に移動させることができる。このとき、仮想カメラの配置される基準点は、仮想空間VSのXY平面における座標(0,0)から移動する。なお、入力操作は、スワイプ操作に限定されず、その他の入力操作でもよい。
【0099】
図17は、平行移動した時のレイヤオブジェクトobaおよび選択オブジェクトobbの配置を側面から見た模式図である。図17に示すように、この場合、仮想カメラVCはXY平面に対して上方に平行移動する。このとき、仮想カメラVCの向きを適宜変更してもよい。なお、仮想カメラを少しずらしたときに、選択オブジェクトだけが非表示になり、レイヤオブジェクトだけが表示されている状態とはならず、レイヤオブジェクトobaおよび選択オブジェクトobbは同時に非表示になる。
【0100】
この例では、仮想カメラVCの向きは、正面から下向きに変更している。このとき、レイヤオブジェクトobaおよび選択オブジェクトobbがゲーム画面GSにおいて傾いて表示される。これにより、ゲーム画面において平行移動する前に、下層のレイヤに配置された選択オブジェクトが上層のレイヤに配置されたレイヤオブジェクトと重畳している(隠れている)としても、ゲーム画面を平行移動することにより、ゲーム画面GSのオブジェクト領域OAの表示画像の表示角度が変化し、選択オブジェクトの全部または一部を表示することができる。具体的には、第2レイヤL2に配置された第2選択オブジェクトobb2が、第1レイヤL1に配置された第1レイヤオブジェクトoba1によって表示されない(隠れている)場合、スワイプ操作によってゲーム画面を平行移動させることにより、第2選択オブジェクトobb2の一部をゲーム画面GSに表示することができる。
【0101】
以上、本発明について図面を参照しながら説明したが、本発明は前述の各実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。例えば、各実施形態(変形例を含む)を基にして、当業者が適宜構成要素の追加、削除もしくは設計変更を行ったものも、本発明の要旨を備えている限り、本発明の範囲に含まれる。さらに、前述した各実施形態は、相互に矛盾がない限り適宜組み合わせが可能であり、各実施形態に共通する技術事項については、明示の記載がなくても各実施形態に含まれる。
【0102】
(変形例)
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、他の様々な変形例が含まれる。例えば、上述した実施形態は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されない。実施形態の構成の一部および以下に説明する変形例の一部について、他の構成を追加・削除・置換してもよい。以下、変形例について説明する。
【0103】
(変形例1)
本発明の一実施形態では、サーバ50を介して行われる例を示したが、本発明はこれに限定されない。ゲーム制御プログラムが通信装置10にインストールされ、サーバ50を介してゲームを行わない場合には、通信装置10のみで実現されてもよい。これにより、通信遅延による影響を受けずにゲーム制御プログラムを実現することができる。
【0104】
(変形例2)
本発明の第1実施形態では、レイヤオブジェクトobaは二次元の画像で構成される例を示したが、本発明はこれに限定されない。例えば、レイヤオブジェクトobaの一部は、三次元の画像であってもよい。この場合、レイヤオブジェクトobaのうち最も手前側の位置と、仮想カメラVCとの距離に応じて拡大率を制御してもよい。
【0105】
(変形例3)
本発明の第1実施形態では、ピンチイン操作またはピンチアウト操作により、レイヤオブジェクトobaまたは選択オブジェクトobbの大きさを変更する例を示したが、本発明はこれに限定されない。例えば、表示倍率の数値を入力することにより、レイヤオブジェクトobaまたは選択オブジェクトobbの大きさを変更してもよいし、据え置き型のパーソナルコンピュータの場合、マウスによる操作とキーボード操作を組み合わせて行ってもよい。
【0106】
(変形例4)
