IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ オムロンヘルスケア株式会社の特許一覧

特開2024-31232測定装置、情報端末、及び制御プログラム
<>
  • 特開-測定装置、情報端末、及び制御プログラム 図1
  • 特開-測定装置、情報端末、及び制御プログラム 図2
  • 特開-測定装置、情報端末、及び制御プログラム 図3
  • 特開-測定装置、情報端末、及び制御プログラム 図4
  • 特開-測定装置、情報端末、及び制御プログラム 図5
  • 特開-測定装置、情報端末、及び制御プログラム 図6
  • 特開-測定装置、情報端末、及び制御プログラム 図7
  • 特開-測定装置、情報端末、及び制御プログラム 図8
  • 特開-測定装置、情報端末、及び制御プログラム 図9
  • 特開-測定装置、情報端末、及び制御プログラム 図10
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024031232
(43)【公開日】2024-03-07
(54)【発明の名称】測定装置、情報端末、及び制御プログラム
(51)【国際特許分類】
   H04W 84/10 20090101AFI20240229BHJP
   H04W 52/02 20090101ALI20240229BHJP
【FI】
H04W84/10 110
H04W52/02
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022134656
(22)【出願日】2022-08-26
(71)【出願人】
【識別番号】503246015
【氏名又は名称】オムロンヘルスケア株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002505
【氏名又は名称】弁理士法人航栄事務所
(72)【発明者】
【氏名】中脇 望
(72)【発明者】
【氏名】久保 誠雄
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067CC21
(57)【要約】
【課題】未使用時における消費電力を抑制することが可能な測定装置、及びその制御プログラムを提供する。
【解決手段】本発明の一側面に係る測定装置1は、非ウェアラブルな測定装置である。測定装置1は、無線通信部14と、コントローラ18と、を備える。無線通信部14は、情報端末5と無線通信を行う。コントローラ18は、無線通信部14に対して、情報端末5との無線通信のためのアドバタイズ信号を周期的な期間において送信させる。
【選択図】図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
非ウェアラブルな測定装置であって、
情報端末と無線通信を行う無線通信部と、
前記無線通信部に対して、前記無線通信のためのアドバタイズ信号を周期的な期間において送信させる制御部と、
を備える測定装置。
【請求項2】
請求項1に記載の測定装置であって、
前記周期的な期間は、予め設定された周期的な時刻から始まる期間である、
測定装置。
【請求項3】
請求項1に記載の測定装置であって、
前記周期的な期間のそれぞれの長さは、前記周期的な期間の周期より短い、
測定装置。
【請求項4】
請求項1に記載の測定装置であって、
前記制御部は、前記情報端末への送信データがない場合は、前記周期的な期間における前記アドバタイズ信号の送信を停止させる、
測定装置。
【請求項5】
請求項1に記載の測定装置であって、
前記制御部は、前記測定装置の未使用時に、前記無線通信部に対して前記周期的な期間において前記アドバタイズ信号を送信させる、
測定装置。
【請求項6】
請求項1から5のいずれか1項に記載の測定装置であって、
前記制御部は、前記情報端末から受信した指示情報に基づいて前記周期的な期間を設定する、
測定装置。
【請求項7】
非ウェアラブルな測定装置であって、情報端末との無線通信のためのアドバタイズ信号を周期的な期間において送信する測定装置と前記無線通信を行う前記情報端末であって、
前記情報端末の位置情報の履歴に基づいて前記周期的な期間を決定し、決定した前記周期的な期間を前記測定装置に設定させる制御を行う制御部を備える、
情報端末。
【請求項8】
情報端末と無線通信を行う無線通信部を備える非ウェアラブルな測定装置の制御プログラムであって、
前記測定装置のプロセッサに、
前記無線通信部に対して、前記無線通信のためのアドバタイズ信号を周期的な期間において送信させる、
処理を実行させるための制御プログラム。
【請求項9】
非ウェアラブルな測定装置であって、情報端末との無線通信のためのアドバタイズ信号を周期的な期間において送信する測定装置と前記無線通信を行う前記情報端末の制御プログラムであって、
前記情報端末のプロセッサに、
前記情報端末の位置情報の履歴に基づいて前記周期的な期間を決定し、決定した前記周期的な期間を前記測定装置に設定させる制御を行う、