本発明の一実施形態において、選択オブジェクトobbの数は、3つに限定されず、レイヤオブジェクトobaの数に応じて配置されてもよいし、一つのレイヤオブジェクトobaに複数の選択オブジェクトobbが配置されてもよい。
【0107】
(変形例5)
本発明の第1実施形態では、各レイヤにレイヤオブジェクトobaおよび選択オブジェクトobbが配置される例を示したが、本発明はこれに限定されない。各レイヤにレイヤオブジェクトおよび選択オブジェクトのいずれかが配置されてもよい。
【0108】
(変形例6)
本発明の第1実施形態では、基準倍率に対して所定の表示倍率まで倍率が大きくなった場合に、レイヤオブジェクトobaおよび選択オブジェクトobbが非表示となる例を示したが、本発明はこれに限定されない。例えば、所定の表示倍率未満に画像の表示倍率を小さく設定した場合、非表示にされたレイヤオブジェクトobaおよび選択オブジェクトobbを再度表示してもよい。また、この場合、レイヤオブジェクトobaおよび選択オブジェクトobbが再表示されるときの表示倍率は同じであってもよいし、非表示となるときの表示倍率よりも低い所定の倍率(第3倍率ともいう)を設定してもよい。
【0109】
(変形例7)
本発明の第1実施形態では、一つのレイヤにおけるレイヤオブジェクトobaと、選択オブジェクトobbは、別々に表示制御する例を示したが、本発明はこれに限定されない。例えば、選択オブジェクトobbは、レイヤオブジェクトobaに関連付けられてもよい。この場合、レイヤオブジェクトobaが非表示となることに連動して、選択オブジェクトobbを非表示とすることができる。また、手前側のレイヤに含まれる選択オブジェクトが非表示になった時に、奥側のレイヤに含まれるレイヤオブジェクトが非表示になってもよい。
【0110】
(変形例8)
本発明の第1実施形態では、選択オブジェクトobbに対応する位置を選択する指示を入力する例として、選択オブジェクトobbを選択する操作により指示情報を入力する例を示したが、本発明はこれに限定されない。例えば、選択オブジェクトobbの全体を選択する操作であってもよいし(領域を囲う)、選択オブジェクトよりも狭い範囲(選択オブジェクトの中の指定された範囲)を選択してもよいし、選択オブジェクトよりも広い範囲を選択してもよい。
【0111】
(変形例9)
また、本発明の第1実施形態では、ユーザの操作により、仮想空間における基準点と、レイヤオブジェクトobaおよび選択オブジェクトobbとの垂直距離に基づいて表示倍率を設定する例を示したが、本発明はこれに限定されない。例えば、ゲーム画面上で優先的に表示されたレイヤオブジェクトobaは、他のレイヤオブジェクトに比べて拡大縮小の度合いを大きくすることにより画面制御を行ってもよい。
【0112】
(変形例10)
本発明の第1実施形態では、選択オブジェクトobbは、選択操作により非表示となる例を示したが、本発明はこれに限定されない。選択オブジェクトobbは非表示にならなくてもよい。例えば、選択後にお題が変わる構成であってもよい。
【0113】
(変形例11)
レイヤオブジェクトobaのうち、最奥層(最下層)のレイヤオブジェクトobaは、非表示とならないように設定してもよい。
【0114】
(変形例12)
また、本発明の一実施形態において、レイヤオブジェクト及び選択オブジェクトは、経時的に変化してもよい。例えば、木の画像のレイヤオブジェクトに、鳥の形状を有するオブジェクトが飛んで来て止まるといったような画像の変更や追加要素があってもよい。また、非表示状態のレイヤオブジェクト及び当該非表示状態のレイヤオブジェクト付近に配置される非表示状態の選択オブジェクトが経時的に変化した場合、ユーザがその変化に気付かない可能性がある。そのため、ユーザが気付く事ができるよう各種情報を通知してもよい。例えば、ポップアップ表示、アイコン表示、キャラクタChの頭上付近にビックリマーク(!)、吹き出し(セリフ)等を表示して通知してもよい。また、音情報や通信端末を振動させることにより通知してもよい。
【0115】
(変形例12)