処理を実行させるための制御プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、測定装置、情報端末、及び制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、スマートフォンと電子端末とが、BLE(Bluetooth Low Energy(登録商標))を介して通信可能に接続されたシステムが知られている(特許文献1)。また、パーソナルコンピュータ等の外部機器と無線通信するための通信部を備え、測定した生体情報を外部機器に送信可能な生体情報測定装置が知られている(特許文献2)。また、スマートフォン等からなる情報処理装置と、歩数計、活動量、心拍計等からなる健康機器とを含み、アドレス、認証キー、暗号化キー等を交換して通信接続を確立し、Bluetooth(登録商標)等を介して測定データを取得する情報処理システムが知られている(特許文献3)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2019-136136号公報
【特許文献2】特開2008-061663号公報
【特許文献3】特開2015-159979号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1のシステムによれば、アドバタイズの送信側である電子端末とアドバタイズの受信側であるスマートフォンとは、1日4回、予め定められた時刻に通信接続して、電子端末で測定した情報をスマートフォンに送信し、その後に通信を切断する。両者の同期回数は1日4回に限定されず、同期をするためのトリガは時刻に限定されない。
【0005】
特許文献2の生体情報測定装置(例えば、脈拍計)によれば、脈拍計から外部機器に生体情報を送信するタイミングは、一定周期や一定時刻等の時間情報の条件、時間情報以外の条件に基づいて調整可能である。また、電池の残量が少ない場合に、データ送信のタイミングを遅くしたり、送信電力を弱くしたり、測定頻度を少なくしたりすることで残量不足を回避する。
【0006】
特許文献3の情報処理システムによれば、タイミング制御情報として、通常動作モードと省電力動作モードが設定され、省電力動作モードにおいてアドバタイズするために消費される電力が通常動作モードにおいて消費される電力よりも低減されるように、それぞれのモードにおいて、アドバタイズする周期及び時間、データを測定する周期及び時間が設定可能である。
【0007】
このように、特許文献1から特許文献3には、アドバタイズの送信タイミングを限定することにより消費電力を抑制する点については記載されている。しかしながら、特許文献1から特許文献3におけるアドバタイズを送信する側の送信側機器は、その機器が使用状態であることを前提とした上で、アドバタイズを送信するように構成されたものである。すなわち、特許文献1から特許文献3には、送信側機器が未使用状態であるときにおけるアドバタイズの送信に関しては記載されていない。
【0008】
本発明は、一側面では、このような実情を鑑みてなされたものであり、その目的は、未使用時における消費電力を抑制することが可能な測定装置、情報端末、及び制御プログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、上記の課題を解決するために、以下の構成を採用する。
【0010】
(1)
非ウェアラブルな測定装置であって、
情報端末と無線通信を行う無線通信部と、
前記無線通信部に対して、前記無線通信のためのアドバタイズ信号を周期的な期間において送信させる制御部と、
を備える測定装置。
【0011】
(1)によれば、無線通信を開始するためのアドバタイズ信号の送信を周期的に行うため、アドバタイズ信号の送信が間欠的になり消費電力を抑制することができる。また、情報端末は、周期的なアドバタイズ信号の送信期間に合わせてスキャンを行うことで、アドバタイズ信号の送信が間欠的であってもアドバタイズ信号を受信することができる。
【0012】
(2)
(1)に記載の測定装置であって、
前記周期的な期間は、予め設定された周期的な時刻から始まる期間である、
測定装置。
【0013】
(2)によれば、情報端末は、周期的なアドバタイズ信号の送信時刻に合わせてスキャンできる。
【0014】
(3)
(1)又は(2)に記載の測定装置であって、
前記周期的な期間のそれぞれの長さは、前記周期的な期間の周期より短い、
測定装置。
【0015】
(3)によれば、周期よりも短い所定の期間だけアドバタイズ信号を送信すればよいので、消費電力を抑制することができる。
【0016】
(4)
(1)から(3)のいずれかに記載の測定装置であって、
前記制御部は、前記情報端末への送信データがない場合は、前記周期的な期間における前記アドバタイズ信号の送信を停止させる、
測定装置。
【0017】
(4)によれば、アドバタイズ信号の送信回数を抑制でき、さらに省電力を実現することができる。
【0018】
(5)
(1)から(4)のいずれかに記載の測定装置であって、
前記制御部は、前記測定装置の未使用時に、前記無線通信部に対して前記周期的な期間において前記アドバタイズ信号を送信させる、
測定装置。
【0019】
(5)によれば、測定装置の未使用時において周期的な期間でアドバタイズ信号を送信することにより、消費電力を抑制することができる。
【0020】
(6)
(1)から(5)のいずれかに記載の測定装置であって、
前記制御部は、前記情報端末から受信した指示情報に基づいて前記周期的な期間を設定する、
測定装置。
【0021】
(6)によれば、情報端末により、測定装置がアドバタイズ信号を送信する周期的な期間を制御することができる。
【0022】
(7)
非ウェアラブルな測定装置であって、情報端末との無線通信のためのアドバタイズ信号を周期的な期間において送信する測定装置と前記無線通信を行う前記情報端末であって、
前記情報端末の位置情報の履歴に基づいて前記周期的な期間を決定し、決定した前記周期的な期間を前記測定装置に設定させる制御を行う制御部を備える、
情報端末。
【0023】
(7)によれば、情報端末の位置情報の履歴に基づいてユーザの行動パターンを解析し、解析結果に基づいて測定装置がアドバタイズ信号を送信する「周期的な期間」を設定することができるので、消費電力を抑制できる。
【0024】
(8)
情報端末と無線通信を行う無線通信部を備える非ウェアラブルな測定装置の制御プログラムであって、
前記測定装置のプロセッサに、
前記無線通信部に対して、前記無線通信のためのアドバタイズ信号を周期的な期間において送信させる、
処理を実行させるための制御プログラム。
【0025】
(8)によれば、無線通信を開始するためのアドバタイズ信号を周期的に送信させることにより、アドバタイズ信号の送信を間欠的な送信として、測定装置の消費電力を抑制することができる。また、測定装置の周期的なアドバタイズ信号の送信期間に合わせて、情報端末はスキャンを行うことにより、アドバタイズ信号の送信が間欠的であってもアドバタイズ信号を受信することができる。
【0026】
(9)
非ウェアラブルな測定装置であって、情報端末との無線通信のためのアドバタイズ信号を周期的な期間において送信する測定装置と前記無線通信を行う前記情報端末の制御プログラムであって、
前記情報端末のプロセッサに、
前記情報端末の位置情報の履歴に基づいて前記周期的な期間を決定し、決定した前記周期的な期間を前記測定装置に設定させる制御を行う、
処理を実行させるための制御プログラム。
【0027】
(9)によれば、情報端末の位置情報の履歴に基づいてユーザの行動パターンを解析し、解析結果に基づいて測定装置がアドバタイズ信号を送信する「周期的な期間」を設定することができるので、消費電力を抑制できる。
【発明の効果】
【0028】
本発明によれば、未使用時における消費電力を抑制することが可能な測定装置、情報端末、及び制御プログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
図1】本発明の測定装置と、当該測定装置と無線通信を行う情報端末と、を含む情報管理システムを示す図である。
図2】測定装置の一例である体重体組成計により、ユーザが体重及び体組成を測定する際の測定状態を示す図である。
図3】情報端末がネットワーク接続される一例を示す図である。
図4】測定装置の構成を示すブロック図である。
図5】情報端末の構成を示すブロック図である。
図6】測定装置が送信するアドバタイズ信号の周期的な期間の一例を示す図である。
図7】測定装置が送信するアドバタイズ信号の周期的な期間の一例を示す図である。
図8】測定装置のコントローラによる処理手順の一例を示すフローチャートである。
図9】測定装置のコントローラによる処理手順の変形例を示すフローチャートである。
図10】測定装置の一例である血圧計を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、本発明の一側面に係る実施の形態を、図面に基づいて説明する。
【0031】
§1 適用例
<本発明を適用した情報管理システム100>
図1は、本発明の測定装置1と、当該測定装置1と無線通信を行う情報端末5と、を含む情報管理システム100である。
【0032】
測定装置1は、体重、体組成、血圧、脈拍、心拍、体温、血糖、又は血中酸素飽和度等の生体情報を測定する生体情報測定装置を含む。測定装置1には、測定対象量を測定するための測定用センサが含まれる。測定用センサの測定対象量には、測定装置1に応じて、体重、体脂肪率、血圧値、脈拍数、心拍数、体温、血糖値、又は血中酸素飽和度等の生体情報が含まれる。また、測定装置1は、非ウェアラブルな測定装置である。非ウェアラブルな測定装置とは、ウェアラブルでない測定装置である。ウェアラブルな測定装置とは、ユーザの身体への装着により携帯される測定装置(例えば活動量計)である。例えば、測定装置1(非ウェアラブルな測定装置)は、地面や台の上に設置された状態で使用される、体重計、体組成計、体重体組成計、血圧計などの測定装置である。測定装置1は、測定した生体情報をユーザの管理測定情報として、無線通信により情報端末5に送信する。
【0033】
情報端末5は、測定装置1から受信した管理測定情報を情報端末5内のデータ記憶部に記憶する。また、情報端末5は、測定装置1以外の機器とも無線通信を行うことが可能であり、外部機器から取得した情報を情報端末5内のデータ記憶部に記憶する。情報端末5は、測定装置1及びその他の外部機器から取得した種々の情報を分析する情報処理装置である。情報端末5は、例えば、スマートフォン、タブレット端末、ノートパソコン、及びデスクトップパソコン、ウェアラブル端末等のディスプレイを有する端末である。情報端末5は、特定の測定装置1から管理測定情報を取得するように設定されていてもよい。管理測定情報を取得する特定の測定装置1は、情報端末5のデータ記憶部に予め登録されていてもよい。
【0034】
図2は、測定装置1の一例である体重体組成計1Aを用いて、ユーザWが体重及び体組成を測定する際の測定状態を示す図である。体重体組成計1Aは、生体情報測定装置の一例であり、ユーザWの体重及び体組成を測定し、その測定結果をユーザWに出力するとともに、測定結果をユーザWの管理測定情報として無線通信により情報端末5に送信する。
【0035】
図3は、情報端末5がネットワーク接続される一例を示す図である。図3に示すように、情報端末5は、インターネット等の広域ネットワークNを介してクラウドサーバ90に接続されてもよい。情報端末5は、自己が記憶する管理測定情報を、広域ネットワークNを介してクラウドサーバ90に送信し、クラウドサーバ90においてデータベースとしてユーザWの管理測定情報を管理するようにしてもよい。また、情報端末5は、クラウドサーバ90において管理される管理測定情報を、広域ネットワークNを介して取得し、取得した管理測定情報を利用するようにしてもよい。