また、本発明の一実施形態において、仮想空間における仮想カメラに対して奥側に配置されたレイヤオブジェクト及び選択オブジェクトが経時的に変化したとき、ユーザが気づく事できるよう各種情報を通知してもよい。例えば、仮想空間において経時的に変化した選択オブジェクトが当該選択オブジェクトよりも仮想カメラ側に配置された他の選択オブジェクト又はレイヤオブジェクトにより隠れていた場合であっても、経時的な変化があった選択オブジェクトの輪郭が光り、その輪郭の光を他の選択オブジェクト又はレイヤオブジェクトよりも優先して表示されることにより、ユーザに経時的な変化があったことを通知してもよい。また、ポップアップ表示、アイコン表示、キャラクタChの頭上付近にビックリマーク(!)、吹き出し(セリフ)を表示して通知してもよい。また、音情報や通信端末を振動させることにより通知してもよい。
【0116】
(変形例13)
また、本発明の一実施形態において、ヒントアイテムや、スキルなどを取得することにより特別な設定がなされる場合、その設定に基づいて探す対象の選択オブジェクトobbに対応する位置が光るように制御されてもよい。例えば、仮想空間上においてレイヤオブジェクトobaよりも奥側に配置されている選択オブジェクトobbが存在する(隠されている)場合、ユーザによって判別しづらい場合がある。この場合、ユーザが気付けるように、通知情報を通知してもよい。例えば、ポップアップ表示、アイコン表示、キャラクタChの頭上付近にビックリマーク(!)、吹き出し(セリフ)を表示して通知してもよい。また、音情報や通信端末を振動させることにより通知してもよい。
【0117】
(変形例14)
また、本発明の一実施形態において、画面を表示する際に、仮想空間においていくつかのレイヤオブジェクトが存在し、現在そのうちの何個目のレイヤオブジェクトobaが仮想カメラに対して最も接近して表示されているかをユーザに通知してもよい。例えば、図13のように、レイヤオブジェクトoba2が仮想カメラに表示されているレイヤオブジェクトobaのうちで最も仮想カメラに接近しているレイヤオブジェクトobaである場合、画面上に2/3といった数値を表示してもよい。ゲーム処理実行部111又は、ゲーム処理実行部503は、仮想空間における仮想カメラの位置情報から、どのレイヤオブジェクトobaが仮想カメラに最も接近して表示されているかを把握することが出来る。これにより、ユーザはレイヤオブジェクトobaが全部でいくつ存在するかを認知することができる。例えば、ユーザが操作する際に、大きくピンチイン操作がなされ、その後すぐに非表示になった場合、すなわちレイヤオブジェクトoba1から短い時間でレイヤオブジェクトoba3に画面が変化した場合であっても、上記数値が1/3から3/3に変化するため、ユーザは自身が2つ目のレイヤオブジェクトをスキップして表示させたことに気付くことができる。
【0118】
(変形例15)
また、本発明の第1実施形態では、レイヤオブジェクトoba及び選択オブジェクトobbが、仮想空間において奥行方向に並んで配置されるときに仮想空間のZ軸方向に対して垂直であり、XY平面に平行に配置される例について示したが、本発明はこれに限定さない。レイヤオブジェクトoba及び選択オブジェクトobbは、XY平面に対して交差する平面に配置されてもよい。この場合、基準点を含むXY平面からレイヤオブジェクトoba(または選択オブジェクトobb)までの最小距離に基づいてレイヤオブジェクトの拡大(縮小)表示を行ってもよい。
【0119】
また、前述した各実施形態の態様によりもたらされる作用効果とは異なる他の作用効果であっても、本明細書の記載から明らかなもの、又は、当業者において容易に予測し得るものについては、当然に本発明によりもたらされるものと解される。
【符号の説明】
【0120】
10・・・通信装置,11・・・制御部,12・・・記憶部,13・・・表示部,14・・・操作部,15・・・センサ部,16・・・撮像部,17・・・位置検出部,18・・・通信部,19・・・音入出力部,50・・・サーバ,51・・・制御部,52・・・記憶部,53・・・通信部,100・・・ゲーム提供機能,101・・・ゲーム操作取得部,103・・・ゲームデータ送信部,105・・・設定データ受信部,107・・・ゲームデータ記憶部,109・・・表示データ生成部,111・・・ゲーム処理実行部,500・・・ゲーム制御機能,501・・・ゲームデータ受信部,503・・・ゲーム処理実行部,505・・・設定データ送信部,507・・・ゲームデータ記憶部,1000・・・通信システム