【0036】
§2 構成例
<測定装置1の構成>
図4は、測定装置1の構成を示すブロック図である。測定装置1は、種々の情報を表示する表示部11と、ユーザが操作を行う操作部12と、生体情報等を測定する測定部13と、外部機器と通信を行うための無線通信部14と、を備える。また、測定装置1は、情報を一時的に記憶するRAM16と、情報やプログラムを記憶するデータ記憶部17と、全体の動作を制御するコントローラ18と、を備える。コントローラ18は、本発明の制御部及びプロセッサの一例である。
【0037】
表示部11は、例えば、液晶ディスプレイや有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイで構成される。操作部12は、ボタンやタッチパネルのようなユーザ操作を受け付けるユーザインタフェースである。ボタンは、測定装置1に物理的に設けられたボタンや表示部11に表示された仮想的なボタンを含む。
【0038】
測定部13は、体重、体組成、血圧、脈拍、心拍、体温、血糖、血中酸素飽和度等の生体情報を測定する。何を測定するかは、測定装置1の測定対象により異なる。
【0039】
無線通信部14は、近距離無線通信を行う通信部、例えば、BLE(Bluetooth Low Energy(登録商標))規格にしたがい通信を行うための回路(モジュール)である。無線通信部14は、無線通信を行うためのアドバタイズ信号をブロードキャスト通信により不特定多数の外部機器に周期的な期間において送信する。無線通信部14は、アドバタイズ信号に、例えば、測定装置1の名前や属性情報を含めて発信する。無線通信部14が行うBLE通信は、例えば2.4GHz周波数を利用する通信である。無線通信部14は、測定部13で測定された生体情報等の管理測定情報を、BLE通信により情報端末5に送信する。
【0040】
RAM16は、例えば、DRAMやSRAM等の半導体デバイスで構成され、情報を一時的に記憶するとともに、コントローラ18の作業エリアとして動作する。
【0041】
データ記憶部17は、所定の処理を実現するために必要なパラメータ、制御プログラム、及び管理測定情報等を記憶する記録媒体である。データ記憶部17は、例えば、ハードディスクドライブ(HDD)や半導体記憶装置(SSD)で構成される。
【0042】
コントローラ18は、制御プログラムを実行することで所定の処理を実現する。なお、本実施形態では、データ記憶部17に制御プログラムとして、例えば、測定装置用の健康管理アプリケーションソフトが予めインストールされており、コントローラ18はこの健康管理アプリケーションソフトを実行することにより所定の処理を実現する。
【0043】
例えば、コントローラ18は、無線通信部14に対して、無線通信(BLE通信)のためのアドバタイズ信号を周期的な期間において送信させるように制御する。周期的な期間は、例えば、予め設定された周期的な時刻から始まる期間である。具体的には、毎時0分から始まる5分間、あるいは毎日7時から始まる5分間等の周期的な期間である。周期的な期間は、例えば、時刻を決定するのではなく周期だけ決められた期間でもよい。具体的には、10秒間アドバタイズ信号を送信した後に50秒間アドバタイズ信号の送信を停止するような周期的な期間であってもよい。
【0044】
コントローラ18は、周期的な期間のそれぞれの長さを、周期的な期間の周期よりも短く設定することにより、アドバタイズ信号を間欠的に送信する。具体的にはコントローラ18は、周期的な期間のそれぞれの長さを5分間とし、その期間の周期を1時間とする。また、周期的な期間のそれぞれを5分間とし、その期間の周期を24時間としてもよい。あるいは、周期的な期間のそれぞれを10秒間とし、その期間の周期を60秒間としてもよい。
【0045】
また、コントローラ18は、測定装置1の未使用時、すなわち測定装置1のスリープ中に、無線通信部14に対して、周期的な期間においてアドバタイズ信号を送信するように制御する。コントローラ18は、情報端末5へ送信する送信データがない場合には、無線通信部14に対して、周期的な期間におけるアドバタイズ信号の送信を停止させるように制御する。コントローラ18は、情報端末5から受信する「指示情報」に基づいて、アドバタイズ信号を送信する周期的な期間を設定してもよい。
【0046】
<情報端末5の構成>
図5は、情報端末5の構成を示すブロック図である。情報端末5は、種々の情報を表示する表示部51と、ユーザが操作を行う操作部52と、位置を検出するためのGPS(Global Positioning System)センサ53と、外部機器と通信を行うための第1無線通信部54及び第2無線通信部55と、を備える。また、情報端末5は、情報を一時的に記憶するRAM56と、情報やプログラムを記憶するデータ記憶部57と、全体の動作を制御するコントローラ58と、を備える。
【0047】
表示部51は、例えば、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイで構成される。操作部52は、ボタンやタッチパネルのようなユーザ操作を受け付けるユーザインタフェースである。ボタンは、情報端末5に物理的に設けられたボタンや表示部51に表示された仮想的なボタンを含む。GPSセンサ53は、情報端末5の現在位置を検出するためのセンサである。
【0048】
第1無線通信部54は、セルラ通信を行う通信部、例えば、4G、5G、LTE(Long Term Evolution:登録商標)等の規格にしたがい通信を行うための回路(モジュール)である。また、第1無線通信部54は、無線LAN通信を行う通信部、例えば、Wi-Fi(登録商標)等の規格にしたがい通信を行うための回路(モジュール)である。第2無線通信部55は、近距離無線通信を行う通信部、例えば、BLE規格にしたがい通信を行うための回路(モジュール)である。
【0049】
第2無線通信部55は、例えば、測定装置1の無線通信部14とBLE通信を行うことにより、測定装置1で測定されたユーザの管理測定情報を取得する。第2無線通信部55は、スキャンすることで、測定装置1の無線通信部14から送信されているアドバタイズ信号を受信する。第2無線通信部55は、受信したアドバタイズ信号から測定装置1を認識し、通信接続したい場合に接続要求を測定装置1に対して送信する。なお、測定装置1は、アドバタイズ信号を発信した後に、所定時間、接続要求を待ち、所定時間内に接続要求を受信するとアドバタイズ信号の発信を停止し、接続要求相手との1対1の接続通信に切り替える。
【0050】
RAM56は、例えば、DRAMやSRAM等の半導体デバイスで構成され、情報を一時的に記憶するとともに、コントローラ58の作業エリアとして動作する。
【0051】
データ記憶部57は、所定の処理を実現するために必要なパラメータ、制御プログラム、及び測定装置1から取得した管理測定情報等を記憶する記録媒体である。データ記憶部57は、例えば、ハードディスクドライブ(HDD)や半導体記憶装置(SSD)で構成される。
【0052】
コントローラ58は、制御プログラムを実行することで所定の処理を実現する。なお、本実施形態では、データ記憶部57に制御プログラムとして、例えば、情報端末用の健康管理アプリケーションソフトが予めインストールされており、コントローラ58はこの健康管理アプリケーションソフトを実行することにより所定の処理を実現する。例えば、コントローラ58は、情報端末用の健康管理アプリケーションソフトが立ち上げられると、スキャンすることでアドバタイズ信号を受信するように第2無線通信部55を制御する。コントローラ58は、測定装置1からのアドバタイズ信号が受信されると、測定装置1に接続要求を送信し、測定装置1から管理測定情報を取得するように第2無線通信部55を制御する。
【0053】
コントローラ58は、GPSセンサ53によって検出される情報端末5の位置情報の履歴に基づいて、情報端末5の所有者であるユーザの行動パターンを解析する。コントローラ58は、ユーザの行動パターンの解析結果に基づいて、測定装置1がアドバタイズ信号を送信すべき周期的な期間を決定する。コントローラ58は、決定した周期的な期間を測定装置1に設定させるために、設定を指示する「指示情報」を測定装置1へ送信するように第2無線通信部55を制御する。具体的には、コントローラ58は、アドバタイズ信号を送信すべき周期的な期間を以下のように決定する。例えば、コントローラ58は、ユーザが在宅していることが多い時間帯、すなわちユーザの情報端末5が測定装置1の近くにある(BLE通信が可能な位置関係にある)ことが多い時間帯を含むように「周期的な期間」を決定する。
【0054】
<測定装置1と情報端末5の通信タイミング>
図6及び図7を参照して、測定装置1のアドバタイズ送信と情報端末5のスキャンのタイミング例を説明する。
【0055】
図6は、測定装置1が送信するアドバタイズ信号の「周期的な期間」における周期だけが決められた場合の一例を示す図である。具体的には、図6に示すように、アドバタイズ信号を送信する周期が60秒に決められている。そして、その60秒周期において、アドバタイズ信号を送信する期間が10秒に設定され、アドバタイズ信号の送信を停止する期間が50秒に設定されている。すなわち、測定装置1は、アドバタイズ信号の10秒送信とアドバタイズ信号の50秒停止の通信を繰り返すように設定されている。
【0056】
この「周期的な期間」におけるアドバタイズ信号の送信に対して、情報端末5は、図6に示すように、少なくとも「周期的な期間」の周期に相当する60秒間のスキャンを行う。情報端末5における60秒のスキャンのタイミングは、定期的なタイミングであってもよいし、ユーザの手動による任意のタイミングであってもよい。定期的なタイミングとしては、例えば、図6に示すように、1時間周期であってもよい。1時間周期の場合、例えば、60秒のスキャン期間と59分のスキャン停止期間となるように設定されてもよい。情報端末5は、少なくとも「周期的な期間」の周期に相当する60秒間のスキャンを行うことにより、そのスキャンが定期的なタイミングであっても手動による任意のタイミングであっても、測定装置1から10秒間送信されるアドバタイズ信号を受信することができる。
【0057】
なお、図に示す例では、スキャンの定期的なタイミングを1時間周期としたが、これに限定されない。スキャンの定期的なタイミングは、例えば、2時間周期、4時間周期、8時間周期等であってもよい。そして、そのような周期の場合であっても、情報端末5は、少なくとも「周期的な期間」の周期に相当する60秒間のスキャンを行えばよい。
【0058】