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
【手続補正書】
【提出日】2023-02-02
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも一つのレイヤオブジェクトおよび少なくとも一つの選択可能な選択オブジェクトを含む画像を倍率に応じて画面に表示し、
入力された拡大指示に基づいて前記画像を拡大すること、
を含み、
前記少なくとも一つのレイヤオブジェクトは、前記画像が第1倍率まで拡大したときに非表示とし、
前記少なくとも一つの選択オブジェクトは、前記画像が第2倍率まで拡大したとき、および前記選択オブジェクトに対応する位置を選択する指示が入力されたときのいずれかにおいて非表示とする、画面制御方法。
【請求項2】
前記少なくとも一つのレイヤオブジェクトは、前記画面において優先的に表示され、
前記少なくとも一つの選択オブジェクトは、前記少なくとも一つのレイヤオブジェクトと重畳する部分を有する、
請求項1に記載の画面制御方法。
【請求項3】
前記第1倍率と、前記第2倍率は、同じである、
請求項1に記載の画面制御方法。
【請求項4】
前記少なくとも一つのレイヤオブジェクト及び前記少なくとも一つの選択オブジェクトは、基準点を有する仮想空間において奥行方向に並んで配置される、
請求項1に記載の画面制御方法。
【請求項5】
前記少なくとも一つのレイヤオブジェクト及び前記少なくとも一つの選択オブジェクトは、基準点を有する仮想空間において奥行方向に垂直な平面に平行に配置され、
前記基準点から前記少なくとも一つのレイヤオブジェクトまでの垂直距離および前記基準点から前記少なくとも一つの選択オブジェクトまでの垂直距離に基づいて前記画像を表示する、
請求項に記載の画面制御方法。
【請求項6】
前記少なくとも一つのレイヤオブジェクト及び前記少なくとも一つの選択オブジェクトは、前記奥行方向において近接して配置される、
請求項に記載の画面制御方法。
【請求項7】
前記少なくとも一つのレイヤオブジェクトは、前記画面において優先的に表示された第1レイヤオブジェクト、および第2レイヤオブジェクトを含み、
前記第1レイヤオブジェクトと、前記第2レイヤオブジェクトは重畳する部分を有し、
前記第1レイヤオブジェクトが表示されているときに、前記第2レイヤオブジェクトのうち前記重畳する部分が非表示とされ、
前記第1レイヤオブジェクトが非表示となったときに、前記第2レイヤオブジェクトのうち前記重畳する部分が表示される、
請求項1に記載の画面制御方法。
【請求項8】
記少なくとも一つのレイヤオブジェクトが表示されているときに、前記少なくとも一つの選択オブジェクトのうち前記重畳する部分が非表示とされ、
前記少なくとも一つのレイヤオブジェクトが非表示となったときに、前記少なくとも一つの選択オブジェクトのうち前記重畳する部分が表示される、
請求項に記載の画面制御方法。
【請求項9】
前記少なくとも一つのレイヤオブジェクトは、所定の条件に基づいて画像に配置される位置が変化し、
前記重畳する部分が変化する、
請求項に記載の画面制御方法。
【請求項10】
前記少なくとも一つの選択オブジェクトのうち前記重畳する部分に対する選択が無効化される、
請求項に記載の画面制御方法。
【請求項11】
前記画面において前記画像が平行移動するように操作された時に、前記少なくとも一つのレイヤオブジェクトおよび前記少なくとも一つの選択オブジェクトが前記画面において傾いて表示される、
請求項1に記載の画面制御方法。
【請求項12】
前記少なくとも一つのレイヤオブジェクトを非表示にした後、前記画像を縮小するときに前記第1倍率よりも低い第3倍率になったときに前記少なくとも一つのレイヤオブジェクトを再度表示する、
請求項1に記載の画面制御方法。
【請求項13】
請求項1乃至1のいずれか一項に記載の画面制御方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。