また、図に示す例では、「周期的な期間」の周期を10秒のアドバタイズ送信と50秒のアドバタイズ停止の60秒周期としたが、これに限定されない。「周期的な期間」の周期は、例えば、10秒のアドバタイズ送信と110秒のアドバタイズ停止の120秒周期、あるいは10秒のアドバタイズ送信と170秒のアドバタイズ停止の180秒周期等であってもよい。ただし、そのような周期の場合には、情報端末5は、少なくとも「周期的な期間」の周期に相当する120秒間のスキャン、あるいは180秒間のスキャンを行うことが必要である。
【0059】
図7は、測定装置1が送信するアドバタイズ信号の「周期的な期間」における周期的な送信開始の時刻が決められた場合の一例を示す図である。具体的には、図7に示すように、アドバタイズ信号を送信する周期が60分に決められているとともに、その送信開始の時刻が毎時0分に決められている。そして、その60分周期において、アドバタイズ信号を送信する期間が5分に設定され、アドバタイズ信号の送信を停止する期間が55分に設定されている。すなわち、測定装置1は、毎時0分からアドバタイズ信号の5分送信とアドバタイズ信号の55分停止の通信を繰り返すように設定されている。
【0060】
この「周期的な期間」におけるアドバタイズ信号の送信に対して、情報端末5は、図7に示すように、測定装置1と同様の周期で、毎時0分から開始される60分ごとのスキャンを行う。そして、その60分周期において、スキャンを行う期間はアドバタイズ信号が送信される期間と同じ5分に設定され、スキャンを停止する期間はアドバタイズ信号が停止される期間と同じ55分に設定されている。情報端末5は、測定装置1からアドバタイズ信号が送信される時刻と同じ時刻にスキャンを行うことにより、測定装置1から送信されるアドバタイズ信号を受信することができる。
【0061】
なお、図に示す例では、アドバタイズ信号を送信する「周期的な期間」における送信開始の時刻を毎時0分からとしたが、これに限定されない。アドバタイズ信号の送信開始の時刻は、例えば、8時0分から2時間ごと、8時0分から4時間ごと、あるいは8時0分から8時間ごと等としてもよい。その場合、2時間ごとの120分周期において、例えば、アドバタイズ信号を送信する期間を5分に設定し、アドバタイズ信号の送信を停止する期間を115分に設定してもよい。同様に、4時間ごとの240分周期において、例えば、アドバタイズ信号を送信する期間を5分に設定し、アドバタイズ信号の送信を停止する期間を235分に設定してもよい。
【0062】
なお、情報端末5においてスキャンを行うタイミングは、測定装置1においてアドバタイズ信号の送信開始の時刻が変更された場合にも、図7に示す場合と同様に、その変更されたアドバタイズ信号の送信開始の時刻に同期するように設定される。例えば、アドバタイズ信号の送信開始の時刻が8時0分から2時間ごとでその期間が5分の場合には、スキャンを行うタイミングも8時0分から2時間ごとに5分間となる。
【0063】
§3 動作例
<測定装置1の動作>
次に、図8を参照して、測定装置1の動作例を説明する。図8は、測定装置1のコントローラ18による処理手順を示すフローチャートである。なお、測定装置1においてアドバタイズ信号を送信するタイミングと、情報端末5においてスキャンを行うタイミングは、図7に示すようなタイミングに設定されているものとして説明する。本処理は、測定装置1の動作状態がスリープ状態に移行すると開始される。
【0064】
測定装置1のコントローラ18は、アドバタイズ信号の開始タイマを設定する(ステップS11)。開始タイマは、現在の時刻と、測定装置1におけるアドバタイズ信号の次の送信開始時刻とに基づいて、アドバタイズ信号が次に送信開始されるまでの時間として設定される。例えば、現在の時刻が7時45分であれば、次のアドバタイズ信号の送信開始時刻である8時0分までの時間である「15分」が開始タイマとして設定される。
【0065】
次に、コントローラ18は、ステップS11で設定した開始タイマが満了したか、すなわちアドバタイズ信号の送信開始の時刻になったか否か判定する(ステップS12)。
【0066】
ステップS12において、アドバタイズ信号の開始タイマが満了した場合(ステップS12:Yes)には、コントローラ18は、アドバタイズ信号の送信を開始するように無線通信部14を制御する(ステップS13)。例えば、図7に示すように、アドバタイズ信号の開始タイマが満了し、アドバタイズ信号の送信開始時刻である8時0分になった場合、コントローラ18は、アドバタイズ信号の送信を開始するように無線通信部14を制御する。
【0067】
次に、コントローラ18は、アドバタイズ信号の停止タイマを設定する(ステップS14)。アドバタイズ信号の停止タイマとは、アドバタイズ信号の送信を停止させるまでの時間、すなわちアドバタイズ信号を送信している期間のことである。図7に示す例では、アドバタイズ信号を送信している期間の長さは5分間に設定されている。コントローラ18は、アドバタイズ信号の停止タイマを設定した後、ステップS12に戻り各処理を繰り返す。なお、アドバタイズ信号の開始タイマは、一旦満了すると、再度設定されるまでの間、非満了状態にセットされる。
【0068】
一方、ステップS12において、アドバタイズ信号の開始タイマが満了していない場合(ステップS12:No)には、コントローラ18は、ステップS14で設定したアドバタイズ信号の停止タイマが満了したか、すなわちアドバタイズ信号の送信期間が満了したか否か判定する(ステップS15)。
【0069】
ステップS15において、アドバタイズ信号の停止タイマが満了した場合(ステップS15:Yes)には、コントローラ18は、アドバタイズ信号の送信を停止するように無線通信部14を制御する(ステップS16)。例えば、図7に示すように、アドバタイズ信号の停止タイマが満了し、アドバタイズ信号の停止時刻である8時5分になった場合、コントローラ18は、アドバタイズ信号の送信を停止するように無線通信部14を制御する。なお、アドバタイズ信号の停止タイマは、一旦満了すると、再度設定されるまでの間、非満了状態にセットされる。
【0070】
次に、コントローラ18は、アドバタイズ信号の開始タイマを設定する(ステップS17)。例えば、図7において8時5分にアドバタイズ信号の送信を停止した場合には、次のアドバタイズ信号の送信開始時刻である9時0分までの時間の「55分」、すなわちアドバタイズ信号の停止期間「55分」が開始タイマとして設定される。コントローラ18は、アドバタイズ信号の開始タイマを設定した後、ステップS12に戻り各処理を繰り返す。
【0071】
一方、ステップS15において、アドバタイズ信号の停止タイマが満了していない場合(ステップS15:No)には、コントローラ18は、測定装置1に対してデータの測定指示があったか否か、すなわち測定装置1の測定スイッチがオンされたか否か判定する(ステップS18)。
【0072】
ステップS18において、測定装置1に対する測定指示があった場合(ステップS18:Yes)には、コントローラ18は、ユーザのデータを測定するように測定部13を制御する(ステップS19)。
【0073】
次に、コントローラ18は、測定したデータをユーザの管理測定情報としてデータ記憶部17に保存する(ステップS20)。コントローラ18は、測定データをデータ記憶部17に保存した後、ステップS12に戻り各処理を繰り返す。
【0074】
一方、ステップS18において、測定装置1に対する測定指示がない場合(ステップS18:No)には、コントローラ18は、測定装置1が情報端末5と無線接続(BLE接続)されたか否か判定する(ステップS21)。測定装置1と情報端末5とのBLE接続は、測定装置1から送信されたアドバタイズ信号に対して、情報端末5が接続要求を送信し、接続要求を測定装置1が受信することで開始される。
【0075】
ステップS21において、測定装置1と情報端末5とがBLE接続された場合(ステップS21:Yes)には、コントローラ18は、データ記憶部17に保存されている管理測定情報をBLE通信により情報端末5へ転送する(ステップS22)。例えば、図7に示すように、ユーザの血圧データが8時から9時の間におけるアドバタイズ信号の停止期間に測定された場合には、一旦データ記憶部17に管理測定情報として保存された後に、9時0分から開始されるアドバタイズ信号の送信期間(5分間)において情報端末5へ転送される。コントローラ18は、管理測定情報を情報端末5へ転送した後、ステップS12に戻り各処理を繰り返す。一方、ステップS21において、測定装置1と情報端末5とがBLE接続されていない場合(ステップS21:No)には、コントローラ18は、そのままステップS12に戻り各処理を繰り返す。
【0076】
<測定装置1の変形動作例>
図9のフローチャートを参照して、測定装置1の変形動作例を説明する。なお、測定装置1においてアドバタイズ信号を送信するタイミングと、情報端末5においてスキャンを行うタイミングは、上述した動作例と同様に、図7に示すようなタイミングに設定されているものとして説明する。
【0077】
本処理は、例えば、測定装置1の電池が交換されて通電開始状態になった時に開始される。図9に示すように、測定装置1の変形動作例において、ステップS31からステップS39までの各処理、及びステップS41からステップS42までの各処理は、図8に示す動作例のステップS12からステップS20までの各処理、及びステップS21からステップS22までの各処理と同様の処理である。このため、これらのステップの処理については説明を省略する。ただし、図9に示す変形動作例では、動作開始時にアドバタイズ信号の開始タイムを設定していない点で、動作開始時のステップS11においてアドバタイズ信号の開始タイムを設定している図8に示す動作例と相違する。これは、変形動作例における測定装置1の状態が電池交換時であり、情報端末5へ転送する管理測定情報が測定装置1のデータ記憶部17に保存されていないためである。
【0078】
図9のステップS39において、測定したデータをユーザの管理測定情報としてデータ記憶部17に保存した後、コントローラ18は、アドバタイズ信号の開始タイマを設定する(ステップS40)。上述したように、本変形動作例の場合、動作開始時にアドバタイズ信号の開始タイムを設定していないので、ステップS37,S38においてユーザのデータが測定されたときにはじめてアドバタイズ信号の開始タイマが設定される。開始タイマは、現在の時刻から次のアドバタイズ信号の送信開始時刻までの時間が設定される。コントローラ18は、アドバタイズ信号の開始タイマを設定した後、ステップS31に戻り各処理を繰り返す。
【0079】
また、図9のステップS42において、データ記憶部17に保存されている管理測定情報を情報端末5へ転送した後に、コントローラ18は、アドバタイズ信号の送信を停止するように無線通信部14を制御する(ステップS43)。すなわち、コントローラ18は、管理測定情報を転送することにより、データ記憶部17に未送信の管理測定情報がなくなった場合には、アドバタイズ信号の送信を停止するように制御する。例えば、図7において、9時0分におけるアドバタイズ信号の送信時に情報端末5へ管理測定情報を転送した場合、10時以降においては転送すべき管理測定情報がないので、コントローラ18は、次の血圧測定が行われるまではアドバタイズ信号の送信を停止するように制御する。なお、図7において、情報端末5によるスキャンは10時以降においても継続される。
【0080】
以上説明したように、測定装置1は、コントローラ18により、無線通信部14に対して、BLE通信のためのアドバタイズ信号を周期的な期間において送信させる。これにより、アドバタイズ信号の送信を間欠的な送信とすることができるので消費電力を抑制できる。また、測定装置1とBLE通信を行う情報端末5は、周期的なアドバタイズ信号の送信期間に合わせてスキャンを行うことにより、アドバタイズ信号の送信が間欠的であってもそのアドバタイズ信号を受信することができる。
【0081】
例えば、測定装置1は、予め設定された周期的な時刻(毎時0分)から始まる期間においてアドバタイズ信号を送信させる。これにより、アドバタイズ信号の送信を抑制することができ、消費電力を低減できる。また、情報端末5は、周期的なアドバタイズ信号の送信時刻に合わせてスキャンを行うことで、アドバタイズ信号の送信が間欠的であってもアドバタイズ信号を受信することができる。
【0082】
また、例えば、測定装置1は、アドバタイズ信号を送信する時刻ではなく、アドバタイズ信号を送信する周期(例えば、10秒送信して50秒停止する処理を繰り返す)だけを制御して送信させる。この場合にも、アドバタイズ信号の送信を抑制することができ、消費電力を低減できる。また、情報端末5は、最長でアドバタイズ信号を送信する周期(60秒間)だけスキャンを行えば、アドバタイズ信号を受信できる。
【0083】
また、測定装置1のコントローラ18は、測定装置1の未使用時に周期的な期間においてアドバタイズ信号を送信させる。これにより、測定装置1の未使用時における消費電力を抑制することができる。
【0084】
また、測定装置1のコントローラ18は、情報端末5から受信した指示情報に基づいてアドバタイズ信号を送信する周期的な期間を設定する。このため、情報端末5をユーザが操作することにより、測定装置1から送信されるアドバタイズ信号の周期的な期間を設定することができる。
【0085】
また、測定装置1とBLE通信を行う情報端末5は、情報端末5の位置情報の履歴に基づいて、測定装置1から送信するアドバタイズ信号の周期的な期間を決定し、決定した周期的な期間を測定装置1に設定させる。これにより、情報端末5の位置情報の履歴に基づいてユーザの行動パターンを解析し、ユーザの行動パターンに基づいて測定装置1から送信するアドバタイズ信号の周期的な期間を設定することができる。このため、アドバタイズ信号の送信を抑制することができ、消費電力を低減できる。
【0086】
また、測定装置1のコントローラ18は、情報端末5へ送信する送信データがない場合は、周期的な期間におけるアドバタイズ信号の送信を停止させる。これにより、測定装置1から送信されるアドバタイズ信号の送信期間を減少させることができ、消費電力を抑制することができる。
【0087】
§4 変形例
以上、本発明の実施の形態を詳細に説明したが、上記の説明はあらゆる点において本発明の例示に過ぎない。本発明の範囲を逸脱することなく種々の改良や変形を行うことができる。例えば、以下のような変更が可能である。なお、以下では、上記実施形態と同様の構成要素に関しては同様の符号を用い、上記実施形態と同様の点については、適宜説明を省略した。以下の変形例は適宜組み合わせ可能である。
【0088】
<血圧計による測定>
本発明における測定装置は、血圧計であってもよい。図10は、測定装置の一例である血圧計1Bを示す図である。血圧計1Bは、ユーザの血圧を測定し、その測定結果をユーザに出力するとともに、測定結果をユーザの管理測定情報として無線通信により情報端末5に送信する。例えば、血圧計1Bは、本体部41と、ユーザの上腕に巻付け可能なカフ42と、本体部41とカフ42を接続するエアチューブ43とを備える。図10の例ではカフ42と本体部41が別体となっているが、カフ42が本体部41と一体化されていてもよい。血圧計1Bによりユーザの血圧値、脈拍数及び心拍数を測定する場合にも、上記実施の形態で説明した場合と同様に、測定装置1から送信されるアドバタイズ信号の送信期間を減少させることができ、消費電力を抑制することができる。
【0089】
§5 プログラム
なお、前述した実施形態で説明した測定装置1又は情報端末5の制御方法は、予め用意された制御プログラムをコンピュータで実行することにより実現できる。本制御プログラムは、コンピュータが読み取り可能な記憶媒体に記録され、記憶媒体から読み出されることによって実行される。また、本制御プログラムは、フラッシュメモリ等の非一過性の記憶媒体に記憶された形で提供されてもよいし、インターネット等のネットワークを介して提供されてもよい。本制御プログラムを実行するコンピュータは、測定装置1又は情報端末5に含まれるものであってもよいし、測定装置1又は情報端末5と通信可能なスマートフォン、タブレット端末、又はパーソナルコンピュータ等の電子機器に含まれるものでもあってもよいし、これら測定装置1、情報端末5、及び電子機器と通信可能なサーバ装置に含まれるものであってもよい。
【符号の説明】
【0090】
1 測定装置
1A 体重体組成計
1B 血圧計
5 情報端末
13 測定部
14 無線通信部
18コントローラ(制御部)
53 GPSセンサ
54 第1無線通信部
55 第2無線通信部
58 コントローラ
90 クラウドサーバ
100 情報管理システム
N 広域ネットワーク
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10